説明

オーバーヘッドコンソール装置

【課題】収納物の大きさに応じて収納部の収納量を変えることができるオーバーヘッドコンソール装置を提供する。
【解決手段】本装置は、天井6に対して回動自在に支持された収納部3を備えるオーバーヘッドコンソール装置1であって、収納部は、フレーム4と、フレームに対して相対的に近接離間するカバー5と、フレームに対してカバーを近接する方向に付勢する付勢手段(弾性ゴム13)と、を備え、フレーム及びカバーの相対的な近接離間により、フレーム及びカバーで囲まれる収納空間が拡縮される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オーバーヘッドコンソール装置に関し、さらに詳しくは、収納物の大きさに応じて収納部の収納量を変えることができるオーバーヘッドコンソール装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のオーバーヘッドコンソール装置として、車両天井に対して閉鎖状態と開放状態との間で回動自在に支持された収納部を備えるものが一般に知られている(例えば、特許文献1参照)。このオーバーヘッドコンソール装置では、収納部を開放状態として収納物を入れ、収納部を閉鎖状態として収納物が収納されることとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−313699号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記従来のオーバーヘッドコンソール装置では、収納部の収納量が一定であるため、収納部の収納量を大きくして収納能力を高めると、オーバーヘッドコンソール装置の製品外形が大きくなり、車室内の乗員への圧迫感が増してしまう。
【0005】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、収納物の大きさに応じて収納部の収納量を変えることができるオーバーヘッドコンソール装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、天井に対して回動自在に支持された収納部を備えるオーバーヘッドコンソール装置であって、前記収納部は、フレームと、該フレームに対して相対的に近接離間するカバーと、該フレームに対して該カバーを近接する方向に付勢する付勢手段と、を備え、前記フレーム及び前記カバーの相対的な近接離間により、該フレーム及び該カバーで囲まれる収納空間が拡縮されることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載において、前記収納部は、前記フレームと前記カバーとを接続し可撓性を有する接続部材を更に備えることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2記載において、前記接続部材は、蛇腹状に形成されていることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか記載において、前記付勢手段は、前記フレームと前記カバーとを接続する弾性体であることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4記載において、前記弾性体は、前記接続部材に形成された案内孔に挿通されていることを要旨とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明のオーバーヘッドコンソール装置によると、収納部を、フレームと、フレームに対して相対的に近接離間するカバーと、フレームに対してカバーを近接する方向に付勢する付勢手段と、を備えて構成し、フレーム及びカバーの相対的な近接離間により、フレーム及びカバーで囲まれる収納空間が拡縮されるので、収納物の大きさに応じて収納部の収納量が変えられる。すなわち、フレームに対してカバーが最も近接した状態の収納空間に、比較的大きな収納物、具体的には、この収納空間の高さ(即ち、収納空間が拡縮される方向の高さ)より厚い収納物を収納する場合、収納物を収納した収納部を回動させて天井に対して閉鎖状態とすると、その収納物が、フレームに対してカバーが最も近接した状態(即ち、収納部の収納空間が最も縮小された状態)から、カバーを付勢手段の付勢力に反してフレームに対して離間させるため、収納部の収納空間が拡大されるとともにカバーと天井側との間で挟持される。その結果、収納物の大きさに応じた必要最小限の大きさで収納物を収納できるとともに、収納物を安定的に保持できる。一方、比較的小さな収納物、具体的には、フレームに対してカバーが最も近接した状態の収納空間の高さより薄い収納物を収納する場合又は収納物を収納しない場合、付勢手段の付勢力によりフレームに対してカバーが最も近接した状態となり、収納部ひいてはオーバーヘッドコンソール装置のコンパクト化を図ることができ、更に、収納部が閉鎖状態にあるときの車室内の乗員への圧迫感を低減できる。
また、前記収納部が可撓性を有する接続部材を更に備える場合は、フレーム及びカバーの相対的な近接離間にともなって接続部材が拡縮される。これにより、接続部材とフレーム及びカバーとで形成される収納空間を円滑に拡縮させることができる。
また、前記接続部材が蛇腹状に形成されている場合は、接続部材の折畳み及び拡がりにより、収納空間を更に円滑に拡縮させることができる。
また、前記付勢手段が弾性体である場合は、簡易な構造を用いてフレームに対してカバーを近接する方向に付勢できる。
さらに、前記弾性体が、前記接続部材に形成された案内孔に挿通されている場合は、収納空間が拡縮する際に、弾性体のガイド機能により接続部材を円滑に拡縮できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
【図1】実施例1に係るオーバーヘッドコンソール装置を備える車両の模式図である。
【図2】上記オーバーヘッドコンソール装置の斜視図である。
【図3】上記オーバーヘッドコンソール装置の分解斜視図である。
【図4】図2のIV−IV線断面図である。
【図5】図2のV−V線断面図である。
【図6】上記オーバーヘッドコンソール装置の収納部の伸張状態を示す縦断面図である。
【図7】図5の要部拡大図である。
【図8】上記オーバーヘッドコンソール装置の収納部の開放状態を示す斜視図である。
【図9】上記オーバーヘッドコンソール装置の収納部の伸張状態を示す斜視図である。
【図10】実施例2に係るオーバーヘッドコンソール装置の縦断面図である。
【図11】上記オーバーヘッドコンソール装置の収納部の伸張状態を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
【0010】
1.オーバーヘッドコンソール装置
本実施形態1.に係るオーバーヘッドコンソール装置は、天井に対して回動自在に支持された収納部(3)を備えるオーバーヘッドコンソール装置(1、21)であって、収納部は、フレーム(4)と、フレームに対して相対的に近接離間するカバー(5)と、フレームに対してカバーを近接する方向に付勢する付勢手段(13、25)と、を備え、フレーム及びカバーの相対的な近接離間により、フレーム及びカバーで囲まれる収納空間(S)が拡縮されることを特徴とする(例えば、図5及び図10等参照)。上記収納部は、通常、天井に対して格納された閉鎖状態(P1)と、天井に対して開放された開放状態(P2)との間で回動自在に支持されている(例えば、図2及び図8等参照)。
【0011】
上記実施形態1.のオーバーヘッドコンソール装置としては、例えば、上記収納部は、フレームとカバーとを接続し可撓性を有する接続部材(8)を更に備える形態(例えば、図5及び図10等参照)を挙げることができる。この接続部材は、例えば、蛇腹状に形成されていることができる。
【0012】
上記接続部材は、通常、上記フレーム及びカバーとの間で上記収納空間を形成するとともに、フレーム及びカバーの離間間隔を規制する機能を有する。この接続部材の材質としては、例えば、布(例えば、不織布、織物、編物等)、紙、樹脂、ゴム、金属等を挙げることができる。これらのうち、通気性を有する布製であることが好ましい。これは、収納物に応じた適当な通気性を確保できるためである。
【0013】
上記実施形態1.のオーバーヘッドコンソール装置としては、例えば、上記付勢手段は、フレームとカバーとを接続する弾性体(13、25)である形態(例えば、図5及び図10等参照)を挙げることができる。この弾性体としては、例えば、弾性ゴム、弾性バネ、発泡体等を挙げることができる。これらのうち、弾性ゴムであることが好ましい。これは、より簡易な構造にできるためである。この弾性ゴムの接続形態としては、例えば、〔1〕上記フレーム及びカバーのうちの一方には、弾性ゴムの長尺方向の両端側のそれぞれが連結され、他方には、弾性ゴムを案内するガイド部(16)が設けられている形態(例えば、図7等参照)、〔2〕上記フレーム及びカバーのうちの一方に弾性ゴムの長尺方向の一端側が連結され、他方に弾性ゴムの長尺方向の他端側が連結されている形態(例えば、図10等参照)等を挙げることができる。これらのうち、弾性ゴムの弾性変形量を高めて収納空間の収納量を更に高め得るといった観点から、上記〔1〕形態であることが好ましい。
【0014】
上述の形態の場合、例えば、上記弾性体は、接続部材に形成された案内孔(8a)に挿通されている形態(例えば、図10等参照)を挙げることができる。上記接続部材には、通常、フレーム及びカバーの近接離間する方向に沿って複数の案内孔が形成されている。なお、上記案内孔とは、通常の孔の他にスリット状の切り込みを含むものとする。
【実施例】
【0015】
以下、図面を用いて実施例1及び2により本発明を具体的に説明する。
【0016】
<実施例1>
(1)オーバーヘッドコンソール装置の構成
本実施例に係るオーバーヘッドコンソール装置(以下、「コンソール装置」とも略記する。)1は、図1に示すように、その長手方向が車両の前後方向を向くように車両天井6に装着されている。このコンソール装置1は、図2及び図3に示すように、天井基材6a(図4参照)に取り付けられるベース2と、このベース2に回動自在に支持される収納部3と、を備えている。この収納部3は、枠状のフレーム4と、フレーム4に対して相対的に近接離間する皿状のカバー5と、フレーム4に対してカバー5を近接する方向に付勢する帯状の弾性ゴム13(本発明に係る「付勢手段」及び「弾性体」として例示する。)と、を備えている。
【0017】
上記フレーム4は、図4〜図6に示すように、回動軸7(図4参照)を介してベース2に対して水平軸回りに回動自在に支持されている。よって、上記収納部3は、天井6に対して格納された閉鎖状態P1(図2参照)と、天井6に対して開放された開放状態P2(図8参照)との間で回動自在に支持されている。なお、上記フレーム4の端部には、ベース2の端部に係脱するロック機構(図示省略)が設けられ、このロック機構により収納部3が閉鎖状態P1に位置保持されるようになっている。
【0018】
上記フレーム4とカバー5とは、蛇腹状で且つ筒状に形成された通気性を有する布製の接続部材8で接続されている。この接続部材8とフレーム4及びカバー5との間で囲まれる空間が収納空間Sとされている。この接続部材8は、フレーム4に対してカバー5が最も近接した状態Q1では折り畳まれるとともに、フレーム4に対してカバー5が最も離間した状態Q2では拡げられる。よって、接続部材8は、フレーム4及びカバー5の離間間隔を規制する機能を有する。
【0019】
上記カバー5の上面側(車室外側を向く表面側)の車両前後方向の両端側のそれぞれには上記弾性ゴム13及びガイド部材14が配設されている。これら各弾性ゴム13は、その長尺方向の両端側のそれぞれがフレーム4に連結されている。また、上記各弾性ゴム13は、ガイド部材14のガイド部16に形成された案内孔16a内に挿通され、このガイド部16の案内により上方への抜け止めが図られている(図7参照)。なお、上記各弾性ゴム13の長尺方向の両端側は、接続部材8に干渉しないように接続部材8の外側に配置されている。
【0020】
(2)オーバーヘッドコンソール装置の作用
次に、上記構成のコンソール装置1の作用について説明する。比較的大きな収納物15(図6参照)、具体的には、フレーム4に対してカバー5が最も近接した状態Q1の収納空間Sの高さ(即ち、収納空間Sが拡縮される方向の高さ)より厚い収納物15を収納する場合には、閉鎖状態P1の収納部3を開放状態P2とし、収納部3に収納物15を収納してから閉鎖状態P2に戻す。すると、その収納物15が、フレーム4に対してカバー5が最も近接した状態Q1(即ち、収納部3の収納空間Sが最も縮小された状態)から、カバー5を弾性ゴム13の付勢力に反してフレーム4に対して離間させるため、収納部3の収納空間Sが拡大されるとともにカバー5とベース2との間で挟持される。
【0021】
一方、上記収納物15を取り出す場合には、閉鎖状態P1の収納部3を回動して開放状態P2とし、収納部3から収納物15を取り出してから閉鎖状態P1に戻す。このとき、弾性ゴム13の付勢力によりフレーム4及びカバー5は最も近接した状態Q1とされる。
【0022】
(3)実施例の効果
以上より、本実施例のコンソール装置1によると、収納部3を、フレーム4と、フレーム4に対して相対的に近接離間するカバー5と、フレーム4に対してカバー5を近接する方向に付勢する弾性ゴム13と、を備えて構成し、フレーム4及びカバー5の相対的な近接離間により、フレーム4及びカバー5で囲まれる収納空間Sが拡縮されるので、収納物の大きさに応じて収納部3の収納量が変えられる。すなわち、フレーム4に対してカバー5が最も近接した状態Q1の収納空間Sに、比較的大きな収納物15、具体的には、この収納空間Sの高さ(即ち、収納空間Sが拡縮される方向の高さ)より厚い収納物15を収納する場合、収納物15を収納した収納部3を回動させて天井6に対して閉鎖状態P1とすると、その収納物15が、フレーム4に対してカバー5が最も近接した状態Q1(即ち、収納部3の収納空間Sが最も縮小された状態)から、カバー5を弾性ゴム13の付勢力に反してフレーム4に対して離間させるため、収納部3の収納空間Sが拡大されるとともにカバー5とベース2(天井側)との間で挟持される。その結果、収納物の大きさに応じた必要最小限の大きさで収納物を収納できるとともに、収納物を安定的に保持できる。一方、比較的小さな収納物、具体的には、フレーム4に対してカバー5が最も近接した状態Q1の収納空間Sの高さより薄い収納物を収納する場合又は収納物を収納しない場合、弾性ゴム13の付勢力によりフレーム4に対してカバー5が最も近接した状態Q1となり、収納部3ひいてはオーバーヘッドコンソール装置1のコンパクト化を図ることができ、更に、収納部3が閉鎖状態P1にあるときの車室内の乗員への圧迫感を低減できる。
【0023】
また、本実施例では、収納部3を、可撓性を有する接続部材8を更に備えて構成したので、フレーム4及びカバー5の相対的な近接離間にともなって接続部材8が拡縮される。これにより、接続部材8とフレーム4及びカバー5とで形成される収納空間Sを円滑に拡縮させることができる。
【0024】
また、本実施例では、接続部材8を蛇腹状に形成したので、接続部材8の折畳み及び拡がりにより、収納空間Sを更に円滑に拡縮させることができる。
【0025】
また、本実施例では、付勢手段として弾性ゴム13を採用したので、簡易な構造を用いてフレーム4に対してカバー5を近接する方向に付勢できる。
【0026】
さらに、本実施例では、フレーム4に弾性ゴム13の長尺方向の両端側のそれぞれを連結し、カバー5に弾性ゴム13を案内するガイド部16を設けたので、弾性ゴム13の弾性変形量を高めて収納空間の収納量を更に高めることができる。
【0027】
<実施例2>
次に、実施例2に係るオーバーヘッドコンソール装置について説明するが、上記実施例1のオーバーヘッドコンソール装置1と略同じ構成部位には同じ符号を付けて詳説を省略する。
【0028】
本実施例に係るオーバーヘッドコンソール装置(以下、「コンソール装置」とも略記する。)21は、図10及び図11に示すように、ベース2と、収納部3と、を備えている。この収納部3は、フレーム4と、カバー5と、フレーム4に対してカバー5を近接する方向に付勢する帯状の弾性ゴム25と、を備えている。これらフレーム4及びカバー5は接続部材8で接続されている。この接続部材8には、フレーム4及びカバー5の近接離間する方向に沿って複数の案内孔8aが形成されている。
【0029】
上記カバー5の上面側(車室外側を向く表面側)の4隅部には上記弾性ゴム25が配設されている。これら各弾性ゴム25は、その長尺方向の一端側がフレーム4に連結され、その長尺方向の他端側がカバー5に連結されている。また、各弾性ゴム25は、接続部材8の案内孔8aに挿通されている。
【0030】
(2)実施例の効果
以上より、本実施例2のコンソール装置21によると、上記実施例1のコンソール装置1と同様の作用・効果を奏することに加えて、弾性ゴム25を、接続部材8に形成された案内孔8aに挿通したので、収納空間Sが拡縮する際に、弾性ゴム25のガイド機能により接続部材8を円滑に拡縮することができる。
【0031】
尚、本発明においては、上記実施例1及び2に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。すなわち、上記実施例1及び2では、フレーム4とカバー5とを、弾性ゴム13、25及び可撓性を有する接続部材8で接続するようにしたが、これに限定されず、例えば、接続部材8を用いずに、フレーム4とカバー5とを弾性ゴム13、25のみで接続するようにしてもよい。また、例えば、弾性ゴム13、25を用いずに、弾性体である接続部材8(付勢手段)のみで接続するようにしてもよい。
【0032】
また、上記実施例1及び2では、蛇腹状に形成された接続部材8を例示したが、これに限定されず、例えば、蛇腹状でない接続部材としてもよい。また、上記実施例1及び2では、筒状に形成された接続部材8を例示したが、これに限定されず、例えば、紐状、帯状、面状等の接続部材としてもよい。さらに、上記実施例1及び2において、収納空間Sの全周側面を覆う接続部材8に収納物を出し入れするための開口を形成するようにしてもよい。
【0033】
また、上記実施例1及び2では、付勢手段として弾性ゴム13、25を例示したが、これに限定されず、例えば、ダンパー機構等を採用してもよい。また、上記実施例1及び2では、帯状の弾性ゴム13、25を例示したが、これに限定されず、例えば、紐状又は面状の弾性ゴムを採用してもよい。
【0034】
また、上記実施例1では、フレーム4に弾性ゴム13の端部を連結し、カバー5に弾性ゴム13を案内するガイド部16を設けるようにしたが、これに限定されず、例えば、カバー5に弾性ゴム13の端部を連結し、フレーム4に弾性ゴム13を案内するガイド部16を設けるようにしてもよい。
【0035】
さらに、上記実施例1及び2では、天井6の車両前後方向の前方側に配設されるオーバーヘッドコンソール装置1、21を例示したが、これに限定されず、例えば、天井の車両前後方向の中央側や後方側に配設されるオーバーヘッドコンソール装置としてもよい。
【0036】
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
【0037】
本発明は上記で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0038】
収納物を収納するオーバーヘッドコンソール装置に関する技術として広く利用される。特に、乗用車、バス、トラック等の他、列車、汽車等の鉄道車両、建設車両、農業車両、産業車両などの車両用のオーバーヘッドコンソール装置として好適に利用される。
【符号の説明】
【0039】
1,21;オーバーヘッドコンソール装置、3;収納部、4;フレーム、5;カバー、8;接続部材、8a;案内孔、13,25;弾性ゴム、S;収納空間、Q1;近接状態、Q2;離間状態。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
天井に対して回動自在に支持された収納部を備えるオーバーヘッドコンソール装置であって、
前記収納部は、フレームと、該フレームに対して相対的に近接離間するカバーと、該フレームに対して該カバーを近接する方向に付勢する付勢手段と、を備え、
前記フレーム及び前記カバーの相対的な近接離間により、該フレーム及び該カバーで囲まれる収納空間が拡縮されることを特徴とするオーバーヘッドコンソール装置。
【請求項2】
前記収納部は、前記フレームと前記カバーとを接続し可撓性を有する接続部材を更に備える請求項1記載のオーバーヘッドコンソール装置。
【請求項3】
前記接続部材は、蛇腹状に形成されている請求項2記載のオーバーヘッドコンソール装置。
【請求項4】
前記付勢手段は、前記フレームと前記カバーとを接続する弾性体である請求項1乃至3のいずれか一項に記載のオーバーヘッドコンソール装置。
【請求項5】
前記弾性体は、前記接続部材に形成された案内孔に挿通されている請求項4記載のオーバーヘッドコンソール装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−121460(P2012−121460A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−274035(P2010−274035)
【出願日】平成22年12月8日(2010.12.8)
【出願人】(000241500)トヨタ紡織株式会社 (2,945)
【Fターム(参考)】