説明

カニューレ状回転チップを備えた外科器具

【課題】体組織を切除および彫るための電動外科器具を提供する。
【解決手段】外科処置中に軟骨などの体組織を切除および彫るための装置であって、細長いシャフト12およびその先端部に設けられた回転可能な組織作用先端部18を有し、組織作用先端部外面に複数の切除溝24が形成され、内腔20が、シャフトおよび先端部の両方を通り、組織作用先端部の先端に形成された開口22まで延びており、組織作用先端部の周りの外科環境内から切除された組織の粒子を除去できるように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔発明の分野〕
本発明は、外科器具に関し、詳細には、体組織を切除および彫るための電動外科器具に関する。
【0002】
〔発明の背景〕
軟骨などの体組織を切除するための電動関節鏡用外科器具は、通常は、先端部に外科器具を備えた回転チューブを含む。この外科器具が所望の体組織を切除し、この切除により生じる組織粒子デブリが手術部位から除去される。
【0003】
しかしながら、ある種の外科用の切除/彫り器具に関連した1つの問題は、外科医が器具を使用する際、組織断片や組織粒子デブリが回転する器具のシャフトの周りを覆い、これにより組織作用先端部が詰まることである。これにより、外科医の視界が損なわれるだけでなく、器具に抵抗がかかり、器具が組織を切除する能力が低下する。
【0004】
従って、外科切除/彫り器具、特に体組織を切除および彫るための電動外科器具が要望されている。
【0005】
〔発明の概要〕
本発明は、外科処置中に軟骨などの体組織を切除するための様々な方法および装置を提供する。例示的な実施形態では、先端部に回転可能な組織作用先端部が設けられた細長いシャフトを有する外科用切除装置が提供される。内腔が、組織作用先端部を通り、その先端に形成された開口まで延びている。加えて、この外科器具は、中まで同じ材質で形成された組織作用先端部の外面に設けられる複数の切除溝を有することができる。
【0006】
内腔は様々な構造にすることができるが、例示的な実施形態では、内腔は、組織作用先端部の周りの手術部位周辺から、切除された組織の粒子を除去できるように適合することができる。内腔はまた、装置の全長に亘って一定の直径を有しても良いし、あるいはシャフトに形成された内腔部分の直径と組織作用先端部に形成された内腔部分の直径が異なるようにしても良い。
【0007】
本発明の別の実施形態では、シャフトと組織作用先端部が単一体として流体圧力駆動システムによって回転可能な、体組織を切除するためのシステムが提供される。
【0008】
〔発明の詳細な説明〕
添付の図面に基づいた詳細な説明から、本発明をより完全に理解できるであろう。
【0009】
ここに記載する装置および方法の構造、機能、製造、および使用方法の原理を全体的に理解できるよう、特定の例示的な実施形態を以下に説明する。このような実施形態の1または複数の例を添付の図面に例示した。当業者であれば、本明細書で具体的に記載し、添付の図面に例示した装置および方法が、限定することを目的としない例示的な実施形態であり、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ規定されることを理解できよう。例示的な一実施形態に基づいて例示および説明する特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わせても良い。このような改良および変更は、本発明の範囲内に包含されるものとする。
【0010】
本発明は、外科処置中に軟骨などの体組織を切除および彫るための様々な方法および装置を提供する。例示的な一実施形態では、細長いシャフトおよびその先端部に設けられた回転可能な組織作用先端部を有する外科用切除装置を提供する。内腔がこのシャフトと先端部の両方の内部に延在し、組織作用先端部の先端に形成された開口部まで延びている。当業者であれば、本発明を用いて、軟骨などの体組織、骨、または人体の他の様々な物質を切除し、また彫ることができることを理解できよう。当業者であればさらに、本発明の外科用切除装置は、様々な外科器具(詳細は後述)に用いることができるため、様々な外科処置を実施できることを理解できよう。
【0011】
組織作用先端部は、様々な方法で組織を処理するのに有用である。具体的には、組織作用先端部を用いて、接触した組織を切除する、彫る、かつ/または整形することができる。ここで用いる語「切除」は、一定量の組織を切断または除去するあらゆる組織の処理を指すことがあることを理解されたい。
【0012】
図1‐図2Bに、本発明の組織切除装置10の例示的な実施形態が示されている。組織切除装置10は、基端部12aおよび先端部12bを備えた細長いシャフト12、およびその先端部12bに設けられた組織作用先端部18を有する。内腔20(図2Bを参照)が、細長いシャフト12および組織作用先端部18の両方の内部に延在し、先端部18の先端部分18bの開口22まで延びている。
【0013】
シャフト12は、実質的に円筒状、実質的に円形、または実質的に楕円形などのように、内部に内腔20を形成でき、内腔20がその内部に延在できるあらゆる構造にすることができる。例示的な実施形態では、シャフト12は実質的に円筒状である。シャフト12はまた、その回転中に内腔20が完全性を維持するように構成することができ、例示的な実施形態では、シャフト12は、細長く、固着されている。加えて、シャフト12は、例えば、1または複数の軸受14など回転を容易にする様々な構造を有することができる。
【0014】
シャフト12は、このシャフト12を利用する外科処置の種類によって様々な大きさにすることができる。一実施形態では、シャフト12は、約0.02インチ〜0.20インチ(約0.51mm〜5.08mm)の範囲の直径を有することができる。シャフト12はまた、様々な長さにすることができ、一実施形態では、約5インチ〜12インチ(約127mm〜305mm)にすることができる。
【0015】
上記したように、内腔20は、シャフト12内に延在し、組織作用先端部18の先端部分18bの開口22まで延びている(図2Bを参照)。内腔20は、手術部位から組織粒子デブリを除去できる様々な構造にすることができる。例示的な一実施形態では、内腔20は、シャフト12に対して相補的な形状にすることができる(例えば、実質的に円筒状)。内腔20はまた、シャフト12および組織作用先端部18の直径よりも小さい直径、例えば、約0.02インチ〜0.15インチ(約0.51mm〜3.81mm)の範囲の直径を有することができる。内腔20の直径は、装置10の全長に亘って一定としても良いし、シャフト12の内腔部分20aの直径と組織作用先端部18の内腔部分20bの直径が異なるようにしても良い。限定するものではないが、図示されているように、シャフト12の内腔部分20aは、組織作用先端部18の内腔部分20bの直径よりも大きい直径を有することができる。例えば、シャフト12内の内腔部分20aの直径を、約0.02インチ〜0.15インチ(約0.51mm〜3.81mm)の範囲とし、組織作用先端部18内の内腔部分20bの直径を、約0.02インチ〜0.08インチ(約0.51mm〜2.03mm)の範囲とすることができる。
【0016】
シャフト12の先端部12bに、シャフト12とともに或いは別個に、回転可能な組織作用先端部18が設けられている。先端部18は、組織を切除、整形、または彫るのに適し、かつ内部にカニューレを形成できるあらゆる構造にすることができる。組織作用先端部18の例示的な形状には、限定するものではないが、テーパ状、円錐形、球形、半球形、および円筒形またはバレル形が含まれる。当業者であれば、組織作用先端部18の好適な形状は、所望の外科用途および装置の果たす機能に基づいて決定されることを理解できよう。一実施形態では、先端部18はバー(burr)とすることができる。
【0017】
例示的な一実施形態では、図1‐図2Bに例示されているように、先端部18は、実質的に円筒状であって、中まで同じ材質で形成され、複数の切除溝24が形成された外面を有する。切除溝24は、先端部18の外面に沿って実質的に螺旋状に設けられている。当業者であれば、切除溝24は、先端部が処理する組織の種類と組織に対して実施する処理によって様々な大きさおよび形状にできることを理解できよう。
【0018】
従って、望ましい切除の種類によって、任意の数の溝24を組織作用先端部18に様々な構成で形成することができる。例えば、組織の精確な切除が望ましい場合は、様々な構成で約14〜18の範囲の溝を設けることができる。一実施形態では、先端部は、互いに等距離にある18〜24の溝を有する。さらに、溝24は、約30度の螺旋角および約3度のすくい角を有する。溝24の高さは様々にすることができるが、通常は約0.03インチ〜0.035インチ(約0.76mm0.89mm)の範囲である。溝24の頂点の幅も様々にすることができるが、通常は約0.016インチ(約0.41mm)である。別法では、より積極的な組織の切除(例えば、骨の切除)が望まれる場合、溝24の数を少なくすることができ、この結果として溝24の寸法を大きくすることができる。当業者であれば、周囲組織が損傷しにくくすると共に組織粒子デブリが小さくなる浅い切り込みが望ましい場合は、組織作用先端部18が比較的多数の溝24を有することができることを理解できよう。
【0019】
先端部18の先端部分18bは、平坦、テーパ、および丸型などの様々な構造にすることができる。先端部18が円筒状である一実施形態では、先端部分18bは完全な丸みを有する。
【0020】
溝の形状を含む先端部のデザインと先端部18が中まで同じ材質で形成された外壁を有することにより、先端部18の性能が向上している。使用する際、切除された組織断片や他のデブリが、後述するように、除去のために先端部18の最先端に誘導される。本発明のデザインは、溝24の側面間およびその周りに組織および他のデブリが溜まりにくくなっているため、装置10の性能低下が防止され、かつ外科医が外科医部位を見易くなっている。
【0021】
組織作用先端部18は、様々なサイズにすることができるが、例示的な実施形態では、長さが約0.2インチ〜0.5インチ(約5.08mm〜12.7mm)、外径が約0.16インチ〜0.2インチ(約4.06mm〜5.08mm)である。
【0022】
上記したように、開口22は、先端部18の先端部分18bに形成されている。例示的な一実施形態では、開口22は、組織作用先端部18の長軸に垂直な先端面18dに形成されている。一実施形態では、開口22は、先端面18dの中心に位置する。開口22は、様々な構造にすることができるが、通常は実質的に円形であって内腔20に連通している。一実施形態では、開口22と内腔20との間の移行部が、図2Bに示されているように実質的に直角をなしている。しかしながら、開口22と内腔20との間の移行部を形成するために、テーパ角またはリバース角(reverse angle)を用いることもできる。開口22は、使用する装置10によって様々な大きさにすることができるが、例示的な一実施形態では、開口22は、内腔部分20bと実質的に同じ直径を有する。従って、例示的な一実施形態では、開口22の直径は、約0.02インチ〜0.08インチ(約0.51mm〜2.03mm)の範囲である。
【0023】
先端部18は、プレス嵌め、溶接、プレス嵌めしてから溶接、または螺合などの様々な方法でシャフト12に一体化させ、または取り外し可能に結合することができ、例示的な一実施形態では、先端部18は、その直径の寸法とほぼ同じ長さに亘ってシャフト12に結合されている。さらに、シャフト12と先端部18との間に様々なスペーサまたはワッシャーを配置することができ、一実施形態では、フランジ16を用いてスペーサまたはワッシャーを保持することができる。例示的な実施形態では、フランジ16の先端側に位置する組織作用先端部18の移行部17が、縮径部を有する。この縮径部により、外科医が先端部18の基端側の組織にアクセスすることができるため、この縮径部は有用である。移行部17の直径は、先端部18の直径の約4分の3にすることができる。
【0024】
当業者であれば、本発明の装置が、組織を切除および/または彫る能力を向上させるために様々な他の構造を有することができることを理解できよう。このような構造には、例えば、手術器具から近接した組織を部分的に保護するために組織作用先端部18の周りに部分的に設けられた先端シース(不図示)が含まれる。
【0025】
上記したように、図1‐図2Bの組織切除装置を用いて、様々な外科処置に用いられる様々な手術器具を形成することができる。限定することを目的とするものではないが、一例では、図3A‐図3Bに示されているように、手術器具34を形成するために外科用切除装置10がハウジング30内に配設されており、例えば、関節鏡外科処置に用いることができる。ハウジング30は、実質的に既知のあらゆるハウジングとすることができるが、図示されているように、ハウジング30は、互いに結合すると組織切除装置10を覆う前部分30aおよび後部分30bを有する。ハウジング30の前部分30aは様々な構造にすることができるが、一実施形態では、前部分30aは、流体ターボジェットを備えた流体駆動装置を含み、この流体ターボジェットにより、駆動装置に駆動流体を送って組織切除装置10を回転させることができる。ハウジング30の前部分30aおよび後部分30bは、組織切除装置10を覆うケーシングを形成すれば、様々な方法を用いて結合することができる。図示されているように、ハウジング30の前部分30aおよび後部分30bは、従来のねじ/軸受組立体32を用いて互いに結合されている。加えて、ハウジング30は、その外部または内部に、例えば、組織粒子デブリを除去するための吸引ホース(不図示)などの様々な部品を取り付けることができる。
【0026】
使用する際は、手術器具(例えば、手術器具34など)の組織作用先端部18を、小さな切開部を介して手術部位に導入する。内視鏡も、手術部位を(光源から)照明するためと手術部位の映像を外科医に送るために、第2の切開部から手術部位に導入することができる。次いで、特に、手術部位を洗浄すると共に組織粒子を除去するための媒体となる流体をその手術部位に供給する。この媒体により、切除装置10によって切除された組織粒子が、開口22および内腔20を介して、最終的に収集チューブ、容器、またはジャーに送られる(詳細は後述)。
【0027】
手術部位が流体で満たされたら、外科医が先端部18の先端部分18bを操作して切除する組織に先端部18を押圧し、流体駆動装置を作動させて所望の速度で組織切除装置10を回転させる。外科医は、例えば、フットスイッチなどの既知の様々な方法で回転速度および方向(一方向、または振動する、ただしアブレーダー(abrader)などの外科器具は、通常は一方向のみに動作する)を制御することができる。組織切除装置10は様々な速度で回転させることができるが、例示的な実施形態では、シャフト12および先端部18は、約100rpm〜100,000rpmの範囲の速度で回転させることができる。加えて、組織切除装置10は、限定するものではないが、例えば、最大25オンス・インチ(約1.8kgf・cm)の範囲のトルクを伝達することができる。当業者であれば、流体駆動装置により、外科医が容易にトルクを測り、調節して所望の組織のみを切除できることを理解されたい。例えば、ある適用例では、骨などの硬い組織に組織作用先端部が接触したときに、組織作用先端部の回転および切除を停止できるように構成するのが望ましいであろう。しかしながら、他の適用例では、骨を切除するのが望ましいであろう。
【0028】
外科医は、モニタで手術部位を確認しながら、外科器具34を横方向および軸方向に移動させて組織を切除することができる。先端部18によって切除された組織断片を破砕し、または切り刻み、切除装置10の回転と手術部位の洗浄用流体によって得られる正の圧力または吸引とにより、開口22に送ることができる。通常はこの正の圧力で手術部位から組織粒子を十分に除去することができるが、随意選択で真空を利用して吸引効果を上げることができる。開口22内に吸引されると、組織粒子および洗浄用流体は、内腔20および手術器具34を介して収集容器内に移送される。当業者であれば、組織作用先端部18の先端部分18bの開口22における吸引により、外科器具の完全性を維持したまま、先端部18に組織が溜まる(そして最終的に目詰まりを起こす)ことをも防止できることを理解できよう。
【0029】
当業者であれば、上記した実施形態から、本発明のさらなる特徴および利点を理解できよう。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲を除き、具体的に図示および説明したものに限定されるものではない。ここに記載した全ての刊行物および参照文献は、言及することを以ってその開示内容の全てを明示的に本明細書の一部とする。
【0030】
〔実施の態様〕
(1) 外科用切除装置であって、
長軸に沿って内部に延在する内腔および基端部を有する細長いシャフトと、
前記細長いシャフトの先端側に設けられた回転可能な組織作用先端部であって、前記内腔が、前記組織作用先端部の長軸に沿って前記組織作用先端部の内部を通り、前記組織作
用先端部の先端に形成された開口まで延びている、前記回転可能な組織作用先端部と、
中まで同じ材質で形成された前記組織作用先端部外面に形成された複数の切除溝と、を含み、
前記内腔が、前記組織作用先端部の周りの外科環境内から切除された組織の粒子を除去できるように構成されている、外科用切除装置。
(2)実施態様(1)に記載の装置であって、
前記開口が、前記組織作用先端部の長軸に直交する向きの先端面に形成されている、外科用切除装置。
(3)実施態様(2)に記載の装置であって、
前記開口が、0.02インチ〜0.08インチ(0.51mm〜2.03mm)の範囲の直径を有する、外科用切除装置。
(4)実施態様(2)に記載の装置であって、
前記内腔が、前記組織作用先端部内に形成された内腔部分において0.02インチ〜0.08インチ(0.51mm〜2.03mm)の範囲の直径を有する、外科用切除装置。
(5)実施態様(4)に記載の装置であって、
前記内腔が、前記シャフト内に形成された内腔部分において0.02インチ〜0.15インチ(0.51mm〜3.81mm)の範囲の直径を有する、外科用切除装置。
【0031】
(6)実施態様(1)に記載の装置であって、
前記組織作用先端部が、その長軸に平行に延びた前記組織作用先端部の外面部分と前記組織作用先端部の先端面との間に丸みを有する、外科用切除装置。
(7)実施態様(6)に記載の装置であって、
前記組織作用先端部が円筒状であり、前記丸みが完全な丸である、外科用切除装置。
(8)実施態様(1)に記載の装置であって、
前記組織作用先端部が、すくい角が約3度で螺旋角が約30℃の約18の溝を有する、外科用切除装置。
(9)実施態様(1)に記載の装置であって、
前記組織作用先端部が、0.2インチ〜0.5インチ(5.08mm〜12.7mm)の範囲の長さを有する、外科用切除装置。
(10)実施態様(9)に記載の装置であって、
前記組織作用先端部が、0.16インチ〜0.2インチ(4.06mm〜5.08mm)の範囲の外径を有する、外科用切除装置。
【0032】
(11)実施態様(1)に記載の装置であって、
前記シャフトと前記組織作用先端部が単一体として回転する、外科用切除装置。
(12)実施態様(1)に記載の装置であって、
前記組織作用先端部の回転が流体圧力によってなされる、外科用切除装置。
(13)実施態様(1)に記載の装置であって、
前記組織作用先端部の少なくとも一部を覆うシースをさらに含む、外科用切除装置。
(14) 組織を切除するためのシステムであって、
流体利用駆動システムと、
外科用切除装置と、を含み、
前記外科用切除装置が細長いシャフトを含み、
前記細長いシャフトは、
複数の切除溝を有する組織作用先端部であって、前記複数の切除溝が、中まで同じ材質で形成された前記組織作用先端部の外面に形成されており、前記細長いシャフトの先端部に設けられた、組織作用先端部と、
前記細長いシャフトの長軸に沿ってその内部に延在する内腔であって、前記組織作用先端部の先端に形成された開口まで延びており、前記組織作用先端部の周りの外科環境内から切除された組織の粒子を除去できるように構成された、内腔と、を備え、
前記組織作用先端部が、前記流体利用駆動システムによって生成される力に応答して回転可能である、システム。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の組織切除装置の一実施形態の側面斜視図である。
【図2A】図1の組織切除装置の細長いシャフトの先端部の側面斜視図である。
【図2B】図2Aの線B‐Bに沿って見た細長いシャフトの先端部の断面図である。
【図3A】図1の組織切除装置を含む手術器具の側面組立分解斜視図である。
【図3B】組み立てられた図3Aの手術器具の側面斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科用切除装置であって、
長軸に沿って内部に延在する内腔および基端部を有する細長いシャフトと、
前記細長いシャフトの先端側に設けられた回転可能な組織作用先端部であって、前記内腔が、前記組織作用先端部の長軸に沿って前記組織作用先端部の内部を通り、前記組織作
用先端部の先端に形成された開口まで延びている、前記回転可能な組織作用先端部と、
中まで同じ材質で形成された前記組織作用先端部外面に形成された複数の切除溝と、を含み、
前記内腔が、前記組織作用先端部の周りの外科環境内から切除された組織の粒子を除去できるように構成されている、外科用切除装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であって、
前記開口が、前記組織作用先端部の長軸に直交する向きの先端面に形成されている、外
科用切除装置。
【請求項3】
請求項2に記載の装置であって、
前記開口が、0.02インチ〜0.08インチ(0.51mm〜2.03mm)の範囲の直径を有する、外科用切除装置。
【請求項4】
請求項2に記載の装置であって、
前記内腔が、前記組織作用先端部内に形成された内腔部分において0.02インチ〜0.08インチ(0.51mm〜2.03mm)の範囲の直径を有する、外科用切除装置。
【請求項5】
請求項4に記載の装置であって、
前記内腔が、前記シャフト内に形成された内腔部分において0.02インチ〜0.15インチ(0.51mm〜3.81mm)の範囲の直径を有する、外科用切除装置。
【請求項6】
請求項1に記載の装置であって、
前記組織作用先端部が、その長軸に平行に延びた前記組織作用先端部の外面部分と前記組織作用先端部の先端面との間に丸みを有する、外科用切除装置。
【請求項7】
請求項6に記載の装置であって、
前記組織作用先端部が円筒状であり、前記丸みが完全な丸である、外科用切除装置。
【請求項8】
請求項1に記載の装置であって、
前記組織作用先端部が、すくい角が約3度で螺旋角が約30℃の約18の溝を有する、外科用切除装置。
【請求項9】
請求項1に記載の装置であって、
前記組織作用先端部が、0.2インチ〜0.5インチ(5.08mm〜12.7mm)の範囲の長さを有する、外科用切除装置。
【請求項10】
請求項9に記載の装置であって、
前記組織作用先端部が、0.16インチ〜0.2インチ(4.06mm〜5.08mm)の範囲の外径を有する、外科用切除装置。
【請求項11】
請求項1に記載の装置であって、
前記シャフトと前記組織作用先端部が単一体として回転する、外科用切除装置。
【請求項12】
請求項1に記載の装置であって、
前記組織作用先端部の回転が流体圧力によってなされる、外科用切除装置。
【請求項13】
請求項1に記載の装置であって、
前記組織作用先端部の少なくとも一部を覆うシースをさらに含む、外科用切除装置。
【請求項14】
組織を切除するためのシステムであって、
流体利用駆動システムと、
外科用切除装置と、を含み、
前記外科用切除装置が細長いシャフトを含み、
前記細長いシャフトは、
複数の切除溝を有する組織作用先端部であって、前記複数の切除溝が、中まで同じ材質で形成された前記組織作用先端部の外面に形成されており、前記細長いシャフトの先端部に設けられた、組織作用先端部と、
前記細長いシャフトの長軸に沿ってその内部に延在する内腔であって、前記組織作用先端部の先端に形成された開口まで延びており、前記組織作用先端部の周りの外科環境内から切除された組織の粒子を除去できるように構成された、内腔と、を備え、
前記組織作用先端部が、前記流体利用駆動システムによって生成される力に応答して回転可能である、システム。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【公開番号】特開2006−187617(P2006−187617A)
【公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−378877(P2005−378877)
【出願日】平成17年12月28日(2005.12.28)
【出願人】(504202690)デピュイ・ミテック・インコーポレイテッド (12)
【Fターム(参考)】