カラーフィルタ及びその製造方法
【課題】遮光部の遮光性の悪化を抑制できるカラーフィルタ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】カラーフィルタ1は、複数の着色部3R、3G、3Bを含み光を透過できる透過部3と、透過部3を囲む額縁部4とが基板2上に形成されている。額縁部4は、その形成領域5を複数の領域5sに区分する仕切部6を有し、仕切部6にて区分された複数の領域5cが遮光性を有するインクにて埋められることによって形成されている。
【解決手段】カラーフィルタ1は、複数の着色部3R、3G、3Bを含み光を透過できる透過部3と、透過部3を囲む額縁部4とが基板2上に形成されている。額縁部4は、その形成領域5を複数の領域5sに区分する仕切部6を有し、仕切部6にて区分された複数の領域5cが遮光性を有するインクにて埋められることによって形成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の画素を含む透過部と、その透過部を囲む遮光部とが基板上に形成されたカラーフィルタ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カラーフィルタとして、複数の着色部を含む透過部を囲む遮光部がインクジェット法にて形成されたものが知られている。例えば、遮光部を形成するにあたり、インクジェット法によって供給するインクが流れないように、遮光部を形成する形成領域の外周に堤防部を形成し、その堤防部と透過部との間をインクで埋めるようにした技術が存在する(特許文献1〜3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−108610号公報
【特許文献2】特開2008−203334号公報
【特許文献3】特開2008−76771号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これらの従来技術は、必要な遮光性とインクの乾燥後の体積減少とを考慮して、表面張力で盛り上がる程度にインクを供給する必要がある。そのため、インクの乾燥後に表面がうねるため、形成される遮光部の厚さが不均一にならざるを得ない。そして、遮光部を形成するためにインクで埋める領域が比較的広いためその不均一が顕著になりやすい。つまり、インクで埋める領域が広ければ広いほど、インク乾燥後に形成される遮光部の厚さの最小値と最大値との差が大きくなる。その結果、遮光部の遮光性の悪化を招くおそれがある。
【0005】
そこで、本発明は、遮光部の遮光性の悪化を抑制できるカラーフィルタ及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のカラーフィルタは、複数の着色部(3R、3G、3B)を含み光を透過できる透過部(3)と、前記透過部を囲む遮光部(4)とが基板(2)上に形成されたカラーフィルタ(1)において、前記遮光部は、その形成領域(5)を複数の領域(5s)に区分する仕切部(6)を有し、前記仕切部にて区分された前記複数の領域が遮光性を有するインクにて埋められることによって形成されているものである(請求項1)。
【0007】
このカラーフィルタによれば、仕切部にて区分された複数の領域がインクで埋められているため、インク乾燥後の遮光部の厚さの変化が複数の領域内での変化に留まる。従って、本発明のカラーフィルタは、遮光部の形成領域が区分されずにその全体がインクで埋められている場合に比べて遮光部の厚さの不均一を抑えることができる。これにより、遮光部の遮光性の悪化を抑制できる。なお、遮光性を有するインクとしては、黒色顔料を含有する黒色インク等の種々のインクを採用できる。
【0008】
本発明のカラーフィルタの一態様として、前記仕切部は、前記形成領域を前記複数の領域に区分する格子状に形成されていてもよい(請求項2)。この態様によれば、格子状の仕切部にて区分される各領域の広さを調整することが容易になる。
【0009】
本発明のカラーフィルタの一態様として、前記仕切部は、赤着色層と青着色層とが積層されることによって形成されていてもよい(請求項3)。この態様によれば、仕切部の遮光性が他の2層の組み合わせに比べて向上する。
【0010】
本発明のカラーフィルタの一態様において、前記複数の着色部は所定の配列ピッチで配列されており、前記仕切部は、前記配列ピッチと同等又はそれ以下のピッチで配列されてもよい(請求項4)。この態様によれば、額縁部の厚さの最大値と最小値との差を、着色部をインクジェット形成した場合の透過部の厚さの最大値と最小値との差と同レベルにすることができる。
【0011】
本発明のカラーフィルタの製造方法は、複数の着色部を含み光を透過できる透過部(3)と、前記透過部を囲む遮光部(4)とを基板(2)上に形成するカラーフィルタの製造方法において、前記遮光部を形成する際に、その形成領域(5)に仕切部(6)を形成して該形成領域を複数の領域(5s)に区分し、前記複数の領域をインクジェット法によって遮光性を有するインクで埋めるものである(請求項5)。この製造方法によれば、上述した作用効果を発揮するカラーフィルタを製造することができる。
【0012】
本発明の製造方法の一態様としては、前記仕切部を、前記透過部を形成する過程で形成してもよい(請求項6)。この場合には、透過部と仕切部とを別々に形成する場合と比較して工程数を削減できるので、カラーフィルタの製造効率が向上する。
【0013】
なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、本発明のカラーフィルタによれば、遮光部の形成領域が区分されずにその全体がインクで埋められている場合に比べて非表示領域の厚さの不均一を抑えることができるから、遮光部の遮光性の悪化を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一形態に係るカラーフィルタを示した平面図。
【図2】額縁部の形成過程を示した説明図。
【図3A】額縁部の形成方法を説明する第1の説明図。
【図3B】額縁部の形成方法を説明する第2の説明図。
【図4】R,G,B層の分光透過率特性を示した図。
【図5】R,G,B層のうちの2層を積層した膜の分光透過率を示した図。
【図6A】額縁部の他の形成方法を説明する第1の説明図。
【図6B】額縁部の他の形成方法を説明する第2の説明図。
【図6C】額縁部の他の形成方法を説明する第3の説明図。
【図7】額縁部の厚さの分布を比較例とともに示した説明図。
【図8】額縁部を形成するための仕切部の他の形態を示した図。
【図9】額縁部の他の形態を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1に示すように、カラーフィルタ1は板状のガラスで形成された基板2を有している。基板2には複数の着色部3R、3G、3Bを含む透過部3と、透過部3を囲む遮光部としての額縁部4とが形成されている。透過部3は周知のフォトリソグラフ法により形成される。各着色部3R、3G、3BはブラックマトリクスBMにて区分されてもよい。着色部3Rは赤色に着色された樹脂にて、着色部3Gは緑色に着色された樹脂にて、着色部3Bは青色に着色された樹脂にてそれぞれ形成されている。各着色部3R、3G、3Bは各色の光を透過でき、例えばカラーフィルタ1を液晶パネルに組み込んだ際の対応画素毎に配置されている。
【0017】
額縁部4は遮光性を有する黒色インクを使用したインクジェット法によって主に形成されている。黒色インクは、溶剤と黒色の無機顔料とを含有する周知のインクである。また、赤色、青色、緑色、黄色等の有機顔料を混合して黒色インクとして用いてもよい。額縁部4は基板2上に設定された形成領域5に配置される。図2に示すように、その形成領域5は格子状の仕切部6によって複数の領域5sに区分されている。複数の領域5sのそれぞれは、矩形状でありかつ均一の大きさを有している。また、仕切部6の基板2からの高さは均一である。なお、これらの均一は製造誤差を含んだ実質的な均一を意味する。仕切部6は透過部3の形成過程で形成されている。具体的には、仕切部6は透過部3に含まれる着色部3R、3G、3Bの形成と同時に形成される。従って、これらを別々に形成する場合に比べて工程数が削減されるため、製造効率が向上する。
【0018】
ここで、仕切部6は透過部3の形成過程で形成されるが、着色部3R、3G、3Bのいずれか1色で形成されてもよい。また、仕切部6はこれら3色のうち複数層の積層にて形成されるのが好ましい。その形成方法としてはフォトリソグラフィ法が好ましい。具体的には、着色部3R、3G、3Bのいずれか一色をフォトリソグラフィ法で形成し、同時に、仕切部6を形成するのがよい。このとき、仕切部6の形成に用いない残余の2色はフォトリソグラフィ法で形成してもよいし、インクジェット法で形成してもよい。このうち、インクジェット法で形成することがフォトリソグラフィ法の工数を減じる上で好ましい。インクジェット法では複数種類のインクを一回の工程にて所定の部位へ埋めることが可能であるからであり、着色部3R、3G、3Rのうち、1色ないし2色をフォトリソグラフィ法で形成するのに代替してインクジェット法で形成することによりフォトリソグラフィ工程の工数を減じることができる。
【0019】
着色部3R、3G、3Bのいずれか1色をフォトリソグラフィ法で形成するのと同時に仕切部6を形成し、しかる後に、インクジェット法にて、残りの2色の着色部とともに額縁部4を形成する方法について図3A及び図3Bを参照して説明する。先ず、図3Aに示すように、第1色の着色感光性材料を基板2上に塗布し、マスク露光、現像、ベークの工程を経て、所定の形状にパターニングする。これにより、透過部3の第1色部C1を形成するとともに、後にインクジェット法で形成する第2色、第3色の形成領域を取り囲む取り囲み部15と、遮光部の形成領域5を取り囲む遮光部縁部16と、仕切部6とを同時に形成する。次いで、図3Bに示すように、インクジェット法にて、第2色、第3色を形成するインクを、それぞれの形成領域を取り囲む取り囲み部15内の開口部17(図3A参照)に埋めて第2色部C2、第3色部C2を形成し、同時に、遮光性黒色インクを、遮光部縁部16及び仕切部6にて形成される開口部内に、換言すれば仕切部6にて区分された複数の領域5sに埋める。このようにして、RGBの3色の着色層よりなる透過部3と、透過部3を囲む額縁部4が基板2上に形成されたカラーフィルタが形成される。
【0020】
仕切部6は遮光性の観点から透過率の低い材料で形成するのが好ましいが、RGBの3色の内では、人間の視感度特性よりBにて形成するのが好ましい。仕切部6をRGBの3色のうちの2色を重ねて形成する場合は、R層(赤着色層)とB層(青着色層)を積層するのが遮光性の観点で好ましい。R層,G層,B層の分光透過率特性が図4(RGB分光透過率)で示される時、これらの内の2層を積層した膜の分光透過率は図5(2色積層時の透過率)で示される。R+Bで示されるR層とB層の積層膜の透過率は440nm〜700nmの範囲にて1%未満であり遮光性に優れる。一方、R+Gで示されるR層とG層の積層膜では600nm付近で20%近い透過率を示し、遮光性に劣る。また、G+Bで示されるG層とB層の積層膜では500nm付近で40%近い透過率を示し、遮光性は更に劣る。JISZ8701で定める三刺激値のうちYで比較すると、R+BにてYの値は0.02%となり、光学濃度3以上となり、十分な遮光性が得られるが、R+G,G+BではYの値はそれぞれ、3.3%、5.6%となり光学濃度2未満と不足である。また、このとき、仕切部形成に用いないG層はフォトリソグラフィ法で形成してもよいし、インクジェット法で形成してもよい。なお、仕切部をRGBの3色積層にて形成するのは、仕切部の膜厚が、透過部3の着色部3R,3G、3Bの膜厚に対し大きくなりすぎ、本カラーフィルタを液晶ディスプレイ用に用いた場合に、液晶層の厚さ制御に支障をきたすため好ましくない。
【0021】
仕切部6の形成に用いないG層をインクジェット法で形成する場合について図6A〜図6Cを参照して説明する。先ず、図6Aに示すように、第1色であるB層形成用の着色感光性材料を基板2上に塗布し、マスク露光、現像、ベークの工程を経て、所定の形状にパターニングする。これにより、透過部3のB層Lbの形状とともに、後にインクジェット法で形成するG層Lg(図6C参照)の形成領域を取り囲む取り囲み部25と、遮光部の形成領域5を取り囲む遮光部縁部26bと、仕切部6bとを同時に形成する。次いで、図6Bに示すように、R層形成用の着色感光性材料を基板2上に塗布し、マスク露光、現像、ベークの工程を経て、所定の形状にパターニングする。これにより、透過部3のR層Lrの形状とともに、遮光部の形成領域5を取り囲む遮光部縁部26rと、仕切部6rとを同時に形成し、これらを先に形成したB層Lb上に積層する。その積層により最終的な遮光部縁部26と仕切部6とが完成する(図6C参照)。次いで、図6Cに示すように、インクジェット法にて、G層Lgを形成するインクを、それぞれの形成領域を取り囲む取り囲み部25内の開口部27(図6A参照)に埋め、同時に、遮光性黒色インクを遮光部縁部26と仕切部6にて形成される開口部内に、換言すれば仕切部6にて区分された複数の領域5sに埋める。このようにして、RGBの3色の着色層よりなる透過部3と、透過部3を囲む額縁部4が基板2上に形成されたカラーフィルタが形成される。なお、図6A〜図6Cに示した形態では、G層形成領域を取り囲む取り囲み部25をB層Lbにて形成する例を示したが、R層Lrで形成してもよく、B層Lbにて一部を形成し、残余部分をR層Lrで形成してもよく、また、R層LrとB層Lbを積層して形成してもよい。
【0022】
図2に示したように、形成領域5が複数の領域5sに区分された状態で、各領域5sが黒色インクで埋められるようにインクジェット法にて黒色インクが形成領域5に供給される。不図示の乾燥機を用いた乾燥工程によって、黒色インクの溶剤が揮発して乾燥することにより図1に示した額縁部4が形成される。インクジェット法で使用されるインクは溶剤の含有率が高いため乾燥前後の体積変化率が高い。そのため、形成領域5へ黒色インクを供給する場合、必要な遮光性と乾燥による体積縮小とを見越して各領域5s内で黒色インクが表面張力で盛り上がる程度に供給する必要がある。
【0023】
図7に示すように、本形態のカラーフィルタ1を、形成領域5を仕切部6にて区分していない比較例と対比した場合、本形態は比較例に比べて額縁部4の厚さの位置的変化が小さいことが分かる。なお、図7の横軸は透過部5から離れる方向の位置を示している。また、図7は本形態と比較例との差違を明確化するため誇張して描かれている。比較例は形成領域5の全体に黒色インクが供給された後に乾燥するため、乾燥後の額縁部4の表面のうねりが大きくなる。これに対して、本形態は、額縁部4の厚さの変化が形成領域5よりも小さな領域5s内に留まる。従って、図7から明らかなように、本形態は額縁部4の厚さの最小値と最大値との差Δが比較例に比べて小さくなり、額縁部4の厚さの均一性の悪化が抑えられている。その結果、額縁部4の遮光性の悪化を抑制することができる。
【0024】
なお、図7の比較例での額縁部の厚さの最小値を大きくするために、額縁部に充填するインキ量を大きくして厚さを増大させることが考えられる。しかし、その際は、額縁部の厚さの最大値も大きくなる一方、額縁部の厚さの最大値と最小値の差Δも大きくなる傾向があるため、額縁部の厚さの最小値はそれほど大きくならない。従って、厚さが最小の部分の遮光性の向上もそれほど望めない。また、着色部3R、3G、3Bの膜厚に対し、額縁部の最大厚さが大きくなりすぎるために、本カラーフィルタを液晶ディスプレイ用に用いた場合に、液晶層の厚さ制御に支障をきたすため好ましくない。
【0025】
本発明は上記形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内において種々の形態にて実施できる。遮光部の形成領域を区分する領域の個数及び大きさは図示の形態に限定されず適宜調整できる。上述の実施形態にて仕切部6を格子状に形成する例を示したが、格子の縦方向及び横方向のピッチは同一とする必要はなく、縦長又は横長のいずれでもよい。また、縦方向及び横方向のピッチは、少なくともいずれか一方をなるべく小さくすることが、額縁4内の膜厚最大値と最小値の差Δを小さくする為に好ましい。しかし、インクジェット法の解像力を考慮すると、格子の縦方向及び横方向のピッチは、着色部3R、3G、3Bの配列と同方向の配列ピッチと同等またはそれ以下とすることが好ましい。ここで、着色部3R、3G、3Bの配列ピッチとは図2にてRGBストライプ形状の隣接するRとG、RとB、GとBストライプの中心間距離Pをいう(紙面横方向のピッチ)。ここで、図2には着色部3R、3G、3Bは紙面縦方向に連続したストライプ状としたが、図2にて紙面縦方向に同色ストライプが等間隔に分断された形状である場合には、紙面縦方向での同色の配列ピッチを格子の縦方向ピッチをとしてもよい。このようにすることによって、額縁部4の厚さの最大値と最小値の差Δを、着色部3R、3G、3Bをインクジェット法で形成した場合の透過部3の厚さの最大値と最小値の差と同レベルにすることができるので好ましい。
【0026】
上記形態のように、複数の領域が矩形状でかつ均一の大きさを有することは一例にすぎない。例えば、図8に示すように、仕切部6のピッチを不等間隔にすることにより、透過部に接近又は離間する方向Dに関して、領域5s′の大きさを変化させてもよい。このような変化は格子のピッチを変更するだけで実現できるので、区分される領域の大きさの調整が容易である。図8の形態は、インクの乾燥に伴う厚さ変化の分布に合わせて方向Dに関して領域の大きさを変化させることができるので、遮光部の厚さの均一性を調整することが可能である。また、透過部との境界付近などのインクが進入し難い位置に配置される領域を大きく、その境界から離れたインクが進入し易い位置に配置される領域を小さくすることによって、遮光部の厚さの偏りを緩和することもできる。なお、複数の領域5sは格子状の仕切部6によって矩形に区分されるとして説明したが、複数の領域5sは仕切部6により区分されればよく、その形状は矩形のみならず、三角形、六角形等の多角形でもよく、また曲線にて区分される形状でもよい。
【0027】
また、上記形態のように、基板からの仕切部の高さが均一であることは一例にすぎない。例えば、図9に示すように、仕切部6′が、その最外周に配置され、かつ基板2からの高さが最も高い堤防部20を有してもよい。
【符号の説明】
【0028】
1 カラーフィルタ
2 基板
3 透過部
3R、3G、3B 着色部
4 額縁部(遮光部)
5 形成領域
5c 区分された領域
6 仕切部
20 堤防部
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の画素を含む透過部と、その透過部を囲む遮光部とが基板上に形成されたカラーフィルタ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カラーフィルタとして、複数の着色部を含む透過部を囲む遮光部がインクジェット法にて形成されたものが知られている。例えば、遮光部を形成するにあたり、インクジェット法によって供給するインクが流れないように、遮光部を形成する形成領域の外周に堤防部を形成し、その堤防部と透過部との間をインクで埋めるようにした技術が存在する(特許文献1〜3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−108610号公報
【特許文献2】特開2008−203334号公報
【特許文献3】特開2008−76771号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これらの従来技術は、必要な遮光性とインクの乾燥後の体積減少とを考慮して、表面張力で盛り上がる程度にインクを供給する必要がある。そのため、インクの乾燥後に表面がうねるため、形成される遮光部の厚さが不均一にならざるを得ない。そして、遮光部を形成するためにインクで埋める領域が比較的広いためその不均一が顕著になりやすい。つまり、インクで埋める領域が広ければ広いほど、インク乾燥後に形成される遮光部の厚さの最小値と最大値との差が大きくなる。その結果、遮光部の遮光性の悪化を招くおそれがある。
【0005】
そこで、本発明は、遮光部の遮光性の悪化を抑制できるカラーフィルタ及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のカラーフィルタは、複数の着色部(3R、3G、3B)を含み光を透過できる透過部(3)と、前記透過部を囲む遮光部(4)とが基板(2)上に形成されたカラーフィルタ(1)において、前記遮光部は、その形成領域(5)を複数の領域(5s)に区分する仕切部(6)を有し、前記仕切部にて区分された前記複数の領域が遮光性を有するインクにて埋められることによって形成されているものである(請求項1)。
【0007】
このカラーフィルタによれば、仕切部にて区分された複数の領域がインクで埋められているため、インク乾燥後の遮光部の厚さの変化が複数の領域内での変化に留まる。従って、本発明のカラーフィルタは、遮光部の形成領域が区分されずにその全体がインクで埋められている場合に比べて遮光部の厚さの不均一を抑えることができる。これにより、遮光部の遮光性の悪化を抑制できる。なお、遮光性を有するインクとしては、黒色顔料を含有する黒色インク等の種々のインクを採用できる。
【0008】
本発明のカラーフィルタの一態様として、前記仕切部は、前記形成領域を前記複数の領域に区分する格子状に形成されていてもよい(請求項2)。この態様によれば、格子状の仕切部にて区分される各領域の広さを調整することが容易になる。
【0009】
本発明のカラーフィルタの一態様として、前記仕切部は、赤着色層と青着色層とが積層されることによって形成されていてもよい(請求項3)。この態様によれば、仕切部の遮光性が他の2層の組み合わせに比べて向上する。
【0010】
本発明のカラーフィルタの一態様において、前記複数の着色部は所定の配列ピッチで配列されており、前記仕切部は、前記配列ピッチと同等又はそれ以下のピッチで配列されてもよい(請求項4)。この態様によれば、額縁部の厚さの最大値と最小値との差を、着色部をインクジェット形成した場合の透過部の厚さの最大値と最小値との差と同レベルにすることができる。
【0011】
本発明のカラーフィルタの製造方法は、複数の着色部を含み光を透過できる透過部(3)と、前記透過部を囲む遮光部(4)とを基板(2)上に形成するカラーフィルタの製造方法において、前記遮光部を形成する際に、その形成領域(5)に仕切部(6)を形成して該形成領域を複数の領域(5s)に区分し、前記複数の領域をインクジェット法によって遮光性を有するインクで埋めるものである(請求項5)。この製造方法によれば、上述した作用効果を発揮するカラーフィルタを製造することができる。
【0012】
本発明の製造方法の一態様としては、前記仕切部を、前記透過部を形成する過程で形成してもよい(請求項6)。この場合には、透過部と仕切部とを別々に形成する場合と比較して工程数を削減できるので、カラーフィルタの製造効率が向上する。
【0013】
なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、本発明のカラーフィルタによれば、遮光部の形成領域が区分されずにその全体がインクで埋められている場合に比べて非表示領域の厚さの不均一を抑えることができるから、遮光部の遮光性の悪化を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一形態に係るカラーフィルタを示した平面図。
【図2】額縁部の形成過程を示した説明図。
【図3A】額縁部の形成方法を説明する第1の説明図。
【図3B】額縁部の形成方法を説明する第2の説明図。
【図4】R,G,B層の分光透過率特性を示した図。
【図5】R,G,B層のうちの2層を積層した膜の分光透過率を示した図。
【図6A】額縁部の他の形成方法を説明する第1の説明図。
【図6B】額縁部の他の形成方法を説明する第2の説明図。
【図6C】額縁部の他の形成方法を説明する第3の説明図。
【図7】額縁部の厚さの分布を比較例とともに示した説明図。
【図8】額縁部を形成するための仕切部の他の形態を示した図。
【図9】額縁部の他の形態を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1に示すように、カラーフィルタ1は板状のガラスで形成された基板2を有している。基板2には複数の着色部3R、3G、3Bを含む透過部3と、透過部3を囲む遮光部としての額縁部4とが形成されている。透過部3は周知のフォトリソグラフ法により形成される。各着色部3R、3G、3BはブラックマトリクスBMにて区分されてもよい。着色部3Rは赤色に着色された樹脂にて、着色部3Gは緑色に着色された樹脂にて、着色部3Bは青色に着色された樹脂にてそれぞれ形成されている。各着色部3R、3G、3Bは各色の光を透過でき、例えばカラーフィルタ1を液晶パネルに組み込んだ際の対応画素毎に配置されている。
【0017】
額縁部4は遮光性を有する黒色インクを使用したインクジェット法によって主に形成されている。黒色インクは、溶剤と黒色の無機顔料とを含有する周知のインクである。また、赤色、青色、緑色、黄色等の有機顔料を混合して黒色インクとして用いてもよい。額縁部4は基板2上に設定された形成領域5に配置される。図2に示すように、その形成領域5は格子状の仕切部6によって複数の領域5sに区分されている。複数の領域5sのそれぞれは、矩形状でありかつ均一の大きさを有している。また、仕切部6の基板2からの高さは均一である。なお、これらの均一は製造誤差を含んだ実質的な均一を意味する。仕切部6は透過部3の形成過程で形成されている。具体的には、仕切部6は透過部3に含まれる着色部3R、3G、3Bの形成と同時に形成される。従って、これらを別々に形成する場合に比べて工程数が削減されるため、製造効率が向上する。
【0018】
ここで、仕切部6は透過部3の形成過程で形成されるが、着色部3R、3G、3Bのいずれか1色で形成されてもよい。また、仕切部6はこれら3色のうち複数層の積層にて形成されるのが好ましい。その形成方法としてはフォトリソグラフィ法が好ましい。具体的には、着色部3R、3G、3Bのいずれか一色をフォトリソグラフィ法で形成し、同時に、仕切部6を形成するのがよい。このとき、仕切部6の形成に用いない残余の2色はフォトリソグラフィ法で形成してもよいし、インクジェット法で形成してもよい。このうち、インクジェット法で形成することがフォトリソグラフィ法の工数を減じる上で好ましい。インクジェット法では複数種類のインクを一回の工程にて所定の部位へ埋めることが可能であるからであり、着色部3R、3G、3Rのうち、1色ないし2色をフォトリソグラフィ法で形成するのに代替してインクジェット法で形成することによりフォトリソグラフィ工程の工数を減じることができる。
【0019】
着色部3R、3G、3Bのいずれか1色をフォトリソグラフィ法で形成するのと同時に仕切部6を形成し、しかる後に、インクジェット法にて、残りの2色の着色部とともに額縁部4を形成する方法について図3A及び図3Bを参照して説明する。先ず、図3Aに示すように、第1色の着色感光性材料を基板2上に塗布し、マスク露光、現像、ベークの工程を経て、所定の形状にパターニングする。これにより、透過部3の第1色部C1を形成するとともに、後にインクジェット法で形成する第2色、第3色の形成領域を取り囲む取り囲み部15と、遮光部の形成領域5を取り囲む遮光部縁部16と、仕切部6とを同時に形成する。次いで、図3Bに示すように、インクジェット法にて、第2色、第3色を形成するインクを、それぞれの形成領域を取り囲む取り囲み部15内の開口部17(図3A参照)に埋めて第2色部C2、第3色部C2を形成し、同時に、遮光性黒色インクを、遮光部縁部16及び仕切部6にて形成される開口部内に、換言すれば仕切部6にて区分された複数の領域5sに埋める。このようにして、RGBの3色の着色層よりなる透過部3と、透過部3を囲む額縁部4が基板2上に形成されたカラーフィルタが形成される。
【0020】
仕切部6は遮光性の観点から透過率の低い材料で形成するのが好ましいが、RGBの3色の内では、人間の視感度特性よりBにて形成するのが好ましい。仕切部6をRGBの3色のうちの2色を重ねて形成する場合は、R層(赤着色層)とB層(青着色層)を積層するのが遮光性の観点で好ましい。R層,G層,B層の分光透過率特性が図4(RGB分光透過率)で示される時、これらの内の2層を積層した膜の分光透過率は図5(2色積層時の透過率)で示される。R+Bで示されるR層とB層の積層膜の透過率は440nm〜700nmの範囲にて1%未満であり遮光性に優れる。一方、R+Gで示されるR層とG層の積層膜では600nm付近で20%近い透過率を示し、遮光性に劣る。また、G+Bで示されるG層とB層の積層膜では500nm付近で40%近い透過率を示し、遮光性は更に劣る。JISZ8701で定める三刺激値のうちYで比較すると、R+BにてYの値は0.02%となり、光学濃度3以上となり、十分な遮光性が得られるが、R+G,G+BではYの値はそれぞれ、3.3%、5.6%となり光学濃度2未満と不足である。また、このとき、仕切部形成に用いないG層はフォトリソグラフィ法で形成してもよいし、インクジェット法で形成してもよい。なお、仕切部をRGBの3色積層にて形成するのは、仕切部の膜厚が、透過部3の着色部3R,3G、3Bの膜厚に対し大きくなりすぎ、本カラーフィルタを液晶ディスプレイ用に用いた場合に、液晶層の厚さ制御に支障をきたすため好ましくない。
【0021】
仕切部6の形成に用いないG層をインクジェット法で形成する場合について図6A〜図6Cを参照して説明する。先ず、図6Aに示すように、第1色であるB層形成用の着色感光性材料を基板2上に塗布し、マスク露光、現像、ベークの工程を経て、所定の形状にパターニングする。これにより、透過部3のB層Lbの形状とともに、後にインクジェット法で形成するG層Lg(図6C参照)の形成領域を取り囲む取り囲み部25と、遮光部の形成領域5を取り囲む遮光部縁部26bと、仕切部6bとを同時に形成する。次いで、図6Bに示すように、R層形成用の着色感光性材料を基板2上に塗布し、マスク露光、現像、ベークの工程を経て、所定の形状にパターニングする。これにより、透過部3のR層Lrの形状とともに、遮光部の形成領域5を取り囲む遮光部縁部26rと、仕切部6rとを同時に形成し、これらを先に形成したB層Lb上に積層する。その積層により最終的な遮光部縁部26と仕切部6とが完成する(図6C参照)。次いで、図6Cに示すように、インクジェット法にて、G層Lgを形成するインクを、それぞれの形成領域を取り囲む取り囲み部25内の開口部27(図6A参照)に埋め、同時に、遮光性黒色インクを遮光部縁部26と仕切部6にて形成される開口部内に、換言すれば仕切部6にて区分された複数の領域5sに埋める。このようにして、RGBの3色の着色層よりなる透過部3と、透過部3を囲む額縁部4が基板2上に形成されたカラーフィルタが形成される。なお、図6A〜図6Cに示した形態では、G層形成領域を取り囲む取り囲み部25をB層Lbにて形成する例を示したが、R層Lrで形成してもよく、B層Lbにて一部を形成し、残余部分をR層Lrで形成してもよく、また、R層LrとB層Lbを積層して形成してもよい。
【0022】
図2に示したように、形成領域5が複数の領域5sに区分された状態で、各領域5sが黒色インクで埋められるようにインクジェット法にて黒色インクが形成領域5に供給される。不図示の乾燥機を用いた乾燥工程によって、黒色インクの溶剤が揮発して乾燥することにより図1に示した額縁部4が形成される。インクジェット法で使用されるインクは溶剤の含有率が高いため乾燥前後の体積変化率が高い。そのため、形成領域5へ黒色インクを供給する場合、必要な遮光性と乾燥による体積縮小とを見越して各領域5s内で黒色インクが表面張力で盛り上がる程度に供給する必要がある。
【0023】
図7に示すように、本形態のカラーフィルタ1を、形成領域5を仕切部6にて区分していない比較例と対比した場合、本形態は比較例に比べて額縁部4の厚さの位置的変化が小さいことが分かる。なお、図7の横軸は透過部5から離れる方向の位置を示している。また、図7は本形態と比較例との差違を明確化するため誇張して描かれている。比較例は形成領域5の全体に黒色インクが供給された後に乾燥するため、乾燥後の額縁部4の表面のうねりが大きくなる。これに対して、本形態は、額縁部4の厚さの変化が形成領域5よりも小さな領域5s内に留まる。従って、図7から明らかなように、本形態は額縁部4の厚さの最小値と最大値との差Δが比較例に比べて小さくなり、額縁部4の厚さの均一性の悪化が抑えられている。その結果、額縁部4の遮光性の悪化を抑制することができる。
【0024】
なお、図7の比較例での額縁部の厚さの最小値を大きくするために、額縁部に充填するインキ量を大きくして厚さを増大させることが考えられる。しかし、その際は、額縁部の厚さの最大値も大きくなる一方、額縁部の厚さの最大値と最小値の差Δも大きくなる傾向があるため、額縁部の厚さの最小値はそれほど大きくならない。従って、厚さが最小の部分の遮光性の向上もそれほど望めない。また、着色部3R、3G、3Bの膜厚に対し、額縁部の最大厚さが大きくなりすぎるために、本カラーフィルタを液晶ディスプレイ用に用いた場合に、液晶層の厚さ制御に支障をきたすため好ましくない。
【0025】
本発明は上記形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内において種々の形態にて実施できる。遮光部の形成領域を区分する領域の個数及び大きさは図示の形態に限定されず適宜調整できる。上述の実施形態にて仕切部6を格子状に形成する例を示したが、格子の縦方向及び横方向のピッチは同一とする必要はなく、縦長又は横長のいずれでもよい。また、縦方向及び横方向のピッチは、少なくともいずれか一方をなるべく小さくすることが、額縁4内の膜厚最大値と最小値の差Δを小さくする為に好ましい。しかし、インクジェット法の解像力を考慮すると、格子の縦方向及び横方向のピッチは、着色部3R、3G、3Bの配列と同方向の配列ピッチと同等またはそれ以下とすることが好ましい。ここで、着色部3R、3G、3Bの配列ピッチとは図2にてRGBストライプ形状の隣接するRとG、RとB、GとBストライプの中心間距離Pをいう(紙面横方向のピッチ)。ここで、図2には着色部3R、3G、3Bは紙面縦方向に連続したストライプ状としたが、図2にて紙面縦方向に同色ストライプが等間隔に分断された形状である場合には、紙面縦方向での同色の配列ピッチを格子の縦方向ピッチをとしてもよい。このようにすることによって、額縁部4の厚さの最大値と最小値の差Δを、着色部3R、3G、3Bをインクジェット法で形成した場合の透過部3の厚さの最大値と最小値の差と同レベルにすることができるので好ましい。
【0026】
上記形態のように、複数の領域が矩形状でかつ均一の大きさを有することは一例にすぎない。例えば、図8に示すように、仕切部6のピッチを不等間隔にすることにより、透過部に接近又は離間する方向Dに関して、領域5s′の大きさを変化させてもよい。このような変化は格子のピッチを変更するだけで実現できるので、区分される領域の大きさの調整が容易である。図8の形態は、インクの乾燥に伴う厚さ変化の分布に合わせて方向Dに関して領域の大きさを変化させることができるので、遮光部の厚さの均一性を調整することが可能である。また、透過部との境界付近などのインクが進入し難い位置に配置される領域を大きく、その境界から離れたインクが進入し易い位置に配置される領域を小さくすることによって、遮光部の厚さの偏りを緩和することもできる。なお、複数の領域5sは格子状の仕切部6によって矩形に区分されるとして説明したが、複数の領域5sは仕切部6により区分されればよく、その形状は矩形のみならず、三角形、六角形等の多角形でもよく、また曲線にて区分される形状でもよい。
【0027】
また、上記形態のように、基板からの仕切部の高さが均一であることは一例にすぎない。例えば、図9に示すように、仕切部6′が、その最外周に配置され、かつ基板2からの高さが最も高い堤防部20を有してもよい。
【符号の説明】
【0028】
1 カラーフィルタ
2 基板
3 透過部
3R、3G、3B 着色部
4 額縁部(遮光部)
5 形成領域
5c 区分された領域
6 仕切部
20 堤防部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の着色部を含み光を透過できる透過部と、前記透過部を囲む遮光部とが基板上に形成されたカラーフィルタにおいて、
前記遮光部は、その形成領域を複数の領域に区分する仕切部を有し、前記仕切部にて区分された前記複数の領域が遮光性を有するインクにて埋められることによって形成されていることを特徴とするカラーフィルタ。
【請求項2】
前記仕切部は、前記形成領域を前記複数の領域に区分する格子状に形成されている請求項1に記載のカラーフィルタ。
【請求項3】
前記仕切部は、赤着色層と青着色層とが積層されることによって形成されている請求項1又は2に記載のカラーフィルタ。
【請求項4】
前記複数の着色部は所定の配列ピッチで配列されており、
前記仕切部は、前記配列ピッチと同等又はそれ以下のピッチで配列されている請求項1〜3のいずれか一項に記載のカラーフィルタ。
【請求項5】
複数の着色部を含み光を透過できる透過部と、前記透過部を囲む遮光部とを基板上に形成するカラーフィルタの製造方法において、
前記遮光部を形成する際に、その形成領域に仕切部を形成して該形成領域を複数の領域に区分し、前記複数の領域をインクジェット法によって遮光性を有するインキで埋めることを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
【請求項6】
前記仕切部を、前記透過部を形成する過程で形成する請求項5に記載の製造方法。
【請求項1】
複数の着色部を含み光を透過できる透過部と、前記透過部を囲む遮光部とが基板上に形成されたカラーフィルタにおいて、
前記遮光部は、その形成領域を複数の領域に区分する仕切部を有し、前記仕切部にて区分された前記複数の領域が遮光性を有するインクにて埋められることによって形成されていることを特徴とするカラーフィルタ。
【請求項2】
前記仕切部は、前記形成領域を前記複数の領域に区分する格子状に形成されている請求項1に記載のカラーフィルタ。
【請求項3】
前記仕切部は、赤着色層と青着色層とが積層されることによって形成されている請求項1又は2に記載のカラーフィルタ。
【請求項4】
前記複数の着色部は所定の配列ピッチで配列されており、
前記仕切部は、前記配列ピッチと同等又はそれ以下のピッチで配列されている請求項1〜3のいずれか一項に記載のカラーフィルタ。
【請求項5】
複数の着色部を含み光を透過できる透過部と、前記透過部を囲む遮光部とを基板上に形成するカラーフィルタの製造方法において、
前記遮光部を形成する際に、その形成領域に仕切部を形成して該形成領域を複数の領域に区分し、前記複数の領域をインクジェット法によって遮光性を有するインキで埋めることを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
【請求項6】
前記仕切部を、前記透過部を形成する過程で形成する請求項5に記載の製造方法。
【図2】
【図4】
【図5】
【図7】
【図8】
【図9】
【図1】
【図3A】
【図3B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図4】
【図5】
【図7】
【図8】
【図9】
【図1】
【図3A】
【図3B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【公開番号】特開2013−83701(P2013−83701A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−221855(P2011−221855)
【出願日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
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