説明

ガス絶縁開閉装置

【課題】極間の複合絶縁構造により、装置全体の小型化および経済性、信頼性の向上したガス絶縁開閉装置を提供する。
【解決手段】絶縁性ガスを封入した機器タンク1内に収納されるDS15を備えたガス絶縁開閉装置において、DS15は、DS可動側電極150aと、DS可動側電極150a内を水平方向に直線移動するDS可動子150bと、DS可動子150bと接離するDS固定側電極151aを有し、DS可動側電極150aの周囲には金属シールド33に絶縁体被覆34を施した複合絶縁シールドを設けるとともに、DS固定側電極151aはDS可動子150bの移動方向に対し垂直方向に伸びた筒状導体12内に配置され、DS固定側電極151aの内部にはアーク電極45を設け、さらに固定側シールド部12bのDS可動側電極150aと対向する面には平坦部47を形成し、平坦部47にDS可動子150bが挿通される固定側挿通孔48を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はガス絶縁開閉装置に係り、特に極間の複合絶縁構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、ガス絶縁開閉装置においては、金属シールドに絶縁体被覆を施した複合絶縁シールドを用いて開閉機器の極間の耐電圧性能を向上させることで機器の小型化が図られている。
【0003】
例えば、特許文献1記載のガス絶縁開閉装置には、絶縁ガスを封入した接地容器内に、可動側電極部と固定側電極部を有する断路器部を収納し、両電極部を覆うように開口部先端近傍の高電界部表面に誘電体被覆が施された金属・誘電体一体の複合絶縁シールドを設けた構造が記載されている。さらに特許文献1には、可動側電極部に上述の複合絶縁シールドを設け、固定側電極部に金属シールドのみを設ける構成が記載されている。これによりアークを固定側の金属シールドと、可動側電極部に設けた可動コンタクト間にのみ発生させ、誘電体のアークによる損傷の防止を図り、装置の信頼性の向上を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004-222483号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述のガス絶縁開閉装置においては、可動・固定側の電極および電極を覆う複合絶縁シールドは、それぞれ主回路導体に対し垂直に突出するように接続されているため、極間距離に加えて電極およびシールドの寸法分、開閉機器の軸方向の寸法が大きくなり、ひいてはガス絶縁開閉装置全体の大型化をまねくという問題があった。
【0006】
また、対向する可動側および固定側のシールドが同等の形状で構成されている場合、可動側シールドにのみ誘電体を設けると、可動側および固定側シールドの電界強度に差が生じ、極間全体の電界低減効果が得られない。このため、可動側および固定側シールドに誘電体を設けた場合と同等の極間の耐電圧性能を得るためには、極間距離を長くとる必要があり、装置はより大型化してしまうという問題があった。
【0007】
本発明は上記のような問題を解決するために為されたものであり、より小型で、かつ経済性、信頼性の向上したガス絶縁開閉装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は絶縁性ガスを封入した接地容器内に収納される断路器、接地開閉器、または避雷器開閉装置のいずれか1つの開閉機器を備えたガス絶縁開閉装置において、前記開閉機器は、中空に形成された可動側電極と、前記可動側電極内を前記可動側電極と電気的接触を保ちながら水平方向に直線移動する可動子と、前記可動子と接離する固定側電極を有し、前記可動側電極の周囲には金属に絶縁体被覆を施した複合絶縁シールドを設けるとともに、前記固定側電極は前記可動子の移動方向に対し垂直方向に伸びた筒状導体内に配置し、前記固定側電極の内部にはアーク電極を設け、さらに前記筒状導体の前記可動側電極と対向する面には平坦部を形成し、前記平坦部に前記可動子が挿通される固定側挿通孔を形成したことを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に係る発明は絶縁性ガスを封入した接地容器内に収納され、かつ鉛直方向に所定の間隔を保って1列に配置される断路器、接地開閉器および避雷器開閉装置を有するガス絶縁開閉装置において、前記断路器、前記接地開閉器および前記避雷器開閉装置の各々は、中空に形成された可動側電極と、前記可動側電極内を前記可動側電極と電気的接触を保ちながら水平方向に直線移動する可動子と、前記可動子と接離する固定側電極を有し、前記可動側電極の周囲には金属に絶縁体被覆を施した複合絶縁シールドを設けるとともに、前記固定側電極は、前記可動子の移動方向に対し垂直方向に伸びた共通の筒状導体内に所定の間隔を保って各々配置し、前記固定側電極の内部にはアーク電極を設け、さらに前記筒状導体の前記可動側電極と対向する面には平坦部を形成し、前記平坦部に前記可動子が挿通される固定側挿通孔を形成したことを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に係る発明は請求項2に記載の発明において、前記断路器が前記接地開閉器および前記避雷器開閉装置より上方に配置されることを特徴とする。
【0011】
また、請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発明において、前記アーク電極は、前記可動子の挿入動作時には前記固定側挿通孔から退避し、前記可動子の固定側電極からの開離動作時には前記アーク電極後部に設けられたバネにより前記アーク電極の先端が前記平坦部の面と同一面まで復帰することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明のガス絶縁開閉装置によれば、可動側電極には金属・絶縁体シールドを設け、固定側電極は金属シールドを兼ねた筒状導体内に配置したことにより、従来、導体と個別に設けていた固定側電極および電極を覆う固定側シールド分の軸方向寸法が縮小されるとともに、極間の耐電圧性能が向上し、ひいてはガス絶縁開閉装置全体の縮小化を達成することが出来る。
【0013】
さらに、固定側シールドを兼ねる筒状導体を、断路器、接地開閉器および避雷器開閉装置で共有化しているので、機器のコンパクト化と部品数削減によるコストダウンが図れる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係るガス絶縁開閉装置を示した構成図である。
【図2】図1に示したガス絶縁開閉装置の要部拡大断面図である。
【図3】図2に示した断路器の固定側電極部の拡大図である。
【図4】図3に示した断路器のA−A’断面図である。
【図5】図3に示した断路器のB−B’断面図である。
【図6】図5に示した断路器の開路状態を示す断面図である。
【図7】従来構造と本発明の開閉機器の軸方向寸法を比較した特性図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0015】
これより、本発明の実施の形態につき図面を用いて説明する。図1は本発明に係るガス絶縁開閉装置の全体を示した構成図である。1は機器タンクであり、機器タンク1の上方には母線タンク2が連結配置されている。
【0016】
母線タンク2内には、三相絶縁スペーサ3を介して三相分の母線4が、母線タンク2内を紙面と直角な方向へ気密に貫通している。母線4は主回路導体5および母線側断路器6、貫通主回路導体7を介して機器タンク1内へ導かれている。
【0017】
母線側断路器6は可動側電極6aと、可動側電極6aに摺動自在に挿通された可動子6b、および可動子6bと接離する固定側電極6cにより構成されている。取付板9の外側には母線側断路器6を操作するための断路器操作部8が取り付けられ、取付板9を気密に貫通する図示しない絶縁ロッドを介して断路器操作部8と可動子6bが連結されている。
【0018】
取付板9の内側には母線側断路器6の可動側電極6aが取り付けられている。可動側電極6aは可動子6bと、固定側電極6cを介して主回路導体5および母線4と電気的に接続される。
【0019】
さらに、可動側電極6aには、貫通主回路導体7が接続されている。貫通主回路導体7は母線タンク2および機器タンク1を貫通する連通孔と、それを塞ぐ絶縁スペーサ10を介して機器タンク1内の機器へと接続されている。
【0020】
機器タンク1内部には主回路導体11と筒状導体12が各々碍子を介して機器タンク1に固定されている。さらに、遮断器13と、遮断器13の下部に一端を接続した主回路導体14と、主回路導体14の他端と接続された線路側断路器15(以後、線路側断路器を単にDSと称す)、接地開閉器16(以後、接地開閉器をESと称す)、避雷器開閉装置17(以後、避雷器をLAと称す)が収納されている。これらの機器は以下のように機器タンク1に着脱自在に取り付けられている。
【0021】
取付板18の内側には遮断器13が取り付けられ、取付板18の外側には遮断器操作部20が取り付けられている。
【0022】
取付板22の内側には、DS15とES16が取り付けられ、取付板22の外側には両者を操作するためのDS・ES操作部23が取り付けられている。さらに、取付板22にはLA開閉装置17が取り付けられており、機器タンク1の外側に取り付けられたLA開閉装置操作部24と接続されている。
【0023】
機器タンク1の背後はケーブル収納部25となっており、ケーブル収納部25に収納されたケーブル26の上端には、ケーブルヘッド27が取り付けられている。ケーブルヘッド27は主回路導体11に接続部28を介して接続されている。さらに、ケーブル26には変流器29が取り付けられている。
【0024】
図2は図1におけるガス絶縁開閉装置の要部拡大断面図であり、DS15、ES16およびLA開閉装置17の極間付近構造の詳細を示している。機器タンク1内において、上方からDS15、ES16、LA開閉装置17の順で、鉛直方向に所定の絶縁距離を保って1列に配置されている。なお、図中には1相分の構成が記載されているが、DS15,ES16およびLA開閉装置17のそれぞれ3相分が紙面垂直方向に所定の絶縁距離を保って配置されている。
【0025】
DS15、ES16およびLA開閉装置17の各々は可動側電極部と、可動側電極部と対向して配置される固定側電極部とからなる。可動側電極部は開極状態では電気的に絶縁状態にあり、閉極状態では通電経路を形成する。一方、各々の固定側電極部は共通の筒状導体12に接続されており、電気的に一体の状態にある。
【0026】
次に、DS15、ES16およびLA開閉装置17の可動側電極部につき詳述する。DS可動側電極部150において、150aは中空に形成されたDS可動側電極であり主回路導体14の下端と接続されている。DS可動側電極150aの右端にはDS可動側摺動子30が接続される。さらにDS可動側摺動子30には環状ばね31が張力を付された状態で巻装されている。なお、本実施例のようにDS15をES16およびLA開閉装置17の上方に配置することにより、主回路導体14とDS15が近接され、レイアウト上優位となる
【0027】
DS可動側電極150aは内部にその軸心を通るように絶縁操作棒32と、絶縁操作棒32の右端に接続されたDS可動子150bを有している。DS可動子150bはDS可動側摺動子30と電気的に接続されている。また、DS可動側電極150aの外周には金属シールド33が取り付けられている。さらに金属シールド33の開口部先端付近の高電界部表面にはエポキシ樹脂等からなる絶縁体被覆34が施されている。また、DS可動側電極150aはDS支持碍子35、および支持金具36を介して、機器タンク1の壁面に固定されている。
【0028】
DS可動側電極部150の下方には、所定の絶縁距離を保ってES可動側電極部160が配置されている。ES可動側電極37には接地導体38が接続されており、図示しない接地端子へと接続されている。その他の構成についてはDS可動側電極部150と同様のため説明を省略する。
【0029】
ES可動側電極部160の下方には、所定の絶縁距離を保ってLA開閉装置可動側電極部170が配置されている。LA可動側電極39はLA支持碍子40を介して、機器タンク1の底部に固定されている。また、LA可動側電極39にはLA素子41が接続されている。その他の構成についてはDS可動側電極部150と同様のため説明を省略する。
【0030】
次にDS15、ES16およびLA開閉装置17各々の固定側電極部につき詳述する。固定側電極部は鉛直方向に配置された筒状導体12内部に各々配置されている。筒状導体12は導体支持碍子42を介して機器タンク1の底部に固定されている。このように筒状導体12は高電界部となる下端部分を導体支持碍子42の中に収めることで、ガス中に高電界部を設けない構造としている。なお、固定側電極部の構成はDS15、ES16およびLA開閉装置17で同一であるため、ここではDS15の固定側電極部151のみ取り上げて説明する。
【0031】
図3は、図2に示したDS15の固定側電極部151の拡大詳細図であり、ここでは閉路状態を示している。筒状導体12は固定側シールド部12aと電極支持部12bの2部材で構成されている。DS固定側電極151aは電極支持部12bの凸部12cにボルトを介して固定されている。DS固定側電極151aの左端にはDS固定側摺動子43が接続される。さらにDS固定側摺動子43には環状ばね44が張力を付された状態で巻装されている。
【0032】
DS固定側電極151aの内部にはアーク電極45が配置される。このときアーク電極45はDS可動子150bと同一軸上となるように配置されている。アーク電極45の背後にはコイルばね46が接続されている。
【0033】
図4は図3に示したDS15の固定側電極部151のA−A’断面図である。固定側シールド部12aには、可動側電極部150と対抗する面に平坦部47を設け、電界低減を図っている。
【0034】
図5は図3に示したDS15の固定側電極部151のB−B’断面図であり、図中ではDS15は閉路状態にある。このときDS可動子150bはアーク電極45を押し込むように、コイルばね46を圧縮させながら筒状導体12内へと挿入されている。また、DS可動子150bとDS固定側摺動子43は当接しており、電気的に接続状態にある。
【0035】
次に、このようなDS15の閉路状態から図6に示すDS15の開路状態に至るまでの動作につき説明する。図示しない操作器によりDS可動子150bを図中左に移動させると、DS可動子150bとDS固定側摺動子43が開離し、電気的な接続が遮断される。このDS可動子150bとDS固定側摺動子43の開離直後において、アーク電極45はコイルばね46の付勢によってDS可動子150bに接触状態を保持したまま左方向へ追従する。このためDS可動子150bとDS固定側摺動子43の間にはアークが発生しない。
【0036】
その後、DS可動子150bがさらに左方向へと移動し、アーク電極45と開離する際にDS可動子150bとアーク電極45間でアークが点弧する。このとき、アーク電極45はコイルばね46の付勢により左端を固定側シールド部12aの平坦部47に形成された固定側挿通孔48と同一面上の位置まで復帰し、固定側挿通孔48付近の電界緩和を図っている。以上のような動作により、DS15は図6に示す開路状態に至る。
【0037】
図7は従来例および本発明における開閉機器(以後、開閉機器はDS15、ES16またはLA開閉装置17のいずれか1つを指すものとする)、の軸方向寸法を示した特性図である。横軸に示した従来例はそれぞれ、(a)は可動側および固定側共に金属シールド、(b)は可動側および固定側共に金属・絶縁体シールド、(c)は可動側に金属・絶縁体シールド、固定側に金属シールドを有する構造となっている。
【0038】
なお、(a)〜(c)の従来例は、いずれも可動側および固定側において同等形状の金属シールドを有し、さらに金属シールド内部には図示しない電極を有している。また、図中右が固定側であり、固定側シールドの背後に導体を接続する構造となっている。これに対し、本発明(d)は、前述のように可動側に金属・絶縁体シールド、固定側に金属シールドを兼ねた筒状導体を配置している。さらに、筒状導体において可動側と対向する面には平坦部を形成するとともに、筒状導体内に固定側電極およびアーク電極を設けた構成となっている。
【0039】
ここで各構成の極間距離をL1とする。また、L1に固定側シールドの軸方向寸法と固定側導体の径方向寸法を加えたものをL2とし、これを縦軸に示す。
【0040】
各構成におけるL2を比較するにあたり、従来例(a)を基準とし、そのL2=100として寸法を正規化した場合、極間距離L1=55を得る。また、従来例(b)は可動側および固定側金属シールドに施した絶縁体被覆によりシールド端部の電界強度が低減され、耐電圧性能が向上されるため、L1=22まで縮小され、これに伴いL2=66を得る。
【0041】
従来例(c)は、対向する可動側および固定側の両電極部およびシールドが同等の形状で構成され、かつ可動側にのみ金属・絶縁体シールドを用いているため、可動側および固定側シールドの電界強度に差が生じ、極間全体の電界低減効果が得られない。この対策として、(a)、(b)と同等の極間の耐電圧性能を確保するにはL1=50程度まで大きくとる必要がある。このため、L2=94となり、結果として可動側に設けた絶縁体被覆による耐電圧性能の向上効果が十分に発揮されない。
【0042】
一方、本発明(d)では、図中左の可動側は金属・絶縁体シールドにより電界強度を低減するとともに、固定側は金属シールドを兼ねた筒状導体を配置している。これにより、従来、導体と個別に設けていたシールド分の軸方向寸法が縮小される。
【0043】
また、固定側には従来のような金属シールド端部がないうえ、筒状導体の可動側と対向する面に平坦部を形成したため、電界強度が大幅に低減される。さらに、筒状導体内に配置した可動式のアーク電極の左端が、開閉機器の開極時に平坦部に形成された固定側挿通孔と同一面上の位置まで復帰するため、固定側の電界強度はさらに低減される。即ち、絶縁体を設けず金属シールドのみの固定側と、金属・絶縁体シールドを有する可動側において同等の電界強度低減がなされる。
【0044】
この結果、可動側および固定側に金属・絶縁体シールドを有する、従来例(b)と同等のL1=22を得ることが出来る。これにより、L2=44が得られ、従来構成に比べて開閉機器の軸方向寸法を縮小でき、ひいてはガス絶縁開閉装置全体の縮小化を達成することが出来る。
【0045】
また、本実施例においては固定側を金属シールドを兼ねた筒状導体のみ、若しくは筒状導体に1mm厚さ以下の絶縁体被覆を施した構成としたことで、絶縁体の使用量を低減したことによるコストダウン、および絶縁体のアークによる損傷を防止し、装置の信頼性向上が図れる。
【0046】
さらに本実施例では、固定側シールドを兼ねる筒状導体をDS15、ES16およびLA開閉装置17で共有化しているので、従来のように固定側シールドを開閉機器ごとに単独で配置した場合に比べ、機器のコンパクト化と部品数削減によるコストダウンが図れる。
【符号の説明】
【0047】
1 機器タンク
2 母線タンク
3 三相絶縁スペーサ
4 母線
5 主回路導体
6 母線側断路器
7 貫通主回路導体
8 断路器操作部
9 取付板
10 絶縁スペーサ
11 主回路導体
12 筒状導体
12a 固定側シールド部
12b 電極支持部
12c 凸部
13 遮断器
14 主回路導体
15 DS
150 DS可動側電極部
150a DS可動側電極
150b DS可動子
151 DS固定側電極部
151a DS固定側電極
16 ES
17 LA開閉装置
18 取付板
20 遮断器操作部
22 取付板
23 DS・ES操作部
24 LA開閉装置操作部
25 ケーブル収納部
26 ケーブル
27 ケーブルヘッド
28 接続部
29 変流器
30 DS可動側摺動子
31 環状ばね
32 絶縁操作棒
33 金属シールド
34 絶縁体被覆
35 DS支持碍子
36 支持金具
160 ES可動側電極部
37 ES可動側電極
38 接地導体
170 LA可動側電極部
39 LA可動側電極
40 LA支持碍子
41 LA素子
42 導体支持碍子
43 DS固定側摺動子
44 環状ばね
45 アーク電極
46 コイルばね
47 平坦部
48 固定側挿通孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁性ガスを封入した接地容器内に収納される断路器、接地開閉器、または避雷器開閉装置のいずれか1つの開閉機器を備えたガス絶縁開閉装置において、前記開閉機器は、中空に形成された可動側電極と、前記可動側電極内を前記可動側電極と電気的接触を保ちながら水平方向に直線移動する可動子と、前記可動子と接離する固定側電極を有し、前記可動側電極の周囲には金属に絶縁体被覆を施した複合絶縁シールドを設けるとともに、前記固定側電極は、前記可動子の移動方向に対し垂直方向に伸びた筒状導体内に配置し、前記固定側電極の内部にはアーク電極を設け、さらに前記筒状導体の前記可動側電極と対向する面には平坦部を形成し、前記平坦部に前記可動子が挿通される固定側挿通孔を形成したことを特徴とするガス絶縁開閉装置。
【請求項2】
絶縁性ガスを封入した接地容器内に収納され、かつ鉛直方向に所定の間隔を保って1列に配置される断路器、接地開閉器および避雷器開閉装置を有するガス絶縁開閉装置において、前記断路器、前記接地開閉器および前記避雷器開閉装置の各々は、中空に形成された可動側電極と、前記可動側電極内を前記可動側電極と電気的接触を保ちながら水平方向に直線移動する可動子と、前記可動子と接離する固定側電極を有し、前記可動側電極の周囲には金属に絶縁体被覆を施した複合絶縁シールドを設けるとともに、前記固定側電極は、前記可動子の移動方向に対し垂直方向に伸びた共通の筒状導体内に所定の間隔を保って各々配置し、前記固定側電極の内部にはアーク電極を設け、さらに前記筒状導体の前記可動側電極と対向する面には平坦部を形成し、前記平坦部に前記可動子が挿通される固定側挿通孔を形成したことを特徴とするガス絶縁開閉装置。
【請求項3】
前記断路器が前記接地開閉器および前記避雷器開閉装置より上方に配置されることを特徴とする請求項2に記載のガス絶縁開閉装置。
【請求項4】
前記アーク電極は、前記可動子の挿入動作時には前記固定側挿通孔から退避し、前記可動子の固定側電極からの開離動作時には前記アーク電極後部に設けられたバネにより前記アーク電極の先端が前記平坦部の面と同一面まで復帰することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のガス絶縁開閉装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−160637(P2011−160637A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−22721(P2010−22721)
【出願日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【出願人】(501383635)株式会社日本AEパワーシステムズ (168)
【Fターム(参考)】