説明

クロノグラフ時計

【課題】 煩雑な作業等を行うことなく、システムリセット時等の初期起動時にクロノグラフ時計が正常に動作することを確認できるようにすること。
【解決手段】 処理部106は、システムリセット端子103にシステムリセット信号が入力されて初期起動が行われたことを検出すると、スタート/ストップスイッチ101及びリセットスイッチ102の両方が同時に操作されていない場合には時刻針が所定のデモ運針を行う許可をした後、時刻針の運針及びクロノグラフ針の運針を可能にし、スイッチ101、102が同時には操作されている場合にはデモ運針を行う許可をすることなく、時刻針及びクロノグラフ針の運針を可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、時刻の指示機能及び時間計測機能を有するクロノグラフ時計に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数の指針を各々駆動するために複数の駆動モータを搭載し、時刻情報の表示を基本機能として更に時間計測を行う付加機能(クロノグラフ機能)を搭載したクロノグラフ時計において、各指針の駆動は前記駆動モータによって電気的に行い、クロノグラフ針の帰零をハートカムなどの機械的機構によって行うものが開発されている(例えば特許文献1参照)。
前記特許文献1に開示されたクロノグラフ時計は、内部の処理回路や制御ソフトウェアが複雑で高度になるため、一般的な時分秒を表示するのみの単純な時計と比較して誤動作の可能性が高くなる。
前記誤動作の要因の一つとして、電池交換時やシステムリセット時の初期起動時の処理が正しく行われていないことによるものが挙げられる。
【0003】
通常、電源起動時は、電源電圧がゼロから立ち上がることによって起動が正常に行われることが期待できるが、時計はもともと非常に低消費電力であることから、電池交換時の交換作業時間(電池を取り外している時間)が比較的短い場合は、内部回路のもつコンデンサ等の容量によって電圧低下が遅れ、電池が交換されて電圧が回復するまでの間に内部電圧が時計の制御部等に使用されている半導体素子の動作限界値を下回っている可能性がある。このとき、制御部は初期状態から起動せずに電圧低下前からの継続状態で動作してしまうことから、内部レジスタ値の破壊や回路動作シーケンスの異常など、さまざまな予測できない動作不良が発生する。
【0004】
これを回避するため、従来のクロノグラフ時計では電池交換後に、単に時刻秒針が運針していることを確認するのみでなく、クロノグラフ機能が正常に動作するかどうか実際に操作スイッチの操作を行って確認するなど煩わしい作業が求められていた。
さらに、クロノグラフリセット状態においてハートカムなどの機構部品によってクロノグラフ針が動かないように規正されている場合は、クロノグラフ針を動作させることができないため、クロノグラフ針による動作確認ができないという問題もあった。
【0005】
また、システムリセット時等の初期起動時に、正常に動作することを時刻秒針を1周回転させることによって表示することが考えられるが、時刻秒針と分針時針が連動している場合、時刻秒針を1周回すと時刻分針、時針が動いてしまうという問題がある。逆移転駆動パルスを持つように構成した場合は、時刻秒針を正転半周させると共に逆転半周することによって1分時刻が進むことが無いが、逆転駆動パルス生成回路を必要とすることになるため、駆動回路を構成する集積回路(IC)サイズが大きくなるという問題がある。
【0006】
一方、特許文献2には、小秒針によって充電可能な電源の電圧低下を警告するようにした電子時計が開示されているが、システムリセット時等の初期起動時の動作に関しては何等言及されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第4244643号公報
【特許文献2】特開平11−258365号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前記問題点に鑑み成されたもので、煩雑な作業等を行うことなく、システムリセット時等の初期起動時にクロノグラフ時計が正常に動作することを確認できるようにすることを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の視点によれば、時刻針及びクロノグラフ針の駆動はモータによって電気的に行うと共に、リセット状態ではクロノグラフ針が動かないように機械的機構によって規正し、前記クロノグラフ針の駆動は前記機械的機構による規正を解除した後に行うようにしたクロノグラフ時計において、初期起動が行われたときに前記時刻針が所定の正常表示動作を行う許可をするように前記モータを制御する制御手段を備えて成ることを特徴とするクロノグラフ時計が提供される。
【0010】
また、本発明の第2の視点によれば、時刻秒針を含む時刻針及びクロノグラフ針の駆動はモータによって電気的に行うと共に、リセット状態ではクロノグラフ針が動かないように機械的機構によって規正し、前記クロノグラフ針の駆動は前記機械的機構による規正を解除した後に行うようにしたクロノグラフ時計において、初期起動が行われたとき、前記時刻秒針を時刻表示周期とは異なる周期で駆動することによって正常表示動作を行う正常表示駆動手段を備えて成ることを特徴とするクロノグラフ時計が提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るクロノグラフ時計によれば、煩雑な作業等を行うことなく、システムリセット等の初期起動時にクロノグラフ時計が正常に動作することを確認できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施の形態に係るクロノグラフ時計のブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るクロノグラフ時計のフローチャートである。
【図3】本発明の他の実施の形態に係るクロノグラフ時計のブロック図である。
【図4】本発明の他の実施の形態に係るクロノグラフ時計の説明図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るクロノグラフ時計のフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態に係るクロノグラフ時計のフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態に係るクロノグラフ時計のフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態に係るクロノグラフ時計のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、本発明の実施の形態に係るクロノグラフ時計のブロック図である。本実施の形態に係るクロノグラフ時計は、時刻針及びクロノグラフ針の駆動はモータによって電気的に行うと共に、リセット状態ではハートカム等の機械的機構によってクロノグラフ針が動かないように規正し、前記クロノグラフ針の駆動は前記機械的機構による規正を解除した後に行うようにしたクロノグラフ時計を前提としている。
【0014】
図1において、クロノグラフ時計は、クロノグラフ機能のスタート操作とストップ操作を行うためのスタート/ストップスイッチ(A)101、クロノグラフ機能のリセット操作を行うためのリセットスイッチ(B)102、クロノグラフ時計のシステム全体をリセット(システムリセット)するシステムリセット信号を入力するためのシステムリセット端子103、所定周波数の信号を発生する発振器104、発振器104で発生した信号を分周して計時の基準となる時計信号を発生する分周回路105、中央処理装置(CPU)によって構成されクロノグラフ時計を構成するモータや各電子回路要素の制御等の処理を行う処理部106を備えている。
【0015】
また、クロノグラフ時計は、処理部106からの制御信号に対応する駆動パルスによって時刻表示モータ108を回転駆動する駆動回路107、ステッピングモータによって構成され時刻針(例えば時針、分針、秒針)を回転駆動する時刻表示モータ108、処理部106からの制御信号に対応する駆動パルスによってクロノ表示モータ110を回転駆動する駆動回路109、ステッピングモータによって構成されクロノグラフ針(例えばクロノグラフ分針、クロノグラフ秒針)を回転駆動するクロノ表示モータ110を備えている。
また、クロノグラフ時計は、処理部が実行するソフトウェアを記憶する制御ソフトウェア記憶部111、設定データや計測データ等を記憶する記憶部112、クロノグラフ時計の電源として機能する電池113を備えている。
尚、機械的な構成は示していないが、前記特許文献1に開示された発明と同様に、リセットスイッチ102の操作によって移行するリセット状態では、機械的にはハートカム等の機械的機構によってクロノグラフ針が動かないように規正した状態になり、電気的にはクロノグラフ計測データがリセットされるように構成されている。
【0016】
ここで、処理部106は制御手段を構成し、スタート/ストップスイッチ101及びリセットスイッチ102は操作手段を構成している。また、制御ソフトウェア記憶部111及び記憶部112は記憶手段を構成している。
制御手段は、システムリセット端子103にシステムリセット信号が入力された場合や電池113が交換されたとき等のように初期起動が行われたとき、時刻針が所定の正常表示動作を行う許可をするように構成することができる。
また、制御手段は、操作手段を所定状態にして初期起動が行われたとき、時刻針が正常表示動作を行う許可をするように構成することができる。
また、制御手段は、操作手段が所定操作されない状態で初期起動が行われたとき、時刻針が正常表示動作を行う許可をするように構成することができる。
【0017】
また、制御手段は、時刻針が正常表示動作を行うまでの間、時刻針の運針を行うように構成することができる。
また、制御手段は、時刻針が正常表示動作を行うまでの間、クロノグラフの操作が可能であるように構成することができる。
また、操作手段はクロノグラフ機能のスタートとストップを指示するスタート/ストップスイッチ101及びクロノグラフ機能のリセットを指示するリセットスイッチ102を有して成り、制御手段は、スタート/ストップスイッチ101及びリセットスイッチ102の双方が同時には操作されない状態で初期起動が行われたとき、時刻針が正常表示動作行う許可をするように構成することができる。
【0018】
また、制御手段は、システムリセット端子103を有し、システムリセット端子103にシステムリセット信号を入力することによって初期起動が行われるように構成することができる。
また、電池113を電源として動作し、電池113の交換によって初期起動が行われるように構成することができる。
図2は本発明の実施の形態に係るクロノグラフ時計のフローチャートで、主として処理部106が制御ソフトウェア記憶部111に記憶した制御ソフトウェアを実行することによって行われる処理を示している。
【0019】
以下、図1及び図2を用いて、本発明の実施の形態に係るクロノグラフ時計の動作を説明する。
クロノグラフ時計は電池113から供給される駆動電力を用いて動作する。
通常の計時動作を行う場合、処理部106が分周回路105からの時計信号に基づいて
計時動作を行い、駆動回路107を介して時刻表示モータ108を回転駆動する。時刻表示モータ108は時刻針(図示せず)を回転駆動し、前記時刻針によって現在時刻が随時表示される。
クロノグラフ動作を行う場合、使用者がリセット状態でスタート/ストップスイッチ101を操作することにより、クロノグラフ機能をスタートさせる。処理部106は、スタート/ストップスイッチ101によるスタート操作に応答して計時動作を開始し、計時した時間に対応する量だけ駆動回路109を介してクロノ表示モータ110を回転駆動する。クロノ表示モータ110はクロノグラフ針(図示せず)を駆動し、前記クロノグラフ針によって経過時間等が随時表示される。
【0020】
使用者が所望の時点でスタート/ストップ101を操作することによってクロノグラフ機能をストップさせて計時動作を停止させる。クロノグラフ針によって前記計時スタートから計時ストップまでの経過時間が表示される。
次に、システムリセット時の動作を説明する。処理部106は、システムリセット端子103にクロノグラフ時計の電気系統全体をリセットするためのシステムリセット信号が入力されて初期起動が行われたことを検出すると、スタート/ストップスイッチ101及びリセットスイッチ102の両方が同時に操作されているか否か(即ち、スタート/ストップスイッチ101及びリセットスイッチ102の両方が同時に押し操作されて閉状態にあるか否か)を判別する(ステップS201)。
【0021】
処理部106は、処理ステップS201において、スイッチ101、102が同時には操作されていないと判定した場合には、時刻針が所定の正常表示動作(デモ運針)を行うことが許可され、以後の通常動作のなかの所定のタイミングにまたは所定のスイッチ操作時おいて正常表示動作(デモ運針)が実施されるように時刻表示モータ108を制御した後(ステップS205)、時刻針の運針及びクロノグラフ針の運針を可能にする(ステップS202、S203)。
これらの起動処理を経て時刻表示モータ108は、所定のタイミングであるいは所定のスイッチ操作での処理部106によるデモ運針制御に応答して、時刻針を回転駆動して前記デモ運針を行う。このときの前記デモ運針の動作例として、秒針を1回転させるようにしてもよい。
【0022】
前記デモ運針の制御が行われた後、時刻針及びクロノグラフ針の正常運針が可能になり、現在時刻の表示動作や時間計測動作等のクロノグラフ時計の通常動作処理が行われることになる(ステップS204)、
このように、操作スイッチ101、102が同時には操作されていない場合、処理部106は、処理ステップS205のデモ運針許可を行うことにより、使用者はその後の所定のタイミングまたは所定のスイッチ操作時にデモ運針動作を確認することができる。さらに、デモ運針が開始されるまでの間は時刻運針やクロノ運針動作が許可されているため、時刻運針動作を確認することで起動後の動作状況が確認できる。
【0023】
一方、処理部106は、処理ステップS201において、スイッチ101、102が同時に操作されていると判定した場合には、デモ運針を許可することなく、時刻針の運針を可能にし(ステップS202)、又、クロノグラフ針の運針を可能にする(ステップS203)。
これにより、デモ運針のための所定のタイミングまで確認する待ち時間や所定の操作によるデモ運針実行確認が不要になり、時計製造時の検査時間を増加することなく、直ちに、時刻針及びクロノグラフ針が正常動作可能になり、現在時刻の表示動作や時間計測動作等のクロノグラフ時計の通常動作処理が行われる(ステップS204)。
【0024】
以上述べたように、本実施の形態に係るクロノグラフ時計によれば、時刻針及びクロノ
グラフ針の駆動はモータによって電気的に行うと共に、リセット状態ではクロノグラフ針が動かないように機械的機構によって規正し、前記クロノグラフ針の駆動は前記機械的機構による規正を解除した後に行うようにしたクロノグラフ時計において、処理部106は、システムリセット端子103にシステムリセット信号が入力されて初期起動が行われたことを検出すると、スタート/ストップスイッチ101及びリセットスイッチ102の両方が同時には操作されていない場合には時刻針が所定のデモ運針を行うよう許可され、時刻針の運針及びクロノグラフ針の運針を可能にし、スイッチ101、102が同時に操作されている場合にはデモ運針を行うことなく、時刻針及びクロノグラフ針の運針を可能にしている。デモ運針が許可されている場合、その後処理部106は、所定のタイミングまたは所定のスイッチ操作によって時刻針によるデモ運針動作が実行されるよう時刻表示モータ108を制御する。
【0025】
このように、初期起動動作時に時刻針を用いて初期起動時に正常動作可能であることを表示するようにしているため、煩雑な作業等を行うことなく、電池交換時等の初期起動時が正常に行われたことを確認することが可能となり、クロノグラフ時計が正常に動作することを容易に確認することが可能になる。
また、処理部106は、デモ運針が行われるまでの間、クロノグラフ時計の動作が可能になるようにしているため、時刻針の動作を確認することでクロノグラフ時計の動作状態を確認することが可能になる。
【0026】
また、所定のスイッチ操作によってデモ運針を禁止することが可能であるため、時計製造時の検査時間の増加を防止することができる。
また、ハートカムなどの機械的機構によってクロノグラフ針が規正されている場合においても、時刻針を使って運針を確認することにより、処理部106が初期状態から起動したことを確認することができる。
【0027】
尚、本実施の形態では、初期起動の例として、システムリセット端子103にシステムリセット信号を供給してシステムリセットさせる例で説明したが、電池113を取り外して交換する場合でもよい。
また、デモ運針を行わせるための所定のスイッチ操作として、スタート/ストップスイッチ101を利用する場合のほか、竜頭を用いる等の組み合わせも可能である。
【0028】
図3は、本発明の他の実施の形態に係るクロノグラフ時計のブロック図である。
図3において、クロノグラフ時計は、所定周波数の信号を発生する発振回路301、発振回路301で発生した信号を分周して計時の基準となる時計信号を発生する分周回路302、電子時計を構成する各電子回路要素の制御や駆動パルスの変更制御等の制御を行う制御回路303、制御回路303からの制御信号に対応する時刻針駆動用の駆動パルス及びクロノグラフ針駆動用の駆動パルスを発生する駆動パルス発生回路304を備えている。制御回路303には、クロノグラフ時計のシステム全体をシステムリセット(オールクリア)するシステムリセット信号(例えば電源電圧VDDの信号)を入力するためのシステムリセット端子ACが設けられている。
【0029】
また、クロノグラフ時計は、駆動パルス発生回路304からのクロノグラフ針用駆動パルスによって回転駆動部307内のクロノモータ(第2ステッピングモータ)308を駆動するモータ駆動回路(第2モータ駆動回路)305、駆動パルス発生回路104からの時刻針用駆動パルスによって回転駆動部307内の時刻モータ(第1ステッピングモータ)310を駆動するモータ駆動回路(第1モータ駆動回路)306を備えている。
【0030】
また、クロノグラフ時計は、クロノグラフ針を駆動するクロノモータ308、クロノモータ308の回転をクロノグラフ針に伝達するクロノ針輪列309、時刻針を駆動する時
刻モータ310、時刻モータ310の回転を時刻針に伝達する時刻針輪列311、クロノ針輪列309及び時刻針輪列311の操作等を行う外部操作部材312を備えている。クロノモータ308、クロノ針輪列309、時刻モータ310、時刻針輪列311は回転駆動部307の構成要素である。
【0031】
また、クロノグラフ時計は、回転駆動部307によって駆動され、計測時間や現在時刻をクロノグラフ針や時刻針によって表示するアナログ表示部313を備えている。
アナログ表示部313は、計測した時間を表示するクロノグラフ針(クロノグラフ時針318、クロノグラフ分針319、クロノグラフ秒針314)、現在時刻を表示する時刻針(時刻時針315、時刻分針316、時刻秒針(本実施の形態では小秒針)317)を備えている。クロノグラフ針314、318、319はクロノモータ308及びクロノ針輪列309によって回転駆動され、時刻針315、316、317は時刻モータ310及び時刻針輪列311によって回転駆動される。
また、クロノグラフ時計は、時間計測動作のスタート及びストップを指示するスタート/ストップスイッチASW、竜頭SW、時間計測動作をリセットするリセットスイッチBSWを備えている。スタート/ストップスイッチASW、リセットスイッチBSW及び竜頭SWは外部操作部材312を構成している。電池320はクロノグラフ時計の電源である。
【0032】
クロノモータ308及び時刻モータ310はステッピングモータであり、例えば、ロータ収容孔及びロータの停止位置を決める位置決め部を有するステータと、前記ロータ収容孔内に配設されたロータと、コイルとを有し、前記コイルに交番信号を供給して前記ステータに磁束を発生させることによって前記ロータを回転させると共に、前記位置決め部に対応する位置に前記ロータを停止するようにした公知の2極PM(Permanent Magnet)型ステッピングモータである。ステッピングモータの駆動コイルに極性の異なる駆動信号を交互に供給することによって、ロータを所定角度(例えば180度)ずつ一定方向に連続的に回転させるように構成されている。
【0033】
本他の実施の形態に係るクロノグラフ時計は、図1に示したように時刻秒針317を含む時刻針及びクロノグラフ針の駆動はモータ308、310によって電気的に行うが、リセット状態ではクロノグラフ針314、318、319が動かないように公知の機械的機構(図示せず)によって規正し、クロノグラフ針314、318、319の駆動は前記機械的機構による規正を解除した後にモータ308によって行うように構成されている。
尚、発振回路301及び分周回路302は信号発生手段を構成している。また、発振回路301、分周回路302、制御回路303、駆動パルス発生回路304、モータ駆動回路306、306及び回転駆動部307は正常表示駆動手段を構成している。
【0034】
図4は、本発明の他の実施の形態の動作概要を説明する説明図である。
図4において本他の実施の形態では、初期起動(システムリセットあるいはオールクリアとも称す)に入るための条件(オールクリア条件)として、次の条件が用意されており、いずれかのオールクリア条件が満たされたときに初期起動が行われ、初期起動が行われたことを表す正常表示動作が行われる。
【0035】
オールクリア条件1は、竜頭SWが押し込み状態にあるときにおいて、(1)システムリセット端子ACにシステムリセット信号(例えば電源電圧VDD)が供給された場合また
は(2)電池320が交換された場合である。
オールクリア条件2は、竜頭SWが引き出し状態にあるときにおいて、(1)リセットスイッチBSWが所定時間(例えば2秒間)以上押下操作された場合、(2)システムリセット端子ACにシステムリセット信号(例えば電源電圧VDD)が供給された場合または
(3)電池320が交換された場合である。
【0036】
制御回路303は、オールクリア条件1が満たされた(即ち初期起動が行われた)と判定すると、オールクリア処理後にオールクリア処理を解除した後、時刻秒針317が正常表示動作を行うようにモータ駆動回路306を制御する(状態402)。前記正常表示動作では、時刻秒針317が所定時間(例えば10秒)、通常の時刻表示周期とは異なる周期で運針動作(デモ運針)を行うように駆動制御される。モータ駆動回路306は、時刻秒針317が前記所定時間の間、時刻表示周期とは異なる周期で運針動作を行うように、時刻モータ310を駆動する。例えば、前記デモ運針では、所定秒数(例えばn秒(本実施の形態では2秒))毎に前記所定秒数が経過する前の所定時間内に時刻秒針317を前記所定秒数分だけ纏めて駆動する(n秒運針)。
【0037】
また、制御回路303は、オールクリア条件2が満たされた(即ち初期起動が行われた)と判定すると、オールクリア処理後にオールクリア処理を解除した後、竜頭SWを引き出した状態で待機する(状態400)。この状態では、時刻針315〜317を回転することはできないため、秒針317による正常表示動作を行うことはできない。制御回路303は状態400において、竜頭SWが押し込まれたと判定すると、時刻秒針317が正常表示動作を行うようにモータ駆動回路306を制御する(状態401)。この場合も前記同様に、前記正常表示動作では、時刻秒針317が所定時間(例えば10秒)通常の時刻表示動作とは異なる運針動作(デモ運針)を行うように駆動制御される。モータ駆動回路306は、時刻秒針317が前記所定時間の間、時刻表示動作とは異なる運針動作(例えばn秒運針)を行うように、時刻モータ310を駆動する。
【0038】
次に、制御回路303は、正常表示動作の終了条件が成立したと判定すると、前記正常表示動作を終了するようにモータ駆動回路306を制御する。本他の実施の形態における終了条件は、状態402又は401において正常表示動作開始から前記所定時間(例えば10秒)経過した場合や、正常表示動作中に竜頭SWの引き出し操作が行われた場合である。
モータ駆動回路306は、制御回路303による正常表示動作終了の制御に応答して、時刻秒針317がデモ運針を停止し時刻表示周期で運針するように時刻モータ310を駆動する。竜頭SWが押し込まれた状態になっていれば、時刻秒針317はデモ運針から時刻表示運針に切り換わり、通常の時刻表示(通常運針)が1ステップ/秒で行われる(状態403)。
【0039】
図5〜図8は本他の実施の形態の処理を示すフローチャートであり、主として制御回路303の処理を示している。
図5は初期起動時の全体処理を示すフローチャート、図6は図5の処理における1Hz割り込み処理を示すフローチャート、図7は図6の処理における8Hz割り込み処理を示すフローチャート、図8は竜頭SWの操作による割り込み処理を示すフローチャートである。
【0040】
以下、図3〜図8を参照して、本発明の他の実施の形態に係るクロノグラフ時計の動作を詳細に説明する。
クロノグラフ時計は、通常動作時には、次のようにして計時動作及び時間計測動作を行う。
先ず、発振回路301は所定周波数の基準クロック信号を発生し、分周回路302が発振回路301で発生した前記信号を分周して計時の基準となる時計信号を制御回路303に出力する。
【0041】
制御回路303は、時刻表示動作を行う場合、前記時計信号に基づいて計時動作を行い、所定の時刻表示周期(例えば1秒)が到来する毎に、駆動パルス発生回路304がモー
タ駆動回路306を介して時刻モータ310を回転駆動するように制御する。これにより、時刻モータ310は、時刻表示周期で時刻針輪列311を介して時刻針315、316、317を回転駆動する。尚、前記時刻表示動作は竜頭SWが押下された状態で行われる。
【0042】
外部操作部材312に含まれるスタート/ストップスイッチASWがスタート操作されると、制御回路303は前記時計信号に基づいて時間計測動作を開始し、所定の計測時間表示周期が到来する毎に、駆動パルス発生回路304がモータ駆動回路305を介してクロノモータ308を回転駆動するように制御する。これにより、クロノモータ308は、計測時間表示周期でクロノ針輪列309を介してクロノグラフ針314、318、319を回転駆動する。スタート/ストップスイッチASWがストップ操作されると、制御回路303は時間計測動作を停止し、モータ駆動回路305を制御してクロノグラフ針314、318、319の回転駆動を停止させる。
前記ストップ状態で、外部操作部材312に含まれるリセットスイッチBSWをリセット操作すると、制御回路303が時間計測カウンタをリセットして初期状態に戻し、図示しない機械的機構がクロノグラフ針314、318、319を帰零して規正することにより初期状態に戻す。
【0043】
電池320の交換あるいはシステムリセット端子ACへのシステムリセット信号の供給が行われることによって初期起動が行われると、ハードウェア全体の初期化(例えば、デモ運針を行う時間を計時するデモ時間カウンタ、n秒計数カウンタ及びn秒パルスカウンタの初期化)を行う(ステップS500)。
次に制御回路303は、1Hz周期で行われる割り込みが許可されると、図6の1Hz割り込み処理を行い(ステップS501)、竜頭SWの操作による割り込み(KEY割り込み)が許可されると、図8の竜頭割り込み処理を行う(ステップS502)。
【0044】
次に制御回路303は、竜頭SW押し込み状態(竜頭SWが押し込まれた状態、即ち竜頭が0段位置にある状態)の場合にはデモ指示を行った後に戻る(ステップS503、S505、S506)。制御回路303は処理ステップS503において竜頭SW引き出し状態(竜頭SWが引き出された状態)にあると判定した場合にはデモ準備指示を行った後(ステップS504)、処理ステップS506に移行する。
【0045】
図6の1Hz割り込み処理において、制御回路303は、竜頭SWが押し込み状態にあると判定すると(ステップS600)、正常表示動作を行う指示(デモ指示)がある場合には(ステップS601)、制御回路303内のデモ時間カウンタ(図示せず)から1秒減算する(ステップS602)。デモ時間カウンタは、正常表示動作を行う時間(即ちデモ運針を行う時間)を計時するカウンタで、本実施の形態では正常表示動作を行う時間として10秒に設定しているためデモ時間カウンタとして10秒カウンタを使用している。
【0046】
制御回路303は、デモ時間カウンタの計数値が0になっていない、即ち、正常表示動作が未だ前記所定時間(10秒)行われていないと判定すると(ステップS603)、制御回路303内のn秒計数カウンタ(図示せず)から1周期分の時間である1秒を減算する(ステップS604)。n秒計数カウンタは、正常表示動作を行うn秒運針のn(本実施の形態では2)秒が経過したか否か、即ち、n秒運針の運針タイミングが到来したか否かを計時するカウンタである。
制御回路303は、n秒計数カウンタの計数値が0になったと判定すると、即ち、n秒運針の駆動タイミングが到来したと判定すると(ステップS605)、n秒計数カウンタの計数値をnにセットし(ステップS606)、未駆動のパルス(残パルス)駆動指示を行う(ステップS607)。ここで、本実施の形態ではn秒運針のnは2であり、残りパルスの駆動指示を行う。
【0047】
次に制御回路303は、n秒パルスカウンタから1減算し(ステップS608)、時刻モータ310を1回駆動した後に戻る(ステップS610、S611)。制御回路303は、処理ステップの後、2回目以降の残りの駆動を行う場合、8Hz周期で図7の8Hz割り込み処理を行って該割り込み処理の中で駆動する(ステップS609)。
制御回路303は、処理ステップS605においてn秒計数カウンタの計数値が0になっていないと判定した場合には処理ステップS611に移行する。また、制御回路303は、処理ステップS603においてデモ時間カウンタの計数値が0になったと判定した場合には、デモ指示を削除した後(ステップS612)、処理ステップS610に移行する。また、制御回路303は、処理ステップS601においてデモ指示がないと判定した場合には処理ステップS610に移行する。また、制御回路303は、処理ステップS600において竜頭SWが引き出し状態にあるときは直ちに処理ステップS611に移行する。
【0048】
制御回路303は、図7の8Hz割り込み処理において、残駆動パルス指示がなされていると判定すると(ステップS700)、駆動パルス発生回路304及びモータ駆動回路306を介して時刻秒針317を駆動して正常表示動作を行った後(ステップS701)、n秒パルスカウンタから1減算する(ステップS702)。2秒運針(n=2)の場合には2回目の時刻秒針317の駆動がここで行われる。
制御回路303は、n秒パルスカウンタの計数値が0になったと判定すると(ステップS703)、残パルス駆動指示を解除する(ステップS704)。ここで、2秒運針の場合はn秒パルスカウンタの計数値は0と判定される。次に制御回路303は、n秒パルスカウンタの計数値をnに設定し(ステップS705)、8Hz割り込みを禁止した後に戻る(ステップS706、S707)。
【0049】
制御回路303は、処理ステップS703においてn秒パルスカウンタの計数値が0ではないと判定すると処理ステップS707に移行する。例えば、3秒運針(n=3)の場合、この時点では未だ「1」残っているため処理ステップS707から処理ステップS700へ戻る。
また、制御回路303は、処理ステップS700において残パルス駆動指示がなされていないと判定すると処理ステップS706に移行する。
【0050】
制御回路303は、図8の竜頭割り込み処理において、竜頭SWが押し込み状態と判定すると(ステップS800)、デモ準備指示がなされている場合には(ステップS801)、デモ準備指示を解除する(ステップS802)。
次に制御回路303は、デモ指示を行い(ステップS803)、タイマー分周段(前記各カウンタ)をリセットした後に戻る((ステップS804、S805)。
制御回路303は、処理ステップS801においてデモ準備指示がなされていない場合には処理ステップS804に移行する。また、制御回路803は、処理ステップS800において竜頭SWが引き出し状態と判定すると、デモ指示を解除し(ステップS806)、残パルス駆動指示を解除することによって(ステップS807)、正常表示動作を解除し、処理ステップS805に移行する。
【0051】
以上述べたように本発明の他の実施の形態に係るクロノグラフ時計は、時刻秒針を含む時刻針及びクロノグラフ針の駆動はモータ308、310によって電気的に行うと共に、リセット状態ではクロノグラフ針314、318、319が動かないように機械的機構によって規正し、クロノグラフ針314、318、319の駆動は前記機械的機構による規正を解除した後に行うようにしたクロノグラフ時計において、初期起動が行われたとき、時刻秒針317を時刻表示周期とは異なる周期で駆動することによって初期起動が正常に行われたことを表す正常表示動作を行う正常表示駆動手段を備えて成ることを特徴として
いる。
【0052】
したがって、前記第1の実施の形態と同様に、煩雑な作業等を行うことなく、システムリセット等の初期起動時にクロノグラフ時計が正常に動作することを確認できるという効果を奏する。
また、初期起動動作が正常に完了したことを表す正常表示動作を行うために時刻針をn秒運針するように構成しているため、時刻針を反転駆動するような複雑な構成は不要であり、簡単な構成で正常表示動作を行うことが可能になる。また、正常表示動作は、早送りで1回転させるのではなくn秒運針としているため、正常表示動作による実時間進みを無くすことができ、正確な時刻表示が可能になる。
【0053】
尚、デモ運針1分未満の時間、n秒(nは例えば2,3,4,5,6,10,12,15,20,30秒)運針とするように構成できる。また、デモ運針の時間は任意とすることができ、その場合、デモ運針の解除は外部操作部材312の操作によって行うように構成できる。また、デモ運針の時間は所定の一定時間としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0054】
時刻針及びクロノグラフ針の駆動はモータによって電気的に行うと共に、リセット状態ではクロノグラフ針が動かないように機械的機構によって規正し、前記クロノグラフ針の駆動は前記機械的機構による規正を解除した後に行うようにした各種のクロノグラフ時計に適用可能である。
【符号の説明】
【0055】
101、ASW・・・スタート/ストップスイッチ
102、BSW・・・リセットスイッチ
103、AC・・・システムリセット端子
104・・・発振器
105、302・・・分周回路
106・・・処理部
107、109・・・駆動回路
108・・・時刻表示モータ
110・・・クロノ表示モータ
111・・・制御ソフトウェア記憶部
112・・・記憶部
113、320・・・電池
301・・・発振回路
303・・・制御回路
304・・・駆動パルス発生回路
305、306・・・モータ駆動回路
307・・・回転駆動部
308・・・クロノモータ
309・・・クロノ輪列
310・・・時刻モータ
311・・・時刻輪列
312・・・外部操作部材
313・・・アナログ表示部
314・・・クロノグラフ秒針
315・・・時刻時針
316・・・時刻分針
317・・・時刻秒針
318・・・クロノグラフ時針
319・・・クロノグラフ分針

【特許請求の範囲】
【請求項1】
時刻針及びクロノグラフ針の駆動はモータによって電気的に行うと共に、リセット状態ではクロノグラフ針が動かないように機械的機構によって規正し、前記クロノグラフ針の駆動は前記機械的機構による規正を解除した後に行うようにしたクロノグラフ時計において、
初期起動が行われたとき前記時刻針が所定の正常表示動作を行う許可をする制御手段を備えて成ることを特徴とするクロノグラフ時計。
【請求項2】
操作手段を有し、前記制御手段は、前記操作手段を所定状態にして初期起動が行われたとき、前記時刻針が前記正常表示動作を行う許可をすることを特徴とする請求項1記載のクロノグラフ時計。
【請求項3】
操作手段を有し、前記制御手段は、前記操作手段が所定操作されない状態で初期起動が行われたとき、前記時刻針が前記正常表示動作を行う許可をすることを特徴とする請求項1記載のクロノグラフ時計。
【請求項4】
前記制御手段は、前記時刻針が前記正常表示動作を行うまでの間、時刻針の運針を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載のクロノグラフ時計。
【請求項5】
前記制御手段は、前記時刻針が前記正常表示動作を行うまでの間、クロノグラフの操作が可能である特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載のクロノグラフ時計。
【請求項6】
前記操作手段はクロノグラフ機能のスタートとストップを指示するスタート/ストップスイッチ及びクロノグラフ機能のリセットを指示するリセットスイッチを有して成り、
前記制御手段は、前記スタート/ストップスイッチ及びリセットスイッチの双方が同時には操作されない状態で初期起動が行われたとき、前記時刻針が前記正常表示動作を行う許可をすることを特徴とする請求項3または4記載のクロノグラフ時計。
【請求項7】
時刻秒針を含む時刻針及びクロノグラフ針の駆動はモータによって電気的に行うと共に、リセット状態ではクロノグラフ針が動かないように機械的機構によって規正し、前記クロノグラフ針の駆動は前記機械的機構による規正を解除した後に行うようにしたクロノグラフ時計において、
初期起動が行われたとき、前記時刻秒針を時刻表示周期とは異なる周期で駆動することによって正常表示動作を行う正常表示駆動手段を備えて成ることを特徴とするクロノグラフ時計。
【請求項8】
竜頭を有し、
前記正常表示駆動手段は、前記竜頭が押し込み状態のとき初期起動が行われた場合、前記時刻秒針を時刻表示周期とは異なる周期で駆動することによって正常表示動作を行うことを特徴とする請求項7記載のクロノグラフ時計。
【請求項9】
竜頭を有し、
前記正常表示駆動手段は、前記竜頭が引き出し状態のとき初期起動が行われた場合、前記竜頭押し込み操作時に、前記時刻秒針を時刻表示周期とは異なる周期で駆動することによって正常表示動作を行うことを特徴とする請求項7又は8記載のクロノグラフ時計。
【請求項10】
竜頭を有し、
前記正常表示駆動手段は、正常表示動作開始から所定時間経過後又は正常表示動作中に前記竜頭の引き出し操作が行われた場合、前記正常表示動作を終了することを特徴とする
請求項7乃至9のいずれか一に記載のクロノグラフ時計。
【請求項11】
前記正常表示駆動手段は、所定秒数毎に前記所定秒数が経過する前の所定時間内に前記時刻秒針を前記所定秒数分だけ纏めて駆動することによって前記正常表示動作を行うことを特徴とする請求項7乃至10のいずれか一に記載のクロノグラフ時計。
【請求項12】
システムリセット端子を有し、前記システムリセット端子にシステムリセット信号を入力することによって前記初期起動が行われることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一に記載のクロノグラフ時計。
【請求項13】
電池を電源として動作し、前記電池の交換によって前記初期起動が行われることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一に記載のクロノグラフ時計。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−27705(P2011−27705A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−258410(P2009−258410)
【出願日】平成21年11月11日(2009.11.11)
【出願人】(000002325)セイコーインスツル株式会社 (3,629)
【Fターム(参考)】