説明

ガラスフレーク顔料及び基材

ガラスフレークから形成された顔料であって、広範な用途、例えば、塗料、インクジェット印刷、繊維染色、コーティング、印刷インク、プラスチック、化粧品、セラミック及びガラスの光沢剤に使用できる。顔料のためのガラスフレーク基材も提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラスフレークから形成された顔料に関し、それは広範な用途、例えば、塗料、インクジェット印刷、繊維染色、コーティング、印刷インク、プラスチック、化粧品、セラミック及びガラスの光沢剤に使用できる。また本発明は、そのような顔料の基材にも関する。
【背景技術】
【0002】
コーティングのための透明な担持材料、例えば、高い屈折率をもつシリカ又はガラスなどについて様々な提案がなされ、いわゆる干渉又はエフェクト顔料が提供されている。
コーティングの組成、並びに材料の性質、形状、及びサイズは、コスト効率及び得られる顔料の有効性にとって重要である。
【発明の概要】
【0003】
本発明によれば、少なくとも部分的に高屈折率をもつ材料で被覆されたガラスフレークを含む顔料が提供され、当該ガラスフレークは以下を含む:
シリカ:50〜80
アルミナ:1〜20
チタニア:20まで。
【0004】
好ましい顔料は、以下:
シリカ:65〜75
アルミナ:2〜5
チタニア:5まで
を含むガラスフレークを含むものである。
上記の量は、ガラスフレークの重量に基づく重量%である。
【0005】
好ましくは、ガラスフレークの厚さは5μm未満、より好ましくは1μm未満、最も好ましくは20〜500nmである。
【0006】
好ましくは、コーティングの屈折率は少なくとも1.5μm、より好ましくは少なくとも1.6μm、最も好ましくは少なくとも1.8μmである。
【0007】
本発明のガラスフレークは、相対的に高屈折率の層と相対的に低屈折率の層とを含むコーティングを有していてもよい。相対的に低屈折率の材料は、例えば、1.7未満の屈折率を有する。一般に、この層の屈折率は相対的に高屈折率の層よりも低くすべきである。
【0008】
低屈折率の層で使用しうる材料の例は、シリカ及びアルミナである。
【0009】
顔料で使用されるガラスフレークの平均粒子サイズは、好ましくは1〜1000μm、より好ましくは500μmまで、最も好ましくは200μmまでである。
【0010】
本発明で使用するガラスフレークのアスペクト比は、好ましくは少なくとも20、より好ましくは少なくとも50である。高屈折率材料の層の厚さは、少なくとも0.1nm、好ましくは少なくとも5nm、より好ましくは10〜200nmの範囲内である。
【0011】
本発明の顔料は、様々な応用分野、例えば、印刷インク、自動車コーティング、化粧品処方、及びプラスチック、ガラス、セラミック製品の着色及び農業フィルムで使用できる。
【0012】
本発明の顔料を製造するためのガラスフレークのコーティングには様々な方法が使用できる。これらは、湿式化学コーティング、物理的蒸着、化学的蒸着及び無電解メッキを含む。
【0013】
また本発明は、本発明の顔料で使用するためのガラスフレークも提供する。
【0014】
(発明の詳細な説明)
本発明の顔料は、Glassflake Ltdによって製造された約210nmの平均厚さと2.2m2/gのBETを持つLAG6ガラスフレークを含む。これらのガラスフレークは、製粉されて20〜100ミクロンのサイズを持つフレークとして提供される。
【0015】
LAG6ガラスの組成は次の通りである(ガラスフレークの重量に基づく重量%で示す):SiO:69.30;TiO:1.48;AI:3.60;Fe:0.15;CaO:2.10;MgO:1.22;KO:2.00;NaO:9.44;ZrO:0.24;B:10.42;その他:0.05。酸化第二鉄及びジルコニアが不可避混入物質として存在する。「その他」は小数点未満の不純物元素である。
【0016】
TiCl溶液から析出したチタニアでガラスフレークを被覆すると、滑らかなコーティングが得られ、それは優れた着色及び光沢を有し、非常に良好な機械的安定性を与える。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高屈折率を持つ材料で少なくとも部分的に被覆されたガラスフレークを含む顔料であって、前記ガラスフレークが以下:
シリカ:50〜80
アルミナ:1〜20
チタニア:20まで
を含む顔料。
【請求項2】
前記ガラスフレークが、以下:
シリカ:65〜75
アルミナ:1〜5
チタニア:5まで
但し、前記の量はガラスフレーク重量に基づく重量%である、
を含む、請求項1に記載の顔料。
【請求項3】
前記ガラスフレークが、以下の概略組成:
SiO:69
TiO:1.5
AI:3.5
CaO:2.25
MgO:1.25
O:2
NaO:9.5
:10.5
その他:0.5
但し、前記の量はガラスフレーク重量に基づく重量%である、
を含む、請求項1又は2に記載の顔料。
【請求項4】
前記ガラスフレークの厚さが5μm未満である、請求項1から3のいずれか一項に記載の顔料。
【請求項5】
前記ガラスフレークの厚さが1μm未満である、請求項4に記載の顔料。
【請求項6】
前記ガラスフレークの厚さが20〜500nmである、請求項4又は5に記載の顔料。
【請求項7】
前記ガラスフレークの平均粒子サイズが1〜1000μm未満である、請求項1から6のいずれか一項に記載の顔料。
【請求項8】
前記平均粒子サイズが500μmまでである、請求項7に記載の顔料。
【請求項9】
前記平均粒子サイズが200μmまでである、請求項7又は8に記載の顔料。
【請求項10】
明細書に実質的に記載された、請求項1に記載の顔料。
【請求項11】
明細書に実質的に例示された顔料。
【請求項12】
請求項1から11に記載のガラスフレークを含む顔料のための基材。

【公表番号】特表2010−540688(P2010−540688A)
【公表日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−525421(P2010−525421)
【出願日】平成20年9月22日(2008.9.22)
【国際出願番号】PCT/GB2008/003163
【国際公開番号】WO2009/037457
【国際公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(510078517)
【Fターム(参考)】