説明

カートンおよびカートンブランク

【課題】従来技術の問題を克服する、あるいは少なくとも軽減させるカートンを提供すること。
【解決手段】1つまたは複数の物品を包装するためのカートンは、上部パネルと下部パネルとを含む。上部パネルは、物品を収容するための上部開口部を有する。下部パネルは、上部開口部と垂直方向に位置合わせされて配置された下部開口部を有する。上部パネルは、上部開口部の周辺部に沿って配置され、上部パネルにヒンジ式に接続された保持タブを含んでいる。下部パネルは、そこにヒンジ式に接続され下部開口部の周辺部にある少なくとも1つの係合タブを含んでいる。少なくとも1つの係合タブは、この少なくとも1つの係合タブの一部が上部開口部を通って延出するように構成されている。少なくとも1つの係合タブは、保持タブの2つのタブの間にある隙間に配置される。保持タブと少なくとも1つの係合タブはそれぞれ、係合縁部を備えており、カートンの中に物品を保持するための保持構造体を画成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カートン、およびカートンを形成するブランクに関し、より詳細には、但し排他的にではなく、物品を保持する手段および/またはカートンの中身にアクセスするための開封帯を有する、頂部を把持するタイプのカートンに関する。
【背景技術】
【0002】
包装の分野では、複数の一次製品の容器を含む包装を消費者に提供することが要求されることが多く、このようなマルチパックは、出荷および流通、ならびに宣伝情報を表示するのに望ましい。コストおよび環境を考慮すると、このようなカートン又はキャリアは、できるだけ少ない材料から作成され、それらが形成される材料をできるだけ無駄にしない必要がある。別の考慮すべき問題は、包装の強度と、重量のある物品を保持し搬送する場合のその適正とである。
【0003】
1つまたは複数の物品の上部に係合するカートンを提供することが知られており、このようなカートンは、頂部把持カートン(top gripping carton)と呼ばれることが多い。このようなカートンは、包装されている物品に/または各々の物品に確実にしっかりと係合することが望ましい。また、包装からその物品/または各々の物品を分離するためのアクセス手段を設けることが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来技術の問題を克服する、あるいは少なくとも軽減させることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様によって、1つまたは複数の物品を包装するためのカートンが提供され、このカートンは、第1パネルと第2パネルとを備えており、第1パネルは、物品を収容するための第1開口部を備え、第2パネルは、第1開口部に位置合わせされて配置された第2開口部を備えており、第1パネルは、第1開口部の周辺部に配置され、第1パネルにヒンジ式に接続された1つまたは複数の保持タブを備えており、第2パネルは、第2開口部の周辺部において第2パネルにヒンジ式に接続された少なくとも1つの係合タブを備えており、この係合タブは、一部が第1開口部を通って延出するように構成されており、少なくとも1つの係合タブは、物品保持タブのうちの第1のタブと第2のタブとの間にある隙間に位置しており、この場合前記1つまたは複数の物品保持タブと少なくとも1つの係合タブとのそれぞれは、係合縁部を備え、カートンの中に物品を保持するための保持構造体を画成する。
【0006】
好ましくは、少なくとも1つの係合タブに結合した開封帯をさらに備える。
【0007】
好ましくは、第1パネルは、一対の係合タブを備える。
【0008】
好ましくは、一対の係合タブは、互いに対向するように配置される。
【0009】
好ましくは、一対の係合タブのうちの第1のタブは第3パネルにヒンジ留めされ、一対の係合タブのうちの第2のタブは第4パネルにヒンジ留めされる。
【0010】
好ましくは、一対の係合タブの一方または両方が、各々の開封帯に結合されることで、各々の開封帯のうちの1つを取り除くことで、それが結合している係合タブを取り除くことになる。
【0011】
好ましくは第3および第4パネルに結合した第5パネルを備え、この第5パネルは、第1および第2パネルより上の一定の高さの所に配置される。
【0012】
好ましくは、第5パネルは管状構造体の頂部パネルを形成し、第1パネルは底部パネルを形成し、第2パネルが中間パネルを形成し、第3および第4パネルが対向する側壁を形成する。
【0013】
好ましくは、少なくとも1つの開封帯は、第3および/または第4パネルを横切って第1パネルと第2パネルとの間に延在する。
【0014】
本発明の第2の態様によって、1つまたは複数の物品を包装するためのカートンが提供され、このカートンは、対向する側部に第3パネルと第4パネルとによってそれぞれヒンジ式に接続された第1パネルと第2パネルとを備えることで管状構造体を形成し、第1パネルは、前記1つまたは複数の物品の各々を収容するための少なくとも1つの開口部を備え、第1パネルは、このパネルから切り取られるとともに少なくとも1つの開口部の周辺部に配置されている少なくとも1つの係合タブを備えており、この少なくとも1つの係合タブは、物品を支持するための係合縁部を備えており、第3および/または第4パネルが開封帯を備え、前記少なくとも1つの係合タブの1つまたは複数が前記開封帯に結合されることで、開封帯を第3および/または第4パネルから移動したり又は取り除かれたりすると、そこに結合された1つまたは複数の係合タブを移動させるか、又は取り除くことになる。
【0015】
好ましくは、第2パネルは、第1パネルの少なくとも1つの開口部の各々に位置合わせされて配置された少なくとも1つの第2開口部を備える。
【0016】
好ましくは、少なくとも1つの第2開口部は、その周辺部に配置された1つまたは複数の保持タブを備え、この保持タブは、物品と係合するための係合縁部を有する。
【0017】
好ましくは、前記係合タブのうちの少なくとも1つは、一対の保持タブ間にある凹部または隙間に収容される。
【0018】
好ましくは、少なくとも1つの保持タブと少なくとも1つの係合タブとは、協働して、カートンの中に物品を保持するための保持構造体を画成する。
【0019】
好ましくは、カートンは、該第3または第4パネルの一方と一体式に形成されたディスプレイパネルを備え、このパネルは第1または第2パネルの高さを超えて延在する。
【0020】
本発明の第3の態様によって、第1パネルと第2パネルとを形成するためのパネルを備えるカートンを形成するためのブランクが提供され、第1パネルは物品を収容するための第1開口部を備え、第2パネルは、第1開口部と位置合わせされて配置された第2開口部を備え、第1パネルは、第1開口部の周辺部に配置されているとともに第1パネルにヒンジ式に接続された1つまたは複数の保持タブを備え、第2パネルは、第2開口部の周辺部において第2パネルにヒンジ式に接続された少なくとも1つの係合タブを備えており、この係合タブは、組み立てた状態で一部が第1開口部を通って延出するように構成されており、少なくとも1つの係合タブは、物品保持タブの第1のタブと第2のタブとの間の隙間に位置しており、該1つまたは複数の物品保持タブおよび少なくとも1つの係合タブそれぞれは、係合縁部を備え、カートンの中に物品を保持するための保持構造体を画成する。
【0021】
本発明の第4の態様によって、管状構造体を形成するために、第3パネルと第4パネルとによって対向する側部にそれぞれヒンジ式に接続された第1パネルと第2パネルとを形成するパネルを備えるカートンを形成するためのブランクが提供され、第1パネルは、前記1つまたは複数の物品の各々をそれぞれ収容するための少なくとも1つの開口部を備え、第1パネルは、そこから切り取られるとともに少なくとも1つの開口部の周辺部に配置されている少なくとも1つの係合タブを備えており、この少なくとも1つの係合タブは、物品を支持するための係合縁部を備えており、第3および/または第4パネルが開封帯を備え、前記少なくとも1つの係合タブのうちの1つまたは複数が該開封帯に結合されることで、組み立てた状態において、開封帯を第3および/または第4パネルから移動させたり取り除いたりすると、開封帯に結合された1つまたは複数の係合タブを移動させたり取り除く。
【0022】
本発明の例示の実施形態を添付の図面を参照して以下に記載する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1の実施形態によるカートンを形成するブランクの形状の、上方から見た平面図である。
【図2】図1のブランクから形成されたカートンの上方から見た斜視図である。
【図3】図2に示されるカートンの第1の側部の側部図である。
【図4】図2に示されるカートンの第2の側部の側部図である。
【図5】図2に示されるカートンの下方から見た斜視図である。
【図6】図2に示されるカートンの端面図である。
【図7】第2の実施形態によるカートンを形成するためのブランクの上方から見た平面図である。
【図8】図7のブランクから形成されたカートンの上方から見た斜視図である。
【図9】図8に示されるカートンの側部の側部図である。
【図10】図8に示されるカートンの端面図である。
【図11】図8に示されるカートンの下方から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
包装、ブランクおよびカートンの特定の実施形態の詳細な記載を本明細書に開示する。開示される実施形態は本発明の所定の態様を実施することが可能な方法の単なる例であり、本発明を具現化することができる全ての方法を完全に列記したものを表してはいないことを理解されたい。実際、本明細書に記載される包装、ブランクおよびカートンは、様々な形態で、および代替の形態で具現化することができることを理解されたい。図面は、必ずしも縮尺通りではなく、いくつかの特徴は、特定の構成要素の詳細を示すために拡大または縮小される場合がある。本開示を不明瞭にするのを避けるために、よく知られた構成要素、材料または方法は必ずしも詳細には記載していない。本明細書に開示されるいずれの特定の構造および機能の詳細も限定として解釈すべきではなく、単に特許請求の範囲の根拠として、および当業者が本発明を多様に利用するための教示としての代表的な基礎として解釈すべきである。
【0025】
図1を参照すると、それらに限定するものではないが瓶または缶などの1つまたは複数の一次製品を包装するためのカートン90を形成するブランク10の平面図が示されており、この一次製品は今後物品Bと呼ぶ。
【0026】
ブランク10は、隣合わせにヒンジ接続した一連のパネルを備える。第1側部パネル12は、折り目13に沿って頂部パネル14に接合している。頂部パネル14は、折り目15に沿って第2側部パネル16にヒンジ接合している。第2側部パネル16は、折り目17に沿って底部パネル18に接合している。底部パネル18は、折り目19に沿って接着パネル20に接合している。接着パネル20は、折り目21に沿って中間パネル22に接合しされている。中間パネル22は、折り目23に沿って接着フラップ24にヒンジ接続している。
【0027】
底部パネル8は、3つの物品収容開口部36を備えており、これら物品収容開口部36のそれぞれは、ほぼ同一の構造である。
【0028】
物品収容開口部36は、少なくとも一部において物品係合タブ34によって画成されている。物品係合タブ34は、図示した実施形態において、折り目によって接着パネル20にヒンジ式に接続されているが、これは代替として底部パネル18にヒンジ接続される場合がある。好ましくは、係合タブ34と接着パネル20との間のヒンジ式の接続部は、底部パネル18を接着パネル20にヒンジ接続する折り目19と同一直線上にある。物品係合タブ34は、第1端部に配置された係合縁部62を備えており、この第1端部は第2の端部と対向しており、この第2の端部に沿って、ヒンジ接合した接続部19が位置する。任意選択で、第1端部が面取りした角を有することで、係合タブ34を上部の物品収容開口部46に挿入し易くすることができ、これについては以下でより詳細に記載する。
【0029】
物品収容開口部36は、親指状のタブ32によって遮られる、あるいは少なくとも部分的に親指状のタブ32によって形成されている。親指状のタブ32は、開封帯26に結合される、またはそれと一体式に画成される。開封帯26は、頂部パネル14と第2側部パネル16との間のヒンジ式の接続部15から、第1側部パネル12と底部パネル18との間のヒンジ式の接続部17まで延在している。開封帯26は、一対のほぼ平行な弱くされた切断ライン28を備える。開封帯26は、第2の上部の親指状のタブ30を備えており、この親指状のタブ30は、一部において第2側部パネル16から切り取られ、一部が頂部パネル14から切り取られる。
【0030】
中間パネル22は、第2の、または上部の物品収容開口部46を3つ備えている。上部の物品収容開口部46それぞれは、図1のブランク10が図2から図6に示されるカートンに組み立てられたときに、これら上部の物品収容開口部46がほぼ垂直方向に、下部の、または第1の物品収容開口部36とそれぞれ位置合わせされるように配置されている。
【0031】
好ましくは、上部の物品収容開口部46それぞれは蝶ネクタイ状形状であり、ほぼ円形の中心部分と、中心部分の対向する側部に配置された台形翼状部分44、48とを有する。翼状部分の第1の部分48は、接着パネル20と中間パネル22との間のヒンジライン21から延出している。翼状部分の第2の部分44は、中間パネル22と接着フラップ24との間のヒンジ接続部23まで、またはそこから延出している。
【0032】
1つまたは複数の保持タブ38が、上部物品収容開口部46それぞれの周辺部に配置される。好ましくは、少なくとも1つの保持タブ38は、物品収容開口部46の中心部分の周辺部に位置している。保持タブ38は、折り目40によって中間パネル22にヒンジ式に接続されており、この折り目は、折り目ライン、切り取り線、またはそれらを組み合わせたものなどの弱くされたラインを備えることができる。
【0033】
好ましい実施形態では、保持タブ38は、物品収容開口部46の中心部分に、第1側部に5つ、実質的に対向する第2側部に5つ位置している。物品収容開口部46の中心部分の一部には保持タブ38がないため、隙間、切り抜き部または凹部が画成される。凹部または隙間によって当接縁部42、42が形成される。凹部または隙間は、係合タブ34の一部を収容するように構成されている。係合タブ34は、凹部の当接縁部42に当接することができ、および/または翼状部分48内に部分的にまたは完全に収容される場合もあり、この翼状部分48は、この隙間から任意選択で接着パネル20まで完全に延在している。
【0034】
接着フラップ24は、3つの取り外し可能部分52を備えており、これら取り外し可能部分52それぞれは、接着フラップ24を横切るようにそれぞれ延在する一対の切断ライン50、50によって画成されている。より具体的には、取り外し可能部分52それぞれの切断ライン50のそれぞれは、それぞれの翼状部分44から接着フラップ24の自由縁部まで延在している。切断ライン50それぞれは、切り取り線、ハーフカット、いくつかの同一直線上のスリット、またはそれらの組み合わせを備えることができる。取り外し可能部分52は、ブランク10がカートンに組み立てられたときに、それら取り外し可能部分52が開封帯26とそれぞれ実質的に位置合わせされて、面が接触する関係になるように配置されている。
【0035】
図2、図3、図4、図5および図6に示されるカートンの構造に戻ると、カートン90は、直線機(straight line machine)での一連の連続する折り曲げ作業によって形成することができ、その結果、カートン90はその構造を達成するために回転又は反転させる必要がないことが想定される。折り曲げ工程は、以下に記載されるものに限定されないが、特定の製造要件に従って変えることもできる。
【0036】
接着フラップ24と中間パネル22とが折り目21の周りに折り曲げられて、接着パネル20と底部パネル18とに重なる。接着剤「G」が接着フラップ24に塗布され、第2側部パネル16、頂部パネル14および第1側部パネル12が折り目17の周りに折り曲げられることで、第2側部パネル16が接着フラップ24と接触するようになり、そこに固定される。任意選択で、圧力を加えることで接着フラップを第2側部パネル16に固定することができる。この手段によって、取り外し可能部分52が、開封帯26の内面にそれぞれ固定される。
【0037】
この後、接着剤「G」が接着パネル20に塗布され、その後に第1側部パネル12が折り目13の周りに折り曲げられることで、第1側部パネル12が接着パネル20の上に置かれるとともに接着パネル20と面接触する関係になり、このことによって第1側部パネル12を接着パネル20の外面に固定する。
【0038】
これにより平坦な折り畳まれたカートンが形成され、このカートンは、第1側部パネル12と第2側部パネル16とにほぼ直交するように頂部パネル14を折り目13の周りにある程度広げることによって、略管状の構造体に組み立てられ得る。これにより第1側部パネル12、第2側部パネル16、頂部パネル14および底部パネル18を備えた管状の構造体が形成される。
【0039】
ブランク10から形成されたカートン90が、図2から図6に示されている。上部の親指状のタブ30が、頂部パネル14の高さを超えて、すなわち頂部パネル14の高さより上に突出していることを、図2において、はっきりと見ることができる。
【0040】
下部の親指状のタブ32が、底部パネル18の高さを超えて、すなわちこの高さより下に突出していることを、図3において見ることができる。
【0041】
第1側部パネル12は、図4に最もよく示されており、このパネルによって宣伝広告パネルまたはディスプレイパネルが提供される。宣伝広告パネルは、それが、カートン90の中に収容された物品Bのいくつかを部分的に覆い隠すように構成されている。好ましい実施形態においては、宣伝広告パネルは、カートン90の中の3つの物品Bのうち2つを部分的に覆い隠している。
【0042】
図5および図8は、上部物品収容開口部46に収容されている係合タブ34を示している。図5は、物品Bを取り出したカートン90を下から見た図を示している。図6は、カートン90の端面図であり、保持タブ38が中間パネル22の面より外に上向きに移動されている。保持タブ38は、物品Bのフランジまたは突出部のすぐ下に係合する。例えば図示される実施形態では保持タブ38は、物品Bのねじ込みキャップ栓Sの下面に係合している。係合タブ34は、上部物品収容開口部46の中に収容され、係合縁部62は、物品Bのフランジまたは突出部の下面に係合する。図示の実施形態では、係合タブ34は、ねじ込みキャップ栓Sの下に係合する。係合タブ34は好ましくは、第1側壁12に対して鋭角になるように配置され、係合タブ34は接着パネル20を介してこの第1側壁12にヒンジ式に接続されている。
【0043】
次に図7から図11を参照すると、そこには本発明の代替の実施形態が示されている。例示される第2の実施形態では、同様の数字は可能であれば、同様の部分を表すのに使用されるが、「100」という数字が前に付けられているのは、これらの特徴がこの第2の実施形態に属することを示している。
【0044】
代替の実施形態は、最初の実施形態と多くの共通の特徴を共有しており、そのため図1から図6に示される実施形態との相違点のみをより詳細に記載する。
【0045】
図7は、第2の図示された実施形態によるブランク110を示している。
【0046】
ブランク110は、隣合わせにヒンジ接続した一連のメインパネルを備えており、このメインパネルは、第1側部パネル112、折り目113によって第1側部パネル112にヒンジ接続した頂部パネル114、折り目115によって頂部パネル114にヒンジ接続した第2側部パネル116、折り目117によって第2側部パネル116にヒンジ接続した底部パネル118、折り目119によって底部パネル118にヒンジ接続した接着パネル120、折り目121によって接着パネル120にヒンジ接続した中間パネル122、および折り目123によって中間パネル122にヒンジ接続した接着フラップ124を備える。
【0047】
第2側部パネル116は、3つの開封帯126を備えており、そのそれぞれが、一部において第2側部パネル116から切り取られるとともに一部において頂部パネル114から切り取られる親指状のタブ130を備えており、このつまみは開封帯126それぞれにつながっている。
【0048】
底部パネル118は、3つの係合タブ137を備えており、このつまみは底部パネルから切り取られ、折り目117によって3つの開封帯126にそれぞれヒンジ式に接続されている。係合タブ137は、これら係合タブ137がヒンジ接続される開封帯126とそれぞれ連続しているとともに一体とされ、開封体126に対してヒンジ接続されており、これによって開封帯126それぞれがカートン190から取り除かれるとき(図8から図11を参照)に、各々の係合タブ137も取り除かれる。言うまでもないが、開封帯126にそれぞれ固定された取り外し可能部分152もまた、開封帯126を取り除く際に接着フラップ124から取り除かれる。
【0049】
組み立てられたカートンでは、係合タブ137は、中間パネル122内にある物品収容開口部146の中の隙間または凹部143内に収容され、物品Bは、各々の係合タブ137、各々の第1係合タブ134および各々の保持つまみ138によってカートン190内の所定の位置に維持される。
【0050】
第1係合タブ134は、第1側壁112と物品Bとの間に位置している。第2係合タブ137は、第2側壁116と物品Bとの間に位置している。
【0051】
一対それぞれの第1係合タブ134と第2係合タブ137とは、物品Bの対向する側部になるように構成されている。一対それぞれの第1係合タブ134と第2係合タブ137とは、底部パネル118から切り取られ、下部物品収容開口部136それぞれの中に延在し、互いに対して正反対にある。一対それぞれの第1係合タブ134と第2係合タブ137とが、接着パネル120及び第2側部パネル116の隣接する側縁部それぞれにヒンジ接続することで、第1係合タブ134のヒンジ式の接続部が、折り目119と同一線上になり、第2係合タブ137のヒンジ式の接続部が、折り目117と同一線上になる。
【0052】
本発明の範囲内で様々な変更を行なうことが可能であり、例えばパネルおよび開口部のサイズおよび形状を、異なるサイズまたは形状の物品を収容するように調節することができることを理解されたい。
【0053】
本明細書で使用されているように、「頂部」、「底部」、「前方」、「後方」、「端部」、「側部」、「内側」、「外側」、「上部」および「下部」のような方向を表す語は、各々のパネルをこのような方向に限定するのではなく、単にこれらパネルを互いに区別する働きをするだけであることが理解される。ヒンジ式の接続部に対するいかなる言及も、必ずしも単独の折り目だけを指すものと解釈すべきではなく、実際にはヒンジ式接続部は、本発明の範囲から逸脱することなく、以下の、短いスリット、脆弱線または折り目のうちの1つまたは複数から形成することが可能であることが想定される。
【符号の説明】
【0054】
10、110 ブランク
12、112 第1側部パネル
13、113 折り目
14、114 頂部パネル
15、115 折り目
16、116 第2側部パネル
17、117 折り目
18、118 底部パネル
19、119 折り目
20、120 接着パネル
21、121 折り目
22、122 中間パネル
23、123 折り目
24、124 接着フラップ
26、126 開封帯
28、128 切断ライン
30、130 上部の親指状のつまみ
32 下部の親指状のつまみ
34、134 係合つまみ
36、136 物品収容開口部
38、138 保持つまみ
40 折り目
42、142、143 当接縁部
44、48、144、148 上部物品収容開口の台形の部分
46、146 上部物品収容開口部
50、150 切断ライン
52、152 取り外し可能部分
62 係合縁部
90、190 カートン
137 係合つまみ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数の物品を包装するためのカートンであって、上部パネルと下部パネルとを備えており、前記上部パネルが、物品を収容するための上部開口部を備え、前記下部パネルが、前記上部開口部と垂直方向に位置合わせされて配置された下部開口部を備えており、前記上部パネルが、前記上部開口部の周辺部に沿って配置され、前記上部パネルにヒンジ式に接続された複数の保持タブを備え、前記下部パネルが、前記下部開口部の周辺部において該下部パネルにヒンジ式に接続された少なくとも1つの係合タブを備え、前記少なくとも1つの係合タブは、前記少なくとも1つの係合タブの一部が前記上部開口部を通って延出するように構成されており、前記少なくとも1つの係合タブは、前記保持タブのうちの2つの隣接するタブ間における隙間に配置されており、前記隙間には前記保持タブが全くないカートンにおいて、前記保持タブと前記少なくとも1つの係合タブとは、係合縁部をそれぞれ備えており、前記カートンの中に物品を保持するための保持構造体を画成するカートン。
【請求項2】
前記少なくとも1つの係合タブに結合された開封帯をさらに備える、請求項1に記載のカートン。
【請求項3】
前記少なくとも1つの係合タブが、一対の係合タブを含む、請求項1に記載のカートン。
【請求項4】
前記係合タブが互いに対向するように配置される、請求項3に記載のカートン。
【請求項5】
第1および第2側部パネルをさらに備え、前記係合タブのうちの第1のタブが前記第1側部パネルにヒンジ留めされ、前記係合タブのうちの第2のタブが前記第2側部パネルにヒンジ留めされる、請求項3または4に記載のカートン。
【請求項6】
前記係合タブの少なくとも1つが開封帯に結合されることで、前記開封帯を取り除くことによって前記係合つまみの少なくとも1つが取り除かれる、請求項2から4のいずれか一項に記載のカートン。
【請求項7】
前記上部パネルより上に配置された最上部パネルをさらに備える、請求項5に記載のカートン。
【請求項8】
前記最上部パネルが前記カートンの頂部パネルを形成し、前記下部パネルが前記カートンの底部パネルを形成し、前記上部パネルが、前記頂部パネルと前記底部パネルとの間に介在する中間パネルを形成し、前記第1側部パネルが前記カートンの対向する側壁の一方を形成し、前記第1側部パネルが前記頂部壁と前記底部壁との間に延在し、前記第2側部パネルが対向する側壁の他方に取り付けられている、請求項7に記載のカートン。
【請求項9】
前記開封帯が、少なくとも前記上部パネルと前記下部パネルとの間に延在する第1側部パネルを横切るように延在する、請求項2または6に記載のカートン。
【請求項10】
1つまたは複数の物品を包装するためのカートンであって、一対の対向する側部パネルによって一緒にヒンジ式に接続されて管状の構造体を形成する頂部パネルと底部パネルとを備え、前記底部パネルが、1つまたは複数の物品のそれぞれ1つを収容するための少なくとも1つの開口部を備えており、前記底部パネルが、前記底部パネルから切り取られるとともに前記少なくとも1つの開口部の周辺部に配置された少なくとも1つの係合タブを備え、前記少なくとも1つの係合タブは、物品を支持するための係合縁部を備えているカートンにおいて、前記側部パネルの少なくとも1つが開封帯を備え、前記少なくとも1つの係合タブが開封帯に結合されることで、前記開封帯を前記側部パネルの少なくとも一方から移動させたり取り除いたりすると、前記少なくとも1つの係合タブが移動したり取り除かれる、カートン。
【請求項11】
前記頂部パネルと前記底部パネルとの間に配置された中間パネルをさらに備え、前記中間パネルが、前記底部パネルにおける前記少なくとも1つの開口部と垂直方向に位置合わせされるように配置された少なくとも1つの開口部を備える、請求項10に記載のカートン。
【請求項12】
前記中間パネルの前記少なくとも1つの開口部が、前記中間パネルの前記少なくとも1つの開口部の周辺部に沿って配置された複数の保持タブを備え、前記保持タブそれぞれが物品と係合するための係合縁部を有する、請求項11に記載のカートン。
【請求項13】
前記少なくとも1つの係合タブが、前記保持タブのうちの2つのタブ間における隙間に収容される、請求項12に記載のカートン。
【請求項14】
前記保持タブと前記少なくとも1つの係合タブとは、前記カートンの中に物品を保持するための保持構造体を協働して画成する、請求項12または13のいずれか一方に記載のカートン。
【請求項15】
前記側部パネルの一方と一体式に形成され、前記底部パネルの高さを超えて下方に延在する表示パネルをさらに備える、請求項10から14のいずれか一項に記載のカートン。
【請求項16】
第1パネルと第2パネルとを備えるカートンを形成するためのブランクであって、前記第1パネルが物品を収容するための第1開口部を備え、前記第2パネルが、前記第1開口部と横方向に位置合わせされて配置された第2開口部を備え、前記第1パネルが、前記第1開口部の周辺部に沿って配置され、前記第1パネルにヒンジ式に接続された複数の保持タブを備え、前記第2パネルは、前記第2開口部の周辺部において前記第2パネルにヒンジ式に接続された少なくとも1つの係合タブを備え、前記少なくとも1つの係合タブは、組み立てた状態において前記少なくとも1つの係合タブの一部が前記第1開口部を通って延出するように構成されているブランクにおいて、前記少なくとも1つの係合タブは、前記保持タブのうちの2つの隣接するタブ間における隙間に位置しており、この隙間には前記保持タブが全くなく、前記保持タブと前記少なくとも1つの係合タブとがそれぞれ係合縁部を備えているとともに前記カートンの中に物品を保持するための保持構造体を画成するブランク。
【請求項17】
第3パネルによってヒンジ式に相互に接続された第1パネルと第2パネルとを備えるカートンを形成するためのブランクであって、前記第1パネルが、物品を収容するための少なくとも1つの開口部を備え、前記第1パネルが、前記第1パネルから切り取られるとともに前記少なくとも1つの開口部の周辺部に配置された少なくとも1つの係合タブを備え、前記少なくとも1つの係合タブは物品を支持するための係合縁部を備えているブランクにおいて、前記ブランクが、前記第1パネルにヒンジ式に接続された第4パネルをさらに備え、前記第4パネルは開封帯を備えており、前記少なくとも1つの係合タブが前記開封帯に結合することで、組み立てられた状態で、前記開封帯を前記第4パネルから移動させたり取り除いたりすることによって、前記少なくとも1つの係合タブを移動させたり取り除く、ブランク。
【請求項18】
実質的に、添付の図面を参照して本明細書に記載され、および/または添付の図面によって例示される、物品を包装するためのカートン。
【請求項19】
実質的に、添付の図面を参照して本明細書に記載され、および/または添付の図面によって例示される、物品を包装するためのブランク。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−250769(P2012−250769A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−125837(P2012−125837)
【出願日】平成24年6月1日(2012.6.1)
【出願人】(503056492)ミードウエストヴェイコ・パッケージング・システムズ・エルエルシー (44)
【Fターム(参考)】