カラオケ装置及びカラオケネットワークシステム
【課題】カラオケ装置における歌唱採点において、より適切な採点結果を得られる技術を提供する。
【解決手段】制御部12が映像制御部38によってテスト用の文字データをモニタ36に表示させた時からマイク25によって入力された歌唱音声信号がDSP24cに出力されるまでの時間T1を計測する。制御部12がDSP24cに入力された歌詞音声信号をDSP24cの内部で処理する時間T2を取得する。制御部12が再生部12cによって再生された歌詞テロップデータが映像制御部38へ出力されるまでの時間T3を取得する。制御部12はカラオケ曲の歌詞を文字データに基づいてモニタ36に表示させてから時間T1、時間T2、及び時間T3を合計した時間待機し、待機後に抽出した音高データと、比較の基準となるカラオケ曲の歌唱旋律の音高データとの音高差を算出し、算出した音高差に応じて採点する。
【解決手段】制御部12が映像制御部38によってテスト用の文字データをモニタ36に表示させた時からマイク25によって入力された歌唱音声信号がDSP24cに出力されるまでの時間T1を計測する。制御部12がDSP24cに入力された歌詞音声信号をDSP24cの内部で処理する時間T2を取得する。制御部12が再生部12cによって再生された歌詞テロップデータが映像制御部38へ出力されるまでの時間T3を取得する。制御部12はカラオケ曲の歌詞を文字データに基づいてモニタ36に表示させてから時間T1、時間T2、及び時間T3を合計した時間待機し、待機後に抽出した音高データと、比較の基準となるカラオケ曲の歌唱旋律の音高データとの音高差を算出し、算出した音高差に応じて採点する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラオケ装置における歌唱採点に関し、特に、適切な採点結果を得られる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カラオケ装置の付帯機能として採点機能が知られている。この採点機能は、次のような機能である。すなわち、マイクロフォンから入力された歌唱者の音声信号をサンプリングすることで歌唱者が発声した音高や発音タイミングなどの歌唱状態を示す歌唱データを生成する。次に、この歌唱データと例えばMIDIデータなどのカラオケデータ中の採点基準データとを比較し、その比較結果に基づいて所定の得点を付与して採点データを生成する。そして、歌唱パートが終了するとこの採点データ中の得点を集計して総合得点を算出する。総合得点はそのままの得点をスコアボードやディスプレイに表示したり、所定のメッセージや所定の表現内容を含む映像など総合得点を反映した映像をディスプレイに出力したりする(例えば特許文献1参照)。
【0003】
ところで、上述のようなカラオケ装置の中には、例えばMIDIデータに基づいて生成された楽曲のカラオケ演奏に併せて、画面に表示されるカラオケ歌詞テロップが色変わりする仕組みを備えているものもある。このようなカラオケ装置では、楽曲演奏とカラオケ歌詞表示とは同期しており、あらかじめ決められたタイミングで歌詞テロップが色変わりする構成となっている。すると、歌詞テロップが色変わりするタイミングをみて歌唱する歌唱者は、楽曲演奏よりも遅いタイミングで発音することになり、その発音の遅れが原因となって歌唱採点が低くなることがあった。
【0004】
そこで、歌唱者の発音タイミングと楽曲のカラオケ演奏の出力タイミングとの差分を算出して、画面に表示する歌詞テロップの色変わりのタイミングを変化させるカラオケ装置が知られている(例えば特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平11−224094号公報(第4〜6頁、図5)
【特許文献2】特開2005−173256号公報(第3〜6頁、図4、図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述のようなカラオケ装置においては、カラオケ演奏が開始されてから、歌唱者の発音タイミングと楽曲のカラオケ演奏の出力タイミングとの差分を算出して、画面に表示する歌詞テロップの色変わりのタイミングを変化させるという手順を繰り返すため、その手順が繰り返される間においては、その遅れた発音タイミングで歌唱採点されることとなり、歌唱採点が低くなるおそれがある。
【0006】
本発明は、このような不具合に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、カラオケ装置における歌唱採点において、より適切な採点結果を得られる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した問題点を解決するためになされた本発明のカラオケ装置は、テスト用の文字データを表示させた時からテスト用の文字データを示す音声信号が入力されるまでの時間T1を測定し、この時間T1を補正して歌唱採点することを特徴とする。
【0008】
具体的には、上述のカラオケ装置(4:なお、この欄においては、発明に対する理解を容易にするため、必要に応じて「発明を実施するための最良の形態」欄において説明した構成要素を括弧内に示すが、この記載によって特許請求の範囲を限定することを意味するものではない。)においては、計測手段(12)が、表示制御手段(38)によってテスト用の文字データを表示手段(36)に表示させた時から音声信号入力手段(25,24)によってテスト用の文字データを示す音声信号が入力されるまでの時間T1を計測する。また、音高抽出手段(12)が、表示制御手段によって楽曲データ中の歌詞データで示されるカラオケ曲の歌詞を文字データに基づいて表示手段に表示させてから時間T1分遅らせて音声信号入力手段によって入力された前記カラオケ歌唱の音声信号からカラオケ歌唱の音高データを抽出する。そして、採点手段(12)が、楽曲データ取得手段(12)によって取得された前記楽曲データ中のカラオケ曲の歌唱旋律の音高データと音高抽出手段によって抽出されたカラオケ歌唱の音高データとの音高差を算出し、算出した音高差に応じて採点する。一例を挙げると、カラオケ曲の歌詞の表示色が変更されるのを見て歌唱する歌唱者は、歌い出しが遅れることがある。そこで、計測手段が、表示制御手段によって例えば「あ」などのテスト用の文字データを表示手段に表示させた時から音声信号入力手段によって例えば「あ」などのテスト用の文字データを示す音声信号が入力されるまでの時間T1を計測する。つまり、歌唱者による歌い出しの遅れ時間T1が歌唱採点する前に計測される。また、歌唱採点する際には、歌唱者による歌い出しの遅れ時間T1分遅らせてカラオケ歌唱の音高データが抽出される。そして、楽曲データ中のカラオケ曲の歌唱旋律の音高データと前記抽出されたカラオケ歌唱の音高データとの音高差が算出され、算出された音高差に応じて採点されるといった具合である。
【0009】
このように構成された本発明のカラオケ装置によれば、カラオケ曲の歌詞の表示色が変更されるのを見て歌唱する歌唱者による歌い出しの遅れ時間T1が歌唱採点する前に測定され、歌唱採点する際にその遅れ時間T1分遅らせてカラオケ歌唱の音高データが抽出され、歌唱採点される。したがって、歌唱採点する際に歌い出しが遅れた場合であっても、より適切な採点結果を知らせることができる。
【0010】
また、採点プログラムが、予め、音声信号が採点プログラムに入力されてから採点を完了するまでのデータ処理に要する時間T2データを有しており、この時間T2データが示す時間T2も補正して採点するとよい。
【0011】
具体的には、請求項2に記載のように、採点プログラムデータは、予め、採点プログラム処理における音声信号が採点プログラムに入力されてから採点を完了するまでのデータ処理に要する時間T2データを有している。また、採点プログラムデータ取得手段(12)が、採点プログラムデータ記憶手段(16)から採点プログラムデータを取得可能である。さらに、時間T2データ抽出手段(12)が、前記採点プログラムデータ取得手段によって取得された前記採点プログラムデータから前記時間T2データを抽出する。また、音高抽出手段は、表示制御手段によって楽曲データ中の歌詞データで示されるカラオケ曲の歌詞を文字データに基づいて表示手段に表示させてから時間T1に抽出手段によって抽出された時間T2データが示す時間T2を加えた合計時間分遅らせて音声信号入力手段によって入力されたカラオケ歌唱の音声信号からカラオケ歌唱の音高データを抽出するとよい。
【0012】
このように構成されたカラオケ装置によれば、音声信号が採点プログラムに入力されてから採点を完了するまでのデータ処理に要する時間T2が歌唱採点する前に採点プログラムデータから抽出され、歌唱採点する際にその時間T2を、上述した時間T1に加えた合計時間分遅らせてカラオケ歌唱の音高データが抽出され、歌唱採点される。したがって、歌唱採点する際に歌い出しが遅れた場合であっても、さらに適切な採点結果を知らせることができる。
【0013】
また、音声信号が採点プログラムに入力されてから採点を完了するまでのデータ処理に要する時間T2を算出し、このT2も補正して採点してもよい。
具体的には、請求項3に記載のように、次数データ抽出手段(12)が採点プログラムデータ取得手段(12)によって取得された採点プログラムデータから予め定められたデジタルフィルタの種類と、デジタルフィルタの次数と、音声信号のサンプリング時間とを示すデータを抽出する。また、算出手段(12)が次数データ抽出手段によって抽出されたデジタルフィルタの種類と、デジタルフィルタの次数と、音声信号のサンプリング時間とに基づいて音声信号が採点プログラムに入力されてから採点を完了するまでのデータ処理に要する時間T2を算出する。そして、音高抽出手段は、表示制御手段によって楽曲データ中の歌詞データで示されるカラオケ曲の歌詞を文字データに基づいて表示手段に表示させてから時間T1に算出手段によって算出された時間T2を加えた合計時間分遅らせて音声信号入力手段によって入力されたカラオケ歌唱の音声信号からカラオケ歌唱の音高データを抽出するとよい。一例を挙げると、次数データ抽出手段が採点プログラムデータ取得手段によって取得された採点プログラムデータから例えばDSP(Digital Signal Processor)に用いられているデジタルフィルタの種類と、デジタルフィルタの次数と、音声信号のサンプリング時間とを示すデータを抽出する。また、抽出されたデジタルフィルタの種類と、デジタルフィルタの次数と、音声信号のサンプリング時間とに基づいて音声信号が採点プログラムに入力されてから採点を完了するまでのデータ処理に要する時間T2が算出される。そして、歌唱採点する際には、歌唱者による歌い出しの遅れ時間T1に、音声信号が採点プログラムに入力されてから採点を完了するまでのデータ処理に要する時間T2を加えた合計時間分遅らせてカラオケ歌唱の音高データが抽出される。そして、楽曲データ中のカラオケ曲の歌唱旋律の音高データと前記抽出されたカラオケ歌唱の音高データとの音高差が算出され、算出された音高差に応じて採点されるといった具合である。
【0014】
このように構成されたカラオケ装置によれば、音声信号が採点プログラムに入力されてから採点を完了するまでのデータ処理に要する時間T2が歌唱採点する前に測定され、歌唱採点する際にその時間T2を、上述した時間T1に加えた合計時間分遅らせてカラオケ歌唱の音高データが抽出され、歌唱採点される。したがって、歌唱採点する際に歌い出しが遅れた場合であっても、さらに適切な採点結果を知らせることができる。
【0015】
また、請求項4に記載のように、表示制御手段は、計測手段によって計測された時間T1を表示手段に表示させるとよい。
このように構成されたカラオケ装置によれば、計測手段によって計測された時間T1が表示手段に表示されるので、歌唱者は歌い出しが遅れる癖を知ることができる。したがって、カラオケ歌詞の表示色が変更されるのを見て歌唱する歌唱者にとっては、歌唱採点を向上するための支援を得ることができる。
【0016】
なお、カラオケ装置と、ホストサーバと、カラオケ装置とホストサーバとを接続するネットワークとを備えるカラオケネットワークシステムであって、時間T1をホストサーバに記憶し、ホストサーバから読み出した時間T1を補正して歌唱採点するとよい。
【0017】
具体的には、請求項5に記載のように、ホストサーバ(2)の記憶手段(2b)が、認証手段(2a)によってホストサーバへのログインを許可された登録ユーザがホストサーバへのログイン中に、ホストサーバ側受信手段(2c)が受信した登録ユーザに関する識別情報及び時間T1情報を関連付けた時間T1関連情報を記憶する。また、ホストサーバ側制御手段(2a)が、登録ユーザに関する識別情報を含む時間T1関連情報が記憶手段に記憶されているか否かを判断し、記憶されていると判断した場合には、登録ユーザに関する時間T1関連情報から登録ユーザに関する識別情報及び時間T1情報をホストサーバ側送信手段(2c)を制御してカラオケ装置へ送信させる。そして、カラオケ装置の音高抽出手段は、カラオケ装置側受信手段(14)によって登録ユーザに関する識別情報及び時間T1情報を受信したか否かを判断し、受信していると判断した場合には、遅らせる時間T1が、カラオケ装置側受信手段によって受信された時間T1情報により示される時間T1であるとしてカラオケ歌唱の音高データを抽出する。一例を挙げると、ホストサーバの記憶手段が、例えばユーザIDなどのユーザに関する識別情報及び計測手段によって計測された時間T1を示す時間T1情報を関連付けた時間T1関連情報を記憶する。また、ログイン中のユーザIDを含む時間T1関連情報が記憶手段に記憶されていると判断した場合には、そのユーザIDに関する時間T1関連情報からユーザID及び時間T1情報をカラオケ装置へ送信する。そして、カラオケ装置がユーザID及び時間T1情報を受信していると判断した場合には、遅らせる時間T1が、受信された時間T1情報により示される時間T1であるとしてカラオケ歌唱の音高データを抽出するといった具合である。
【0018】
このように構成されたカラオケネットワークシステムによれば、ホストサーバにユーザID及び時間T1情報が記憶されている歌唱者にとっては、時間T1を計測するテストを省くことができる。また、ユーザID及び時間T1情報がホストサーバに記憶されているので、ホストサーバに接続されているカラオケ装置であれば、いずれのカラオケ装置であっても、ホストサーバにユーザID及び時間T1情報が記憶されている歌唱者にとっては、時間T1を計測するテストを省くことができる。したがって、登録ユーザに関する識別情報及び時間T1情報を関連付けた時間T1関連情報が、ホストサーバの記憶手段に記憶されている歌唱者にとっては、時間T1を計測するテストを省くことができ、利便性が向上する。また、歌唱者の利便性が向上することによって、カラオケネットワークシステムの利用頻度を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[カラオケネットワークシステム1の構成の説明]
図1は、カラオケネットワークシステム1の全体構成を示すブロック図である。
【0020】
図1に示すように、カラオケネットワークシステム1は、楽曲データやユーザへ提供するためのコンテンツデータ等をカラオケ装置4に対して配信するホストサーバ2と、カラオケを利用するユーザから指定された楽曲のカラオケ演奏を行うカラオケ装置4とを備える。そして、カラオケネットワークシステム1は、ホストサーバ2に対してカラオケ装置4がインターネット200を介して通信可能に構成されている。以下、ホストサーバ2、カラオケ装置4の順に説明する。
【0021】
なお、インターネット200が「ネットワーク」に相当する。
[ホストサーバ2の構成の説明]
まず、ホストサーバ2は、図1に示すように、装置全体の動作を制御する制御部2aと、各種情報を記憶するデータベース2bと、ホストサーバ2をカラオケ装置4に接続するためのインタフェース部2cとを備えている。以下、制御部2a、インタフェース部2c、データベース2bの順に説明する。
【0022】
制御部2aは、カラオケ店側のカラオケ装置4からの要求に応じて、ホストサーバ2へログインしようとする登録ユーザに対する認証や、ログインした登録ユーザに対する個人用Webページの配信・更新サービスや、ログインした登録ユーザに関するユーザ登録データベースからその登録ユーザのユーザID及び時間T1の抽出と、カラオケ装置4への送信などを行う。また、制御部2aは、データベース2bと連携している。ここでいう連携とは、ユーザ認証、個人用Webページの配信及びユーザ登録データベースからその登録ユーザのユーザID及び時間T1の抽出を制御部2aが行うために、制御部2aが受け付けた個人用Webページ更新のデータ及びユーザ登録データをデータベース2bに反映させることで、制御部2aが行う前記サービスなどに利用するためのデータと、データベース2bとが対応していることを指す。
【0023】
インタフェース部2cは、ホストサーバ2をホストサーバ側のルータ130に接続するように構成されている。これによって、ホストサーバ2は、ホストサーバ側のルータ130とカラオケ店側のルータ120との間でインターネット200上に形成されるVPN(virtual private network)を介して、カラオケ店側のLAN100に接続されている。つまり、ホストサーバ2と、カラオケ装置4との間の通信は、インターネット200上のVPN及びカラオケ店側のLAN100を介して行われる。
【0024】
データベース2bは、ユーザ登録データベース2d、個人用Webページデータベース2eなどを有する。以下、ユーザ登録データベース2d、個人用Webページデータベース2eの順に説明する。
【0025】
(イ)ユーザ登録データベース2d
ユーザ登録データベース2dは、ホストサーバ2を利用する権限を有するユーザに関する登録情報を蓄積する。
【0026】
図6(a)は、ユーザ登録データベース2dの具体的内容を示す説明図である。このユーザ登録データベース2dは、各ユーザのニックネーム、ユーザID、パスワード、当該ユーザの個人用Webページデータの格納先を示すパス、及び時間T1などの各種情報を含むユーザ登録データのテーブルである。
【0027】
本実施形態のカラオケネットワークシステム1では、ホストサーバ2の制御部2aがこのユーザ登録データベース2dを参照することにより、ログインを要求してきたユーザに対する認証、ユーザとニックネームとの対応付け、ユーザと当該ユーザの個人用Webページとの対応付け及びユーザと時間T1との対応付けを行う。
【0028】
(ロ)個人用Webページデータベース2e
個人用Webページデータベース2eは、登録されているユーザ(以下、登録ユーザとも称する)のカラオケ歌唱に関する情報及び当該ユーザから提供される情報等をインターネット200上で公開するための個人用Webページのデータを蓄積する。
【0029】
図6(b)は、個人用Webページデータベース2eの具体的内容を示す説明図である。この個人用Webページのデータは、個人用Webページを所定の様式でカラオケ装置4が備えるWebブラウザによって表示するためのデータのまとまりで、テキストデータやHTMLによるレイアウト情報、画像・音声・動画データ等から構成される。
【0030】
なお、本実施形態において、個人用Webページは、カラオケ装置4を利用したユーザの歌唱に対する採点結果等に関する情報をコンテンツとして有する。図6(c)は、歌唱の採点結果のコンテンツを有する個人用WebページのWebブラウザ上での表示例を示す図である。ここでは、Webページのタイトルとしてニックネーム「ささき」さんの個人用Webページである旨が表示されている。そして、この「ささき」さんの「歌唱の採点結果」の情報が表示されている。
【0031】
なお、制御部2aが「認証手段」、及び「ホストサーバ側制御手段」に相当し、データベース2bが「記憶手段」に相当し、インタフェース部2cが「ホストサーバ側受信手段」、及び「ホストサーバ側送信手段」に相当する。
【0032】
[カラオケ装置4の構成の説明]
カラオケ装置4は、図1に示すように、カラオケ装置4全体の作動を制御する制御部12、カラオケ装置4をLAN100に接続するためのインタフェース部14、演奏楽曲の伴奏内容及び歌詞などを示す楽曲データや映像データ等のコンテンツデータ、カラオケ装置4が作動するためのプログラム等を記憶するハードディスク(HDD)16、複数のキースイッチからなり、曲の予約操作等を行うための操作部18、操作部18からの信号を処理する操作処理部22、マイク25、HDD16に記憶された演奏データ(MIDIデータ)に基づく演奏再生を行うMIDI音源30、MIDI音源30から出力されたデジタル信号から演奏楽曲のオーディオ信号(音響、音声に関する信号)を生成し、生成されたオーディオ信号及びマイク25から入力されたオーディオ信号を増幅してスピーカ28へ出力する音声制御部24、画像データを一時的に記憶するビデオRAM32、ビデオRAM32に記憶された画像データに基づく映像の再生を制御する映像再生部34、映像再生部34により再生される映像のモニタ36での表示を制御する映像制御部38などを備えている。ここで、制御部12は、インタフェース部14を制御して、各種情報をホストサーバ2へ転送するとともに、ホストサーバ2から受信した各種情報を受信する。
【0033】
このうち、HDD16には、図4(a)に例示するように、楽曲データを記憶する楽曲データメモリ領域51、利用者のユーザID及び時間T1データを関連付けた利用者データを記憶する利用者メモリ領域52、歌唱の採点結果を示す採点データを記憶する採点メモリ領域53、採点プログラムデータに含まれる時間T2Aを示す時間T2Aデータを記憶する時間T2Aメモリ領域54、時間T2を示す時間T2データを記憶する時間T2メモリ領域55、時間T3を示す時間T3データを記憶する時間T3メモリ領域56、採点したカラオケ装置4が設置されたカラオケ店の場所を示す採点場所データを記憶する採点場所メモリ領域57、採点プログラムデータを記憶する採点プログラムメモリ領域58、カラオケを制御するためのカラオケ制御プログラムデータを記憶するカラオケ制御プログラムメモリ領域59、及び時間T1データをホストサーバ2に記憶するか否かを識別するためのT1tempデータを記憶するT1tempメモリ領域60が設けられている。以下、楽曲データ、利用者データ、採点データ、時間T2データ、時間T3データ、採点場所データ、採点プログラム、カラオケ制御プログラム、T1tempデータの順に説明する。
【0034】
(ハ)楽曲データ
楽曲データとは、演奏楽曲の伴奏内容及び歌詞などを示すデータである。この楽曲データは、図4(b)に示すように、演奏データがMIDIデータの場合には、曲名及び曲番号を示すデータ、演奏データ(MIDIデータ)、演奏データに含まれる歌唱を採点するための採点データ、カラオケ曲の歌詞を示す文字データを含む歌詞テロップを示す歌詞テロップデータ、歌詞の文字データがモニタ36に表示された際にその表示色を、カラオケ曲の進行に応じて歌唱すべき歌詞の文字色を変更するための色変えタイミングクロックデータ、及び時間T2Bを示す時間T2Bデータを有している。なお、時間T2Bとは、後述する[カラオケ装置4の採点部40の構成の説明]欄で説明する遅延時間T2(図3参照)として予め設定された時間である。また、この楽曲データは、図4(c)に示すように、演奏データがMPEGデータの場合には、歌唱を採点するための採点データが演奏データ(MPEGデータ)に含まれていない点が、演奏データがMIDIデータの場合と相違する相違点である。この相違点を除いた構成は、演奏データがMIDIデータの場合の構成と同一である。また、MIDIデータ(演奏データ)及びMPEGデータ(演奏データ)の構造については公知技術にしたがっているのでここではその詳細な説明は省略する。
【0035】
(ニ)利用者データ
利用者データとは、利用者のユーザID及び時間T1データを関連付けたデータである。この利用者データは、図4(d)に示すように、ユーザIDの番号(1〜n)の数値「1〜n」と時間T1の時間(A1〜An)とが関連付けられて利用者メモリ領域52へ記憶されている。一例を挙げると、ユーザIDの番号(1)に対応する利用者データは、ユーザIDの番号(1)の数値「1」と時間T1の時間(A1)とが関連付けられて利用者メモリ領域52(1)に記憶されている。
【0036】
(ホ)採点データ
採点データとは、歌唱の採点結果を示すデータである。この採点データは、図5(a)に示すように、ユーザIDの番号(1〜n)の数値「1〜n」、楽曲番号の番号(C1〜Cn)、楽曲の名称を示す楽曲名(D1〜Dn)、歌唱採点の点数(E1〜En)、歌唱採点の日時(F1〜Fn)、及び時間T1の時間(G1〜Gn)が関連付けられて採点メモリ領域53へ記憶されている。一例を挙げると、ユーザIDの番号(1)に対応する採点データは、ユーザIDの番号(1)の数値「1」、楽曲番号の番号(C1)、楽曲の名称を示す楽曲名(D1)、歌唱採点の点数(E1)、歌唱採点の日時(F1)、及び時間T1の時間(G1)が関連付けられて採点メモリ領域53(1)へ記憶されている。
【0037】
(へ)時間T2データ
時間T2データとは、後述する[制御部12の時間T2特定処理]欄で説明する時間T2特定処理において特定された時間T2を示すデータである。
【0038】
(ト)時間T3データ
時間T3データとは、後述する[カラオケ装置4の採点部40の構成の説明]欄で説明する遅延時間T3(図2,3参照)に相当する時間T3を示すデータである。
【0039】
(チ)採点場所データ
採点場所データとは、採点したカラオケ装置4が設置されたカラオケ店の場所を示すデータである。
【0040】
(リ)採点プログラムデータ
採点プログラムデータとは、歌唱採点する際に比較の基準となるカラオケ曲の歌唱旋律の音高データを含むデータである。採点プログラムメモリ領域58には、図5(b)に示すように、採点プログラムデータ本体を記憶する採点プログラム本体メモリ領域71、採点プログラムデータに含まれる時間T2Aを示す時間T2Aデータを記憶する時間T2Aメモリ領域72、時間T1Aを示す時間T1Aデータを記憶する時間T1Aメモリ領域73、デジタルフィルタの種類を示すデジタルフィルタの種類データを記憶するデジタルフィルタの種類メモリ領域74、デジタルフィルタの次数を示すデジタルフィルタの次数データを記憶するデジタルフィルタの次数メモリ領域75、及び音声信号のサンプリング周期メモリ領域76が設けられている。以下、時間T2Aデータ、時間T1Aデータ、デジタルフィルタの種類データ、デジタルフィルタの次数データ、音声信号のサンプリング周期データの順に説明する。
【0041】
まず、時間T2Aデータは、後述する[カラオケ装置4の採点部40の構成の説明]欄で説明する遅延時間T2(図3参照)として予め設定された時間を示すデータである。
時間T1Aデータは、後述する[カラオケ装置4の採点部40の構成の説明]欄で説明する遅延時間T1(図3参照)として予め設定された時間を示すデータである。
【0042】
デジタルフィルタの種類データは、後述する[カラオケ装置4の採点部40の構成の説明]欄で説明するDSP24cに用いられているデジタルフィルタの種類を示すデータである。
【0043】
デジタルフィルタの次数データは、後述する[カラオケ装置4の採点部40の構成の説明]欄で説明するDSP24cに用いられているデジタルフィルタの次数を示すデータである。
【0044】
音声信号のサンプリング周期データは、後述する[カラオケ装置4の採点部40の構成の説明]欄で説明するDSP24cに用いられている音声信号のサンプリング周期を示すデータである。
【0045】
(ヌ)カラオケ制御プログラムデータ
カラオケ制御プログラムデータは、カラオケ装置4の動作を制御するシステムプログラム、アプリケーションプログラムなどのデータなどである。
【0046】
(ル)T1tempデータ
T1tempデータは、時間T1データをホストサーバ2に記憶するか否かを識別するためのデータである。T1tempデータが例えば数値「0」を示すデータの場合には、時間T1データをホストサーバ2に記憶することを示し、T1tempデータが例えば数値「1」を示すデータの場合には、時間T1データをホストサーバ2に記憶しないことを示す。
【0047】
なお、モニタ36が「表示手段」に相当し、HDD16が「楽曲データ記憶手段」、及び「採点プログラムデータ記憶手段」に相当する。また、制御部12が「楽曲データ取得手段」、「計測手段」、「音高抽出手段」、「採点手段」、「採点プログラムデータ取得手段」、「次数データ抽出手段」、「算出手段」、及び「カラオケ装置側制御手段」に相当する。さらに、映像制御部38が「表示制御手段」に相当し、マイク25及び音声制御部24が「音声信号入力手段」に相当し、操作部18及び操作制御部22が「認証要請情報受付手段」に相当し、インタフェース部14が「カラオケ装置側送信手段」、「カラオケ装置側受信手段」に相当する。また、演奏データが「カラオケ演奏用データ」に相当し、採点データが「カラオケ曲の歌唱旋律の音高データ」に相当し、歌詞テロップが「カラオケ曲の歌詞を示す文字データを含む歌詞データ」に相当し、色変えタイミングクロックデータが「色変えデータ」に相当する。
【0048】
[カラオケ装置4の採点部40の構成の説明]
次に、カラオケ装置4における歌唱採点する機能を有する採点部40の構成について説明する。図2は、カラオケ装置4の採点部40の構成を示すブロック図である。
【0049】
採点部40は、図2に示すように、マイク25、マイクアンプ24a、A/Dコンバータ24b、DSP24c、HDD16、読出部12a、比較部12b、MIDI音源、D/Aコンバータ24d、映像制御部38、及びモニタ36などを備えている。以下、[カラオケ装置4の構成の説明]欄において説明したマイク25、HDD16、MIDI音源、映像制御部38、及びモニタ36を除いて、マイクアンプ24a、A/Dコンバータ24b、DSP24c、比較部12b、読出部12a、再生部12c、D/Aコンバータ24dの順に説明する。
【0050】
マイクアンプ24aは、マイク25から入力された歌唱音声信号を増幅し、A/Dコンバータ24bへ出力する。A/Dコンバータ24bは、入力された歌唱音声信号をデジタル化し、これをDSP24cへ出力する。DSP24cは、入力された歌唱音声信号を例えば50msずつのフレームに区切り、フレームごとに周波数をカウントするとともに平均音量を算出し、比較部12bへ出力する。なお、比較部12bは、DSP24cから出力された音量値と予め定めた音量値とを比較して、DSP24cから出力された音量値が予め定めた音量値より大きい場合に、入力されたとする。上述のフレームごとの周波数カウント値及び平均音量値は比較部12bによって読み取られる。また、比較部12bはこの周波数カウント値及び平均音量値に基づいて音高データ及び音量を割り出す。さらに、比較部12bは、後述する再生部12cによって再生された楽曲データの採点データから歌唱採点する際に比較の基準となるカラオケ曲の歌唱旋律の音高データと、上述の割り出した音高データとの音高差を算出し、算出した音高差に応じて採点する。読出部12aは、HDD16に設けられている採点プログラムメモリ領域58から採点プログラムデータを読み出してDSP24cへ出力する。再生部12cは、HDD16に設けられている楽曲データメモリ領域51から楽曲データを読み出して再生し、再生した演奏データをMIDI音源30に出力し、再生した採点データを比較部12bへ出力し、再生した歌詞テロップデータ及び色変えタイミングクロックデータを映像制御部38へ出力する。D/Aコンバータ24dは、MIDI音源30から出力された楽音信号とA/Dコンバータ24bから出力された音声信号とをアナログ信号に変換し、スピーカ28へ出力する。
【0051】
ここで、歌唱採点する際に、歌唱音声信号の入力が遅れる要因について説明する。図3は、歌唱音声信号の入力が遅れる要因について模式的に示す説明図である。
まず、図3に示すように、歌詞テロップが色変わりするタイミングをみて歌唱する歌唱者が、モニタ36に表示されている歌詞テロップの色変わりを見てから発音する。すると、歌唱者がモニタ36に表示された色変を認識してから音声を発するまでに遅れが発生する。この遅れ時間を歌唱遅延時間と称する。この歌唱遅延時間は、歌唱者それぞれの反射神経によって相違すると推考される。また、マイク25から入力された歌唱音声信号がカラオケ装置4の本体部45に出力されるまでに遅れが発生する。つまり、マイク25から入力された歌唱音声信号がA/Dコンバータ24b(図2参照)を介してDSP24cに出力されるまでに遅れが発生する。この遅れ時間をマイク遅延時間と称する。ここで、マイク25から入力された歌唱音声信号がA/Dコンバータ24bを介してDSP24cに出力されたか否かをデジタル値で検出する場合は、制御部12がA/Dコンバータ24bとDSP24cとを接続した信号(データバス)のデータを抽出し、前記データが予め定められた値より大きいか否かによってマイク音声入力したか否かを判断し、アナログ値で検出する場合は、マイクアンプ24aとA/Dコンバータ24bとの間で、歌唱音声信号が予め定められた電圧より大きくなったことを、例えばコンパレータ(図示せず)などを用いて検出し、制御部12へ通知する。アナログ値で検出する場合は、A/Dコンバータ24bの遅延時間Tqが考慮されないので、検出した時間にTqを加えた後にマイクから歌唱音声信号が入力されたか否かを判断する。マイク25やマイクアンプ24aなどのアナログ回路によって伝達されるアナログ信号の遅延時間は、A/Dコンバータ24bやDSP24cなどのデジタル回路と比較して遅延時間が充分小さいので、カラオケ利用を目的とした本発明の構成においては、前記遅延時間を考慮しなくても効果には影響ない。上述した歌唱遅延時間に上述したマイク遅延時間を加え合計した時間を遅延時間T1(図3参照)と称する。
【0052】
また、DSP24c(図2参照)に入力された歌唱音声信号を、上述したようにDSP24cの内部で処理して、比較部12bへ出力するまでに遅れが発生する。この遅れ時間を遅延時間T2(図3参照)と称する。この遅延時間T2はDSP24cに用いられているデジタルフィルタの種類と、デジタルフィルタの次数と、音声信号のサンプリング時間とによって特定される。
【0053】
さらに、再生部12c(図2参照)が、再生した歌詞テロップデータ及び色変えタイミングクロックデータを映像制御部38を介してモニタ36へ出力するまでに遅れが発生する。この遅れ時間を遅延時間T3(図3参照)と称する。この遅延時間T3は、設計時点で特定される設計値である。
【0054】
[その他の構成の説明]
上述のルータ120,130は、インターネットネット200等の外部ネットワーク上の通信経路を暗号化して、仮想的に専用回線で接続されている状態を作り出すVPN技術を利用するためのいわゆるVPNゲートウェイである。ルータ120,130は、外部ネットワークであるインターネット200と、内部ネットワークであるLAN100及びホストサーバ2側のネットワークとの接続点にそれぞれ置かれ、内部ネットワークからの通信を暗号化してインターネット200側に送出する。また、インターネット200側からの通信を復号化して内部ネットワークへ送出する。
【0055】
[カラオケ装置4のログイン処理の説明]
以下に、カラオケ装置4の制御部12により実行されるログイン処理の処理手順を図7(a)のフローチャートに基づいて説明する。本処理は、カラオケ装置4が起動されている場合に実行される。図7(a)は、カラオケ装置4の制御部12が実行する「カラオケ装置4のログイン処理」の手順を示すフローチャートである。
【0056】
まず、ユーザID及びパスワードが入力されたか否かを判断する(S110)。具体的には、カラオケ装置4のモニタ36に例えばログインするための案内画面が表示され、操作部18が操作されることによって操作処理部22を介してユーザID及びパスワードが入力されたか否かを判断する。そして、ユーザID及びパスワードが入力されていないと判断した場合には(S110:NO)、ユーザID及びパスワードを受け付けるまで待機し、ユーザID及びパスワードを受け付けたと判断した場合には(S110:YES)、S120の処理へ移行する。
【0057】
S120の処理においては、受け付けたユーザID及びパスワードをホストサーバ2へのログインを要求する情報とともにホストサーバ2の制御部2aへ送信する。S120の処理が終了したらS130の処理へ移行する。
【0058】
S130の処理においては、ユーザIDまたはユーザID及び時間T1データをホストサーバ2の制御部2aから受信したか否かを判断する。そして、ユーザIDまたはユーザID及び時間T1データを受信していると判断した場合には(S130:YES)、S140の処理へ移行する。一方、ユーザIDまたはユーザID及び時間T1データを受け付けていないと判断した場合には(S130:NO)、S110の処理へ戻る。
【0059】
S140の処理においては、ログイン情報をモニタ36に表示させる。具体的には、上述したS130の処理において受信したユーザIDを映像制御部38を制御してモニタ36に表示させる。S140の処理が終了したら、S110の処理へ戻る。
【0060】
[ホストサーバ2のログイン処理の説明]
以下に、ホストサーバ2の制御部2aにより実行されるログイン処理の処理手順を図7(b)のフローチャートに基づいて説明する。本処理は、ホストサーバ2が起動されている場合に実行される。図7(b)は、ホストサーバ2の制御部2aが実行する「ホストサーバ2のログイン処理」の手順を示すフローチャートである。
【0061】
まず、ユーザID及びパスワードを受信したか否かを判断する(S910)。具体的には、カラオケ装置4から送信された登録ユーザのログインを要求するための情報とともにユーザID及びパスワードを受信したか否かを判断する。そして、ユーザID及びパスワードを受信していないと判断した場合には(S910:NO)、」ユーザID及びパスワードを受信するまで待機し、ユーザID及びパスワードを受信したと判断した場合には(S910:NO)、S920の処理へ移行する。
【0062】
S920の処理においては、登録ユーザのログインを要求するための情報とともに送信されてきたユーザID及びパスワードを、データベース2bが有するユーザ登録データベース2d(図6(a)参照)に登録されているユーザID及パスワードと照合することで、ログインを要求してきたユーザの認証の可否を判断する。そして、送信されてきたユーザID及びパスワードが、ユーザ登録データベース2dに登録されているユーザID及びパスワードと適合する判断した場合には(S920:YES、認証OK)、S930の処理へ移行する。一方、送信されてきたユーザID及びパスワードが、ユーザ登録データベース2dに登録されているユーザID及びパスワードと適合しないと判断した場合には(S920:NO、認証NG)、S910の処理へ戻る。
【0063】
S930の処理においては、ユーザIDに対応した領域(マイページ)に時間T1データがあるか否かを判断する。具体的には、上述のユーザ登録データベース2d(図6(a)参照)におけるユーザIDに対応した時間T1データが記憶されているか否かを判断する。そして、ユーザIDに対応した領域(マイページ)に時間T1データがあると判断した場合には(S930:YES)、S940の処理へ移行する。一方、ユーザIDに対応した領域(マイページ)に時間T1データがないと判断した場合には(S930:NO)、S960の処理へ移行する。
【0064】
S940の処理においては、ユーザIDに対応した領域(マイページ)から時間T1データを読み出す。具体的には、上述のユーザ登録データベース2d(図6(a)参照)におけるユーザIDに対応した時間T1データを読み出す。S940の処理が終了したらS950の処理へ移行する。
【0065】
S950の処理においては、ユーザIDと時間TIデータとをログインを要求したカラオケ装置4へ送信する。S950の処理が終了したら、S910の処理へ戻る。
S960の処理においては、ユーザIDをログインを要求したカラオケ装置4へ送信する。S960の処理が終了したら、S910の処理へ戻る。
本処理を終了する。
【0066】
[制御部12のカラオケ演奏処理の説明]
以下に、カラオケ装置4の制御部12により実行されるカラオケ演奏処理の処理手順を図8のフローチャートに基づいて説明する。本処理は、カラオケ装置4が起動されている場合に実行される。図8は、カラオケ装置4の制御部12が実行する「制御部12のカラオケ演奏処理」の手順を示すフローチャートである。
【0067】
まず、操作処理部22から選曲番号を受け付けたか否かを判断する(S210)。具体的には、カラオケ装置4のモニタ36に例えばカラオケ演奏する曲番号などを入力するための案内画面が表示され、操作部18が操作されることによって操作処理部22を介して選曲された選曲番号を受け付けたか否かを判断する。そして、選曲番号を受け付けていないと判断した場合には(S210:NO)、選曲番号を受け付けるまで待機し、選曲番号を受け付けたと判断した場合には(S210:YES)、S212の処理へ移行する。
【0068】
S212の処理においては、HDD16から選曲番号に対応する楽曲データを読み出す。具体的には、選曲された曲番号に対応する楽曲データをHDD16に設けられた楽曲データメモリ領域51から読み出す。S212の処理が終了したらS214の処理へ移行する。
【0069】
S214の処理においては、操作処理部22から歌唱採点する指示を受け付けたか否かを判断する。具体的には、カラオケ装置4のモニタ36に例えば歌唱採点する指示を入力するための案内画面が表示され、操作部18が操作されることによって操作処理部22を介して歌唱採点する指示を受け付けたか否かを判断する。そして、歌唱採点する指示を受け付けたと判断した場合には(S214:YES)、S216の処理へ移行する。一方、歌唱採点する指示を受け付けていないと判断した場合には(S214:NO)、S230の処理へ移行する。
【0070】
S216の処理においては、後述する[時間T1特定処理]欄の時間T1特定処理へ移行する。S216の処理が終了したらS218の処理へ移行する。
S218の処理においては、後述する[時間T2特定処理]欄の時間T2特定処理へ移行する。S218の処理が終了したらS222の処理へ移行する。
【0071】
S222の処理においては、S212の処理においてHDD16から読み出された楽曲データを演奏再生する。具体的には、上述した[カラオケ装置4の採点部40の構成の説明]欄で説明したように、HDD16から読み出された楽曲データを再生し、再生した演奏データをMIDI音源30に出力し、再生した採点データを比較部12bへ出力し、再生した歌詞テロップデータ及び色変えタイミングクロックデータを映像制御部38へ出力する。S222の処理が終了したらS224の処理へ移行する。
【0072】
S224の処理においては、後述する[採点処理]欄の採点処理へ移行する。S224の処理が終了したら、S210の処理へ戻る。
本処理を終了する。
【0073】
S230の処理においては、S212の処理においてHDD16から読み出された楽曲データを演奏再生する。具体的には、楽曲データの演奏データを再生して上述した[カラオケ装置4の採点部40の構成の説明]欄で説明したように、HDD16から読み出された楽曲データを再生し、再生した演奏データをMIDI音源30に出力し、再生した採点データを比較部12bへ出力し、再生した歌詞テロップデータ及び色変えタイミングクロックデータを映像制御部38へ出力する。S230の処理が終了したらS234の処理へ移行する。
【0074】
S234の処理においては、演奏再生終了したか否かを判断する。そして、演奏再生終了していないと判断した場合には(S234:NO)、S230の処理へ戻る。一方、演奏再生終了したと判断した場合には(S234:YES)、S210の処理へ戻る。
本処理を終了する。
【0075】
[制御部12の時間T1特定処理の説明]
以下に、カラオケ装置4の制御部12により実行される時間T1特定処理の処理手順を図9のフローチャートに基づいて説明する。本処理は、上述した制御部12のカラオケ演奏処理を実行中にS216の処理へ移行した際に実行される。図9は、カラオケ装置4の制御部12が実行する「制御部12の時間T1特定処理」の手順を示すフローチャートである。
【0076】
まず、ユーザID及び時間T1データを受信している否かを判断する。具体的には、上述した[カラオケ装置4のログイン処理]欄のS130の処理においてユーザID及び時間T1データを受信しているか否かを判断する。そして、ユーザID及び時間T1データを受信していると判断した場合には(S310:YES)、S312の処理へ移行する。一方、ユーザID及び時間T1データを受信していないと判断した場合には(S310:NO)、S314の処理へ移行する。
【0077】
S312の処理においては、「T1temp=0」とする。具体的には、制御部12が内蔵するメモリ(図示せず)にユーザID及び時間T1データを記憶し、HDD16に設けられたT1tempメモリ領域60メモリ領域に時間T1データをホストサーバ2に記憶することを示す数値「0」を記憶する。S312の処理が終了したらS338の処理へ移行する。
【0078】
S314の処理においては、反射神経テストをするか否かを判断する。具体的には、上述した[カラオケ装置4の採点部40の構成の説明]欄で説明したように、遅延時間T1(図3参照)を測定するテストをするか否かを判断する。そして、反射神経テストをすると判断した場合には(S314:YES)、S316の処理へ移行する。一方、反射神経テストをしないと判断した場合には(S314:NO)、S330の処理へ移行する。
【0079】
S316の処理においては、モニタ36に「何か表示されたら声を出してください」の表示を指示する。具体的には、映像制御部38を制御してモニタ36に「何か表示されたら声を出してください」を表示させる。S316の処理が終了したらS318の処理へ移行する。
【0080】
S318の処理においては、モニタ36に画面の消去を指示する。具体的には、映像制御部38を制御してモニタ36に表示された画面表示を消去させる。S318の処理が終了したらS320の処理へ移行する。
【0081】
S320の処理においては、モニタ36に例えば「あ」の表示を指示する。具体的には、映像制御部38を制御してモニタ36に例えば「あ」を表示させる。S320の処理が終了したらS322の処理へ移行する。
【0082】
S322の処理においては、タイマをリセットし、時間の測定を開始する。具体的には、制御部12が内蔵するタイマ(図示せず)によって時間の計測を開始する。S322の処理が終了したらS324の処理へ移行する。
【0083】
S324の処理においては、マイク音声入力したか否かを判断する。具体的には、上述した[カラオケ装置4の採点部40の構成の説明]欄で説明したように、マイク25から入力された歌唱音声信号がA/Dコンバータ24b(図2参照)を介してDSP24cに出力されたか否かを判断する。
【0084】
そして、マイク音声入力したと判断した場合には(S324:YES)、S328の処理へ移行する。一方、マイク音声入力しないと判断した場合には(S324:NO)、S326の処理へ移行する。
【0085】
S326の処理においては、タイマに数値「1」を加算する。S326の処理が終了したらS324の処理へ戻る。
S328の処理においては、T1の数値を測定し、「T1temp=0」とする。具体的には、制御部12が内蔵するタイマ(図示せず)による時間の計測を終了する。そして、制御部12が内蔵するメモリ(図示せず)にユーザID及び時間T1データを記憶し、HDD16に設けられたT1tempメモリ領域60メモリ領域に時間T1データをホストサーバ2に記憶することを示す数値「0」を記憶する。S328の処理が終了したらS338の処理へ移行する。
【0086】
S330の処理においては、T1Aを採点プログラムから読み出す。具体的には、選曲された曲番号に対応する楽曲データをHDD16に設けられた採点プログラムメモリ領域58に設けられている時間T1Aメモリ領域73(図5(b)参照)から時間T1Aデータを読み出す。S330の処理が終了したらS332の処理へ移行する。
【0087】
S332の処理においては、「T1=T1A」、且つ「T1temp=1」とする。具体的には、制御部12が内蔵するメモリ(図示せず)にユーザID及び時間T1Aメモリ領域73から読み出した時間T1Aデータを時間T1データとして記憶し、HDD16に設けられたT1tempメモリ領域60メモリ領域に時間T1データをホストサーバ2に記憶しないことを示す数値「1」を記憶する。S332の処理が終了したらS338の処理へ移行する。
【0088】
S338の処理においては、モニタ36に画面初期化を指示する。具体的には、映像制御部38を制御してモニタ36の画面を初期化させる。S338の処理が終了したらS340の処理へ移行する。
【0089】
S340の処理においては、「T1temp=0」か否かを判断する。具体的には、HDD16に設けられたT1tempメモリ領域60に記憶されている数値が「0」か否かを判断する。そして、「T1temp=0」であると判断した場合には(S340:YES)、S342の処理へ移行する。一方、「T1temp=0」ではないと判断した場合には(S340:NO)、本処理を終了する。
【0090】
S342の処理においては、ユーザIDに対応した利用者メモリにT1を記憶する。具体的には、制御部12が内蔵するメモリ(図示せず)に記憶されたユーザID及び時間T1データを読み出し、HDD16に設けられた利用者メモリ領域52にユーザID及び時間T1データを関連付けて記憶する。S342の処理が終了したら、本処理を終了する。
【0091】
[制御部12の時間T2特定処理の説明]
以下に、カラオケ装置4の制御部12により実行される時間T2特定処理の処理手順を図10のフローチャートに基づいて説明する。本処理は、上述した制御部12のカラオケ演奏処理を実行中にS218の処理へ移行した際に実行される。図10は、カラオケ装置4の制御部12が実行する「制御部12の時間T2特定処理」の手順を示すフローチャートである。
【0092】
まず、採点プログラムを読み出して、DSP24cに転送する(S412)。具体的には、上述した[カラオケ装置4の採点部40の構成の説明]欄で説明したように、HDD16に設けられた採点プログラムメモリ領域58から採点プログラムデータを読み出してDSP24cへ出力する。S412の処理が終了したらS414の処理へ移行する。
【0093】
S414の処理においては、採点プログラムデータに時間T2Aデータが付属している否かを判断する。具体的には、採点プログラムメモリ領域58に設けられた時間T2Aメモリ領域72(図5(b)参照)に時間T2Aデータが記憶されているか否かを判断する。採点プログラムデータに時間T2Aデータが付属していると判断した場合には(S414:YES)、S416の処理へ移行する。一方、採点プログラムデータに時間T2Aデータが付属していないと判断した場合には(S414:NO)、S422の処理へ移行する。
【0094】
S416の処理においては、時間T2Aデータを抽出し、HDD16に記憶する。具体的には、採点プログラムメモリ領域58に設けられた時間T2Aメモリ領域72(図5(b)参照)から時間T2Aデータを読み出し、読み出した時間T2AデータをHDD16に設けられた時間T2Aメモリ領域54に時間T2Aデータを記憶する。S416の処理が終了したらS422の処理へ移行する。
【0095】
S422の処理においては、楽曲データに時間T2Bデータが付属している否かを判断する。具体的には、上述した制御部12のカラオケ演奏処理におけるS212の処理において読み出された楽曲データ(図4(b)、図4(c)参照)が時間T2Bデータを有しているか否かを判断する。楽曲データに時間T2Bデータが付属していると判断した場合には(S422:YES)、S424の処理へ移行する。一方、楽曲データに時間T2Bデータが付属していないと判断した場合には(S422:NO)、S426の処理へ移行する。
【0096】
S424の処理においては、「T2=T2B」とする。具体的には、楽曲データから時間T2Bデータを読み出し、読み出した時間T2BデータをHDD16に設けられた時間T2メモリ領域55に時間T2データとして記憶する。S424の処理が終了したら、本処理を終了する。
【0097】
S426の処理においては、HDD16に時間T2Aデータが記憶されているか否かを判断する。具体的には、HDD16に設けられた時間T2Aメモリ領域54に時間T2Aデータが記憶されているか否かを判断する。HDD16に時間T2Aデータが記憶されていると判断した場合には(S426:YES)、S428の処理へ移行する。一方、HDD16に時間T2Aデータが記憶されていないと判断した場合には(S426:NO)、S430の処理へ移行する。
【0098】
S428の処理においては、「T2=T2A」とする。具体的には、HDD16に設けられた時間T2Aメモリ領域54に記憶されている時間T2Aデータを読み出し、読み出した時間T2AデータをHDD16に設けられた時間T2メモリ領域55に時間T2データとして記憶する。S428の処理が終了したら、本処理を終了する。
【0099】
S430の処理においては、後述する採点プログラムに対する[解析処理]欄の解析処理へ移行する。S430の処理が終了したらS432の処理へ移行する。
S432の処理においては、「T2=T2C」とする。具体的には、後述する採点プログラムに対する[解析処理]欄の解析処理におけるS520の処理において算出されたT2CデータをHDD16に設けられた時間T2メモリ領域55に時間T2データとして記憶する。S432の処理が終了したら、本処理を終了する。
【0100】
[制御部12の解析処理の説明]
以下に、カラオケ装置4の制御部12により実行される解析処理の処理手順を図11のフローチャートに基づいて説明する。本処理は、上述した制御部12の時間T2特定処理を実行中にS430の処理へ移行した際に実行される。図11は、カラオケ装置4の制御部12が実行する「制御部12の解析処理」の手順を示すフローチャートである。
【0101】
まず、採点プログラムから、DSP24cのデジタルフィルタの種類と、デジタルフィルタの次数とを抽出し、サンプル遅延数Tnを特定する(S510)。具体的には、採点プログラムメモリ領域58に設けられたデジタルフィルタの種類メモリ領域74からデジタルフィルタの種類を読み出し、デジタルフィルタの次数メモリ領域75からデジタルフィルタ次数を読み出し、サンプル遅延数Tnを特定する。S510の処理が終了したらS520の処理へ移行する。
【0102】
S520の処理においては、Tnと音声信号のサンプリング周波数Fsとから、DSP24cの遅延時間T2Cを算出する。具体的には、採点プログラムメモリ領域58に設けられた音声信号のサンプリング周期メモリ領域76から音声信号のサンプリング周波数Fsを読み出し、S510の処理において特定されたサンプル遅延数Tnと、音声信号のサンプリング周波数Fsとから、DSP24cの遅延時間T2Cを算出する。S520の処理が終了したら、本処理を終了する。
【0103】
[制御部12の採点処理の説明]
以下に、カラオケ装置4の制御部12により実行される採点処理の処理手順を図12(a)のフローチャートに基づいて説明する。本処理は、上述した制御部12のカラオケ演奏処理を実行中にS224の処理へ移行した際に実行される。図12(a)は、カラオケ装置4の制御部12が実行する「制御部12の採点処理」の手順を示すフローチャートである。
【0104】
まず、制御部12のメモリからT1を読み出す(S610)。具体的には、上述した制御部12の時間T1特定処理において制御部12が内蔵するメモリ(図示せず)に記憶したユーザID及び時間T1Aデータを、前記メモリから読み出す。S610の処理が終了したらS612の処理へ移行する。
【0105】
S612の処理においては、HDD16の時間T2メモリからT2を読み出す。具体的には、上述した制御部12の時間T2特定処理においてHDD16に設けられた時間T2メモリ領域55に記憶した時間T2データを、HDD16から読み出す。S612の処理が終了したらS614の処理へ移行する。
【0106】
S614の処理においては、HDD16の時間T3メモリからT3を読み出す。具体的には、HDD16に設けられた時間T3メモリ領域56から時間T3データを読み出す。S614の処理が終了したらS616の処理へ移行する。
【0107】
S616の処理においては、色変えタイミングクロックが入力されたか否かを判断する。具体的には、上述した制御部12のカラオケ演奏処理のS222の処理において再生した色変えタイミングクロックデータから色変えタイミングクロックが入力されたか否かを判断する。そして、色変えタイミングクロックが入力されていないと判断した場合には(S616:NO)、色変えタイミングクロックが入力されるまで待機し、色変えタイミングクロックが入力されたと判断した場合には(S616:YES)、S618の処理へ移行する。
【0108】
S618の処理においては、「T1+T2+T3」時間待機する。具体的には、S610で読み出された時間T1データと、S612で読み出された時間T2データと、S614で読み出された時間T3データとから、時間T1、時間T2、及び時間T3を合計した時間待機する。S618の処理が終了したらS620の処理へ移行する。
【0109】
S620の処理においては、音高検出し、入力音声データと、採点データとを比較し、採点結果を算出し、曲名、日時と対応付けてHDD16の採点メモリに記憶する。具体的には、上述した[カラオケ装置4の採点部40の構成の説明]欄で説明したように、DSP24cから出力されたフレームごとの周波数カウント値及び平均音量値を読み取り、この周波数カウント値及び平均音量値に基づいて音高データ及び音量を割り出す。さらに、楽曲データの採点データから歌唱採点する際に比較の基準となるカラオケ曲の歌唱旋律の音高データと、上述の割り出した音高データとの音高差を算出し、算出した音高差に応じて採点する。そして、ユーザID、楽曲番号、楽曲名、上述した歌唱採点の点数、制御部12が内蔵する時計によって計時された歌唱採点の日時、及びHDD16に設けられた利用者メモリ領域52に記憶されている時間T1データを関連付けてHDD16に設けられている採点メモリ領域53に記憶する。S620の処理が終了したらS622の処理へ移行する。
【0110】
S622の処理においては、採点結果を映像制御部へ転送する。具体的には、S620の処理において採点された歌唱採点の点数などを映像制御部38へ転送する。そして、映像制御部38を制御してモニタ36に歌唱採点の点数などを表示させる。S622の処理が終了したらS624の処理へ移行する。
【0111】
S624の処理においては、演奏再生終了したか否かを判断する。そして、演奏再生終了していないと判断した場合には(S624:NO)、S616の処理へ戻る。一方、演奏再生終了したと判断した場合には(S624:YES)、本処理を終了する。
【0112】
[映像制御部38の歌詞表示色変え処理の説明]
以下に、カラオケ装置4の映像制御部38により実行される歌詞表示色変え処理の処理手順を図12(b)のフローチャートに基づいて説明する。本処理は、上述した制御部12のカラオケ演奏処理のS222の処理またはS230の処理に対応して実行される。図12(b)は、カラオケ装置4の映像制御部38が実行する「映像制御部38の歌詞表示色変え処理」の手順を示すフローチャートである。
【0113】
まず、一画面の歌詞テロップを受信したか否かを判断する(S710)。具体的には、上述した制御部12のカラオケ演奏処理のS222の処理またはS230の処理において制御部12から出力された再生した歌詞テロップデータ及び色変えタイミングクロックデータを受信したか否かを判断する。そして、一画面の歌詞テロップを受信していないと判断した場合には(S710:NO)、一画面の歌詞テロップを受信するまで待機し、一画面の歌詞テロップを受信したと判断した場合には(S710:YES)、S712の処理へ移行する。
【0114】
S712の処理においては、モニタ36に表示する一画面分文字M1〜Mmにおける文字「Mx=M1」とする。具体的には、映像制御部38が内蔵するカウンタ(図示せず)へ数式「Mx=M1」を記憶する。S712の処理が終了したらS714の処理へ移行する。
【0115】
S714の処理においては、曲データから歌詞テロップの一画面分文字M1〜文字Mm抽出し、モニタ36に文字M1〜Mmの表示を指示する。具体的には、受信した歌詞テロップデータから一画面分文字M1〜文字Mm抽出し、モニタ36を制御して文字M1〜Mmを表示させる。S714の処理が終了したらS716の処理へ移行する。
【0116】
S716の処理においては、色変えタイミングクロック出力したか否かを判断する。具体的には、受信した色変えタイミングクロックデータから色変えタイミングクロックが出力されたか否かを判断する。そして、色変えタイミングクロックが出力されていないと判断した場合には(S716:NO)、色変えタイミングクロックが出力されるまで待機し、色変えタイミングクロックが出力されたと判断した場合には(S716:YES)、S718の処理へ移行する。
【0117】
S718の処理においては、文字Mxの色変をモニタ36に指示する。具体的には、S714表示された文字M1〜Mmにおける文字Mxについて表示色をモニタ36を制御して変更させる。S718の処理が終了したらS720の処理へ移行する。
【0118】
S720の処理においては、「Mx=Mm」となったか否かを判断する。具体的には、文字M1〜Mmにおける表示色の変更が文字Mmまでされたか否かを判断する。そして、「Mx=Mm」となったと判断した場合には(S720:YES)、本処理を終了する。一方、「Mx=Mm」となっていないと判断した場合には(S720:NO)、S722の処理へ移行する。
【0119】
S722の処理においては、「Mx=Mx+1」とする。具体的には、映像制御部38が内蔵するカウンタが記憶する数式「Mx=1」に数値「1」を加算して数式「Mx=Mx+1」とし、映像制御部38が内蔵するカウンタに数式「Mx=Mx+1」を記憶する。S722の処理が終了したら、S710の処理へ戻る。
【0120】
[カラオケ装置4のログアウト処理の説明]
以下に、カラオケ装置4の制御部12により実行されるログアウト処理の処理手順を図7(c)のフローチャートに基づいて説明する。本処理は、カラオケ装置4が起動されている場合に実行される。図7(c)は、カラオケ装置4の制御部12が実行する「カラオケ装置4のログアウト処理」の手順を示すフローチャートである。
【0121】
まず、ログアウトが入力されたか否かを判断する(S150)。具体的には、カラオケ装置4のモニタ36に例えばログアウトするための案内画面が表示され、操作部18が操作されることによって操作処理部22を介してログアウトが入力されたか否かを判断する。そして、ログアウトが入力されていないと判断した場合には(S150:NO)、ログアウトが入力されるまで待機し、ログアウトが入力されたと判断した場合には(S150:YES)、S160の処理へ移行する。
【0122】
S160の処理においては、採点メモリの内容をホストサーバ2の制御部2aへ送信する。具体的には、HDD16に設けられた採点メモリ領域53に記憶されている採点メモリの内容データ及び採点場所メモリ領域に記憶されている採点場所データをホストサーバ2の制御部2aへ送信する。S160の処理が終了したら、S150の処理へ戻る。
【0123】
[ホストサーバ2のログアウト処理の説明]
以下に、ホストサーバ2の制御部2aにより実行されるログアウト処理の処理手順を図7(d)のフローチャートに基づいて説明する。本処理は、ホストサーバ2が起動されている場合に実行される。図7(d)は、ホストサーバ2の制御部2aが実行する「ホストサーバ2のログアウト処理」の手順を示すフローチャートである。
【0124】
まず、採点メモリの内容を受信したか否かを判断する(S980)。具体的には、カラオケ装置4から送信された採点メモリの内容データ及び採点場所データを受信したか否かを判断する。そして、採点メモリの内容を受信していないと判断した場合には(S980:NO)、採点メモリの内容を受信するまで待機し、採点データの内容を受信したと判断した場合には(S980:YES)、S990の処理へ移行する。
【0125】
S990の処理においては、採点メモリのIDに対応した領域(マイページ)に採点メモリの内容を記憶する。具体的には、データベース2bが有するユーザ登録データベース2d(図6(a)参照)におけるカラオケ装置4から送信されたユーザIDに対応した領域(マイページ)に時間T1データを含む採点メモリの内容データ及び採点場所データを記憶する。S990の処理が終了したら、S980の処理へ戻る。
【0126】
[効果の説明]
本実施形態のカラオケネットワークシステム1によれば、次のような作用効果を奏する。すなわち、歌唱採点機能を有するカラオケ装置の中には、例えばMIDIデータに基づいて生成された楽曲のカラオケ演奏に同期して、画面に表示されるカラオケ歌詞テロップが色変わりする仕組みを備えているものもある。すると、歌詞テロップが色変わりするタイミングをみて歌唱する歌唱者は、楽曲演奏よりも遅いタイミングで発音することになり、その発音の遅れが原因となって歌唱採点が低くなることがあった。そこで、歌唱者の発音タイミングと楽曲のカラオケ演奏の出力タイミングとの差分を算出して、画面に表示する歌詞テロップの色変わりのタイミングを変化させるカラオケ装置が知られているが、カラオケ演奏が開始されてから、歌唱者の発音タイミングと楽曲のカラオケ演奏の出力タイミングとの差分を算出して、画面に表示する歌詞テロップの色変わりのタイミングを変化させるという手順を繰り返すため、その手順が繰り返される間においては、その遅れた発音タイミングで歌唱採点されることとなり、歌唱採点が低くなるおそれがあった。
【0127】
(1)それに対して、本実施形態のカラオケ装置4は次のように構成されている。すなわち、カラオケ装置4の制御部12が、映像制御部38によって例えば「あ」などのテスト用の文字データをモニタ36に表示させた時からマイク25によって入力された歌唱音声信号がA/Dコンバータ24b(図2参照)を介してDSP24cに出力されるまでの時間T1を計測する。また、採点プログラムデータが、予め、DSP24cの内部で処理して、比較部12bへ出力するまでの時間T2Aを有している場合には、制御部12が、HDD16に設けられた採点プログラムメモリ領域58の時間T2Aメモリ領域72から時間T2Aデータを読み出し、読み出した時間T2Aデータが示す時間を時間T2とする。一方、採点プログラムデータが、予め、時間T2Aデータを有していない場合には、制御部12が、HDD16に設けられた採点プログラムメモリ領域58のデジタルフィルタの種類メモリ領域74からデジタルフィルタの種類を読み出し、デジタルフィルタの次数メモリ領域75からデジタルフィルタの次数を読み出し、サンプル遅延数Tnを特定する。さらに、制御部12が、採点プログラムメモリ領域58に設けられた音声信号のサンプリング周期メモリ領域76から音声信号のサンプリング周波数Fsを読み出し、特定されたサンプル遅延数Tnと、音声信号のサンプリング周波数Fsとから、DSP24cの時間T2Cを算出し、この時間T2Cを時間T2とする。また、制御部12が、HDD16に設けられた時間T3メモリ領域56から時間T3データを読み出し、この時間T3データが示す時間を時間T3とする。また、制御部12は、映像制御部38によって楽曲データ中の歌詞データで示されるカラオケ曲の歌詞を文字データに基づいてモニタ36に表示させてから時間T1、時間T2、及び時間T3を合計した時間待機し、待機後にDSP24cから出力されたフレームごとの周波数カウント値及び平均音量値を読み取り、この周波数カウント値及び平均音量値に基づいて音高データ及び音量を割り出す。さらに、楽曲データの採点データから歌唱採点する際に比較の基準となるカラオケ曲の歌唱旋律の音高データと、上述の割り出した音高データとの音高差を算出し、算出した音高差に応じて採点する。
【0128】
このように構成されているので、制御部12が映像制御部38によってテスト用の文字データをモニタ36に表示させた時からマイク25によって入力された歌唱音声信号がDSP24cに出力されるまでの時間T1を計測する。制御部12がHDD16から時間T2データを読み出すか、HDD16からデジタルフィルタの種類、デジタルフィルタの次数、及び音声信号のサンプリング周波数Fsを読み出してDSP24c処理の時間T2を算出するかして時間T2を取得する。制御部12がHDD16から時間T3を取得する。制御部12はカラオケ曲の歌詞を文字データに基づいてモニタ36に表示させてから時間時間T1、時間T2、及び時間T3を合計した時間待機し、待機後に抽出した音高データと、比較の基準となるカラオケ曲の歌唱旋律の音高データとの音高差を算出し、算出した音高差に応じて採点する。したがって、歌唱採点する際に歌い出しが遅れた場合であっても、適切な採点結果を知らせることができる。
【0129】
(2)また、本実施形態のカラオケネットワークシステム1は次のように構成されている。すなわち、カラオケネットワークシステム1は、ホストサーバ2のデータベース2bが、制御部2aによってホストサーバ2へのログインを許可された登録ユーザがホストサーバ2へのログイン中に、インタフェース部2cが受信したユーザID及び時間T1データを関連付けてユーザ登録データベースに記憶する。また、インタフェース部2cが、ユーザIDを含むユーザ登録データベースがデータベース2bに記憶されているか否かを判断し、記憶されていると判断した場合には、ユーザIDを含むユーザ登録データベースからユーザID及び時間T1データをインタフェース部2cを制御してカラオケ装置4へ送信させる。そして、カラオケ装置4の制御部12は、インタフェース部14によってユーザID及び時間T1データを受信したか否かを判断し、受信していると判断した場合には、遅らせる時間T1が、インタフェース部14によって受信された時間T1データにより示される時間T1であるとする。
【0130】
このように構成されているので、ホストサーバ2にユーザID及び時間T1データが記憶されている歌唱者にとっては、時間T1を計測するテストを省くことができる。また、ユーザID及び時間T1データがホストサーバ2に記憶されているので、ホストサーバ2に接続されているカラオケ装置4であれば、いずれのカラオケ装置4であっても、ホストサーバ2にユーザID及び時間T1データが記憶されている歌唱者にとっては、時間T1を計測するテストを省くことができる。したがって、ユーザID及び時間T1データなどを関連付けたユーザ登録データベースが、ホストサーバ2のデータベース2bに記憶されている歌唱者にとっては、時間T1を計測するテストを省くことができ、利便性が向上する。また、歌唱者の利便性が向上することによって、カラオケネットワークシステム1の利用頻度を高めることができる。
【0131】
[他の実施形態の説明]
上記実施形態では、カラオケ装置4の制御部12が計測した時間T1をモニタ36に表示させていないが、表示させてもよい。このように構成されたカラオケ装置によれば、制御部12によって計測された時間T1がモニタ36に表示されるので、歌唱者は歌い出しが遅れる癖を知ることができる。したがって、カラオケ歌詞の表示色が変更されるのを見て歌唱する歌唱者にとっては、歌唱採点を向上するための支援を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1】カラオケネットワークシステム1の全体構成を示すブロック図である。
【図2】カラオケ装置4の採点部40の構成を示すブロック図である。
【図3】歌唱音声信号の入力が遅れる要因について模式的に示す説明図である。
【図4】(a)はHDD16に設けられたメモリ領域を示す説明図であり、(b)は演奏データがMIDIデータの場合の楽曲データのデータ構造を示す説明図であり、(c)は演奏データがMPEGデータの場合の楽曲データのデータ構造を示す説明図であり、(d)は利用者メモリ領域を示す説明図である。
【図5】(a)は採点メモリ領域を示す説明図であり、(b)は採点プログラムメモリ領域を示す説明図である。
【図6】(a)はユーザ登録データベース2dの具体的内容を示す説明図であり、(b)は個人用Webページデータベース2eの具体的内容を示す説明図であり、(c)は歌唱の採点結果のコンテンツを有する個人用WebページのWebブラウザ上での表示例を示す図である。
【図7】(a)はカラオケ装置4の制御部12が実行する「カラオケ装置4のログイン処理」の手順を示すフローチャートであり、(b)はホストサーバ2の制御部2aが実行する「ホストサーバ2のログイン処理」の手順を示すフローチャートであり、(c)はカラオケ装置4の制御部12が実行する「カラオケ装置4のログアウト処理」の手順を示すフローチャートであり、(d)はホストサーバ2の制御部2aが実行する「ホストサーバ2のログアウト処理」の手順を示すフローチャートである。
【図8】カラオケ装置4の制御部12が実行する「制御部12のカラオケ演奏処理」の手順を示すフローチャートである。
【図9】カラオケ装置4の制御部12が実行する「制御部12の時間T1特定処理」の手順を示すフローチャートである。
【図10】カラオケ装置4の制御部12が実行する「制御部12の時間T2特定処理」の手順を示すフローチャートである。
【図11】カラオケ装置4の制御部12が実行する「制御部12の解析処理」の手順を示すフローチャートである。
【図12】(a)はカラオケ装置4の制御部12が実行する「制御部12の採点処理」の手順を示すフローチャートであり、(b)はカラオケ装置4の映像制御部38が実行する「映像制御部38の歌詞表示色変え処理」の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0133】
1…カラオケネットワークシステム、2…ホストサーバ、2a…制御部、2b…データベース、2c…インタフェース部、2d…ユーザ登録データベース、2e…個人用Webページデータベース、4…カラオケ装置、12…制御部、12a…読出部、12b…比較部、12c…再生部、14…インタフェース部、16…ハードディスク(HDD)、18…操作部、22…操作処理部、24…音声制御部、24a…マイクアンプ、24b…A/Dコンバータ、24c…DSP、24d…D/Aコンバータ、25…マイク、28…スピーカ、30…MIDI音源、32…ビデオRAM、34…映像再生部、36…モニタ、38…映像制御部、40…採点部、45…本体部、51…楽曲データメモリ領域、52…利用者メモリ領域、53…採点メモリ領域、54…時間T2Aメモリ領域、55…時間T2メモリ領域、56…時間T3メモリ領域、57…採点場所メモリ領域、58…採点プログラムメモリ領域、59…カラオケ制御プログラムメモリ領域、60…T1tempメモリ領域、71…採点プログラム本体メモリ領域、72…時間T2Aメモリ領域、73…時間T1Aメモリ領域、74…デジタルフィルタの種類メモリ領域、75…デジタルフィルタの次数メモリ領域、76…サンプリング周期メモリ領域、120,130…ルータ、200…インターネット。
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラオケ装置における歌唱採点に関し、特に、適切な採点結果を得られる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カラオケ装置の付帯機能として採点機能が知られている。この採点機能は、次のような機能である。すなわち、マイクロフォンから入力された歌唱者の音声信号をサンプリングすることで歌唱者が発声した音高や発音タイミングなどの歌唱状態を示す歌唱データを生成する。次に、この歌唱データと例えばMIDIデータなどのカラオケデータ中の採点基準データとを比較し、その比較結果に基づいて所定の得点を付与して採点データを生成する。そして、歌唱パートが終了するとこの採点データ中の得点を集計して総合得点を算出する。総合得点はそのままの得点をスコアボードやディスプレイに表示したり、所定のメッセージや所定の表現内容を含む映像など総合得点を反映した映像をディスプレイに出力したりする(例えば特許文献1参照)。
【0003】
ところで、上述のようなカラオケ装置の中には、例えばMIDIデータに基づいて生成された楽曲のカラオケ演奏に併せて、画面に表示されるカラオケ歌詞テロップが色変わりする仕組みを備えているものもある。このようなカラオケ装置では、楽曲演奏とカラオケ歌詞表示とは同期しており、あらかじめ決められたタイミングで歌詞テロップが色変わりする構成となっている。すると、歌詞テロップが色変わりするタイミングをみて歌唱する歌唱者は、楽曲演奏よりも遅いタイミングで発音することになり、その発音の遅れが原因となって歌唱採点が低くなることがあった。
【0004】
そこで、歌唱者の発音タイミングと楽曲のカラオケ演奏の出力タイミングとの差分を算出して、画面に表示する歌詞テロップの色変わりのタイミングを変化させるカラオケ装置が知られている(例えば特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平11−224094号公報(第4〜6頁、図5)
【特許文献2】特開2005−173256号公報(第3〜6頁、図4、図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述のようなカラオケ装置においては、カラオケ演奏が開始されてから、歌唱者の発音タイミングと楽曲のカラオケ演奏の出力タイミングとの差分を算出して、画面に表示する歌詞テロップの色変わりのタイミングを変化させるという手順を繰り返すため、その手順が繰り返される間においては、その遅れた発音タイミングで歌唱採点されることとなり、歌唱採点が低くなるおそれがある。
【0006】
本発明は、このような不具合に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、カラオケ装置における歌唱採点において、より適切な採点結果を得られる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した問題点を解決するためになされた本発明のカラオケ装置は、テスト用の文字データを表示させた時からテスト用の文字データを示す音声信号が入力されるまでの時間T1を測定し、この時間T1を補正して歌唱採点することを特徴とする。
【0008】
具体的には、上述のカラオケ装置(4:なお、この欄においては、発明に対する理解を容易にするため、必要に応じて「発明を実施するための最良の形態」欄において説明した構成要素を括弧内に示すが、この記載によって特許請求の範囲を限定することを意味するものではない。)においては、計測手段(12)が、表示制御手段(38)によってテスト用の文字データを表示手段(36)に表示させた時から音声信号入力手段(25,24)によってテスト用の文字データを示す音声信号が入力されるまでの時間T1を計測する。また、音高抽出手段(12)が、表示制御手段によって楽曲データ中の歌詞データで示されるカラオケ曲の歌詞を文字データに基づいて表示手段に表示させてから時間T1分遅らせて音声信号入力手段によって入力された前記カラオケ歌唱の音声信号からカラオケ歌唱の音高データを抽出する。そして、採点手段(12)が、楽曲データ取得手段(12)によって取得された前記楽曲データ中のカラオケ曲の歌唱旋律の音高データと音高抽出手段によって抽出されたカラオケ歌唱の音高データとの音高差を算出し、算出した音高差に応じて採点する。一例を挙げると、カラオケ曲の歌詞の表示色が変更されるのを見て歌唱する歌唱者は、歌い出しが遅れることがある。そこで、計測手段が、表示制御手段によって例えば「あ」などのテスト用の文字データを表示手段に表示させた時から音声信号入力手段によって例えば「あ」などのテスト用の文字データを示す音声信号が入力されるまでの時間T1を計測する。つまり、歌唱者による歌い出しの遅れ時間T1が歌唱採点する前に計測される。また、歌唱採点する際には、歌唱者による歌い出しの遅れ時間T1分遅らせてカラオケ歌唱の音高データが抽出される。そして、楽曲データ中のカラオケ曲の歌唱旋律の音高データと前記抽出されたカラオケ歌唱の音高データとの音高差が算出され、算出された音高差に応じて採点されるといった具合である。
【0009】
このように構成された本発明のカラオケ装置によれば、カラオケ曲の歌詞の表示色が変更されるのを見て歌唱する歌唱者による歌い出しの遅れ時間T1が歌唱採点する前に測定され、歌唱採点する際にその遅れ時間T1分遅らせてカラオケ歌唱の音高データが抽出され、歌唱採点される。したがって、歌唱採点する際に歌い出しが遅れた場合であっても、より適切な採点結果を知らせることができる。
【0010】
また、採点プログラムが、予め、音声信号が採点プログラムに入力されてから採点を完了するまでのデータ処理に要する時間T2データを有しており、この時間T2データが示す時間T2も補正して採点するとよい。
【0011】
具体的には、請求項2に記載のように、採点プログラムデータは、予め、採点プログラム処理における音声信号が採点プログラムに入力されてから採点を完了するまでのデータ処理に要する時間T2データを有している。また、採点プログラムデータ取得手段(12)が、採点プログラムデータ記憶手段(16)から採点プログラムデータを取得可能である。さらに、時間T2データ抽出手段(12)が、前記採点プログラムデータ取得手段によって取得された前記採点プログラムデータから前記時間T2データを抽出する。また、音高抽出手段は、表示制御手段によって楽曲データ中の歌詞データで示されるカラオケ曲の歌詞を文字データに基づいて表示手段に表示させてから時間T1に抽出手段によって抽出された時間T2データが示す時間T2を加えた合計時間分遅らせて音声信号入力手段によって入力されたカラオケ歌唱の音声信号からカラオケ歌唱の音高データを抽出するとよい。
【0012】
このように構成されたカラオケ装置によれば、音声信号が採点プログラムに入力されてから採点を完了するまでのデータ処理に要する時間T2が歌唱採点する前に採点プログラムデータから抽出され、歌唱採点する際にその時間T2を、上述した時間T1に加えた合計時間分遅らせてカラオケ歌唱の音高データが抽出され、歌唱採点される。したがって、歌唱採点する際に歌い出しが遅れた場合であっても、さらに適切な採点結果を知らせることができる。
【0013】
また、音声信号が採点プログラムに入力されてから採点を完了するまでのデータ処理に要する時間T2を算出し、このT2も補正して採点してもよい。
具体的には、請求項3に記載のように、次数データ抽出手段(12)が採点プログラムデータ取得手段(12)によって取得された採点プログラムデータから予め定められたデジタルフィルタの種類と、デジタルフィルタの次数と、音声信号のサンプリング時間とを示すデータを抽出する。また、算出手段(12)が次数データ抽出手段によって抽出されたデジタルフィルタの種類と、デジタルフィルタの次数と、音声信号のサンプリング時間とに基づいて音声信号が採点プログラムに入力されてから採点を完了するまでのデータ処理に要する時間T2を算出する。そして、音高抽出手段は、表示制御手段によって楽曲データ中の歌詞データで示されるカラオケ曲の歌詞を文字データに基づいて表示手段に表示させてから時間T1に算出手段によって算出された時間T2を加えた合計時間分遅らせて音声信号入力手段によって入力されたカラオケ歌唱の音声信号からカラオケ歌唱の音高データを抽出するとよい。一例を挙げると、次数データ抽出手段が採点プログラムデータ取得手段によって取得された採点プログラムデータから例えばDSP(Digital Signal Processor)に用いられているデジタルフィルタの種類と、デジタルフィルタの次数と、音声信号のサンプリング時間とを示すデータを抽出する。また、抽出されたデジタルフィルタの種類と、デジタルフィルタの次数と、音声信号のサンプリング時間とに基づいて音声信号が採点プログラムに入力されてから採点を完了するまでのデータ処理に要する時間T2が算出される。そして、歌唱採点する際には、歌唱者による歌い出しの遅れ時間T1に、音声信号が採点プログラムに入力されてから採点を完了するまでのデータ処理に要する時間T2を加えた合計時間分遅らせてカラオケ歌唱の音高データが抽出される。そして、楽曲データ中のカラオケ曲の歌唱旋律の音高データと前記抽出されたカラオケ歌唱の音高データとの音高差が算出され、算出された音高差に応じて採点されるといった具合である。
【0014】
このように構成されたカラオケ装置によれば、音声信号が採点プログラムに入力されてから採点を完了するまでのデータ処理に要する時間T2が歌唱採点する前に測定され、歌唱採点する際にその時間T2を、上述した時間T1に加えた合計時間分遅らせてカラオケ歌唱の音高データが抽出され、歌唱採点される。したがって、歌唱採点する際に歌い出しが遅れた場合であっても、さらに適切な採点結果を知らせることができる。
【0015】
また、請求項4に記載のように、表示制御手段は、計測手段によって計測された時間T1を表示手段に表示させるとよい。
このように構成されたカラオケ装置によれば、計測手段によって計測された時間T1が表示手段に表示されるので、歌唱者は歌い出しが遅れる癖を知ることができる。したがって、カラオケ歌詞の表示色が変更されるのを見て歌唱する歌唱者にとっては、歌唱採点を向上するための支援を得ることができる。
【0016】
なお、カラオケ装置と、ホストサーバと、カラオケ装置とホストサーバとを接続するネットワークとを備えるカラオケネットワークシステムであって、時間T1をホストサーバに記憶し、ホストサーバから読み出した時間T1を補正して歌唱採点するとよい。
【0017】
具体的には、請求項5に記載のように、ホストサーバ(2)の記憶手段(2b)が、認証手段(2a)によってホストサーバへのログインを許可された登録ユーザがホストサーバへのログイン中に、ホストサーバ側受信手段(2c)が受信した登録ユーザに関する識別情報及び時間T1情報を関連付けた時間T1関連情報を記憶する。また、ホストサーバ側制御手段(2a)が、登録ユーザに関する識別情報を含む時間T1関連情報が記憶手段に記憶されているか否かを判断し、記憶されていると判断した場合には、登録ユーザに関する時間T1関連情報から登録ユーザに関する識別情報及び時間T1情報をホストサーバ側送信手段(2c)を制御してカラオケ装置へ送信させる。そして、カラオケ装置の音高抽出手段は、カラオケ装置側受信手段(14)によって登録ユーザに関する識別情報及び時間T1情報を受信したか否かを判断し、受信していると判断した場合には、遅らせる時間T1が、カラオケ装置側受信手段によって受信された時間T1情報により示される時間T1であるとしてカラオケ歌唱の音高データを抽出する。一例を挙げると、ホストサーバの記憶手段が、例えばユーザIDなどのユーザに関する識別情報及び計測手段によって計測された時間T1を示す時間T1情報を関連付けた時間T1関連情報を記憶する。また、ログイン中のユーザIDを含む時間T1関連情報が記憶手段に記憶されていると判断した場合には、そのユーザIDに関する時間T1関連情報からユーザID及び時間T1情報をカラオケ装置へ送信する。そして、カラオケ装置がユーザID及び時間T1情報を受信していると判断した場合には、遅らせる時間T1が、受信された時間T1情報により示される時間T1であるとしてカラオケ歌唱の音高データを抽出するといった具合である。
【0018】
このように構成されたカラオケネットワークシステムによれば、ホストサーバにユーザID及び時間T1情報が記憶されている歌唱者にとっては、時間T1を計測するテストを省くことができる。また、ユーザID及び時間T1情報がホストサーバに記憶されているので、ホストサーバに接続されているカラオケ装置であれば、いずれのカラオケ装置であっても、ホストサーバにユーザID及び時間T1情報が記憶されている歌唱者にとっては、時間T1を計測するテストを省くことができる。したがって、登録ユーザに関する識別情報及び時間T1情報を関連付けた時間T1関連情報が、ホストサーバの記憶手段に記憶されている歌唱者にとっては、時間T1を計測するテストを省くことができ、利便性が向上する。また、歌唱者の利便性が向上することによって、カラオケネットワークシステムの利用頻度を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[カラオケネットワークシステム1の構成の説明]
図1は、カラオケネットワークシステム1の全体構成を示すブロック図である。
【0020】
図1に示すように、カラオケネットワークシステム1は、楽曲データやユーザへ提供するためのコンテンツデータ等をカラオケ装置4に対して配信するホストサーバ2と、カラオケを利用するユーザから指定された楽曲のカラオケ演奏を行うカラオケ装置4とを備える。そして、カラオケネットワークシステム1は、ホストサーバ2に対してカラオケ装置4がインターネット200を介して通信可能に構成されている。以下、ホストサーバ2、カラオケ装置4の順に説明する。
【0021】
なお、インターネット200が「ネットワーク」に相当する。
[ホストサーバ2の構成の説明]
まず、ホストサーバ2は、図1に示すように、装置全体の動作を制御する制御部2aと、各種情報を記憶するデータベース2bと、ホストサーバ2をカラオケ装置4に接続するためのインタフェース部2cとを備えている。以下、制御部2a、インタフェース部2c、データベース2bの順に説明する。
【0022】
制御部2aは、カラオケ店側のカラオケ装置4からの要求に応じて、ホストサーバ2へログインしようとする登録ユーザに対する認証や、ログインした登録ユーザに対する個人用Webページの配信・更新サービスや、ログインした登録ユーザに関するユーザ登録データベースからその登録ユーザのユーザID及び時間T1の抽出と、カラオケ装置4への送信などを行う。また、制御部2aは、データベース2bと連携している。ここでいう連携とは、ユーザ認証、個人用Webページの配信及びユーザ登録データベースからその登録ユーザのユーザID及び時間T1の抽出を制御部2aが行うために、制御部2aが受け付けた個人用Webページ更新のデータ及びユーザ登録データをデータベース2bに反映させることで、制御部2aが行う前記サービスなどに利用するためのデータと、データベース2bとが対応していることを指す。
【0023】
インタフェース部2cは、ホストサーバ2をホストサーバ側のルータ130に接続するように構成されている。これによって、ホストサーバ2は、ホストサーバ側のルータ130とカラオケ店側のルータ120との間でインターネット200上に形成されるVPN(virtual private network)を介して、カラオケ店側のLAN100に接続されている。つまり、ホストサーバ2と、カラオケ装置4との間の通信は、インターネット200上のVPN及びカラオケ店側のLAN100を介して行われる。
【0024】
データベース2bは、ユーザ登録データベース2d、個人用Webページデータベース2eなどを有する。以下、ユーザ登録データベース2d、個人用Webページデータベース2eの順に説明する。
【0025】
(イ)ユーザ登録データベース2d
ユーザ登録データベース2dは、ホストサーバ2を利用する権限を有するユーザに関する登録情報を蓄積する。
【0026】
図6(a)は、ユーザ登録データベース2dの具体的内容を示す説明図である。このユーザ登録データベース2dは、各ユーザのニックネーム、ユーザID、パスワード、当該ユーザの個人用Webページデータの格納先を示すパス、及び時間T1などの各種情報を含むユーザ登録データのテーブルである。
【0027】
本実施形態のカラオケネットワークシステム1では、ホストサーバ2の制御部2aがこのユーザ登録データベース2dを参照することにより、ログインを要求してきたユーザに対する認証、ユーザとニックネームとの対応付け、ユーザと当該ユーザの個人用Webページとの対応付け及びユーザと時間T1との対応付けを行う。
【0028】
(ロ)個人用Webページデータベース2e
個人用Webページデータベース2eは、登録されているユーザ(以下、登録ユーザとも称する)のカラオケ歌唱に関する情報及び当該ユーザから提供される情報等をインターネット200上で公開するための個人用Webページのデータを蓄積する。
【0029】
図6(b)は、個人用Webページデータベース2eの具体的内容を示す説明図である。この個人用Webページのデータは、個人用Webページを所定の様式でカラオケ装置4が備えるWebブラウザによって表示するためのデータのまとまりで、テキストデータやHTMLによるレイアウト情報、画像・音声・動画データ等から構成される。
【0030】
なお、本実施形態において、個人用Webページは、カラオケ装置4を利用したユーザの歌唱に対する採点結果等に関する情報をコンテンツとして有する。図6(c)は、歌唱の採点結果のコンテンツを有する個人用WebページのWebブラウザ上での表示例を示す図である。ここでは、Webページのタイトルとしてニックネーム「ささき」さんの個人用Webページである旨が表示されている。そして、この「ささき」さんの「歌唱の採点結果」の情報が表示されている。
【0031】
なお、制御部2aが「認証手段」、及び「ホストサーバ側制御手段」に相当し、データベース2bが「記憶手段」に相当し、インタフェース部2cが「ホストサーバ側受信手段」、及び「ホストサーバ側送信手段」に相当する。
【0032】
[カラオケ装置4の構成の説明]
カラオケ装置4は、図1に示すように、カラオケ装置4全体の作動を制御する制御部12、カラオケ装置4をLAN100に接続するためのインタフェース部14、演奏楽曲の伴奏内容及び歌詞などを示す楽曲データや映像データ等のコンテンツデータ、カラオケ装置4が作動するためのプログラム等を記憶するハードディスク(HDD)16、複数のキースイッチからなり、曲の予約操作等を行うための操作部18、操作部18からの信号を処理する操作処理部22、マイク25、HDD16に記憶された演奏データ(MIDIデータ)に基づく演奏再生を行うMIDI音源30、MIDI音源30から出力されたデジタル信号から演奏楽曲のオーディオ信号(音響、音声に関する信号)を生成し、生成されたオーディオ信号及びマイク25から入力されたオーディオ信号を増幅してスピーカ28へ出力する音声制御部24、画像データを一時的に記憶するビデオRAM32、ビデオRAM32に記憶された画像データに基づく映像の再生を制御する映像再生部34、映像再生部34により再生される映像のモニタ36での表示を制御する映像制御部38などを備えている。ここで、制御部12は、インタフェース部14を制御して、各種情報をホストサーバ2へ転送するとともに、ホストサーバ2から受信した各種情報を受信する。
【0033】
このうち、HDD16には、図4(a)に例示するように、楽曲データを記憶する楽曲データメモリ領域51、利用者のユーザID及び時間T1データを関連付けた利用者データを記憶する利用者メモリ領域52、歌唱の採点結果を示す採点データを記憶する採点メモリ領域53、採点プログラムデータに含まれる時間T2Aを示す時間T2Aデータを記憶する時間T2Aメモリ領域54、時間T2を示す時間T2データを記憶する時間T2メモリ領域55、時間T3を示す時間T3データを記憶する時間T3メモリ領域56、採点したカラオケ装置4が設置されたカラオケ店の場所を示す採点場所データを記憶する採点場所メモリ領域57、採点プログラムデータを記憶する採点プログラムメモリ領域58、カラオケを制御するためのカラオケ制御プログラムデータを記憶するカラオケ制御プログラムメモリ領域59、及び時間T1データをホストサーバ2に記憶するか否かを識別するためのT1tempデータを記憶するT1tempメモリ領域60が設けられている。以下、楽曲データ、利用者データ、採点データ、時間T2データ、時間T3データ、採点場所データ、採点プログラム、カラオケ制御プログラム、T1tempデータの順に説明する。
【0034】
(ハ)楽曲データ
楽曲データとは、演奏楽曲の伴奏内容及び歌詞などを示すデータである。この楽曲データは、図4(b)に示すように、演奏データがMIDIデータの場合には、曲名及び曲番号を示すデータ、演奏データ(MIDIデータ)、演奏データに含まれる歌唱を採点するための採点データ、カラオケ曲の歌詞を示す文字データを含む歌詞テロップを示す歌詞テロップデータ、歌詞の文字データがモニタ36に表示された際にその表示色を、カラオケ曲の進行に応じて歌唱すべき歌詞の文字色を変更するための色変えタイミングクロックデータ、及び時間T2Bを示す時間T2Bデータを有している。なお、時間T2Bとは、後述する[カラオケ装置4の採点部40の構成の説明]欄で説明する遅延時間T2(図3参照)として予め設定された時間である。また、この楽曲データは、図4(c)に示すように、演奏データがMPEGデータの場合には、歌唱を採点するための採点データが演奏データ(MPEGデータ)に含まれていない点が、演奏データがMIDIデータの場合と相違する相違点である。この相違点を除いた構成は、演奏データがMIDIデータの場合の構成と同一である。また、MIDIデータ(演奏データ)及びMPEGデータ(演奏データ)の構造については公知技術にしたがっているのでここではその詳細な説明は省略する。
【0035】
(ニ)利用者データ
利用者データとは、利用者のユーザID及び時間T1データを関連付けたデータである。この利用者データは、図4(d)に示すように、ユーザIDの番号(1〜n)の数値「1〜n」と時間T1の時間(A1〜An)とが関連付けられて利用者メモリ領域52へ記憶されている。一例を挙げると、ユーザIDの番号(1)に対応する利用者データは、ユーザIDの番号(1)の数値「1」と時間T1の時間(A1)とが関連付けられて利用者メモリ領域52(1)に記憶されている。
【0036】
(ホ)採点データ
採点データとは、歌唱の採点結果を示すデータである。この採点データは、図5(a)に示すように、ユーザIDの番号(1〜n)の数値「1〜n」、楽曲番号の番号(C1〜Cn)、楽曲の名称を示す楽曲名(D1〜Dn)、歌唱採点の点数(E1〜En)、歌唱採点の日時(F1〜Fn)、及び時間T1の時間(G1〜Gn)が関連付けられて採点メモリ領域53へ記憶されている。一例を挙げると、ユーザIDの番号(1)に対応する採点データは、ユーザIDの番号(1)の数値「1」、楽曲番号の番号(C1)、楽曲の名称を示す楽曲名(D1)、歌唱採点の点数(E1)、歌唱採点の日時(F1)、及び時間T1の時間(G1)が関連付けられて採点メモリ領域53(1)へ記憶されている。
【0037】
(へ)時間T2データ
時間T2データとは、後述する[制御部12の時間T2特定処理]欄で説明する時間T2特定処理において特定された時間T2を示すデータである。
【0038】
(ト)時間T3データ
時間T3データとは、後述する[カラオケ装置4の採点部40の構成の説明]欄で説明する遅延時間T3(図2,3参照)に相当する時間T3を示すデータである。
【0039】
(チ)採点場所データ
採点場所データとは、採点したカラオケ装置4が設置されたカラオケ店の場所を示すデータである。
【0040】
(リ)採点プログラムデータ
採点プログラムデータとは、歌唱採点する際に比較の基準となるカラオケ曲の歌唱旋律の音高データを含むデータである。採点プログラムメモリ領域58には、図5(b)に示すように、採点プログラムデータ本体を記憶する採点プログラム本体メモリ領域71、採点プログラムデータに含まれる時間T2Aを示す時間T2Aデータを記憶する時間T2Aメモリ領域72、時間T1Aを示す時間T1Aデータを記憶する時間T1Aメモリ領域73、デジタルフィルタの種類を示すデジタルフィルタの種類データを記憶するデジタルフィルタの種類メモリ領域74、デジタルフィルタの次数を示すデジタルフィルタの次数データを記憶するデジタルフィルタの次数メモリ領域75、及び音声信号のサンプリング周期メモリ領域76が設けられている。以下、時間T2Aデータ、時間T1Aデータ、デジタルフィルタの種類データ、デジタルフィルタの次数データ、音声信号のサンプリング周期データの順に説明する。
【0041】
まず、時間T2Aデータは、後述する[カラオケ装置4の採点部40の構成の説明]欄で説明する遅延時間T2(図3参照)として予め設定された時間を示すデータである。
時間T1Aデータは、後述する[カラオケ装置4の採点部40の構成の説明]欄で説明する遅延時間T1(図3参照)として予め設定された時間を示すデータである。
【0042】
デジタルフィルタの種類データは、後述する[カラオケ装置4の採点部40の構成の説明]欄で説明するDSP24cに用いられているデジタルフィルタの種類を示すデータである。
【0043】
デジタルフィルタの次数データは、後述する[カラオケ装置4の採点部40の構成の説明]欄で説明するDSP24cに用いられているデジタルフィルタの次数を示すデータである。
【0044】
音声信号のサンプリング周期データは、後述する[カラオケ装置4の採点部40の構成の説明]欄で説明するDSP24cに用いられている音声信号のサンプリング周期を示すデータである。
【0045】
(ヌ)カラオケ制御プログラムデータ
カラオケ制御プログラムデータは、カラオケ装置4の動作を制御するシステムプログラム、アプリケーションプログラムなどのデータなどである。
【0046】
(ル)T1tempデータ
T1tempデータは、時間T1データをホストサーバ2に記憶するか否かを識別するためのデータである。T1tempデータが例えば数値「0」を示すデータの場合には、時間T1データをホストサーバ2に記憶することを示し、T1tempデータが例えば数値「1」を示すデータの場合には、時間T1データをホストサーバ2に記憶しないことを示す。
【0047】
なお、モニタ36が「表示手段」に相当し、HDD16が「楽曲データ記憶手段」、及び「採点プログラムデータ記憶手段」に相当する。また、制御部12が「楽曲データ取得手段」、「計測手段」、「音高抽出手段」、「採点手段」、「採点プログラムデータ取得手段」、「次数データ抽出手段」、「算出手段」、及び「カラオケ装置側制御手段」に相当する。さらに、映像制御部38が「表示制御手段」に相当し、マイク25及び音声制御部24が「音声信号入力手段」に相当し、操作部18及び操作制御部22が「認証要請情報受付手段」に相当し、インタフェース部14が「カラオケ装置側送信手段」、「カラオケ装置側受信手段」に相当する。また、演奏データが「カラオケ演奏用データ」に相当し、採点データが「カラオケ曲の歌唱旋律の音高データ」に相当し、歌詞テロップが「カラオケ曲の歌詞を示す文字データを含む歌詞データ」に相当し、色変えタイミングクロックデータが「色変えデータ」に相当する。
【0048】
[カラオケ装置4の採点部40の構成の説明]
次に、カラオケ装置4における歌唱採点する機能を有する採点部40の構成について説明する。図2は、カラオケ装置4の採点部40の構成を示すブロック図である。
【0049】
採点部40は、図2に示すように、マイク25、マイクアンプ24a、A/Dコンバータ24b、DSP24c、HDD16、読出部12a、比較部12b、MIDI音源、D/Aコンバータ24d、映像制御部38、及びモニタ36などを備えている。以下、[カラオケ装置4の構成の説明]欄において説明したマイク25、HDD16、MIDI音源、映像制御部38、及びモニタ36を除いて、マイクアンプ24a、A/Dコンバータ24b、DSP24c、比較部12b、読出部12a、再生部12c、D/Aコンバータ24dの順に説明する。
【0050】
マイクアンプ24aは、マイク25から入力された歌唱音声信号を増幅し、A/Dコンバータ24bへ出力する。A/Dコンバータ24bは、入力された歌唱音声信号をデジタル化し、これをDSP24cへ出力する。DSP24cは、入力された歌唱音声信号を例えば50msずつのフレームに区切り、フレームごとに周波数をカウントするとともに平均音量を算出し、比較部12bへ出力する。なお、比較部12bは、DSP24cから出力された音量値と予め定めた音量値とを比較して、DSP24cから出力された音量値が予め定めた音量値より大きい場合に、入力されたとする。上述のフレームごとの周波数カウント値及び平均音量値は比較部12bによって読み取られる。また、比較部12bはこの周波数カウント値及び平均音量値に基づいて音高データ及び音量を割り出す。さらに、比較部12bは、後述する再生部12cによって再生された楽曲データの採点データから歌唱採点する際に比較の基準となるカラオケ曲の歌唱旋律の音高データと、上述の割り出した音高データとの音高差を算出し、算出した音高差に応じて採点する。読出部12aは、HDD16に設けられている採点プログラムメモリ領域58から採点プログラムデータを読み出してDSP24cへ出力する。再生部12cは、HDD16に設けられている楽曲データメモリ領域51から楽曲データを読み出して再生し、再生した演奏データをMIDI音源30に出力し、再生した採点データを比較部12bへ出力し、再生した歌詞テロップデータ及び色変えタイミングクロックデータを映像制御部38へ出力する。D/Aコンバータ24dは、MIDI音源30から出力された楽音信号とA/Dコンバータ24bから出力された音声信号とをアナログ信号に変換し、スピーカ28へ出力する。
【0051】
ここで、歌唱採点する際に、歌唱音声信号の入力が遅れる要因について説明する。図3は、歌唱音声信号の入力が遅れる要因について模式的に示す説明図である。
まず、図3に示すように、歌詞テロップが色変わりするタイミングをみて歌唱する歌唱者が、モニタ36に表示されている歌詞テロップの色変わりを見てから発音する。すると、歌唱者がモニタ36に表示された色変を認識してから音声を発するまでに遅れが発生する。この遅れ時間を歌唱遅延時間と称する。この歌唱遅延時間は、歌唱者それぞれの反射神経によって相違すると推考される。また、マイク25から入力された歌唱音声信号がカラオケ装置4の本体部45に出力されるまでに遅れが発生する。つまり、マイク25から入力された歌唱音声信号がA/Dコンバータ24b(図2参照)を介してDSP24cに出力されるまでに遅れが発生する。この遅れ時間をマイク遅延時間と称する。ここで、マイク25から入力された歌唱音声信号がA/Dコンバータ24bを介してDSP24cに出力されたか否かをデジタル値で検出する場合は、制御部12がA/Dコンバータ24bとDSP24cとを接続した信号(データバス)のデータを抽出し、前記データが予め定められた値より大きいか否かによってマイク音声入力したか否かを判断し、アナログ値で検出する場合は、マイクアンプ24aとA/Dコンバータ24bとの間で、歌唱音声信号が予め定められた電圧より大きくなったことを、例えばコンパレータ(図示せず)などを用いて検出し、制御部12へ通知する。アナログ値で検出する場合は、A/Dコンバータ24bの遅延時間Tqが考慮されないので、検出した時間にTqを加えた後にマイクから歌唱音声信号が入力されたか否かを判断する。マイク25やマイクアンプ24aなどのアナログ回路によって伝達されるアナログ信号の遅延時間は、A/Dコンバータ24bやDSP24cなどのデジタル回路と比較して遅延時間が充分小さいので、カラオケ利用を目的とした本発明の構成においては、前記遅延時間を考慮しなくても効果には影響ない。上述した歌唱遅延時間に上述したマイク遅延時間を加え合計した時間を遅延時間T1(図3参照)と称する。
【0052】
また、DSP24c(図2参照)に入力された歌唱音声信号を、上述したようにDSP24cの内部で処理して、比較部12bへ出力するまでに遅れが発生する。この遅れ時間を遅延時間T2(図3参照)と称する。この遅延時間T2はDSP24cに用いられているデジタルフィルタの種類と、デジタルフィルタの次数と、音声信号のサンプリング時間とによって特定される。
【0053】
さらに、再生部12c(図2参照)が、再生した歌詞テロップデータ及び色変えタイミングクロックデータを映像制御部38を介してモニタ36へ出力するまでに遅れが発生する。この遅れ時間を遅延時間T3(図3参照)と称する。この遅延時間T3は、設計時点で特定される設計値である。
【0054】
[その他の構成の説明]
上述のルータ120,130は、インターネットネット200等の外部ネットワーク上の通信経路を暗号化して、仮想的に専用回線で接続されている状態を作り出すVPN技術を利用するためのいわゆるVPNゲートウェイである。ルータ120,130は、外部ネットワークであるインターネット200と、内部ネットワークであるLAN100及びホストサーバ2側のネットワークとの接続点にそれぞれ置かれ、内部ネットワークからの通信を暗号化してインターネット200側に送出する。また、インターネット200側からの通信を復号化して内部ネットワークへ送出する。
【0055】
[カラオケ装置4のログイン処理の説明]
以下に、カラオケ装置4の制御部12により実行されるログイン処理の処理手順を図7(a)のフローチャートに基づいて説明する。本処理は、カラオケ装置4が起動されている場合に実行される。図7(a)は、カラオケ装置4の制御部12が実行する「カラオケ装置4のログイン処理」の手順を示すフローチャートである。
【0056】
まず、ユーザID及びパスワードが入力されたか否かを判断する(S110)。具体的には、カラオケ装置4のモニタ36に例えばログインするための案内画面が表示され、操作部18が操作されることによって操作処理部22を介してユーザID及びパスワードが入力されたか否かを判断する。そして、ユーザID及びパスワードが入力されていないと判断した場合には(S110:NO)、ユーザID及びパスワードを受け付けるまで待機し、ユーザID及びパスワードを受け付けたと判断した場合には(S110:YES)、S120の処理へ移行する。
【0057】
S120の処理においては、受け付けたユーザID及びパスワードをホストサーバ2へのログインを要求する情報とともにホストサーバ2の制御部2aへ送信する。S120の処理が終了したらS130の処理へ移行する。
【0058】
S130の処理においては、ユーザIDまたはユーザID及び時間T1データをホストサーバ2の制御部2aから受信したか否かを判断する。そして、ユーザIDまたはユーザID及び時間T1データを受信していると判断した場合には(S130:YES)、S140の処理へ移行する。一方、ユーザIDまたはユーザID及び時間T1データを受け付けていないと判断した場合には(S130:NO)、S110の処理へ戻る。
【0059】
S140の処理においては、ログイン情報をモニタ36に表示させる。具体的には、上述したS130の処理において受信したユーザIDを映像制御部38を制御してモニタ36に表示させる。S140の処理が終了したら、S110の処理へ戻る。
【0060】
[ホストサーバ2のログイン処理の説明]
以下に、ホストサーバ2の制御部2aにより実行されるログイン処理の処理手順を図7(b)のフローチャートに基づいて説明する。本処理は、ホストサーバ2が起動されている場合に実行される。図7(b)は、ホストサーバ2の制御部2aが実行する「ホストサーバ2のログイン処理」の手順を示すフローチャートである。
【0061】
まず、ユーザID及びパスワードを受信したか否かを判断する(S910)。具体的には、カラオケ装置4から送信された登録ユーザのログインを要求するための情報とともにユーザID及びパスワードを受信したか否かを判断する。そして、ユーザID及びパスワードを受信していないと判断した場合には(S910:NO)、」ユーザID及びパスワードを受信するまで待機し、ユーザID及びパスワードを受信したと判断した場合には(S910:NO)、S920の処理へ移行する。
【0062】
S920の処理においては、登録ユーザのログインを要求するための情報とともに送信されてきたユーザID及びパスワードを、データベース2bが有するユーザ登録データベース2d(図6(a)参照)に登録されているユーザID及パスワードと照合することで、ログインを要求してきたユーザの認証の可否を判断する。そして、送信されてきたユーザID及びパスワードが、ユーザ登録データベース2dに登録されているユーザID及びパスワードと適合する判断した場合には(S920:YES、認証OK)、S930の処理へ移行する。一方、送信されてきたユーザID及びパスワードが、ユーザ登録データベース2dに登録されているユーザID及びパスワードと適合しないと判断した場合には(S920:NO、認証NG)、S910の処理へ戻る。
【0063】
S930の処理においては、ユーザIDに対応した領域(マイページ)に時間T1データがあるか否かを判断する。具体的には、上述のユーザ登録データベース2d(図6(a)参照)におけるユーザIDに対応した時間T1データが記憶されているか否かを判断する。そして、ユーザIDに対応した領域(マイページ)に時間T1データがあると判断した場合には(S930:YES)、S940の処理へ移行する。一方、ユーザIDに対応した領域(マイページ)に時間T1データがないと判断した場合には(S930:NO)、S960の処理へ移行する。
【0064】
S940の処理においては、ユーザIDに対応した領域(マイページ)から時間T1データを読み出す。具体的には、上述のユーザ登録データベース2d(図6(a)参照)におけるユーザIDに対応した時間T1データを読み出す。S940の処理が終了したらS950の処理へ移行する。
【0065】
S950の処理においては、ユーザIDと時間TIデータとをログインを要求したカラオケ装置4へ送信する。S950の処理が終了したら、S910の処理へ戻る。
S960の処理においては、ユーザIDをログインを要求したカラオケ装置4へ送信する。S960の処理が終了したら、S910の処理へ戻る。
本処理を終了する。
【0066】
[制御部12のカラオケ演奏処理の説明]
以下に、カラオケ装置4の制御部12により実行されるカラオケ演奏処理の処理手順を図8のフローチャートに基づいて説明する。本処理は、カラオケ装置4が起動されている場合に実行される。図8は、カラオケ装置4の制御部12が実行する「制御部12のカラオケ演奏処理」の手順を示すフローチャートである。
【0067】
まず、操作処理部22から選曲番号を受け付けたか否かを判断する(S210)。具体的には、カラオケ装置4のモニタ36に例えばカラオケ演奏する曲番号などを入力するための案内画面が表示され、操作部18が操作されることによって操作処理部22を介して選曲された選曲番号を受け付けたか否かを判断する。そして、選曲番号を受け付けていないと判断した場合には(S210:NO)、選曲番号を受け付けるまで待機し、選曲番号を受け付けたと判断した場合には(S210:YES)、S212の処理へ移行する。
【0068】
S212の処理においては、HDD16から選曲番号に対応する楽曲データを読み出す。具体的には、選曲された曲番号に対応する楽曲データをHDD16に設けられた楽曲データメモリ領域51から読み出す。S212の処理が終了したらS214の処理へ移行する。
【0069】
S214の処理においては、操作処理部22から歌唱採点する指示を受け付けたか否かを判断する。具体的には、カラオケ装置4のモニタ36に例えば歌唱採点する指示を入力するための案内画面が表示され、操作部18が操作されることによって操作処理部22を介して歌唱採点する指示を受け付けたか否かを判断する。そして、歌唱採点する指示を受け付けたと判断した場合には(S214:YES)、S216の処理へ移行する。一方、歌唱採点する指示を受け付けていないと判断した場合には(S214:NO)、S230の処理へ移行する。
【0070】
S216の処理においては、後述する[時間T1特定処理]欄の時間T1特定処理へ移行する。S216の処理が終了したらS218の処理へ移行する。
S218の処理においては、後述する[時間T2特定処理]欄の時間T2特定処理へ移行する。S218の処理が終了したらS222の処理へ移行する。
【0071】
S222の処理においては、S212の処理においてHDD16から読み出された楽曲データを演奏再生する。具体的には、上述した[カラオケ装置4の採点部40の構成の説明]欄で説明したように、HDD16から読み出された楽曲データを再生し、再生した演奏データをMIDI音源30に出力し、再生した採点データを比較部12bへ出力し、再生した歌詞テロップデータ及び色変えタイミングクロックデータを映像制御部38へ出力する。S222の処理が終了したらS224の処理へ移行する。
【0072】
S224の処理においては、後述する[採点処理]欄の採点処理へ移行する。S224の処理が終了したら、S210の処理へ戻る。
本処理を終了する。
【0073】
S230の処理においては、S212の処理においてHDD16から読み出された楽曲データを演奏再生する。具体的には、楽曲データの演奏データを再生して上述した[カラオケ装置4の採点部40の構成の説明]欄で説明したように、HDD16から読み出された楽曲データを再生し、再生した演奏データをMIDI音源30に出力し、再生した採点データを比較部12bへ出力し、再生した歌詞テロップデータ及び色変えタイミングクロックデータを映像制御部38へ出力する。S230の処理が終了したらS234の処理へ移行する。
【0074】
S234の処理においては、演奏再生終了したか否かを判断する。そして、演奏再生終了していないと判断した場合には(S234:NO)、S230の処理へ戻る。一方、演奏再生終了したと判断した場合には(S234:YES)、S210の処理へ戻る。
本処理を終了する。
【0075】
[制御部12の時間T1特定処理の説明]
以下に、カラオケ装置4の制御部12により実行される時間T1特定処理の処理手順を図9のフローチャートに基づいて説明する。本処理は、上述した制御部12のカラオケ演奏処理を実行中にS216の処理へ移行した際に実行される。図9は、カラオケ装置4の制御部12が実行する「制御部12の時間T1特定処理」の手順を示すフローチャートである。
【0076】
まず、ユーザID及び時間T1データを受信している否かを判断する。具体的には、上述した[カラオケ装置4のログイン処理]欄のS130の処理においてユーザID及び時間T1データを受信しているか否かを判断する。そして、ユーザID及び時間T1データを受信していると判断した場合には(S310:YES)、S312の処理へ移行する。一方、ユーザID及び時間T1データを受信していないと判断した場合には(S310:NO)、S314の処理へ移行する。
【0077】
S312の処理においては、「T1temp=0」とする。具体的には、制御部12が内蔵するメモリ(図示せず)にユーザID及び時間T1データを記憶し、HDD16に設けられたT1tempメモリ領域60メモリ領域に時間T1データをホストサーバ2に記憶することを示す数値「0」を記憶する。S312の処理が終了したらS338の処理へ移行する。
【0078】
S314の処理においては、反射神経テストをするか否かを判断する。具体的には、上述した[カラオケ装置4の採点部40の構成の説明]欄で説明したように、遅延時間T1(図3参照)を測定するテストをするか否かを判断する。そして、反射神経テストをすると判断した場合には(S314:YES)、S316の処理へ移行する。一方、反射神経テストをしないと判断した場合には(S314:NO)、S330の処理へ移行する。
【0079】
S316の処理においては、モニタ36に「何か表示されたら声を出してください」の表示を指示する。具体的には、映像制御部38を制御してモニタ36に「何か表示されたら声を出してください」を表示させる。S316の処理が終了したらS318の処理へ移行する。
【0080】
S318の処理においては、モニタ36に画面の消去を指示する。具体的には、映像制御部38を制御してモニタ36に表示された画面表示を消去させる。S318の処理が終了したらS320の処理へ移行する。
【0081】
S320の処理においては、モニタ36に例えば「あ」の表示を指示する。具体的には、映像制御部38を制御してモニタ36に例えば「あ」を表示させる。S320の処理が終了したらS322の処理へ移行する。
【0082】
S322の処理においては、タイマをリセットし、時間の測定を開始する。具体的には、制御部12が内蔵するタイマ(図示せず)によって時間の計測を開始する。S322の処理が終了したらS324の処理へ移行する。
【0083】
S324の処理においては、マイク音声入力したか否かを判断する。具体的には、上述した[カラオケ装置4の採点部40の構成の説明]欄で説明したように、マイク25から入力された歌唱音声信号がA/Dコンバータ24b(図2参照)を介してDSP24cに出力されたか否かを判断する。
【0084】
そして、マイク音声入力したと判断した場合には(S324:YES)、S328の処理へ移行する。一方、マイク音声入力しないと判断した場合には(S324:NO)、S326の処理へ移行する。
【0085】
S326の処理においては、タイマに数値「1」を加算する。S326の処理が終了したらS324の処理へ戻る。
S328の処理においては、T1の数値を測定し、「T1temp=0」とする。具体的には、制御部12が内蔵するタイマ(図示せず)による時間の計測を終了する。そして、制御部12が内蔵するメモリ(図示せず)にユーザID及び時間T1データを記憶し、HDD16に設けられたT1tempメモリ領域60メモリ領域に時間T1データをホストサーバ2に記憶することを示す数値「0」を記憶する。S328の処理が終了したらS338の処理へ移行する。
【0086】
S330の処理においては、T1Aを採点プログラムから読み出す。具体的には、選曲された曲番号に対応する楽曲データをHDD16に設けられた採点プログラムメモリ領域58に設けられている時間T1Aメモリ領域73(図5(b)参照)から時間T1Aデータを読み出す。S330の処理が終了したらS332の処理へ移行する。
【0087】
S332の処理においては、「T1=T1A」、且つ「T1temp=1」とする。具体的には、制御部12が内蔵するメモリ(図示せず)にユーザID及び時間T1Aメモリ領域73から読み出した時間T1Aデータを時間T1データとして記憶し、HDD16に設けられたT1tempメモリ領域60メモリ領域に時間T1データをホストサーバ2に記憶しないことを示す数値「1」を記憶する。S332の処理が終了したらS338の処理へ移行する。
【0088】
S338の処理においては、モニタ36に画面初期化を指示する。具体的には、映像制御部38を制御してモニタ36の画面を初期化させる。S338の処理が終了したらS340の処理へ移行する。
【0089】
S340の処理においては、「T1temp=0」か否かを判断する。具体的には、HDD16に設けられたT1tempメモリ領域60に記憶されている数値が「0」か否かを判断する。そして、「T1temp=0」であると判断した場合には(S340:YES)、S342の処理へ移行する。一方、「T1temp=0」ではないと判断した場合には(S340:NO)、本処理を終了する。
【0090】
S342の処理においては、ユーザIDに対応した利用者メモリにT1を記憶する。具体的には、制御部12が内蔵するメモリ(図示せず)に記憶されたユーザID及び時間T1データを読み出し、HDD16に設けられた利用者メモリ領域52にユーザID及び時間T1データを関連付けて記憶する。S342の処理が終了したら、本処理を終了する。
【0091】
[制御部12の時間T2特定処理の説明]
以下に、カラオケ装置4の制御部12により実行される時間T2特定処理の処理手順を図10のフローチャートに基づいて説明する。本処理は、上述した制御部12のカラオケ演奏処理を実行中にS218の処理へ移行した際に実行される。図10は、カラオケ装置4の制御部12が実行する「制御部12の時間T2特定処理」の手順を示すフローチャートである。
【0092】
まず、採点プログラムを読み出して、DSP24cに転送する(S412)。具体的には、上述した[カラオケ装置4の採点部40の構成の説明]欄で説明したように、HDD16に設けられた採点プログラムメモリ領域58から採点プログラムデータを読み出してDSP24cへ出力する。S412の処理が終了したらS414の処理へ移行する。
【0093】
S414の処理においては、採点プログラムデータに時間T2Aデータが付属している否かを判断する。具体的には、採点プログラムメモリ領域58に設けられた時間T2Aメモリ領域72(図5(b)参照)に時間T2Aデータが記憶されているか否かを判断する。採点プログラムデータに時間T2Aデータが付属していると判断した場合には(S414:YES)、S416の処理へ移行する。一方、採点プログラムデータに時間T2Aデータが付属していないと判断した場合には(S414:NO)、S422の処理へ移行する。
【0094】
S416の処理においては、時間T2Aデータを抽出し、HDD16に記憶する。具体的には、採点プログラムメモリ領域58に設けられた時間T2Aメモリ領域72(図5(b)参照)から時間T2Aデータを読み出し、読み出した時間T2AデータをHDD16に設けられた時間T2Aメモリ領域54に時間T2Aデータを記憶する。S416の処理が終了したらS422の処理へ移行する。
【0095】
S422の処理においては、楽曲データに時間T2Bデータが付属している否かを判断する。具体的には、上述した制御部12のカラオケ演奏処理におけるS212の処理において読み出された楽曲データ(図4(b)、図4(c)参照)が時間T2Bデータを有しているか否かを判断する。楽曲データに時間T2Bデータが付属していると判断した場合には(S422:YES)、S424の処理へ移行する。一方、楽曲データに時間T2Bデータが付属していないと判断した場合には(S422:NO)、S426の処理へ移行する。
【0096】
S424の処理においては、「T2=T2B」とする。具体的には、楽曲データから時間T2Bデータを読み出し、読み出した時間T2BデータをHDD16に設けられた時間T2メモリ領域55に時間T2データとして記憶する。S424の処理が終了したら、本処理を終了する。
【0097】
S426の処理においては、HDD16に時間T2Aデータが記憶されているか否かを判断する。具体的には、HDD16に設けられた時間T2Aメモリ領域54に時間T2Aデータが記憶されているか否かを判断する。HDD16に時間T2Aデータが記憶されていると判断した場合には(S426:YES)、S428の処理へ移行する。一方、HDD16に時間T2Aデータが記憶されていないと判断した場合には(S426:NO)、S430の処理へ移行する。
【0098】
S428の処理においては、「T2=T2A」とする。具体的には、HDD16に設けられた時間T2Aメモリ領域54に記憶されている時間T2Aデータを読み出し、読み出した時間T2AデータをHDD16に設けられた時間T2メモリ領域55に時間T2データとして記憶する。S428の処理が終了したら、本処理を終了する。
【0099】
S430の処理においては、後述する採点プログラムに対する[解析処理]欄の解析処理へ移行する。S430の処理が終了したらS432の処理へ移行する。
S432の処理においては、「T2=T2C」とする。具体的には、後述する採点プログラムに対する[解析処理]欄の解析処理におけるS520の処理において算出されたT2CデータをHDD16に設けられた時間T2メモリ領域55に時間T2データとして記憶する。S432の処理が終了したら、本処理を終了する。
【0100】
[制御部12の解析処理の説明]
以下に、カラオケ装置4の制御部12により実行される解析処理の処理手順を図11のフローチャートに基づいて説明する。本処理は、上述した制御部12の時間T2特定処理を実行中にS430の処理へ移行した際に実行される。図11は、カラオケ装置4の制御部12が実行する「制御部12の解析処理」の手順を示すフローチャートである。
【0101】
まず、採点プログラムから、DSP24cのデジタルフィルタの種類と、デジタルフィルタの次数とを抽出し、サンプル遅延数Tnを特定する(S510)。具体的には、採点プログラムメモリ領域58に設けられたデジタルフィルタの種類メモリ領域74からデジタルフィルタの種類を読み出し、デジタルフィルタの次数メモリ領域75からデジタルフィルタ次数を読み出し、サンプル遅延数Tnを特定する。S510の処理が終了したらS520の処理へ移行する。
【0102】
S520の処理においては、Tnと音声信号のサンプリング周波数Fsとから、DSP24cの遅延時間T2Cを算出する。具体的には、採点プログラムメモリ領域58に設けられた音声信号のサンプリング周期メモリ領域76から音声信号のサンプリング周波数Fsを読み出し、S510の処理において特定されたサンプル遅延数Tnと、音声信号のサンプリング周波数Fsとから、DSP24cの遅延時間T2Cを算出する。S520の処理が終了したら、本処理を終了する。
【0103】
[制御部12の採点処理の説明]
以下に、カラオケ装置4の制御部12により実行される採点処理の処理手順を図12(a)のフローチャートに基づいて説明する。本処理は、上述した制御部12のカラオケ演奏処理を実行中にS224の処理へ移行した際に実行される。図12(a)は、カラオケ装置4の制御部12が実行する「制御部12の採点処理」の手順を示すフローチャートである。
【0104】
まず、制御部12のメモリからT1を読み出す(S610)。具体的には、上述した制御部12の時間T1特定処理において制御部12が内蔵するメモリ(図示せず)に記憶したユーザID及び時間T1Aデータを、前記メモリから読み出す。S610の処理が終了したらS612の処理へ移行する。
【0105】
S612の処理においては、HDD16の時間T2メモリからT2を読み出す。具体的には、上述した制御部12の時間T2特定処理においてHDD16に設けられた時間T2メモリ領域55に記憶した時間T2データを、HDD16から読み出す。S612の処理が終了したらS614の処理へ移行する。
【0106】
S614の処理においては、HDD16の時間T3メモリからT3を読み出す。具体的には、HDD16に設けられた時間T3メモリ領域56から時間T3データを読み出す。S614の処理が終了したらS616の処理へ移行する。
【0107】
S616の処理においては、色変えタイミングクロックが入力されたか否かを判断する。具体的には、上述した制御部12のカラオケ演奏処理のS222の処理において再生した色変えタイミングクロックデータから色変えタイミングクロックが入力されたか否かを判断する。そして、色変えタイミングクロックが入力されていないと判断した場合には(S616:NO)、色変えタイミングクロックが入力されるまで待機し、色変えタイミングクロックが入力されたと判断した場合には(S616:YES)、S618の処理へ移行する。
【0108】
S618の処理においては、「T1+T2+T3」時間待機する。具体的には、S610で読み出された時間T1データと、S612で読み出された時間T2データと、S614で読み出された時間T3データとから、時間T1、時間T2、及び時間T3を合計した時間待機する。S618の処理が終了したらS620の処理へ移行する。
【0109】
S620の処理においては、音高検出し、入力音声データと、採点データとを比較し、採点結果を算出し、曲名、日時と対応付けてHDD16の採点メモリに記憶する。具体的には、上述した[カラオケ装置4の採点部40の構成の説明]欄で説明したように、DSP24cから出力されたフレームごとの周波数カウント値及び平均音量値を読み取り、この周波数カウント値及び平均音量値に基づいて音高データ及び音量を割り出す。さらに、楽曲データの採点データから歌唱採点する際に比較の基準となるカラオケ曲の歌唱旋律の音高データと、上述の割り出した音高データとの音高差を算出し、算出した音高差に応じて採点する。そして、ユーザID、楽曲番号、楽曲名、上述した歌唱採点の点数、制御部12が内蔵する時計によって計時された歌唱採点の日時、及びHDD16に設けられた利用者メモリ領域52に記憶されている時間T1データを関連付けてHDD16に設けられている採点メモリ領域53に記憶する。S620の処理が終了したらS622の処理へ移行する。
【0110】
S622の処理においては、採点結果を映像制御部へ転送する。具体的には、S620の処理において採点された歌唱採点の点数などを映像制御部38へ転送する。そして、映像制御部38を制御してモニタ36に歌唱採点の点数などを表示させる。S622の処理が終了したらS624の処理へ移行する。
【0111】
S624の処理においては、演奏再生終了したか否かを判断する。そして、演奏再生終了していないと判断した場合には(S624:NO)、S616の処理へ戻る。一方、演奏再生終了したと判断した場合には(S624:YES)、本処理を終了する。
【0112】
[映像制御部38の歌詞表示色変え処理の説明]
以下に、カラオケ装置4の映像制御部38により実行される歌詞表示色変え処理の処理手順を図12(b)のフローチャートに基づいて説明する。本処理は、上述した制御部12のカラオケ演奏処理のS222の処理またはS230の処理に対応して実行される。図12(b)は、カラオケ装置4の映像制御部38が実行する「映像制御部38の歌詞表示色変え処理」の手順を示すフローチャートである。
【0113】
まず、一画面の歌詞テロップを受信したか否かを判断する(S710)。具体的には、上述した制御部12のカラオケ演奏処理のS222の処理またはS230の処理において制御部12から出力された再生した歌詞テロップデータ及び色変えタイミングクロックデータを受信したか否かを判断する。そして、一画面の歌詞テロップを受信していないと判断した場合には(S710:NO)、一画面の歌詞テロップを受信するまで待機し、一画面の歌詞テロップを受信したと判断した場合には(S710:YES)、S712の処理へ移行する。
【0114】
S712の処理においては、モニタ36に表示する一画面分文字M1〜Mmにおける文字「Mx=M1」とする。具体的には、映像制御部38が内蔵するカウンタ(図示せず)へ数式「Mx=M1」を記憶する。S712の処理が終了したらS714の処理へ移行する。
【0115】
S714の処理においては、曲データから歌詞テロップの一画面分文字M1〜文字Mm抽出し、モニタ36に文字M1〜Mmの表示を指示する。具体的には、受信した歌詞テロップデータから一画面分文字M1〜文字Mm抽出し、モニタ36を制御して文字M1〜Mmを表示させる。S714の処理が終了したらS716の処理へ移行する。
【0116】
S716の処理においては、色変えタイミングクロック出力したか否かを判断する。具体的には、受信した色変えタイミングクロックデータから色変えタイミングクロックが出力されたか否かを判断する。そして、色変えタイミングクロックが出力されていないと判断した場合には(S716:NO)、色変えタイミングクロックが出力されるまで待機し、色変えタイミングクロックが出力されたと判断した場合には(S716:YES)、S718の処理へ移行する。
【0117】
S718の処理においては、文字Mxの色変をモニタ36に指示する。具体的には、S714表示された文字M1〜Mmにおける文字Mxについて表示色をモニタ36を制御して変更させる。S718の処理が終了したらS720の処理へ移行する。
【0118】
S720の処理においては、「Mx=Mm」となったか否かを判断する。具体的には、文字M1〜Mmにおける表示色の変更が文字Mmまでされたか否かを判断する。そして、「Mx=Mm」となったと判断した場合には(S720:YES)、本処理を終了する。一方、「Mx=Mm」となっていないと判断した場合には(S720:NO)、S722の処理へ移行する。
【0119】
S722の処理においては、「Mx=Mx+1」とする。具体的には、映像制御部38が内蔵するカウンタが記憶する数式「Mx=1」に数値「1」を加算して数式「Mx=Mx+1」とし、映像制御部38が内蔵するカウンタに数式「Mx=Mx+1」を記憶する。S722の処理が終了したら、S710の処理へ戻る。
【0120】
[カラオケ装置4のログアウト処理の説明]
以下に、カラオケ装置4の制御部12により実行されるログアウト処理の処理手順を図7(c)のフローチャートに基づいて説明する。本処理は、カラオケ装置4が起動されている場合に実行される。図7(c)は、カラオケ装置4の制御部12が実行する「カラオケ装置4のログアウト処理」の手順を示すフローチャートである。
【0121】
まず、ログアウトが入力されたか否かを判断する(S150)。具体的には、カラオケ装置4のモニタ36に例えばログアウトするための案内画面が表示され、操作部18が操作されることによって操作処理部22を介してログアウトが入力されたか否かを判断する。そして、ログアウトが入力されていないと判断した場合には(S150:NO)、ログアウトが入力されるまで待機し、ログアウトが入力されたと判断した場合には(S150:YES)、S160の処理へ移行する。
【0122】
S160の処理においては、採点メモリの内容をホストサーバ2の制御部2aへ送信する。具体的には、HDD16に設けられた採点メモリ領域53に記憶されている採点メモリの内容データ及び採点場所メモリ領域に記憶されている採点場所データをホストサーバ2の制御部2aへ送信する。S160の処理が終了したら、S150の処理へ戻る。
【0123】
[ホストサーバ2のログアウト処理の説明]
以下に、ホストサーバ2の制御部2aにより実行されるログアウト処理の処理手順を図7(d)のフローチャートに基づいて説明する。本処理は、ホストサーバ2が起動されている場合に実行される。図7(d)は、ホストサーバ2の制御部2aが実行する「ホストサーバ2のログアウト処理」の手順を示すフローチャートである。
【0124】
まず、採点メモリの内容を受信したか否かを判断する(S980)。具体的には、カラオケ装置4から送信された採点メモリの内容データ及び採点場所データを受信したか否かを判断する。そして、採点メモリの内容を受信していないと判断した場合には(S980:NO)、採点メモリの内容を受信するまで待機し、採点データの内容を受信したと判断した場合には(S980:YES)、S990の処理へ移行する。
【0125】
S990の処理においては、採点メモリのIDに対応した領域(マイページ)に採点メモリの内容を記憶する。具体的には、データベース2bが有するユーザ登録データベース2d(図6(a)参照)におけるカラオケ装置4から送信されたユーザIDに対応した領域(マイページ)に時間T1データを含む採点メモリの内容データ及び採点場所データを記憶する。S990の処理が終了したら、S980の処理へ戻る。
【0126】
[効果の説明]
本実施形態のカラオケネットワークシステム1によれば、次のような作用効果を奏する。すなわち、歌唱採点機能を有するカラオケ装置の中には、例えばMIDIデータに基づいて生成された楽曲のカラオケ演奏に同期して、画面に表示されるカラオケ歌詞テロップが色変わりする仕組みを備えているものもある。すると、歌詞テロップが色変わりするタイミングをみて歌唱する歌唱者は、楽曲演奏よりも遅いタイミングで発音することになり、その発音の遅れが原因となって歌唱採点が低くなることがあった。そこで、歌唱者の発音タイミングと楽曲のカラオケ演奏の出力タイミングとの差分を算出して、画面に表示する歌詞テロップの色変わりのタイミングを変化させるカラオケ装置が知られているが、カラオケ演奏が開始されてから、歌唱者の発音タイミングと楽曲のカラオケ演奏の出力タイミングとの差分を算出して、画面に表示する歌詞テロップの色変わりのタイミングを変化させるという手順を繰り返すため、その手順が繰り返される間においては、その遅れた発音タイミングで歌唱採点されることとなり、歌唱採点が低くなるおそれがあった。
【0127】
(1)それに対して、本実施形態のカラオケ装置4は次のように構成されている。すなわち、カラオケ装置4の制御部12が、映像制御部38によって例えば「あ」などのテスト用の文字データをモニタ36に表示させた時からマイク25によって入力された歌唱音声信号がA/Dコンバータ24b(図2参照)を介してDSP24cに出力されるまでの時間T1を計測する。また、採点プログラムデータが、予め、DSP24cの内部で処理して、比較部12bへ出力するまでの時間T2Aを有している場合には、制御部12が、HDD16に設けられた採点プログラムメモリ領域58の時間T2Aメモリ領域72から時間T2Aデータを読み出し、読み出した時間T2Aデータが示す時間を時間T2とする。一方、採点プログラムデータが、予め、時間T2Aデータを有していない場合には、制御部12が、HDD16に設けられた採点プログラムメモリ領域58のデジタルフィルタの種類メモリ領域74からデジタルフィルタの種類を読み出し、デジタルフィルタの次数メモリ領域75からデジタルフィルタの次数を読み出し、サンプル遅延数Tnを特定する。さらに、制御部12が、採点プログラムメモリ領域58に設けられた音声信号のサンプリング周期メモリ領域76から音声信号のサンプリング周波数Fsを読み出し、特定されたサンプル遅延数Tnと、音声信号のサンプリング周波数Fsとから、DSP24cの時間T2Cを算出し、この時間T2Cを時間T2とする。また、制御部12が、HDD16に設けられた時間T3メモリ領域56から時間T3データを読み出し、この時間T3データが示す時間を時間T3とする。また、制御部12は、映像制御部38によって楽曲データ中の歌詞データで示されるカラオケ曲の歌詞を文字データに基づいてモニタ36に表示させてから時間T1、時間T2、及び時間T3を合計した時間待機し、待機後にDSP24cから出力されたフレームごとの周波数カウント値及び平均音量値を読み取り、この周波数カウント値及び平均音量値に基づいて音高データ及び音量を割り出す。さらに、楽曲データの採点データから歌唱採点する際に比較の基準となるカラオケ曲の歌唱旋律の音高データと、上述の割り出した音高データとの音高差を算出し、算出した音高差に応じて採点する。
【0128】
このように構成されているので、制御部12が映像制御部38によってテスト用の文字データをモニタ36に表示させた時からマイク25によって入力された歌唱音声信号がDSP24cに出力されるまでの時間T1を計測する。制御部12がHDD16から時間T2データを読み出すか、HDD16からデジタルフィルタの種類、デジタルフィルタの次数、及び音声信号のサンプリング周波数Fsを読み出してDSP24c処理の時間T2を算出するかして時間T2を取得する。制御部12がHDD16から時間T3を取得する。制御部12はカラオケ曲の歌詞を文字データに基づいてモニタ36に表示させてから時間時間T1、時間T2、及び時間T3を合計した時間待機し、待機後に抽出した音高データと、比較の基準となるカラオケ曲の歌唱旋律の音高データとの音高差を算出し、算出した音高差に応じて採点する。したがって、歌唱採点する際に歌い出しが遅れた場合であっても、適切な採点結果を知らせることができる。
【0129】
(2)また、本実施形態のカラオケネットワークシステム1は次のように構成されている。すなわち、カラオケネットワークシステム1は、ホストサーバ2のデータベース2bが、制御部2aによってホストサーバ2へのログインを許可された登録ユーザがホストサーバ2へのログイン中に、インタフェース部2cが受信したユーザID及び時間T1データを関連付けてユーザ登録データベースに記憶する。また、インタフェース部2cが、ユーザIDを含むユーザ登録データベースがデータベース2bに記憶されているか否かを判断し、記憶されていると判断した場合には、ユーザIDを含むユーザ登録データベースからユーザID及び時間T1データをインタフェース部2cを制御してカラオケ装置4へ送信させる。そして、カラオケ装置4の制御部12は、インタフェース部14によってユーザID及び時間T1データを受信したか否かを判断し、受信していると判断した場合には、遅らせる時間T1が、インタフェース部14によって受信された時間T1データにより示される時間T1であるとする。
【0130】
このように構成されているので、ホストサーバ2にユーザID及び時間T1データが記憶されている歌唱者にとっては、時間T1を計測するテストを省くことができる。また、ユーザID及び時間T1データがホストサーバ2に記憶されているので、ホストサーバ2に接続されているカラオケ装置4であれば、いずれのカラオケ装置4であっても、ホストサーバ2にユーザID及び時間T1データが記憶されている歌唱者にとっては、時間T1を計測するテストを省くことができる。したがって、ユーザID及び時間T1データなどを関連付けたユーザ登録データベースが、ホストサーバ2のデータベース2bに記憶されている歌唱者にとっては、時間T1を計測するテストを省くことができ、利便性が向上する。また、歌唱者の利便性が向上することによって、カラオケネットワークシステム1の利用頻度を高めることができる。
【0131】
[他の実施形態の説明]
上記実施形態では、カラオケ装置4の制御部12が計測した時間T1をモニタ36に表示させていないが、表示させてもよい。このように構成されたカラオケ装置によれば、制御部12によって計測された時間T1がモニタ36に表示されるので、歌唱者は歌い出しが遅れる癖を知ることができる。したがって、カラオケ歌詞の表示色が変更されるのを見て歌唱する歌唱者にとっては、歌唱採点を向上するための支援を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1】カラオケネットワークシステム1の全体構成を示すブロック図である。
【図2】カラオケ装置4の採点部40の構成を示すブロック図である。
【図3】歌唱音声信号の入力が遅れる要因について模式的に示す説明図である。
【図4】(a)はHDD16に設けられたメモリ領域を示す説明図であり、(b)は演奏データがMIDIデータの場合の楽曲データのデータ構造を示す説明図であり、(c)は演奏データがMPEGデータの場合の楽曲データのデータ構造を示す説明図であり、(d)は利用者メモリ領域を示す説明図である。
【図5】(a)は採点メモリ領域を示す説明図であり、(b)は採点プログラムメモリ領域を示す説明図である。
【図6】(a)はユーザ登録データベース2dの具体的内容を示す説明図であり、(b)は個人用Webページデータベース2eの具体的内容を示す説明図であり、(c)は歌唱の採点結果のコンテンツを有する個人用WebページのWebブラウザ上での表示例を示す図である。
【図7】(a)はカラオケ装置4の制御部12が実行する「カラオケ装置4のログイン処理」の手順を示すフローチャートであり、(b)はホストサーバ2の制御部2aが実行する「ホストサーバ2のログイン処理」の手順を示すフローチャートであり、(c)はカラオケ装置4の制御部12が実行する「カラオケ装置4のログアウト処理」の手順を示すフローチャートであり、(d)はホストサーバ2の制御部2aが実行する「ホストサーバ2のログアウト処理」の手順を示すフローチャートである。
【図8】カラオケ装置4の制御部12が実行する「制御部12のカラオケ演奏処理」の手順を示すフローチャートである。
【図9】カラオケ装置4の制御部12が実行する「制御部12の時間T1特定処理」の手順を示すフローチャートである。
【図10】カラオケ装置4の制御部12が実行する「制御部12の時間T2特定処理」の手順を示すフローチャートである。
【図11】カラオケ装置4の制御部12が実行する「制御部12の解析処理」の手順を示すフローチャートである。
【図12】(a)はカラオケ装置4の制御部12が実行する「制御部12の採点処理」の手順を示すフローチャートであり、(b)はカラオケ装置4の映像制御部38が実行する「映像制御部38の歌詞表示色変え処理」の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0133】
1…カラオケネットワークシステム、2…ホストサーバ、2a…制御部、2b…データベース、2c…インタフェース部、2d…ユーザ登録データベース、2e…個人用Webページデータベース、4…カラオケ装置、12…制御部、12a…読出部、12b…比較部、12c…再生部、14…インタフェース部、16…ハードディスク(HDD)、18…操作部、22…操作処理部、24…音声制御部、24a…マイクアンプ、24b…A/Dコンバータ、24c…DSP、24d…D/Aコンバータ、25…マイク、28…スピーカ、30…MIDI音源、32…ビデオRAM、34…映像再生部、36…モニタ、38…映像制御部、40…採点部、45…本体部、51…楽曲データメモリ領域、52…利用者メモリ領域、53…採点メモリ領域、54…時間T2Aメモリ領域、55…時間T2メモリ領域、56…時間T3メモリ領域、57…採点場所メモリ領域、58…採点プログラムメモリ領域、59…カラオケ制御プログラムメモリ領域、60…T1tempメモリ領域、71…採点プログラム本体メモリ領域、72…時間T2Aメモリ領域、73…時間T1Aメモリ領域、74…デジタルフィルタの種類メモリ領域、75…デジタルフィルタの次数メモリ領域、76…サンプリング周期メモリ領域、120,130…ルータ、200…インターネット。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カラオケ曲の歌詞を示す文字データを表示可能な表示手段と、
カラオケ演奏用データ、カラオケ曲の歌唱旋律の音高データ、カラオケ曲の歌詞を示す文字データを含む歌詞データ、及び前記歌詞の文字データが前記表示手段に表示された際にその表示色を、カラオケ曲の進行に応じて歌唱すべき歌詞の文字色を変更するための色変えデータを含む楽曲データを記憶する楽曲データ記憶手段と、
前記楽曲データ記憶手段から前記楽曲データを取得可能な楽曲データ取得手段と、
前記楽曲データ取得手段によって取得された前記楽曲データ中の歌詞データで示されるカラオケ曲の歌詞を文字データに基づいて前記表示手段に表示させ、その際に前記楽曲データ中の色変えデータに基づき、前記表示手段に表示させた前記カラオケ曲の歌詞を示す文字データの表示色を、カラオケ曲の進行に応じて歌唱すべき歌詞の文字色を変更させる表示制御手段と、
カラオケ歌唱の音声信号を入力するための音声信号入力手段と、
前記表示制御手段によってテスト用の文字データを前記表示手段に表示させた時から前記音声信号入力手段によってテスト用の文字データを示す音声信号が入力されるまでの時間T1を計測する計測手段と、
前記表示制御手段によって前記楽曲データ中の歌詞データで示されるカラオケ曲の歌詞を文字データに基づいて前記表示手段に表示させてから前記時間T1分遅らせて前記音声信号入力手段によって入力された前記カラオケ歌唱の音声信号からカラオケ歌唱の音高データを抽出する音高抽出手段と、
前記楽曲データ取得手段によって取得された前記楽曲データ中のカラオケ曲の歌唱旋律の音高データと前記音高抽出手段によって抽出されたカラオケ歌唱の音高データとの音高差を算出し、算出した音高差に応じて採点する採点手段と、
を備えていることを特徴とするカラオケ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のカラオケ装置において、
前記採点手段としてコンピュータを機能させる採点プログラムデータを記憶する採点プログラムデータ記憶手段と、
前記採点プログラムデータは、予め、前記採点プログラム処理における前記音声信号が採点プログラムに入力されてから採点を完了するまでのデータ処理に要する時間T2データを有しており、
前記採点プログラムデータ記憶手段から前記採点プログラムデータを取得可能な採点プログラムデータ取得手段と、
前記採点プログラムデータ取得手段によって取得された前記採点プログラムデータから前記時間T2データを抽出する時間T2データ抽出手段を備え、
前記音高抽出手段は、前記表示制御手段によって前記楽曲データ中の歌詞データで示されるカラオケ曲の歌詞を文字データに基づいて前記表示手段に表示させてから前記時間T1に前記抽出手段によって抽出された時間T2データが示す時間T2を加えた合計時間分遅らせて前記音声信号入力手段によって入力された前記カラオケ歌唱の音声信号からカラオケ歌唱の音高データを抽出することを特徴とするカラオケ装置。
【請求項3】
請求項1に記載のカラオケ装置において、
前記採点手段としてコンピュータを機能させる採点プログラムデータを記憶する採点プログラムデータ記憶手段と、
前記採点プログラムデータ記憶手段から前記採点プログラムデータを取得可能な採点プログラムデータ取得手段と、
前記採点プログラムデータ取得手段によって取得された前記採点プログラムデータから予め定められたデジタルフィルタの種類と、前記デジタルフィルタの次数と、前記音声信号のサンプリング時間とを示すデータを抽出する次数データ抽出手段と、
前記次数データ抽出手段によって抽出された前記デジタルフィルタの種類と、前記デジタルフィルタの次数と、前記音声信号のサンプリング時間とに基づいて音声信号が採点プログラムに入力されてから採点を完了するまでのデータ処理に要する時間T2を算出する算出手段と、
を備え、
前記音高抽出手段は、前記表示制御手段によって前記楽曲データ中の歌詞データで示されるカラオケ曲の歌詞を文字データに基づいて前記表示手段に表示させてから前記時間T1に前記算出手段によって算出された時間T2を加えた合計時間分遅らせて前記音声信号入力手段によって入力された前記カラオケ歌唱の音声信号からカラオケ歌唱の音高データを抽出することを特徴とするカラオケ装置。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれかに記載のカラオケ装置において、
前記表示制御手段は、前記計測手段によって計測された時間T1を前記表示手段に表示させることを特徴とするカラオケ装置。
【請求項5】
請求項1〜請求項4のいずれかに記載のカラオケ装置と、ホストサーバと、前記カラオケ装置と前記ホストサーバとを接続するネットワークとを備え、前記カラオケ装置と前記ホストサーバとの間で各種情報を前記ネットワークを介して送受信可能に構成されたカラオケネットワークシステムであって、
前記ホストサーバは、
前記カラオケ装置から送信されたユーザに関する識別情報及びパスワード情報を含む認証要請情報、またはユーザに関する識別情報及び前記時間T1を示す時間T1情報を受信可能なホストサーバ側受信手段と、
前記ホストサーバへのログインが許可されるユーザである登録ユーザを、前記ホストサーバ側受信手段が受信した認証要請情報によって認証し、その認証した前記登録ユーザに対して前記ホストサーバへのログインを許可する認証手段と、
前記認証手段によって前記ホストサーバへのログインを許可された登録ユーザが前記ホストサーバへのログイン中に、前記ホストサーバ側受信手段が受信した前記登録ユーザに関する識別情報及び前記時間T1情報を関連付けた時間T1関連情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている前記登録ユーザに関する識別情報及び前記時間T1情報を前記カラオケ装置へ送信可能なホストサーバ側送信手段と、
前記登録ユーザに関する識別情報を含む時間T1関連情報が前記記憶手段に記憶されているか否かを判断し、記憶されていると判断した場合には、前記登録ユーザに関する時間T1関連情報から前記登録ユーザに関する識別情報及び前記時間T1情報を前記ホストサーバ側送信手段を制御して前記カラオケ装置へ送信させるホストサーバ側制御手段と、
を備え、
前記カラオケ装置は、さらに
ユーザに関する認証要請情報を受け付ける認証要請情報受付手段と、
前記認証要請情報受付手段によって受け付けた認証要請情報を前記ホストサーバへ送信するカラオケ装置側送信手段と、
前記認証手段によって前記ホストサーバへのログインを許可された登録ユーザが前記ホストサーバへのログイン中に、前記計測手段によって時間T1が計測されたか否かを判断し、計測されていると判断した場合には、前記登録ユーザに関する識別情報及び前記時間T1を示す時間T1情報を前記カラオケ装置側送信手段を制御して前記ホストサーバへ送信させるカラオケ装置側制御手段と、
前記ホストサーバから送信された登録ユーザに関する識別情報及び時間T1情報を受信可能なカラオケ装置側受信手段と、
を備え、
前記音高抽出手段は、前記カラオケ装置側受信手段によって登録ユーザに関する識別情報及び時間T1情報を受信したか否かを判断し、受信していると判断した場合には、遅らせる時間T1が、前記カラオケ装置側受信手段によって受信された前記時間T1情報により示される時間T1であるとしてカラオケ歌唱の音高データを抽出することを特徴とするカラオケネットワークシステム。
【請求項1】
カラオケ曲の歌詞を示す文字データを表示可能な表示手段と、
カラオケ演奏用データ、カラオケ曲の歌唱旋律の音高データ、カラオケ曲の歌詞を示す文字データを含む歌詞データ、及び前記歌詞の文字データが前記表示手段に表示された際にその表示色を、カラオケ曲の進行に応じて歌唱すべき歌詞の文字色を変更するための色変えデータを含む楽曲データを記憶する楽曲データ記憶手段と、
前記楽曲データ記憶手段から前記楽曲データを取得可能な楽曲データ取得手段と、
前記楽曲データ取得手段によって取得された前記楽曲データ中の歌詞データで示されるカラオケ曲の歌詞を文字データに基づいて前記表示手段に表示させ、その際に前記楽曲データ中の色変えデータに基づき、前記表示手段に表示させた前記カラオケ曲の歌詞を示す文字データの表示色を、カラオケ曲の進行に応じて歌唱すべき歌詞の文字色を変更させる表示制御手段と、
カラオケ歌唱の音声信号を入力するための音声信号入力手段と、
前記表示制御手段によってテスト用の文字データを前記表示手段に表示させた時から前記音声信号入力手段によってテスト用の文字データを示す音声信号が入力されるまでの時間T1を計測する計測手段と、
前記表示制御手段によって前記楽曲データ中の歌詞データで示されるカラオケ曲の歌詞を文字データに基づいて前記表示手段に表示させてから前記時間T1分遅らせて前記音声信号入力手段によって入力された前記カラオケ歌唱の音声信号からカラオケ歌唱の音高データを抽出する音高抽出手段と、
前記楽曲データ取得手段によって取得された前記楽曲データ中のカラオケ曲の歌唱旋律の音高データと前記音高抽出手段によって抽出されたカラオケ歌唱の音高データとの音高差を算出し、算出した音高差に応じて採点する採点手段と、
を備えていることを特徴とするカラオケ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のカラオケ装置において、
前記採点手段としてコンピュータを機能させる採点プログラムデータを記憶する採点プログラムデータ記憶手段と、
前記採点プログラムデータは、予め、前記採点プログラム処理における前記音声信号が採点プログラムに入力されてから採点を完了するまでのデータ処理に要する時間T2データを有しており、
前記採点プログラムデータ記憶手段から前記採点プログラムデータを取得可能な採点プログラムデータ取得手段と、
前記採点プログラムデータ取得手段によって取得された前記採点プログラムデータから前記時間T2データを抽出する時間T2データ抽出手段を備え、
前記音高抽出手段は、前記表示制御手段によって前記楽曲データ中の歌詞データで示されるカラオケ曲の歌詞を文字データに基づいて前記表示手段に表示させてから前記時間T1に前記抽出手段によって抽出された時間T2データが示す時間T2を加えた合計時間分遅らせて前記音声信号入力手段によって入力された前記カラオケ歌唱の音声信号からカラオケ歌唱の音高データを抽出することを特徴とするカラオケ装置。
【請求項3】
請求項1に記載のカラオケ装置において、
前記採点手段としてコンピュータを機能させる採点プログラムデータを記憶する採点プログラムデータ記憶手段と、
前記採点プログラムデータ記憶手段から前記採点プログラムデータを取得可能な採点プログラムデータ取得手段と、
前記採点プログラムデータ取得手段によって取得された前記採点プログラムデータから予め定められたデジタルフィルタの種類と、前記デジタルフィルタの次数と、前記音声信号のサンプリング時間とを示すデータを抽出する次数データ抽出手段と、
前記次数データ抽出手段によって抽出された前記デジタルフィルタの種類と、前記デジタルフィルタの次数と、前記音声信号のサンプリング時間とに基づいて音声信号が採点プログラムに入力されてから採点を完了するまでのデータ処理に要する時間T2を算出する算出手段と、
を備え、
前記音高抽出手段は、前記表示制御手段によって前記楽曲データ中の歌詞データで示されるカラオケ曲の歌詞を文字データに基づいて前記表示手段に表示させてから前記時間T1に前記算出手段によって算出された時間T2を加えた合計時間分遅らせて前記音声信号入力手段によって入力された前記カラオケ歌唱の音声信号からカラオケ歌唱の音高データを抽出することを特徴とするカラオケ装置。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれかに記載のカラオケ装置において、
前記表示制御手段は、前記計測手段によって計測された時間T1を前記表示手段に表示させることを特徴とするカラオケ装置。
【請求項5】
請求項1〜請求項4のいずれかに記載のカラオケ装置と、ホストサーバと、前記カラオケ装置と前記ホストサーバとを接続するネットワークとを備え、前記カラオケ装置と前記ホストサーバとの間で各種情報を前記ネットワークを介して送受信可能に構成されたカラオケネットワークシステムであって、
前記ホストサーバは、
前記カラオケ装置から送信されたユーザに関する識別情報及びパスワード情報を含む認証要請情報、またはユーザに関する識別情報及び前記時間T1を示す時間T1情報を受信可能なホストサーバ側受信手段と、
前記ホストサーバへのログインが許可されるユーザである登録ユーザを、前記ホストサーバ側受信手段が受信した認証要請情報によって認証し、その認証した前記登録ユーザに対して前記ホストサーバへのログインを許可する認証手段と、
前記認証手段によって前記ホストサーバへのログインを許可された登録ユーザが前記ホストサーバへのログイン中に、前記ホストサーバ側受信手段が受信した前記登録ユーザに関する識別情報及び前記時間T1情報を関連付けた時間T1関連情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている前記登録ユーザに関する識別情報及び前記時間T1情報を前記カラオケ装置へ送信可能なホストサーバ側送信手段と、
前記登録ユーザに関する識別情報を含む時間T1関連情報が前記記憶手段に記憶されているか否かを判断し、記憶されていると判断した場合には、前記登録ユーザに関する時間T1関連情報から前記登録ユーザに関する識別情報及び前記時間T1情報を前記ホストサーバ側送信手段を制御して前記カラオケ装置へ送信させるホストサーバ側制御手段と、
を備え、
前記カラオケ装置は、さらに
ユーザに関する認証要請情報を受け付ける認証要請情報受付手段と、
前記認証要請情報受付手段によって受け付けた認証要請情報を前記ホストサーバへ送信するカラオケ装置側送信手段と、
前記認証手段によって前記ホストサーバへのログインを許可された登録ユーザが前記ホストサーバへのログイン中に、前記計測手段によって時間T1が計測されたか否かを判断し、計測されていると判断した場合には、前記登録ユーザに関する識別情報及び前記時間T1を示す時間T1情報を前記カラオケ装置側送信手段を制御して前記ホストサーバへ送信させるカラオケ装置側制御手段と、
前記ホストサーバから送信された登録ユーザに関する識別情報及び時間T1情報を受信可能なカラオケ装置側受信手段と、
を備え、
前記音高抽出手段は、前記カラオケ装置側受信手段によって登録ユーザに関する識別情報及び時間T1情報を受信したか否かを判断し、受信していると判断した場合には、遅らせる時間T1が、前記カラオケ装置側受信手段によって受信された前記時間T1情報により示される時間T1であるとしてカラオケ歌唱の音高データを抽出することを特徴とするカラオケネットワークシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−216311(P2008−216311A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−49682(P2007−49682)
【出願日】平成19年2月28日(2007.2.28)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年2月28日(2007.2.28)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
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