説明

キャリアアグリゲーション環境におけるセルの管理方法及び管理装置

【課題】キャリアアグリゲーション環境におけるセルの管理方法及び管理装置を提供する。
【解決手段】管理方法は、ユーザ設備によって測定した全基地局の全キャリア上の全セルでのチャネル品質パラメータ測定値を取得するステップAと、少なくともチャネル品質パラメータ測定値に対応するキャリア周波数に基づいて、チャネル品質パラメータ測定値に対応する補正量を特定し、上記補正量を利用して対応するチャネル品質パラメータ測定値を補正するステップBと、ただし、上記チャネル品質パラメータ測定値に対応するキャリア周波数が高いほど、上記チャネル品質パラメータ測定値に対応する補正量が大きくなり、補正後のチャネル品質パラメータ測定値から最大値を選択し、該最大値を有する補正後のチャネル品質パラメータ測定値に対応するセルを、上記ユーザ設備のプライマリセルに配置するステップCとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信システムに関し、特に、キャリアアグリゲーション環境におけるセルの管理方法及び管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP(3rd Generation Partnership Project)は、移動通信分野の重要な組織として、3G(The Third Generation)の標準化を大きく推進し、WCDMA(Wide Code Division Multiple Access)、HSDPA(High Speed Downlink Packet Access)、HSUPA(High Speed Uplink Packet Access)などを含む一連の通信システム規範を制定している。
【0003】
ブロードバンドアクセス技術の挑戦に対応し、日増しに成長する新型サービスの要求を満足するために、3GPPは2004年末、3G LTE(Long Term Evolution)技術の標準化を起動した。3GPPは2008年6月、LTE‐Aの技術要求報告を完成し、LTE‐Aの最小要求、即ち、下り方向ピーク速度:1Gbps、上り方向ピーク速度:500Mbps、上り方向ピーク周波数スペクトル利用率:15Mbps/HZ、下り方向ピーク周波数スペクトル利用率:30Mbps/HZを提起した。これらのパラメータは、ITUの最小技術要求指標より遥かに高く、明らかに優勢に立つ。
【0004】
LTE‐Aでは、連続的なキャリアアグリゲーション及び帯域内、帯域間の非連続的なキャリアアグリゲーションをサポートし、アグリゲート可能な最大帯域幅が100MHzに達することができる。LTE‐Aの商用初期にキャリアを効果的に利用し、即ちLTEユーザ設備がLTE‐Aシステムにアクセスできるように保証するには、各キャリアは、LTEと後方互換のキャリアに配置可能でなければならないが、LTE‐Aシステムのみに使用されるキャリアに設計されるのも除外できない。現在、3GPPは、通信業者の需要に応じて12種類のキャリアアグリゲーション応用シーンを識別したが、そのうちの4種類が近いうちの重要点としてそれぞれFDDとTDDの連続的と非連続的なキャリアアグリゲーションシーンに係る。LTE‐Aの研究段階において、キャリアアグリゲーションの関連研究は、連続的キャリアアグリゲーションの周波数スペクトル利用率向上、上下方向非対称のキャリアアグリゲーションシーンの制御チャネルの設計などに重点を持つ。
【0005】
LTE‐Aによる新周波数スペクトルへの要求を考慮し、通信業者は、後方互換性を考慮すると同時に、必ず新しい周波数レンジとラジオ周波数リンクの導入も考慮する。新しいラジオ周波数リンクと既存のラジオ周波数リンクとは互いに独立しているため、通信業者はネットワーク配置時により大きい柔軟性を有する。図1において、白い楕円形は既存のセルを示し、斜線が描かれた楕円形は、新しく導入されるセルを示す。導入される新セルの周波数が既存セルとは異なる場合、通信業者は、環境上の要求に応じて対応するアンテナを回転させ、元々あるネットワークのセルの境界に対して補償を行うことによって、より優れたスループットとネットワークカバレッジを取得する。キャリアアグリゲーションシステムにおいて、複数のコンポーネントキャリア間に端末に対してジョイントスケーリングの方式を採用すると、通常、理想的なシステム性能を取得できる。
【0006】
別の典型的な応用シーンとして、異種ネットワーク環境において、例えばピコセル(Picocell)、無線アクセスポイント(RRH)など、新しく配置されるカバレッジの小さい基地局は、伝統的なマクロ基地局とは異なる周波数又は周波数レンジを使用しマクロ基地局との間の接続及び情報の交換を通じて、同様にキャリアアグリゲーションを実現可能であり、システム容量を向上させることができる。
【0007】
勿論、キャリアアグリゲーションは、その他の数多くの応用シーンにおいても行なわれる。通信業者は、自分の需要に応じて、たとえば応用区域、ユーザ能力、基地局アンテナ配置などの要素を考慮して、異なる応用シーンを自主的に且つ柔軟に使用することができる。
【0008】
3GPP標準の規定により、ユーザ設備のコンポーネントキャリアは、プライマリコンポーネントキャリア(Primary Component Carrier)とセカンダリコンポーネントキャリア(Secondary Component Carrier)の二種類がある。対応的に、ユーザ設備がプライマリコンポーネントキャリア上に使用するセルは、プライマリセル(Primary Cell,PCell)と称され、セカンダリコンポーネントキャリア上に使用するセルは、セカンダリセル(Secondary Cell,SCell)と称される。一つのユーザ設備は、複数のセカンダリコンポーネントキャリア及びそれらに対応するセカンダリセルを同時に使用できるが、プライマリコンポーネントキャリア及びそれに対応するプライマリセルが一つでなければならない。キャリアアグリゲーションを行なうときに、絶対値方法と相対値方法の二種類の方法を使用してアグリゲーションの度合いを制御できる。絶対値方法を使用する場合、一つのプライマリセルを選定した後、セカンダリコンポーネントキャリア上の候補セカンダリセル/セカンダリセルのチャネル品質パラメータの絶対値のみに基づいて、候補セカンダリセル/セカンダリセルを追加/削除する必要があるか決定する。相対値方法を使用する場合、一つのプライマリセルを選定した後、プライマリセルと候補セカンダリセル/セカンダリセルのチャネル品質パラメータとの相対関係を比較する必要があり、この相対関係に基づいて、候補セカンダリセル/セカンダリセルを追加/削除する必要があるか決定する。
【0009】
しかし、上記方法において、コンポーネントキャリアの選択は、チャネル品質の要素しか考慮されておらず、ユーザの体験速度を向上させるには更に最適化することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、キャリアアグリゲーション環境におけるセルの管理方法及び管理装置を提供し、キャリアアグリゲーション環境におけるユーザの体験速度を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を実現するために、本発明の実施例は、キャリアアグリゲーション環境におけるセルの管理方法を提供する。
【0012】
キャリアアグリゲーション環境におけるセルの管理方法において、ユーザ設備によって測定した全基地局の全キャリア上の全セルでのチャネル品質パラメータ測定値を取得するステップAと、少なくともチャネル品質パラメータ測定値に対応するキャリア周波数に基づいて、チャネル品質パラメータ測定値に対応する補正量を特定し、上記補正量を利用して対応するチャネル品質パラメータ測定値を補正するステップBと、ただし、上記チャネル品質パラメータ測定値に対応するキャリア周波数が高いほど、上記チャネル品質パラメータ測定値に対応する補正量が大きくなり、補正後のチャネル品質パラメータ測定値から最大値を選択し、該最大値を有する補正後のチャネル品質パラメータ測定値に対応するセルを、上記ユーザ設備のプライマリセルに配置するステップCと、を含む。
【0013】
上記管理方法のステップBにおいて、チャネル品質パラメータ測定値に対応するキャリア周波数とチャネル品質パラメータ測定値に対応するセル負荷とに基づいて、上記補正量を特定し、上記補正量を利用して対応するチャネル品質パラメータ測定値を補正し、ただし、上記チャネル品質パラメータ測定値に対応するセル負荷が小さいほど、上記チャネル品質パラメータ測定値に対応する補正量が大きくなる。
【0014】
上記管理方法は、セカンダリセル候補集合を取得するステップDと、ただし、上記セカンダリセル候補集合における全セルが上記プライマリセルとは同一の基地局に属し、且つ上記セカンダリセル候補集合における各セルの補正後のチャネル品質パラメータ測定値と加入閾値との和が、プライマリセルに対応する補正後のチャネル品質パラメータ測定値以上であり、各キャリアに対応するセルにおいて、補正後のチャネル品質パラメータ測定値が最大のセルのみを保留するようにセカンダリセル候補集合に対して削除操作を実行するステップEと、上記削除操作実行後のセカンダリセル候補集合におけるセルの一部又はすべてを上記ユーザ設備のセカンダリセルに配置するステップFと、を更に含む。
【0015】
上記管理方法は、ユーザ設備の既存セカンダリセルの補正後のチャネル品質パラメータ測定値と削除閾値との和が、プライマリセルの補正後のチャネル品質パラメータ測定値より小さいか否かを判断するステップGと、ユーザ設備の既存セカンダリセルの補正後のチャネル品質パラメータ測定値と削除閾値との和が、プライマリセルに対応する補正後のチャネル品質パラメータ測定値より小さい場合、上記既存セカンダリセルを上記ユーザ設備のセカンダリセルとしないように削除操作を実行するステップHと、を更に含む。
【0016】
上記管理方法のステップDにおいて、上記加入閾値は、サービス基地局の負荷によって定められ、サービス基地局の負荷が大きいほど、上記加入閾値が小さくなる。
【0017】
上記管理方法のステップHにおいて、上記削除閾値は、サービス基地局の負荷によって定められ、サービス基地局の負荷が大きいほど、上記削除閾値が大きくなる。
【0018】
上記目的を実現するために、本発明の実施例は、キャリアアグリゲーション環境におけるセルの管理装置を更に提供する。
【0019】
該管理装置は、ユーザ設備によって測定した全基地局の全キャリア上の全セルでのチャネル品質パラメータ測定値を取得する測定値取得モジュールと、少なくともチャネル品質パラメータ測定値に対応するキャリア周波数に基づいて、チャネル品質パラメータ測定値に対応する補正量を特定し、上記補正量を利用して対応するチャネル品質パラメータ測定値を補正する補正モジュールと、ただし、上記チャネル品質パラメータ測定値に対応するキャリア周波数が高いほど、上記チャネル品質パラメータ測定値に対応する補正量が大きくなり、補正後のチャネル品質パラメータ測定値から最大値を選択し、該最大値を有する補正後のチャネル品質パラメータ測定値に対応するセルを、上記ユーザ設備のプライマリセルに配置する第1配置モジュールと、を含む。
【0020】
上記管理装置の上記補正モジュールは、チャネル品質パラメータ測定値に対応するキャリア周波数とチャネル品質パラメータ測定値に対応するセル負荷とに基づいて、チャネル品質パラメータ測定値に対応する上記補正量を特定し、上記補正量を利用して対応するチャネル品質パラメータ測定値を補正し、ただし、上記チャネル品質パラメータ測定値に対応するセル負荷が小さいほど、上記チャネル品質パラメータ測定値に対応する補正量が大きくなる。
【0021】
上記管理装置は、セカンダリセル候補集合を取得する集合取得モジュールと、ただし、上記セカンダリセル候補集合における全セルが上記プライマリセルとは同一の基地局に属し、且つ上記セカンダリセル候補集合における各セルの補正後のチャネル品質パラメータ測定値と加入閾値との和が、プライマリセルに対応する補正後のチャネル品質パラメータ測定値以上であり、各キャリアに対応するセルにおいて、補正後のチャネル品質パラメータ測定値が最大のセルのみを保留するようにセカンダリセル候補集合に対して削除操作を実行する第1削除モジュールと、上記削除操作実行後のセカンダリセル候補集合におけるセルの一部又はすべてを上記ユーザ設備のセカンダリセルに配置する第2配置モジュールと、を更に含む。
【0022】
上記管理装置は、ユーザ設備の既存セカンダリセルの補正後のチャネル品質パラメータ測定値と削除閾値との和が、プライマリセルの補正後のチャネル品質パラメータ測定値より小さいか否かを判断する判断モジュールと、ユーザ設備の既存セカンダリセルの補正後のチャネル品質パラメータ測定値と削除閾値との和が、プライマリセルに対応する補正後のチャネル品質パラメータ測定値より小さい場合、上記既存セカンダリセルを上記ユーザ設備のセカンダリセルとしないように削除操作を実行する第2削除モジュールと、を更に含む。
【0023】
上記管理装置において、上記加入閾値は、サービス基地局の負荷によって定められ、サービス基地局の負荷が大きいほど、上記加入閾値が小さくなる。
【0024】
上記管理装置において、上記削除閾値は、サービス基地局の負荷によって定められ、サービス基地局の負荷が大きいほど、上記削除閾値が大きくなる。
【発明の効果】
【0025】
本発明の実施例に拠れば、下記のような有益な効果を奏する。
【0026】
本発明の実施例は、周波数、又は、周波数及び負荷に関する要素を通してチャネル品質パラメータ測定値を補正し、補正後の測定値を利用してプライマリセルの配置を行なうとともに、負荷に応じてセカンダリセルの選択/削除の閾値を調整することにより、キャリアアグリゲーション環境におけるユーザの体験速度を向上させるだけではなく、各セル間の負荷のバランスが図れている。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】従来技術におけるキャリアアグリゲーションシステムの応用シーンを示す。
【図2】図1におけるキャリアアグリゲーションシステムの分解図を示す。
【図3】本発明の実施例におけるキャリアアグリゲーション環境でのセル管理方法の流れを示す。
【図4】本発明の実施例の方法でのシミュレーション結果を示す。
【図5】本発明の実施例の方法でのシミュレーション結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の実施例において、チャネル品質パラメータに影響を与える補正量に基づいてチャネル品質パラメータを補正し、補正後のチャネル品質パラメータに基づいてコンポーネントキャリアを選択し、キャリアアグリゲーション環境におけるユーザ体験速度を向上させる。
【0029】
図3に示すように、本発明の実施例におけるキャリアアグリゲーション環境でのセル管理方法は、下記のステップ31、ステップ32及びステップ33を含む。
【0030】
ステップ31において、ネットワーク側は、上記ユーザ設備によって測定した全基地局の全キャリア上の全セルでのチャネル品質パラメータ測定値を取得する。
【0031】
キャリアアグリゲーションシステムにおいて、ユーザ設備が測定したいずれのセルのチャネル品質パラメータは、いずれの基地局のいずれのキャリア上のいずれのセルに一対一に対応し、即ち、一つのチャネル品質パラメータが一つの基地局、一つのキャリア、一つのセルに一義的に対応する。図1を例とし、図1に示すキャリアアグリゲーションシステムをキャリアと基地局で分解すると、図2に示す分解図を得る。図2は、基地局1〜3がそれぞれキャリアCC1、CC2においてキャリアアグリゲーションを行なうことを示し、各基地局が各キャリアにおいて三つのセルを有し、上記チャネル品質パラメータ測定値とは、ユーザ設備によって測定したそのうちのいずれのセルのチャネル品質パラメータであり、ステップ32において、少なくともチャネル品質パラメータ測定値に対応するキャリア周波数に基づいて、チャネル品質パラメータ測定値に対応する補正量を特定し、上記補正量を利用して対応するチャネル品質パラメータ測定値を補正し、上記チャネル品質パラメータ測定値に対応するキャリア周波数が高いほど、上記チャネル品質パラメータ測定値に対応する補正量が大きくなる。
【0032】
ステップ33において、補正後のチャネル品質パラメータ測定値から最大値を選択し、該最大値を有する補正後のチャネル品質パラメータ測定値に対応するセルを、上記ユーザ設備のプライマリセルに配置する。
【0033】
本発明の具体的な実施例において、該チャネル品質パラメータは、参考信号受信パワーRSRP(Reference Signal Receiving Power)である。
【0034】
本発明の具体的な実施例において、チャネル品質パラメータ測定値に対応するキャリア周波数のみに基づいて、チャネル品質パラメータ測定値に対応する補正量を特定することができる。下記のように説明する。
【0035】
予めキャリア周波数と補正量とを関連付けてその対応関係を保存する。キャリア周波数がそれぞれ800MHz、2GHz、3.5GHzであることを例とすると、キャリア周波数と補正量との対応関係は、下記のように示される。

【0036】
上記テーブルにおいて、offset00 <offset10 <offset20の関係を有し、即ち、キャリア周波数が高いほど、対応する補正量も大きくなる。
【0037】
キャリア周波数がそれぞれ800MHz、2GHzであることを例とする。ユーザ設備によって下記のようなRSRP値を測定したとする。
RSRP11:ユーザ設備によって測定した基地局1のキャリア1(800MHz)上のセルのチャネル品質パラメータ測定値
RSRP12:ユーザ設備によって測定した基地局1のキャリア2(2GHz)上のセルのチャネル品質パラメータ測定値
RSRP21:ユーザ設備によって測定した基地局2のキャリア1(800MHz)上のセルのチャネル品質パラメータ測定値
RSRP22:ユーザ設備によって測定した基地局2のキャリア2(2GHz)上のセルのチャネル品質パラメータ測定値
RSRP31:ユーザ設備によって測定した基地局3のキャリア1(800MHz)上のセルのチャネル品質パラメータ測定値
RSRP32:ユーザ設備によって測定した基地局3のキャリア2(2GHz)上のセルのチャネル品質パラメータ測定値
【0038】
従来技術の内容を利用すれば、ネットワーク側設備が直接的にRSRP11、RSRP12、…、RSRP32を比較し、RSRP11〜RSRP32のうちの最大値に対応するセルをユーザ設備のプライマリセルに配置する。
【0039】
しかし、上記の技術案では、RSRPそのもののみが考慮されており、ほかの要素が考慮されていない。しかし、本発明の具体的な実施例において、RSRP11、RSRP12、…、RSRP32の一連の測定値を得た後、キャリア周波数に基づいて測定値を補正する。補正後のRSRP測定値は、下記のようになる。
RSRP11+ offset00、RSRP12+ offset10、RSRP21+ offset00、RSRP22+ offset10、RSRP31+ offset00、RSRP32+ offset10
【0040】
それから、補正後のRSRP測定値シーケンスから最大値を選択し、たとえばRSRP22+ offset10である場合、RSRP22に対応するセル(基地局2のキャリア2上のセル)をプライマリセルに配置する。
【0041】
図1に示すキャリアアグリゲーションシステムにおいて、RSRP測定値のみを考慮してプライマリセルを決定する場合、次のようなことが生じうる。大量の端末があるセルAのRSRPが別のセルBのRSRPより大きいと発見すると、実際のRSRPの差が小さいにかかわらず、これらの端末が該セルAのキャリアをプライマリコンポーネントキャリアとして選択する。即ち、大量の端末がセルAのキャリアにアクセスし、セルAの負荷が大きくなる一方、セルBのキャリアにアクセスする端末がなく、負荷が小さい。このようなことを避けるために、本発明の具体的な実施例において、下記のようにステップ32を実行する。
【0042】
チャネル品質パラメータ測定値に対応するキャリア周波数とチャネル品質パラメータ測定値に対応するセル負荷とに基づいて、チャネル品質パラメータ測定値に対応する補正量を特定し、上記補正量を利用して対応するチャネル品質パラメータ測定値を補正し、上記チャネル品質パラメータ測定値に対応するキャリア周波数が大きいほど、上記チャネル品質パラメータ測定値に対応する補正量が大きくなり、上記チャネル品質パラメータ測定値に対応するセル負荷が小さいほど、上記チャネル品質パラメータ測定値に対応する補正量が大きくなり、上記の方式により、負荷の小さいセルのキャリアが端末によってプライマリコンポーネントキャリアに選択される可能性を大きくし、セルの負荷のバランスが図れている。
【0043】
下記のように詳しく説明する。
【0044】
予めキャリア周波数、セル負荷及び補正量を関連付けてその対応関係を保存する。キャリア周波数がそれぞれ800MHz、2GHzであることをを例とすると、対応関係は、下記のように示される。

【0045】
上記の対応関係では、基地局の負荷を四つのレベルに分けているが、勿論、より精確に制御するために、基地局の負荷をより多くのレベルに分けることができる。
【0046】
上記テーブルにおいて、下記の関係を有する。
offset00 <offset10 <offset20、offset01 <offset11 <offset21、offset02 <offset12 <offset22、offset03 <offset13 <offset23
offset00 <offset01 <offset02<offset03、offset10 <offset11 <offset12<offset13、offset20 <offset21 <offset22<offset23
【0047】
キャリア周波数がそれぞれ800MHz、2GHzであることを例とする。ユーザ設備によって下記のようなRSRP値を測定したとする。
RSRP11:ユーザ設備によって測定した基地局1のキャリア1(800MHz)上のセルのチャネル品質パラメータ測定値
RSRP12:ユーザ設備によって測定した基地局1のキャリア2(2GHz)上のセルのチャネル品質パラメータ測定値
RSRP21:ユーザ設備によって測定した基地局2のキャリア1(800MHz)上のセルのチャネル品質パラメータ測定値
RSRP22:ユーザ設備によって測定した基地局2のキャリア2(2GHz)上のセルのチャネル品質パラメータ測定値
RSRP31:ユーザ設備によって測定した基地局3のキャリア1(800MHz)上のセルのチャネル品質パラメータ測定値
RSRP32:ユーザ設備によって測定した基地局3のキャリア2(2GHz)上のセルのチャネル品質パラメータ測定値
【0048】
従来技術の内容を利用すれば、ネットワーク側設備が直接的にRSRP11、RSRP12、…、RSRP32を比較し、RSRP11〜RSRP32のうちの最大値に対応するセルをユーザ設備のプライマリセルに配置する。
【0049】
しかし、上記の技術案では、RSRPそのもののみが考慮されており、ほかの要素が考慮されていない。しかし、本発明の具体的な実施例において、RSRP11、RSRP12、…、RSRP32の一連の測定値を得た後、キャリア周波数と負荷に基づいて測定値を補正する。RSRP11、RSRP12、…、RSRP32に対応するセル負荷がそれぞれ25%、35%、45%、55%、65%、75%、85%である場合、補正後のRSRP測定値は、下記のようになる。
RSRP11+ offset00、RSRP12+ offset11、RSRP21+ offset01、RSRP22+ offset12、RSRP31+ offset03、RSRP32+ offset13
【0050】
それから、補正後のRSRP測定値シーケンスから最大値を選択し、たとえばRSRP22+ offset12である場合、RSRP22に対応するセル(基地局2のキャリア2上のセル)をプライマリセルに配置する。
【0051】
上記の方式により、負荷の小さいセルのキャリアが端末によってプライマリコンポーネントキャリアに選択される可能性を大きくし、セルの負荷のバランスが図れるとともに、ユーザの体験速度を向上させることもできる。
【0052】
プライマリセルを選択した後、引き続きセカンダリセルを選択する必要がある。本発明の具体的な実施例において、従来の方法に従い、補正後のチャネル品質パラメータ測定値を使用してセカンダリセルを選択することができる。
【0053】
相対値方法を採用する場合、セカンダリセルを取得するには閾値を設置する必要がある。具体的に下記のステップが含まれる。
【0054】
1.セカンダリセル候補集合を取得する。上記セカンダリセル候補集合における全セルが上記プライマリセルとはいずれもサービス基地局に属し、且つ上記セカンダリセル候補集合における各セルの補正後のチャネル品質パラメータ測定値と加入閾値との和が、プライマリセルに対応する補正後のチャネル品質パラメータ測定値以上である。
【0055】
2.各コンポーネントキャリアに対応するセルのうち、補正後のチャネル品質パラメータ測定値が最大のセルのみを保留するようにセカンダリセル候補集合に対して削除操作を実行する。
【0056】
3.上記削除操作実行後のセカンダリセル候補集合におけるセルの一部又はすべてを上記ユーザ設備のセカンダリセルに配置する。
【0057】
相対値方法を採用する場合、セカンダリセルを削除するには別の閾値を設置する必要がある。具体的に下記のステップが含まれる。
【0058】
1.ユーザ設備の既存セカンダリセルの補正後のチャネル品質パラメータ測定値と削除閾値との和がプライマリセルに対応する補正後のチャネル品質パラメータ測定値より小さいか否かを判断する。
【0059】
2.ユーザ設備の既存セカンダリセルの補正後のチャネル品質パラメータ測定値と削除閾値との和がプライマリセルに対応する補正後のチャネル品質パラメータ測定値より小さい場合、上記ユーザ設備のセカンダリセルに上記既存セカンダリセルを配置しないように削除操作を実行する。
【0060】
本発明の具体的な実施例において、負荷のバランスを保証するために、基地局の負荷を考慮すべきである。基地局の負荷が比較的に大きい場合、なるべくユーザ設備により多くのセカンダリセルを配置するべきであり、及び/又は、ユーザ設備の既存のセカンダリセルの削除数をなるべく少なくするべきである。勿論、基地局の負荷が比較的に小さい場合、ユーザ設備に少なめのセカンダリセルを配置してもよく、及び/又は、ユーザ設備の既存のセカンダリセルの削除数を多めにしてもよい。上記の理由に基づき、本発明の具体的な実施例において、セカンダリセル候補集合を取得する際に、更にサービス基地局の負荷に基づいて上記加入閾値を特定し、サービス基地局の負荷が大きいほど、上記加入閾値が小さくなり、既存セカンダリセルの補正後のチャネル品質パラメータ測定値と削除閾値との和がプライマリセルに対応する補正後のチャネル品質パラメータ測定値より小さいか否かを判断する際に、更にサービス基地局の負荷に基づいて上記削除閾値を特定し、サービス基地局の負荷が大きいほど、上記削除閾値が大きくなる。
【0061】
本発明の実施例におけるキャリアアグリゲーション環境でのセル管理装置において、下記の測定値取得モジュール、補正モジュール、及び第1配置モジュールを含む。
【0062】
測定値取得モジュールは、ユーザ設備によって測定した全基地局の全キャリア上の全セルでのチャネル品質パラメータ測定値を取得する。
【0063】
補正モジュールは、少なくともチャネル品質パラメータ測定値に対応するキャリア周波数に基づいて、チャネル品質パラメータ測定値に対応する補正量を特定し、上記補正量を利用して対応するチャネル品質パラメータ測定値を補正する。上記チャネル品質パラメータ測定値に対応するキャリア周波数が高いほど、上記チャネル品質パラメータ測定値に対応する補正量が大きくなる。
【0064】
第1配置モジュールは、補正後のチャネル品質パラメータ測定値から最大値を選択し、該最大値を有する補正後のチャネル品質パラメータ測定値に対応するセルを、上記ユーザ設備のプライマリセルに配置する。
【0065】
ただし、上記補正モジュールは、チャネル品質パラメータ測定値に対応するキャリア周波数とチャネル品質パラメータ測定値に対応するセル負荷とに基づいて、チャネル品質パラメータ測定値に対応する上記補正量を特定し、上記補正量を利用して対応するチャネル品質パラメータ測定値を補正し、上記チャネル品質パラメータ測定値に対応するセル負荷が小さいほど、上記チャネル品質パラメータ測定値に対応する補正量が大きくなる。
【0066】
上記管理装置は、下記の集合取得モジュール、第1削除モジュール及び第2配置モジュールを更に含む。
【0067】
集合取得モジュールは、セカンダリセル候補集合を取得するが、上記セカンダリセル候補集合における全セルが上記プライマリセルとは同一の基地局に属し、且つ上記セカンダリセル候補集合における各セルの補正後のチャネル品質パラメータ測定値と加入閾値との和が、プライマリセルに対応する補正後のチャネル品質パラメータ測定値以上である。
【0068】
第1削除モジュールは、各キャリアに対応するセルにおいて、補正後のチャネル品質パラメータ測定値が最大のセルのみを保留するようにセカンダリセル候補集合に対して削除操作を実行する。
【0069】
第2配置モジュールは、上記削除操作実行後のセカンダリセル候補集合におけるセルの一部又はすべてを上記ユーザ設備のセカンダリセルに配置する。
【0070】
上記の管理装置は、下記の判断モジュール及び第2削除モジュールを更に含む。
【0071】
判断モジュールは、ユーザ設備の既存セカンダリセルの補正後のチャネル品質パラメータ測定値と削除閾値との和がプライマリセルの補正後のチャネル品質パラメータ測定値より小さいか否かを判断する。
【0072】
第2削除モジュールは、ユーザ設備の既存セカンダリセルの補正後のチャネル品質パラメータ測定値と削除閾値との和がプライマリセルに対応する補正後のチャネル品質パラメータ測定値より小さい場合、上記ユーザ設備のセカンダリセルに上記既存セカンダリセルを配置しないように削除操作を実行する。
【0073】
上記加入閾値は、サービス基地局の負荷によって定められ、サービス基地局の負荷が大きいほど、上記加入閾値が小さくなる。
【0074】
上記削除閾値は、サービス基地局の負荷によって定められ、サービス基地局の負荷が大きいほど、上記削除閾値が大きくなる。
【0075】
本発明の具体的な実施例において、チャネル品質パラメータ測定値の補正量及び異なる負荷での加入閾値と削除閾値に係わるが、該補正量と閾値は、いずれも多種類の方式を通して予め取得して保存することができ、使用過程において直接的に検索して使用すればよい。以下、補正量の取得を例として詳しく説明する。
【0076】
<取得方式一:外層循環法>
基地局の投入使用時に、体験速度に対するユーザからのフィードバック、及び現在の周波数点、負荷などの情報に基づいて、初期設定のパラメータに対して適応な調整を行い、取得した最適値を保存して将来の使用に供する。
【0077】
ユーザからフィードバックされた体験速度が低下することを発見すると、以前の補正量を補正して、逆の方向(たとえば大きくなる方向)へ調整し、次回、ユーザからフィードバックされた体験速度が向上することを発見すると、引き続き逆の方向(大きくなる方向)へ調整し、ユーザからフィードバックされた体験速度が低下することを発見すると、方向の変更(小さくなる方向)をするが、同時に調整ステップ長さを低下させて調整する必要があり、これに準じて循環して、ユーザからフィードバックされた体験速度の変化が閾値より小さくなるまで繰り返し、閾値より小さくなってから調整を停止させ、最後のパラメータを保存する。
【0078】
上記方式は、実際の環境においてテストする必要があり、負荷、周波数点が常に満足できるかに制限を受ける可能性があるので、取得方式二を採用して取得することができる。
【0079】
<取得方式二:シミュレーションで取得する>
まず、シミュレーション環境を作成する。シミュレーション環境の作成について、現在、大量のシミュレーションソフトにより実現可能であり、当業者にとって常識であるので、ここでは詳しく説明しない。
【0080】
それから、各種類の異なるパラメータ値をシミュレーション環境に代入してシミュレーションを行い、最適性能を記録する。
【0081】
最後に、最適性能に対応するパラメータを選択して保存し、実際のシステムに応用する。
【0082】
精確さを保証するために、たとえば下記のテーブルについて、閾値となる区間を設定し、それから均等分割して、最後に組み合わせて、多くのテーブルを得ることができ、各テーブルでそれぞれシミュレーションを行い、最後に最適な組み合わせを得ることができる。勿論、最適性能になるべく近くするために、offsetの調整ステップ長さをなるべく細かく設定することが考えられる。

【0083】
すべてのoffset区間[A,B]が10等分割する場合、上記テーブルの最適値が得られるには、1012回の実験が必要となる。実験の回数が多いが、このように繰り返して行なわれるシミュレーションは、コンピュータで自動的に実行すればよく、難しくはならないので、実験回数の膨大が最適パラメータ取得の障害にはならない。
【0084】
該区間[A,B]の設定について、最初に区間が特定されない場合、上限のBを大きめに設定すればよい。たとえば従来の最大のRSRP測定値より大きめに設定すればよい。
【0085】
以下、シミュレーションを通じて、本発明の実施例による有益な効果を証明する。
【0086】
シミュレーションのパラメータは、下記のように示される。

【0087】
補正量と周波数、負荷間の関係は、下記テーブルに示す。

【0088】
加入閾値/削除閾値と負荷との関係は、下記テーブルに示す。

【0089】
もちろん、上記の補正量と周波数、負荷間の関係や、加入閾値/削除閾値と負荷との関係は、シミュレーション用のものであって、上記二つのテーブルの数値間の関係は、補正量と周波数、負荷間の関係や、加入閾値/削除閾値と負荷との関係に対する限定にはならない。
【0090】
図4は、キャリア1(800MHz)のアンテナ角度とキャリア2(2GHz)のアンテナ角度が同一であるが、カバーレッジが完全一致ではなく(シーン2)、且つキャリア1の伝送帯域幅が10MHzであり、キャリア2の伝送帯域幅が10MHzである場合のシミュレーション結果を示す。図4に示すように、本発明の実施例の方法を利用したユーザ設備の平均スループットは、ジョイントスケジューリング方式でのユーザ設備の平均スループットとはほとんど差がないが、従来の測定値の補正をしない方法に比較して、ユーザ設備の平均スループットが少なくとも100%増加したことがわかる。
【0091】
図5は、キャリア1(800MHz)のアンテナ角度とキャリア2(2GHz)のアンテナ角度が異なり(シーン3)、且つキャリア1の伝送帯域幅が10MHzであり、キャリア2の伝送帯域幅が10MHzである場合のシミュレーション結果を示す。図5に示すように、本発明の実施例の方法を利用したユーザ設備の平均スループットは、ジョイントスケジューリング方式でのユーザ設備の平均スループットとはほとんど差がないが、従来の測定値の補正をしない方法に比較して、ユーザ設備の平均スループットが明らかに増大し、特にユーザ数が比較的に少ない場合に、ユーザ設備の平均スループットの増大が明らかであることがわかる。
【0092】
上記のシミュレーション結果から、本発明の実施例の方法によれば、各種類のシーンにおいて、ユーザ設備の平均スループットが基本的に最大値(ジョイントスケジューリング方式でのユーザ設備の平均スループット)に達することができるが、測定値の補正をせず、閾値の補償をしない従来技術に比較して、ユーザ設備の平均スループットが明らかに増大することを証明した。
【0093】
以上は、本発明の好ましい実施方式に過ぎない。なお、当該分野の一般技術者にとって、本発明の原理を背離しない前提で、若干の改進や修飾が考えられる。ただし、これらの改進や修飾も本発明の保護範囲にあることが理解されよう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャリアアグリゲーション環境におけるセルの管理方法において、ユーザ設備によって測定した全基地局の全キャリア上の全セルでのチャネル品質パラメータ測定値を取得するステップAと、
少なくともチャネル品質パラメータ測定値に対応するキャリア周波数に基づいて、チャネル品質パラメータ測定値に対応する補正量を特定し、上記補正量を利用して対応するチャネル品質パラメータ測定値を補正するステップBと、
ただし、上記チャネル品質パラメータ測定値に対応するキャリア周波数が高いほど、上記チャネル品質パラメータ測定値に対応する補正量が大きくなり、
補正後のチャネル品質パラメータ測定値から最大値を選択し、該最大値を有する補正後のチャネル品質パラメータ測定値に対応するセルを、上記ユーザ設備のプライマリセルに配置するステップCと、
を含むことを特徴とする管理方法。
【請求項2】
上記ステップBにおいて、
チャネル品質パラメータ測定値に対応するキャリア周波数とチャネル品質パラメータ測定値に対応するセル負荷とに基づいて、上記補正量を特定し、上記補正量を利用して対応するチャネル品質パラメータ測定値を補正し、
ただし、上記チャネル品質パラメータ測定値に対応するセル負荷が小さいほど、上記チャネル品質パラメータ測定値に対応する補正量が大きくなることを特徴とする請求項1に記載の管理方法。
【請求項3】
セカンダリセル候補集合を取得するステップDと、
ただし、上記セカンダリセル候補集合における全セルが上記プライマリセルとは同一の基地局に属し、且つ上記セカンダリセル候補集合における各セルの補正後のチャネル品質パラメータ測定値と加入閾値との和が、プライマリセルに対応する補正後のチャネル品質パラメータ測定値以上であり、
各キャリアに対応するセルにおいて、補正後のチャネル品質パラメータ測定値が最大のセルのみを保留するようにセカンダリセル候補集合に対して削除操作を実行するステップEと、
上記削除操作実行後のセカンダリセル候補集合におけるセルの一部又はすべてを上記ユーザ設備のセカンダリセルに配置するステップFと、
を更に含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の管理方法。
【請求項4】
ユーザ設備の既存セカンダリセルの補正後のチャネル品質パラメータ測定値と削除閾値との和が、プライマリセルの補正後のチャネル品質パラメータ測定値より小さいか否かを判断するステップGと、
ユーザ設備の既存セカンダリセルの補正後のチャネル品質パラメータ測定値と削除閾値との和が、プライマリセルに対応する補正後のチャネル品質パラメータ測定値より小さい場合、上記既存セカンダリセルを上記ユーザ設備のセカンダリセルとしないように削除操作を実行するステップHと、
を更に含むことを特徴とする請求項3に記載の管理方法。
【請求項5】
上記ステップDにおいて、上記加入閾値は、サービス基地局の負荷によって定められ、サービス基地局の負荷が大きいほど、上記加入閾値が小さくなることを特徴とする請求項4に記載の管理方法。
【請求項6】
上記ステップHにおいて、上記削除閾値は、サービス基地局の負荷によって定められ、サービス基地局の負荷が大きいほど、上記削除閾値が大きくなることを特徴とする請求項4に記載の管理方法。
【請求項7】
キャリアアグリゲーション環境におけるセルの管理装置において、
ユーザ設備によって測定した全基地局の全キャリア上の全セルでのチャネル品質パラメータ測定値を取得する測定値取得モジュールと、
少なくともチャネル品質パラメータ測定値に対応するキャリア周波数に基づいて、チャネル品質パラメータ測定値に対応する補正量を特定し、上記補正量を利用して対応するチャネル品質パラメータ測定値を補正する補正モジュールと、
ただし、上記チャネル品質パラメータ測定値に対応するキャリア周波数が高いほど、上記チャネル品質パラメータ測定値に対応する補正量が大きくなり、
補正後のチャネル品質パラメータ測定値から最大値を選択し、該最大値を有する補正後のチャネル品質パラメータ測定値に対応するセルを、上記ユーザ設備のプライマリセルに配置する第1配置モジュールと、
を含むことを特徴とする管理装置。
【請求項8】
上記補正モジュールは、チャネル品質パラメータ測定値に対応するキャリア周波数とチャネル品質パラメータ測定値に対応するセル負荷とに基づいて、チャネル品質パラメータ測定値に対応する上記補正量を特定し、上記補正量を利用して対応するチャネル品質パラメータ測定値を補正し、
ただし、上記チャネル品質パラメータ測定値に対応するセル負荷が小さいほど、上記チャネル品質パラメータ測定値に対応する補正量が大きくなることを特徴とする請求項7に記載の管理装置。
【請求項9】
セカンダリセル候補集合を取得する集合取得モジュールと、
ただし、上記セカンダリセル候補集合における全セルが上記プライマリセルとは同一の基地局に属し、且つ上記セカンダリセル候補集合における各セルの補正後のチャネル品質パラメータ測定値と加入閾値との和が、プライマリセルに対応する補正後のチャネル品質パラメータ測定値以上であり、
各キャリアに対応するセルにおいて、補正後のチャネル品質パラメータ測定値が最大のセルのみを保留するようにセカンダリセル候補集合に対して削除操作を実行する第1削除モジュールと、
上記削除操作実行後のセカンダリセル候補集合におけるセルの一部又はすべてを上記ユーザ設備のセカンダリセルに配置する第2配置モジュールと、
を更に含むことを特徴とする請求項7又は8に記載の管理装置。
【請求項10】
ユーザ設備の既存セカンダリセルの補正後のチャネル品質パラメータ測定値と削除閾値との和が、プライマリセルの補正後のチャネル品質パラメータ測定値より小さいか否かを判断する判断モジュールと、
ユーザ設備の既存セカンダリセルの補正後のチャネル品質パラメータ測定値と削除閾値との和が、プライマリセルに対応する補正後のチャネル品質パラメータ測定値より小さい場合、上記既存セカンダリセルを上記ユーザ設備のセカンダリセルとしないように削除操作を実行する第2削除モジュールと、
を更に含むことを特徴とする請求項9に記載の管理装置。
【請求項11】
上記加入閾値は、サービス基地局の負荷によって定められ、サービス基地局の負荷が大きいほど、上記加入閾値が小さくなることを特徴とする請求項10に記載の管理装置。
【請求項12】
上記削除閾値は、サービス基地局の負荷によって定められ、サービス基地局の負荷が大きいほど、上記削除閾値が大きくなることを特徴とする請求項10に記載の管理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−44663(P2012−44663A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−177448(P2011−177448)
【出願日】平成23年8月15日(2011.8.15)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】