説明

カラーフィルタを備えた電気光学ディスプレイ

カラー電気光学ディスプレイを生成するためのプロセスは、電気光学層(106)と、光透過性導電層(104)とを含むサブアセンブリ(100;200;300;402)を使用する。本サブアセンブリは、電極を有するバックプレーン(404、408)に積層され、電気光学層(106)は、バックプレーン(404、408)と導電層(106)との間に配置される。流動性材料が、サブアセンブリ(100;200;300;402)上に載置され、カラーフィルタアレイが、導電層(106)上に載置され、バックプレーン(404、408)の電極と整合され、カラーディスプレイを形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、(a)米国特許出願公開第2004/0190114号、(b)米国特許第6,864,875号、(c)米国特許第7,075,503号に関連する。
【0002】
本発明は、電気光学ディスプレイおよびそのようなディスプレイにおける使用のためのカラーフィルタに関する。
【背景技術】
【0003】
電気光学ディスプレイに関する背景用語および先端技術は、さらなる情報について読者に向けられた特許文献1で詳細に論議されている。したがって、本用語および先端技術を下記で簡潔に要約する。
【0004】
材料またはディスプレイに適用されるような「電気光学」という用語は、画像技術におけるその従来の意味で、少なくとも1つの光学特性が異なる第1および第2の表示状態を有する材料であって、材料への電場の印加によって、その第1の表示状態からその第2の表示状態に変化させられる材料を指すために、本明細書で使用される。光学特性は、典型的には、人間の目に知覚可能な色であるが、光の透過率、反射率、発光率、または機械読取を対象としたディスプレイの場合は、可視領域外の電磁波長の反射率の変化という意味での疑似色等の、別の光学特性であり得る。
【0005】
「双安定」および「双安定性」という用語は、当技術分野におけるそれらの従来の意味で、少なくとも1つの光学特性が異なる第1および第2の表示状態を有する表示要素を含むディスプレイであって、第1または第2の表示状態のうちのいずれか一方を呈するように、有限持続時間のアドレス指定パルスを用いて、所与の要素が駆動されてから、アドレス指定パルスが終了した後に、表示要素の状態を変化させるために必要とされるアドレス指定パルスの最小持続時間の少なくとも数倍、例えば、少なくとも4倍、その状態が続くようなディスプレイを指すために、本明細書で使用される。
【0006】
いくつかの種類の電気光学ディスプレイが公知であり、例えば、
(a)回転2色部材ディスプレイ(例えば、特許文献2、米国特許第5,777,782号、第5,760,761号、第6,054,071号、第6,055,091号、第6,097,531号、第6,128,124号、第6,137,467号、および第6,147,791号を参照)、
(b)エレクトロクロミックディスプレイ(例えば、非特許文献1;Wood,D.,Information Display,18(3),24(March 2002);Bach,U.,etal.,Adv.Mater.,2002,14(11),845;および特許文献3、米国特許第6,870.657号、および第6,950,220号を参照)、
(c)エレクトロウェッティングディスプレイ(非特許文献2、および特許文献4を参照)、
(d)複数の荷電粒子が、電場の影響下、流体を通って移動する、粒子ベースの電気泳動ディスプレイ(特許文献5、米国特許第5,961,804号、第6,017,584号、第6,067,185号、第6,118,426号、第6,120,588号、第6,120,839号、第6,124,851号、第6,130,773号、および第6,130,774号、米国特許出願公開第2002/0060321号、第2002/0090980号、第2003/0011560号、第2003/0102858号、第2003/0151702号、第2003/0222315号、第2004/0014265号、第2004/0075634号、第2004/0094422号、第2004/0105036号、第2005/0062714号、および第2005/0270261号、国際公開第00/38000号、第00/36560号、第00/67110号、および第01/07961号、欧州特許第1,099,207 B1号、第1,145,072 B1号、上述の米国特許第7,012,600号で論じられる他のMITおよびE Ink特許ならびに出願を参照)。
【0007】
電気泳動媒体のいくつかの異なる変形例がある。電気泳動媒体は、液体またはガス状流体を使用することができ、ガス状流体については、例えば、非特許文献3およびYamaguchi,Y.,et al.,「Toner display using insulative particles charged triboelectrically」,IDW Japan,2001,Paper AMD4−4、特許文献6、欧州特許出願第1,462,847号、第1,482,354号、第1,484,635号、第1,500,971号、第1,501,194号、第1,536,271号、第1,542,067号、第1,577,702号、第1,577,703号、および第1,598,694号、ならびに国際公開第2004/090626号、第2004/079442号、および第2004/001498号を参照されたい。媒体は、多数の小さいカプセルを含み、カプセル化され得、そのそれぞれは、液体懸濁媒体中に懸濁された電気泳動的に移動性の粒子を含む内相と、内相を取り囲むカプセル壁とを含む。典型的には、カプセルは、2つの電極間に位置付けられたコヒーレントを形成するように、高分子バインダ内に保持される(上記MITおよびE Ink特許を参照)。代替として、カプセル化電気泳動媒体中の離散マイクロカプセルを取り囲む壁は、連続相に置換され得、したがって、電気泳動媒体が、電気泳動流体の複数の離散液滴と、高分子材料の連続相とを含む、いわゆる高分子分散電気泳動ディスプレイを生成する。例えば、特許文献7を参照されたい。本願の目的で、そのような高分子分散電気泳動媒体は、カプセル化電気泳動媒体の亜種と見なされる。別の変形例は、荷電粒子および流体が、典型的には高分子薄膜である、キャリア媒体内に形成された複数の空洞内で保持される、いわゆる「マイクロセル電気泳動ディスプレイ」である。例えば、特許文献8および米国特許第6,788,449号を参照されたい。
【0008】
カプセル化電気泳動ディスプレイは、典型的には、従来の電気泳動装置の集塊化および沈降失敗モードを被らず、多種多様な可撓性および硬質の基板上にディスプレイを印刷または被覆する能力等のさらなる利点を提供する。(「印刷」という言葉の使用は、パッチダイコーティング、スロットまたは押出コーティング、スライドまたはカスケードコーティング、カーテンコーティング等のプレメーターコーティング、ナイフオーバーロールコーティング、フォワード・リバースロールコーティング等のロールコーティング、グラビアコーティング、浸漬コーティング、スプレーコーティング、メニスカスコーティング、スピンコーティング、ブラシコーティング、エアナイフコーティング、シルクスクリーン印刷工程、静電印刷工程、感熱印刷工程、インクジェット印刷工程、および他の同様な技術を含むが、これらに限定されない、あらゆる形態の印刷およびコーティングを含むことを目的とする。)したがって、結果として得られるディスプレイは、可撓性となり得る。さらに、ディスプレイ媒体を(種々の方法を使用して)印刷することができるため、ディスプレイ自体を安価に作製することができる。
【0009】
電気泳動媒体は、(例えば、多くの電気泳動媒体では、粒子がディスプレイを通る可視光の透過を実質的に阻止するため)しばしば不透明であり、反射モードで動作するが、多くの電気泳動ディスプレイは、1つの表示状態が実質的に不透明であり、1つの表示状態が光透過性である、いわゆる「シャッタモード」で動作するよう作製することができる。例えば、上述の米国特許第6,130,774号および第6,172,798号、ならびに米国特許第5,872,552号、第6,144,361号、第6,271,823号、第6,225,971号、および第6,184,856号を参照されたい。電気泳動ディスプレイと同様であるが、電場強度の変動に依存する誘電泳動ディスプレイも、同様のモードで動作することができる。例えば、特許文献9を参照されたい。
【0010】
また、他の種類の電気光学媒体も、本発明において有用となり得る。
【0011】
多くの種類の電気光学媒体は、任意の所与の媒体が、2つの極限光学状態と、2つの極限光学状態間にあるある範囲のグレーレベルとを有するという点において、本質的に、モノクロである。既に示されたように、2つの極限光学状態は、黒色および白色である必要はない。例えば、中間グレーレベルが、様々に変わる色合いの青色となるように、一方の極限光学状態は、白色であって、他方は、紺青色であることも可能であって、または中間グレーレベルが、様々に変わる色合いの紫色となるように、一方の極限光学状態は、赤色であって、他方は、青色であることも可能である。
【0012】
今日、小型のポータブルディスプレイにさえ、フルカラーディスプレイに対する需要が高まりつつあり、例えば携帯電話上の大部分のディスプレイは、今日、フルカラーである。モノクロ媒体を使用して、フルカラーディスプレイを提供するためには、ディスプレイがカラーフィルタアレイを通して視認され得る場所に、カラーフィルタアレイを載置する、または相互に隣接する異なる色を表示可能な異なる電気光学媒体の面積を載置する必要がある。
【0013】
しかしながら、正確な位置において、電気光学ディスプレイにカラーフィルタを取り付けることは、困難な動作である。多くのカラーフィルタアレイは、カラーフィルタが、安定寸法を維持するために、ガラスまたは類似硬質材料のシート上に形成される(カラーフィルタアレイの寸法の若干の歪曲さえも、カラーフィルタアレイの少なくとも一部が、ディスプレイの画素と不整合となることにつながる可能性があり、結果として、視認者に表示される色に誤差が生じる)。類似理由から、カラー電気光学ディスプレイ内で使用される大部分のバックプレーンは、硬質材料から形成される。電気光学媒体は、硬質シートのうちの1つに固着され、次いで、2つの硬質シートが、典型的には、その間のポリウレタンまたは他の積層接着剤の層によって、ともに積層され、最終ディスプレイを形成する。積層接着剤層は、厚さ約25μmを有し得る。積層接着剤は、室温で粘性であって、特に、シートが相当なサイズである場合、それらの間に空洞域を捕捉することなく、2つの硬質シートをともに積層することを非常に困難にする。硬質シートを平坦に維持するための特殊整合ツールを使用し、室温において、約100psig(約0.8MPa)の相当な圧力を印加しても、実際は、著しい数の気泡を捕捉することを回避することは困難であることが分かっている。気泡は、相当な温度および圧力条件下、積層されたディスプレイをローラに通過させることによって、または同様に、相当な温度および圧力条件下、ディスプレイを加圧滅菌器で処理することによって、数を低減させる、あるいは排除可能である。気泡除去のためのそのような処置は、実質的に、ディスプレイ組立プロセスのコストおよび期間を増加させ、非常に時間および労働力を要し、一貫して、高品質カラーディスプレイをもたらすわけではない。さらに、硬質の、典型的には、ガラスである、シートの積層のための本プロセスは、積層を非常に困難にする、一連の大きな付加的電気および流動学的制約を課すため、良好な製造プロセスを可能にするものではないと考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】米国特許第7,012,600号明細書
【特許文献2】米国特許第5,808,783号明細書
【特許文献3】米国特許第6,301,038号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2005/0151709号明細書
【特許文献5】米国特許第5,930,026号明細書
【特許文献6】米国特許出願公開第2005/0001810号明細書
【特許文献7】米国特許第6,866,760号明細書
【特許文献8】米国特許第6,672,921号明細書
【特許文献9】米国特許第4,418,346号明細書
【非特許文献】
【0015】
【非特許文献1】O’Regan,B.,et al,Nature 1991年,353,737
【非特許文献2】Hayes,R.A.,etal.,「Video−Speed Electronic Paper Based on Electrowetting」,Nature,2003年9月25日,425,383−385
【非特許文献3】Kitamura,T.,etal,「Electrical toner movement for electronic paper−like display」,IDW Japan,2001年,Paper HCSl−I
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
故に、カラーフィルタアレイをバックプレーンに積層し、上述の問題を排除する、または少なくとも軽減する、電気光学ディスプレイを形成するためのプロセスの必要性が存在し、本発明は、そのようなプロセスを提供することを目的とする。
【0017】
本発明は、バックプレーンへのカラーフィルタアレイの積層および整合から、バックプレーンへの電気光学層の積層を切り離した電気光学ディスプレイを組み立てるためのプロセスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0018】
故に、一側面では、本発明は、
電気光学層と、光透過性導電層とを含む、電気光学サブアセンブリを提供することと、
電気光学層が、バックプレーンと導電層との間に配置されるように、複数の電極を含む、バックプレーンに、電気光学サブアセンブリを積層することと、
導電層上に流動性材料を配置することと、
導電層上にカラーフィルタアレイを配置し、カラーフィルタアレイをバックプレーンの電極と整合させ、カラー電気光学ディスプレイを形成することと
を含む、カラー電気光学ディスプレイを生成するためのプロセスを提供する。
【0019】
本プロセスにおいて、典型的には、接着剤層は、電気光学層とバックプレーンとの間に提供される。しかしながら、バックプレーンへの電気光学層の十分な接着性が達成可能であることを前提とすると、そのような別個の電気光学層を提供することが常に必要なわけではない。例えば、米国特許第7,110,164号では、ある場合には、電気光学層内のポリマーバインダ構成要素は、接着剤としての役割を果たし、したがって、別個の接着剤層の必要性を排除することが可能であることが知られている。
【0020】
本プロセスの一形態では、電気光学サブアセンブリは、導電層と、電気光学層と、導電層から電気光学層の反対側に配置される、接着剤層とを含む、フロントプレーン積層を有し、積層は、接着剤層をバックプレーンと接触させることによって達成される。フロントプレーン積層は、電気光学層から遠い方の接着剤層の表面を被覆する、離型シートをさらに含んでもよく、本離型シートは、フロントプレーン積層のバックプレーンへの積層前に除去される。米国特許第6,982,178号に論じられるように、離型シートは、導電層を含み、フロントプレーン積層の電気光学特性の試験を可能にし得る。そのような導電層は、金属化ポリマーフィルムを離型シートとして使用することによって、都合良く提供される。本発明のプロセスの別の形態では、電気光学サブアセンブリは、導電層、第1の接着剤層、電気光学層、および第2の接着剤層を上述の順番で含む、反転フロントプレーン積層の形態を有し、積層は、第2の接着剤層をバックプレーンと接触させることによって達成される。反転フロントプレーン積層は、電気光学層から遠い方の第2の接着剤層の表面を被覆する、離型シートをさらに含んでもよく、本離型シートは、反転フロントプレーン積層のバックプレーンへの積層前に除去される。
【0021】
本プロセスのさらなる変形例は、米国特許第7,561,324号に説明されるような、いわゆる「二重離型フィルム」を使用する。本二重離型フィルムは、本質的には、米国特許第6,982,178号のフロントプレーン積層の簡略版である。二重離型シートの一形態は、2つの接着剤層間に挟着される、固体電気光学媒体の層を含み、接着剤層の一方または両方(典型的には、両方)が、離型シートによって被覆される。本プロセスにおいて、そのような二重離型フィルムを使用するために、離型シートの一方は、二重離型フィルムから除去され、残りの層は、バックプレーンと接触する、曝露された接着剤層によって、バックプレーンに積層される。次いで、第2の離型シートは、除去され、第2の積層において、導電層は、第1の積層において生成されたバックプレーン/電気光学層サブアセンブリに積層される。概して、あまり望ましくはないが、代替として、積層は、上述のように、電気光学層を導電層に固着し、反転フロントプレーン積層を形成する、第1の積層と、本反転FPLをバックプレーンに固着する、第2の積層とを伴う、逆の順番で行われ得る。二重離型フィルムを使用するプロセスの両変形例は、導電層および電気光学層を互から独立して選択することを可能にし、これは、製造の観点から非常に有用であり得る。すなわち、製造業者は、異なる種類の導電層を要求するが、同一電気光学層を要求する種々の顧客を有する場合があり、顧客の需要を満たすために、共通電気光学層を使用して、二重離型フィルムを大量生産し、次いで、特定の注文を顧客から受けると、二重離型フィルムを選択された導電層に積層し得る。
【0022】
本プロセスの別の変形例は、本質的には、米国特許第6,982,178号に説明される、フロントプレーン積層の変形例である、米国特許公開第2007/0109219号に説明される、いわゆる「反転フロントプレーン積層」を使用する。反転フロントプレーン積層は、光透過性保護層および光透過性導電層のうちの少なくとも1つ、接着剤層、固体電気光学媒体の層、ならびに離型シートを上述の順番で含む。本反転フロントプレーン積層は、電気光学層とフロント電極またはフロント基板との間に積層接着剤の層を有する、電気光学ディスプレイを形成するために使用される。すなわち、第2の、典型的には、接着剤の薄層は、電気光学層とバックプレーンとの間に存在してもよく、または存在しなくてもよい。そのような電気光学ディスプレイは、良好な分解能と良好な低温性能とを組み合わせることが可能である。
【0023】
本発明のプロセスでは、電気光学サブアセンブリは、電気光学層から導電層の反対側に配置される、フロント基板をさらに含んでもよく、フロント基板は、導電層に機械的支持および保護を提供する。ある場合には、そのようなフロント基板の存在は、例えば、導電層がスパッタITOから形成される時(ITOは、典型的には、厚さ約1μmであって、自立型ではない)、導電層は、自立型ではないため、必要である。本フロント基板は、50μm以下、望ましくは、25μm以下の厚さを有し得る。フロント基板は、最終ディスプレイ内に残留し、厚過ぎる場合、電気光学層のカラーフィルタアレイ間に視差の問題をもたらす場合があるためである。フロント基板の存在にかかわらず、電気光学サブアセンブリは、マスキングフィルムを含み得る。そのようなマスキングフィルムは、実質的に、サブアセンブリの厚さを増加させ、したがって、サブアセンブリの取扱を促進することが可能であって、また、導電層および/またはフロント基板(存在する場合)への機械的損傷を防止する役割を果たし得る。マスキングフィルムは、カラーフィルタアレイの積層の前に除去される。マスキングフィルムは、厚さ100−200μmを有しもよいが、所望に応じて、例えば、バックプレーン上に存在する集積回路を保護するために、より厚いフィルムも使用可能である。
【0024】
本プロセスは、種々の流動性材料ならびに導電層とカラーフィルタアレイとの間に流動性材料を導入する種々の方法を使用可能にする。本プロセスの一変形例では、導電層上の流動性材料およびカラーフィルタアレイの配置は、バックプレーンに積層された電気光学サブアセンブリの曝露表面上に複数のスペーサを配置し、複数のスペーサ上にカラーフィルタアレイを配置し、曝露表面とカラーフィルタアレイとの間に硬化性ポリマーを導入し、硬化性ポリマーを硬化させることによって達成される。そのようなプロセスは、電気光学層の周縁の周囲に硬化性エッジシールポリマーを配置し、但し、エッジシールポリマー内に複数の空隙を残し、エッジシールポリマーを硬化させ、それを通って延在する複数の開口を有する、エッジシールを形成し、少なくとも1つの他の開口を硬化性ポリマーの供給源に接続している間、開口のうちの少なくとも1つに真空を印加し、それによって、導電層とカラーフィルタアレイとの間の硬化性ポリマーを吸引することをさらに含み得る。
【0025】
本プロセスの別の変形例では、流動性材料は、導電層上に分注される、硬化性ポリマーであって、カラーフィルタアレイが、硬化性ポリマー上に配置され、整合された後、硬化性ポリマーは、カラーフィルタアレイを導電層に固着させるように硬化される。本プロセスの変形例では、ポリマーを硬化させることは、有利には、2つの段階において達成され得る。すなわち、カラーフィルタアレイが、硬化性ポリマー上に配置され、整合された後、硬化性ポリマーの複数の離散部分が、硬化され、硬化性ポリマーは、そこから気泡を除去するように処理され、硬化されないポリマーの残りの部分は、最終ディスプレイを生成するように硬化される。
【0026】
本プロセスのさらに別の変形例では、流動性材料は、室温(約21°C)で非粘着性である、接着剤層である。代替として、流動性材料は、最終ディスプレイ内で変わらないままである、非硬化性材料、例えば、グリース、望ましくは、シリコーングリースであり得る。そのような非硬化性材料が使用される際、プロセスは、カラーフィルタアレイの整合の後、電気光学層およびカラーフィルタアレイの周縁の周囲に硬化性ポリマーを分注し、本ポリマーを硬化させ、電気光学層およびカラーフィルタアレイを互に固着させる、エッジシールを形成することをさらに含み得る。
【0027】
加圧滅菌器の処理、または任意の他のプロセスによって、流動性材料から気泡を除去することを必要とする、本発明のいずれのプロセスでも、カラーフィルタアレイが、気泡除去プロセスの際、バックプレーンに対して移動しないことを保証することが必要である。機械的圧着デバイスが、カラーフィルタアレイを固着させるために使用され得るが、実際は、流動性材料自体をスポット硬化させるか、または非硬化性流動性材料が採用される場合、硬化性エッジシール材料をスポット硬化させ、バックプレーンに対して、定位置にカラーフィルタアレイを固定する方がより便宜である。
【0028】
本プロセスにおいて使用される電気光学層は、上述の種類のいずれかであり得る。したがって、例えば、電気光学層は、回転2色部材またはエレクトロクロミック材料を含み得る。代替として、電気光学は、流体中に配置され、かつ電場の影響下で流体を通って移動することが可能な複数の荷電粒子を含む、電気泳動材料を含み得る。荷電粒子および流体は、複数のカプセルまたはマイクロセル内に閉じ込められてもよい。代替として、荷電粒子および流体は、高分子材料を含む連続相によって取り囲まれる複数の離散液滴として存在し得る。流体は、液体またはガス状であり得る。
【0029】
また、本発明は、
複数の電極を含む、バックプレーンと、
電気光学層と、
光透過性導電層と、
非硬化性の流動性材料の層と、
カラーフィルタアレイと、
を上述の順番で含む、電気光学ディスプレイを提供する。
【0030】
そのようなディスプレイでは、流動性材料は、グリース、例えば、シリコーングリースであり得る。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】図1は、本発明のプロセスにおいて有用である、フロントプレーン積層を通る、概略断面図である。
【図2】図2は、本発明のプロセスにおいて有用である、反転フロントプレーン積層を通る、図1のものに類似する、概略断面図である。
【図3】図3は、図2の反転フロントプレーン積層の修正形態を通る、図1および2のものに類似する、概略断面図である。
【図4】図4は、本発明のプロセスによって組み立てられる、電気光学ディスプレイの上部平面図であって、フロントプレーン積層のバックプレーンへの積層後、但し、カラーフィルタアレイの積層の前における、プロセスの中間点における上部平面図である。
【図5】図5は、本発明のプロセスが、同一フロントプレーン積層およびバックプレーンを使用して、モノクロおよびカラー電気光学ディスプレイの製造を促進する方法を示す、工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
上述のように、本発明は、電気光学層および導電層(典型的には、フロントプレーン積層の形態として)が、最初に、バックプレーンに積層される、電気光学ディスプレイを形成するためのプロセスを提供する。その後、流動性材料が、導電層上に配置され、カラーフィルタアレイ(CFA)が、導電層上に載置され、これらの2つのステップは、いずれかの順番で行われる。本プロセスのいくつかの形態では、流動性材料は、CFAが、定位置に置かれた後に硬化され、他の形態では、材料が、最終ディスプレイ内で変わらないままであるように、非硬化性材料が、採用される。
【0033】
本プロセスでは、電気光学層は、望ましくは、フロントプレーン積層の形態として提供される。本FPLは、米国特許第6,982,178号に説明されるような「従来の」FPL、または米国特許出願公開第2007/0109219号に説明されるような反転FPLであり得る。いずれの場合も、CFAと電気光学層との間の空間による、視差および色誤差を最小限にするために、CFAに隣接するFPLの基板を薄くすることが望ましい。本プロセスにおける使用に好適な典型的従来のFPL(概して、100として指定される)は、付随の図面の図1に図式的に示される。FPL100は、典型的には、例えば、ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)から形成される、透明ポリマーフィルムである、薄いフロント基板102を含む。本フロント基板102は、厚さ約6乃至約50μmを有してもよく、厚さ約13μmを有するフィルムは、市販されており、本プロセスにおける使用に非常に好適である。カラーフィルタアレイ(後述される)は、フロント基板の厚さによって(および後述の導電層の厚さによってであるが、導電層は、典型的には、フロント基板より遥かに薄い)、電気光学層から分離され、フロント基板の厚さが大き過ぎる場合、視差の問題に遭遇し、その結果、カラーディスプレイ上の画像の品質を劣化させ得るため、薄いフロント基板の使用は、重要である。FPL100は、例えば、インジウムスズ酸化物(ITO)、カーボンナノチューブ、または有機導体から形成され得る、光透過性導電層104をさらに含む。伝導層の正確な性質は、電気光学層を切り替えるために十分に伝導性である限り、最重要事項ではなく、通常、10オーム/スクエア未満の抵抗率で十分である。ITOコーティングされたPETフィルムは、市販されており、FPL100の層102および104を形成するために使用され得る。
【0034】
FPL100の次の層は、この場合、ポリマーバインダ内にカプセルを含む、封入電気泳動層である、電気光学層106である。上述の米国特許第6,982,178号に説明されるように、本電気光学層は、伝導層104上に直接コーティングされ得る。積層接着剤108の層が、基板102から電気泳動層106の反対側に配置される。好適な接着剤は、例えば、米国特許第7,012,735号および第7,477,444号に論じられている。最後に、FPL100は、離型シート110を含む。
【0035】
図2は、本プロセスにおいて使用可能な反転フロントプレーン積層200を例証する。反転FPL200は、伝導層104と電気光学層106との間に介在される、第2の接着剤層208を含むことによって、図1に示される従来のFPL100と異なる。本第2の接着剤層208を含む理由は、上述の第2007/0109219号に詳述されている。
【0036】
図3は、基板102を被覆するマスキングフィルム312の追加によって、図2に示される反転FPL200と異なる、第2の反転フロントプレーン積層300を例証する。米国特許出願公報第2008/0174853号に説明されるように、マスキングフィルムは、製造あるいはディスプレイ組立動作の際、薄いフィルムの取扱を促進する、および/または基板に機械的保護を提供するために、薄いFPLまたは類似多層フィルム内に有効に含まれ得る。
【0037】
また、図1に示されるFPL100は、図3に示されるものに類似する、マスキングフィルムの追加によって修正可能である。
【0038】
上述のように、本発明のプロセスにおける第1のステップは、バックプレーンへのFPLの積層である。本バックプレーンは、直接駆動型(各電極は、各電極の電圧が、独立して制御可能なように、別個の導体を提供される)、または能動的マトリクス型(画素電極が、行と列の2次元マトリクスとして配列され、非線形素子、典型的には、薄いフィルムトランジスタが、各画素と関連付けられ、各行内の電極はすべて、行電極に接続され、各列内の電極はすべて、列電極に接続される)であり得る。また、電気光学媒体のいくつかの形態は、受動的マトリクスバックプレーンの使用を可能にし得る。
【0039】
図4は、FPL402(上述の種類のいずれかであり得る)のバックプレーン(概して、404として指定される)への積層後の本発明の好ましいプロセスの上部平面図である。図4に示されるように、バックプレーン404は、その中央部分が能動的マトリクスバックプレーン408によって占有される、基板406を含み、FPL402は、FPL402の小周縁部分が、バックプレーン408のエッジを越えて延在するように、本能動的マトリクスバックプレーン408上に積層される。整合マーク410は、FPL402によって占有される面積に隣接する、基板406上に提供される。また、チップ接合面積412は、バックプレーン408から離間した点において、基板406上に提供される。
【0040】
バックプレーン408へのFPL402の積層は、上述のE Ink特許および出願に説明される方法のいずれかによって達成され得る。基本的に、離型シート110(図1−3参照)は、FPLから剥離され、FPLは、典型的には、上昇温度および圧力において、バックプレーンに積層される。FPLが、そのように積層され、図4に示されるような中間構造を生成すると、カラーフィルタアレイが、本発明の第1のプロセスを使用して取り付けられる。
【0041】
上述のように、本プロセスは、FPLとカラーフィルタアレイとの間に流動性液体材料の導入を要求する。本発明の範囲内において、種々の方法を使用して、流動性液体材料を導入し得る。一方法は、液晶ディスプレイを組み立てるために使用されるものに類似する。スペーサ(典型的には、厳密に制御された直径の球体)と硬化性ポリマーの混合物が、FPLの周縁の周囲に分注され、周縁シールを形成するが、複数の空隙が、本シール内に残される。次いで、CFAが、スペーサとポリマーの混合物上に載置される。典型的には、バックプレーンに対するCFAの正確な場所は、CFA上の整合マークをバックプレーン上の類似マークと整合させることによって達成される。非硬化ポリマーは、バックプレーンに対するCFAの移動を可能にする。次いで、ポリマーは、バックプレーンに対して、CFAを固定するように硬化される。他の開口が、低粘度硬化性ポリマーの供給源に接続されている間、上述の空隙によって生成される、周縁シール内の開口のうちの1つ以上は、真空に接続され、FPLとCFAとの間の真空によって吸引される。最後に、低粘度硬化性ポリマーは、最終ディスプレイを形成するように硬化される。ある場合には、FPLがバックプレーンに積層された後、FPLの周縁の周囲に、(典型的には)異なる硬化性ポリマーの狭い周縁を配備することが有利となり得、本異なる硬化性ポリマーは、ディスプレイのエッジにおける切替性能問題を回避するように選択される。また、ポリマーの狭い周縁エッジは、FPLをシールし、したがって、FPLが、充填プロセス中に、真空にさらされる際、湿度の喪失および/または環境汚染物の進入を防止する。FPLの類似周縁シールも、後述の本プロセスの他の変形例において使用可能である。
【0042】
本プロセスのそのような変形例の1つでは、硬化性ポリマーは、FPLがバックプレーンに積層された後、FPLの上部に分注される。硬化性ポリマーが分注されるパターンは、FPLとFPL上に載置されるCFAとの間の空気の捕捉を最小限にするように選択されるべきである。例えば、本パターンは、FPLの中心における単一の水たまり、FPLの中心から放射状に広がる線のパターン、または「X」の形状の形態をとり得る。次いで、CFAは、硬化性ポリマー上に持ってこられ、下方に軽く押下され、硬化性ポリマーを拡散させ、対向するFPLおよびCFA表面の面積全体を固定させる。FPL上に載置される硬化性ポリマーの体積は、対向するFPLおよびCFA表面の面積全体が、被覆されるが、CFAのエッジを越えて、過剰な硬化性ポリマーが漏出しないように、慎重に制御されるべきである。本時点において、CFAは、図4に示されるもの等の整合マークを使用して整合可能であって、FPLの周縁に隣接する硬化性ポリマーのいくつかの小面積は、バックプレーンに対して、CFAを定位置に係止するように硬化される。次いで、ポリマー内に残留するいかなる気泡も、加圧滅菌器の処理、または任意の他の周知の技法によって、除去可能となる。気泡の除去後、硬化されないポリマーの残りの面積は、最終ディスプレイを生成するように硬化される。
【0043】
本プロセスの別の変形例では、「固体」の非粘着性接着剤を使用して、CFAをFPLに接着させる(「非粘着性」とは、室温または約21°Cで非粘着性であることを意味する)。本接着剤は、FPLまたはCFA上に載置され得、接着剤層は、都合良く、離型シート上にコーティングされ、他方への接着直前に、FPLまたはCFAに積層され得る。あるパターンまたはある形態の粗面が、接着剤内に形成され、CFAへのFPLの積層の際、空気を逃出させることを可能にすることが望ましい。非粘着性接着剤は、上昇した温度、圧力、および真空のうちの任意の1つ以上を使用して、積層に先立って、2つの成分の整合のために十分なFPLとCFAとの間の相対的移動を可能にする。ある場合には、積層されたCFA/FPLの組み合わせは、2つの部分の最終整合を達成させるために十分なように、積層後、再加熱され得る。
【0044】
本プロセスの別の変形例では、室温で粘着性である、感圧接着剤(PSA)が、流動性材料として使用され得る。そのようなPSAの使用は、結果として、あるディスプレイ構成要素の歪曲の危険性を伴う、上昇温度で処理する必要性を回避するが、バックプレーンおよびがカラーフィルタアレイ互に接触すると、バックプレーンに対するカラーフィルタアレイの制限された移動のみ提供するという不利点を有する。
【0045】
本プロセスの別の変形例では、グリースのフィルムが、CFAへのFPLの連結のために使用される。適切なグリースとして、米国特許第5,275,680号および第5,371,619号に説明される、シリコーングリースを含む。そのようなグリースは、化学的に不活性であって、広範な温度範囲にわたって、安定特性を有し、室温での長期作業寿命を有し、積層プロセスの際、低間隙形成を示す。グリースフィルムは、FPLまたはCFA上に直接コーティングされ得、あるいは事前に形成されたグリースフィルム(例えば、離型シート上にコーティングされる)が、これらの部分の一方または両方に積層され得る。次いで、これらの部分は、ともに合わせられ、正確に整合され得る。グリース内に捕捉されるいかなる気泡も、特に、グリースの粘度および流動性のため、グリースフィルムに有効である、加圧滅菌器で処理することによって排除可能である。グリースは、完成したディスプレイ内でも流動性のままであるため、ディスプレイの組立の最終ステップとして、FPLおよびCFAの周縁の周囲に硬化性ポリマーを分注し、本ポリマーを硬化させ、エッジシールを形成し、FPLおよびCFAを互に対して正確な位置に固定させることが望ましい。上述のように、そのような硬化性ポリマーエッジシールは、グリースから気泡を除去するための動作の際、バックプレーンに対してカラーフィルタアレイを固定して保持するように、有効にスポット硬化され得る。
【0046】
上述のように、本発明は、電気光学層へのCFAの積層から、バックプレーンへの電気光学層の積層(典型的には、FPLの形態として)を切り離す。これは、図5に例証されるように、単一生産ライン上で、モノクロおよびカラーディスプレイの両方の製造に対して便宜なルートを提供するというさらなる利点を有する。図に示されるように、そのような生産ラインは、FPL502の供給源およびバックプレーン504の供給源をとり、それらをともに積層し(506に示されるように)、バックプレーン/FPL積層を生成するように動作され得る。次いで、これらの積層は、CFAに積層され、508に示されるように、カラーディスプレイを形成可能となるか、または保護層が、FPL上に積層され、510に示されるように、モノクロディスプレイを形成可能となる。
【0047】
要するに、本発明は、基本色の飽和に最小の影響のみ及ぼし、カラーディスプレイの白色状態の改良を提供し、バランスとのとれた色のレンダリングおよびより明白な飽和を提供し、フロントまたはバック照明が使用される際、エネルギー節約をもたらすことが可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カラー電気光学ディスプレイを生成するためのプロセスであって、
電気光学層(106)と光透過性導電層(104)とを含む電気光学サブアセンブリ(100;200;300;402)を提供することと、
複数の電極を含むバックプレーン(404、408)に該電気光学サブアセンブリ(100;200;300;402)を積層することであって、該電気光学層(106)は、該バックプレーン(404、408)と該導電層(104)との間に配置される、ことと、
該導電層(104)の上にカラーフィルタアレイを配置し、該カラーフィルタアレイを該バックプレーン(404、408)の電極と整合させることにより、該カラー電気光学ディスプレイを形成することと
を含み、該電気光学サブアセンブリ(100;200;300;402)の該バックプレーン(404、408)への積層後、但し、該導電層(104)の上への該カラーフィルタアレイの配置前に、流動性材料が、該導電層(106)の上に配置されることを特徴とする、プロセス。
【請求項2】
前記電気光学サブアセンブリ(402)は、前記導電層(104)と、前記電気光学層(106)と、該導電層(104)から該電気光学層(106)の反対側に配置された接着剤層(108)とを含むフロントプレーン積層(100)の形態を有し、該積層は、該接着剤層(108)を前記バックプレーン(404、408)と接触させることによって達成される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記フロントプレーン積層(100)は、前記電気光学層(106)から遠い方の前記接着剤層(108)の表面を被覆する離型シート(110)をさらに備え、該離型シート(110)は、該フロントプレーン積層(100)の前記バックプレーン(404,408)への積層前に除去される、請求項2に記載のプロセス。
【請求項4】
前記電気光学サブアセンブリ(402)は、前記導電層(104)、第1の接着剤層(208)、前記電気光学層(106)、および第2の接着剤層(108)をこの順番で含む反転フロントプレーン積層(200)の形態を有し、該積層は、該第2の接着剤層(108)を前記バックプレーン(404、408)と接触させることによって達成される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項5】
前記反転フロントプレーン積層(200)は、前記電気光学層(106)から遠い方のの前記第2の接着剤層(108)の表面を被覆する離型シート(110)をさらに備え、該離型シート(110)は、該反転フロントプレーン積層(200)の前記バックプレーン(404、408)への積層前に除去される、請求項4に記載のプロセス。
【請求項6】
前記電気光学サブアセンブリ(100;200;300;402)は、前記電気光学層(106)から前記導電層(104)の反対側に配置されたフロント基板(102)をさらに備え、該フロント基板(102)は、該導電層(104)に機械的支持および保護を提供する、請求項1に記載のプロセス。
【請求項7】
前記電気光学サブアセンブリ(300)は、前記電気光学層(106)から前記導電層(104)の反対側に配置されたマスキングフィルム(312)をさらに備え、該マスキングフィルム(312)は、前記カラーフィルタアレイが該マスキングフィルム(312)に積層される前に、該サブアセンブリ(300)から除去される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項8】
前記導電層(104)の上への前記流動性材料および前記カラーフィルタアレイの配置は、該導電層(104)の上に複数のスペーサを配置することと、該複数のスペーサ上に該カラーフィルタアレイを配置することと、該導電層(104)と該カラーフィルタアレイとの間に硬化性ポリマーを導入することと、該硬化性ポリマーを硬化させることとによって達成される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項9】
前記電気光学層の周縁の周囲に硬化性エッジシールポリマーを配置するが、該エッジシールポリマー内に複数の空隙を残すことと、該エッジシールポリマーを硬化させ、エッジシールを形成することであって、該エッジシールは、該エッジシールを通って延在する複数の開口を有する、ことと、該複数の開口のうちの少なくとも1つに真空を印加する一方で、少なくとも1つの他の開口を該硬化性ポリマーの供給源に接続し、それによって、前記導電層(104)と前記カラーフィルタアレイとの間の該硬化性ポリマーを吸引することとをさらに含む、請求項8に記載のプロセス。
【請求項10】
前記流動性材料は、前記導電層(104)上に分注される硬化性ポリマーであって、前記カラーフィルタアレイが、該硬化性ポリマーの上に配置され、整合された後、該硬化性ポリマーは硬化され、該カラーフィルタアレイを該導電層(104)に固着させる、請求項1に記載のプロセス。
【請求項11】
前記カラーフィルタアレイが、前記硬化性ポリマー上に配置され、整合された後、該硬化性ポリマーの複数の離散部分が硬化され、該硬化性ポリマーは、該硬化性ポリマーから気泡を除去するように処理され、硬化されていない該ポリマーの残りの部分が最終ディスプレイを生成するために硬化される、請求項10に記載のプロセス。
【請求項12】
前記流動性材料は、前記最終ディスプレイ内で変化しないままである非硬化性材料である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項13】
前記非硬化性材料は、グリースである、請求項12に記載のプロセス。
【請求項14】
前記グリースは、シリコーングリースである、請求項13に記載のプロセス。
【請求項15】
前記カラーフィルタアレイの整合後、前記電気光学層(106)と前記カラーフィルタアレイとの周縁の周囲に硬化性ポリマーを分注することと、該ポリマーを硬化させ、該電気光学層(106)と該カラーフィルタアレイとを互に固着させるエッジシールを形成することとをさらに含む、請求項12に記載のプロセス。
【請求項16】
前記電気光学材料は、回転2色部材またはエレクトロクロミック材料を含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項17】
前記電気光学材料は、複数の荷電粒子を含む電気泳動材料を含み、該複数の荷電粒子は、流体中に配置され、かつ、電場の影響下で該流体を通って移動することが可能である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項18】
前記流体は、ガス状である、請求項17に記載のプロセス。
【請求項19】
複数の電極を含むバックプレーン(404、408)と、
電気光学層(106)と、
光透過性導電層(104)と、
非硬化性の流動性材料の層と、
カラーフィルタアレイと
をこの順番で含む電気光学ディスプレイ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−519883(P2012−519883A)
【公表日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−553066(P2011−553066)
【出願日】平成22年3月3日(2010.3.3)
【国際出願番号】PCT/US2010/026019
【国際公開番号】WO2010/101981
【国際公開日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【出願人】(500080214)イー インク コーポレイション (148)
【Fターム(参考)】