説明

クリーニング装置、画像形成装置および画像形成方法

【課題】像担持体に付着する液体現像剤をクリーニング除去するクリーニング装置、ならびに該クリーニング装置を用いた画像形成装置および画像形成方法において、液リングを構成する液体現像剤が像担持体に戻って再付着するのを抑制する。
【解決手段】液体現像剤により現像された像を担持する中間転写ベルト31に接触するクリーニングローラー61と、クリーニングローラー61と接触するとともに軸方向長さL62がクリーニングローラー61よりも長いクリーニングローラー62と、クリーニングローラー62と接触するとともに軸方向Xの長さがクリーニングローラー61よりも長いゴムブレード63と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、トナー及びキャリア液とからなる液体現像剤によって現像された像を担持する感光体や中間転写体などの像担持体をクリーニングするクリーニング装置、該クリーニング装置を用いる画像形成装置および画像形成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
キャリア液中に固体成分からなるトナーを分散させた液体現像剤を用いて潜像を現像し、静電潜像を可視化する湿式画像形成装置が種々提案されている。例えば特許文献1に記載の装置では、可視化された像が中間転写ベルトで担持されながら二次転写部に搬送されて用紙に転写される。また、中間転写ベルトからキャリア液を除去するために、キャリア除去部が設けられている。このキャリア除去部は、中間転写ベルトと接触するキャリア除去ローラーを備えており、キャリア除去ローラーによって中間転写ベルトからキャリア液を除去する。また、キャリア除去ローラーに対してブレードが接触してキャリア除去ローラーの周面に付着するキャリア液を掻き取る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−31516号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載された装置では、キャリア除去部をキャリア液の除去を目的として使用しているが、中間転写ベルトや感光体などの像担持体から液体現像剤をクリーニング除去するクリーニング装置として用いることが考えられる。ただし、上記のように構成されたキャリア除去部をそのままクリーニング装置として使用すると、次のような問題があった。すなわち、特許文献1では、キャリア除去ローラーの軸方向長さと、キャリア除去ローラーの軸方向におけるブレードの幅との寸法関係が明記されていないが、両者の寸法関係を如何に設定した場合でも、液リングが発生する。例えばキャリア除去ローラーの軸方向長さが軸方向でのブレードの幅よりも長い場合には、キャリア除去ローラーにより像担持体から除去した液体現像剤がブレードの端部に溜まって液リングを形成する。そして、その液リングが像担持体に戻って液体現像剤が再付着してしまう。逆にキャリア除去ローラーの軸方向長さが軸方向でのブレードの幅よりも短い場合には、像担持体から除去した液体現像剤がキャリア除去ローラーのローラー端部に溜まって液リングを形成してしまい、同様の問題が発生する。
【0005】
この発明にかかるいくつかの態様は、像担持体に付着する液体現像剤をクリーニング除去するクリーニング装置、ならびに該クリーニング装置を用いた画像形成装置および画像形成方法において、液リングを構成する液体現像剤が像担持体に戻って再付着するのを抑制する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様は、トナー及び液体キャリアを含む液体現像剤で現像された像を担持する像担持体に接触する第1クリーニングローラーと、第1クリーニングローラーと接触するとともに第1クリーニングローラーよりも軸方向の長さが長い第2クリーニングローラーと、第2クリーニングローラーと接触するとともに第1クリーニングローラーよりも第2クリーニングローラーの軸方向における長さが長いクリーニングブレードと、を備えることを特徴としている。
【0007】
また、本発明の第2の態様は、トナー及び液体キャリアを含む液体現像剤で現像する現像部と、現像部で現像された像を担持する像担持体と、像担持体に担持された像を転写材に転写する転写部と、転写部で像が転写材に転写された像担持体に接触する第1クリーニングローラー、第1クリーニングローラーと接触するとともに第1クリーニングローラーよりも軸方向長さが長い第2クリーニングローラー、及び第2クリーニングローラーと接触するとともに第1クリーニングローラーよりも第2クリーニングローラーの軸方向における長さが長いクリーニングブレードを有し、像担持体をクリーニングするクリーニング部と、を備えることを特徴としている。
【0008】
さらに、本発明の第3の態様は、トナー及び液体キャリアを含む液体現像剤で現像された像を像担持体に担持させ、像担持体に担持される像を転写材に転写し、転写材に像を転写した後、像担持体に対して第1クリーニングローラーを接触させて像担持体をクリーニングし、第1クリーニングローラーに対して第1クリーニングローラーよりも軸方向長さが長い第2クリーニングローラーを接触させて第1クリーニングローラーをクリーニングし、第2クリーニングローラーに第1クリーニングローラーよりも第2クリーニングローラーの軸方向における長さが長いクリーニングブレードを接触させて第2クリーニングローラーをクリーニングすることを特徴としている。
【0009】
このように構成された発明(クリーニング装置、画像形成装置および画像形成方法)では、像担持体に接触する第1クリーニングローラーによって、像担持体に付着する液体現像剤が像担持体から除去される。また、こうして像担持体から除去された液体現像剤は、第1クリーニングローラーに接触する第2クリーニングローラーによって、第1クリーニングローラーから除去される。この第2クリーニングローラーには、第1クリーニングローラーから除去した液体現像剤が付着しているが、この付着物は第2クリーニングローラーに接触するクリーニングブレードにより掻き取られるが、その一部は第2クリーニングローラーの端部またはクリーニングブレードの端部に溜まって液リングが形成されることがある。ただし、第2クリーニングローラーの軸方向長さ、第2クリーニングローラーの軸方向におけるクリーニングブレードの幅はいずれも第1クリーニングローラーの軸方向の長さよりも長いため、液リングは軸方向において第1クリーニングローラーの端部よりも外側に形成される。このため、液リングを構成する液体現像剤が第1クリーニングローラーに戻るのが抑制され、その結果、像担持体への液体現像剤の再付着が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1実施形態(クリーニング装置)を装備する画像形成装置を示す図。
【図2】本発明のかかるクリーニング装置の第1実施形態を示す図。
【図3】クリーニング部を構成する部品の配置・寸法関係を示す図。
【図4】本発明のかかるクリーニング装置の第2実施形態を示す図。
【図5】クリーニング部の比較例を示す図。
【図6】本発明にかかるクリーニング装置の第3実施形態を示す図。
【図7】本発明にかかるクリーニング装置の第4実施形態を示す図。
【図8】本発明にかかるクリーニング装置の第5実施形態を示す図。
【図9】本発明にかかるクリーニング装置の第6実施形態を示す図。
【図10】本発明にかかるクリーニング装置の第7実施形態を示す図。
【図11】本発明にかかるクリーニング装置の第8実施形態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は本発明にかかるクリーニング装置の第1実施形態を装備する画像形成装置を示す図である。この画像形成装置1は、互いに異なる色の画像を形成する4個の画像形成ステーション2Y(イエロー用)、2M(マゼンタ用)、2C(シアン用)および2K(ブラック用)を備えている。そして、画像形成装置1は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の4色のトナーを重ね合わせてカラー画像を形成するカラーモードと、ブラック(K)のトナーのみを用いてモノクロ画像を形成するモノクロモードとを選択的に実行可能となっている。この画像形成装置1では、ホストコンピュータなどの外部装置から画像形成指令がCPUやメモリーなどを有するコントローラー(図示省略)に与えられると、このコントローラーが装置各部を制御して所定の画像形成動作を実行し、複写紙、転写紙、用紙およびOHP用透明シートなどのシート状の転写材Sに画像形成指令に対応する画像を形成する。
【0012】
各画像形成ステーション2Y、2M、2Cおよび2Kには、それぞれの色のトナー像がその表面に形成される、感光体ドラム21が設けられている。各感光体ドラム21は、その回転軸が主走査方向(図1の紙面に対して垂直な方向)に平行もしくは略平行となるように配置されており、図1中矢印D21の方向に所定速度で回転駆動される。
【0013】
各感光体ドラム21の周囲には、感光体ドラム21表面を所定の電位に帯電させるコロナ帯電器である帯電器22と、感光体ドラム21表面を画像信号に応じて露光することで静電潜像を形成する露光ユニット23と、該静電潜像をトナー像として顕像化する現像ユニット24と、第1スクイーズ部25と、第2スクイーズ部26と、該トナー像を中間転写ベルト31に一次転写する一次転写ユニットと、一次転写後の感光体ドラム21の表面をクリーニングするクリーニング部28とが、それぞれこれらの順に感光体ドラム21の回転方向D21(図1では、時計回り)に沿って配設されている。
【0014】
帯電器22は感光体ドラム21の表面に接触しないものであり、この帯電器22には、従来周知慣用のコロナ帯電器を用いることができる。コロナ帯電器にスコロトロン帯電器を用いた場合には、スコロトロン帯電器のチャージワイヤにはワイヤ電流が流されるとともに、グリッドには直流(DC)のグリッド帯電バイアスが印加される。帯電器22によるコロナ放電で感光体ドラム21が帯電されることで、感光体ドラム21の表面の電位が略均一の電位に設定される。
【0015】
露光ユニット23は、外部装置から与えられた画像信号に応じて光ビームにより感光体ドラム21表面を露光して画像信号に対応する静電潜像を形成する。この露光ユニット23としては、半導体レーザからの光ビームをポリゴンミラーにより走査させるもの、あるいは発光素子を主走査方向に配列したラインヘッド等により構成することができる。
【0016】
こうして形成された静電潜像に対して現像ユニット24に設けられた現像ローラー241からトナーが付与されて、静電潜像がトナーにより現像される。なお、この画像形成装置1の現像ユニット24では、キャリア液内にトナーを概略重量比20%程度に分散させた液体現像剤を用いてトナー現像が行われる。この実施形態で用いられる液体現像剤は、従来一般的に使用されている、Isopar(商標:エクソン)をキャリア液とした低濃度(1〜2wt%)かつ低粘度の常温で揮発性を有する揮発性液体現像剤ではなく、高濃度かつ高粘度の、常温で不揮発性を有する不揮発性液体現像剤である。すなわち、本実施形態における液体現像剤は、熱可塑性樹脂中へ顔料などの着色剤を分散させた平均粒径1μmの固形粒子を、有機溶媒、シリコーンオイル、鉱物油又は食用油等の液体溶媒中へ分散剤とともに添加し、トナー固形分濃度を約20%とした高粘度(HAAKE RheoStress RS600を用いて25℃の時のせん断速度1000(1/S)のときの粘弾性が30〜300mPa・s程度)の液体現像剤である。
【0017】
感光体ドラム21の回転方向D21において現像位置の下流側に、第1スクイーズ部25が配置されるとともに、さらに第1スクイーズ部25の下流側に第2スクイーズ部26が配置されている。これらのスクイーズ部25、26にはスクイーズローラーがそれぞれ設けられている。そして、各スクイーズローラーが感光体ドラム21の表面と当接してトナー像の余剰キャリア液やカブリトナーを除去する。なお、本実施形態では2つのスクイーズ部25、26により余剰キャリア液やカブリトナーを除去しているが、スクイーズ部の個数や配置などはこれに限定されるものではなく、例えば1個のスクイーズ部を配置してもよい。
【0018】
スクイーズ部25、26を通過してきたトナー像は一次転写ユニットにより中間転写ベルト31に一次転写される。中間転写ベルト31は、その表面、より詳しくはその外周面にトナー像を一時的に担持可能な像担持体としての無端状ベルトであり、複数のローラー32、33および34に掛け渡されている。これらのうちローラー32はベルト駆動モーター(図示省略)に機械的に接続されて、中間転写ベルト31を図1の矢印方向D31に周回駆動するベルト駆動ローラーとして機能している。
【0019】
中間転写ベルト31を掛け渡されたローラー32ないし34のうち、モーターにより駆動されるのは上記したベルト駆動ローラー32のみであり、他のローラー33、34は駆動源を有しない従動ローラーである。また、ベルト駆動ローラー32は、ベルト移動方向D31において一次転写位置TR1の下流側、かつ後述する二次転写位置TR2の上流側で中間転写ベルト31を巻き掛けている。
【0020】
一次転写ユニットは一次転写バックアップローラー271を有しており、一次転写バックアップローラー271は中間転写ベルト31を挟んで感光体ドラム21と対向して配設されている。感光体ドラム21と中間転写ベルト31とが当接する一次転写位置TR1では、これらの当接によって一次転写ニップが形成されており、該一次転写ニップで感光体ドラム21上のトナー像が中間転写ベルト31の外周面(一次転写位置TR1において下面)に転写される。各画像形成ステーション2Y、2M、2Cおよび2Kでトナー像の転写が実行されることで、各色のトナー像が中間転写ベルト31上に順次重ね合わされ、フルカラーのトナー像が形成される。一方、モノクロトナー像が形成される際には、ブラック色に対応した画像形成ステーション2Kのみにおいて、中間転写ベルト31へのトナー像転写が行われる。
【0021】
こうして中間転写ベルト31に転写されたトナー像は、ベルト駆動ローラー32への巻き掛け位置を経由して二次転写位置TR2に搬送される。この二次転写位置TR2では、中間転写ベルト31を巻き掛けられたローラー33に対して二次転写ローラー4が中間転写ベルト31を挟んで対向して固定的に配置されており、中間転写ベルト31表面と転写ローラー4の周面(ただし、凹部41を除く)とが互いに当接して転写ニップNPを形成している。すなわち、ローラー33は二次転写バックアップローラーとして機能しており、バックアップローラー33の回転軸33aは、例えばバネのような弾性部材である付勢部331によって弾性的に、かつ中間転写ベルト31に対して近接・離間移動自在に支持されている。
【0022】
この二次転写位置TR2では、中間転写ベルト31上に形成された単色、あるいは複数色のトナー像がゲートローラー51(一対のローラー51a,51b)から搬送経路PTに沿って搬送される転写材Sに二次転写される。また、ゲートローラー51と二次転写位置TR2との間には、転写材Sを二次転写ローラー4や中間転写ベルト31に接触させることなく二次転写位置TR2に送り込むための転写材ガイド52が配設されている。なお、この実施形態では、液体現像剤を用いてトナー像を形成する湿式現像方式でトナー像を形成しているので、良好な転写特性を得るために、二次転写ニップNPにおいては中間転写ベルト31に対し転写材Sが高い押圧力で押圧されることが望まれる。また、液体現像剤を介在させるため、転写材Sが中間転写ベルト31に貼り付きジャムとなる可能性が高い。そこで、この画像形成装置1では、周面の一部に凹部を設け、この凹部に把持部を配設した二次転写ローラー4が用いられている。
【0023】
この二次転写ローラー4は、円筒の外周面の一部を切り欠いてなる凹部41が設けられたローラー基材42を有している。このローラー基材42では、回転軸4211中心に方向D4に回転自在の回転シャフト421が二次転写バックアップローラー33の回転軸33aと平行または略平行に配置されている。そして、図示を省略するモーターからの回転駆動力を受けて定位置で回転軸4211中心に方向D4に回転する。
【0024】
また、ローラー基材42の外周面、つまり金属プレート表面のうち凹部41の内部に相当する領域を除く表面領域にゴムや樹脂などの弾性層43が形成されている。この弾性層43はバックアップローラー33に巻き掛けられた中間転写ベルト31と対向して二次転写ニップNPを形成する。そして、二次転写ニップNPでは、バックアップローラー33が付勢部331により二次転写ローラー4側に付勢されて、二次転写ローラー4とバックアップローラー33に巻き掛けられた中間転写ベルト31との間に所定の荷重が付加されている。
【0025】
また、凹部41の内部には、転写材Sを把持するための把持部44が配設されている。この把持部44は、凹部41の内底部からローラー基材42の外周面に立設されたグリッパ支持部材441と、グリッパ支持部材441の先端部に対して接離自在に支持されたグリッパ部材442と、転写材剥離部材449とを有している。また、グリッパ部材442はグリッパ駆動部(図示省略)と接続されている。そして、コントローラーからのアングリップ指令を受けてグリッパ駆動部が作動することでグリッパ部材442の先端部がグリッパ支持部材441の先端部から離間して転写材Sの把持準備や把持解放を行う。一方、コントローラーからのグリップ指令を受けてグリッパ駆動部が作動することでグリッパ部材442の先端部がグリッパ支持部材441の先端部に移動して転写材Sを把持する。このように把持部44を設けたことにより転写材Sを確実に保持することができ、また中間転写ベルト31に担持されるトナー像を転写材Sに転写した後に当該転写材Sを中間転写ベルト31から剥離することが可能となる。
【0026】
また、転写材剥離部材449は、グリッパ部材442とグリッパ支持部材441とからなるペアの間に、二次転写ローラー4の軸方向にわたって適宜配されている。そして、転写材剥離部材449は、二次転写ローラー4の径方向外側に向かって突出移動することで、グリッパ部材442とグリッパ支持部材441とで把持していた転写材Sを二次転写ローラー4から離れる方向に押し出すように作用する。したがって、グリッパ部材442の先端部をグリッパ支持部材441の先端部から離間させて転写材Sの把持解放を行った上で、さらに転写材剥離部材449を作用させることで転写材Sを二次転写ローラー4から確実に剥離させることができる。なお、把持部44の構成については、本実施形態に限定されるものではなく、従来より公知の他の把持機構を採用してもよい。
【0027】
トナー像が二次転写された転写材Sは、二次転写ローラー4から搬送経路PT上に設けられた定着ユニット7へ送出される。定着ユニット7では、転写材Sに転写されたトナー像に熱や圧力などが加えられて転写材Sへのトナー像の定着が行われる。
【0028】
なお、トナー像が二次転写された中間転写ベルト31に対向してクリーニング部6が設けられて二次転写後に中間転写ベルト31の表面に残留するトナーやキャリア液等の残留付着物を除去する。以下、図1および図2を参照しつつクリーニング部6の構成および動作について詳述する。
【0029】
図2は本発明のかかるクリーニング装置の第1実施形態たるクリーニング部を示す図である。また、図3はクリーニング部を構成する部品の配置・寸法関係を示す図であり、同図(a)はクリーニングローラーおよびゴムブレードの配置関係を示す図であり、同図(b)はクリーニングローラーおよびゴムブレードの軸方向での寸法関係を示す図である。このクリーニング部6は、図1および図2に示すように、2本のクリーニングローラー61、62と、ゴムブレード63と、現像剤回収ボックス64とを備えている。
【0030】
2本のクリーニングローラーのうちクリーニングローラー61は図2に示すようにローラー34に対して斜め下方向から中間転写ベルト31を挟んで対向して配置されており、ローラー61のローラー周面が中間転写ベルト31の表面に接触している。このため、クリーニングローラー61とローラー34とが接触するニップ位置NP6はローラー34の回転軸341を通る仮想水平面よりも下側に位置する。また、クリーニングローラー61の回転軸611はローラー34の回転軸341と平行または略平行に配置されており、図示を省略するベルトクリーニング用モーターからの回転駆動力を受けてクリーニングローラー61は中間転写ベルト31に対してカウンター回転する。これにより、ニップ位置NP6で中間転写ベルト31に残留する液体現像剤やトナーの固形分が堰き止められ、ローラー61の回転方向D61に搬送される。したがって、中間転写ベルト31からの残留物の除去を効率的に行うことができる。
【0031】
また、クリーニングローラー61の下方位置にクリーニングローラー62が配置されており、ローラー62のローラー周面がローラー61のローラー周面と接触している。このクリーニングローラー62の回転軸621はローラー61の回転軸611と平行または略平行に配置されており、ベルトクリーニング用モーターからの回転駆動力を受けてクリーニングローラー62はローラー61に対してカウンター回転する。これによって、上記と同様に、クリーニングローラー61の周面に付着する液体現像剤やトナー固形分をローラー61からローラー62に効率良く除去することができる。
【0032】
さらに、クリーニングローラー62の下方位置にゴムブレード63が配置されている。このゴムブレード63はクリーニングローラー61,62の軸方向X(図1や図2の紙面に対して垂直な方向)に延設された略板形状に仕上げられており、その先端部がローラー62のローラー周面と接触している。これにより、クリーニングローラー62のローラー周面から液体現像剤やトナー固形分が除去されて現像剤回収ボックス64に回収され、貯留される。なお、この実施形態では、ゴム製ブレードを用いているが、ブレード材質はこれに限定されるものではなく、従来のクリーニング装置で用いられている材料で構成することができる。この点については、他のブレードにおいても同様である。
【0033】
このように本実施形態では、2本のクリーニングローラー61、62とゴムブレード63を組み合わせて中間転写ベルト31から液体現像剤などの残留物を除去しているが、これらは図3(b)に示すような寸法関係を有している。すなわち、本実施形態では、ローラー34、61、62の軸方向Xにおいて、ローラー34、中間転写ベルト31、ローラー61、ローラー62およびゴムブレード63は以下の寸法関係を有している。すなわち、
L34:ローラー34の軸方向長さ
L31:中間転写ベルト31の軸方向Xの長さ、つまり幅
L61:クリーニングローラー61の軸方向長さ
L62:クリーニングローラー62の軸方向長さ
L63:ゴムブレード63の軸方向Xの長さ、つまり幅
としたとき、
ローラー34への中間転写ベルト31の巻き掛け位置では、
L34>L31 …式(1)
の寸法関係が成立し、また、クリーニングローラー61に対し、中間転写ベルト31、クリーニングローラー62およびゴムブレード63の寸法を対比すると、
L61<L31 …式(2)
L61<L62 …式(3)
L61<L63 …式(4)
の寸法関係が成立している。
【0034】
このような寸法関係が成立しているため、本実施形態では、次の作用効果が得られる。このように構成されたクリーニング部6では、中間転写ベルト31に接触するクリーニングローラー61によって中間転写ベルト31に付着する液体現像剤などが中間転写ベルト31から除去される。そして、クリーニングローラー61に除去された液体現像剤などはクリーニングローラー62に移され、さらにクリーニングローラー62からゴムブレード63によって掻き取られて現像剤回収ボックス64に回収され、貯留される。このような経路で中間転写ベルト31から除去された液体現像剤などは現像剤回収ボックス64に向けて移動させられ、それらの一部がクリーニング部6の一部に溜まって液リングが発生することがある。本実施形態では、上記した式(2)〜(4)が満足されているため、液リングの形成位置はゴムブレード63の端部となる。
【0035】
このようにゴムブレード63の端部に液リングが発生したとしても、本実施形態では式(3)、(4)が満足されているため、液リングを構成する液体現像剤などがクリーニングローラー61に戻ることはなく、液体現像剤が中間転写ベルト31に再付着するのを抑制することができる。
【0036】
また、上記実施形態では、中間転写ベルト31に対してクリーニングローラー61をカウンター回転させている。このため、中間転写ベルト31と接触するニップ位置NP6で中間転写ベルト31に残留する液体現像剤などを堰き止め、クリーニングローラー61への移動を促進することができる。その結果、中間転写ベルト31からの残留物の除去を効率的に行うことができる。この点に関しては、クリーニングローラー61、62の接触位置においても同様である。つまり、クリーニングローラー61に対してクリーニングローラー62がカウンター回転しているため、ローラー61からローラー62への除去効率を高めることができる。
【0037】
本実施形態によれば、中間転写ベルト31への再付着を抑制しつつ、中間転写ベルト31に残留する液体現像剤などを高い効率で除去し、現像剤回収ボックス64に回収することができる。その結果、中間転写ベルト31に残留する液体現像剤などがクリーニング部6をすり抜けて画像形成ステーション2Y、2M、2Cおよび2Kに搬送されるのを抑制し、各画像形成ステーションでの混色発生を低下させることができ、画像品質の向上を図ることができる。
【0038】
このように、第1実施形態では、クリーニングローラー61、62がそれぞれ本発明の「第1クリーニングローラー」および「第2クリーニングローラー」に相当する。また、中間転写ベルト31が本発明の「像担持体」に相当する。また、ローラー32、33、34が本発明の「張架ローラー」に相当する。
【0039】
ところで、中間転写ベルト31の蛇行を防止するために、画像形成装置においていわゆる「ビード方式」の蛇行防止技術を採用することがある。この蛇行防止技術に採用した画像形成装置に対しても、本発明を適用することができる。例えば図4に示す画像形成装置1では、蛇行防止技術を適用するのに対応し、ローラー34への中間転写ベルト31の巻き掛け位置で
L34<L31 …式(5)
の寸法関係が成立するように構成するが、その他の寸法関係、つまり上記した式(2)〜(4)については満足されている。したがって、上記第1実施形態と同様の作用効果が得られる。また、図4に示す実施形態は蛇行防止技術を装備した画像形成装置におけるクリーニング部の一般的な構成(図5)に比べて次の有利な作用効果を有している。以下、図4と図5を対比しながら、その作用効果について説明する。
【0040】
図5はクリーニング部の比較例を示す図である。図5に示すクリーニング部6′は1本のクリーニングローラー61とゴムブレード63とを有している。このクリーニング部6′では、クリーニング部6′で発生する液リングを構成する液体現像剤などが中間転写ベルト31に戻るのを抑制するためには、クリーニングローラー61の軸方向長さが軸方向Xにおける中間転写ベルト31の長さ、つまり幅よりも長くなるように構成する必要がある。さらに、「ビード」方式の蛇行防止技術に対応するために、ローラー34の軸方向長さを中間転写ベルト31の幅よりも短くする必要がある。その結果、中間転写ベルト31の表面側では幅全体にわたってローラー34よりも軟質のクリーニングローラー61と接触する一方、裏面側では両端部をフリー状態のまま残して中間転写ベルト31の裏面中央部にクリーニングローラー61よりも硬質のローラー34が接触している。このため、図5中の符号ARで示す箇所において、ローラー34のエッジが中間転写ベルト31をクリーニングローラー61側に押し付けて過大なストレスを与えてしまう。
【0041】
これに対し、本発明にかかるクリーニング装置の第2実施形態たる図4に示すクリーニング部6では、蛇行防止技術を適用するのに対応すべく、ローラー34への中間転写ベルト31の巻き掛け位置で、上記式(5)の寸法関係が成立するように構成しているが、ローラー34とクリーニングローラー61との寸法関係は
L34>L61 …式(6)
となっている。つまり、本発明では、2本のクリーニングローラー61、62を採用するとともに、上記式(2)〜(4)を満足するように構成する構成することで液リングを構成する液体現像剤などが中間転写ベルト31に戻るのを防止しているため、ローラー34とクリーニングローラー61との寸法関係を任意に設定することができる。このため、ローラー34とクリーニングローラー61とが上記式(6)を満足するように構成することも可能であり、このような寸法関係を採用することで「ビード」方式の蛇行防止技術を適用した画像形成装置において、液リングを構成する液体現像剤が中間転写ベルト31に再付着するのを抑制しつつ中間転写ベルト31に過大なストレスが印加されるのを防止することができる。
【0042】
なお、図4中の符号31a、35、36は画像形成装置1に対して蛇行防止技術を適用するために設けられた周知の構成部品であり、符号31aは中間転写ベルト31の両側部に設けられたビードであり、符号35は蛇行防止部材であり、符号36は蛇行防止部材35に設けられたガイド溝である。
【0043】
図6は本発明にかかるクリーニング装置の第3実施形態を示す図である。この第3実施形態が第1実施形態と大きく相違する点は、ゴムブレード65が設けられている点であり、その他の構成は同一である。このゴムブレード65は、ベルト移動方向D31においてクリーニングローラー61の上流側に配置されており、その先端部がローラー34に巻き掛けられた中間転写ベルト31と接触して中間転写ベルト31のクリーニングを行っている。このように第3実施形態では、ブレード方式で中間転写ベルト31の表面がクリーニングされるのに続き、そのクリーニングされた表面領域がローラー61によりクリーニングされる。
【0044】
図7は本発明にかかるクリーニング装置の第4実施形態を示す図である。この第4実施形態が第1実施形態と大きく相違する点は、クリーニングローラー61にクリーニングバイアスを印加するバイアス発生部66が追加されている点と、液体塗布部67が追加されている点とであり、その他の構成は同一である。
【0045】
このバイアス発生部66は、クリーニングローラー61と電気的に接続されており、トナーの帯電極性に対応した極性のバイアス電圧を印加し、これによって中間転写ベルト31に付着する液体現像剤中の帯電固形分がクリーニングローラー61に引き付けられて良好なベルトクリーニングが可能となっている。
【0046】
また、液体塗布部67は、塗布ローラー671と、液体塗布ヘッド672と、ポンプ673とを備えている。この塗布ローラー671として例えばスポンジローラーが用いられており、ベルト移動方向D31においてクリーニングローラー61の上流側でローラー34に巻き掛けられた中間転写ベルト31と接触して従動回転する。この塗布ローラー671の直上に、液体塗布ヘッド672が配置されており、ポンプ673により現像剤回収ボックス64に貯留されている液体現像剤がノズル(図示省略)に圧送され、当該ノズルから液体現像剤を塗布ローラー671に供給する。こうして塗布ローラー671に対して液体現像剤が供給されると、クリーニングローラー61によるクリーニング処理が実行される直前に液体現像剤が塗布ローラー671により中間転写ベルト31に塗布される。これによって、中間転写ベルト31に存在するトナー固形分率が低下し、クリーニングローラー61によるトナー固形分のクリーニング除去が容易となる。なお、本実施形態では、現像剤回収ボックス64に回収して貯留している液体現像剤を用いているが、液体現像剤の代わりに水、キャリア液等のトナー固形分率を下げることができる液体を供給するように構成してもよい。なお、この点については、後で説明する実施形態でも同様である。
【0047】
図8は本発明にかかるクリーニング装置の第5実施形態を示す図である。この第5実施形態が第1実施形態と大きく相違する点は、液体塗布部67が追加されている点と、バイアスクリーニングローラー68が設けられている点とであり、その他の構成は同一である。このバイアスクリーニングローラー68は、ベルト移動方向D31においてクリーニングローラー61の上流側でローラー34に巻き掛けられた中間転写ベルト31と接触して従動回転する。また、バイアスクリーニングローラー68に対して液体塗布部67の塗布ローラー671が接触しており、第4実施形態と同様に、ポンプ673により現像剤回収ボックス64に貯留されている液体現像剤が液体塗布ヘッド672を介して塗布ローラー671に供給されると、その塗布ローラー671によりバイアスクリーニングローラー68に液体現像剤が塗布される。なお、同図中の符号674は塗布ローラー671に供給された液体現像剤をローラー表面に均一にならすためのならしローラーである。
【0048】
また、このバイアスクリーニングローラー68には、バイアス発生部66が電気的に接続されており、トナーの帯電極性に対応した極性のバイアス電圧を印加される。したがって、バイアスクリーニングローラー68は液体現像剤を中間転写ベルト31に供給して中間転写ベルト31に付着する液体現像剤中の固形分率を低下させながら、しかも同時に、バイアス印加によって帯電固形分をバイアスクリーニングローラー68に引き付けてクリーニング除去する。なお、バイアスクリーニングローラー68にはゴムブレード69の先端部が接触しており、バイアスクリーニングローラー68に付着した液体現像剤やトナー固形分を掻き取り、現像剤回収ボックス64に回収する。
【0049】
図9は本発明にかかるクリーニング装置の第6実施形態を示す図である。この第6実施形態が第5実施形態と大きく相違する点は、ゴムブレード65が設けられている点であり、その他の構成は同一である。このゴムブレード65は、その先端部がベルト移動方向D31において中間転写ベルト31に対してクリーニングローラー61およびバイアスクリーニングローラー68が接触する位置の間で中間転写ベルト31と接触するように、配置されている。したがって、中間転写ベルト31は、まず最初にバイアスクリーニングローラー68によりバイアスクリーニングされ、さらにゴムブレード65によりブレードクリーニングされた後、クリーニングローラー61によりローラークリーニングされる。このように、中間転写ベルト31の表面領域が互いに異なる3種類のクリーニング方法で順番にクリーニングされるため、優れたクリーニング性能が得られる。また、3種類のうち最終のベルトクリーニングを行うクリーニング部6では、上記したように上記式(2)〜(4)については満足されているので、上記第1実施形態と同様にクリーニング部6で除去された液体現像剤が中間転写ベルト31に再付着するのを防止しながら中間転写ベルト31を良好にクリーニングすることができる。
【0050】
図10は本発明にかかるクリーニング装置の第7実施形態を示す図である。この第7実施形態が第6実施形態と大きく相違する点は、第2実施形態と同様に蛇行防止技術が適用されている点と、クリーニングローラー61、62およびゴムブレード63で構成されるクリーニング手段が2組設けられている点である。つまり、ゴムブレード65により中間転写ベルト31をブレードクリーニングした場合、そのゴムブレード65の両端部に液リングが形成される。この影響を取り除くために、例えば図9に示すように第6実施形態と同様に、1組のクリーニング手段(クリーニングローラー61、62およびゴムブレード63)を設けてもよい。しかしながら、ゴムブレード65による影響はゴムブレード65の両端部近傍に限られるため、ゴムブレード65による影響を下流側で除去するために、ゴムブレード65の各端部近傍にクリーニング手段(クリーニングローラー61、62およびゴムブレード63)を設けるように構成してもよい。より詳しくは、図10に示すように、回転軸611に対してクリーニングローラー61よりも軸方向長さが短いクリーニングローラー61a、61bが、それぞれゴムブレード65の各端部と対向するように取り付けられている。
【0051】
また、回転軸621に対しても、クリーニングローラー62よりも軸方向長さが短いが、軸方向長さがクリーニングローラー61a、61bよりも長いクリーニングローラー62a、62bが、それぞれゴムブレード65の各端部と対向するように取り付けられ、クリーニングローラー61a、61bに接触している。さらに、クリーニングローラー62a、62bよりも短いゴムブレード63a、63bがそれぞれゴムブレード65の各端部と対向するように取り付けられている。つまり、
L61a、L61b:クリーニングローラー61a、61bの軸方向長さ
L61ab:クリーニングローラー61a、61bの離間間隔
L62a、L62b:クリーニングローラー62a、62bの軸方向長さ
L63a、63b:ゴムブレード63a、63bの軸方向Xの長さ、つまり幅
としたとき、中間転写ベルト31、クリーニングローラー61a、61bと、クリーニングローラー62a,62bおよびゴムブレード63a,63bとを対比すると、
(L61a+L61ab+61b)<L31 …式(7)
L61a<L62a …式(8)
L61b<L62b …式(9)
L61a<L63a …式(10)
L61b<L63b …式(11)
の寸法関係が成立している。したがって、この第7実施形態においても、上記実施形態と同様に、液リングが中間転写ベルト31に戻るのを抑制することができる。
【0052】
図11は本発明にかかるクリーニング装置の第8実施形態を示す図である。この第8実施形態が第7実施形態と大きく相違する点は、クリーニングローラー61a、61bの軸支態様と、クリーニングローラー62a、62bの軸支態様とである。すなわち、第8実施形態では、回転軸611a、611bがそれぞれゴムブレード65の各端部と対向するように配置されている。そして、回転軸611a、611bに対してクリーニングローラー61よりも軸方向長さが短いクリーニングローラー61a、61bが、それぞれ回転自在に軸支されている。また、回転軸621a、621bがそれぞれゴムブレード65の各端部と対向するように配置されている。そして、回転軸621a、621bに対し、クリーニングローラー62よりも軸方向長さが短いが、軸方向長さがクリーニングローラー61a、61bよりも長いクリーニングローラー62a、62bが、それぞれ回転自在に軸支されている。このように第8実施形態では、ゴムブレード65の各端部に対し、液リングが中間転写ベルト31に戻るのを抑制することができるクリーニング手段(2つのクリーニングローラーおよびゴムブレード)が互いに独立して配置されている。なお、軸方向長さや離間間隔の寸法関係は第7実施形態と同一であり、上記実施形態と同様に、液リングが中間転写ベルト31に戻るのを抑制することができる。
【0053】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、本発明をドラムタイプの中間転写体をクリーニングするクリーニング部に対して本発明を適用することができる。
【0054】
また、上記実施形態では、中間転写ベルト31に対する第1クリーニングローラー61の回転方向、ならびに第1クリーニングローラー61に対する第2クリーニングローラー62の回転方向はいずれもカウンター方向に設定されているが、これらの回転方向はこれに限定されるものではない。
【0055】
また、上記実施形態では、中間転写ベルト31や中間転写ドラムなどの中間転写体をクリーニングするクリーニング部6に対して本発明を適用しているが、本発明をクリーニング部28に適用してもよい。この場合、感光体ドラム21が本発明の「像担持体」に相当する。
【0056】
また、本発明の適用範囲はカラー画像形成装置に限定されるものではなく、モノクロ画像形成装置に対しても適用可能である。
【符号の説明】
【0057】
1…画像形成装置、 24…現像ユニット(現像部)、 6、28…クリーニング部、 21…感光体ドラム(像担持体)、 31…中間転写ベルト(像担持体、像担持体ベルト)、 31a…ビード、 32〜34…(張架)ローラー、 35…蛇行防止部材、 61、61a、61b…(第1)クリーニングローラー、 62、62a、62b…(第2)クリーニングローラー、 63、63a、63b…ゴムブレード(クリーニングブレード)、 65…ゴムブレード(第2クリーニングブレード)、 X…軸方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー及び液体キャリアを含む液体現像剤で現像された像を担持する像担持体に接触する第1クリーニングローラーと、
前記第1クリーニングローラーと接触するとともに前記第1クリーニングローラーよりも軸方向の長さが長い第2クリーニングローラーと、
前記第2クリーニングローラーと接触するとともに前記第1クリーニングローラーよりも前記第2クリーニングローラーの軸方向における長さが長いクリーニングブレードと、
を備えることを特徴とするクリーニング装置。
【請求項2】
前記第1クリーニングローラーは前記像担持体の移動方向に対して周面が逆方向に移動して接触する請求項1に記載のクリーニング装置。
【請求項3】
前記第2クリーニングローラーは前記第1クリーニングローラーの周面の移動方向に対して逆方向に移動して接触する請求項1または2に記載のクリーニング装置。
【請求項4】
前記像担持体に接触する第2クリーニングブレードを備え、
前記第1クリーニングローラーは前記第2クリーニングブレードでクリーニングされた前記像担持体に接触してクリーニングする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のクリーニング装置。
【請求項5】
トナー及び液体キャリアを含む液体現像剤で現像する現像部と、
前記現像部で現像された像を担持する像担持体と、
前記像担持体に担持された前記像を転写材に転写する転写部と、
前記転写部で前記像が前記転写材に転写された前記像担持体に接触する第1クリーニングローラー、前記第1クリーニングローラーと接触するとともに前記第1クリーニングローラーよりも軸方向長さが長い第2クリーニングローラー、及び前記第2クリーニングローラーと接触するとともに前記第1クリーニングローラーよりも前記第2クリーニングローラーの軸方向における長さが長いクリーニングブレードを有し、前記像担持体をクリーニングするクリーニング部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
前記像担持体は周回する像担持体ベルトであり、
前記像担持体を張架するローラーを有し、
前記像担持体ベルトの前記第2クリーニングローラーの軸方向における長さは、前記ローラーの軸方向長さより大きく、前記像担持体ベルトの前記ローラーと接触する面は前記ローラーの軸方向の側面に接触して前記像担持体ベルトの蛇行を規制するビードが配設される請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
トナー及び液体キャリアを含む液体現像剤で現像された像を像担持体に担持させ、
前記像担持体に担持される前記像を転写材に転写し、
前記転写材に前記像を転写した後、前記像担持体に対して前記第1クリーニングローラーを接触させて前記像担持体をクリーニングし、
前記第1クリーニングローラーに対して前記第1クリーニングローラーよりも軸方向長さが長い第2クリーニングローラーを接触させて前記第1クリーニングローラーをクリーニングし、
前記第2クリーニングローラーに前記第1クリーニングローラーよりも前記第2クリーニングローラーの軸方向における長さが長いクリーニングブレードを接触させて前記第2クリーニングローラーをクリーニングすることを特徴とする画像形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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