説明

ガラスストランドの製造のための耐アルカリ及び耐酸性ガラス組成物

本発明は、特に強化用ガラスストランドの調製のための耐アルカリ及び耐酸性であるガラス組成物であって、前記組成物が以下の成分を質量%で表される以下の定義の範囲内:
SiO2 ≧58%、好ましくは≦65%
ZrO2 15〜20%
R2O(R=Na、KまたはLi) ≧14%
K2O ≦0.1%、好ましくは≦0.05%
RO(R=Mg、CaまたはSr) 2.5〜6%
MgO ≦4%
TiO2 >1及び≦4%
で含み、
更に前記組成物がFを含まず、1%未満の不純物(Al2O3、Fe2O3及びCr2O3)を含み、以下の関係:
ZrO2+TiO2≧17%
ZrO2/TiO2≧6
を満たす組成物に関する。本発明はまた、例えばセメント質材料のような無機材料、または例えばプラスチックのような有機材料の強化における得られるガラスストランドの使用、及びそのようなストランドを含む複合材料にも関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、無機または有機材料の強化材用のガラスストランドの調製のための耐アルカリ及び耐酸性ガラス組成物、得られるガラスストランド及びそのようなストランドを含む強化製品(または複合材料)に関する。
【0002】
高度に塩基性の材料、例えばセメントを基剤とする材料を強化するために耐アルカリ性ガラスストランドを使用することが長年公知である。しかしながら、ガラスストランドをセメントと混合すると、それは次第に損傷を受けて破損しうる。ガラスストランドはそのように損傷を受けると、もはや正確にはその強化機能を果たさない。強化された材料の機械的性質、特に引張強さ及び曲げ強さが低下し、その頑丈さに影響を及ぼす。
通常、耐アルカリ性は、酸化ジルコニウムZrO2をガラス組成物に添加することにより得られる。しかしながら、ZrO2の添加はガラスの粘度を大幅に増大させ、形成温度(換言すれば、TLogη=3として記録される、ガラスが103Pに等しい粘度を有する温度)を上昇させるが、このことはストランドに集められる前にガラスフィラメントが得られ、機械的に引き出されるブッシングに損傷を与える結果となる。
更に、ZrO2をガラス組成物に導入すると、ガラスの液相線温度(換言すれば、Tliqとして記録される、溶融ガラスがゆっくり冷却されるときに一次結晶が出現する温度)を上昇させ、それによりストランドの溶融及び形成中にガラスの失透の危険性が増大させる効果があり、この場合にはフィラメントの破損を引き起こす。
これらの理由のために、公知の耐アルカリ性ガラス組成物は、許容しうる条件下でガラスストランドを形成しうるために、一般的には比較的少量のZrO2及びその他の化合物を含む。
【0003】
例えば、8乃至25質量%のZrO2を含むガラス組成物が、SU-A-151298、DD-A-293105及びUS-B-627569に開示されている。
繊維化条件を改良するためにTiO2を添加したその他のガラス組成物が、WO-A-92/06931、US-B-5064785、CN-A-1500763及びCN-A-1046147に開示されている。
US-B-4345037には、0.1乃至1質量%のCr2O3及び0.5乃至16質量%の1種以上の希土類金属の酸化物及びTiO2を含むセメントの強化材のための耐アルカリ性ガラス繊維が開示されている。この明細書では、かなりの割合のクロムが三価のクロムの形であるように、非酸化条件下で溶融することにより耐アルカリ性が得られる。しかしながら、これらの繊維は、生物に対する毒性が知られている六価のクロムを含みうる。
更に、ポリエステルタイプのプラスチックを強化するためにZrO2を含むガラスストランドを使用することが知られている。
GB-A-965018には、3乃至10%のZrO2、4乃至12%のAl2O3及び3乃至10%のCaOの組合せを基剤とする光透過率の高いガラスストランドの製造が開示されている。ガラスストランドは更に良好な加水分解抵抗及び良好な耐酸性を有する。
【0004】
本発明の目的は、塩基性材料、特にセメントを基剤とする材料、及び酸と接触しなければならないプラスチックを強化するのに差別なく使用しうるガラスストランドの調製を可能にしうるガラス組成物を提供することであり、組成物は現存の工場設備の通常の条件下及び低価格で処理されうる。
【0005】
この目的は、ガラスストランドの製造のための耐塩基及び耐酸性であるガラス組成物により達成され、この組成物は以下の成分を質量%で表される以下の定義の範囲内:
SiO2 ≧58%、好ましくは≦65%
ZrO2 15〜20%
R2O(R=Na、KまたはLi) ≧14%
K2O ≦0.1%、好ましくは≦0.05%
RO(R=Mg、CaまたはSr) 2.5〜6%
MgO ≦4%
TiO2 >1及び≦4%
で含むことを特徴とし、
更にこの組成物はFを含まず、1%未満の不純物(Al2O3、Fe2O3及びCr2O3)を含み、以下の関係:
ZrO2+TiO2≧17%
ZrO2/TiO2≧6
を満たす。
本発明の特徴の一によれば、ガラス組成物は、ストランドの形成温度(TLogη=3)及び液相線温度(Tliq)間の差が、良好な条件下でガラスの繊維化が実施されるのに十分である60℃以上であることを特徴とする。好ましくは、この差は80℃以上である。
【0006】
更に、形成温度は、ガラスを過度に激しく加熱する必要がなく、ブッシングの摩耗を最小に低下させうるので完全に許容しうる温度に対応する1320℃以下であり、好ましくは1310℃以下である。
本発明の別の特徴によれば、ガラス組成物は、Na2O/ZrO2≧0.75の関係を満たす。
SiO2は本発明によるガラスの網目構造を形成し、その安定性において極めて重要な役割を果たす酸化物である。本発明においては、SiO2の含量が58%未満である場合には、ガラスの粘度がかなり低下し、繊維化中のガラスの失透の危険性が増大する。一般的には、SiO2の含量は65%以下に保持され、この値より高いと、ガラスが非常に粘性になり、溶融が困難になる。好ましくは、SiO2の含量は59乃至63%である。
ZrO2はガラスに耐アルカリ性を付与するのに必要不可欠であり、その含量は15%以上でなければならない。更に、ZrO2は耐酸性の改良に寄与する。好ましくは、満足な液相線温度を得るためには、ZrO2の含量が18%を超える場合にはTiO2の含量が1%以上である。ZrO2の含量が20%より多いと、繊維化中の失透の危険性が増大する。
Na2O及びLi2Oは共に、ガラスの溶融を改良するための、特に粘度を低下させてZrO2のガラスへの良好な溶解を可能にしうるフラックスとして使用される。好ましくは、Li2O含量は、ガラスの価格が過度に増大しないように(Li2Oの出発原料が高価である)0.5%未満であり、好ましくはゼロである。
【0007】
ガラス組成物におけるフラックスとしてのK2Oの存在は、本質的に、最終的なガラスの価格の大部分を意味する、それを含む出発原料が高価格であるという理由で、望ましくない。K2Oは、ガラス化しうる出発原料中の不純物として、0.1%以下、好ましくは0.05%以下の含量で存在しうる。特に好ましくは、ガラス組成物はK2Oを含まない。
本発明によれば、R2Oのレベルは、ガラスの加水分解抵抗を損なうことを回避するために、14%以上であり、好ましくは18%未満である。
MgO、CaO及びSrOは、ガラスの粘度を調整し、失透を制御することを可能にする。MgOの含量は、一般的には1220℃未満の許容しうる液相線温度を保持するために4%未満に保持され、この含量は好ましくはゼロである。一般的には、ガラス組成物はSrOを含まない。
ROの含量は2.5乃至6%である。2.5%未満の含量ではガラスの加水分解抵抗が低下する。6%より多いと、ガラスにおけるZrO2の溶解性が低下する。
TiO2は粘度低下剤として作用し、耐アルカリ及び耐酸性の増大に寄与する。TiO2の含量は1%より多い。4%より多いと、失透の危険性が増大し、ガラスは非常に顕著な黄色の着色を示す。
ガラス組成物は、融解中に汚染放出物を発生させ、炉の耐火性の構成部品をむしばむ望ましくない元素であるFを含まない。
【0008】
本発明によるガラス組成物は、ガラスの調製に使用される出発原料により提供される、及び/または炉の耐火性の構成部品から発生する不可避な不純物を1%まで含みうる。不純物は、Al2O3、鉄の酸化物(Fe2O3の形で発現する)及びCr2O3からなる。Al2O3の含量は、一般的には0.5%未満である。好ましくは、Fe2O3の含量は、ガラスストランドの色に完全に許容できない損傷を与えず、繊維化の工場設備の作業、特に炉中の熱移動に完全に許容できないほど悪影響を及ぼさないために0.5%を超えない。好ましくは、Cr2O3の含量は0.05%未満であり、ゼロであればなおよい。
ガラスストランドは、以下の方法にしたがって前述のガラス組成物から得られる。すなわち、1以上のブッシングの基部に位置する複数のオリフィスから流出する複数の溶融ガラス流が1以上の連続フィラメントのウェブの形で引き出され、次いでフィラメントが1以上のストランドに集められて動いている支持材上に回収される。これは、ストランドが巻きつけられたパッケージの形で回収される場合には回転支持材であり、マットを形成するために、ストランドがそれを引き出すのにも使用される部材で切断される場合またはストランドがそれを引き出すのにも使用される部材で噴霧される場合には平行運動する支持材である。
任意にその他の変換作業の後に得られるストランドは、連続またはカットストランド、織物、編地、紐、テープまたはマットのような種々の形で提供されうるが、これらのストランドは直径が約5乃至30μmのフィラメントからなる。
【0009】
ブッシングに送られる溶融ガラスは、純粋な出発原料から、または一般的には天然の出発原料(換言すれば、原料が微量の不純物を含みうる)から得られ、これらの原料は適する割合で混合された後溶融される。溶融ガラスの温度は、通常、繊維化を可能にして失透の問題を回避するように調整される。それらがストランドの形に集められる前に、フィラメントは、一般的には摩耗を防ぐことを目的とし、その後の強化される物質との結合を容易にするサイジング組成物が塗布される。サイジング組成物は、例えばWO-A-01/90017及びFR-A-2837818に開示されているように、水を含む組成物でも無水組成物(5質量%未満の溶剤を含む)でもよい。適する場合には、回収前及び/または後に、乾燥させる及び/またはサイジング剤を重合させる目的でストランドに加熱処理を実施しうる。
このようにして得られるガラスストランドは、無機材料、特にセメント質材料のような高度に塩基性の無機材料、及び特にプラスチックのような有機材料を強化するのに使用されうる。
強化されうる無機材料は特に、セメント、コンクリート、モルタル、石膏、スラグ、石灰、シリカ及び水の反応により形成される化合物、及びこれらの材料と他の材料との混合物、例えば、セメント、ポリマー及び充填剤(塗料)の混合物のようなセメント質材料である。
強化は、ガラスストランドをセメント質材料に添加することにより直接、または、例えば強化されるコンクリートの鉄筋として使用されうる複合材料を形成するために予め有機材料と結合されたガラスストランドから出発して間接的に実施されうる。
【0010】
本発明によるガラスストランドにより強化されうる有機材料は熱可塑性プラスチックまたは熱硬化性プラスチックであり、好ましくは熱硬化性プラスチックである。
熱可塑性プラスチックの例としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン及びポリブチレンのようなポリオレフィン、例えばポリエチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレートのようなポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン及びこれらの化合物のブレンドが言及されうる。
熱硬化性材料の例としては、例えばビニルエステル樹脂のようなポリエステル、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリル(polyacrylics)及びこれらの化合物のブレンドが言及されうる。腐食によく耐える、特にイソフタルタイプのビニルエステル樹脂が好ましい。
すでに前述したように、ガラスストランドは連続ストランドの形(例えば、ケークまたはロービング、メッシュ、または織物等の形)またはカットストランドの形(例えば、ベールまたはマットのような不織布の形)で使用することが可能であり、それらの提示は強化される材料の種類及び使用される方法に依存する。
したがって、本発明による連続ガラスストランドは、有機材料を含浸させた、例えばロービングウェブのような強化材を、軸の周りを回転するマンドレル上に堆積させるフィラメント巻きにより作業する公知の技術により、パイプまたはタンクのような中空体を製造するのに使用されうる。そのような中空体は、特に排水の回収及び放出(パイプ)及び化学物質の貯蔵または輸送(タンク及び容器)を目的とする。塗料またはマスチックの強化及び接触成形による複合材料の製造にはカットストランドが適する。
【0011】
巻き取られたストランドのパッケージは、セメント質材料における亀裂抵抗または耐震成分として使用されるメッシュまたは織物の製造、または土木構造物(橋、トンネル、道路等)の復旧に使用されうる。巻き取られたパッケージはまた、引抜成形、換言すれば有機材料を含浸させた強化材を加熱されたブッシングに通すことによる複合材料断面材の製造に使用されうる。これらの複合材料断面材は、特に、材料が耐アルカリ及び耐酸性が高くなければならない業界、例えば化学、石油及び港湾業界における構造部品として使用される。
ガラスストランドは、一般的には、ガラスが最終材料の15乃至80体積%、好ましくは20乃至60体積%であるような割合で強化される無機または有機材料に添加される。
最終複合材料においては、ガラスストランドは無機または有機材料を強化する唯一の成分でもよいが、金属線及び/または無機の糸、特にセラミックワイヤーのようなその他の成分との組合せでも使用されうる。
本発明によるガラス組成物は、塩基性材料の強化材に使用されるガラスストランドに匹敵する耐アルカリ性及び改良された耐酸性を有するガラスストランドの調製を可能にし、作業条件を変えることなく従来の工場設備で繊維化され、かつ経済的である。
これらの強化用ストランドから得られる複合材料は、湿った、酸性、塩基性、腐食性の媒体中で良好な機械的性質示す。媒体が時間の経過とともに変化しうる場合には、酸性の腐食条件下で改良が明らかである。
以下の実施例は、限定することなく本発明を説明しうる。
【0012】
直径17μmのガラスフィラメントからなるストランドは、質量%で表される表1に示される組成を有する溶融ガラス流を引き出すことにより得られる。
行程中に、フィラメントは水性のサイジング剤を塗布され、次いでストランドに集められ、その後巻き取られたパッケージの形で回収される。
セメント質材料の強化のためのガラスストランドの製造においては、コンクリートの亀裂を防ぐことができる従来のサイジング剤(Saint-Gobain製のanti-crack HD(登録商標)サイジング剤)が使用される。得られるストランドはケークの形で回収される。
プラスチックの強化のためのガラスストランドの製造においては、特許FR 2809389の実施例1に記載されているようなサイジング剤が使用される。ストランドはロービングの形で回収される。
ストランドは130℃で12時間乾燥された後、セメント質材料またはプラスチックに添加され複合材料を形成する。
複合材料におけるストランドの使用及び機械的試験を以下に記載する。
A−セメント質材料の強化
【0013】
複合材料は、その中心部分がセメントのブロック中に密封されているガラスストランドを含んで形成される。ストランドを、内寸がL=30mm、H=10mm、D=10mmである型の中心に置き、次いで型に75質量部のポルトランドセメント、25質量部の砂及び32質量部の水の割合のセメントを充填する。複合材料は、20〜25℃、相対湿度90〜100%で24時間処理する。
次いで複合材料を80℃で4日間水中に浸漬することにより老化試験を実施する。複合材料に関して、従来“SIC(Stand In Cement)応力”と呼ばれるストランドの引張強さ(単位MPa)を測定する。SIC応力は、セメントによるアルカリ攻撃に対するガラスの感度を表す。
SIC応力値及び実施例11(対照)に対する増幅率(単位%)を表1に示す。
B−プラスチックの強化
【0014】
ガラスストランドは、標準ISO 1268-5にしたがって平行なストランドを含む複合材料シートを形成するのに使用する。強化される樹脂は、100質量部の樹脂あたり1.5部の硬化剤(AkzoよりTrigonoxの名称で市販されている)が添加されている、DSMより“Synolite 1717”という名称で市販されているイソフタルポリエステル樹脂である。
各シートは50体積%のガラスを含み、3mmの厚さを有する。シートを80℃で2時間、次いで120℃で4時間処理すると樹脂が完全に架橋する。シートを、以下の試験を受けさせる2組に分ける。
a)曲げ強さ
第一の組に関して、沸騰水中における24時間の処理の前後に、標準ISO 14125による3点曲げ試験においてシートの引張強さをMPaの単位で測定する。100%のガラスに関して規格された曲げ引張強さの値を表1に示す。
曲げ引張強さは、加速された老化条件下における水による攻撃に対するガラスストランドの抵抗性を表す。
b)耐酸性
第二の組のシートは、厚さ1乃至2mmのエポキシ樹脂の層で端部を保護し、各シートを酸性溶液(1N HCl;25℃)中、三点曲げ試験における一定の所与の応力下に置く。曲げ応力条件下(標準ISO 14125)の複合材料の破損時間を測定し、時間の関数としての曲げ引張強さの曲線をプロットする。1000時間の老化後の複合材料の破損を生ずるのに必要な曲げ応力(“CUS応力”−応力下の腐食)の値をMPaの単位でこの曲線上で決定する。
CUS応力の測定は表1に示す。
【0015】
実施例1〜6は本発明による実施例であり、実施例7〜11は比較例である。
実施例7〜9は、ZrO2/TiO2の質量比が6未満であるガラス組成物に対応する。
実施例10は、セメント質材料の強化のための耐アルカリ性ストランドの調製のためのガラス組成物(Saint-Gobainより市販されているCem-FIL(登録商標))に対応する。
実施例11は、セメント質材料の強化のための耐アルカリ性ガラスストランドの調製を可能にするK2Oを基剤とする別の組成物に対応する。
本発明によるストランドは、良好な耐アルカリ性の性質、特に実施例10のそれより改良され、実施例11のそれに匹敵するSIC応力、及びより良好な耐酸性を兼ね備える。
その上、TLogη=3−Tliqの温度差は、比較例7〜9の値よりずっと大きく、実施例10のそれと同じ程度である。
【0016】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に強化用ガラスストランドの調製のための耐アルカリ及び耐酸性であるガラス組成物であって、前記組成物が以下の成分を質量%で表される以下の定義の範囲内:
SiO2 ≧58%、好ましくは≦65%
ZrO2 15〜20%
R2O(R=Na、KまたはLi) ≧14%
K2O ≦0.1%、好ましくは≦0.05%
RO(R=Mg、CaまたはSr) 2.5〜6%
MgO ≦4%
TiO2 >1及び≦4%
で含むことを特徴とし、
更に前記組成物がFを含まず、1%未満の不純物(Al2O3、Fe2O3及びCr2O3)を含み、以下の関係:
ZrO2+TiO2≧17%
ZrO2/TiO2≧6
を満たす組成物。
【請求項2】
前記組成物が、Na2O/ZrO2≧0.75の関係を満たす請求項1記載の組成物。
【請求項3】
Li2O含量が0.5%未満であり、好ましくはゼロである請求項1または2記載の組成物。
【請求項4】
R2Oのレベルが18%未満である請求項1乃至3のいずれかに記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物がSrOを含まない請求項1乃至4のいずれかに記載の組成物。
【請求項6】
前記組成物が、60℃以上、好ましくは80℃以上であるストランドの形成温度(TLogη=3)及び液相線温度(Tliq)間の差を示す請求項1乃至5のいずれかに記載の組成物。
【請求項7】
形成温度が1320℃以下であり、好ましくは1310℃以下である請求項6記載の組成物。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載のガラス組成物から得られる、無機または有機材料の強化材用のガラスストランド。
【請求項9】
無機材料、特にセメント質材料のような塩基性の高い無機材料、及び有機材料、特にプラスチックの強化における請求項8記載のガラスストランドの使用。
【請求項10】
請求項8記載のガラスストランドを含む、ガラスストランド及び無機または有機材料から形成される複合材料。
【請求項11】
前記無機材料が、セメント、コンクリート、モルタル、石膏、スラグ並びに石灰、シリカ及び水の反応により形成される化合物のようなセメント質材料から選択される請求項10記載の複合材料。
【請求項12】
前記有機材料が熱可塑性プラスチックまたは熱硬化性プラスチックから選択される請求項10記載の複合材料。
【請求項13】
前記熱可塑性プラスチックが、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン及びこれらの化合物のブレンドから選択される請求項12記載の複合材料。
【請求項14】
前記熱硬化性材料が、ポリエステル、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリル及びこれらの化合物のブレンドから選択される請求項12記載の複合材料。

【公表番号】特表2009−513470(P2009−513470A)
【公表日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−537155(P2008−537155)
【出願日】平成18年10月23日(2006.10.23)
【国際出願番号】PCT/FR2006/051085
【国際公開番号】WO2007/048965
【国際公開日】平成19年5月3日(2007.5.3)
【出願人】(508127926)サン ゴバン ヴェトロテックス フランス ソシエテ アノニム (2)
【Fターム(参考)】