説明

カプセル充墳物としての親油性ベヒクルに基づく二重制御された放出マトリクスシステム

硬カプセルまたは軟カプセルへの封入に適した、親油性ベヒクルに基づく二重制御放出マトリクスシステムが開発された。そのマトリクスは、懸濁物の形態であり、低用量化合物および/または湿気に感受性の化合物のより容易な処方を可能にする。そのマトリクスは、一つまたはそれより多い薬学的に活性な物質の制御放出のための、二つの速度調節バリアを含む。最初の速度調節バリアは、比較的親油性の油性ベヒクルを含む。最初の速度調節バリアは、親油性ベヒクル中に溶解され、それ自身が速度調節特性を持つ賦形剤を1つ以上さらに含み得る。第二の速度調節バリアは、その最初の速度調節バリア中に分散させられたヒドロゲルを形成するポリマー材料である。その最初の速度調節バリアが分解するとき、薬学的に活性な物質がゆっくりと放出され、そして周囲の水性媒体はそのポリマーマトリクス中にしみ出し始める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連する出願への相互参照)
優先権は、2005年10月26日に出願された米国特許出願第60/730,514号に対して主張される。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、全般的に薬学的な組成物、(特に制御放出薬学的組成物(controlled release pharmaceutical composition))の分野におけるものである。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
制御放出(controlled release)(CR)処方物は、長期間にわたる薬剤の放出が求められる状況(例えば、一つまたはそれより多い即時放出システムからの、薬剤の繰り返される間欠性の投薬)において有用である。制御放出薬剤送達システムは、即時放出投薬形態と比較して、より変動のない安定な血中レベルを提供することによって、治療上の応答を向上させるために用いられる。既存のCR投薬形態は、基質錠剤、または被覆された錠剤、または被覆された薬剤粒子もしくは顆粒で満たされたカプセルに典型的に基づく。しかしながら、これらのシステムは、特に低い投薬量中に存在する化合物について、含有物の均一性および均質性の欠如を含むいくつかの欠点を持つ。さらに、低投薬量で用いられる化合物は、湿気に感受性の化合物と同様に、錠剤、または粉末で満たされた硬ゼラチンカプセルを調製するのに典型的に用いられる形態である固体の形態で扱うのが困難であり得る。
【0004】
Hirsh et alに対する特許文献1が、乱用を妨害する薬学的組成物を記述する。その組成物は、親油性を増大するように改変された薬剤を含む。その改変された薬剤は、水にゆっくりと溶けるか、または水に不溶性のどちらかである材料からなる微粒子内に分散している。その薬剤を含む微粒子または薬剤粒子は、一つまたはそれより多い被覆層で被覆されることが可能であり、少なくとも一つの被覆は水に不溶性および好ましくは有機溶媒に不溶性であるが、GI管において酵素により酵素的に分解可能である。
【0005】
制御放出処方物(特に乱用される傾向のあるオピオイド鎮痛剤のような薬剤)は、誤用され易くあり得る。そのような薬剤の、現在のところ利用できる、持続放出処方物は、長期間にわたりその処方物から放出されることになる比較的大量の薬剤を含み、その処方物を破壊するか、またはすりつぶすことにより、その持続放出作用を無効にすることができるため、乱用者には特に魅力的である。その結果として生じる物質(すなわち、その破壊された処方物)は、薬剤の放出をもはや制御し得ない。その薬剤しだいで、乱用者は、その後、その物質を鼻で吸う、その物質を飲み込む、またはその物質を水に溶解し、そしてその後、それを静脈内に注入することができる。その処方物に含まれる薬剤の用量は、したがって、鼻粘膜もしくはGI粘膜をとおして(それぞれ、吸引または飲み込みに関して)即時に吸収されるか、または体循環へのボーラスにおいて(IV注射に関して)投与される。これらの方法は、比較的高用量の薬剤の迅速なバイオアベイラビリティーをもたらし、乱用者を「ハイ」にする。比較的単純な方法(破壊すること、すりつぶすこと、噛むことおよび/または水への溶解)が、そのような処方物を乱用可能な形態に変換するのに用いられ得るので、それらの方法は、潜在的な乱用者に事実上妨害物を与えない。
【0006】
低用量の化合物および湿気に感受性の化合物がより容易に処方され得る液体の制御放出組成物に対する必要性が存在する。
【0007】
薬剤が投薬形態から抽出されることをより難しくすることにより、乱用される傾向のある薬剤の誤用を最小にするかまたは妨げることができる制御放出処方物に対する必要性もまた存在する。
【0008】
それゆえに、低用量および/または湿気に感受性の薬剤の処方物のための二重制御放出マトリクス、およびその製造の方法を提供することが本発明の目的である。
【0009】
さらに、乱用される傾向のある薬剤の誤用を最小にするかまたは妨げることができる、二重制御放出マトリクスを提供することが、本発明の目的である。
【特許文献1】米国特許出願公開第2004/0052731号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
(発明の要旨)
硬カプセルまたは軟カプセルへの封入に適した、親油性ベヒクルに基づく二重制御放出液体マトリクスシステムが開発された。そのマトリクスは、懸濁物の形態であり、低用量化合物および/または湿気に感受性の化合物のより容易な処方を可能にする。そのマトリクスは、一つまたはそれより多い薬学的に活性な物質の制御放出のための、二つの速度調節バリアを含む。最初の速度調節バリアは、比較的親油性の油性ベヒクルを含む。最初の速度調節バリアは、親油性ベヒクル中に溶解され、それ自身が速度調節特性を持つ一つまたはそれより多い賦形剤を、さらに含み得る。第二の速度調節バリアは、その最初の速度調節バリア中に分散させられたヒドロゲルを形成するポリマー材料である。その最初の速度調節バリアが分解するとき、薬学的に活性な物質がゆっくりと放出され、そして周囲の水性媒体はそのポリマーマトリクス中にしみ出し始める。このことは、ポリマーの水和およびヒドロゲルの形成をもたらし、そのヒドロゲルをとおしての拡散および/またはヒドロゲルの侵食により薬剤の放出を調節する。最初の速度調節ベヒクル中の薬学的に活性な物質の一部を分散または懸濁することにより、二重放出プロフィールを得ることができる。親油性の油性ベヒクルからの薬剤の放出およびヒドロゲルからの薬剤の放出の組み合わせが、24時間までの薬剤放出の調節を可能にする。このシステムは、外殻から中身への水の移動をその油性層が妨げるので、湿気に感受性の薬剤のために特に有用である。
【0011】
ヒドロゲルを形成するポリマー材料(それは、水性媒体との接触によりヒドロゲルを形成し、その結果、薬剤を閉じ込める(trap))の存在は、投薬形態からの薬剤の抽出をより困難にする。この特徴は、乱用される傾向のある薬剤を含む投薬形態の誤用を妨げるか、または最小にする点で有益であるはずである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
(発明の詳細な説明)
軟ゼラチンカプセル、非動物性軟ゼラチンカプセル、または液体で充たされた硬殻ゼラチンカプセル中への封入に適した液体制御放出マトリクスシステムが開発された。そのマトリクスは、親油性の油性ベヒクル中に分散されたヒドロゲル形成ポリマー材料を含む。液体マトリクスの使用は、粉末の取り扱いに関連する問題(すなわち、内容物の均一性および均質性)を最小にし、同様に、錠剤または粉末で充たされた硬殻カプセルの製造においてしばしば必要とされる有機溶媒に対する必要性を排除する。
【0013】
(I.制御放出マトリクス)
(定義)
本明細書で用いられる場合、「二重制御放出マトリクス」とは、最初の速度調節バリア、および最初の速度調節バリア中に分散された第二の速度調節バリアを含むマトリクスをいう。その最初の速度調節バリアは、親油性の油性ベヒクルを含む。第二の速度調節バリアは、ヒドロゲル形成ポリマー材料を含む。時間にわたって最初の速度調節バリアが分解すると、薬剤はその最初の速度調節バリアから放出される。その最初の速度調節バリアの分解は、水が第二の速度調節バリアと接触することを可能にし、その結果ヒドロゲルが形成される。ヒドロゲル中に捕らえられた薬剤分子は、時間にわたってそのヒドロゲルをとおしての拡散および/またはそのヒドロゲルの侵食により放出される。
【0014】
本明細書で用いられる場合、「ヒドロゲル」とは、水中で大規模に膨張し、そしてその材料の粘度および分子量に依存して時間とともに溶解または侵食する材料をいう。
【0015】
本明細書で用いられる場合、「親油性の油性ベヒクル」、「親油性ベヒクル」、または「親油性基剤」とは、電気的に中性および非極性の、一つまたはそれより多い化合物をいう。親油性化合物は、脂肪、油、または脂質に可溶性か、または部分的に可溶性である。
【0016】
本明細書で用いられる場合、「二相放出プロフィール」とは、二つの異なる相または段階を持つ薬剤放出プロフィールをいう。
【0017】
本明細書で用いられる場合、「制御放出」とは、時間経過および/または位置についての薬剤放出特性が、従来の投薬形態(例えば、溶液または即座に溶解する投薬形態)によっては提供されない、治療目的または好都合な目的を達成するために選択される薬剤の放出プロフィールをいう。遅延された放出、延長された放出、および脈動放出ならびにそれらの組み合わせは、制御放出の類型である。
【0018】
(A.親油性の油性ベヒクル)
ヒドロゲル形成ポリマー材料は、親油性の油性ベヒクル中に分散される。典型的な親油性の油性ベヒクルとしては、植物油、中鎖モノグリセリド、中鎖ジグリセリド、および中鎖トリグリセリド、グリセリルステアラート(商標名IMWITOR(登録商標)のもとSasolより得られる)、ポリオキシエチル化オレイン酸グリセリド(polyoxyethylated oleic glyceride)(商標名LABRAFIL(登録商標)のもと、Gattefosse,S.A.、Saint Priest、Franceより得られる)、鉱油、モノグリセリド乳化剤およびジグリセリド乳化剤(例えば、グリセリルモノオレアート、グリセリルモノカプラート、グリセリルモノカプリレート、プロピレングリコールモノカプリレート、およびプロピレングリコールモノラウレート(商標名CAPMUL(登録商標)のもと、Abitec Corp.、Columbus、Ohioより得られる))、ならびにジメチルポリシロキサン(例えば、シメチコン)が挙げられるが、それらに限定されない。その親油性の油性ベヒクルは、マトリクスの、約3重量%から約80重量%、より好ましくは約15重量%から約75重量%の量で存在する。親油性ベヒクル中への薬剤の混合は、その薬剤の水への抽出性を減少させる。
【0019】
(B.ヒドロゲル形成ポリマー)
典型的なヒドロゲル形成ポリマー材料としては、セルロースエーテル、好ましくは異なる粘度/分子量グレードのヒプロメロース(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(Dow Chemicalから得られるHPMC K4MからHPMC K100Mまで));架橋されたアクリラート(例えば、CARBOPOL(登録商標));アルギナート;ガーゴムまたはキサンタンガム;カラゲナン;カルボキシメチルセルロース;およびそれらの混合物が挙げられる。ヒドロゲル形成ポリマー材料は、マトリクスの約2重量%から約80重量%、好ましくはマトリクスの3重量%から50重量%の量で存在する。
【0020】
ヒドロゲル形成ポリマー材料中への薬剤の混合は、その薬剤を機械的な破壊(例えば、すりつぶすこと、噛むことまたは切断すること)への暴露から保護し、そしてしたがって、誤用を防ぐかまたは最小にすることが可能である。さらに、ヒドロゲル形成ポリマー材料は、親水性になる傾向があり、したがって捕らえられた薬剤の有機溶媒による抽出に抵抗する。
【0021】
(C.速度調節賦形剤)
親油性ベヒクルは、一つまたはそれより多い速度調節賦形剤(グリセリルベヘネート(glyceryl behenate)、ゲルシレ(gelucire)、クレモファー(cremophor)、硬化植物油、蜜ろう、ヒプロメロースのようなセルロースポリマー、アルギナート、Carbopol(登録商標)、およびそれらの組み合わせが挙げられるが、それらに限定されない)と合わせられ得る。速度調節賦形剤は、速度調節特性を持つ化合物として定義される。一つまたはそれより多い賦形剤が、そのマトリクスの約0重量%から約50%重量の量で、より好ましくは約2重量%から約30重量%の量で存在する。
【0022】
親油性ベヒクルはさらに、一つまたはそれより多い表面活性剤を含む。適切な表面活性剤としては、ポリソルベート(商標名TWEEN(登録商標)のもとICIより得られる)、ソルビタンモノエステル(商標名SPAN(登録商標)のもとICIより得られる)、カプリロカプロイルマクロゴール−8(caprylocaproyl macrogol−8)(商標名LABRASOL(登録商標)のもとGattefosse S.A.、Saint Priest、Franceより得られる)、クレモファー、グリセリルモノオレアート/ステアラートおよびそれらの混合物が挙げられるが、それらに限定されない。表面活性剤は、マトリクスの約1重量%から約30重量%の量で、好ましくはマトリクスの約3重量%から約10重量%の量で存在する。適切な賦形剤を使用することにより、薬剤の持続しかつ遅い放出へと続く、薬剤の初期の迅速な放出をともなう二相性放出プロフィールを得ることができる。例えば、図1は、親油性ベヒクルに基づく二重制御放出マトリクスからのジクロフェナクナトリウムの放出プロフィールを示す。そのシステムは、10時間後にジクロフェナクナトリウムのおおよそ45%が放出され、そして約25時間後にジクロフェナクナトリウムのおおよそ65%が放出される、放出プロフィールを示す。
【0023】
(D.治療薬、予防薬、および診断薬)
治療薬、予防薬、または診断薬が、カプセルに封入され得る。典型的な薬剤物質としては、興奮剤;鎮痛剤;麻酔剤;抗喘息剤;抗関節炎剤;抗癌剤;抗コリン作用剤;抗痙攣剤;抗うつ剤;抗糖尿病剤;下痢止め剤;抗嘔吐剤;抗寄生虫剤;抗ヒスタミン剤;抗高脂血症剤(antihyperlipidemic agent);抗高血圧剤;抗感染症剤;抗炎症剤;抗片頭痛剤(antimigraine agent);抗腫瘍剤;抗パーキンソン薬(antiparkinson drug);止痒剤;抗不安薬;解熱剤;抗痙攣剤;抗結核薬(antitubercular agent);抗潰瘍剤(antiulcer agent);抗ウイルス剤;精神安定剤;食欲抑制剤(摂食障害剤(anorexic agent));注意欠陥障害薬(attention deficit disorder drug)および注意力欠損高活動性異常薬(attention deficit hyperactivity disorder drug);心血管剤(カルシウムチャンネルブロッカー、抗狭心症薬(antianginal agent)、中枢神経系(「CNS」)剤、ベータブロッカー、および抗不整脈剤を含む);中枢神経興奮薬;利尿剤;遺伝物質;ホルモン分解薬(hormonolytics);催眠剤;血糖降下剤;免疫抑制剤;筋弛緩剤;麻薬拮抗薬;ニコチン;栄養剤;副交感神経遮断薬;ペプチド薬;精神刺激薬;鎮静剤;唾液分泌促進剤;ステロイド;禁煙剤(smoking cessation agent);交感神経様作用薬(sympathomimetic);精神安定剤;血管拡張剤;ベータ作動薬;子宮収縮抑制剤およびそれらの組み合わせが挙げられるが、それらに限定されない。
【0024】
上記の物質は、中性(neutral)の酸、または塩基、または薬学的に受容可能な塩として投与され得る。本明細書で用いられる場合、「薬学的に受容可能な塩」とは、開示された化合物の誘導体をいい、ここで親化合物が、それらの酸または塩基付加塩を作ることにより改変される。薬学的に受容可能な塩の例としては、塩基性残基(例えば、アミン)の鉱酸塩または有機酸塩;酸性残基(例えば、カルボン酸)のアルカリ塩または有機塩が挙げられるが、それらに限定されない。薬学的に受容可能な塩としては、例えば、非毒性無機酸または有機酸から形成される、親化合物の従来の非毒性塩または第四級アンモニウム塩が挙げられる。例えば、そのような従来の非毒性塩としては、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、および硝酸)より得られたそれらの塩;および有機酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル乳酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸(tolunesulfonic)、メタンスルホン酸、エタン二スルホン酸(ethane disulfonic)、シュウ酸、およびイセチオン酸)より調製された塩が挙げられる。
【0025】
上記化合物の薬学的に受容可能な塩は、従来の化学的方法により、塩基性部分または酸性部分を含む親化合物より合成され得る。一般的に、そのような塩は、これらの化合物の遊離酸形態または遊離塩基形態を、化学量論的な量の適切な塩基または酸と、水中または有機溶媒中またはその二つの混合物中(一般的には、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、またはアセトニトリルのような非水性媒体が好ましい)で反応させることにより調製され得る。適切な塩のリストは、Remington’s Pharmaceutical Sciences、20th ed.、Lippincott Williams & Wilkins、Baltimore、MD、2000、p.704に見い出され、その開示は本願に参考として援用される。
【0026】
(E.賦形剤および添加物)
これらの処方物は、他の標準的な薬学的な賦形剤を含み得、賦形剤としては可塑剤、結晶化阻害剤、湿潤剤、増量剤、可溶化剤、バイオアベイラビリティー向上剤、溶媒、pH調整剤、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0027】
(II.カプセル外殻組成)
(A.ゼラチンカプセル)
ゼラチンは、コラーゲンの部分加水分解産物である。ゼラチンは、A型ゼラチンまたはB型ゼラチンのどちらかに分類される。A型ゼラチンは、コラーゲンの酸加水分解から得られるが、一方、B型ゼラチンはコラーゲンのアルカリ加水分解から得られる。伝統的に、ウシの骨および皮膚が、A型ゼラチンおよびB型ゼラチンを製造するための原料として用いられてきたが、一方、ブタの皮膚がA型ゼラチンを製造するために広く用いられてきた。一般に、酸で処理されたゼラチンは、石灰で処理された同じ平均分子量のゼラチンよりもより丈夫なゲルを形成する。カプセルは、硬ゼラチンカプセルまたは軟ゼラチンカプセルとして処方され得る。
【0028】
(B.非ゼラチンカプセル)
非ゼラチン外殻−カラゲナン
カラゲナンは、天然のポリサッカライド親水コロイドであり、海藻から得られる。それは、顕著な程度の置換も分岐も持たない繰り返されるガラクトース単位からなる線状の炭水化物ポリマーを持つ。全てではないとしても、カラゲナン分子のほとんどのガラクトース単位は、硫酸エステル基を持つ。カラゲナンには、カッパ、イオタおよびラムダの三つの主要な型が存在するが、ミューカラゲナンおよびニューカラゲナンと呼ばれる少数の形態もまた存在する。
【0029】
(C.他の外殻の添加物)
他の適切な外殻の添加物としては、可塑剤、乳白剤、着色剤、湿潤剤、防腐剤、調味料、ならびに緩衝塩および緩衝酸が挙げられる。
【0030】
可塑剤は、ゼラチンに加えられて、その材料をより軟らかくそしてより柔軟にする化学物質である。適切な可塑剤としては、グリセリン、ソルビトール溶液(ソルビトールおよびソルビタンの混合物)、ならびに他の多価アルコール(例えば、プロピレングリコールおよびマルチトールまたはそれらの組み合わせ)が挙げられる。
【0031】
乳白剤は、カプセルに封入される活性な物質が光感受性の場合、カプセルの外殻を不透明にするために用いられる。適切な乳白剤としては、二酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0032】
着色剤は、マーケィングおよび製品の同定/区別目的のために用い得られる。適切な着色剤としては、合成色素および天然色素およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0033】
湿潤剤は、ソフトゲルの水分活性を抑制するために用いられ得る。適切な湿潤剤としては、グリセリンおよびソルビトールが挙げられるが、それらはしばしば可塑剤の組成の構成要素である。乾燥され適切に貯蔵されたソフトゲルの低い水分活性のために、微生物由来の最大のリスクが、糸状菌および酵母により生じる。この理由のため、防腐剤が、カプセル外殻中に組み込まれ得る。適切な防腐剤としてはp−ヒドロキシ安息香酸のアルキルエステル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、およびヘプチル)(ひとまとめにして「パラベン」として知られる)またはそれらの組み合わせが挙げられる。
【0034】
調味料は、中身の処方物の不快な匂いおよび味を隠すために用いられ得る。適切な調味料としては、合成調味料および天然調味料が挙げられる。調味料の使用は、ゼラチンを架橋し得るアルデヒドの存在により問題になり得る。結果として、緩衝塩および緩衝酸が、ゼラチンの架橋を阻害するためアルデヒドを含有する調味料と合わせて用いられ得る。
【0035】
(D.腸溶性被覆(enteric coating)または外殻添加物)
カプセルは、腸溶性被覆に封入され得るか、または、腸溶性被覆を外殻中に含み得る。腸溶性ポリマーを用いる、好ましい実施形態において、カプセル外殻は、フィルム形成ポリマー、酸不溶性ポリマー、水性溶媒、および随意に可塑剤を含む塊より調製される。適切なフィルム形成ポリマーとしては、ゼラチンが挙げられる。適切な酸不溶性ポリマーとしては、アクリル酸/メタクリル酸コポリマーが挙げられる。酸不溶性ポリマーは、湿潤ゲル質量の約8重量%から約20重量%の量で存在する。酸不溶性ポリマーのフィルム形成ポリマーに対する重量比は、約25%から約50%である。水性溶媒は、水またはアルカリの水性溶液(例えば、アンモニアまたはジエチレンアミンまたはそれらの水アルコール溶液)である。適切な可塑剤としては、グリセリンおよびクエン酸トリエチルが挙げられる。腸溶性カプセル外殻およびそのカプセル外殻を作製する方法は、Banner Pharmacaps, IncへのWO2004/030658において記述されている。
【0036】
(III.作製の方法)
(A.二重制御放出マトリクス)
二重制御放出マトリクスは、室温で固体または液体である親油性ベヒクルを用いて調製され得る。この親油性ベヒクルが室温で固体である場合に、二重制御放出マトリクスは、液体基質を形成するように親油性ベヒクルを融解することにより調製され得る。随意に、一つまたはそれより多い速度調節賦形剤(例えば、グリセリルベヘネート、ポリグリコール化グリセリド(polyglycolized glyceride)(ゲルシレ)、蜜ろう、硬化植物油、または植物ショートニング)が、親油性の油性ベヒクル中に可溶化または溶解される。表面活性剤のような、付加的な液体賦形剤がまた、その親油性ベヒクル中に分散され得る。一般的に、活性な物質が、ヒドロゲル形成ポリマー材料に最初に加えられ、第2の速度調節バリアを形成する;そしてその後、第2の速度調節バリアは親油性ベヒクル中に分散される。この親油性基質の凝固温度より高い温度でヒドロゲル形成ポリマー材料を親油性基質と混合または均質化することにより、第2の速度調節バリアは親油性の油性ベヒクル中に分散される。いくつかの実施形態において、活性な物質は、ヒドロゲル形成ポリマー材料とは別々に親油性ベヒクル中に分散される。活性な物質は、混合または均質化により親油性ベヒクル中に分散される。親油性の油性ベヒクル、ヒドロゲル形成ポリマー材料および活性な物質を含む充填材料は、その後、あらゆる閉じ込められた空気も除くために、カプセルへの封入に先立って、例えば、真空にするか、または別の気体で追い出すことにより、脱気される(dearated)。
【0037】
(B.二重制御放出マトリクスの封入)
上記の脱気された充填材料は、室温で、または充填物の流れを容易にするために上昇させた温度(軟ゼラチンカプセルについては35℃まで、および非動物性軟殻カプセルについては60℃まで)で、封入され得る。軟殻カプセルへの封入は、標準的な手順を用いる回転ダイカプセル充填機(rotary die encapsulation machine)を用いて行われる。カプセルは、包装、輸送、貯蔵の間のカプセルの取り扱いを容易にするため、望ましい硬さ、および/または望ましい含水量まで乾燥させられる。
【0038】
制御放出を必要とする任意の物質が、嚥下のために適切な大きさにされたカプセル中に、100mgから2200mgの充填物の重量範囲で親油性に基づくベヒクル材料に封入され得る。カプセルは、標準的な手順にしたがって加工され、そしてビンまたはブリスターパックのどちらかに包装され得る。
【実施例】
【0039】
(実施例1.ジクロフェナク充填処方物の調製)
親油性ベヒクルに基づく二重制御放出マトリクスシステム(下記の成分を含有する)を調製した。
【0040】
【表1】

グリセリルベヘネートを、中鎖トリグリセリド(「MCT」)中で約70℃で溶解した。Aerosil 200、HPMC K4M、およびHPMC K15Mを、その順番で連続的に混合しながらグリセリルベヘネート/MCT混合物中に、グリセリルベヘネート/MCT混合物の凝固温度のすぐ上の温度で分散させた。適切なミキサーとしては、プロペラブレードまたはのこぎり状のブレードのミキサー、またはホモジナイザーが挙げられる。ジクロフェナクナトリウムを、上記の混合物中に分散させ、そして均質な塊が得られるまで混合した。その塊を、あらゆる閉じ込められた空気も除くために、真空にすることにより脱気した。その塊を、その後、軟殻カプセル中に、または液体で充たした硬殻カプセル中に封入した。上記の手順を、塩酸ジルチアゼム充填処方物およびイブプロフェン充填処方物の調製に用いた。
【0041】
インビトロの薬剤放出研究を、USP溶解装置II(パドル)を50rpmで用いて行った。その結果を、図1に示す。実験は、6.8リン酸緩衝液中で24時間、温度37.0±0.5℃で溶解媒体中で行った。試料を定期的に回収して、ジクロフェナクナトリウム含量を紫外線(「UV」)法を用いて分析した。その試料を276nmの波長で分析した。
【0042】
(実施例2.他のジクロフェナク充填処方物)
親油性ベヒクルに基づく二重制御放出マトリクスシステム(下記の成分を含有する)を調製した。
【0043】
【表2】

インビトロの薬剤放出研究を、USP溶解装置II(パドル)を50rpmで用いて行った。その結果を、図1に示す。実験は、6.8リン酸緩衝液中で8時間、温度37.0±0.5℃で溶解媒体中で行った。試料を定期的に回収して、ジクロフェナクナトリウム含量を紫外線(「UV」)法を用いて分析した。その試料を276nmの波長で分析した。
【0044】
(実施例3.他のジクロフェナク充填処方物)
親油性ベヒクルに基づく二重制御放出マトリクスシステム(下記の成分を含有する)を調製した。
【0045】
【表3】

(実施例4.塩酸ジルチアゼム充填処方物の調製)
親油性ベヒクルに基づく二重制御放出マトリクスシステム(下記の成分を含有する)を調製した。
【0046】
【表4】

インビトロの薬剤放出研究を、USP溶解装置II(パドル)を100rpmで用いて行った。その結果を、図2に示す。実験は、6.5リン酸緩衝液中で24時間、温度37.0±0.5℃で溶解媒体中で行った。試料を定期的に回収して、ジルチアゼムナトリウム含量を紫外線(「UV」)法を用いて分析した。その試料を236nmの波長で分析した。塩酸ジルチアゼムの放出プロフィールを図2に示す。
【0047】
(実施例5.イブプロフェン充填処方物の調製)
親油性ベヒクルに基づく二重制御放出マトリクスシステム(下記の成分を含有する)を調製した。
【0048】
【表5】

インビトロの薬剤放出研究を、USP溶解装置II(パドル)を100rpmで用いて行った。その結果を、図3に示す。実験は、7.2リン酸緩衝液中で8時間、温度37.0±0.5℃で溶解媒体中で行った。試料を定期的に回収して、イブプロフェン含量を紫外線(「UV」)法を用いて分析した。その試料を276nmの波長で分析した。イブプロフェンの放出プロフィールを図3に示す。
【0049】
(実施例6.アセトアミノフェン充填処方物の調製)
親油性ベヒクルに基づく二重制御放出マトリクスシステム(下記の成分を含有する)を調製した。
【0050】
【表6】

開示された発明は、記載される特定の方法論、プロトコル、および試薬に制限されない(なぜなら、これらは変化し得るからである)ことが理解される。本明細書中で用いる用語はまた、特定の実施形態だけを記述する目的のためのものであり、添付の特許請求の範囲によってのみ制限される本発明の範囲を制限するとは意図されないことが理解される。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】図1は、親油性ベヒクルに基づくマトリクスからの、ジクロフェナクナトリウム(ジクロフェナクナトリウム%)対時間(時間)の放出プロフィールを示す。
【図2】図2は、親油性ベヒクルに基づくマトリクスからの、塩酸ジルチアゼム(塩酸ジルチアゼム%)対時間(時間)の放出プロフィールを示す。
【図3】図3は、親油性ベヒクルに基づくマトリクスからの、イブプロフェン(イブプロフェン%)対時間(時間)の放出プロフィールを示す。
【図4】図4は、親油性ベヒクルに基づくマトリクスからの薬剤放出の機構を示す概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カプセルへの封入のための二重制御放出液体マトリクスであって、該マトリクスは:
(a) 親油性の油性ベヒクルを含む、最初の速度調節バリア;
(b) 該最初の速度調節バリア中に分散されたヒドロゲル形成ポリマー材料を含む第2の速度調節バリア;および
(c) 該最初の速度調節バリアおよび該第2の速度調節バリア中に閉じ込められた治療薬、予防薬、または診断薬
を含むマトリクス。
【請求項2】
請求項1に記載のマトリクスであって、前記第2の速度調節バリアが、前記最初の速度調節バリア中に分散される、マトリクス。
【請求項3】
請求項1に記載のマトリクスであって、前記親油性の油性ベヒクルが、植物油;ならびに中鎖モノグリセリド、中鎖ジグリセリド、および中鎖トリグリセリド、鉱油、グリセリルステアラート、ポリオキシエチル化オレイン酸グリセリド、グリセリルモノオレアート、グリセリルモノカプラート、グリセリルモノカプリレート、プロピレングリコールモノカプリレート、プロピレングリコールモノラウレート、ジメチルポリシロキサンならびにそれらの組み合わせからなる群より選択される、マトリクス。
【請求項4】
請求項1に記載のマトリクスであって、前記親油性の油性ベヒクルが、該マトリクスの約3重量%から約80重量%の量で存在する、マトリクス。
【請求項5】
請求項4に記載のマトリクスであって、前記親油性の油性ベヒクルが、該マトリクスの約15重量%から約75重量%の量で存在する、マトリクス。
【請求項6】
請求項1に記載のマトリクスであって、前記最初の速度調節バリアが、一つまたはそれより多い速度調節賦形剤をさらに含む、マトリクス。
【請求項7】
請求項6に記載のマトリクスであって、前記速度調節賦形剤が、グリセリルベヘネート、ゲルシレ、クレモファー、硬化植物油、蜜ろう、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、マトリクス。
【請求項8】
請求項6に記載のマトリクスであって、前記速度調節賦形剤が、該マトリクスの約1重量%から約50重量%の量で存在する、マトリクス。
【請求項9】
請求項8に記載のマトリクスであって、前記速度調節賦形剤が、該マトリクスの約5重量%から約30重量%の量で存在する、マトリクス。
【請求項10】
請求項1に記載のマトリクスであって、前記最初の速度調節バリアが、一つまたはそれより多い表面活性剤を含む、マトリクス。
【請求項11】
請求項10に記載のマトリクスであって、前記一つまたはそれより多い表面活性剤が、ポリソルベート、ソルビタンモノエステル、エトキシ化ヒマシ油、カプリロカプロイルマクロゴール−8、グリセリルパルミトステアラート、グリセリルモノオレアート/ステアラート、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、マトリクス。
【請求項12】
請求項10に記載のマトリクスであって、前記一つまたはそれより多い表面活性剤が、該マトリクスの約1重量%から15重量%の量で存在する、マトリクス。
【請求項13】
請求項1に記載のマトリクスであって、前記ヒドロゲル形成材料が、ヒプロメロースのようなセルロースエーテル、架橋されたアクリラート、アルギナート、キサンタンガム、ガーゴム、カラゲナン、高分子量ポリビニルピロリドン、およびそれらの混合物からなる群より選択される、マトリクス。
【請求項14】
請求項1に記載のマトリクスであって、前記ヒドロゲル形成材料が、該マトリクスの約1重量%から約80重量%の量で存在する、マトリクス。
【請求項15】
請求項14に記載のマトリクスであって、前記ヒドロゲル形成材料が、該マトリクスの約1重量%から約50重量%の量で存在する、マトリクス。
【請求項16】
請求項1に記載のマトリクスであって、前記治療薬、予防薬、または診断薬が、前記最初の速度調節バリア中に、一部が、分散または懸濁される、マトリクス。
【請求項17】
請求項1に記載のマトリクスであって、前記治療薬が、興奮剤;鎮痛剤;麻酔剤;抗喘息剤;抗関節炎剤;抗癌剤;抗コリン作用剤;抗痙攣剤;抗うつ剤;抗糖尿病剤;下痢止め剤;抗嘔吐剤;抗寄生虫剤;抗ヒスタミン剤;抗高脂血症剤;抗高血圧剤;抗感染症剤;抗炎症剤;抗片頭痛剤;抗腫瘍剤;抗パーキンソン薬;止痒剤;抗不安薬;解熱剤;抗痙攣剤;抗結核薬;抗潰瘍剤;抗ウイルス剤;精神安定剤;食欲抑制剤(摂食障害剤);注意欠陥障害薬および注意力欠損高活動性異常薬;心血管剤(カルシウムチャンネルブロッカー、抗狭心症薬、中枢神経系(「CNS」)剤、ベータブロッカー、および抗不整脈剤を含む);中枢神経興奮薬;利尿剤;遺伝物質;ホルモン分解薬;催眠剤;血糖降下剤;免疫抑制剤;筋弛緩剤;麻薬拮抗薬;ニコチン;栄養剤;副交感神経遮断薬;ペプチド薬;精神刺激薬;鎮静剤;唾液分泌促進剤;ステロイド;禁煙剤;交感神経様作用薬;精神安定剤;血管拡張剤;ベータ作動薬;子宮収縮抑制剤、ならびにそれらの組み合わせからなる群より選択される、マトリクス。
【請求項18】
請求項1に記載のマトリクスであって、前記治療薬が、乱用される傾向のある薬剤である、マトリクス。
【請求項19】
請求項1に記載のマトリクスであって、該マトリクスが、カプセル中に封入される、マトリクス。
【請求項20】
請求項19に記載のマトリクスであって、前記カプセルが、軟ゼラチンカプセル、硬ゼラチンカプセル、および非ゼラチン軟カプセルからなる群より選択される、マトリクス。
【請求項21】
請求項1に記載のマトリクスであって、前記治療薬、予防薬、または診断薬の放出が、24時間まで調節される、マトリクス。
【請求項22】
請求項1に記載のマトリクスであって、前記薬剤の放出が、二相性である、マトリクス。
【請求項23】
請求項1から請求項18、または請求項20から請求項22の任意の一つによって規定されるマトリクスを含む、カプセル。
【請求項24】
カプセル中に封入する、親油性ベヒクルに基づく二重制御放出マトリクスを製造する方法であって、ヒドロゲル形成ポリマー材料、および一つまたはそれより多い治療薬、予防薬、または診断薬を含む第2の速度調節バリアを、親油性の油性ベヒクルを含む最初の速度調節バリア中に分散させて、請求項1から請求項22のいずれか1項によって規定されるマトリクスを形成する工程を包含する、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−513657(P2009−513657A)
【公表日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−537930(P2008−537930)
【出願日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際出願番号】PCT/US2006/041722
【国際公開番号】WO2007/050724
【国際公開日】平成19年5月3日(2007.5.3)
【出願人】(508125508)バナー ファーマキャプス, インコーポレイテッド (3)
【Fターム(参考)】