カバーフィルム貼着装置及び容器
【課題】 作業者がカバーフィルム貼着装置において巻回体を取扱う際に発生するカバーフィルムの品質に与える悪影響の軽減と、作業の手間を軽減するカバーフィルム貼着装置と容器を提供する。
【解決手段】 長尺のカバーフィルムを巻回する巻回体から供給されたカバーフィルムをスライドガラスに貼着するカバーフィルム貼着装置であって、前記長尺のカバーフィルムを巻回する巻回体は前記巻回体を回転自在に支承する支承手段及び前記長尺のカバーフィルムを挟持する挟持手段を備えた容器に収容されていることを特徴とする。
【解決手段】 長尺のカバーフィルムを巻回する巻回体から供給されたカバーフィルムをスライドガラスに貼着するカバーフィルム貼着装置であって、前記長尺のカバーフィルムを巻回する巻回体は前記巻回体を回転自在に支承する支承手段及び前記長尺のカバーフィルムを挟持する挟持手段を備えた容器に収容されていることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明はカバーフィルムの貼着装置に関し、更に詳細にはスライドガラスに貼付され、封入剤が滴下された検体標本に、長尺のカバーフィルムが巻回された巻回体から引き出されて所定長さに切断されたカバーフィルム片を貼着するカバーフィルム貼着装置における、カバーフィルムを巻回した巻回体の取扱が容易なカバーフィルム貼着装置及び巻回体を収容した容器に関する。
【背景技術】
【０００２】
病理検査において、生体材料を薄切した薄切片をスライドガラスに添付してから染色処理を施した後に、薄切片の保護のためにカバーフィルム片をスライドガラス表面に貼着して顕微鏡にて観察することが行われている。
カバーフィルム片をスライドガラスに貼着するカバーフィルム貼着装置は、主として、複数枚の貼着前のスライドガラスと貼着後のスライドガラスの収容に使用されるバスケットが待機するバスケット待機手段、前記バスケットが収容されたバスケット収容槽、カバーフィルムが収容されたカバーフィルム供給手段、前記カバーフィルム供給手段から供給されたカバーフィルムを所定長に切断するための切断手段、及びバスケットから供給されたスライドガラスに溶剤を滴下して所定長のカバーフィルム片を貼着する貼着手段とから構成される。
【０００３】
このカバーフィルム貼着装置によってスライドガラスにカバーフィルム片を貼着するには、バスケット待機手段に収容されているバスケットからスライドガラスをカバーフィルム片を貼着する貼着手段に載置して、カバーフィルム供給手段からカバーフィルムを切断手段に供給して所定長に切断し、その切断されたカバーフィルム片を事前に溶剤によって濡れているスライドガラスに適切な力を加えて貼着する。貼着後前記バスケットに貼着済みのスライドガラスを収容する。
【０００４】
ところで、このカバーフィルム貼着装置において、巻回体からのカバーフィルムの供給が不可能になった場合には、使用中の巻回体をカバーフィルムが十分の長さ分巻回されている新しい巻回体と交換することになる。作業者はこのカバーフィルム貼着装置内の巻回体取り付け場所にある使用中の巻回体を取り外して、新しい巻回体を巻回体取り付け場所に取り付け、この巻回体からカバーフィルムの先頭を取り出して、カバーフィルム貼着装置に備えられた送りローラを介して切断手段に送る。その後、切断手段によって所定の長さに切断されたカバーフィルム片はカバーフィルム貼着手段に送られてカバーフィルム片の貼着が行われる。
【０００５】
また、このカバーフィルム貼着装置を長期間稼動しない場合には、貼着装置の巻回体取り付け場所に巻回体を載置したままにしておくと、巻回体に巻回されたカバーフィルムや巻回体から引き出されたカバーフィルムが湿気や有機溶剤の蒸気によってカバーフィルムの一面側に塗付されている接着剤の品質が劣化して貼着の品質に悪影響を与える恐れがあるので、巻回体から送りローラを介して切断手段に送られているカバーフィルムを巻回体に巻き戻してから、その巻回体を巻回体取り付け場所から取り外して、カバーフィルムの劣化が少ない雰囲気中に保管することがある。貼着作業を再開する場合には、前述した新しい巻回体を取り付ける際と同様の作業を行う。
【０００６】
特に、バスケットに収容されているスライドガラスを貼着するためのカバーフィルムが不足した場合には、新しいカバーフィルムがスライドガラスに貼着されるまでスライドガラスは空気中に晒されることになり、その時間が長い場合には、スライドガラスに添付された薄切片が乾燥してひび割れしたりして、貴重な薄切片保護の面から好ましくない。
【０００７】
そこで、特開２００５−３００３２３が出願された。それによると、新しい巻回体を巻回体取り付け場所に取り付ける際に、バスケット内に収容され得る最大枚数のスライドガラス全てに対してカバーフィルム片を貼着できる長さのカバーフィルムを冗長カバーフィルムとして確保することによって、解決している。
具体的には、新しい巻回体を巻回体取り付け場所に取り付ける際に、巻回体から引き出したカバーフィルムを送りローラに至るまで複数個のガイドローラを介して引き回しておき、巻回体に巻回されているカバーフィルムがなくなっても、複数個のガイドローラによって引き回されている冗長カバーフィルムによって、バスケット待機手段に置かれているバスケットに入れられたスライドガラスの全てを貼着できるという技術である。
【特許文献１】特開２００５−３００３２３号公報
【０００８】
この技術について、図５によって説明する。図５に示すカバーフィルム供給手段１では、カバーフィルム４が巻回された巻回体２から引き出されたカバーフィルム４は、引出ローラ６から引き出されてカバーフィルム４の終端を検出するカバーフィルム終端検出センサ５を通過し、巻回体２の周囲に配設されたガイドローラ３ａ〜３ｄを引き回され、一対の送りローラ７に供給されている。
送りローラ７を通過したカバーフィルム４は、カバーフィルム支え台１３上およびカバーフィルム支え台１４上を介してカバーローラ１１に送られ、所定長さを確保してからカバーフィルム切断手段８によって切断され、カバーフィルム片９として貼着ローラ１２によって、バスケット待機手段にあるバスケット（図示せず）から取り出されたスライドガラス１０に貼着される。カバーフィルム片９の貼着が終了したスライドガラス１０はバスケット待機手段にある前記バスケットに送り込まれる。
検出センサ５から一対の送りローラ７までのカバーフィルム４の長さは、待機位置に位置するバスケット内に収容され得る最大枚数のスライドガラス１０にカバーフィルム片９を貼着できる長さである。この様に、巻回体２の周囲に配設されたガイドローラ３ａ〜３ｄから成るカバーフィルム長確保手段を設けることによって、待機位置のバスケットに収容されているスライドガラス１０の処理中に、カバーフィルム４の終点を検出する検出センサ５から検知信号が発せられても、待機位置のバスケットに収容されているスライドガラス１０の全てにカバーフィルム片９を貼着できる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００９】
従来のカバーフィルム貼着装置におけるこの装置上での巻回体の取り扱いにおいて、幾つかの問題点が散見される。
例えば、巻回体の保管のために巻回体を取り出す作業において、送りローラと切断手段に至るカバーフィルムを支える台の上に載置されているカバーフィルムを作業者が手で巻回体に巻き戻すので、手指の汚れがカバーフィルムに付着し易く、カバーフィルムの品質に悪影響を与える恐れがある。
又、巻回体を貼着装置の取り付け場所に取り付ける際に、巻回体からフィルムの先頭を取り出して送りローラに送る作業が必要であり、この作業の際に作業者が手でカバーフィルムを取り扱うのでカバーフィルムの品質に悪影響を与える恐れがある。
さらに、バスケット内に収容され得る最大枚数のスライドガラス全てに対してカバーフィルム片を貼着したい場合には、新しい巻回体を巻回体取り付け場所に取り付ける際に、所定の長さのカバーフィルムを冗長カバーフィルムとして確保するように、巻回体から引き出したカバーフィルムを送りローラに至るまで複数個のガイドローラを介して引き回す作業が必要であり、この作業によってカバーフィルムの品質に悪影響を与え易く、又この作業に時間が掛り手間である。
つまり、本発明が遂行する課題は、作業者がカバーフィルム貼着装置において巻回体を取扱う際に発生するカバーフィルムの品質に与える悪影響の軽減と、作業の手間を軽減するカバーフィルム貼着装置と容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
本発明者は、前記課題を解決するには、巻回体を事前に容器に収容しておいて容器毎取り扱うことが有効であると考え検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、長尺のカバーフィルムを巻回する巻回体から供給されたカバーフィルムをスライドガラスに貼着するカバーフィルム貼着装置であって、前記長尺のカバーフィルムを巻回する巻回体は前記巻回体を回転自在に支承する支承手段及び前記長尺のカバーフィルムを挟持する挟持手段を備えた容器に収容されていることを特徴とするカバーフィルム貼着装置にある。
【００１１】
かかる本発明において、挟持手段を、前記挟持手段が挟持したカバーフィルムを前記カバーフィルムの長さ方向に移動自在に構成することで、前記カバーフィルムを容器内から外部にまたは内部に移動することができる。
また、容器に、巻回体から引き出された長尺のカバーフィルムの一部の所定の長さを収容する収容部分を備えることで、事前に冗長カバーフィルムを引き回しておくことができる。
【００１２】
さらに、本発明は，カバーフィルムをスライドガラスに貼着するカバーフィルム貼着装置に用いる長尺のカバーフィルムが巻回された巻回体を収容する容器であって、前記容器に前記巻回体を回転自在に支承する支承手段及び前記長尺のカバーフィルムを挟持する挟持手段を備えた容器にある。
【００１３】
かかる本発明において、挟持手段をローラ対で構成することでカバーフィルムの容器内外への移動を自在に行うことができる。
【発明の効果】
【００１４】
巻回体の収容容器に備わった挟持手段を操作することでカバーフィルムの巻回体からの取り出しおよび巻回体への取り入れを行うのでカバーフィルムに手指の汚れが付着するという不具合が軽減される。
また、事前に冗長カバーフィルムを前記巻回体収容容器備え付けのガイドローラを介して前記収容容器内に収容してあるので、従来のように新しい巻回体を取り付け場所に取り付けた後で巻回体から引き出したカバーフィルムを冗長フィルムの確保の為にガイドローラを介して引き回すという面倒な作業が不要になり、貼着装置上で行う作業の手間の軽減になる。
さらに、巻回体収容容器に巻回体を収容してあるので、カバーフィルムに対する周囲環境の影響が低減される。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１５】
図１は巻回体収容容器の構造を示した斜視図である。容器２１は巻回体収容部２２と蓋２５とから構成される。巻回体収容部２２には、巻回体の芯の内周面に当接して巻回体を支える支承手段としての回転支持ローラ対２３ａ、２３ｂ、及びカバーフィルムを挟持する挟持手段２４が形成されている。挟持手段２４は挟持ローラ対２４ａ、２４ｂで構成されており、両者間には弾性力が働いている。また、挟持ローラ対２４ａ、２４ｂの表面は弾性体物質で形成されており、カバーフィルムを挟持した際にカバーフィルム表面に傷がつきにくいようにしている。挟持ローラ対２４ａ、２４ｂはそれぞれ巻回体収容部２２の側面に直角の軸を中心にして回転自在に支承されている。挟持ローラ対２４ａ、２４ｂは外部から駆動力を与えることによって回転自在である。駆動力を与えるために、挟持ローラ２４ａを支承する軸の延長線上につまみ２４ｃを設けてある。このつまみ２４ｃによって挟持ローラ２４ａの回転が容易になる。なお、つまみのない挟持ローラ２４ａの場合には挟持ローラ２４ａ自身を直接駆動して回転させる。蓋２５の下部は巻回体収容部２２の下部に回転自在に支承されていて、巻回体収容部２２の側面に嵌合自在に構成される。
【００１６】
図２は長尺のカバーフィルムが巻回された巻回体２６を収容した容器２１を、長尺のカバーフィルムの幅の中心を通る平面で切断した状態を示した図である。巻回体２６の芯の内周面が回転支持ローラ２３ａ、２３ｂに当接するように巻回体２６を収容し、巻回体２６から引き出したカバーフィルム２７の先頭を引き出しローラ２８ａを介して挟持ローラ対２４ａ、２４ｂで挟持してある。挟持ローラ２４ａを回転することによって、カバーフィルム２７を容器２１から引き出したり又は容器２１内に引き入れたりする。
空の容器２１に長尺のカバーフィルムが巻回された巻回体２６を図２に示すように収容するには、はじめに蓋２５を開き、次に巻回体２６を回転支持ローラ２３ａ、２３ｂが巻回体２６の芯の内側に位置するように載置し、巻回体２６からカバーフィルム２７の先頭部分を取り出し、引き出しローラ２８ａを介して挟持手段２４の挟持ローラ対２４ａ、２４ｂに挟み挟持ローラ２４ａを回転することによって挟持ローラ対２４ａ、２４ｂの間を通して適当な長さだけ挟持ローラ対２４ａ、２４ｂから引き出して挟持しておく。次に巻回体収容部２２に蓋２５を嵌めて容器２１への巻回体２６の収容が終了する。なお、容器２１内部にカバーフィルム検出センサ（図示せず）を具備することでカバーフィルム２７の終端を検出できる。
【００１７】
図３は巻回体２６から引き出されたカバーフィルム２７の一部を所定の長さだけ巻回体２６の周囲に収容する空間としての冗長部分を具備した巻回体収容部２２に巻回体２６を載置した容器２１を、長尺のカバーフィルムの幅の中心を通る平面で切断した状態を示した図である。前記冗長部分には、カバーフィルム２７終端を検出するカバーフィルム検出センサ３０及び複数のガイドローラ２９、２９が巻回体収容部２２の側面に支承されて具備されている。ガイドローラ２９、２９は巻回体２６に巻回されている長尺のカバーフィルム２７の最上層のカバーフィルム表面と巻回体２６から引き出されて巻回体２６の周囲の空間に収容されているカバーフィルム２７の裏面とが摺接して互いに傷が付かないように、巻回体２６に巻回されているカバーフィルム最上層表面から離れた位置に巻回体２６から引き出されたカバーフィルム２７を引き回すように配置される。
なお、カバーフィルム２７を引き回す際にガイドローラ２９、２９にカバーフィルム２７が強い力で当接していると保管中にカバーフィルム２７に曲がりの癖がつきやすいので、保管中には、ガイドローラ２９、２９に当接することなく緩やかに引き回しておくことで、保管中のカバーフィルム２７の曲がり癖がつかないような工夫をする。そして、カバーフィルム貼着装置に取り付ける前に緩やかに引き回しておいたカバーフィルム２７をガイドローラ２９、２９に当接するように引き回し直す。
カバーフィルム終端検出センサ３０は、光学的にカバーフィルム２７の有無を検出するセンサまたは回転自在なローラへのカバーフィルム２７の当接状態でフィルムの有無を検出するセンサである。巻回体２６から引き出されたカバーフィルム２７は、引き出しローラ２８ｂ，冗長部分のカバーフィルム終端検出センサ３０及び複数のガイドローラ２９、２９さらに引き出しローラ２８ａを介して挟持ローラ対２４ａ、２４ｂに挟持される。
【００１８】
次に、容器２１をカバーフィルム貼着装置に取り付ける方法について述べる。図４において、巻回体２６から引き出されたカバーフィルム２７がカバーフィルム貼着装置の貼着手段３１に至るまで、カバーフィルム２７及びカバーフィルム片９の中心がほぼ同一平面に含まれるように、容器２１を容器取り付け場所（図示せず）にある容器２１の下部が入る程度の深さで容器２１の底面形状にあった凹部３２に載置する。なお、容器２１の取り付け方法には前記方法の他に色々な方法があることは言うまでもない。
次にカバーフィルム終端検出センサ３０とカバーフィルム貼着装置の制御手段（図示せず）とを電気的に接続する。
その後、容器２１の挟持手段を操作して挟持手段に挟持されているカバーフィルム２７の先頭をさらに長く容器２１の外部に出して送りローラ対７に挟み、送りローラ対７の回転でカバーフィルム支え台１３上を滑らせてカバーフィルム切断手段８に送ることで容器２１の取り付け作業が終了する。
その後のカバーフィルム片のスライドガラスへの貼着の動作は従来と同様に行うことが可能である。
【００１９】
前記カバーフィルム貼着装置に取り付けてある容器２１に収容されている巻回体２６に巻回してある長尺のカバーフィルムにおいて、貼着に適したカバーフィルム２７が無くなった場合には新しいカバーフィルムが巻回された巻回体と交換する必要がある。又、貼着に適したカバーフィルム２７がまだ十分に巻回体２６に残っている場合で、前記カバーフィルム貼着装置を長期間使用しない場合に、適切な雰囲気で巻回体２６を収容した容器毎保管することがある。前記それらの各場合には、巻回体２６が収容された容器２１を前記カバーフィルム貼着装置外に取り出す作業が必要になる。その際に、容器２１の挟持手段２４から送りローラ対７を介して切断手段８までの間にカバーフィルムが残っている場合には、送りローラ対７及び挟持ローラ対２４ａ、２４ｂを回転させて容器２１から外部に出ているカバーフィルム２７を容器２１内に引き込み、カバーフィルム２７の先頭を送りローラ対７で挟持しない状態にしてから容器２１を取り出す。
【図面の簡単な説明】
【００２０】
【図１】本発明に係る開蓋した容器を説明する斜視図である。
【図２】本発明に係る容器に巻回体を載置した一例を説明する断面図である。
【図３】本発明に係る容器の冗長部分にカバーフィルムを引き回した巻回体を載置した一例を説明する断面図である。
【図４】本発明の容器を取り付けた貼着装置の一例を説明する概略図である。
【図５】従来のカバーフィルム貼着装置を説明する概略図である。
【符号の説明】
【００２１】
１ カバーフィルム供給手段
２ 巻回体
３ａ、３ｂ、３ｃ、３ｄ ガイドローラ
４ カバーフィルム
５ カバーフィルム終端検出センサ
６ 引き出しローラ
７ 送りローラ
８ カバーフィルム切断手段
９ カバーフィルム片
１０ スライドガラス
１１ カバーローラ
１２ 貼着ローラ
１３、１４ カバーフィルム支え台
２１ 容器
２２ 巻回体収容部
２３ａ、２３ｂ 回転支持ローラ
２４ 挟持手段
２４ａ、２４ｂ 挟持ローラ
２４ｃ つまみ
２５ 蓋
２６ 巻回体
２７ カバーフィルム
２８ａ、２８ｂ 引き出しローラ
２９、２９ ガイドローラ
３０ カバーフィルム終端検出センサ
３１ 貼着手段
３２ 凹部
【技術分野】
【０００１】
本発明はカバーフィルムの貼着装置に関し、更に詳細にはスライドガラスに貼付され、封入剤が滴下された検体標本に、長尺のカバーフィルムが巻回された巻回体から引き出されて所定長さに切断されたカバーフィルム片を貼着するカバーフィルム貼着装置における、カバーフィルムを巻回した巻回体の取扱が容易なカバーフィルム貼着装置及び巻回体を収容した容器に関する。
【背景技術】
【０００２】
病理検査において、生体材料を薄切した薄切片をスライドガラスに添付してから染色処理を施した後に、薄切片の保護のためにカバーフィルム片をスライドガラス表面に貼着して顕微鏡にて観察することが行われている。
カバーフィルム片をスライドガラスに貼着するカバーフィルム貼着装置は、主として、複数枚の貼着前のスライドガラスと貼着後のスライドガラスの収容に使用されるバスケットが待機するバスケット待機手段、前記バスケットが収容されたバスケット収容槽、カバーフィルムが収容されたカバーフィルム供給手段、前記カバーフィルム供給手段から供給されたカバーフィルムを所定長に切断するための切断手段、及びバスケットから供給されたスライドガラスに溶剤を滴下して所定長のカバーフィルム片を貼着する貼着手段とから構成される。
【０００３】
このカバーフィルム貼着装置によってスライドガラスにカバーフィルム片を貼着するには、バスケット待機手段に収容されているバスケットからスライドガラスをカバーフィルム片を貼着する貼着手段に載置して、カバーフィルム供給手段からカバーフィルムを切断手段に供給して所定長に切断し、その切断されたカバーフィルム片を事前に溶剤によって濡れているスライドガラスに適切な力を加えて貼着する。貼着後前記バスケットに貼着済みのスライドガラスを収容する。
【０００４】
ところで、このカバーフィルム貼着装置において、巻回体からのカバーフィルムの供給が不可能になった場合には、使用中の巻回体をカバーフィルムが十分の長さ分巻回されている新しい巻回体と交換することになる。作業者はこのカバーフィルム貼着装置内の巻回体取り付け場所にある使用中の巻回体を取り外して、新しい巻回体を巻回体取り付け場所に取り付け、この巻回体からカバーフィルムの先頭を取り出して、カバーフィルム貼着装置に備えられた送りローラを介して切断手段に送る。その後、切断手段によって所定の長さに切断されたカバーフィルム片はカバーフィルム貼着手段に送られてカバーフィルム片の貼着が行われる。
【０００５】
また、このカバーフィルム貼着装置を長期間稼動しない場合には、貼着装置の巻回体取り付け場所に巻回体を載置したままにしておくと、巻回体に巻回されたカバーフィルムや巻回体から引き出されたカバーフィルムが湿気や有機溶剤の蒸気によってカバーフィルムの一面側に塗付されている接着剤の品質が劣化して貼着の品質に悪影響を与える恐れがあるので、巻回体から送りローラを介して切断手段に送られているカバーフィルムを巻回体に巻き戻してから、その巻回体を巻回体取り付け場所から取り外して、カバーフィルムの劣化が少ない雰囲気中に保管することがある。貼着作業を再開する場合には、前述した新しい巻回体を取り付ける際と同様の作業を行う。
【０００６】
特に、バスケットに収容されているスライドガラスを貼着するためのカバーフィルムが不足した場合には、新しいカバーフィルムがスライドガラスに貼着されるまでスライドガラスは空気中に晒されることになり、その時間が長い場合には、スライドガラスに添付された薄切片が乾燥してひび割れしたりして、貴重な薄切片保護の面から好ましくない。
【０００７】
そこで、特開２００５−３００３２３が出願された。それによると、新しい巻回体を巻回体取り付け場所に取り付ける際に、バスケット内に収容され得る最大枚数のスライドガラス全てに対してカバーフィルム片を貼着できる長さのカバーフィルムを冗長カバーフィルムとして確保することによって、解決している。
具体的には、新しい巻回体を巻回体取り付け場所に取り付ける際に、巻回体から引き出したカバーフィルムを送りローラに至るまで複数個のガイドローラを介して引き回しておき、巻回体に巻回されているカバーフィルムがなくなっても、複数個のガイドローラによって引き回されている冗長カバーフィルムによって、バスケット待機手段に置かれているバスケットに入れられたスライドガラスの全てを貼着できるという技術である。
【特許文献１】特開２００５−３００３２３号公報
【０００８】
この技術について、図５によって説明する。図５に示すカバーフィルム供給手段１では、カバーフィルム４が巻回された巻回体２から引き出されたカバーフィルム４は、引出ローラ６から引き出されてカバーフィルム４の終端を検出するカバーフィルム終端検出センサ５を通過し、巻回体２の周囲に配設されたガイドローラ３ａ〜３ｄを引き回され、一対の送りローラ７に供給されている。
送りローラ７を通過したカバーフィルム４は、カバーフィルム支え台１３上およびカバーフィルム支え台１４上を介してカバーローラ１１に送られ、所定長さを確保してからカバーフィルム切断手段８によって切断され、カバーフィルム片９として貼着ローラ１２によって、バスケット待機手段にあるバスケット（図示せず）から取り出されたスライドガラス１０に貼着される。カバーフィルム片９の貼着が終了したスライドガラス１０はバスケット待機手段にある前記バスケットに送り込まれる。
検出センサ５から一対の送りローラ７までのカバーフィルム４の長さは、待機位置に位置するバスケット内に収容され得る最大枚数のスライドガラス１０にカバーフィルム片９を貼着できる長さである。この様に、巻回体２の周囲に配設されたガイドローラ３ａ〜３ｄから成るカバーフィルム長確保手段を設けることによって、待機位置のバスケットに収容されているスライドガラス１０の処理中に、カバーフィルム４の終点を検出する検出センサ５から検知信号が発せられても、待機位置のバスケットに収容されているスライドガラス１０の全てにカバーフィルム片９を貼着できる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００９】
従来のカバーフィルム貼着装置におけるこの装置上での巻回体の取り扱いにおいて、幾つかの問題点が散見される。
例えば、巻回体の保管のために巻回体を取り出す作業において、送りローラと切断手段に至るカバーフィルムを支える台の上に載置されているカバーフィルムを作業者が手で巻回体に巻き戻すので、手指の汚れがカバーフィルムに付着し易く、カバーフィルムの品質に悪影響を与える恐れがある。
又、巻回体を貼着装置の取り付け場所に取り付ける際に、巻回体からフィルムの先頭を取り出して送りローラに送る作業が必要であり、この作業の際に作業者が手でカバーフィルムを取り扱うのでカバーフィルムの品質に悪影響を与える恐れがある。
さらに、バスケット内に収容され得る最大枚数のスライドガラス全てに対してカバーフィルム片を貼着したい場合には、新しい巻回体を巻回体取り付け場所に取り付ける際に、所定の長さのカバーフィルムを冗長カバーフィルムとして確保するように、巻回体から引き出したカバーフィルムを送りローラに至るまで複数個のガイドローラを介して引き回す作業が必要であり、この作業によってカバーフィルムの品質に悪影響を与え易く、又この作業に時間が掛り手間である。
つまり、本発明が遂行する課題は、作業者がカバーフィルム貼着装置において巻回体を取扱う際に発生するカバーフィルムの品質に与える悪影響の軽減と、作業の手間を軽減するカバーフィルム貼着装置と容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
本発明者は、前記課題を解決するには、巻回体を事前に容器に収容しておいて容器毎取り扱うことが有効であると考え検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、長尺のカバーフィルムを巻回する巻回体から供給されたカバーフィルムをスライドガラスに貼着するカバーフィルム貼着装置であって、前記長尺のカバーフィルムを巻回する巻回体は前記巻回体を回転自在に支承する支承手段及び前記長尺のカバーフィルムを挟持する挟持手段を備えた容器に収容されていることを特徴とするカバーフィルム貼着装置にある。
【００１１】
かかる本発明において、挟持手段を、前記挟持手段が挟持したカバーフィルムを前記カバーフィルムの長さ方向に移動自在に構成することで、前記カバーフィルムを容器内から外部にまたは内部に移動することができる。
また、容器に、巻回体から引き出された長尺のカバーフィルムの一部の所定の長さを収容する収容部分を備えることで、事前に冗長カバーフィルムを引き回しておくことができる。
【００１２】
さらに、本発明は，カバーフィルムをスライドガラスに貼着するカバーフィルム貼着装置に用いる長尺のカバーフィルムが巻回された巻回体を収容する容器であって、前記容器に前記巻回体を回転自在に支承する支承手段及び前記長尺のカバーフィルムを挟持する挟持手段を備えた容器にある。
【００１３】
かかる本発明において、挟持手段をローラ対で構成することでカバーフィルムの容器内外への移動を自在に行うことができる。
【発明の効果】
【００１４】
巻回体の収容容器に備わった挟持手段を操作することでカバーフィルムの巻回体からの取り出しおよび巻回体への取り入れを行うのでカバーフィルムに手指の汚れが付着するという不具合が軽減される。
また、事前に冗長カバーフィルムを前記巻回体収容容器備え付けのガイドローラを介して前記収容容器内に収容してあるので、従来のように新しい巻回体を取り付け場所に取り付けた後で巻回体から引き出したカバーフィルムを冗長フィルムの確保の為にガイドローラを介して引き回すという面倒な作業が不要になり、貼着装置上で行う作業の手間の軽減になる。
さらに、巻回体収容容器に巻回体を収容してあるので、カバーフィルムに対する周囲環境の影響が低減される。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１５】
図１は巻回体収容容器の構造を示した斜視図である。容器２１は巻回体収容部２２と蓋２５とから構成される。巻回体収容部２２には、巻回体の芯の内周面に当接して巻回体を支える支承手段としての回転支持ローラ対２３ａ、２３ｂ、及びカバーフィルムを挟持する挟持手段２４が形成されている。挟持手段２４は挟持ローラ対２４ａ、２４ｂで構成されており、両者間には弾性力が働いている。また、挟持ローラ対２４ａ、２４ｂの表面は弾性体物質で形成されており、カバーフィルムを挟持した際にカバーフィルム表面に傷がつきにくいようにしている。挟持ローラ対２４ａ、２４ｂはそれぞれ巻回体収容部２２の側面に直角の軸を中心にして回転自在に支承されている。挟持ローラ対２４ａ、２４ｂは外部から駆動力を与えることによって回転自在である。駆動力を与えるために、挟持ローラ２４ａを支承する軸の延長線上につまみ２４ｃを設けてある。このつまみ２４ｃによって挟持ローラ２４ａの回転が容易になる。なお、つまみのない挟持ローラ２４ａの場合には挟持ローラ２４ａ自身を直接駆動して回転させる。蓋２５の下部は巻回体収容部２２の下部に回転自在に支承されていて、巻回体収容部２２の側面に嵌合自在に構成される。
【００１６】
図２は長尺のカバーフィルムが巻回された巻回体２６を収容した容器２１を、長尺のカバーフィルムの幅の中心を通る平面で切断した状態を示した図である。巻回体２６の芯の内周面が回転支持ローラ２３ａ、２３ｂに当接するように巻回体２６を収容し、巻回体２６から引き出したカバーフィルム２７の先頭を引き出しローラ２８ａを介して挟持ローラ対２４ａ、２４ｂで挟持してある。挟持ローラ２４ａを回転することによって、カバーフィルム２７を容器２１から引き出したり又は容器２１内に引き入れたりする。
空の容器２１に長尺のカバーフィルムが巻回された巻回体２６を図２に示すように収容するには、はじめに蓋２５を開き、次に巻回体２６を回転支持ローラ２３ａ、２３ｂが巻回体２６の芯の内側に位置するように載置し、巻回体２６からカバーフィルム２７の先頭部分を取り出し、引き出しローラ２８ａを介して挟持手段２４の挟持ローラ対２４ａ、２４ｂに挟み挟持ローラ２４ａを回転することによって挟持ローラ対２４ａ、２４ｂの間を通して適当な長さだけ挟持ローラ対２４ａ、２４ｂから引き出して挟持しておく。次に巻回体収容部２２に蓋２５を嵌めて容器２１への巻回体２６の収容が終了する。なお、容器２１内部にカバーフィルム検出センサ（図示せず）を具備することでカバーフィルム２７の終端を検出できる。
【００１７】
図３は巻回体２６から引き出されたカバーフィルム２７の一部を所定の長さだけ巻回体２６の周囲に収容する空間としての冗長部分を具備した巻回体収容部２２に巻回体２６を載置した容器２１を、長尺のカバーフィルムの幅の中心を通る平面で切断した状態を示した図である。前記冗長部分には、カバーフィルム２７終端を検出するカバーフィルム検出センサ３０及び複数のガイドローラ２９、２９が巻回体収容部２２の側面に支承されて具備されている。ガイドローラ２９、２９は巻回体２６に巻回されている長尺のカバーフィルム２７の最上層のカバーフィルム表面と巻回体２６から引き出されて巻回体２６の周囲の空間に収容されているカバーフィルム２７の裏面とが摺接して互いに傷が付かないように、巻回体２６に巻回されているカバーフィルム最上層表面から離れた位置に巻回体２６から引き出されたカバーフィルム２７を引き回すように配置される。
なお、カバーフィルム２７を引き回す際にガイドローラ２９、２９にカバーフィルム２７が強い力で当接していると保管中にカバーフィルム２７に曲がりの癖がつきやすいので、保管中には、ガイドローラ２９、２９に当接することなく緩やかに引き回しておくことで、保管中のカバーフィルム２７の曲がり癖がつかないような工夫をする。そして、カバーフィルム貼着装置に取り付ける前に緩やかに引き回しておいたカバーフィルム２７をガイドローラ２９、２９に当接するように引き回し直す。
カバーフィルム終端検出センサ３０は、光学的にカバーフィルム２７の有無を検出するセンサまたは回転自在なローラへのカバーフィルム２７の当接状態でフィルムの有無を検出するセンサである。巻回体２６から引き出されたカバーフィルム２７は、引き出しローラ２８ｂ，冗長部分のカバーフィルム終端検出センサ３０及び複数のガイドローラ２９、２９さらに引き出しローラ２８ａを介して挟持ローラ対２４ａ、２４ｂに挟持される。
【００１８】
次に、容器２１をカバーフィルム貼着装置に取り付ける方法について述べる。図４において、巻回体２６から引き出されたカバーフィルム２７がカバーフィルム貼着装置の貼着手段３１に至るまで、カバーフィルム２７及びカバーフィルム片９の中心がほぼ同一平面に含まれるように、容器２１を容器取り付け場所（図示せず）にある容器２１の下部が入る程度の深さで容器２１の底面形状にあった凹部３２に載置する。なお、容器２１の取り付け方法には前記方法の他に色々な方法があることは言うまでもない。
次にカバーフィルム終端検出センサ３０とカバーフィルム貼着装置の制御手段（図示せず）とを電気的に接続する。
その後、容器２１の挟持手段を操作して挟持手段に挟持されているカバーフィルム２７の先頭をさらに長く容器２１の外部に出して送りローラ対７に挟み、送りローラ対７の回転でカバーフィルム支え台１３上を滑らせてカバーフィルム切断手段８に送ることで容器２１の取り付け作業が終了する。
その後のカバーフィルム片のスライドガラスへの貼着の動作は従来と同様に行うことが可能である。
【００１９】
前記カバーフィルム貼着装置に取り付けてある容器２１に収容されている巻回体２６に巻回してある長尺のカバーフィルムにおいて、貼着に適したカバーフィルム２７が無くなった場合には新しいカバーフィルムが巻回された巻回体と交換する必要がある。又、貼着に適したカバーフィルム２７がまだ十分に巻回体２６に残っている場合で、前記カバーフィルム貼着装置を長期間使用しない場合に、適切な雰囲気で巻回体２６を収容した容器毎保管することがある。前記それらの各場合には、巻回体２６が収容された容器２１を前記カバーフィルム貼着装置外に取り出す作業が必要になる。その際に、容器２１の挟持手段２４から送りローラ対７を介して切断手段８までの間にカバーフィルムが残っている場合には、送りローラ対７及び挟持ローラ対２４ａ、２４ｂを回転させて容器２１から外部に出ているカバーフィルム２７を容器２１内に引き込み、カバーフィルム２７の先頭を送りローラ対７で挟持しない状態にしてから容器２１を取り出す。
【図面の簡単な説明】
【００２０】
【図１】本発明に係る開蓋した容器を説明する斜視図である。
【図２】本発明に係る容器に巻回体を載置した一例を説明する断面図である。
【図３】本発明に係る容器の冗長部分にカバーフィルムを引き回した巻回体を載置した一例を説明する断面図である。
【図４】本発明の容器を取り付けた貼着装置の一例を説明する概略図である。
【図５】従来のカバーフィルム貼着装置を説明する概略図である。
【符号の説明】
【００２１】
１ カバーフィルム供給手段
２ 巻回体
３ａ、３ｂ、３ｃ、３ｄ ガイドローラ
４ カバーフィルム
５ カバーフィルム終端検出センサ
６ 引き出しローラ
７ 送りローラ
８ カバーフィルム切断手段
９ カバーフィルム片
１０ スライドガラス
１１ カバーローラ
１２ 貼着ローラ
１３、１４ カバーフィルム支え台
２１ 容器
２２ 巻回体収容部
２３ａ、２３ｂ 回転支持ローラ
２４ 挟持手段
２４ａ、２４ｂ 挟持ローラ
２４ｃ つまみ
２５ 蓋
２６ 巻回体
２７ カバーフィルム
２８ａ、２８ｂ 引き出しローラ
２９、２９ ガイドローラ
３０ カバーフィルム終端検出センサ
３１ 貼着手段
３２ 凹部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
長尺のカバーフィルムを巻回する巻回体から供給されたカバーフィルムをスライドガラスに貼着するカバーフィルム貼着装置であって、前記長尺のカバーフィルムを巻回する巻回体は前記巻回体を回転自在に支承する支承手段及び前記長尺のカバーフィルムを挟持する挟持手段を備えた容器に収容されていることを特徴とするカバーフィルム貼着装置。
【請求項２】
挟持手段は、前記挟持手段が挟持したカバーフィルムを前記カバーフィルムの長さ方向に移動自在に構成されている請求項１記載のカバーフィルム貼着装置。
【請求項３】
容器は、巻回体から引き出された長尺のカバーフィルムの一部の所定の長さを収容する収容部分を備えている請求項１又は請求項２記載のカバーフィルム貼着装置。
【請求項４】
カバーフィルムをスライドガラスに貼着するカバーフィルム貼着装置に用いる長尺のカバーフィルムが巻回された巻回体を収容する容器であって、前記容器に前記巻回体を回転自在に支承する支承手段及び前記長尺のカバーフィルムを挟持する挟持手段を備えたことを特徴とする容器。
【請求項５】
挟持手段は、ローラ対である請求項４記載の容器。
【請求項１】
長尺のカバーフィルムを巻回する巻回体から供給されたカバーフィルムをスライドガラスに貼着するカバーフィルム貼着装置であって、前記長尺のカバーフィルムを巻回する巻回体は前記巻回体を回転自在に支承する支承手段及び前記長尺のカバーフィルムを挟持する挟持手段を備えた容器に収容されていることを特徴とするカバーフィルム貼着装置。
【請求項２】
挟持手段は、前記挟持手段が挟持したカバーフィルムを前記カバーフィルムの長さ方向に移動自在に構成されている請求項１記載のカバーフィルム貼着装置。
【請求項３】
容器は、巻回体から引き出された長尺のカバーフィルムの一部の所定の長さを収容する収容部分を備えている請求項１又は請求項２記載のカバーフィルム貼着装置。
【請求項４】
カバーフィルムをスライドガラスに貼着するカバーフィルム貼着装置に用いる長尺のカバーフィルムが巻回された巻回体を収容する容器であって、前記容器に前記巻回体を回転自在に支承する支承手段及び前記長尺のカバーフィルムを挟持する挟持手段を備えたことを特徴とする容器。
【請求項５】
挟持手段は、ローラ対である請求項４記載の容器。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【公開番号】特開２００８−２３３０５９（Ｐ２００８−２３３０５９Ａ）
【公開日】平成２０年１０月２日（２００８．１０．２）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−１０８７１６（Ｐ２００７−１０８７１６）
【出願日】平成１９年３月２０日（２００７．３．２０）
【出願人】（０００１４８０２５）サクラ精機株式会社 (28)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２０年１０月２日（２００８．１０．２）
【国際特許分類】
【出願日】平成１９年３月２０日（２００７．３．２０）
【出願人】（０００１４８０２５）サクラ精機株式会社 (28)
【Ｆターム（参考）】
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