説明

カーボンナノチューブ電極及び当該電極を用いたセンサー

【課題】高感度のセンサー等に利用可能な電極及び当該電極を用いたセンサーを提供する。
【解決手段】金属表面にカーボンナノチューブを備える電極を有するセンサーによれば、高感度に被検出物質を検出できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体分子等を検出するセンサー用の電極及び当該電極を用いたセンサーに関し、より詳細には、カーボンナノチューブ電極及び当該電極を用いたセンサーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、提案された電気化学的バイオセンサーは、特定の分子と選択的に反応する反応基をもった薄膜を電極上に形成し、その薄膜が前記特定分子を吸着した際のポテンシャルの変化、または分子が電極と電子のやり取りを伴った反応を行った際の電極にながれる電流を測定するようになっている。具体的にはグルコース酸化酵素を有する薄膜を電極上に形成し、グルコースとの酸化反応に伴う電流値の変化を測定することにより、グルコース量を検出する方式である。この種のバイオセンサーに関しては、例えば下記の特許文献1を挙げることができる。
【0003】
ところで、カーボンナノチューブは、グラファイトシートがチューブ上に丸まった物質であり、その電気的特性は構造によって金属的にも半導体的にも成りうると予測されている。またカーボンナノチューブは、直径が1〜数十ナノメートルであるのに対して長さが数十マイクロメートルであるため、典型的な1次元電気伝導を示すものと期待される物質でもある。このようなチューブ状物質は1次元電気伝導特性を有し、バリスティック伝導を示すことが期待されている。そのためチューブ状無機物質を各種デバイスに応用しようという試みが近年盛んである。
【特許文献1】特開平10−260156号公報(公開日:平成10(1998)年9月29日)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来技術におけるバイオセンサーは前述のように化学反応に伴う電流値を直接的に検出する方法であるため、感度が低く、低濃度のグルコースを検出することが困難であるなど、バイオセンサーの高選択性という特長を充分に発揮できないという欠点を有していた。
【0005】
また、これまで、AuやPt等の電極を用いて生体分子等を電気化学的に酸化・還元することにより、直接電流として検出するバイオセンサーの研究がなされている。しかしながら、上述の電極を用いてセンサーを作製する際、十分な感度が得られないという欠点、さらに、集積化することが困難であるという欠点があった。
【0006】
それゆえ、電極を用いて生体分子等を電気化学的に酸化・還元することにより、直接電流として検出するバイオセンサーであって、十分な感度を有し、さらに集積化可能なセンサーの開発が強く望まれていた。
【0007】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、高感度のセンサー等に利用可能な電極及び当該電極を用いたセンサーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、金属表面上にカーボンナノチューブを形成すると電極表面積が格段に増加するため、カーボンナノチューブ電極を用いてセンサーを作製することにより、生体分子等を高感度に検出することが可能となり、さらに、下地の電極面積を小さくすることができるため、集積化が可能となることを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明に係る発明は、以下の発明を包含する。
【0009】
(1)金属表面にカーボンナノチューブを備える電極。
【0010】
(2)上記カーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブである(1)に記載の電極。
【0011】
(3) 上記カーボンナノチューブは、抗体、タンパク質、糖、酵素、ペプチド核酸、及びアプタマー核酸からなる群より選択される1種の物質を表面に固定化したものである(1)又は(2)に記載の電極。
【0012】
(4)上記カーボンナノチューブは、金属表面上で直接成長させることにより金属表面と電気的又は機械的に良好に接触しているものである(1)〜(3)のいずれかに記載の電極。
【0013】
(5)上記のカーボンナノチューブは、直径が数ミクロンの微小金属上に直接成長させてなるものである(1)〜(4)のいずれかに記載の電極。
【0014】
(6)上記カーボンナノチューブ電極を形成する際、金属電極の上に触媒をフォトレジストでパターニングし、熱化学気相成長法でカーボンナノチューブを形成する(1)〜(5)のいずれかに記載の電極。
【0015】
(7)上記カーボンナノチューブ電極を形成する際、金属電極の上に触媒をフォトレジストでパターニングし、プラズマ化学気相成長法でカーボンナノチューブを形成する(1)〜(5)のいずれかに電極。
【0016】
なお、上記(7)の場合、触媒は、鉄、ニッケル、コバルトであることが好ましい。
【0017】
(8)上記(1)〜(7)のいずれかに記載の電極を複数、基板上に一体形成してなる電極群。
【0018】
(9)上記(1)〜(7)のいずれかに記載の電極、又は(8)に記載の電極群を備えるセンサー。
【0019】
(10)測定対象物質又は電極表面にあらかじめ固定化された物質に含まれる、アミノ酸又は塩基の酸化又は還元による電流により、測定対象物質をラベルフリーに測定するものである(9)に記載のセンサー。
【0020】
(11)バイオセンサーである(9)又は(10)に記載のセンサー。
【0021】
(12)上記複数のカーボンナノチューブ電極において、それぞれのカーボンナノチューブ電極に異なった物質を固定化し、一度のサンプルの測定で、多数の項目を同時に検査できるシステムである(9)〜(11)のいずれかに記載のセンサー。
【0022】
(13)センサーのシリコン基板上に、集積回路技術を用いてポテンショスタットを組み込んだものである(9)〜(12)のいずれかに記載のセンサー。
【0023】
(14)上記のポテンショスタットと、該センサー部分が取り外し可能で使い捨てが可能である(13)に記載のセンサー。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係る電極は、上述した独自の構成を有するゆえに、センサーに用いた場合、高感度なセンサーを作製することができるという効果を奏する。さらに、本電極を用いたセンサーは集積化することも可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の一実施形態について説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではないことを改めて付言しておく。
【0026】
本発明に係る電極は、金属表面にカーボンナノチューブを備えるものであればよく、その他の具体的な構成については特に限定されるものではない。かかる電極は、例えば、金属表面上にカーボンナノチューブを形成した電極とも換言できる。本発明でいう「カーボンナノチューブ」は、従来公知のカーボンナノチューブであればよく、その他の具体的な構成については特に限定されない。例えば、炭素原子のみからなり、直径が0.4〜50nm(1ナノメートル:10億分の1メートル)、長さがおよそ1〜数100μmの一次元性のナノ材料であることが好ましい。
【0027】
上記金属としては、電気化学的な電極に用いられる、従来公知の金属を利用でき、具体的な構成については特に限定されないが、例えば、Pt、Au等を用いることができる。
【0028】
また、金属表面にカーボンナノチューブを形成する技術は、従来公知の手法で行うことができ、特に限定されないが、例えば、実施例で示すように化学気相成長により簡易に形成することができる。
【0029】
また、上記電極において、上記カーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブ(SWNTs;single-walled carbon nanotubes)であることが好ましい。「単層カーボンナノチューブ」とは、カーボンナノチューブの化学構造はグラファイト層を丸めてつなぎ合わせたもので表されるが、このグラファイト層の数が1枚だけのものである。なお、グラファイト層の巻き方(らせん度)に依存して電子構造が金属的になったり半導体的になったりすることが知られている。上記構成によれば、直径が小さいため、より高密度に成長でき、その結果、表面積が格段に増加できる。さらに、結晶性もよいため、物質を表面に固定化しやすいという利点があるためである。
【0030】
また、上記カーボンナノチューブは、抗体、タンパク質、糖、酵素、及び、ペプチド核酸、アプタマー核酸等の核酸からなる群より選択される1種の物質を表面に固定化したものであることが好ましい。カーボンナノチューブに抗体等を固定化する技術は、従来公知の手法を好適に用いることができ、特に限定されるものではない。例えば、後述する実施例に示すように、リンカー物質を介して固定化する技術を用いることができる。
【0031】
また、上記カーボンナノチューブは、金属表面から、後述する実施例に示すように、熱化学気相成長法などを用いて直接成長させることが望ましい。これにより、電気的・機械的に金属表面と良好に接触し、電極の性能と安定性を大きく向上できる。
【0032】
また、上記カーボンナノチューブ電極は、後述する実施例のように、リソグラフィーの方法を用いて、数ミクロンの金属表面上に形成できるため、複数個同時にひとつの基板上に形成できる。これにより、同時複数項目計測が容易になる。
【0033】
また、本発明には、上記の電極を備えるセンサーも含まれる。特に、生体分子を検出するための、バイオセンサーであることが好ましい。
【0034】
また、本発明によりアミノ酸や塩基をその内部構造にもつ分子を測定する場合、あるいはアミノ酸や塩基をその内部構造にもつプローブ分子を用いて測定する場合、アミノ酸や塩基が酸化還元することにより電極に電流がながれ、その変化により測定対象分子をラベルフリーで検出する方法をとることが好ましい。この方法により、測定がより簡単に行えるほか、危険な標識分子を保持・作用させる必要がなく、安全性も高い。また、多くの生体分子をラベルフリーで、同じ原理で同様に測定することができ、同時複数項目の計測に有利である。
【0035】
カーボンナノチューブは、化学的に安定で非常に広い電位窓を持ち、さらに、比表面積が非常に大きいため、電気化学的電極としては理想的である。そのため、センサーの電極として使用すると、高感度が期待でき、さらに、集積化することも可能となる。
【0036】
後述する実施例に示すように、カーボンナノチューブ電極を用いてアミノ酸を検出すると、従来の電極と比べて数桁感度が上昇することが明らかとなった。それゆえ、上記電極を用いることにより、高感度なバイオセンサー(例えば、抗原センサー、アミノ酸センサー、タンパク質センサー、核酸センサー、酵素センサー等)を開発できることを示した。
【0037】
さらにいえば、カーボンナノチューブ電極を用いたセンサーは、高感度特性を有しているため、生体分子のみならず、種々のイオン等のセンサーにも応用可能である。
【0038】
また、本発明には、以下の実施態様が含まれる。すなわち、上記カーボンナノチューブ電極を形成する際、金属電極の上に触媒をフォトレジストでパターニングし、熱化学気相成長法でカーボンナノチューブを形成することを特徴とする電極。
【0039】
また、上記カーボンナノチューブ電極を形成する際、金属電極の上に触媒(鉄、ニッケル、コバルト)をフォトレジストでパターニングし、プラズマ化学気相成長法でカーボンナノチューブを形成することを特徴とする電極。
【0040】
また、上記複数のカーボンナノチューブ電極において、それぞれのカーボンナノチューブ電極に異なった物質を固定化し、一度のサンプルの測定で、多数の項目を同時に検査できるシステムを特徴とするセンサー。
【0041】
また、上記センサーのシリコン基板上に、集積回路技術を用いてポテンショスタットを組み込んだことを特徴とするセンサー。
【0042】
さらに、上記のポテンショスタットと、該センサー部分が取り外し可能で使い捨てが可能であることを特徴とするセンサー。
【0043】
以下実施例を示し、本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。もちろん、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることはいうまでもない。さらに、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、それぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【実施例】
【0044】
本発明者らは、図1に示すように、単層カーボンナノチューブ(以下、SWNTsと称する)を用いて形成した微小電極を利用して、高感度かつラベルフリーの電流測定のバイオセンサーを作製した。SWNTsは、電気化学的計測において、電子伝達反応を促進する高い能力を有することが知られている。これは、SWNTsが同一の領域において電極の全表面積を格段に増加させるような、高アスペクト比を有しているためである。本実施例では、K3〔Fe(CN)6〕及び電子活性化アミノ酸(例えば、チロシン)について、図2に示すようなサイクリックボルタンメトリー(CV)や微分パルスボルタンメトリー(DPV)を用いて、本装置の電気化学的特定を調べた。さらに、SWNTを配列させた電極(以下、SWNT配列電極と称する)上にPSA抗体を固定化した後、DPVを用いて、前立腺癌の特異的マーカーである前立腺特異的抗原(PSA)の電気化学的ラベルフリーの検出を行った。
【0045】
SWNT配列電極は、図1に示すように、熱化学気相成長(CVD)により白金上に直接形成して作製した。この電極は、電気化学的な電流強度の領域依存性を調べるために、装置の様々な領域に配置した。
【0046】
図3は、CVによる、SWNT電極または白金電極(ここで、SWNT電極の下地の面積と白金電極の面積は同じ)におけるK3〔Fe(CN)6〕の電気化学的な信号を示す図である。酸化還元からの強いピークは、はっきりと観察できている。ピークセパレーションは約0.1Vであり、理論値と略同じであった。さらに、SWNT電極におけるピーク強度は、白金電極に比べて一層高いことがわかった。図4は、電気化学的信号について、SWNT電極の下地の面積依存性を示す図である。図4の(a)〜(d)のSWNT電極の下地の面積は、それぞれ、40,000、20,000、10,000及び2,500μm2である。ピーク電流は、SWNT電極の下地の面積に対して直線的に増加する。これらの結果は、SWNT配列電極は、作用電極として有効に働くことを示している。
【0047】
図5は、DPVによる、SWNT電極または白金電極(ここで、SWNT電極の下地の面積と白金電極の面積は同じ)におけるチロシンの電気化学的な信号を示す図である。SWNT電極からのピーク強度は、白金露出電極からのそれにくらべて、100倍以上高かった。SEMにより、DPVによるチロシン検出の後、SWNT配列電極上に酸化チロシンの吸着が観察された。これらの結果は、SWNT配列電極を有する本装置は、SWNT一本一本が電極として作用しているため、生体分子に対して、感度が非常に高いことを示している。
【0048】
次に、図6に示すように、DPVにより、癌マーカーであるPSAの電気化学的な検出を行った。具体的には、まず、SWNT電極にリンカーを形成した。次いで、SWNT電極上にPSA抗体を固定化した。次に、上記電極上にPSAを導入した。その後、サンプルをバッファーにてリンスした。最後に、DPV法により、電気化学的な信号を測定した。
【0049】
図7は、DPVによる、SWNT配列電極におけるタンパク質の電気化学的な信号を示す図である。図7(a)に示すように、電気化学的な信号は、PSA抗体のみからも検出された。一方、PSA抗体を有するSWNT電極上に、1ng/mLのPSAを導入すると、図7(b)に示すように、電気化学的な信号は顕著に増加した。これは、抗原−抗体複合体が形成されたことによるものである。これに対して、非特異的な他のタンパク質(BSA(ウシ血清アルブミン))を、PSA抗体を備えるSWNT電極上に導入した場合、図7(c)に示すように、電気化学的な信号は増加しなかった。これは、抗原−抗体反応が起こっていないことを示している。したがって、本装置は、高い選択性を有することがわかった。
【0050】
さらに、図8に示すように、PSA濃度依存性が明確に観察された。それゆえ、本装置によれば、濃度が0.5ng/mLのPSAでも、効果的に検出できる。この0.5ng/mLという濃度は、従来の基準値(4ng/mL)より格段に小さいものである。したがって、本装置(バイオセンサー)は、前立腺癌の臨床的な診断方法としても非常に有用である。
【0051】
結論としては、本発明者らが開発したSWNT配列微小電極を有する本装置は、ラベルフリーかつリアルタイムで生体分子を高感度で検出するための、電流測定型のバイオセンサーとして非常に有用である。
【産業上の利用可能性】
【0052】
以上のように、本発明は、高感度のバイオセンサー等のセンサー技術に利用できる。それゆえ、学術的・研究分野での利用はもとより、医療分野における診断、環境分野における微量物質の検出等の広範な分野において産業上の利用可能性が存在する。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本実施例におけるセンサーと電極の構造を模式的に示す図である。
【図2】本実施例のバイオセンサーにおける3つの電極システムの構造を模式的に示す図である。
【図3】CVによる、SWNT電極または白金電極におけるK3〔Fe(CN)6〕の電気化学的な信号を示す図である。
【図4】電気化学的信号について、SWNT電極の下地の面積依存性を示す図である。
【図5】DPVによる、SWNT電極または白金電極(ここで、SWNT電極の下地の面積と白金電極の面積は同じ)におけるチロシンの電気化学的な信号を示す図である。
【図6】DPVによって癌マーカーであるPSAを電気化学的に検出する手法を模式的に示す図である。
【図7】DPVによる、SWNT配列電極におけるタンパク質の電気化学的な信号を示す図である。
【図8】PSA濃度依存性を調べた結果を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属表面にカーボンナノチューブを備えることを特徴とする電極。
【請求項2】
上記カーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブであることを特徴とする請求項1に記載の電極。
【請求項3】
上記カーボンナノチューブは、抗体、タンパク質、糖、酵素、及び、ペプチド核酸、アプタマー核酸からなる群より選択される1種の物質を表面に固定化したものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電極。
【請求項4】
上記カーボンナノチューブは、金属表面上で直接成長させることにより金属表面と電気的又は機械的に良好に接触しているものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電極。
【請求項5】
上記のカーボンナノチューブは、直径が数ミクロンの微小金属上に直接成長させてなるものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電極。
【請求項6】
上記カーボンナノチューブ電極を形成する際、金属電極の上に触媒をフォトレジストでパターニングし、熱化学気相成長法でカーボンナノチューブを形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電極。
【請求項7】
上記カーボンナノチューブ電極を形成する際、金属電極の上に触媒をフォトレジストでパターニングし、プラズマ化学気相成長法でカーボンナノチューブを形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電極。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の電極を複数、基板上に一体形成してなることを特徴とする電極群。
【請求項9】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の電極、又は請求項8に記載の電極群を備えることを特徴とするセンサー。
【請求項10】
測定対象物質又は電極表面にあらかじめ固定化された物質に含まれる、アミノ酸又は塩基の酸化又は還元による電流により、測定対象物質をラベルフリーに測定するものであることを特徴とする請求項9に記載のセンサー。
【請求項11】
バイオセンサーであることを特徴とする請求項9又は10に記載のセンサー。
【請求項12】
上記複数のカーボンナノチューブ電極において、それぞれのカーボンナノチューブ電極に異なった物質を固定化し、一度のサンプルの測定で、多数の項目を同時に検査できるものであることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載のセンサー。
【請求項13】
センサーのシリコン基板上に、集積回路技術を用いてポテンショスタットを組み込んだものであることを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載のセンサー。
【請求項14】
上記のポテンショスタットと、該センサー部分が取り外し可能で使い捨てが可能であることを特徴とする請求項13に記載のセンサー。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図1】
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【公開番号】特開2008−64724(P2008−64724A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−246073(P2006−246073)
【出願日】平成18年9月11日(2006.9.11)
【出願人】(504176911)国立大学法人大阪大学 (1,536)
【出願人】(304024430)国立大学法人北陸先端科学技術大学院大学 (169)