説明

カメラ援用のセンサ撮像システムおよび多方向撮像システム

【課題】
物体の画像を得る低価格な感知システム、物体の複数の方向に対応したセンサ情報を生成する低価格な感知システムを提供する。
【解決手段】
カメラ画像情報を生成する光および/または赤外線カメラ部と、生成したカメラ画像情報に基づいて被写体を検出する処理制御部と、検出した被写体の部分をつぎつぎと走査して、走査した被写体の部分それぞれに対応する複数の画像情報を生成するセンサ部とを備え、センサ部は、マイクロ波および/またはミリ波および/またはテラヘルツ波の周波数範囲で動作可能であり、処理制御部は、複数の画像情報と、生成したカメラ画像情報とに基づいて、被写体の画像を作成する、カメラ援用のセンサ撮像システムを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、輻射測定撮像システム、セキュリティスクリーニング、密輸物検出、マイクロ波スクリーニング、ミリ波スクリーニング、テラヘルツ波スクリーニングの分野に関する。本発明は、マイクロ波および/またはミリ波および/またはテラヘルツ波の範囲の周波数で動作可能な、カメラ援用のセンサ撮像システムおよび多方向撮像システムに関する。
【背景技術】
【0002】
センサ撮像システムは、例えば、医療関連、産業関連(例えば品質制御)、セキュリティ/監視関連など、広く応用されていることが知られている。
【0003】
センサ撮像システムに用いるセンサの種類は、その用途に応じて選択される。センサとしては、例えばマイクロ波センサやX線センサなどが挙げられる。波長が1000mm〜1mmの電磁波を、一般にマイクロ波という。マイクロ波の定義としては、他にも、300mmをスペクトルの上限とし、10mmをその下限とするものもある。波長が100mm〜10mmの電磁波は一般にセンチメートル波といい、波長が10mm〜1mmの電磁波は一般にミリ(メートル)波という。1mm〜0.1mmについては、一般にサブミリ波とされるが、サブミリ波には遠赤外線以下のより短い波長まで含めることもある。サブミリ波のことをテラヘルツ波ということもある。波長が短いほど、到達可能な解像度は上がる。マイクロ波、ミリ波、サブミリ波は衣服などを透過するため、人が衣服の下に持っている物体を検出するのに用いることができる。
【0004】
センサには、能動的なものと受動的なものとがある。能動的センサは、物体に向けて自ら電磁波を発し、物体を通過した電磁波を感知する(受け取る)か、または物体から反射した電磁波を感知する(受け取る)。マイクロ波センサ、ミリ波センサ、テラヘルツ波センサは後者で、反射波を検出する。センサから出た電磁波は、物体からそのまま反射されるのではなく、反射される際の作用として、例えば、変換、変調、減衰することや、周波数が変化することがある。「反射波」という表現を使用する場合は、このように物体より放出/反射/生成されて返出される電磁波全てを指すものとする。マイクロ波のスペクトル範囲をもつ能動的センサは、一般にレーダセンサという。受動的センサも、物体が発した電磁波を感知するが、電磁波を生成して物体に向けて発することない。受動的センサの例としては、例えば、物体が発したミリ波および/またはサブミリ波をプランクの法則(黒体放射)にしたがって感知するセンサなどがあり、近頃は、人目にはつかないように服の下に隠し持つなどした凶器、液体、爆発物、刃物、金属などの密輸物をチェックすることが必要な空港などの現場でセキュリティスクリーニング装置に使用されている。
【0005】
物体の画像を得るには、感知装置(走査装置)が2次元視野を走査する必要がある。このために、大きく複雑で高価な2次元センサアレイ(例えばマイクロ波センサアレイ)が開発された。このようなセンサは一般には軍用として普及している。2次元センサアレイ自体は、走査した被写体について、複数の方向(面)に対応する画像をそれぞれ与えるものではない。例えば、人がセンサアレイから逃れるように持った物体を検出することはできず、立体画像を得ることはできないなど、2次元センサアレイには問題がある。一般に医療関連やセキュリティ関連により普及しているセンサはもっと複雑ではないものであり、視野が0次元または1次元しかなく、被写体のまわりを機械的に動かしたり、被写体への方向に沿って機械的に動かしたりする機構となっている。この場合、センサに可動性を与えるには大きく複雑な機械構造が必要となり、走査中は被写体(例えば人)が静止していることが必要となる。この技術は不便であり、走査対象の人に対して、気づかれないように走査を行うことにも役に立たない。また、必要となる機械構造のせいで高額となり、走査対象の人が多い場所には設置しきれない。しかしながら、この技術は、被写体の複数の方向に対応する画像を与えるものである。さらに、センサではなく、被写体である人が回転することで、その複数の方向を与える技術も知られている。この技術における問題も、センサが回転する場合と同じである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、従来技術に見られる上述の問題のうち少なくともいくつかを解決し、物体の画像を得る低価格な感知システム、物体の複数の方向に対応したセンサ情報を生成する低価格な感知システムを提供することである。当該課題は、本発明に係るカメラ援用のセンサ撮像システム、および本発明に係る多方向撮像システムによって解決される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るカメラ援用のセンサ撮像システムは、カメラ画像情報を生成する光および/または赤外線カメラ部と、生成したカメラ画像情報に基づいて被写体を検出する処理制御部と、検出した被写体の部分をつぎつぎと走査して、走査した被写体の部分それぞれに対応する複数の画像情報を生成するセンサ部とを備える。センサ部は、マイクロ波および/またはミリ波および/またはテラヘルツ波の周波数範囲で動作可能である。処理制御部は、複数の画像情報と、生成したカメラ画像情報とに基づいて、被写体の画像を作成する。
【0008】
処理制御部は、生成したカメラ画像情報に基づいて、検出した被写体の部分を決定し、センサ部を制御して、決定した被写体の部分をつぎつぎと走査するようにしてもよい。ここで、カメラ援用のセンサ撮像システムは、被写体のどの部分が走査済みであるか示す情報を記憶する記憶部をさらに備え、被写体の部分の決定は、記憶された情報に基づいて行われるようにしてもよい。
【0009】
処理制御部は前記被写体の運動を判定し、前記センサ部の制御および/または前記画像の作成は、判定した前記運動に基づいて行われるようにしてもよい。
【0010】
センサ部は、1次元視野を走査し、対応する直線画像情報を生成する直線センサを備えるようにしてもよい。
【0011】
直線センサは、1次元視野を作成するための電気的に選択可能な複数のアンテナビーム方角を与えるようにしてもよい。
【0012】
センサ部は、直線センサ、または直線センサの1次元視野を補う鏡を回転可能なようにセンサ部に設置することで、2次元視野を与えるようにしてもよい。
【0013】
画像の作成は、画像情報、または画像情報から得たデータを、生成した前記カメラ画像情報に基づいて2次拙象空間に配置して行うようにしてもよい。
【0014】
画像は、被写体によって放出または反射されてセンサ部が受け取った電磁波に対応するようにしてもよい。
【0015】
処理制御部は、被写体までの1または2以上の距離を判定し、画像の作成は、判定した1または2以上の距離に基づいて行われるようにしてもよい。
【0016】
処理制御部は、検出した被写体がセンサ部へ近づいてくる場合、または被写体により良い画像を得るべき領域がある場合、センサ部を制御して被写体の領域を再走査させるようにしてもよい。ここで、かかる再走査は、例えば同一の解像度で行うことができる。あるいは、アンテナ走査のステップサイズを小さくすることで、より高度な解像度で行うこともできる(例えば被写体により良い画像を得るべき領域がある場合)。
【0017】
カメラ援用のセンサ撮像システムは、1または2以上の反射体をさらに備え、センサ部は、検出した前記被写体の第2部分をつぎつぎと走査し、前記第2部分にそれぞれ対応する複数の第2画像情報を生成し、前記センサ部は反射体を介して前記第2部分を走査し、直接に、または別の反射体を介して第1部分を走査し、第1画像情報は前記被写体の第1方向に対応し、前記第2画像情報は前記被写体の第2方向に対応しており、前記画像の作成は前記第2画像情報にさらに基づいて行われるか、または前記処理制御部は、第2画像情報または生成された前記画像情報に基づいて被写体の第2画像を作成するようにしてもよい。
【0018】
本発明に係る多方向撮像システムは、1または2以上の反射体と、マイクロ波および/またはミリ波および/またはテラヘルツ波の周波数範囲で動作可能であり、被写体の第1方向および第2方向を走査するセンサ部とを備え、第2方向は、反射体を介して走査され、第2方向は、直接に、または別の反射体を介して走査されるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係るカメラ援用の撮像システムの第1の実施形態の正面図および上面図の概略図を示す。
【図2】第1の実施形態のセンサ部の概略図を示す。
【図3】第1の実施形態を拡張し、被写体の2側面を走査できるようにしたカメラ・センサ構成を示す。
【図4】本発明に係るカメラ援用の撮像システムの第2の実施形態の概略図である。
【図5A】従来の走査技術を示す。
【図5B】本発明に係る走査技術を示す。
【図5C】本発明に係る走査技術を示す。
【図6】距離に関するスポットサイズ(ピクセルサイズ)の変化の説明図を示す。
【図7】本発明に係る多方向撮像システムの第1の実施形態の概略図を示す。
【図8】本発明に係る多方向撮像システムの第2の実施形態の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
基本的に、カメラ援用のセンサ撮像システムとは、カメラをセンサと(空間的に)同期したものであり、カメラが生成する情報に基づいて、小さなセンサ画像(ピクセルまたはピクセル群)からセンサ画像を作り上げることができる。
【0021】
図1は、本発明に係るカメラ援用のセンサ撮像システムの第1の実施形態の正面図および上面図の概略図を示す。撮像システムは、カメラ1、センサ部2、処理制御部3を備える。このようなシステムとしては、例えば、セキュリティスクリーニングを行って密輸物を検出するために用いる監視システムなどが挙げられるが、上記に限らない。
【0022】
カメラ1は、観測領域の画像情報であるカメラ画像情報を生成する。生成するカメラ画像情報はビデオ型である(「ビデオ」という表現は、「静止画像」に相対するものとして使用する)。カメラ1は、光学カメラでも、赤外線(IR)カメラでも、あるいはその両方の波長の範囲で動作するものであってもよい。
【0023】
処理制御部3は、画像認識および追跡能力を与えるものであり、ハードウェアとして実装しても、ソフトウェアとして実装してもよく、またはその両方として実装することもできる。カメラ画像情報に基づいて、処理制御部3は被写体4を検出する。被写体4は人の場合もあれば、動物や無生物であることもある。どのようなものが被写体として検出される(その後センサ部2によって走査が行われる)かについては、センサ部2にどのようなセンサがどのような用途で使用されているかに依存する。図1では、被写体4として人を示してある。処理制御部3は、背景(例えば、壁、天井、床、家具、固定してある機械など)を被写体として検出しないような構成を有する。
【0024】
センサ部2は直線センサ5を有する。直線センサ5は、1次元(1D)視野(「直線」)を走査し、対応する直線画像情報を生成する。1D視野は0次元視野8からなり、各0次元視野8は1ピクセルに相当する。直線センサ5は、全てのピクセルを同時に走査してもよいし、ひとつひとつ走査していってもよい。図1では、走査する1D視野が垂直に並んでいる(「垂直直線走査」)。センサ部2(直線センサ5)は、マイクロ波および/またはミリ波および/またはテラヘルツ波の周波数範囲で動作可能である。
【0025】
直線センサ5では、周波数掃引を用いることがある。図2に、アンテナ素子6と周波数可変回路7とを備える周波数掃引直線センサ5を示す。受動的センサの場合には、周波数可変回路7は、周波数可変ダウンコンバータを備え、純粋に受取回路となることが可能である。能動的センサの場合には、周波数可変回路7は、周波数可変ダウンコンバータも周波数可変アップコンバータも備え、受取回路にも伝送回路にもなることが可能である。アンテナ素子6は、周波数に応じて異なる送受方向(0次元視野)を有する。周波数可変回路7の受取周波数および伝送周波数を変化させることで、各ピクセルについての処理を行い、対応する各ピクセル画像データを得ることができる。なお、能動的センサの場合には、一般に、輻射放出部(例えばアンテナ)および輻射受取部(例えばアンテナ)は同一素子である必要はなく、ほぼ同位置に配置しなければならないということもない。したがって、本実施形態においては、アンテナ素子6も周波数可変回路7も分散型素子とすることが可能である。
【0026】
被写体4がセンサ部2のそばを通過し、センサ部2の1次元視野を横切ると、センサ部2(直線センサ5)は繰り返し直線を走査し、対応するセンサ情報(直線画像情報)を生成する。カメラ画像情報に基づいて、処理制御部3は、センサ部2が生成したセンサ情報からセンサ画像を作り上げる。その結果、処理制御部3は、センサ部2の特性や動作性能を認識する(例えば、アンテナ放射パターン、アンテナビーム方向/アンテナステアリング角を認識する)。カメラ画像情報を頼りに、センサ部2より与えられる複数の0次元画像情報(個々のピクセル)および/または1次元画像情報(例えば直線画像情報)から2次元センサ画像を作り上げる。例えば、2次元(2D)画像は、様々に測定した1次元(1D)直線走査から出来上がる。
【0027】
カメラ画像情報に基づいて、画像情報(センサピクセル値またはセンサピクセル値群)を2次元に並べ、2次元画像を形成する。センサピクセル値群を並べる場合には、群のうちの各ピクセルではなく、群ごとに、カメラ画像情報に基づいて並べる。個々のピクセルごとに並べるのか、それともセンサピクセル群ごとに並べるのかについては、とりわけ、用いるセンサの種類、センサの情報取得の速さ、被写体4の速さ、必要な画像精度に依存する。ここで、2次元画像を形成するには、センサピクセル値またはセンサピクセル値群そのものを並べるというのではなく、センサピクセル値またはセンサピクセル値群から得られる何らかのデータを並べるのである。カメラ画像情報からは、どのセンサ画像情報(あるいは得られたセンサ画像情報)が被写体のどの部分に対応するかを示すデータが得られる。このデータを用いて、センサ情報から2次元センサ画像を作り上げるのである。このようにして、センサ情報から電磁波強度情報が得られ、カメラ画像情報から(絶対および/または相対)位置/配向情報が少なくとも部分的に得られる。出来上がった画像は、被写体4が放出または反射した電磁波を表したものであるというセンサ画像なのである。
【0028】
処理制御部3は追跡能力があり、動く被写体を追跡することを可能とする。処理制御部3は被写体の運動を判定する。被写体の運動とは、被写体の平行移動や回転移動も、被写体の部分的な平行移動や回転移動も含むものである。例えば、処理制御部3が、人である被写体4の身体の動きを判定するとした場合、被写体の部分的な平行移動や回転移動を判定して、被写体の任意の運動を捉える。例えば、人である被写体4の胴が実質的な平行移動をしたとする。すると、腕(上腕、下腕、手)や脚(大腿、下肢、足)は、平行移動も回転移動も含むもっと複雑な運動をしているであろう。このような複雑な運動は、内的なものとして表すことができる。以下では、被写体の運動は、被写体4の内的運動(すなわち部分的な運動)を含むものとして理解される。処理制御部3は、判定した被写体の運動に基づいて、センサ情報から被写体4の画像を作り上げる。
【0029】
処理制御部3は、生成したセンサ画像に基づいて特定の被写体(例えば、腕、金属、プラスティック、刃物、液体、爆発物など)を検出し、特定の被写体が検出された場合には警報するものとすることもできる。
【0030】
図3は、さらにカメラ1’とセンサ部2’との組合せを設けた構成を示す。カメラ1’およびセンサ部2’は、カメラ1およびセンサ部2と同様に動作するものであり、処理制御部3に接続されている。処理制御部3は、カメラ1’およびセンサ部2’に対しても、カメラ1およびセンサ部2’に対するのと同様の動作を行う。センサ部2およびセンサ部2’は、互いの視野が実質的に相対するように配置する。このようにして、被写体を2つの対向する側から走査し、処理制御部3は被写体4の2つの画像を生成する。片方の画像は被写体4の第1方向に対応し、他方の画像は第2方向(ここでは反対方向)に対応するものとする。カメラとセンサ部との組合せは、例えば、それぞれ通路の右側と左側とに設置してもよいし、あるいは、カメラ1’とセンサ部2’との組合せを1または2以上の反射体に置き換えることもできる。後者の場合、カメラ1およびセンサ部2は、被写体4の第1方向は直接観測し、被写体4の第2方向は1または2以上の反射体を介して観測するのである。
【0031】
ここで、本発明に係るカメラ援用のセンサ撮像システムの第2の実施形態を説明する。第2の実施形態では、撮像システムは、被写体4が動いていることを必要とせずに、被写体の2次元画像を生成するものである。しかしながら、被写体4が動いてもよいものとすることもできる。図4は、第2の実施形態を表した概略図を示している。
【0032】
第2の実施形態のカメラ援用のセンサ撮像システムは、上述のようなカメラ1と、上述のようにカメラ画像データを評価する処理制御部3を備える。当該システムは、マイクロ波および/またはミリ波および/またはテラヘルツ波の周波数範囲で動作可能なセンサ部2をさらに備える。第2の実施形態のセンサ部2は2次元視野を走査するものであって、上述の第1の実施形態のセンサ部2の機能に対して、機能が追加されたものとなっている。2次元視野は、複数の1次元視野または0次元視野をつぎつぎと走査(すなわち、時間とともに、2次元視野の新たな部分がつぎつぎと走査されていくことになる)して作り上げてもよいし、または一時にその全体を走査してしまうこともできる。
【0033】
第2の実施形態では、処理制御部3がカメラ画像情報を用いて、センサ部2が走査する部分を決定する。センサ部2が走査する部分の決定は、判定した被写体4の運動に基づいて行う。
【0034】
従来技術におけるセンサ部は、図5Aに示すように、視野が四角いか、あるいは四角い視野を走査するのに用いられるものである。このような走査装置や操作方法を用いて任意の物体を走査する場合、センサが生成する情報のほとんどは被写体に関係のないもので、役に立たない。第2の実施形態では、センサ部2は処理制御部3が制御して、図5Bに示すように、実質的に被写体のみを走査させる。このようにして、被写体の位置および/またはその形状に対して走査を行う。そうすることにより、センサ部2がピクセルごとに走査を行う型である場合には特に、走査処理にかかる時間を短縮することができるのである。したがって、例えば、被写体の連写画像のフレームレートを増加させたり、同じ時間でより多くの物体を操作したりすることができる。
【0035】
操作する部分を画像情報に基づいて決定することには、さらに、被写体4が動いている場合であっても、被写体4における未走査領域を走査することや、何らかの理由で再走査する必要がある領域を走査することが可能となるという効果もある。この効果に関する例を図5Cに示す。第1走査ステップとして第1走査時間で第1領域11を走査し、第2走査ステップとして第2走査時間で第2領域12を走査し、第3走査ステップとして第3走査時間で第3領域13を走査するものとする。各走査時間には、被写体4は異なる位置にあるとする。被写体に対して複数の走査ステップを行うことは、例えば、一時的に被写体の一部が隠れていて完全に走査することができない場合などに効果がある。このような場合、第1のステップで、隠れていない部分を走査し、隠れていた部分、あるいはその一部でも走査可能になれば、第2のステップとして走査する。また、走査については、緊急度や重要度にしたがってスケジューリングする。例えば、第1の被写体に対する走査を行っている際に、第1の被写体に対する走査よりも第2の被写体に対する走査の方が重要になると、第1の被写体に対する走査を中断し、第2の被写体に対する走査を行う。そして、第2の被写体の走査が完了すると、再び第1の被写体に対する走査に戻るのである。
【0036】
しかしながら、各領域(第1領域、第2領域、第3領域)内で行う走査は、連続して行う必要はない。例えば、各ピクセルに対する走査を様々な時刻に行うこともできる。あるいは、直線(例えば水平線や垂直線)に沿ってピクセルをつぎつぎと走査し、そのようにして直線をつぎつぎと走査していくものとすることもできる。また、直線(例えば水平線や垂直線)を形成するピクセルを一時に走査し、そのようにして直線をつぎつぎと走査してもよい。ここでも被写体4は動いてもよいものとすることができる。
【0037】
センサ画像を作り上げる際に根拠とする画像情報は、ピクセルそれぞれ、ピクセルが形成する直線それぞれというように、走査対象とするピクセル群それぞれに対応している。例えば、第1領域11、第2領域12、第3領域13を、画像情報を形成するピクセル群にそれぞれ対応したものとしてもよいし、第1領域11、第2領域12、第3領域13における直線(例えば水平線や垂直線)を、画像情報を形成するピクセル群それぞれに対応したものとすることもできるが、上記に限られない。
【0038】
処理制御部3は、被写体4のどの部分を走査したかを示す情報を記憶する記憶部(図示せず)を備える。記憶部は、撮像システムの動作に必要なデータを他にも記憶することができる。ビデオ画像ではなく静止画像を生成する場合には、通常、被写体4の部分は一度しか走査しない。未走査の部分は、被写体4のどの部分が走査済みかという記憶情報に基づいて、走査する部分と判定する。
【0039】
さらに、距離センサ9および他のセンサ部10を与える。距離センサ9で判定する距離情報は、被写体4や被写体4において目下の走査領域(例えば、ピクセル、ピクセルの直線)からセンサ部2までの距離、および/または被写体4や被写体4において目下の走査領域(例えば、ピクセル、ピクセルの直線)からセンサ部10までの距離に相当する。相対距離は、被写体が発した電磁波の移動距離であり、センサ部2、センサ部10がそれぞれ感知する。判定した距離情報を用いて、目下の走査領域の位置についての判定、および/または、センサ部2および/またはセンサ部10が生成したセンサ情報の解像度についての判定を行う。図6は、センサスポット14の大きさ(ピクセルサイズ14)が、ある型のセンサ(例えば周波数掃引直線センサ)によるセンサ部までの距離に依存している様子を示している。距離が短い場合には、スポットサイズは小さくなる(図6の上)。距離が長い場合には、スポットサイズは大きくなる(図6の下)。少なくともある型のセンサ(例えば周波数掃引直線センサ)については、解像度は、距離とともに減少し、またスポットサイズとともに減少する。処理制御部3は、その記憶部に、被写体4のどの領域をいかなる解像度で走査したのかを記憶する。
【0040】
したがって、被写体4が遠ければ、まずは低解像度で「列走査」を行い、また被写体4が近くなれば、今度は被写体、あるいは被写体において注目すべき部分について高解像度での走査を行うようにしてもよい。
【0041】
センサ部10は、センサ部2とは異なる感知技術を用いる。例えば、センサ部2とセンサ部10とは、動作する周波数範囲が異なったり、一方が能動的センサ部で他方が受動的センサ部であったりする。上述のように、処理制御部3は、センサ画像に基づいて物体検出を行うことができる。ある物体がある領域に存在しているかどうか決められないということが処理制御部3でわかると、処理制御部3は、センサ部10を制御して、その領域を走査させ、対応する情報を生成させる。そうすることで、願わくは、その追加情報に基づいて、ある物体が存在しているかどうかを決められるようにすることである。
【0042】
一実施形態として、センサ部2はマイクロ波および/またはミリ波および/またはテラヘルツ波の受動的センサであり、センサ部10は能動的センサ(例えば、マイクロ波および/またはミリ波および/またはテラヘルツ波のセンサや、X線センサ)であるとする。すると、例えば、センサ部2は、濡れたコートを「透視」することができず、コートの下に凶器などの物体があることを判定することができない。センサ部10は、濡れたコートを透視することが可能であり、物体の有無を検出することができるので、手動の調査が回避される。センサ部2もセンサ部10も、例えば、10GHz〜100GHzの範囲で動作するものとしてもよい。受動的センサ3を能動的センサ部10に組み合わせると、人である被写体4に対する電磁波の照射を必要なときにだけ必要な場所へのみ行うことで、人である被写体4の被爆が減るという効果がある。ただし、上述のセンサの型やセンサの組み合わせ以外も可能である。例えば、センサ部2も能動的センサとして、センサ部10の方はIRセンサとすることも可能である。
【0043】
距離センサ9は、例えば、レーザおよび/または赤外線による距離センサ、超音波による距離センサ、あるいは他の波動放射による距離センサなどの独立したセンサとして実現することができる。しかしながら、距離センサ9は、カメラ1および/またはセンサ部2および/またはセンサ部10および/または処理制御部3の一部として実現することも可能である。例えば、カメラ1のオートフォーカス情報から距離を求めることもできるし、あるいはカメラ1がつくる立体画像情報から距離を求めることもできる。距離情報を信頼性のあるものとするには、カメラ1ついて、環境(固定である必要がある)に対するカリブレーションを行うことが効果的である。また、元は能動的センサ(例えばセンサ部2やセンサ部10)から伝送され、その後反射されてきた信号に基づいて距離を判定することが可能である。このような判定は、反射されてきた信号の位相や遅延に基づいて行うことができる。
【0044】
センサ部2は、例えば、第1の実施形態のように、直線センサ5を備えることができる。直線センサ5の視野は3次元空間の平面を定める。ここで、かかる平面を視野平面と名付ける。視野およびセンサ位置はこの平面上にある。2次元視野を与えるため、直線センサ5を回転可能なものとして設置する(少なくともアンテナ6を回転可能なものとして設置する。回路7を回転可能なものとして設置する必要はない)。回転軸は、視野平面に平行であると効果的である。このように、円筒形視野がセンサ部2によって与えられる。直線センサ5は、アクチュエータ(例えば、モータ、ステップモータ)(図示せず)で回転させる。直線センサ5は、常に一方向に(例えば不変の角速度で)回転するようにしてもよい。あるいは、直線センサ5は、360度のうち何度か一方向に回転し、それから逆方向に回転するようにしてもよい。直線の走査中、直線センサ5は回転するようにしても、回転しないようにしてもよい。回転するようにした場合、例えば、不変の角速度で回転させることが可能である。回転しないようにした場合、直線センサ5は直線から直線へと移動させる。直線センサ5を回転させるのではなく、直線センサ5の視野が向かう鏡(図示せず)を回転させることも可能である。鏡の回転軸についても、視野に平行であるのが効果的である。このように、電気的移動/走査(例えば周波数掃引)に機械的(回転)移動を組み合わせて、2次元視野を与える。このような電気的アンテナビームステアリング/選択に機械的アンテナビームステアリング/選択を組み合わせたセンサ部2は、走査が速く、価格競争において2次元視野をもつ従来のセンサ部に比べても負けることのないようなものとなる。しかしながら、本発明によって、完全に機械的なアンテナビームステアリング/選択や完全に電気的なアンテナビームステアリング/選択を提供することも可能であることは言うまでもない。
【0045】
センサ部2(つまりは少なくともその輻射受取部および/または輻射放出部)を1次元、2次元、3次元において回転可能なように任意に設置することが可能であり、センサ部2(つまりは少なくともその輻射受取部および/または輻射放出部)を1次元、2次元、3次元において上下左右に平行移動させたり、回転移動させたりすること(例えば、左右の平行移動、上下の平行移動、時計回り/反時計回りの回転移動)が可能となる。このため、例えば非常に広い範囲において被写体4が出現する可能性のある場合などに効果がある。処理制御部3が制御する1または2以上のアクチュエータ(図示せず)で、センサ部2(つまりは少なくともその輻射受取部および/または輻射放出部)を効率良く移動させる。
【0046】
カメラ1、センサ部2、距離センサ9、センサ部10は、互いに近くに設置した場合には全部がほぼ同位置から被写体を観察する(すなわちほぼ同方向を観察する)ことになるため、処理、制御が容易になる。
【0047】
ここで、本発明に係る多方向撮像システムの実施形態を説明する。本発明に係る多方向撮像システムは、マイクロ波および/またはミリ波および/またはテラヘルツ波によるセンサ部を備え、1または2以上の反射体を用いて、被写体4の多方向走査(例えば2側走査、完全走査、周辺走査)を得る。反射体を適当に配置することで、例えば、被写体の(センサ部から見て)前面側および背面側を観察し、信頼性の高い密輸物検出を行うことが可能である。反射体によって、被写体4を様々な観点から観察するために、センサ部も被写体4も動かしたり、裏返したり、回転させたりする必要がなくなる。センサ部は、被写体4の様々な方向や観点に対応した画像情報を生成する。1の方向/観点に対して1の画像情報が生成される。本発明に係る多方向撮像システムは、上述の多センサ技術を用いることができるが、上記に限られない。
【0048】
図7に示すように、多方向撮像システムの第1の実施形態は、センサ部15と、処理制御部3と、反射体16とを備える。処理制御部3は上述のような機能がある。センサ部15は少なくとも上述のようなセンサ部2を備え、センサ部2はマイクロ波および/またはミリ波および/またはテラヘルツ波の波長/周波数の範囲で動作する。センサ部15は、上述のようなカメラ1および/または距離センサ9および/またはセンサ部10を備えることも可能である。
【0049】
反射体16は、動作範囲の波長/周波数の電磁波を反射するものであれば、いかなる物質またはその組合せで作成したものであってもよい。反射体16は、例えば、鏡、および/または金属(例えば、金属板、金属表面、研磨した金属板、研磨した金属表面)でできたもの、あるいはメタ物質でできたものとしてもよい。反射体16は、平らな反射表面を有することもあれば、曲がった反射表面を有することもある。
【0050】
センサ部2(つまりカメラ1および/または距離センサ9および/またはセンサ部10)が被写体4の第1方向を直接(すなわち反射体16なしで)観測(走査)しつつ、反射体16を介して被写体4の第2方向を観測(走査)できるように、反射体16を配置する。このようにして、被写体4が放出または反射した電磁波は、反射体16によってセンサ部15へ反射される。センサ部15が能動的センサ(例えばセンサ部2やセンサ部10)を備える場合には、能動的センサが発した電磁波が反射体16によって被写体4へ反射される。センサ部2によって、またはセンサ部2と処理制御部3とを組み合わせることによって、被写体4の2方向に対応した2つの被写体4の画像が生成される。センサ部2が生成する画像情報が被写体4の画像を直接的に表すものであってもよいし、処理制御部3が画像情報に基づいて画像を生成するのでもよい。被写体4における異なる方向の走査は、連続して行ってもよいし、同時に行ってもよいし、順同時に(第1方向の走査と第2方向の走査とを高速で切り替える)行ってもよい。任意で、センサ部10およびカメラ1が、同様にして、被写体4の2方向に対応した画像情報を生成することもできる。
【0051】
例えば、反射体16に曲がった反射表面を用いると、直接観察する方向と反射体16で観察する方向とで輻射の移動距離が異なる場合でも、被写体4を同じ大きさに見えるという効果が得られる。
【0052】
図7に示す実施形態においては、人である被写体4を前面から大まかに観察したものに1方向が対応し、人である被写体4を背面から大まかに観察したものに1方向が対応している。したがって、被写体4の完全走査が得られる。反射体16を用いることで、センサ部15は1つしか必要ではない。用いるセンサ部を増やしたり、センサ部を被写体のまわりを動かすアクチュエータを用いたりすることがなくなり、被写体4の多方向走査を得るのにかかるコストが非常に好ましいものとなるのである。
【0053】
反射体16は、例えば天井に固定しておいてもよい。反射体16および/またはセンサ部15(少なくともセンサ部2および/またはセンサ部10)は、動作範囲の波長/周波数の輻射が透過する物質の下あるいは後ろに隠してもよい。マイクロ波、ミリ波、テラヘルツ波が実質的に透過する物質としては、例えば紙や木材が挙げられる。カメラ援用のセンサ撮像システムに関連して説明したように、カメラ1および/またはセンサ部2および/または距離センサ9および/またはセンサ部10は互いに近くに位置している場合もあれば、そうではない場合もある。カメラ1および/または距離センサ9は、1つだけではなく、2つあってもよい(各々が別々の方向に対応する)。つまり、センサ部2が反射体16を介して1方向を観察し、1方向を直接観察しているというところが、第1のカメラ1(距離センサ9)が第1方向を観察しており、第2のカメラ1(距離センサ9)が第2方向を観察しているということになる。
【0054】
図8は、本発明に係る多方向撮像システムの別の実施形態を示す。この実施形態は、反射体16をさらに追加して、反射体16およびセンサ部15の配置を変えた以外は、多方向撮像システムの第1の実施形態と本質的に同じである。わかりやすくするために、処理制御部3は図示していない。この実施形態では、センサ部15は被写体4の3方向を観察する。第1方向(例えば被写体4の前面)は直接観察し、第2方向(例えば被写体4の背面の左側)は第1の反射体16を介して観察し、第3の方向(例えば被写体4の背面の右側)は第2の反射体16を介して観察して、それぞれ3つの画像を生成する。第1の反射体16および第2の反射体16は、例えば、図7に示すように廊下の両側の壁に固定することができる。
【0055】
さらに多くの反射体16を用いて、被写体4についてさらに多くの方向を得ることも可能である。センサ部15は、被写体の1方向を直接観察する必要はなく、全方向について反射体16を介して観察することもできる。
【0056】
通常の環境(すなわち、被写体4を特定の位置に動かして、その位置で停止および/または回転させる必要がないこと)においてリアルタイムで多方向走査を得ることは、従来技術では不可能であるが、多方向撮像システムによれば可能となる。
【0057】
上述したカメラ援用のセンサ撮像システムおよび多方向撮像システムの実施形態を用いれば、被写体4の静止画像または連写画像(ビデオ情報、ビデオ画像)を提供することができる。
【符号の説明】
【0058】
1 カメラ
2 センサ部
3 処理制御部
4 被写体
5 直線センサ
6 アンテナ素子
7 周波数可変回路
8 0次元視野
9 距離センサ
10 センサ部
11 第1領域
12 第2領域
13 第3領域
14 センサスポット
15 センサ部
16 反射体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラ画像情報を生成する光および/または赤外線カメラ部と、
生成した前記カメラ画像情報に基づいて被写体を検出する処理制御部と、
検出した前記被写体の部分をつぎつぎと走査して、走査した前記被写体の部分それぞれに対応する複数の画像情報を生成するセンサ部と
を備え、
前記センサ部は、マイクロ波および/またはミリ波および/またはテラヘルツ波の周波数範囲で動作可能であり、
前記処理制御部は、前記複数の画像情報と前記カメラ画像情報とに基づいて、前記被写体の画像を作成する、
カメラ援用のセンサ撮像システム。
【請求項2】
前記処理制御部は、生成した前記カメラ画像情報に基づいて、検出した前記被写体の部分を決定し、前記センサ部を制御して、決定した前記被写体の部分をつぎつぎと走査する、請求項1に記載のカメラ援用のセンサ撮像システム。
【請求項3】
前記被写体のどの部分が走査済みであるか示す情報を記憶する記憶部をさらに備え、前記被写体の部分の決定は、記憶された前記情報に基づいて行われる、請求項2に記載のカメラ援用のセンサ画像システム。
【請求項4】
前記処理制御部は前記被写体の運動を判定し、前記センサ部の制御および/または前記画像の作成は、判定した前記運動に基づいて行われる、請求項1〜3のいずれか1項に記載のカメラ援用のセンサ撮像システム。
【請求項5】
前記センサ部は、1次元視野を走査し、対応する直線画像情報を生成する直線センサを備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載のカメラ援用のセンサ撮像システム。
【請求項6】
前記直線センサは、前記1次元視野を作成するための電気的に選択可能な複数のアンテナビーム方角を与える、請求項5に記載のカメラ援用のセンサ撮像システム
【請求項7】
前記センサ部は、前記直線センサ、または前記直線センサの前記1次元視野を補う鏡を回転可能なように前記センサ部に設置することで、2次元視野を与える、請求項5または6に記載のカメラ援用のセンサ撮像システム。
【請求項8】
前記画像の作成は、前記画像情報、または前記画像情報から得たデータを、生成した前記カメラ画像情報に基づいて2次拙象空間に配置して行う、請求項1〜7のいずれか1項に記載のカメラ援用のセンサ撮像システム。
【請求項9】
前記画像は、前記被写体によって放出または反射されて前記センサ部が受け取った電磁波に対応する、請求項1〜8のいずれか1項に記載のカメラ援用のセンサ撮像システム。
【請求項10】
前記処理制御部は、被写体までの1または2以上の距離を判定し、前記画像の作成は、前記判定した1または2以上の距離に基づいて行われる、請求項1〜9のいずれか1項に記載のカメラ援用のセンサ撮像システム。
【請求項11】
前記処理制御部は、検出した被写体が前記センサ部へ近づいてくる場合、または前記被写体により良い画像を得るべき領域がある場合、前記センサ部を制御して前記被写体の領域を再走査させる、請求項1〜10のいずれか1項に記載のカメラ援用のセンサ撮像システム。
【請求項12】
前記再走査は、同一の解像度で行われる、請求項11に記載のカメラ援用のセンサ撮像システム。
【請求項13】
前記再走査は、より高い解像度で行われる、請求項11に記載のカメラ援用のセンサ撮像システム。
【請求項14】
1または2以上の反射体をさらに備え、
前記センサ部は、検出した前記被写体の第2部分をつぎつぎと走査し、前記第2部分にそれぞれ対応する複数の第2画像情報を生成し、
前記センサ部は、反射体を介して前記第2部分を走査し、直接に、または別の反射体を介して第1部分を走査し、
第1画像情報は前記被写体の第1方向に対応し、前記第2画像情報は前記被写体の第2方向に対応しており、
前記画像の作成は前記第2画像情報にさらに基づいて行われるか、または前記処理制御部は前記第2画像情報または生成された前記画像情報に基づいて前記被写体の第2画像を作成する、請求項1〜13に記載のカメラ援用のセンサ撮像システム。
【請求項15】
1または2以上の反射体と、
マイクロ波および/またはミリ波および/またはテラヘルツ波の周波数範囲で動作可能であり、被写体の第1方向および第2方向を走査するセンサ部と
を備え、
前記第2方向は、反射体を介して走査され、
前記第2方向は、直接に、または別の反射体を介して走査される、
多方向撮像システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−156697(P2010−156697A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−298118(P2009−298118)
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【出願人】(397051508)ソニー ドイチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (140)
【Fターム(参考)】