説明

キーストン型鋼製型枠用堰板及びその製造方法

【課題】独立基礎、小梁をも含む梁及び柱脚等のキーストン型鋼製型枠用堰板において、鋼製堰板からのコンクリート流出の制限、セパレータ使用本数の節減及び脱型不用によって作業能率の優良化と総合コストの低減を図れるキーストン型鋼製型枠用堰板及びその製造方法を提供する。
【解決手段】キーストン型鋼製枠用堰板2は、高さ方向に伸長する折曲溝部の底面6と鋼製堰板の側面5とに上方に開放した一方向型もしくは開放してから折り返す拡張成型網目7群から構成されており、その製造方法は、薄鋼板を折曲装置でキーストン形状に折り曲げてからプレス装置でキーストン型鋼製堰板2の側面と折曲溝部の底面6とに切れ目群を打ち抜いて、その後に中央位置の折曲溝部4及びその側面に対して切れ目群を拡張した拡張成型網目列8を形成して、以降は同様の加工を外側に向かって繰り返して行く工程から構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、独立基礎、小梁をも含む梁及び柱脚等のキーストン型鋼製型枠用堰板に関し、具体的には軽量にしたキーストン型鋼製堰板を用いてその取り扱いを簡素にして打設コンクリートの流出を制限しながら型枠の形状を保持することでセパレータの使用量も節減できるキーストン型鋼製型枠用堰板及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来からの合板による型枠工法は、面倒な作業と所定期間の工期を必要とすると共に作業後にあっては多くの建築残材を発生させることで昨今の環境問題に対する注目度から批判を受けるものであった。さらに、これに変わる工法としてキーストンプレートを一体成形したキーストン型鋼製型枠用堰板工法が開発されたが、基礎工事にあっては独立基礎、地中梁及び柱脚に用いられており、梁工事においてもキーストンプレートを梁溝型に折り曲げて梁打ち込み型枠として数多く採用されていた。(特許文献1)
【0003】
しかしながら、キーストン型鋼製型枠用堰板工法の代表的なラス型枠工法にあっても、堰板の外面側に突出させた凸状支柱部を設けることを必須にすると共に、凸状支柱部の中央には境界用板状部を形成して、この凸状支柱部と境界用板状部との間にラス網部を形成しているが、凸状支柱部を設けるという構成上の要件を加えてもラス網部を構成している板片部の傾斜方向によってはコンクリートの流出量が増加するために、堰板の上下方向の判別が重要になって結果的に作業性を損ねる失敗を起こすことから、ラス網部を構成する網目の傾斜方向を、下方を片側に傾斜させながら境界用板状部を中心に対照的にすることで、設置方向の作業ミスを防止する型枠用堰板が提案されている。(特許文献2、3)
【0004】
以上のように、キーストン型鋼製型枠用堰板工法は、工場生産による優れた精度品質、取り扱いの容易な型枠をセットするだけの簡単な作業とコンクリート打設後に型枠の脱型作業が不要である等の効能によって、作業効率を向上させると共に建築残材を無くする等の合理化対策において多くの貢献を果たしてきたが、いずれのキーストン型鋼製型枠用堰板工法も、型枠堰板を構成するのが鋼製であるのと凸状支柱部を設けるという構成上の要件を加えているために相当の重量を取り扱う必要があると同時に、作業上においても型枠用堰板の設置方向には依然として注意を図る必要があるものであって、設置方向の選択を間違うとコンクリートの流出量に増減差がでる等の問題点が指摘されていた。
【特許文献1】特許公開2001−73452号公報
【特許文献2】特許公開2002−138663号公報
【特許文献3】特許公開2002−138664号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、独立基礎、小梁をも含む梁及び柱脚等のキーストン型鋼製型枠用堰板において、キーストン型鋼製型枠用堰板自体の構成を簡素にすることで重量の軽減を図り、キーストン型鋼製型枠用堰板の設置に際しても鋼製堰板を組み立てる時の設置方向の選択を不要にしてキーストン型鋼製型枠用堰板の取り扱いを容易にすると共に、鋼製堰板からのコンクリートの流出を制限しながら型枠形状を保持するセパレータの使用本数を節減できて脱型も不用なことから作業能率にも優れているので、キーストン型鋼製型枠用堰板作業の総合コストの低減を図ることのできるキーストン型鋼製型枠用堰板及びその製造方法の提供を目的にしている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による第1のキーストン型鋼製型枠用堰板は、キーストン型鋼製堰板の横手方向に沿って任意の間隔毎に形成されて鋼製堰板の高さ方向に伸長する所定巾の折曲溝部と折曲溝部の底面と鋼製堰板の側面とに成型されて1乃至複数個配置する拡張成型網目群から構成されている。
【0007】
本発明による第2のキーストン型鋼製型枠用堰板は、キーストン型鋼製堰板の横手方向に沿って任意の間隔毎に形成されて鋼製堰板の高さ方向に伸長する所定巾の折曲溝部、折曲溝部の底面と鋼製堰板の側面との中間部に配置され、キーストン型鋼製堰板の高さ方向に形成する所定巾の連結部及び折曲溝部の底面と鋼製堰板の側面とにおいて連結部との間に成型されて1乃至複数個配置する拡張成型網目群から構成されている。
【0008】
本発明による第3のキーストン型鋼製型枠用堰板は、上記第1、2のキーストン型鋼製型枠用堰板において、拡張成型網目群が上方に開放した一方向型の網目形状であることを特徴として構成されている。
【0009】
本発明による第4のキーストン型鋼製型枠用堰板は、上記第1、2のキーストン型鋼製型枠用堰板において、拡張成型網目群が上方に開放してから折り返す網目形状であることを特徴として構成されている。
【0010】
本発明による第1のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法は、上記の第1、3のキーストン型鋼製型枠用堰板を製造するものであって、所定巾の薄鋼板を折曲装置に送出して所定の間隔毎に配列された折曲装置の折り曲げローラ群で長手方向に直交するキーストン形状に折り曲げて任意の間隔毎に所定巾の折曲溝部を形成している。
次いで、供給されるプレス装置においてキーストン型鋼製堰板の高さを構成するのに適した所定長のキーストン型鋼製堰板の側面を構成する非成形薄鋼板部分と所定巾の折曲溝部の底面とに拡張成型網目群を形成するための切れ目群を打ち抜いて行く。
しかる後に、切れ目群を打ち抜かれた中央位置の折曲溝部に対して折曲溝部の両側に形成されている突出面を上下のローラで把持した後に、両側に配置している上下ローラの間隔を漸次拡大することで折曲溝部の切れ目群を拡張して拡張成型網目列を形成している。
さらに、中央位置の折曲溝部の外側に位置するキーストン型鋼製堰板の側面を構成している非成形薄鋼板部分に対しても、折曲溝部と同様に非成形薄鋼板の両側の突出面を上下のローラで把持した後にその間隔を漸次拡大することで非成形薄鋼板部分に拡張成型網目列を形成することを基本工程にしている。
又、以降の中央位置の折曲溝部の外側に位置している折曲溝部と非成形薄鋼板部分とに対しても、中央部の折曲溝部と非成形薄鋼板部分とに施したと同様の拡張成形を順次に繰り返すものであり、これによって、各折曲溝部の底面と鋼製堰板の側面を構成する非成形薄鋼板部分とに所定形状の拡張成型網目列を成形する工程から構成されている。
本発明による第1のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法は、以上のように所定巾の薄鋼板を鋼製堰板の高さを構成するのに適した所定長に切断することなく次工程に移行させることで、切断工程を省略して効率的かつ連続的にキーストン型鋼製型枠用堰板を製造して行くものであって、出来上がっているキーストン型鋼製型枠用堰板を施工現場の要求に合せて切断加工してから施工現場に供給するものである。
【0011】
本発明による第2のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法は、同じく上記の第1、3のキーストン型鋼製型枠用堰板を製造する他の製造方法であって、所定巾の薄鋼板を折曲装置に送出してキーストン形状に折り曲げて所定巾の折曲溝部を形成してから、プレス装置でキーストン型鋼製堰板の側面を構成する非成形薄鋼板部分と所定巾の折曲溝部の底面とに拡張成型網目群を形成するための切れ目群を打ち抜いて行くまでは、上記第1のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法と同様である。
しかしながら、本製造方法では切れ目群を打ち抜かれた中央位置の折曲溝部に対して折曲溝部の両側に形成される突出面と切れ目群とを上下のローラで把持させてから、切れ目群に配置している上下ローラだけを漸次上昇ないし下降させることで折曲溝部の切れ目群を拡張して拡張成型網目列を形成している。
又、拡張成型網目列を形成した折曲溝部の外側に位置するキーストン型鋼製堰板の側面を構成している非成形薄鋼板部分に対しても折曲溝部と同様の工程で拡張成型網目列を形成することも上記第1のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法と同様である。
そして、本製造方法ではその後に各突出面を把持している上下ローラの間隔を漸次拡大すると同時に切れ目群に配置している上下ローラを漸次拡大以前の形態に復元させることで拡張成型網目列を平面状に成形することを基本工程にして、以降の外側に位置する折曲溝部と非成形薄鋼板部分とに対しても中央部の折曲溝部と非成形薄鋼板部分とに施したと同様の拡張成形を順次に繰り返すものであり、これによって、各折曲溝部の底面とキーストン型鋼製堰板の側面を構成する非成形薄鋼板部分とに所定形状の拡張成型網目列を成形する工程から構成されている。
本発明による第2のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法は、切れ目群を拡張して拡張成型網目列を形成するのに、切れ目群を打ち抜かれた折曲溝部と側面を構成する非成形薄鋼板部分に対して夫々の両側に形成される突出面と切れ目群とを上下のローラで把持させてから切れ目群に配置している上下ローラだけを漸次上昇ないし下降させて切れ目群を拡張させて、しかる後に各突出面を把持している上下ローラの間隔を漸次拡大すると同時に切れ目群に配置している上下ローラを漸次拡大以前の形態に復元させているので、第1のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法が発揮する作用効果に加えて拡張成型網目列の形成を更に容易にしているものである。
【0012】
本発明による第3のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法は、上記の第2、4のキーストン型鋼製型枠用堰板を製造するものであって、所定巾の薄鋼板を折曲装置に送出して所定の間隔毎に配列された折曲装置の折り曲げローラ群で長手方向に直交するキーストン形状に折り曲げて任意の間隔毎に所定巾の折曲溝部を形成している。
次いで、供給されるプレス装置においてキーストン型鋼製堰板の高さを構成するのに適した所定長のキーストン型鋼製堰板の側面を構成する非成形薄鋼板部分と所定巾の折曲溝部の底面とにその中間部に所定巾の連結部を形成するための切れ目とこの切れ目に継続させて拡張成型網目群を形成するための切れ目群とを打ち抜いて行く。
しかる後に、連結部を形成するための切れ目と拡張成型網目群を形成するための切れ目群とを打ち抜かれた中央位置の折曲溝部に対して中間部の連結部と折曲溝部の両側の突出面とを上下のローラで把持した後に、両側に配置している上下ローラの間隔を漸次拡大することで折曲溝部の連結部を形成するための切れ目と切れ目群とを拡張して拡張成型網目列を連結部の両側に形成している。
さらに、中央位置の折曲溝部の外側に位置するキーストン型鋼製堰板の側面を構成している非成形薄鋼板部分に対しても、折曲溝部と同様に中間部の連結部と非成形薄鋼板の両側の突出面とを上下のローラで把持した後に両側に配置している上下ローラの間隔を漸次拡大することで非成形薄鋼板部分に拡張成型網目列を連結部の両側に形成することを基本工程にしている。
又、以降の中央位置の折曲溝部の外側に位置する折曲溝部と非成形薄鋼板部分とに対しても、中央部の折曲溝部と非成形薄鋼板部分とに施したと同様の成形を順次に繰り返すものであり、これによって、各折曲溝部の底面と非成形薄鋼板部分が構成するキーストン型鋼製堰板の側面とに連結部と所定形状の拡張成型網目列を成形する工程から構成されている。
本発明による第3のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法は、以上のように各折曲溝部の底面と非成形薄鋼板部分が構成するキーストン型鋼製堰板の側面とに連結部と所定形状の拡張成型網目列を容易に成形しているので、各折曲溝部の底面と非成形薄鋼板部分が構成するキーストン型鋼製堰板の側面とに所定形状の拡張成型網目列のみを成形している第1のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法が発揮する作用効果よりも拡張成型網目列の強度を向上させるという優れた効果を付加しているものである。
【0013】
本発明による第4のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法は、同じく上記の第2、4のキーストン型鋼製型枠用堰板を製造する他の製造方法であって、所定巾の薄鋼板を折曲装置に送出してキーストン形状に折り曲げて所定巾の折曲溝部を形成してから、プレス装置でキーストン型鋼製堰板の側面を構成する非成形薄鋼板部分と所定巾の折曲溝部の底面とにその中間部に所定巾の連結部を形成するための切れ目とこの切れ目に継続させて拡張成型網目群を形成するための切れ目群とを打ち抜いて行くまでは、上記第3のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法と同様である。
しかしながら、本製造方法では連結部を形成するための切れ目と拡張成型網目群を形成するための切れ目群とを打ち抜かれた中央位置の折曲溝部に対して中間部の連結部と折曲溝部の両側の突出面及び該拡張成型網目群を形成するための切れ目群を上下のローラで把持させてから、切れ目群に配置している上下ローラだけを漸次上昇ないし下降させることで折曲溝部の切れ目群を拡張して拡張成型網目列を形成している。
又、拡張成型網目列を形成した折曲溝部の外側に位置するキーストン型鋼製堰板の側面を構成している非成形薄鋼板部分に対しても折曲溝部と同様の工程で拡張成型網目列を形成することも上記第3のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法と同様である。
そして、本製造方法ではその後に各突出面を把持している上下ローラの間隔を漸次拡大すると同時に切れ目群に配置している上下ローラを漸次拡大以前の形態に復元させることで拡張成型網目列を平面状に成形することを基本工程にして、以降の外側に位置する折曲溝部と非成形薄鋼板部分とに対しても中央部の折曲溝部と非成形薄鋼板部分とに施したと同様の拡張成形を順次に繰り返すものであり、これによって、各折曲溝部の底面とキーストン型鋼製堰板の側面を構成する非成形薄鋼板部分とに連結部と所定形状の拡張成型網目列を成形する工程から構成されている。
本発明による第4のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法は、以上のように連結部と所定形状の拡張成型網目列を形成するのに、切れ目群を打ち抜かれた折曲溝部と側面を構成する非成形薄鋼板部分に対して中間部の連結部と夫々の両側に形成される突出面及び切れ目群とを上下のローラで把持させてから切れ目群に配置している上下ローラだけを漸次上昇ないし下降させて切れ目群を拡張させて、しかる後に各突出面を把持している上下ローラの間隔を漸次拡大すると同時に切れ目群に配置している上下ローラを漸次拡大以前の形態に復元させているので、第3のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法が発揮する作用効果に加えて拡張成型網目列の形成を更に容易にしているものである。
【0014】
本発明による第5のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法は、上記第1〜4に記載のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法において、所定巾の薄鋼板をキーストン型鋼製堰板の高さを構成するのに適した所定長に切断した後に折曲装置に送出して以降の工程に移行することを特徴とするものであり、キーストン型鋼製型枠用堰板の取り扱いを簡素にしているものである。
【0015】
本発明による第6のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法は、上記第1〜4に記載のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法において、鋼製堰板の側面を構成する非成形薄鋼板部分に任意の間隔毎に所定巾の折曲溝部を形成して成る所定巾のキーストン型薄鋼板をプレス装置に供給して以降の工程に移行することを特徴とするものであり、キーストン型鋼製型枠用堰板の製造工程を簡潔にしてキーストン型鋼製型枠用堰板の製造を更に容易にしているものである。
【0016】
本発明による第7のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法は、上記第1〜6に記載のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法において、所定形状の拡張成型網目列を各折曲溝部の底面と鋼製堰板の側面とに成形した鋼製堰板の向きをキーストン型鋼製型枠用堰板の高さ方向に変えて、キーストン型鋼製型枠用堰板の側型枠と底型枠とを形成する梁溝枠型に折り曲げて必要なセパレータで保持することを特徴とするものであり、独立基礎、小梁をも含む梁及び柱脚等に適宜に対応出来るものである。
【0017】
本発明による第8のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法は、上記第7に記載のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法において、梁溝枠型に折り曲げた鋼製堰板の端部を相互に重ね合わせてキーストン型鋼製型枠用堰板の側面長を構成するのに適した長さに溶接接合することを特徴とするものであり、独立基礎、小梁をも含む梁及び柱脚等に容易に対応出来るものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明によるキーストン型鋼製型枠用堰板及びその製造方法は、独立基礎、小梁をも含む梁及び柱脚等のキーストン型鋼製堰板に形成した折曲溝部の底面と鋼製堰板の側面とに拡張して成形した拡張成型網目列を形成することによって、キーストン型鋼製型枠用堰板自体の構成を簡素にすることで重量の軽減を図り、キーストン型鋼製型枠用堰板の設置に際してもキーストン型鋼製型枠用堰板を組み立てる時の設置方向の選択を不要にしてキーストン型鋼製型枠用堰板の取扱を容易にすると共に、キーストン型鋼製堰板からのコンクリートの流出を最小限に制限しながら型枠形状を保持するセパレータの使用本数を節減できて脱型も不用なことから作業能率も優れているので、キーストン型鋼製型枠用堰板作業の総合コストの低減を図ることのできる効果を奏している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明によるキーストン型鋼製型枠用堰板及びその製造方法は、独立基礎、小梁をも含む梁及び柱脚等のキーストン型鋼製型枠用堰板において、基本的にはキーストン型鋼製堰板の横手方向に沿って任意の間隔毎に形成されてキーストン型鋼製堰板の高さ方向に伸長する所定巾の折曲溝部を設け、この折曲溝部の底面とキーストン型鋼製堰板の側面とに成型されて1乃至複数個配置される拡張成型網目群から構成するキーストン型鋼製型枠用堰板とこれらの拡張成型網目群を備えるキーストン型鋼製型枠用堰板を簡素に構成することによって効率良く製造できるキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法から構成されている。
【実施例1】
【0020】
本発明による第1、2及び第3のキーストン型鋼製型枠用堰板は、図1に示すように地中梁の一部を示す実施例と図2に示す第3のキーストン型鋼製型枠用堰板の部分詳細図に示されているので、図1、2について説明する。
地中梁を構築するために配置されている鋼製型枠1は、図1に示すように前後のキーストン型鋼製型枠用堰板2、2を対峙させて所定数のセパレータ3で相互に保持することで構成されている。第1、2及び第3のキーストン型鋼製型枠用堰板2には、その横手(梁長)方向に沿って所定の間隔毎にキーストン型鋼製型枠用堰板2の高さ(梁成)方向に伸長する所定巾の折曲溝部4をキーストン型鋼製型枠用堰板2の側面5に形成している。
折曲溝部4の底面6とキーストン型鋼製型枠用堰板2の側面5とには、拡張成型網目7から成る4列の拡張成型網目列8がキーストン型鋼製型枠用堰板2の高さ方向に形成されており、拡張成型網目列8を構成している拡張成型網目7は、図2の部分詳細図が示すように、拡張成型網目7の上下を形成している平行枠部9、9と拡張成型網目7の左右を形成している垂直枠部10、10とから構成されている。
【0021】
本実施例における上下の平行枠部9は、図の左側における2列の拡張成型網目列8−1、8−2において左肩上がりの平行な傾斜状態を形成しており、図の右側における2列の拡張成型網目列8−3、8−4においては右肩上がりの平行な傾斜状態を形成しているので、上方に開口した左右対称な開口形態を構成して第3のキーストン型鋼製型枠用堰板を表示するものとして表現されている。
一方、垂直枠部10は、各網目列間を形成していると同時に垂直方向に連続状態に繋がっているので、各平行枠部9を強固に支持していると共にキーストン型鋼製型枠用堰板2の上下端に継続することによって拡張成型網目7及び拡張成型網目列8を形成しながら堅固に保持している。
【0022】
また、キーストン型鋼製型枠用堰板2の側面に対する自重による曲げ現象や打設されるコンクリートによってキーストン型鋼製型枠用堰板2の側面に加えられる押圧荷重に対してのキーストン型鋼製型枠用堰板2における耐久強度は、拡張成型網目列8間の垂直枠部10と鋼製堰板の側面に形成される折曲溝部の押出突出面11及び折曲溝部とキーストン型鋼製型枠用堰板2の側面とに拡張成型網目列8を成型されることなくその両側に残されている残存部分12、13によって充分に満たされている。
【0023】
尚、拡張成型網目列8−2、8−3間を構成している垂直枠部は、図示のように左右対称な開口形態を支持しているためにその幅を広くしていることから扇の要のような形態を成しているので、単なる垂直枠部10というよりも第2のキーストン型鋼製型枠用堰板において中間部に配置されてキーストン型鋼製型枠用堰板の高さ方向に形成される所定巾の連結部14としても認識可能なものである。
【0024】
従って、本発明による第1、2及び第3のキーストン型鋼製型枠用堰板は、折曲溝部4の底面6とキーストン型鋼製型枠用堰板2の側面5とに1乃至複数個配列されている拡張成型網目列8における拡張成型網目7の内方空間の形成によって、キーストン型鋼製型枠用堰板2の自重を大幅に軽減し、キーストン型鋼製型枠用堰板2の設置方向を無制限にして取り扱いを容易にすると共に、鋼製型枠1の内面に打設されるコンクリートのキーストン型鋼製型枠用堰板2からの流出ノロ量を最小限に制限するものであり、地中梁の構築効果を大幅に増強するものである。
【実施例2】
【0025】
本発明による第4のキーストン型鋼製型枠用堰板は、多くの部分を上述した第1、2及び第3のキーストン型鋼製型枠用堰板と類似しているので、図3に示す第4のキーストン型鋼製型枠用堰板の部分詳細図に基づいて相違している部分のみについて説明する。
第4のキーストン型鋼製型枠用堰板15は、折曲溝部4の底面6とキーストン型鋼製型枠用堰板15の側面5とに拡張成型網目16から成る拡張成型網目列17をキーストン型鋼製型枠用堰板15の高さ方向に形成する点では第1のキーストン型鋼製型枠用堰板2と同一であるが、拡張成型網目16の傾斜方向と拡張成型網目列17の配列数において相違している。
【0026】
キーストン型鋼製型枠用堰板15において3列の拡張成型網目列17を構成している拡張成型網目16は、図3の部分詳細図が示すように、拡張成型網目16の上下を形成している平行枠部9、9と拡張成型網目16の左右を形成している垂直枠部10、10とから構成されている点は第1のキーストン型鋼製型枠用堰板2と同一であるが、本実施例における上下の平行枠部9は、図の左側における拡張成型網目列17−1において左肩下がりの平行な傾斜状態を形成しており、図の中央における拡張成型網目列17−2は、拡張成型網目列17−1と反対に右肩下がりの平行な傾斜状態を形成していて、図の右側における拡張成型網目列17−3においては右肩上がりの平行な傾斜状態を形成している。
従って、拡張成型網目列17−1と拡張成型網目列17−2とは折り返した形態で下方に開放する網目形状を形成しながら、拡張成型網目列17−2と拡張成型網目列17−3とは折り返した形態で上方に開放する網目形状を形成しており、拡張成型網目列17−1、17−2間を構成している垂直枠部18と拡張成型網目列17−2、17−3間を構成している垂直枠部19は、左右対称な開口形態を支持しているためにその幅を広くして扇の要のような形態を成しながら、第1のキーストン型鋼製型枠用堰板2と同様にキーストン型鋼製型枠用堰板15の高さ方向に形成する所定巾の連結部14を構成して垂直方向に連続状態に繋がっていることで、各平行枠部9を支持していると共にキーストン型鋼製型枠用堰板15の上下端に継続することによって拡張成型網目16及び拡張成型網目列17を形成しながら堅固に保持している。
【0027】
本発明による第4のキーストン型鋼製型枠用堰板は、以上のように、折曲溝部4の底面6とキーストン型鋼製型枠用堰板15の側面5とに配列されている拡張成型網目列17は、キーストン型鋼製型枠用堰板15の高さ方向に固定されている連結部14を介して相互に結合されながら折り返した形態で上下方向に開放する網目形状を形成しているので、上述した第1、2及び第3のキーストン型鋼製型枠用堰板が発揮する多くの効果に加えて、キーストン型鋼製型枠用堰板15の設定される方向に関係なく打設されるコンクリートの流出ノロ量を適量に減少させる効果を発揮するものである。
【実施例3】
【0028】
本発明によるキーストン型鋼製型枠用堰板の第1〜4の各製造方法は、基本的に製鉄所から一定の巾毎に所定の長さで巻回されたロールが搬入されてくる鋼材から開始されるものであり、本実施の形態では、最初に図4に示す全体の製造設備に基づいてキーストン型鋼製型枠用堰板の全体的な製造方法について説明している。
次いで、第1、2の製造方法については図5〜図8の各工程図に基づいて具体的に説明し、第3、4の製造方法についてもその特徴部分について図9〜図11の各工程図に従って順次に説明する。
【0029】
本発明によるキーストン型鋼製型枠用堰板を形成する基本的な製造方法は、図4に示すように一定の巾毎に所定の長さで巻回されたロール20が供給装置21に装備されている。次いでロール20から繰り出される鋼材22は、供給ローラ23を介してキーストン成形装置24に導入されてからキーストン型鋼製型枠用堰板25として成形された後にキーストン成形装置24から搬送ローラ設備26に押出されている。
【0030】
搬送されるキーストン型鋼製型枠用堰板25は、供給ローラ23を通ってプレス機械27に供給されており、プレス機械27ではキーストン型鋼製型枠用堰板25に形成されている折曲溝部の底面とキーストン型鋼製型枠用堰板の側面とにプレスの作動によって所定の切込みを形成されるものである。所定の切込みが形成され後のキーストン型鋼製型枠用堰板25は、プレス機械27の開放先に配置されている供給ローラ23を介して次工程に供給されている。
【0031】
搬送ローラ設備26上を搬送されて来たプレス機械27からのキーストン型鋼製型枠用堰板25は、網目拡張装置28に送り込まれている。網目拡張装置28では、キーストン型鋼製型枠用堰板25における折曲溝部の底面とキーストン型鋼製型枠用堰板の側面とにプレス機械27の作動で形成された所定の切込みを網目拡張装置28に配置されている各種ローラによって最終的な形状の拡張成形網目として拡張変形させている。
【0032】
キーストン型鋼製型枠用堰板25は、その折曲溝部の底面と側面とに所定形状の拡張成形網目を構成された後に切断装置29に送り込まれて予め設定されている型枠用堰板の長さに切断されている。そして、搬送ローラ設備26によって送り出されながら所定長に切断されたキーストン型鋼製型枠用堰板30は、最終製品として完成品コンベア31の上に積重ねられている。
【0033】
以上のように、本発明によるキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法は、ロール巻きされた所定巾の薄鋼板を鋼製堰板の高さを構成するのに適した所定長に切断することなく所定の工作を加えながら順次に次工程に移行させることを基本的な製造工程にしているものであって、キーストン型鋼製型枠用堰板の製造を切断工程が加味されることなく効率的かつ連続的に実施して行くものであり、施工現場の要求に合せた長さに切断加工することを最終的にすることで完成したキーストン型鋼製型枠用堰板を供給しているものである。
又、キーストン型鋼製型枠用堰板の出荷は、施工現場の要求に合せて対応するものであるから出来上がっているキーストン型鋼製型枠用堰板を切断加工して施工現場に供給するものであって、この点においても本発明によるキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法は発注から出荷までの期間が短縮される効果と施工現場の要求に的確に対応できるという複合的な効率化を醸し出している。
【0034】
次に、本発明によるキーストン型鋼製型枠用堰板の第1、2の製造方法について説明するが、本実施の形態では全体的な視点を回避して特徴的な構成についてキーストン型鋼製型枠用堰板の部分的な平面図と側面図に基づいて説明する。
図5は、上記のキーストン成形装置24において成形されるキーストン型鋼製型枠用堰板25の先端角部を示す平面図と側面図である。巻回されたロールから搬入されてくる薄い鋼材22は、従来から実施されているキーストン成形装置24に供給されてキーストン成形装置24内の成形機構で折り曲げられることによって、両端部に完成した後にキーストン型鋼製型枠用堰板25を相互間で溶接接合する場合等に必要な結合部32を形成させながらキーストン型鋼製型枠用堰板25として構成されるものであり、非成形薄鋼板の表面に押出突出面11と共に形成される折曲溝部4と側面6とが折り曲げ成形されて図4で表示したキーストン型鋼製型枠用堰板25としてキーストン成形装置24から押出されている。
【0035】
図6は、図4で概要を説明したプレス機械27によってキーストン型鋼製型枠用堰板25に形成される拡張成型網目群用の切り込み群が形成された状態を示している。
キーストン成形装置24から押出されてくるキーストン型鋼製型枠用堰板25は、上述したように、供給ローラ23を通ってプレス機械27に供給されている。プレス機械27は、自然落下もしくは油圧機構によって作動する250〜300tのプレス機構を備えており、その作動によって、図6に表示されているようにキーストン型鋼製型枠用堰板25における折曲溝部4の底面と非成形薄鋼板の側面6の表面とに1乃至複数個の上方に開放した一方向型の網目形状を形成している。そこで行われる作業は、次工程において拡張成型網目群を構成するのに必要になる網目形状を構成する連続した切り込み33を形成することで切り込み群34を構成するものである。
【0036】
キーストン型鋼製型枠用堰板25は、図4で説明したように切り込み群34を構成された後にプレス機械27の背後に配置されている供給ローラ23によって網目拡張装置28に送り込まれている。
網目拡張装置28は、キーストン型鋼製型枠用堰板25の折曲溝部4の底面と非成形薄鋼板の側面6の表面とに構成された拡張成型網目群を拡張するために複数の工程を分担して配置されているものであって、各工程に在っては複数のローラを作動心棒で支持しながら順次に拡張成型網目群として成形加工している。
【0037】
図7に示す工程は、拡張成型網目群を拡張するための最初の準備段階であって、ロールから搬入されてくる薄い鋼材を目一杯に折り曲げ成形してなるキーストン型鋼製型枠用堰板25には複数の折曲溝部4と非成形薄鋼板の側面6とが構成されているので、拡張成型網目群を形成する成形加工の順序としてはキーストン型鋼製型枠用堰板25の中央部に構成されている折曲溝部4に対して拡張する工程を適用している状態を示している。
本工程では、図示のように工程を適用する折曲溝部4の底面とその両側に配置されている押出突出面11との変移点に対して複数の支持ローラを配置することで拡張する折曲溝部4を強固に把握している。図の左側に配置されている支持ローラ35は、下側の大径ローラ36とこれに対峙している上側の小径ローラ37から構成されており、夫々の心棒38、39によって保持されている。支持ローラ35は、図の右側に配置されて同様に構成された支持ローラ40を中間に配置した間隔で連続的に設備されている。支持ローラ40は、拡張する折曲溝部4の底面とその両側に配置されている押出突出面11との変移点に対して配置されるものであって、その構成は支持ローラ35と本質的な変更の無いローラ群から構成されている。
【0038】
図8に示す工程では、支持ローラ35、支持ローラ40で把握されたキーストン型鋼製型枠用堰板25の折曲溝部4を拡張させることで折曲溝部4の切り込み33を拡大させて拡張成型網目列8を形成している。
本工程では、支持ローラ35と支持ローラ40とが図示されている左右の間隔を徐々に拡張して行くようにしており、そのために配置されている各支持ローラにおいて夫々の心棒と上下ローラとの位置関係を外側に変更し続けている。これによって、最終的には図8で図示するように折曲溝部4における切り込み33を拡大させてキーストン型鋼製型枠用堰板25の拡張成型網目7から成る拡張成型網目列8として完成される形状まで到達させている。
【0039】
以上の図7、8での説明は、キーストン型鋼製型枠用堰板25の中央部に構成されている折曲溝部4における切り込み33に対しての拡張工程であったが、この中央部に位置する折曲溝部4の拡張工程が終了した後にはその両外側に位置しているキーストン型鋼製型枠用堰板25の側面6に対しての拡張工程に移行することになる。
折曲溝部4の左右に位置する両側面6に対しての拡張加工は、本質的には折曲溝部4における拡張工程と同様であって上下ローラの径関係が折曲溝部4の場合と逆の状態になることだけが異なっているだけである。又、この両側面6に対しての拡張加工は、何れもキーストン型鋼製型枠用堰板25の伸長する方向が外側に向かっているものであることから、両側での同時加工を可能にしているものであり、側面6から次の折曲溝部4における拡張工程にあってもこの工程は変わることなく効率的に施工されるものである。
【実施例4】
【0040】
次に、本発明によるキーストン型鋼製型枠用堰板の第3、4の製造方法について説明する。本実施の形態では、上述したキーストン型鋼製型枠用堰板の第1、2の製造方法についての説明を前提にして、第2の製造方法における特徴的な構成についてのみを上記図7、8と同様に部分的表示の平面図と側面図である図9〜11に基づいて説明する。
【0041】
図9に示す工程は、キーストン型鋼製型枠用堰板の第3、4の製造方法において拡張成型網目群を拡張してするための最初の準備段階であって、本工程でのキーストン型鋼製型枠用堰板25には、第1、2の製造方法の場合と同様に複数の折曲溝部4と非成形薄鋼板の側面6とが構成されており、拡張成型網目群を構成する成形加工の順序としてキーストン型鋼製型枠用堰板25の中央部に構成されている折曲溝部4に対して拡張する工程を適用する状態を図示している。
【0042】
本工程では、図示のように工程を適用する折曲溝部4において折曲溝部4の底面とその両側に配置されている押出突出面11との変移点及び所定巾の連結部14に対して複数の支持ローラを配置することで拡張する折曲溝部4の主要部分を強固に把握している。
折曲溝部4の両側に配置されている支持ローラ41は、下側の大径ローラ42とこれに対峙している上側の小径ローラ43から構成されると共に連結部14に対する下側の大径ローラ44とこれに対峙している上側の小径ローラ45から構成されており、夫々の心棒46、47によって保持されている。支持ローラ41は、特に図示されていないが拡張ローラ48を中間に配置した間隔で拡張ローラ48と交互に設備されている。
拡張ローラ48は、図示の拡張する折曲溝部4の底面において連結部14と折曲溝部4の両側に配置されている押出突出面11との間に配置されるものであって、その構成は下側の大径ローラ49とこれに対峙している上側の小径ローラ50から構成されており、夫々の心棒51、52によって保持されている。
【0043】
図10に示す次の段階では、支持ローラ41でキーストン型鋼製型枠用堰板25の折曲溝部4における主要部を把握しながら拡張ローラ48で切り込み33を効率的に拡大させることで折曲溝部4に拡張成型網目列8の初期形態を形成している。
本工程における図4で表示の網目拡張装置28の状況は、折曲溝部4の両側に配置されている支持ローラ41の心棒46、47をキーストン型鋼製型枠用堰板25の折曲溝部4が保持されているレベルを維持させながら、拡張ローラ48を支持している夫々の心棒51、52を互いの間隔を保った状態で同時に上方に押し上げる形態にその位置関係を変更している。
この変更によってキーストン型鋼製型枠用堰板25の折曲溝部4における切り込み33はその拡張方向に伸長しながらキーストン型鋼製型枠用堰板25の幅方向や進行方向に引き伸ばされており、拡張ローラ48の上昇位置を暫時継続させることによって側面図で示しているように手前側から進行方向に向かって切り込み33を拡大させて行く形態で変化している。
【0044】
折曲溝部4における切り込み33が所定の設計形態に拡張した状況に至ると、拡張ローラ48の上方への伸長を停止すると共にキーストン型鋼製型枠用堰板25の折曲溝部4を均一な平面形態に戻す工程に移るものであり、図11においてはその後の最終形態を表示している。
本工程では、折曲溝部4の両側と連結部14とに配置されている支持ローラ41の心棒46、47をキーストン型鋼製型枠用堰板25の折曲溝部4が保持されているレベルを維持させた状態で、拡張ローラ48を支持している夫々の心棒51、52を互いの間隔を保った状態で下方に押し下げる形態にその位置関係を変更している。
この際に、支持ローラ41は、連結部に対する上下ローラの位置を変えずに折曲溝部4の両側に配置されている上下ローラの設定位置は拡張時において構成した間隔と異ならせて連結部との間隔を広げた配置関係に変更させて夫々の心棒46、47と構成している。同様に、拡張ローラ48も連結部14の左側に配置されている上下ローラと連結部の右側に配置されている同様の上下ローラとの間隔を拡張時において構成した間隔と異ならせて拡大した配置関係にするように夫々の心棒51、52との設定を変更して構成している。
【0045】
従って、支持ローラ41によるキーストン型鋼製型枠用堰板25における折曲溝部4を左右方向に広げる動作とこれと同時に行われる拡張ローラ48の心棒51、52を押し下げる動作とによってキーストン型鋼製型枠用堰板25の折曲溝部4の切り込み33は拡張した形態を維持しながらキーストン型鋼製型枠用堰板25の幅方向や進行方向に引き伸ばされるので、切り込み33はその開口形態を保持させながら図示のように折曲溝部4を左右方向に広げた水平な形状を構成している。これによって、最終的には図11で図示するように折曲溝部4における切り込み33は拡大されてキーストン型鋼製型枠用堰板25の拡張成型網目7から成る拡張成型網目列8として完成される形状まで到達させている。
【0046】
以上の図9〜11での説明は、キーストン型鋼製型枠用堰板25の中央部に構成されている折曲溝部4における切り込み33に対しての拡張工程であったが、この中央部に位置する折曲溝部4における拡張工程が終了した後には上述したキーストン型鋼製型枠用堰板の第1、2の製造方法の場合と同様にその両外側に位置しているキーストン型鋼製型枠用堰板25の側面6に対しての拡張工程に移行する。そして、折曲溝部4の左右に位置する両側面6に対しての拡張加工も本質的には折曲溝部4における拡張工程と同様であって上下ローラの径関係と拡張ローラ48の動作が折曲溝部4の場合と逆の状態になることだけが異なっているだけである。
即ち、この両側面6に対しての拡張加工は、何れもキーストン型鋼製型枠用堰板25の最終的な伸長向がその外側に向かっていることもあって両側での同時加工を可能にしているものであり、側面6を終えてからの次の外側に位置する折曲溝部4に対する拡張工程にあってもこの工程は変わることなく効率的に施工されるものである。
【0047】
以上のように、キーストン型鋼製型枠用堰板の第3、4の製造方法は、上述した第1、2の製造方法と同様に巻回されたロールから搬入されてくる薄い鋼材をキーストン成形装置によってキーストン型鋼製型枠用堰板として形成した後に、プレス機械によってその折曲溝部の底面と非成形薄鋼板の側面の表面とに1乃至複数個の上方に開放した一方向型の網目形状である拡張成型網目群を拡張して構成するための連続した切り込みから成る切り込み群を構成しており、しかる後に上述した工程に従ってキーストン型鋼製型枠用堰板の拡張成型網目列を完成させているので、極めて効率の良いキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法と言えるものである。
【実施例5】
【0048】
本発明によるキーストン型鋼製型枠用堰板の第5の製造方法は、上記第1〜4のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法において、キーストン成形装置に導入する鋼材を一定の巾毎に所定の長さで巻回されたロールから繰り出すものでなく、製品化するキーストン型鋼製堰板の高さを構成するのに適した所定長に予め所定巾の薄鋼板を切断して置くことを特徴にしている。
本製造方法によると、それ以降の工程への移行は上述したキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法と同様の経過を辿ることになるので、各工程に従って作成されるキーストン型鋼製型枠用堰板はその取り扱いが簡便に行われる効果を発揮するものであって上記第1〜4の製造方法が備えている効果に加えて更に改善されたキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法に変身している。
【実施例6】
【0049】
本発明による第6のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法は、上記第5のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法と同様にキーストン型鋼製型枠用堰板の製造を効率的に改善するものである。
本製造方法では、一定の巾毎に所定の長さで巻回されたロールから鋼材22を繰り出してキーストン成形装置24に導入することなく、別途の工程において予め作成して置かれた鋼製堰板の側面を構成する非成形薄鋼板部分に任意の間隔毎に所定巾の折曲溝部を形成して成る所定巾のキーストン型薄鋼板をプレス機械27に供給するものであって、それ以降の工程は上記第1〜5の製造方法と同様に展開するものであるから、キーストン型鋼製型枠用堰板の製造工程を総合的には簡潔なものに向上させている。
【実施例7】
【0050】
以上の第1〜4のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法によって製造された各実施の形態で示すキーストン型鋼製型枠用堰板は、独立基礎、小梁をも含む梁及び柱脚等のキーストン型鋼製型枠用堰板として幅広く採用することが出来るので、図12に基づいてその実施の形態例について説明する。
図示されている実施の形態は、本発明による第7のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法によって作成されたキーストン型鋼製型枠用堰板であり、所定形状の拡張成型網目列8を各折曲溝部4の底面と鋼製堰板の側面6とに成形したキーストン型鋼製型枠用堰板25の向きをその高さ方向に変えて梁等のキーストン型鋼製型枠用堰板53を構成している。
本実施例では、上述した本発明による第1〜6のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法によって作成されたキーストン型鋼製型枠用堰板25を適用現場からの要求に対応させて更に継続加工することで製造しており、キーストン型鋼製型枠用堰板を折り曲げて梁溝枠型としての側型枠54と底型枠55とに構成すると共に必要なセパレータ56と横端太57で保持することによってその形状を確立している。
本製造方法による形状は、容易に形成可能であることから上記の梁等のキーストン型鋼製型枠用堰板に限定されずに独立基礎や柱脚等のキーストン型鋼製型枠用堰板であっても適宜に対応出来るものである。
【実施例8】
【0051】
本発明による第8のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法は、上記第7のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法を更に改善している。
本実施の形態では、上記第7の製造方法において形成した梁溝枠型に折り曲げて成る鋼製堰板の端部を相互に重ね合わせて溶接接合しており、これによってキーストン型鋼製型枠用堰板の側面長を適当な長さに形成して独立基礎、小梁をも含む梁及び柱脚等にも容易に対応出来るものである。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明は、独立基礎、小梁をも含む梁及び柱脚等のキーストン型鋼製型枠用堰板において、キーストン型鋼製型枠用堰板自体の構成を簡素にすることで重量の軽減を図り、キーストン型鋼製型枠用堰板の設置に際しても鋼製堰板を組み立てる時の設置方向の選択を不要にしてキーストン型鋼製型枠用堰板の取り扱いを容易にすると共に、鋼製堰板からのコンクリートの流出を制限しながら型枠形状を保持するセパレータの使用本数を節減できて脱型も不用にしていることから作業能率にも優れているので、キーストン型鋼製型枠用堰板を製造する際の総合コストを低減できるキーストン型鋼製型枠用堰板及びその製造方法を提供している。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】キーストン型鋼製型枠用堰板で製作した地中梁の斜視図
【図2】キーストン型鋼製型枠用堰板の拡張成型網目列を示す部分拡大図
【図3】キーストン型鋼製型枠用堰板の異なる拡張成型網目列を示す部分拡大図
【図4】キーストン型鋼製型枠用堰板の製造設備図
【図5】キーストン型鋼製型枠用堰板の形態図
【図6】キーストン型鋼製型枠用堰板に対する拡張成型網目用切り込み群の形成図
【図7】キーストン型鋼製型枠用堰板に対する拡張成型網目用切り込み群の拡張準備工程図
【図8】キーストン型鋼製型枠用堰板に対する拡張成型網目用切り込み群の拡張工程図
【図9】キーストン型鋼製型枠用堰板に対する拡張成型網目用切り込み群の拡張準備工程図
【図10】キーストン型鋼製型枠用堰板に対する拡張成型網目用切り込み群の拡張工程図
【図11】キーストン型鋼製型枠用堰板における拡張成型網目列の拡張完成図
【図12】本発明による製造方法で製作した梁等のキーストン型鋼製型枠用堰板図
【符号の説明】
【0054】
1…鋼製型枠、2、15、25、30、53…キーストン型鋼製型枠用堰板、
3…セパレータ、4…折曲溝部、5…側面、6…折曲溝部の底面、7…拡張成型網目、8、8−1、8−2、8−3、8−4…拡張成型網目列、9…平行枠部、 10、18、19…垂直枠部、11…押出突出面、12、13…残存部分、14 連結部、16…拡張成形網目、17、17−1、17−2、17−3…拡張成型網目列、20…ロール、21…供給装置、22…鋼材、23…供給ローラ、24 キーストン成形装置、26…搬送ローラ設備、27…プレス機械、28…網目拡張装置、29…切断装置、31…完成品コンベア、32…結合部、33…切り込み、34…切り込み群、35、40、41…支持ローラ、36、42、44、49…大径ローラ、37、43、45、50…小径ローラ、38、39、46、47、51、52…心棒、48…拡張ローラ、54…側型枠、55…底型枠、56 …セパレータ、57…横端太


【特許請求の範囲】
【請求項1】
キーストン型鋼製堰板の横手方向に沿って任意の間隔毎に形成され、キーストン型鋼製堰板の高さ方向に伸長する所定巾の折曲溝部と該折曲溝部の底面とキーストン型鋼製堰板の側面とに成型されて1乃至複数個配置する拡張成型網目群から構成するキーストン型鋼製型枠用堰板。
【請求項2】
キーストン型鋼製堰板の横手方向に沿って任意の間隔毎に形成され、キーストン型鋼製堰板の高さ方向に伸長する所定巾の折曲溝部、該折曲溝部の底面とキーストン型鋼製堰板の側面の中間部に配置され、キーストン型鋼製堰板の高さ方向に形成する所定巾の連結部及び該折曲溝部の底面とキーストン型鋼製堰板の側面において該連結部との間に成型されて1乃至複数個配置する拡張成型網目群から構成するキーストン型鋼製型枠用堰板。
【請求項3】
拡張成型網目群が、上方に開放した一方向型の網目形状であることを特徴とする請求項1、2に記載のキーストン型鋼製型枠用堰板。
【請求項4】
拡張成型網目群が、上方に開放してから折り返す網目形状であることを特徴とする請求項1、2に記載のキーストン型鋼製型枠用堰板。
【請求項5】
所定巾の薄鋼板を折曲装置に送出し、所定の間隔毎に配列された折曲装置の折り曲げローラ群で長手方向に直交するキーストン形状に折り曲げて任意の間隔毎に所定巾の折曲溝部を形成し、次いで供給されるプレス装置においてキーストン型鋼製堰板の高さを構成するのに適した所定長のキーストン型鋼製堰板の側面を構成する非成形薄鋼板部分と所定巾の折曲溝部の底面とに拡張成型網目群を形成するための切れ目群を打ち抜いて行き、しかる後に該切れ目群を打ち抜かれた中央位置の折曲溝部に対して折曲溝部の両側に形成される突出面を上下のローラで把持した後に該両側に配置している上下ローラの間隔を漸次拡大することで折曲溝部の切れ目群を拡張して拡張成型網目列を形成し、さらに該中央位置の折曲溝部の外側に位置するキーストン型鋼製堰板の側面を構成している非成形薄鋼板部分に対しても折曲溝部と同様に非成形薄鋼板の両側の突出面を上下のローラで把持した後にその間隔を漸次拡大することで非成形薄鋼板部分に拡張成型網目列を形成することを基本とし、以降の外側に位置する折曲溝部と非成形薄鋼板部分とに対しても中央部の折曲溝部と非成形薄鋼板部分とに施したと同様の拡張成形を順次に繰り返すことで各折曲溝部の底面とキーストン型鋼製堰板の側面を構成する非成形薄鋼板部分とに所定形状の拡張成型網目列を成形する請求項1、3に記載のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法。
【請求項6】
所定巾の薄鋼板を折曲装置に送出し、所定の間隔毎に配列された折曲装置の折り曲げローラ群で長手方向に直交するキーストン形状に折り曲げて任意の間隔毎に所定巾の折曲溝部を形成し、次いで供給されるプレス装置においてキーストン型鋼製堰板の高さを構成するのに適した所定長のキーストン型鋼製堰板の側面を構成する非成形薄鋼板部分と所定巾の折曲溝部の底面とに拡張成型網目群を形成するための切れ目群を打ち抜いて行き、しかる後に該切れ目群を打ち抜かれた中央位置の折曲溝部に対して折曲溝部の両側に形成される突出面と該切れ目群とを上下のローラで把持させてから該切れ目群に配置している上下ローラを漸次上昇ないし下降させることで折曲溝部の切れ目群を拡張して拡張成型網目列を形成し、さらに該中央位置の折曲溝部の外側に位置するキーストン型鋼製堰板の側面を構成している非成形薄鋼板部分に対しても折曲溝部と同様に非成形薄鋼板の両側の突出面と該切れ目群とを上下のローラで把持させてから該切れ目群に配置している上下ローラを漸次上昇ないし下降させることで非成形薄鋼板部分に拡張成型網目列を形成し、その後において各突出面を把持している上下ローラの間隔を漸次拡大すると同時に切れ目群に配置している上下ローラを漸次拡大以前の形態に復元させることで拡張成型網目列を平面状に成形することを基本とし、以降の外側に位置する折曲溝部と非成形薄鋼板部分とに対しても中央部の折曲溝部と非成形薄鋼板部分とに施したと同様の拡張成形を順次に繰り返すことで各折曲溝部の底面とキーストン型鋼製堰板の側面を構成する非成形薄鋼板部分とに所定形状の拡張成型網目列を成形する請求項1、3に記載のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法。
【請求項7】
所定巾の薄鋼板を折曲装置に送出し、所定の間隔毎に配列された折曲装置の折り曲げローラ群で長手方向に直交する形状に折り曲げて任意の間隔毎に所定巾の折曲溝部を形成し、次いで供給されるプレス装置においてキーストン型鋼製堰板の高さを構成するのに適した所定長のキーストン型鋼製堰板の側面を構成する非成形薄鋼板部分と所定巾の折曲溝部の底面とにその中間部に所定巾の連結部を形成するための切れ目と該切れ目に継続させて拡張成型網目群を形成するための切れ目群とを打ち抜いて行き、しかる後に該連結部を形成するための切れ目と該拡張成型網目群を形成するための切れ目群とを打ち抜かれた中央位置の折曲溝部に対して中間部の連結部と折曲溝部の両側の突出面とを上下のローラで把持した後に該両側に配置している上下ローラの間隔を漸次拡大することで折曲溝部の連結部を形成するための切れ目と切れ目群とを拡張して拡張成型網目列を連結部の両側に形成し、さらに該中央位置の折曲溝部の外側に位置するキーストン型鋼製堰板の側面を構成している非成形薄鋼板部分に対しても折曲溝部と同様に中間部の連結部と非成形薄鋼板の両側の突出面とを上下のローラで把持した後にその間隔を漸次拡大することで非成形薄鋼板部分に拡張成型網目列を連結部の両側に形成することを基本とし、以降の外側に位置する折曲溝部と非成形薄鋼板部分とに対しても中央部の折曲溝部と非成形薄鋼板部分とに施したと同様の成形を順次に繰り返すことで各折曲溝部の底面と非成形薄鋼板部分が構成するキーストン型鋼製堰板の側面とに連結部と所定形状の拡張成型網目列を成形する請求項2、4に記載のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法。
【請求項8】
所定巾の薄鋼板を折曲装置に送出し、所定の間隔毎に配列された折曲装置の折り曲げローラ群で長手方向に直交する形状に折り曲げて任意の間隔毎に所定巾の折曲溝部を形成し、次いで供給されるプレス装置においてキーストン型鋼製堰板の高さを構成するのに適した所定長のキーストン型鋼製堰板の側面を構成する非成形薄鋼板部分と所定巾の折曲溝部の底面とにその中間部に所定巾の連結部を形成するための切れ目と該切れ目に継続させて拡張成型網目群を形成するための切れ目群とを打ち抜いて行き、しかる後に該連結部を形成するための切れ目と該拡張成型網目群を形成するための切れ目群とを打ち抜かれた中央位置の折曲溝部に対して中間部の連結部と折曲溝部の両側の突出面及び該拡張成型網目群を形成するための切れ目群を上下のローラで把持させてから該切れ目群に配置している上下ローラを漸次上昇ないし下降させることで折曲溝部の切れ目群を拡張して拡張成型網目列を連結部の両側に形成し、さらに該中央位置の折曲溝部の外側に位置するキーストン型鋼製堰板の側面を構成している非成形薄鋼板部分に対しても折曲溝部と同様に中間部の連結部と非成形薄鋼板の両側の突出面及び該切れ目群とを上下のローラで把持させてから該切れ目群に配置している上下ローラを漸次上昇ないし下降させることで非成形薄鋼板部分に拡張成型網目列を形成し、その後において各突出面を把持している上下ローラの間隔を漸次拡大すると同時に切れ目群に配置している上下ローラを漸次拡大以前の形態に復元させることで拡張成型網目列を連結部の両側に平面状に形成することを基本とし、以降の外側に位置する折曲溝部と非成形薄鋼板部分とに対しても中央部の折曲溝部と非成形薄鋼板部分とに施したと同様の成形を順次に繰り返すことで各折曲溝部の底面と非成形薄鋼板部分が構成するキーストン型鋼製堰板の側面とに連結部と所定形状の拡張成型網目列を成形する請求項2、4に記載のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法。
【請求項9】
所定巾の薄鋼板をキーストン型鋼製堰板の高さを構成するのに適した所定長に切断した後に折曲装置に送出して以降の工程に移行することを特徴とする請求項5〜8に記載のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法。
【請求項10】
鋼製堰板の側面を構成する非成形薄鋼板部分に任意の間隔毎に所定巾の折曲溝部を形成して成る所定巾のキーストン型薄鋼板をプレス装置に供給して以降の工程に移行することを特徴とする請求項5〜8に記載のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法。
【請求項11】
所定形状の拡張成型網目列を各折曲溝部の底面とキーストン型鋼製堰板の側面とに成形されたキーストン型鋼製堰板の向きを、キーストン型鋼製型枠用堰板の高さ方向に変えることでキーストン型鋼製型枠用堰板の側型枠と底型枠とを形成する梁溝枠型に折り曲げて必要なセパレータで保持することを特徴とする請求項5〜10に記載のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法。
【請求項12】
梁溝枠型に折り曲げたキーストン型鋼製堰板の端部を相互に重ね合わせてキーストン型鋼製型枠用堰板の側面長を構成するのに適した長さに溶接接合することを特徴とする請求項11に記載のキーストン型鋼製型枠用堰板の製造方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−41184(P2009−41184A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−204087(P2007−204087)
【出願日】平成19年8月6日(2007.8.6)
【出願人】(397028360)関包スチール株式会社 (11)
【出願人】(598170453)
【Fターム(参考)】