説明

ガス溶解水の製造ユニット、製造装置及び製造方法

【課題】多量のガスを用いることなく、高濃度のガス溶解水を効率よく製造することができるガス溶解水の製造方法と、この製造方法に用いられる製造ユニット及び製造装置を提供する。
【解決手段】第1図の通り、膜モジュール10Bでは、乾燥空気が、気相室12B及び液相室11Bに供給される。この乾燥空気により、気相室12B、液相室11B及び気体透過膜13Bが乾燥される。気相室12B内に供給された乾燥空気は、ガス抜出配管51Bを通り、湿度計52Aによって湿度が測定されてから排出される。液相室11Bに供給された乾燥空気は、配管22Bから排出される。膜モジュール10Aでは、原水配管20Aを通って原水が膜モジュール10Aの液相室11Aに供給され、ガス供給配管40Aを通ってガスが膜モジュール10Aの気相室12Aに供給される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス溶解水の製造ユニット、製造装置及び製造方法に係り、詳しくは、気体透過膜の一方の側に水を供給すると共に他方の側にガスを供給し、該他方の側から該気体透過膜を透過させて該一方の側に該ガスを供給して、該水に該ガスを溶解させるガス溶解水の製造方法と、この製造方法に用いられる製造ユニット及び製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体用シリコン基板、液晶用ガラス基板などの洗浄は、主として、過酸化水素水と硫酸の混合液、過酸化水素水と塩酸と水の混合液、過酸化水素水とアンモニア水と水の混合液など、過酸化水素をベースとする濃厚な薬液を用いて高温で洗浄した後に超純水で濯ぐ、いわゆるRCA洗浄法によって行われている。しかし、このRCA洗浄法では、過酸化水素水、高濃度の酸、アルカリなどを多量に使用するために薬液コストが高く、さらにリンス用の超純水のコスト、廃液処理コスト、薬品蒸気を排気し新たに清浄空気を調製する空調コストなど、多大なコストを要する。
【0003】
これに対し、洗浄工程におけるコストの低減や、環境への負荷の低減を目的とした様々な取り組みがなされ、成果を挙げている。その代表が、水素ガスなどの特定のガスを溶解したガス溶解水を用い、超音波洗浄等によって被処理物を洗浄する技術である。
【0004】
このようなガス溶解水を製造する方法として、気体透過膜を内蔵した膜モジュールを用いる方法が知られている。この方法では、気体透過膜の液相側に水を供給すると共に気相側にガスを供給し、この気体透過膜を介して水中に溶存しているガス成分と気相中のガスとを置換させることにより、ガス溶解水を製造する。
【0005】
この気体透過膜を用いてガス溶解水を製造する方法として、気相側を大気圧よりも高圧に加圧してガスを供給する方法が考えられる。この場合、高濃度のガス溶解水を得ることが可能である。しかしながら、このガス溶解水を大気圧下で使用するときに、このガス溶解水が過飽和となり、該ガス溶解水からガスが気散するおそれがあり、安全上好ましくない。
【0006】
また、別の方法として、気相側を大気圧又は大気圧よりも低圧にしてガスを供給する方法が考えられる。この場合、このガス溶解水を大気圧下で使用するときに該ガス溶解水からガスが気散するおそれがなく、安全上の問題はないが、高濃度のガス溶解水を効率よく製造することができないという問題がある。
【0007】
さらに別の方法として、特開平11−077023号には、超純水を脱気して溶存気体の飽和度を低下させたのち、この超純水に水素ガスを溶解させることが記載されている。
【0008】
第6図は、同号公報の図1の工程系統図である。超純水は、流量計1を経由して脱気膜モジュール2に送られる。脱気膜モジュールは、ガス透過膜を介して超純水と接する気相側が真空ポンプ3により減圧状態に保たれ、超純水中に溶存している気体が脱気される。溶存気体が脱気された超純水は、次いで水素ガス溶解膜モジュール4に送られる。水素ガス溶解膜モジュールにおいては、水素ガス供給器5から供給される水素ガスが気相側に送られ、ガス透過膜を介して超純水に供給される。溶存水素ガス濃度が所定の値に達した超純水には、薬液貯槽6から薬注ポンプ7によりアンモニア水などの薬液を供給し、所定のpH値に調整することができる。水素ガスを溶解し、アルカリ性となった水素含有超純水は、最後に精密ろ過装置8に送られ、MFフィルターなどにより微粒子を除去することができる。
【0009】
脱気膜モジュール2の入口及び出口に、溶存気体測定センサ9を設置し、超純水中の気体量を測定して飽和度を求め、信号を真空ポンプに送って超純水の飽和度と所望飽和度とを対比し、脱気量を調整する。脱気量の調整は、例えば、真空ポンプによる真空度を真空度調節弁の開度を調整して行う。水素ガスの供給量は、脱気後の超純水の気体飽和度を溶存気体測定センサ9により測定し、水素ガス溶解膜モジュールから流出する水素含有超純水中の水素ガス濃度を溶存水素測定センサ9Aにより測定し、それぞれ信号を水素ガス供給器に送り、例えば、水素ガス供給路に設けた弁の開度などを調整することにより制御することができる。
【0010】
このように、超純水を脱気して溶存気体の飽和度を低下させたのち、この超純水に水素ガスを溶解させる場合、大気圧下で過飽和にならない高濃度のガス溶解水を効率よく製造することができる。しかしながら、製造された水素ガス溶解水をユースポイントで使用した後、第6図の装置に戻して循環使用する場合、真空ポンプ3によって排出される排気ガス中に高濃度の水素ガスが含まれることになる。このため、真空ポンプ3によって排出される排気ガスの取扱いに注意する必要がある。また、真空ポンプ3で引かれて水素ガス溶解水から離脱した分の水素ガスを改めて水素ガス溶解膜モジュール4で溶解させる必要があり、水素ガスの消費量が多量になる。
【特許文献1】特開平11−077023号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、多量のガスを用いることなく、高濃度のガス溶解水を効率よく製造することができるガス溶解水の製造方法と、この製造方法に用いられる製造ユニット及び製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明(請求項1)のガス溶解水製造ユニットは、気体透過膜の一方の側に水を供給すると共に他方の側にガスを供給し、該他方の側から該気体透過膜を透過させて該一方の側に該ガスを供給して、該水に該ガスを溶解させるガス溶解水の製造ユニットであって、容器内が気体透過膜によって気相室と液相室に区画された膜モジュールを有するガス溶解水製造ユニットにおいて、該気相室、該液相室及び該気体透過膜の少なくとも1つを乾燥させる乾燥手段を有することを特徴とするものである。
【0013】
請求項2のガス溶解水製造ユニットは、請求項1において、前記乾燥手段は、前記気相室及び前記液相室の少なくとも一方に乾燥ガスを供給する乾燥ガス供給手段であることを特徴とする。
【0014】
請求項3のガス溶解水製造ユニットは、請求項1において、前記乾燥手段は、前記気相室、前記液相室及び前記気体透過膜の少なくとも1つを加温する加温手段であることを特徴とする。
【0015】
請求項4のガス溶解水製造ユニットは、請求項1ないし3のいずれか1項において、前記膜モジュールから排気されるガスの湿度を測定する湿度測定手段を有することを特徴とする。
【0016】
請求項5のガス溶解水製造ユニットは、請求項1ないし4のいずれか1項において、前記膜モジュールからのガス溶解水の溶解ガス濃度を測定する溶解ガス測定手段を有することを特徴とする。
【0017】
本発明(請求項6)のガス溶解水製造装置は、請求項1ないし5のいずれか1項のガス溶解水製造ユニットを2個以上備えたことを特徴とするものである。
【0018】
本発明(請求項7)のガス溶解水の製造方法は、請求項1ないし5のいずれか1項のガス溶解水製造ユニットを用いてガス溶解水を製造する方法であって、前記液相室に前記水を供給すると共に、前記気相室に前記ガスを供給し、該水に該ガスを溶解させるガス溶解水製造工程と、該気相室、該液相室及び前記気体透過膜の少なくとも1つを乾燥させる乾燥工程と、を有することを特徴とするものである。
【0019】
請求項8のガス溶解水の製造方法は、請求項7において、前記ガス溶解水製造ユニットは請求項4に記載のガス溶解水製造ユニットであり、前記乾燥工程において、該湿度測定手段によって測定した湿度が所定値以下になったときに、該乾燥工程を終了することを特徴とする。
【0020】
請求項9のガス溶解水の製造方法は、請求項7において、前記ガス溶解水製造ユニットは請求項4に記載のガス溶解水製造ユニットであり、前記ガス溶解水製造工程において、該湿度測定手段によって測定した湿度が所定値以下になったときに、前記乾燥工程を実施することを特徴とする。
【0021】
請求項10のガス溶解水の製造方法は、請求項7において、前記ガス溶解水製造ユニットは請求項5に記載のガス溶解水製造ユニットであり、前記ガス溶解水製造工程において、該溶解ガス測定手段によって測定した溶解ガス濃度が所定値以下になったときに、前記乾燥工程を実施することを特徴とする。
【0022】
請求項11のガス溶解水の製造方法は、請求項6のガス溶解水製造装置を用いてガス溶解水を製造する方法であって、各ガス溶解水製造ユニットは、前記液相室に前記水を供給すると共に、前記気相室に前記ガスを供給し、該水に該ガスを溶解させるガス溶解水製造工程と、該気相室、該液相室及び前記気体透過膜の少なくとも1つを乾燥させる乾燥工程と、を交互に実施するものであり、一部のガス溶解水製造ユニットの該乾燥工程の実施時期を、他のガス溶解水製造ユニットの該乾燥工程の実施時期と異ならせることを特徴とする。
【0023】
請求項12のガス溶解水の製造方法は、請求項7ないし11のいずれか1項において、前記ガスが水素、酸素、アルゴン、ヘリウム、窒素、炭酸及びオゾンよりなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明者らは、膜モジュールの気相室、液相室及び気体透過膜の少なくとも1つを乾燥させる工程を経ることにより、この膜モジュールを用いたガス溶解水の製造効率が向上することを見出した。これは、膜モジュールの気相室、液相室及び気体透過膜の少なくとも1つを乾燥させる工程を実行すると、気体透過膜のポア内に湿潤した水が除去され、気体透過膜のガス透過性が向上するためであると推察される。
【0025】
請求項1〜5のガス溶解水製造ユニット、請求項6のガス溶解水製造装置及び請求項7〜12のガス溶解水の製造方法によると、乾燥手段によって膜モジュールの気相室、液相室及び気体透過膜の少なくとも1つを乾燥させることにより、ガス溶解水の製造効率が向上する。これにより、多量のガスを用いることなく、高濃度のガス溶解水を効率よく製造することができる。
【0026】
請求項2の通り、この乾燥手段は、気相室及び液相室の少なくとも一方に乾燥ガスを供給する乾燥ガス供給手段であってもよく、請求項3の通り、気相室、液相室及び気体透過膜の少なくとも1つを加温する加温手段であってもよい。
【0027】
請求項4の通り、膜モジュールから排気されるガスの湿度を測定する湿度測定手段を有していてもよい。この場合、膜モジュールでガス溶解水を製造する場合において、この排気ガスの湿度を湿度測定手段で測定し、湿度が所定値よりも高くなったときに乾燥手段で膜モジュールの気相室、液相室及び気体透過膜の少なくとも1つを乾燥することにより、ガス溶解水の製造効率を維持することができる。また、この乾燥工程を実施するときに、この排気ガスの湿度を湿度測定手段で測定することにより、乾燥の程度を評価することができる。
【0028】
請求項5の通り、膜モジュールからのガス溶解水の溶解ガス濃度を測定する溶解ガス測定手段を有していてもよい。この場合、溶解ガス濃度が低下したときに膜モジュールの気相室、液相室及び気体透過膜の少なくとも1つの乾燥を行うことにより、高濃度の溶解ガスの製造を維持することができる。
【0029】
請求項6の通り、ガス溶解水製造ユニットを2個以上備えていてもよい。この場合、一部のガス溶解水製造ユニットの膜モジュールを乾燥させているときに、他のガス溶解水製造ユニットを用いてガス溶解水を製造することにより、ガス溶解水を安定して供給することができる。
【0030】
請求項8の通り、湿度測定手段によって測定した膜モジュール排ガス中の湿度が所定値以下になったときに乾燥工程を終了してもよい。これにより、乾燥時間が徒に長くなることを防止することができる。
【0031】
請求項9の通り、ガス溶解水製造工程において、湿度測定手段によって測定した膜モジュール排ガス中の湿度が所定値以下になったときに、乾燥工程を実施してもよい。この場合、膜モジュールのガス溶解水製造能力を所定以上に維持することができる。
【0032】
請求項10の通り、ガス溶解水製造工程において、溶解ガス測定手段によって測定したガス溶解水中の溶解ガス濃度が所定値以下になったときに、乾燥工程を実施してもよい。この場合にも、膜モジュールのガス溶解水製造能力を所定以上に維持することができる。
【0033】
請求項11の通り、一部のガス溶解水製造ユニットの乾燥工程の実施時期を、他のガス溶解水製造ユニットの乾燥工程の実施時期と異ならせてもよい。この場合、ガス溶解水を継続して安定に供給することができる。
【0034】
請求項12の通り、ガスが水素、酸素、アルゴン、ヘリウム、窒素、炭酸ガス及びオゾンよりなる群から選択される少なくとも一種であってもよい。この場合、洗浄力の高いガス溶解水を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。第1図〜第5図は、ガス溶解水の製造装置及びガス溶解水の製造方法を説明する図面である。
【0036】
まず、ガス溶解水製造装置について説明する。
【0037】
このガス溶解水製造装置は、2個の膜モジュール10A,10Bを有している。この膜モジュール10Aの内部は、気体透過膜13Aによって、液相室11Aと気相室12Aに区画されている。同様に、この膜モジュール10Bの内部は、気体透過膜11Bによって、液相室11Bと気相室12Bに区画されている。
【0038】
気体透過膜11Aには特に制限はなく、例えば、ポリプロピレン、ポリジメチルシロキサン、ポリカーボネート−ポリジメチルシロキサンブロック共重合体、ポリビニルフェノール−ポリジメチルシロキサン−ポリスルホンブロック共重合体、ポリ(4−メチルペンテン−1)、ポリ(2,6−ジメチルフェニレンオキシド)、ポリテトラフルオロエチレンなどの高分子膜などを挙げることができる。
【0039】
原水配管20が原水配管20A,20Bに分岐し、膜モジュール10A,10Bの液相室11A,11B側に接続されている。これら原水配管20A,20Bには、弁21A,21Bが設けられている。これら原水配管20A,20Bのうち弁21A,21Bよりも膜モジュール10A,10B側に、弁23A,23Bを備えた抜出配管22A,22Bが接続されている。
【0040】
原水としては、ユースポイントで使用する用途を満足する清浄度があり、気体透過膜を極度に劣化ないし変質させる物質が含まれていないものであれば、特に制限はない。
【0041】
また、膜モジュール10A,10Bの液相室11A,11B側に、ガス溶解水配管30A,30Bが接続され、これら配管30A,30Bは合流してガス溶解水配管30となっている。これら配管30A,30Bには、弁31A,31Bが設けられている。
【0042】
ガスとしては、水素、酸素、アルゴン、ヘリウム、窒素、炭酸ガス及びオゾンよりなる群から選択される少なくとも一種などが用いられる。
【0043】
このガス溶解水配管30から、弁35を備えた測定用配管34が分岐し、溶存ガス濃度計36に接続されている。また、ガス溶解水配管30A,30Bのうち弁31A,31Bよりも膜モジュール側の箇所から、測定用配管32A,32Bが分岐し、測定用配管34のうち弁35及び溶存ガス濃度計36の間の箇所に接続されている。これら測定用配管32A,32Bには、弁33A,33Bが設けられている。
【0044】
この溶存ガス濃度計36としては、水素の場合は溶存水素計、酸素の場合は溶存酸素計、窒素の場合は溶存窒素計を用いることができる。炭素ガスの場合は溶存炭酸ガス濃度計、オゾンの場合は溶存オゾン計を用いることができる。
【0045】
ガス供給配管40が、ガス供給配管40A,40Bに分岐し、膜モジュール10A,10Bの気相室12A,12B側に接続されている。これらガス供給配管40A,40Bには、弁41A,41Bが設けられている。
【0046】
また、膜モジュール10A,10Bの気相室12A,12B側が、ガス抜出配管51A,51Bを介して燃焼器53A,53Bに接続されている。これら配管51A,51Bには、湿度計52A,52Bが設けられている。
【0047】
この燃焼器53A,53Bは、ガスとして水素を用いた場合に、水素を水蒸気化してから排気するためのものである。
【0048】
この燃焼器53A,53Bとしては、例えば白金触媒式燃焼器などが用いられる。
【0049】
乾燥空気配管60が、乾燥空気配管60A〜60Dに分岐している。このうち、配管60Aは、ガス供給配管40Aのうち弁41Aよりも膜モジュール10A側に接続され、配管60Bは、ガス溶解水配管30Aのうち弁31Aよりも膜モジュール10A側に接続されている。また、配管60Cは、ガス供給配管40Bのうち弁41Bよりも膜モジュール10B側に接続され、配管60Dは、ガス溶解水配管30Bのうち弁31Bよりも膜モジュール10B側に接続されている。
【0050】
次に、このように構成されたガス溶解水製造装置を用いてガス溶解水を製造する方法の一例を説明する。
【0051】
[膜モジュール10A:ガス溶解水製造、膜モジュール10B:乾燥(第1図)]
第1図は、膜モジュール10Aでガス溶解水の製造を実施し、かつ膜モジュール10Bの乾燥を実施している状態を示している。
【0052】
膜モジュール10Aに付属する配管にあっては、弁21A、弁31A、弁41Aを開とし、弁23A、弁61A、弁61Bを閉としている。
【0053】
膜モジュール10Bに付属する配管にあっては、弁21B、弁31B、弁41Bを閉とし、弁23B、弁61C、弁61Dを開としている。
【0054】
また、弁35を開とし、弁33A,33Bを閉としている。
【0055】
この状態において、膜モジュール10Aでは、ガス溶解水の製造が行われる。即ち、原水配管20及び原水配管20Aを通って、原水が膜モジュール10Aの液相室11Aに供給され、また、ガス供給配管40及びガス供給配管40Aを通って、ガスが膜モジュール10Aの気相室12Aに供給される。これにより、気相室12A内に導入されたガスの一部が気体透過膜13Aを透過して液相室11A内の水に供給され、ガス溶解水が製造される。
【0056】
気相室12Aに導入したガスの残部は、ガス抜出配管51Aを通って排出される。なお、ガスとして水素が用いられる場合には、ガス抜出配管51Aを通る水素ガスを、燃焼器53Aで水蒸気化してから排出してもよい。
【0057】
この液相室11A内で製造されたガス溶解水は、ガス溶解水配管30A及びガス溶解水配管30を通り、その大部分がユースポイントに供給される。また、このガス溶解水配管30を通るガス溶解水の残部は、測定用配管34を通って溶存ガス濃度計36に供給され、溶存ガス濃度が測定されてから、系外に排出される。
【0058】
一方、膜モジュール10Bでは、モジュール内の乾燥が行われる。即ち、乾燥空気が、乾燥空気配管60、乾燥空気配管60C、ガス供給配管40Bを通り、気相室12Bに供給される。また、乾燥空気が、乾燥空気配管60、乾燥空気配管60D、ガス溶解水配管30Bを通り、液相室11Bに供給される。この乾燥空気により、気相室12B、液相室11B及び気体透過膜13Bが乾燥される。
【0059】
気相室12B内に供給された乾燥空気は、ガス抜出配管51Bを通り、湿度計52Bによって湿度が測定された後、燃焼器53Bを通って排出される。このとき、燃焼器53Bは停止させてもよい。また、ガスとして水素ガスを用いる場合にあっては、気相室12B内にガス供給配管40Bからの水素ガスが残留しているときには、この水素ガスを燃焼器53Bで水蒸気化してから排出してもよい。
【0060】
液相室11B内に供給された乾燥空気は、原水配管20B及び抜出配管22Bを通って排出される。
【0061】
上記の湿度計52Bによる測定の結果、気相室12Bから排出される乾燥空気の湿度が閾値を下回るまで、この膜モジュール10Bの乾燥を継続して行う。この閾値は、露点0〜+5℃であることが好ましい。
【0062】
なお、この膜モジュール10Aによるガス溶解水の製造は、膜モジュール10Aで製造されたガス溶解水の溶存ガス濃度が閾値を下回るか、又は、膜モジュール10Aの気相室12Aから排出されるガスの湿度が閾値を下回るまで、実施される。
【0063】
ここで、溶存ガス濃度の閾値や、気相室12Aから排出されるガスの湿度の閾値は、ガスの種類やガス溶解水に要求される洗浄力等によって適宜決定される。一例として、ガスとして水素を用いる場合、溶存ガス濃度の閾値は0.6〜1.2ppm(25℃)、特に0.8〜1.2ppm(25℃)程度であることが好ましい。また、気相室から排出される水素ガスの湿度の閾値は、60〜90%(25℃)、特に60〜80%(25℃)であることが好ましい。
【0064】
[膜モジュール10Bの空気抜き(第2図)]
次いで、膜モジュール10Bをガス溶解水の製造に復帰させるための準備として、膜モジュール10B内の空気抜きを行う。
【0065】
第1図の弁の開閉状態において、弁61C、弁61D、弁23Bを閉とし、弁21Bを開として、弁の開閉状態を第2図の通りとする。これにより、膜モジュール10Bの空気抜きが行われる。
【0066】
即ち、乾燥空気配管60から液相室11B及び気相室12Bへの乾燥空気の供給が停止する。
【0067】
また、原水配管20及び原水配管20Bを通って、原水が液相室11Bに供給され、液相室11B内に原水が貯留される。このように液相室11B内に原水が供給されることにより、液相室11B内に存在していた乾燥空気は、気体透過膜13Bを透過して気相室12B内に流入し、さらにガス抜出配管51B及び燃焼器53Bを通って排出される。このようにして、液相室11B内の空気抜きが行われ、液相室11B内に原水が充填される。
【0068】
なお、弁21Bを開とすると同時に弁23Bを閉としてもよいが、弁21Bを開としてから所定の時間弁23Bを開のままとし、原水配管20B内に溜まっていた空気を配管22Bを介して系外に排出してから、弁23Bを閉としてもよい。
【0069】
[膜モジュール10Bによるガス溶解水の製造(第3図)]
次いで、第2図の弁の開閉状態において、弁41Bを開とし、弁35を閉、弁33Bを開として、弁の開閉状態を第3図の通りとする。これにより、膜モジュール10Bによってガス溶解水が製造される。
【0070】
即ち、弁41Bを開とすることにより、ガス供給配管40から気相室12B内にガスが供給され、その一部が気体透過膜13Bを透過して液相室11B内の原水に供給され、該原水にガスが溶解する。このようにして、ガス溶解水が得られる。なお、ガス供給配管40から気相室12Bに供給されたガスのうち、気体透過膜13Bを透過しなかったものは、ガス抜出配管51Bを通って排出される。なお、ガスとして水素が用いられる場合には、ガス抜出配管51Bを通る水素ガスを、燃焼器53Bで水蒸気化してから排出してもよい。
【0071】
液相室11B内に得られたガス溶解水は、ガス溶解水配管30B及び測定用配管34を通って溶存ガス濃度計36に導入され、溶存ガス濃度が測定されてから、系外に排出される。この溶存ガス濃度計36で測定される溶存ガス濃度が所定値以上で安定するまで、この状態を継続する。
【0072】
なお、この溶存ガス濃度を早期に安定させるために、弁41Bを開としてしばらくしてから、弁35を閉、弁33Bを開としてもよい。即ち、弁41Bを開とすることにより、ガスが気相室11Bから気体透過膜13Bを通って液相室11B内に供給され、液相室11B内にガス溶解水が生成される。この時点で弁35を閉、弁33Bを開とすると、溶存ガス濃度計36で測定される溶存ガス濃度は、早期に所定値以上で安定する。
【0073】
[膜モジュール10Bの復帰(第4図)]
次いで、第3図の弁の開閉状態において、弁31Bを開とし、弁の開閉状態を第4図の通りとする。これにより、膜モジュール10Bで製造されたガス溶解水は、ガス溶解水配管30B及びガス溶解水配管30を通り、膜モジュール10Aで製造されたガス溶解水と共に、ユースポイントに供給される。
【0074】
その後、弁33A、弁33B及び弁35を操作し、膜モジュール10A及び膜モジュール10Bで製造されたガス溶解水の溶存ガス濃度を確認する。
【0075】
即ち、弁35を開とし、弁33A及び弁33Bを閉とする。これにより、膜モジュール10Aで製造されたガス溶解水と膜モジュール10Bで製造されたガス溶解水の混合水(即ち、ユースポイントに供給されるガス溶解水)の一部が、溶存ガス濃度計36に導入されることになり、ユースポイントに供給されるガス溶解水の溶存ガス濃度が測定される。
【0076】
また、第4図の通り、弁33Bを開とし、弁33A及び弁35を閉とすることにより、膜モジュール10Bで製造されたガス溶解水の一部のみが溶存ガス濃度計36に導入されることになる。これにより、膜モジュール10Bで製造されたガス溶解水の溶存ガス濃度が測定される。
【0077】
また、弁33Aを開とし、弁33B及び弁35を閉とすることにより、膜モジュール10Aで製造されたガス溶解水の一部のみが溶存ガス濃度計36に導入されることになる。これにより、膜モジュール10Aで製造されたガス溶解水の溶存ガス濃度が測定される。
【0078】
[膜モジュール10A:乾燥、膜モジュール10B:ガス溶解水製造(第5図)]
上記の通り、膜モジュール10Aで製造されたガス溶解水の溶存ガス濃度を溶存ガス濃度計36で測定した結果、溶存ガス濃度が所定濃度を下回った場合には、膜モジュール10Aの乾燥を行う。
【0079】
第5図は、膜モジュール10Bでガス溶解水の製造を実施し、かつ膜モジュール10Aの乾燥を実施している状態を示している。
【0080】
膜モジュール10Bに付属する配管にあっては、弁21B、弁31B、弁41Bを開とし、弁23B、弁61C、弁61Cを閉としている。
【0081】
膜モジュール10Aに付属する配管にあっては、弁21A、弁31A、弁41Aを閉とし、弁23A、弁61A、弁61Bを開としている。
【0082】
また、弁35を開とし、弁33A,33Bを閉としている。
【0083】
これにより、第1図の場合とは逆に、膜モジュール10Bでガス溶解水の製造が行われると共に、膜モジュール10Aではモジュール10A内の乾燥が行われる。
【0084】
上記実施の形態はいずれも本発明の一例であり、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
【0085】
例えば、第4図のような、膜モジュール10A,10Bの両方によってガス溶解水を製造する工程は省略し、膜モジュール10Aの乾燥と膜モジュール10Bの乾燥とを交互に実施してもよい。
【0086】
上記実施の形態では膜モジュールは2基であるが、1基であってもよく、3基以上であってもよい。膜モジュールが3基以上である場合、膜モジュールの乾燥を1基ずつ順次に行ってもよく、複数基ずつ順次に行ってもよい。また、各膜モジュール毎に、製造されたガス溶解水中の溶存ガス濃度及び/又は気相室から排出されるガスの湿度を測定し、その測定結果に基づいて各膜モジュールの性能の低下の有無を評価し、性能が低下した膜モジュールについて、膜モジュールの乾燥を実施するようにしてもよい。
【0087】
上記実施の形態では、膜モジュール10A,10Bの性能の低下を、溶存ガス濃度計36及び湿度計52A,52Bの両方の測定結果で評価したが、溶存ガス濃度計36及び湿度計52A,52Bのいずれか一方の設置を省略し、他方の測定結果のみで評価してもよい。
【0088】
上記実施の形態では、乾燥空気を膜モジュール10A,10Bの液相室及び気相室の両方に供給しているが、いずれか一方に供給するようにしてもよい。また、この乾燥空気は加熱されていてもよい。
【0089】
上記実施の形態では、乾燥手段として乾燥空気を用いているが、これに代えて、膜モジュール10A,10Bをヒータ等の加熱手段で加熱してもよい。また、両者を併用してもよい。
【実施例】
【0090】
以下、実施例及び比較例を参照して、本発明をより詳細に説明する。
【0091】
[実施例1]
第1図〜第5図の装置を用い、膜モジュール10Aの乾燥と膜モジュール10Bの乾燥を交互に行った。装置及び測定条件の詳細は以下の通りである。
【0092】
気体透過膜:セルガード(株)製「G284」
膜モジュール10A用及び膜モジュール10B用の計2本
燃焼器:ワコーシステムコントロール社製水素燃焼塔
溶存水素計:ハックウルトラアナリティクスジャパンインク社製
TC型溶存水素計「3610」
湿度計:オリオン機械(株)製MG40
原水:窒素ガスを飽和濃度まで溶解した、いわゆる窒素飽和水
原水送水量:20L/min
水温:25℃
溶存水素濃度の管理値:1mg/L以上
ガス:水素ガス
水素ガス供給量:354mL(標準状態)/min
(100%溶解した場合の1飽和(約1.6mg/L)分)
乾燥空気の露点:−20℃
乾燥空気供給量:50L(標準状態)/min
【0093】
先ず、膜モジュール10Aで水素溶解水を製造すると共に、膜モジュール10Bの乾燥を行った(第1図の状態)。
【0094】
膜モジュール10Aへの通水初日は、膜モジュール10Aから得られた水素溶解水の溶存水素濃度を、溶存水素計(溶存ガス濃度計36)で測定した結果、1.3mg/Lであった。この溶存水素濃度は徐々に低下し、2週間後に1mg/Lとなった。
【0095】
この時点で、膜モジュール10Bで水素溶解水を製造すると共に、膜モジュール10Aの乾燥を行った(第5図の状態)。
【0096】
膜モジュール10Bへの通水初日は、膜モジュール10Bから得られた水素溶解水の溶存水素濃度を、溶存水素計(溶存ガス濃度計36)で測定した結果、1.3mg/Lであった。この溶存水素濃度は徐々に低下し、2週間後に1mg/Lとなった。
【0097】
この時点で、再度、膜モジュール10Aで水素溶解水を製造すると共に、膜モジュール10Bの乾燥を行った(第1図の状態)。
【0098】
上記の運転において、乾燥を行っている膜モジュールについて、気相室から排出された空気の湿度を湿度計51A又は湿度計51Bで測定した。その結果、膜モジュール10Aの乾燥から膜モジュール10Bの乾燥への移行、またはその逆への移行から3〜5日後に、排出された空気の露点が0℃程度となり、水素溶解水の製造工程に復帰可能な状態となった。しかし、他の膜モジュールの乾燥を実施するまでは、この膜モジュールの乾燥を継続した。
【0099】
このように、約2週間毎に膜モジュールによる水素溶解水の製造と膜モジュールの乾燥を切替えることで、溶存水素濃度が1mg/L以上の水素溶解水を連続して製造することができた。
【0100】
[比較例1]
実施例1と同様にして、水素溶解水を製造した。但し、膜モジュール10Aのみによって水素溶解水の製造を継続し、製造された水素溶解水の溶存水素濃度が管理値を下回っても、膜モジュール10Aの乾燥を行わなかった。
【0101】
膜モジュール10Aへの通水初日は、膜モジュール10Aから得られた水素溶解水の溶存水素濃度を、溶存水素計(溶存ガス濃度計36)で測定した結果、1.3mg/Lであった。この溶存水素濃度は徐々に低下し、2週間後に1mg/Lとなった。さらにこの溶存水素濃度は低下し、1ヵ月後に0.6mg/Lとなり、その後は0.6mg/Lのままであった。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】実施の形態に係るガス溶解水の製造装置及び製造方法を説明する図面である。
【図2】実施の形態に係るガス溶解水の製造装置及び製造方法を説明する図面である。
【図3】実施の形態に係るガス溶解水の製造装置及び製造方法を説明する図面である。
【図4】実施の形態に係るガス溶解水の製造装置及び製造方法を説明する図面である。
【図5】実施の形態に係るガス溶解水の製造装置及び製造方法を説明する図面である。
【図6】従来例に係るガス溶解水の製造装置及び製造方法を説明する図面である。
【符号の説明】
【0103】
10A,10B 膜モジュール
11A,11B 液相室
12A,12B 気相室
13A,13B 気体透過膜
20 原水供給配管
20A,20B 原水供給配管
22A,22B 抜出配管
30 ガス溶解水配管
30A,30B ガス溶解水配管
32A,32B,35 測定用配管
36 溶存ガス濃度計
40 ガス供給配管
40A,40B ガス供給配管
51A,51B ガス抜出配管
52A,52B 湿度計
53A,53B 燃焼器
60 乾燥空気配管
60A,60B,60C,60D 乾燥空気配管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
気体透過膜の一方の側に水を供給すると共に他方の側にガスを供給し、該他方の側から該気体透過膜を透過させて該一方の側に該ガスを供給して、該水に該ガスを溶解させるガス溶解水の製造ユニットであって、
容器内が気体透過膜によって気相室と液相室に区画された膜モジュールを有するガス溶解水製造ユニットにおいて、
該気相室、該液相室及び該気体透過膜の少なくとも1つを乾燥させる乾燥手段を有することを特徴とするガス溶解水製造ユニット。
【請求項2】
請求項1において、前記乾燥手段は、前記気相室及び前記液相室の少なくとも一方に乾燥ガスを供給する乾燥ガス供給手段であることを特徴とするガス溶解水製造ユニット。
【請求項3】
請求項1において、前記乾燥手段は、前記気相室、前記液相室及び前記気体透過膜の少なくとも1つを加温する加温手段であることを特徴とするガス溶解水製造ユニット。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項において、前記膜モジュールから排気されるガスの湿度を測定する湿度測定手段を有することを特徴とするガス溶解水製造ユニット。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項において、前記膜モジュールからのガス溶解水の溶解ガス濃度を測定する溶解ガス測定手段を有することを特徴とするガス溶解水製造ユニット。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項のガス溶解水製造ユニットを2個以上備えたことを特徴とするガス溶解水製造装置。
【請求項7】
請求項1ないし5のいずれか1項のガス溶解水製造ユニットを用いてガス溶解水を製造する方法であって、
前記液相室に前記水を供給すると共に、前記気相室に前記ガスを供給し、該水に該ガスを溶解させるガス溶解水製造工程と、
該気相室、該液相室及び前記気体透過膜の少なくとも1つを乾燥させる乾燥工程と、
を有することを特徴とするガス溶解水の製造方法。
【請求項8】
請求項7において、前記ガス溶解水製造ユニットは請求項4に記載のガス溶解水製造ユニットであり、
前記乾燥工程において、該湿度測定手段によって測定した湿度が所定値以下になったときに、該乾燥工程を終了することを特徴とするガス溶解水の製造方法。
【請求項9】
請求項7において、前記ガス溶解水製造ユニットは請求項4に記載のガス溶解水製造ユニットであり、
前記ガス溶解水製造工程において、該湿度測定手段によって測定した湿度が所定値以下になったときに、前記乾燥工程を実施することを特徴とするガス溶解水の製造方法。
【請求項10】
請求項7において、前記ガス溶解水製造ユニットは請求項5に記載のガス溶解水製造ユニットであり、
前記ガス溶解水製造工程において、該溶解ガス測定手段によって測定した溶解ガス濃度が所定値以下になったときに、前記乾燥工程を実施することを特徴とするガス溶解水の製造方法。
【請求項11】
請求項6のガス溶解水製造装置を用いてガス溶解水を製造する方法であって、
各ガス溶解水製造ユニットは、
前記液相室に前記水を供給すると共に、前記気相室に前記ガスを供給し、該水に該ガスを溶解させるガス溶解水製造工程と、
該気相室、該液相室及び前記気体透過膜の少なくとも1つを乾燥させる乾燥工程と、
を交互に実施するものであり、
一部のガス溶解水製造ユニットの該乾燥工程の実施時期を、他のガス溶解水製造ユニットの該乾燥工程の実施時期と異ならせることを特徴とするガス溶解水の製造方法。
【請求項12】
請求項7ないし11のいずれか1項において、前記ガスが水素、酸素、アルゴン、ヘリウム、窒素、炭酸ガス及びオゾンよりなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とするガス溶解水の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−95778(P2009−95778A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−270349(P2007−270349)
【出願日】平成19年10月17日(2007.10.17)
【出願人】(000001063)栗田工業株式会社 (1,536)
【Fターム(参考)】