ガスタービンエンジン用のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント、セラミックマトリクス複合構造体およびその組立方法
【課題】セラミックマトリクス複合材料の繊維に連続性を与える外形部を提供し、重量に対する強度を最大化する。
【解決手段】エアフォイルセグメント82の各々の構成においては、ボックス型セラミックマトリクス複合繊維外形部98が用いられている。セラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82の各々は、空力性能を維持するとともに強固な結合部を提供するために、セラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82の周囲区分に対して、直線正圧側結合ライン100Pおよび直線負圧側結合ライン100Sを画定する。直線結合ライン100P,100Sは、前縁84L、後縁84Tおよび各プラットホーム部90,92と概ね整列する。
【解決手段】エアフォイルセグメント82の各々の構成においては、ボックス型セラミックマトリクス複合繊維外形部98が用いられている。セラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82の各々は、空力性能を維持するとともに強固な結合部を提供するために、セラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82の周囲区分に対して、直線正圧側結合ライン100Pおよび直線負圧側結合ライン100Sを画定する。直線結合ライン100P,100Sは、前縁84L、後縁84Tおよび各プラットホーム部90,92と概ね整列する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスタービンエンジンに関し、特に、ガスタービンエンジンのセラミックマトリクス複合(CMC)構成要素に関する。
【背景技術】
【0002】
苛酷な酸化性ガス流環境において高温で動作するガスタービンエンジンのセクションの構成要素が、一般に、高温超合金から製造される。セラミックマトリクス複合材料が、金属合金よりも高い温度性能と、重量に対する強度の高い比率とを提供する。しかし、繊維の姿勢(orientation)が強度性能を主に決定するので、セラミックマトリクス複合材料には、製造上の特定の取り組みが必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の例示的な特徴によるガスタービンエンジン用のセラミックマトリクス複合(CMC)エアフォイルセグメントが、直線正圧側結合ラインおよび直線負圧側結合ラインを画定するボックス型繊維外形部を備えている。
【0004】
本発明の例示的な特徴によるガスタービンエンジン用のセラミックマトリクス複合(CMC)構造体が、セラミックマトリクス複合外周側リングとセラミックマトリクス複合内周側リングとの間で結合された複数のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントを備えている。複数のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントの各々は、直線正圧側結合ラインおよび直線負圧側結合ラインを画定するボックス型セラミックマトリクス複合繊維外形部からなる。
【0005】
本発明の例示的な特徴によるガスタービンエンジン用のセラミックマトリクス複合(CMC)構造体の組立方法が、直線正圧側結合ラインおよび直線負圧側結合ラインにおいてセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントを結合するステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】ガスタービンエンジンの概略的な断面図である。
【図2】ガスタービンエンジンのセクションの拡大断面図である。
【図3】ガスタービンエンジンのセラミックマトリクス複合リング状ベーン構造体の斜視図である。
【図4】ガスタービンエンジンのセラミックマトリクス複合リング状ベーン構造体の分解斜視図である。
【図5】セラミックマトリクス複合リング状ベーン構造体の2つのセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントの組立図である。
【図6】単一のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントの斜視図である。
【図7A】図6のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントのボックス型セラミックマトリクス複合構造体の繊維姿勢におけるこれに限定されない一実施例の斜視図である。
【図7B】図6のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントのボックス型セラミックマトリクス複合構造体の繊維姿勢におけるこれに限定されない他の実施例の斜視図である。
【図8】セラミックマトリクス複合リング状ベーン構造体の3つのセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントの組立図である。
【図9】図8の線9−9に沿った、3つのセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントの断面図である。
【図10】セラミックマトリクス複合リング状ベーン構造体の3つのセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1には、ガスタービンエンジン20が概略的に示されている。本明細書においては、ガスタービンエンジン20は、一般に、ファンセクション22、圧縮機セクション24、燃焼器セクション26およびタービンセクション28を組み込んでなる2−スプールターボファンとして開示されている。代替的なエンジンが、他のシステムや特徴部の間に増加装置セクション(図示せず)を備え得る。ファンセクション22は、バイパス流路に沿って空気を移動させ、圧縮機セクション24は、圧縮のためにコア流路に沿って空気を移動させ、この空気は、燃焼器セクション26へと通流し、そして、タービンセクション28を通して膨張する。これに限定されない開示された実施例には、ターボファンガスタービンエンジンとして図示されているが、本明細書で説明される概念は、教示されたターボファンを用いて使用することに限定されるものではなく、他の形式のタービンエンジンにも適用することができることを理解されたい。
【0008】
ガスタービンエンジン20は、一般に、低速スプール30および高速スプール32を備えており、これらのスプール30,32は、種々のベアリングシステム38を介してエンジンの静止構造体36に対してエンジンの長手方向中心軸Aを中心に回転するように取り付けられている。種々のベアリングシステム38が、代替的にまたは付加的に様々な位置に設けられ得ることを理解されたい。
【0009】
低速スプール30は、一般に、ファン42、低圧圧縮機44および低圧タービン46を相互接続する内側シャフト40を備えている。内側シャフト40は、低速スプール30の速度よりも低速でファン42を駆動するように、ギア構造体48を介してファン42に接続されている。高速スプール32は、高圧圧縮機52と高圧タービン54とを相互接続する外側シャフト50を備えている。燃焼器56が、高圧圧縮機52と高圧タービン54との間に配置されている。内側シャフト40および外側シャフト50は、同軸に配置されており、これらのシャフトの長手方向軸と同一直線上にあるエンジンの長手方向中心軸Aを中心に回転する。
【0010】
コア空気流が、低圧圧縮機44によって圧縮されてから高圧圧縮機52を介して燃焼器56へと運ばれ、燃焼器56において燃料と混合されて燃焼し、そして、高圧タービン54および低圧タービン46にわたって膨張する。タービン54,46は、膨張に応答して低速スプール30および高速スプール32の各々を回転させる。
【0011】
図2を参照すると、低圧タービン46は、一般に、複数の低圧タービン段を有した低圧タービンケース60を備えている。これに限定されない開示された実施例においては、低圧タービンケース60は、セラミックマトリクス複合(CMC)材料または超合金から製造され得る。本明細書で説明される構成要素全てにおけるセラミックマトリクス複合材料の例が、例えば、S200およびSiC/SiCを備え得るがこれらに限定されないことを理解されたい。また、本明細書で説明される構成要素全てにおける超合金の例が、例えば、インコネル718およびWaspaloyを備え得るがこれらに限定されないことを理解されたい。開示された実施例においては、低圧タービンとして図示されているが、本明細書で説明される概念は、教示された低圧タービンを用いて使用することに限定されるものではなく、他のセクション、例えば、高圧タービン、高圧圧縮機、低圧圧縮機、中間圧タービン、3−スプール構造のガスタービンエンジンの中間圧タービンにも適用することができることを理解されたい。
【0012】
ロータ構造体62A,62B,62Cが、ベーン構造体64A,64Bを挿入するように配置されている。任意の数の段が設けられ得ることを理解されたい。ベーン構造体64A,64Bの各々が、リング−支柱−リングからなる完全なフープ(輪)状構造体を画定するようにセラミックマトリクス複合(CMC)材料から製造される。本明細書では、「完全なフープ」という用語は、ベーンが、従来のステータアッセンブリのようにこのフープに形成された開口部を貫通しないようにされた中断されていない部材として定義されることを理解されたい。
【0013】
セラミックマトリクス複合(CMC)材料は、金属よりも高い温度性能と、重量に対する強度の高い比率とを有利に提供する。ベーン構造体64Bが以下に詳細に説明されるが、ベーン構造体64A,64Bの各々が概ね同等のものであり、単一のベーン構造体64Bのみを詳細に説明する必要があることを理解されたい。
【0014】
ベーン構造体64Bは、一般に、セラミックマトリクス複合外周側リング66と、セラミックマトリクス複合内周側リング68と、セラミックマトリクス複合外周側リング66とセラミックマトリクス複合内周側リング68との間に配置された(図3および図4にも示されている)セラミックマトリクス複合エアフォイル部70とを備えている。セラミックマトリクス複合外周側リング66およびセラミックマトリクス複合内周側リング68は、完全なフープを形成する周方向に巻かれた繊維を有しており、この完全なフープは、エアフォイル部70の周囲に基本的に巻かれている。種々のセラミックマトリクス複合製造性が適用可能であることを理解されたい。
【0015】
セラミックマトリクス複合外周側リング66は、低圧タービンケース60に取り付けるためのスプラインインタフェース72を備えている。低圧タービンケース60は、エンジン軸Aに向かって半径方向内側へと延びる支持構造体74を備えている。支持構造体74は、対をなす半径方向フランジ76A,76Bを備えており、半径方向フランジ76A,76Bは、これらの間でスプラインインタフェース72を受ける。スプラインインタフェース72は、エアフォイル部70に沿って軸方向に中央に配置されており、また、対の半径方向フランジ76A,76Bによって支持される締結具80を受けるスロット78を備えている。
【0016】
図5を参照すると、セラミックマトリクス複合エアフォイル部70は、(2つのみが示されているが)複数のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82を備えており、これらのエアフォイルセグメント82は、複数のエアフォイル84を形成するように組み立てられる(図3)。本明細書では、ある程度一般的なエアフォイル84を説明することになるが、種々の回転エアフォイルまたは回転ブレードおよび静止エアフォイルまたは静止ベーン、例えば、低圧タービン内のこれらの構成要素が、本明細書において説明される構成に特に適用可能であることを理解されたい。エアフォイル84の各々は、各前縁84Lと各後縁84Tとの間に画定されており、ここで、フィレット86,88が、エアフォイル84と各プラットホーム部90,92との間に移行部を提供することができる。プラットホーム部90,92は、コアガス通路の内周側直径部および外周側直径部を形成する。エアフォイル84の各々は、正圧側94を形成する概ね凹状部分と、負圧側96を形成する概ね凸状部分とから構成される。
【0017】
図6を参照すると、セラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82の各々は、概ね同等のものであるので、本明細書では、単一のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82のみを詳細に説明する必要がある。セラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82の各々は、1つのエアフォイル84の正圧側部94Pと、他のエアフォイル84の負圧側部84Sとを画定する。つまり、セラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82の各々は、1つのセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82の正圧側部94Pと他の隣接するセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82の負圧側部84Sとの間に単一のエアフォイル部84を形成するために正圧側部94Pが負圧側部84Sと噛み合うように単一のエアフォイル84の一部を画定する(図5)。このような隣接した構成は、リング状のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82がセラミックマトリクス複合エアフォイル部70を画定するように連続する。
【0018】
これに限定されない開示された実施例において、エアフォイルセグメント82の各々の構成においては、(図7Aおよび図7Bで概略的に示されている)ボックス型セラミックマトリクス複合繊維外形部98が用いられている。セラミックマトリクス複合繊維外形部98Aが、積層構成の複数の個別のボックス型外形部を備えるか、または代替的にボックス形状を形成するコイル状のセラミックマトリクス複合繊維外形部98Bを備えることができる。上記ボックス型外形部により、個々のセラミックマトリクス複合構造繊維の完全性が容易なものとなり、一体化した方法で、セラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82を、隣接したセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82、セラミックマトリクス複合外周側リング66およびセラミックマトリクス複合内周側リング68に強固に接続することができる。つまり、ボックス型外形部は、重量に対する強度を最大化するために、内部応力を保持するセラミックマトリクス複合構造繊維の連続性を与える。ボックス型外形部を提供する種々のセラミックマトリクス複合製造性が適用可能であることを理解されたい。
【0019】
セラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82の各々は、空力性能を維持するとともに強固な結合部を提供するために、セラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82の周囲区分に対して、直線正圧側結合ライン100Pおよび直線負圧側結合ライン100Sをさらに画定する。直線結合ライン100P,100Sは、前縁84L、後縁84Tおよび各プラットホーム部90,92と概ね整列する。直線結合ライン100P,100Sは、単一の平面に含まれず、ある程度閉じられた形状を有し得ることを理解されたい。また、直線結合ライン100P,100Sは、ボックス形状を画定するセラミックマトリクス複合繊維外形部98を横切る(図7)。
【0020】
図8を参照すると、これに限定されない開示された他の実施例においては、結合ライン100Pは、比較的薄い後縁82Tの製造を容易にするために、後縁84Tからオフセットしている(図9)。つまり、正圧側84の結合ライン100Pは、セラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82の負圧側結合ライン100Sとは異なるものである。
【0021】
直線結合ライン100P,100Sによって画定された結合面が、動作状態における遠心力による引っ張り方向と平行に整列しており、したがって、容易に強固な結合が得られる。概ね直線的なままであり、ボックス型外形による引っ張り方向と平行に整列された他の結合ライン配置を代替的に設けることができることを理解されたい。
【0022】
プラットホーム部90,92は、リング−支柱−リングとした完全なフープ状構造体を容易にするために、隣接するプラットホーム部90,92と各当接エッジとが係合するように補完的なエッジ外形部90E,92Eを画定する。つまり、セラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82の各々は、エアフォイルのリングを形成するように、補完的に隣接させる方法(adjacent complementary manner)によって組み立てられ、上記エアフォイルのリングは、複数の各隣接したプラットホーム部90,92の周囲にセラミックマトリクス複合外周側リング66およびセラミックマトリクス複合内周側リング68と共に巻かれる(図10)。
【0023】
種々の図全体について、同様の符号は、対応するまたは同様の構成要素を示すことを理解されたい。図示した実施例では、特定の構成要素配置が開示されているが、他の配置も本発明の恩恵を受けることになることを理解されたい。
【0024】
特定のステップの順序が示され、説明され、特許請求されているが、これらのステップは、他に指示がなければ、任意の順序で実施され、分離され、または組み合わされ、本発明から恩恵を受けることになることを理解されたい。
【0025】
本発明は、例示的なものであり、限定的なものではない。本発明の例示的な実施例について説明してきたが、当業者であれば、本発明の範囲を逸脱することなく、種々の変更がなされ得ることを理解されたい。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスタービンエンジンに関し、特に、ガスタービンエンジンのセラミックマトリクス複合(CMC)構成要素に関する。
【背景技術】
【0002】
苛酷な酸化性ガス流環境において高温で動作するガスタービンエンジンのセクションの構成要素が、一般に、高温超合金から製造される。セラミックマトリクス複合材料が、金属合金よりも高い温度性能と、重量に対する強度の高い比率とを提供する。しかし、繊維の姿勢(orientation)が強度性能を主に決定するので、セラミックマトリクス複合材料には、製造上の特定の取り組みが必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の例示的な特徴によるガスタービンエンジン用のセラミックマトリクス複合(CMC)エアフォイルセグメントが、直線正圧側結合ラインおよび直線負圧側結合ラインを画定するボックス型繊維外形部を備えている。
【0004】
本発明の例示的な特徴によるガスタービンエンジン用のセラミックマトリクス複合(CMC)構造体が、セラミックマトリクス複合外周側リングとセラミックマトリクス複合内周側リングとの間で結合された複数のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントを備えている。複数のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントの各々は、直線正圧側結合ラインおよび直線負圧側結合ラインを画定するボックス型セラミックマトリクス複合繊維外形部からなる。
【0005】
本発明の例示的な特徴によるガスタービンエンジン用のセラミックマトリクス複合(CMC)構造体の組立方法が、直線正圧側結合ラインおよび直線負圧側結合ラインにおいてセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントを結合するステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】ガスタービンエンジンの概略的な断面図である。
【図2】ガスタービンエンジンのセクションの拡大断面図である。
【図3】ガスタービンエンジンのセラミックマトリクス複合リング状ベーン構造体の斜視図である。
【図4】ガスタービンエンジンのセラミックマトリクス複合リング状ベーン構造体の分解斜視図である。
【図5】セラミックマトリクス複合リング状ベーン構造体の2つのセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントの組立図である。
【図6】単一のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントの斜視図である。
【図7A】図6のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントのボックス型セラミックマトリクス複合構造体の繊維姿勢におけるこれに限定されない一実施例の斜視図である。
【図7B】図6のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントのボックス型セラミックマトリクス複合構造体の繊維姿勢におけるこれに限定されない他の実施例の斜視図である。
【図8】セラミックマトリクス複合リング状ベーン構造体の3つのセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントの組立図である。
【図9】図8の線9−9に沿った、3つのセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントの断面図である。
【図10】セラミックマトリクス複合リング状ベーン構造体の3つのセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1には、ガスタービンエンジン20が概略的に示されている。本明細書においては、ガスタービンエンジン20は、一般に、ファンセクション22、圧縮機セクション24、燃焼器セクション26およびタービンセクション28を組み込んでなる2−スプールターボファンとして開示されている。代替的なエンジンが、他のシステムや特徴部の間に増加装置セクション(図示せず)を備え得る。ファンセクション22は、バイパス流路に沿って空気を移動させ、圧縮機セクション24は、圧縮のためにコア流路に沿って空気を移動させ、この空気は、燃焼器セクション26へと通流し、そして、タービンセクション28を通して膨張する。これに限定されない開示された実施例には、ターボファンガスタービンエンジンとして図示されているが、本明細書で説明される概念は、教示されたターボファンを用いて使用することに限定されるものではなく、他の形式のタービンエンジンにも適用することができることを理解されたい。
【0008】
ガスタービンエンジン20は、一般に、低速スプール30および高速スプール32を備えており、これらのスプール30,32は、種々のベアリングシステム38を介してエンジンの静止構造体36に対してエンジンの長手方向中心軸Aを中心に回転するように取り付けられている。種々のベアリングシステム38が、代替的にまたは付加的に様々な位置に設けられ得ることを理解されたい。
【0009】
低速スプール30は、一般に、ファン42、低圧圧縮機44および低圧タービン46を相互接続する内側シャフト40を備えている。内側シャフト40は、低速スプール30の速度よりも低速でファン42を駆動するように、ギア構造体48を介してファン42に接続されている。高速スプール32は、高圧圧縮機52と高圧タービン54とを相互接続する外側シャフト50を備えている。燃焼器56が、高圧圧縮機52と高圧タービン54との間に配置されている。内側シャフト40および外側シャフト50は、同軸に配置されており、これらのシャフトの長手方向軸と同一直線上にあるエンジンの長手方向中心軸Aを中心に回転する。
【0010】
コア空気流が、低圧圧縮機44によって圧縮されてから高圧圧縮機52を介して燃焼器56へと運ばれ、燃焼器56において燃料と混合されて燃焼し、そして、高圧タービン54および低圧タービン46にわたって膨張する。タービン54,46は、膨張に応答して低速スプール30および高速スプール32の各々を回転させる。
【0011】
図2を参照すると、低圧タービン46は、一般に、複数の低圧タービン段を有した低圧タービンケース60を備えている。これに限定されない開示された実施例においては、低圧タービンケース60は、セラミックマトリクス複合(CMC)材料または超合金から製造され得る。本明細書で説明される構成要素全てにおけるセラミックマトリクス複合材料の例が、例えば、S200およびSiC/SiCを備え得るがこれらに限定されないことを理解されたい。また、本明細書で説明される構成要素全てにおける超合金の例が、例えば、インコネル718およびWaspaloyを備え得るがこれらに限定されないことを理解されたい。開示された実施例においては、低圧タービンとして図示されているが、本明細書で説明される概念は、教示された低圧タービンを用いて使用することに限定されるものではなく、他のセクション、例えば、高圧タービン、高圧圧縮機、低圧圧縮機、中間圧タービン、3−スプール構造のガスタービンエンジンの中間圧タービンにも適用することができることを理解されたい。
【0012】
ロータ構造体62A,62B,62Cが、ベーン構造体64A,64Bを挿入するように配置されている。任意の数の段が設けられ得ることを理解されたい。ベーン構造体64A,64Bの各々が、リング−支柱−リングからなる完全なフープ(輪)状構造体を画定するようにセラミックマトリクス複合(CMC)材料から製造される。本明細書では、「完全なフープ」という用語は、ベーンが、従来のステータアッセンブリのようにこのフープに形成された開口部を貫通しないようにされた中断されていない部材として定義されることを理解されたい。
【0013】
セラミックマトリクス複合(CMC)材料は、金属よりも高い温度性能と、重量に対する強度の高い比率とを有利に提供する。ベーン構造体64Bが以下に詳細に説明されるが、ベーン構造体64A,64Bの各々が概ね同等のものであり、単一のベーン構造体64Bのみを詳細に説明する必要があることを理解されたい。
【0014】
ベーン構造体64Bは、一般に、セラミックマトリクス複合外周側リング66と、セラミックマトリクス複合内周側リング68と、セラミックマトリクス複合外周側リング66とセラミックマトリクス複合内周側リング68との間に配置された(図3および図4にも示されている)セラミックマトリクス複合エアフォイル部70とを備えている。セラミックマトリクス複合外周側リング66およびセラミックマトリクス複合内周側リング68は、完全なフープを形成する周方向に巻かれた繊維を有しており、この完全なフープは、エアフォイル部70の周囲に基本的に巻かれている。種々のセラミックマトリクス複合製造性が適用可能であることを理解されたい。
【0015】
セラミックマトリクス複合外周側リング66は、低圧タービンケース60に取り付けるためのスプラインインタフェース72を備えている。低圧タービンケース60は、エンジン軸Aに向かって半径方向内側へと延びる支持構造体74を備えている。支持構造体74は、対をなす半径方向フランジ76A,76Bを備えており、半径方向フランジ76A,76Bは、これらの間でスプラインインタフェース72を受ける。スプラインインタフェース72は、エアフォイル部70に沿って軸方向に中央に配置されており、また、対の半径方向フランジ76A,76Bによって支持される締結具80を受けるスロット78を備えている。
【0016】
図5を参照すると、セラミックマトリクス複合エアフォイル部70は、(2つのみが示されているが)複数のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82を備えており、これらのエアフォイルセグメント82は、複数のエアフォイル84を形成するように組み立てられる(図3)。本明細書では、ある程度一般的なエアフォイル84を説明することになるが、種々の回転エアフォイルまたは回転ブレードおよび静止エアフォイルまたは静止ベーン、例えば、低圧タービン内のこれらの構成要素が、本明細書において説明される構成に特に適用可能であることを理解されたい。エアフォイル84の各々は、各前縁84Lと各後縁84Tとの間に画定されており、ここで、フィレット86,88が、エアフォイル84と各プラットホーム部90,92との間に移行部を提供することができる。プラットホーム部90,92は、コアガス通路の内周側直径部および外周側直径部を形成する。エアフォイル84の各々は、正圧側94を形成する概ね凹状部分と、負圧側96を形成する概ね凸状部分とから構成される。
【0017】
図6を参照すると、セラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82の各々は、概ね同等のものであるので、本明細書では、単一のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82のみを詳細に説明する必要がある。セラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82の各々は、1つのエアフォイル84の正圧側部94Pと、他のエアフォイル84の負圧側部84Sとを画定する。つまり、セラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82の各々は、1つのセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82の正圧側部94Pと他の隣接するセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82の負圧側部84Sとの間に単一のエアフォイル部84を形成するために正圧側部94Pが負圧側部84Sと噛み合うように単一のエアフォイル84の一部を画定する(図5)。このような隣接した構成は、リング状のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82がセラミックマトリクス複合エアフォイル部70を画定するように連続する。
【0018】
これに限定されない開示された実施例において、エアフォイルセグメント82の各々の構成においては、(図7Aおよび図7Bで概略的に示されている)ボックス型セラミックマトリクス複合繊維外形部98が用いられている。セラミックマトリクス複合繊維外形部98Aが、積層構成の複数の個別のボックス型外形部を備えるか、または代替的にボックス形状を形成するコイル状のセラミックマトリクス複合繊維外形部98Bを備えることができる。上記ボックス型外形部により、個々のセラミックマトリクス複合構造繊維の完全性が容易なものとなり、一体化した方法で、セラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82を、隣接したセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82、セラミックマトリクス複合外周側リング66およびセラミックマトリクス複合内周側リング68に強固に接続することができる。つまり、ボックス型外形部は、重量に対する強度を最大化するために、内部応力を保持するセラミックマトリクス複合構造繊維の連続性を与える。ボックス型外形部を提供する種々のセラミックマトリクス複合製造性が適用可能であることを理解されたい。
【0019】
セラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82の各々は、空力性能を維持するとともに強固な結合部を提供するために、セラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82の周囲区分に対して、直線正圧側結合ライン100Pおよび直線負圧側結合ライン100Sをさらに画定する。直線結合ライン100P,100Sは、前縁84L、後縁84Tおよび各プラットホーム部90,92と概ね整列する。直線結合ライン100P,100Sは、単一の平面に含まれず、ある程度閉じられた形状を有し得ることを理解されたい。また、直線結合ライン100P,100Sは、ボックス形状を画定するセラミックマトリクス複合繊維外形部98を横切る(図7)。
【0020】
図8を参照すると、これに限定されない開示された他の実施例においては、結合ライン100Pは、比較的薄い後縁82Tの製造を容易にするために、後縁84Tからオフセットしている(図9)。つまり、正圧側84の結合ライン100Pは、セラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82の負圧側結合ライン100Sとは異なるものである。
【0021】
直線結合ライン100P,100Sによって画定された結合面が、動作状態における遠心力による引っ張り方向と平行に整列しており、したがって、容易に強固な結合が得られる。概ね直線的なままであり、ボックス型外形による引っ張り方向と平行に整列された他の結合ライン配置を代替的に設けることができることを理解されたい。
【0022】
プラットホーム部90,92は、リング−支柱−リングとした完全なフープ状構造体を容易にするために、隣接するプラットホーム部90,92と各当接エッジとが係合するように補完的なエッジ外形部90E,92Eを画定する。つまり、セラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント82の各々は、エアフォイルのリングを形成するように、補完的に隣接させる方法(adjacent complementary manner)によって組み立てられ、上記エアフォイルのリングは、複数の各隣接したプラットホーム部90,92の周囲にセラミックマトリクス複合外周側リング66およびセラミックマトリクス複合内周側リング68と共に巻かれる(図10)。
【0023】
種々の図全体について、同様の符号は、対応するまたは同様の構成要素を示すことを理解されたい。図示した実施例では、特定の構成要素配置が開示されているが、他の配置も本発明の恩恵を受けることになることを理解されたい。
【0024】
特定のステップの順序が示され、説明され、特許請求されているが、これらのステップは、他に指示がなければ、任意の順序で実施され、分離され、または組み合わされ、本発明から恩恵を受けることになることを理解されたい。
【0025】
本発明は、例示的なものであり、限定的なものではない。本発明の例示的な実施例について説明してきたが、当業者であれば、本発明の範囲を逸脱することなく、種々の変更がなされ得ることを理解されたい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
直線正圧側結合ラインおよび直線負圧側結合ラインを画定するボックス型セラミックマトリクス複合繊維外形部を備えたガスタービンエンジン用のセラミックマトリクス複合(CMC)エアフォイルセグメント。
【請求項2】
前記直線正圧側結合ラインおよび前記直線負圧側結合ラインの各々は、前縁、後縁、内周側プラットホーム部および外周側プラットホーム部と概ね整列することを特徴とする請求項1に記載のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント。
【請求項3】
前記直線正圧側結合ラインは、後縁からオフセットしていることを特徴とする請求項1に記載のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント。
【請求項4】
前記直線正圧側結合ラインおよび前記直線負圧側結合ラインの各々は、遠心力による引っ張り方向と概ね平行に配置されることを特徴とする請求項1に記載のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント。
【請求項5】
前記直線正圧側結合ラインおよび前記直線負圧側結合ラインの各々は、各エアフォイル部の一部によって画定されることを特徴とする請求項1に記載のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント。
【請求項6】
前記直線正圧側結合ラインは、エアフォイル部の正圧側の一部に沿って画定されることを特徴とする請求項1に記載のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント。
【請求項7】
隣接するエアフォイルセグメントの負圧側の一部に沿って画定された直線負圧側結合ラインが、前記直線正圧側結合ラインに対応することを特徴とする請求項6に記載のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント。
【請求項8】
前記直線負圧側結合ラインは、エアフォイル部の負圧側の一部に沿って画定されることを特徴とする請求項1に記載のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント。
【請求項9】
隣接するエアフォイルセグメントの正圧側の一部に沿って画定された直線正圧側結合ラインが、前記直線負圧側結合ラインに対応することを特徴とする請求項8に記載のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント。
【請求項10】
前記ボックス型セラミックマトリクス複合繊維外形部は、セラミックマトリクス複合材料の少なくとも1つの層を備えることを特徴とする請求項8に記載のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント。
【請求項11】
外周側リングと、
内周側リングと、
前記外周側リングと前記内周側リングとの間で結合された複数のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントと、
を備え、
前記複数のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントの各々は、直線正圧側結合ラインおよび直線負圧側結合ラインを画定するボックス型セラミックマトリクス複合繊維外形部から構成されることを特徴とするガスタービンエンジン用のセラミックマトリクス複合(CMC)構造体。
【請求項12】
前記複数のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントは、低圧タービンのリング状ベーン内にエアフォイル部を形成することを特徴とする請求項11に記載のセラミックマトリクス複合(CMC)構造体。
【請求項13】
前記複数のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントは、エアフォイルのリングを形成するように補完的に隣接させる方法で組み立てられることを特徴とする請求項11に記載のセラミックマトリクス複合(CMC)構造体。
【請求項14】
前記外周側リングは、セラミックマトリクス複合外周側リングであることを特徴とする請求項11に記載のセラミックマトリクス複合(CMC)構造体。
【請求項15】
前記内周側リングは、セラミックマトリクス複合内周側リングであることを特徴とする請求項11に記載のセラミックマトリクス複合(CMC)構造体。
【請求項16】
前記外周側リングは、セラミックマトリクス複合外周側リングであり、前記内周側リングは、セラミックマトリクス複合内周側リングであることを特徴とする請求項11に記載のセラミックマトリクス複合(CMC)構造体。
【請求項17】
第1のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントの直線正圧側結合ラインにおいて第2のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントに前記第1のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントを結合するステップと、
前記第1のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントの直線負圧側結合ラインに第3のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントを結合するステップと、
を含むガスタービンエンジン用のセラミックマトリクス複合(CMC)構造体の組立方法。
【請求項18】
前記直線正圧側結合ラインおよび前記直線負圧側結合ラインの各々は、前縁、後縁、内周側プラットホーム部および外周側プラットホーム部に沿って概ね配置されることを特徴とする請求項17に記載の組立方法。
【請求項19】
前記第1のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントおよび前記第2のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントは、ボックス型繊維外形部をそれぞれ画定することを特徴とする請求項17に記載の組立方法。
【請求項20】
セラミックマトリクス複合外周側リングおよびセラミックマトリクス複合内周側リングに前記第1のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントおよび前記第2のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントを結合するステップをさらに備えることを特徴とする請求項17に記載の組立方法。
【請求項21】
前記直線正圧側結合ラインおよび前記直線負圧側結合ラインの各々は、内周側プラットホーム部および外周側プラットホーム部に沿って概ね配置され、前記内周側プラットホーム部および前記外周側プラットホーム部は、前記第1のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントと前記第2のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントとの間に補完的なエッジ外形部を画定することを特徴とする請求項17に記載の組立方法。
【請求項22】
前記第1のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントと前記第2のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントは、中空のエアフォイルを画定することを特徴とする請求項17に記載の組立方法。
【請求項1】
直線正圧側結合ラインおよび直線負圧側結合ラインを画定するボックス型セラミックマトリクス複合繊維外形部を備えたガスタービンエンジン用のセラミックマトリクス複合(CMC)エアフォイルセグメント。
【請求項2】
前記直線正圧側結合ラインおよび前記直線負圧側結合ラインの各々は、前縁、後縁、内周側プラットホーム部および外周側プラットホーム部と概ね整列することを特徴とする請求項1に記載のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント。
【請求項3】
前記直線正圧側結合ラインは、後縁からオフセットしていることを特徴とする請求項1に記載のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント。
【請求項4】
前記直線正圧側結合ラインおよび前記直線負圧側結合ラインの各々は、遠心力による引っ張り方向と概ね平行に配置されることを特徴とする請求項1に記載のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント。
【請求項5】
前記直線正圧側結合ラインおよび前記直線負圧側結合ラインの各々は、各エアフォイル部の一部によって画定されることを特徴とする請求項1に記載のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント。
【請求項6】
前記直線正圧側結合ラインは、エアフォイル部の正圧側の一部に沿って画定されることを特徴とする請求項1に記載のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント。
【請求項7】
隣接するエアフォイルセグメントの負圧側の一部に沿って画定された直線負圧側結合ラインが、前記直線正圧側結合ラインに対応することを特徴とする請求項6に記載のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント。
【請求項8】
前記直線負圧側結合ラインは、エアフォイル部の負圧側の一部に沿って画定されることを特徴とする請求項1に記載のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント。
【請求項9】
隣接するエアフォイルセグメントの正圧側の一部に沿って画定された直線正圧側結合ラインが、前記直線負圧側結合ラインに対応することを特徴とする請求項8に記載のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント。
【請求項10】
前記ボックス型セラミックマトリクス複合繊維外形部は、セラミックマトリクス複合材料の少なくとも1つの層を備えることを特徴とする請求項8に記載のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメント。
【請求項11】
外周側リングと、
内周側リングと、
前記外周側リングと前記内周側リングとの間で結合された複数のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントと、
を備え、
前記複数のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントの各々は、直線正圧側結合ラインおよび直線負圧側結合ラインを画定するボックス型セラミックマトリクス複合繊維外形部から構成されることを特徴とするガスタービンエンジン用のセラミックマトリクス複合(CMC)構造体。
【請求項12】
前記複数のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントは、低圧タービンのリング状ベーン内にエアフォイル部を形成することを特徴とする請求項11に記載のセラミックマトリクス複合(CMC)構造体。
【請求項13】
前記複数のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントは、エアフォイルのリングを形成するように補完的に隣接させる方法で組み立てられることを特徴とする請求項11に記載のセラミックマトリクス複合(CMC)構造体。
【請求項14】
前記外周側リングは、セラミックマトリクス複合外周側リングであることを特徴とする請求項11に記載のセラミックマトリクス複合(CMC)構造体。
【請求項15】
前記内周側リングは、セラミックマトリクス複合内周側リングであることを特徴とする請求項11に記載のセラミックマトリクス複合(CMC)構造体。
【請求項16】
前記外周側リングは、セラミックマトリクス複合外周側リングであり、前記内周側リングは、セラミックマトリクス複合内周側リングであることを特徴とする請求項11に記載のセラミックマトリクス複合(CMC)構造体。
【請求項17】
第1のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントの直線正圧側結合ラインにおいて第2のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントに前記第1のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントを結合するステップと、
前記第1のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントの直線負圧側結合ラインに第3のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントを結合するステップと、
を含むガスタービンエンジン用のセラミックマトリクス複合(CMC)構造体の組立方法。
【請求項18】
前記直線正圧側結合ラインおよび前記直線負圧側結合ラインの各々は、前縁、後縁、内周側プラットホーム部および外周側プラットホーム部に沿って概ね配置されることを特徴とする請求項17に記載の組立方法。
【請求項19】
前記第1のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントおよび前記第2のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントは、ボックス型繊維外形部をそれぞれ画定することを特徴とする請求項17に記載の組立方法。
【請求項20】
セラミックマトリクス複合外周側リングおよびセラミックマトリクス複合内周側リングに前記第1のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントおよび前記第2のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントを結合するステップをさらに備えることを特徴とする請求項17に記載の組立方法。
【請求項21】
前記直線正圧側結合ラインおよび前記直線負圧側結合ラインの各々は、内周側プラットホーム部および外周側プラットホーム部に沿って概ね配置され、前記内周側プラットホーム部および前記外周側プラットホーム部は、前記第1のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントと前記第2のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントとの間に補完的なエッジ外形部を画定することを特徴とする請求項17に記載の組立方法。
【請求項22】
前記第1のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントと前記第2のセラミックマトリクス複合エアフォイルセグメントは、中空のエアフォイルを画定することを特徴とする請求項17に記載の組立方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2012−246917(P2012−246917A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−99336(P2012−99336)
【出願日】平成24年4月25日(2012.4.25)
【出願人】(590005449)ユナイテッド テクノロジーズ コーポレイション (581)
【氏名又は名称原語表記】UNITED TECHNOLOGIES CORPORATION
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年4月25日(2012.4.25)
【出願人】(590005449)ユナイテッド テクノロジーズ コーポレイション (581)
【氏名又は名称原語表記】UNITED TECHNOLOGIES CORPORATION
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]