説明

カメラモジュールの後部焦点距離調整方法及び超小型部品パッケージング

本発明は、超小型カメラモジュールを製造し、ポストプロダクションにおいて超小型カメラモジュールを正確に焦点設定するために調整し、この焦点を維持するために正確に調整されたアセンブリをシーリングする方法に関する。また、本発明は、特に、超小型カメラモジュール装置に関するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広く小型の写真撮影モジュールの分野に関するものである。より詳しくは、本発明は、超小型カメラモジュールを製造し、ポストプロダクションにおいて正確な焦点設定に調整し、この焦点設定を維持するために、正確に位置合わせしたモジュールをシーリングする方法に関する。また、本発明は、特に超小型カメラモジュール装置に関する。
【関連出願】
【0002】
本出願は、米国特許法第119条第(e)項に基づいて、2007年7月19日に出願された、係属中の米国仮特許出願番号第60/961,312、発明の名称「CAMERA MODULE BACK-FOCAL LENGTH ADJUSTMENT METHOD AND ULTRA COMPACT COMPONENTS PACKAGING」に対する優先権を主張し、この文献は引用により本願に援用されるものとする。
【背景技術】
【0003】
カメラモジュールの設計者は、小さな外形の中に部品を実装しようとする挑戦に、永久に直面している。近年では、カメラ製造業界においては、部品外形サイズが急激に減少している。かつてないほどのカメラ技術における小型化が急速に進展している1つの理由は、デジタルカメラ内蔵携帯電話機のような、カメラ技術と小型民生用電子機器との融合がなされてきたことによる。さらにまた、通常の典型的なカメラ用途では使用されない様々な他の民生用製品にも、小型カメラを内蔵する流行が高まっている。
【0004】
小型カメラに用いられる部品には、所定の用途のために必要なレンズを収納するレンズパッケージと、撮像素子と、レンズパッケージを収納し、撮像素子とレンズパッケージとの間で光路を確保する円筒筐体(barrel housing)とが含まれる。さらに、小型カメラのメーカにとっては、カメラモジュールを大量生産できることが望ましい。しかしながら、多くの場合、大量生産では、結果として、モジュール部品の寸法の小さなばらつき及び製造工程からのサイズのばらつきが生じる。したがって、製造部品における小さなばらつき及び所定の特定用途に必要な違いに基づくばらつきを考慮すると、大量生産のレンズパッケージの焦点(後部焦点距離)を調整するためには、組立後の焦点調整が必要となる。また、高品質の規格、信頼性及び商業的な実現可能性を維持しながら、カメラモジュールメーカにとって、これらの目的を達成することが望ましい。
【0005】
これらの課題を解決するために、超小型カメラの組立後に組立部品に焦点を合わせることのできる超小型カメラモジュールの製造に関連した様々な解決法が提案されている。モジュールの寸法を減少させるために使用される1つの方法として、従来のワイヤボンディング技術を利用し、他の必要な電子部品を収容する基板上に撮像素子を集積する方法がある。この基板の例として、セラミック、BT、FR4等がある。当業者は、あらゆる適切な基板を用いることができると認識している。しかしながら、この方法では、スペースが無駄になる。例えば、電荷結合素子のアレー(CCD)又はCMOSセンサのアレーからなる撮像素子は、アレーの周囲に、ワイヤボンディングに用いられる接続パッドのためのスペースを含んでいる。このような配置により、この集積チップとカメラモジュールの設計者は、この余分なスペースの周囲に部品を配置しなければならないため、より多くのスペースを必要とする。
【0006】
他の方法では、レンズパッケージを円筒筐体及び回転可能なレンズ鏡筒(rotatable lens barrel)とともに用いる製造部品(manufactured parts)に焦点を合わせる能力を有する超小型カメラモジュールを提供する。ある方法においては、めねじ面を有する円筒筐体と、おねじ面を有するレンズ鏡筒を用いる。この方法によれば、レンズ鏡筒は、レンズパッケージの焦点が適切な位置に合うまで、円筒筐体にねじ込まれる。他の方法では、円筒筐体は、その内部に傾斜面を有し、レンズ鏡筒は円筒筐体内で回転し、これによって、レンズ鏡筒は、傾斜面を上昇する。この動作により、適切な焦点を得るようにレンズ鏡筒が調整される。
【0007】
しかしながら、これらの解決法は、角度的な配置に敏感な部品を有する用途には適用することができない。例えば、撮像素子として電荷結合素子のアレー(CCD)又はCMOSセンサを用いる用途では、多くの場合、撮像素子及びアクチュエータ組立体は、焦点を調整する前に、上述したばらつきの原因となるので、正確に位置合わせすることが必要である。この場合には、焦点を調整するためにレンズ鏡筒を回転することによって、正確な位置合わせができなくなる。
【0008】
幾つかのカメラモジュールメーカは、レンズパッケージの焦点を調整するために、弾性構造を用いている。ある方法によれば、レンズ鏡筒は、円筒筐体の内部に配置されており、この円筒筐体は、クッション又はばねのような弾性構造を有している。レンズ鏡筒は、上下に移動してシステムの焦点を調整する。このように、レンズ鏡筒の位置に基づいてこの弾性構造が圧縮したり、伸張したりする。この方法は、多くの問題を提示する。まず、一旦システムの焦点が検出され、レンズ鏡筒を所定の位置に固定しながら、弾性構造に加えられる圧力を、一定に維持しなければならない。次に、多くの場合、この弾性構造の圧力は、レンズ鏡筒を円筒筐体にねじ込むことによって実現されている。さらに、これにより、撮像素子に対してレンズに不要な回転を起こさせる。弾性構造を用いる他の方法は、弾性材料に生ずるクリープ破損及び疲労効果のために信頼性の低下をきたし、カメラの信頼性が経時的に低下する。
【0009】
必要なのは、超小型外形を維持しつつ、撮像素子に関するレンズパッケージの正確な位置合わせをし、調整された部品の完全性についての信頼性を維持しながら、カメラモジュールの焦点を効果的に調整する方法である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、超小型カメラモジュールを製造し、ポストプロダクションにおいて超小型カメラモジュールを正確な焦点を調整し、維持するために、正確に位置合わせしたアセンブリをシーリングする方法に関する。また、本発明は特に超小型カメラモジュール装置に関する。
【0011】
本発明の一実施の形態において、超小型カメラモジュールの製造方法は、部品を製造すること、部品の位置合わせすること、レンズパッケージの焦点を調整し、信頼性を達成するために部品をシーリングすることを含む。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一実施の形態において、円筒筐体に対してアクチュエータ組立体を回転させずに、傾斜面橋梁が、レンズパッケージの焦点を調整するために用いられる。他の実施の形態において、治具は、焦点を調整するアクチュエータ組立体を固定するために用いられる。
【0013】
本発明の一実施の形態において、基板及び撮像素子を、超小型カメラモジュールに接続している。本発明の一実施の形態において、基板空洞を基板内に形成しており、フリップチップ実装技術を用いて、撮像素子を基板に接続する。
【0014】
本発明の一実施の形態において、フリップチップ実装技術を使用して撮像素子を基板に接続する方法により、基板表面の実装可能面積が広がり、また、これらの新規な製造方法と部品の調整方法の両方を用いることで、超小型カメラモジュールにおいて相乗的な効果がもたらされるのである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1A】本発明の一実施の形態である超小型カメラモジュールの斜視図である。
【図1B】超小型カメラモジュール内において、製造し、正確な焦点設定を調整し、維持する方法に関連するステップを説明する図である。
【図1C】本発明の一実施の形態である部品の位置合わせに関連するステップを説明する図である。
【図1D】本発明の一実施の形態である超小型カメラモジュールの断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態である傾斜面橋梁を搭載した超小型カメラモジュールの分解斜視図である。
【図3】本発明の一実施の形態である治具を用いた超小型カメラモジュールの分解斜視図である。
【図4A】本発明の一実施の形態である円筒筐体、基板及び撮像素子の部分分解斜視図である。
【図4B】本発明の一実施の形態であるフリップチップ接続を用いた超小型カメラモジュールの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明は、超小型カメラモジュールにおいて、精密に製造し、調整し、焦点設定を維持する方法及び装置に関する。当業者は、本発明の以下の詳細な説明に記載された発明は一実施例であって、特許請求の範囲に記載されている発明を限定することを意図しないことを認識している。この開示によって、当業者は、本発明の他の実施の形態を容易に想到することができる。このようないかなる実際の実施例を設計する場合においても、設計者の特定の目標を達成するために、他の実施例について固有の多くの決定をしなければならないと認められる。添付の図面に示す本発明の具体例を参照して、本発明を詳細に説明する。図面及び以下の詳細な説明を通して、同じ又は同様の部分には、同様の符号を使用する。
【0017】
図1Aは、本発明の一実施の形態である超小型カメラモジュールの基本的な部品を示す斜視図である。図に示すように、超小型カメラモジュール11は、アクチュエータ組立体10と、レンズ鏡筒30と、傾斜面橋梁(ramp bridge)60と、円筒筐体(barrel housing)90と、基板91と、基板91の底面と撮像素子(図示せず)で形成された基板空洞(substrate cavity、図示せず)とを有する。
【0018】
図1Bは、超小型カメラモジュールを提供する方法に関連するステップを示す図である。各ステップの説明では、図1Aの説明において記載した部品への言及を含むが、一般的なステップに置き換えることができ、ある場合においては、開示した他の部分で説明した、あるいは当業者にとって知られた異なる部品で実施できることは、当業者にとっては明らかである。
【0019】
各ステップは、以下のように説明することができる。
・カメラモジュール11を構成する個々の部品を準備するステップ100と、
・製造した部品の位置合わせをするステップ200と、
・アクチュエータ組立体10を回転させずに円筒筐体90に対してレンズ鏡筒30の位置を垂直方向に調整するステップ300と、
・適切な焦点を維持するために調整した部品をシーリングするステップ400とからなる。
【0020】
本発明の一実施の形態において、ステップ300は、アクチュエータ組立体10を回転させずに、円筒筐体90に対するレンズ鏡筒30の垂直方向の位置を調整することを含んでいる。この調整は、ロックキー(後述する)が回転力に抵抗している間に、傾斜面橋梁60がレンズ鏡筒30に鉛直力(vertical force)を及ぼすように、ロックキーによってレンズ鏡筒30が円筒筐体90に固定されている間に、傾斜面橋梁60を円筒筐体90内の傾斜面(図示せず)上で回転させることによって、実現される。
【0021】
本発明の一実施の形態において、ステップ100は、超小型カメラモジュール11を構成する個々の部品を準備することに加えて、組立部品を製造することを含む。他の実施の形態において、超小型カメラモジュール11を構成する個々の部品を準備するステップ100は、撮像素子(後述する)であるセンサを保持する基板組立体を製造することを含む。本発明の一実施の形態において、その方法は、小型カメラ用途に適した撮像素子を製造することを含む。本発明の他の更なる実施の形態において、超小型カメラモジュール11を構成する個々の部品を準備するステップ100は、さらに、傾斜面橋梁60の代わりに、レンズ鏡筒30が回転する間(後述する)、アクチュエータ組立体10を所定の位置に固定するために用いる治具(図示せず)を準備することを含む。
【0022】
ある選択されたカメラモジュール製造に必要な全ての部品が一旦選択されると、部品200を位置合わせするステップが実行される。図1Cは、本発明の一実施の形態により、部品の位置合わせに関連するステップ200を説明する図である。ステップ200は、以下を含む。すなわち、
・センサを基板空洞に取り付けるステップ295と、
・基板91を円筒筐体90の下部に接続するステップ296と、
・アクチュエータ組立体10をレンズ鏡筒30に接続するステップ297と、
・傾斜面橋梁60をレンズ鏡筒30に接続するステップ298と、
・レンズ鏡筒30を円筒筐体90内に挿入し、固定するステップ299と
を有する。本実施の形態において適切に実施するには、センサを基板空洞に接続するステップ295は、本発明の新規なフリップチップ実装方法が用いられる。(後述する)
【0023】
再び図1Bに示すように、ステップ300は、一旦部品の位置合わせをすると、アクチュエータ組立体10を回転することなく、円筒筐体90に対するレンズ鏡筒30の垂直方向の位置を調整するステップである。レンズ鏡筒30は、レンズパッケージ(図示せず)の焦点距離を少なくとも実質的に撮像素子92上に焦点を結ぶよう、撮像素子92に対して調整される。
【0024】
傾斜面橋梁60を用いた一実施の形態において、傾斜面橋梁60は、焦点をテストするため特別に設計された治具を(図示せず)を用いて回転させられる。このような治具を用いることにより、カメラモジュールを、迅速に、製造ラインの設定により調整することができる。他の実施の形態においては、傾斜面橋梁60は、手動による回転を含むどのようなマニュアル的手段によっても回転することができる。
【0025】
本発明の他の実施の形態において、モジュールアセンブリから傾斜面橋梁60を削除しているが、治具(後述する)により、アクチュエータ組立体10を固定して保持している間に、レンズ鏡筒30を、それ自体の回転により調整する。本発明の一実施の形態において、レンズ鏡筒30は焦点をテストするため特別に設計された治具とともに回転する。他の実施の形態において、手動による回転を含むどのような方法によっても、レンズ鏡筒30を回転することができる。
【0026】
レンズ鏡筒30を一旦適切な焦点に調整すると、それを維持するために、調整した部品をシーリングするステップ400が実行される。図1Dは、本発明の一実施の形態において、シーリングの位置を示す側面図であり、円筒筐体90と、傾斜面橋梁60と、レンズ鏡筒30と、基板91と、撮像素子92とを示す。本発明の一実施の形態において、組立及び焦点合わせの前に、接着剤(図示せず)を部品の接触する箇所に注入する。これらの実施の形態において、接着剤が硬化したとき、部品の焦点が合っており、その焦点位置を維持する。一実施の形態においては、部品をシーリングするために熱圧着法を用いる。一実施の形態において、部品をシーリングするためにサーモソニックボンディング法を用いる。一実施の形態において、接着剤は、熱硬化エポキシ樹脂である。さらに他の実施の形態において、接着剤が硬化する間、部品を所定の位置に保持するために、紫外線硬化エポキシタグを用いる。
【0027】
本発明の好ましい実施の形態において、熱硬化エポキシ樹脂を部品が接触する面に挿入する。具体的には、熱硬化性エポキシ樹脂を、位置1、2、3、4に挿入する。次に、レンズ鏡筒30を、円筒筐体90に挿入し、焦点合わせを行う。一旦適切に焦点を合わせると、レンズ鏡筒30と、円筒筐体90とが接触する多くの位置で、紫外線硬化エポキシタグ5、6を使用する。紫外線硬化エポキシタグを硬化させるために紫外線を用い、紫外線硬化エポキシタグにより、熱硬化処理の間、部品を所定の位置に保持する。次に、焦点が合い、タグを貼付した部品を、熱硬化エポキシ樹脂を硬化させるために加熱する。紫外線硬化エポキシタグを使用することにより、典型的なカメラモジュール用途で用いられる材料に熱が及ぼす影響により通常起こりうるような、熱硬化エポキシ樹脂の硬化過程における熱によりレンズ鏡筒30と円筒筐体90が動いてしまうことがない。
【0028】
また、図1Dには、領域7、8、9からなる粒子トラップを示す。粒子トラップは、組立部品上又は組立部品間にあるバリ(図示せず)を領域8で捕捉し、領域9を通して撮像素子92の結像面上に落ちないようにする。
【0029】
図2は、本発明の一実施の形態である、レンズ鏡筒230と、傾斜面橋梁260と、円筒筐体290と、基板291とを備える超小型カメラモジュール201を詳細に示す分解斜視図である。説明を容易にするために、レンズや電気的接続のような多くの部品を意図的に省略している。
【0030】
基板291は、基板面293と、基板面293を貫通する開口292とを有する。本発明の一実施の形態において、撮像素子(図示せず)を、開口292の内部に設置している。本発明の一実施の形態において、電子部品289を、基板面293上に配置し、特にオートフォーカス機能を含む超小型カメラモジュール201に関連した様々な機能を制御するために用いる。好ましくは、本発明によれば、フリップチップ実装技術により、物理的、電子的に撮像素子(図示せず)を基板291に接続する(後述する)。
【0031】
円筒筐体290は、円筒面283と、円筒部288と、傾斜面287と、ロックキー溝286と、筐体基部285とを有する。本発明の一実施の形態において、筐体基部285は、筐体基部285の下側に、円筒筐体空洞(図示せず)を含んでいる。これらの実施の形態において、円筒筐体空洞(図示せず)は、円筒筐体290を基板291に接続して、電子部品289を収容する。
【0032】
傾斜面橋梁260は、リング259と、傾斜面橋脚(ramp foot)258と、円筒筐体位置決めリブ(barrel housing alignment rib)257とを有する。リング259は、円筒筐体290の円筒部288内に嵌まるようになっている。リング259を円筒部288内に配置すると、傾斜面橋脚258は傾斜面287上に乗り、円筒筐体位置決めリブ257は、円筒面283の内部表面に接触する。このように、円筒筐体290の内部で傾斜面橋梁260が傾斜面287上を回転しながら上下に動いて、傾斜面橋梁260の垂直位置が調整される。本発明の一実施の形態において、多くのタブ256が、リング259上に配置されている。タブ256は、製造ラインの設定において、治具(図示せず)がリング259をつかむことによって、リング259を回転させるために用意される。
【0033】
レンズ鏡筒230は、孤立リッジ(stand-off ridge)226を有する連続した円筒面229を備え、孤立リッジ226は、円筒面229の上部と下部とを分離するように配置される。レンズ鏡筒230は、さらに、アクチュエータ筐体位置決めリブ228と、レンズ鏡筒空洞227と、ロックキー突出部225とを備える。円筒面229の下部はリング259内にあり、上向きの力がリング259に作用した場合に、孤立リッジ226により、リング259が円筒面229の上端部以上に押されるのを防止する。したがって、基板291に対してレンズ鏡筒230を回転することなくZ軸方向にレンズ鏡筒230を移動することが可能となる。レンズ鏡筒230が傾斜面橋梁260内にあるときは、傾斜面橋梁260は、円筒面229の下部の周囲を自由に回転することができる。レンズ鏡筒230と、傾斜面橋梁260とがこのように接続され、傾斜面橋梁260が、円筒筐体290内にあるときは、傾斜面橋脚258が傾斜面287上に乗っている間に、ロックキー突出部225がロックキー溝286に嵌まる。ロックキー突出部225がロックキー溝286内の位置を維持している間に、レンズ鏡筒230がZ軸方向に移動することができるように、ロックキー突出部225は、ロックキー溝286に嵌まるのに必要な長さよりも長く設計されている。この方法で接続すると、傾斜面橋梁260が回転して、傾斜面287上を移動するので、レンズ鏡筒230は、それ自身は回転せずに垂直方向に押し上げられる。
【0034】
組立部品を組み立てると、アクチュエータ組立体(図示せず)を任意的にレンズ鏡筒230の先端に接続し、撮像素子(図示せず)を、円筒部288の下部に配置する。本発明の一実施の形態において、アクチュエータ組立体(図示せず)及びレンズ鏡筒230は、レンズパッケージ(図示せず)を構成するレンズ(図示せず)と組み合わされ、このレンズパッケージは、所定の焦点(示さず)を有している。傾斜面橋梁260を回転させることによって、傾斜面橋脚258が傾斜面287上を上下に移動し、レンズ鏡筒230又はアクチュエータ組立体(図示せず)を回転させずに、傾斜面橋梁260をZ軸方向に押し上げることにより、撮像素子92に対してレンズパッケージの垂直方向の高さを調整することができる。このようにして、撮像素子92に焦点を結ぶように、レンズパッケージを調整する。
【0035】
図3は、本発明の一実施の形態である超小型カメラモジュール301の分解斜視図である。図3に示す超小型カメラモジュール301は、図2に示す傾斜面橋梁260ではなく、アーム361を用いることによって、レンズ鏡筒330を回転させずに、撮像素子(図示せず)対してレンズ鏡筒330を垂直方向に移動する代替方法を提供するものである。超小型カメラモジュール301は、円筒筐体390と、レンズ鏡筒330と、アクチュエータ組立体310と、垂直調整治具(vertical adjustment fixture)360とを備える。円筒筐体390は、円筒面389と、円筒筐体空洞388と、傾斜面(図示せず)と、筐体基部385とを備える。レンズ鏡筒330は、円筒面329と、レンズ鏡筒位置決めリブ328と、レンズ鏡筒空洞327と、傾斜面橋脚358とを備える。本発明の一実施の形態において、治具(図示せず)によってレンズ鏡筒330をつかみ、製造ラインの設定において回転できるようにするため孤立リップ(stand-off lip)326を用意している。円筒面329の下部を円筒筐体390内に配置する。円筒面329の下部を円筒筐体390に完全に挿入すると、レンズ鏡筒330の傾斜面橋脚358は、傾斜面(図示せず)と接触し、レンズ鏡筒330が円筒筐体390内で回転するにつれて、傾斜面橋脚358は、傾斜面(図示せず)上を上昇する。レンズ鏡筒330が回転する間、レンズ鏡筒位置決めリブ328は、円筒面389の内部表面に接触している。
【0036】
アクチュエータ組立体310は、アクチュエータ組立体310と、他の光学部品(図示せず)と、画像を捕捉するために用いられるレンズ(図示せず)に光を通過させる経路(conduit)309を有している。さらに、アクチュエータ組立体310の下部は、チャネル(channel)307を定めるリッジ(ridges)308及び外枠306を有する。その内部に円筒状リッジ(cylindrical ridge)325が嵌まるようにチャネル307を構成する。このようにして、アクチュエータ組立体310をレンズ鏡筒330の先端に接続する。
【0037】
垂直調整治具360は、外枠(shell)306と、空洞(cavity)305とを備える。空洞305は、アクチュエータ組立体310を、その上方から嵌め込んでおり、アクチュエータ組立体310は、空洞305内で回転することができない。本発明の一実施の形態において、垂直調整治具360は、アーム361と連結している。これらの実施の形態において、アーム361は、製造ライン設定において、自動的にカメラモジュール焦点を調整するために用いられる装置(図示せず)と接続している。
【0038】
本発明の他の目的は、特に、オートフォーカス及びシャッタ機能を含むカメラ用途に必要な他の電子部品を収容する基板に、撮像素子を取り付ける新規な方法を提供することによって、モジュールの大きさを縮小することである。従来の行われていた基板に撮像素子を接続する方法は、従来のワイヤボンディング技術を用いて基板上に撮像素子を接続するものである。しかしながら、チップ設計者は、ワイヤボンディングのための接続パッドにより、接続パッドに撮像素子の入力を接続するのに必要なスペースを準備した基板面上に部品を広げなければならないので、この技術では、スペースが無駄になる。したがって、本発明の目的は、撮像素子専用の基板表面上のスペースの量を減らすために、フリップチップ実装技術を用いて、基板に撮像素子を接続することにある。
【0039】
図4Aは、撮像素子499、基板組立体498及び円筒筐体490を示す部分分解斜視図である。基板組立体498は、基板面401を有し、基板面401の底面に空洞(図示せず)を有する。開口497は、基板面401を貫通している。さらにまた、多くの電子部品489を基板面401に接続している。
【0040】
さらに、基板組立体498は、多くの接続パッド402を含む。接続パッド402は、基板組立体498の側面及び底面(図4Aには示さず)にある。接続パッド402は、撮像素子499及び電子部品489を外部の電子デバイスに電気的に接続する。本発明の一実施の形態において、接続パッド402の配置により、小型カメラモジュールを多くの一般的なカメラ用途に用いることができる。他の実施の形態において、接続パッド402は、特殊用途のために特別に設計されることもある。
【0041】
撮像素子499は、結像面480(ドットパターンで示す)と、接続面483とを有する。結像面480は、撮像素子499の一部であり、実質的に画像データを受信し処理する。本発明の一実施の形態において、結像面480は、CCDアレーからなる。本発明の他の実施の形態において、結像面480は、CMOSセンサアレーからなる。一般に、結像面480は、集光に用いられるあらゆる従来のセンサ構成であってよい。撮像素子の接続面483は、基板への接続を確保し、撮像素子499及び基板の電子部品489の入力と出力(図示せず)との間の電気的接続の手段となるボンディング領域を有する。望ましくは、フリップチップ実装技術を用いて、導電性バンプ495によって撮像素子499を基板組立体498に接続する。しかしながら、本発明のフリップチップ接続は、従来のフリップチップ実装と少し異なる。すなわち、接続のために使用される導電性バンプ495を、結像面480と同じ面側に設置するとともに、基板組立体498の下部を介して基板組立体498と接続することとしている。導電性バンプ495を、撮像素子499の入出力(図示せず)と、基板面401上の電子部品489との間での電気的接続手段として用いる。
【0042】
基板組立体498の開口497は、基板組立体498に接続されたときに、撮像素子499の結像面480が開口497を介して露出するとともに、接続面483が実質的に見えなくなるように構成される。このように、電子部品の実装スペースは撮像素子499の接続面483の大きさによって影響を受けないので、電子部品489を実装可能な基板面401上のスペースの合計を最大化することができる。これにより、基板組立体498をより小さくするとともに、モジュール(図示せず)をより小さくすることができる。
【0043】
円筒筐体490は、円筒面484と、円筒筐体空洞488と、傾斜面487と、ロックキー溝486と、筐体基部485とを有する。筐体基部485を基板組立体498の表面に接続し、電子部品489を収容するための空洞(図示せず)を更に備える。
【0044】
図4Bは、本発明の一実施の形態であるフリップチップ接続を用いた超小型カメラモジュール400の断面図である。図に示すように、アクチュエータ組立体410をレンズ鏡筒430に接続し、レンズ鏡筒430を更に円筒筐体490に接続する。本発明の一実施の形態において、レンズ鏡筒430は、上述したように傾斜面橋梁460を回転させることによって、アクチュエータ組立体410を回転させずに動かすことができる。本発明の他の実施の形態において、レンズ鏡筒430は、治具によってアクチュエータ組立体410を保持し、上述したレンズ鏡筒430を回転させることによって動かすことができる。
【0045】
さらに、撮像素子499を、基板組立体498の底面に接続する。基板組立体498は、基板空洞496と、この基板空洞496を貫通する開口497とを備える。望ましくは、撮像素子499が基板空洞496内で垂直方向に基板空洞496を完全に収容する。さらに、多くの電子部品489を基板組立体498に接続する。
【0046】
導電性バンプ495を介して、撮像素子499を基板組立体498に接続する。導電性バンプ495は、撮像素子499を基板組立体498に接続し、そして、結像面(図示せず)と電子部品489の入出力(図示せず)との間の電気接続手段を提供するよう形成される。本発明の一実施の形態において、熱及び圧力を加えることによる熱圧着法により、撮像素子499を基板組立体498に接続する。他の実施の形態において、サーモソニックボンディング法により、撮像素子499を基板組立体498に接続する。さらに、他の実施の形態において、熱伝導性接着剤によって、撮像素子499を基板組立体498に接着する。一般に、撮像素子499を基板組立体498に接続するために、あらゆるボンディング技術を用いることができる。
【0047】
本発明の一実施の形態において、撮像素子499及び電子部品489と、カメラ機構にある他の電子部品とを電気的に接続するために、多くの接続パッド402が必要となる場合がある。一実施の形態において、接続パッド402は、基板組立体498の一部として一体的に形成される。他の実施の形態において、接続パッド402は、基板組立体498の底面及び側面に接続される。このように、超小型カメラモジュール400は、特に、携帯電話機、PDA、超小型カメラ搭載機器のような電子機器に簡単に接続することができる。
【0048】
フリップチップ実装技術を用いて、基板組立体498に撮像素子499を接続する方法により、発明の目的であるカメラモジュールの大きさを縮小するという本発明の目的を達成することができる。上述したように、本発明の他の目的は、撮像素子499に対してアクチュエータ組立体410を回転させずに、カメラモジュール400のレンズパッケージに焦点を合わせる能力を含む。
【0049】
本願は、電力増幅回路の構成及び動作の原理を明瞭に開示するために、詳細を組み込んだ特定の実施の形態に関連して本発明を説明した。様々な図面に示し、説明した部品の多くは、必要な結果を得るために変更でき、この説明は、このような変更も含まれるように解釈される。したがって、この説明における特定の実施の形態及び詳細な説明は、添付の特許請求の範囲を限定する意図はない。本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、選択された実施の形態を変更することができることは、当業者にとって明らかである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)(1)垂直方向に増加する勾配を有する少なくとも1つの傾斜面を、その内部に含む円筒筐体を準備し、(2)レンズパッケージの第1の部分を含むレンズ鏡筒を準備し、(3)上記レンズパッケージの第2の部分を含むアクチュエータ組立体を準備することにより、該アクチュエータ組立体が上記円筒筐体に対して垂直方向に移動するように、該円筒筐体に対する該アクチュエータ組立体の回転位置を維持する手段を提供する組立部品を準備するステップと、
(b)(1)上記円筒筐体に上記レンズ鏡筒を接続し、(2)上記レンズ鏡筒に上記アクチュエータ組立体を接続するとにより、上記組立部品を接続して、上記レンズパッケージの第1の部分と上記レンズパッケージの第2の部分を組み合わせて、焦点を有するカメラモジュールレンズパッケージを組み立てるステップと、
(c)上記円筒筐体に対して上記アクチュエータ組立体を回転させずに、該円筒筐体に対する上記カメラモジュールレンズパッケージの垂直位置を調整することによって、該円筒筐体に対する該カメラモジュールレンズパッケージの焦点を調整するステップと、
(d)上記焦点を一旦調整した後、上記レンズ鏡筒を上記円筒筐体に永久に接続するステップとを有する超小型カメラモジュールの製造方法。
【請求項2】
(a)上記アクチュエータ組立体が円筒筐体に対して垂直方向に移動するように、円筒筐体に対するアクチュエータ組立体の回転位置を維持する手段である、少なくとも1つの傾斜面橋脚を有する傾斜面橋梁を準備するステップと、
(b)上記レンズ鏡筒上の上記円筒筐体に接触する位置に配置された少なくとも1つのロックキー突出部を準備するステップと、
(c)上記円筒筐体内の上記レンズ鏡筒に接触する位置に配置された少なくとも1つのロックキー溝を準備するステップと、
(d)上記傾斜面橋梁を上記レンズ鏡筒に接続して、該傾斜面橋梁上に働く鉛直力を、該レンズ鏡筒上に作用させるステップと、
(e)上記少なくとも1つのロックキー突出部を、上記少なくとも1つの傾斜面橋脚が上記少なくとも1つの傾斜面上に位置するように、上記少なくとも1つのロックキー溝に挿入するステップと、
(f)上記傾斜面橋梁を上記レンズ鏡筒の回りに回転させて、上記少なくとも1つの傾斜面橋脚を上記傾斜面上を垂直方向に移動させるステップとを更に有し、
上記傾斜面橋梁は、鉛直力を上記レンズ鏡筒上に作用させ、上記少なくとも1つのロックキー溝に挿入された上記少なくとも1つのロックキー突出部は、上記円筒筐体に対する該レンズ鏡筒の回転を阻止することによって、上記カメラモジュールレンズパッケージの焦点を、上記アクチュエータ組立体を該円筒筐体に対して回転させずに、調整することを特徴とする請求項1記載の超小型カメラモジュールの製造方法。
【請求項3】
(a)上記アクチュエータ組立体が円筒筐体に対して垂直方向に移動するように、円筒筐体に対するアクチュエータ組立体の回転方向の位置を維持する手段である治具を準備するステップと、
(b)(1)レンズ鏡筒上部と、レンズ鏡筒下部とを準備し、(2)上記レンズ鏡筒を上記円筒筐体に接続したときに、上記少なくとも1つの傾斜面上に位置する、上記レンズ鏡筒下部に少なくとも1つのレンズ鏡筒脚を準備することにより、上記レンズ鏡筒を準備するステップと、
(c)上記アクチュエータ組立体を上記レンズ鏡筒に接続した後に、上記治具を該アクチュエータ組立体の上方に配置し、該治具は、該アクチュエータ組立体を上記円筒筐体に対して所定の位置に保持するとともに、該アクチュエータ組立体を、当該治具内に保持しながら垂直方向に移動する手段を提供するステップと、
(d)上記レンズ鏡筒を回転して、上記少なくとも1つのレンズ鏡筒脚を、上記傾斜面上を垂直方向に移動させるステップとを更に有し、
上記傾斜面橋梁は、鉛直力を上記レンズ鏡筒に作用させることによって、上記カメラモジュールレンズパッケージの焦点を、上記アクチュエータ組立体を上記円筒筐体に対して回転させずに、調整することを特徴する請求項1記載の超小型カメラモジュール製造方法。
【請求項4】
上記アクチュエータ組立体を治具内に保持しながら、垂直方向に移動する手段は、上記アクチュエータ組立体の垂直方向の移動に合わせて、上記治具を自動的に垂直方向に移動させることを特徴する請求項3記載の超小型カメラモジュールの製造方法。
【請求項5】
上記該アクチュエータ組立体を治具内に保持しながら垂直方向に移動する手段は、上記治具内における上記アクチュエータ組立体の上下移動を可能にする余分な垂直方向の空間を、該治具内に有することを特徴する請求項3記載の超小型カメラモジュールの製造方法。
【請求項6】
(a)上記円筒筐体の下部に円筒筐体空洞を設けるとともに、該円筒筐体に開口を設けるステップと、
(b)上記アクチュエータ組立体と電気通信する電子部品がその上面に配置された基板を準備するステップと、
(c)上記電子部品が上記円筒筐体空洞内に完全に嵌まるように、上記基板の上面を上記円筒筐体に接続するステップとを更に有し、
光が上記円筒筐体内を通過して、上記円筒筐体空洞に到達できることを特徴する請求項1記載の超小型カメラモジュールの製造方法。
【請求項7】
(a)上記電子部品と電気通信する撮像素子を準備するステップと、
(b)上記撮像素子を上記基板に接続するステップとを更に有する請求項6記載の超小型カメラモジュールの製造方法。
【請求項8】
(a)上記基板に開口を設けるステップと、
(b)上記基板の底面に基板空洞を設けるステップと、
(c)上記撮像素子を、フリップチップ実装技術を用い、上記基板空洞を介して上記基板に接続するステップとを更に有し、
光が上記円筒筐体内を通過し、上記円筒筐体空洞を通過し、上記開口を通過して上記基板空洞に入射できることを特徴する請求項7記載の超小型カメラモジュールの製造方法。
【請求項9】
(a)電子部品がその上面に配置された基板組立体と、
(b)上記基板組立体の底面に形成された基板空洞と、
(c)光が通過できるように、上記基板組立体の上面から上記基板空洞に通る開口とを備える小型カメラ用途に用いられる基板装置。
【請求項10】
結像面及び接続面を有する撮像素子を更に備え、
上記結像面は上記接続面によって取り囲まれており、該接続面を上記基板組立体にボンディングすることによって、該結像面を損傷することなく、該結像面を該基板組立体に接続できることを特徴する請求項9記載の基板装置。
【請求項11】
上記撮像素子は、上記基板空洞内に略完全に配置されており、該撮像素子は、該基板空洞の下部の外に広がっておらず、上記結像面は、上記開口に面しており、上記接続面は、該基板空洞に機械的及び電気的に接続しており、該結像面の全体が、該開口を介して視認できることを特徴とする請求項10記載の基板装置。
【請求項12】
上記撮像素子を、フリップチップ実装技術を用いて、上記基板空洞に接続することを特徴とする請求項11記載の基板装置。
【請求項13】
(a)(1)上面及び底面を有する筐体基部と、(2)上記筐体基部の上面に配置され、該上面がその一部を構成する内部表面が形成された円筒部と、(3)上記内部表面上に配置され、垂直方向に増加する勾配を有する少なくとも1つの傾斜面と、(4)上記内部表面上に配置された少なくとも1つのロックキー溝とを有する円筒筐体と、
(b)(1)上部シリンダ、下部シリンダ及び該上部シリンダと該下部シリンダ間に配置された孤立リッジを有するシリンダ部と、(2)上記下部シリンダから下方に延びる少なくとも1つのロックキー突出部と、(3)上記シリンダ部内に含まれるレンズパッケージの第1の部分とを有するレンズ鏡筒組立体と、
(c)(1)リング上部及びリング下部を有するリングと、(2)上記リング下部から下方に延びる少なくとも1つの傾斜面橋脚とを有する傾斜面橋梁と、
(d)上記上部シリンダに接続されたアクチュエータ組立体とを備え、
上記傾斜面橋梁は、上記下部シリンダの上方に位置し、該傾斜面橋梁は、上記リング下部に力が加えられたときに、上記孤立リッジに力を作用させ、
上記レンズ鏡筒は、上記円筒部内に位置し、上記少なくとも1つのロックキー突出部は、上記少なくとも1つのロックキー溝内に嵌まり、上記少なくとも1つの傾斜面橋脚は、上記少なくとも1つの傾斜面に接触することを特徴とする超小型カメラ。
【請求項14】
上記筐体基部は、
(a)その底面に設けられた円筒筐体空洞と、
(b)上記内部表面から上記円筒筐体空洞に通じる当該筐体基部内の経路とを更に有することを特徴する請求項13記載の超小型カメラ。
【請求項15】
(a)上記筐体基部の底面に接続される基板を更に備え、
上記基板は、
(1)上記円筒筐体空洞内に完全に嵌まる電子部品が配置された基板上面と、
(2)チャンバが設けられた基板底面と、
(3)当該基板を貫通する開口と、
(4)上記チャンバ内に配置され、フリップチップ実装技術を用いて当該基板に接続され、上記電子部品と電気通信する撮像素子とを有し、
光が上記アクチュエータ組立体から、上記レンズ鏡筒を通過し、上記円筒筐体の経路を通過し、上記基板の開口を通過して、上記撮像素子に入射することを特徴する請求項14記載の超小型カメラ。
【請求項16】
上記撮像素子は、電荷結合素子のアレーであることを特徴とする請求項15記載の超小型カメラ。
【請求項17】
上記撮像素子は、CMOSセンサのアレーであることを特徴とする請求項15記載の超小型カメラ。
【請求項18】
(a)(1)上面及び底面を有する筐体基部と、(2)上記筐体基部の上面に配置され、床面によって円筒容積を画定する円筒部と、(3)上記床面上に配置され、垂直方向に増加する勾配を有する少なくとも1つの傾斜面とを有する円筒筐体と、
(b)(1)シリンダ部と、(2)上記シリンダ部内に含まれるレンズパッケージの第1の部分と、(3)上記シリンダ部の下部から下方に延びる少なくとも1つのレンズ鏡筒脚とを有するレンズ鏡筒組立体と、
(c)上記レンズ鏡筒組立体に接続されたアクチュエータ組立体と、
(d)上記アクチュエータ組立体を収容するように設計されたチャンバを有する治具とを備え、
上記レンズ鏡筒組立体は、上記円筒容積内に収まり、上記少なくとも1つのレンズ鏡筒脚は、上記少なくとも1つの傾斜面に接触し、該レンズ鏡筒組立体が上記円筒筐体内で回転するときに、該少なくとも1つの傾斜面上を上昇し、
上記レンズ鏡筒組立体は、上記少なくとも1つのレンズ鏡筒脚が上記少なくとも1つの傾斜面を上昇するときに、垂直成分及び回転成分からなる力を上記アクチュエータ組立体上に及ぼし、
上記レンズ鏡筒組立体が、上記垂直成分及び回転成分からなる力を上記アクチュエータ組立体に及ぼしたときに、上記治具は、該回転成分に抵抗し、該垂直成分には抵抗しないことを特徴する超小型カメラ。
【請求項19】
上記筐体基部は、
(a)その底面に設けられた円筒筐体空洞と、
(b)当該筐体基部の床面から上記円筒筐体空洞に通じる当該筐体基部内の経路とを更に有することを特徴する請求項18記載の超小型カメラ。
【請求項20】
(a)上記筐体基部の底面に接続される基板を更に備え、
上記基板は、
(1)上記チャンバ内に完全に嵌まる電子部品が配置された基板上面と、
(2)上記チャンバが設けられた基板底面と、
(3)当該基板を貫通する開口と、
(4)上記チャンバ内に配置され、フリップチップ実装技術を用いて当該基板に接続され、上記電子部品と電気通信する撮像素子とを有し、
光が上記アクチュエータ組立体から、上記レンズ鏡筒を通過し、上記円筒筐体の経路を通過し、上記基板の開口を通過して、上記撮像素子に入射することを特徴する請求項19記載の超小型カメラ。
【請求項21】
(a)(1)筐体接触面を有し、垂直方向に増加する勾配を有する少なくとも1つの傾斜面をその内部に含み、該筐体接触面上に少なくとも1つのロックキー溝を有する円筒筐体を準備し、(2)鏡筒接触面を有し、焦点を有するレンズパッケージを含み、該鏡筒接触面に少なくとも1つのロックキー突出部を有するレンズ鏡筒を準備し、(3)少なくとも1つの傾斜面橋脚を有する傾斜面橋梁を準備することにより、組立部品を準備するステップと、
(b)(1)上記傾斜面橋梁を上記レンズ鏡筒に接続して、該傾斜面橋梁上に働く鉛直力を、上記レンズ鏡筒に作用させ、(2)上記鏡筒接触面を上記筐体接触面に接触させ、上記少なくとも1つのロックキー突出部を上記少なくとも1つのロックキー溝内に配置し、上記少なくとも1つの傾斜面橋脚を上記少なくとも1つの傾斜面に接触させることにより、上記組立部品を接続するステップと、
(c)上記傾斜面橋梁を上記レンズ鏡筒の周りを回転させて、上記少なくとも1つの傾斜面橋脚を上記傾斜面上を垂直方向に移動させ、該傾斜面橋梁が、鉛直力を該レンズ鏡筒上に作用させ、上記少なくとも1つのロックキー溝に挿入された上記少なくとも1つのロックキー突出部が、上記円筒筐体に対する該レンズ鏡筒の回転を阻止することによって、上記焦点を、該レンズ鏡筒を該円筒筐体に対して回転させずに、調整するステップと、
(d)上記レンズ鏡筒を上記円筒筐体に永久に接続するステップとを有する超小型カメラモジュールの製造方法。
【請求項22】
(a)光が上記円筒筐体を通過できるように、該円筒筐体の下部に円筒筐体空洞を設けるとともに、該円筒筐体に開口を設けるステップと、
(b)上記超小型カメラモジュールの動作のために必要であり、該超小型カメラモジュールと電気通信する電子部品がその上面に配置された基板を準備するステップと、
(c)上記基板に開口を設けるステップと、
(d)光が上記円筒筐体内を通過し、上記円筒筐体空洞を通過し、上記開口を通過して入射できるように、上記基板の底面にチャンバを設けるステップと、
(e)上記電子部品と電気通信する撮像素子を準備するステップと、
(f)上記撮像素子を、フリップチップ実装技術を用い、上記チャンバを介して上記基板に接続するステップと、
(g)上記電子部品が上記円筒筐体空洞内に完全に嵌まるように、上記基板の上面を上記円筒筐体に接続するステップとを更に有する請求項21記載の超小型カメラモジュールの製造方法。
【請求項23】
(a)(1)上面及び底面を有する筐体基部と、(2)上記筐体基部の上面に配置され、床面によって円筒容積を画定する円筒部と、(3)上記床面上に配置され、垂直方向に増加する勾配を有する少なくとも1つの傾斜面と、(4)上記床面上に配置された少なくとも1つのロックキー溝とを有する円筒筐体と、
(b)(1)その上部と下部間に配置された孤立リッジを有する連続したシリンダ部と、(2)上記シリンダ部の下部に配置され、該シリンダ部の下部から下方に延びる少なくとも1つのロックキー突出部と、(3)上記シリンダ部内に収容されるレンズパッケージ部の第1の部分とを有するレンズ鏡筒組立体と、
(c)(1)リング上部及びリング下部を有するリングと、(2)上記リング下部から下方に延びる少なくとも1つの傾斜面橋脚とを有する傾斜面橋梁とを備え、
上記傾斜面橋梁は、上記シリンダ部の下部の上方に位置し、該傾斜面橋梁は、鉛直力が上記リング下部に加えられたとき、上記孤立リッジに力を作用し、
上記少なくとも1つのロックキー突出部が上記少なくとも1つのロックキー溝内に嵌まり、上記少なくとも1つの傾斜面橋脚が上記少なくとも1つの傾斜面と接触するように、上記レンズ鏡筒組立体を上記円筒部内に配置することを特徴とする超小型カメラ。
【請求項24】
上記筐体基部は、
(a)その底面に設けられた円筒筐体空洞と、
(b)当該筐体基部の床面から上記円筒筐体空洞に通じる該筐体基部内の経路とを更に有することを特徴する請求項23記載の超小型カメラ。
【請求項25】
(a)上記筐体基部の底面に接続される基板を更に備え、
上記基板は、
(1)上記円筒筐体空洞内に完全に嵌まる電子部品が配置された基板上面と、
(2)上記チャンバが設けられた基板底面と、
(3)当該基板を貫通する開口と、
(4)上記チャンバ内に配置され、フリップチップ実装技術を用いて当該基板に接続され、上記電子部品と電気通信する撮像素子とを有し、
光が上記レンズ鏡筒から、上記円筒筐体の経路を通過し、上記基板の開口を通過し、上記撮像素子に入射することを特徴する請求項24記載の超小型カメラ。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【公表番号】特表2011−503635(P2011−503635A)
【公表日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−517011(P2010−517011)
【出願日】平成20年7月15日(2008.7.15)
【国際出願番号】PCT/US2008/008708
【国際公開番号】WO2009/014627
【国際公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【出願人】(506380075)フレクストロニクス エーピー,リミテッド ライアビリティ カンパニー (15)
【Fターム(参考)】