説明

カートリッジ用フィルタ、カートリッジ、カートリッジにおけるフィルタの使用方法、および、医学的措置のための薬液調製システム

この発明は、フィルタ(23,24)、微粒材料(20)を収容するカートリッジ(9)、薬液を調製するためのフィルタの使用方法、および、薬液調製システムに関する。フィルタは、液が前記フィルタ、したがって、前記カートリッジを通過させるが、微粒材料の通過を阻止することを目的とするとともに、前記フィルタは、液をフィルタの濾過方向(X)に向かって通過させ、フィルタが、第1の延出部(31)と、フィルタの濾過方向(X)および前記第1の延出部(31)に実質的に直角をなす少なくとも1つのスリット状の開口(30)と、を含み、前記第2の延出部が、第1の延出部よりも著しく短い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景および従来技術
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】EP-B‐278100 この発明は、微粒材料を含むカートリッジ用のフィルタに関し、このフィルタは、液体がフィルタ、したがって、カートリッジを通過することを許容するが、前記微粒材料の通過を阻止することを意図しており、フィルタは、液体がフィルタをフィルタの濾過方向に通過することを可能にする。この発明はまた、微粒材料を含んで配置されるカートリッジに関し、カートリッジは、以下のもの、すなわち、微粒材料を収容する内部スペース、薬液を前記内部スペースに導入するように配置された導入口、薬液を前記内部スペースから射出するように配置された導出口、前記導出口設けられた少なくとも1つの第1のフィルタであって、前記薬液を前記フルタを通して通過させるが、前記微粒材料の通過は阻止する前記フィルタとを有し、前記フィルタは、薬液をフィルタの濾過方向に向かって通過させることができる。更に、この発明は、微粒材料を含むカートリッジ内のフィルタの利用方法にも関連しており、カートリッジは、以下のもの、すなわち、微粒材料を収容する内部スペース、すなわち、微粒材料を収容する内部スペース、液体を前記内部スペースに導入するように配置された導入口、薬液を前記内部スペースから射出するように配置された導出口、前記導出口設けられた少なくとも1つの第1のフィルタであって、前記薬液を前記フルタを通して通過させるが、前記微粒材料の通過は阻止する前記フィルタとを有し、前記フィルタは、薬液をフィルタの濾過方向に向かって通過させることができる。この発明はまた、医学的措置のために薬液を調製するシステムにも関連する。
【0003】
透析設備においては、透析液に異なる物質を供給するカートリッジを利用することが知られている。例えば、EP-B278,100を参照されたい。カートリッジに含まれる微粒材料は、重炭酸ナトリウム(sodium bicarbonate)、塩化ナトリウム(sodium chloride)およびその他の塩類のような透析液に供給しようとするさまざまな物質を含むことができる。使用する場合には、透析液はカートリッジを通過して流れ、微粒な物質は、連続して溶解されて透析液に加えられる。したがって、フィルタの一般的な目的は、透析液を、物質の溶解量と一緒に通過させつつも、微粒物質のいかなる粒子(particles)の通過をも阻止することである。もしも、透析液中に物質のそのような粒子が含まれていると、透析設備のポンプのような感受性の強いパーツが損傷を受ける可能性がある。
【0004】
そのようなカートリッジ内部において今日使用されるフィルタは、織成されたフィルタネットの形態をなすポリプロピレンのようなファイバ素材から製造される。そのようなフィルタは、可撓性であるから、自立性がない。したがって、このフィルタは、保持部材、例えば、保持プレートの形態をなす保持部材によって保持されなければならない。このフィルタは、保持プレートに隣り合う位置において保持プレートにマウントされており、フィルタと保持プレートは、カートリッジ中にマウントすることができる共通ユニットを形成する。そのようなフィルタユニットの製造は、比較的複雑で高価である。その理由は、これを製造するには、織成フィルタの製造、保持プレートの製造、および、フィルタとプレートの相互接合という別のステップを含むからである。更には、そのようなフィルタのために正確に所望される浸透性を獲得することは困難である。特に、浸透性がしばしば高すぎるので、カートリッジ中に含まれる微粒材料のチャンネルが形成されるリスクを含んでいる。
【0005】
今日使用されているカートリッジに関して起こりうる他の問題は、カートリッジが実際に使用される前に、微粒材料が、導入口および導出口を通過してカートリッジから、特に、最初の装薬作業中に導入口を介して逃散することである。この逃散のリスクを減少するために、フェルトのパッドまたは他の同様な多孔性部材が、導入口および導出口内に組み込まれる。特に、下からの装薬中に、導出口を経て導入口に組み込まれるフェルトパッドは重要である。この多孔性のフェルトパッドは、通常は、他のカートリッジ用の部材とは別の素材から製造されるが、これは、リサイクルの観点から不利である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明の目的は、微粒材料を含むカートリッジ用の改良されたフィルタを提供することである。特に、廉価に製造することができ、均一かつ高信頼性の浸透性を発揮するフィルタを意図している。
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明の概要
この目的は、フィルタが、少なくとも1つのスリット状の開口を含み、前記の開口は、第1の延出部と、フィルタの方向および前記第1の延出部に対し実質的に直角をなす第2の延出部を有し、前記第2の延出部は、第1の延出部よりも著しく短いという特徴によって最初に規定されるフィルタによって達成される。
【0008】
そのようなフィルタによって、単数または複数のスリット状の開口の均一な流れのエリアが保証される。第2の延出部よりも大きい最小のサイズを持つ微粒材料の任意の粒子は、フィルタの通過を有効に阻止され、したがってフィルタの下流側に配置されたコンポーネントに対するどのような損傷も生じることがない。カートリッジの導入口におけるそのようなフィルタは、フィルタに対する所望の圧力降下達成することができる。適切な圧力降下によって、微粒材料中のチャンネル形成を避けることができる。そのようなフィルタは、射出成形工程によって安価な態様で製造することができる点も指摘されるべきである。
【0009】
この発明の1具体例によれば、第2の延出部もまた、フィルタ方向におけるスリット状の開口の長さよりも著しく短い。この特徴によって、フィルタに一定の厚さを形成することが可能であり、フィルタの充分な強度が保証される。したがって、このフィルタは、自立性があり、フィルタに隣接して保持プレートを設けることを要しない。このこともまた、製造コストの低減に資する。
【0010】
この発明の別の具体例によれば、第2の延出部は、0.12mmに等しいかこれよりも小さく、好ましくは、0.10mmまたは0.08mmに等しいかこれよりも小さい。更に、第2の延出部は、0.02mmに等しいかこれよりも大きく、好ましくは、0.04mmに等しいかこれよりも大きい。1つの有利な具体例によれば、第2の延出部は、ほぼ、0.06mmである。
【0011】
この発明の別の具体例によれば、フィルタは、ポリプロピレンとポリカーボネートの1つを含むポリマー材料から製造される。
【0012】
この発明の別の具体例によれば、フィルタは、フィルタ部材を含み、スリット状の開口が前記フィルタ部材の内部に延出する。フィルタは、有利にも、フィルタ部材中を延出する複数のそのようなスリット状の開口を含む。そのようなフィルタ部材は、一つながりの部材に容易に成形されることができる。各スリット状開口の第1の延出部は、フィルタ部材の中心点に向かって径方向に延出することができ、星型の形態をなす複数のスリット状開口を提供する。
【0013】
この発明の別の具体例によれば、フィルタ部材は、実質的に扁平なディスクを備える。そのような形状は製造しやすく、カートリッジの導入口、導出口におけるフィルタ用に適切である。
【0014】
この発明の別の具体例によれば、フィルタ部材が、円錐形を備える。そのような円錐形は、カートリッジの導入口におけるフィルタ用に特に好適である。このフルタは次いで、カートリッジの取り付け可能なカバーにマウントすることができ、円錐形フィルタ部材のチップは、カートリッジの内部スペースから離れて面する。薬液は次いでスリット状の開口を通り、そして、フィルタ部材の円錐形外側表面を流れることができる。更に、フィルタは、フィルタ部材に接続され、カートリッジの内側壁と適切に接する周縁支持部分を含む。この周縁支持部は、したがって、有利にも、周縁面と、この周縁面から突出してカートリッジの内側壁と適切に接する複数の隆起部を含み、この周縁面と内側壁の間には、薄い間隙が形成されており、前記の間隙は、薬液のための別の通路を提供する。このようにして、カートリッジには常に充分な量の薬液が存在することが保証される。
【0015】
この発明の別の具体例によれば、スリット状の開口は、第1および第2の端部を備えており、スリット状開口の第2の延出部が、スリット状開口の一方の端部における最小値からスリット状開口の他方の端部における最大値へと拡大する。スリット状開口のそのような形状は、製造という観点から有利である。もしも、開口の第1の端部が、カートリッジの内側間隙に、したがってまた、微粒材料に対面するならば、微粒材料はカートリッジを離れることを有効に阻止される。しかしながら、たとえ、第2の端部が、微粒材料に対面しても、フィルタの適切な機能、すなわち、微粒材料がカートリッジを離れることを有効に阻止することは、有効に達成される。
【0016】
この発明の他の具体例によれば、フィルタは、第1および第2のディスクによって形成されるフィルタ部材を含み、これらのディスクは、互いに平行に、そして、スリット状開口を形成するスペースによって互いに別体に配列されている。有利なことには、このスペースは、両ディスク間に配置されるディスタンス部材によって形成され、各ディスタンス部材は、第2の延出部に対応する予定された高さを備える。更に、前記の各ディスタンス部材は、前記両ディスクの一方から延出する1つの突起を備えることができる。フィルタを通過する前記薬液の通路を提供するために、第1のディスクは、前記のスペースへの導入通路を形成する少なくとも1つのアパーチャを、第2のディスクは、前記スペースからの導出通路を形成する少なくとも1つのアパーチャを備えることができる。
【0017】
この発明の別の具体例によれば、フィルタは射出成形工程によって製造される。
【0018】
この目的はまた、フィルタが、第1の延出部と、フィルタの方向および第1の延出部に対して実質的に直角をなす少なくとも1つのスリット状開口を含み、前記第2の延出部は、前記第1の延出部よりも著しく短い点を特徴とする最初に規定されるカートリッジによって達成される。
【0019】
カートリッジの有利な複数の具体例が従属請求項24〜43に規定される。
【0020】
この目的は、また、第2のフィルタが、少なくとも1つのスリット状開口を含み、前記第2の延出部は、前記第1の延出部よりも著しく短い点を特徴とする最初に規定されるカートリッジによって達成される。
【0021】
カートリッジの有利な具体例が、従属請求項45〜60に規定される。
【0022】
更に、この目的はまた、そのようなカートリッジ内部におけるそのようなフィルタの使用方法によって達成され、前記使用方法は、前記の液体を、これが、微粒材料中を通過するようにカートリッジに供給し、それによって、微粒材料の少なくとも一部を溶解して溶液を形成するステップを含む。この溶液は透析液であって差し支えない。微粒材料は、炭酸水素塩(bicarbonate)および/または塩化ナトリウム(sodium chloride)を含むことができる。微粒材料もまた、洗浄剤(cleaning substance)を含むこができる。そのような洗浄剤を伴うカートリッジは、例えば、透析機械の清浄化に使用することができる。
【0023】
更に、この目的は、フィルタが、少なくとも1つのスリット状開口を備え、前記開口は、フィルタの濾過方向に対し実質的に直角をなす第1の延出部と、フィルタの濾過方向と第1の延出部に対し実質的に直角をなす第2の延出部を有し、前記第2の延出部は、前記第1の延出部よりも著しく短い点を特徴とする最初に規定されるシステムによって達成される。有利な具体例が、従属請求項66〜69に規定される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
発明のさまざまな具体例の詳細な説明
添付図面および以下に続くさまざまな具体例の記述によって、この発明を詳細に説明する。
【0025】
図1は、医学的措置のために薬液を調製するシステムを略示する。特にこのシステムは、血液透析処置を行うために透析薬液を調製することを目的に設計される。このシステムはまた、血液透析濾過および血液濾過に使用される。図1に開示されるシステムは、このように、透析設備の一部を構成する。
【0026】
このシステムは、液体、特に、透析液保持源1を含む。保持源1には、導入管2を介して液体が供給される。第1の液体導管3は、保持源1と連通して液体を第1の液体導管3に引き出す第1の端部4を有する。第1の液体導管3もまた、保持源1と連通して透析溶液を透析設備のような(図示しない)容器に移送する第2の端部5を有する。第2の液体導管6は、保持源1と連通する第1の端部7と、カートリッジ9の導入部と連通して、カートリッジ9の内側スペース10に保持源1から液体を導入して、濃縮溶液を作り出すための第2の端部8とを有する。第3の液体導管11は、カートリッジ9の導出部と連通する第1の端部12と、前記第1の端部4および前記第2の端部5の中間の混合ポイント13において第1の液体導管3と連通する第2の端部14とを有する。
【0027】
第3の液体導管11は、したがって、前記の濃縮溶液をカートリッジ9から第1の液体導管3に引き出して、保持源1から第1の液体導管3を通って導かれる液体と混合し、前記保持源に送る溶液を作り出す。この濃縮溶液は、ポンプ15によって、第3の液体導管11を通して移送される。この液体は、ポンプ16によって第1の液体導管3を通って前記保持源1から前記容器に移送される。弁18を含む1つの制御ループ17が設定されて、第1の液体導管3の液に移される濃縮溶液の量を制御する。
【0028】
カートリッジ9は、図2に関連して以下に説明する。開示した具体例においては、重炭酸ナトリウムが加えられる透析液の製造に言及される。重炭酸ナトリウム以外の他の物質、例えば、塩化ナトリウムその他の塩類も同様な態様で透析溶液に加えることができる点に注目すべきである。そこに含まれるシステム、カートリッジ、および諸コンポーネントが透析液以外の溶液の製造にも利用することができる点にもやはり注目すべきである。
【0029】
カートリッジ9は、内側スペース10に微粒材料20を含むように配置される。開示の具体例においては、微粒材料20は、重炭酸ナトリウムの粉末である。カートリッジ9は、内側スペース10に液を導入するように配置される導入部21を有する。開示される具体例では、導入部21が、第2の液体導管6に接続されこれと連通する。カートリッジ9もまた、内側スペース10から液を射出することができるように配置された導出部22を有する。開示された具体例では、導出部22が、濃縮溶液を射出する第3の液体導管11と接続されこれと連通する。
【0030】
導出部22には、第1のフィルタ23が配置されて、前記の液がフィルタ23を通過することを許容するが、微粒材料20がフィルタ23を通過することを阻止する。このフィルタ23は、フィルタの濾過の方向Xを規定し、液をこの濾過の方向Xに通過させる。カートリッジ9もまた、導入部21に配置された第2のフィルタ24を含み、液をフィルタ24を通過させるが、微粒材料20がフィルタ24を通過することを阻止する。第2のフィルタ24もまた、フィルタの濾過の方向Xを規定し、液が濾過の方向Xに通過することを許容する。この発明によれば、そのようなフィルタ23が、導出部22に設置される点にも注目すべきである。導入部21に第2のフィルタ24を設置することは好ましいが、そうしなければならないというものではない。
【0031】
図3に開示されたフィルタ23、24は、導入部21と導出部22のそれぞれの近傍において、内側スペース10の周縁に延出するショルダ25、26の形態をなすそれぞれの支持部材に固定されている。更に、それぞれの小さいショルダ27、28が、フィルタ23、24を越えた位置において内側スペース10の周縁に延出しており、ショルダ25、26のそれぞれの位置におけるフィルタ23、24のロックを可能にしている。
【0032】
フィルタ23、24は互いに同一形状であることが好ましい。フィルタ23、24の2つの異なる具体例が、図3〜7に関連して以下に説明される。
【0033】
図3〜5は、フィルタ23、24の第1の具体例が開示されている。フィルタ23、24は、主たる延出面を備える実質的に円形で扁平なディスク29の形状を備えるフィルタ要素を有する。ディスク29の厚さは、フィルタの構造の説明を簡単化するために図においては誇張されている点に注意すべきである。フィルタ23、24は、多数のスリット状の開口30を含む。そのような各開口30は、開口30の1つのために図3に線31で示す第1の延出部を有する。各開口30もまた、図3、図5に線32で示す第2の延出部を有する。第2の延出部32は、第1の延出部31に対して実質的に直角である。第2の延出部32も第1の延出部31も、フィルタの濾過方向Xに対して実質的に直角である。
【0034】
この発明によれば、第2の延出部32は、第1の延出部31よりも相当に短い。更には、第2の延出部32は、濾過方向におけるXにおけるスリット状の開口30の長さ33よりも著しく短い。例えば、長さ33は、第2の延出部32の10〜100倍であって差し支えない。特に、第2の延出部32は、0.12mm以下、好ましくは、0.10mm以下、0.08mm以下であってもよい。更に、第2の延出部32は、0.02mm以上、好ましくは、0.04mm以上である。好ましい具体例によれば、第2の延出部32は、約0.06mmである。
【0035】
ディスク29内を延出するスリット状の開口30は、図3〜図5に開示された具体例においては、第1の延出部31およびディスク29の中心点に関し径方向に延出して設けられている。しかしながら、スリット状の開口30はまた、別の方向に延出して設けられてもよく、例えば、ディスク29は、互いに対して平行に延出する複数のスリット状開口30を含むことができる。ディスク29は、ポリマー材料、例えば、ポリカーボネートまたはポリプロピレンで製造される。ディスク29は、前記ポリマー材料をディスク29の形状を備えるモールドキャビティ内に射出することによる射出成形法によって製造することができる。各スリット状開口30は、第1および第2の端部を有する。図5においては、第1の端部が、濾過方向Xに対して上流側の端部であり、第2の端部が下流側の端部である。図5からわかるように、スリット状開口32の第2の延出部は、スリット状開口30の上流側端部における最小値から、スリット状開口30の下流側端部の最大値まで増加する。スリット状開口のそのような形状は、ディスク29の射出成形に好都合である。この場合、フィルタ23、24のスリット状開口30が、特別な状況に応じて濾過方向Xに関して反対の態様で配置されてもよい点に注目すべきである。例えば、同じ場合に、フィルタ23、24の適切な機能に必要であるというわけではないが、スリット状開口30の最も狭い端部が微粒材料に面していれば有利である。
【0036】
フィルタ23、24は、ディスク29の一部として形成される周縁の可撓性エッジ部36を含む。このエッジ部36は、径方向内側に向かって可撓性であり、エッジ部36の径方向内側に延出する周縁方向の溝37を設けることによって形成される。したがって、可撓性エッジ部36は、フィルタ23、24が、ショルダ27、28を越えて、ショルダ25、26と接する位置に導入されるとき、径方向内側に湾曲される。ショルダ27、28を通過した後、可撓性エッジ部36は、弾力により図4に示される外側の位置に復帰する。
【0037】
図6、図7は、フィルタ23、24の第2の具体例を開示する。この具体例によるフィルタ23、24は、2つのディスクすなわち第1のディスク41と第2のディスク42を有するフィルタ要素を含んでいる。ディスク41、42は、ともに実質的に円形で実質的に扁平で、それぞれの主延出面を有する。ディスク41、42は、実質的に互いに平行に設けられ、多数のディスタンス部材43によって互いから分離されて配置されている。ディスタンス部材43は、ディスク41、42の一方の一部を形成し、一方から延出している。開示された具体例においては、ディスタンス部材が、第2のディスク42に形成されている。ディスタンス部材43のおかげで、ディスク41、42の間に合間44が形成される。ディスタンス部材43は、合間44の厚さを規定する所定の高さを有する。
【0038】
第2の具体例においては、フィルタの濾過の方向Xが第1の具体例とは対照的にディスク41、42と平行して延出する。スリット状の開口30は、合間44によって形成されている。したがって、第2の延出部32は、各ディスタンス部材53の高さに対応する。
【0039】
第1のディスク41は、第1のディスク41を貫通して延出し、合間44からの導出路を形成する多数のアパーチャ46を含んでいる。第2のディスク44もまた、合間44への導入路を形成する多数のアパーチャ47を含む。第1のディスク41のアパーチャ46は、それらが、第2のディスク42のどのアパーチャ47とも向き合って配置されることがないように設けられている。もっと正確にいえば、アパーチャ47は、径方向内方のリングと径方向外方のリングに沿って配置されており、これに対しアパーチャ46は、前記内方リングと外方リングの間の中間位置のリングに沿って配置されている(図6参照)。アパーチャ46、47もまた、上に開示した位置以外の位置に配置することも可能である点に注目すべきである。
【0040】
フィルタ23、24を通過する液は、したがって、アパーチャ47の1つを経由して合間44に進入し、第1のディスク41のアパーチャ46の1つを通過して、合間44を濾過方向Xの方向に向かって流れ、フィルタ23、24から射出されるであろう。液は、前記の外方リングにある1つのアパーチャまたは前記内方リングに沿う1つのアパーチャから前記中間のリングに沿う1つのアパーチャに向かって流れることができるので、第2の具体例における流れの方向は、ディスク41、42の主延出部に平行な1つの面内の全方向を含む。これは、図7において、双方向矢印Xによって示されている。
【0041】
ディスタンス部材43は、前記内方リングに沿うアパーチャ47の間、および、前記外方リングに沿うアパーチャ47の間に配置されている。もっと正確にいえば、ディスタンス部材43は、前記内方および外方リングに沿う隣り合うアパーチャの各対の間に配置される。
【0042】
第1のディスク41もまた、第2のディスク42の中心突起49を受け入れるように配置された中心キャビティ48を含んでいる。キャビティ48と突起49とによって、第2のディスク42は、第1のディスク41の内部に固定的に配置されることができる。
【0043】
図8は、第3の具体例による第2のフィルタ24を備えるカートリッジ9を開示している。この第2のフィルタ24は、液が第2のフィルタ24を通過することを許容するが、微粒材料20が第2のフィルタ24を通過することを阻止するように導入部21に設けられている。カートリッジに関連するフィルタ24のサイズは、図8に示すものとは異なっても差し支えない点が指摘される。有利なことに、第2のフィルタ24は、カートリッジに対して、図8に示すよりは相当に小さい。
【0044】
この場合も、第2のフィルタ24は、フィルタの濾過の方向Xを規定しており、液が濾過方向Xの向きにフィルタ24を通過することを許容する。第3の具体例による第2のフィルタ24は、図9、図10に詳細に開示されている。第2のフィルタ24は、円錐形状を呈するフィルタ要素29´を含んでいる。このフィルタ要素29´は、比較的薄く、第1の具体例に示されるディスクの材料の厚さ対応する厚さを備えている。フィルタ要素29´は、したがって、カートリッジ9の内側スペースと対面する円錐形状の内側表面と、逆の円錐形外側表面を備えている。複数のスリット状開口30が、フィルタ要素29´を貫通して延出している。各スリット状開口30の第1の延出部31は、フィルタ要素29´の中心点に向かって径方向に延出しており、他方、第2の延出部32は、接線方向に延出している。第1の延出部31と第2の延出部32の寸法は実質的に第1の具体例と同じである。材料の厚さは、実質的に第1の具体例と同じであるから、第1の具体例における長さ33と同じである。これについては図5を参照されたい。
【0045】
第3の具体例による第2のフィルタ24もまた、フィルタ要素29´の下端部に接続される周縁支持部60を含む。この周縁支持部60は、周縁面61を有し、周縁面61から突出するとともに、互いに殆ど平行に長手方向に延出する複数の長手方向隆起部62を含んでいる。この周縁面61は、殆ど円筒形であるか、僅かに円錐形であり前記周縁面は、フィルタ要素29´に向かって小さな円錐角で多少傾斜している。周縁支持部60は、カートリッジ9の内側壁64と隣り合う。もっと正確にいえば、長手方向の隆起部62は、周縁面61と内側壁64の間に狭い間隙65形成されるようにカートリッジ9の内側壁64と隣り合う。隆起部62によって複数の間隙部分に分割される間隙65は、液のための別の通路を提供する。隆起部62の高さは、間隙65の幅が第2の延出部32の長さと実質的に等しいように選択される。図8に開示される具体例においては、内側壁64が、カバー66によって形成される。このカバー66は、カートリッジ9が微粒材料で充填されたときカートリッジを閉じるためにカートリッジ9の上方端部に取り付けることができる。内側壁64は、周縁面61と実質的に等しい円錐角を備えている。第3の具体例の第2のフィルタ24は、内側壁64に向かって押圧されることによってカバー66に取り付けられる。第3の具体例の第2のフィルタ24もまた、複数の支持柱67を含んでいる。実施例には、4本の柱が開示されており、これらは、僅かに円錐形の内側壁64と隣り合う1つの上部壁と接し、カートリッジ9に対するフィルタの位置、より的確にはカバー66の位置を規定する。更には、第3の具体例の第2のフィルタ24は、多数の支持ウイングを含み、実施例には、4つのウイング68が示されており、これらは、周縁支持部60の周縁面61の反対側である内側周縁面と、フィルタ要素29´の円錐形内側面に設けられている。これらのウイング68は、径方向に延出している。第3の具体例のカバー66と第2のフィルタ24は、カバー66と第2のフィルタ24のアセンブリが製造と移送の過程で互いに積み重ねられるような態様で設計される。それによって、カバーのパイプ状の導入部21が、隣接アセンブリの第2のフィルタ内に延出するように寸法決めされるので、アセンブリのパッケージの高さが最小化される。
【0046】
第3の具体例による第2のフィルタ24のフィルタ要素29´のスリット状開口30もまた、第1および第2の端部を具備する。開示される具体例においては、濾過方向Xに対して、第1の端部が上流側端部に、第2の端部が下流側端部にある。更には、開示された具体例において、スリット状開口30の第2の延出部32は、スリット状開口30の第1の上流側端部における最大値から、濾過方向Xに向かって、開口30の第2の下流側端部における最小値へと減少する。第3の具体例における第2のフィルタ24とそのフィルタ要素29´もまた、射出成形工程を介して製造される。
【0047】
図9、図10に開示された第3の具体例によるフィルタもまた、カートリッジ9の導出部22における第1のフィルタとして使用することができる点にも注目すべきである。この場合、フィルタ要素29´は、円錐の先端がカートリッジから遠ざかるように、すなわち、フィルタがフィルタの濾過方向Xに対して180度回動するように設けることができる。導出部22に設けられるときもまた、隆起部62の高さは、間隙の幅が第2の延出部32の長さに実質的に等しいように選択される。フィルタ23,24の一方または両方を円錐が微粒材料のに向かって内側を向くように配置することも原理的には可能である。
【0048】
導出部22が導入部21となり、導入部21が導出部22となるようにカートリッジがいかなる方向にも使用することができる点にも注目すべきである。
【0049】
この発明は、開示された具体例にのみ限定されるものではなく、冒頭の特許請求の範囲に記載の精神の範囲内において改変することができる。図3〜5、および、図8〜10に開示された具体例において、第1の延出部31は実質的に直線である。しかしながら、この第1の延出部が代替手段として湾曲形状である点にも着目すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】医学的措置のために薬液を調製するシステムを略示する。
【図2】この発明のカートリッジを略示する。
【図3】図2のカートリッジ内に配置するフィルタの第1具体例の平面図を略示する。
【図4】図3のIV‐IV線に沿うフィルタの断面を略示する。
【図5】図3のV‐V線に沿うフィルタの断面を略示する。
【図6】図2のカートリッジ内に配置するフィルタの第2具体例の平面図を略示する。
【図7】図6のVII‐VII線に沿うフィルタの断面図を略示する。
【図8】この発明の第3具体例のフィルタを備えるカートリッジを略示する。
【図9】図8に示すフィルタの斜視図を略示する。
【図10】図8に示すフィルタの別の斜視図を略示する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
微粒材料(20)を収容するカートリッジ(9)用のフィルタ(23,24)であって、
フィルタは、液が前記フィルタ、したがって、前記カートリッジを通過させるが、微粒材料の通過を阻止することを目的とするとともに、前記フィルタは、液をフィルタの濾過方向(X)に向かって通過させ、
フィルタが、第1の延出部(31)と、フィルタの濾過方向(X)および前記第1の延出部(31)に実質的に直角をなす少なくとも1つのスリット状の開口(30)と、を含み、前記第2の延出部が、第1の延出部よりも著しく短い点を特徴とするフィルタ。
【請求項2】
第2の延出部(32)が、フィルタの濾過方向(X)におけるスリット状開口の長さ(33)よりも著しく短い点を特徴とする請求項1に記載のフィルタ。
【請求項3】
第2の延出部(32)が、0.12mm以下である点を特徴とする請求項1または2に記載のフィルタ。
【請求項4】
第2の延出部(32)が、0.10mm以下または0.08mm以下である点を特徴とする請求項1または2に記載のフィルタ。
【請求項5】
第2の延出部(32)が、0.02mm以上である点を特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載のフィルタ。
【請求項6】
第2の延出部(32)が、0.04mm以上である点を特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載のフィルタ。
【請求項7】
第2の延出部(32)がほぼ0.06mmである点を特徴とする請求項1〜6のいずれか1に記載のフィルタ。
【請求項8】
フィルタ(23,24)が、ポリエチレンまたはポリカーボネートの一方を含むポリマー材料で製造されている点を特徴とする請求項1〜7のいずれか1に記載のフィルタ。
【請求項9】
第1の延出部(31)が、フィルタの濾過方向(X)に対してほぼ直角をなす点を特徴とする請求項1〜8のいずれか1に記載のフィルタ。
【請求項10】
フィルタ(23,24)が、フィルタ要素(29,29´)を含んでおり、スリット状開口(30)が、前記フィルタ要素(29,29´)を貫通して延出する点を特徴とする請求項1〜9のいずれか1に記載のフィルタ。
【請求項11】
フィルタ(23,24)が、複数のスリット状開口(30)を含み、これらがフィルタ要素(29,29´)を貫通して延出する点を特徴とする請求項10に記載のフィルタ。
【請求項12】
各スリット状開口(30)の第1の延出部が、フィルタ要素(29.29´)を貫通して延出する点を特徴とする請求項11に記載のフィルタ。
【請求項13】
フィルタ要素(29)が、実質的に扁平なディスク形状である点を特徴とする請求項10〜12のいずれか1に記載のフィルタ。
【請求項14】
フィルタ要素(29´)が、円錐形状である点を特徴とする請求項10〜12のいずれか1に記載のフィルタ。
【請求項15】
フィルタ(24)が、
フィルタ要素(29´)に接続され、カートリッジ(9)の内側壁に適切に接する周縁支持部を含む点を特徴とする請求項14に記載のフィルタ。
【請求項16】
周縁支持部が、周縁面を備えるとともに、前記周縁面から突出して、カートリッジの内側壁と適切に接して、前記周縁面と内側壁との間に狭い間隙を形成しており、前記間隙が液のための別の通路を提供する点を特徴とする請求項15に記載のフィルタ。
【請求項17】
フィルタ要素(29,29´)が、第1の端部と第2の端部とを有し、スリット状開口(32)の第2の延出部(32)は、スリット状開口の両端部の一方における最小値から、開口の他方における最大値へと拡大している点を特徴とする請求項10〜16のいずれか1に記載のフィルタ。
【請求項18】
フィルタ(23,24)は、第1のディスク(41)および第2のディスク(42)とによって形成されるフィルタ要素を含んでおり、前記2つのディスクは、互いに実質的に平行に、そして、スリット状開口(30)を形成する合間(44)によって、互いに別々に配置されている点を特徴とする請求項1〜9のいずれか1に記載のフィルタ。
【請求項19】
ディスク(41,42)の間に配置されたディスタンス部材(43)によって、合間(44)が、形成されており、前記ディスタンス部材(43)のそれぞれが、第2の延出部(32)に対応する所定の高さを含んでいる点を特徴とする請求項18に記載のフィルタ。
【請求項20】
前記ディスタンス部材(43)のそれぞれは、第1のディスク(41)および第2のディスク(42)の一方から延出する隆起を含んでいる点を特徴とする請求項19に記載のフィルタ。
【請求項21】
第1のディスク(41)が、合間(44)への導出路を形成する少なくとも1つのアパーチャ(46)を備える点、および、第2のディスク(42)が、合間(44)からの導入路を形成する少なくとも1つのアパーチャ(47)を備える点を特徴とする請求項18〜20のいずれか1に記載のフィルタ。
【請求項22】
フィルタ(23,24)が、射出工程を経て製造される点を特徴とする請求項1〜21のいずれか1に記載のフィルタ。
【請求項23】
微粒材料(20)を保持するために設けられたカートリッジであって、前記カートリッジが、微粒材料を収容するための内側スペース(10)と、液を内側スペース(10)内に導入するために配置された1つの導入部(21)と、液を内側スペース(10)から射出するために配置された導出部(22)と、導出部(22)に設けられ、液が、フィルタを通過することを許容するが、微粒材料がフィルタを通過することを阻止するフィルタ(23)、とを含み、フィルタは、液が、フィルタの濾過方向(X)に向かってフィルタを通過することを許容し、
フィルタ(23)は、第1の延出部(31)およびフィルタの濾過方向(X)と第1の延出部(31)に実質的に直角をなす第2の延出部(32)とを有する少なくとも1つのスリット状開口(30)を含んでおり、第2の延出部(32)は、第1の延出部(31)よりも著しく短いカートリッジ。
【請求項24】
カートリッジは、導入部(21)に配置されて、液が、フィルタ(24)を通過することを許容するが、微粒材料(20)がフィルタ(24)を通過することを阻止する第2のフィルタ(24)を含んでおり、第2のフィルタは、液が、フィルタ(24)をフィルタの濾過方向(X)に向かって通過することを許容し、
前記第2のフィルタは、第1の延出部(31)およびフィルタの濾過方向(X)と第1の延出部(31)に実質的に直角をなす第2の延出部(32)とを有する少なくとも1つのスリット状開口(30)を含んでおり、第2の延出部(32)は、第1の延出部(31)よりも著しく短い点を特徴とする請求項23に記載のカートリッジ。
【請求項25】
第2の延出部(32)は、フィルタの濾過方向(X)におけるスリット状開口の長さよりも著しく短い点を特徴とする請求項23または24に記載のカートリッジ。
【請求項26】
第2の延出部(32)が、0.12mm以下である点を特徴とする請求項23〜25のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項27】
第2の延出部(32)が、0.10mm以下または0.08mm以下である点を特徴とする請求項23〜26のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項28】
第2の延出部(32)が、0.02mm以上である点を特徴とする請求項23〜27のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項29】
第2の延出部(32)が、0.04mm以上である点を特徴とする請求項23〜28のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項30】
第2の延出部(32)が、ほぼ、0.06mmである点を特徴とする請求項23〜29のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項31】
フィルタ(23,24)が、ポリプロピレンとポリカーボネートの一方を含むポリマー材料で製造されている点を特徴とする請求項23〜30のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項32】
第1の延出部(31)が、フィルタの濾過方向(X)に対し実質的に直角をなす点を特徴とする請求項23〜31のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項33】
フィルタ(23,24)は、フィルタ要素(29,29´)を含み、スリット状開口(30)がフィルタ要素を貫通して延出している点を特徴とする請求項23〜32のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項34】
フィルタ(23,24)は、複数のスリット状開口(30)を含んでおり、これらは、フィルタ要素(29,29´)を貫通して延出している点を特徴とする請求項33に記載のカートリッジ。
【請求項35】
各スリット状開口(30)の第1の延出部(31)は、フィルタ要素(29,29´)の中心点に向かって径方向に延出している点を特徴とする請求項34に記載のカートリッジ。
【請求項36】
フィルタ要素(29)は、実質的に扁平なディスクの形状を備えている点を特徴とする請求項33〜35のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項37】
第2のフィルタ(24)のフィルタ要素(29´)は、円錐形状を備えている点を特徴とする請求項24〜33のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項38】
フィルタ要素(29,29´)のスリット状開口(30)は、第1の端部および第2の端部を備えており、スリット状開口の第2の延出部(32)は、スリット状開口の両端部の一方における最小値から開口(30)の他方における最大値へと拡大している点を特徴とする請求項33〜37のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項39】
フィルタ(23,24)は、第1のディスク(41)および第2のディスク(42)によって形成されるフィルタ要素を含んでおり、これらは、互いに平行に、そして、スリット状開口(30)を形成する合間(44)によって互いに別体に配置されている点を特徴とする請求項23〜32のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項40】
デイスク(41,42)の間に配置されるディスタンス部材(43)によって合間(44)が形成されており、前記ディスタンス部材(43)のそれぞれは、第2の延出部(32)に対応する所定の高さを備えている点を特徴とする請求項39に記載のカートリッジ。
【請求項41】
前記ディスタンス部材(43)のそれぞれは、第1のディスク(41)および第2のディスク(42)の一方から延出する突起を含んでいる点を特徴とする請求項40に記載のカートリッジ。
【請求項42】
第1のディスク(41)は、合間(44)への導出路を形成する少なくとも1つのアパーチャ(46)を備える点、および、第2のディスク(42)が、合間(44)からの導入路を形成する少なくとも1つのアパーチャ(47)を備える点を特徴とする請求項39〜41のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項43】
フィルタ(23,24)が、射出成形工程を経て製造されている点を特徴とする請求項23〜42のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項44】
微粒材料(20)を保持するために設けられたカートリッジであって、前記カートリッジが、微粒材料を収容するための内側スペース(10)と、液を内側スペース(10)内に導入するために配置された1つの導入部(21)と、液を内側スペース(10)から射出するために配置された導出部(22)と、導入部(21)に設けられ、液が、フィルタ(24)を通過することを許容するが、微粒材料(20)がフィルタ(24)を通過することを阻止する少なくとも1つの第2のフィルタ(24)とを含んでおり、第2のフィルタは、液が、フィルタ(24)をフィルタの濾過の方向(X)に通過することを許容し、
第2のフィルタは、少なくとも1つのスリット状開口を含んでおり、前記開口は、第1の延出部(31)と、フィルタの濾過方向(X)および第1の延出部(31)に対し実質的に直角をなす第2の延出部(32)とを有し、第2の延出部(32)は、第1の延出部(31)よりも著しく短いカートリッジ。
【請求項45】
第2の延出部(32)は、フィルタの濾過方向(X)におけるスリット状開口の長さよりも著しく短い点を特徴とする請求項44に記載のカートリッジ。
【請求項46】
第2の延出部(32)が、0.12mm以下である点を特徴とする請求項44または45に記載のカートリッジ。
【請求項47】
第2の延出部(32)が、0.10mm以下または0.08mm以下である点を特徴とする請求項44〜46のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項48】
第2の延出部(32)が、0.02mm以上である点を特徴とする請求項44〜47のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項49】
第2の延出部(32)が、0.04mm以上である点を特徴とする請求項44〜48のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項50】
第2の延出部(32)が、ほぼ、0.06mmである点を特徴とする請求項44〜49のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項51】
フィルタ(23,24)が、ポリプロピレンおよびポリカーボネートの一方を含むポリマー材料で製造されている点を特徴とする請求項44〜50のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項52】
第1の延出部(31)が、実質的に、フィルタの濾過方向に対して直角である点を特徴とする請求項44〜51のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項53】
フィルタ(24)は、フィルタ要素(29´)を含んでおり、スリット状開口(30)がフィルタ要素を貫通して延出している点を特徴とする請求項44〜52のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項54】
フィルタ(23,24)は、複数のスリット状開口(30)を含んでおり、前記開口はフィルタ要素(29´)を貫通して延出している点を特徴とする請求項53に記載のカートリッジ。
【請求項55】
各スリット状開口(30)の第1の延出部(31)は、フィルタ要素(29´)の中心点に向かって径方向に延出している点を特徴とする請求項54に記載のカートリッジ。
【請求項56】
フィルタ要素(29)が円錐形状である点を特徴とする請求項53〜55のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項57】
フィルタ(24)は、フィルタ要素(29´)に接続され、カートリッジの内側壁に接する周縁支持部を含んでいる点を特徴とする請求項53〜56のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項58】
周縁支持部が周縁面を有し、周縁面から突出してカートリッジの内側壁と接する複数の隆起を含み、周縁面と内側壁の間に狭い間隙が形成されており、前記間隙は、液のための別の通路を提供している点を特徴とする請求項57に記載のカートリッジ。
【請求項59】
フィルタ要素(29´)のスリット状開口(30)は、第1および第2の端部を有し、スリット状開口の第2の延出部(32)は、スリット状開口の第1の端部における最大値から、開口(30)の第2の端部における最小値へと縮小する点を特徴とする請求項54〜59のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項60】
フィルタ(23,24)は、射出成形工程を経て製造されている点を特徴とする請求項44〜59のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項61】
微粒材料を収容するカートリッジ(9)におけるフィルタ(23,24)の使用方法であって、カートリッジが、微粒材料(20)を収容する1つの内側スペース(10)と、液を内側スペース(10)に導入することを許容するように配置される1つの導入部(21)と、液を内側スペース(10)から射出することを許容するように配置されている1つの導出部(22)と、導出部(22)に配置されて、液がフィルタを通過することを許容するが、微粒材料がフィルタを通過することを阻止する少なくとも1つのフィルタ(23)とを含んでおり、フィルタは、液がフィルタをフィルタの濾過方向(X)に通過することを許容し、フィルタ(23)は、第1の延出部(31)と、フィルタの濾過方向(X)および第1の延出部(31)に対して実質的に直角である第2の延出部(32)を備える少なくとも1つのスリット状開口(30)を含んでおり、第2の延出部(32)は、第1の延出部(31)よりも著しく短く、
前記の液が、微粒材料(20)を通過するようにカートリッジ(9)に供給し、それによって、微粒材料(20)の少なくとも一部を溶解して溶液を形成するステップを含む使用方法。
【請求項62】
液が透析液である請求項61に記載の使用方法。
【請求項63】
微粒材料が炭酸水素塩および/または塩化ナトリウムを含む請求項61または62に記載の使用方法。
【請求項64】
液が1つの洗浄剤を含む請求項61に記載の使用方法。
【請求項65】
医学的措置のための薬液調製システムであって、前記システムは、
その内側スペースに微粒材料を収容するとともに、1つの導入部(21)と導出部(22)を含むカートリッジと、
液体を引き込むために液体の保持源(1)と連通する第1の端部(4)と第2の端部とを有する第1の液体導管(3)と、
少なくとも一部の微粒材料を液中に溶解した濃縮溶液を調製するための、液体の保持源(1)と連通する第1の端部(7)およびカートリッジ(9)の導入部と連通する第2の端部(8)と、
カートリッジの導出部および前記の第1、第2の端部(4,5)の中間の第1の液体導管(3)内にある混合ポイント(13)と連通して前記濃縮溶液をカートリッジ(9)から前記第1の液体導管に移送して液体と混合し、それによって、前記第1の液体導管内の前記溶液を第1の液体導管の第2の端部に移送する第3の液体導管(11)と、
導出部(22)に配置され、液体がフィルタを通過することを許容するが、微粒材料がフィルタを通過することを阻止する少なくとも1つのフィルタ(23)と、を含んでおり、フィルタ(23)は、液体がフィルタの濾過方向(X)に向かって通過することを許容しており、
フィルタは、第1の延出部(31)と、フィルタの濾過方向(X)および前記第1の延出部(31)に対して実質的に直角をなす第2の延出部(32)とを含み、前記第2の延出部(32)は、前記第1の延出部(31)よりも著しく短い点を特徴とするシステム。
【請求項66】
カートリッジは、導出部(21)に配置され、液体がフィルタの通過を許容するが、微粒材料(20)がフィルタ(24)を通過することを阻止する第2のフィルタ(24)を含んでおり、第2のフィルタは、液体が、フィルタの濾過方向(X)に向かってフィルタ(24)を通過することを許容し、
前記第2のフィルタが、第1の延出部(31)と、フィルタの濾過方向(X)および第1の延出部(31)に対して実質的に直角をなす第2の延出部(32)を有する少なくとも1つのスリット状開口を含み、前記第2の延出部は、第1の延出部(31)よりも著しく短い点を特徴とする請求項65に記載のシステム。
【請求項67】
フィルタが、請求項2〜22までのいずれか1の特徴を含む点を特徴とする請求項65または66に記載のシステム。
【請求項68】
液が透析液である請求項65〜67のいずれか1に記載のシステム。
【請求項69】
微粒材料が炭酸水素塩および/または塩化ナトリウムを含む請求項65〜68のいずれか1に記載のシステム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
微粒材料(20)を収容するカートリッジ(9)用のフィルタ(23,24)であって、
フィルタは、液が前記フィルタ、したがって、前記カートリッジを通過させるが、微粒材料の通過を阻止することを目的とするとともに、前記フィルタは、液をフィルタの濾過方向(X)に向かって通過させ、
フィルタが、第1の延出部(31)と、フィルタの濾過方向(X)および前記第1の延出部(31)に実質的に直角をなす少なくとも1つのスリット状の開口(30)と、を含み、前記第2の延出部が、第1の延出部よりも著しく短い点を特徴とするフィルタ。
【請求項2】
第2の延出部(32)が、フィルタの濾過方向(X)におけるスリット状開口の長さ(33)よりも著しく短い点を特徴とする請求項1に記載のフィルタ。
【請求項3】
第2の延出部(32)が、0.12mm以下である点を特徴とする請求項1または2に記載のフィルタ。
【請求項4】
第2の延出部(32)が、0.10mm以下または0.08mm以下である点を特徴とする請求項1または2に記載のフィルタ。
【請求項5】
第2の延出部(32)が、0.02mm以上である点を特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載のフィルタ。
【請求項6】
第2の延出部(32)が、0.04mm以上である点を特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載のフィルタ。
【請求項7】
第2の延出部(32)がほぼ0.06mmである点を特徴とする請求項1〜6のいずれか1に記載のフィルタ。
【請求項8】
フィルタ(23,24)が、ポリエチレンまたはポリカーボネートの一方を含むポリマー材料で製造されている点を特徴とする請求項1〜7のいずれか1に記載のフィルタ。
【請求項9】
第1の延出部(31)が、フィルタの濾過方向(X)に対してほぼ直角をなす点を特徴とする請求項1〜8のいずれか1に記載のフィルタ。
【請求項10】
フィルタ(23,24)が、フィルタ要素(29,29´)を含んでおり、スリット状開口(30)が、前記フィルタ要素(29,29´)を貫通して延出する点を特徴とする請求項1〜9のいずれか1に記載のフィルタ。
【請求項11】
フィルタ(23,24)が、複数のスリット状開口(30)を含み、これらがフィルタ要素(29,29´)を貫通して延出する点を特徴とする請求項10に記載のフィルタ。
【請求項12】
各スリット状開口(30)の第1の延出部が、フィルタ要素(29.29´)を貫通して延出する点を特徴とする請求項11に記載のフィルタ。
【請求項13】
フィルタ要素(29)が、実質的に扁平なディスク形状である点を特徴とする請求項10〜12のいずれか1に記載のフィルタ。
【請求項14】
フィルタ要素(29´)が、円錐形状である点を特徴とする請求項10〜12のいずれか1に記載のフィルタ。
【請求項15】
フィルタ(24)が、
フィルタ要素(29´)に接続され、カートリッジ(9)の内側壁に適切に接する周縁支持部を含む点を特徴とする請求項14に記載のフィルタ。
【請求項16】
周縁支持部が、周縁面を備えるとともに、前記周縁面から突出して、カートリッジの内側壁と適切に接して、前記周縁面と内側壁との間に狭い間隙を形成しており、前記間隙が液のための別の通路を提供する点を特徴とする請求項15に記載のフィルタ。
【請求項17】
フィルタ要素(29,29´)が、第1の端部と第2の端部とを有し、スリット状開口(30)の第2の延出部(32)は、スリット状開口の両端部の一方における最小値から、開口の他方における最大値へと拡大している点を特徴とする請求項10〜16のいずれか1に記載のフィルタ。
【請求項18】
フィルタ(23,24)は、第1のディスク(41)および第2のディスク(42)とによって形成されるフィルタ要素を含んでおり、前記2つのディスクは、互いに実質的に平行に、そして、スリット状開口(30)を形成する合間(44)によって、互いに別々に配置されている点を特徴とする請求項1〜9のいずれか1に記載のフィルタ。
【請求項19】
ディスク(41,42)の間に配置されたディスタンス部材(43)によって、合間(44)が、形成されており、前記ディスタンス部材(43)のそれぞれが、第2の延出部(32)に対応する所定の高さを含んでいる点を特徴とする請求項18に記載のフィルタ。
【請求項20】
前記ディスタンス部材(43)のそれぞれは、第1のディスク(41)および第2のディスク(42)の一方から延出する隆起を含んでいる点を特徴とする請求項19に記載のフィルタ。
【請求項21】
第1のディスク(41)が、合間(44)への導出路を形成する少なくとも1つのアパーチャ(46)を備える点、および、第2のディスク(42)が、合間(44)からの導入路を形成する少なくとも1つのアパーチャ(47)を備える点を特徴とする請求項18〜20のいずれか1に記載のフィルタ。
【請求項22】
フィルタ(23,24)が、射出工程を経て製造される点を特徴とする請求項1〜21のいずれか1に記載のフィルタ。
【請求項23】
微粒材料(20)を保持するために設けられたカートリッジであって、前記カートリッジが、微粒材料を収容するための内側スペース(10)と、液を内側スペース(10)内に導入するために配置された1つの導入部(21)と、液を内側スペース(10)から射出するために配置された導出部(22)と、導出部(22)に設けられ、液が、フィルタを通過することを許容するが、微粒材料がフィルタを通過することを阻止するフィルタ(23)、とを含み、フィルタは、液が、フィルタの濾過方向(X)に向かってフィルタを通過することを許容し、
フィルタ(23)は、第1の延出部(31)およびフィルタの濾過方向(X)と第1の延出部(31)に実質的に直角をなす第2の延出部(32)とを有する少なくとも1つのスリット状開口(30)を含んでおり、第2の延出部(32)は、第1の延出部(31)よりも著しく短いカートリッジ。
【請求項24】
カートリッジは、導入部(21)に配置されて、液が、フィルタ(24)を通過することを許容するが、微粒材料(20)がフィルタ(24)を通過することを阻止する第2のフィルタ(24)を含んでおり、第2のフィルタは、液が、フィルタ(24)をフィルタの濾過方向(X)に向かって通過することを許容し、
前記第2のフィルタは、第1の延出部(31)およびフィルタの濾過方向(X)と第1の延出部(31)に実質的に直角をなす第2の延出部(32)とを有する少なくとも1つのスリット状開口(30)を含んでおり、第2の延出部(32)は、第1の延出部(31)よりも著しく短い点を特徴とする請求項23に記載のカートリッジ。
【請求項25】
第2の延出部(32)は、フィルタの濾過方向(X)におけるスリット状開口の長さよりも著しく短い点を特徴とする請求項23または24に記載のカートリッジ。
【請求項26】
第2の延出部(32)が、0.12mm以下である点を特徴とする請求項23〜25のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項27】
第2の延出部(32)が、0.10mm以下または0.08mm以下である点を特徴とする請求項23〜26のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項28】
第2の延出部(32)が、0.02mm以上である点を特徴とする請求項23〜27のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項29】
第2の延出部(32)が、0.04mm以上である点を特徴とする請求項23〜28のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項30】
第2の延出部(32)が、ほぼ、0.06mmである点を特徴とする請求項23〜29のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項31】
フィルタ(23,24)が、ポリプロピレンとポリカーボネートの一方を含むポリマー材料で製造されている点を特徴とする請求項23〜30のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項32】
第1の延出部(31)が、フィルタの濾過方向(X)に対し実質的に直角をなす点を特徴とする請求項23〜31のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項33】
フィルタ(23,24)は、フィルタ要素(29,29´)を含み、スリット状開口(30)がフィルタ要素を貫通して延出している点を特徴とする請求項23〜32のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項34】
フィルタ(23,24)は、複数のスリット状開口(30)を含んでおり、これらは、フィルタ要素(29,29´)を貫通して延出している点を特徴とする請求項33に記載のカートリッジ。
【請求項35】
各スリット状開口(30)の第1の延出部(31)は、フィルタ要素(29,29´)の中心点に向かって径方向に延出している点を特徴とする請求項34に記載のカートリッジ。
【請求項36】
フィルタ要素(29)は、実質的に扁平なディスクの形状を備えている点を特徴とする請求項33〜35のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項37】
第2のフィルタ(24)のフィルタ要素(29´)は、円錐形状を備えている点を特徴とする請求項24〜33のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項38】
フィルタ要素(29,29´)のスリット状開口(30)は、第1の端部および第2の端部を備えており、スリット状開口の第2の延出部(32)は、スリット状開口の両端部の一方における最小値から開口(30)の他方における最大値へと拡大している点を特徴とする請求項33〜37のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項39】
フィルタ(23,24)は、第1のディスク(41)および第2のディスク(42)によって形成されるフィルタ要素を含んでおり、これらは、互いに平行に、そして、スリット状開口(30)を形成する合間(44)によって互いに別体に配置されている点を特徴とする請求項23〜32のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項40】
デイスク(41,42)の間に配置されるディスタンス部材(43)によって合間(44)が形成されており、前記ディスタンス部材(43)のそれぞれは、第2の延出部(32)に対応する所定の高さを備えている点を特徴とする請求項39に記載のカートリッジ。
【請求項41】
前記ディスタンス部材(43)のそれぞれは、第1のディスク(41)および第2のディスク(42)の一方から延出する突起を含んでいる点を特徴とする請求項40に記載のカートリッジ。
【請求項42】
第1のディスク(41)は、合間(44)への導出路を形成する少なくとも1つのアパーチャ(46)を備える点、および、第2のディスク(42)が、合間(44)からの導入路を形成する少なくとも1つのアパーチャ(47)を備える点を特徴とする請求項39〜41のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項43】
フィルタ(23,24)が、射出成形工程を経て製造されている点を特徴とする請求項23〜42のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項44】
微粒材料(20)を保持するカートリッジであって、前記カートリッジが、微粒材料を収容するための内側スペース(10)と、液を内側スペース(10)内に導入するために配置された1つの導入部(21)と、液を内側スペース(10)から射出するために配置された導出部(22)と、導入部(21)に設けられ、液が、フィルタ(24)を通過することを許容するが、微粒材料(20)がフィルタ(24)を通過することを阻止する少なくとも1つの第2のフィルタ(24)とを含んでおり、第2のフィルタは、液が、フィルタ(24)をフィルタの濾過の方向(X)に通過することを許容し、
第2のフィルタは、少なくとも1つのスリット状開口を含んでおり、前記開口は、第1の延出部(31)と、フィルタの濾過方向(X)および第1の延出部(31)に対し実質的に直角をなす第2の延出部(32)とを有し、第2の延出部(32)は、第1の延出部(31)よりも著しく短いカートリッジ。
【請求項45】
第2の延出部(32)は、フィルタの濾過方向(X)におけるスリット状開口の長さよりも著しく短い点を特徴とする請求項44に記載のカートリッジ。
【請求項46】
第2の延出部(32)が、0.12mm以下である点を特徴とする請求項44または45に記載のカートリッジ。
【請求項47】
第2の延出部(32)が、0.10mm以下または0.08mm以下である点を特徴とする請求項44〜46のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項48】
第2の延出部(32)が、0.02mm以上である点を特徴とする請求項44〜47のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項49】
第2の延出部(32)が、0.04mm以上である点を特徴とする請求項44〜48のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項50】
第2の延出部(32)が、ほぼ、0.06mmである点を特徴とする請求項44〜49のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項51】
フィルタ(23,24)が、ポリプロピレンおよびポリカーボネートの一方を含むポリマー材料で製造されている点を特徴とする請求項44〜50のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項52】
第1の延出部(31)が、実質的に、フィルタの濾過方向に対して直角である点を特徴とする請求項44〜51のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項53】
フィルタ(24)は、フィルタ要素(29´)を含んでおり、スリット状開口(30)がフィルタ要素を貫通して延出している点を特徴とする請求項44〜52のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項54】
フィルタ(23,24)は、複数のスリット状開口(30)を含んでおり、前記開口はフィルタ要素(29´)を貫通して延出している点を特徴とする請求項53に記載のカートリッジ。
【請求項55】
各スリット状開口(30)の第1の延出部(31)は、フィルタ要素(29´)の中心点に向かって径方向に延出している点を特徴とする請求項54に記載のカートリッジ。
【請求項56】
フィルタ要素(29)が円錐形状である点を特徴とする請求項53〜55のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項57】
フィルタ(24)は、フィルタ要素(29´)に接続され、カートリッジの内側壁に接する周縁支持部を含んでいる点を特徴とする請求項53〜56のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項58】
周縁支持部が周縁面を有し、周縁面から突出してカートリッジの内側壁と接する複数の隆起を含み、周縁面と内側壁の間に狭い間隙が形成されており、前記間隙は、液のための別の通路を提供している点を特徴とする請求項57に記載のカートリッジ。
【請求項59】
フィルタ要素(29´)のスリット状開口(30)は、第1および第2の端部を有し、スリット状開口の第2の延出部(32)は、スリット状開口の第1の端部における最大値から、開口(30)の第2の端部における最小値へと縮小する点を特徴とする請求項54〜59のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項60】
フィルタ(23,24)は、射出成形工程を経て製造されている点を特徴とする請求項44〜59のいずれか1に記載のカートリッジ。
【請求項61】
微粒材料を収容するカートリッジ(9)におけるフィルタ(23,24)の使用方法であって、カートリッジが、微粒材料(20)を収容する1つの内側スペース(10)と、液を内側スペース(10)に導入することを許容するように配置される1つの導入部(21)と、液を内側スペース(10)から射出することを許容するように配置されている1つの導出部(22)と、導出部(22)に配置されて、液がフィルタを通過することを許容するが、微粒材料がフィルタを通過することを阻止する少なくとも1つのフィルタ(23)とを含んでおり、フィルタは、液がフィルタをフィルタの濾過方向(X)に通過することを許容し、フィルタ(23)は、第1の延出部(31)と、フィルタの濾過方向(X)および第1の延出部(31)に対して実質的に直角である第2の延出部(32)を備える少なくとも1つのスリット状開口(30)を含んでおり、第2の延出部(32)は、第1の延出部(31)よりも著しく短く、
前記の液が、微粒材料(20)を通過するようにカートリッジ(9)に供給し、それによって、微粒材料(20)の少なくとも一部を溶解して溶液を形成するステップを含む使用方法。
【請求項62】
液が透析液である請求項61に記載の使用方法。
【請求項63】
微粒材料が炭酸水素塩および/または塩化ナトリウムを含む請求項61または62に記載の使用方法。
【請求項64】
液が1つの洗浄剤を含む請求項61に記載の使用方法。
【請求項65】
医学的措置のための薬液調製システムであって、前記システムは、
その内側スペースに微粒材料を収容するとともに、1つの導入部(21)と導出部(22)を含むカートリッジと、
液体を引き込むために液体の保持源(1)と連通する第1の端部(4)と第2の端部とを有する第1の液体導管(3)と、
少なくとも一部の微粒材料を液中に溶解した濃縮溶液を調製するための、液体の保持源(1)と連通する第1の端部(7)およびカートリッジ(9)の導入部と連通する第2の端部(8)と、
カートリッジの導出部および前記の第1、第2の端部(4,5)の中間の第1の液体導管(3)内にある混合ポイント(13)と連通して前記濃縮溶液をカートリッジ(9)から前記第1の液体導管に移送して液体と混合し、それによって、前記第1の液体導管内の前記溶液を第1の液体導管の第2の端部に移送する第3の液体導管(11)と、
導出部(22)に配置され、液体がフィルタを通過することを許容するが、微粒材料がフィルタを通過することを阻止する少なくとも1つのフィルタ(23)と、を含んでおり、フィルタ(23)は、液体がフィルタの濾過方向(X)に向かって通過することを許容しており、
フィルタは、第1の延出部(31)と、フィルタの濾過方向(X)および前記第1の延出部(31)に対して実質的に直角をなす第2の延出部(32)とを含み、前記第2の延出部(32)は、前記第1の延出部(31)よりも著しく短い点を特徴とするシステム。
【請求項66】
カートリッジは、導出部(21)に配置され、液体がフィルタの通過を許容するが、微粒材料(20)がフィルタ(24)を通過することを阻止する第2のフィルタ(24)を含んでおり、第2のフィルタは、液体が、フィルタの濾過方向(X)に向かってフィルタ(24)を通過することを許容し、
前記第2のフィルタが、第1の延出部(31)と、フィルタの濾過方向(X)および第1の延出部(31)に対して実質的に直角をなす第2の延出部(32)を有する少なくとも1つのスリット状開口を含み、前記第2の延出部は、第1の延出部(31)よりも著しく短い点を特徴とする請求項65に記載のシステム。
【請求項67】
フィルタが、請求項2〜22までのいずれか1の特徴を含む点を特徴とする請求項65または66に記載のシステム。
【請求項68】
液が透析液である請求項65〜67のいずれか1に記載のシステム。
【請求項69】
微粒材料が炭酸水素塩および/または塩化ナトリウムを含む請求項65〜68のいずれか1に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2006−521873(P2006−521873A)
【公表日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−508013(P2006−508013)
【出願日】平成16年4月7日(2004.4.7)
【国際出願番号】PCT/SE2004/000557
【国際公開番号】WO2004/089442
【国際公開日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【出願人】(501473877)ガンブロ・ルンディア・エービー (49)
【氏名又は名称原語表記】GAMBRO LUNDIA AB
【Fターム(参考)】