説明

オーバーヘッド情報を送信するための方法及び装置

オーバーヘッド情報を送信する本発明の方法は、送信されるべきオーバーヘッド情報を少なくとも2つのオーバーヘッド部分に分割して再形成し、少なくとも2つの対応するデータ・フレームのオーバーヘッド・バイトに少なくとも2つの分割されたオーバーヘッド部分を連続的に挿入し、ここに、少なくとも2つの分割されたオーバーヘッド部分は、オーバーヘッド・バイトに対応し、そして少なくとも2つのデータ・フレームを介して送信する。本発明は、オーバーヘッド情報送信及び受信装置も提供する。本発明でもって、各マイクロ波フレームのオーバーヘッド・バイトによって占有されるチャンネル帯域幅のリソースが大いに減少される。節約されたチャンネル帯域幅が、送信された情報上にエラー修正コードを行うために使用されるならば、コード利得が改善され、受信器上の感度要件が減少され、結局はマイクロ波送信システムの価格が減少される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロ波送信技術に関し、特に、オーバーヘッド情報を送信するための方法、オーバーヘッド情報送信装置及びオーバーヘッド情報受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
マイクロ波送信技術の分野において、異なったレートでサービスを送信することにより占有されるチャンネル帯域幅上に厳格な要件が提唱されてきた。例えば、13GHzの中心周波数におけるE1サービスの4つの経路が4位相シフト・キーイング(QPSK)モードで送信される場合、欧州電気通信標準化機構(ETSI)は、チャンネル帯域幅が2.7MHzよりも少ないことを推奨する。ネットワークを柔軟に管理するために、管理のための多量のRFCOH情報が、制限された帯域幅内で送信されるべきである。
【0003】
現在のところ、産業において用いられる通常のRFCOH情報送信方法は、以下のプロセスを含む。第1に、送信されるべき独立同期ディジタル・ハイアラーキ(PDH)サービスまたは同期ディジタル・ハイアラーキ(SDH)サービスが、PDHペイロード(Payload)またはSDHペイロード(Payload)を形成するようパッケージされる;第2に、各PDHペイロードまたはSDHペイロードに対応するRFCOHバイトが、マイクロ波リンクで送信されるマイクロ波フレームを形成するよう、PDHペイロードまたはSDHペイロードの前に挿入される。該方法によって生成されるマイクロ波フレームのフォーマットが図1に示されている。RFCOHバイトは、主に、フレーム・ヘッダ(FA)、適応送信電力制御(ATPC)、ネットワーク管理データ通信チャンネル(DCC)バイト(DATA)、オーダ・ワイヤ・バイト(RSC)、マイクロ波リンク経路識別(Link ID)、マイクロ波フレーム・チャンネル性能状態検出バイト(MVV5)及びマイクロ波フレーム信号追跡バイト(MVJ0)を含んでいる。MVV5は、BIP2チェック・フォーマットを有するMVB1ビットと、遠隔のマイクロ波ステーションのエラー指示を示すためのMVREIビットと、遠隔のマイクロ波ステーションのアラーム(欠陥指示)を示すためのMVRDIビットとから成る。一般に、各マイクロ波フレームに対して、ATPC、Link ID、MVV5及びMVJ0のような上述のオーバーヘッド・バイトは、少なくとも4つのバイトを占有し、そのうち、Link IDは2つのバイトを占有する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、オーバーヘッド(overhead)情報を送信するための方法、オーバーヘッド情報送信装置及びオーバーヘッド情報受信装置を提供する。該方法及び装置でもって、多量のオーバーヘッド・バイトが、利用可能な送信帯域幅で送信されることができ、受信器の受信感度に関する要件も減少され得る。従って、送信帯域幅、オーバーヘッド・バイトの送信及び受信器の受信感度の間の矛盾が解決される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
オーバーヘッド情報を送信するための本発明の実施形態によって提供される方法は、
送信されるべきオーバーヘッド情報を少なくとも2つのオーバーヘッド部分に分割して再形成するステップと、
少なくとも2つの対応するデータ・フレームのオーバーヘッド・バイトに少なくとも2つの分割されたオーバーヘッド部分を連続的に挿入するステップと、ここに、少なくとも2つの分割されたオーバーヘッド部分は、オーバーヘッド・バイトに対応し、
少なくとも2つのデータ・フレームを介して送信するステップと、
を含む。
【0006】
オーバーヘッド情報を送信するための本発明の実施形態によって提供される装置は、オーバーヘッド部分生成ユニット及びデータ・フレーム生成ユニットを含み、ここに、
オーバーヘッド部分生成ユニットは、送信されるべきオーバーヘッド情報を少なくとも2つのオーバーヘッド部分に分割して再形成し、そして少なくとも2つのオーバーヘッド部分をデータ・フレーム生成ユニットに送信することができ、
データ・フレーム生成ユニットは、オーバーヘッド部分生成ユニットから受信された少なくとも2つのオーバーヘッド部分を、少なくとも2つのデータ・フレームのオーバーヘッド・バイトに連続的に挿入し、そして少なくとも2つのデータ・フレームを介して送信することができ、少なくとも2つのオーバーヘッド部分はオーバーヘッド・バイトに対応する。
【0007】
オーバーヘッド情報を受信するための本発明の実施形態によって提供される装置は、
少なくとも2つの受信されたデータ・フレームから少なくとも2つのオーバーヘッド部分を順番に読取ることができるデータ・フレーム受信ユニットと、
データ・フレーム受信ユニットによって読取られた少なくとも2つのオーバーヘッド部分をオーバーヘッド情報に変換することができるオーバーヘッド情報回収ユニットと、
を備える。
【発明の効果】
【0008】
理解され得るように、現存するオーバーヘッド情報送信方法が用いられるならば、各マイクロ波フレーム・オーバーヘッドの送信は、例えば、QPSKモードによって変調されるE1サービスの4つの経路に対して、比較的大きい送信帯域幅を占有し、Link IDのオーバーヘッドは、チャンネル帯域幅の1.5%を占有する。この方法で、ETSIによってまとめられた推奨及び規則におけるチャンネル帯域幅の要件に叶うという前提のもとで、マイクロ波フレームのオーバーヘッド・バイトは、比較的大きいチャンネル帯域幅を占有するので、送信される情報を修正するための各マイクロ波フレームのペイロード(Payload)におけるエラー修正バイトは、減少される。エラー修正コードの効率の減少は、コーディング利得の減少をもたらし、このことは、受信器の受信感度に対する比較的高い要件を提唱し、そしてシステムの価格の増加をもたらす。マイクロ波フレームのオーバーヘッドの幾つかのオーバーヘッド・バイトが充分に高速で送信される必要がないという要件を用いることにより、本発明の実施形態は、オーバーヘッド・バイトを幾つかの部分に分割し、複数のマイクロ波フレームにおける分割されたオーバーヘッド・バイトを送信し、それ故、各マイクロ波フレームのオーバーヘッド・バイトによって占有されるチャンネル帯域幅を大いに減少する。本発明の実施形態によって提供される方法でもって、節約されたチャンネル帯域幅が、送信される情報上にエラー修正コードを行うために用いられ得、それ故、コーディング利得を改善し、受信器の受信感度に対する要件を減少し、そしてついにはマイクロ波送信システムの価格を減少する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の技術的解決法及び長所を一層明瞭にするよう、添付図面並びに実施形態を参照して本発明を以下にさらに詳細に説明する。
【0010】
マイクロ波フレームのオーバーヘッド・バイトにおいて、Link IDは、主に、マイクロ波送信中のマイクロ波送信リンクを示すために用いられ、Link IDは、受信器及び送信器を接続するマイクロ波リンクのアイデンティティ番号である。現在のところ、マイクロ波リンクによって送信されるかまたは受信されるべきLink IDは、ソフトウェアを介してセットされ得る。実際に受信されたLink IDが、マイクロ波リンクによって受信されるべきLink IDと異なっているならば、Link ID不一致アラームが発生され、マイクロ波リンクのLink IDにコード・エラーがあるか、または受信において不法のマイクロ波リンクのマイクロ波信号があるかを示す。全ネットワークの複雑な状態を考慮して、1から4094までの4094個のマイクロ波リンクのLink IDが定義され、そして4094のマイクロ波リンクを示すために16ビットが必要である。16ビットがマイクロ波フレームで送信されるならば、2バイトが必要である。前述の説明から分かるように、比較的大きいチャンネル帯域幅が占有され、このことは、運ばれる(borne)情報のコード利得を減少する。ネットワークのLink IDが比較的高い送信レートを必要としないので、本発明の実施形態によれば、Link IDは、幾つかのマイクロ波フレームでそれぞれ送信される幾つかの部分に分割される。このように、各マイクロ波フレームによってキャリされる(carried)オーバーヘッド・バイトの数は減少され、そしてオーバーヘッド・バイトによって占有されるチャンネル帯域幅も減少される。例えば、本発明のもう1つの実施形態においては、Link IDバイトは、2つの連続するマイクロ波フレームでそれぞれ送信される2つの部分に分割され、一方のバイトは、各マイクロ波フレームによってキャリされるオーバーヘッド・バイトから減少される。
【0011】
上述の方式は、また、マイクロ波フレームのオーバーヘッドにおける高い送信レートを必要としない他のオーバーヘッド・バイトにも適用され得る。該方法は、これらのオーバーヘッド・バイトを幾つかの部分に分割し、異なったオーバーヘッドの対応する部分を多重化し、そして分割された部分を多数のマイクロ波フレームを介して送信することを含む。従って、各マイクロ波フレームでキャリされるオーバーヘッド・バイトの数は、大いに減少され、各マイクロ波フレームにおいて送信されるオーバーヘッド・バイトによって占有されるチャンネル帯域幅も減少される。
【0012】
本発明の方法を、本発明の一実施形態に従って以下のように詳細に説明する。この実施形態においては、オーバーヘッド・バイトは、低速で送信され得、そしてMVV5オーバーヘッド情報及び送信のためのMVJ0の8ビットのような多数の部分に分割され得る。MVV5オーバーヘッド情報は、ATPCの4ビット部分、Link IDの16ビット部分、MVREIの1ビット部分、MVRDIの1ビット部分、及びMVB1の1ビット部分を含む。
【0013】
図2に示されるように、本実施形態の方法は、主に、以下を含む:
【0014】
各ATPCを4つの1ビット部分に分割し、各フレームがATPC情報の1ビット部分をキャリする(carries)4つの連続するマイクロ波フレームで4つの1ビット部分を送信し;各Link IDを16の1ビット部分に分割し、各フレームがLink ID情報の1ビット部分をキャリする16の連続するマイクロ波フレームで16の部分を送信し;各MVJ0を8つの1ビット部分に分割し、各フレームがMVJ0情報の1ビット部分をキャリする8つの連続するマイクロ波フレームで8つの部分を送信する。
【0015】
4つのATPCを分割することにより得られる16ビットの1つと、1つのLink IDを分割することにより得られる16ビットの1つと、2つのMVJ0を分割することにより得られる16ビットの1つと、MVREI、MVRDIまたはMVB1のようなMVV5の1つとを多重化して、16ピースの4ビットのオーバーヘッド情報を発生する。
【0016】
現在発生されている16ピースの4ビットのオーバーヘッド情報を示すための4ビットのマルチフレーム指示(MVH4);MVH4及び該MVH4によって示される4ビットのオーバーヘッド情報、を結合して、マイクロ波フレーム・オーバーヘッド(MVOH)部分と称される16の1バイト・オーバーヘッド部分を発生し、そして発生された16のオーバーヘッド部分を、16の連続するマイクロ波フレームのRFCOHに挿入して、マイクロ波リンクで送信される16のマイクロ波フレームを発生する。
【0017】
マイクロ波リンクの受信器は、現存する受信方法を用いてマイクロ波フレームを受信し得る。幾つかのマイクロ波フレームを受信した後、受信器は、受信されたマイクロ波フレームをパース(構文解析)して、各オーバーヘッド部分の分割方法に従って、対応のオーバーヘッド・バイトを得る。例えば、4つのマイクロ波フレームを受信した後、受信器は、4つのマイクロ波フレームから受信されたATPCビットを結合して完全なATPCオーバーヘッドを得ることができ;16のマイクロ波フレームを受信した後、受信器は、16のマイクロ波フレームから受信されたLink IDビットを結合して完全なLink IDを得ることができ;8つのマイクロ波フレームを受信した後、受信器は、8つのマイクロ波フレームから受信されたMVJ0を結合して完全なMVJ0オーバーヘッドを得ることができる。多数のオーバーヘッド部分に分割されたオーバーヘッドは、上述の実施形態における送信レートに対して厳格な要件を有さないので、低いレートで上述のオーバーヘッド・バイトを送信する方法が受容され得る。
【0018】
上述の実施形態の方法によって生成されるマイクロ波フレームのフォーマットが図3に示されている。図1に示されたマイクロ波フレームのフォーマットと比較すると、オーバーヘッド・バイトの数は、少なくとも7バイトから4バイトに、少なくとも3バイトの減少でもって減少され、このことは、オーバーヘッド・バイトを送信するために占有されるチャンネル帯域幅を大いに節約することができる。
【0019】
本発明の実施形態は、さらに、ATPCの1ビット部分、Link IDの1ビット部分、MVJ0の1ビット部分、及びMVV5のオーバーヘッド情報のオーバーヘッド・ビットを多重化するためのBに記載された方法を提供する。該方法によって得られる1バイト・オーバーヘッド部分MVOHでキャリされるオーバーヘッド・ビットの各々が図4に示されている。オーバーヘッド・バイトの0〜3ビットは、オーバーヘッド・バイトによって送信されるATPCビット、Link IDビット、MVJ0ビット及びMVV5オーバーヘッド・ビットを示すためのMVH4の4つのビットをキャリする。オーバーヘッド・バイトの4番目のビットは、ATPCの1ビット部分をキャリし(carries)、5番目のビットは、Link IDの1ビット部分をキャリし、6番目のビットは、MVV5オーバーヘッドの1ビット部分をキャリし、7番目のビットは、MVJ0の1ビット部分をキャリする。各MVH4に対応するオーバーヘッド情報が表1(Table 1)に示されている。16の連続するマイクロ波フレームのオーバーヘッド・バイトで送信されるオーバーヘッド部分も表1(Table 1)に示されている。
【0020】
【表1】

【0021】
MVH4は、オーバーヘッド情報の組み合せの16のタイプを示すための4バイトを含む。すなわち、4バイトは、16のマイクロ波フレームで送信される異なったオーバーヘッド部分をそれぞれ示し得る。表1に示されるように、1つの完全なATPCは、各ATPCがちょうど4ビットを含むので、4つの連続する無線フレーム(radio frames)で送信され得;1つの完全なLink IDは、各Link IDが16ビットを含むので、16の連続する無線フレームで送信され得;1つの完全なMVJ0は、各MVJ0が8ビットを含むので、8つの連続する無線フレームで送信され得;MVV5は、MVB1、MVB1、MVREI及びMVRDIの順番で循環的に送信され得る。
【0022】
本発明の上述の実施形態から分かるように、当該方法は、オーバーヘッド・バイトを幾つかの部分に分割することにより、かつ、多数のマイクロ波フレームを介して受信器に多重化されている部分を送信することにより、各マイクロ波フレームにおけるオーバーヘッド・バイトによって占有されるチャンネル帯域幅を大いに減少し得る。オーバーヘッド・バイトは、送信レートに対する厳格な要件を有さないということが留意される。節約されたチャンネル帯域幅が、送信された情報に関するエラー修正コードを行うために用いられるならば、送信帯域幅、オーバーヘッド・バイトの送信及び受信器の受信感度の間での矛盾が解決され、コード利得が改善され、そして受信器に対する感度要件及びマイクロ波送信システムの価格が減少される。
【0023】
オーバーヘッド情報の送信装置は、さらに、本発明のもう1つの実施形態によって開示される。図5に示されるように、装置の内部構造は、オーバーヘッド部分生成ユニット及びデータ・フレーム生成ユニットを含んでいる。
【0024】
オーバーヘッド部分生成ユニットは、送信されるべきオーバーヘッド情報を分割し、かつ分割されたオーバーヘッド情報を少なくとも2つのオーバーヘッド部分に再形成する(reforming)ために、そして少なくとも2つのオーバーヘッド部分をデータ・フレーム生成ユニットに送信するために用いられる。
【0025】
データ・フレーム生成ユニットは、オーバーヘッド部分生成モジュールからの少なくとも2つのオーバーヘッド部分を、オーバーヘッド部分に一対一で対応する少なくとも2つのデータ・フレームのオーバーヘッド・バイトに挿入するために、そして少なくとも2つのオーバーヘッド部分を少なくとも2つのデータ・フレームを介して送信するために用いられる。
【0026】
オーバーヘッド部分生成ユニットは、さらに、オーバーヘッド情報分割モジュール及びオーバーヘッド情報再形成モジュールを含む。
【0027】
オーバーヘッド情報分割モジュールは、送信されるべき種々のオーバーヘッド情報を少なくとも2つの情報部分にそれぞれ分割するために、そして種々のオーバーヘッド情報の分割された情報部分を、オーバーヘッド情報再形成モジュールにそれぞれ送信するために用いられる。
【0028】
オーバーヘッド情報再形成モジュールは、種々のオーバーヘッド情報の受信された情報部分を少なくとも2つのオーバーヘッド部分に再形成するために用いられる。
【0029】
図5に示される実施形態を参照すると、第1に、オーバーヘッド情報分割モジュールは、送信されるべき各ATPCを4つの1ビット部分に分割し、各Link IDを16の1ビット部分に分割し、各MVJ0を8つの1ビット部分に分割し、そして分割されたATPC、Link ID、MVJ0及び送信されるべき他のオーバーヘッド情報を、オーバーヘッド部分生成ユニットにおけるオーバーヘッド情報再形成モジュールに送信するよう構成された少なくとも1つの構成要素を含んでいる。
【0030】
次に、オーバーヘッド部分生成ユニットのオーバーヘッド情報再形成モジュールは、分割されたATPCの1ビット部分、分割されたLink IDの1ビット部分、分割されたMVJ0の1ビット部分及びMVV5オーバーヘッド情報の1つのオーバーヘッド・ビット、例えば、MVREI、MVRDI、またはMVB1、を多重化するよう構成された少なくとも構成要素を含み、4ビットのオーバーヘッド情報を生成する。オーバーヘッド情報再形成モジュールは、さらに、現在生成されている4ビットのオーバーヘッド情報を示すための4ビットMVH4と、MVH4によって識別された4ビットのオーバーヘッド情報とを結合して1バイトのMVOHを生成し、そして生成されたMVOHをデータ・フレーム生成ユニットに送信するよう構成された少なくとも1つの構成要素を備える。
【0031】
データ・フレーム生成ユニットは、受信されたMVOHをマイクロ波フレームのRFCOHに挿入し、マイクロ波リンクで送信されるマイクロ波フレームを生成する。
【0032】
オーバーヘッド情報受信装置は、また、データ・フレームを受信するように、本発明の実施形態によって提供される。図6に示されるように、該装置の内部構造は、データ・フレーム受信ユニット及びオーバーヘッド情報回収(recovering)ユニットを含む。
【0033】
データ・フレーム受信ユニットは、受信された少なくとも2つのデータ・フレームから少なくとも2つのオーバーヘッド部分を読取るために用いられる。
【0034】
オーバーヘッド情報回収ユニットは、オーバーヘッド情報にデータ・フレーム受信ユニットによって読取られた少なくとも2つのオーバーヘッド部分を回収するために用いられる。
【0035】
図2に示された実施形態を参照すると、データ・フレーム受信ユニットは、完全なATPCオーバーヘッドを生成するために4つのマイクロ波フレームから受信されたATPCビットを結合し、完全なLink IDを生成するために16のマイクロ波フレームから受信されたLink IDビットを結合し、そして完全なMVJ0オーバーヘッドを生成するために8つのマイクロ波フレームから受信されたMVJ0ビットを結合するよう構成された少なくとも1つの構成要素を含む。オーバーヘッド情報回収ユニットは、データ・フレーム受信ユニットから受信されたすべてのオーバーヘッド情報を回収するよう構成された少なくとも1つの構成要素を備えている。
【0036】
オーバーヘッド情報送信装置及びオーバーヘッド情報受信装置は、オーバーヘッド情報の送信及び受信機能を同時に履行するように一体化され得るということが当業者には理解され得る。
【0037】
上述の実施形態は単に履行モードを提供し、本発明の方法は、上述の実施形態においてオーバーヘッド・バイトのための分割及び多重化モードに制限されないということが留意されるべきであり;オーバーヘッド・バイトのための任意の分割及び多重化モードを用いることは、オーバーヘッド・バイトの数を減少し、かつ送信されたオーバーヘッド・バイトによって占有されるチャンネル帯域幅を減少するという目的を達成し得るということが当業者によって理解され得る。本発明の方法は、また、送信帯域幅、オーバーヘッドの送信及び受信器感度の間での矛盾を解決するために、マイクロ波送信技術とは別の他のオーバーヘッド送信技術にも適用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】従来のマイクロ波フレームの概略図である。
【図2】本発明の実施形態によるオーバーヘッド情報を送信するための方法を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施形態によるマイクロ波フレームの概略図である。
【図4】本発明の実施形態によるマイクロ波フレーム・オーバーヘッド(MVOH)の概略図である。
【図5】本発明の実施形態によるオーバーヘッド情報を送信するための装置を示す概略図である。
【図6】本発明の実施形態によるオーバーヘッド情報を受信するための装置を示す概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オーバーヘッド情報を送信するための方法であって、
送信されるべきオーバーヘッド情報を少なくとも2つのオーバーヘッド部分に分割して再形成するステップと、
少なくとも2つのデータ・フレームのオーバーヘッド・バイトに少なくとも2つの分割されたオーバーヘッド部分を連続的に挿入するステップと、ここに、少なくとも2つの分割されたオーバーヘッド部分は、オーバーヘッド・バイトに対応し、
少なくとも2つのデータ・フレームを介して送信するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
さらに、
少なくとも2つのデータ・フレームの受信時に、連続的に、各データ・フレームによってキャリされるオーバーヘッド部分を、データ・フレームの受信器によって抽出するステップと、
送信されるべきオーバーヘッド情報を回収して得るステップと、
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
データ・フレームは、マイクロ波フレームである請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
送信されるべきオーバーヘッド情報は、適応送信電力制御、ATPC、マイクロ波リンク経路識別、Link ID、マイクロ波フレーム・チャンネル性能状態検出バイト、MVV5、及びマイクロ波フレーム信号追跡バイト、MVJ0、を含む請求項3に記載の方法。
【請求項5】
送信されるべきオーバーヘッド情報を分割して再形成するステップは、
各ATPCを4つの1ビット部分に分割し、各Link IDを16の1ビット部分に分割し、そして各MVJ0を8つの1ビット部分に分割し、
ATPCの分割された1ビット部分、Link IDの1ビット部分、MVJ0の1ビット部分、及びMVV5オーバーヘッド情報によってキャリされる1つのオーバーヘッド・ビットを多重化して4ビット・オーバーヘッド情報を生成し、
生成された4ビット・オーバーヘッド情報を4ビット・マイクロ波フレーム・マルチフレーム指示、MVH4、で指示し、そして
MVH4及び4ビット・オーバーヘッド情報を結合して1バイト・オーバーヘッド部分を得る、
ことを含む請求項4に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも2つのデータ・フレームを介して送信するステップは、
連続するマイクロ波フレームを介して、分割されたオーバーヘッド部分を順番に送信する、
ことを含む請求項5に記載の方法。
【請求項7】
オーバーヘッド部分生成ユニット及びデータ・フレーム生成ユニットを備えたオーバーヘッド情報送信装置であって、
オーバーヘッド部分生成ユニットは、送信されるべきオーバーヘッド情報を少なくとも2つのオーバーヘッド部分に分割して再形成し、そして少なくとも2つのオーバーヘッド部分をデータ・フレーム生成ユニットに送信することができ、
データ・フレーム生成ユニットは、オーバーヘッド部分生成ユニットから受信された少なくとも2つのオーバーヘッド部分を、少なくとも2つのデータ・フレームのオーバーヘッド・バイトに連続的に挿入し、そして少なくとも2つのデータ・フレームを介して送信することができ、少なくとも2つのオーバーヘッド部分はオーバーヘッド・バイトに対応する、オーバーヘッド情報送信装置。
【請求項8】
オーバーヘッド部分生成ユニットは、オーバーヘッド情報分割モジュール及びオーバーヘッド情報再形成モジュールを備え、
オーバーヘッド情報分割モジュールは、種々の送信されるべきオーバーヘッド情報を少なくとも2つの情報部分に分割し、そして分割された種々のオーバーヘッド情報の情報部分をオーバーヘッド情報再形成モジュールにそれぞれ送信することができ、
オーバーヘッド情報再形成モジュールは、種々のオーバーヘッド情報の受信された情報部分を少なくとも2つのオーバーヘッド部分に再形成することができる、
請求項7に記載のオーバーヘッド情報送信装置。
【請求項9】
送信されるべきオーバーヘッド情報は:適応送信電力制御、ATPC、マイクロ波リンク経路識別、Link ID、マイクロ波フレーム・チャンネル性能状態検出バイト、MVV5、及びマイクロ波フレーム信号追跡バイト、MVJ0、を含み、
オーバーヘッド情報分割モジュールは、さらに、各ATPCを4つの1ビット部分に分割し、各Link IDを16の1ビット部分に分割し、そして各MVJ0を8つの1ビット部分に分割するよう構成され、
オーバーヘッド情報再形成モジュールは、さらに、ATPCの分割された1ビット部分、Link IDの1ビット部分、MVJ0の1ビット部分、及びMVV5オーバーヘッド情報によってキャリされる1つのオーバーヘッド・ビットを多重化して4ビットのオーバーヘッド情報を生成し、4ビットのMVH4で4ビットのオーバーヘッド情報を指示し、そしてMVH4及び4ビットのオーバーヘッド情報を結合して1バイトのオーバーヘッド部分を得るように構成されている、
請求項8に記載のオーバーヘッド情報送信装置。
【請求項10】
さらに、
受信された少なくとも2つのデータ・フレームから少なくとも2つのオーバーヘッド部分を順番に読取ることができるデータ・フレーム受信ユニットと、
データ・フレーム受信ユニットによって読取られた少なくとも2つのオーバーヘッド部分をオーバーヘッド情報に変換することができるオーバーヘッド情報回収ユニットと、
を備えた請求項7に記載のオーバーヘッド情報送信装置。
【請求項11】
少なくとも2つの受信されたデータ・フレームから少なくとも2つのオーバーヘッド部分を順番に読取ることができるデータ・フレーム受信ユニットと、
データ・フレーム受信ユニットによって読取られた少なくとも2つのオーバーヘッド部分をオーバーヘッド情報に変換することができるオーバーヘッド情報回収ユニットと、
を備えたオーバーヘッド情報受信装置。
【請求項12】
オーバーヘッド部分は、1ビットの適応送信電力制御、ATPC、1ビットのマイクロ波リンク経路識別、Link ID、1ビットのマイクロ波フレーム信号追跡バイト、MVJ0、オーバーヘッド・ビット、及び4ビットのマイクロ波フレーム・マルチフレーム指示、MVH4を含み、
MVH4は、オーバーヘッド情報を指示するために用いられ、オーバーヘッド・ビット及びMVH4は、マイクロ波フレーム・チャンネル性能状態検出バイト、MVV5、オーバーヘッド情報によってキャリされる、
請求項11に記載のオーバーヘッド情報受信装置。
【請求項13】
オーバーヘッド情報は、適応送信電力制御、ATPC、マイクロ波リンク経路識別、Link ID、マイクロ波フレーム・チャンネル性能状態検出バイト、MVV5、及びマイクロ波フレーム信号追跡バイト、MVJ0、を含む請求項11に記載のオーバーヘッド情報受信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−521883(P2009−521883A)
【公表日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−547828(P2008−547828)
【出願日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際出願番号】PCT/CN2006/003330
【国際公開番号】WO2007/095810
【国際公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【出願人】(504277388)▲ホア▼▲ウェイ▼技術有限公司 (220)
【Fターム(参考)】