説明

キムチ冷蔵庫及びその制御方法

【課題】キムチが保管されている保管室内に光を照射してキムチの味をより良くするキムチ冷蔵庫及びその制御方法を提供する。
【解決手段】本発明によるキムチ冷蔵庫は、キムチが保管されている保管室内に光を照射する照射装置を備え、キムチに光を照射してキムチの味をより良くする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キムチ冷蔵庫に係り、より詳細には、キムチが保管されている保管室内に光を照射してキムチの味をより良くするキムチ冷蔵庫及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、キムチ冷蔵庫は、キムチの熟成と保管のために製作された冷蔵庫で、一般冷蔵庫よりも長期間にわたってキムチを保管でき、熟成状態も調節可能である。なお、キムチ冷蔵庫は、冬季に土中に埋め立ててキムチを熟成し保管するキムチ壺の原理を適用し、温度変化を低減し且つ空気の接触を防ぐことによって、新鮮なキムチの味を長期間維持する効果もある。
【0003】
従来、キムチ冷蔵庫の保管温度は、一般に、0℃〜−2℃の範囲に維持され、この保管温度でキムチの酸性度変化が最も小さいと知られている。そして、保管温度の調節方式には、冷却ファンによって冷気を循環させる方式と、貯蔵室内部の自然対流によって冷気を循環させる方式がある。
【0004】
後者は、相対的に冷却速度が遅く、電気消耗量が少なく、騒音が小さいという特徴があり、主として小型の冷蔵庫に用いられる。一方、前者は、冷却速度が速く、電気消耗量が多く、騒音が大きいという特徴があり、主として大型の冷蔵庫に用いられる。
【0005】
キムチ冷蔵庫における冷却装置による保管室の冷却方法について簡略に説明する。
【0006】
キムチ冷蔵庫で用いられる冷媒は、圧縮機で高温、高圧に圧縮され、冷媒管に沿って凝縮機に送られる。その後、冷媒は、凝縮機で液化し、冷媒管に沿って膨脹バルブに移動した後、該膨脹バルブによって低温、低圧の状態となる。この冷媒は、貯蔵室外部を囲んで設置されている蒸発器に再び移動し、そこで気化することによって瞬間的に周辺の熱を奪うことで、キムチが保管されている保管室を冷却する。
【0007】
次に、図1を参照して、従来キムチ冷蔵庫の保管室構造について説明する。
【0008】
従来キムチ冷蔵庫10は、キムチを保管する上部キムチ保管室21、下部キムチ保管室31がそれぞれ備えられる。そして、上部キムチ保管室21を開閉する上部ドア27が備えられ、下部キムチ保管室31をスライディング方式で開閉する引出し式の下部ドア37が備えられる。
【0009】
上部ドア27と下部ドア37はそれぞれ、キムチ冷蔵庫10本体の上部及び下部に設置されて上下部キムチ保管室21,31を開閉する役割を担う。ここで、上部ドア27はヒンジによって回転開閉される構造、下部ドア37はスライディング方式で開閉される構造となっている。
【0010】
これらのドア27,37は、キムチ冷蔵庫10の本体と同じ材質で構成されることができ、その内部には断熱材が充填されると良い。また、上下部ドア27,37の周縁にはガスケット(図示せず)が設置され、キムチ保管室21,31と外部大気間における空気の流出入を防ぐことによって、キムチ保管室21,31を密閉する役割を果たす。
【0011】
一方、図示してはいないが、キムチ冷蔵庫10の本体内部には、別の機械室が備えられる。この機械室内部には蒸発器の内部に流れる冷媒を圧縮する圧縮機などのような冷却システムのための各種部品が相互関連して装着される。それ以外にも、キムチ冷蔵庫には、キムチを熟成及び長時間保管するために必要とされる各種制御装置及び各種センサなどのような様々な付属品が装着される。
【0012】
なお、キムチ冷蔵庫10の本体前面には制御盤40が備えられ、全般的なキムチ冷蔵庫の動作を制御する。
【0013】
以上ではキムチ冷蔵庫が上部と下部にそれぞれキムチ保管室が備えている形態について説明したが、上下部が区画されていない形態のキムチ冷蔵庫や、各種食べ物を貯蔵する冷蔵室や冷凍室が一体に結合された形態も多く使用されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、上記従来のキムチ冷蔵庫は、保管室内の温度を調節して発酵度合を制御しており、温度調節だけでは発酵度合を調節するのに限界があった。すなわち、キムチをつけてから一定の時間がたつと適度の味に熟成され、以降時間がたつにつれ酸味が増加することになる。
【0015】
使用者は適度に熟成されたキムチを好むのが普通で、よって、つけてから短期間で適度の熟成度にし、この適度の熟成度を長期間保持することが望まれるが、キムチ冷蔵庫の保管室内の温度を調節するだけではそれを具現するのに限界があった。
【0016】
なお、従来、保管モードでキムチが保管される期間はせいぜい6ヶ月程度である。保管モード進行中にもキムチは少しづつ味が変わり、6ケ月程度たつと食べ難い状態に変質するためである。
【0017】
本発明は上記従来の問題点を解決するためのもので、その目的は、保管室内に光を照射してキムチの味をより良くすることができるキムチ冷蔵庫及びその制御方法を提供することにある。
【0018】
本発明の他の目的は、キムチ冷蔵庫のモードに応じて照射される光の色を別にすることによって、キムチの味をより良くするキムチ冷蔵庫及びその制御方法を提供することにある。
【0019】
本発明のさらに他の目的は、保管モード進行中に冷衝撃運転(CS)を行うことによってキムチの味をより長く維持できるようにし、また、冷衝撃運転時に照射される光の色を調節することによってキムチの味をより良くするキムチ冷蔵庫及びその制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明によるキムチ冷蔵庫は、キムチが保管されている保管室内に光を照射する照射装置を備え、キムチに光を照射してキムチ味をより良くする。
【0021】
前記照射装置から照射される光は、可視光線領域にある光であるのが好ましい。
【0022】
可視光線は、人の目に見える範囲の波長を持つ光線のことで、人によってやや異なるが、概ね波長の範囲は380〜770nmである。
【0023】
可視光線内では波長による性質の変化がそれぞれの色で表され、赤色から紫色へ行くほど波長が短くなる。例えば、単色光において、700〜610nmは赤色、610〜590nmは橙色、590〜570nmは黄色、570〜500nmは緑色、500〜450nmは藍色、450〜400nmは紫色で表される。
【0024】
波長が770nmよりも長い赤外線領域の光を照射する場合には、保管室内の温度を上昇させるとともに、保管される食品の表面温度を上昇させることができる。
【0025】
赤色系列の可視光線領域と赤外線領域及び紫色系列の可視光線領域と紫外線領域は正確に区分されなくても良い。
【0026】
したがって、可視光線領域は、可視光線領域と隣接する波長範囲にある一部赤外線領域と紫外線領域も含む。
【0027】
照射装置は、少なくとも2つの異なる色の光を照射するように構成されることが好ましい。
【0028】
そして、照射装置は、藍色光、緑色光、黄色光のうち少なくとも一つを含むことが好ましい。
【0029】
キムチ発酵における主な乳酸菌には、ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus Plantarum:以下、“ラクトバチルス”と略す。)とリュコノストック・メゼンテロイデス(Leuconostoc Mesenteroides:以下、“リュコノストック”と略す。)がある。本発明では照射装置を通じて光を照射することによって前記菌の生長を調節し、キムチの味をより良くする。
【0030】
発酵時にはキムチの爽やか味を引き出すリュコノストックの生長を促し、発酵後保管時にはキムチの酸味を引き出すラクトバチルスの生長を抑えることによって、キムチ味をより良くする。
【0031】
発酵時には緑色光を照射し、発酵後保管時には黄色光または藍色光を照射するのが好ましい。
【0032】
緑色光と共に白色光を照射し、黄色光または藍色光と白色光を共に照射するのがより好ましい。
【0033】
緑色光、黄色光、藍色光などが個別に照射される場合に比べて、白色光と共に照射されると効果が向上することが確認された。
【0034】
次に、照射装置によってキムチの味をより良くする原理についてより詳細に説明する。
【0035】
キムチは、熟成の過程を持つ乳酸発酵食品で、乳酸菌が増加しながら病原性微生物を殺菌し、野菜類中の糖分を乳酸に変えてキムチの味を爽やかにする。
【0036】
初期にはリュコノストックが作用してキムチをおいしく熟し、それからラクトバチルスが作用し、有害な菌を死滅させながら酸をたくさん作ってキムチを酸っぱくする原因となる。リュコノストックは、デキストラン(Dextran)という食物繊維を作り出して新陳代謝を促進させる役割をし、消化と便泌に効果があると知られている。
【0037】
一方、リュコノストックは、使用者がおいしく感じるキムチのつんとくる味を出し、発酵の進行につれ酸が多くなるとその量は急激に減少する。また、ラクトバチルスは、キムチをつけた直後にはないが、熟してから最後まで存在する。
【0038】
したがって、キムチの発酵は、初期にキムチをおいしく発酵熟成させるためにリュコノストックを早期に増加させ、キムチがおいしく熟されてからは、この味を長期間維持するためにラクトバチルスを最大限に抑えることが好ましい。
【0039】
本発明者は、鋭意研究した結果、適切な光を発酵キムチに照射するとリュコノストックが増加し、且つ、ラクトバチルスが抑えられることを見出した。
【0040】
この点に着目し、キムチの発酵初期と発酵中期には様々な発光色の光を照射しながら、リュコノストックとラクトバチルスの増加推移を測定した。
【0041】
実験の結果、キムチの発酵初期には、特に緑色と白色発光ダイオードの組み合わせでリュコノストックの量が著しく増加した。そして、キムチの発酵中期には、特に黄色と白色の発光ダイオードの組み合わせ、及び藍色と白色の発光ダイオードの組み合わせでラクトバチルスの増加が大きく抑制された。
【0042】
この実験結果から、キムチに照射する光はキムチの発酵度合にかかわらず、キムチの熟成と保管に良い影響を及ぼす白色の光を含むことが好ましく、特に、緑色、黄色または藍色のいずれか及び白色を含む光を組み合わせてなることが好ましいことがわかった。
【0043】
なお、照射装置は、保管されるキムチの発酵のための発酵モードと、発酵が最大限に抑制された状態でキムチの長期保管のための保管モードに対応して、それぞれ異なる組み合わせによる光を照射することが好ましいということも実験から証明した。
【0044】
より具体的には、発酵モードでは緑色と白色の光を組み合わせてキムチに照射することが好ましく、保管モードでは黄色または藍色光のいずれかと白色の光を組み合わせてキムチに照射することが好ましい。
【0045】
また、近来は、キムチ冷蔵庫の保管室に野菜または果物を保管することもあるが、これらに緑色と白色の光を組み合わせて照射するとその新鮮度が長持ちする。
【0046】
下記表に、照射される光による野菜の特性を示す。表において、Rは赤色、Gは緑色、Bは青色、Wは白色、Yは黄色、Cは藍色を表す。
【0047】
【表1】

【0048】
照射装置は、野菜保管時に上のような特性に基づいて照射されるように備えても良い。
【0049】
照射装置は、発光ダイオード(LED)からなると良い。発光ダイオードは、特定の波長帯にある光を照射でき、より効果的である。
【0050】
ここで、より好ましくは、発光ダイオードによって照射される光が散乱してキムチに均一に照射されるように、ウィンドが備えられる。発光ダイオードから発生した光はウィンドを通じて散乱して保管室内に均一に照射される。
【0051】
そして、照射装置は、緑色光、黄色光、白色光を含む場合、白色光は、緑色光と黄色光との間に配置されることが好ましい。
【0052】
緑色光と白色光とが近接した位置から照射されると、その照射される領域及び照射度合が略同様になり、好ましい結果を招く。そして、黄色光と白色光が近接して照射される場合も同様である。
【0053】
照射装置は、キムチ冷蔵庫の制御モードによって異なる色の光を照射するように構成されることが好ましい。
【0054】
例えば、上述したように、発酵モードでは緑色光と白色光を照射し、発酵後保管モードでは黄色光または藍色光と白色光を照射すると良い。
【0055】
そして、照射装置は、一つの保管室内に複数個備えることができる。これにより、保管室内に収納されている複数のキムチ保管容器のそれぞれに個別な照射が可能になる。例えば、ある保管容器にはキムチが保管され、他の保管容器には野菜が保管されることがあり、この場合、各容器に照射される光の色を別にすることができる。
【0056】
また、保管室にキムチ保管容器が一杯になると、保管室の天井近くにキムチ保管容器が位置する場合があり、この場合、一つの照射装置から照射される範囲が小さくなる。したがって、複数の照射装置を備えると、保管室内に光を均一に照射することが可能になる。
【0057】
また、照射装置は、保管室の上部に備えられることが好ましい。一例に、照射装置は保管室の天井に備えられると良い。
【0058】
照射装置の長時間使用によって一定の熱が発生することがあるが、照射装置を上部に備えると、前記熱による影響を最小化できる。なお、上部から下へ照射されるため、均一な照射が可能になる。
【0059】
また、保管室に保管される容器の内、その蓋だけが透光性素材から作られる場合にも、光が上部から照射されることが好ましい。
【0060】
場合によっては、照射装置は、保管室の前方上部から後方下部に向かって照射されるように設けられても良い。
【0061】
例えば、保管室が引出し式に作られた場合には、引出しの前方上部に照射装置が備えられることが好ましい。これにより、照射装置が故障した場合、引出しを引き出してそれを修理することができる。
【0062】
照射装置によって照射される光の強度や時間などは、キムチの味と関連して適切に設定されると良い。
【0063】
一方、本発明の他の形態は、少なくとも2以上の異なる色の光を照射するように備えられた照射装置と、保管室を冷却させる冷却装置と、保管モード進行中に保管温度よりも低い冷衝撃温度に冷却する冷衝撃運転を一定時間行うように冷却装置を制御するものの、保管モードの少なくとも一部と冷衝撃運転時の少なくとも一部に、それぞれ異なる色の光が照射されるように照射装置を制御する制御部と、を備えて構成される。
【0064】
冷衝撃運転は、キムチに冷衝撃(cold shock)を加えてラクトバチルスの生育を抑制し酸味を最大限に抑制することによって、キムチをおいしい状態に維持できるようにする。
【0065】
この冷衝撃運転は、まず保管モードが始まる時に1回行われることが好ましい。
【0066】
以降、前記冷衝撃運転は、一定の時間間隔で保管モード段階で継続して行われることが好ましい。
【0067】
なお、前記冷衝撃運転は、ドアが開閉される度に少なくとも一回行われることが好ましい。ドアの開閉感知には、ドアセンサを用いる。
【0068】
或いは、冷衝撃運転は、保管室の温度が一定温度以上上昇する際にも行われることが好ましい。保管モードにおいて保管室は一定の温度に維持されるように制御されるが、この時、保管室の温度が上昇することがあり、よって、この場合にも冷衝撃運転を行うことが好ましい。
【0069】
特に、使用者がキムチの一部を取り出すためにドアを開いて一定時間維持する場合、保管室内の冷気が外部に流出される。この場合には冷気を補充する必要がある。この場合、冷衝撃運転を行うと、冷気を補充するレベルを越えてキムチに冷衝撃を加えてキムチの味をより良くすることができる。
【0070】
例えば、使用者は、保管室からキムチ容器を取り出し、その中にあるキムチの一部を取り出す場合があり、この時、保管容器内部とそこに入っているキムチは外気に露呈される。そして、この外気はキムチ中に流入して留まることになる。
【0071】
そして、上記のようにキムチ容器内部またはキムチ中に流入した外気は、ラクトバチルスの生長を促進させ、その結果、キムチは酸味がより強くなる。
【0072】
しかしなから、冷衝撃運転を施すと、上記のようにキムチ容器内部やキムチ中に流入した外気は急冷し、キムチは冷衝撃を受けるため、ラクトバチルスの生長が抑制され、キムチの酸味は増強しない。
【0073】
したがって、上記のような冷衝撃運転は、ドアが開き放しになる場合にも、一定時間間隔で行われ、キムチの味を維持するのに大きく寄与することができる。
【0074】
より好ましくは、冷衝撃運転は、使用者が選択した時点から行われると良い。
【0075】
発酵モードでキムチが発酵熟成された後、保管モードにおいてキムチは長期間保管されるが、保管モードでも発酵はたとえ微弱でも続けて進行されることがある。したがって、発酵モードを完了し保管モードの進行中に、使用者はキムチの味を見て最もおいしくなったと感じた時、冷衝撃運転を行うように入力ボタンを押して命令できるようにすることが好ましい。
【0076】
これにより、冷衝撃運転が行われ、使用者によって定められた味がそのまま保管期間維持されることができる。
【0077】
前記保管モードは、第1保管温度に制御される第1保管モードと第2保管温度に制御される第2保管モードとからなり、第2保管温度は、第1保管温度よりも低いことがより好ましい。
【0078】
発酵モード後に第1保管モードで制御され、使用者によって第2保管モードへの切り替え命令が入力されると第2保管モードに切り替えることが好ましい。
【0079】
使用者が所定の入力ボタンを押すと、第2保管モードに切り替え、冷衝撃運転を一定の時間間隔で繰り返すことがより好ましい。すなわち、冷衝撃運転を使用者が選択できるようにする入力ボタンと、第1保管モードから第2保管モードへの切り替えを使用者が選択できる入力ボタンは、一体に備えることができる。
【0080】
したがって、一つのボタンを押すと、第1保管モードから第2保管モードへ切り替わり、冷衝撃運転が繰り返されることによって、使用者の選択した味がそのままより有効に維持される。また、この場合、使用者が入力ボタンを押した時点からキムチの味が維持されるようになる。
【0081】
冷衝撃運転において、冷衝撃温度に到達すると直ちに保管室の温度を上昇させて復帰させるように制御しても良い。または、冷衝撃温度に到達すると一定時間冷衝撃温度で維持されるようにした後、温度を上昇させて復帰させるように制御しても良い。したがって、冷衝撃が加えられる形態は、三角波形または四角波形のいずれかの形態になる。
【0082】
また、発酵モードから保管モードに切り替える時、または、第1保管モードから第2保管モードに切り替える時、その冷却速度は急速冷却区間を含むことが好ましい。
【0083】
急速冷却区間は、モード切り替えの平均冷却速度よりも早く冷却する区間をいう。
【0084】
例えば、13時間にわたって第1保管モードから第2保管モードで冷却された時、モード切り替え時の平均冷却速度は、(第1保管温度−第2保管温度)/13時間となる。急速冷却区間は、平均冷却速度よりも速い冷却速度で冷却する区間をいう。急速冷却区間は、毎時−4℃で降下する冷却速度を持つことが好ましい。
【0085】
前記のような急速冷却区間を有することによって、モード切り替えが速かにできるようにし、これにより、キムチの味をおいしい状態でより有効に保管可能になる。モード切り替え時間が長くなるほど、キムチの酸味が強くなる。そして、急速に冷却することによって冷却によるラクトバチルスの生長が抑制される。
【0086】
一方、保管モードの少なくとも一部区間と冷衝撃運転の少なくとも一部区間では、異なる色の光が照射されることが好ましい。
【0087】
保管モードでは黄色光を含んで照射され、冷衝撃運転時には緑色光を含んで照射されることが好ましい。
【0088】
黄色光と白色光が一緒に照射され、緑色光と白色光が一緒に照射されることがより好ましい。
【0089】
冷衝撃運転が始まる一定時間以前から、緑色光と白色光が一緒に照射されるようにすることが好ましい。
【0090】
また、モードを切り替える際、その切り替え時に照射される光は、切り替え前または切り替え後のモードで照射される光と色が異なることが好ましい。
【0091】
例えば、発酵モードから保管モードに切り替える時に照射される光は、発酵モードや保管モードで照射される光の色と違う。また、第1保管モードから第2保管モードに切り替える時にも、その照射される光は色が違う。
【0092】
モード切替時に、上記のような急速冷却区間を持つようにし、緑色光と白色光が照射されるようにすることが好ましい。
【0093】
一方、本発明による制御方法は、発酵モードを行う発酵モード段階と、保管モードを行う保管モード段階と、発酵モードまたは保管モードで保管室内に光を照射する光照射段階と、を含んで構成される。
【0094】
発酵モード段階は、未熟成のキムチを発酵して熟成させる段階である。使用者がキムチの味を選択することによって、発酵モードの運行条件が変わる。このような発酵モードは、キムチの種類によってその運行条件が変わっても良い。
【0095】
例えば、キムジャンキムチを選択すると、その味に合うように発酵モードが行われ、チョンガーキムチを選択すると、それに応じて設定された条件で発酵モードが行われる。
【0096】
所定の発酵モードが完了すると、キムチを長期保管するための保管モードに切り替わるが、保管モードは、発酵が抑制される状態にキムチを保管するモードである。保管モードの運転条件によってキムチ味は異なってくる。そして、保管モード時に、外部環境の変化によってもキムチの味はやや異なってくる。
【0097】
光照射段階は、発酵モードまたは保管モードにおいてキムチが入っている保管室内に光を照射する段階である。
【0098】
発酵モードと保管モードで照射される光の色が違うことが好ましい。
【0099】
本発明に係る制御方法は、前述した本発明によるキムチ冷蔵庫を制御する方法であって、この制御方法は、制御部のマイコンにプログラムとして設定できる。したがって、上記の制御方法に対する説明は、上記した本発明のキムチ冷蔵庫に対する説明に取って代わるものとする。
【発明の効果】
【0100】
本発明によれば、キムチに光を照射してラクトバチルスまたはリュコノストックの生長を調節しているため、キムチの味をより良くすることができる。
【0101】
なお、キムチ冷蔵庫の運転モードによって光の色を調節し、その効果をより上昇させることができる。
【0102】
なお、使用者の口に合うキムチの味となった時、所定の入力ボタンを押すと冷衝撃運転が始まり、その味が長く保持され、さらには保管期間の延長にも大きく寄与する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0103】
以下、本発明の目的が具体的に実現できる本発明の好適な実施例を、添付の図面を参照しつつ説明する。下記の説明において、同一の構成については、同一名称及び同一符号が使用され、その重複説明は省略するものとする。
【0104】
図2及び図3を参照して、本発明によるキムチ冷蔵庫の基本的な構成について説明する。
【0105】
本実施例によるキムチ冷蔵庫100は、基本的に、キムチを保管するキムチ保管室210,310と、キムチ保管室210,310に可視光線領域の光を照射する照射装置230,250、照射装置230,250の動作を使用者が入力するための入力装置410と、を備えて構成される。
【0106】
キムチ保管室210,310は、キムチを保管する収納空間で、本体壁と底面によって形成される。そして、本実施例では、図2に示すように、キムチ保管室210,310は、上部キムチ保管室210と下部キムチ保管室310であり、なお、上部に備えられたキムチ保管室210は左側と右側に区画され合計4個となる形態を例示している。これに限定されず、必要によって、下部キムチ保管室無しに、キムチ保管室が左側と右側にのみ区画された形態にしても良い。
【0107】
本実施例において上部キムチ保管室210は、上部においてヒンジによって本体に取り付けられた上部ドア270によって開閉されるように構成され、下部キムチ保管室310は、スライディング方式で開閉可能なように構成されている。
【0108】
一方、上部ドア270と下部ドア370の周縁には、ガスケット(図示せず)が設置され、キムチ保管室210,310と外部間における空気の流出入を防ぐことによって、キムチ保管室210,310が密閉されるように構成することが好ましい。
【0109】
そして、図2及び図3に示すように、キムチは、キムチ保管容器211,213,215,217,311に収納された状態でキムチ保管室210,310に保管されるのが一般的である。
【0110】
一方、キムチ保管容器211,213,215,217,311は、後述する照射装置230,250の光がよく透過できるように透明な材質からなる、または、少なくとも一定量の光が透過されうる半透明の材質からなることが好ましい。
【0111】
なお、キムチ保管容器211,213,215,217,311は、全体的には不透明な材質からなり、照射装置230,250からの光が透過する一部分のみ透明な材質からなるようにしても良い。
【0112】
照射装置230,250は、キムチ保管室210,310に光を照射する役割を果たす。
【0113】
照射装置230,250が上部と下部のそれぞれに備えられ、上部及び下部キムチ保管室210,310の両方に光を照射するようにしても良いが、本実施例では、図3に示すように、照射装置230,250が上部にのみ配備され、キムチ保管室210,310のうち、上部キムチ保管室210にのみ光を照射する形態にした。
【0114】
一方、前方に配置した照射装置230は、基板233、基板233上に設置される発光素子231、及び発光素子231への湿気の侵入を防ぎ発光素子231の損傷を防止する保護カバー235を備えて構成され、後方に配置した照射装置250も同様に構成される。
【0115】
また、保護カバー235は、発光素子から出る光が散乱して保管室内に均一に照射されるようにするウィンドの役割もする。
【0116】
発光素子231の種類に制限はないが、複数個の発光ダイオードを備えてなることが好ましい。発光ダイオードは、他の発光素子に比べて発熱が少なく、 効率が相対的に高いため、キムチ冷蔵庫100に好適に適用可能である。
【0117】
本実施例は、発光素子231を発光ダイオードで構成することによって、照射装置230,250による発熱を最小化して発光素子231による温度上昇を最小化し、他の照射装置に比べて低電力駆動を可能にしている。
【0118】
一方、照射装置230,330の配置位置に制限はない。すなわち、キムチ保管室210の上側または下側のいずれかに配置されても構わないが、上側に配置することが好ましい。
【0119】
本実施例では、図2及び図3に示すように、照射装置230,330は、左側と右側にそれぞれ配置され、左側と右側キムチ保管室210のそれぞれに光を照射する構成とした。なお、左側と右側に配置された照射装置230,250は、上部キムチ保管室210の上側の上部ドア270上に取り付けられ、キムチ保管室210内に保管される前方と後方のキムチ保管容器211,213に光を照射できるように、上部ドア270の前方と後方にそれぞれに配備される。
【0120】
一方、本実施例では、図3に示すように、キムチ保管容器211,213,215,217のうち、上部キムチ保管室210の上部に位置するキムチ保管容器211,213にのみ可視光線領域の光が照射されるとしたが、下部キムチ保管容器215,217にも多様な方式で光を照射するように別の照射装置をさらに備えても良い。
【0121】
入力装置410は、照射装置230,250の動作を選択し、選択された動作に対応して、照射する光の発光色を切り替える役割を担う。入力装置410の具体的な構成については、図6を参照して後述する。
【0122】
一方、説明されなかった図面符号500は、冷却装置の一部である圧縮機を表す。
【0123】
次に、図4及び図5を参照して、発光素子の上部ドア上における配置について説明する。
【0124】
図4は、発光素子の位置と配置に対する一例で、上部ドア270に備えられた照射装置230,250を、上部キムチ保管室210の内側から見た平面図である。図3に示すように、上部キムチ保管室210の上側に備えられた上部ドア270上の前方と後方にそれぞれ照射装置が備えられる。
【0125】
そして、前方に位置する照射装置230は、緑色、白色及び黄色の発光素子231G,231W,231Yが順に等間隔で一列に配置された合計9個の発光素子からなっている。また、後方に位置する照射装置250も同様に、緑色、白色及び黄色の発光素子251G,251W,251Yが順に等間隔で一列に配列される。
【0126】
上述したように、キムチの保管には、黄色と白色の組み合わせまたは藍色と白色の組み合わせが好ましく、このうち、本実施例では黄色と白色の組み合わせの場合について例示する。
【0127】
一方、発光素子の配置において、白色の発光素子231W,251Wはそれぞれ、緑色と黄色の発光素子間(231G,231Y)、(251G,251Y)に備えられることが好ましい。これは、白色の発光素子231W,251Wは、キムチの早期熟成モードや保管モードで共通して点灯する素子で、緑色や黄色の発光素子231G,231Y,251G,251Yと組み合わせて照射されるため、これらと隣接して配置された方がキムチに組み合わせた光を照射する上で有利となるためである。
【0128】
そして、発光素子は、保管された食品に光が均一に照射されるように、光の照射角を大きくすることが好ましい。これに加え、光の均一な照射のために、図4に示すように、発光素子は楕円形状にし、楕円の長軸は発光素子の配置方向と垂直な方向とすることが好ましい。
【0129】
図5は、照射装置の変形例を示す平面図で、ここでは、上部ドア570上に備えられる照射装置530,550が、緑色、白色及び黄色の発光素子(531G,531W,531Y)、(551G,551W,551Y)がそれぞれ順に一列に配置されたモジュール形態が左側と右側に配置され、それぞれ合計6個の素子からなる形態が例示されている。
【0130】
本変形例でも、上記の実施例と同様に、白色の光を照射する発光素子531W,551Wが緑色と黄色の発光素子間(531G,531Y)、(551G,551Y)に備えられている。
【0131】
次に、図6を参照して、本発明による選択装置の構成について説明する。
【0132】
本実施例において、入力装置410は、全般的なキムチ冷蔵庫の動作を入力する入力部である制御盤400内に配備される。
【0133】
入力装置410は、合計3個の入力ボタンからなり、具体的に、オフボタン411、発酵モード選択ボタン413、保管モード選択ボタン415から構成される。一方、図5では、入力手段をボタン411,413,415としたが、それ以外に他の形態にしても良い。
【0134】
オフボタン411は、照射装置230,250をオフする動作を選択する機能を担うもので、照射装置230,250の作動を中止させる時に選択する。
【0135】
発酵モード選択ボタン413は、キムチの発酵のための照射装置の動作を選択する役割を担うもので、選択ボタン413の選択によって、照射装置230,250は初期にリュコノストックの生長を促進させるために、保管されたキムチに緑色と白色を含む光を組み合わせて照射する。
【0136】
保管モード選択ボタン415は、キムチの長期保管のための照射装置230,250の動作を選択する役割を担うもので、選択ボタン415の選択によって、照射装置はラクトバチルスの生長を抑制するために、保管されたキムチに黄色と白色を含む光を組み合わせて照射する。
【0137】
また、入力装置410には、照射装置が作動中であることを外部に知らせるディスプレイ手段として発光ダイオード412,414が備えられている。
【0138】
発酵モードで照射装置が作動中の時には発光ダイオード412が点灯され、保管モードで照射装置が作動中の時には発光ダイオード414が点灯される。
【0139】
発光ダイオード412は、発酵モードで照射される光の色で点灯され、発光ダイオード414は、保管モードで照射される光の色で点灯されることが好ましい。
【0140】
このような発光ダイオード412,414は、一つに統合して構成しても良く、照射される光の色で点灯されるようにし、現在照射されている光の色を区分して知らせるように構成しても良い。例えば、黄色光が含まれて照射される場合には黄色光で点灯され、緑色光が含まれて照射される場合には緑色光で点灯される。
【0141】
一方、本発明者は、黄色と白色を含む光の組み合わせによる光を照射してラクトバチルスを最大限に抑制すると共に、発酵モードに適用される緑色と白色の組み合わせによる光を、黄色と白色の組み合わせによる光照射時間の1/7程度照射するとリュコノストックの保護に効果があるということを実験から証明した。
【0142】
したがって、保管モードで黄色と白色の組み合わせによる光、黄色と白色の組み合わせによる光を周期的に切り替えてキムチに照射することが、ラクトバチルスの抑制及びリュコノストックの保護の面で好ましい。
【0143】
図6では、入力装置410をボタンとしたが、回転する選択レバーを含め、その他様々な変形も可能である。
【0144】
本発明は上記のような入力装置410を備えることによって、使用者がモードによって異なる発光色の光を照射するように選択し、このような選択に対応して、照射装置230,250が照射する光の発光色を切り替えうるようになる。
【0145】
入力装置410は、照射装置の作動のためにのみ備えられても良く、キムチ冷蔵庫の運転モードも共に選択できるように備えられても良い。
【0146】
例えば、発酵モード選択ボタンが押されると、制御部は、発酵モードで運転するように冷却装置などを制御し、これと同時に、上述したように照射装置の作動を制御するように構成されることができる。したがって、使用者がモードを選択すると、そのモードによってキムチ冷蔵庫が運転され、同時に照射装置が作動されるように構成されることができる。このような構成は、保管モード選択ボタンに対しても同様に適用される。
【0147】
次に、図7及び図8を参照して、本発明の第2実施例について説明する。
【0148】
本実施例によるキムチ冷蔵庫600は、図7に示すように、大きく、冷蔵室700、上部キムチ保管室800、下部キムチ保管室900とで構成される。
【0149】
冷蔵室700は、冷蔵庫本体610に回転自在に取り付けられるドア770によって開閉され、上部と下部キムチ保管室800,900は、引出し式ドア870,970によって開閉される。そして、冷蔵室700は、キムチを保管する、または、必要によってその他野菜類や肉類などを保管する空間を提供する。
【0150】
一方、本実施例は、上下部キムチ保管室800,900のうち上部キムチ保管室800に照射装置830,850を適用するものとしたが、冷蔵室700や上部キムチ保管室800,900に照射装置を適用する構成も可能である。
【0151】
そして、本実施例は、上部キムチ保管室800の左側と右側にキムチ保管容器811,813を収納する構造となり、これにより、照射装置830,850も左側と右側にそれぞれ備えられる。図示してはいないが、照射装置830,850は、上記第1実施例と同様に、緑色、白色及び黄色の発光素子が一列に配置された形態で構成される。
【0152】
一方、照射装置830,850は、上部キムチ保管室800の前方上側に備えられ、上述したように、基板833、基板833上に設置される発光素子831、及び発光素子831への湿気の侵入を防いで発光素子831の損傷を防止する保護カバー835を備えてなる。そして、キムチ保管室800内部に光が均一に照射されるように、図8に示すように、発光素子831は、上部キムチ保管室800側に向かって一定角度傾いて配置される。
【0153】
そして、保護カバー835とキムチ保管容器811,813は、発光素子831によって照射される光が、保管されているキムチに円滑に伝達されるように、半透明または透明材質からなることが好ましい。
【0154】
冷蔵室ドア770の前面には、全般的なキムチ冷蔵庫600の動作を制御する制御盤640が備えられ、制御盤640上には、キムチの発酵度合を選択して照射装置830,850の動作を制御する入力装置650が備えられる。
【0155】
入力装置650の構成は、上述した第1実施例の図6と同一なので、その詳細は省略する。
【0156】
次に、本発明による食品保管容器の作動原理について説明する。
【0157】
まず、使用者は、キムチをキムチ保管容器に入れてキムチ保管室に保管する。そして、キムチ保管室に保管されたキムチには、白色の光を含む複数個の光が組み合わせられて照射される。
【0158】
具体的に、発酵モードではリュコノストックを最大限に増加させうる緑色と白色の光を組み合わせて照射し、保管モードではラクトバチルスの増加を最大限に抑制できる黄色または藍色のいずれかと白色の光を組み合わせて照射する。
【0159】
このような発光色の切り替えは、使用者が入力装置410のうち発酵または保管のいずれかを選択することによってなされる。
【0160】
以上では主としてキムチをキムチ冷蔵庫に適用した例について説明したが、本発明は、上述の実施例に限定されるものではなく、その他乳酸菌の含まれた多種多様の食品にも適用でき、キムチ冷蔵庫の他、キムチを保管する機能をもつ一般的な冷蔵庫や食品保管容器などの多様な製品にも適用可能である。
【0161】
したがって、本発明の属する技術分野における通常の知識を持つ者は、本発明の精神を逸脱しない範囲で変形が可能で、それらの変形は本発明の範囲に属する。
【0162】
一方、上述した実施例とは違い、キムチ冷蔵庫の運転モード及び照射装置が連動して自動で制御されても良い。すなわち、制御部は、冷却装置などを制御して発酵モードを行いながら緑色光と白色光が共に照射されるように、また、保管モードを行いながら黄色光または藍色光と白色光が共に照射されるように、照射装置を制御することができる。
【0163】
図9に示すように、本実施例では、使用者が特定の発酵モード及び保管モードを持つコースを選択すると、制御部は、まず、発酵モードを行いながら緑色光Gと白色光Wが照射されるように照射装置を制御する。
【0164】
発酵モードが完了すると、制御部は、保管モードに切り替わり、保管モードで黄色光Yと白色光Wが共に照射されるように照射装置を制御するようになる。
【0165】
また、本発明の他の実施例では、制御部は、保管モード中に冷衝撃運転を一定時間行い、この時、保管モードで照射される光の色と冷衝撃時に照射される光の色が異なるように照射装置を制御する。
【0166】
冷衝撃運転は、保管モードの保管温度よりも低い温度の冷衝撃温度で保管室を一定時間冷却する運転である。
【0167】
図10では、発酵モードが完了した後、保管モードで冷衝撃運転を一定の時間間隔で行う場合を示している。
【0168】
同図において、冷衝撃運転は、比較的短い時間、保管室の温度を保管温度よりも低い温度で冷却させることによってなされる。
【0169】
発酵モードでは緑色光Gと白色光Wが共に照射され、保管モードでは黄色光Yと白色光Wが共に照射される。
【0170】
ここで、冷衝撃運転時には、保管モードで照射された黄色光Yが消灯され緑色光Gが点灯されて、緑色光Gと白色光Wが共に照射される。
【0171】
そして、冷衝撃運転が終わり、再び保管モードの保管温度に復帰することによって、緑色光Gが消灯され黄色光Yが点灯されて、黄色光Yと白色光Wが再び共に照射される。
【0172】
そして、一定時間、上記のような冷衝撃運転及び照射装置の光色の切り替えが繰り返される。
【0173】
一方、図10に示すように、発酵モードから保管モードに切り替え(MC)する時、冷却速度は、モード切り替えの平均冷却速度1よりも速い急速冷却速度2,3で冷却される。急速冷却速度のうち1番目の冷却速度2は、毎時4℃で冷却される速度であることが好ましい。
【0174】
そして、このようにモードが切り替わる時、照射装置の光色は、黄色光Yと白色光Wに切り替わって照射される。しかし、これとは違い、このモード切替時の光色は、発酵モード時と同一であっても良い。この場合には、保管モードが行われながら黄色光Yと白色光Wに切り替わる。
【0175】
図11に、さらに他の実施例を示す。
【0176】
図11の実施例では、保管モードは第1保管モードと第2保管モードとからなる。第2保管モードは、第1保管モードよりも保管温度がより低い。第1保管温度は−1℃で、第2保管温度は−1.5℃であることが好ましい。
【0177】
本実施例でも、基本的に、保管モードでは黄色光Yと白色光Wが照射される。そして、発酵モードが完了すると、保管モードへの切り替え(MC1)が行われる。
【0178】
そして、冷衝撃運転時には、緑色光Gと白色光Wが照射される。同様に、冷衝撃運転は一定の間隔で繰り返される。このような冷衝撃運転の繰り返し周期は、好ましくは、8時間とする。なお、冷衝撃運転開始から保管温度に再び復帰するまでの時間は、15分程度が好ましい。
【0179】
本実施例では、冷衝撃運転が第2保管モードで行われ、第1保管モードでは行われない。
【0180】
そして、第1保管モードから第2保管モードに切り替わる時、その冷却は、モード切り替え(MC2)の平均冷却速度4よりも速い冷却速度5,6で冷却される。
【0181】
そして、このようにモード切り替え(MC2)する時、照射装置の光色は、緑色光Gと白色光Wに切り替わる。
【0182】
ここで、モードが切り替わると同時に冷衝撃運転を1回行い、その後は一定の間隔で繰り返し行う。
【0183】
また、本実施例では、キムチ冷蔵庫に所定の入力ボタン(図示せず)が備えられており、当該入力ボタンを使用者が押すと(図11において“使用者のボタン押圧”)、図示のように、第1保管モードから第2保管モードに切り替わり(MC2)、冷衝撃運転が開始する。
【0184】
キムチは発酵モードで適度に発酵された後、第1保管温度で冷却されて第1保管モードで保管されるが、この第1保管モードでもキムチは少しずつ味が変わる。この時、使用者が、キムチの味が自分の口に合うものと判断すると、所定の入力ボタンを押することができ、これによって第2保管モードに切り替わり冷衝撃運転が開始される。
【0185】
このように第2保管モードに切り替わり冷衝撃運転が行われることによって、使用者の選択した味は長期間変わらずに維持されるようになる。
【0186】
一方、図10及び図11では、冷衝撃運転が行われてから保管モードに復帰する形態が三角波の例を挙げた。ここで、制御部は、保管温度が冷衝撃温度に到達すると冷衝撃運転を中止し保管室の温度を上昇させるように冷却装置を制御する。
【0187】
図12及び図13には、冷衝撃運転の他の形態を示し、これは、冷衝撃温度に到達した後一定時間その温度に維持する場合である。本例では、冷衝撃運転が行われてから保管温度に復帰される形態は略四角波形の形態となる。
【0188】
また、図13では、冷衝撃運転を開始する一定の時間以前から、照射装置の光を、緑色光Gと白色光Wに切り替えている。黄色光Yと白色光Wを7時間程度照射し、緑色光Gと白色光Wを1時間程度照射することが好ましい。
【0189】
前述した例において時間や温度などに関する数値は、その効果と関連して多くの実験から得られた値である。
【0190】
図14は、保管モード進行中に庫内温度、すなわち、保管室内の温度が一定温度以上に上昇した場合に冷衝撃運転を行う過程を示す図である。
【0191】
同図に示すように、保管モードの進行中に、庫内の温度センサ(図示せず)を用いて、キムチが貯蔵された保管室内の温度を続けて検出する。
【0192】
そして、検出された庫内の温度は、マイコンで設定された温度と続けて比較される。
【0193】
その結果、測定された庫内の温度が、設定された温度以上になると、既に設定された保管温度よりも低い制御温度で一定時間冷却する冷衝撃運転を行う。
【0194】
冷衝撃運転が所定時間行われ、設定された運転時間に到達すると、制御温度は既に設定された保管温度に復元される。
【0195】
この時、冷衝撃運転中に温度センサを用いて検出した庫内の温度が冷衝撃運転制御温度、すなわち、冷衝撃温度に到達すると、冷衝撃運転を停止し保管モードに復帰させる。
【0196】
図15には、ドアが開閉された場合に行われる冷衝撃運転過程を示す。
【0197】
制御部は、保管モード進行中に続けて、キムチ冷蔵庫のドアが開閉されるか否かをドアセンサを用いて判断する。
【0198】
ドアセンサの信号からドアが開閉されたものと判断されると、既に設定された保管温度よりも低い制御温度で一定時間冷却する冷衝撃運転を行う。
【0199】
一方、冷衝撃運転が一定時間進行され、設定された運転時間に到達すると、制御温度は既に設定された保管温度に復元される。
【0200】
この時にも同様に、冷衝撃運転中に温度センサを用いて検出された庫内の温度が冷衝撃運転制御温度、すなわち、冷衝撃温度に到達すると、冷衝撃運転を停止し保管モードに復帰させる。
【0201】
上記の実施例の他にも当業者によって多様な多くの実施形態が具現可能で、それらもまた本発明の範ちゅうに属することは当然である。
【0202】
一方、図16には、保管モードにおける期間によるキムチの酸度を示す。酸度が増加すると酸味が強くなってキムチの味が悪くなるが、同図から、保管モードで冷衝撃運転のみを繰り返す場合よりも、それに加えて黄色光Yと白色光Wの照射を同時に行う場合において、キムチの酸度が著しく低くなることがわかった。
【0203】
また、図17には、従来の保管モードを使用した場合、保管モード時に冷衝撃運転を繰り返し行った場合、及びこの冷衝撃運転と共に黄色光Y及び白色光Wの照射を行った場合に対するキムチの保管期間をそれぞれ示す。
【0204】
図17は、酸度が0.8になるまで各場合に対して試験した結果で、従来の保管モードを使用した場合よりも、保管モード時に冷衝撃運転を繰り返し行った場合に、保管期間が1ケ月程度延びることが確認できた。そして、冷衝撃運転の繰り返しに加え、保管モードで黄色光Yと白色光Wを照射した場合、さらに1ケ月程度保管期間が延びることが確認できた。
【図面の簡単な説明】
【0205】
【図1】従来のキムチ冷蔵庫を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例によるキムチ冷蔵庫を示す斜視図である。
【図3】図2のキムチ冷蔵庫の構成を概略的に表す断面図である。
【図4】図2の照射装置を示す平面図である。
【図5】図2の照射装置の変形例を示す平面図である。
【図6】図2の選択装置を示す平面図である。
【図7】本発明の第2実施例によるキムチ冷蔵庫を示す斜視図である。
【図8】図7の一部断面図である。
【図9】本発明による運転コースの一実施例を示す図である。
【図10】本発明による運転コースの一実施例を示す図である。
【図11】本発明による運転コースの一実施例を示す図である。
【図12】冷衝撃運転の他の実施形態を示す図である。
【図13】冷衝撃運転の他の実施形態を示す図である。
【図14】保管室内の温度が一定温度以上に上昇した場合に、冷衝撃運転を行う過程を示すブロック図である。
【図15】ドアの開閉された場合に冷衝撃運転を行う過程を示す図である。
【図16】保管モードにおいて期間によるキムチの酸度を示す図である。
【図17】各場合別キムチの保管期間を示すグラフである。
【符号の説明】
【0206】
100 キムチ冷蔵庫
210 上部キムチ保管室
211 キムチ保管容器
213 キムチ保管容器
215 キムチ保管容器
217 キムチ保管容器
230 前方照射装置
231 発光素子
233 基板
235 保護カバー
250 後方照射装置
270 上部ドア
310 下部キムチ保管室
311 キムチ保管容器
370 下部ドア
400 制御盤
410 入力装置
500 圧縮機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者が所望の味を選択して入力できる入力部と、
キムチが保管された保管室を冷却させる冷却装置と、
前記保管室内に光を照射する照射装置と、
発酵モードと保管モードを行うために前記冷却装置を制御し、前記発酵モードまたは保管モード中に前記保管室内に光を照射するように前記照射装置を制御する制御部と、
を備えてなるキムチ冷蔵庫。
【請求項2】
前記照射装置は、少なくとも2つの異なる色光を照射するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載のキムチ冷蔵庫。
【請求項3】
前記照射装置は、藍色光、緑色光、黄色光のうち少なくともいずれか一つを含んで照射するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載のキムチ冷蔵庫。
【請求項4】
前記照射装置は、白色光を含み、前記緑色光と前記白色光を共に照射する、または、前記黄色光または藍色光と前記白色光を共に照射するように構成されることを特徴とする、請求項3に記載のキムチ冷蔵庫。
【請求項5】
前記照射装置は、発光ダイオードからなることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のキムチ冷蔵庫。
【請求項6】
前記照射装置は、緑色光発光ダイオード、黄色光発光ダイオード、前記緑色光と黄色光間の白色光発光ダイオードを備えてなることを特徴とする、請求項4に記載のキムチ冷蔵庫。
【請求項7】
前記照射装置は、キムチ冷蔵庫のモードによって異なる色の光を照射するように構成されることを特徴とする、請求項2に記載のキムチ冷蔵庫。
【請求項8】
前記照射装置は、発酵モードで前記緑色光と白色光を共に照射するように構成されることを特徴とする、請求項7に記載のキムチ冷蔵庫。
【請求項9】
前記照射装置は、保管モードで前記黄色光または前記藍色光と白色光を共に照射するように構成されることを特徴とする、請求項7または8に記載のキムチ冷蔵庫。
【請求項10】
使用者が所望の味を選択して入力できる入力部と、
少なくとも2つの異なる色の光を照射するように構成される照射装置と、
前記保管室を冷却させる冷却装置と、
保管モード進行中に保管温度よりも低い冷衝撃温度で冷却する冷衝撃運転を一定時間行うように前記冷却装置を制御するものの、前記保管モードの少なくとも一部と前記冷衝撃運転時の少なくとも一部にそれぞれ異なる色の光が照射されるように前記照射装置を制御する制御部と、
を備える、キムチ冷蔵庫。
【請求項11】
前記照射装置は、前記緑色光と黄色光を含み、前記制御部は、前記保管モードの少なくとも一部には前記黄色光を含んで照射し、前記冷衝撃運転時の少なくとも一部には前記緑色光を含んで照射するように制御することを特徴とする、請求項10に記載のキムチ冷蔵庫。
【請求項12】
前記照射装置は、前記白色光を含み、前記制御部は、前記保管モードの少なくとも一部には前記黄色光と白色光を共に照射し、前記冷衝撃運転時の少なくとも一部には前記緑色光と白色光を共に照射するように制御することを特徴とする、請求項11に記載のキムチ冷蔵庫。
【請求項13】
前記制御部は、前記冷衝撃運転が始まる一定時間以前から、前記緑色光と白色光を照射するように制御することを特徴とする、請求項12に記載のキムチ冷蔵庫。
【請求項14】
前記入力部には、使用者が前記冷衝撃運転の開始命令を入力できる入力手段をさらに備えることを特徴とする、請求項10乃至13のいずれか1項に記載のキムチ冷蔵庫。
【請求項15】
前記制御部は、
前記入力部によって冷衝撃運転の開始命令が入力されると、一定の時間間隔で前記冷衝撃運転を繰り返し行うことを特徴とする、請求項14に記載のキムチ冷蔵庫。
【請求項16】
前記制御部は、
前記保管室内の温度が前記冷衝撃温度に到達すると、前記冷衝撃運転を中止し前記保管室内の温度が上昇するように前記冷却装置を制御することを特徴とする、請求項10に記載のキムチ冷蔵庫。
【請求項17】
前記制御部は、
キムチを発酵させるための発酵モードから前記保管モードへモード切替するために庫内温度を前記保管温度に冷却し、前記モード切替時に照射される光の色と前記発酵モードまたは保管モード時に照射される光の色が異なるように前記照射装置を制御することを特徴とする、請求項10に記載のキムチ冷蔵庫。
【請求項18】
前記保管モードは、第1保管温度の第1保管モードと、前記第1保管温度よりも低い第2保管温度の第2保管モードとからなり、前記制御部は、前記第1保管モードから第2保管モードへモード切替するために前記第1保管温度から前記第2保管温度で冷却するように前記冷却装置を制御することを特徴とする、請求項10または17に記載のキムチ冷蔵庫。
【請求項19】
前記入力部は、前記第1保管モードから前記第2保管モードへの切替命令を使用者から受けるための入力手段をさらに備えることを特徴とする、請求項18に記載のキムチ冷蔵庫。
【請求項20】
前記制御部は、
前記第1保管モードから前記第2保管モードへのモード切替時に照射される光の色と、前記第1保管モードまたは第2保管モード時に照射される光の色が異なるように前記照射装置を制御することを特徴とする、請求項18に記載のキムチ冷蔵庫。
【請求項21】
前記制御部は、前記モード切替時にそのモード切替の平均冷却速度よりも早く冷却する急速冷却区間を少なくとも一つ有して冷却するように前記冷却装置を制御することを特徴とする、請求項17または18に記載のキムチ冷蔵庫。
【請求項22】
前記入力部には、前記照射装置の作動をオンまたはオフさせる入力手段をさらに備えることを特徴とする、請求項1または10に記載のキムチ冷蔵庫。
【請求項23】
前記照射装置が作動中であることを外部に表示するディスプレイ手段をさらに備えることを特徴とする、請求項1または10に記載のキムチ冷蔵庫。
【請求項24】
発酵モードを行う発酵モード段階と、
保管モードを行う保管モード段階と、
前記発酵モードまたは保管モードで保管室内に光を照射する光照射段階と、
を含む、キムチ冷蔵庫の制御方法。
【請求項25】
前記光照射段階は、
前記発酵モードと保管モードでそれぞれ異なる色の光を照射することを特徴とする、請求項24に記載のキムチ冷蔵庫の制御方法。
【請求項26】
前記光照射段階は、
前記発酵モードで前記緑色光を含んで照射し、前記保管モードで前記黄色光または藍色光を含んで照射することを特徴とする、請求項25に記載のキムチ冷蔵庫の制御方法。
【請求項27】
前記保管モードは、
第1保管温度の第1保管モードと、前記第1保管温度よりも低い第2保管温度の第2保管モードとからなることを特徴とする、請求項24に記載のキムチ冷蔵庫の制御方法。
【請求項28】
保管モード進行中に保管温度よりも低い冷衝撃温度で冷却する冷衝撃運転を一定時間行う冷衝撃運転段階をさらに含むことを特徴とする、請求項24または27に記載のキムチ冷蔵庫の制御方法。
【請求項29】
前記光照射段階は、
前記保管モードの少なくとも一部と前記冷衝撃運転時の少なくとも一部にそれぞれ異なる色の光を照射することを特徴とする、請求項28に記載のキムチ冷蔵庫の制御方法。
【請求項30】
前記光照射段階は、
前記保管モードの少なくとも一部には前記黄色光を含んで照射し、前記冷衝撃運転時の少なくとも一部には前記緑色光を含んで照射することを特徴とする、請求項29に記載のキムチ冷蔵庫の制御方法。
【請求項31】
前記光照射段階は、
前記保管モードの少なくとも一部には前記黄色光と白色光を照射し、前記冷衝撃運転時の少なくとも一部には前記緑色光と白色光を照射することを特徴とする、請求項30に記載のキムチ冷蔵庫の制御方法。
【請求項32】
前記光照射段階は、
前記冷衝撃運転が始まる一定時間以前から、前記緑色光と白色光を照射することを特徴とする、請求項31に記載のキムチ冷蔵庫の制御方法。
【請求項33】
前記保管室内の温度が前記冷衝撃温度に到達すると、前記冷衝撃運転を中止し前記保管室内の温度が上昇するようにする段階をさらに含むことを特徴とする、請求項29乃至31のいずれか1項に記載のキムチ冷蔵庫の制御方法。
【請求項34】
前記光照射段階は、
モード切替前または後のモードで照射する光の色と切替時に照射する光の色を別にして照射することを特徴とする、請求項24または27に記載のキムチ冷蔵庫の制御方法。
【請求項35】
前記モード切替時にそのモード切替の平均冷却速度よりも早く冷却する急速冷却区間を少なくとも一つ有して冷却することを特徴とする、請求項34に記載のキムチ冷蔵庫の制御方法。
【請求項36】
使用者から、第1保管モードから第2保管モーへの切替命令を受ける段階をさらに含むことを特徴とする、請求項27に記載のキムチ冷蔵庫の制御方法。
【請求項37】
使用者から、冷衝撃運転の開始命令を受ける段階をさらに含むことを特徴とする、請求項28に記載のキムチ冷蔵庫の制御方法。
【請求項38】
使用者から、冷衝撃運転開始命令が入力されると、前記冷衝撃運転段階を一定の時間間隔で繰り返し行うことを特徴とする、請求項37に記載のキムチ冷蔵庫の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2007−195554(P2007−195554A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−14911(P2007−14911)
【出願日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】