カップ式自動販売機のキャップ装着装置
【課題】キャップを載置した状態で保持する両可動部を適正な半開位置に確実に停止させることができ、キャップをカップ上に適切に供給することができるカップ式自動販売機のキャップ装着装置を提供する。
【解決手段】カップUにキャップAを装着するカップ式自動販売機のキャップ装着装置であって、水平および鉛直に移動自在の一対の可動部51,51と、両可動部51を、閉鎖位置と半開位置と開放位置とに水平に駆動する水平駆動機構43と、両可動部51を、受取り高さ位置と落下高さ位置とに鉛直に駆動する鉛直駆動機構22と、両可動部51が半開位置に位置しているか否かを検出する半開位置センサと、キャップAの装着の際に、キャップAを保持した両可動部51を半開位置に移動させ、両可動部51が半開位置に位置したことが検出されたときに両可動部51を停止させた後、両可動部51を落下高さ位置に下降させてから開放位置に移動させる制御手段と、を備えている。
【解決手段】カップUにキャップAを装着するカップ式自動販売機のキャップ装着装置であって、水平および鉛直に移動自在の一対の可動部51,51と、両可動部51を、閉鎖位置と半開位置と開放位置とに水平に駆動する水平駆動機構43と、両可動部51を、受取り高さ位置と落下高さ位置とに鉛直に駆動する鉛直駆動機構22と、両可動部51が半開位置に位置しているか否かを検出する半開位置センサと、キャップAの装着の際に、キャップAを保持した両可動部51を半開位置に移動させ、両可動部51が半開位置に位置したことが検出されたときに両可動部51を停止させた後、両可動部51を落下高さ位置に下降させてから開放位置に移動させる制御手段と、を備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コーヒーやジュースなどの飲料をカップに注ぎ入れて販売するカップ式自動販売機に内蔵され、購入者への飲料の提供前に、その飲料の入ったカップに自動的にキャップを装着するカップ式自動販売機のキャップ装着装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のカップ式自動販売機のキャップ装着装置として、特許文献1に記載されたものが知られている。このキャップ装着装置は、キャップ収納庫から払い出され、キャップシュータを介して搬送されたキャップを、一時的に保持するキャップ供給ガイドを備えている。このキャップ供給ガイドは、互いに水平に対向するように配置され、互いに同期して水平に近づいたり、離れたりすることが可能な左右2つのセグメントからなるシャッタを有しており、シャッタの中央部には、搬送されたキャップを保持するためのすり鉢状のキャップ受容部が形成されている。また、シャッタの下方には、飲料入りのカップを載置するとともに、昇降自在のカップ受け台が設けられている。
【0003】
このキャップ装着装置では次のようにして、キャップをカップに装着する。まず、キャップ収納庫から払い出されたキャップが、キャップシュータを介してキャップ供給ガイドに搬送される。この場合、キャップ供給ガイドのシャッタは、閉じており、そのシャッタのキャップ受容部にキャップが保持される。また、これと並行して、シャッタの下方のカップ受け台に、飲料入りのカップが搬送される。次いで、シャッタの両セグメントが互いに離れることで、シャッタが開き、両セグメントの間からキャップが落下し、カップ上に載置される。次いで、両セグメントが互いに近づくことで、シャッタが閉じ、その後、カップ受け台が上昇し、カップ上のキャップが、閉じたシャッタの下面に下方から押し付けられる。それにより、カップ上のキャップは、シャッタからの反力によって上方から押圧され、これにより、カップ上面の開口部(以下、本明細書において「カップ開口部」という)に装着される。
【0004】
上記のキャップ装着装置では、カップ上に落下して載置されたキャップの中心とカップ開口部の中心とが合致していれば、キャップをカップに適正に装着させることは可能である。しかし、このキャップ装着装置では、キャップをカップ上に載置させるために、そのキャップをカップ上方の比較的高い位置から単に落下させているので、比較的軽量のキャップは、落下時に空気抵抗を受けやすく、そのため、カップ上のキャップの中心がカップ開口部の中心からずれやすい。また、キャップを保持したシャッタが開く際に、キャップとシャッタの各セグメントとの間の摩擦の大きさによっては、キャップが摩擦の大きい方のセグメントの移動方向に若干移動することがあり、その場合には、キャップがカップ上に落下する際に、キャップの姿勢が乱れ、キャップの中心がカップ開口部の中心から大きくずれてしまう。このような不具合を解消するために、本出願人は、キャップをカップの上端付近で落下させるとともにカップおよびその上のキャップを相互に心合わせするキャップ装着装置を、既に出願している(特願2005−83531号、特願2005−83532号)。
【0005】
このキャップ装着装置は、互いに水平に対向するとともに、互いに同期して近づいたり離れたりすることが可能な一対の可動部からなるシャッタと、このシャッタを駆動するシャッタ駆動機構と、これらを含むキャップ供給押圧ユニットを上下方向に駆動するユニット駆動機構とを備えている。両可動部の互いに対向する側の部分(以下「対向部」という)は、互いに対称に形成されており、各対向部は、キャップを載置するためのキャップ載置部と、その基端部から下方に突出し、カップ上に落下したキャップをカップに心合わせしてから装着するための心合わせ装着部とを備えている。この心合わせ装着部は、対向する可動部側の面が所定の凹凸状に形成されている。また、シャッタ駆動機構は、モータと、このモータで回転駆動される駆動ギヤと、この駆動ギヤに上下からそれぞれ噛み合うとともに、両可動部にそれぞれ連結された上下一対のラックなどで構成されている。
【0006】
このキャップ装着装置では、カップへのキャップの装着、特に、キャップを落下させることによるカップへの供給が次のようにして行われる。すなわち、まず、両可動部のキャップ載置部が互いに当接し、シャッタが完全に閉鎖した位置(以下「閉鎖位置」という)において、キャップが両可動部のキャップ載置部に跨った状態で載置される。次いで、両可動部は、キャップを載置したまま、互いに閉鎖位置よりも離れるように水平に移動し、両可動部の心合わせ装着部間の距離がカップ開口部の外径よりも大きくなるような位置(以下「半開位置」という)に停止する。次いで、キャップ供給押圧ユニットが下降し、両可動部のキャップ載置部が、カップの上端に近接した高さに停止する。その後、両可動部は、互いに半開位置よりも離れるように水平に移動し、両可動部のキャップ載置部間の距離がキャップの直径よりも大きくなるような位置(以下「開放位置」という)に停止する。これにより、両可動部の間から、キャップが落下し、カップ上に載置するように供給される。
【0007】
また、キャップ装着装置には、両可動部を上述した所定の位置に停止させるためのセンサが設けられている。具体的には、両可動部が閉鎖位置および開放位置にそれぞれ位置していることを検出する閉鎖位置センサおよび開放位置センサが設けられている。また、両可動部の半開位置における停止は、シャッタ駆動機構のモータの作動時間を制御することによって行われる。具体的には、両可動部が閉鎖位置から半開位置に到達するまでの時間(以下「到達時間」という)をあらかじめ設定し、両可動部が閉鎖位置に位置した状態において、上記モータを作動させてから到達時間が経過したときに、モータを停止させることによって、両可動部を半開位置に停止させる。
【0008】
しかし、このようなモータの作動時間の制御では、モータの回転速度のばらつきなどによって、両可動部の停止する位置が、適正な半開位置に対してずれてしまうことがある。例えば、両可動部が半開位置に到達する前に停止し、両可動部の心合わせ装着部間の距離がカップ開口部の外径よりも小さい場合には、その後の両可動部の下降により、それらの心合わせ装着部がカップのカップ開口部に上方から当たり、それにより、カップ開口部を潰してしまうおそれがある。また、両可動部が半開位置を超えて停止するとともに、キャップが可動部の一方から外れた場合には、両可動部が下降する前の比較的高い位置で、両者の間からキャップが落下し、それにより、キャップをカップ上に適切に供給できないこともある。
【0009】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、キャップを載置した状態で保持する両可動部を適正な半開位置に確実に停止させることができ、それにより、カップを潰したり、キャップが比較的高い位置から落下したりすることなく、キャップをカップ上に適切に供給することができるカップ式自動販売機のキャップ装着装置を提供することを目的とする。
【0010】
【特許文献1】特開2002−222462号公報
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、飲料入りのカップにキャップを装着するカップ式自動販売機のキャップ装着装置であって、キャップ載置部と、このキャップ載置部から下方に突出する突出部とを有し、カップの上方に互いに水平に対向するように配置され、水平および鉛直に移動自在の一対の可動部と、これら一対の可動部を、互いに近接し、キャップをキャップ載置部に載置した状態で保持するための閉鎖位置と、この閉鎖位置よりも互いの間隔が大きく、一対の可動部の突出部の間隔がカップの外径よりも大きい半開位置と、この半開位置よりも互いの間隔がさらに大きく、互いの間からキャップを落下させるための開放位置とに、水平に駆動する水平駆動機構と、一対の可動部を、キャップを受け取るための受取り高さ位置と、この受取り高さ位置よりも低く、一対の可動部のキャップ載置部がカップの上端に近接し、キャップを落下させるための落下高さ位置とに、鉛直に駆動する鉛直駆動機構と、一対の可動部が半開位置に位置しているか否かを検出する半開位置センサと、カップへのキャップの装着の際に、水平駆動機構および鉛直駆動機構を制御することにより、一対の可動部を閉鎖位置にかつ受取り高さ位置に位置させ、その状態で、キャップを受け取って保持し、一対の可動部を半開位置に向かって移動させ、一対の可動部が半開位置に位置したことが半開位置センサによって検出されたときに一対の可動部を停止させた後、一対の可動部を落下高さ位置に下降させてから開放位置に移動させることにより、保持したキャップを落下させ、カップ上に載置させる制御手段と、を備えていることを特徴とする。
【0012】
この構成によれば、水平および鉛直に移動自在の一対の可動部は、水平駆動機構により、上記閉鎖位置、半開位置および開放位置に水平に駆動される一方、鉛直駆動機構により、上記受取り高さ位置および落下高さ位置に鉛直に駆動される。カップへのキャップの装着の際には、水平駆動機構および鉛直駆動機構が制御手段で制御されることにより、まず、両可動部が、閉鎖位置にかつ受取り高さ位置に位置し、その状態で、キャップを受け取って保持する。次いで、両可動部は、閉鎖位置から半開位置に向かって移動し、半開位置に位置したことが半開位置センサによって検出されたときに停止される。その後、両可動部は、落下高さ位置に下降してから開放位置に移動する。これにより、両可動部で保持されていたキャップは、両可動部の間から落下し、カップ上に載置される。
【0013】
上述したように、両可動部の半開位置における停止は、両可動部が半開位置に位置したことを検出することによって行われるので、両可動部を半開位置に確実に停止させることができる。このようにして、両可動部を半開位置に適正に停止させたときには、両可動部の突出部の間隔が、カップの外径よりも大きいので、両可動部を、半開位置への停止後、落下高さ位置に下降させた場合でも、両可動部の突出部によってカップが潰されるのを確実に防止することができる。加えて、受取り高さ位置の両可動部は、半開位置を超えて互いに離れることがないので、キャップが比較的高い位置から落下してしまうことも確実に防止することができる。以上のように、両可動部を適正な半開位置に確実に停止させることができることにより、カップを潰したり、キャップが比較的高い位置から落下したりすることなく、キャップをカップ上に適切に供給することができる。
【0014】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のカップ式自動販売機のキャップ装着装置において、半開位置センサは、一対の可動部以外の固定部に設けられた検出部と、一対の可動部の所定位置に設けられ、一対の可動部が半開位置に位置したときに、検出部に対向する第1の被検出部と、を有していることを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、半開位置センサにおける検出部が、一対の可動部以外の固定部に設けられる一方、第1の被検出部が、一対の可動部の所定位置に設けられている。一対の可動部の移動に伴い、第1の被検出部も移動し、一対の可動部が半開位置に位置したときには、第1の被検出部が検出部に対向する。したがって、第1の被検出部を検出部によって検出することにより、一対の可動部が半開位置に位置したことを、容易かつ確実に検出することができる。
【0016】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載のカップ式自動販売機のキャップ装着装置において、一対の可動部には、一対の可動部が閉鎖位置および開放位置の少なくとも一方に位置したときに、検出部に対向する第2の被検出部が、さらに設けられていることを特徴とする。
【0017】
この構成によれば、一対の可動部には、これらが閉鎖位置および開放位置の少なくとも一方に位置したときに、検出部に対向する第2の被検出部がさらに設けられているので、この第2の被検出部を検出部によって検出することにより、一対の可動部が閉鎖位置および/または開放位置に位置したことを、容易かつ確実に検出することができる。つまり、一対の可動部が、半開位置、閉鎖位置および開放位置のいずれかに位置しているか否かを検出する半開位置センサの検出部を共通化することができ、それにより、上記の3つの位置をそれぞれ検出する検出部を別個に設ける場合に比べて、キャップ装着装置を安価に製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態によるキャップ装着装置を内蔵したカップ式自動販売機の一部であり、キャップ装着装置およびその周囲を示している。このカップ式自動販売機1は、コーヒーやジュースなどの飲料をカップUに注ぎ入れて販売するものであり、購入者への飲料の提供前に、キャップ装着装置2によって、飲料の入ったカップUに着脱自在のキャップAが装着される。
【0019】
図1に示すように、カップ式自動販売機1は、上記キャップ装着装置2と、その上方に配置され、多数のキャップAを収納するとともに、最下位のキャップAを切り離し、キャップ装着装置2に供給するキャップ収納供給装置3と、これらを制御するマイクロコンピュータを有する図示しない制御装置などを備えている。また、このカップ式自動販売機1は、一般的なカップ式自動販売機と同様に、多数のカップUを収納するカップ収納装置、カップUを複数の所定の位置に搬送するカップ搬送装置、および購入者によって選択された飲料をカップUに供給する飲料供給装置(いずれも図示せず)なども備えている。そして、販売時に、飲料供給装置によって飲料が供給された飲料入りのカップUが、カップ搬送装置により、キャップ装着装置2の下方に設置されたカップ受け台4に搬送される。
【0020】
キャップ収納供給装置3は、上下方向に積み重なった状態の多数のキャップAを収納するキャップ収納器3aと、このキャップ収納器3aの下方に設けられ、販売時に、キャップ収納器3aから最下位のキャップAを1つずつ切り離し、下方のキャップ装着装置2に供給するキャップ供給機3bなどで構成されている。キャップ収納器3aは、鉛直軸線回りに回転可能に構成され、その軸線の周囲に、上下方向に延びる複数(例えば3〜5つ)のキャップ収納室(図示せず)を有している。一方、キャップ供給機3bは、キャップAをその上側のキャップAから切り離すためのキャップドロップリング(図示せず)を有し、販売時に、キャップドロップリング上のキャップ収納室に収納されているキャップAのうち、最下位のキャップAを切り離し、落下させる。なお、キャップドロップリング上のキャップ収納室内のすべてのキャップAが消費されると、次回のキャップ付きカップ飲料の販売に備えて、キャップ収納器3aが所定角度回転し、多数のキャップAを収納した新たなキャップ収納室がキャップドロップリング上に移動する。
【0021】
なお、本実施形態に使用するキャップAおよびカップUは、例えば図2のように構成されている。具体的には、キャップAは、厚さの薄いプラスチックから成り、同図(a)、(b)に示すように、平面形状が円形でかつある程度の高さを有し、下面が開口している。また、キャップAの中央部には、所定の直径を有する円形の凹部11が形成され、その周囲に、所定幅を有しかつ上方に凸の環状部12が形成されている。さらに、キャップAの周縁部には、カップUの後述するカール部14に嵌合する所定形状の嵌合部13が形成されている。この嵌合部13の直径は、カップUのカール部14の直径よりも若干小さくなっており、したがって、キャップAは、カップUの上面の開口部、すなわちカップ開口部にスナップ嵌めでしっかりと装着でき、装着した状態では、カップUから外れにくくなる。なお、環状部12の所定位置には、貫通した飲み口12aが形成されている。
【0022】
一方、カップUは、図2(c)に示すように、一般的な紙カップであり、カップ開口部の周縁部に、カール状に形成されたカール部14を有している。そして、このカール部14に、上述したように、キャップAの嵌合部13が嵌合することによって、キャップAがカップUにしっかりと装着される。
【0023】
図3〜図6は、キャップ装着装置2の内部構造を示している。これらの図に示すように、このキャップ装着装置2は、カップUへのキャップAの供給および押圧を行うためのキャップ供給押圧ユニット21と、これをカップ受け台4の上方で上下方向に駆動するユニット駆動機構22(鉛直駆動機構)とを備えている。ユニット駆動機構22は、キャップ装着装置2の外殻を構成するボックス状のケース2a(図1参照)の左側面の上部に取り付けられたモータ31と、ケース2a内の左前端部および右後端部にそれぞれ、互いに上下方向に平行に延びかつ回転自在に取り付けられた2つの駆動軸32、32とを備えている。
【0024】
なお、上記ケース2aの下方のカップ受け台4は、これが所定位置に位置するように、取付部4aを介して、ケース2aの右側面に取り付けられている。また、ケース2aは、その左側面から背面および底面にわたって大きく開口しており、その開口した部分を介して、飲料入りのカップUがカップ搬送装置で搬送され、カップ受け台4上に載置される。
【0025】
モータ31は、その回転軸がケース2aの上面よりも上方に突出するように配置され、回転軸の上端部に駆動プーリ31aが固定されている。一方、各駆動軸32も、ケース2aの上面よりも上方に突出するように配置され、その上端部に従動プーリ32aが固定されている。また、ケース2aの上面の左後端部および右前端部にそれぞれ、ガイドプーリ33、33が回転自在に取り付けられている。そして、これら5つのプーリ31a、32a、32a、33、33には、無端のタイミングベルト34が巻き掛けられている。したがって、モータ31が作動し、駆動プーリ31aが回転することにより、タイミングベルト34を介して、両従動プーリ32a、32aが回転し、これに伴い、両駆動軸32、32が同期して回転する。
【0026】
また、各駆動軸32のケース2a内の表面には、雄ねじが形成されており、キャップ供給押圧ユニット21の後述するナット部45が螺合している。したがって、両駆動軸32、32が回転することにより、それぞれに螺合するナット部45、45が駆動軸32に沿って移動し、それにより、キャップ供給押圧ユニット21が昇降する。
【0027】
キャップ供給押圧ユニット21は、上方のキャップ収納供給装置3から受け取ったキャップAを、カップ受け台4に搬送されたカップU上に載置するように供給し、そのキャップAを上方から押圧することによって、カップUに装着するものである。このキャップ供給押圧ユニット21は、所定形状のケース41と、このケース41に収容され、開閉自在に設けられたシャッタ42と、このシャッタ42を駆動するシャッタ駆動機構43(水平駆動機構)などで構成されている。
【0028】
ケース41は、金属板を折り曲げ加工することなどにより、平面形状が四角形で所定の高さを有するボックス状に形成されている。このケース41の天板部41aおよび底板部41bの中央部はいずれも、比較的大きく開口しており、図4に示すように、天板部41a上には、上方のキャップ供給機3bによって切り離されて落下したキャップAを、シャッタ42上に案内するキャップガイド板44が取り付けられている。このキャップガイド板44は、所定形状の金属板を折り曲げ加工することなどにより、前端部と後端部の間の部分(以下「中間部」という)がそれらよりも一段高く形成され、その中間部にガイド孔44aが形成されている。このガイド孔44aは、キャップAの外径よりも一回り大きい円形状に形成され、周縁部が下方に向かってテーパ状に形成されている。なお、キャップガイド板44の中間部の所定の2個所には、下方に折り曲げられた垂下部44b、44bが設けられており、これらの垂下部44b、44bによって、後述する一対のキャップ心合わせ板48、48の先端部の浮き上がりがそれぞれ阻止される。
【0029】
ケース41の天板部41aおよび底板部41bには、それらの左前端部および右後端部にそれぞれ、ユニット駆動機構22の駆動軸32の直径よりも大きい貫通孔(図示せず)が形成され、これらの貫通孔に、2つの駆動軸32、32がそれぞれ遊挿されている。また、ケース41内には、両駆動軸32、32にそれぞれ螺合する2つのナット部45、45が設けられている。各ナット部45の上端部には、ケース41の上記貫通孔よりも外径の大きいフランジ部45aが設けられており、このフランジ部45aで、ケース41の天板部41aが下方から支持されることにより、ケース41が支持されている。さらに、ケース41内には、両駆動軸32、32が挿入された状態で、上端部がナット部45のフランジ部45aに当接し、かつ、下端部がケース41の底板部41bに当接するコイルばね46が設けられている。したがって、両駆動軸32、32が回転することにより、両ナット部45、45が駆動軸32に沿って移動し、これに伴い、図5(b)および図6に示すように、キャップ供給押圧ユニット21が昇降する。
【0030】
また、ケース41内には、互いに左右方向に所定間隔を隔てて配置されるとともに、互いに前後方向に平行に延びる左右一対のガイドシャフト47、47が設けられている。各ガイドシャフト47の前端部および後端部はそれぞれ、ケース41の前板部41cおよび後板部41dに固定されている。そして、これらのガイドシャフト47、47に、シャッタ42が摺動自在に取り付けられている。
【0031】
シャッタ42は、図3および図5(a)に示すように、互いに水平に対向する一対の可動部51、51で構成されている。両可動部51、51は、プラスチックなどから成り、前後対称に形成されている。具体的には、両可動部51、51はいずれも、平面形状がほぼ凸字状に形成され、その突出部分が、対向する可動部51の反対側に位置するように配置されかつ円弧状に形成されている。なお、両可動部51、51の内側の形状については後述する。
【0032】
また、図3〜図5に示すように、シャッタ42と、その上方のキャップガイド板44の中間部との間には、シャッタ42上のキャップAを下方のカップUに心合わせするための一対のキャップ心合わせ板48、48(キャップ心合わせ部)が設けられている。これらのキャップ心合わせ板48、48は、キャップガイド板44のガイド孔44aの左右両側に、両可動部51、51の中心と同じであるガイド孔44aの中心を点対称の中心とするように配置されている。各キャップ心合わせ板48は、前後方向に延びており、その基端部(図4(a)の左側のキャップ心合わせ板では上端部、右側のキャップ心合わせ板では下端部)が、上下方向に延びる支軸49を介して、ケース41の天板部41a上に回動自在に取り付けられている。また、各キャップ心合わせ板48には、先端側の半部に、ガイド孔44a側に向かって拡幅するように開口した凹部48aが設けられ、基端側の半部に、平面形状がほぼ「く」の字状のガイド溝48b(案内溝)が形成されている。さらに、各キャップ心合わせ板48のガイド溝48bには、そのキャップ心合わせ板48の基端側の可動部51上に突設された係合ピン51a(係合凸部)が、ガイド溝48bに沿って摺動自在に係合している。
【0033】
図7および図9〜図11は、上述した図1〜図6と異なり、キャップ装着装置2を右方から見たときのシャッタ42およびシャッタ駆動機構43を示している。なお、以下の説明では、シャッタ42の一対の可動部51、51を特に区別する場合には、便宜上、図7などに示す左側の可動部51を「左可動部51A」、右側の可動部51を「右可動部51B」と呼ぶものとし、また、以下の図7〜図17を参照して説明する際に、図1〜6における前後方向を左右方向とし、図1〜図6における右側を前側として説明するものとする。
【0034】
図7〜図9に示すように、シャッタ駆動機構43は、モータ52と、このモータ52により、ギヤボックス53を介して回転駆動される駆動ギヤ54と、この駆動ギヤ54の上下に左右方向に延びるように配置され、駆動ギヤ54に噛み合う上ラック55および下ラック56などを備えている。そして、上ラック55が、所定形状の右連結部材57を介して、シャッタ42の右可動部51Bに連結される一方、下ラック56が、左連結部材58を介して、左可動部51Aに連結されている。
【0035】
図9に示すように、右連結部材57は、右可動部51Bの背面、右側面および前面を囲むように配置され、平面形状がほぼコ字状に形成されている。具体的には、右連結部材57は、上ラック55の背面に取り付けられ、左右方向に延びる取付部57aと、この取付部57aの右端部で直角に屈曲し、右可動部51Bの右方を通って前方に延びるとともに、両ガイドシャフト47、47が遊挿された右延設部57bと、この右延設部57bの前端部で直角に屈曲し、左方に延びる前延設部57cと、この前延設部57cの左端部で直角に屈曲して後方に延び、右可動部51Bの前端部に係合する係合部57dとで構成されている。この右連結部材57の取付部57aには、後述する2つのセンサ65、65で検出される3つの被検出片59A(第1の被検出部)、59B(第2の被検出部)および59Cが、左から順に、互いに左右方向に所定間隔を隔てて、後方に突設されている。
【0036】
また、右連結部材57の内側後部には、取付部57aおよび右延設部57bに沿うように、右連結補助部材61が設けられ、この右連結補助部材61の左端部には、右連結部材57の上記係合部57dと同様に形成され、右可動部51Bの後端部に係合する係合部61aが設けられている。そして、これらの係合部57d、61aは、右可動部51Bの移動方向、すなわち図9の左右方向に遊びをもって係合している。
【0037】
一方、左連結部材58は、左可動部51Aの背面、左側面および前面を囲むように配置され、上述した右連結部材57とほぼ左右対称に形成されている。すなわち、左連結部材58は、右連結部材57の取付部57a、右延設部57b、前延設部57cおよび係合部57dにそれぞれ対応する取付部58a、左延設部58b、前延設部58cおよび係合部58dで構成されている。また、この左連結部材58にも、上記右連結補助部材61と左右対称に形成された左連結補助部材62が設けられている。そして、左連結部材58の係合部58dおよび左連結補助部材62の係合部62aが、左可動部51Aの前端部および後端部にそれぞれ係合している。これらの係合部58d、62aも、左可動部51Aの移動方向に遊びをもって係合している。
【0038】
また、図7、8に示すように、ギヤボックス53(固定部)の左右両側には、2つのセンサ65、65が設けられている。これらのセンサ65、65は、両可動部51、51を適正な複数の所定位置、具体的には閉鎖位置(図7に示す位置)、半開位置(図10に示す位置)、および開放位置(図11に示す位置)に停止させるために、両可動部51、51が上記の各位置に位置するか否かを検出するものである。各センサ65は、互いに上下方向に対向する発光素子および受光素子(検出部)を有する光センサからなり、前記右連結部材57の被検出片59A、59B、59Cが受光素子に対向するよう、両素子間に位置し、発光素子から受光素子への光を遮断することにより、両可動部51、51の位置が検出される。具体的には、左側のセンサ65は、左端の被検出片59Aおよび中間の被検出片59Bをそれぞれ検出することによって、両可動部51、51が半開位置および閉鎖位置に位置することを検出する。一方、右側のセンサ65は、右端の被検出片59Cを検出することによって、両可動部51、51が開放位置に位置することを検出する。また、本実施形態では、左側のセンサ65と、これによって検出される左端の被検出片59Aおよび中間の被検出片59Bとによって、半開位置センサが構成されている。なお、以下の説明では、左側のセンサ65を「閉・半開センサ65A」、右側のセンサ65を「開センサ65B」と呼ぶものとする。
【0039】
また、各ガイドシャフト47には、左可動部51Aと左延設部58bとの間、および右可動部51Bと右延設部57bとの間にそれぞれ、コイルばね63、63が設けられている。これらのコイルばね63、63により、左可動部51Aおよび右可動部51Bはいずれも、一方が他方側に付勢されている。
【0040】
以上のように構成されたシャッタ駆動機構43により、シャッタ42は、左可動部51Aおよび右可動部51Bが、両ガイドシャフト47、47に沿って、互いに同期して、近づいたり、離れたりするように移動することによって開閉する。また、これに連動して、一対のキャップ心合わせ板48、48は、それぞれの基端部の支軸49を中心に回動する。
【0041】
図12は、キャップ供給押圧ユニット21を、両可動部51、51の前後方向の中央部で切断した縦断面を示している。なお、同図および図12以降の図では、上述した両キャップ心合わせ板48、48を省略するものとする。図12に示すように、両可動部51、51は、互いに対向する側の部分(以下「対向部71」という)が、両者間の中心を通りかつ両者の移動方向(同図の左右方向)と直交する面Cに対して、互いに対称に形成されている。より具体的には、各可動部51の対向部71は、厚さが薄く、キャップガイド板44のガイド孔44aに臨んだ状態で、キャップAを載置するためのキャップ載置部72と、このキャップ載置部72の基端部から下方に突出し、カップU上のキャップAを、カップUに心合わせしてから装着するための心合わせ装着部70(突出部)とで構成されている。この心合わせ装着部70の対向部71側には、キャップ載置部72の底面から垂下したキャップ当接部73と、このキャップ当接部73の下端に連なり、対向する可動部51側に開口した凹部74と、この凹部74の下端から垂下したカップ当接部75と、が設けられている。また、これらのキャップ当接部73、凹部74およびカップ当接部75の平面形状は、キャップAおよびカップUの側面の曲率とほぼ同じ曲率を有する円弧状に形成されている。そして、凹部74内の上面が、後述するように、キャップAを上方から押圧するためのキャップ押圧部74aとして機能する。
【0042】
なお、以上のように構成されたキャップ装着装置2には、前述した閉・半開センサ65Aおよび開センサ65B以外にも、図示しない各種のセンサが設けられている。具体的には、キャップ供給押圧ユニット21を所定の高さに停止させるためのセンサや、キャップAが、シャッタ42上に落下したか否かを検出するためのセンサなどが設けられている。これらのセンサは、図示しない制御装置に電気的に接続されており、センサの検出結果に応じて、キャップ装着装置2の各種動作が制御される。
【0043】
次に、図7、10、11、および図13〜15を参照しながら、キャップ装着装置2によるキャップAの装着動作を順に説明する。図7および図13(a)は、待機状態のキャップ供給押圧ユニット21を示している。この待機状態では、キャップ供給押圧ユニット21が、その上限の高さであるキャップ受取り高さ位置に位置し、両可動部51、51が閉鎖位置に位置している。具体的には、両可動部51、51は、キャップ載置部72、72が、キャップガイド板44のガイド孔44aの内側に臨むとともに互いに当接し、これにより、両可動部51、51で構成されたシャッタ42が完全に閉鎖している。またこの場合、両キャップ心合わせ板48、48は、図7に示すように、ガイド孔44aの外側に位置している。
【0044】
この待機状態において、上方のキャップ供給機3bによって最下位のキャップAが切り離されると、そのキャップAは、キャップガイド板44のガイド孔44aを介して、シャッタ42上に落下し、両可動部51、51のキャップ載置部72、72に跨った状態で載置される。次いで、キャップAがシャッタ42上に落下したことが検出されると、両可動部51、51が、キャップAを載置したまま、互いに離れるように水平に移動する。そして、図10および図13(b)に示すように、左端の被検出片59Aが閉・半開センサ65Aによって検出されたときに、両可動部51、51が半開位置に停止する。この半開位置では、両可動部51、51の心合わせ装着部70間の距離、すなわちカップ当接部75、75間の距離およびキャップ当接部73、73間の距離がいずれも、カップUのカップ開口部の外径よりも大きくなる。加えて、両可動部51、51の半開位置への移動に連動して、両キャップ心合わせ板48、48がキャップA側に回動する。そして、図10(a)に示すように、両キャップ心合わせ板48、48の凹部48a、48aの開口縁部によって、キャップAの側面を両側から押圧しながら、キャップAを、その中心がキャップガイド板44のガイド孔44aの中心、すなわち両可動部51、51の中心に合致するよう、心合わせする。これにより、キャップAが、ガイド孔44aの真下のカップUに心合わせされる。
【0045】
次いで、キャップ供給押圧ユニット21は、キャップ受取高さ位置から下降し、図13(c)に示すように、両可動部51、51のキャップ載置部72、72がカップUの上端に近接したキャップ落下高さ位置に到達して、停止する。その後、半開位置の両可動部51、51は、互いにさらに離れるように移動する。この場合、両キャップ心合わせ板48、48は、図10(a)に示す位置、すなわちキャップAをカップUに心合わせする位置に保たれる。そして、図11および図14(a)に示すように、右端の被検出片59Cが開センサ65Bによって検出されたときに、両可動部51、51が開放位置に停止する。この開放位置では、両可動部51、51のキャップ載置部72、72間の距離が、キャップガイド板44のガイド孔44aの直径よりも大きくなる。これにより、両可動部51、51に保持されていたキャップAが、両者の間から落下し、カップU上に載置される。このように、両可動部51、51が半開位置から開放位置に移動しても、キャップAは、水平に移動することなく、両キャップ心合わせ板48、48によってカップUに心合わせした状態に保たれたまま、下方のカップU上に落下する。
【0046】
その後、キャップ供給押圧ユニット21は、図14(b)に示すように、両可動部51、51を開放位置に保ったまま、所定の心合わせ高さ位置に上昇して停止する。具体的には、両可動部51、51のキャップ載置部72、72がキャップAの上端よりも高く、かつキャップ当接部73、73がキャップAの上端を超えない高さに、キャップ供給押圧ユニット21が停止する。
【0047】
次いで、開放位置の両可動部51、51は、閉鎖位置に向かって互いに接近するように移動する。そして、図7および図14(c)に示すように、中間の被検出片59Bが閉・半開センサ65Aによって検出されたときに、両可動部51、51が停止する。具体的には、両可動部51、51の開放位置から閉鎖位置への移動に伴い、閉・半開センサ65Aの発光素子からの光が、左端および中間の2つの被検出片59Aおよび59Bによって2回遮断されたときに、両可動部51、51が停止する。このような両可動部51、51の閉鎖位置への移動により、図14(c)に示すように、各可動部51のキャップ当接部73およびカップ当接部75がそれぞれ、キャップAの環状部12の側面およびカップUの上端部の側面に当接する。これにより、キャップAの中心とカップUのカップ開口部の中心が合致するよう、キャップAとカップUが心合わせされる。なお、この場合、両キャップ心合わせ板48、48は、図7に示す待機状態の位置に戻る。
【0048】
図16は、カップU上のキャップAの中心がカップ開口部の中心からずれている状態を示している。具体的には、同図(a)は、キャップガイド板44のガイド孔44aの真下に搬送されたカップU上に、キャップAが若干ずれて載置された状態を示し、一方、同図(b)は、カップUが、ガイド孔44aの真下よりも若干ずれた位置に搬送されたことで、ガイド孔44aの真下に落下したキャップAが、カップU上にずれて載置された状態を示している。これらの図に示すように、カップU上のキャップAの中心がカップ開口部の中心からずれていても、上述したように、両可動部51、51を互いに接近させ、これらによってキャップAおよびカップUを両側から挟むことにより、両者を容易に心合わせすることができる。また、前述したように、左可動部51Aは、シャッタ駆動機構43の左連結部材58および左連結補助部材62に遊びをもって係合する一方、右可動部51Bは、右連結部材57および右連結補助部材61に遊びをもって係合し、さらにこれらの可動部51A、51Bが、コイルばね63によって、対向する可動部51側に付勢されているので、両可動部51、51で、バランス良くかつ確実に、キャップAおよびカップUを水平に両側から挟むことができる。
【0049】
以上のように、キャップAおよびカップUを心合わせした後、ユニット駆動機構22の両駆動軸32、32が所定方向に回転することで、キャップ供給押圧ユニット21が下降する。図15(a)は、両可動部51、51の各凹部74の上面、すなわちキャップ押圧部74aが、キャップAの嵌合部13に上方から当接した直後の状態を示している。この状態から、両駆動軸32、32がさらに回転すると、同図(b)に示すように、各駆動軸32に螺合するナット部45が下降し、両ナット部45、45とキャップ供給押圧ユニット21のケース41の底面との間に挟持されたコイルばね46、46により、両可動部51、51が下方に付勢される。これにより、キャップAの嵌合部13には、両可動部51、51のキャップ押圧部74a、74aを介して、所定の荷重(例えば8〜10kg)が上方から作用し、それにより、キャップAがカップUのカップ開口部にスナップ嵌めでしっかりと装着される。
【0050】
図17は、水平面Fに対して若干傾斜したカップUにキャップAを装着する場合のキャップ供給押圧ユニット21の動作を示している。なお、カップUが水平面に対して傾斜する原因として、例えば、カップ式自動販売機1が傾斜した設置場所に設置されるのに伴い、カップ受け台4が傾斜した場合や、水平に取り付けるべきカップ受け台4を、取付けミスによって傾斜して取り付けた場合などが挙げられる。
【0051】
上記のような傾斜したカップUに対し、上記と同様にして、キャップAを載置し、心合わせした後、キャップ供給押圧ユニット21が下降すると、図17(a)に示すように、カップUの最も高い部分に対応するキャップAの嵌合部13の部分に、一方の可動部51(図17では左可動部51A)のキャップ押圧部74aが当接する。この状態から、ユニット駆動機構22の両駆動軸32、32がさらに回転すると、各駆動軸32に螺合するナット部45が下降し、左可動部51AのキャップAに当接した部位を支点として、同図(b)に示すように、キャップ供給押圧ユニット21全体が傾動する。この場合、左可動部51A側のコイルばね46が縮む一方、右可動部51B側のコイルばね46で、キャップ供給押圧ユニット21のケース41の底面が下方に付勢され、これにより、両可動部51、51が、カップUやキャップAの傾きに倣うように傾く。そして、これらの可動部51、51が、それぞれのキャップ押圧部74a、74aを介して、キャップAの嵌合部13全体をほぼ均等に押圧する。
【0052】
なお、以上のように、キャップAがカップUに装着された後、両可動部51、51は、互いに半開位置まで離れ、その後、キャップ供給押圧ユニット21が、キャップ受取り高さ位置まで上昇する。そして、キャップ供給押圧ユニット21は、次回のキャップ装着に備えて、図7および図13(a)に示す待機状態に戻る。
【0053】
以上詳述したように、本実施形態によれば、カップUへのキャップAの装着の際に、両可動部51、51は、閉鎖位置から互いに水平に離れて半開位置に移動した後、両可動部51、51のキャップ載置部72、72がカップUの上端に近接した落下高さ位置まで下降する。この場合、両キャップ心合わせ板48、48は、両可動部51、51の閉鎖位置から半開位置への移動に連動して、両可動部51、51上のキャップAに向かって回動し、キャップAの側面を両側から押圧することによって、キャップAを下方のカップUに心合わせすることができる。これにより、キャップAは、その中心がカップ開口部の中心からほとんどずれることなく、カップU上に落下するので、キャップAをカップU上に確実に載置させることができる。また、両可動部51、51の半開位置における停止は、所定の被検出片59Aが閉・半開センサ65Aで検出されることによって行われるので、両可動部51、51を適正な半開位置に確実に停止させることができる。これにより、両可動部51、51の落下高さ位置への下降時に、両可動部51、51の心合わせ装着部70、70でカップUを潰すのを防止できるとともに、両可動部51、51の下降前に、キャップAが両可動部51、51間から落下するのを防止することができる。
【0054】
また、キャップ落下高さ位置に下降した両可動部51、51は、半開位置から互いにさらに離れるよう、開放位置に向かって移動することにより、両者の間からキャップAをカップU上に落下させるので、従来と異なり、キャップAの落下時に空気抵抗をほとんど受けることなく、キャップAをカップU上に落下させることができ、それにより、カップU上のキャップAの中心とカップ開口部の中心を合致、あるいはほぼ合致させることができる。また、カップU上に落下し、載置されたキャップAの中心がカップ開口部の中心からずれている場合でも、両可動部51、51によって、キャップAおよびカップUを水平に両側からバランス良く挟み、両者を容易に心合わせすることができる。そして、キャップAとカップUを心合わせした状態で、キャップAをカップU側に押圧するので、着脱自在のキャップAを、飲料入りのカップUに適正かつ確実に装着することができる。
【0055】
さらに、カップUが水平面Fに対して傾斜している場合には、両可動部51、51が、カップUやキャップAの傾きに倣うように傾き、すなわち、それらの傾きを吸収しながら、キャップAを押圧するので、上記の場合でも、キャップAをカップUに適正かつ確実に装着することができる。
【0056】
また、キャップ供給押圧ユニット21を昇降させることにより、カップUへのキャップAの供給および装着を行うので、従来と異なり、カップUの下方に、それを上昇させるための駆動機構などが不要であり、装置全体として、キャップ装着装置2をコンパクトに構成することができる。
【0057】
なお、本発明は、説明した上記実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、閉・半開センサ65Aによって、2つの被検出片59A、59Bを検出することにより、両可動部51、51が半開位置および閉鎖位置に位置することを検出する一方、開センサ65Bによって、1つの被検出片59Cを検出することにより、両可動部51、51が開放位置に位置することを検出したが、3つの被検出片59A、59Bおよび59Cを検出可能な位置に、単一のセンサを設置することなどにより、その共通化したセンサによって、両可動部51、51が、半開位置、閉鎖位置および開放位置に到達したことを検出するようにしてもよい。また、実施形態で示したキャップ装着装置2の細部の構成などは、あくまで例示であり、本発明の趣旨の範囲内で適宜、変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の一実施形態によるキャップ装着装置を内蔵したカップ式自動販売機の一部であり、キャップ装着装置およびその周囲を示す正面図である。
【図2】キャップおよびカップを示す図であり、(a)はキャップの平面図、(b)は一部を裁断したキャップの側面図、(c)はキャップを装着したカップの側面図である。
【図3】キャップ装着装置の内部構造を示す斜視図である。
【図4】ケースを省略したキャップ装着装置を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図5】キャップ供給押圧ユニットの内部構造を、図4に対応して示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図6】キャップ供給押圧ユニットが下降した状態を示す正面図である。
【図7】待機状態のキャップ供給押圧ユニットの内部構造を示す平面図である。
【図8】キャップ供給押圧ユニットの内部構造の一部を示す斜視図である。
【図9】図7と同様のキャップ供給押圧ユニットの内部構造を示す図であり、(a)は平面図、(b)はA−A線断面図である。
【図10】シャッタが半開位置に位置した状態のキャップ供給押圧ユニットの内部構造を示す図であり、(a)は平面図、(b)はB−B線断面図である。
【図11】シャッタが開放位置に位置した状態のキャップ供給押圧ユニットの内部構造を示す図であり、(a)は平面図、(b)はC−C線断面図である。
【図12】シャッタが半開位置に位置した状態のキャップ供給押圧ユニットを、シャッタの中央部で切断した縦断面図である。
【図13】キャップ装着装置の動作を順に示す説明図であり、(a)および(b)はそれぞれ、キャップ供給押圧ユニットがキャップを受け取る前後の状態、(c)は、キャップ供給押圧ユニットがキャップ落下高さ位置に下降した状態を示す。
【図14】図13に続くキャップ装着装置の動作を順に示す説明図であり、(a)は、シャッタが開放位置に移動した状態、(b)は、キャップ供給押圧ユニットが心合わせ高さ位置に上昇した状態、(c)は、両可動部がキャップおよびカップの側面に当接し、両者を心合わせした状態を示す。
【図15】図14に続くキャップ装着装置の動作を順に示す説明図であり、(a)は、両可動部のキャップ押圧部がキャップの嵌合部に当接した直後の状態、(b)は、両可動部がキャップを上方から押圧し、カップに装着させた状態を示す。
【図16】カップ上のキャップの中心がカップ開口部の中心からずれた状態の例を示す図である。
【図17】水平面に対して傾斜したカップにキャップを装着する場合のキャップ供給押圧ユニットの動作を説明するための説明図であり、(a)は、キャップを押圧する直前の状態、(b)は、キャップを押圧し、カップに装着させた状態を示す。
【符号の説明】
【0059】
1 カップ式自動販売機
2 キャップ装着装置
22 ユニット駆動機構(鉛直駆動機構)
43 シャッタ駆動機構(水平駆動機構)
51 可動部
53 ギヤボックス(固定部)
59A 被検出片(第1の被検出部)
59B 被検出片(第2の被検出部)
65A 閉・半開センサ
70 心合わせ装着部(突出部)
72 キャップ載置部
A キャップ
U カップ
【技術分野】
【0001】
本発明は、コーヒーやジュースなどの飲料をカップに注ぎ入れて販売するカップ式自動販売機に内蔵され、購入者への飲料の提供前に、その飲料の入ったカップに自動的にキャップを装着するカップ式自動販売機のキャップ装着装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のカップ式自動販売機のキャップ装着装置として、特許文献1に記載されたものが知られている。このキャップ装着装置は、キャップ収納庫から払い出され、キャップシュータを介して搬送されたキャップを、一時的に保持するキャップ供給ガイドを備えている。このキャップ供給ガイドは、互いに水平に対向するように配置され、互いに同期して水平に近づいたり、離れたりすることが可能な左右2つのセグメントからなるシャッタを有しており、シャッタの中央部には、搬送されたキャップを保持するためのすり鉢状のキャップ受容部が形成されている。また、シャッタの下方には、飲料入りのカップを載置するとともに、昇降自在のカップ受け台が設けられている。
【0003】
このキャップ装着装置では次のようにして、キャップをカップに装着する。まず、キャップ収納庫から払い出されたキャップが、キャップシュータを介してキャップ供給ガイドに搬送される。この場合、キャップ供給ガイドのシャッタは、閉じており、そのシャッタのキャップ受容部にキャップが保持される。また、これと並行して、シャッタの下方のカップ受け台に、飲料入りのカップが搬送される。次いで、シャッタの両セグメントが互いに離れることで、シャッタが開き、両セグメントの間からキャップが落下し、カップ上に載置される。次いで、両セグメントが互いに近づくことで、シャッタが閉じ、その後、カップ受け台が上昇し、カップ上のキャップが、閉じたシャッタの下面に下方から押し付けられる。それにより、カップ上のキャップは、シャッタからの反力によって上方から押圧され、これにより、カップ上面の開口部(以下、本明細書において「カップ開口部」という)に装着される。
【0004】
上記のキャップ装着装置では、カップ上に落下して載置されたキャップの中心とカップ開口部の中心とが合致していれば、キャップをカップに適正に装着させることは可能である。しかし、このキャップ装着装置では、キャップをカップ上に載置させるために、そのキャップをカップ上方の比較的高い位置から単に落下させているので、比較的軽量のキャップは、落下時に空気抵抗を受けやすく、そのため、カップ上のキャップの中心がカップ開口部の中心からずれやすい。また、キャップを保持したシャッタが開く際に、キャップとシャッタの各セグメントとの間の摩擦の大きさによっては、キャップが摩擦の大きい方のセグメントの移動方向に若干移動することがあり、その場合には、キャップがカップ上に落下する際に、キャップの姿勢が乱れ、キャップの中心がカップ開口部の中心から大きくずれてしまう。このような不具合を解消するために、本出願人は、キャップをカップの上端付近で落下させるとともにカップおよびその上のキャップを相互に心合わせするキャップ装着装置を、既に出願している(特願2005−83531号、特願2005−83532号)。
【0005】
このキャップ装着装置は、互いに水平に対向するとともに、互いに同期して近づいたり離れたりすることが可能な一対の可動部からなるシャッタと、このシャッタを駆動するシャッタ駆動機構と、これらを含むキャップ供給押圧ユニットを上下方向に駆動するユニット駆動機構とを備えている。両可動部の互いに対向する側の部分(以下「対向部」という)は、互いに対称に形成されており、各対向部は、キャップを載置するためのキャップ載置部と、その基端部から下方に突出し、カップ上に落下したキャップをカップに心合わせしてから装着するための心合わせ装着部とを備えている。この心合わせ装着部は、対向する可動部側の面が所定の凹凸状に形成されている。また、シャッタ駆動機構は、モータと、このモータで回転駆動される駆動ギヤと、この駆動ギヤに上下からそれぞれ噛み合うとともに、両可動部にそれぞれ連結された上下一対のラックなどで構成されている。
【0006】
このキャップ装着装置では、カップへのキャップの装着、特に、キャップを落下させることによるカップへの供給が次のようにして行われる。すなわち、まず、両可動部のキャップ載置部が互いに当接し、シャッタが完全に閉鎖した位置(以下「閉鎖位置」という)において、キャップが両可動部のキャップ載置部に跨った状態で載置される。次いで、両可動部は、キャップを載置したまま、互いに閉鎖位置よりも離れるように水平に移動し、両可動部の心合わせ装着部間の距離がカップ開口部の外径よりも大きくなるような位置(以下「半開位置」という)に停止する。次いで、キャップ供給押圧ユニットが下降し、両可動部のキャップ載置部が、カップの上端に近接した高さに停止する。その後、両可動部は、互いに半開位置よりも離れるように水平に移動し、両可動部のキャップ載置部間の距離がキャップの直径よりも大きくなるような位置(以下「開放位置」という)に停止する。これにより、両可動部の間から、キャップが落下し、カップ上に載置するように供給される。
【0007】
また、キャップ装着装置には、両可動部を上述した所定の位置に停止させるためのセンサが設けられている。具体的には、両可動部が閉鎖位置および開放位置にそれぞれ位置していることを検出する閉鎖位置センサおよび開放位置センサが設けられている。また、両可動部の半開位置における停止は、シャッタ駆動機構のモータの作動時間を制御することによって行われる。具体的には、両可動部が閉鎖位置から半開位置に到達するまでの時間(以下「到達時間」という)をあらかじめ設定し、両可動部が閉鎖位置に位置した状態において、上記モータを作動させてから到達時間が経過したときに、モータを停止させることによって、両可動部を半開位置に停止させる。
【0008】
しかし、このようなモータの作動時間の制御では、モータの回転速度のばらつきなどによって、両可動部の停止する位置が、適正な半開位置に対してずれてしまうことがある。例えば、両可動部が半開位置に到達する前に停止し、両可動部の心合わせ装着部間の距離がカップ開口部の外径よりも小さい場合には、その後の両可動部の下降により、それらの心合わせ装着部がカップのカップ開口部に上方から当たり、それにより、カップ開口部を潰してしまうおそれがある。また、両可動部が半開位置を超えて停止するとともに、キャップが可動部の一方から外れた場合には、両可動部が下降する前の比較的高い位置で、両者の間からキャップが落下し、それにより、キャップをカップ上に適切に供給できないこともある。
【0009】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、キャップを載置した状態で保持する両可動部を適正な半開位置に確実に停止させることができ、それにより、カップを潰したり、キャップが比較的高い位置から落下したりすることなく、キャップをカップ上に適切に供給することができるカップ式自動販売機のキャップ装着装置を提供することを目的とする。
【0010】
【特許文献1】特開2002−222462号公報
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、飲料入りのカップにキャップを装着するカップ式自動販売機のキャップ装着装置であって、キャップ載置部と、このキャップ載置部から下方に突出する突出部とを有し、カップの上方に互いに水平に対向するように配置され、水平および鉛直に移動自在の一対の可動部と、これら一対の可動部を、互いに近接し、キャップをキャップ載置部に載置した状態で保持するための閉鎖位置と、この閉鎖位置よりも互いの間隔が大きく、一対の可動部の突出部の間隔がカップの外径よりも大きい半開位置と、この半開位置よりも互いの間隔がさらに大きく、互いの間からキャップを落下させるための開放位置とに、水平に駆動する水平駆動機構と、一対の可動部を、キャップを受け取るための受取り高さ位置と、この受取り高さ位置よりも低く、一対の可動部のキャップ載置部がカップの上端に近接し、キャップを落下させるための落下高さ位置とに、鉛直に駆動する鉛直駆動機構と、一対の可動部が半開位置に位置しているか否かを検出する半開位置センサと、カップへのキャップの装着の際に、水平駆動機構および鉛直駆動機構を制御することにより、一対の可動部を閉鎖位置にかつ受取り高さ位置に位置させ、その状態で、キャップを受け取って保持し、一対の可動部を半開位置に向かって移動させ、一対の可動部が半開位置に位置したことが半開位置センサによって検出されたときに一対の可動部を停止させた後、一対の可動部を落下高さ位置に下降させてから開放位置に移動させることにより、保持したキャップを落下させ、カップ上に載置させる制御手段と、を備えていることを特徴とする。
【0012】
この構成によれば、水平および鉛直に移動自在の一対の可動部は、水平駆動機構により、上記閉鎖位置、半開位置および開放位置に水平に駆動される一方、鉛直駆動機構により、上記受取り高さ位置および落下高さ位置に鉛直に駆動される。カップへのキャップの装着の際には、水平駆動機構および鉛直駆動機構が制御手段で制御されることにより、まず、両可動部が、閉鎖位置にかつ受取り高さ位置に位置し、その状態で、キャップを受け取って保持する。次いで、両可動部は、閉鎖位置から半開位置に向かって移動し、半開位置に位置したことが半開位置センサによって検出されたときに停止される。その後、両可動部は、落下高さ位置に下降してから開放位置に移動する。これにより、両可動部で保持されていたキャップは、両可動部の間から落下し、カップ上に載置される。
【0013】
上述したように、両可動部の半開位置における停止は、両可動部が半開位置に位置したことを検出することによって行われるので、両可動部を半開位置に確実に停止させることができる。このようにして、両可動部を半開位置に適正に停止させたときには、両可動部の突出部の間隔が、カップの外径よりも大きいので、両可動部を、半開位置への停止後、落下高さ位置に下降させた場合でも、両可動部の突出部によってカップが潰されるのを確実に防止することができる。加えて、受取り高さ位置の両可動部は、半開位置を超えて互いに離れることがないので、キャップが比較的高い位置から落下してしまうことも確実に防止することができる。以上のように、両可動部を適正な半開位置に確実に停止させることができることにより、カップを潰したり、キャップが比較的高い位置から落下したりすることなく、キャップをカップ上に適切に供給することができる。
【0014】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のカップ式自動販売機のキャップ装着装置において、半開位置センサは、一対の可動部以外の固定部に設けられた検出部と、一対の可動部の所定位置に設けられ、一対の可動部が半開位置に位置したときに、検出部に対向する第1の被検出部と、を有していることを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、半開位置センサにおける検出部が、一対の可動部以外の固定部に設けられる一方、第1の被検出部が、一対の可動部の所定位置に設けられている。一対の可動部の移動に伴い、第1の被検出部も移動し、一対の可動部が半開位置に位置したときには、第1の被検出部が検出部に対向する。したがって、第1の被検出部を検出部によって検出することにより、一対の可動部が半開位置に位置したことを、容易かつ確実に検出することができる。
【0016】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載のカップ式自動販売機のキャップ装着装置において、一対の可動部には、一対の可動部が閉鎖位置および開放位置の少なくとも一方に位置したときに、検出部に対向する第2の被検出部が、さらに設けられていることを特徴とする。
【0017】
この構成によれば、一対の可動部には、これらが閉鎖位置および開放位置の少なくとも一方に位置したときに、検出部に対向する第2の被検出部がさらに設けられているので、この第2の被検出部を検出部によって検出することにより、一対の可動部が閉鎖位置および/または開放位置に位置したことを、容易かつ確実に検出することができる。つまり、一対の可動部が、半開位置、閉鎖位置および開放位置のいずれかに位置しているか否かを検出する半開位置センサの検出部を共通化することができ、それにより、上記の3つの位置をそれぞれ検出する検出部を別個に設ける場合に比べて、キャップ装着装置を安価に製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態によるキャップ装着装置を内蔵したカップ式自動販売機の一部であり、キャップ装着装置およびその周囲を示している。このカップ式自動販売機1は、コーヒーやジュースなどの飲料をカップUに注ぎ入れて販売するものであり、購入者への飲料の提供前に、キャップ装着装置2によって、飲料の入ったカップUに着脱自在のキャップAが装着される。
【0019】
図1に示すように、カップ式自動販売機1は、上記キャップ装着装置2と、その上方に配置され、多数のキャップAを収納するとともに、最下位のキャップAを切り離し、キャップ装着装置2に供給するキャップ収納供給装置3と、これらを制御するマイクロコンピュータを有する図示しない制御装置などを備えている。また、このカップ式自動販売機1は、一般的なカップ式自動販売機と同様に、多数のカップUを収納するカップ収納装置、カップUを複数の所定の位置に搬送するカップ搬送装置、および購入者によって選択された飲料をカップUに供給する飲料供給装置(いずれも図示せず)なども備えている。そして、販売時に、飲料供給装置によって飲料が供給された飲料入りのカップUが、カップ搬送装置により、キャップ装着装置2の下方に設置されたカップ受け台4に搬送される。
【0020】
キャップ収納供給装置3は、上下方向に積み重なった状態の多数のキャップAを収納するキャップ収納器3aと、このキャップ収納器3aの下方に設けられ、販売時に、キャップ収納器3aから最下位のキャップAを1つずつ切り離し、下方のキャップ装着装置2に供給するキャップ供給機3bなどで構成されている。キャップ収納器3aは、鉛直軸線回りに回転可能に構成され、その軸線の周囲に、上下方向に延びる複数(例えば3〜5つ)のキャップ収納室(図示せず)を有している。一方、キャップ供給機3bは、キャップAをその上側のキャップAから切り離すためのキャップドロップリング(図示せず)を有し、販売時に、キャップドロップリング上のキャップ収納室に収納されているキャップAのうち、最下位のキャップAを切り離し、落下させる。なお、キャップドロップリング上のキャップ収納室内のすべてのキャップAが消費されると、次回のキャップ付きカップ飲料の販売に備えて、キャップ収納器3aが所定角度回転し、多数のキャップAを収納した新たなキャップ収納室がキャップドロップリング上に移動する。
【0021】
なお、本実施形態に使用するキャップAおよびカップUは、例えば図2のように構成されている。具体的には、キャップAは、厚さの薄いプラスチックから成り、同図(a)、(b)に示すように、平面形状が円形でかつある程度の高さを有し、下面が開口している。また、キャップAの中央部には、所定の直径を有する円形の凹部11が形成され、その周囲に、所定幅を有しかつ上方に凸の環状部12が形成されている。さらに、キャップAの周縁部には、カップUの後述するカール部14に嵌合する所定形状の嵌合部13が形成されている。この嵌合部13の直径は、カップUのカール部14の直径よりも若干小さくなっており、したがって、キャップAは、カップUの上面の開口部、すなわちカップ開口部にスナップ嵌めでしっかりと装着でき、装着した状態では、カップUから外れにくくなる。なお、環状部12の所定位置には、貫通した飲み口12aが形成されている。
【0022】
一方、カップUは、図2(c)に示すように、一般的な紙カップであり、カップ開口部の周縁部に、カール状に形成されたカール部14を有している。そして、このカール部14に、上述したように、キャップAの嵌合部13が嵌合することによって、キャップAがカップUにしっかりと装着される。
【0023】
図3〜図6は、キャップ装着装置2の内部構造を示している。これらの図に示すように、このキャップ装着装置2は、カップUへのキャップAの供給および押圧を行うためのキャップ供給押圧ユニット21と、これをカップ受け台4の上方で上下方向に駆動するユニット駆動機構22(鉛直駆動機構)とを備えている。ユニット駆動機構22は、キャップ装着装置2の外殻を構成するボックス状のケース2a(図1参照)の左側面の上部に取り付けられたモータ31と、ケース2a内の左前端部および右後端部にそれぞれ、互いに上下方向に平行に延びかつ回転自在に取り付けられた2つの駆動軸32、32とを備えている。
【0024】
なお、上記ケース2aの下方のカップ受け台4は、これが所定位置に位置するように、取付部4aを介して、ケース2aの右側面に取り付けられている。また、ケース2aは、その左側面から背面および底面にわたって大きく開口しており、その開口した部分を介して、飲料入りのカップUがカップ搬送装置で搬送され、カップ受け台4上に載置される。
【0025】
モータ31は、その回転軸がケース2aの上面よりも上方に突出するように配置され、回転軸の上端部に駆動プーリ31aが固定されている。一方、各駆動軸32も、ケース2aの上面よりも上方に突出するように配置され、その上端部に従動プーリ32aが固定されている。また、ケース2aの上面の左後端部および右前端部にそれぞれ、ガイドプーリ33、33が回転自在に取り付けられている。そして、これら5つのプーリ31a、32a、32a、33、33には、無端のタイミングベルト34が巻き掛けられている。したがって、モータ31が作動し、駆動プーリ31aが回転することにより、タイミングベルト34を介して、両従動プーリ32a、32aが回転し、これに伴い、両駆動軸32、32が同期して回転する。
【0026】
また、各駆動軸32のケース2a内の表面には、雄ねじが形成されており、キャップ供給押圧ユニット21の後述するナット部45が螺合している。したがって、両駆動軸32、32が回転することにより、それぞれに螺合するナット部45、45が駆動軸32に沿って移動し、それにより、キャップ供給押圧ユニット21が昇降する。
【0027】
キャップ供給押圧ユニット21は、上方のキャップ収納供給装置3から受け取ったキャップAを、カップ受け台4に搬送されたカップU上に載置するように供給し、そのキャップAを上方から押圧することによって、カップUに装着するものである。このキャップ供給押圧ユニット21は、所定形状のケース41と、このケース41に収容され、開閉自在に設けられたシャッタ42と、このシャッタ42を駆動するシャッタ駆動機構43(水平駆動機構)などで構成されている。
【0028】
ケース41は、金属板を折り曲げ加工することなどにより、平面形状が四角形で所定の高さを有するボックス状に形成されている。このケース41の天板部41aおよび底板部41bの中央部はいずれも、比較的大きく開口しており、図4に示すように、天板部41a上には、上方のキャップ供給機3bによって切り離されて落下したキャップAを、シャッタ42上に案内するキャップガイド板44が取り付けられている。このキャップガイド板44は、所定形状の金属板を折り曲げ加工することなどにより、前端部と後端部の間の部分(以下「中間部」という)がそれらよりも一段高く形成され、その中間部にガイド孔44aが形成されている。このガイド孔44aは、キャップAの外径よりも一回り大きい円形状に形成され、周縁部が下方に向かってテーパ状に形成されている。なお、キャップガイド板44の中間部の所定の2個所には、下方に折り曲げられた垂下部44b、44bが設けられており、これらの垂下部44b、44bによって、後述する一対のキャップ心合わせ板48、48の先端部の浮き上がりがそれぞれ阻止される。
【0029】
ケース41の天板部41aおよび底板部41bには、それらの左前端部および右後端部にそれぞれ、ユニット駆動機構22の駆動軸32の直径よりも大きい貫通孔(図示せず)が形成され、これらの貫通孔に、2つの駆動軸32、32がそれぞれ遊挿されている。また、ケース41内には、両駆動軸32、32にそれぞれ螺合する2つのナット部45、45が設けられている。各ナット部45の上端部には、ケース41の上記貫通孔よりも外径の大きいフランジ部45aが設けられており、このフランジ部45aで、ケース41の天板部41aが下方から支持されることにより、ケース41が支持されている。さらに、ケース41内には、両駆動軸32、32が挿入された状態で、上端部がナット部45のフランジ部45aに当接し、かつ、下端部がケース41の底板部41bに当接するコイルばね46が設けられている。したがって、両駆動軸32、32が回転することにより、両ナット部45、45が駆動軸32に沿って移動し、これに伴い、図5(b)および図6に示すように、キャップ供給押圧ユニット21が昇降する。
【0030】
また、ケース41内には、互いに左右方向に所定間隔を隔てて配置されるとともに、互いに前後方向に平行に延びる左右一対のガイドシャフト47、47が設けられている。各ガイドシャフト47の前端部および後端部はそれぞれ、ケース41の前板部41cおよび後板部41dに固定されている。そして、これらのガイドシャフト47、47に、シャッタ42が摺動自在に取り付けられている。
【0031】
シャッタ42は、図3および図5(a)に示すように、互いに水平に対向する一対の可動部51、51で構成されている。両可動部51、51は、プラスチックなどから成り、前後対称に形成されている。具体的には、両可動部51、51はいずれも、平面形状がほぼ凸字状に形成され、その突出部分が、対向する可動部51の反対側に位置するように配置されかつ円弧状に形成されている。なお、両可動部51、51の内側の形状については後述する。
【0032】
また、図3〜図5に示すように、シャッタ42と、その上方のキャップガイド板44の中間部との間には、シャッタ42上のキャップAを下方のカップUに心合わせするための一対のキャップ心合わせ板48、48(キャップ心合わせ部)が設けられている。これらのキャップ心合わせ板48、48は、キャップガイド板44のガイド孔44aの左右両側に、両可動部51、51の中心と同じであるガイド孔44aの中心を点対称の中心とするように配置されている。各キャップ心合わせ板48は、前後方向に延びており、その基端部(図4(a)の左側のキャップ心合わせ板では上端部、右側のキャップ心合わせ板では下端部)が、上下方向に延びる支軸49を介して、ケース41の天板部41a上に回動自在に取り付けられている。また、各キャップ心合わせ板48には、先端側の半部に、ガイド孔44a側に向かって拡幅するように開口した凹部48aが設けられ、基端側の半部に、平面形状がほぼ「く」の字状のガイド溝48b(案内溝)が形成されている。さらに、各キャップ心合わせ板48のガイド溝48bには、そのキャップ心合わせ板48の基端側の可動部51上に突設された係合ピン51a(係合凸部)が、ガイド溝48bに沿って摺動自在に係合している。
【0033】
図7および図9〜図11は、上述した図1〜図6と異なり、キャップ装着装置2を右方から見たときのシャッタ42およびシャッタ駆動機構43を示している。なお、以下の説明では、シャッタ42の一対の可動部51、51を特に区別する場合には、便宜上、図7などに示す左側の可動部51を「左可動部51A」、右側の可動部51を「右可動部51B」と呼ぶものとし、また、以下の図7〜図17を参照して説明する際に、図1〜6における前後方向を左右方向とし、図1〜図6における右側を前側として説明するものとする。
【0034】
図7〜図9に示すように、シャッタ駆動機構43は、モータ52と、このモータ52により、ギヤボックス53を介して回転駆動される駆動ギヤ54と、この駆動ギヤ54の上下に左右方向に延びるように配置され、駆動ギヤ54に噛み合う上ラック55および下ラック56などを備えている。そして、上ラック55が、所定形状の右連結部材57を介して、シャッタ42の右可動部51Bに連結される一方、下ラック56が、左連結部材58を介して、左可動部51Aに連結されている。
【0035】
図9に示すように、右連結部材57は、右可動部51Bの背面、右側面および前面を囲むように配置され、平面形状がほぼコ字状に形成されている。具体的には、右連結部材57は、上ラック55の背面に取り付けられ、左右方向に延びる取付部57aと、この取付部57aの右端部で直角に屈曲し、右可動部51Bの右方を通って前方に延びるとともに、両ガイドシャフト47、47が遊挿された右延設部57bと、この右延設部57bの前端部で直角に屈曲し、左方に延びる前延設部57cと、この前延設部57cの左端部で直角に屈曲して後方に延び、右可動部51Bの前端部に係合する係合部57dとで構成されている。この右連結部材57の取付部57aには、後述する2つのセンサ65、65で検出される3つの被検出片59A(第1の被検出部)、59B(第2の被検出部)および59Cが、左から順に、互いに左右方向に所定間隔を隔てて、後方に突設されている。
【0036】
また、右連結部材57の内側後部には、取付部57aおよび右延設部57bに沿うように、右連結補助部材61が設けられ、この右連結補助部材61の左端部には、右連結部材57の上記係合部57dと同様に形成され、右可動部51Bの後端部に係合する係合部61aが設けられている。そして、これらの係合部57d、61aは、右可動部51Bの移動方向、すなわち図9の左右方向に遊びをもって係合している。
【0037】
一方、左連結部材58は、左可動部51Aの背面、左側面および前面を囲むように配置され、上述した右連結部材57とほぼ左右対称に形成されている。すなわち、左連結部材58は、右連結部材57の取付部57a、右延設部57b、前延設部57cおよび係合部57dにそれぞれ対応する取付部58a、左延設部58b、前延設部58cおよび係合部58dで構成されている。また、この左連結部材58にも、上記右連結補助部材61と左右対称に形成された左連結補助部材62が設けられている。そして、左連結部材58の係合部58dおよび左連結補助部材62の係合部62aが、左可動部51Aの前端部および後端部にそれぞれ係合している。これらの係合部58d、62aも、左可動部51Aの移動方向に遊びをもって係合している。
【0038】
また、図7、8に示すように、ギヤボックス53(固定部)の左右両側には、2つのセンサ65、65が設けられている。これらのセンサ65、65は、両可動部51、51を適正な複数の所定位置、具体的には閉鎖位置(図7に示す位置)、半開位置(図10に示す位置)、および開放位置(図11に示す位置)に停止させるために、両可動部51、51が上記の各位置に位置するか否かを検出するものである。各センサ65は、互いに上下方向に対向する発光素子および受光素子(検出部)を有する光センサからなり、前記右連結部材57の被検出片59A、59B、59Cが受光素子に対向するよう、両素子間に位置し、発光素子から受光素子への光を遮断することにより、両可動部51、51の位置が検出される。具体的には、左側のセンサ65は、左端の被検出片59Aおよび中間の被検出片59Bをそれぞれ検出することによって、両可動部51、51が半開位置および閉鎖位置に位置することを検出する。一方、右側のセンサ65は、右端の被検出片59Cを検出することによって、両可動部51、51が開放位置に位置することを検出する。また、本実施形態では、左側のセンサ65と、これによって検出される左端の被検出片59Aおよび中間の被検出片59Bとによって、半開位置センサが構成されている。なお、以下の説明では、左側のセンサ65を「閉・半開センサ65A」、右側のセンサ65を「開センサ65B」と呼ぶものとする。
【0039】
また、各ガイドシャフト47には、左可動部51Aと左延設部58bとの間、および右可動部51Bと右延設部57bとの間にそれぞれ、コイルばね63、63が設けられている。これらのコイルばね63、63により、左可動部51Aおよび右可動部51Bはいずれも、一方が他方側に付勢されている。
【0040】
以上のように構成されたシャッタ駆動機構43により、シャッタ42は、左可動部51Aおよび右可動部51Bが、両ガイドシャフト47、47に沿って、互いに同期して、近づいたり、離れたりするように移動することによって開閉する。また、これに連動して、一対のキャップ心合わせ板48、48は、それぞれの基端部の支軸49を中心に回動する。
【0041】
図12は、キャップ供給押圧ユニット21を、両可動部51、51の前後方向の中央部で切断した縦断面を示している。なお、同図および図12以降の図では、上述した両キャップ心合わせ板48、48を省略するものとする。図12に示すように、両可動部51、51は、互いに対向する側の部分(以下「対向部71」という)が、両者間の中心を通りかつ両者の移動方向(同図の左右方向)と直交する面Cに対して、互いに対称に形成されている。より具体的には、各可動部51の対向部71は、厚さが薄く、キャップガイド板44のガイド孔44aに臨んだ状態で、キャップAを載置するためのキャップ載置部72と、このキャップ載置部72の基端部から下方に突出し、カップU上のキャップAを、カップUに心合わせしてから装着するための心合わせ装着部70(突出部)とで構成されている。この心合わせ装着部70の対向部71側には、キャップ載置部72の底面から垂下したキャップ当接部73と、このキャップ当接部73の下端に連なり、対向する可動部51側に開口した凹部74と、この凹部74の下端から垂下したカップ当接部75と、が設けられている。また、これらのキャップ当接部73、凹部74およびカップ当接部75の平面形状は、キャップAおよびカップUの側面の曲率とほぼ同じ曲率を有する円弧状に形成されている。そして、凹部74内の上面が、後述するように、キャップAを上方から押圧するためのキャップ押圧部74aとして機能する。
【0042】
なお、以上のように構成されたキャップ装着装置2には、前述した閉・半開センサ65Aおよび開センサ65B以外にも、図示しない各種のセンサが設けられている。具体的には、キャップ供給押圧ユニット21を所定の高さに停止させるためのセンサや、キャップAが、シャッタ42上に落下したか否かを検出するためのセンサなどが設けられている。これらのセンサは、図示しない制御装置に電気的に接続されており、センサの検出結果に応じて、キャップ装着装置2の各種動作が制御される。
【0043】
次に、図7、10、11、および図13〜15を参照しながら、キャップ装着装置2によるキャップAの装着動作を順に説明する。図7および図13(a)は、待機状態のキャップ供給押圧ユニット21を示している。この待機状態では、キャップ供給押圧ユニット21が、その上限の高さであるキャップ受取り高さ位置に位置し、両可動部51、51が閉鎖位置に位置している。具体的には、両可動部51、51は、キャップ載置部72、72が、キャップガイド板44のガイド孔44aの内側に臨むとともに互いに当接し、これにより、両可動部51、51で構成されたシャッタ42が完全に閉鎖している。またこの場合、両キャップ心合わせ板48、48は、図7に示すように、ガイド孔44aの外側に位置している。
【0044】
この待機状態において、上方のキャップ供給機3bによって最下位のキャップAが切り離されると、そのキャップAは、キャップガイド板44のガイド孔44aを介して、シャッタ42上に落下し、両可動部51、51のキャップ載置部72、72に跨った状態で載置される。次いで、キャップAがシャッタ42上に落下したことが検出されると、両可動部51、51が、キャップAを載置したまま、互いに離れるように水平に移動する。そして、図10および図13(b)に示すように、左端の被検出片59Aが閉・半開センサ65Aによって検出されたときに、両可動部51、51が半開位置に停止する。この半開位置では、両可動部51、51の心合わせ装着部70間の距離、すなわちカップ当接部75、75間の距離およびキャップ当接部73、73間の距離がいずれも、カップUのカップ開口部の外径よりも大きくなる。加えて、両可動部51、51の半開位置への移動に連動して、両キャップ心合わせ板48、48がキャップA側に回動する。そして、図10(a)に示すように、両キャップ心合わせ板48、48の凹部48a、48aの開口縁部によって、キャップAの側面を両側から押圧しながら、キャップAを、その中心がキャップガイド板44のガイド孔44aの中心、すなわち両可動部51、51の中心に合致するよう、心合わせする。これにより、キャップAが、ガイド孔44aの真下のカップUに心合わせされる。
【0045】
次いで、キャップ供給押圧ユニット21は、キャップ受取高さ位置から下降し、図13(c)に示すように、両可動部51、51のキャップ載置部72、72がカップUの上端に近接したキャップ落下高さ位置に到達して、停止する。その後、半開位置の両可動部51、51は、互いにさらに離れるように移動する。この場合、両キャップ心合わせ板48、48は、図10(a)に示す位置、すなわちキャップAをカップUに心合わせする位置に保たれる。そして、図11および図14(a)に示すように、右端の被検出片59Cが開センサ65Bによって検出されたときに、両可動部51、51が開放位置に停止する。この開放位置では、両可動部51、51のキャップ載置部72、72間の距離が、キャップガイド板44のガイド孔44aの直径よりも大きくなる。これにより、両可動部51、51に保持されていたキャップAが、両者の間から落下し、カップU上に載置される。このように、両可動部51、51が半開位置から開放位置に移動しても、キャップAは、水平に移動することなく、両キャップ心合わせ板48、48によってカップUに心合わせした状態に保たれたまま、下方のカップU上に落下する。
【0046】
その後、キャップ供給押圧ユニット21は、図14(b)に示すように、両可動部51、51を開放位置に保ったまま、所定の心合わせ高さ位置に上昇して停止する。具体的には、両可動部51、51のキャップ載置部72、72がキャップAの上端よりも高く、かつキャップ当接部73、73がキャップAの上端を超えない高さに、キャップ供給押圧ユニット21が停止する。
【0047】
次いで、開放位置の両可動部51、51は、閉鎖位置に向かって互いに接近するように移動する。そして、図7および図14(c)に示すように、中間の被検出片59Bが閉・半開センサ65Aによって検出されたときに、両可動部51、51が停止する。具体的には、両可動部51、51の開放位置から閉鎖位置への移動に伴い、閉・半開センサ65Aの発光素子からの光が、左端および中間の2つの被検出片59Aおよび59Bによって2回遮断されたときに、両可動部51、51が停止する。このような両可動部51、51の閉鎖位置への移動により、図14(c)に示すように、各可動部51のキャップ当接部73およびカップ当接部75がそれぞれ、キャップAの環状部12の側面およびカップUの上端部の側面に当接する。これにより、キャップAの中心とカップUのカップ開口部の中心が合致するよう、キャップAとカップUが心合わせされる。なお、この場合、両キャップ心合わせ板48、48は、図7に示す待機状態の位置に戻る。
【0048】
図16は、カップU上のキャップAの中心がカップ開口部の中心からずれている状態を示している。具体的には、同図(a)は、キャップガイド板44のガイド孔44aの真下に搬送されたカップU上に、キャップAが若干ずれて載置された状態を示し、一方、同図(b)は、カップUが、ガイド孔44aの真下よりも若干ずれた位置に搬送されたことで、ガイド孔44aの真下に落下したキャップAが、カップU上にずれて載置された状態を示している。これらの図に示すように、カップU上のキャップAの中心がカップ開口部の中心からずれていても、上述したように、両可動部51、51を互いに接近させ、これらによってキャップAおよびカップUを両側から挟むことにより、両者を容易に心合わせすることができる。また、前述したように、左可動部51Aは、シャッタ駆動機構43の左連結部材58および左連結補助部材62に遊びをもって係合する一方、右可動部51Bは、右連結部材57および右連結補助部材61に遊びをもって係合し、さらにこれらの可動部51A、51Bが、コイルばね63によって、対向する可動部51側に付勢されているので、両可動部51、51で、バランス良くかつ確実に、キャップAおよびカップUを水平に両側から挟むことができる。
【0049】
以上のように、キャップAおよびカップUを心合わせした後、ユニット駆動機構22の両駆動軸32、32が所定方向に回転することで、キャップ供給押圧ユニット21が下降する。図15(a)は、両可動部51、51の各凹部74の上面、すなわちキャップ押圧部74aが、キャップAの嵌合部13に上方から当接した直後の状態を示している。この状態から、両駆動軸32、32がさらに回転すると、同図(b)に示すように、各駆動軸32に螺合するナット部45が下降し、両ナット部45、45とキャップ供給押圧ユニット21のケース41の底面との間に挟持されたコイルばね46、46により、両可動部51、51が下方に付勢される。これにより、キャップAの嵌合部13には、両可動部51、51のキャップ押圧部74a、74aを介して、所定の荷重(例えば8〜10kg)が上方から作用し、それにより、キャップAがカップUのカップ開口部にスナップ嵌めでしっかりと装着される。
【0050】
図17は、水平面Fに対して若干傾斜したカップUにキャップAを装着する場合のキャップ供給押圧ユニット21の動作を示している。なお、カップUが水平面に対して傾斜する原因として、例えば、カップ式自動販売機1が傾斜した設置場所に設置されるのに伴い、カップ受け台4が傾斜した場合や、水平に取り付けるべきカップ受け台4を、取付けミスによって傾斜して取り付けた場合などが挙げられる。
【0051】
上記のような傾斜したカップUに対し、上記と同様にして、キャップAを載置し、心合わせした後、キャップ供給押圧ユニット21が下降すると、図17(a)に示すように、カップUの最も高い部分に対応するキャップAの嵌合部13の部分に、一方の可動部51(図17では左可動部51A)のキャップ押圧部74aが当接する。この状態から、ユニット駆動機構22の両駆動軸32、32がさらに回転すると、各駆動軸32に螺合するナット部45が下降し、左可動部51AのキャップAに当接した部位を支点として、同図(b)に示すように、キャップ供給押圧ユニット21全体が傾動する。この場合、左可動部51A側のコイルばね46が縮む一方、右可動部51B側のコイルばね46で、キャップ供給押圧ユニット21のケース41の底面が下方に付勢され、これにより、両可動部51、51が、カップUやキャップAの傾きに倣うように傾く。そして、これらの可動部51、51が、それぞれのキャップ押圧部74a、74aを介して、キャップAの嵌合部13全体をほぼ均等に押圧する。
【0052】
なお、以上のように、キャップAがカップUに装着された後、両可動部51、51は、互いに半開位置まで離れ、その後、キャップ供給押圧ユニット21が、キャップ受取り高さ位置まで上昇する。そして、キャップ供給押圧ユニット21は、次回のキャップ装着に備えて、図7および図13(a)に示す待機状態に戻る。
【0053】
以上詳述したように、本実施形態によれば、カップUへのキャップAの装着の際に、両可動部51、51は、閉鎖位置から互いに水平に離れて半開位置に移動した後、両可動部51、51のキャップ載置部72、72がカップUの上端に近接した落下高さ位置まで下降する。この場合、両キャップ心合わせ板48、48は、両可動部51、51の閉鎖位置から半開位置への移動に連動して、両可動部51、51上のキャップAに向かって回動し、キャップAの側面を両側から押圧することによって、キャップAを下方のカップUに心合わせすることができる。これにより、キャップAは、その中心がカップ開口部の中心からほとんどずれることなく、カップU上に落下するので、キャップAをカップU上に確実に載置させることができる。また、両可動部51、51の半開位置における停止は、所定の被検出片59Aが閉・半開センサ65Aで検出されることによって行われるので、両可動部51、51を適正な半開位置に確実に停止させることができる。これにより、両可動部51、51の落下高さ位置への下降時に、両可動部51、51の心合わせ装着部70、70でカップUを潰すのを防止できるとともに、両可動部51、51の下降前に、キャップAが両可動部51、51間から落下するのを防止することができる。
【0054】
また、キャップ落下高さ位置に下降した両可動部51、51は、半開位置から互いにさらに離れるよう、開放位置に向かって移動することにより、両者の間からキャップAをカップU上に落下させるので、従来と異なり、キャップAの落下時に空気抵抗をほとんど受けることなく、キャップAをカップU上に落下させることができ、それにより、カップU上のキャップAの中心とカップ開口部の中心を合致、あるいはほぼ合致させることができる。また、カップU上に落下し、載置されたキャップAの中心がカップ開口部の中心からずれている場合でも、両可動部51、51によって、キャップAおよびカップUを水平に両側からバランス良く挟み、両者を容易に心合わせすることができる。そして、キャップAとカップUを心合わせした状態で、キャップAをカップU側に押圧するので、着脱自在のキャップAを、飲料入りのカップUに適正かつ確実に装着することができる。
【0055】
さらに、カップUが水平面Fに対して傾斜している場合には、両可動部51、51が、カップUやキャップAの傾きに倣うように傾き、すなわち、それらの傾きを吸収しながら、キャップAを押圧するので、上記の場合でも、キャップAをカップUに適正かつ確実に装着することができる。
【0056】
また、キャップ供給押圧ユニット21を昇降させることにより、カップUへのキャップAの供給および装着を行うので、従来と異なり、カップUの下方に、それを上昇させるための駆動機構などが不要であり、装置全体として、キャップ装着装置2をコンパクトに構成することができる。
【0057】
なお、本発明は、説明した上記実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、閉・半開センサ65Aによって、2つの被検出片59A、59Bを検出することにより、両可動部51、51が半開位置および閉鎖位置に位置することを検出する一方、開センサ65Bによって、1つの被検出片59Cを検出することにより、両可動部51、51が開放位置に位置することを検出したが、3つの被検出片59A、59Bおよび59Cを検出可能な位置に、単一のセンサを設置することなどにより、その共通化したセンサによって、両可動部51、51が、半開位置、閉鎖位置および開放位置に到達したことを検出するようにしてもよい。また、実施形態で示したキャップ装着装置2の細部の構成などは、あくまで例示であり、本発明の趣旨の範囲内で適宜、変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の一実施形態によるキャップ装着装置を内蔵したカップ式自動販売機の一部であり、キャップ装着装置およびその周囲を示す正面図である。
【図2】キャップおよびカップを示す図であり、(a)はキャップの平面図、(b)は一部を裁断したキャップの側面図、(c)はキャップを装着したカップの側面図である。
【図3】キャップ装着装置の内部構造を示す斜視図である。
【図4】ケースを省略したキャップ装着装置を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図5】キャップ供給押圧ユニットの内部構造を、図4に対応して示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図6】キャップ供給押圧ユニットが下降した状態を示す正面図である。
【図7】待機状態のキャップ供給押圧ユニットの内部構造を示す平面図である。
【図8】キャップ供給押圧ユニットの内部構造の一部を示す斜視図である。
【図9】図7と同様のキャップ供給押圧ユニットの内部構造を示す図であり、(a)は平面図、(b)はA−A線断面図である。
【図10】シャッタが半開位置に位置した状態のキャップ供給押圧ユニットの内部構造を示す図であり、(a)は平面図、(b)はB−B線断面図である。
【図11】シャッタが開放位置に位置した状態のキャップ供給押圧ユニットの内部構造を示す図であり、(a)は平面図、(b)はC−C線断面図である。
【図12】シャッタが半開位置に位置した状態のキャップ供給押圧ユニットを、シャッタの中央部で切断した縦断面図である。
【図13】キャップ装着装置の動作を順に示す説明図であり、(a)および(b)はそれぞれ、キャップ供給押圧ユニットがキャップを受け取る前後の状態、(c)は、キャップ供給押圧ユニットがキャップ落下高さ位置に下降した状態を示す。
【図14】図13に続くキャップ装着装置の動作を順に示す説明図であり、(a)は、シャッタが開放位置に移動した状態、(b)は、キャップ供給押圧ユニットが心合わせ高さ位置に上昇した状態、(c)は、両可動部がキャップおよびカップの側面に当接し、両者を心合わせした状態を示す。
【図15】図14に続くキャップ装着装置の動作を順に示す説明図であり、(a)は、両可動部のキャップ押圧部がキャップの嵌合部に当接した直後の状態、(b)は、両可動部がキャップを上方から押圧し、カップに装着させた状態を示す。
【図16】カップ上のキャップの中心がカップ開口部の中心からずれた状態の例を示す図である。
【図17】水平面に対して傾斜したカップにキャップを装着する場合のキャップ供給押圧ユニットの動作を説明するための説明図であり、(a)は、キャップを押圧する直前の状態、(b)は、キャップを押圧し、カップに装着させた状態を示す。
【符号の説明】
【0059】
1 カップ式自動販売機
2 キャップ装着装置
22 ユニット駆動機構(鉛直駆動機構)
43 シャッタ駆動機構(水平駆動機構)
51 可動部
53 ギヤボックス(固定部)
59A 被検出片(第1の被検出部)
59B 被検出片(第2の被検出部)
65A 閉・半開センサ
70 心合わせ装着部(突出部)
72 キャップ載置部
A キャップ
U カップ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料入りのカップにキャップを装着するカップ式自動販売機のキャップ装着装置であって、
キャップ載置部と、このキャップ載置部から下方に突出する突出部とを有し、前記カップの上方に互いに水平に対向するように配置され、水平および鉛直に移動自在の一対の可動部と、
これら一対の可動部を、互いに近接し、キャップを前記キャップ載置部に載置した状態で保持するための閉鎖位置と、この閉鎖位置よりも互いの間隔が大きく、前記一対の可動部の突出部の間隔が前記カップの外径よりも大きい半開位置と、この半開位置よりも互いの間隔がさらに大きく、互いの間からキャップを落下させるための開放位置とに、水平に駆動する水平駆動機構と、
前記一対の可動部を、キャップを受け取るための受取り高さ位置と、この受取り高さ位置よりも低く、当該一対の可動部の前記キャップ載置部が前記カップの上端に近接し、キャップを落下させるための落下高さ位置とに、鉛直に駆動する鉛直駆動機構と、
前記一対の可動部が前記半開位置に位置しているか否かを検出する半開位置センサと、
前記カップへのキャップの装着の際に、前記水平駆動機構および前記鉛直駆動機構を制御することにより、前記一対の可動部を前記閉鎖位置にかつ前記受取り高さ位置に位置させ、その状態で、キャップを受け取って保持し、当該一対の可動部を前記半開位置に向かって移動させ、当該一対の可動部が前記半開位置に位置したことが前記半開位置センサによって検出されたときに当該一対の可動部を停止させた後、当該一対の可動部を前記落下高さ位置に下降させてから前記開放位置に移動させることにより、前記保持したキャップを落下させ、前記カップ上に載置させる制御手段と、
を備えていることを特徴とするカップ式自動販売機のキャップ装着装置。
【請求項2】
前記半開位置センサは、
前記一対の可動部以外の固定部に設けられた検出部と、
前記一対の可動部の所定位置に設けられ、前記一対の可動部が前記半開位置に位置したときに、前記検出部に対向する第1の被検出部と、
を有していることを特徴とする請求項1に記載のカップ式自動販売機のキャップ装着装置。
【請求項3】
前記一対の可動部には、当該一対の可動部が前記閉鎖位置および前記開放位置の少なくとも一方に位置したときに、前記検出部に対向する第2の被検出部が、さらに設けられていることを特徴とする請求項2に記載のカップ式自動販売機のキャップ装着装置。
【請求項1】
飲料入りのカップにキャップを装着するカップ式自動販売機のキャップ装着装置であって、
キャップ載置部と、このキャップ載置部から下方に突出する突出部とを有し、前記カップの上方に互いに水平に対向するように配置され、水平および鉛直に移動自在の一対の可動部と、
これら一対の可動部を、互いに近接し、キャップを前記キャップ載置部に載置した状態で保持するための閉鎖位置と、この閉鎖位置よりも互いの間隔が大きく、前記一対の可動部の突出部の間隔が前記カップの外径よりも大きい半開位置と、この半開位置よりも互いの間隔がさらに大きく、互いの間からキャップを落下させるための開放位置とに、水平に駆動する水平駆動機構と、
前記一対の可動部を、キャップを受け取るための受取り高さ位置と、この受取り高さ位置よりも低く、当該一対の可動部の前記キャップ載置部が前記カップの上端に近接し、キャップを落下させるための落下高さ位置とに、鉛直に駆動する鉛直駆動機構と、
前記一対の可動部が前記半開位置に位置しているか否かを検出する半開位置センサと、
前記カップへのキャップの装着の際に、前記水平駆動機構および前記鉛直駆動機構を制御することにより、前記一対の可動部を前記閉鎖位置にかつ前記受取り高さ位置に位置させ、その状態で、キャップを受け取って保持し、当該一対の可動部を前記半開位置に向かって移動させ、当該一対の可動部が前記半開位置に位置したことが前記半開位置センサによって検出されたときに当該一対の可動部を停止させた後、当該一対の可動部を前記落下高さ位置に下降させてから前記開放位置に移動させることにより、前記保持したキャップを落下させ、前記カップ上に載置させる制御手段と、
を備えていることを特徴とするカップ式自動販売機のキャップ装着装置。
【請求項2】
前記半開位置センサは、
前記一対の可動部以外の固定部に設けられた検出部と、
前記一対の可動部の所定位置に設けられ、前記一対の可動部が前記半開位置に位置したときに、前記検出部に対向する第1の被検出部と、
を有していることを特徴とする請求項1に記載のカップ式自動販売機のキャップ装着装置。
【請求項3】
前記一対の可動部には、当該一対の可動部が前記閉鎖位置および前記開放位置の少なくとも一方に位置したときに、前記検出部に対向する第2の被検出部が、さらに設けられていることを特徴とする請求項2に記載のカップ式自動販売機のキャップ装着装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2007−72874(P2007−72874A)
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−260834(P2005−260834)
【出願日】平成17年9月8日(2005.9.8)
【出願人】(000237710)富士電機リテイルシステムズ株式会社 (1,851)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月8日(2005.9.8)
【出願人】(000237710)富士電機リテイルシステムズ株式会社 (1,851)
【Fターム(参考)】
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