説明

カラーフィルタ用二色性染料、これを含むカラーフィルタ形成組成物、及びこれで製造されたカラーフィルタアレイ基板

本発明は二色性比、耐熱性、耐久性、高明暗比及び偏光性に優れたカラーフィルタ層の形成に使われる液晶性、二色性及び重合反応性を有する新たな二色性染料、これを含むカラーフィルタ層形成組成物及びこれにより製造されたカラーフィルタアレイ基板(上部基板)並びに上記カラーフィルタアレイ基板を含む液晶ディスプレイに関する。
本発明によると、R1−L1−M−L2−Dの構造を有する二色性染料(但し、式においてDは二色性構造、Mは液晶性構造、R1は末端反応性作用基であり、L1及びL2はR1、M及びDを連結する連結構造である。)、これを含むカラーフィルタ層形成組成物が提供される。また、本発明のカラーフィルタ層形成組成物で形成されたカラーフィルタ層を有するカラーフィルタアレイ基板及びこれを含み上部配向膜及び/または偏光板を必要としない液晶ディスプレイが提供される。本発明のカラーフィルタアレイ基板及びこれを含む液晶ディスプレイは優れた耐久性、偏光度、解像度及び明暗比を表す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカラーフィルタ層の形成に使われる液晶性、二色性及び重合反応性を有する新たな硬化性二色性染料、これを含むカラーフィルタ層形成組成物、これにより製造されたカラーフィルタ層を有するカラーフィルタアレイ基板(上部基板)及び上記カラーフィルタアレイ基板を含む液晶ディスプレイに関する。
【0002】
さらに詳しく、本発明は二色性比、耐熱性、耐久性、高明暗比及び偏光性に優れたカラーフィルタ層の形成に使われる液晶性、二色性及び重合反応性基を有する新たな二色性染料、これを含むカラーフィルタ層形成組成物、これを用いて形成されたカラーフィルタ層を有するカラーフィルタアレイ基板(上部基板)及び上記カラーフィルタアレイ基板を含む液晶ディスプレイに関する。
【背景技術】
【0003】
近年、液晶ディスプレイは軽くて省エネであるという長所のため、ブラウン管に代替できる最も競争力のあるディスプレイとして台頭している。特に、薄膜トランジスタにより駆動される薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ(TFT−LCD)は個々の画素を独立して駆動させるため、液晶の応答速度が非常に優れ、高画質の動画像が具現でき、現在、ノート型コンピュータ、壁掛け型TVなどに徐々にその応用範囲が拡張している。
【0004】
一般的に、カラー薄膜トランジスタ−液晶ディスプレイは、製造の時に両側のガラス基板の外側に線偏光素子を配置させることにより、ガラス基板の間での液晶分子の作用と共に背面から透写されてきた光の量を調整して情報を表示することに使われている。また、背面から透写されてきた光が液晶を通して偏光度が調整された後、カラーフィルタ層を通過しながら色を形成し線偏光子を通過しながら明暗が調節されて情報を表示することとなる。
【0005】
上部ガラス基板に配置されるカラーフィルタ素子は、使われる有機フィルタの材料によって染料型と顔料型があり、その製作方法によって染色法、顔料分散法、電着法、印刷法などに分類できる。
【0006】
印刷法は赤、緑、青色インクを様々な印刷方法により基板上に印刷してカラーフィルタを製作する方法である。代表的な印刷方法としてはスクリーン印刷、オフセット印刷などがあり、製造工程が単純で大量生産が可能で、耐熱性や耐光性の高い素材を選択できるという長所がある。しかし、気泡によるピンホールや色濃度の滲み、変色が発生しやすく、印刷中にインクの流出によるパターンの縁の直角度が悪化しやすいという短所がある。
【0007】
電着法は色素を電極に析出させて色素の層に形成する方法で、高分子樹脂と着色顔料を電解質溶媒中に溶解または分散して両側に接続された透明電極の表面に顔料を析出させ、これを高温乾燥させる方法である。
【0008】
上記電着法には透明電極の固有抵抗が高いと電着の滲みが発生する。また、電解質溶媒中で透明電極と化学的な反応を起こす成分が含まれ透明電極が損傷するという問題がある。特に透明電極は耐薬品性が比較的に弱く損傷の影響が著しくあらわれるため、電着後の色濃度、光透過率が低下するという短所がある。
【0009】
現在、薄膜トランジスタを使用する液晶表示装置の場合カラーフィルタは主に顔料分散法で製造される。上記顔料分散法で基材に適用されるカラーフィルタ層形成組成物は、主要成分として光重合開始剤、モノマー、バインダーなどの光重合型感光性組成物及び色相を具現する有機顔料を含む。
【0010】
顔料分散法は、顔料を各種の感光性組成物に分散させた着色感光性組成物を用いてフォトリソグラフィー法によりカラーフィルタを製作する方法で、顔料を使用するため光や熱などに安定しているという利点を有している。またフォトリソグラフィー法でパターニングするため、位置精密度が高く、大画面、高精密カラーディスプレイ用カラーフィルタの製作に好ましい方法として広く用いられてきた。
【0011】
顔料分散法によりカラーフィルタを製作する場合、ガラス基板上に感光性組成物をスピンコータやロールコータなどにより塗布して乾燥させて塗膜を形成し、上記塗膜をパターン、露光、現像することにより着色した画素が形成され、この操作を各色ごとに繰り返して行うことによりカラーフィルタを得ることが出来る。しかし、従来の顔料分散系では顔料の粒子の大きさによる偏光度の低下により明暗比が低下し、色偏差が発生し、また、解像度をさらに向上させることが困難であるという問題がある。
【0012】
このような問題を解決するため、従来から顔料の変わりに染料を使用する技術が提案されている。しかし、一般的に染料を含む硬化性組成物は、例えば耐光性、耐熱性、溶解性、塗布均一性などの種々の性能において、顔料を使用した硬化性組成物に比べて衰えるという問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
ここで、本発明の目的は、明暗比、二色性比及び偏光性だけでなく、耐熱性及び耐久性に優れたカラーフィルタ層の形成に使われる液晶性、二色性及び重合反応性基を有する新たな二色性染料を提供することである。
【0014】
本発明の他の目的は、カラーフィルタの形成に使われる本発明の二色性染料を含むカラーフィルタ層形成硬化性組成物を提供することである。
【0015】
本発明のさらに他の目的は、上記本発明のカラーフィルタ層形成硬化性組成物で製造されたカラーフィルタ層を有する明暗比、二色性比及び偏光性だけでなく、耐熱性及び耐久性に優れたカラーフィルタアレイ基板(上部基板)を提供することである。
【0016】
本発明の他の目的は、本発明によるカラーフィルタアレイ基板を含む液晶ディスプレイを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の一見地によると、
R1−L1−M−L2−Dの構造を有する二色性染料が提供される。
但し、上記式においてDは二色性を有する構造、Mは液晶性を有する化学構造、R1は末端反応性作用基であり、L1及びL2はR1、M及びDを連結する連結構造である。
【0018】
本発明の他の見地によると、
本発明の二色性染料1−98.85重量部及びその他の添加剤0.15−5重量部を含んでなるカラーフィルタ層形成組成物が提供される。
【0019】
本発明のさらに他の見地によると、
上記本発明のカラーフィルタ層形成組成物で形成されたカラーフィルタ層を含むカラーフィルタアレイ基板が提供される。
【0020】
本発明のさらに他の見地によると、
本発明のカラーフィルタアレイ基板を含む液晶ディスプレイが提供される。
【0021】
本発明のさらに他の見地によると、
上部層から、上部基板、本発明によるカラーフィルタアレイ基板、電極、液晶、下部配向膜、下部基板及び下部偏光板に積層された液晶ディスプレイが提供される。
【発明の効果】
【0022】
本発明による二色性染料は、液晶性を有する構造(M)によって優れた偏光性を表し、末端作用基によって高温、多湿に対する耐久性が増大する。本発明による二色性染料を使用して形成されたカラーフィルタアレイ基板及びこれを含む液晶ディスプレイは、高温、多湿に対する耐久性が増大し、また二色性染料は従来の顔料のような粒子状物質ではないため、顔料を使用する場合、散乱による偏光度及びコントラストの低下の問題が解消され、これによって、明暗比、偏光度及び解像度が改善される。本発明の液晶ディスプレイは別途の偏光板及び/または配向膜を必要としないもので、その構造が単純化するという利点を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明によると、二色性比、偏光性、明暗比、耐熱性及び耐久性を向上させるためカラーフィルタ層の形成に使われるカラーフィルタ層形成組成物に使われる新たな二色性及び液晶性を有するR1−L1−M−L2−D構造を有する新たな物質(以下、‘二色性染料’とする)が提供される。
【0024】
上記本発明の新たな二色性染料は、末端反応性作用基R1、液晶性を有する化学構造M及び二色性を有する化学構造Dが連結構造L1及びL2により相互結合(カップリング)された新規の物質である。
【0025】
上記本発明の新たな二色性染料において、Dは二色性を有する構造(以下、‘二色性構造’とする)、Mは液晶性を有する構造(以下、‘液晶性構造’ とする)、R1は末端反応性作用基である。L1及びL2はR1、M及びDを連結する連結構造である。
【0026】
本発明の二色性染料は、末端反応性作用基と連結構造が結合されない構造の他の末端に末端作用基(R2)と連結構造(L3)をさらに含むことが出来る。末端作用基(R2)と連結構造(L3)をさらに含む二色性染料の構造はR1−L1−M−L2−D−L3−R2であることが出来る。本発明の二色性染料にさらに含まれ得る末端作用基(R2)は反応性作用基であるか、或いは非反応性作用基であることが出来る。
【0027】
本発明の二色性染料は、末端反応性作用基(R1)によって堅固なコーティング膜を形成し、これにより、耐久性、特に、高温、多湿に対する耐久性が増大する。液晶性構造(M)によって配向性が増大し、よって偏光性が改善される。末端反応性作用基(R1)、液晶性構造(M)及び二色性構造(D)は連結構造(L1、L2)により相互連結(カップリング)される。また、本発明による二色性染料は従来の顔料のような粒子状物質ではないため、顔料を使用する場合、散乱による偏光度及びコントラストの低下問題が解消され、よって、偏光度及び解像度が改善される。
【0028】
本発明の二色性染料は、二色性構造(D)の配向性が増大し、これによって偏光度が増大するようにするため、液晶性構造(M)が連結構造(L1、L2)などにより二色性構造(D)に結合される。二色性構造(D)は、この技術分野で一般的に使われる染料中二色性を表す何れの構造であることが出来る。二色性を表す構造の例としては、これにより限定されないが、アゾ系、アントラキノン系、アゾメチン系、インジゴ系、チオインジゴ系、シアニン系、インダン系、アズレン系、ペリレン系、フタロペリン系、アジン系などの染料中で二色性を表す何れの構造であることが出来る。カラーフィルタ層の色相は二色性構造(D)によって定められる。
【0029】
アゾ系染料の二色性構造の例としては、
【化1】

(但し、上記式において、R1〜R16は置換基として水素、炭素数1〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチル)、ハロゲン原子(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード)、C1−C20アルコキシ基、C1−C20脂肪族基、C1−C20脂肪族アミノ基、C1−C20脂肪族イミノ基、C1−C20脂肪族アルキルイミノ基、C6−C20アリール基、C5−C20ヘテロ環基、シアノ基、C1−C20カルボキシル基、カルバモイル基、C1−C20脂肪族オキシカルボニル基、C6−C20アリールオキシカルボニル基、C1−C20アシル基、ヒドロキシ基、C1−C20脂肪族オキシ基、C6−C20アリールオキシ基、C1−C20アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、C5−C20ヘテロ環オキシ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルオキシ基、N−C1−C20アルキルアシルアミノ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルアミノ基、C6−C20アリールオキシカルボニルアミノ基、C1−C20脂肪族スルホニルアミノ基、C5−C20アリールスルホニルアミノ基、C1−C20脂肪族チオ基、C6−C20アリールチオ基、C1−C20脂肪族スルホニル基、C6−C20アリールスルホニル基、スルファモイル基、スルホ基及びイミド基で構成されるグループから選択され、また、R5とR6或いはR7とR8は共に連結されてフェニル基を形成できる。)が挙げられる。
【0030】
アントラキノン系染料の二色性構造の例としては、
【化2】

(但し、上記式において、R1〜R6は置換基として水素、炭素数1〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチル)、ハロゲン原子(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード)、C1−C20アルコキシ基、C1−C20脂肪族基、C1−C20脂肪族アミノ基、C1−C20脂肪族イミノ基、C1−C20脂肪族アルキルイミノ基、C6−C20アリール基、C5−C20ヘテロ環基、シアノ基、C1−C20カルボキシル基、カルバモイル基、C1−C20脂肪族オキシカルボニル基、C6−C20アリールオキシカルボニル基、C1−C20アシル基、ヒドロキシ基、C1−C20脂肪族オキシ基、C6−C20アリールオキシ基、C1−C20アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、C5−C20ヘテロ環オキシ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルオキシ基、N−C1−C20アルキルアシルアミノ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルアミノ基、C6−C20アリールオキシカルボニルアミノ基、C1−C20脂肪族スルホニルアミノ基、C5−C20アリールスルホニルアミノ基、C1−C20脂肪族チオ基、C6−C20アリールチオ基、C1−C20脂肪族スルホニル基、C6−C20アリールスルホニル基、スルファモイル基、スルホ基、
【化3】

(R7は上記R1−R6に対して定義した通りである。)及びイミド基で構成されるグループから選択される。)が挙げられる。
【0031】
アゾメチン系染料の二色性構造の例としては、
【化4】

(但し、上記式において、R1〜R12は置換基として水素、炭素数1〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチル)、ハロゲン原子(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード)、C1−C20アルコキシ基、C1−C20脂肪族基、C1−C20脂肪族アミノ基、C1−C20脂肪族イミノ基、C1−C20脂肪族アルキルイミノ基、C6−C20アリール基、C5−C20ヘテロ環基、シアノ基、C1−C20カルボキシル基、カルバモイル基、C1−C20脂肪族オキシカルボニル基、C6−C20アリールオキシカルボニル基、C1−C20アシル基、ヒドロキシ基、C1−C20脂肪族オキシ基、C6−C20アリールオキシ基、C1−C20アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、C5−C20ヘテロ環オキシ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルオキシ基、N−C1−C20アルキルアシルアミノ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルアミノ基、C6−C20アリールオキシカルボニルアミノ基、C1−C20脂肪族スルホニルアミノ基、C5−C20アリールスルホニルアミノ基、C1−C20脂肪族チオ基、C6−C20アリールチオ基、C1−C20脂肪族スルホニル基、C6−C20アリールスルホニル基、スルファモイル基、スルホ基及びイミド基で構成されるグループから選択される。)が挙げられる。
【0032】
インジゴ系及びチオインジゴ系染料の二色性構造の例としては、
【化5】

(但し、上記式において、R1〜R14は置換基として水素、炭素数1〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチル)、ハロゲン原子(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード)、C1−C20アルコキシ基、C1−C20脂肪族基、C1−C20脂肪族アミノ基、C1−C20脂肪族イミノ基、C1−C20脂肪族アルキルイミノ基、C6−C20アリール基、C5−C20ヘテロ環基、シアノ基、C1−C20カルボキシル基、カルバモイル基、C1−C20脂肪族オキシカルボニル基、C6−C20アリールオキシカルボニル基、C1−C20アシル基、ヒドロキシ基、C1−C20脂肪族オキシ基、C6−C20アリールオキシ基、C1−C20アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、C5−C20ヘテロ環オキシ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルオキシ基、N−C1−C20アルキルアシルアミノ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルアミノ基、C6−C20アリールオキシカルボニルアミノ基、C1−C20脂肪族スルホニルアミノ基、C5−C20アリールスルホニルアミノ基、C1−C20脂肪族チオ基、C6−C20アリールチオ基、C1−C20脂肪族スルホニル基、C6−C20アリールスルホニル基、スルファモイル基、スルホ基及びイミド基で構成されるグループから選択される。)が挙げられる。
【0033】
シアニン系染料の二色性構造の例としては、
【化6】

が挙げられる。
【0034】
インダン系染料の二色性構造の例としては、
【化7】

(但し、上記式において、R1〜R2は置換基として水素、炭素数1〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチル)、ハロゲン原子(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード)、C1−C20アルコキシ基、C1−C20脂肪族基、C1−C20脂肪族アミノ基、C1−C20脂肪族イミノ基、C1−C20脂肪族アルキルイミノ基、C6−C20アリール基、C5−C20ヘテロ環基、シアノ基、C1−C20カルボキシル基、カルバモイル基、C1−C20脂肪族オキシカルボニル基、C6−C20アリールオキシカルボニル基、C1−C20アシル基、ヒドロキシ基、C1−C20脂肪族オキシ基、C6−C20アリールオキシ基、C1−C20アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、C5−C20ヘテロ環オキシ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルオキシ基、N−C1−C20アルキルアシルアミノ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルアミノ基、C6−C20アリールオキシカルボニルアミノ基、C1−C20脂肪族スルホニルアミノ基、C5−C20アリールスルホニルアミノ基、C1−C20脂肪族チオ基、C6−C20アリールチオ基、C1−C20脂肪族スルホニル基、C6−C20アリールスルホニル基、スルファモイル基、スルホ基及びイミド基で構成されるグループから選択される。)が挙げられる。
【0035】
アズレン系染料の二色性構造の例としては、
【化8】

(但し、上記式において、R1〜R10は置換基として水素、炭素数1〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチル)、ハロゲン原子(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード)、C1−C20アルコキシ基、C1−C20脂肪族基、C1−C20脂肪族アミノ基、C1−C20脂肪族イミノ基、C1−C20脂肪族アルキルイミノ基、C6−C20アリール基、C5−C20ヘテロ環基、シアノ基、C1−C20カルボキシル基、カルバモイル基、C1−C20脂肪族オキシカルボニル基、C6−C20アリールオキシカルボニル基、C1−C20アシル基、ヒドロキシ基、C1−C20脂肪族オキシ基、C6−C20アリールオキシ基、C1−C20アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、C5−C20ヘテロ環オキシ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルオキシ基、N−C1−C20アルキルアシルアミノ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルアミノ基、C6−C20アリールオキシカルボニルアミノ基、C1−C20脂肪族スルホニルアミノ基、C5−C20アリールスルホニルアミノ基、C1−C20脂肪族チオ基、C6−C20アリールチオ基、C1−C20脂肪族スルホニル基、C6−C20アリールスルホニル基、スルファモイル基、スルホ基及びイミド基で構成されるグループから選択される。)が挙げられる。
【0036】
ペリレン系染料の二色性構造の例としては、
【化9】

(但し、上記式において、R1〜R8は置換基として水素、炭素数1〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチル)、ハロゲン原子(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード)、C1−C20アルコキシ基、C1−C20脂肪族基、C1−C20脂肪族アミノ基、C1−C20脂肪族イミノ基、C1−C20脂肪族アルキルイミノ基、C6−C20アリール基、C5−C20ヘテロ環基、シアノ基、C1−C20カルボキシル基、カルバモイル基、C1−C20脂肪族オキシカルボニル基、C6−C20アリールオキシカルボニル基、C1−C20アシル基、ヒドロキシ基、C1−C20脂肪族オキシ基、C6−C20アリールオキシ基、C1−C20アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、C5−C20ヘテロ環オキシ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルオキシ基、N−C1−C20アルキルアシルアミノ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルアミノ基、C6−C20アリールオキシカルボニルアミノ基、C1−C20脂肪族スルホニルアミノ基、C5−C20アリールスルホニルアミノ基、C1−C20脂肪族チオ基、C6−C20アリールチオ基、C1−C20脂肪族スルホニル基、C6−C20アリールスルホニル基、スルファモイル基、スルホ基及びイミド基で構成されるグループから選択される。)が挙げられる。
【0037】
フタロペリン系染料の二色性構造の例としては、
【化10】

(但し、上記式において、R1〜R8は置換基として水素、炭素数1〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチル)、ハロゲン原子(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード)、C1−C20アルコキシ基、C1−C20脂肪族基、C1−C20脂肪族アミノ基、C1−C20脂肪族イミノ基、C1−C20脂肪族アルキルイミノ基、C6−C20アリール基、C5−C20ヘテロ環基、シアノ基、C1−C20カルボキシル基、カルバモイル基、C1−C20脂肪族オキシカルボニル基、C6−C20アリールオキシカルボニル基、C1−C20アシル基、ヒドロキシ基、C1−C20脂肪族オキシ基、C6−C20アリールオキシ基、C1−C20アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、C5−C20ヘテロ環オキシ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルオキシ基、N−C1−C20アルキルアシルアミノ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルアミノ基、C6−C20アリールオキシカルボニルアミノ基、C1−C20脂肪族スルホニルアミノ基、C5−C20アリールスルホニルアミノ基、C1−C20脂肪族チオ基、C6−C20アリールチオ基、C1−C20脂肪族スルホニル基、C6−C20アリールスルホニル基、スルファモイル基、スルホ基及びイミド基で構成されるグループから選択される。)が挙げられる。
【0038】
アジン系染料の二色性構造の例としては、
【化11】

(但し、上記式において、R1〜R12は置換基として水素、炭素数1〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチル)、ハロゲン原子(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード)、C1−C20アルコキシ基、C1−C20脂肪族基、C1−C20脂肪族アミノ基、C1−C20脂肪族イミノ基、C1−C20脂肪族アルキルイミノ基、C6−C20アリール基、C5−C20ヘテロ環基、シアノ基、C1−C20カルボキシル基、カルバモイル基、C1−C20脂肪族オキシカルボニル基、C6−C20アリールオキシカルボニル基、C1−C20アシル基、ヒドロキシ基、C1−C20脂肪族オキシ基、C6−C20アリールオキシ基、C1−C20アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、C5−C20ヘテロ環オキシ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルオキシ基、N−C1−C20アルキルアシルアミノ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルアミノ基、C6−C20アリールオキシカルボニルアミノ基、C1−C20脂肪族スルホニルアミノ基、C5−C20アリールスルホニルアミノ基、C1−C20脂肪族チオ基、C6−C20アリールチオ基、C1−C20脂肪族スルホニル基、C6−C20アリールスルホニル基、スルファモイル基、スルホ基及びイミド基で構成されるグループから選択される。)が挙げられる。
【0039】
上記二色性構造(D)はまた、それ自体が液晶性を有することが出来る。
その例としては、これにより限定されないが、次のような構造が挙げられる。
【化12】

【0040】
液晶性構造(M)はこの技術分野で液晶性を有するものとして一般に知られている何れの化学構造であることが出来る。液晶性構造(M)によって二色性構造(D)の配向性が増大し、よって偏光性が改善される。
【0041】
液晶性構造(M)の例としては、これにより限定されないが、
【化13】

( 上記式において、Zは−COO−、−OCO−、−CH2CH2−、−CH=CH−、−C≡C−または単一結合で、上記式において、R1〜R12は置換基として水素、炭素数1〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチル)、ハロゲン原子(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード)、C1−C20アルコキシ基、C1−C20脂肪族基、C1−C20脂肪族アミノ基、C1−C20脂肪族イミノ基、C1−C20脂肪族アルキルイミノ基、C6−C20アリール基、C5−C20ヘテロ環基、シアノ基、C1−C20カルボキシル基、カルバモイル基、C1−C20脂肪族オキシカルボニル基、C6−C20アリールオキシカルボニル基、C1−C20アシル基、ヒドロキシ基、C1−C20脂肪族オキシ基、C6−C20アリールオキシ基、C1−C20アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、C5−C20ヘテロ環オキシ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルオキシ基、N−C1−C20アルキルアシルアミノ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルアミノ基、C6−C20アリールオキシカルボニルアミノ基、C1−C20脂肪族スルホニルアミノ基、C5−C20アリールスルホニルアミノ基、C1−C20脂肪族チオ基、C6−C20アリールチオ基、C1−C20脂肪族スルホニル基、C6−C20アリールスルホニル基、スルファモイル基、スルホ基及びイミド基で構成されるグループから選択される。)が挙げられる。
【0042】
本発明の新たな二色性染料は一末端に堅固なコーティング膜を形成して耐久性を増大させる末端反応性作用基(R1)を有する。また、任意で末端作用基(R2)をさらに含むことが出来る。末端作用基(R2)を有する場合に、末端作用基(R1)及び(R2)は同じか異なることができ、末端作用基(R2)はこの技術分野に一般に知られている反応性作用基或いは非反応性作用基であることが出来る。
【0043】
反応性作用基(R1、R2)の例としては、これにより限定されないが、
【化14】

で構成されるグループから選択された一種であることができ、上記式中末端作用基のR1及びR2は、これらからそれぞれ独立して選択されることが出来る。
【0044】
非反応性末端作用基(R2)は、これにより限定されないが、C1−C20アルキル、C1−C20アルコキシ、及びシクロヘキシル基で構成されるグループから選択されることが出来る。
【0045】
二色性構造(D)、液晶性構造(M)及び末端作用基(R1、R2)は相互連結構造(L1、L2、L3など)により結合(カップリング)される。L1、L2及びL3連結構造は二色性構造(D)、液晶性構造(M)及び末端作用基(R1、R2)を連結できる何れの構造であって、相互同じか異なることが出来る。
連結構造は
【化15】

(式中で、nは1乃至12の整数である。)で構成されるグループから選択されることができ、同一な二色性染料構造で使用された連結構造は同じか異なることが出来る。
【0046】
本発明の新たなR1−L1−M−L2−D或いはR1−L1−M−L2−D−L3−R2構造を有する二色性染料は、これにより限定されないが、例えば、次のような方法で製造されることが出来る。
【0047】
本発明の二色性染料を構成する二色性構造(D)は、この技術分野に一般に知られた方法、例えば、‘Organic Chemistry in Colour’(1987年、Springer−Verlag発刊)または‘Dichroic Dyes for Liquid Crystal Displays’(1994年、CRC Press発刊)に記述されている方法で、ヒドロキシ基またはアミン基を有する二色性染料(アゾ、アントラキノン、アゾメチン、インジゴ、チオインジゴ、シアニン、インダン、アズレン、ペリレン、フタロペリン、アジン系染料)に合成して二色性染料を構成する他の構造と化学的に連結される。
【0048】
一方、本発明の二色性染料を構成する液晶性構造(M)の末端に−OH基を導入し、連結構造(L)の両末端にハロゲン基を導入してハロゲン元素に置換されたアルカン(例えば、ジブロモアルカンまたはジクロロアルカン)またはアルカンジオイック酸を合成する。その後、ハロゲン末端を有する連結構造またはアルカンジオイック酸連結構造を液晶性構造のOH末端にエーテル結合またはエステル結合で連結させる。このような液晶性構造と連結構造の連結は一般のアルキル化反応またはエステル化反応による。
【0049】
また、ヒドロキシ基またはアミン基を有する二色性染料と上記連結構造と結合された液晶性を有する構造は、エーテル結合またはエステル結合(アミンの場合にはアミド結合)で化学的に連結される。さらに、末端作用基も、例えば、OH基を末端に有する連結構造、ハロゲン末端を有する連結構造またはアルカンジオイック酸構造を末端に有する連結構造とエーテル結合またはエステル結合(アミンの場合アミド結合)で連結され、このような連結構造を経て末端作用基と他の構造が化学的に連結される。末端作用基と連結構造はまた、この技術分野に一般に知られているアルキル化反応またはエステル化反応で化学的に連結され、末端作用基は連結構造と化学的反応で連結させる前に、アルキル化、エステル化などの化学反応に必要とする末端を有するよう処理されることが出来る。
【0050】
このように、二色性構造(D)、液晶性構造(M)、連結構造(L1、L2、L3)、末端作用基(R1、R2)などを必要に応じてこの技術分野に一般に知られている化学反応で適切に連結させ、新たなR1−L1−M−L2−D或いはR1−L1−M−L2−D−L3−R2構造を有する本発明の二色性染料を製造することが出来る。それぞれの構造を化学的に結合するのに適した化学反応及びこのような化学反応が進行されるようにするため、各成分で必要とする作用基などはこの技術分野に一般に知られているもので、この技術分野の技術者はこれらを適合に選択及び調節して本発明による二色性染料を合成することが出来る。
【0051】
上記二色性染料を含むカラーフィルタ形成組成物は、基材に適用されてカラーフィルタ層を形成する。本発明の二色性染料はカラーフィルタ形成組成物で配合して簡単な塗布などの方式によりカラーフィルタ層を形成できる。本発明の二色性染料は光−または熱−反応性基を有するため、基材に適用した後速やかな硬化反応により工程時間が短くなり、これによってコストが低減し、また、熱安定性及び耐久性に優れたカラーフィルタアレイが形成される。
【0052】
カラーフィルタ形成組成物は、本発明の二色性染料1−98.85重量部とその他の添加剤0.15−5重量部を含んでなる。本発明による二色性染料が1重量部未満であると、カラーフィルタ層に製造する時に偏光効率が劣るという点で好ましくなく、98.85重量部を超過すると最終カラーフィルタ層に製造する時に硬化度の低下により耐久性が低下するという点で好ましくない。
【0053】
その他の添加剤の例としては、これにより限定されないが、この技術分野に一般に知られている触媒、感応剤、安定化剤、鎖転移剤、抑制剤、促進剤、表面活性成分、潤滑剤、湿潤剤、分散剤、疎水化剤、接着剤、流動改善剤、気泡形成防止剤、希釈剤、着色剤、染料、顔料などが挙げられ、必要に応じてこれら成分が適切に選択されて配合されることが出来る。添加剤の含量が0.15重量部未満であると、所望の添加剤によるコーティング性能の向上が不十分で、5重量部を超過すると、カラーフィルタ形成組成物からなるコーティング層の基材との付着力が低下するという点で好ましくない。
【0054】
上記カラーフィルタ層形成組成物はまた、必要に応じて硬化性液晶化合物を最大95重量部含むことが出来る。硬化性液晶化合物は必要に応じて添加される任意の成分で、その下限値配合量を特に限定するものではない。硬化性液晶化合物は二色性染料の配向性を向上させる作用をするもので、アクリレート基を有するエステル系物質で、例としては、4−(3−アクリロイルオキシ−プロポキシ)ベンゾ酸o−トリルエステル((4−(3−acryloyloxy−propoxy)benzoic acid o−tolyl ester)などが挙げられる。硬化性液晶化合物の含量が95重量部を超過すると、カラーフィルタに製造する時に偏光効率が劣り色感が低下するという点で好ましくない。
【0055】
硬化性液晶化合物の例としては、これにより限定されないが、下記の構造の化合物が単独或いは2以上の組合せで共に使用されることも出来る。
【0056】
P−S−M’−R’(a)
P1−S1−M’−S1−P1(b)
【化16】

【0057】
上記式(a)ないし(d)においてP−P4は、硬化性作用基としてこの技術分野に一般に知られている反応性作用基から独立して同じか或いは異なるよう選択されることが出来る。
【0058】
反応性作用基の例としては、これにより限定されないが、
【化17】

で構成されるグループから選択されることが出来る。
【0059】
連結構造S−S4は同じか異なることができ、それぞれ独立して
【化18】

(式中で、nは1乃至12の整数である。)で構成されるグループから選択されることが出来る。
【0060】
液晶性を有する構造(M’) (以下、‘液晶性構造’とする)はこの技術分野で液晶性を有するものとして一般に知られている何れの化学構造であることが出来る。液晶性構造(M’)によって二色性を有する化学構造D(R1−L1−M−L2−D構造の二色性染料で二色性構造D)の配向性が増大し、よって偏光度が改善される。
【0061】
液晶性構造(M’)の例としては、これにより限定されないが、
【化19】

(上記式において、Zは−COO−、−OCO−、−CHCH−、−CH=CH−、−C≡C−または単一結合で、R1〜R12は置換基として水素、炭素数1〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチル)、ハロゲン原子(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード)、C1−C20アルコキシ基、C1−C20脂肪族基、C1−C20脂肪族アミノ基、C1−C20脂肪族イミノ基、C1−C20脂肪族アルキルイミノ基、C6−C20アリール基、C5−C20ヘテロ環基、シアノ基、C1−C20カルボキシル基、カルバモイル基、C1−C20脂肪族オキシカルボニル基、C6−C20アリールオキシカルボニル基、C1−C20アシル基、ヒドロキシ基、C1−C20脂肪族オキシ基、C6−C20アリールオキシ基、C1−C20アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、C5−C20ヘテロ環オキシ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルオキシ基、N−C1−C20アルキルアシルアミノ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、C1−C20脂肪族オキシC1−C20カルボニルアミノ基、C6−C20アリールオキシカルボニルアミノ基、C1−C20脂肪族スルホニルアミノ基、C5−C20アリールスルホニルアミノ基、C1−C20脂肪族チオ基、C6−C20アリールチオ基、C1−C20脂肪族スルホニル基、C6−C20アリールスルホニル基、スルファモイル基、スルホ基、またはイミド基から選択される。)が挙げられる。
【0062】
末端基R’はH、F、Cl、Br、I、CN、SCN、SFH、NO、または炭素数1〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチル)、C1−C20アルコキシ基、C1−C20脂肪族基から独立して選択されることが出来る。
【0063】
また、液晶化合物としては大韓民国特許公開2003−0089499に開示されている下記の化学式のような4つの硬化性液晶化合物が使用されることが出来る。下記の化学式の化合物は単独或いは2種以上が配合されて使用されることが出来る。より具体的に、下記の化学式の化合物が配合され水平配向(Homogeneous alignment)させる組成物であるメルク(Merck)の製品が使用されることが出来る。
【化20】

【0064】
上記カラーフィルタ形成組成物はまた、必要に応じて硬化剤を1−10重量部、好ましくは2−7重量部含むことが出来る。即ち、カラーフィルタ形成組成物を基材に適用した後、電子線を用いて硬化する場合には、カラーフィルタ形成組成物に別途の硬化剤を配合する必要が無いが、コーティング後に、光硬化或いは熱硬化してカラーフィルタ形成組成物を乾燥させる場合には、カラーフィルタ形成組成物に別途の硬化剤を配合しなければならない。
【0065】
硬化剤としては、この技術分野に知られている何れのものが使用でき、これにより限定されないが、紫外線を用いた光重合開始剤としては、例えば、ハロメチルオキサジアゾール化合物及びハロメチル−s−トリアジン化合物で構成されるグループから選択される少なくとも一つの活性ハロゲン化合物、3−アリール置換クマリン化合物、ベンゾフェノン化合物、アセトフェノン化合物及びその誘導体、シクロペンタジエン−ベンゼン−鉄錯体及びその塩、オキシム系化合物などが挙げられる。
【0066】
上記ハロメチルオキサジアゾール化合物である活性ハロゲン化合物の例としては、2−ハロメチル−5−ビニル−1,3,4−オキサジアゾール化合物、2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−シアノスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾールなどが挙げられる。
【0067】
ハロメチル−s−トリアジン系化合物である活性ハロゲン化合物の例としては、ビニル−ハロメチル−s−トリアジン化合物、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス−ハロメチル−s−トリアジン化合物及び4−(p−アミノフェニル)−2,6−ジ−ハロメチル−s−トリアジン化合物などが挙げられる。
【0068】
上記ハロメチル−s−トリアジン系化合物として、具体的には、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−p−メトキシスチリル−s−トリアジン、2,6−ビス(トリクロロメチル)−4−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,6−ビス(トリクロロメチル)−4−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1,3−ブタジエニル)−s−トリアジン、2−トリクロロメチル−4−アミノ−6−p−メトキシスチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(4−ブトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−[4−(2−メトキシエチル)−ナフト−1−イル]−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−[4−(2−エトキシエチル)−ナフト−1−イル]−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−[4−(2−ブトキシエチル)−ナフト−1−イル]−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(2−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(6−メトキシ−5−メチル−ナフト−2−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(6−メトキシ−ナフト−2−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(5−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(4,7−ジメトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(6−エトキシ−ナフト−2−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(4,5−ジメトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、4−[p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−[o−メチル−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−[p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−[o−メチル−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−[p−N,N−ジ(フェニル)アミノフェニル]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(p−N−クロロエチルカルボニルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−[p−N−(p−メトキシフェニル)カルボニルアミノフェニル]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−[m−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−[m−ブロモ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−[m−クロロ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−[m−フルオロ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−[o−ブロモ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−[o−クロロ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−[o−フルオロ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−[o−ブロモ−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−[o−クロロ−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−[o−フルオロ−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−[m−ブロモ−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−[m−クロロ−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−[m−フルオロ−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−ブロモ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−クロロ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−フルオロ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−ブロモ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−クロロ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−フルオロ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−ブロモ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−クロロ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−フルオロ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−ブロモ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−クロロ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−フルオロ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジンなどが挙げられる。
【0069】
その他、光重合開始剤としては、 チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製のIgacureシリーズ(例えば、Igacure651、Igacure184、Igacure500、Igacure1000、Igacure149、Igacure819、Igacure261)、Darocureシリーズ(例えば、Darocure1173)、4、4’−ビス(ジエチルアミノ)−ベンゾフェノン、2−(o−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−オクタンジオン、1−(o−アセチルオキシム)−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−4−モルホリノブチロフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル2量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル2量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル2量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル2量体、2−(p−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル2量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル2量体、2−(p−メチルメルカプトフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル2量体、ベンゾインイソプロピルエーテルなどが挙げられる。上記硬化剤は単独または混合物で使用されることが出来る。
【0070】
硬化剤の含量が1重量部未満であると硬化性が低いため好ましくなく、10重量部を超過すると硬化されたフィルムの硬度が低下するという点で好ましくない。
【0071】
さらに、本発明の他の具現によって本発明によるカラーフィルタ層形成組成物で形成されたカラーフィルタ層を有するカラーフィルタアレイ基板も提供される。
【0072】
カラーフィルタ層は、適切な溶媒中で上記カラーフィルタ層形成組成物を構成する各成分を配合し、これを基材にコーティングした後硬化させてカラーフィルタ層を形成する。本発明のカラーフィルタ層形成組成物に使われる溶媒及び組成物中の固形分の含量などは特に制限されず、本発明の目的に適するよう、この技術分野に一般に知られていることにより容易に選択して適用されることが出来る。
【0073】
その例として図1及び図2に本発明によるカラーフィルタ層形成組成物で形成されたカラーフィルタ層を有するカラーフィルタアレイ基板を図示した。
【0074】
これによって本発明によるカラーフィルタアレイ基板を制限するものではないが、便宜上、図1及び図2のカラーフィルタアレイ基板を参照に説明する。図1及び図2のカラーフィルタアレイ基板においてカラーフィルタ層が本発明のカラーフィルタ層形成組成物で形成されることを除いた他の部分はこの技術分野において一般的なものである。
【0075】
図1に図示された通り、本発明によるカラーフィルタアレイ基板は、基材100及び基板上に形成されたブラックマトリックス(black matrix:B/M;102)及びカラーフィルタ層101を含んでなる。上記ブラックマトリックス102の間に赤、緑、青のカラーフィルタ層101が位置する。上記ブラックマトリックス102は一般的にカラーフィルタ層101の間に位置し、アレイ基板の画素電極が形成されない部分と画素電極の周辺部に形成される逆傾斜領域(reverse tilted domain)を遮蔽させる目的で設けられる。また、上記アレイ基板のスイッチング素子として使われる薄膜トランジスタに直接的な光の照射を遮断して漏れ電流の増加を防ぐ役割もする。
【0076】
上記カラーフィルタ層形成組成物は、これにより限定されないが、マスク法、インクジェット法、放射−コーティング、ブレードコーティング、キャスティングコーティング、インクジェットコーティングまたはロールコーティングなどのような、この技術分野でカラーフィルタ層の形成に一般的に使われる何れの方法により薄膜コーティング方法で上記基材に塗布される。上記カラーフィルタ層形成組成物は、最終硬化されたカラーフィルタ層の塗膜の厚さが0.1 ミクロン(μm)乃至10ミクロン、好ましくは0.3ミクロン乃至7ミクロンになるようコーティングすることが好ましい。カラーフィルタ層の塗膜の厚さが0.1ミクロン未満であると、可視光を十分に線偏光させることができず色感が低下するという点で好ましくなく、10ミクロンを超過すると、組成物の配向性の低下により線偏光度が劣るという点で好ましくない。
【0077】
上記カラーフィルタ層形成組成物を基材にコーティングした後、硬化させてカラーフィルタ層を形成する。硬化方法はこれにより制限されないが、電子線硬化、熱硬化或いは紫外線硬化法でカラーフィルタ層形成組成物を硬化させることにより、図1に図示された通り、基材上に形成されたカラーフィルタ層の塗膜を有するカラーフィルタアレイ基板が形成される。上記のように、電子線硬化法の場合、別途の硬化剤を必要としないが、熱硬化或いは紫外線硬化する場合には、上記のようにカラーフィルタ層形成組成物に硬化剤が配合されなければならない。
【0078】
上記カラーフィルタ層を有するカラーフィルタアレイ基板は、優れた二色性比、明暗比及び偏光性だけでなく、耐熱性及び耐久性を有する。一方、上記のような二色性染料を用いて製造されたカラーフィルタ層アレイ基板をLCDに使用する場合、コーティングされた二色性染料の配向性が重要となる。
【0079】
従って、二色性染料の配向性を改善するため、上記基材自体に配向性を付与したり、或いは基材上に別途の配向膜を形成した後、上記基材或いは配向膜 上に上記カラーフィルタ形成組成物を利用してカラーフィルタ層を形成してカラーフィルタアレイ基板を製造することが出来る。即ち、基材自体に配向性を付与した後、その上にカラーフィルタ形成組成物をコーティングして硬化することにより、図1に図示された通り、基材100及びその上に形成されたブラックマトリックス102とカラーフィルタ層101を有するカラーフィルタアレイ基板が形成されることが出来る。上記基材に対する配向性はラビング法で基材の表面に凹凸を形成して方向性を与えることによって得られる。
【0080】
基材に配向膜を形成した後、配向膜上にカラーフィルタ形成組成物をコーティングして硬化することにより、図2に図示された通り、基材100及びその上に形成された配向膜103及びその上に形成されたブラックマトリックス102とカラーフィルタ層101を有するカラーフィルタアレイ基板が形成されることが出来る。基材上に形成される別途の配向膜は、基材に別途の配向層を形成しラビング法或いは光配向法で配向を与えて形成できる。
【0081】
別途の配向膜は、これにより限定されないが、この技術分野に一般に知られているアゾ系列の化合物、ポリイミド、ポリアミド、けい皮酸のエステル及びアミック酸で構成されるグループから選択された少なくとも一種の物質で形成されることが出来る。これらは単独或いは混合物で使用されることが出来る。
【0082】
一般的に、ラビング配向膜として使われるポリイミドを形成するためには、アミック酸形態の高分子溶液をガラスの表面に塗布して200℃程度でイミド化反応させる。
【0083】
即ち、上記アミック酸形態の高分子は、一般的に高温処理によるイミド化反応により配向膜を形成するよう使用される。しかし、本発明ではイミド化反応を通さず、アミック酸形態の高分子塗膜を配向膜として使用できる。上記のように基材に別途の配向膜を形成した後、ラビング法或いは光配向膜法で配向膜に配向性が与えられることが出来る。即ち、配向膜の塗膜にラビング法で表面の凹凸と塗膜を形成している分子に方向性を与えて配向膜として使用されることが出来る。このような配向膜により、その上に形成されるカラーフィルタ層の液晶構造に方向性がさらに与えられ液晶分子を配列させる作用をする。
【0084】
一方、非接触式の表面処理方法として上記偏光膜に偏光された紫外線を照射して塗膜に異方性を与える光配向膜法も用いられることが出来る。
【0085】
ラビング法で配向を与える場合には、静電気の発生、ラビング時の表面にキズ不良、埃などによる異物不良などが引き起こされることがあるため、光配向膜法を使用することが生産性の面でより好ましい。
【0086】
上記本発明の方法により、図1に図示した配向性が与えられた基材100、基材上に形成されたブラックマトリックス102及び形成されたカラーフィルタ層の塗膜101を含んでなるカラーフィルタアレイ基板、及び図2に図示した基材100、基材上の配向が与えられた配向膜103、配向膜上に形成されたブラックマトリックス102及びカラーフィルタ層の塗膜101を含んでなるカラーフィルタアレイ基板が提供される。
【0087】
本発明によるカラーフィルタアレイ基板のカラーフィルタ層は架橋結合形態を有するもので、高温、高湿状態での耐久性及び耐熱性に優れて変色や偏光性能の低下を引き起こさない。また、顔料のような粒子状の物質が使用されないため、散乱が防止され、よって優れた明暗比、解像度及び偏光性能をあらわす。
【0088】
さらに、本発明によるカラーフィルタアレイ基板を含む液晶ディスプレイが提供される。
【0089】
本発明によるカラーフィルタアレイ基板を含む液晶ディスプレイの一例として、図3に図示された通り、上部層として上部基板70、本発明のカラーフィルタアレイ基板60、電極50、液晶40、下部配向膜30、下部基板20及び下部偏光板10の順で積層された液晶パネルが提供される。液晶ディスプレイを構成する構成要素及び配列は、この技術分野に一般に知られているもので、本発明による液晶ディスプレイとしては図3の液晶ディスプレイだけでなく、これらの変形も含むものと理解される。
【0090】
一方、本発明によるカラーフィルタアレイ基板を含む液晶ディスプレイは、カラーフィルタアレイ基板自体が配向膜と偏光板の役割をするため、別途の上部基板配向膜及び/または偏光板を必要としない。従って、本発明のカラーフィルタアレイ基板は、従来のカラーフィルタ層と偏光板に対する代替基板として使用できる。また、本発明のカラーフィルタアレイ基板を使用することにより、構造が単純化した液晶ディスプレイシステムとして提供されることが出来る。
【0091】
上記本発明による液晶ディスプレイは、従来の偏光板とカラーフィルタが使われる全種類のディスプレイモード、これにより限定されないが、例えば、バーチカルアライメントモード(VA mode)、インプレーンスイッチングモード(IPS mode)、ツイステッドネマティックモード(TN mode)、スーパーツイステッドネマティックモード(STN mode)またはフリンジフィールドスイッチングモード(FFS mode)などに適用されることが出来る。
[実施例]
【0092】
以下、実施例を通して本発明についてさらに詳しく説明する。但し、下記の実施例は本発明を例示するものであり、これにより本発明を限定するものではない。
[合成例1]
【0093】
(1)4−(6−ブロモヘキシルオキシ)フェニル4−{[6−(アクリロイルオキシ)ヘキシル]オキシ}ベンゾエート(化学式(5)の化合物)の合成
【0094】
下記の反応スキームに表した通り常温でハイドロキノン(1)(4.5g)と1,6−ジブロモヘキサン(2)(10g)をメタノール(100ml)に溶かした。この混合物溶液に水酸化カリウム(2.3g)を添加した後一晩中 60℃で還流させた。次の日、反応混合物の温度を常温に下げてからメタノールを蒸発させた後、水(100ml)とエチルアセテート(100ml)を入れて3回抽出(200mlX3)した。硫酸マグネシウムで水を除去し溶媒を蒸発させた後、カラムクロマトグラフィー(展開液はethylacetate/hexane=1/5)で精製して4−(6−ブロモヘキシルオキシ)フェノール(3)を4.4g得た。
【0095】
常温で4−{[6−(アクリロイルオキシ)ヘキシル]オキシ}ベンゾ酸(4)(2.8g)をTHF(テトラハイドロフラン)(100ml)に溶かした後温度を0℃に合わせる。その後、これにチオニルクロライド(thionyl chloride)(12ml、1M in THF)を入れて30分間攪拌した。その後、これに4−(6−ブロモヘキシルオキシ)フェノール(2.5g)とトリエチルアミン(13ml)を入れて0℃で1時間攪拌した後、常温で一晩中攪拌した。次の日、塩化アンモニウム飽和水溶液を反応混合物に注いで反応を完了した。エチルアセテート(50ml)で3回抽出(50mlX3)した後、硫酸マグネシウムで水を除去し溶媒を蒸発させた後、カラムクロマトグラフィー(展開液はエチルアセテート/ヘキサン)(ethylacetate/hexane)=1/2)で精製して4−(6−ブロモヘキシルオキシ)フェニル4−{[6−(アクリロイルオキシ)ヘキシル]オキシ}ベンゾエート(5)(3g)を得た。
【0096】
(2){{[(4−フェニル−ジアジン)−1−ナフチル−ジアジン]−フェニルオキシ}6−ヘキシルオキシ}4−フェニル4−{[6−(アクリロイルオキシ)ヘキシル]オキシ}ベンゾエート(化学式(I)の化合物)の合成
【化21】

上記得られた4−(6−ブロモヘキシルオキシ)フェニル4−{[6−(アクリロイルオキシ)ヘキシル]オキシ}ベンゾエート(5)(200mg)、ディスパルスオレンジ13(6)(128mg)、KCO(150mg)及びブチルヒドロキシトルエン(Butylated hydroxytoluene、BHT)(5mg)をアセトン(20ml)に常温で溶かした。これら反応混合物を70℃で一晩中攪拌した。次の日、塩化アンモニウム飽和水溶液を注いで反応を終結した後、エチルアセテート(50ml)で3回抽出(50mlX3)した。硫酸マグネシウムで水を除去し溶媒を蒸発させた後、カラムクロマトグラフィー(展開液はethylacetate/hexane=1/3)で精製して{{[(4−フェニル−ジアジン)−1−ナフチル−ジアジン]−フェニルオキシ}6−ヘキシルオキシ}4−フェニル4−{[6−(アクリロイルオキシ)ヘキシル]オキシ}ベンゾエート(I)(300mg)を得た。
【0097】
反応スキーム(scheme):
【化22】

[合成例2]
【0098】
{{[(4−ノルマルヘキシル−フェニル−ジアジン)−1−ナフチル−ジアジン]−フェニルオキシ}6−ヘキシルオキシ}4−フェニル、4−{[6−(アクリロイルオキシ)ヘキシル]オキシ}ベンゾエート(化学式(II)の化合物)の合成
【化23】

【0099】
常温で4−(6−ブロモヘキシルオキシ)フェニル4−{[6−(アクリロイルオキシ)ヘキシル]オキシ}ベンゾエート(合成例1中(1)で製造された化学式(5)の化合物。)(200mg)、{{[(4−ノルマルヘキシル−フェニル)ジアゼニル]−1−ナフチル}ジアゼニル}−4−フェノール(135mg)、KCO(150mg)及びBHT(5mg)をアセトン(20ml)に溶かした。反応混合物を70℃で一晩中攪拌した。次の日、塩化アンモニウム飽和水溶液を注いで反応を終結した後、エチルアセテート(50ml)で3回抽出(50mlX3)した。硫酸マグネシウムで水を除去し溶媒を蒸発させた後、カラムクロマトグラフィー(展開液はethylacetate/hexane=1/5)で精製して{{[(4−ノルマルヘキシル−フェニル−ジアジン)−1−ナフチル−ジアジン]−フェニルオキシ}6−ヘキシルオキシ}4−フェニル、4−{[6−(アクリロイルオキシ)ヘキシル]オキシ}ベンゾエート(化学式(II)の化合物)(300mg)を得た。
[合成例3]
【0100】
(1)4−(6−アクリロイルオキシ−ヘキシルオキシ)−ベンゾ酸4−(5−ブロモ−フェニルオキシ)−フェニルエステルの合成
上記合成例1の(1)で最初の段階のハイドロキノンとの反応で、1,6−ジブロモヘキサンの代わりに1,5−ジブロモペンタンを使用したことを除いては、合成例1の(1)のような方法で4−(6−アクリロイルオキシ−ヘキシルオキシ)−ベンゾ酸4−(5−ブロモ−フェニルオキシ)−フェニルエステルを合成した。
【0101】
(2){{[(4−フェニル−ジアジン)−1−ナフチル−ジアジン]−フェニルオキシ}6−ペンチルオキシ}4−フェニル4−{[6−(アクリロイルオキシ)ヘキシル]オキシ}ベンゾエート(化学式(III)の化合物)の合成
【化24】

【0102】
常温でディスパルスオレンジ(disperse orange)13 147mg、KCO155.43mgをアセトニトリル30mlに溶かした後、約15分間攪拌した。その後、これに4−(6−アクリロイルオキシ−ヘキシルオキシ)−ベンゾ酸4−(5−ブロモ−フェニルオキシ)−フェニルエステル(合成例3の(1)で合成)(200mg)とBHT(33.04mg)をさらに投入した後、18時間沸かした。上記から得られた反応混合物を中和させるためNHCl飽和水溶液で2回洗浄し、有機層に残っている塩形態の残留物を除去するため飽和されたNaCl水溶液で有機溶液層を1回洗浄する。有機層を乾燥した後、カラム(10:1、ヘキサン:EtOAc)で分離して上記化学式(III)の化合物(221mg、歩留まり73%)を得た。
[実施例1]
【0103】
カラーフィルタアレイ基板の製造
上記合成例1で製造された二色性染料を含むカラーフィルタ層形成組成物を 使用してガラス板にカラーフィルタ層を形成した。
【0104】
ガラス板基材に2重量%の配向層形成溶液(感光性作用基としてメトキシシンナメート(MPN−Ci)を側枝として有しているポリアクリレート2重量%をシクロペンタノン(CPO)98重量%に溶かして使用)を1500rpmで30秒間厚さが1000Åになるようスピンコーティングした後、80℃で1分30秒間加熱してコーティング膜の内部の溶媒を除去した。露光は200mW/cmの強さの高圧水銀灯を光源とし、Moxtek社のワイヤ−グリッド(wire−grid)ポラライザーを用いてフィルムの偏光されたUVが出るようにしてコーティングされた膜に5秒間照射して配向を付与した。
【0105】
上記形成された配向層上に二色性染料を含むカラーフィルタ層形成組成物をコーティングしてカラーフィルタアレイ基板を製造した。
【0106】
カラーフィルタ形成組成物は、合成例1で製造された二色性染料とMerck社の反応性液晶RMM17TMを5:95の重量比に混合してクロロホルムに溶解させ20重量%の溶液に製造したものを使用した。上記反応性液晶RMM17TM自体に硬化剤5重量%が含まれているため、上記組成物に別途の硬化剤は添加しない。
【0107】
上記製造されたカラーフィルタ形成組成物をスピンコーティング方法により上記形成された配向膜上に乾燥後の厚さが1μmになるようコーティングした後、50℃で1分間乾燥して液晶分子が配向されるようにした。配向されたフィルムは200mW/cmの強さの高圧水銀灯を光源とする非偏光UVを5秒間照射して液晶の配向状態を固定してカラーフィルタアレイ基板を製造した。
[実施例2]
【0108】
合成例1で製造された二色性染料の代わりに合成例2で製造された二色性染料を 使用することを除いては、実施例1と同じ方法でカラーフィルタアレイ基板を製造した。
[実施例3]
【0109】
合成例1で製造された二色性染料の代わりに合成例3で製造された二色性染料を 使用することを除いては、実施例1と同じ方法でカラーフィルタアレイ基板を製造した。
[比較例1]
【0110】
顔料分散型カラーレジスト(R、G、B)(レッド顔料としてはSH2 410R(登録商標)(エルジー化学株式会社)、グリーン顔料としてはSH2 310G(登録商標)(エルジー化学株式会社)、ブルー顔料としてはSH2 210R(登録商標)(エルジー化学株式会社)使用)をそれぞれ使用してガラス基板上にスピンコーティング法で乾燥後の厚さが1μmになるようコーティングした後、予備焼成として90℃のホットプレートで2分間乾燥した。その後、きれいなオーブンで230℃、1時間の本焼成を実施した後、200mW/cmの強さの高圧水銀灯を光源とするUVに5秒間露光してカラーフィルタ層を形成した。
[試験例1]
【0111】
明暗比の比較
カラーフィルタの明暗比は、実施例1〜3及び比較例1で製造されたカラーフィルタアレイ基板を2つの偏光子の間で偏光子が水平な時に測定した輝度値/2つの偏光子が直交する時に測定した輝度値の比率であり、下記の表1にその結果を表した。
【0112】
【表1】

【0113】
上記表1に表した通り、本発明の実施例1〜3のカラーフィルタアレイ基板は、直交偏光子の間で低い輝度値を示し、180以上の明暗比を示すが、比較例1の顔料分散型カラーレジスト(R、G、B)を用いたカラーフィルタの場合、顔料の粒子の大きさにより偏光度が低下し、直交偏光子の間で輝度値が増加して低い明暗比を表すことが確認できた。
[試験例2]
【0114】
偏光度の比較
上記の方法でガラス基板上に光−配列された二色性液晶層(カラーフィルタ層)を有するカラーフィルタの偏光度と透過度をそれぞれの染料が有する波長で測定した。波長λ最大=450nmで測定した実施例1のカラーフィルタは、偏光度88.0%、透過度31.7%であった。波長λ最大=450nmで測定した実施例2のカラーフィルタは偏光度76.5%、透過度39.5%であった。波長λ最大=442nmで測定した実施例3のカラーフィルタは偏光度87.9%、透過度47.7%であった。
【0115】
一方、顔料分散型カラーレジスト(R、G、B)を用いた比較例のカラーフィルタは、実施例1〜3のように特定の方向に顔料が配向されないため、特定の方向に対する偏光特性を示さないため、全ての波長で偏光度は0%であった。
【図面の簡単な説明】
【0116】
【図1】本発明の一具現による基材にカラーフィルタ層が形成されたカラーフィルタアレイ基板の側断面図である。
【図2】本発明の一具現による基材に形成された配向層及び配向層上に形成されたカラーフィルタ層を含むカラーフィルタアレイ基板の側断面図である。
【図3】本発明の一具現によるカラーフィルタアレイ基板を含む液晶ディスプレイの側断面図である。
【符号の説明】
【0117】
10 下部偏光板
20、70 基板
30 下部配向膜
40 液晶
50 電極
60 カラーフィルタアレイ基板
100 基材
101 カラーフィルタ層
102 ブラックマトリックス
103 配向膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
R1−L1−M−L2−Dの構造を有する二色性染料
(但し、前記式においてDは二色性構造、Mは液晶性構造、R1は末端反応性作用基であり、L1及びL2はR1、M及びDを連結する連結構造である。)
【請求項2】
前記二色性構造Dは、アゾ系、アントラキノン系、アゾメチン系、インジゴ系、チオインジゴ系、シアニン系、インダン系、アズレン系、ペリレン系、フタロペリン系及びアジン系染料で構成されるグループから選択されることを特徴とする請求項1に記載の二色性染料。
【請求項3】
前記アゾ系染料の二色性構造は、
【化1】

(前記式において、R1〜16は置換基として水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチルのようなC1−C20の直鎖または分岐鎖のアルキル基、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードのようなハロゲン原子, C1−C20アルコキシ基、C1−C20脂肪族基、C1−C20脂肪族アミノ基、C1−C20脂肪族イミノ基、C1−C20脂肪族アルキルイミノ基、C6−C20アリール基、C5−C20ヘテロ環基、シアノ基、C1−C20カルボキシル基、カルバモイル基、C1−C20脂肪族オキシカルボニル基、C6−C20アリールオキシカルボニル基、C1−C20アシル基、ヒドロキシ基、C1−C20脂肪族オキシ基、C6−C20アリールオキシ基、C1−C20アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、C5−C20ヘテロ環オキシ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルオキシ基、N−C1−C20アルキルアシルアミノ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルアミノ基、C6−C20アリールオキシカルボニルアミノ基、C1−C20脂肪族スルホニルアミノ基、C5−C20アリールスルホニルアミノ基、C1−C20脂肪族チオ基、C6−C20アリールチオ基、C1−C20脂肪族スルホニル基、C6−C20アリールスルホニル基、スルファモイル基、スルホ基、またはイミド基から選択され、R5とR6或いはR7とR8は共に連結されてフェニル基を形成できる。)で構成されるグループから選択されることを特徴とする請求項2に記載の二色性染料。
【請求項4】
前記アントラキノン系染料の二色性構造は、
【化2】

(前記式において、R1〜は置換基として水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチルのようなC1−C20の直鎖または分岐鎖のアルキル基、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードのようなハロゲン原子、C1−C20アルコキシ基、C1−C20脂肪族基、C1−C20脂肪族アミノ基、C1−C20脂肪族イミノ基、C1−C20脂肪族アルキルイミノ基、C6−C20アリール基、C5−C20ヘテロ環基、シアノ基、C1−C20カルボキシル基、カルバモイル基、C1−C20脂肪族オキシカルボニル基、C6−C20アリールオキシカルボニル基、C1−C20アシル基、ヒドロキシ基、C1−C20脂肪族オキシ基、C6−C20アリールオキシ基、C1−C20アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、C5−C20ヘテロ環オキシ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルオキシ基、N−C1−C20アルキルアシルアミノ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルアミノ基、C6−C20アリールオキシカルボニルアミノ基、C1−C20脂肪族スルホニルアミノ基、C5−C20アリールスルホニルアミノ基、C1−C20脂肪族チオ基、C6−C20アリールチオ基、C1−C20脂肪族スルホニル基、C6−C20アリールスルホニル基、スルファモイル基、スルホ基、
【化3】

(但し、式中R7は前記R1−R6で定義した通りである。)及びイミド基で構成されるグループから選択される。)で構成されるグループから選択されることを特徴とする請求項2に記載の二色性染料。
【請求項5】
前記アゾメチン系染料の二色性構造は、
【化4】

(前記式において、R1〜R12は置換基として水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチルのようなC1−C20の直鎖または分岐鎖のアルキル基、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードのようなハロゲン原子、C1−C20アルコキシ基、C1−C20脂肪族基、C1−C20脂肪族アミノ基、C1−C20脂肪族イミノ基、C1−C20脂肪族アルキルイミノ基、C6−C20アリール基、C5−C20ヘテロ環基、シアノ基、C1−C20カルボキシル基、カルバモイル基、C1−C20脂肪族オキシカルボニル基、C6−C20アリールオキシカルボニル基、C1−C20アシル基、ヒドロキシ基、C1−C20脂肪族オキシ基、C6−C20アリールオキシ基、C1−C20アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、C5−C20ヘテロ環オキシ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルオキシ基、N−C1−C20アルキルアシルアミノ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルアミノ基、C6−C20アリールオキシカルボニルアミノ基、C1−C20脂肪族スルホニルアミノ基、C5−C20アリールスルホニルアミノ基、C1−C20脂肪族チオ基、C6−C20アリールチオ基、C1−C20脂肪族スルホニル基、C6−C20アリールスルホニル基、スルファモイル基、スルホ基、またはイミド基から選択される。)で構成されるグループから選択されることを特徴とす請求項2に記載の二色性染料。
【請求項6】
前記インジゴ系及びチオインジゴ系染料の二色性構造は、
【化5】

(前記式において、R1〜R14は置換基として水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチルのようなC1−C20の直鎖または分岐鎖のアルキル基、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードのようなハロゲン原子、C1−C20アルコキシ基、C1−C20脂肪族基、C1−C20脂肪族アミノ基、C1−C20脂肪族イミノ基、C1−C20脂肪族アルキルイミノ基、C6−C20アリール基、C5−C20ヘテロ環基、シアノ基、C1−C20カルボキシル基、カルバモイル基、C1−C20脂肪族オキシカルボニル基、C6−C20アリールオキシカルボニル基、C1−C20アシル基、ヒドロキシ基、C1−C20脂肪族オキシ基、C6−C20アリールオキシ基、C1−C20アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、C5−C20ヘテロ環オキシ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルオキシ基、N−C1−C20アルキルアシルアミノ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルアミノ基、C6−C20アリールオキシカルボニルアミノ基、C1−C20脂肪族スルホニルアミノ基、C5−C20アリールスルホニルアミノ基、C1−C20脂肪族チオ基、C6−C20アリールチオ基、C1−C20脂肪族スルホニル基、C6−C20アリールスルホニル基、スルファモイル基、スルホ基、またはイミド基から選択される。)で構成されるグループから選択されることを特徴とする請求項2に記載の二色性染料。
【請求項7】
前記シアニン系染料の二色性構造は、
【化6】

であることを特徴とする請求項2に記載の二色性染料。
【請求項8】
前記インダン系染料の二色性構造は、
【化7】

(前記式において、R1〜R2は置換基として水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチルのようなC1−C20の直鎖または分岐鎖のアルキル基、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードのようなハロゲン原子、C1−C20アルコキシ基、C1−C20脂肪族基、C1−C20脂肪族アミノ基、C1−C20脂肪族イミノ基、C1−C20脂肪族アルキルイミノ基、C6−C20アリール基、C5−C20ヘテロ環基、シアノ基、C1−C20カルボキシル基、カルバモイル基、C1−C20脂肪族オキシカルボニル基、C6−C20アリールオキシカルボニル基、C1−C20アシル基、ヒドロキシ基、C1−C20脂肪族オキシ基、C6−C20アリールオキシ基、C1−C20アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、C5−C20ヘテロ環オキシ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルオキシ基、N−C1−C20アルキルアシルアミノ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルアミノ基、C6−C20アリールオキシカルボニルアミノ基、C1−C20脂肪族スルホニルアミノ基、C5−C20アリールスルホニルアミノ基、C1−C20脂肪族チオ基、C6−C20アリールチオ基、C1−C20脂肪族スルホニル基、C6−C20アリールスルホニル基、スルファモイル基、スルホ基、またはイミド基から選択される。)で構成されるグループから選択されることを特徴とする請求項2に記載の二色性染料。
【請求項9】
前記アズレン系染料の二色性構造は、
【化8】

(前記式において、R1〜R10は置換基として水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチルのようなC1−C20の直鎖または分岐鎖のアルキル基、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードのようなハロゲン原子、C1−C20アルコキシ基、C1−C20脂肪族基、C1−C20脂肪族アミノ基、C1−C20脂肪族イミノ基、C1−C20脂肪族アルキルイミノ基、C6−C20アリール基、C5−C20ヘテロ環基、シアノ基、C1−C20カルボキシル基、カルバモイル基、C1−C20脂肪族オキシカルボニル基、C6−C20アリールオキシカルボニル基、C1−C20アシル基、ヒドロキシ基、C1−C20脂肪族オキシ基、C6−C20アリールオキシ基、C1−C20アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、C5−C20ヘテロ環オキシ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルオキシ基、N−C1−C20アルキルアシルアミノ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルアミノ基、C6−C20アリールオキシカルボニルアミノ基、C1−C20脂肪族スルホニルアミノ基、C5−C20アリールスルホニルアミノ基、C1−C20脂肪族チオ基、C6−C20アリールチオ基、C1−C20脂肪族スルホニル基、C6−C20アリールスルホニル基、スルファモイル基、スルホ基、またはイミド基から選択される。)で構成されるグループから選択されることを特徴とする請求項2に記載の二色性染料。
【請求項10】
前記ペリレン系染料の二色性構造は、
【化9】

(前記式において、R1〜R8は置換基として水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチルのようなC1−C20の直鎖または分岐鎖のアルキル基、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードのようなハロゲン原子、C1−C20アルコキシ基、C1−C20脂肪族基、C1−C20脂肪族アミノ基、C1−C20脂肪族イミノ基、C1−C20脂肪族アルキルイミノ基、C6−C20アリール基、C5−C20ヘテロ環基、シアノ基、C1−C20カルボキシル基、カルバモイル基、C1−C20脂肪族オキシカルボニル基、C6−C20アリールオキシカルボニル基、C1−C20アシル基、ヒドロキシ基、C1−C20脂肪族オキシ基、C6−C20アリールオキシ基、C1−C20アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、C5−C20ヘテロ環オキシ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルオキシ基、N−C1−C20アルキルアシルアミノ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルアミノ基、C6−C20アリールオキシカルボニルアミノ基、C1−C20脂肪族スルホニルアミノ基、C5−C20アリールスルホニルアミノ基、C1−C20脂肪族チオ基、C6−C20アリールチオ基、C1−C20脂肪族スルホニル基、C6−C20アリールスルホニル基、スルファモイル基、スルホ基、またはイミド基から選択される。)で構成されるグループから選択されることを特徴とする 請求項2に記載の二色性染料。
【請求項11】
前記フタロペリン系染料の二色性構造は、
【化10】

(前記式において、R1〜R8は置換基として水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチルのようなC1−C20の直鎖または分岐鎖のアルキル基、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードのようなハロゲン原子、C1−C20アルコキシ基、C1−C20脂肪族基、C1−C20脂肪族アミノ基、C1−C20脂肪族イミノ基、C1−C20脂肪族アルキルイミノ基、C6−C20アリール基、C5−C20ヘテロ環基、シアノ基、C1−C20カルボキシル基、カルバモイル基、C1−C20脂肪族オキシカルボニル基、C6−C20アリールオキシカルボニル基、C1−C20アシル基、ヒドロキシ基、C1−C20脂肪族オキシ基、C6−C20アリールオキシ基、C1−C20アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、C5−C20ヘテロ環オキシ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルオキシ基、N−C1−C20アルキルアシルアミノ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルアミノ基、C6−C20アリールオキシカルボニルアミノ基、C1−C20脂肪族スルホニルアミノ基、C5−C20アリールスルホニルアミノ基、C1−C20脂肪族チオ基、C6−C20アリールチオ基、C1−C20脂肪族スルホニル基、C6−C20アリールスルホニル基、スルファモイル基、スルホ基、またはイミド基から選択される。)で構成されるグループから選択されることを特徴とする 請求項2に記載の二色性染料。
【請求項12】
前記アジン系染料の二色性構造は、
【化11】

(前記式において、R1〜R12は置換基として水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチルのようなC1−C20の直鎖または分岐鎖のアルキル基、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードのようなハロゲン原子、C1−C20アルコキシ基、C1−C20脂肪族基、C1−C20脂肪族アミノ基、C1−C20脂肪族イミノ基、C1−C20脂肪族アルキルイミノ基、C6−C20アリール基、C5−C20ヘテロ環基、シアノ基、C1−C20カルボキシル基、カルバモイル基、C1−C20脂肪族オキシカルボニル基、C6−C20アリールオキシカルボニル基、C1−C20アシル基、ヒドロキシ基、C1−C20脂肪族オキシ基、C6−C20アリールオキシ基、C1−C20アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、C5−C20ヘテロ環オキシ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルオキシ基、N−C1−C20アルキルアシルアミノ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルアミノ基、C6−C20アリールオキシカルボニルアミノ基、C1−C20脂肪族スルホニルアミノ基、C5−C20アリールスルホニルアミノ基、C1−C20脂肪族チオ基、C6−C20アリールチオ基、C1−C20脂肪族スルホニル基、C6−C20アリールスルホニル基、スルファモイル基、スルホ基、またはイミド基から選択される。)で構成されるグループから選択されることを特徴とする 請求項2に記載の二色性染料。
【請求項13】
前記二色性構造Dは、それ自体が液晶性を有することを特徴とする請求項1に記載の二色性染料。
【請求項14】
前記液晶性構造Mは、
【化12】

(前記式において、Zは−COO−、−OCO−、−CHCH−、−CH=CH−、−C≡C−または単一結合で、R1〜R12は置換基として水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチルのような炭素数1〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードのようなハロゲン原子、C1−C20アルコキシ基、C1−C20脂肪族基、C1−C20脂肪族アミノ基、C1−C20脂肪族イミノ基、C1−C20脂肪族アルキルイミノ基、C6−C20アリール基、C5−C20ヘテロ環基、シアノ基、C1−C20カルボキシル基、カルバモイル基、C1−C20脂肪族オキシカルボニル基、C6−C20アリールオキシカルボニル基、C1−C20アシル基、ヒドロキシ基、C1−C20脂肪族オキシ基、C6−C20アリールオキシ基、C1−C20アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、C5−C20ヘテロ環オキシ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルオキシ基、N−C1−C20アルキルアシルアミノ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルアミノ基、C6−C20アリールオキシカルボニルアミノ基、C1−C20脂肪族スルホニルアミノ基、C5−C20アリールスルホニルアミノ基、C1−C20脂肪族チオ基、C6−C20アリールチオ基、C1−C20脂肪族スルホニル基、C6−C20アリールスルホニル基、スルファモイル基、スルホ基及びイミド基で構成されるグループから選択される。)で構成されるグループから選択されることを特徴とする 請求項1に記載の二色性染料。
【請求項15】
前記末端反応性作用基(R1)は、
【化13】

で構成されるグループから選択されることを特徴とする請求項1に記載の二色性染料。
【請求項16】
前記二色性染料は、末端反応性作用基(R1)と連結構造(L1)が結合されない二色性染料構造の他の末端に末端作用基(R2)と連結構造(L3)をさらに含むR1−L1−M−L2−D−L3−R2構造であることを特徴とする請求項1に記載の二色性染料。
【請求項17】
前記末端作用基(R2)は、
【化14】

で構成されるグループから選択された反応性作用基であるか、或いはC1−C20アルキル、C1−C20アルコキシ及びシクロヘキシル基で構成されるグループから選択された非反応性作用基であることを特徴とする請求項16に記載の二色性染料。
【請求項18】
前記連結構造L1、L2、L3は同じか異なることができ、それぞれ独立し

【化15】

(但し、式中nは1−12の整数である)で構成されるグループから選択されることを特徴とする請求項1または16に記載の二色性染料。
【請求項19】
請求項1乃至17のいずれか一項の二色性染料1−98.85重量部及びその他の添加剤0.15−5重量部を含んでなるカラーフィルタ層形成組成物。
【請求項20】
さらに硬化性液晶化合物を最大95重量部含むことを特徴とする請求項19に記載のカラーフィルタ層形成組成物。
【請求項21】
前記硬化性液晶化合物は、アクリレート基を有するエステル化合物であることを特徴とする請求項20に記載のカラーフィルタ層形成組成物。
【請求項22】
前記硬化性液晶化合物は、下記の化学式(a)乃至(d)から選択された少なくとも一種であることを特徴とする請求項20に記載の光学素子形成組成物。
P−S−M’−R(a)
P1−S1−M’−S1−P1(b)
【化16】

(但し、前記化学式(a)−(d)でP−P4硬化性作用基は同じか異なることができ、
【化17】

で構成されるグループからそれぞれ独立して選択され、
連結構造S−S4は同じか異なることができ、それぞれ独立して
【化18】

(式中で、nは1乃至12の整数である。)で構成されるグループから選択され、
液晶性構造(M’)は、
【化19】

(前記式において、Zは−COO−、−OCO−、−CHCH−、−CH=CH−、−C≡C−または単一結合で、R1〜R12は置換基として水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチルのような炭素数1〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基、フルオロ、クロロ、ブロモ或いはヨードのようなハロゲン原子、C1−C20アルコキシ基、C1−C20脂肪族基、C1−C20脂肪族アミノ基、C1−C20脂肪族イミノ基、C1−C20脂肪族アルキルイミノ基、C6−C20アリール基、C5−C20ヘテロ環基、シアノ基、C1−C20カルボキシル基、カルバモイル基、C1−C20脂肪族オキシカルボニル基、C6−C20アリールオキシカルボニル基、C1−C20アシル基、ヒドロキシ基、C1−C20脂肪族オキシ基、C6−C20アリールオキシ基、C1−C20アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、C5−C20ヘテロ環オキシ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルオキシ基、N−C1−C20アルキルアシルアミノ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、C1−C20脂肪族オキシカルボニルアミノ基、C6−C20アリールオキシカルボニルアミノ基、C1−C20脂肪族スルホニルアミノ基、C5−C20アリールスルホニルアミノ基、C1−C20脂肪族チオ基、C6−C20アリールチオ基、C1−C20脂肪族スルホニル基、C6−C20アリールスルホニル基、スルファモイル基、スルホ基、またはイミド基から選択される。)で構成されるグループから選択され、
末端基R’はH、F、Cl、Br、I、CN、SCN、SFH、NO、または メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチルのような炭素数1〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基、C1−C20アルコキシ基、C1−C20脂肪族基で構成されるグループから選択される。)
【請求項23】
前記硬化性液晶化合物は、下記の化学式(1)乃至(4)の化合物で構成されるグループから選択された少なくとも一種以上であることを特徴とする請求項20に記載の光学素子形成組成物。
【化20】

【請求項24】
さらに硬化剤を1−10重量部含むことを特徴とする請求項19に記載のカラーフィルタ層形成組成物。
【請求項25】
請求項19ないし24のいずれか1項のカラーフィルタ層形成組成物で形成されたカラーフィルタ層を含むカラーフィルタアレイ基板。
【請求項26】
配向性を有する基材と、基材上に請求項19ないし24のいずれか1項のカラーフィルタ層形成組成物で形成されたカラーフィルタ層とを含んでなることを特徴とする請求項25に記載のカラーフィルタアレイ基板。
【請求項27】
基材、基材上の配向膜及び配向膜上に請求項19ないし24のいずれか1項のカラーフィルタ層形成組成物で形成されたカラーフィルタ層を含んでなることを特徴とする請求項25に記載のカラーフィルタアレイ基板。
【請求項28】
前記配向膜は、アゾ系列の化合物、ポリイミド、ポリアミド、けい皮酸のエステル及びアミック酸で構成されるグループから選択された一種以上の物質で形成されることを特徴とする請求項27に記載のカラーフィルタアレイ基板。
【請求項29】
前記カラーフィルタ層は、乾燥塗膜の厚さが0.1−10ミクロンになるようコーティングされることを特徴とする請求項26または27に記載のカラーフィルタアレイ基板。
【請求項30】
前記カラーフィルタ層は、マスク法、インクジェット法、放射−コーティング、ブレードコーティング、キャスティングコーティング、インクジェットコーティングまたはロールコーティングで形成されることを特徴とする請求項26または27に記載のカラーフィルタアレイ基板。
【請求項31】
請求項25ないし27のいずれか1項のカラーフィルタアレイ基板を含む液晶ディスプレイ。
【請求項32】
前記液晶ディスプレイは、別途の偏光板及び/または配向膜を必要としないことを特徴とする請求項31に記載の液晶ディスプレイ。
【請求項33】
上部層から、上部基板、請求項25ないし27のいずれか1項のカラーフィルタアレイ基板、電極、液晶、下部配向膜、下部基板及び下部偏光板に積層された液晶ディスプレイ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2009−538958(P2009−538958A)
【公表日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−513072(P2009−513072)
【出願日】平成19年11月23日(2007.11.23)
【国際出願番号】PCT/KR2007/005963
【国際公開番号】WO2008/063033
【国際公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【出願人】(500239823)エルジー・ケム・リミテッド (1,221)
【Fターム(参考)】