説明

カメラ装置、カメラシステム及びカメラ制御方法

【課題】カメラ装置とモニタ装置などとを接続して、カメラ装置の制御が簡単な接続で良好に行えるようにする。
【解決手段】カメラ装置から映像信号を出力するケーブルの、映像信号の電流変化又は電圧変化を検出する。そして、検出した信号変化に基づいて、ケーブルで伝送された制御信号を判別する。その判別した制御信号に基づいてカメラ装置の動作制御を行う。この場合、電流変化又は電圧変化で示された制御信号は、伝送ケーブルでのアナログ映像信号の伝送にほとんど影響がない状態で伝送するための処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば車載用カメラ装置などに適用して好適なカメラ装置、及びそのカメラ装置とモニタ装置とで構成されるカメラシステム、並びにカメラ装置に適用されるカメラ制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車などに搭載させた車載用カメラ装置を、車内に設置されたモニタ装置に接続して、モニタ装置に撮影された映像を表示させるシステム構成とした場合、カメラ装置とモニタ装置とは、映像の伝送ラインの他に制御ラインで接続するのが一般的である。制御ラインで接続してモニタ装置からカメラ装置に制御データの伝送を可能にすることで、例えばカメラ装置の電源投入や電源オフなどの制御、カメラの明るさ調整や機能切替などが、モニタ装置側から制御可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−184363号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、映像の伝送ラインとは別に制御ラインで接続を行うようにすると、接続構成が複雑化し、ケーブル接続用のコネクタについても大型化や複雑化する問題があり、好ましくない。特に、自動車などの車載用のカメラシステムの場合には、車内の狭いスペースに沿ってケーブルを長く引き回す必要があり、映像伝送ライン以外のケーブルを増やすのは好ましくない。
【0005】
特許文献1には、カメラ装置とその制御装置とを信号ケーブルで接続した場合に、アナログ映像信号にコード信号を重畳して、カメラ装置の遠隔制御を行う技術についての記載がある。
この特許文献1に記載のように、映像信号に何らかの制御コードを重畳することは従来から提案されているが、その制御コードの重畳で、カメラ装置から伝送される映像に何らかの影響がある問題があった。特に、アナログ映像信号を伝送する場合に、そのアナログ映像信号の受信側から、同じ伝送ケーブルで制御コードを伝送するようにすると、伝送中のアナログ映像信号に悪影響があり、伝送される映像信号が劣化する問題があった。
【0006】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、カメラ装置とモニタ装置などとを接続して、カメラ装置の制御が簡単な接続で良好に行えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、カメラ装置から映像信号を出力する映像信号線ケーブル(以下単にケーブルとも言う)の、映像信号に重畳した電流変化又は電圧変化を検出する。そして、検出した信号変化に基づいて、ケーブルで伝送された制御信号を判別する。その判別した制御信号に基づいてカメラ装置の動作制御を行うようにしたものである。
【0008】
このようにしたことで、カメラ装置と映像信号の伝送ケーブルで接続された外部の機器から、電流変化又は電圧変化で示された制御信号が伝送されることで、その伝送信号に基づいたカメラ装置の制御が可能になる。この場合、電流変化又は電圧変化で示された制御信号は、伝送ケーブルでのアナログ映像信号の伝送にほとんど影響がない状態で伝送することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、カメラ装置とモニタ装置などの外部機器とをアナログ映像信号伝送用の伝送ケーブルで接続させた場合に、その伝送ケーブルで外部機器から伝えられる電流変化又は電圧変化により、カメラ装置の制御が可能になる。従って、別途制御用の伝送ケーブルで接続する必要がなく、カメラ装置を設置する際の構成を簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施の形態による全体構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態による回路構成例を示す回路図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態による制御信号の検出構成例を示す回路図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態による制御信号の波形例を示す説明図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態による波形変化例を示す説明図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態による制御信号の送信処理例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施の形態によるカメラ装置での電源オン時の処理例を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施の形態の変形例(変形例1)による全体構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態の変形例(変形例2)による全体構成を示すブロック図である。
【図10】図9の変形例2の場合の切換え処理例を示したフローチャートである。
【図11】本発明の第2の実施の形態による構成例を示す回路図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態による電圧信号の印加例を示す波形図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態による電圧信号の印加状態の詳細を示す波形図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態による各ボタン操作時の例を示す説明図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態の変形例を示す回路図である。
【図16】図15例の場合の制御信号例を示す説明図である。
【図17】本発明の各実施の形態に適用される制御信号の伝送例(例1)を示す波形図である。
【図18】本発明の各実施の形態に適用される制御信号の伝送例(例2)を示す波形図である。
【図19】本発明の各実施の形態に適用される制御信号の伝送処理例を示すフローチャートである。
【図20】本発明の各実施の形態に適用される制御信号の伝送処理例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の順序で、本発明の実施の形態について説明する。
1 第1の実施の形態
1.1 カメラ装置とモニタ装置の構成例(図1)
1.2 回路構成の説明(図2、図3)
1.3 動作説明(図4−図7)
1.4 変形例1(図8)
1.5 変形例2(図9、図10)
2 第2の実施の形態
2.1 カメラ装置とモニタ装置の構成例(図11)
2.2 動作説明(図12−図14)
2.3 変形例1(図15,図16)
3.1 各実施の形態に適用される制御信号の伝送構成の詳細例
3.2 各実施の形態に適用される制御信号の発生と判定処理例
【0012】
<1 第1の実施の形態>
[1.1 カメラ装置とモニタ装置の構成例]
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態の全体構成例について説明する。
本実施の形態においては、カメラ装置100とモニタ装置200とを同軸ケーブル90で接続して、その同軸ケーブル90でカメラ装置100が出力するアナログ映像信号(ビデオ信号)を、モニタ装置200に供給する構成としてある。また、映像信号を伝送する同軸ケーブル90で、外部機器であるモニタ装置200から、カメラ装置100に対して制御信号を伝送する構成としてある。制御信号を伝送するための処理構成については後述するが、本実施の形態においては、アナログ映像信号の伝送を邪魔しないで、制御信号を伝送する処理構成としてある。
【0013】
カメラ装置100とモニタ装置200は、例えば自動車などの車内に設置された車載用カメラシステムとして構成される。カメラ装置100は、例えば車両の後端部に設置され、モニタ装置200は、運転席の前方などに設置され、同軸ケーブル90でカメラ装置100とモニタ装置200を接続してある。モニタ装置200は、カーナビゲーション装置などのその他の機能が組み合わされた表示装置としてもよい。あるいは、表示機能を備えない制御装置をカメラ装置100に接続して、その制御装置でカメラ装置100の制御を行うと共に、制御装置に伝送された映像信号を、さらにその制御装置から他の表示装置に伝送させる構成でもよい。
【0014】
次に、カメラ装置100の構成について説明する。
カメラ装置100は、撮像部に相当するイメージャセンサ101を備え、図示しない光学系を介して入射した像光に基づいて撮像信号を生成させて、イメージャセンサ101から読み出される。イメージセンサ101は、駆動回路102から供給される駆動パルスに同期して撮像処理が行われる。
【0015】
イメージセンサ101が出力した撮像信号は、撮像処理回路103で各種撮像処理が行われた後、映像信号処理部であるビデオ信号処理回路104に供給して、所定のフォーマットのアナログ映像信号(ビデオ信号)に変換する。例えば、NTSCフォーマットの映像信号に変換し、そのフォーマットに従った同期信号を付加する。変換されたアナログ映像信号は、ビデオアンプ105に供給して伝送用の増幅処理を行い、増幅された映像信号を、コンデンサ106及び抵抗器121を介して、同軸ケーブル90が接続される出力端子に供給する。ビデオアンプ105は、カメラ装置100の制御手段である制御部110の制御で、増幅動作を行うようにしてある。抵抗器121は、同軸ケーブル90にインピーダンスマッチングさせると共に、後述する制御信号検出部120での検出用抵抗としての機能も兼ねる。
【0016】
同軸ケーブル90は、モニタ装置200の映像入力端子に接続してあり、同軸ケーブル90を介して伝送されるアナログ映像信号を、コンデンサ202を介してビデオ信号入力部210に接続してある。このコンデンサ202と映像入力端子との間は、75Ωの抵抗器201を介して接地側と接続してある。また、コンデンサ202と映像入力端子との間には、電流源250からの電流が供給される構成としてある。この電流源250は、制御信号を供給するための制御信号重畳部として設けたものであり、電流源250はモニタ制御部230により制御される。
【0017】
ビデオ信号入力部210では、映像信号の入力処理を行い、表示部220に供給して、表示パネルに映像を表示させる。このモニタ装置200での表示処理は、モニタ制御部230の制御で実行される。モニタ制御部230には、操作部240からの操作指令が供給される。操作部240は、ユーザが操作するボタンなどで構成され、例えばカメラシステム全体を起動させるボタンなどが用意してある。
【0018】
モニタ制御部230は、カメラ装置200に対して制御信号を送る制御を行うようにしてある。この制御信号は、同軸ケーブル90を介して伝送するものであり、電流源250による電流の供給状態で示される信号としてある。制御信号の供給状態の詳細については後述するが、本実施の形態の場合には、映像信号の垂直ブランキング期間内に電流が供給される制御信号としてある。
なお、モニタ装置200のビデオ信号入力部210は、同期信号検出回路を備えて、その垂直同期信号や水平同期信号を検出する構成としてある。そして、その同期信号検出回路で検出したタイミングに同期して、制御信号発生回路で制御信号を発生させる構成としてある。
【0019】
カメラ装置100の構成の説明に戻ると、カメラ装置100の映像出力端子に接続された抵抗器121には、モニタ装置側から供給された電流を検出するための制御信号検出部120が接続してある。即ち、抵抗器121の一端と他端を、それぞれキャンセル回路122に接続して、このキャンセル回路122で伝送される映像信号成分をキャンセルして、そのキャンセル回路122に接続された検出回路123で、同軸ケーブル90でモニタ装置200側から流された電流を検出する構成としてある。制御信号検出部120の具体的構成例については、図2で後述する。
【0020】
検出回路123で得られた検出信号は、カメラ制御部110に供給すると共に、スイッチ132に供給する。スイッチ132は、電源レギュレータ131の出力をオン・オフするスイッチであり、このスイッチ132のオンで、カメラ装置100内の各部に電源が供給されて、撮像動作を行って映像信号を出力する作動状態となる。また、このスイッチ132がオフ状態となることで、撮像処理が行われず、映像信号も出力されないスタンバイ状態又はオフ状態となる。
【0021】
カメラ制御部110では、カメラ装置をオンさせる制御信号を判別すると、各部を作動させる制御を行う。また、受信した制御信号がノイズによる誤った制御信号か、正しい制御信号かを判別する処理が行われる。このノイズ処理についても後述する。
【0022】
[1.2 回路構成の説明]
次に、図2及び図3を参照して、モニタ装置200から電流による制御信号を伝送して、カメラ装置100で検出する回路構成例について説明する。
図2に示すように、モニタ装置200は、電源電圧VDD2を、抵抗器R12を介してトランジスタ252のエミッタに供給し、トランジスタ252のコレクタに得られる信号(電流)を、同軸ケーブル90が接続される端子に供給する。
トランジスタ252のベースには、モニタ制御部230からの指令の出力をインバータ251及び抵抗器R11を介して供給し、モニタ制御部230からの指令の出力でトランジスタ252がオンする構成としてある。電源電圧VDD2が得られる端子とトランジスタ252のベースとの間は、抵抗器R13とコンデンサC11の並列回路が接続してある。
モニタ装置200側がこのような構成としてあることで、モニタ制御部230から出力される指令に同期して、同軸ケーブル90に電流が流されるようになる。トランジスタ252のエミッタに抵抗器R12を入れることによって、トランジスタ252のコレクタのダイナミックインピーダンスを高く保つことができ、上記電流を流した場合においても映像振幅に殆ど影響を与えない。
【0023】
そして、カメラ装置100でその電流を検出する構成としては、同軸ケーブル90に接続された抵抗器121の一端及び他端を、それぞれ別の抵抗器R1,R2を介して差動増幅器122aに接続し、抵抗器121を流れる映像信号成分を、差動増幅器122aでキャンセルさせ、電流成分に対応した電圧を生成する。
差動増幅器122aは、抵抗器R2と差動増幅器122aの+側入力端との間に、抵抗器R4の一端が接続してあり、この抵抗器R4の他端には電源電圧VDD1が供給される。そして、抵抗器R4の一端と抵抗器R2との接続点を、コンデンサC1を介して接地させてある。さらに、差動増幅器122aの−側入力端と出力端との間は、コンデンサC2と抵抗器R3との並列回路が接続してある。
コンデンサC1とコンデンサC2は、演算増幅器122aのスルーレートが比較的小さい場合でも、映像信号の高周波成分まで良好にキャンセルする働きがある。また、この図2の回路構成の場合には、差動増幅器122aの+側入力端に接続される抵抗と、−側入力端に接続される抵抗の重みを変えて、モニタ装置200側から流された電流を正しく検出できる構成としてある。
映像信号成分をキャンセルする回路として機能する、演算増幅器122aの出力端に得られる信号は、抵抗器R5を介して、次段の差動増幅器123aの+側入力端に供給する。
【0024】
差動増幅器123aは、ヒステリシスコンパレータとして機能し、−側入力端に電源電圧VDD1を抵抗器R7,R8で分圧した電圧を、コンデンサC3に蓄積した電圧が得られる。そして、差動増幅器123aの+側入力端と出力端とを、抵抗器R6で接続してある。
【0025】
このヒステリシスコンパレータとして機能する差動増幅器123aの出力を、波形整形回路123bに供給して、波形変化を検出した信号を出力端子123cに得る。この出力端子123cに得られる波形変化が、同軸ケーブル90でモニタ装置200側から伝送される電流変化に相当するこの出力端子123cに得られる信号を、図1に示したカメラ制御部110に供給すると共に、スイッチ132の制御用に供給する。
【0026】
図3は、波形整形回路123bの出力でスイッチ132の制御が行われる構成の一例を示した回路図である
波形整形回路123bの出力は、抵抗器158を介してカメラ制御部110に直接供給すると共に、Dフリップフロップ151のクロック入力端子に供給する。Dフリップフロップ151のD入力端には、電源電圧VDD1が供給され、Q出力端に得られる信号をスイッチ132の制御用に出力させる。Dフリップフロップ151の電源入力には、電源電圧VDD1が抵抗器152を介して供給する。リセット端子は、Q出力端に得られる信号が、ダイオード154及び抵抗器156を介して供給される。また、波形整形回路123bの出力についても、ローパスフィルタ160を構成する抵抗器161とコンデンサ162と、抵抗器155を介して、ダイオード154と抵抗器156との接続点に供給される構成としてある。さらに、このリセット端子は、カメラ制御部110の出力がトランジスタ157を介して供給される構成としてある。
このように、カメラ装置100は、モニタ装置200側からの電流による制御信号により、電源スイッチ132を直接制御して、カメラ装置100を電源オフ状態から電源オン状態に起動させることができる構成としてある。
【0027】
[1.3 動作説明]
次に、モニタ装置200からカメラ装置100に制御信号を伝送させる状態について、図4〜図7を参照して説明する。
まず、図3に示したスイッチ132の制御が行われる構成の動作を、図5を参照して説明する。
図5(a)に示した波形整形回路123aの出力としての検出信号が立ち上がることで、図5(c)に示すようにDフリップフロップのQ出力が反転する。図5(b)は、リセット端子の電位である。
ここで、図3に示したローパスフィルタ160を接続してあることで、検出信号の立ち上がり期間が短い状態では、図5(b)に示した期間Vaの信号のように、リセット端子の電位が閾値V0以下のままである。そして、検出信号がある程度連続して立ち上がることで、図5(b)に示した期間Vbの信号のように、リセット端子の電位が閾値V0を超えて、リセット解除されて、D入力端のハイレベル“H”をロードする。この状態では、Q出力をダイオード154を介してリセット端子に供給してハイレベル状態としてあり、検出信号に変化があっても、Q出力がハイレベル状態に維持される。
従って、電流による制御信号で、カメラ装置100の電源スイッチであるスイッチ132を直接オンさせることができる。一度スイッチ132がオン状態になると、以後は制御信号が供給されなくても、オン状態が維持される。
【0028】
また、スイッチ132をオフさせる際には、カメラ制御部110からトランジスタ157をオンさせる指令を送り、リセット端子を強制的にローレベル“L”とする。従って、カメラ制御部110からの指示で、スイッチ132をオフ状態として、カメラ装置を電源オフ状態とすることができる。
【0029】
次に、図4を参照して、モニタ装置200からカメラ装置100に、同軸ケーブル90を介して制御信号を伝送する場合の伝送状態について説明する。本実施の形態においては、制御信号は、カメラ装置100からアナログ映像信号が同軸ケーブル90に出力されている状況では、その映像信号の垂直ブランキング期間に出力させるようにしてある。
図4(a)は、電流源250(図1)のオン・オフ制御が行われる状態を示し、図4(b)は同軸ケーブル90で伝送されるアナログ映像信号波形を示す。図4(a)に示した電流源のオン・オフする周期などで、各種制御状態を指示する制御信号を生成させる。
図4(b)に示した信号波形は、全て垂直ブランキング期間内の波形であり、1水平期間ごとに水平ブランキング期間のパルスHBが挿入されている。
【0030】
このような垂直ブランキング期間の信号状態で、図4(a)に示した電流源のオン・オフによる電流信号を供給することで、カメラ装置100の制御信号検出部120内のキャンセル回路122は、図4(c)に示したような、電流のオン・オフに対応して上下する波形が出力される。但し、キャンセル回路122の出力波形は、モニタ装置側が供給した電流波形がなまった波形であり、検出回路123内の波形整形回路で、図4(d)に示した電流源のオン・オフに対応した矩形波が検出される。この矩形波の期間などで、制御状態が判別される。
【0031】
図6のフローチャートは、モニタ装置200側で制御信号を送信する際の制御処理を示したものである。まず、モニタ制御部230は、カメラ装置側に送信する制御信号があるか否か判断する(ステップS11)。ここで、制御信号がある場合には、現在供給される映像信号が、垂直ブランキング期間であるか否か判断する(ステップS12)。垂直ブランキング期間でない場合には、垂直ブランキング期間になるまで待機する(ステップS13)。
【0032】
そして、ステップS12で垂直ブランキング期間であると判断した場合と、ステップS13で待機して垂直ブランキング期間になった場合に、電流源250をオン・オフさせて制御信号を送信させる。1単位の制御信号は、1つの垂直ブランキング期間内に終了させる。あるいは、1垂直ブランキング期間期間の長さを超える制御信号の場合には、次の垂直ブランキング期間に、続きの制御信号を送信させる。この制御信号の送信が終わると、ステップS11の判断処理に戻る。なお、最初にカメラ装置を起動させる場合などのように映像信号が供給されない場合には、垂直ブランキング期間の判断処理は行わない。
【0033】
また、モニタ装置200から制御信号を送ってカメラ装置100をオン状態に起動させた場合には、その起動させた制御信号を送ってから、ある程度経過してから、再度、垂直ブランキング期間にオン状態を継続させる制御信号を送信するようにしてある。
【0034】
次に、カメラ装置100側で、制御信号によりスイッチ132がオン状態となって、カメラ装置100が作動状態となったときの、カメラ制御部110での処理を、図7のフローチャートに示す。
まず、電源オンさせる制御信号を受信して、スイッチ132がオフ状態からオン状態に変化したか否か判断する(ステップS21)。スイッチ132がオン状態に変化した場合には、そのスイッチ132のオンによりカメラ装置100が電源オン状態となり(ステップS22)、電源オン判定用のタイマをスタートさせる(ステップS23)。そして、カメラ制御部110は、映像信号の垂直ブランキング期間に、モニタ装置200側からオン状態を継続させる制御信号を受信したか否か判断する(ステップS24)。この制御信号を受信した場合には、電源オン状態を確定させ、電源オン判定用のタイマを停止させる(ステップS25)。
【0035】
また、ステップS24で制御信号を受信しないと判断した場合には、タイマをスタートさせてから、一定の時間Taが経過したか否か判断する(ステップS25)。時間Taとしては、例えば30秒から数分程度の時間とする。その時間TAが経過するまでは、ステップS24での制御信号受信判定を繰り返す。
そして、ステップS25で一定の時間Taが経過したと判断した場合いは、カメラ制御部110の制御で、スイッチ132を強制的にオフ状態とし(ステップS27)、次の制御信号の受信があるまで待機する。
【0036】
この図7のフローチャートに示す処理が行われることで、カメラ装置100は、何らかのノイズを制御信号として誤って検出して、電源オンとなった場合、その電源オンを継続させる制御信号の伝送がないことで、誤動作であると判断して、電源オフに戻る。従って、ノイズで一時的に誤って電源オンとなっても、タイマで設定した時間が経過すると電源オフに戻り、誤動作で電源オンが継続することがなくなる。
【0037】
[1.4 変形例1]
図8は、図1に示したカメラ装置とモニタ装置のシステム構成の変形例(その1)を示したものである。図8において、図1に対応した部分には、図1と同一符号を付してある。
図8の例では、カメラ装置100′とモニタ装置200とを同軸ケーブル90で接続してある。カメラ装置100′の基本的構成は、図1に示したカメラ装置100と同一である。
図8例のカメラ装置100′は、電源供給構成として、図1に示した電源レギュレータ131の他に、第2電源レギュレータ133を備える。図8では、電源レギュレータ131を第1電源レギュレータとして示してある。
そして、スイッチ132で、第1電源レギュレータ131の出力電源をオン・オフさせる構成とし、第2電源レギュレータ133の出力電源については、カメラ制御部110に常時供給する構成としてある。従って、この図8例の場合には、カメラ制御部110は常時電源が供給されて、モニタ装置からの制御信号の伝送などの最低限の制御動作を常時行うようにしてある。
【0038】
[1.5 変形例2]
図9は、図1に示したカメラ装置とモニタ装置のシステム構成の変形例(その2)を示したものである。図9において、図1に対応した部分には、図1と同一符号を付してある。
図9の例では、カメラ装置100″とモニタ装置200′とを同軸ケーブル90で接続してある。カメラ装置100″の基本的構成は、図1に示したカメラ装置100と同一であり、モニタ装置200′の基本的構成についても、図1に示したモニタ装置200と同一である。
【0039】
そして、図9例では、カメラ装置100″として、同軸ケーブル90と接続される出力端子部に、切換スイッチ140を設けてある。また、モニタ装置200′についても、同軸ケーブル90と接続される入力端子部に、切換スイッチ260を設けてある。
【0040】
カメラ装置″の切換スイッチ140は、同軸ケーブル90側の接点143を、映像信号が出力側の接点141と接続したとき、図1に示したカメラ装置100と同様の接続となって、映像信号が出力される。また、同軸ケーブル90側の接点143を、別の接点142と接続したとき、同軸ケーブル90が直接カメラ制御部110と接続される状態となる。
この同軸ケーブル90が直接カメラ制御部110と接続させるのは、カメラ装置100″の調整などを、モニタ装置200′からの指令で行う場合であり、通常の撮像中は、映像信号が出力側の接点141が接点143と接続されたままである。
【0041】
切換スイッチ140の切り換えの制御は、カメラ制御部110により行われる。このカメラ制御部110が切換スイッチ140を切り換えて、同軸ケーブル90を直接カメラ制御部110と接続させた状態では、ビデオアンプ105を作動させないようにしてある。
【0042】
モニタ装置200′側の切換スイッチ260は、通常時は、同軸ケーブル90側の接点263を、ビデオ信号入力部210側の接点261と接続させてある。そして、カメラ装置の調整などを行う際に、接点263を、モニタ制御部230と直結された接点263と接続させる。この切換スイッチ260は、モニタ制御部230により制御される。
【0043】
図10は、この図9に示した構成の場合で、各切換スイッチ140,260を切り換えて調整を行う場合の処理を示したフローチャートである。
図10はモニタ装置200′側での制御動作を示したものであり、まずモニタ制御部230は、現在の制御モードがカメラ調整モードか否か判断する(ステップS31)。カメラ調整モードでない場合には、カメラ装置100″からの映像信号を受信して表示させる通常モードでの動作が行われる。
【0044】
そして、カメラ調整モードである場合には、映像信号の垂直ブランキング期間に送信する制御信号として、カメラ側の切換スイッチ140を切り換えさせる制御指令を送信する(ステップS32)。また、その制御信号の送信後に、モニタ装置200′のスイッチ260についても、映像伝送系からモニタ制御部230側に切り換える。
制御信号を受信したカメラ装置100″では、接点143が接点142と接触するように切り換えられ、カメラ制御部110とモニタ制御部230とが同軸ケーブル90で直接通信可能な状態に接続される。このような状態になると、両制御部110,230の間で所定の通信プロトコルで双方向通信が行われ、カメラ装置100″の調整が行われる(ステップS33)。そして、カメラ調整の終了が判断されると(ステップS34)、その双方向通信状態で、切り換えを指示する制御信号がモニタ制御部230から送信される(ステップS35)。その制御信号に基づいて、切換スイッチ140が元に戻されると共に、モニタ装置200′側の切換スイッチ260についても元に戻される。
【0045】
このように構成したことで、カメラ装置の細かい調整についても可能になる。
【0046】
<2 第2の実施の形態>
[2.1 カメラ装置とモニタ装置の構成例]
次に、図11を参照して、本発明の第2の実施の形態の構成例について説明する。
この第2の実施の形態においても、カメラ装置100aとモニタ装置200aとを同軸ケーブル90で接続して、その同軸ケーブル90でカメラ装置100aが出力するアナログ映像信号(ビデオ信号)を、モニタ装置200aに供給する構成としてある。また、映像信号を伝送する同軸ケーブル90で、外部機器であるモニタ装置200aから、カメラ装置100aに対して制御信号を伝送する構成としてある。カメラ装置100aの撮像のための構成については、既に第1の実施の形態で図1などで説明したカメラ装置100の構成と同じであり、制御信号を受信する構成が異なる。モニタ装置200aについても、入力された映像信号に基づいて表示を行う構成は、図1などで説明したモニタ装置200の構成と同じであり、制御信号を送信する構成が異なる。
【0047】
第1の実施の形態では電流信号で制御信号をモニタ装置から送信する構成としたが、この第2の実施の形態では、電圧信号として制御信号をモニタ装置200aからカメラ装置100aに伝送するようにしたものである。
即ち、図11に示したように、モニタ装置200aは、制御信号生成手段としてワンショットパルス発生器280を備え、2つのボタン281,282が押されることで、異なる制御パルスが出力される。ワンショットパルス発生器280が出力する制御パルスは、ローパスフィルタを構成する抵抗器271及びコンデンサ272を介して、演算増幅器273の+側入力端に供給する。この演算増幅器273の−側入力端は出力端と接続して増幅を行う構成とし、その出力を、抵抗器274を介してモニタ装置の映像入力端子部に供給し、同軸ケーグル90から出力させる。
従って、ボタン281又は282を押したときには、映像信号伝送路である同軸ケーブル90に直流電圧成分が印加される。各ボタン281,282によって、その印加状態は異なり、さらに2つのボタン281,282の双方を押したときにも、さらに印加状態が異なる。本実施の形態の場合には、映像信号の伝送に影響がないように、徐々に電圧を上げて、所定期間、その直流電圧の印加を継続させて、その後、さらに映像信号の伝送に影響がないように、徐々に電圧を元に戻す処理が行うようにしてある。直流電圧の印加の継続時間が、各ボタンにより異なる。
【0048】
カメラ装置100a側では、同軸ケーブル90が接続される映像出力端子部に得られる信号を、ローパスフィルタを構成する抵抗器161及びコンデンサ162を介して、コンパレータ164に入力させ、コンパレータ164で電圧印加を検出する。コンパレータ164の入力部と接地電位部との間には、ツェナーダイオード163が接続してある。そして、その検出に基づいて、カメラ制御部110に検出した制御信号を供給すると共に、スイッチ132を制御して、電源レギュレータ131の出力を制御する。コンパレータ164の出力部は、電源電位部と接地電位部との間に接続した抵抗器165とコンデンサ166との接続点に接続してある。
【0049】
[1.2 動作説明]
図12は、電圧の印加状態を示したものである。カメラ装置100aから出力される映像信号(ビデオ信号)が、図12(a)に示す状態であり、モニタ装置200aの出力される直流電圧成分が図12(c)に示すレベルであるとする。このとき、同軸ケーブル90上では、図12(b)に示すように、映像信号に直流バイアスが印加された状態となる。
【0050】
図13(a)は、ビデオ信号ラインに印加する電圧信号を示す。図13(b)は各部の電圧波形の例を示す。図13(b)の信号(b−1)は、電圧印加後のビデオ信号ラインを示す。図13(b)の信号(b−2)は、コンパレータ164で検出される信号を示す。図13(b)の信号(b−3)は、コンパレータ164から出力される信号を示す。図14は、各ボタンを押したときの状態を示した図である。図14のAボタンは、図11のボタン281を示し、図14のBボタンは、図11のボタン282を示す。
図13(a)に示したように、時間T1をかけて電圧を上昇させ、時間T2の間、その印加電圧を継続させ、その後、時間T3をかけて電圧を元に戻す処理が行われる。
図14に示したように、立ち上がり期間T1と立ち下がり期間T3は、それぞれの100で一定であり、固定期間T2を各ボタン操作で変えてあり、それぞれ別の意味の制御信号としてある。図14の例では、ボタン281が押されたとき、200msの間固定し、ボタン282が押されたとき、400msの間固定し、ボタン281,282の双方が押されたとき、800msの間固定するようにしてある。なお、この電圧印加は、第1の実施の形態とは異なり、映像信号の出力タイミングとは無関係に行われる。
【0051】
このようにして、モニタ装置側からの同軸ケーブル90での電圧印加によって、カメラ装置の制御信号を伝送することができる。この場合、図13(a)に示したように、電圧変化をゆっくり行うことで、モニタ装置で受信する映像信号への影響をほとんど無くすことができる。
【0052】
[1.3 変形例1]
図15例は、電圧信号を制御信号として印加する場合で、半二重通信を行う構成とした場合のカメラ装置100bの例を示したものである。
図15に示したカメラ装置100bは、ビデオ信号出力部170を1つのブロックで示してある。このビデオ信号出力部170の映像信号出力端子171に得られる信号を、ビデオアンプ105とコンデンサ106と抵抗器121を介して、ビデオ出力端子に供給する。ビデオアンプ105は、半二重通信制御端子172に得られる信号で、動作が制御される。コンパレータ165で検出された電圧信号は、制御信号入力端子173に接続してある。
【0053】
このコンパレータ165で検出される電圧信号とは別に、半二重通信をモニタ装置側と行う構成が接続してある。即ち、ビデオ信号出力部170は、半二重通信用の送信端子174と受信端子175を備え、また、半二重通信制御端子176に得られる出力電圧により、半二重通信時に、これら送信端子174及び受信端子175を有効とする処理が行われる。即ち、半二重通信制御端子176に接続されたトランジスタ191,192,193で、送信端子174及び受信端子175を有効とする処理が行われる接続構成としてある。なお、図15の例では、直流電源を供給する電源端子VCC及び接地端子GNDも備える。
【0054】
図16は、この半二重通信時に伝送される制御信号の例を示したものである。
この図16に示したように、最大で4秒以内の制御信号の伝送が行われる。
【0055】
[3.1 各実施の形態に適用される制御信号の伝送構成の詳細例]
図17及び図18は、第1の実施の形態などの各実施の形態で、モニタ装置からの電流の重畳による制御信号(制御パルス)の伝送状態の例を示したものである。
図17の例の場合には、図17(a)に示す垂直ブランキング期間(Vブランキング期間)内の水平同期信号に同期して、図17(b)に示す制御パルスを発生させた例を示している。この例では、図17(b)に示すように、6水平期間を使用して、6つの制御パルスを連続して生成させて重畳させた例としてある。このように、モニタ装置側で、伝送される映像信号の垂直ブランキング期間を検出して、その検出した垂直ブランキング期間内で、水平周期に同期した制御パルスを生成させて伝送させる構成としてある。
【0056】
図18の例の場合には、図18(a)に示す垂直ブランキング期間(Vブランキング期間)内の水平同期信号に同期して、図18(b)に示す制御パルスを発生させた例を示している。この例では、図18(b)に示すように、9水平期間を使用して、9つの制御パルスを連続して生成させて重畳させた例としてある。
図17や図18に示した複数回の制御パルスは、同一の制御パルスを繰り返すようにして、その制御パルスを繰り返す回数で、制御の意味を持たせる。或いは、それぞれ別の波形の制御パルスとして、1つ1つの制御パルスで、制御される意味を持たせるようにしてもよい。
【0057】
[3.2 各実施の形態に適用される制御信号の発生と判定処理例]
各実施の形態で説明した制御信号は、例えば2回以上の複数フレームにまたがり、同一の制御信号(制御パルス)をモニタ装置側から繰り返し重畳して送信するようにしてもよい。カメラ装置側では、その複数フレームにまたがって送信される制御信号を、規定された複数フレーム連続して送信されたことを真偽判定回路で検出して、確定判定を行う。
【0058】
図19のフローチャートは、この場合の処理例を示したものである。
図19のフローチャートの前半は、モニタ装置での制御信号発生処理を示し、後半はカメラ装置での制御信号判定処理を示す。
図19に従って説明すると、まず操作部の入力を検出するか否か判断し(ステップS101)、操作部で何らかの入力があると、カメラ装置から出力される映像信号の垂直同期信号を検出するまで待機する(ステップS102)。そして、垂直同期信号を検出して、垂直同期期間を判断できるようになると、その垂直同期期間(垂直ブランキング期間)に、操作に応じた制御内容の制御パルスを、複数フレームの垂直ブランキング期間に繰り返し発生させる(ステップS103)。繰り返すフレーム期間は、例えば2フレーム期間や、3フレーム期間とする。制御パルスの重畳は、既に説明した電流などで行う。
【0059】
そして、カメラ装置側では、垂直ブランキング期間に重畳された制御パルスを検出する(ステップS104)。制御パルスを検出した際には、その制御パルスが連続して所定フレーム期間検出されるか否か判断して、制御信号の真偽判定処理を行う(ステップS105)。例えば3フレーム期間連続して同じ制御パルスが重畳される構成の場合に、その3フレーム期間連続して検出されたか否か判断する。或いは、3フレーム連続して重畳される場合に、カメラ装置側では2フレーム期間連続した検出だけでもよい。
その真偽判定で、正しい制御パルス検出と判断した場合だけ、カメラ装置の制御部は、該当した制御パルスで示された制御動作を実行する(ステップS106)。
【0060】
図20は、この制御パルスが複数フレームで連続して生成される状態を示した図である。
図20(a)に示すように、2垂直同期期間連続して、図20(b)に示す制御パルスが連続して生成される状態を示している。
このように、複数フレーム期間を使用することで、より確実にモニタ装置からカメラ装置の制御が行えるようになる。
【0061】
なお、ここまで説明した各実施の形態では、カメラ装置とモニタ装置とを接続して、カメラ装置をモニタ装置から制御する場合に適用したが、カメラ装置から伝送されるアナログ映像信号を受信する機器であれば、モニタ装置以外のその他の装置を、使用してもよい。車載用としたのも1つの例であり、その他の用途のカメラシステムに適用してもよい。
【符号の説明】
【0062】
90…同軸ケーブル、100,100′,100″,100a,100b…カメラ装置、101…イメージャセンサ、102…駆動回路、103…撮像処理回路、104…ビデオ信号処理回路、105…ビデオアンプ、110…カメラ制御部、120…制御信号検出部、122…キャンセル回路、123…検出回路、123b…波形整形回路、131…(第1)電源レギュレータ、132…スイッチ、133…第2電源レギュレータ、140…切換スイッチ、151…Dフリップフロップ、164…コンパレータ、170…ビデオ信号出力部、200,200′,200a…モニタ装置、210…ビデオ信号入力部、220…表示部、230…モニタ制御部、240…操作部、250…電流源、260…切換スイッチ、280…ワンショットパルス発生器、281,282…操作ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像光を撮像して映像信号を得る撮像部と、
前記撮像部で得られた映像信号を、接続されたケーブルに出力する出力部と、
前記出力部から出力させる映像信号の電流変化又は電圧変化を検出する検出部と、
前記検出部で検出した信号変化に基づいて、前記ケーブルで伝送された制御信号を判別して、その判別した制御信号に対応した動作制御を行う制御部とを備えた
カメラ装置。
【請求項2】
前記検出部は、映像信号の垂直ブランキング期間内の電流変化から制御信号を検出する
請求項1記載のカメラ装置。
【請求項3】
前記検出部が映像信号の垂直ブランキング期間内の電流変化で検出した制御信号に基づいて、当該カメラ装置の電源を投入させる制御を行う
請求項2記載のカメラ装置。
【請求項4】
前記制御部は、電源を投入させてから所定期間内にさらに制御信号を検出したとき、電源オンを継続させ、前記所定期間内の制御信号の検出がないとき、電源オンから電源オフ状態に変化させる
請求項3記載のカメラ装置。
【請求項5】
前記出力部として、前記制御部が判別した制御信号に基づいて、前記ケーブルに得られた信号を前記制御部に供給させる経路に切り換える切換スイッチを設け、
前記切換スイッチの切り換えで、前記制御部が前記ケーブルを介して外部と直接通信できる構成とした
請求項1〜4のいずれか1項に記載のカメラ装置。
【請求項6】
前記検出部は、映像信号に印加された電圧の変化を、ローパスフィルタを介して検出する
請求項1記載のカメラ装置。
【請求項7】
像光を撮像して映像信号を得る撮像部と、
前記撮像部で得られた映像信号を、接続されたケーブルに出力する出力部と、
前記出力部から出力させる映像信号の電流変化を検出する検出部と、
前記検出部で検出した信号変化に基づいて、前記ケーブルで伝送された制御信号を判別して、その判別した制御信号に対応した動作制御を行う制御部とを備えたカメラ装置と、
前記映像信号を受信するモニタ装置と、
前記モニタ装置で受信した映像信号の垂直同期信号を検出する同期信号検出回路と、
前記モニタ装置の前記検出された同期信号に同期して発生する前記制御信号を発生する制御信号発生回路とを備えた
カメラシステム。
【請求項8】
前記制御信号発生回路は、前記モニタ装置で映像信号の垂直同期信号を検出する同期信号検出回路に同期して発する制御信号が、前記映像信号の水平走査同期周期に合わせて複数回発生すると共に、前記制御信号の同一波形を複数フレーム期間繰り返し発生する構成とし、
前記カメラ装置の検出部で検出した信号変化に基づいて、前記ケーブルで伝送された制御信号を判別して、その判別した制御信号の真偽判定を複数回繰り返し検出することで、真偽判定を行う
請求項7記載のカメラシステム。
【請求項9】
像光を撮像して映像信号を得る撮像部と、
前記撮像部で得られた映像信号を、接続されたケーブルに出力する出力部と、
前記出力部から出力させる映像信号の電流変化又は電圧変化を検出する検出部と、
前記検出部で検出した信号変化に基づいて、前記ケーブルで伝送された制御信号を判別して、その判別した制御信号に対応した動作制御を行う制御部とを備えたカメラ装置と、
前記カメラ装置と前記ケーブルを介して接続されて、映像信号の入力を行う入力部と、
前記入力部に入力した映像信号の処理を行う映像信号処理部と、
前記映像信号処理部で得られた映像信号に、前記カメラ装置の制御信号を重畳する制御信号重畳部とを備えた映像処理装置とで構成される
カメラシステム。
【請求項10】
カメラ装置から映像信号を出力するケーブルの、前記映像信号の電流変化又は電圧変化を検出し、
前記検出した信号変化に基づいて、前記ケーブルで伝送された制御信号を判別し、
前記判別した制御信号に基づいて動作制御を行う
カメラ制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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