説明

キャビン式スピードスプレーヤ

【課題】 運転席に対する乗降性(アプローチ性)を高め、高齢者などであっても容易かつ迅速に乗降できるようにするとともに、実施の容易性及び低コスト性に寄与する。
【解決手段】 ボディ2の前部にキャビン部3を有し、このキャビン部3に、左右方向中央位置に配した運転席4,乗降用の開閉ドア5,乗降用のフロアステップ部6及び前輪11p,11qを覆う左右一対のタイヤハウス部7p,7qを備えるキャビン式スピードスプレーヤ1を構成するに際し、開閉ドア5の内面5iに接するフロアステップ部6の少なくとも一部6s及び開閉ドア5の内面5iに接するタイヤハウス部7の少なくとも一部7sに、外郭縁部6e,7eから所定幅Lc以上内側に窪ませた乗降用凹部8を設けるとともに、開閉ドア5の内面5iに、当該開閉ドア5を閉じた際に乗降用凹部8を閉鎖する閉鎖用凸部9を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボディの前部に、左右方向中央位置に配した運転席及び乗降用の開閉ドア等を備えるキャビン部を設けたキャビン式スピードスプレーヤに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、果樹園等の圃場で農薬散布を行うスピードスプレーヤは知られているが、特に、ボディの前部にキャビン部を有し、このキャビン部に、少なくとも、左右方向中央位置に配した運転席,乗降用の開閉ドア,乗降用のフロアステップ部及び前輪を覆う左右一対のタイヤハウス部を備えるキャビン式スピードスプレーヤも特許文献1などで知られており、同文献1には、キャビンを画成するカバーパネルの側面窓用開口部に、スライド式の可動窓用サッシが内側に傾斜せしめられて連結固定されたスピードスプレーヤ用キャビンが開示されている。
【0003】
また、この種のキャビン式スピードスプレーヤは、果樹園等の圃場内を走行するため、走行中にキャビン部ができるだけ樹木の枝に当たらないように、キャビン部の上端を構成するルーフパネル部の高さを低く設計するとともに、通常、左右の前輪がキャビン部の下方位置に配されることから、運転席を左右のタイヤハウス部間(キャビン部の左右方向中央位置)に設置したキャビン式スピードスプレーヤも特許文献2などで知られており、同文献2には、車体の前部に座席部分を有し、フロントホイールがデファレンシャル装置及びフロントアクスルを介して回転駆動せしめられる自走式作業車(キャビン式スピードスプレーヤ)が開示されている。
【特許文献1】特開2003−312247号公報
【特許文献2】特開2000−229523号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述した従来におけるキャビン式スピードスプレーヤは、次のような問題点があった。
【0005】
即ち、この種のスピードスプレーヤは作業車のカテゴリに属するため、通常、キャビン部の構造は乗用車等とは異なる設計がなされる。例えば、キャビン部に設置される着座シートは、運転席のみであり、設置される位置もキャビン部の左右方向中央位置になるため、付設する開閉ドアは左右の片側一カ所のみとなり、他側はボディと一体のボディパネルとなる。したがって、開閉ドア自体の剛性はさほど要求されず、しかも、全体の質感もさほど要求されないため、開閉ドアは、特許文献1のように、ドア本体の厚さが比較的薄く設計され、全体のパネル構造もシンプルとなる。なお、ドア本体の厚さは、通常、3〔cm〕程度である。
【0006】
このように、従来のキャビン式スピードスプレーヤは、ドア本体の厚さが比較的薄く、かつ運転席がキャビン部の左右方向中央位置に配されるため、開閉ドアを開いた乗降位置から運転席までの距離が長くなり、加えて、キャビン部を構成するルーフパネル部の高さが低いため、乗降時には乗降姿勢を低くせざるを得ないなど、運転席に対する乗降性(アプローチ性)に難があった。
【0007】
一方、スピードスプレーヤの乗降性については、上述したように作業車のカテゴリに属することから、十分な配慮がなされていないのが実情であるが、高齢化社会とともに、スピードスプレーヤの運転者が高齢者となることも少なくなく、運転席に対する乗降性(アプローチ性)の改善は無視できない重要な課題となっている。
【0008】
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決したキャビン式スピードスプレーヤの提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上述した課題を解決するため、ボディ2の前部にキャビン部3を有し、このキャビン部3に、少なくとも、左右方向中央位置に配した運転席4,乗降用の開閉ドア5,乗降用のフロアステップ部6及び前輪11p,11qを覆う左右一対のタイヤハウス部7p,7qを備えてなるキャビン式スピードスプレーヤ1を構成するに際して、開閉ドア5の内面5iに接するフロアステップ部6の少なくとも一部6s及び開閉ドア5の内面5iに接するタイヤハウス部7の少なくとも一部7sに、外郭縁部6e,7eから所定幅Lc以上内側に窪ませた乗降用凹部8を設けるとともに、開閉ドア5の内面5iに、当該開閉ドア5を閉じた際に乗降用凹部8を閉鎖する閉鎖用凸部9を設けたことを特徴とする。
【0010】
この場合、発明の好適な態様により、所定幅Lcは、開閉ドア5における閉鎖用凸部9以外のドア本体部5mの厚さ寸法Ldに対して二倍以上の寸法に設定することができる。また、閉塞用凸部9は、開閉ドア5に対して一体形成してもよいし、或いは開閉ドア5に対して別途の凸部形成部材9aを取付けて構成してもよい。
【発明の効果】
【0011】
このような構成を有する本発明に係るキャビン式スピードスプレーヤ1によれば、次のような顕著な効果を奏する。
【0012】
(1) フロアステップ部6の少なくとも一部6s及びタイヤハウス部7の少なくとも一部7sに、外郭縁部6e,7eから所定幅Lc以上内側に窪ませた乗降用凹部8を設けたため、開閉ドア5を開けて乗降する際の乗降位置をキャビン部3の内部側へ所定幅Lc以上オフセットさせることができ、運転席4に対する実質的なアプローチ距離Laを短くすることができる。したがって、運転席4に対する乗降性(アプローチ性)を高めることができ、高齢者などであっても容易かつ迅速に乗降することができる。
【0013】
(2) 乗降用凹部8は既設のフロアステップ部6及びタイヤハウス部7の形状的変更により実施できるとともに、閉塞用凸部9を開閉ドア5に追加して実施できるなど、実施の容易性及び低コスト性に優れる。
【0014】
(3) 好適な態様により、乗降用凹部8における内側に窪ませる所定幅Lcを、開閉ドア5における閉鎖用凸部9以外のドア本体部5mの厚さ寸法Ldに対して二倍以上の寸法に設定すれば、望ましい乗降性を確実に担保できる。
【0015】
(4) 好適な態様により、閉塞用凸部9を、開閉ドア5に対して一体形成すれば、開閉ドア5の実質的な厚さ(幅)を大きくできるため、開閉ドア5の内部を、例えば、収納部に利用できるなど、多機能性の向上に寄与できる。
【0016】
(5) 好適な態様により、閉塞用凸部9を、開閉ドア5に対して別途の凸部形成部材9aを取付けて構成すれば、開閉ドア5自体の新たな設計が不要となり、部品の共通化による実施の容易化及び低コスト化に寄与できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に、本発明に係る最良の実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
【0018】
最初に、本発明の理解を容易にするため、キャビン式スピードスプレーヤ1の概略構成について、図6〜図8を参照して説明する。
【0019】
スピードスプレーヤ1において、20はシャーシであり、このシャーシ20の前側に、左右一対の前輪11p,11qを備えるとともに、後側に、左右一対の後輪21p…を備える。前輪11p,11q及び後輪21p…は、シャーシ20に搭載されるエンジンにより四輪駆動される。また、シャーシ20上にはボディ2を配し、ボディ2の前部をキャビン部3として構成するとともに、後部を薬液タンク22t及びエンジンルーム22eとして構成する。さらに、エンジンルーム22eの後方には、噴霧ノズルを配した噴霧機構23及び送風ファンを配した送風機構24をそれぞれ搭載する。
【0020】
キャビン部3は、ボディ2を構成するキャビンパネル2pにより全体が覆われる。キャビンパネル2pは、キャビン部3の左側に配したサイドパネル部2pqを有し、このサイドパネル2pqはキャビンパネル2pに対して一体に構成するとともに、キャビン部3の右側にはヒンジ機構を介して開閉する開閉ドア5を付設する。一方、キャビン部3の内部には、図6に示すように、左右一対のタイヤハウス部7p,7qを有し、このタイヤハウス部7p,7qにより左右一対の前輪11p,11qが覆われる。また、タイヤハウス部7pと7q間、即ち、キャビン部3の左右方向中央位置には運転席4を設置する。さらに、タイヤハウス部7pの前方であって運転席4の右方には、このタイヤハウス部7pに連続する乗降用のフロアステップ部6を有する。その他、キャビン部3回りにおいて、2puは、キャビン部3の上端に配して上方を覆うルーフパネル部、25p,25qは前照灯、26p,26qはバックミラーをそれぞれ示す。
【0021】
次に、本実施形態に係るキャビン式スピードスプレーヤ1における主要部の構成について、図1〜図6を参照して具体的に説明する。
【0022】
上述したように、スピードスプレーヤ1のキャビン部3の内部には、右側の前輪11pを覆うタイヤハウス部7pを有するとともに、タイヤハウス部7pの前方には、このタイヤハウス部7pに対して形状的に連続するフロアステップ部6を有する。したがって、開閉ドア5を閉じた際には、開閉ドア5の内面5iが、フロアステップ部6の外郭縁部6e及びタイヤハウス部7の外郭縁部7eにそれぞれ圧接して隙間が遮蔽される基本構成を備えている。
【0023】
一方、このような基本構成に対して、本発明では、フロアステップ部6及びタイヤハウス部7p、更には開閉ドア5を対象とした改善を付加する。まず、図1(a)及び図3に示すように、開閉ドア5の内面5iに接するフロアステップ部6の少なくとも一部6s及び開閉ドア5の内面5iに接するタイヤハウス部7の少なくとも一部7sに、外郭縁部6e,7eから所定幅Lc以上内側に窪ませた乗降用凹部8を設ける。また、図3〜図5に示すように、フロアステップ部6及びタイヤハウス部7に対向する開閉ドア5の内面5iには、この開閉ドア5を閉じた際に乗降用凹部8を閉鎖する閉鎖用凸部9を設ける。
【0024】
図1に、本発明の改善形態を明示する。図1(b)は、従来のフロアステップ部6及びタイヤハウス部7の形状(構成)を示すとともに、図1(a)は、同図(b)に示したフロアステップ部6及びタイヤハウス部7に対して、本発明に従って乗降用凹部8を設けた形態を比較可能に示している。例示の形態は、フロアステップ部6の前端付近の一部を残し、その後側の一部6sを切欠くことにより、乗降用凹部8の前部を形成するとともに、タイヤハウス部7の後側の一部を残し、その前側の一部7sを切欠くことにより、乗降用凹部8の後部を形成したものであり、乗降用凹部8は平面視が台形状となる。
【0025】
また、乗降用凹部8において、外郭縁部6e,7eから内側に窪ませる所定幅Lcは、図3に示すように、開閉ドア5におけるドア本体5m(閉鎖用凸部9を除く)の厚さ寸法Ldに対して二倍以上の寸法に設定することが望ましい。この場合、ドア本体5mは、開閉ドア5における窓枠を除いた下部を想定している。通常、ドア本体5mの厚さ寸法Ldは、3〔cm〕程度であるため、所定幅Lcとしては、6〔cm〕以上の寸法を選定することができる。このように、内側に窪ませる所定幅Lcを、開閉ドア5における閉鎖用凸部9以外のドア本体部5mの厚さ寸法Ldに対して二倍以上の寸法に設定すれば、望ましい乗降性を確実に担保できる利点がある。
【0026】
他方、閉塞用凸部9は、図3に示すように、基本的には開閉ドア5の内面5iから突出するように形成し、乗降用凹部8を形状的に埋める形態となる。この場合、図4に示すように、開閉ドア5に対して一体形成してもよいし、図5に示すように、開閉ドア5に対して別途の凸部形成部材9aを取付けて構成してもよい。開閉ドア5に対して一体形成する場合(図4)には、閉塞用凸部9を一体形成した新たなインナパネル5piを使用するなど、開閉ドア5の全体を新たに設計する必要がある。しかし、この場合、開閉ドア5の実質的な厚さ(幅)を大きくできるため、例えば、開閉ドア5の内部に仕切プレート部31を取付けて収納部32を構成するなど、開閉ドア5の内部空間を有効利用でき、多機能性の向上に寄与できる利点がある。
【0027】
一方、開閉ドア5に対して別途の凸部形成部材9aを取付けて構成する場合(図5)には、従来の開閉ドア5rをそのまま利用することができる。即ち、この場合、ドア本体5mの厚さ寸法Ldは3〔cm〕程度であるため、閉塞用凸部9を象ったプレート状(或いはブロック状)の凸部形成部材9aを、開閉ドア5rの下端などに固定すればよい。このように、閉塞用凸部9を、開閉ドア5に対して別途の凸部形成部材9aを取付けて構成すれば、開閉ドア5自体の新たな設計が不要となり、部品の共通化による実施の容易化及び低コスト化に寄与できる利点がある。なお、各図中、35…は、密閉用のウェザーストリップを示している。
【0028】
次に、本実施形態に係るキャビン式スピードスプレーヤ1における主要部の作用(機能)について、各図を参照して説明する。
【0029】
今、開閉ドア5を閉じた場合を想定する。この場合、従来のスピードスプレーヤに対してキャビン部3の外観的な変更は生じない。一方、開閉ドア5を閉じることにより、閉塞用凸部9が乗降用凹部8に嵌合し、乗降用凹部8の縁部に固定したウェザーストリップ35…に閉塞用凸部9が圧接するとともに、乗降用凹部8を除くフロアステップ部6の外郭縁部6e及びタイヤハウス部7の外郭縁部7eも開閉ドア5の内面5iに圧接し、隙間が遮蔽されることによりキャビン部3が密閉される。なお、キャビン部3の内部は、従来のスピードスプレーヤに対して閉塞用凸部9の存在分だけ狭くなることになるが、閉塞用凸部9の存在は、開閉ドア5の窓(窓枠)に影響することがなく、また、運転席4がキャビン部3の左右方向中央位置に配されることから、運転者の運転性(視界)や居住性に影響することはない。
【0030】
他方、開閉ドア5を開いて運転者が乗降する場合を想定する。この場合、フロアステップ部6及びタイヤハウス部7には、図3に示すように、外郭縁部6e,7eから所定幅Lc以上内側に窪ませた乗降用凹部8を有するため、乗降する際の乗降位置をキャビン部3の内部側へ所定幅Lc以上オフセットさせることができる。即ち、図3に示すように、運転者Hhは、乗降用凹部8の内側まで進入することができ、運転席4に対する実質的なアプローチ距離Laを短くすることができる。
【0031】
したがって、本実施形態に係るキャビン式スピードスプレーヤ1によれば、運転席4がキャビン部3の左右方向中央位置に配され、かつキャビン部3を構成するルーフパネル部2puの高さが低い場合であっても、運転席4に対する乗降性(アプローチ性)を飛躍的に高めることができ、高齢者などであっても容易かつ迅速に乗降することができる。しかも、乗降用凹部8は既設のフロアステップ部6及びタイヤハウス部7の形状的変更により実施できるとともに、閉塞用凸部9を開閉ドア5に追加して実施できるため、実施の容易性及び低コスト性に優れている。
【0032】
以上、最良の実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,素材,数量,数値等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。
【0033】
例えば、乗降用の開閉ドア5は、左右の片側一カ所に設けた場合を示したが、左右の両側二カ所に設けた場合であってもよく、乗降用凹部8…及び閉塞用凸部9…がそれぞれ両側に設けられる。この場合、乗降用凹部8…及び閉塞用凸部9…は左右対称となる点を除き、基本的には同一構成により実施できる。また、乗降用凹部8は、開閉ドア5の内面5iに接するフロアステップ部6の少なくとも一部6s及び開閉ドア5の内面5iに接するタイヤハウス部7の少なくとも一部7sに設けた場合を示したが、キャビン部3の前後方向幅の寸法などに対応して、フロアステップ部6の全部,及び/又はタイヤハウス部7の全部に適用してもよい。さらに、所定幅Lcは、開閉ドア5における閉鎖用凸部9以外のドア本体部5mの厚さ寸法Ldに対して「二倍以上」の寸法に設定することが最適であるが、例えば、「1.5倍以上」の寸法であっても、その寸法の大きさに対応した効果を得れるため、必ずしも「二倍以上」の条件に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の最良の実施形態に係るキャビン式スピードスプレーヤの主要部を示す平面構成図及び主要部に対比して示す従来のキャビン式スピードスプレーヤの一部平面構成図、
【図2】本発明の最良の実施形態に係るキャビン式スピードスプレーヤの主要部を示す斜め背面方向斜視図
【図3】同キャビン式スピードスプレーヤの主要部の原理構成図、
【図4】同キャビン式スピードスプレーヤの主要部を構成する閉鎖用凸部の実施形態を説明するための一部断面構成図、
【図5】同キャビン式スピードスプレーヤの主要部を構成する閉鎖用凸部の他の実施形態を説明するための一部断面構成図、
【図6】同キャビン式スピードスプレーヤのキャビン部における内部構成の一部抽出して示す正面図、
【図7】同キャビン式スピードスプレーヤの外観正面図、
【図8】同キャビン式スピードスプレーヤの外観側面図、
【符号の説明】
【0035】
1:キャビン式スピードスプレーヤ,2:ボディ,3:キャビン部,4:運転席,5:開閉ドア,5i:開閉ドアの内面,5m:ドア本体部,6:フロアステップ部,6s:フロアステップ部の一部,6e:フロアステップ部の外郭縁部,7p:タイヤハウス部,7q:タイヤハウス部,7s:タイヤハウス部の一部,7e:タイヤハウス部の外郭縁部,8:乗降用凹部,9:閉鎖用凸部,9a:凸部形成部材,11p:前輪,11q:前輪,Lc:所定幅,Ld:ドア本体部の厚さ寸法

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボディの前部にキャビン部を有し、このキャビン部に、少なくとも、左右方向中央位置に配した運転席,乗降用の開閉ドア,乗降用のフロアステップ部及び前輪を覆う左右一対のタイヤハウス部を備えてなるキャビン式スピードスプレーヤにおいて、前記開閉ドアの内面に接する前記フロアステップ部の少なくとも一部及び前記開閉ドアの内面に接する前記タイヤハウス部の少なくとも一部に、外郭縁部から所定幅以上内側に窪ませた乗降用凹部を設けるとともに、前記開閉ドアの内面に、当該開閉ドアを閉じた際に前記乗降用凹部を閉鎖する閉鎖用凸部を設けたことを特徴とするキャビン式スピードスプレーヤ。
【請求項2】
前記所定幅は、前記開閉ドアにおける前記閉鎖用凸部以外のドア本体部の厚さ寸法に対して二倍以上の寸法に設定することを特徴とする請求項1記載のキャビン式スピードスプレーヤ。
【請求項3】
前記閉塞用凸部は、前記開閉ドアに対して一体形成することを特徴とする請求項1記載のキャビン式スピードスプレーヤ。
【請求項4】
前記閉塞用凸部は、前記開閉ドアに対して別途の凸部形成部材を取付けて構成することを特徴とする請求項1記載のキャビン式スピードスプレーヤ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2009−149217(P2009−149217A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−329664(P2007−329664)
【出願日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【出願人】(000186784)株式会社ショーシン (13)
【Fターム(参考)】