説明

ガスレーザ装置および方法

【課題】スループットの向上を図ることである。
【解決手段】ガス放電レーザ装置が開示される。1つの実施形態において、ガス放電レーザ装置は、放電チャンバが設けられたガスレーザと、弁部材を介して放電チャンバに制御可能に流体連結されたガス貯蔵チャンバとを含み、ガス貯蔵チャンバは、弁部材がガス貯蔵チャンバを放電チャンバと流体連結の状態にさせるように制御されたときにはガスが放電チャンバから取り除かれるように、放電チャンバの中よりも低い圧力をその中に有するように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明はガスレーザを空にさせガスで充満させるガスレーザ装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] リソグラフィ装置は所望のパターンを基板のターゲット部分の上に付ける機械である。リソグラフィ装置は例えば集積回路(IC)の製造に使用されることができる。この状況においては、代替的にはマスクまたはレチクルと呼ばれるパターニングデバイスがICの個々の層に対応する回路パターンを発生させるために使用されることができ、このパターンは、放射感応性材料(レジスト)の層を有する基板(例えばシリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば1つまたはいくつかのダイの部分を備えた)の上に結像されることができる。一般に、単一の基板は逐次的に露光される隣接したターゲット部分のネットワークを含む。知られているリソグラフィ装置は、1回で全体のパターンをターゲット部分の上に露光させることによって各ターゲット部分が照射されるいわゆるステッパと、所与の方向(「スキャン」方向)のビームを通じてパターンをスキャンさせ同時にこれに同期して基板をこの方向と平行または逆平行にスキャンさせることによって各ターゲット部分が照射されるいわゆるスキャナとを含む。
【0003】
[0003] 基板のターゲット部分を照射するために使用されるビームは、任意の適切な放射源によって発生されることができる。しかし、多くの状況では、放射ビームはガス放電レーザ(しばしばガスレーザと呼ばれる)を使用して発生される。ガスレーザは、放射を発生させるために電流が気体を通じて放電されるレーザである。例えば、エキシマレーザはリソグラフィにしばしば使用されるガスレーザである。エキシマレーザは、リソグラフィ工程でしばしば必要とされるUV放射を発生させるために使用される。
【0004】
[0004] ガスレーザで発生される放射の性質はレーザ中で使用されるガスに依存する。したがって、ガスレーザは、特定の放射を発生できる状態になる前に適切なガスによって充満されなければならない。ガスレーザの運転はガスの枯渇またはガスの汚染の原因になることがある。経時的に変化するレーザ内のガスの性質のために、レーザを新しいガスで再び充満させることがしばしば必要である。レーザを新しいガスで充満させるためには、最初に、レーザが新しいガスで充満される前に古いガスがレーザから取り除かれなければならない。ガスレーザを空にしガスで充満させることは時間を必要とし、その間はレーザを運転することができない。レーザが運転可能でないときは、レーザは基板のターゲット部分を照射するために使用されることができず、基板パターニングのスループットが低下されることがあることを意味する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
[0005] 例えば、本明細書にせよ他のものにせよ、そこで特定された従来技術の1つまたは複数の問題を未然に防ぐ、または緩和するガスレーザ装置および/または方法を提供することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[0006] 本発明の態様によると、
放電チャンバが設けられたガスレーザと、
弁部材を介して放電チャンバに制御可能に流体連結されるガス貯蔵チャンバであって、弁部材がガス貯蔵チャンバを放電チャンバと流体連結の状態にさせるように制御された場合には、ガスが放電チャンバから取り除かれるように放電チャンバの中よりも低い圧力を内部に有するように構成されたガス貯蔵チャンバと、
を備えたガス放電レーザ装置が提供される。
【0007】
[0007] 本発明のさらなる態様によると、
放電チャンバが設けられたガスレーザと、
弁部材を介して放電チャンバに制御可能に流体連結されるガス貯蔵チャンバであって、弁部材がガス貯蔵チャンバを放電チャンバと流体連結の状態にさせるように制御された場合には、放電チャンバがガスで充満されるように加圧されたガスを貯蔵するように構成されたガス貯蔵チャンバと、
を備えたガス放電レーザ装置が提供される。
【0008】
[0008] 本発明のさらなる態様によると、ガス放電レーザの放電チャンバからガスを取り除く方法が提供され、この方法は、
貯蔵チャンバを実質的に真空排気するステップと、
放電チャンバからガスを取り除くために、実質的に真空排気された貯蔵チャンバを放電チャンバと流体連結の状態にさせるステップと、
を含む。
【0009】
[0009] 本発明のさらなる態様によると、ガス放電レーザの放電チャンバをガスで充満させる方法が提供され、この方法は、
ガスが加圧された状態になるようにガス貯蔵チャンバをガスで充満させるステップと、
放電チャンバをガスで充満させるために、加圧されたガス貯蔵チャンバを放電チャンバと流体連結の状態にさせるステップと、
を含む。
【0010】
[0010] ここで、対応する参照記号は対応する部分を示す添付の概略図を参照して、例示のためだけに本発明の実施形態が説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
[0017] 図1は本発明の特定の実施形態によるリソグラフィ装置を概略的に示す。この装置は、
【0012】
[0018] 放射(例えばUV放射またはEUV放射)のビームPBを調整するための照明システム(イルミネータ)ILと、
【0013】
[0019] パターニングデバイス(例えばマスク)MAを支持し、品目PLに対してパターニングデバイスを正確に位置決めするために第1位置決めデバイスPMに連結された支持構造体(例えば支持構造体)MTと、
【0014】
[0020] 基板(例えばレジストコートウェーハ)Wを保持するように構成され、および品目PLに対して基板を正確に位置決めするために第2位置決めデバイスPWに連結された基板テーブル(例えばウェーハテーブル)WTと、
【0015】
[0021] パターニングデバイスMAによって放射ビームPBに付与されたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば1つまたは複数のダイを備えた)の上に結像するように構成された投影システム(例えば屈折投影レンズ)PLと、
を備える。
【0016】
[0022] ここに描かれているように、本装置は(例えば、透過型マスクを使用した)透過型タイプである。別法として、本装置は(例えば、上に参照したようなタイプのプログラマブルミラーアレイを使用した)反射型タイプであってもよい。
【0017】
[0023] 支持構造体はパターニングデバイスを支持する。支持構造体は、パターニングデバイスの方向と、リソグラフィ装置の設計と、例えばパターニングデバイスが真空環境中に保持されているか否かなどの他の条件とに依存するやり方でパターニングデバイスを支持する。支持は、機械式クランプ、真空、または例えば真空状態の下での静電クランプなどの他のクランプ技法を使用することができる。支持構造体は、例えば要求に応じて固定されまたは可動であることができ、パターニングデバイスが例えば投影システムに対して所望の位置にあることを確実にできるフレームまたはテーブルであることができる。本明細書の中の用語「レチクル」または「マスク」は、より一般的な用語「パターニングデバイス」と同義であると見なされることができる。
【0018】
[0024] 本明細書の中で使用される用語「パターニングデバイス」は、基板のターゲット部分にパターンを形成するように放射ビームに対してその断面の中にパターンを付与するために使用されることができる装置、を参照するものと広く解釈されるべきである。放射ビームに付与されるパターンは、基板のターゲット部分の所望のパターンに厳密に対応しないことがあることに留意すべきである。一般に、放射ビームに付与されるパターンは、集積回路などのターゲット部分の中に形成されるデバイスの特定の機能層に対応する。
【0019】
[0025] パターニングデバイスは透過型または反射型であることができる。パターニングデバイスの例は、マスク、プログラマブルミラーアレイおよびプログラマブル液晶パネルを含む。マスクはリソグラフィにおいてよく知られており、バイナリ、レベンソン型(Alternating)位相シフト、ハーフトーン型(Attenuated)位相シフト、ならびに様々なハイブリッドマスクタイプなどのマスクタイプを含む。プログラマブルミラーアレイの例は小さいミラーのマトリックス構成を使用しており、そのそれぞれは入射する放射ビームを異なる方向に反射するように個別に傾けられることができ、このような方式で、反射されたビームはパターニングされる。
【0020】
[0026] イルミネータILは放射源SOから放射のビームを受光する。例えば、放射源がエキシマレーザであるときには放射源とリソグラフィ装置とは別個のものであることができる。こうした場合には、放射源はリソグラフィ装置の部分を形成するものと見なされることはなく、放射ビームは、例えば適切な誘導ミラーおよび/またはビームエキスパンダを備えたビームデリバリシステムBDを用いて、放射源SOからイルミネータILに送られる。他の場合には、例えば放射源が水銀ランプである場合には、放射源は本装置の集積された部分であることができる。放射源SOとイルミネータILとは、要求されればビームデリバリシステムBDと共に、放射システムと呼ばれることができる。
【0021】
[0027] また、照明システムは、放射のビームを誘導し、整形し、制御するための屈折性、反射性および反射屈折性の光学構成部品を含む様々なタイプの光学構成部品も包含し、また、こうした構成部品は一括してまたは単独で以下において「レンズ」とも呼ばれる。
【0022】
[0028] イルミネータILは、ビームの角度強度分布を調節するための調節手段AMを備えることができる。一般に、イルミネータの瞳面における強度分布の少なくとも外側および/または内側半径範囲(通例、σ−outerおよびσ−innerとそれぞれ呼ばれる)が調整されることができる。加えて、一般に、イルミネータILはインテグレータINおよびコンデンサCOなどの様々な他の構成部品を備える。イルミネータは、所望の均斉度と強度分布とをその断面に有する調整された放射のビームPBを提供する。
【0023】
[0029] 放射ビームPBは、支持構造体MTの上に保持されたパターニングデバイス(例えばマスク)MAの上に入射する。パターニングデバイスMAを横切った後で、ビームPBは基板Wのターゲット部分Cの上にビームを集光させる投影システムPLを通過する。第2位置決めデバイスPWおよび位置センサIF(例えば、干渉計デバイス)を用いて、基板テーブルWTは、例えば異なるターゲット部分CをビームPBの光路内に適切に位置付けるように正確に移動されることができる。同様に、第1位置決めデバイスPMおよび他の位置センサ(図1に明確に示されていない)は、例えばマスクライブラリからの機械的検索の後でまたはスキャン中に、パターニングデバイスMAをビームPBの光路に対して正確に位置付けるために使用されることができる。一般に、オブジェクトテーブルMTおよびWTの移動は、位置決めデバイスPMおよびPWの部分を形成するロングストロークモジュール(粗動位置決め)、ならびにショートストロークモジュール(微動位置決め)を用いて実現される。しかし、(スキャナとは対照的に)ステッパの場合には、支持構造体MTはショートストロークアクチュエータだけに連結されることができ、または固定されることができる。パターニングデバイスMAおよび基板Wは、パターニングデバイスアライメントマークM1、M2および基板アライメントマークP1、P2を使用して位置合わせされることができる。
【0024】
[0030] 本明細書の中で使用される用語「投影システム」は、例えば使用される露光放射に適切な、あるいは液浸流体の使用または真空の使用などの他の要因に適切な、屈折式光学システム、反射式光学システムおよび反射屈折式光学システムを含む様々なタイプの投影システムを包含するものとして広く解釈されるべきである。本明細書の中の用語「投影レンズ」の任意の使用は、より一般的な用語「投影システム」と同義であると見なされることができる。
【0025】
[0031] リソグラフィ装置は、2つ(デュアルステージ)またそれより多い基板テーブル(および/または2つ以上の支持構造体)を有するタイプのものであることができる。こうした「マルチステージ」機械では、付加されたテーブルは並行して使用されることができ、すなわち、準備段階が1つまたは複数のテーブルの上で遂行される一方、1つまたは複数の他のテーブルが露光のために使用される。
【0026】
[0032] また、リソグラフィ装置は、投影システムの最終エレメントと基板との間の空間を充填するように、基板が相対的に高い屈折率を有する液体、例えば水、の中に浸漬されるタイプのものであることもできる。また、液浸液体は、例えば、マスクと投影システムの最初のエレメントとの間などのリソグラフィ装置内のその他の空間に与えられることもできる。液浸技法は投影システムの開口数を高めるために当技術分野で良く知られている。
【0027】
[0033] 図示された装置は以下の好適なモードで使用されることができる。
【0028】
[0034] 1.ステップモードでは、支持構造体MTおよび基板テーブルWTは基本的に静止状態に維持され、一方、ビームPBに付与された全体のパターンが1回で(すなわち、単一静的露光)ターゲット部分Cに投影される。次いで、基板テーブルWTは、異なるターゲット部分Cが露光されることができるようにXおよび/またはY方向に移動される。ステップモードでは、露光フィールドの最大サイズが、単一の静的露光で結像されるターゲット部分Cのサイズを制限する。
【0029】
[0035] 2.スキャンモードでは、支持構造体MTと基板テーブルWTとが同期してスキャンされる一方、ビームPBに付与されたパターンはターゲット部分Cの上に投影される(すなわち、単一動的露光)。支持構造体MTに対する基板テーブルWTの速度および方向は、投影システムPLの(逆)倍率および像反転特性によって決定される。スキャンモードでは、露光フィールドの最大サイズは、単一動的露光中に結像されるターゲット部分の幅(非スキャン方向における)を制限するのに対し、スキャン移動の長さはターゲット部分の高さ(スキャン方向の)を決定する。
【0030】
[0036] 3.他のモードでは、支持構造体MTはプログラマブルパターニングデバイスを保持したまま基本的に静止状態に保たれ、一方、基板テーブルWTはビームPBに付与されたパターンがターゲット部分Cに投影されている期間中、移動されまたはスキャンされる。一般に、このモードではパルス放射源が使用され、プログラマブルパターニングデバイスは、基板テーブルWTの各移動の後でまたはスキャン中の連続する放射パルスの間に、要求に応じて更新される。動作のこのモードは、上に参照したようなタイプのプログラマブルミラーアレイなどのプログラマブルパターニングデバイスを使用するマスクレスリソグラフィに容易に与えられることができる。
【0031】
[0037] また、上に説明された使用モードまたは全く異なる使用モードに関する組合せ形態および/または変形形態も使用されることができる。
【0032】
[0038] 図2はガスレーザ装置を示す。ガスレーザ装置はリソグラフィ装置の照明源として働くことができるガス放電レーザ1を含む。ガス放電レーザ1は、その内部に反射器3aと出力カプラ3bとが配置された放電チャンバ2を含む。ガス放電レーザ1の動作の詳細説明は本明細書ではなされないが、当技術分野では良く知られている。
【0033】
[0039] 放電チャンバ2はポンプ4に連結される。順に、このポンプ4はガス貯蔵チャンバ5およびガススクラバ6に連結される。ポンプ4は、ガス放電レーザ1の放電チャンバ2を充満させまたは空にするために使用される。
【0034】
[0040] 放電チャンバ2が空である必要がある場合には、ポンプ4がガス放電チャンバ2から出口8まで(例えばガス抜き取り設備、排出口等まで)ガスをポンプで送ることができるように、バルブ7が適切に開閉される。次いで、ポンプ4は放電チャンバ2からガスを抜き取るように運転される。出口8に送られる前に、ガスは、フッ素などのガス中の任意の有害化学物質を除去するためにガススクラバ6を通される。
【0035】
[0041] 図3aは、ポンプ4が放電チャンバ2からガスを抜き取っている場合の、放電チャンバ2内のガス圧力P(頁の上下に延在するY軸に沿った)を時間T(頁を横に延在するX軸に沿った)の関数として示している。ガス圧力はおおよそ指数関数的に減衰することがわかる。大量のガスが放電チャンバ2から短期間のうちに取り除かれるが、しかし、次に同様の大量のガスを取り除くためにはより長い期間を必要とする。ガスは、放電チャンバ2から完全に取り除かれることができるか、または、放電チャンバの中のガスの圧力が無視できるような(例えば放電チャンバ2に与えられることができる新しいガスの特性を汚染させないか、または著しい影響を与えないような)満足な範囲(例えば所望のレベル)にまで取り除かれる。例えば、ガス圧力の所望のレベルは5〜20kPaの範囲にあることができる。これは、200〜400kPaの範囲にあることができるガス放電レーザの通常の動作圧力(厳密な動作圧力は異なる放電レーザの間で変動することがあることは理解されようが)よりも低い。
【0036】
[0042] 図2に戻ってこれを参照すると、放電チャンバ2の中のガス圧力を減少させるために放電チャンバ2から十分な量のガスが取り除かれてしまうと、新しいガスが放電チャンバ2の中にポンプで送られることができる。ガスを放電チャンバ2内にポンプで送るためには、ガスがガス貯蔵チャンバ5からポンプ4を通じて放電チャンバ2の中に流れることができるように、ガス装置の弁7が適切に開閉されなければならない。ガスはガス貯蔵チャンバ5から出口8には流れることができない。ポンプ4は、ガスをガス貯蔵チャンバ5から放電チャンバ2の中に送るように運転される。ガス貯蔵チャンバ5は、放電チャンバ2内部で適切な放電を達成するのに必要とされる適切なガスまたはガス混合物を含むことができることを理解されよう。例えば、ガスはヘリウム、アルゴン、ネオン、クリプトン、およびフッ素などのハロゲンから選択された1つまたは複数を含むことができる。別法として、所望のガス混合物を達成するために複数のガス貯蔵チャンバからの個別のガスが個々にまたは同時に放電チャンバの中にポンプで送られることができる。
【0037】
[0043] 図3bは、ガスがガス貯蔵チャンバ5からガス放電チャンバ2の中にポンプで送られるときの、放電チャンバ2の内部の圧力P(頁の上下に延在するY軸に沿った)を時間T(頁を横に延在するX軸に沿った)の関数として示している。ある期間にわたってガス圧力Pが緩やかに増加していることがわかる。
【0038】
[0044] 放電チャンバ2の再充満は、例えばリソグラフィに使用されるガスレーザにおいて10〜20分またはそれ以上かかることがある。これは、放電チャンバ2を空にするための時間(再充満時間のおおよそ3分の2)と、新しいガスで放電チャンバ2を充満するためにかかる時間(再充満時間のおおよそ3分の1)とを含む。
【0039】
[0045] 放電チャンバ2が空にされているときまたは充満されているときは、ガス放電レーザ1は運転可能でない。したがって、放電チャンバ2が空にされまたは充満されているときには、1つまたは複数の基板はそのレーザからの放射で照射されることができず、リソグラフィ工程のスループットが全体として低下される可能性がある。スループットの低下は工程に関連するコストを増加させ、かつ/または工程の収益性を低下させる。したがって、ガス放電レーザ1の放電チャンバ2を空にし、充満させるために取られる時間を減少させまたは最小化させることが望まれる。
【0040】
[0046] ガス放電レーザ1の放電チャンバ2を空にし、充満させるためにかかる時間を減少させるために、様々な解決法が提案されてきた。1つの提案された解決法はより強力なポンプ機器の使用である。しかしながら、しばしば、より強力なポンプ機器はより出力の低いポンプ機器に比較してより多くの定期的保守を必要とする。より強力なポンプが保守されているときにはレーザは運転されることができず、これはこの解決法を使用した工程のスループットが低下させられる可能性があることを意味する。また、より強力なポンプはより多くの注油も必要とし、ポンプを潤滑にするために使用される物質(例えば潤滑油)は時間が経てば放電チャンバ2に入り、チャンバ2の内部のガスを汚染する可能性がある。放電チャンバ2内のガスの汚染は放電チャンバ2から放電される放射の光学特性に影響を与え、または放電チャンバ2内部のガスの放電を妨げさえする。その上、より強力なポンプは運転のためにより多くの電力を必要とし、また、例えばリソグラフィ装置の中および周囲の貴重であり得る空間をより多く占めるおそれもある。
【0041】
[0047] 図4は本発明の実施形態によるガス放電レーザ装置を示す。図2の装置の中にも現れた図4の装置の特徴には同じ参照番号が付けられている。
【0042】
[0048] 図2に関して説明されたように、図4のガス放電レーザ装置は、ガス放電チャンバ2が設けられたガス放電レーザ1を含む。反射器3aと出力カプラ3bとが放電チャンバ2の内部に設けられる。放電チャンバ2はポンプ4に連結され、順に、このポンプ4はガス貯蔵チャンバ5およびガススクラバ6に連結される。また、図4のガス放電レーザ装置にはさらなるガス貯蔵チャンバ9およびガス排出チャンバ10も設けられ、これらの重要性は以下により詳細に説明される。
【0043】
[0049] 使用中には、ガス放電レーザ装置のガス排出チャンバ10は実質的に真空排気され、または少なくとも放電チャンバ2のガスよりもより低いガス圧力にされる。ガス排出チャンバ10内の圧力はポンプ4または任意の他の適切な手段を使用して減少されることができる。ガス排出チャンバ10内の圧力は、ガス放電レーザ1が運転中の場合にはポンプ4によって減少されることができる。弁7は、ポンプ4がガス排出チャンバ10だけに流体連結されるように適切に開閉される。
【0044】
[0050] 放電チャンバ2を空にすることが必要となる場合には、弁7は、ポンプ4がガスを放電チャンバ2からガススクラバ6を通して出口8に送るように適切に開閉されることができる。図5aは、放電チャンバ2内のガス圧力P(頁の上下に延在するY軸に沿った)を時間T(頁を横に延在するX軸に沿った)の関数として示している。ポンプ4がガスを放電チャンバ2から抜き取るフェーズは用語「ポンプフェーズ」によって識別される。図3aに関連して説明されたように、ポンプ4は、放電チャンバ2から相対的に短期間に大量のガスを取り除くことができる。図2に示された装置では、放電チャンバ2から大量のガスを同様に取り除くために次第により長い時間がかかった。しかし、放電チャンバ2を空にするこの長い工程は、図4の装置を使用することによって改善される。図4に戻って参照すると、ポンプが放電チャンバ2から大量のガスを取り除いてしまったときは、弁7は、今度は、ガス排出チャンバ10がポンプ4の代わりに放電チャンバ2に流体連結されるように開かれることができる。ガス排出チャンバ10が放電チャンバ2に流体連結されると、放電チャンバ2内のガスは、ガス排出チャンバ10の中に設けられた空間に向かって極めて急速に吸い込まれる。図5aから大量のガスが極めて短い期間で取り去られることがわかる。したがって、排出チャンバ10を備えることは、ガスをガス放電チャンバ2から急速に取り除くことを可能とする。ガス排出チャンバ10がガス放電チャンバ2からガスを抜き取るフェーズは、用語「排出フェーズ」によって図5a中で識別されることができる。
【0045】
[0051] ある期間の後で、放電チャンバ2内のガス圧力はガス排出チャンバ10内のガス圧と同じになる(すなわち、平衡段階に到達する)。ガス排出チャンバ10の容積または圧力は、平衡段階ではガス放電チャンバ2に残っているガスの総量が少ないかまたは無視できるように、例えば放電チャンバがそれにより充満されることができる新しいガスを汚染するには、またはその放電特性に影響を及ぼすには不十分であるように選択されることができる。放電チャンバ内のガス圧力をこの所望のレベルに低下させるために、2つ以上のガス排出チャンバ10が設けられることができる。雰囲気温度、放電チャンバ2をガス排出チャンバ10に連結している管類のサイズなどの他の要因が考慮されることが必要とされ得ることを理解されよう。
【0046】
[0052] ガスがガス放電チャンバ2から取り除かれてしまった場合には、弁7の適切な開閉によってガスはガススクラバ6に送られることができる。次いで、清浄にされたガスは出口8に渡されることができる。要求されたときは、弁7は、放電チャンバ2から少量の残りのガスの汲み出しをできるように適切に開閉されることができる。これは、図5aで「残りのポンプ動作」として示されている。
【0047】
[0053] 図2に戻って参照すると、放電チャンバ2の充満がいかにして長い期間を要するかが説明された。これからより詳細に説明されるように、さらなるガス貯蔵チャンバ9を備えることによって図4の装置ではこのようにはならない。図4に戻って参照すると、ガス放電レーザ1が運転されている場合にもポンプ4が運転されることができ、弁7は、ポンプ4がガス貯蔵チャンバ5からさらなるガス貯蔵チャンバ9にガスを送るように適切に開閉される。ポンプ4は、さらなるガス貯蔵チャンバ9内のガスがガス貯蔵チャンバ5内のガスよりも高い圧力にあるように、ガスをさらなるガス貯蔵チャンバ9に送り出す。放電チャンバ2をガスで充満させることが必要であるときには、弁7は、放電チャンバ2がさらなるガス貯蔵チャンバ9に流体連結するように適切に開閉されることができる。さらなるガス貯蔵チャンバ9のガスは加圧されているので、ガスは放電チャンバ2に急速に流れ込み、時間T(頁を横に延在するX軸に沿った)の関数としての放電チャンバ2内のガス圧力P(頁の上下に延在するY軸に沿った)を示す図5bに示されるように、放電チャンバ2をガスで急速に充満させる。
【0048】
[0054] さらなるガス貯蔵チャンバ9が放電チャンバ2に流体連結されている場合に放電チャンバ2のガス圧力が所望のレベルに安定するのを確実にするために、放電チャンバ2と、さらなるガス貯蔵チャンバ9と、さらなるガス貯蔵チャンバ9を放電チャンバ2に連結している管類の特性とが、およびまたガス自体の特性も、考慮される。例えば、平衡状態において放電チャンバ2内のガス圧力が所望のガス圧力(例えばガス放電レーザ1の動作ガス圧力)になること確実にするために、さらなるガス貯蔵チャンバ9の容積がさらなるガス貯蔵チャンバ9に貯蔵されるガスの圧力と共に考慮されることが必要である。
【0049】
[0055] 所望のガスまたはガス混合物が、1つまたは複数のガス貯蔵チャンバ5からさらなるガス貯蔵チャンバ9の中に加圧された状態で直接送られることができることを理解されよう。別法として、所望の加圧されたガス混合物は、異なるガス貯蔵チャンバ5から異なるガスをさらなる貯蔵チャンバ9に送ることによって生成されてもよい。
【0050】
[0056] 図6aは、図2のガスレーザ装置の放電チャンバ2内のガス圧力P(頁の上下に延在するY軸に沿った)を時間T(頁を横に延在するX軸に沿った)の関数として表したものである。ガス圧力は、ガスが放電チャンバ2から取り出されるにつれてゆっくり減少し、次いで、放電チャンバ2が新しいガスで充満されるにつれてゆっくり増加することが示されている。図6bは、図4の装置の放電チャンバ2内のガス圧力P(頁の上下に延在するY軸に沿った)を時間T(頁を横に延在するX軸に沿った)の関数として表したものを示す。ガス圧力は、ガスが放電チャンバ2から取り出されるにつれ急速に低下し、次いで、放電チャンバ2が新しいガスで充満されるにつれて急速に高まることがわかる。図6aと図6bとの比較から、空にする時間および充満させる時間の双方が図4に関して説明された装置および方法を使用して減少されることがわかる。これは、図4のガス放電レーザ1が、図2のガス放電レーザ1よりもより長い期間にわたって運転可能であることを意味する。図4のガス放電レーザ1はより長い期間にわたって運転可能であるから、照明源として図4の装置を使用したリソグラフィプロセス(または任意の他のプロセス)のスループットが高められることができる。プロセスのスループットを高めることはプロセスのコストを削減し、かつ/または収益性を高めることができる(例えば、より多くの基板がパターニングされることを可能とする)。
【0051】
[0057] また、ガスレーザ1が運転中にガス排出チャンバ10内の圧力が減少され、かつ/またはガスレーザ1が運転中にさらなるガス貯蔵チャンバ9が充満されるという事実は、休止時間を削減することにも役立つ。その上、本発明の実施形態による装置および方法を使用する場合には、より強力なポンプ機器が必要とされないのでガスを例えば潤滑油で汚染する危険が減少される。
【0052】
[0058] ガスレーザの運転中にガス排出チャンバ10の圧力を減少させ、かつ/またはさらなるガス貯蔵チャンバ9を充満させることができないことがあるかもしれない。例えば、運転中のレーザの振動は、ガス排出チャンバ10の圧力を減少させ、かつ/またはさらなるガス貯蔵チャンバ9を充満させることを困難にするか実行不可能にする。もしこうした困難または実行不可能な状態が起きた場合には、レーザが運転されていないときに、ガス排出チャンバ10はその内部の圧力を減少させ、および/またはさらなるガス貯蔵チャンバ9を充満させることができる。放電チャンバ2が空の状態であるときには、またはガス排出チャンバ10がその内部の圧力を減少させたときには、さらなるガス貯蔵チャンバ9は充満されることができる。同様にして、ガス排出チャンバ10は、さらなるガス貯蔵チャンバ9が充満された状態にあるとき、または放電チャンバ2が充満された状態にあるときはその内部の圧力を低下させることができる。
【0053】
[0059] 上述の実施形態では、ガススクラバ6はポンプ4と出口8との間に存在するものとして説明されている。例えば、ガススクラバ8が放電チャンバ2とポンプ4との間に配置されるなどのその他の配置が可能であることを理解されよう。また、ガスレーザ装置には1つまたは複数のポンプが設けられることができることも理解されよう。例えば、1つのポンプがさらなるガス貯蔵チャンバ9を充満するために設けられ、他のポンプがガス排出チャンバ10の圧力を低下させるために設けられることができる。
【0054】
[0060] 上述された実施形態において、ガスレーザ1は単一の放電チャンバ2を有するものとして説明されてきた。ガスレーザは1つまたは複数の放電チャンバを有することができ、上述の装置および方法は1つまたは複数の放電チャンバを空にしまたは充満させるために使用されることができることを理解されよう。
【0055】
[0061] ガス放電レーザ1はリソグラフィ装置の照明源として説明されてきたけれども、説明された装置および方法は任意のガス放電レーザに適用可能であることを理解されたい。例えば、本装置および方法は、ガス放電レーザが必要とされる任意の用途に使用されることができる。本発明の実施形態による装置および方法は、ガス放電レーザの放電チャンバを空にし、かつ/または再充満させるための期間を短縮することが必要とされる場合に特に有用である。
【0056】
[0062] この本文の中では特定の参照がICの製造におけるリソグラフィ装置の使用に対してなされたけれども、本明細書で説明されたリソグラフィ装置は、集積光学システム、磁気ドメインメモリのための誘導および検出パターン、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッド等の製造などの他の用途を有することができることを理解されたい。当業者は、こうした代替の用途の文脈においては、本明細書中の用語「ウェーハ」または「ダイ」の任意の使用はより一般的な用語「基板」または「ターゲット部分」とそれぞれ同義であると見なすべきであることを理解されよう。本明細書に参照された基板は、露光の前後で、例えばトラックツール(通常、レジスト層を基板に付け、露光されたレジストを現像するツール)、またはメトロロジーツール、またはインスペクションツールで処理されることができる。適用可能である場合には、本明細書の開示はこうしたおよびその他の基板処理ツールに適用されることができる。その上、例えば多層ICを生成するために基板は2回以上処理されることができ、そのため、また、本明細書で使用される用語、基板は、多重処理された層をすでに含む基板をも参照することができる。
【0057】
[0063] 本明細書で使用される用語「放射」および「ビーム」は、紫外(UV)放射(例えば、365nm、248nm、193nm、157nm、または126nmの波長を有する)および極端紫外(EUV)放射(例えば、5〜20nmの範囲の波長を有する)ならびにイオンビームまたは電子ビームなどの粒子ビームを含む全てのタイプの電磁放射を包含する。
【0058】
[0064] 本発明の特定の実施形態を上で説明したが、本発明は説明されたものとは別のやり方で実施されることができることを理解されよう。本説明は本発明を限定することを意図しない。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】[0011]本発明の実施形態によるリソグラフィ装置を示す図である。
【図2】[0012]ガスレーザ装置を示す図である。
【図3a】[0013]図2のガスレーザの動作原理を示す図である。
【図3b】[0013]図2のガスレーザの動作原理を示す図である。
【図4】[0014]本発明の実施形態によるガスレーザ装置を示す図である。
【図5a】[0015]図4のガスレーザの動作原理を示す図である。
【図5b】[0015]図4のガスレーザの動作原理を示す図である。
【図6a】[0016]図2および図4に示されたガスレーザの動作原理の比較を示す図である。
【図6b】[0016]図2および図4に示されたガスレーザの動作原理の比較を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放電チャンバが設けられたガスレーザと、
前記放電チャンバに弁部材を介して制御可能に流体連結されたガス貯蔵チャンバであって、前記弁部材が前記ガス貯蔵チャンバを前記放電チャンバと流体連結の状態にさせるように制御された場合にガスが前記放電チャンバから取り除かれるように、前記放電チャンバ内よりも低い圧力を内部に有するように構成されたガス貯蔵チャンバと、
を備えた、ガス放電レーザ装置。
【請求項2】
前記ガス貯蔵チャンバを実質的に真空排気するように構成されたポンプをさらに備えた、請求項1に記載のガス放電レーザ装置。
【請求項3】
前記ガス貯蔵チャンバは、前記ガス貯蔵チャンバが前記放電チャンバに流体連結している場合に、前記ガス貯蔵チャンバおよび前記放電チャンバの内部の前記ガス圧力が所望の値またはその値の上もしくは下に安定するように構成される、請求項1に記載のガス放電レーザ装置。
【請求項4】
前記ガス貯蔵チャンバは、前記ガス貯蔵チャンバが前記放電チャンバに流体連結している場合に、前記ガス貯蔵チャンバおよび前記放電チャンバの内部の前記ガス圧力が前記所望の値またはその値の下に安定するように構成され、前記所望の値は、前記放電チャンバが新しいガスで充満されたときに前記ガスレーザの性能に実質的に影響を与えるには不十分である、請求項3に記載のガス放電レーザ装置。
【請求項5】
前記ガス貯蔵チャンバの容積が、前記ガス貯蔵チャンバが前記放電チャンバに流体連結している場合に、前記ガス貯蔵チャンバおよび前記放電チャンバの内部の前記ガス圧力が前記所望の値またはその値の上もしくは下に安定するように構成された、請求項3に記載のガス放電レーザ装置。
【請求項6】
前記ガス貯蔵チャンバは、前記ガス貯蔵チャンバが前記放電チャンバに流体連結している場合に、前記ガス貯蔵チャンバおよび前記放電チャンバの内部の前記ガス圧力が前記所望の値またはその値の上もしくは下に安定する、そのような範囲に排気されるように構成された、請求項3に記載のガス放電レーザ装置。
【請求項7】
さらなるガス貯蔵チャンバが前記放電チャンバと流体連結の状態にされた場合に前記放電チャンバがガスで充満されるように、前記さらなるガス貯蔵チャンバが加圧されたガスを貯蔵するように構成された、前記放電チャンバに制御可能に流体連結された前記さらなるガス貯蔵チャンバをさらに備えた、請求項1に記載のガス放電レーザ装置。
【請求項8】
前記さらなるガス貯蔵チャンバは、前記さらなるガス貯蔵チャンバが前記放電チャンバと流体連結している場合に、前記さらなるガス貯蔵チャンバおよび前記放電チャンバの内部の前記ガス圧力が第2の所望の値またはその値の上もしくは下に安定するように構成された、請求項7に記載のガス放電レーザ装置。
【請求項9】
ガスを前記さらなるガス貯蔵チャンバに送り出し前記ガスを加圧するように構成されたポンプをさらに備えた、請求項7に記載のガス放電レーザ装置。
【請求項10】
ガスを第3のガス貯蔵チャンバから前記さらなるガス貯蔵チャンバに送り出すように構成されたポンプをさらに備えた、請求項7に記載のガス放電レーザ装置。
【請求項11】
前記さらなるガス貯蔵チャンバの容積は、前記さらなるガス貯蔵チャンバが前記放電チャンバに流体連結している場合に、前記さらなるガス貯蔵チャンバおよび前記放電チャンバの内部の前記ガス圧力が前記第2の所望の値またはその値の上もしくは下に安定するように構成された、請求項8に記載のガス放電レーザ装置。
【請求項12】
前記さらなるガス貯蔵チャンバは、前記さらなるガス貯蔵チャンバが前記放電チャンバに流体連結している場合に、前記さらなるガス貯蔵チャンバおよび前記放電チャンバの内部の前記ガス圧力が前記第2の所望の値またはその値の上もしくは下に安定するように、十分な圧力のガスを貯蔵するように構成された、請求項8に記載のガス放電レーザ装置。
【請求項13】
前記さらなるガス貯蔵チャンバは、前記さらなるガス貯蔵チャンバが前記放電チャンバに流体連結している場合に、前記さらなるガス貯蔵チャンバおよび前記放電チャンバの内部の前記ガス圧力が前記第2の所望の値またはその値の上に安定するように構成され、前記第2の所望の値は前記ガスレーザの最小動作ガス圧力に対応する、請求項8に記載のガス放電レーザ装置。
【請求項14】
放電チャンバが設けられたガスレーザと、
前記放電チャンバに弁部材を介して制御可能に流体連結されたガス貯蔵チャンバであって、前記弁部材が前記ガス貯蔵チャンバを前記放電チャンバと流体連結の状態にさせるように制御された場合に前記放電チャンバがガスで充満されるように加圧された前記ガスを貯蔵するように構成されたガス貯蔵チャンバと、
を備えた、ガス放電レーザ装置。
【請求項15】
前記ガス貯蔵チャンバは、前記ガス貯蔵チャンバが前記放電チャンバに流体連結している場合に前記ガス貯蔵チャンバおよび前記放電チャンバの内部の前記ガス圧力が所望の値またはその値の上もしくは下に安定するように構成された、請求項14に記載のガス放電レーザ装置。
【請求項16】
ガスを前記ガス貯蔵チャンバに送り出し前記ガスを加圧するように構成されたポンプをさらに備えた、請求項14に記載のガス放電レーザ装置。
【請求項17】
ガスをさらなるガス貯蔵チャンバから前記ガス貯蔵チャンバに送り出すように構成されたポンプをさらに備えた、請求項14に記載のガス放電レーザ装置。
【請求項18】
前記ガス貯蔵チャンバの容積が、前記ガス貯蔵チャンバが前記放電チャンバに流体連結している場合に、前記ガス貯蔵チャンバおよび前記放電チャンバの内部の前記ガス圧力が前記所望の値またはその値の上もしくは下に安定するように構成された、請求項15に記載のガス放電レーザ装置。
【請求項19】
前記ガス貯蔵チャンバは、前記ガス貯蔵チャンバが前記放電チャンバに流体連結している場合に、前記ガス貯蔵チャンバおよび前記放電チャンバの内部の前記ガス圧力が前記所望の値またはその値の上もしくは下に安定するように十分な圧力のガスを貯蔵するように構成された、請求項15に記載のガス放電レーザ装置。
【請求項20】
前記ガス貯蔵チャンバは、前記ガス貯蔵チャンバが前記放電チャンバに流体連結している場合に、前記ガス貯蔵チャンバおよび前記放電チャンバの内部の前記ガス圧力が前記所望の値またはその値の上に安定するように構成され、前記所望の値は前記ガスレーザの最小動作ガス圧力に対応する、請求項15に記載のガス放電レーザ装置。
【請求項21】
さらなるガス貯蔵チャンバが前記放電チャンバと流体連結の状態にされる場合に、ガスが前記放電チャンバから取り除かれるように前記さらなるガス貯蔵チャンバが実質的に真空排気されるように構成された、前記放電チャンバに制御可能に流体連結された前記さらなるガス貯蔵チャンバをさらに備えた、請求項14に記載のガス放電レーザ装置。
【請求項22】
前記さらなるガス貯蔵チャンバは、前記さらなるガス貯蔵チャンバが前記放電チャンバと流体連結している場合に、前記さらなるガス貯蔵チャンバおよび前記放電チャンバの内部の前記ガス圧力が第2の所望の値またはその値の上もしくは下に安定するように構成された、請求項21に記載のガス放電レーザ装置。
【請求項23】
前記さらなるガス貯蔵チャンバを実質的に真空排気するように構成されたポンプさらに備えた、請求項21に記載のガス放電レーザ装置。
【請求項24】
前記さらなるガス貯蔵チャンバの容積は、前記さらなるガス貯蔵チャンバが前記放電チャンバに流体連結している場合に、前記さらなるガス貯蔵チャンバおよび前記放電チャンバの内部の前記ガス圧力が前記第2の所望の値またはその値の上もしくは下に安定するように構成された、請求項22に記載のガス放電レーザ装置。
【請求項25】
前記さらなるガス貯蔵チャンバは、前記さらなるガス貯蔵チャンバが前記放電チャンバに流体連結している場合に、前記さらなるガス貯蔵チャンバおよび前記放電チャンバの内部の前記ガス圧力が前記第2の所望の値またはその値の上もしくは下に安定するような、そうした範囲に排気されるように構成された、請求項22に記載のガス放電レーザ装置。
【請求項26】
前記さらなるガス貯蔵チャンバは、前記さらなるガス貯蔵チャンバが前記放電チャンバに流体連結している場合に、前記さらなるガス貯蔵チャンバおよび前記放電チャンバの内部の前記ガス圧力が前記所望の値またはその値の下に安定するように構成され、前記所望の値は、前記放電チャンバが新しいガスで充満される場合には前記ガスレーザの性能に実質的に影響を与えるには不十分である、請求項22に記載のガス放電レーザ装置。
【請求項27】
貯蔵チャンバを実質的に真空排気するステップと、
放電チャンバからガスを取り除くために前記実質的に真空排気された貯蔵チャンバを前記放電チャンバと流体連結の状態にさせるステップと、
を含む、ガス放電レーザの放電チャンバからガスを取り除く方法。
【請求項28】
前記ガス放電レーザが動作しているときに前記貯蔵チャンバが実質的に真空排気される、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記貯蔵チャンバを実質的に真空排気するために、ガスが前記貯蔵チャンバから排気される、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記放電チャンバが前記貯蔵チャンバと流体連結の状態にされる前に、前記ガスのいくらかが前記放電チャンバから排気される、請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記貯蔵チャンバを実質的に真空排気するためにポンプが使用され、前記放電チャンバが前記貯蔵チャンバと流体連結の状態にされる前に前記同一のポンプが前記放電チャンバから前記ガスのいくらかをくみ出すために使用される、請求項27に記載の方法。
【請求項32】
前記放電チャンバは、弁を開くことによって前記貯蔵チャンバに流体連結の状態にされる、請求項27に記載の方法。
【請求項33】
ガスが加圧された状態になるようにガス貯蔵チャンバを前記ガスで充満させるステップと、
放電チャンバをガスで充満させるために前記加圧されたガス貯蔵チャンバを前記放電チャンバと流体連結の状態にさせるステップと、
を含む、ガス放電レーザの放電チャンバをガスで充満させる方法。
【請求項34】
前記ガス放電レーザが動作しているときに前記貯蔵チャンバが充満される、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
ガスが前記貯蔵チャンバの中にポンプで送り込まれる、請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記ガス貯蔵チャンバは、弁を開くことによって前記放電チャンバと流体連結の状態にされる、請求項33に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6a】
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【図6b】
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【公開番号】特開2008−147649(P2008−147649A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−307005(P2007−307005)
【出願日】平成19年11月28日(2007.11.28)
【出願人】(504151804)エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. (1,856)
【Fターム(参考)】