説明

ガス放電ランプ用駆動回路システム及びその制御方法

【課題】ガス放電ランプの電力を一定値に維持し、ガス放電ランプの寿命の短縮を防止する駆動回路システム及び制御方法を提供する。
【解決手段】第1スイッチのスイッチング動作に従って入力電圧をガス放電ランプを駆動するためのランプ電圧へ変換する電力回路21と、ガス放電ランプのランプ電流を検出するランプ電流検出回路22と、ランプ電流の変動に従ってランプ電流フィードバック信号を生成するフィードバック回路23と、ガス放電ランプのステータスに従って補正済電流参照信号を生成する一定電力制御回路24と、ランプ電流フィードバック信号及び補正済電流参照信号に従って、第1スイッチをオン・オフ駆動するための第1変調信号を生成し、ランプ電力を実質的に一定値に維持する電力制御回路25とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動回路システムに関し、さらに詳しくは、ガス放電ランプ用駆動回路システム及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
高輝度放電(HID)ランプは、ガス放電原理を使用して照明を得る光源として使用される。HIDランプは、高輝度、大照明領域、及び低電力消費であるので、HIDランプは、広いオープンスペース用又は車両用の照明として広く採用されている。
【0003】
従来技術による、HIDランプのランプ電力対ランプ電圧の関係を図1に示す。図1に示すように、HIDランプが点灯された後、HIDランプ用駆動回路は、定電流を出力し、ランプ電極を加熱する。このように、HIDランプのランプ電力及びランプ電圧は、徐々に上昇する。ランプ電圧が連続的に上昇し、一定電力制御モードでのスイッチング電圧Vsを超えると、HIDランプ用駆動回路から出力されたランプ電力は、上昇を停止し、一定値に維持される。その間、ランプ電圧は、安定値へ徐々に上昇するであろう。HIDランプが点灯される度に、安定モードでのランプ電圧は、HIDランプの累積稼働時間に応じて連続的に上昇するであろう。安定モード下でのランプ電圧は、HIDランプが焼け付くまで上昇するであろう。一般に、従来のHIDランプ(図示せず)用の駆動回路は、ランプ電圧及びランプ電流を通じてランプ電力を直接制御する。それにも関わらず、用途によってはランプ電圧及びランプ電流は、直接検出することが困難である。従って、ランプ電力の制御は、間接的な方法で実装する必要がある。このことは、どうすればHIDランプのランプ電力を高精度に制御するできるのかについての問題を生じさせる。
【0004】
現代のHIDランプ用駆動回路は、一定の参照電圧を提供することによってランプ電力制御を達成する。その制御原理は、フィードバック回路によって生成されたフィードバック信号を一定の参照電圧と比較し、その比較に応じた誤差信号を生成することである。HIDランプ用駆動回路でのスイッチ素子のデューティ比又はスイッチング周波数は、誤差信号の変動に従って調節され、これによってランプ電力が一定値に維持される。ランプが動作段階において負のインピーダンスを有しているので、HIDランプのランプ電圧は、放電動作中のランプ電流及びHIDランプのインピーダンスによって決定される。なぜならHIDランプは、一定電力制御モード下で動作しているからである。従って、HIDランプ用駆動回路は、ランプ電流を調節することによって一定電力制御を達成するように設定されている。
【0005】
それにも関わらず、HIDランプが長期間使用されて古くなると、HIDランプのランプ電極へ印加される必要ランプ電圧が変化するであろう。一般に、HIDランプのランプ電極へ印加される必要ランプ電圧は、HIDランプの稼動期間の初期段階において高い。従って、HIDランプの稼動期間の初期段階において使用される必要ランプ電圧で、古くなったHIDランプを駆動すると、ランプ電力が非常に大きくなり、HIDランプの寿命が短くなるであろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、上記課題を解決することができるHIDランプ用駆動回路の開発が急務である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の主要な目的は、ガス放電ランプの使用年数に関わらずガス放電ランプのランプ電力を一定値に維持し、これによってガス放電ランプの寿命の短縮を防止するガス放電ランプ用駆動回路システム及び制御方法を提供することである。
【0008】
この目的で、本発明の広い観点は、第1スイッチを有し且つ第1スイッチのスイッチング動作に従って入力電圧をガス放電ランプを駆動するためのランプ電圧へ変換する電力回路と、電力回路又はガス放電ランプへ接続され且つガス放電ランプのランプ電流を検出するランプ電流検出回路と、ランプ電流検出回路へ接続され且つランプ電流の変動に従ってランプ電流フィードバック信号を生成するフィードバック回路と、ガス放電ランプのステータスに従って補正済電流参照信号(補正された電流参照信号)を生成する一定電力制御回路と、フィードバック回路、一定電力制御回路、及び電力回路の第1スイッチへ接続され且つランプ電流フィードバック信号及び補正済電流参照信号に従って、第1スイッチをオン・オフ駆動するための第1変調信号を生成し、これによってガス放電ランプのランプ電力を実質的に一定値に維持する電力制御回路とを備える、ガス放電ランプ用駆動回路システムを提供することによって達成される。
【0009】
本発明の別の広い観点は、第2スイッチ及び第3スイッチを有し且つ第2スイッチ及び第3スイッチのスイッチング動作に従ってDC電圧をガス放電ランプを駆動するためのランプ電圧へ変換するインバータと、インバータ又はガス放電ランプへ接続され且つガス放電ランプのランプ電流を検出するためのランプ電流検出回路と、ランプ電流検出回路へ接続され且つランプ電流の変動に従ってランプ電流フィードバック信号を生成するフィードバック回路と、ガス放電ランプのステータスに従って補正済電流参照信号を生成する一定電力制御回路と、ランプ電流フィードバック信号及び補正済電流参照信号に従って第2変調信号及び第3変調信号を生成する電力制御回路と、第2スイッチの制御端子及び第3スイッチの制御端子へ接続され且つ第2スイッチ及び第3スイッチをオン・オフ駆動するための第2変調信号及び第3変調信号を受け取り、これによってガス放電ランプのランプ電力を実質的に一定値に維持するスイッチングドライバとを備える、ガス放電ランプ用駆動回路システムを提供することによって達成される。
【0010】
本発明の別の広い観点は、(1)ガス放電ランプのランプ電流と関連した信号を検出し、これに応答してランプ電流と関連した第1電流検出信号を生成し、(2)第1電流検出信号に従ってランプ電流フィードバック信号を生成し、(3)ガス放電ランプのステータスに従って補正済電流参照信号を生成し、(4)ランプ電流フィードバック信号及び補正済電流参照信号に従って第1変調信号を生成し、これによって電力回路の第1スイッチをオン・オフ駆動し、ガス放電ランプのランプ電力を実質的に一定値に維持する工程を備えるガス放電ランプ用駆動回路システムの制御方法を提供することによって達成される。
【0011】
ここで、本発明の上記及び他の特徴及び利点は、添付図面を参照した次の説明を通じて最も良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、従来技術による、HIDランプのランプ電力対ランプ電圧の関係を示す。
【0013】
【図2】図2は、本発明による、ガス放電ランプ用駆動回路システムのブロック図である。
【0014】
【図3】図3は、本発明による、駆動回路システムの動作効率対ガス放電ランプのランプ電圧の関係を示す。
【0015】
【図4】図4は、本発明の第1実施形態による、ガス放電ランプ用駆動回路システムの詳細な回路を示す。
【0016】
【図5】図5は、本発明の第2実施形態による、ガス放電ランプ用駆動回路システムの詳細な回路を示す。
【0017】
【図6】図6は、本発明の第3実施形態による、ガス放電ランプ用駆動回路システムの詳細な回路を示す。
【0018】
【図7】図7は、本発明の第4実施形態による、ガス放電ランプ用駆動回路システムの詳細な回路を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の特徴及び利点を具現化する種々の例示的な実施形態は、次のパラグラフの記述で説明されるであろう。本発明が種々の点で種々の修正を有することが許可され、その全てが本発明の範囲から逸脱しないことに注目すべきであろう。そして、ここでの説明及び図面は、例示として理解されるべきであり、本発明を限定するものとして理解すべきではない。
【0020】
図2は、本発明による、ガス放電ランプ用駆動回路システムのブロック図を示す。図2に示すように、ガス放電ランプ用駆動回路システム2は、電力回路21、ガス放電ランプLp、ランプ電流検出回路22、フィードバック回路23、一定電力制御回路24、及び電力制御回路25を含む。電力回路21は、第1スイッチQ1の動作を通じて入力電圧Vinをランプ電圧Voへ変換する少なくとも1つの第1スイッチQ1を含み、これによってガス放電ランプLpを駆動する。ランプ電流検出回路22は、電力回路21又はガス放電ランプLpへ接続されており、ガス放電ランプLpのランプ電流Ioを検出する。
フィードバック回路23は、ランプ電流検出回路22へ接続されており、ランプ電流Ioの変動に従ってランプ電流フィードバック信号Ibを生成する。一定電力制御回路24は、入力電圧Vin、入力電流Iin、及びランプ電圧と関連した信号SP(例:ランプ電圧Vo又は第1スイッチQ1のデューティ比)を受け取り、ガス放電ランプのステータスLpを決定し、ガス放電ランプのステータスLpに従って電流参照信号Irefを生成するために使用される。電力制御回路25は、フィードバック回路23、一定電力制御回路24、及び電力回路21の第1スイッチQ1へ接続され、ランプ電流フィードバック信号Ib及び電流参照信号Irefに従って第1変調信号Vpwm1を生成し、これによって第1スイッチQ1をオン・オフ駆動する。
【0021】
ガス放電ランプLpが点灯され、安定モードに入ると、駆動回路システム2は、一定電力モードで動作するように設定されている。ランプ電流検出回路22、電力制御回路25、及び電力回路21の第1スイッチQ1は、ランプ電流Ioを制御するための閉ループを構成する。ランプ電圧Voは、ランプ電流及びランプインピーダンスによって決定可能である。従って、出力電力は、ランプ電流Ioを制御することによって制御可能である。言い換えると、一定電力制御回路24は、ランプ参照信号Irefを調節することによってランプ電力Plampを実質的に一定値に制御可能である。一定電力制御回路24及び電力制御回路25は、アナログ回路又はデジタル回路によって実装可能である。
【0022】
図3は、本発明による、駆動回路システムの動作効率対ガス放電ランプのランプ電圧の関係を示す。図3に示すように、駆動回路システム2の動作効率ηは、ランプ電圧Voの増大に伴って増大する。動作効率ηとランプ電圧Voの間の関係は、非線形である。この実施形態では、動作効率ηとランプ電圧Voの間の関係は、計算及び制御の単純化のために線形で表現している。駆動回路システム2からガス放電ランプLpへ出力されるランプ電力Plampは、入力電力Pin及び動作効率ηによって計算可能である。ランプ電力Plampは、次の数式によって計算可能である。
【0023】
Plamp=Pin×η=Vin×Iin×η(Vo) (1-1)
【0024】
駆動回路システム2がバック回路として構成される場合、ランプ電圧Voは、デューティ比D及び入力電圧Vinの積である。この場合、動作効率ηは、デューティ比D及び入力電圧Vinの関数である。従って、数式(1-1)は、次の数式に変形可能である。
【0025】
Plamp= Vin×Iin×η(D, Vin) (1-2)
【0026】
入力電圧Vinの変動が小さい場合、ランプ電力Plampに対する入力電圧Vinの影響は、無視できる。ランプ電力Plampの数式は、以下のように、デューティ比の関数に近似可能である。
【0027】
Plamp=Vin×Iin×η(D) (1-3)
【0028】
ランプ電力Plampが次の2つのアプローチのうちのいずれかによって計算可能であることが上記説明から理解可能である。
(1)入力電圧Vin、入力電流Iin、及びランプ電圧Voを検出し、数式(1-1)によってランプ電力Plampを計算する、又は
(2)入力電圧Vin、入力電流Iin、及びデューティ比Dを検出し、数式(1-2)又は数式(1-3)によってランプ電力Plampを計算する。言い換えると、一定電力制御回路24は、入力電圧Vin、入力電流Iin、第1変調信号Vpwm1のデューティ比D、ランプ電流Io、ランプ電圧Vo、及び/又はこれらの組み合わせを受け取り、ガス放電ランプのステータスLpを決定し、ガス放電ランプに対して一定電力制御を行うことができる。
【0029】
図4は、本発明の第1実施形態による、ガス放電ランプ用駆動回路システムの詳細な回路を示す。この実施形態では、ガス放電ランプ用駆動回路システム2aは、電力回路21、ガス放電ランプLp、ランプ電流検出回路22、フィードバック回路23、一定電力制御回路24、及び電力制御回路25を含む。図4に示すように、一定電力制御回路24は、ランプ電力検出回路241及び電力誤差増幅器242を含む。動作中に、ランプ電力検出回路241は、現在のランプ電力Plampを計算する。その後、電力誤差増幅器242は、現在のランプ電力Plampと所定の電力Prefの間の誤差に従って電流参照信号Irefを補正する。このように、一定電力制御回路24は、電流参照信号Irefを補正することによってランプ電力Plampを一定値に維持可能である。この実施形態では、ランプ電力検出回路241は、入力電圧Vin、入力電流Iin、及びランプ電圧Voを得て、数式(1-1)を用いてランプ電力Plampを計算してもよい。電力制御回路25は、電力コントローラとして実装してもよい。電力制御回路25の動作原理は、以下の通りである。電力制御回路25の電流誤差増幅器251が電流参照信号Irefをランプ電流Ioに応じて変化するランプ電流フィードバック信号Ibと比較し、その比較に応じて電流誤差信号Ieを生成する。次に、電力制御回路25の変調回路252が電流誤差信号Ieに従って第1変調信号Vpwm1のデューティ比又はスイッチング周波数を調節する。このようにして、ランプ電流フィードバック信号Ibが電流参照信号Irefに等しくなる。この実施形態では、変調回路252は、パルス幅変調器(PWM)又は周波数変調器であり、ランプ電流フィードバック信号Ibと電流参照信号Irefの間の差である電流誤差信号Ieに従って第1変調信号Vpwm1のデューティ比D又はスイッチング周波数を調節可能である。
【0030】
従来技術とは違って、本発明の電流参照信号Irefは、固定ではなく、ガス放電ランプのステータスLpに応じて変化する。このように、ガス放電ランプLpが古くなると、一定電力制御回路24は、電流参照信号Irefを補正してガス放電ランプLpのランプ電力Plampを実質的に一定値に維持することができる。
【0031】
この実施形態では、電力回路21は、絶縁コンバータ又は非絶縁コンバータにすることができる。また、電力回路21は、バックコンバータ又は昇圧型コンバータにすることができる。また、電力回路21は、PWMコンバータ又は共振コンバータにすることができる。この実施形態では、電力回路21は、バックコンバータである。電力回路21は、第1インダクタL1、第1コンデンサC1、第1ダイオードD1、及び第1スイッチQ1を含む。この実施形態では、ガス放電ランプ用駆動回路システム2は、電力回路21の出力側とガス放電ランプLpの間に接続された第2ダイオードD2をさらに任意的に含む。第1スイッチの一端及び第1インダクタL1の一端は、第1ダイオードD1のカソードへ接続される。第1ダイオードD1のアノードは、グラウンドGへ接続される。第2ダイオードD2のアノード及び第1インダクタL1の他端は、第1コンデンサC1の一端へ接続される。第2ダイオードD2のカソード及び第1コンデンサC1の他端は、それぞれ、ガス放電ランプLpの一端へ接続される。第1スイッチQ1の制御端子は、電力制御回路25の出力へ接続される。第1スイッチQ1の他端は、入力電圧Vinを受け取るように設定されている。第1スイッチQ1が第1変調信号Vpwm1に応じてオンになると、入力電流Iinは、第1スイッチQ1を通じて電力回路21へ流れる。
【0032】
この実施形態では、ランプ電流検出回路22は、グラウンドGとガス放電ランプLpの間に接続された第1電流検出抵抗器Rcs1にしてもよい。第1電流検出抵抗器Rcs1及び電力回路21の出力側は、直列ループを構成する。動作中に、第1コンデンサC1を通って流れる電流の平均値がゼロであるので、ガス放電ランプLpを通って流れるランプ電流Ioの平均値は、第1電流検出抵抗器Rcs1を通って流れる電流の平均値に等しい。従って、ガス放電ランプLpのランプ電流Ioの平均値は、第1電流検出抵抗器Rcs1の電流の平均値を検出することによって得ることができる。ランプ電流Ioが第1電流検出抵抗器Rcs1を通って流れるときに、第1電流検出信号Vs1が生成され、従ってフィードバック回路は、ランプ電流Ioと関連した第1電流検出信号Vs1に従ってランプ電流フィードバック信号Ibを生成可能である。
【0033】
この実施形態では、ガス放電ランプ用駆動回路システム2aは、入力電流検出回路26、点灯回路27、及び絶縁変圧器Trをさらに含む。入力電流検出回路26は、第2電流検出抵抗器Rcs2であってもよく、駆動回路システム2aの入力側と直列ループを形成する。入力電流検出回路26は、入力電流Iinを検出するために使用される。動作中に、入力電流Iinは、第2電流検出抵抗器Rcs2を通って流れ、従って第2電流検出信号Vs2が第2電流検出抵抗器Rcs2に生成される。一定電力制御回路24のランプ電力検出回路241は、入力電流Iinと関連した第2電流検出信号Vs2に従って入力電流Iinを得て、入力電圧Vin及び出力ランプ電圧Voに従って数式(1-1)によってランプ電力Plampを計算することができる。絶縁変圧器Trの一次巻線は、点灯回路27へ接続され、絶縁変圧器Trの二次巻線は、ガス放電ランプLpにまたがって接続される。ガス放電ランプが点灯される前に、点灯回路27によって生成された高点灯電圧が絶縁変圧器Trを通じてガス放電ランプLpの両端へ伝達され、これによってガス放電ランプLpを励起して発光させる。その後、ガス放電ランプLpが点灯された後、点灯回路27は、動作を停止する。ガス放電ランプLpのインピーダンスは、ガス放電ランプLpのランプ電極が所定時間加熱された後に安定値になる。この条件下で、駆動回路システム2aは、一定電力モードで動作し、ガス放電ランプLpへ一定のランプ電力Plampを出力し、これによってガス放電ランプLpが連続的に発光する。
【0034】
この実施形態では、点灯回路27によって生成された高点灯電圧がガス放電ランプLpの両端へ伝達され、ガス放電ランプLpを励起する。駆動回路システム2aの第2ダイオードD2は、点灯によって生成された高点灯電圧が駆動回路システム2aの内部コンポーネントにダメージを与えることを防ぐことができる。別の実施形態では、駆動回路システム2aは、任意的に第2ダイオードD2を除外可能である。つまり、電力回路21の入力側に配置された第1インダクタL1は、ガス放電ランプLpへ直接接続される。
【0035】
図5及び図4を参照すると、図5は、本発明の第2実施形態による、ガス放電ランプ用駆動回路システムを示す詳細な回路図である。図4と図5の間の差は、図5の駆動回路システム2bがデューティ比検出回路24aをさらに含むことであり、ランプ電力検出回路241は、数式(1-2)又は数式(1-3)を使用して、入力電圧Vin、入力電流Iin、及び第1スイッチQ1の第1変調信号Vpwm1のデューティ比Dに従ってランプ電力Plampを計算する。なお、明細書を通じて、類似の要素には、同じ符号を付している。デューティ比検出回路24aによって生成されたデューティ比Dは、デジタルコントローラ又はマイクロ-コントローラユニットによって得ることができる。
【0036】
図6及び図4を参照すると、図6は、本発明の第3実施形態による、ガス放電ランプ用駆動回路システムを示す詳細な回路図である。図6に示すように、ガス放電ランプ用駆動回路システム2cは、スイッチングドライバ28及び力率補正コントローラ29を追加的に含む。図6と図4の間の差は、図6の電力回路21が互いに直列接続された整流器211、力率補正回路212、及びインバータ213を含むことである。動作中に、整流器211は、入力電圧Vinを整流して全波整流電圧Vrにし、この全波整流電圧Vrは、力率補正回路212によって昇圧され、補正された力率を有する高バス電圧Vbusが生成される。バス電圧Vbusの電圧値は、例えば、400Vである。最後に、インバータ213は、バス電圧VbusをACランプ電圧Voへ変換する。
【0037】
この実施形態では、整流器211は、ブリッジ整流器であってもよい。整流器211のAC入力側は、入力電圧Vinを受け取り、DC出力側に全波整流電圧を生成するために使用される。力率補正回路212は、第2インダクタL2、第3ダイオードD3、及び第4スイッチQ4を含む。第2インダクタL2の一端、第3ダイオードD3のアノード、第4スイッチQ4の一端は、互いに接続される。第3ダイオードD3のカソードは、バスBへ接続される。第2インダクタL2の他端は、整流器211の正出力端子へ接続される。第4スイッチQ4の他端は、整流器211の負出力端子へ接続される。第4スイッチQ4の制御端子は、力率補正コントローラ29へ接続される。動作中に、力率補正コントローラ29は、第4スイッチQ4の出力端子へ力率制御信号Vpfcを出力し、第4スイッチQ4は、力率制御信号Vpfcに従ってオン・オフする。従って、入力電流Iinの波形は、正弦波の入力電圧Vinの波形に類似しており、入力電圧Vinの力率は、適宜高められる。
【0038】
インバータ213は、フルブリッジコンバータ又はハーフブリッジコンバータであってもよい。また、インバータ213は、PWMコンバータ又は共振コンバータであってもよい。インバータ213が共振コンバータである場合、インバータ213は、並列共振コンバータ又は直列共振コンバータであってもよい。 この実施形態では、インバータ213は、ハーフブリッジPWMコンバータであり、このコンバータは、第1電圧分割コンデンサCp1、第2電圧分割コンデンサCp2、第2スイッチQ2、第3スイッチQ3、及びフィルタリングコンデンサCr及びフィルタリングインダクタLrからなるフィルターを含む。第1電圧分割コンデンサCp1及び第2電圧分割コンデンサCp2は、第1接続ノードK1で互いに直列接続され、電圧分割回路を形成する。電圧分割回路は、バスBとグラウンドGの間に接続され、第1接続ノードK1に部分電圧を生成する。この部分電圧の電圧値は、バス電圧Vbusの半分である。第2スイッチQ2及び第3スイッチQ3は、第2接続ノードK2で互いに直列接続され、スイッチ回路を形成する。
このスイッチ回路は、バスBで電圧分割回路へ接続される。第2スイッチQ2の制御端子及び第3スイッチQ3の制御端子は、それぞれ、スイッチングドライバ28へ接続され、スイッチングドライバ28によって駆動され、第2スイッチQ2及び第3スイッチQ3は、それぞれ、第2変調信号Vpwm2及び第3変調信号Vpwm3に従ってオン・オフする。第2変調信号Vpwm2に従って第2スイッチQ2がオンになると、バス電流Ibusは、第2スイッチQ2を通じてフィルタリングインダクタLr、フィルタリングコンデンサCr、及びランプ回路へ伝達され、これによって第2接続ノードK2及び第1接続ノードK1に正電圧が生成されるであろう。また、第3スイッチQ3が第3変調信号Vpwm3に従ってオンになると、バス電流Ibusは、であろうフィルタリングインダクタLr、フィルタリングコンデンサCr、及びランプ回路を通じて第3スイッチQ3へ伝達され、これによって第2接続ノードK2及び第1接続ノードK1に負電圧が生成されるであろう。
【0039】
フィルタリングコンデンサCrを通って流れる平均電流がゼロであるので、フィルタリングインダクタLrを通って流れる平均電流とガス放電ランプLpを通って流れるランプ電流Ioの平均値は、同じである。従って、ガス放電ランプLpのランプ電流Ioの平均値は、フィルタリングインダクタLrの平均電流を計算することによって得ることができる。この実施形態では、ガス放電ランプLpのランプ電流Ioの平均値はフィルタリングインダクタLrの平均電流を計算することによって、検出される。この実施形態では、ランプ電流検出回路22は、電流変圧器であってもよい。動作中に、フィルタリングインダクタLrの電流は、ランプ電流検出回路22を通って流れ、ランプ電流Ioと関連した第1電流検出信号Vs1が適宜生成される。従って、フィードバック回路23は、第1電流検出信号Vs1に従ってランプ電流Ioと関連したランプ電流フィードバック信号Ibを生成することができる。
【0040】
この実施形態では、電力制御回路25bは、フィードバック回路23、一定電力制御回路24b、及びスイッチングドライバ28へ接続され、ランプ電流フィードバック信号Ib及び電流参照信号Irefに従って第2変調信号Vpwm2及び第3変調信号Vpwm3を生成し、これによって第2スイッチQ2及び第3スイッチQ3をオン・オフする。言い換えると、インバータ213は、第2スイッチQ2及び第3スイッチQ3の交互スイッチング動作によってガス放電ランプLpへACランプ電圧Voを出力することができる。
【0041】
この実施形態では、駆動回路システム2cは、バス電流検出回路26bをさらに含む。バス電流検出回路26bは、第3電流-検出抵抗器Rcs3であってもよく、インバータ213の入力端へ接続され、インバータ213の入力端と直列ループを構成する。バス電流検出回路26bは、バス電流Ibusを検出するために使用される。動作中に、バス電流Ibusは、第3電流-検出抵抗器Rcs3を通って流れ、第3電流検出信号Vs3を生成し、これによって一定電力制御回路24bのデジタルマイクロコントローラ243が第1電流検出回路244を通じて現在のバス電流Ibusを得る。
【0042】
この実施形態では、電気エネルギーが電力回路21を通じてガス放電ランプLpへ伝達されるとき、電気エネルギーは、整流器211、力率補正回路212、及びインバータ213を通過するであろう。電力回路21全体の代わりにエネルギー変換効率の観点から駆動回路システムの動作を観察する場合には、ランプ電力Plampは、インバータ213の動作効率η、インバータ213のデューティ比、インバータ213へ入力されたバス電圧Vbus、インバータ213へ入力されたバス電流Ibus、及び/又はこれらの組み合わせによって計算可能である。これによって、ガス放電ランプのステータスLpが決定される。ランプ電力Plampを計算する数式は、次のように変形できる。
【0043】
Plamp=Vbus×Ibus×η(Vo) (2-1)
【0044】
Plamp=Vbus×Ibus×η(D, Vo) (2-2)
【0045】
Plamp=Vbus×Ibus×η(D) (2-3)
【0046】
同様に、ランプ電力Plampは、次の2つのアプローチのうちのいずれかによって計算可能である。
(1) バス電圧Vbus、バス電流Ibus、及びランプ電圧Voを検出し、数式(2-1)によってランプ電力Plampを計算する、又は
(2) バス電圧Vbus、バス電流Ibus、及びインバータ213のデューティ比Dを検出し、数式(2-2)又は数式(2-3)によってランプ電力Plampを計算する。
【0047】
この実施形態では、一定電力制御回路24bは、デジタルマイクロコントローラ243、第1電圧検出回路245、第1電流検出回路244、及びデューティ比検出回路247を含む。デジタルマイクロコントローラ243は、第2変調信号Vpwm2のデューティ比D及び第3変調信号Vpwm3のデューティ比、バス電圧Vbus、バス電流Ibus、及び/又はこれらの組み合わせによってランプ電力Plampを計算し、これによってガス放電ランプのステータスLpを決定し、電流参照信号Irefを電力制御回路25bへ出力することができる。この実施形態では、第1電圧検出回路245、第1電流検出回路244、及びデューティ比検出回路247は、デジタルマイクロコントローラ243の他に、それぞれ、バスB、バス電流検出電流26b、及び電力制御回路25bへ接続されており、これによって、デジタルマイクロコントローラ243は、第1電圧検出回路245、第1電流検出回路244、及びデューティ比検出回路247によってバス電圧Vbus、バス電流Ibus、及びデューティ比Dが入手可能になっている。このように、ガス放電ランプのステータスLpが決定され、補正済電流参照信号Irefが電力制御回路25bへ出力される。
【0048】
この実施形態では、駆動回路システム2cは、点灯回路27及び絶縁変圧器Trをさらに含む。絶縁変圧器Trは、点灯回路27へ接続された一次巻線ガス及び放電ランプLpの一端へ接続された二次巻線を有する。絶縁変圧器Trの二次巻線及びガス放電ランプLPは、直列回路を形成する。ガス放電ランプLpが点灯される前に、点灯回路27によって生成された高点灯電圧は、絶縁変圧器Tr及びフィルタリングコンデンサCrを通じてガス放電ランプLpへ伝達され、これによってガス放電ランプLpが励起される。
【0049】
図4、6、及び7を参照すると、図7は、本発明の第4実施形態による、ガス放電ランプ用駆動回路システムを示す詳細な回路図である。図7に示すように、ガス放電ランプ用駆動回路システム2dは、電力回路21、ランプ電流検出回路22、フィードバック回路23、一定電力制御回路24、及び電力制御回路25を含む。図7と図6の間の差は、図7の入力電圧VinがDC電圧であり、図7の電力回路21が互いに直列接続されたDCコンバータ214及びインバータ213を含むことである。図7のDCコンバータ214は、図4の電力回路21へ類似している。図7のインバータ213は、図6のインバータ213へ類似している。この実施形態では、DC入力電圧Vinは、DCコンバータ214によって第1DC電力(例:第1DC電圧Vd)へ変換され、次に第1DC電圧Vdは、インバータ213によってACランプ電圧Voへ変換される。この実施形態では、DCコンバータ214は、電圧源又は電流源として動作可能である。例えば、インバータ213に対して提供された第一の電力は、固定電圧値を有する第1DC電圧Vd又は固定電流値を有する第1DC電流Idを提供する。
【0050】
図7に示すように、ガス放電ランプ用駆動回路システム2dは、入力電流検出回路26、点灯回路27、及び絶縁変圧器Trをさらに含む。入力電流検出回路26は、DCコンバータ214の入力端へ接続される。点灯回路27と絶縁変圧器Trの間の接続関係は、図6に類似する。同様に、一定電力制御回路24の内部回路及び電力制御回路25の内部回路は、図4に類似する。従って、これらの回路素子の詳細はここでは説明しない。
【0051】
この実施形態では、一定電力制御回路24は、入力電圧Vin、入力電流Iin、及びランプ電圧と関連した信号Sp(例:ランプ電圧Vo又は第1スイッチQ1のデューティ比D)をサンプリングすることによって現在のランプ電力Plampを得る。得られたランプ電力Plampは、所定のランプ電力Prefと比較され、可変電流参照信号Irefが得られる。ランプ電流検出回路22は、電力回路21又はガス放電ランプへ接続され、ランプ電流を検出する。ランプ電流検出回路22は、ランプ電流Ioに従って第1電流検出信号Vs1を生成し、フィードバック回路23は、第1電流検出信号Vs1に従ってランプ電流Ioと関連したランプ電流フィードバック信号Ibを生成することができる。電力制御回路25の電流誤差増幅器251は、補正済電流参照信号Irefをランプ電流Ioに応じて変化するランプ電流フィードバック信号Ibと比較し、その比較に応じて電流誤差信号Ieを生成することができる。変調回路252は、電流誤差信号Ieに従って第1変調信号Vpwm1のデューティ比D又はスイッチング周波数を調節して、ランプ電流フィードバック信号Ibが電流参照信号Irefに等しくなるようにすることができる
【0052】
この実施形態では、DCコンバータは、ガス放電ランプのステータスLpに従ってDCコンバータの第1DC電流Idを調節することができる。インバータ213が固定スイッチング周波数又は固定デューティ比に従って第1DC電圧VdをACランプ電圧Voへ変換するので、ランプ電流Ioは、第1DC電流Idと共に変化する。従って、一定電力制御回路24は、第1DC電流Idの値を制御することによって、ランプ電流Ioの値を適宜制御可能である。言い換えると、一定電力制御回路24は、DCコンバータ214の第1DC電流Idを調節し、電力回路21からガス放電ランプLpへ出力されるランプ電力Plampが実質的に一定値に維持されるように制御する。第1DC電圧Vdは、第1DC電流及びDCコンバータ214の負荷インピーダンスの変動に応じて変化する。ランプ電圧Voは、ランプ電流Io及びランプインピーダンスによって決定される。
【0053】
まとめると、本発明のガス放電ランプ用駆動回路システムによって実行される制御方法は、
(1)ランプ電流検出回路22によってランプ電流Ioを検出し、ランプ電流Ioと関連した第1電流検出信号Vs1を生成し、
(2)フィードバック回路23によって、ランプ電流と関連した第1電流検出信号Vs1に従ってランプ電流フィードバック信号Ibを生成し、
(3)一定電力制御回路24によってガス放電ランプのステータスLpに従って補正済電流参照信号Irefを生成し(一定電力制御回路24は、入力電圧Vin、入力電流Iin、及びランプ電圧と関連した信号Sp(例:ランプ電圧Vo又は第1スイッチQ1のデューティ比D)によってガス放電ランプのステータスLpを決定し、ガス放電ランプのステータスLpに従って補正済電流参照信号Irefを生成し)、
(4)ランプ電流フィードバック信号Ib及び補正済電流参照信号Irefに従って第1変調信号Vpwm1を生成し、これによって電力回路21の第1スイッチQ1をオン・オフしてガス放電ランプLpのランプ電力Plampを一定値に維持する。
【0054】
結論として、本発明の駆動回路システムは、電力制御回路に対して補正済電流参照信号を生成する一定制御回路を含む。これによって、一定電力制御回路が補正済電流参照信号によってランプ電力を一定値に維持することができる。従って、本発明の電流参照信号は、一定ではなく、ガス放電ランプのステータスに従って可変である。ガス放電ランプが古くなると、一定電力制御回路は、電流参照信号を補正してガス放電ランプのランプ電力を実質的に一定値に維持する。
【0055】
本発明は、現在最も実用的で最も好ましい実施形態であると考えられるものの観点で説明を行ったが、本発明は、開示された実施形態に限定される必要がないことは理解されるべきである。反対に、本発明は、付属の請求項の精神と範囲内に含まれる種々の修正及び類似の構成をカバーすることを意図している。付属の請求項は、全てのこのような修正と類似の構成を包含するように最も広い解釈が与えられるべきである。従って、上記説明例示は、付属の請求項によって定義される本発明の範囲を制限するものとして採用するべきではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1スイッチを有し且つ第1スイッチのスイッチング動作に従って入力電圧をガス放電ランプを駆動するためのランプ電圧へ変換する電力回路と、
前記電力回路又は前記ガス放電ランプへ接続され且つ前記ガス放電ランプのランプ電流を検出するランプ電流検出回路と、
前記ランプ電流検出回路へ接続され且つ前記ランプ電流の変動に従ってランプ電流フィードバック信号を生成するフィードバック回路と、
前記ガス放電ランプのステータスに従って補正済電流参照信号を生成する一定電力制御回路と、
前記フィードバック回路、前記一定電力制御回路、及び前記電力回路の第1スイッチへ接続され且つ前記ランプ電流フィードバック信号及び前記補正済電流参照信号に従って、第1スイッチをオン・オフ駆動するための第1変調信号を生成し、これによって前記ガス放電ランプのランプ電力を実質的に一定値に維持する電力制御回路とを備える、ガス放電ランプ用駆動回路システム。
【請求項2】
前記ガス放電ランプが古くなったときに、前記一定電力制御回路は、電流参照信号を補正して前記ガス放電ランプの前記ランプ電力を実質的に一定値に維持する、請求項1に記載の駆動回路システム。
【請求項3】
前記一定電力制御回路は、前記入力電圧、入力電流、デューティ比、スイッチング周波数、前記ランプ電流、前記ランプ電圧、及び/又はその組み合わせに従って前記ランプ電力を計算し、これによって前記ガス放電ランプの前記ステータスを決定し、前記補正済電流参照信号を生成するように構成されている、請求項1に記載の駆動回路システム。
【請求項4】
前記入力電流を検出するための入力電流検出回路をさらに備え、
前記一定電力制御回路は、前記入力電流検出回路によって現在の入力電流を得る、請求項3に記載の駆動回路システム。
【請求項5】
前記電力制御回路は、電流誤差増幅器と変調回路を含み、
前記電流誤差増幅器は、前記補正済電流参照信号を前記ランプ電流フィードバック信号と比較し、これに応答して電流誤差信号を生成するように構成されており、前記変調回路は、前記電流誤差信号に従って前記デューティ比又は前記スイッチング周波数を調節し、これによって前記ランプ電流フィードバック信号と前記補正済電流参照信号を一致させるように構成されている、請求項3に記載の駆動回路システム。
【請求項6】
点灯回路と、前記点灯回路へ接続された一次巻線及び前記ガス放電ランプへ接続された二次巻線を有する絶縁変圧器をさらに備え、
前記ガス放電ランプが点灯される前に、前記点灯回路によって生成された点灯電圧が前記絶縁変圧器を通じて前記ガス放電ランプへ伝達され、これによって前記ガス放電ランプが点灯される、請求項1に記載の駆動回路システム。
【請求項7】
前記一定電力制御回路は、ランプ電力検出回路と、電力誤差増幅器を含み、
前記ランプ電力検出回路は、前記ガス放電ランプの前記ランプ電力を計算するように構成されており、
前記電力誤差増幅器は、前記ランプ電力検出回路によって計算された前記ランプ電力と所定の電力の間の誤差を計算し、前記誤差に従って補正済電流参照信号を生成し、これによって前記一定電力制御回路が前記補正済電流参照信号に従って前記ガス放電ランプの前記ランプ電力を一定値に維持するように構成されている、請求項1に記載の駆動回路システム。
【請求項8】
前記電力回路は、バックコンバータである、請求項1に記載の駆動回路システム。
【請求項9】
前記電力回路は、
第1スイッチを有し且つ第1スイッチのスイッチング動作によって前記入力電圧を第1DC電力へ変換するDCコンバータと、
第2スイッチ及び第3スイッチを有し且つ第2スイッチ及び第3スイッチの前記スイッチング動作に従って第1DC電力を前記ガス放電ランプを駆動するための前記ランプ電圧へ変換するインバータを含む、請求項1に記載の駆動回路システム。
【請求項10】
第2スイッチ及び第3スイッチを有し且つ第2スイッチ及び第3スイッチのスイッチング動作に従ってDC電圧をガス放電ランプを駆動するためのランプ電圧へ変換するインバータと、
前記インバータ又は前記ガス放電ランプへ接続され且つ前記ガス放電ランプのランプ電流を検出するためのランプ電流検出回路と、
前記ランプ電流検出回路へ接続され且つ前記ランプ電流の変動に従ってランプ電流フィードバック信号を生成するフィードバック回路と、
前記ガス放電ランプのステータスに従って補正済電流参照信号を生成する一定電力制御回路と、
前記ランプ電流フィードバック信号及び前記補正済電流参照信号に従って第2変調信号及び第3変調信号を生成する電力制御回路と、
第2スイッチの制御端子及び第3スイッチの制御端子へ接続され且つ第2スイッチ及び第3スイッチをオン・オフ駆動するための第2変調信号及び第3変調信号を受け取り、これによって前記ガス放電ランプのランプ電力を実質的に一定値に維持するスイッチングドライバとを備える、ガス放電ランプ用駆動回路システム。
【請求項11】
入力電圧を整流して整流電圧にする整流器をさらに備える、請求項10に記載の駆動回路システム。
【請求項12】
前記整流器及び前記インバータへ接続され且つ前記整流電圧をDC電圧へ変換し前記入力電圧の力率を補正する力率補正回路をさらに備える、請求項11に記載の駆動回路システム。
【請求項13】
前記ガス放電ランプが古くなると、前記一定電力制御回路は、電流参照信号を補正して、前記ガス放電ランプの前記ランプ電力を実質的に一定値に維持する、請求項10に記載の駆動回路システム。
【請求項14】
前記一定電力制御回路は、デューティ比、スイッチング周波数、前記DC電圧、DC電流、前記ランプ電圧と関連した信号、及び/又はその組み合わせに従って前記ガス放電ランプの前記ランプ電力を計算し、これによって前記ガス放電ランプのステータスを決定し、前記補正済電流参照信号を生成するように構成されている、請求項10に記載の駆動回路システム。
【請求項15】
前記インバータの入力端と直列ループを構成し、前記DC電流を検出するバス電流検出回路をさらに備え、これによって前記一定電力制御回路が第1電流検出回路によって前記DC電流を得る、請求項14に記載の駆動回路システム。
【請求項16】
前記一定電力制御回路は、デジタルマイクロコントローラと、複数の検出回路を含み、
前記デジタルマイクロコントローラは、前記複数の検出回路によって前記ランプ電流、前記DC電圧、前記DC電流、及び前記デューティ比を得て、これによって前記ガス放電ランプのステータスを決定し、前記補正済電流参照信号を前記電力制御回路へ出力するように構成されている、請求項14に記載の駆動回路システム。
【請求項17】
点灯回路と、前記点灯回路へ接続された一次巻線及びガス放電ランプへ接続された二次巻線を有する絶縁変圧器をさらに備え、
前記ガス放電ランプが点灯される前に、前記点灯回路によって生成された点灯電圧が前記絶縁変圧器を通じて前記ガス放電ランプへ伝達され、これによって前記ガス放電ランプが点灯される、請求項10に記載の駆動回路システム。
【請求項18】
前記インバータは、ハーフブリッジ回路又はフルブリッジ回路である、請求項10に記載の駆動回路システム。
【請求項19】
(1)ガス放電ランプのランプ電流と関連した信号を検出し、これに応答して前記ランプ電流と関連した第1電流検出信号を生成し、
(2)第1電流検出信号に従ってランプ電流フィードバック信号を生成し、
(3) 前記ガス放電ランプのステータスに従って補正済電流参照信号を生成し、
(4) 前記ランプ電流フィードバック信号及び前記補正済電流参照信号に従って第1変調信号を生成し、これによって電力回路の第1スイッチをオン・オフ駆動し、前記ガス放電ランプのランプ電力を実質的に一定値に維持する工程を備える、ガス放電ランプ用駆動回路システムの制御方法。
【請求項20】
前記工程(3)は、入力電圧、入力電流、デューティ比、スイッチング周波数、前記ランプ電流、ランプ電圧、及び/又はその組み合わせに従って前記ガス放電ランプの前記ランプ電力を計算し、これによって前記ガス放電ランプの前記ステータスを決定し、前記補正済電流参照信号を生成することによって実行される、請求項19に記載の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−30451(P2013−30451A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−253335(P2011−253335)
【出願日】平成23年11月18日(2011.11.18)
【出願人】(511268432)台達電子企業管理(上海)有限公司 (4)
【Fターム(参考)】