説明

カードを供給する方法と装置

処理のためにカード(A〜D)を供給する方法は、まず、少なくとも1つのカードマガジン(M1〜M4)からカード(A〜D)を引き出す。カード(A〜D)は複数のカードマガジン内(M1〜M4)に配置され且つこれらマガジンから引き出されることができ、カードタイプに関する情報がカード(A〜D)に関連付けられている。引き出された後に、カード(A〜D)はこれらカード(A〜D)に関連付けられたカードタイプに関する情報と共に後続の処理へと出力され、後続の処理がこの送られた情報に基づいて制御可能となる。既知のカードタイプを持つカード(A〜D)がカードマガジン(M1〜M4)内に配置され、カードタイプに関する情報はカードマガジン(M1〜M4)に関連付けられ、カードマガジン(M1〜M4)からカード(A〜D)が引き出される時、カードマガジン(M1〜M4)に関連付けられた情報が送り出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、後続の処理に対してカードを供給する方法と装置に関し、特に、カード取り扱いシステムに対してカードを供給する方法と装置に関する。
【背景技術】
【0002】
公知のカード取り扱いシステムは、例えばタイプCR−80の厚肉のプラスチックカード等のカードが、カードキャリアに対し可変的な枚数で自動的に連結させる(取り付けられる)ように操作する。プラスチックカードを供給されたカードキャリアは、封入ステーションにおいて封筒内へとパックされるか、あるいは折り畳まれて封印され、次に後続の処理へと供給される。さらに、封入されるカードキャリアに対して何らかの同封物が関連付けられ、および/または一緒に折り畳まれてもよい。
【0003】
従来の技術においても、プラスチックカードとカードキャリアとを連結させる方法および装置が知られている。特許文献1と特許文献2とは、印刷ジョブナンバーを使用してプラスチックカードとカードキャリアとを組み合わせて連結させる方法および装置を開示している。組み合わせて連結させた後には、カードキャリアは封入されて更なる処理へと供給される。特許文献3には類似の方法が開示されているが、ここではプラスチックカードとカードキャリアとの組合せと連結が、チェックサムを用いて証明付けられる。特許文献4には印刷ジョブナンバーを使用してプラスチックカードとカードキャリアとを組み合わせて連結させる方法および装置が開示されており、この中では処理がオフラインで実行される。
【0004】
特許文献5は他の方法を開示しており、ここではまずカードが供給され、次にそのカードのカードデータが検出され、これらのカードに基づいてカードキャリアが生成される。
【0005】
上述の公知の方法は、カードとカードキャリアとの連結に関する方法であり、これらのカードは、読み取り手段によって読み取り可能な磁気ストライプまたは他の記憶ユニットを有し、そのカードに特有のデータまたはそのカードの所有者に特有のデータを記憶する。その代わりに、個人データを持たずに一般的な情報のみを提供するカードを連結させることも可能である。
【0006】
上述の公知の方法と装置においては、カードは常に、複数枚の同じカードを保有するカードマガジンによって供給される。このようなカードマガジンには様々な実施形態が存在するが、ここではそれらの中から所謂リボルバマガジンについて説明する。このリボルバマガジンの中には、多数のカードマガジン、望ましくは4個のカードマガジンが回転可能に配置され、カードは常に1個のカードマガジンから引き出される。もし1個のカードマガジンが空になれば、リボルバマガジンが回転してカードで満たされた新たなカードマガジンが供給され、その結果、システム全体としては大きな中断が発生することもなくカードが供給されることになる。その代わり、様々なカードマガジンが互いに並列的に配置され、最初に第1マガジンからカードが供給され、次にそれが空になった後に、後続の第2マガジンが使用されるようにしてもよい。
【0007】
このようなカードマガジンから引き出されたカードは次に連結機へと供給されるが、好ましくは連結の前にこのカードの読み取りが実行される。カードマガジンと連結機との間の所謂カードチャネル内には、好ましくは複数の読取機が配置され、異なるカードタイプを読み取ることが可能となる。これらの読取機には、例えばバーコードを検出するためのOCRリーダ、カード上のメモリまたはプロセッサチップを読み取るためのチップリーダ、および/または磁気ストライプを読み取るための磁気リーダなどが含まれる。加えて、カードから情報を検出するためのいかなる適切な読取機も使用することが可能である。さらに、カードを処理するための他の装置、例えばカードを引き出した後にカードを反転させ、カードの好ましい表面が所定の方向(例えば上向き)を向くようにするための反転機等が準備されてもよい。
【0008】
作動中、連結機とカードチャネルとの両方は、ファイル形式の所謂ジョブ明細を受け取る。連結機は、キャリアに連結されるべきカードの枚数とキャリア上におけるそれらカードの位置とに関する情報を受け取る。カードチャネルはカードの種類、即ち特にカードのタイプに関する情報を受け取る。このカードタイプに関する情報は、例えば、そのカードが厚肉のプラスチックカードであるか、薄肉のプラスチックカードであるか、エンボスされたプラスチックカードであるか等の情報を含んでいる。さらに、カードの上に記憶媒体が配置されているか否かに関する情報も含まれ、配置されている場合には、更なる情報として、その記憶媒体がチップであるか、非接触チップであるか、磁気ストライプであるか、光学的に検出可能な情報であるか、あるいは類似する他の媒体であるか等の情報が含まれる。
【0009】
ジョブ明細の中で上述のように規定されたデータは、取り扱いシステムに対して供給され、取り扱いシステムは対応するカードを処理するために対応する要素を構成する。この時、カードチャネル内では、例えば処理されるべきカードのために、そこに配置された読取機のうちでいずれの読取機を活性化(activated)させ、いずれの読取機を非活性化(deactivated)させるべきかという決定がなされる。さらに、受け取られたカードに所望の処理を確実に実行するために、追加的に設けられたカード処理装置(例えば反転機等)のうちのいずれの装置を活性化または非活性化するべきかについての決定もなされる。これらの決定は重要である。なぜなら、信号を生成しない読取機がエラー信号を発生し、システム全体を停止させることもあるからである。例えば、チップ付きのカードが磁気ストライプ用の読取機を通過するように案内された場合には、磁気ストライプ用の読取機からの出力信号は無くなり、その結果、エラー信号が発生してシステム全体を停止あるいは遅延させることになる。これを防止するため、カードチャネル内の対応する読取機は、ジョブ定義の中で規定されたデータを介して活性化/非活性化され、その結果、カードマガジン内に供給されたカードに対する適切な処理が確実に実行される。
【0010】
カード供給機内の全てのマガジンが同じタイプのカードによって満たされている場合には、マガジンは自動的に連続した状態で処理されるであろう。しかし、異なるタイプのカードの処理は、多大な能力を用いて初めて可能となるものであり、そのため、システムの適応性(フレキシビリティ)も低下する。
【0011】
更なる欠点は、異なるカードタイプを処理する処理ジョブは非常に複雑であり、さらにカードの枚数が変化する場合には全く不可能となる点である。例として、1枚のカードキャリアに3個のカードを連結させる場合を想定する。この時、第1カードがチップを有し、第2カードが磁気ストライプを有し、第3カードが記憶媒体を何も含まないカード、例えばサービス用電話番号等の一般的な顧客用情報しか持たない顧客カードのようなものであったとする。この場合、ジョブ定義の中で、処理装置に対して次のような情報を与える必要がある。即ち、各キャリアに対し、まずチップ付きカード、次に磁気ストライプ付きカード、次に記憶媒体を含まないカードを供給するという情報であり、また、カードはカードマガジンの中に対応する順序で供給されなければならない。さらに、カードチャネル内の個々の要素、例えば異なる読取機を適切に駆動させるために、システムに対し、異なるカードタイプの順序に関する正確な情報を事前に与えておく必要がある。この方法もまた非常に適応性が低いものである。
【0012】
このような公知の方法においては、異なるキャリアに対して異なる枚数のカードを取り付けなければならない場合、処理が非常に困難になる。なぜなら、上述した場合のように、対応するカードが対応する順序でカードマガジンの中に配置されなければならず、さらに、カードチャネル内のカード読取要素を適切に駆動するために、ジョブ定義に加えて、各々単一のジョブが正確に定義されなければならない。
【0013】
カード供給機が、複数、即ち2個以上のカードを並列的に供給できる場合には、システムがカードチャネル内のカード読取機を適切に活性化/非活性化できるように、ジョブ定義の中に各キャリアについての対応する情報も含まれなければならない。
【0014】
つまり、公知の従来技術における欠点は、これらの方法は常に、取り扱いシステムに対してカードを供給することのみに関しては適当といえるカード供給機を使用しており、システム全体に対して異なるカードを供給するという仮定に関しては適応性を欠くという点である。なぜなら、適切な操作を確実にするためには、必要とされるジョブ定義、特にカードタイプに関する情報は、システム全体に対し、常に事前に与えられていなければならないからである。
【特許文献1】DE19508282C1
【特許文献2】DE19533444A1
【特許文献3】DE19725579A1
【特許文献4】DE19734483A1
【特許文献5】DE10250653A1
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
以上の先行技術を基にして、本発明の目的は、システム全体の適応性がより高い、改良されたカード供給機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この目的は、請求項1に記載の方法と請求項13に記載の装置とにより達成される。
【0017】
本発明は、処理のためにカードを供給する方法を提供し、この方法においては、カードは複数のカードマガジンに配置されてこれら複数のカードマガジンから引き出されることができ、カードタイプに関する情報が上記カードに関連付けられており、上記方法は、
(a)少なくとも1つのカードマガジンからカードを引き出すステップと、
(b)上記カードに関連付けられたカードタイプに関する情報と共に上記カードを後続の処理へと出力し、後続の処理がこの送られた情報に基づいて制御可能となるようにするステップと、
を含む。
【0018】
好ましくは、同一のカードタイプのカードは1つのカードマガジン内に配置され、このカードタイプに関する情報はこのカードマガジンに関連付けられる。カードマガジンからカードが引き出される時、カードマガジンに関連付けられた情報が送り出される。カードタイプに関する情報は、好ましくは、カード材料に関する情報、カードのエンボスに関する情報、および/またはカードの記憶媒体に関する情報を含む。
【0019】
好ましくは、カードの記憶媒体に関する情報は、記憶媒体の有無に関する情報と記憶媒体のタイプに関する情報とを含む。これにより、後続の処理において、上記記憶媒体タイプに基づいて適切なカード読取機を活性化させることができ、また、上記カードタイプに基づいて更なる処理手段(例えば反転機)を活性化させることが可能になる。
【0020】
本発明の好ましい実施形態によれば、カードはカードマガジンから順次(sequentially)引き出されて送り出される。その代わり、カードが並列的に引き出されても良い。この場合、第1カードタイプのカードは第1個数のカードマガジン内に配置され、第2カードタイプのカードは第2個数のカードマガジン内に配置されている。ステップ(a)では、まずカードが第1個数のカードマガジン内の少なくとも1つのカードマガジンから引き出され、これと並列的に、カードが第2個数のカードマガジン内の少なくとも1つのカードマガジンから引き出される。
【0021】
本発明の他の好ましい実施形態によれば、引き出されるべきカードのカードタイプを特定する情報またはデータがステップ(a)よりも以前に受け取られるが、この情報は、好ましくはこのカードが連結されるべきカードキャリアから得られる。つまり、次のような条件が設定されている。即ち、ある後続の処理において、カードはこの後続の処理に対して供給されたキャリアに連結されるが、このキャリアはこのキャリア自身に連結されるべきカードのカードタイプを示す情報を有しており、さらに、本発明によれば、この情報はカード引き出しの前にこのキャリアから読み取られ、複数のカードマガジンからどのカードが引き出されるべきかが検出される。この情報は、好ましくはさらに供給されるべきカードの枚数を含む。
【0022】
本発明のさらに他の好ましい実施形態によれば、まずカードが引き出され、ステップ(b)よりも以前にこのカードから情報が読み出される。このように読み出された情報および/またはデータを基にして、更なる情報を発するデータベースにアクセスされ、この更なる情報を基にして更なる部分の引き出しと送り出しとが実行される。好ましくは、データベースから得られた情報は、キャリアを生成するためにも使用され、このカードおよび更なるカードが後のステップでこのキャリアに連結される。
【0023】
本発明の他の好ましい実施形態によれば、第1グループのカードと第2グループのカードとは、複数のカードマガジンの各々の中に配置されても良い。このとき、これらのグループは、各カードマガジン内の分離カードによって分離されている。全てのマガジン内で全ての分離カードが検出されてしまうまで、第1グループのカードがマガジンから引き出されて送り出される。
【0024】
本発明はまた、処理のためにカードを供給する装置を提供し、この装置は、カードタイプに関する情報が関連付けられたカードを受け取るための複数のカードマガジンと、少なくとも1つのカードマガジンからカードを引き出すための引き出し手段と、上記カードに関連付けられたカードタイプに関する情報と共に上記カードを出力するための出力と、を備える。
【0025】
本発明はカード供給機を提供し、このカード供給機は、好ましくは4台以下のカードマガジンから、順次的(in sequential)、並列的、あるいは選択的順序でカードを引き出し、かつそれらのカードをカードチャネルに関連付けられたトンネル経路(tunnel transport)へと供給する。好ましくは、各カードマガジンは単一のカードタイプのみを含むが、異なるマガジンが異なるカードタイプを収容しても良い。
【0026】
好ましくは、カードは今日クレジットカード等に使用されているようなプラスチックカードである。しかしながら、本発明はそのようなプラスチックカードに限るものではない。事実、どのようなカードでも扱える可能性があり、本発明における「カード」とは、プラスチックカードのみを意味するのではなく、他のカードまたはカードのような要素を含むものである。さらに、本発明における「カード」とは、ミニディスク、ミニCD、SIMカード等のデータキャリアをも含む。例えば、クレジットカード、健康保険カード、運転免許証、身分証明カード、顧客カード等もカードである。
【0027】
本発明の望ましい実施形態は、従属請求項で定義される。
本発明の望ましい実施形態を、以下に添付した図面を参照しながら詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の方法の1つの実施形態に従うフローチャートである。
【図2】カードシステム内にある本発明の装置の1つの実施形態に従うブロック図である。
【図3】複数のマガジンからの順次的なカード引き出しを表すフローチャートである。
【図4】複数のマガジンからの並列的なカード引き出しを表すフローチャートであり、(A)はトグルなしの並列的な引き出しを表し、(B)はトグルを含む並列的な引き出しを表す。
【図5】(A)〜(D)はトグルを含む並列的な引き出しの例を示す。
【図6A】オフライン操作のための本発明の好ましい第1実施形態におけるオフライン操作の第1実施例に従うフローチャートを示す。
【図6B】オフライン操作の全体的な流れ図を示す。
【図6C】カードシステム内におけるこの装置のブロック図を示す。
【図6D】オフライン操作の第2実施例に従うブロック図を示す。
【図7A】オンライン操作のための本発明の好ましい第2実施形態におけるオンライン操作の第1実施例に従うフローチャートを示す。
【図7B】オンライン操作の第2実施例に従うフローチャートを示す。
【図7C】オンライン操作の第2実施例に従う他のフローチャートを示す。
【図7D】オンライン操作の全体的な流れ図を示す。
【図7E】カードシステム内におけるこの装置のブロック図を示す。
【図8A】小さなジョブを確実に処理するための本発明の好ましい第3実施形態におけるフローチャートを示す。
【図8B】カードマガジンの全体概要図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下の好ましい実施形態の説明においては、同一または類似する効果を持つ要素に対しては、個々の図面の中でも同一または類似する参照番号を付して説明する。さらに、以下の説明の中では、「複数」という言葉は、該当する要素が少なくとも2つまたはそれ以上あることを意味する点に注意すべきである。
【0030】
上述のように、本発明は、処理のために、クレジットカードや類似するカード等を提供する方法と装置に関連する。しかし、本発明はカードまたはプラスチックカードに限るものではなく、そのカードが上述した本発明に係るものであれば、いかなるカードも扱われることが可能である。
【0031】
本発明は、好ましくはエンボスされたCR−80カード、エンボスされていないCR−80カード、または0.3〜1.5mmの厚みを持つ一般的なプラスチックカード等のカードに対して用いられるのが良い。
【0032】
本発明によれば、図1に示すように、第1ステップS100、即ち準備ステップにおいて、所謂ジョブ定義が全体システムに対して与えられる。この中で、様々なマガジンの中に収容されるカードの少なくともカードタイプが特定され、その結果、カードタイプと対応するマガジンとの対応関係が形成される。カードタイプとは、カードの材料に関する情報、例えばそれが厚肉のプラスチックカードであるかまたは薄肉のプラスチックカードであるか、エンボスされているか否か、どのような記憶媒体が与えられているか(チップ付きカードか、非接触型のチップ付きカードか、磁気ストライプカードか、JIS2か、OCRで読取可能な情報か等)の情報を含んでいる。
【0033】
この情報がカード供給機に与えられると直ぐに、S102において、マガジンから1つあるいは複数のカードを引き出すことで本発明の方法が開始し、次にこれらのカードは、S104において、後続の処理のためにシステムの他の部分に送られる。S104では、カードに関係するカードタイプの各データが、そのカードと共に送り出される。
【0034】
図2は、カードとカードキャリアとを連結させる全体システム内における、本発明のカード供給機100を示すブロック図である。カード供給機100は操作上カードチャネル102へと連接し、このカードチャネル102は操作上、連結機104へと連接している。カード供給機100は複数のカードマガジンM1〜M4を含み、この実施形態においては4個のカードマガジンを含んでいる。しかし、少なくとも2つ以上であれば、いかなる個数のカードマガジンが配置されることも可能である。カード供給機100とカードチャネル102との間の矢印が示すように、カードはそのカードタイプと共にカード供給機100からカードチャネルへと送られる。このカード供給機からカードチャネル102へと送られたカードタイプに関する情報によって、カードチャネル102は、その中に配置された読取機を対応するように活性化/非活性化させることができるようになる。これにより、カードタイプに依存して、例えばもしカードチャネル内で処理されるべき次のカードがカードチップと磁気ストライプとの両方を有する場合には、チップ付きカードの読取機と磁気カードの読取機とが活性化される。この場合には、配置されている可能性があるテキストまたはバーコードを検出するためのOCRリーダは、非活性化される。もし、カードが記憶媒体を含まないカードであれば、その事が対応するタイプ情報によって示され、カードチャネル102はこれに応じた構成となる。即ち全ての読取機が非活性化される。このように使用されていない読取機の非活性化は、操作上の障害を防ぐために必要である。なぜなら、活性化された読取ステーションにおいて信号が何も検出されない場合には、カードの供給においてエラーが発生したと想定され、この想定されたエラーを取り除くために、システム全体が停止するからである。カードマガジンM1〜M4からカードを引き出す際のこの事態を回避するために、本発明に従う適応性の高い方法においては、各カードとカードタイプ情報とが一緒にカードチャネルへと送られ、その結果、カードチャネルは対応する活性化/非活性化を実行することができる。
【0035】
この方法の長所は明らかである。なぜなら、多くのジョブのための様々な順次的作業経路の中から、可能性のある全ての順序を事前に準備する必要がなくなり、その代わり、どのようなタイプのカードが含まれているかに関わらず、どのマガジンから来るどのカードがキャリアに連結されるべきかを特定しさえすれば良いからである。カードチャネルを駆動させるために必要な情報は、各カードと共にカード供給機からカードチャネルへと送られる。この手法の長所は、カードキャリアに連結させるためのカード供給における適応性の増大が、簡素な方法で達成されるということである。なぜなら、個々のカードはマガジン内へと収容されるだけで、各マガジンが有するカードタイプに関する対応する情報がシステム全体に伝えられるからである。これにより、状況に応じ、ジョブの全体制御に基づいて所望の枚数のカードが引き出され、カードの枚数変更も簡単に可能となり、そこに配置されたカードチャネルと読取機とは、各カードと共に送られたカードタイプ情報に基づいて必要に応じて駆動される。
【0036】
図2に更に示されているように、カードチャネル102によって処理されたカードは連結機104へと送り出され、この中で、カードはこの連結機104へと供給されたキャリアに連結される。この時、この1つのキャリアに対し、複数、即ち2つあるいはそれ以上のカードを取り付けることも可能である。その後、連結機はカードが取り付けられたキャリアを排出する。好ましくは、この連結の前に、これらのカードとカードキャリアとが本当に対応するものか否かのチェックが実行される。このチェックは、例えばカードの読み取りと、カードキャリアからのデータ読み取りおよびこの情報の照会とにより実行されるが、このような処理過程の例に関しては、導入部で記載した出願人自身によるドイツ特許出願を参照されたい。
【0037】
カードチャネル102内で個々のカードを読み取ることは、上述のように、カードとそれに連結されるべきカードキャリアとが本当に対応しているか否かをチェックするために役立つ。さらに、カードチャネル102内での読み取りは、外部に供給される際に、現在のカードが処理の順序に本当に対応するカードであることを保証する役割も果たす。
【0038】
好ましくは、カード供給機100は4個までのカードマガジンM1〜M4を含み、各マガジンの収容枚数は、カードの厚みとカードのエンボス加工の有無とに依存する。各マガジンは、例えば、0.8mmの厚みを持ちエンボスされていないカードを500枚まで収容することができる。マガジン内では、カードは表面上向きに配置されても表面下向きに配置されても良く、このセッティングは各ジョブについて全てのマガジンで同一である必要もない。もしそれぞれのマガジンの差込口(receptacle)が初期位置にあれば、マガジンが挿入されても良く、カードのスタック(積重ね)が例えばステップモータを介して駆動されるスピンドルによって持ち上げられても良い。最も上の位置にあるカードが所定の初期位置に到達した時、マガジンは操作可能となる。好ましくは、この初期位置に置かれたマガジンは外れることはない。
【0039】
カード供給機100はカードマガジンの個数に応じた複数の真空吸引手段を含み、この吸引手段は、システムが操作可能な状態にある時、カードマガジンから最上に位置するカードを引き出す役割を果たし、それをトンネル経路へと送り出す。好ましくは、個々のカードの分離を確実にするために、マガジンの上部に保持装置が配置される。
【0040】
好ましい実施形態に従えば、カード供給機100は、引き出されたカードがトンネル経路内の目的とする位置に到達したか否かを確認するため、好ましくは容量性センサであるセンサを含む。カードがその目的位置に到達したことが確認できた場合には、トンネル経路は1回分だけクロックされる。即ち、所定の距離だけ前進する。もしこの確認作業の結果が否定的である場合には、エラーが示される。
【0041】
本発明の好ましい実施形態に従えば、カード供給機100は3つの異なる操作モードを備え、これらは以下に詳細に説明する。
【0042】
ジョブ定義と呼ばれる第1操作モードでは、各マガジンの引き出しのタイプとカードタイプとが、カード取り扱いシステムに対して与えられたジョブファイル内に固定的に書き込まれる。
【0043】
第2操作モード、即ち、オフラインモードの操作(カードキャリアを介する取り出し)では、各カードキャリアに対し、タイプと枚数において所望のカードが、カードキャリア上の符号化された情報を介してマガジンから選択的に取り出される。
【0044】
第3操作モード、即ち、オンラインモードの操作(カードを介する取り出し)では、カードタイプ/マガジンが所謂先行カード(leading card)として定義される。先行カードの内の1枚が引き出され、符号化された情報が読み出された後には、このグループの関連するカードが引き出される。対応する情報は、例えば識別参照ナンバー等を用いて顧客データベースから決定される。
【0045】
上述の操作モードのために、ジョブファイルの一部として、カード取り扱いシステムの各ジョブに対し、下記のパラメータが供給される。これらのパラメータには、操作モードと、マガジンのシーケンスと、マガジンの配置と、供給順序とカードタイプとが含まれる。操作モードを定義する際には、まずカードがマガジンから順次引き出されるか、トグル操作を含む並列的な引き出しか、トグル操作を含まない並列的な引き出しかが特定される。ジョブ定義と呼ばれる操作モードについては、これら3つの特定で十分である。他の2つの操作モード、即ちオフラインおよびオンラインについては、操作モードの中で、オフライン操作またはオンライン操作が対応するように特定される。
【0046】
マガジンのシーケンスは、以下に説明するように、準備されたテーブルから選択される。
【0047】
供給順序は、カードの供給が表面上向きかあるいは表面下向きかという状態についても特定する。カードタイプは、カード材料とカードのエンボスとカードの記憶媒体とに関する情報の特定を含む。
【0048】
図3に基づいて、順次的な引き出しを以下に詳細に説明する。ステップS300において、カードはマガジンMnから引き出される。ここでnは準備されたマガジンの内の1つを表し、例えばn=1,2,3または4となる。ステップS302では、引き出されたカードは、カードタイプ情報と共に例えばカードチャネル102へと送り出される(図2参照)。次に、ステップS304では、指標nに1を加算することで、次のマガジンへ移行する。もう一枚のカードが引き出される前に、ステップS306において、数字nは現存のマガジンの最大数に対応しているか否かがチェックされる(例えばn=4;Mmax=4)。もし対応していなければ、この方法はステップS300へと進み、次のカードは後続のマガジンから引き出される。もし、ステップS306において、カードが最後のマガジンから引き出されたと決定した場合には、nはステップS306において1にリセットされる。即ち、第1マガジンからの引き出しが再開され、この方法はステップS300へと戻る。
【0049】
図3に関して説明すると、例えば、以下のような様々な順次的引き出し順序が達成され得る。
【数1】

【0050】
上記リストの中で、m,n,o,pは、他のマガジンからカードが引き出される前に関連するマガジンから引き出されたカードの枚数を示しており、m,n,o,p=0,1,2...となる。
【0051】
図4に基づき、複数のカード供給機マガジンからの並列的な引き出しを詳細に説明する。図4(A)はトグル操作を含まない並列的な引き出しを示すフローチャートである。ステップS400において、カードはマガジンMnおよびMn+x から同時に引き出される。例えば、マガジン1および2から引き出されるのであり、このときn=1であり、x=1である。次に、ステップS402に示されるように、カードはそれぞれのカードタイプ情報とともに、例えばカードチャネル102に対して排出される。
【0052】
トグル操作を含まない並列的な引き出し操作の他に、図4(B)に示すように、トグル操作を含む並列的な引き出し操作も存在する。この操作モードは、同一タイプのカードを複数のマガジン内に配置することで、容量を増大させることができるという点で有利である。これは特に、システムが動作中に個々のマガジンを補充することができる、即ち、中断を回避できるという利点を生む。さらに、この操作モードは、第1カードタイプが第2カードタイプよりも高い頻度で使用される場合、つまり、例えば各1枚のカードキャリアに対し、第1タイプの2枚のカードと第2タイプの1枚のカードとが連結される場合、あるいは、操作の中で、第1タイプのカードは各カードキャリアに対して常に連結されるが、第2タイプのカードは全てのカードキャリアに連結されるとは限らない場合に、さらに有利と言える。この場合には、例えばカード供給機が4つのマガジンを備え、この内の第1〜第3マガジンの中には第1タイプのカードを収容し、第4マガジンのみが第2タイプのカードを収容するといった対策が可能となる。この操作モードにおいては、第1マガジンが空になった場合には第2マガジンに切り替えられ、そこから第1タイプのカードが引き出されるようになる。その代わり、4つのマガジンの内の2つずつがそれぞれ同一のカードタイプによって満たされ、1つのマガジンが空になった場合には、同一のカードタイプで満たされた次のマガジンへ切り替えられても良い。これにより、システムの動作中に中断することなくカードの補充を可能にする。
【0053】
図4Bはトグル操作を含む並列的な引き出しを示すフローチャートである。ステップS404においては、ステップS400と同様に、カードはマガジンから並列的に引き出されるが、ここでも例としてn=1であり、x=1であると仮定する。次に、ステップS406において、カードはカードタイプ情報とともに出力され、さらに、ステップS408においては、空のマガジンがないかどうかがチェックされる。もし空のマガジンが無ければ、この方法はステップS404に戻る。もし、ステップS408において、マガジンの内の1つあるいは両方のマガジンが空であると決定された場合には、この方法はステップS410へと進み、ここで、カウンタnを1だけ増分するか、あるいはカウンタxを1だけ増分するかによって、後続のマガジンへの切り替えが準備され、その結果、上述の第1マガジンから第2マガジンへの切り替え機能が実行される。その後、この方法はステップS404に戻る。
【0054】
以下のリストは、最大で4個までの複数のマガジンからのトグル操作を含む並列的な引き出しの例を示している。
【数2】

【0055】
上記リストの中で、m,n,o,pは、他のマガジンからカードが引き出される前に関連するマガジンから引き出されたカードの枚数を示しており、m,n,o,p=0,1,2...となる。
【0056】
上記テーブルの中で、太線文字で表記されたマガジンは、これらの間にマガジンの切り替えが実行されたことを示している。1番目のケースについては、同一のカードタイプがマガジンM1とM2との中に配置され、異なるカードタイプがマガジンM3とM4との中に配置されていることを示す。並列的な引き出しの方法は、1番目のカードがマガジンM1とM3とM4とから引き出され、もしマガジンM1が空になった場合には、マガジンM2への切り替えが実行される。
【0057】
上述のような様々なカードタイプを処理する上で高い適応性を得るためには、後続の処理ユニットに存在する要素を活性化および/または非活性化させるために、各カードが少なくともそのカードタイプに関する情報を備えているという本発明の手法が必要となる。これにより、例えばチップを持たない磁気ストライプカードをチップ用の読取機の中で読み出そうと試みる時に発生する可能性があるような、システム全体の操作上のエラーを回避することができる。
【0058】
図5は、カード供給機の最大4個までのカードマガジンからの並列的引き出しの様々な例を示している。図5(A)は、同一のカードが4つのマガジンM1〜M4の全てに配置された特別な場合を表しており、図5(A)が示すトグル操作においては、まずマガジンM1からのみカードが引き出され、マガジンM1が空になった後にのみ、マガジンM2へと切り替えられる。引き出しの後に結果として生じるカードの順序またはカードのシーケンスは、図5の右側領域に示されている。
【0059】
図5(B)は、2つのカードマガジンM1とM2とからの異なるカードAとBとの並列的引き出しを示している。引き出し後のカードのシーケンスは、図5の右側半分に示されている。
【0060】
図5(C)は、AタイプのカードがマガジンM1とM2の中にそれぞれ配置され、BタイプのカードがマガジンM3とM4の中にそれぞれ配置されたトグル操作における並列的引き出しを表している。まず、マガジンM1とM3とからカードが同時に引き出され、マガジンM1またはM3がそれぞれ空になった時に、マガジンM2またはM4へとそれぞれ切り替えられる。引き出し後のカードのシーケンスは、図5(C)の右側半分に示されている。
【0061】
図5(D)は4つのマガジンM1〜M4からの並列的なカード引き出しを示し、各マガジンは異なるカードタイプA〜Dを有するものである。この結果として生じる引き出し後のカードのシーケンスもまた、図5の右側領域に示されている。
【0062】
本発明によれば、後続の処理モジュール、例えばカードチャネル内の読取機を活性化するために必要な情報がカードタイプの定義を通じてカードに付属され得ることから、異なるカードデータが1つのジョブ内の簡素な方法で処理されることが可能になる。
【0063】
本発明の好ましい第1実施形態、即ち、本発明のカード供給機の所謂オフライン操作を、図6を参照しながら以下に説明する。図6Aは、オフライン操作の第1実施例に従うフロー図を示す。ステップS600においては、取り扱いシステムに供給されたキャリアから、情報、例えばキャリア識別符号が読み取られ、この情報は対応するキャリアに連結されるべきカードのカードタイプや枚数の情報を含んでいる。ステップS602においては、連結されるべきカードの枚数およびタイプがこの読み取られた情報に基づいて決定され、ステップS604においては、上述のように、カードは順次的あるいは並列的に引き出され、ステップS606においては、カードは関連付けられたカードタイプ情報と共にカードチャネルへと供給される。最後に、ステップS608においては、カードとキャリアとの取り付けおよび/または組合せと連結とが実行される。この実施例はまた、リーディングキャリアを備えたオフライン操作とも呼ばれるものである。
【0064】
図6Bは、複数のカードキャリア106を用いた全体的な流れを示す図であり、ここでは複数のカードキャリア106,108a−108c,110aおよび110bが使用されている。カードキャリア106−110はそれぞれ識別マークIDを含み、カードキャリア106と108とは、住所表記欄または同類の欄を示す参照符号112によって表されるように、既に個人化さている。識別情報IDはキャリアから読み取られ、矢印114で概略的に示されるように、カード供給機に送られる。読み取られた情報に基づいて、マガジンM1〜M4が駆動されてそこからカードが引き出され、その結果、図6Bに符号116で示すようなカードシーケンスが生じる。図から見られるように、カードのシーケンスは様々な識別マークIDによって柔軟に制御されることができ、その結果、例えばカードA〜Dの次にカードCが再度続くといった順番で提供され得る。
【0065】
キャリアの処理とカードの処理との間に生じるずれを補償するために、この装置の中にカードバッファまたはシートバッファが設けられ、所望のカードとキャリアとの両方が同時に連結機に到達するようにしても良い。
【0066】
図6Cは、本実施例に従うシステムのブロック図を示し、図2に示されたブロック図に基づき且つ対応するように拡張されたものである。このシステムはさらに、個人化されたキャリアを供給する手段118、例えばキャリア供給機またはカッティングマシンの出力等を備えている。このキャリア供給機118はさらに読取機を備え、この読取機はキャリア上の識別マークIDを読み取り、対応するデータはデータライン114を介してカード供給機へと提供する。これにより、カード供給機100は上述の方法でカードを引き出し、それらのカードをそのタイプ情報を共にカードチャネルへと送り出す。このカードチャネルから、カードは上述の方法で連結機へと供給され、そこで提供されたカードキャリアと結合される。その結果、カード(単数または複数)がその上に配置されたキャリアが連結機の出力側から排出される。
【0067】
図6Dは、オフライン操作の第2実施例、即ち、先行カードを備えたオフライン操作とも呼ばれる操作のブロック図を示す。例えばマガジンM1の選択により、「先行カード」と定義されるカードが引き出され、センサSにより読み取られる。読み取られたデータまたは情報に基づき、データベースDBにアクセスされ、このデータベースDBから得られたカード情報に基づくジョブのために、更なるカードが引き出される。先行カードと更なるカードとは、次に、それぞれのカードタイプ情報と共にカードチャネルへと供給される。カードの準備とは並列的に且つ独立して、カ−ドキャリアが上述の手段118を介して供給される。このキャリアの識別マークは読取機を介して読み取られ、キャリアが識別される。その後、上述のように、供給されたカードとカードキャリアとは連結機内で組み合わされて連結される。この時、カード(単数および/または複数)とキャリアとの整合性が連結機内でチェックされる。
【0068】
本発明の他の好ましい実施形態、所謂オンライン操作について、図7を参照しながら以下に説明する。図7Aはオンライン操作の第1実施例に従うフローチャートを示す。「先行カード」としてカードタイプを定義することが必要である。この定義は、例えば第1マガジンM1の選択により実行される。この操作モードに従えば、図7AのステップS700で示されるように、ジョブの先行カードがまず対応するマガジン、たとえばM1から引き出される。ステップS702では、この先行カードの読み取りが実行され、この読み取られたデータまたは情報に基づいて、ステップS704ではデータベースにアクセスされ、ステップS706ではデータベースからカードおよびキャリアのデータが読み取られる。ステップS708では、カード情報に基づいて更なるカードが引き出され、ステップS710では、先行カードと更なるカードとは、それぞれのカードタイプ情報とともに出力される。さらに、ステップS712では、データベースから得られたキャリア情報に基づいてカードキャリアが生成され、ステップS714では、キャリアとカードとが連結される。
【0069】
図7Bと図7Cは、このオンライン操作の第2実施例に従うフローチャートを示す。この実施例は、ステップS700〜ステップS704に関しては、図7Aに関連して説明した実施例と同様である。しかし、ステップS706'においては、上述の実施例とは異なり、カードデータあるいはカード情報のみが読み取られる。次に、もし存在する場合には更なるカードがステップS708'で引き出され、ステップS710'では、(図7Aと同様に)先行カードと共に出力される。しかし、図7Aとは異なり、キャリアが生成させることはない。その代わり、ステップS716では先行カードが例えばカードチャネル内で再度読み取られ、ステップS718では読み取られた情報に基づいてデータベースに再度アクセスされ、ステップS720ではデータベースからキャリアデータが読み出される。ステップS712'では、ステップS720で得られたデータに基づいてカードキャリアが生成される。ステップS714'では、カードとキャリアとが連結される。
【0070】
この実施例は、カード供給機内での最初の読み取りを追加的にバックアップすることが望ましい場合に選択される。この手法は、カード供給機内のバーコード読み取り、チップ読み取り、または磁気ストライプ読み取りにおいては必ずしも必要とされないものである。なぜなら、この読み取りにおいては、データは高い確実性を持って得られるからである。しかし、この第2実施例もまた、そのようなカードに対して使用されても良い。
【0071】
図7Dは上述の全体的な流れ図を示し、矢印120に示すように、先行カードAはまずマガジンから引き出される。このカードは、矢印122に示すように、引き出しの直後に読み出される。データベースDBから得られたデータに基づいて、矢印124に示すように、更なるカードCとDとがマガジンから引き出され、矢印126に示すように、カードAと共に連結機104へと供給される。さらに、矢印128に示すように、データベースからの情報に基づいて、例えば個人化されたカードキャリアを印刷することで、キャリア130が生成される。選択されたカードと、オンラインで生成された個人化されたカードキャリアとは、次に連結機内で結合される。
【0072】
図7Eは図2のブロック図の拡張された形式を示す。図から分かるように、図7Aに示された処理を実現させるシステムは、データベースDBとプリンタ132とをさらに含む。カード供給機100は、好ましくはその出力においてさらにセンサ134を含み、さらにコントローラ136をも含む。上述のオンライン操作の中では、マガジンM1から引き出されたカードが上述のようにセンサ134により読み取られ、識別マーク、例えば識別ナンバーまたは同類のマークが獲得される。この識別ナンバー等により、データベースDBがコントローラ136とライン122とを介してアクセスされ、カードナンバーとキャリアに関連するこのジョブに必要な情報が獲得される。カードナンバーとカードタイプに関連する情報はライン124を介してカード供給機100のコントローラ136へと戻され、その結果、更なる所望のカードの引き出しのために、カード供給機が対応すべく駆動される。さらに、キャリアデータがライン128を介してプリンタ132に対して供給され、個人化されたカードキャリアが生成される。ここで生成された個人化されたカードキャリアは、次に所望のカードと共に連結機104に供給され、ここで、従来と同様にカードが連結されたカードキャリアが生成される。
【0073】
さらに図7Eは、図7Bと図7Cとに関連して説明した実施例を示すものである。カードチャネル102とデータベースDBとの間を結ぶライン(点線)を通じ、先行カードから読み出されたデータが、このデータベースへのアクセスに対応するためにデータベースへと送られる。
【0074】
上述のように、ジョブの処理の開始時に、1枚のカードが第1マガジンM1から引き出され、トンネル経路を介して中間経路へと送られる。そこで、例えば非接触のチップ読み取りが実行される。カードを識別した後に、識別参照ナンバーを用いた顧客データベースからの読出しが実行され、上記カードのグループに属する他のカードも引き出される。次の空のトンネル位置が上記第1マガジンに到達すると、上記処理が繰り返される。
【0075】
本発明の第3の好ましい実施形態、所謂、分離カードを用いたジョブ分離について、図8を参照しながら以下に説明する。この操作モードに従えば、小さなジョブの安全かつ効果的な処理が可能になる。この場合、各ジョブのためのカードおよび/またはカードタイプはマガジン内に記憶され、各ジョブのための分離カードによって分離されている。これらの分離カードは、例えば、電磁誘導的に検出可能な導体ループ(conductor loops)を有している。カードがマガジンから引き出されてトンネル経路へと送られる時、分離カードが検出されたか否かのチェックが実行される。このチェックは好ましくは電磁的(inductive)センサによって実行される。もしカード供給機が分離カードを検出した時には、対応するマガジンからのそれ以上のカード引き出しは行われず、その分離カードは好ましくはカードチャネルへと送られ、そこで取り除かれる。1つのジョブ内に定義されたカードタイプに対する全ての分離カードが検出された時、「カードチャネルを空にせよ」という指令が発せられ、カードチャネル内に依然として存在するカードはそれまでの方法で処理されるが、カードチャネルは後続のジョブを処理する前に確実に空になる。好ましくは、カード取り扱いシステムの残りの要素、即ち、連結機など下流側にある全ての要素もまた空になり、次のジョブが開始する前に先行するジョブに関連する要素は取り扱いシステム内には何も残っていないようにするのが良い。
【0076】
図8Aはこの操作モードの流れをより詳細に説明するフローチャートである。ステップS800においては、これまでのように、1枚のカードがマガジンから引き出され、ステップS802において、それが分離カードであるか否かのチェックが行われる。もし分離カードでない場合には、そのカードはステップS804においてカードタイプの情報と共にカードチャネルへと送り出される。この方法は、次にステップS800に戻る。もしステップS802において、それが分離カードであると決定された場合には、ステップS806において関係するマガジンからのそれ以上のカード引き出しは停止する。ステップS800からステップS804までは、カードがマガジンから引き出されている時には各マガジンについて並列的に実行される。さらに、ステップS808は、分離カードが全てのカードタイプに関して検出されたか否かをチェックする。もし検出された場合には、システム内にまだ存在しているカードの最後の処理がステップS810で実行され、その後、このシステムは空になり、および/または停止される。次のジョブのためのカードがもし存在する場合には、これらはマガジン内に残っている。
【0077】
図8Bはこの実施の形態におけるマガジンM1〜M4内の分離カードの配置を示す。図から分かるように、分離カードは様々なマガジン内の異なる位置に配置されており、ジョブIに関係するカードとジョブIIに関係するカードとを分離している。
【0078】
上述した本発明の好ましい実施形態においてはカードタイプに関する所定の情報について述べたが、使用されるカードに関する他の情報も追加的あるいは代替的に用いられても良いことは、当業者にとって明らかである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理のためにカード(A,B,C,D)を供給する方法であって、上記カード(A,B,C,D)は複数のカードマガジン内(M1,2,3,4)に配置され且つこれら複数のカードマガジン(M1〜M4)から引き出されることができ、カードタイプに関する情報は上記カード(A〜D)に関連付けられており、
(a)少なくとも1つの上記カードマガジン(M1〜M4)から上記カード(A〜D)を引き出す(S100;S300;S400;S404;S604;S700;S708;S800)ステップと、
(b)上記カード(A〜D)に関連付けられたカードタイプに関する情報と共に上記カード(A〜D)を後続の処理へと出力し(S102;S302;S402;S406;S600;S710;S804)、上記後続の処理がこの送られた情報に基づいて制御可能となるようにするステップと、
を含む方法において、
既知のカードタイプを持つカード(A〜D)がカードマガジン(M1〜M4)内に配置され、上記カードタイプに関する情報は上記カードマガジン(M1〜M4)に関連付けられ、上記ステップ(a)において上記カードマガジン(M1〜M4)から上記カード(A〜D)が引き出される時、上記カードマガジン(M1〜M4)に関連付けられた情報がステップ(b)において送り出されることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、上記カードタイプに関する情報は、カード材料に関する情報、カードのエンボスに関する情報、および/またはカードの記憶媒体に関する情報を含むことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法において、上記カードタイプに関する情報は、上記カードの記憶媒体に関する情報であって記憶媒体の有無とその記憶媒体のタイプとを示す情報を含み、その結果、後続の処理において、上記示された記憶媒体タイプに基づいて適切なカード読取機を活性化させることができることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法において、上記ステップ(a)および(b)は、上記カードマガジン(M1〜M4)に対して順次実行されることを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法において、第1カードタイプのカード(A)は第1個数のカードマガジン(M1; M1,2)内に配置され、第2カードタイプのカード(B)は第2個数のカードマガジン(M2; M2,4)内に配置され、上記ステップ(a)では、上記第1個数のカードマガジン内の少なくとも1つのカードマガジンからのカード(A)の引き出しと、上記第2個数のカードマガジン内の少なくとも1つのカードマガジンからのカード(B)の引き出しとが、並列的に実行されることを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法において、上記ステップ(a)よりも前に、引き出されるべきカード(A〜D)のカードタイプを特定する情報を受け取るステップ(S600)を含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法において、上記後続の処理内で、上記カードはこの後続の処理に対して供給されるキャリア(106,108a,108b,110a,110b,110c)に連結され、上記キャリアはこのキャリアに連結されるべきカード(A〜D)のカードタイプを示す情報(ID)有しており、上記方法は、
上記キャリア(106,108a,108b,110a,110b,110c)からの情報を読み取るステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項6または7に記載の方法において、上記情報は供給されるべきカード(A〜D)の枚数をさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法において、上記ステップ(a)で引き出されたカードは上記ステップ(b)よりも前に読み取られ(S702)、上記方法は、
上記カード(A〜D)から読み取られた情報に基づいて、データベース(DB)にアクセスするステップ(S704)と、
上記データベース(DB)からの情報に基づいて、更なるカードを引き出して送り出すステップ(S708,S710)と、をさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法において、上記データベース(DB)からの情報に基づいてキャリア(130)が生成され、その後、上記カード(A)と、もし存在する場合には更なるカード(B〜D)とが、上記キャリア(130)に連結されることを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項9に記載の方法において、後続の処理内で、上記カードはこの後続の処理に対して供給されるキャリア(106,108a,108b,110a,110b,110c)に連結され、上記キャリアはこのキャリアに連結されるべきカード(A〜D)のカードタイプを示す情報(ID)有しており、上記方法は、
上記キャリア(106,108a,108b,110a,110b,110c)からの情報を読み取るステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか1項に記載の方法において、第3のグループ(I)に関係するカードと、第2のグループ(II)に関係するカードとが、上記複数のカードマガジン(M1〜M4)の各々の中に配置され、上記各カードマガジン(M1〜M4)の中の上記グループ(I,II)は分離カードによって分離され、上記ステップ(a)とステップ(b)とは、上記第1のグループ(I)のカードと第2のグループ(II)のカードとの間にある全ての分離カードが検出されてしまうで、上記第1のグループ(I)に対して反復されることを特徴とする方法。
【請求項13】
処理のためにカード(A〜D)を供給する装置(100)であって、
カードタイプに関する情報が関連付けられたカード(A〜D)を収容するための複数のカードマガジン(M1〜M4)と、
少なくとも1つの上記カードマガジン(M1〜M4)から上記カード(A〜D)を引き出すための引き出し手段と、
上記カード(A〜D)に関連付けられたカードタイプに関する情報と共に上記カード(A〜D)を出力するための出力手段と、を備える装置において、
既知のカードタイプを持つカード(A〜D)がカードマガジン(M1〜M4)内に配置され、上記カードタイプに関する情報は上記カードマガジン(M1〜M4)に関連付けられ、上記カードマガジン(M1〜M4)から上記カード(A〜D)が引き出される時、上記カードマガジン(M1〜M4)に関連付けられた情報が上記出力手段に与えられることを特徴とする装置。
【請求項14】
請求項13に記載の装置において、上記カードタイプに関する情報は、カード材料に関する情報、カードのエンボスに関する情報、および/またはカードの記憶媒体に関する情報を含むことを特徴とする装置。
【請求項15】
請求項14に記載の装置において、上記カードタイプに関する情報は、上記カードの記憶媒体に関する情報であって記憶媒体の有無とその記憶媒体のタイプとを示す情報を含み、その結果、後続の処理において、上記示された記憶媒体のタイプに基づいて適切なカード読取機を活性化させることができることを特徴とする装置。
【請求項16】
請求項13乃至15のいずれか1項に記載の装置において、上記引き出し手段は、上記カードマガジン(M1〜M4)から上記カード(A〜D)を順次引き出すように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項17】
請求項13乃至16のいずれか1項に記載の装置において、第1カードタイプのカード(A)は第1個数のカードマガジン(M1; M1,2)内に配置され、第2カードタイプのカード(B)は第2個数のカードマガジン(M2; M3,4)内に配置され、上記引き出し手段は、上記第1個数のカードマガジン内の少なくとも1つのカードマガジンからのカード(A)の引き出しと、上記第2個数のカードマガジン内の少なくとも1つのカードマガジンからのカード(B)の引き出しとを、並列的に実行するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項18】
請求項13乃至17のいずれか1項に記載の装置において、引き出されるべきカード(A〜D)のカードタイプを特定する情報を受け取るためのデータ入力手段(114)を含むことを特徴とする装置。
【請求項19】
請求項18に記載の装置において、上記情報は供給されるべきカード(A〜D)の枚数をさらに含むことを特徴とする装置。
【請求項20】
請求項13乃至15のいずれか1項に記載の装置において、
引き出されたカードを読み取るための読取機(134)と、
上記カードから読み取られた情報に基づいてデータベース(DB)にアクセスし、かつ上記データベースからの情報に基づいて上記引き出し手段と上記出力手段とを駆動させて更なるカードを引き出し且つ送り出すように構成された処理手段(136)と、
をさらに含むことを特徴とする装置。
【請求項21】
請求項13乃至20のいずれか1項に記載の装置において、
第1のグループ(I)に関係するカードと、第2のグループ(II)に関係するカードとが、上記複数のカードマガジン(M1〜M4)の各々の中に配置され、上記各カードマガジンの中の上記グループは分離カードによって分離され、分離カード検出手段が設けられ、上記引き出し手段および上記出力手段は、上記第1のグループ(I)のカードと第2のグループ(II)のカードとの間にある全ての分離カードが上記分離カード検出手段によって検出されるまで、上記第1のグループのカードを引き出し且つ出力するように構成されていることを特徴とする装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理のためにカード(A,B,C,D)を供給する方法であって、上記カード(A,B,C,D)は複数のカードマガジン内(M1,2,3,4)に配置され且つこれら複数のカードマガジン(M1〜M4)から引き出されることができ、カードタイプに関する情報は上記カード(A〜D)に関連付けられており、上記方法は、
(a)引き出されるべき上記カード(A〜D)のカードタイプを特定する情報を受け取るステップ(S600)と、
(b)少なくとも1つの上記カードマガジン(M1〜M4)から上記カード(A〜D)を引き出すステップと、
(c)上記カード(A〜D)に関連付けられたカードタイプに関する情報と伴に上記カード(A〜D)を後続の処理へと出力し、上記後続の処理がこの送られた情報に基づいて制御可能となるようにするステップと、を含む方法において、
既知のカードタイプを持つカード(A〜D)がカードマガジン(M1〜M4)内に配置され、上記カードタイプに関する情報は上記カードマガジン(M1〜M4)に関連付けられ、上記ステップ(b)において上記カードマガジン(M1〜M4)から上記カード(A〜D)が引き出される時、上記カードマガジン(M1〜M4)に関連付けられた情報がステップ(c)において送り出され、
上記後続の処理で、上記カードはこの後続の処理に対して供給されるキャリア(106,108a,108b,110a,110b,110c)に連結され、上記キャリアはこのキャリアに連結されるべきカード(A〜D)のカードタイプを示す情報(ID)を有しており、
上記方法は、上記キャリア(106,108a,108b,110a,110b,110c)からの情報を読み取るステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、上記カードタイプに関する情報は、カード材料に関する情報と、カードのエンボスに関する情報と、および/またはカードの記憶媒体に関する情報と、を含むことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法において、上記カードタイプに関する情報は、上記カードの記憶媒体に関する情報であって記憶媒体の有無とその記憶媒体のタイプとを示す情報を含み、その結果、後続の処理において、示された記憶媒体タイプに基づいて適切なカード読取機を活性化させることができることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法において、上記ステップ(b)および(c)は、上記カードマガジン(M1〜M4)に対して順次実行されることを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1乃至のいずれか1項に記載の方法において、第1カードタイプのカード(A)は第1個数のカードマガジン(M1; M1,2)内に配置され、第2カードタイプのカード(B)は第2個数のカードマガジン(M2; 3,4)内に配置され、上記ステップ(b)では、上記第1個数のカードマガジン内の少なくとも1つのカードマガジンからのカード(A)の引き出しと、上記第2個数のカードマガジン内の少なくとも1つのカードマガジンからのカード(B)の引き出しとが、並列的に実行されることを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法において、上記情報は供給されるべきカード(A〜D)の枚数をさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項1乃至のいずれか1項に記載の方法において、上記ステップ(b)で引き出されたカードは上記ステップ(c)よりも前に読み取られ(S702)、上記方法は、
上記カード(A〜D)から読み取られた情報に基づいて、データベース(DB)にアクセスするステップ(S704)と、
上記データベース(DB)からの情報に基づいて、さらなるカードを引き出して送り出すステップ(S708,S710)と、をさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項に記載の方法において、上記データベース(DB)からの情報に基づいてキャリア(130)が生成され、その後、上記カード(A)と、もし存在する場合には更なるカード(B〜D)とが、上記キャリア(130)に連結されることを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項に記載の方法において、後続の処理内で、上記カードはこの後続の処理に対して供給されるキャリア(106,108a,108b,110a,110b,110c)に連結され、上記キャリアはこのキャリアに連結されるべきカード(A〜D)のカードタイプを示す情報(ID)有しており、上記方法は、
上記キャリア(106,108a,108b,110a,110b,110c)からの情報を読み取るステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項1乃至のいずれか1項に記載の方法において、第1のグループ(I)に関係するカードと、第2のグループ(II)に関係するカードとが、上記複数のカードマガジン(M1〜M4)の各々の中に配置され、上記各カードマガジン(M1〜M4)の中の上記グループ(I,II)は分離カードによって分離され、上記ステップ(a)とステップ(b)とは、上記第1のグループ(I)のカードと第2のグループ(II)のカードとの間にある全ての分離カードが検出されるまで、上記第1のグループ(I)に対して反復されることを特徴とする方法。
【請求項11】
処理のためにカード(A,B,C,D)を供給する装置(100)であって、
カードタイプに関する情報が関連付けられたカード(A〜D)を収容するための複数のカードマガジン(M1〜M4)と、
少なくとも1つの上記カードマガジン(M1〜M4)から上記カード(A〜D)を引き出すための引き出し手段と、
上記カード(A〜D)に関連付けられたカードタイプに関する情報と伴に上記カード(A〜D)を出力するための出力手段と、
引き出されるべき上記カード(A〜D)のカードタイプを特定する情報を受け取るためのデータ入力手段(114)と、を備える装置において、
既知のカードタイプを持つカード(A〜D)がカードマガジン(M1〜M4)内に配置され、上記カードタイプに関する情報は上記カードマガジン(M1〜M4)に関連付けられ、上記カードマガジン(M1〜M4)から上記カード(A〜D)が引き出される時、上記カードマガジン(M1〜M4)に関連付けられた情報が上記出力手段に与えられ、
上記データ入力手段で受け取ることが可能な情報は、供給されるべき上記カード(A〜D)の枚数を含むことを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項11に記載の装置において、上記カードタイプに関する情報は、カード材料に関する情報と、カードのエンボスに関する情報と、および/またはカードの記憶媒体に関する情報と、を含むことを特徴とする装置。
【請求項13】
請求項12に記載の装置において、上記カードタイプに関する情報は、上記カードの記憶媒体に関する情報であって記憶媒体の有無とその記憶媒体のタイプとを示す情報を含み、その結果、後続の処理において、示された記憶媒体タイプに基づいて適切なカード読取機を活性化させることができることを特徴とする装置。
【請求項14】
請求項11乃至13のいずれか1項に記載の装置において、上記引き出し手段は、上記カードマガジン(M1〜M4)から上記カード(A〜D)を順次引き出すように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項15】
請求項11乃至14のいずれか1項に記載の装置において、第1カードタイプのカード(A)は第1個数のカードマガジン(M1; M1,2)内に配置され、第2カードタイプのカード(B)は第2個数のカードマガジン(M2; M3,4)内に配置され、上記引き出し手段は、上記第1個数のカードマガジン内の少なくとも1つのカードマガジンからのカード(A)の引き出しと、上記第2個数のカードマガジン内の少なくとも1つのカードマガジンからのカード(B)の引き出しとを、並列的に実行するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項16】
請求項11乃至15のいずれか1項に記載の装置において、
引き出されたカードを読み取るための読取機(134)と、
上記カードから読み取られた情報に基づいてデータベース(DB)にアクセスし、かつ上記データベースからの情報に基づいて上記引き出し手段と上記出力手段とを駆動させて更なるカードを引き出し且つ送り出すように構成された処理手段(136)と、をさらに含むことを特徴とする装置。
【請求項17】
請求項11乃至16のいずれか1項に記載の装置において、
第1のグループ(I)に関係するカードと、第2のグループ(II)に関係するカードとが、上記複数のカードマガジン(M1〜M4)の各々の中に配置され、上記各カードマガジンの中の上記グループは分離カードによって分離され、分離カード検出手段が設けられ、上記引き出し手段および上記出力手段は、上記第1のグループ(I)のカードと第2のグループ(II)のカードとの間にある全ての分離カードが上記分離カード検出手段によって検出されるまで、上記第1のグループのカードを引き出し且つ出力するように構成されていることを特徴とする装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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【図8A】
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【図8B】
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【公表番号】特表2006−515451(P2006−515451A)
【公表日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−518355(P2005−518355)
【出願日】平成16年10月4日(2004.10.4)
【国際出願番号】PCT/EP2004/011059
【国際公開番号】WO2005/048175
【国際公開日】平成17年5月26日(2005.5.26)
【出願人】(505063290)ベーヴェ ジステック アクチエンゲゼルシャフト (2)
【Fターム(参考)】