説明

カードゲームを見せるための方法

ポーカーゲームなどのカードゲームを見せるための方法であって、ビデオを見ている視聴者に各プレーヤーのカードおよび各プレーヤーの賭け金を知らせるために進行中のゲームの連続的なビデオ画像にグラフィックおよびテキストのデータが重ね合わされる。このような態様で、ビデオを見ている人は、同時にゲームを見ながら各プレーヤーの視点からゲームの雰囲気を得ることができる。グラフィックおよびテキストのデータは、邪魔にならない態様で選択的に表示可能なポップアップボックスの形でビデオ画像に重ね合わされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
1.発明の分野
この発明は、カードゲームを見せるためのビデオフォーマットに関し、特に、ポーカーゲームなどのカードゲームのビデオ画像を見せるための方法に関し、進行中のゲームのビデオ画像の複数のビデオフレームが、ゲームの記録を見ることへの見る人の興味を逸らすことのない態様で、各プレーヤーのカードおよび各プレーヤーの賭け金を含むゲームの状態に関するテキスト/グラフィックのデータとともに提示される。
【背景技術】
【0002】
2.先行技術の説明
ポーカーゲームなどのカードゲームを見せるためのさまざまな方法が知られている。1つの方法が米国特許第5,451,054号に開示されている。’054号特許に説明される方法は、ポーカーテーブルのプレー面に組込まれた各プレーヤーステーションに隣接する複数のカード閲覧窓、および各プレーヤーのためのチップ受け器を備えて構成された特注のポーカーテーブルを必要とする。カード閲覧窓によって、プレーヤーの各々は自分のカードを窓に伏せて置くことができるため、プレーヤーのカードは、他のプレーヤーにカードを明かすことなく視聴者に表示することができる。チップ受け器は各プレーヤーのチップの合計数を電子的に追跡するために使用される。プレーヤーの名前、各プレーヤーのカードおよび賭け金などのポーカーゲームに関する他のデータは、編集中にビデオ記録にテキストボックスとして付加される。テキストボックスは、各プレーヤーのカードおよび賭け金などのポーカーゲームの現在の状態に関する重要なデータを提供するが、’054号特許に開示される見せる方法は、ゲーム自身の代わりにテキストボックスが表示されるフォーマットを利用する。残念ながら、ポーカーゲームは短く速い。テキスト情報を表示するためにゲームを遮断すると、見ている人のゲームへの注意は逸らされる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
’054号特許に開示される特注のポーカーテーブルは、フォックススポーツネットによってマン島にあるラドブルックカジノから放映された、「ポーカーミリオントーナメント(Poker Million Tournament)」と呼ばれるポーカーのトーナメント中に使用された。図7は、ポーカーテーブル上の閲覧窓の下方からのビデオショットである。図示のように、閲覧窓は、プレーヤーのカードを他のプレーヤーに明かすことなく見ている視聴者にプレーヤーのカードを表示するために使用される。たとえば、図7に示されるように、カードが見ている視聴者によって閲覧されている間に、ポーカーゲームは見ている視聴者の視野外で背景で継続している。各プレーヤーの持ち札は閲覧窓によって表示されるが、プレーヤーのカードが表示されている間に見ている視聴者はポーカーゲームの実質的な部分を見逃す。
【0004】
図8は、2001年6月2日から6月5日に行なわれたワールドヘッズアップポーカーチャンピオンシップ(World Heads Up Poker Championship)のビデオ表現で使用されたビデオフォーマットを示す。図示のように、このビデオフォーマットは、一般に参照番号20で識別される例示的なビデオフレームを含む。例示的なビデオフレーム20は、ビデオフレーム20の上方左手および右手の角に配置されたプレーヤー閲覧窓22および24の対に分けられ、これらはプレーヤーのうちの2人のビデオ画像を表わす。ポーカートーナメントのビデオ表現は、上下逆のT字型の閲覧窓26に提示される。T字型の閲覧窓26は、たとえば、集合的に参照番号28で識別されるディーラーのカードのうちの3枚を
示すテーブルを見下ろすカメラショットを提示する。プレーヤーのカードは提示窓26に重ね合わされ、プレーヤー閲覧窓22および24の下方にそれぞれ配置される。たとえば、図示のように、参照番号30および32で識別されるカードはプレーヤー窓22のプレーヤーに関連する。同様に、参照番号34および36で識別されるカードは閲覧窓24で見られるプレーヤーの下方に配置される。底部閲覧窓38は、たとえば、ディーラーのカードを示すための長方形の提示領域として選択的に使用される。またはこれに代えて、底部閲覧窓38は閲覧窓26の一部を形成するために使用される。
【0005】
図8に示されるプレーヤー閲覧窓22および24ならびにT字型ビデオ画像提示領域26の構成は、テーブルのまわりに座ってゲームを行なっているプレーヤーのビデオ画像を提示する助けにはならない。そのため、図8に示されるビデオフォーマットは、ポーカートーナメント自身から見ている視聴者の視野を逸らす。
【0006】
図9は、ポーカーゲームを見せるための別のビデオフォーマットを示す。このフォーマットは、ディスカバリチャネルで放映された「ワールドシリーズオブポーカーの内側(Inside the World Series of Poker)」と題されるテレビ作品で提示された。図示のように、図9に示されるビデオ画像の例示的なビデオフレームは、ディーラーの後ろからの視点からのものである。図示のように、集合的に参照番号40で識別される、4枚のコミュニティカードは、テーブル上に表向きに示され、5番目のコミュニティカード42がディーラーによってテーブルに表向きに置かれている。この見せ方で使用されるビデオフォーマットでは、視聴者は、プレーヤーによって明かされるまで、通常は伏せられているプレーヤーのカードの識別を知ることはできない。さらに、賭け情報は、可能な場合、ビデオ画像からのみ得ることができる。
【0007】
図9で利用されるフォーマットは、いくつかの理由でポーカーゲームを見せるために望ましくないフォーマットである。第1に、視聴者は、表示されているゲームの雰囲気を得ることができない。なぜなら、通常伏せられているカードをプレーヤーが表向きにするまで、視聴者には各個々のプレーヤーの持ち札がわからないからである。さらに、賭け情報はビデオ画像からのみ得ることができ、このことは、視聴者は、これら賭け金を追跡をするためにプレーヤーの各々によってプレーされるチップの数を数えなければならないことを意味する。さらに、プレーヤーが手持ちのチップを賭けたとき、視聴者は賭け金の正確な量を決定することはできない。最後に、そのようなフォーマットでは、視聴者は各プレーヤーの賭け金を容易に追跡することはできない。
【0008】
図10は、ポーカーゲームのビデオ画像を、ゲームの状態に関するグラフィック/テキストの情報と一体化した別の既知のビデオフォーマットを示す。図示のように、一般に参照番号44で識別される例示的なビデオフレームは、一般に長方形のビデオ画像視聴窓46および一般にL字型のグラフィック/テキスト提示領域48に分けられる。グラフィック/テキスト提示領域48は、テキストボックス50および50に示されるプレーヤーの名前、一般に参照番号54および56で識別されるプレーヤーの各々に関連するカードのグラフィック画像、一般に参照番号58および60、62および64で識別されるテキストボックスによる各プレーヤーに関する勝算を含むさまざまな種類の情報を見せるために使用される。グラフィック/テキスト提示領域48の底部の近くには、集合的に参照番号66で識別されるコミュニティカードの各々のグラフィック画像が示される。
【0009】
図示のように、プレーヤーのスミスはエースのペアで勝つのに有利であるが、スペードの2およびダイヤの8を備えたプレーヤーのジョンが勝つという勝算はゼロである。勝算はゲームが引き分けで終わる可能性はゼロであることも示している。
【0010】
図10に提示されるフォーマットは、ディスカバリチャネルのためにロステレビジョン
プロダクションによって製作された、ネバダ州ラスベガスのビニオンズカジノでの第31回ポーカーの年次ワールドシリーズ(the 31st Annual World Series of Poker)で使用された。このフォーマットは、見ている人のゲームを見ることへの興味を逸らすビデオ画像提示窓のサイズの低減を必要とする。さらに、賭け情報は含まれない。したがって、見ている人のゲームを見ることへの興味を逸らさず、同時に、少なくとも各プレーヤーのカードおよび各プレーヤーの賭け金についての情報を見ている視聴者に提供する、ポーカーゲームなどのカードゲームを見せるためのビデオフォーマットが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
発明の概要
この発明は、ポーカーゲームなどのカードゲームを見せるための方法に関し、各プレーヤーのカードおよび各プレーヤーの賭け金を見ている視聴者に知らせるために、グラフィックおよびテキストのデータは、比較的邪魔にならない態様で、カードゲームのビデオ画像を含むビデオフレームに選択的に重ね合わされる。この態様では、見ている人はゲーム中に各プレーヤーの視点からゲームの雰囲気を得ることができ、同時に比較的邪魔にならない態様でカードゲームを見ることができる。グラフィックおよびテキストのデータは、選択的にビデオ画像の上部に表示し、かつ取除くことができるポップアップボックスの形でビデオ画像に重ね合わせてもよい。
【0012】
この発明のこれらおよび他の利点は、以下の説明および添付の図面を参照することで、さらに容易に理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
詳細な説明
この発明は、ポーカーゲームなどのカードゲームを見せるための方法に関する。この発明の重要な局面によると、カードゲームのビデオフォーマットは、テレビスクリーンまたはモニタ上の閲覧領域がカードゲームのビデオ画像の表示のために最適化されつつ、各プレーヤーのカード、彼らの賭け金および任意で付加的な情報などのゲームの状態に関する情報を見ている視聴者に提供するポップアップのテキストおよびグラフィックの情報ボックスを含むように見せられる。この発明による方法で生成されるビデオフォーマットによって、最低でプレーヤーおよびポーカーテーブルを示すカードゲームの連続的な提示が可能になり、同時に、見ている視聴者にゲームの雰囲気を与えるように、できるだけゲームを邪魔しないようにゲームの状態をビデオの視聴者に提供することができ、それによってゲームを見ることへの関心を高める。
【0014】
ここに図示され説明されるように、この方法および結果的なビデオフォーマットは、ポーカーゲーム、たとえば、ポーカーのトーナメントのために提示される。見せられる例示的なゲームは、7枚のカードのポーカーゲームであり、5枚のディーラーカードが表向きで配られ、ポーカーテーブルに置かれる。プレーヤーの各々には2枚のカードが伏せて配られる。したがって、各プレーヤーの持ち札は、伏せられた2枚のカードに5枚のコミュニティカードを加えたものからなる。最良のポーカーの持ち札を備えたプレーヤーがゲームに勝つ。
【0015】
上述のポーカーゲームは、典型的には「ポーカーミリオン」、「ワールドシリーズオブポーカー」、および「ワールドポーカーツアー(World Poker Tour)」などのポーカーのトーナメントで行なわれる。しかしながら、この方法および結果的なビデオフォーマットは、プレーヤーの部分の動きまたは動作が非常に少ない他のカードゲーム、および/または比較的短い時間継続するゲームなどの他のゲームに適用可能であることは明らかである。この発明による方法および結果的なビデオフォーマットは、カードゲームの実質的に連続的な提示を可能にし、かつ各プレーヤーのカードおよび賭け金を含むゲームの状態に関
するさまざまな情報を見ている視聴者に知らせるために、比較的邪魔にならない態様でビデオ画像に重ね合わされたポップアップのテキストおよびグラフィックのボックスを利用することにより、ゲームのビデオ画像の表示を最適化することによって、ゲーム中のプレーヤーの少量の動作を補償する。これらポップアップデータボックスは、ゲームのビデオ画像の重要な特徴が重なるのを回避するために、ビデオ画像視聴窓の異なる領域に選択的に表示してもよい。ゲームのビデオ画像を最適化し、かつプレーヤーのカードおよび現在の賭け金を含むポップアップのテキストおよびグラフィックのボックスを提供することによって、この発明による結果的なビデオフォーマットでは、見ている視聴者は、ゲーム中に各プレーヤーの視点からゲームを追うことができ、見ている人のゲームへの興味を増す。後にさらに詳しく説明するように、ゲームを見ることへの視聴者の興味をさらに高めるために、付加的な情報を任意で提供してもよい。
【0016】
この発明の一局面によると、小型のビデオカメラ100(図2)を、たとえば、テーブル104のバンパー部分102にポーカーテーブル104のプレー面に関して垂直に取付けてもよい。図2に最もよく示されるように、バンパー部分102はポーカーテーブル104のプレー面から持上げられ、ポーカーテーブル104のまわりに壁を形成する。ビデオカメラ100はポーカーテーブル104のプレー面に関して垂直に取付けられ、プレーヤーのカードをより自然に提示する。図2および図3に示されるようにプレーヤーが自分自身でカードを見るために自分のカードを持上げると、カードはビデオカメラ100にも露出される。図1に最もよく示されるように、ビデオカメラ100は、ポーカーテーブル104のまわりに各プレーヤーのステーションに隣接して各プレーヤーに設けられる。
【0017】
このビデオ情報を使用して、いくつかの態様のうちの1つで、ゲーム中に見ている視聴者に各プレーヤーのカードを提示することができる。具体的には、ビデオカメラ100からの信号をアナログデジタルコンバータによってマイクロプロセッサ(図示せず)に結合し、たとえば、ここに引用により援用される米国特許第5,451,054号に開示されるように、記憶されたビデオ画像と比較して自動的にプレーヤーのカードを識別することができるため、プレーヤーのカードは、リアルタイムで見ている視聴者にグラフィック/テキストボックスの形で示すことができる。またはこれに代えて、図3に示されるようなプレーヤーのカードのビデオショットをカードゲームのビデオ編集中に専ら使用することができる。この状況では、プレーヤーの名前とともにプレーヤーのカード情報をポップアップのテキスト/グラフィックボックスに入力してもよい。たとえば、ポーカーテーブル104のバンパー部分102に配置される実質的に垂直に配向されたビデオカメラを利用することにより、プレーヤーがテーブル面の視聴窓にわたって自分のカードをスライドしなければならない米国特許第5,451,054に開示されるシステムより、プレーヤーの動作は自然である。
【0018】
この発明によるビデオフォーマットが図1に示される。図9に示される既知のビデオフォーマットとは異なり、この発明によるビデオフォーマットは、上述の既知の方法のように表示領域106を異なる視聴ビデオ窓に分けるのではなく、進行中のゲームのビデオ画像のためにビデオフレーム106のすべてではないにしても大半を利用することによって、進行中のポーカーゲームのビデオ画像のフレームを最適化する。ビデオフレーム106内で進行中のポーカーゲームのビデオ画像を最適化することにより、見ている視聴者の立場からポーカーゲームをより自然に提示することができる。
【0019】
ここで使用されるように、ビデオ画像は、複数のビデオカメラのうちの1つによって記録された画像を意味するものと規定される。これらビデオ画像は、たとえば、NTSCまたはPALフォーマットなどの標準フォーマット、もしくは他の標準または非標準のフォーマットに従って、静的なフレームまたは複数のフレームを表わしてもよい。停止動作ビデオはビデオ画像の凍結フレームを指す。
【0020】
ポップアップデータボックスは、Adobe After Effects等の従来の市販の特別効果ビデオエディタを使用してビデオフレーム内のビデオ画像に重ねることのできるテキスト/グラフィックボックスを指す。これら特別効果ビデオエディタによって、ポップアップデータボックスを所望の時間だけ見えるようにプログラムし、かつビデオフレーム106内のどこにでも選択的に位置付けることができる。そのような特別効果ビデオエディタの使用は当該技術分野で周知である。
【0021】
図1を参照すると、この発明によるビデオフォーマットが示される。例示的なビデオフォーマットが、たとえば、ビデオポーカートーナメントのために提示される。図示のように、ポーカーテーブル104のビデオ画像は、参照番号108、110および112で識別される3人のプレーヤー、ならびにディーラー114とともに示される。上述のように、ビデオカメラは、たとえば、ポーカーテーブル104のバンパー部分102に配置される。さらに、メインのビデオカメラ(図示せず)は、参照番号116で識別されるメインのビデオ画像の連続するフレーム、たとえば、ポーカーテーブル104のまわりのプレーヤー108、110および112、ならびに任意でディーラー114の動作のビデオ表示を含む進行中のポーカーゲームを記録するために使用される。ゲームが行なわれているとき、さまざまなポップアップデータボックスが表示され、邪魔にならない態様でビデオフレーム106の選択された部分に重ねられる。図1に示されるように、ビデオフレーム106の全体ではないとしても大半がビデオ画像のために使用される。ポップボックスは、邪魔するとしても進行中のゲームのメインのビデオ画像116の最低限の部分を邪魔するように選択的に位置付けられる。上述のように、これらポップアップデータボックスは、ゲームへの視聴者の興味を増すためにゲームの状態に関するさまざまなデータを含む。たとえば、個々のポップアップデータボックス118および120は、各プレーヤーのために設けてもよい。各ポップアップデータボックスには、プレーヤーの名前のための部分120、各プレーヤーのカードのための部分122および124、ならびにプレーヤーの現在の賭け金のための部分126を設けてもよい。どのプレーヤーが現在の順番を有するかを示すために順番の矢印128も任意で設けてもよい。
【0022】
この発明によるビデオフォーマットは、生で見ている視聴者および他のビデオフォーマットを見ている人を上回るはっきりとした利点をビデオを見ている視聴者に提供し、つまり、この発明によるビデオフォーマットのビデオを見ている視聴者は、ゲームの進行中に各プレーヤーのカードおよび現在の賭け金に関する情報を提供される。したがって、ビデオを見ている視聴者は、ゲームの進行中にゲームの雰囲気をよりよく得ることができ、ポーカーゲームのビデオ再生を見ることへの見ている人の興味をさらに刺激する。プレーヤーのカードおよび賭け金を識別するデータボックス118、120に加え、見ている人の興味を増すために付加的なデータボックスを設けてもよい。たとえば、集合的に参照番号130で識別されるコミュニティカードを示すデータボックス128を任意で設けてもよい。
【0023】
上述のように、図示される特定のゲームでは、5枚のカードがディーラーによって表向きに配られる。これら5枚のカードは、ここではコミュニティカード130として識別され、ポップアップデータボックス128に表示されてもよい。これらカード130は図示のように英数字の文字および記号で表示されてもよいし、カード自身の画像が示されてもよい。同様に、データボックス118は、カードの英数字の画像および記号を示してもよいし、またはこれに代えてカード自身の画像を表示してもよい。
【0024】
図1に示されるように、コミュニティカード130を示すポップアップデータボックス128によって、ビデオを見ている視聴者は各プレーヤーの持ち札全体を容易に見ることができる。図示される特定のゲームについて既に述べたように、各プレーヤーの持ち札は
、5枚のコミュニティカード130に、プレーヤー108、110、112に伏せて配られた2枚の個人のカードを加えたものからなる。図示のように、プレーヤーのジョンは、エースのペアおよび8のペアを有する。プレーヤーのスミスは、3枚の8および9のペアを有する。指示矢印128は、現在スミスの順番であることを示す。この時点で視聴者は、スミスの持ち札が勝つ可能性があることを知っている。図示のように、スミスが「コールする」。この点で、見ている視聴者はスミス自身の前にスミスがその勝負に勝つことを知っている。
【0025】
他のポップアップボックスを配置して、ビデオフレーム106の他の部分に重ねてもよい。たとえば、ポップアップボックス130を使用して、視聴者に勝算を提示してもよい。さらに、他のポップアップボックス132および134を使用して、現在の勝負に対するポットサイズを示してもよい。ゲームで使用される特殊用語、持ち札の更新または以前のプレーに関する付加的な情報のためにポップアップボックス136を使用してもよい。ポップアップボックス118、120、128、130、132、134および136のすべてを、たとえば、ポーカーゲームのメインのビデオ画像116に隣接して、フレーム106内に表示されているビデオ画像に重ねてもよい。このようにして、メインのビデオ画像116は最適化され、同時に、各プレーヤーの伏せられているカードの識別および各プレーヤーの賭け金を含むゲームの状態に関する少なくとも最低限の情報を見ている視聴者に提供する。
【0026】
図1に示されるビデオフォーマットに加え、図4、図5および図6に示されるようにゲームに関する付加的な情報を提供してもよい。たとえば、図4は、各プレーヤーのチップのカウントに関するデータを提供する1つまたは複数のテキストボックス140および142を示す。ポップアップボックス140は、「チップカウント」という言葉およびコンテストの名称、たとえば「ワールドポーカーツアー」を備えたバナーとして構成してもよい。データボックス142は、プレーヤーの各々を名前で識別し、彼らの現在のチップカウントの値を識別するために使用してもよい。これらポップアップボックス140および142は、たとえば、ゲーム間にビデオフレーム106上に重ねてもよい。
【0027】
図5および図6は、たとえば、ゲーム間で使用される情報提供ビデオフレームのための付加的なフォーマットを示す。具体的には、図5は、プレーヤーの現在の状態を示す閲覧窓106の底部にデータボックス144を備えたポーカープレーヤーの凍結フレームビデオ画像を示す。図6は、プレーヤーに関する付加的な情報を提供するための別のフォーマットを示す。図6に示されるフォーマットは、ビデオフレーム106がテキストボックスのために使用され、かつプレーヤーの凍結フレームまたはビデオフレームを有するビデオ窓146を含むように構成される。図示のように、さまざまなテキスト情報をビデオ窓146内に提供してもよい。たとえば、プレーヤーの姓名、年齢、居住地および過去の業績を提供してもよい。これらビデオフォーマットは、見ている人のポーカーゲームを見ることへの興味をさらに増すためにポーカーゲーム間で使用してもよい。
【0028】
上述の教示から、この発明の多くの変形例および修正例が可能であることが明らかである。したがって、この発明は、特許請求の範囲内で、既に具体的に説明した態様以外で実現可能であることが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】ポーカーゲームなどのカードゲームの例示的なフレームの例示的なビデオフォーマットの図であり、この発明によるビデオフレームに重ね合わされたグラフィックおよびテキストの実体を示す。
【図2】視聴者がプレーヤーのカードを見られるように、たとえば、ポーカーテーブルのサイドバンパー部分に配置される垂直に配向されたカメラを含むこの発明と使用するためのゲームテーブルの一部分の断面図であり、カードをカメラの前に置いているプレーヤーが想像線で示される。
【図3】図2に示されるカメラに自分のカードを見せているプレーヤーを示す斜視図である。
【図4】この発明の或る局面による各プレーヤーの現在のチップのカウントを示す例示的な任意のテキストボックスの例示的な図である。
【図5】この発明の或る局面によるカードプレーヤーの任意のビデオフレームおよびゲームでのプレーヤーの現在の状態に関する重ね合わされたデータの例示的な図である。
【図6】この発明の別の局面による個々のプレーヤーに関するさまざまな情報を表示するための別の任意のフレームの例示的な図である。
【図7】フォックススポーツネットによってマン島にあるラドブルックカジノから放映されたポーカーミリオンとして識別される、以前に披露されたポーカートーナメントからのビデオフレームの図であり、テーブル上の窓を通じたテーブルの下方からのカメラショットを示す。
【図8】2001年6月2日〜6月5日に行なわれた、ワールドヘッズアップポーカーチャンピオンシップと題される、以前に披露されたポーカートーナメントのビデオフォーマットの図である。
【図9】ディスカバリチャネルのためにロステレビジョンプロダクションによって制作された「ワールドシリーズオブポーカーの内側」と題される、以前に披露されたビデオ作品のビデオフォーマットの図である。
【図10】ディスカバリチャネルのためにロステレビジョンプロダクションによって制作された「第31回年次ワールドシリーズオブポーカー」と題される、以前に披露されたビデオ作品のビデオフォーマットの図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カードゲームを見せるための方法であって、
(a) 進行中のカードゲームのビデオ画像を一連のビデオフレームとして連続的に見せるステップと、
(b) ゲームに関する現在のデータを含む前記ビデオフレームの一部分にデータボックスを表示するステップとを含み、前記データボックスは主に前記ビデオフレームに重ねられ、それによって前記カードゲームおよびその状態を同時に見せることが可能になる、方法。
【請求項2】
ステップ(b)は、各プレーヤーの現在の持ち札の表現を含む第1のデータボックスを表示するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ステップ(b)は、各プレーヤーの現在の賭け金を識別する第2のデータボックスを表示するステップをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1および第2のデータボックスは連続的に表示される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1および第2のデータボックスは進行中のゲームの一部分中に選択的に表示される、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
ステップ(b)は、ゲームテーブルにいる他のプレーヤーにカードを明らかにすることなく、プレーヤーのカードを遠隔で見られるように各プレーヤーのステーションに配置されたビデオカメラを備えた、そのまわりにバンパーを有するゲームテーブルを提供するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記プレーヤーステーションにある前記ビデオカメラからのビデオ画像は、前記データボックスにデータを生成する目的で各プレーヤーのカードを識別するために使用される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
カードゲームを見せるための方法であって、
(a) ポーカーテーブルのプレー面に関して垂直に配向された複数のビデオカメラを有するゲームテーブルを提供するステップと、
(b) 進行中の前記カードゲームのビデオ画像を記録するためのメインのビデオカメラを提供するステップと、
(c) 進行中の前記カードゲームの前記ビデオ画像を一連のビデオフレームで見せるステップと、
(d) 各プレーヤーのステーションにある前記垂直に配向されたビデオカメラによって決定されたような各プレーヤーのカードを表わす複数の前記フレームの一部分上に第1のデータボックスを重ねるステップとを含む、方法。
【請求項9】
各プレーヤーの現在の賭け金を表わす第2のデータボックスを重ねるステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
各プレーヤーの勝算を表わす第3のデータボックスをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
ディーラーのカードを表わす第4のデータボックスをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
特殊用語、持ち札の更新または以前のプレーの群から選択された付加的な情報を提供するための第5のデータボックスをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
現在のポットサイズを表わす第6のデータボックスをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
カードゲーム間にデータボックスを見せるステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
カードゲーム間にデータボックスを見せる前記ステップは、プレーヤーのすべておよび彼らの現在のチップのカウントを列挙したデータボックスを見せるステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
プレーヤーの画像および前記プレーヤーに関する情報を含む情報提供ビデオフレームをゲーム間に示すステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項17】
情報提供ビデオフレームを示す前記ステップは、前記プレーヤーについてのデータを表わすデータボックスを備えたプレーヤーの1つまたは複数のビデオフレームを見せるステップを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
情報提供ビデオフレームを示す前記ステップは、データボックスとして1つまたは複数のフレームを含み、プレーヤーのビデオ画像の前記データボックス内にビデオ窓を提供するステップを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
カードゲームのビデオ表現のためのビデオフォーマットであって、
進行中のカードゲームのビデオ画像を表わす複数のビデオフレームと、
前記進行中のゲームの現在の状態に関するデータを含む前記ビデオフレーム上に重ねられた1つまたは複数のデータボックスとを含む、ビデオフォーマット。
【請求項20】
前記1つまたは複数のデータボックスの1つは、各プレーヤーの現在の持ち札を表わすデータを含む、請求項19に記載のビデオフォーマット。
【請求項21】
前記1つまたは複数のデータボックスの1つは、各プレーヤーの現在の賭け金を表わすデータを含む、請求項20に記載のビデオフォーマット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2006−516921(P2006−516921A)
【公表日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−502967(P2006−502967)
【出願日】平成16年1月23日(2004.1.23)
【国際出願番号】PCT/US2004/001893
【国際公開番号】WO2004/069353
【国際公開日】平成16年8月19日(2004.8.19)
【出願人】(505286877)ダブリュ・ピィ・ティ・エンタープライジーズ・インコーポレイテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】WPT ENTERPRISES,INC
【Fターム(参考)】