説明

カセット構造様式における、4ロール方式/6ロール方式/18HSロール方式によるロールスタンド

【解決手段】 本発明は、カセット構造様式における、4ロール方式/6ロール方式/18HSロール方式によるロールスタンドであって、このロールスタンドの場合、曲げ力が、メイ・ウエストブロック3と結合されているピストン−シリンダーユニットを介して、ロールチョック7の曲げピン6に伝達される様式の上記ロールスタンドに関する。その際、ピストンロッド1)におけるピストンが、メイ・ウエストブロック3と、強固に結合されており、および、シリンダー体4が、曲げピン6を、ロールのロールチョック7において備えており、従って、曲げ力が、直接的に、前記ロールチョック7の曲げピン6に伝達可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カセット構造様式における、4ロール方式/6ロール方式/18HSロール方式によるロールスタンドに関する。
【背景技術】
【0002】
公知のカセット構造様式における、4−highロール方式/6−highロール方式/18HSロール方式によるロールスタンドは、CVC plas(登録商標)4−high、または6−high、および、CVC plas(登録商標)18HSのような、異なる作動様式の如何なる組み合わせ可能性も有していない。
【0003】
組み合わせされたロールスタンドに対する1つの重要な要求は、このロールスタンドにおける改造動作を行う必要無しに、通常の1回のロール交換の間に、両方の作動様式の間で交換可能であることにある。
【0004】
このような様式の装置に関して、記載すべき先行技術文献情報はない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明の課題は、異なる作動様式およびロール直径でもって、
1つのロールスタンド内において、装置交換時間の最小限化のもとで圧延可能とすること、および、前記のことに応じて、年間の生産高を増大することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、本発明に従い、カセット構造様式における、4ロール方式/6ロール方式/18HSロール方式によるロールスタンドにおいて、
このロールスタンドの場合、
曲げ力が、メイ・ウエストブロック(Mae West Bloecken)と結合されているピストン−シリンダーユニットを介して、ロールチョックの曲げピンに伝達される様式の上記ロールスタンドにおいて、
ピストンロッドにおけるピストンが、メイ・ウエストブロックと、強固に結合されていること、および、
シリンダー体が、曲げピンを、ロールのロールチョックにおいて備えており、従って、曲げ力が、直接的に、前記ロールチョックの曲げピンに伝達可能であることによって解決される。
【発明の効果】
【0007】
有利には、上側のロールの曲げシリンダーのピストンロッド、および、下側のロールのピストンロッドは、1つの部片から製造されている。
【0008】
更なる実施形態に従い、ピストン側およびリング側のための、液圧でもっての供給は、ピストンロッド(1)によって行われる。
【0009】
組み合わせられたロールスタンドは、リダクションロールスタンドおよび調質圧延機として、並びに、普通鋼、高力鋼、特殊鋼、および、非鉄金属のために使用される。
4−highロール方式/6−highロール方式によるロールスタンドのワークロールセットは、カセット構造(側方の支持ローラーを含めて)内における中間ロールセット、および、18HSロール方式によるロールスタンドの中間ロールと取り替え可能である。
【0010】
4−highロール方式/6−highロール方式によるロールスタンド内における、
ワークロールセットの交換位置は、18HSロール方式によるロールスタンド内における、中間ロールセットの交換位置と、同一である。
【0011】
両方の作動様式のために、これら作動様式の軸線方向位置移動シリンダーは、同様に、曲げシリンダーとして使用される。両方の作動様式、相応するロール直径諸構成、および、共通の交換位置を満たすために、曲げシリンダーのための大きなストロークが、4ロール方式/6ロール方式によるロールスタンド内における、最小のロール直径における、制限されたスペースの提供と共に必要になる。
【0012】
曲げシリンダーのための公知の構造において、シリンダー体は、強固に、メイ・ウエストブロック内において組み付けられており、且つ、曲げ力が、ピストンロッドおよび案内された中間部片を介して、ロールチョックの曲げピンに伝達される。
【0013】
本発明による曲げコンセプトは、ピストンロッドにおけるピストンが、メイ・ウエストブロックと、強固に結合されていること、即ち、シリンダー体が位置移動されることにある。
【0014】
移動可能なシリンダー体は、上方へと、もしくは下方へと押圧される。これらシリンダー体は、シリンダー体が、曲げピンを、ロールのロールチョックにおいて備えており、且つ従って、曲げ力が、直接的に、前記ロールチョックの曲げピンに伝達される、ように形成されている。
【0015】
上側のロールの曲げシリンダーのピストンロッド、および、下側のロールの曲げシリンダーのピストンロッドは、1つの部片から製造されている。
ピストン側およびリング側のための、液圧でもっての供給は、ピストンロッドによって行われる。
【0016】
この曲げコンセプトは、大きなストロークを、組み合わせされたロールスタンド内における使用のために理想的に、コンパクトな構造様式において許容する。このことによって、4ロール方式もしくは6ロール方式によるロールスタンド内におけるワークロール、および、18HSロール方式によるロールスタンド内における、中間ロールは、ロール交換のために、必要とされる高さへと持ち上げられ、もしくは降下され得、且つ、次いで、完全なセットとして、このセットの台車と交換される。ロールセットのカセット構造様式によって、これら作動様式の間の交換時間は、通常のロール交換の時間にまで低減される。
【0017】
この曲げコンセプトによって初めて、カセット構造様式における、CVC plas(登録商標)4−high、もしくは6−high、および、CVC plas(登録商標)18HSの、両方の作動様式のための1つのロールスタンドを実現することが可能である。
【0018】
次に、図面に関連して、本発明を詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1a】概略的に、18HSロール方式の構成におけるロールスタンドを示した図である。
【図1b】概略的に、4−highロール方式の構成におけるロールスタンドを示した図である。
【図1c】概略的に、6−highロール方式の構成におけるロールスタンドを示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
ピストンロッド1は、保持ブロック2を用いて、メイ・ウエストブロック3内において、強固に保持されている。
シリンダーハウジング4は、ピストン側またはリング側の圧力負荷によって、メイ・ウエストブロック3内における案内部内において垂直方向に移動し、且つ、
シリンダー体4内におけるポケット5を用いて、曲げ力を、
ロールチョック7に曲げピン6を介して、
これらロールチョックに、および、このことに応じて、18HSロール方式のロールスタンド内における中間ロール8の圧延ロールネック(図1a)に、または、
4ロール方式のロールスタンド内におけるワークロール9の圧延ロールネック(図1b)に、または、
6−highロール方式のロールスタンド内におけるワークロール10の圧延ロールネック(図1c)に伝達する。
【符号の説明】
【0021】
1 ピストンロッド
2 保持ブロック
3 メイ・ウエストブロック
4 シリンダー体、シリンダーハウジング
5 ポケット
6 曲げピン
7 ロールチョック
8 中間ロール
9 ワークロール
10 ワークロール


【特許請求の範囲】
【請求項1】
カセット構造様式における、4ロール方式/6ロール方式/18HSロール方式によるロールスタンドであって、このロールスタンドの場合、
曲げ力が、メイ・ウエストブロック(3)と結合されているピストン−シリンダーユニットを介して、ロールチョック(7)の曲げピン(6)に伝達される様式の上記ロールスタンドにおいて、
ピストンロッド(1)におけるピストンが、メイ・ウエストブロック(3)と、強固に結合されていること、および、
シリンダー体(4)が、曲げピン(6)を、ロールのロールチョック(7)において備えており、従って、曲げ力が、直接的に、前記ロールチョック(7)の曲げピン(6)に伝達可能であることを特徴とするロールスタンド。
【請求項2】
上側のロールの曲げシリンダーのピストンロッド(1)、および、
下側のロールのピストンロッドは、1つの部片から製造されている
ことを特徴とする請求項1に記載の4ロール方式/6ロール方式/18HSロール方式によるロールスタンド。
【請求項3】
ピストン側およびリング側のための、液圧でもっての供給は、ピストンロッド(1)によって行われることを特徴とする請求項1または2に記載の4ロール方式/6ロール方式/18HSロール方式によるロールスタンド。


【図1a】
image rotate

【図1b】
image rotate

【図1c】
image rotate


【公表番号】特表2012−532026(P2012−532026A)
【公表日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−518812(P2012−518812)
【出願日】平成22年7月7日(2010.7.7)
【国際出願番号】PCT/EP2010/004086
【国際公開番号】WO2011/003580
【国際公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【出願人】(390035426)エス・エム・エス・ジーマーク・アクチエンゲゼルシャフト (320)