説明

カップ型容器の開封部材

【課題】 カップ型容器の蓋体の開口時に切刃部材を80°〜100°の開口位置で姿勢を確実にかつ安定して鎖錠固定することができると共に、消費者に対し、視覚、触覚または聴覚によって固定する位置まで切刃部材を誘導して、誤操作を回避させることができるカップ型容器の開封部材を提供する
【解決手段】 開封部材1はカップ型容器2に装着可能な枠体6と枠体6に取り付けられている切刃27を有する切刃部材7とを有し、枠体6は注出用開口部21を有して注出用開口部21内に切刃部材7が変位可能に取り付けられており、切刃部材7は先端部41と後端部44と先端部41と後端部44との間の左右の側部のうちの少なくとも先端部41に切刃27を有していて、枠体6に変位可能に取り付けられており、枠部材に対して切刃部材7を鎖錠する鎖錠機構45を枠体6と切刃部材7の側部との間に設けた

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はカップ型容器に充填された飲料内容物を飲む時や粒状内容物を取り出す時に、その容器を開封して注出口を形成する場合に使用する開封部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
飲料内容物を吸引する場合に使用する伸縮自在なストローを熱収縮する袋に入れ、カップ型容器の側面に袋ごと装着したものは、従来から良く知られている。
【0003】
これは、ストローの先端が鋭角になっているため、その鋭利な先端で使用時にフィルム状蓋体の一部を貫通し、そのまま飲み口(吸い口)として使用するものであり、蓋体への貫通機能、カップ側面への簡易な装着機能など、優れた機能を有している。
【0004】
一方、上記したストロー付きカップ型容器ではない一般的なタイプのホット飲料詰カップ型容器では、フィルム状蓋体の一部をカップ上面のフランジから剥がして開封し、これを飲み口としている。
【0005】
しかるにこのフランジに接着された蓋体を剥す操作は必ずしも容易でなく、剥離時に手振れで内容物をこぼしてしまう事故が発生する場合もある。さらにまたこの場合、蓋体を剥せば剥す程、開口部が相乗的に大きくなるので飲み口となる開口部の面積が一定にならない。このような飲み口の場合は、カップを傾けて内容液を飲もうとする場合、想定した量よりも多くの量が開口部から流出する可能性があり、こぼれたり、あふれたりする可能性がある。
【0006】
容器の内容物が粒状体である場合も、取り出し量を一定にするために開口部の形状や大きさが一定になることが望ましい。
【0007】
そこで、図9に示すように、カップ型容器2にカッター107を付属させてそのカッター107を押し下げてカップ型容器の蓋体5を開封させて注出口52を形成することが考えられた(特開2004−99112号、第44図参照)。
【0008】
【特許文献1】特開2004−99112号
【0009】
この特許文献1に示されるカップ型容器2の蓋体5を付属のカッターで開封する方法は蓋体に形成される注出口52は、蓋体5を切り裂くカッターの形状や大きさに対応しているので、注出口52の形状や大きさがカッター107の形状や大きさに対応して一定になる利点がある。
【0010】
一方、このカッター107を押し下げてカップ型容器の蓋体5を開封させる方法においては、カッター107が蓋体5を押し破った後、カッター107が飲用の邪魔にならないように、カッター107が元の開封前の位置から80°〜100°の位置に進んで注出口52を開いた位置で固定されることが望ましく、この固定のために鎖錠機構145が用いられる。しかるに、特許文献1に記載された技術では、対となす鎖錠部材146a、146bの一方の鎖錠部材146bがヒンジ30の手前でカッター107の裏側から突出し、他方の鎖錠部材146aがヒンジ30を越したところで枠体6の裏側から突出し、カッター107がヒンジ30の回りに80°〜100°回転して枠体に近づいたところで鎖錠部材146a、146bが相互に係合して鎖錠が完成する構造になっている。この構造では鎖錠部材がカッター107及び枠体6の裏側にヒンジ30をはさんで対称的に位置するが、対をなす鎖錠部材146a、146bが共にカッター107及び枠体6の裏側に配置されているので、カッター107を操作する消費者から視認することができない。このためこのようなカッター乃至鎖錠機構が普及していない現状では、カッターが鎖錠機構によって鎖錠固定される機構になっていることが認識されず、開封時にカッターを鎖錠機構によって固定される位置まで押し込まれずに、カッターが不安定で邪魔になる状態のまま、注出口52から内容物を飲用されることが懸念される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
この発明は上記の如き事情に鑑みてなされたものであって、カップ型容器の蓋体の開口時に切刃部材を80°〜100°の開口位置で姿勢を確実にかつ安定して鎖錠固定することができると共に、消費者に対し、視覚、触覚または聴覚によって固定する位置まで切刃部材を誘導して、誤操作を回避させることができるカップ型容器の開封部材を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この目的に対応して、この発明のカップ型容器の開封部材は、カップ型容器に装着されて、カップ型容器の開口部を閉じている蓋体を切断開封して注出口を形成可能な切刃を有する開封部材であって、前記開封部材はカップ型容器に装着可能な枠体と前記枠体に取り付けられている前記切刃を有する切刃部材とを有し、前記枠体は注出用開口部を有して前記注出用開口部内に前記切刃部材が変位可能に取り付けられており、前記切刃部材は先端部と後端部と前記先端部と前記後端部との間の左右の側部のうちの少なくとも前記先端部に前記切刃を有していて、前記枠体に前記変位可能に取り付けられており、前記枠部材に対して前記切刃部材を鎖錠する鎖錠機構を前記枠体と前記切刃部材の前記側部との間に設けたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
この発明のカップ型容器の開封部材では、蓋体に注出口を開封した後の切刃部材がヒンジの回転中心線回りに80°〜100°回転変位した状態で、切刃部材を枠体に鎖錠する鎖錠機構を有するが、その鎖錠機構が枠体裏面のヒンジの近傍に設けられるのではなく、枠体の注出用開口部の側部と切刃部材の側部との間に設けられている。枠体の注出用開口部の側部と切刃部材の側部との間は、切刃部材の変位の障害となるのを防ぐために、若干の間隙を設けてあるので、この間隙を利用して消費者は鎖錠機構を視認することができ、鎖錠機構の作動について、予知することができる。そして開封時に切刃を蓋体に押し込んで、切刃が変位するにつれて鎖錠部材の状態や相互関係の変化が判るので、切刃部材を固定される最後の鎖錠位置まで押し込むことができる。こうして、鎖錠操作を視覚的に誘導することができるのであるが、これに加えて一方の鎖錠部材が他方の鎖錠部材を乗り越えて係合する場合のクリック音によっても聴覚的にまたは触覚的に操作を誘導することができる。さらに、鎖錠機構を切刃部材の変位量と相関を持たせて両鎖錠部材の係合量が変化する構成とすることによって、触覚的に操作を誘導することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下この発明の詳細を一実施例を示す図面について説明する。
【0015】
図1及び図2において1は開封部材であり、開封部材1はカップ型容器2に装着されて使用されるものである。カップ型容器2の上端部は一周するフランジ3が形成されており、その内側は開放して開放開口4となっており、この開放開口4はフランジ3にシールされたフィルム状の蓋体5で閉じられている。この蓋体5がこの発明の開封部材1による開封の対象である。
【0016】
図3、図4に示すように、開封部材1はカップ型容器2または蓋体5に装着可能な枠体6とその枠体6に変位可能に支持されている切刃部材7とからなっている。
【0017】
開封部材1の材質はポリプロピレン等のプラスチック製、紙製、金属製、またはこれらの複合材料製である。製法としては、例えば材質がプラスチック製であれば、インジェクション成形等を採用することができる。
【0018】
枠体6はカップ型容器2の上端部を覆う覆筒部8と、この覆筒部8をカップ型容器2に取り付けるための取付け筒部11とを肩12を介して開封部材1の中心線10方向に同心状に連続させて有する。
【0019】
取付け筒部11の内周面を一周して中心線周りに、連続あるいは不連続の環状の土手状に凸出した凸出環13またはアンダーカットが形成され、これと相対的に肉厚方向に凹入した環状の凹入溝14が肩12寄りに形成されている。この環状の凹入溝14はカップ型容器2に開封部材1を装着するときにカップ型容器2の上端のフランジ3を嵌入させるための溝であり、凸出環13はそのフランジ3を下から抑えるための構造体である。こうして枠体6は内周の全周においてカップ型容器2の上端の外周の全周にわたって嵌合して装着される。なお、図示しないが、開封部材1を蓋体5に装着する構成の場合には、フランジ3にシールされた蓋体5の上面に、開封部材1を接着あるいは溶着することによって構成することができる。この場合には、カップ型容器2に装着するための凸出環13や凹入溝14は形成されなくてもよい。
【0020】
枠体6の覆筒部8は筒状胴部15と、筒状胴部15の上端を閉じている天板部16とを有し、天板部16の飲み口側17寄りの一部分に注出用開口部21が開口しており、この注出用開口部21内に切刃部材7が変位可能に支持されて配置されている。
【0021】
注出用開口部21の左右の側縁からは立壁22が容器内方に向って中心線10方向に立ち下がっている。
【0022】
注出用開口部21の位置する筒状胴部15は上端に円滑外面をなす折返し部23を形成している外筒24と内筒25とからなる2重壁構造になっている。筒状胴部15は1重壁構造でもよい。筒状胴部15の内部の空間の中心線10方向の高さは切刃部材7の少なくとも一部分を収納可能な大きさである必要がある。
【0023】
注出用開口部21の形状及び大きさは前述の切刃部材7を収容することができる形状及び大きさであるが、特に注出用開口部21の飲み口側17の先端部は開封後のカップ型容器2から内容液を注ぎ出す時のその内容液の流れを案内する部分となるので、筒状胴部15の滑らかな内筒25が露出する程度に天板部16の外縁近くまで開かれている。
【0024】
切刃部材7は操作柄部26を有し、操作柄部26の先端部41及び左右の側部42、43から切刃27が下向きに形成されている。この切刃27のうち、先端部41にある先端切刃28はカップ型容器2の開封動作において、一番初めに蓋体5に突き立って蓋体5に初期開口を形成する部分で、その取り付け角度θは蓋体5にできるだけ垂直に突き立つことができるように設定する。その角度θは切刃27の設計された動作の違いも考慮して決定され、通常は中心線10に対して0〜20°である。また、蓋体5の初期開口を形成する時の先端切刃28の位置はカップ型容器2の開放開口4の縁部の直近すなわち覆筒部8の内筒25の下端の直近に設定することが望ましい。
【0025】
切刃部材7は枠体6と一体に成形する場合と、枠体6とは別体に成形する場合とがあるが、この実施例の開封部材1では切刃部材7は枠体6と一体に成形されており、切刃部材7は後端部44においてヒンジ30により天板部16に連結している。ヒンジ30は天板部16を構成する樹脂材料を薄肉にして可撓性を与えて構成しており、切刃部材7はこのヒンジ30の回転32を中心として回転変位可能であって、この回転変位により切刃27が蓋体5から離隔した初期取付位置と蓋体5を切断開封する位置した後の鎖位置との間に回転角度80°〜100°の回転変位が可能である。切刃部材7が枠体6と別体に構成された場合は、切刃部材7の枠体6からの支持の構造によって切刃部材7の変位は直線変位または回転変位となる。なお、図示しないが、ヒンジ部30は切刃部材7の回転変位に要する力を低減させるために、幅方向の一部を形成せずに中抜きの状態にして構成するようにしてもよい。
【0026】
切刃部材7は切り離し可能な連結部材33によって天板部16の立壁22と連結されて姿勢を保持されている。連結部材33は切刃部材7を手指を押し下げて下向きの力を作用させた時に切断する程度の強度を持つ細線状に形成され、切刃部材7の側面と立壁22とをブリッジ状に連結して天板部16に対する切刃部材7の姿勢を保持し、不時に切刃部材7が揺動して蓋体5と接触することを防いでいる。
【0027】
枠体6と切刃部材7の側部42、43との間には鎖錠機構45が設けられている。この鎖状機構45は切刃部材7がカップ型容器2の蓋体5を切断開封して、蓋体5に注出口を形成した後の切刃部材7を枠体6に鎖錠して、切刃部材7の位置を固定して、切刃部材7の揺動を防ぐための機構である。
【0028】
鎖錠機構45は相互に係合可能な対をなす鎖錠部材46a、46bを有している。鎖錠部材46a、46bが相互に係合して干渉するときは鎖錠機構45は鎖錠状態になり、鎖錠部材46a、46bが離れるとその鎖錠状態は解放される。
【0029】
鎖錠機構45は切刃部材7の側部42または43の回転軸32回りの回転による移動経過に沿って配置されており、鎖錠部材46aは枠体6の立壁22に設けられ、他方の鎖錠部材46bは切刃部材7の左側部42または右側部43あるいはその両方に設けられる。
【0030】
図3で示す実施例では鎖状部材46aは突起状をなして立壁22から突出し、他方の鎖錠部材46bは切刃部材7の側部42または43自体が構成する。
【0031】
図6及び図7に示すように、鎖錠部材46aは、切刃部材7がヒンジ31の回転中心回りに回転変位する場合の切刃部材7の側部42、43の移動経路上に突出しており、かつ未開封の位置から80°〜100°回転して切刃部材7を鎖錠固定することが望まれる位置にあるときに、切刃部材7の側部42、43が鎖錠部材46aを乗り越えて、鎖錠部材46aが反対側から切刃部材7の側部42、43と干渉して切刃部材7を拘束することが出来る立壁22上の位置に少なくとも1箇所設けられる。枠体の立壁22と切刃部材7の側部42、43との間には若干の幅Wの隙間48があるので、鎖状部材46aとしては立壁22から隙間48を横断して切刃部材7の側部と干渉する位置まで延出するに足る長さが必要である。
【0032】
鎖錠部材46aの形状としては突起状でない他の形状でもよく、例えば図8に示すように、切刃部材7と干渉する面47を斜面とし、注出用開口21内に突出する突出量を斜面の始点から終点にかけて変化させ、始点すなわち鎖錠位置から最も遠隔な部分が突出量が最も小さくなるように、構成した場合には、切刃部材7を回転変位させ、鎖錠部材46aを乗り越えるのに必要な力が、次第に変化して鎖錠位置の直近で最も大きくなるので、触覚的に鎖錠機構の存在と作用を実感し、鎖錠位置まで誘導することができる。
【0033】
切刃部材7の操作柄部26の上面は手指で押圧可能な窪みをもった押圧面34が形成されている。この押圧面34を手指で下に押すと、操作柄部26がヒンジ30に関して回転してカップ型容器2の蓋体5に向かって下方に変位する。
【0034】
押圧面34は特に何も加工や表示を施さず滑らかな面であってもよいが、滑り止めを目的として凹凸を形成する条溝を形成するようにしてもよい。また押圧面34に、凹凸の形成あるいは印刷等の手段により、押圧面を使用者に知らせる目的で文字等を形成するようにしてもよい。
【0035】
このように構成された開封部材1を用いた容器の開封動作は次の通りである。
まず内容液を充填して蓋体5で閉じたカップ型容器2上に開封部材1を載置し、装着する。このとき開封部材1の取り付け筒部11の凹入溝14にカップ型容器2の上端のフランジ3の外縁が嵌入して開封部材1がカップ型容器2に固定する。この状態でカップ型容器2は保管や運搬過程におかれる。
【0036】
次に消費過程において、消費者がカップ型容器2を開封する場合には、切刃部材7の操作柄部26の上面の押圧面34を手指で下に押すと、連結部材33が切れて、切刃部材7が枠体に対して可動な状態となる。さらに操作柄部26を下に押すと切刃部材7はヒンジ30の回転軸32の回りに回転変位し、先端切刃28がカップ型容器2の蓋体5を突き刺して初期開口を形成し、次いで切刃部材7の回転変位が進むと蓋体5の開口が拡大し、遂に予定された注出口52の形成が完了する。このとき、切刃部材7は初めの連結部材33で枠体に連結していた位置から約90°の回転した位置に達し、ここで、切刃部材7の側部42、43は鎖錠部材46aと当接しかつ鎖錠部材46aを乗り越え、鎖錠位置に達する。この鎖錠位置において切刃部材7は側部42に鎖錠部材46aが当接して、切刃部材7が押さえられ切刃部材7の鎖錠は完了する。
【0037】
枠体6の立壁22と切刃部材7の側部42、43との間の隙間48に鎖錠部材が横断していることは消費者は消費者は上から見て視認することができるので、切刃部材7が鎖錠位置に達するまでの切刃部材7の押し下げを視覚的に誘導されることができる。これに加えて、消費者は鎖錠部材と切刃部材7との当接による抵抗感の変化を感知することができて、これによって触覚的に誘導されることができる。さらにこの当接及び乗り越え、鎖錠部材の復元の時に発生するクリック音を感知することができて、聴覚的に誘導されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】開封部材を装着したカップ型容器の平面図。
【図2】開封部材を装着したカップ型容器の正面図。
【図3】開封部材の平面図。
【図4】開封部材の縦断面図。
【図5】切刃部材が鎖錠位置にある時の開封部材の縦断面図。
【図6】切刃部材の正面説明図。
【図7】鎖錠機構の平面説明図。
【図8】他の鎖錠機構の平面説明図。
【図9】従来の開封部材の縦断面図。
【図10】切刃部材が鎖錠位置にある時の従来の開封部材の縦断面図。
【符号の説明】
【0039】
1 開封部材
2 カップ型容器
3 フランジ
4 開放開口
5 蓋体
6 枠体
7 切刃部材
8 覆筒部
10 中心線
11 取り付け筒部
12 肩
13 凸出環
14 凹入溝
15 筒状胴部
16 天板部
17 飲み口側
21 注出用開口部
22 立壁
23 折り返し部
24 外筒
25 内筒
26 操作柄部
27 切刃
28 先端切刃
30 ヒンジ
32 回転軸
33 連結部材
34 押圧面
41 先端部
42 左側部
43 右側部
44 後端部
45 鎖錠機構
46a 鎖錠部材
46b 鎖錠部材
47 干渉する面
48 隙間
52 注出口
107 カッター
145 鎖錠機構
146a 鎖錠機構
146b 鎖錠機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カップ型容器に装着されて、カップ型容器の開口部を閉じている蓋体を切断開封して注出口を形成可能な切刃を有する開封部材であって、
前記開封部材はカップ型容器に装着可能な枠体と前記枠体に取り付けられている前記切刃を有する切刃部材とを有し、
前記枠体は注出用開口部を有して前記注出用開口部内に前記切刃部材が変位可能に取り付けられており、
前記切刃部材は先端部と後端部と前記先端部と前記後端部との間の左右の側部のうちの少なくとも前記先端部に前記切刃を有していて、前記枠体に前記変位可能に取り付けられており、
前記枠体に対して前記切刃部材を鎖錠する鎖錠機構を前記枠体と前記切刃部材の前記側部との間に設けたことを特徴とするカップ型容器の開封部材。
【請求項2】
前記切刃部材は前記後端部で前記枠体に変位可能に取り付けられており、前記切刃部材の前記変位は回転軸回りの回転変位であることを特徴とする請求項1記載の開封部材。
【請求項3】
前記枠体はカップ型容器に装着されたときに前記カップ型容器の上方に位置する筒状の覆筒部、前記覆筒部の下部に設けられていてカップ型容器に取り付けるための取り付け筒部及び前記覆筒部の上部の少なくとも一部分を閉じている天板部とを有し、前記天板部の一部分に前記注出用開口部を有し前記注出用開口部内に前記切刃部材が覆筒部に前記回転軸回りに回転変位可能に支持されていることを特徴とする請求項1記載の開封部材。
【請求項4】
前記鎖錠機構は相互に係合して鎖錠機構可能な対を成す鎖錠部材を有し、前記対をなす鎖錠部材の一方の鎖錠部材が前記枠体に固定され他方の鎖錠部材が切刃部材の前記側部に設けられていることを特徴とする請求項1記載の開封部材。
【請求項5】
前記対をなす鎖錠部材の係合する位置は前記切刃部材の前記側部の移動経路に沿って配置されていることを特徴とする請求項1記載の開封部材。
【請求項6】
前記一方の鎖錠部材は前記他方の鎖錠部材の前記回転軸回りの移動経路上に設けたことを特徴とする請求項4記載の開封部材。
【請求項7】
前記一方の鎖錠部材は前記枠体から前記注出用開口部内に片持状に突出させ、前記他方の鎖錠部材は前記切刃部材の側部自体が構成することを特徴とする請求項4記載の開封部材。
【請求項8】
前記一方の鎖錠部材は前記係合のための前記他方の鎖錠部材と接触可能な範囲が前記注出用開口部内に突出する突出量は鎖錠位置から前記他方の鎖錠部材の移動経路に沿って最も遠隔な部分が最も小さく構成されていることを特徴とする請求項4記載の開封部材。
【請求項9】
前記切刃部材が切断可能な連結部材により前記枠体に連結されていることを特徴とする請求項1記載の開封部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−69642(P2006−69642A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−257025(P2004−257025)
【出願日】平成16年9月3日(2004.9.3)
【出願人】(000003768)東洋製罐株式会社 (1,150)
【Fターム(参考)】