説明

クローズドドレンシステム

【課題】クローズドドレンシステムにおいて、各蒸気ボイラへ供給されるドレンへの薬剤濃度を適切にする。
【解決手段】蒸気を負荷機器3,4へ供給する複数台の蒸気ボイラ5A、5B、・・・と、負荷機器3,4から排出されるドレンを収集する密閉型のドレンタンク6と、ドレンタンク6に接続されポンプ17を有する共通ドレン供給ライン15と、共通ドレン供給ライン15から分岐して各蒸気ボイラ5へ接続され、ドレン制御弁23を設けた分岐ドレン供給ライン16A、・・・と、各ドレン制御弁23A、・・・の開閉により各蒸気ボイラ5A、・・・の缶体1A、・・・内の水位を設定水位に制御する制御器9と、共通ドレン供給ライン15の前記ポンプ17下流側とドレンタンク6とを結んで形成されドレンが循環する循環路21と、循環路21へ間欠的に薬注する薬注装置9とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数台の蒸気ボイラを有し、各蒸気ボイラへドレンを供給するクローズドドレンシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
省エネを目的として、負荷機器から排出されるドレンを密閉型のドレンタンクにて収集し、収集した高温のドレンを蒸気ボイラの給水として供給するクローズドドレンシステムは、特許文献1などにて知られている。この特許文献1においては、ドレンタンクの下流側で脱酸素剤を薬注装置にて注入する。
【特許文献1】特開2007−263385号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この出願の発明者等は、特許文献1のようなクローズドドレンシステムを、それぞれ缶体を備え、この缶体にて生成の蒸気を負荷機器へ供給する複数台の蒸気ボイラと、前記負荷機器から排出されるドレンを収集する密閉型のドレンタンクと、このドレンタンクに接続されポンプを有する共通ドレン供給ラインと、この共通ドレン供給ラインから分岐して前記各缶体へ接続し、ドレン制御弁を設けた分岐ドレン供給ラインと、前記ドレン制御弁の開閉により前記各缶体内の水位を設定水位に制御する制御器とを備えたクローズドドレンシステム(以下、「対象システム」という。)に展開した場合、つぎのような課題があることを見出した。
【0004】
すなわち、対象システムにおいては、共通ドレン供給ラインに間欠的に薬注する場合、共通ドレン供給ラインおける薬剤濃度が不均一となり、薬剤濃度が不均一な状態で運転負荷状況が異なる各蒸気ボイラに分配供給される。すなわち、薬注動作は瞬間に行われる。そして、配管の中の薬剤濃度分布を考えると、瞬間的に薬注された部分は非常に高濃度であるが、薬注ポンプが待機して薬注してない部分は無薬注の状態となる。たとえば、数秒や数十秒に1回薬注される間欠薬注を行う場合は、配管の給水において高濃度部分が点在するようになる。複数の蒸気ボイラへドレン供給を制御弁の開閉により制御する場合、この高濃度の部分がどの蒸気ボイラに供給されるかはその時の成り行きとなってしまい、蒸気ボイラによっては高濃度が頻繁に供給されたり、無薬注の部分ばかり供給されるといったことが生じるという課題がある。また、前記ドレン制御弁のすべてが同時に開いている状態では、複数の蒸気ボイラへ同時給水することが生ずるが、この場合においても、この点在する高濃度の部分が各蒸気ボイラの給水流量に応じて振り分けられるかどうかは判らず、各蒸気ボイラで濃度ムラが発生するようになるという課題がある。
【0005】
この発明が解決しようとする課題は、前記対象システムにおいて、各蒸気ボイラへ供給されるドレンへの薬剤濃度を適切にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、それぞれ缶体を備え、この缶体にて生成の蒸気を負荷機器へ供給する複数台の蒸気ボイラと、前記負荷機器から排出されるドレンを収集する密閉型のドレンタンクと、このドレンタンクに接続されポンプを有する共通ドレン供給ラインと、この共通ドレン供給ラインから分岐して前記各缶体へ接続され、ドレン制御弁を設けた分岐ドレン供給ラインと、前記各ドレン制御弁の開閉により前記各缶体内の水位を設定水位に制御する制御器と、前記共通ドレン供給ラインの前記ポンプ下流側と前記ドレンタンクとを結んで形成され、ドレンが
循環する循環路と、この循環路へ間欠的に薬注する薬注装置とを備えたことを特徴としている。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、ドレンが循環する循環路へ薬注するので、ドレンの循環に伴い注入された薬剤がドレンタンクにて攪拌されて薬剤濃度が均一化され、前記各蒸気ボイラへ供給されるドレンへの薬注濃度を適切にすることができるという効果を奏する。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記循環路に流量制限器を設け、この流量制限器の下流側へ薬注することを特徴としている。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明による効果に加えて、前記流量制限器の下流側は低圧となるので、高圧薬注ポンプを用いることなく、一般的な低圧薬注ポンプを用いることができるという効果を奏する。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、各蒸気ボイラへ供給されるドレンへの薬剤濃度を適切にすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】この発明の実施例1の概略構成を説明する説明図である。
【図2】同実施例1の制御手順を説明するフローチャート図である。
【図3】同実施例1の第一薬注制御の制御手順を説明するフローチャート図である。
【図4】同実施例1の第二薬注制御の制御手順を説明するフローチャート図である。
【図5】この発明の実施例2の概略構成を説明する説明図である。
【図6】同実施例2の薬注制御の制御手順を説明するフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施の形態1)
つぎに、この発明の実施の形態1について説明する。この発明の実施の形態1は、複数台の蒸気ボイラを有し、各蒸気ボイラに対してドレン供給制御を行うクローズドドレンシステムに好適に実施される。
【0013】
この実施の形態1を具体的に説明する。この実施の形態1のクローズドドレンシステム(クローズドドレン回収システムと称することができる。)は、それぞれ缶体を備え、この缶体にて生成の蒸気を負荷機器へ供給する複数台の蒸気ボイラと、前記負荷機器から排出されるドレンを収集する密閉型のドレンタンクと、このドレンタンクに接続されポンプを有する共通ドレン供給ラインと、この共通ドレン供給ラインから分岐して前記各缶体へ接続され、ドレン制御弁を設けた分岐ドレン供給ラインと前記各ドレン制御弁の開閉により前記各缶体内の水位を設定水位に制御する制御器とを備えている。前記ドレン制御弁の開閉は、開度の調整を含む。
【0014】
また、この実施の形態1は、前記各分岐ドレン供給ラインにラインの開閉を行う遮断用の第一ドレン制御弁(水位制御用のドレン制御弁を第二ドレン制御弁と称する。)を設けて、前記各蒸気ボイラ毎に、前記各分岐ドレン供給ラインの開閉を行うように構成することができる。しかしながら、前記第一ドレン制御弁を設けることなく、前記第二ドレン制御弁のみで前記第一ドレン制御弁の機能をなすとともに、前記各蒸気ボイラへの給水を制御するように構成することができる。この場合、第二ドレン制御弁は、流量調整が不可能で、開閉のみ可能な弁とするか、流量調整および開閉が可能な弁とし、流量調整および/または開閉により水位制御を行うように構成することができる。
【0015】
そして、この実施の形態1の特徴とするところは、前記共通ドレン供給ラインの前記ポンプ下流側と前記ドレンタンクとを結んで形成され、ドレンが常時循環する循環路と、この循環路へ間欠的に薬注する薬注装置とを備えたところにある。
【0016】
このように構成される実施の形態1においては、間欠的な薬注により、薬剤濃度が不均一な状態で注入されても、ドレンが循環している前記循環路へ薬注されるので、前記共通ドレン供給ラインにおける薬剤濃度が均一化される。その結果、前記各蒸気ボイラに供給されるドレンに対して薬注量が不足したり、過剰となったりすることが防止される。
【0017】
この実施の形態1においては、好ましくは、前記循環路に流量制限器を設け、この流量制限器の下流側へ薬注するように構成する。前記流量制限器は、好ましくは、オリフィスとするが、これに限定されるものではない。
【0018】
この好ましい実施の形態1によれば、前記流量制限器により前記循環路の循環量を制限できるとともに、前記流量制限器の下流側は低圧となるので、高圧薬注ポンプを用いることなく、一般的な低圧薬注ポンプを用いて薬注することができる。
【0019】
前記薬注装置による薬注は、前記制御器により制御される。この薬注制御は、好ましくは、前記ドレン供給制御を行っている蒸気ボイラの台数の増減と各蒸気ボイラの運転負荷の増減とに応じて前記第一薬注装置による薬注量を増減させるものとする。
【0020】
前記「各蒸気ボイラの運転負荷の増減の信号」は、好ましくは、直接的な前記各蒸気ボイラへの給水流量信号ではなく、前記各蒸気ボイラの運転信号から得られる間接的な前記各蒸気ボイラへの給水流量信号とする。この間接的な前記各蒸気ボイラへの給水流量信号は、前記各蒸気ボイラの燃焼量から求めた蒸発量と前記缶体から排出されるブロー水の量とから演算することができる。
【0021】
また、前記第二ドレン制御弁が前記各蒸気ボイラの燃焼量に応じて開度を調整する場合、その開度信号が間接的な前記各蒸気ボイラへの給水流量信号と考えられるので、その開度信号を前記「各蒸気ボイラの運転負荷の増減の信号」として用いることができる。さらに、前記缶体からのブロー水を制御するブロー弁を所定の燃焼量に達したときに開くように制御するとともに、予め設定したブロー率でブローする場合、前記ブロー弁の開信号に同期して薬注を行うように構成することができる。
【0022】
なお、前記薬注制御は、前記共通ドレン供給ラインに流量計を設けて、共通ドレン供給ラインへの薬注量をこの流量計の検出流量の増減に応じて増減することも原理的には可能である。しかしながら、前記蒸気ボイラの運転負荷の増減があるため、前記共通ドレン供給ラインを流れるドレンの流量の変動範囲が大きい。この出願の発明者等は、この変動範囲に対応できる高温仕様の流量計を見出していないので、流量計の検出流量の増減に応じて増減する方法を採用していない。
【0023】
また、この実施の形態1においては、好ましくは、前記第一薬注装置は、前記蒸気ボイラの台数に応じた複数の薬注ポンプを備え、前記制御器は、各蒸気ボイラの運転負荷の増減に応じて対応する薬注ポンプの薬注量を増減するとともに、前記新水供給制御を行っている蒸気ボイラに対応する薬注ポンプを停止することにより前記第一薬注装置による薬注量を制御するように構成する(以下、「複数薬注ポンプ制御方式」という。)。
【0024】
「前記蒸気ボイラの台数に応じた複数の薬注ポンプ」とは、好ましくは、前記蒸気ボイラの台数と前記薬注ポンプの台数とが同数であることとするが、薬注量の精度の低下が許
容される場合、複数台の蒸気ボイラに対して1台の薬注ポンプを対応させることができる。たとえは、蒸気ボイラ2台または3台に対して薬注ポンプ1台を対応させることができる。
【0025】
なお、この実施の形態1においては、前記第一薬注装置は、前記各蒸気ボイラに共通の薬注ポンプを備え、前記制御器は、前記ドレン供給制御を行っている前記蒸気ボイラの台数と前記各蒸気ボイラの運転負荷の増減に応じて,すなわち前記ドレン供給制御を行っている前記各蒸気ボイラの運転負荷の増減を合計した運転負荷に応じて共通の薬注ポンプの薬注量を増減するように構成する(以下、「共通薬注ポンプ制御方式」という。)ことができる。
【0026】
前記の「複数薬注ポンプ制御方式」によれば、複数の薬注ポンプを制御することで、薬注量を制御するので、「共通薬注ポンプ制御方式」と比較して、薬注量を精度良く制御でき、複雑な制御ロジックを必要としないため制御構成を簡素化できる。
【0027】
さらに、この実施の形態1においては、ドレンの不足を補うために、上記の構成に加えて、補給水ポンプにより前記新水タンク内の新水を加圧して前記ドレンタンクへ供給するように構成することができる。この場合、前記ドレンタンク内の水位を検出する水位センサを設けて、前記ドレンタンク内の水位が低下すると前記水位センサによりこの低下を検出して前記ドレンタンク内の水位が設定水位となるように制御する。
【0028】
ここで、この発明の実施の形態1のクローズドドレンシステムを構成する構成要素を説明する。前記蒸気ボイラおよび缶体は、特定の形式、構造のものに限定されない。また、前記ドレンタンクは、密閉型のものであればよく、特定の構造のものに限定されない。さらに、前記ドレン制御弁は、モータバルブや電磁弁を用いることができる。前記第一薬注装置により注入される薬液は、防食剤やスケール防止剤を含む。
【0029】
(実施の形態2)
以上説明した実施の形態1は、複数台の蒸気ボイラを有し、各蒸気ボイラ毎にドレン供給制御と新水供給制御とを切り替えるクローズドドレンシステム(実施の形態2)に好適に実施される。
【0030】
この実施の形態2のクローズドドレンシステムは、それぞれ缶体を備え、この缶体にて生成の蒸気を負荷機器へ供給する複数台の蒸気ボイラと、前記負荷機器から排出されるドレンを収集する密閉型のドレンタンクと、新水を貯留する開放型の新水タンクと、ドレン供給制御と新水供給制御とを前記各蒸気ボイラにおいて選択的に切り替える制御器と、前記ドレン供給制御時に駆動される第一薬注装置(実施の形態1の薬注装置と同じ薬注装置)とを備えている。
【0031】
前記制御器は、ドレン供給制御と新水供給制御とを前記各蒸気ボイラにおいて選択的に切り替える給水切替制御に加えて、第一薬注装置による薬注量を制御する第一薬注制御を行う。この給水切替制御と第一薬注制御は、前記各蒸気ボイラ毎に設けた制御器(個別制御器)によって行うこともできるし、共通の制御器(共通制御器)によって行うように構成できる。また、前記給水切替制御を前記個別制御器で行い、前記個別制御器から必要な信号をもらって前記第一薬注制御を前記共通制御器または中継制御器により行うように構成することができる。
【0032】
前記新水供給制御は、前記新水タンク内の新水を共通新水供給ラインおよびこの共通新水供給ラインから分岐する分岐新水供給ラインを通して前記各缶体へ供給し、その供給量を調整する制御である。
【0033】
この新水供給制御は、好ましくは、前記各蒸気ボイラに対応して前記分岐新水供給ラインに新水ポンプを設け、この各新水ポンプを前記水位センサの検出信号により、ON−OFFまたは回転数制御により行う(以下、「好ましい新水供給制御」という。)。
【0034】
なお、この新水供給制御は、前記共通新水供給ラインに設けられ前記各蒸気ボイラに共通の1乃至複数台の新水ポンプのON−OFFと、前記各分岐新水供給ラインに設けられた水位制御用の新水制御弁の開閉により行うように構成することができる。しかしながら、一般的には、前記各蒸気ボイラには、給水ポンプが内蔵されているので。この給水ポンプを「好ましい新水供給制御」の新水ポンプとして使用する。
【0035】
前記制御器により前記ドレン供給制御と前記新水供給制御とが、各蒸気ボイラ毎に選択的に行われる。この制御器による選択制御は、好ましくは、異常判定時、前記新水供給制御を行い、異常と判定しない時、前記ドレン供給制御を行うものとする。異常判定は、前記各缶体内圧力が設定値以下,前記各缶体の異常低水位,前記各缶体の異常高水位および前記ドレンポンプの給水流量低下のいずれかが検出されたとき行われるが、これ以外のものを含ませることができる。
【0036】
そして、前記各蒸気ボイラにおいてドレン供給制御と新水供給制御とが同時に行われないように構成する。すなわち、ドレン供給制御時に前記各分岐供給ラインを開き、新水供給制御時に前記各分岐ドレン供給ラインを閉じる遮断用のドレン制御弁を前記各分岐ドレン供給ラインに設けるとともに、新水供給制御時に前記各分岐新水供給ラインを開き、ドレン供給制御時に前記各分岐新水供給ラインを閉じる遮断用の新水制御弁を前記各分岐新水供給ラインに設ける。前記遮断用のドレン制御弁は、好ましくは、前記水位制御用のドレン制御弁と別個に設けるが、共用することも可能である。また、前記遮断用の新水制御弁は、好ましくは、前記水位制御用の新水制御弁と別個に設けるが、共用することも可能である。
【0037】
この実施の形態2においては、上記の構成に加えて、前記新水供給制御時に前記各新水供給ラインまたは前記新水タンクへ薬注する第二薬注装置を備え、前記制御器は、第二薬注制御を行う。この第二薬注制御は、前記各新水供給ラインへ薬注する場合、前記各分岐新水供給ラインの新水流量の増減に応じて、前記第二薬注装置による薬注量を増減するものであり、前記新水タンクへ薬注する場合、前記共通新水ラインの新水流量の増減に応じて、前記第二薬注装置による薬注量を増減するものとすることができる。この第二薬注装置および第二薬注制御は、公知のものを採用することができる。
【実施例1】
【0038】
ついで、この発明の実施例1のクローズドドレンシステム(前記実施の形態2に相当)を図面に従い説明する。図1は、この発明の実施例1の概略構成を説明する説明図であり、図2は、同実施例1の制御手順を説明するフローチャート図であり、図3は、同実施例1の第一薬注制御の制御手順を説明するフローチャート図であり、図4は、同実施例1の第二薬注制御の制御手順を説明するフローチャート図である。
【0039】
<実施例1の構成>
この実施例1のクローズドドレンシステムは、それぞれ缶体1A,1B,1Cを備え、この缶体1A,1B,1Cにて生成の蒸気を蒸気ヘッダ2などを介して負荷機器3,4へ供給する複数台の蒸気ボイラ5A,5B,5Cと、負荷機器3,4から排出されるドレンを収集(回収)する密閉型のドレンタンク6と、新水を貯留する開放型の新水タンク7と、ドレン供給制御と新水供給制御とを各蒸気ボイラ5A,5B,5Cにおいて選択的に切り替える第一制御器8A,8B,8Cと、ドレン供給制御時に駆動される第一薬注装置9
と、新水供給制御時に駆動される第二薬注装置10とを主要部として備える。
【0040】
各負荷機器3,4は、蒸気供給ライン11,12およびドレン回収ライン13,14によって蒸気ヘッダ2とドレンタンク6との間に接続されている。
【0041】
ドレンタンク6と各缶体1A,1B,1Cとは、共通ドレン供給ライン15とこの共通ドレン供給ライン15から分岐して形成される分岐ドレン供給ライン16A,16B,16Cとで接続されている。
【0042】
共通ドレン供給ライン15には、ドレンポンプ17およびドレンポンプ17方向の流れを阻止する第一逆止弁18を設けている。そして、ドレンポンプ17の下流側とドレンタンク6の上部とが、循環制御弁19および流量制限手段としてのオリフィス20を設けた循環路21にて接続されている。循環制御弁19は、ドレンポンプ17の駆動、停止に連動して、それぞれ開、閉されるが、ドレンポンプ17の駆動時以外に必要に応じて閉じるように構成することができる。
【0043】
各分岐ドレン供給ライン16A,16B,16Cには、ドレン遮断用の第一ドレン制御弁22A,22B,22Cと、水位制御用の第二ドレン制御弁23A,23B,23Cと、共通ドレン供給ライン15方向への流れを阻止する第二逆止弁24A,24B,24Cと、反缶体1A,1B,1C方向への流れを阻止する第三逆止弁25A,25B,25Cとを設けている。缶体1A,1B,1Cと第三逆止弁25A,25B,25Cとの間には、給水予熱器(エコノマイザ)26A,26B,26Cを接続している。
【0044】
新水タンク7とドレンタンク6との間は、補給水ポンプ27,反新水タンク7方向への流れを阻止する第四逆止弁28,補給水制御弁29を設けた補給水ライン30で接続している。符号31は、第四逆止弁28および補給水制御弁29の間と新水タンク7との間を接続する戻しラインである。符号32は、新水タンク7への給水ラインである。また、符号33は、ドレンタンク6内に所定水位以上のドレンが貯留されたとき開くドレン貯留量調整用の第三ドレン制御弁34を設け、ドレンタンク6と新水タンク7とを接続するドレン調整ラインである。
【0045】
また、新水タンク7と各缶体1A,1B,1Cとは、共通新水供給ライン35とこの共通新水供給ライン35から分岐して形成される分岐新水供給ライン36A,36B,36Cとで接続されている。共通新水供給ライン35は、補給水ライン30の一部を共用することにより、共通新水供給ライン35に補給水ポンプ27および第四逆止弁28を備える構成としている。
【0046】
各分岐新水供給ライン36A,36B,36Cには、流量検出器37A,37B,37Cと、圧力調整弁38A,38B,38Cと、新水遮断用の新水制御弁39A,39B,39Cと、新水ポンプ40A,40B,40Cと、共通新水供給ライン35方向への流れを阻止する第五逆止弁41A,41B,41Cとを設けている。分岐新水供給ライン36A,36B,36Cは、分岐ドレン供給ライン16A,16B,16Cの一部(第三逆止弁25A,25B,25Cを備える部分)を共用している。第三逆止弁25A,25B,25Cおよび新水ポンプ40A,40B,40Cは、各蒸気ボイラ5A,5B,5Cに予め内蔵されているものを使用している。
【0047】
各蒸気ボイラ5A,5B,5Cには、各缶体1A,1B,1C内の水位を検出する水位センサ42A,42B,42Cを備えている。
【0048】
第一薬注装置9は、蒸気ボイラ5A,5B,5Cの台数に等しい台数の第一薬注ポンプ
44A,44B,44Cを内蔵している。各第一薬注ポンプ44A,44B,44Cは、共通の薬液を貯留する薬注タンク(図示省略)に接続され、各第一薬注ポンプ44A,44B,44Cに対応する吐出口45A,45B,45Cから第一薬注ライン46A、46B、46Cを通して、循環路21のオリフィス20とドレンタンク6との間に薬液を注入するように構成している。第一薬注ポンプ44A,44B,44Cは、間欠薬注を行う電磁ポンプを使用している。
【0049】
第一薬注ポンプ44A,44B,44Cは、それぞれ対応する各第一制御器8A,8B,8Cから送信され、第一薬注装置9に設けた中継用の第二制御器47により中継される第一薬注制御信号により制御されるように構成されている。具体的には、各第一薬注ポンプ44A,44B,44Cの給電ライン(符号省略)には、第一リレー接点48A,48B,48Cが設けられ、各第一制御器8A,8B,8Cは、各第一リレー接点48A,48B,48Cを開くことにより、各第一薬注ポンプ44A,44B,44Cを停止する。
【0050】
第一薬注制御信号は、通電制御信号と駆動信号とからなり、通電制御信号により、各第一リレー接点48A,48B,48Cが閉じている間、各第一薬注ポンプ44A,44B,44Cは、駆動信号ライン(図示省略)を通して送られる駆動信号に対応して間欠的に(パルス的)に薬液を吐出する。
【0051】
第二薬注装置10は、第一薬注装置9と同様な構成を有しており、異なるのは、薬注位置である。すなわち、第二薬注装置10は、蒸気ボイラ5A,5B,5Cの台数に等しい台数の第二薬注ポンプ49A,49B,49Cを内蔵している。各第二薬注ポンプ49A,49B,49Cは、共通の薬液を貯留する薬注タンク(図示省略)に接続され、各第二薬注ポンプ49A,49B,49Cに対応する吐出口50A,50B,50Cから第二薬注ライン51A,51B,51Cを通して、各分岐新水供給ライン36A,36B,36Cの各新水制御弁39A,39B,39Cと新水ポンプ40A,40B,40Cとの間に薬液を注入するように構成している。第二薬注ポンプ49A,49B,49Cも、間欠薬注を行う電磁ポンプを使用している。
【0052】
第二薬注ポンプ49A,49B,49Cは、それぞれ対応する各第一制御器8A,8B,8Cから送信され、第二薬注装置10に設けた中継用の第三制御器52により中継される第二薬注制御信号により制御されるように構成されている。具体的には、各第二薬注ポンプ49A,49B,49Cの給電ライン(符号省略)には、第二リレー接点53A,53B,53Cが設けられ、第四制御器52は、各第二リレー接点53A,53B,53Cを開くことにより、各第二薬注ポンプ49A,49B,49Cを停止する。する。第二薬注制御信号は、通電制御信号と駆動信号とからなり、通電制御信号により、各第二リレー接点53A,53B,53Cが閉じている間、各第二薬注ポンプ49A,49B,49Cは、駆動信号ライン(図示省略)を通して送られる駆動信号に対応して間欠的に(パルス的)に薬液を吐出する。
【0053】
前記各第一制御器8A,8B,8Cは、各蒸気ボイラ5A,5B,5Cに設けた給水制御切替スイッチ(図示省略)、各蒸気ボイラ5A,5B,5Cの水位センサ42A,42B,42C、流量検出器37A,37B,37Cなどのセンサからの信号を入力して、予め記憶している制御手順に基づき、ドレンポンプ17、循環制御弁19、各第一ドレン制御弁22A,22B,22C、各第二ドレン制御弁23A,23B,23C、補給水制御弁29、第三ドレン制御弁34、補給水ポンプ27、新水制御弁39A,39B,39C、新水ポンプ40A,40B,40C、第一薬注装置9、第二薬注装置10などを制御する。
【0054】
前記各第一制御器8A,8B,8Cの制御手順には、各蒸気ボイラ5A,5B,5C毎
にドレン供給制御および新水供給制御のいずれかに切り替える給水切替制御の手順(給水切替制御手順)と、ドレン供給制御に含まれドレン供給制御時に第一薬注制御信号を送って第一薬注装置を制御する第一薬注制御の手順(第一薬注制御手順)と、新水供給制御に含まれ新水供給制御時に第二薬注制御信号を送って第二薬注装置を制御する第二薬注制御の手順(第二薬注制御手順)とが含まれている。給水切替制御手順,第一薬注制御手順,第二薬注制御手順の概要をそれぞれ図2,図3,図4に示す。
【0055】
<実施例1の動作>
ここで、実施例1の動作を図面に基づき説明する。図2を参照して、処理ステップS1(以下、処理ステップSNを単にSNと称する。)において、各第一制御器8A,8B,8Cは、各蒸気ボイラ5A,5B,5Cの運転スイッチ(図示省略)がONかどうかを判定する。
【0056】
(給水切替制御)
S1でYESが判定されると、S2へ移行し、前記給水制御切替スイッチがONされたかどうかを判定する。S2でNOが判定されると、S3へ移行して、つぎの異常が生じているかどうかを判定する。異常との判定は、各缶体1A,1B,1C内圧力が設定値以下、各缶体1A,1B,1Cの異常低水位、各缶体1A,1B,1Cの異常高水位およびドレンポンプ17の給水流量低下のいずれかが検出されたとき行われる。ドレンポンプ17の給水流量低下は、前記ドレン給水制御を行っているのに規定水位を満たさない場合に判定する。
【0057】
S3で異常と判定されると、S5へ移行して、各蒸気ボイラ5A,5B,5Cの運転を停止し、この異常停止を表示器(図示省略)により警報し、処理はS1に戻る。異常停止の警報を知ったユーザーまたはメンテナンス員は、前記給水制御切替スイッチを操作する。すると、S2でYESが判定され、S6へ移行して、新水供給制御が実行される。S3でNOが判定されると、すなわち異常と判定しない時ドレン供給制御が実行される。
【0058】
(ドレン供給制御)
S4のドレン供給制御について説明する。ドレン供給制御は、ドレンポンプ17のON−OFFと、第一ドレン制御弁22A,22B,22Cおよび第二ドレン制御弁23A,23B,23Cの開閉により行う。ドレン供給制御を行っている第一ドレン制御弁22A,22B,22Cを開き、新水供給制御を行っている第一ドレン制御弁22A,22B,22Cを閉じる。
【0059】
より具体的には、各水位センサ42A,42B,42Cにより、各缶体1A,1B,1C内の水位が設定水位となるように、ドレン供給制御を行っている各第二ドレン制御弁23A,23B,23Cの開閉により行う。このドレン供給制御時、ドレンポンプ17は、常時回転駆動される。その結果、ドレンタンク6内のドレンが共通ドレン供給ライン15と、ドレン供給制御を行っている各蒸気ボイラ5A,5B,5C各分岐ドレン供給ライン16A,16B,16Cを通して各缶体1A,1B,1Cへ供給される。その供給量は、各第二ドレン制御弁23A,23B,23Cの開閉により制御される。
【0060】
(第一薬注制御)
このドレン供給制御時、図3の第一薬注制御が行われる。S11において、各第一制御器8A,8B,8Cは、自らがドレン供給制御を行っているかどうかの信号を取り込み、S12において、第二制御器47に対して、第一薬注制御信号を送る。この第一薬注制御信号は、各蒸気ボイラ5A,5B,5Cがドレン供給制御か前記新水供給制御かの信号と、各蒸気ボイラ5A,5B,5Cの運転負荷の増減の信号とを含んでいる。
【0061】
前記運転負荷の増減の信号は、各蒸気ボイラ5A,5B,5Cの運転信号から得られる間接的な前記各蒸気ボイラへの給水流量信号であり、各蒸気ボイラ5A,5B,5Cの燃焼量(蒸発量)と缶体1A,1B,1Cから排出されるブロー水の量とから演算したものである。なお、この運転負荷の増減の信号はその時の運転負荷に応じたパルスによる駆動信号として第二制御器47へ送られる。
【0062】
この第一薬注制御信号を受けた第二制御器47は、ドレン供給制御を行っている各蒸気ボイラ5A,5B,5Cに対応する各第一リレー接点48A,48B,48Cを閉じて、対応する各第一薬注ポンプ44A,44B,44Cを運転する。そして、各蒸気ボイラ5A,5B,5Cからは運転負荷の増減に応じた駆動信号が送られてくるため、この駆動信号に対応して各第一薬注ポンプ44A,44B,44Cを駆動することで薬注量を調整する。新水供給制御を行っている各蒸気ボイラ5A,5B,5Cに対応する各第一リレー接点48A,48B,48Cは、開いて、各第一薬注ポンプ44A,44B,44Cを停止する。
【0063】
上述のように、ドレンポンプ17の駆動により、ドレンタンク6内のドレンが各蒸気ボイラ5A,5B,5Cへ供給される。同時に、ドレンポンプ17の駆動時、循環制御弁19が開いているので、ドレンポンプ17から吐出されたドレンの一部(その量は、オリフィス20によって制限される)が循環路21を通してドレンタンク6に戻され、循環する。第一薬注装置9からの薬剤は、この循環路21に間欠的に薬注されることになる。例えば、蒸発量7トン/時間の3台の蒸気ボイラとすると、3台とも低燃焼の時は10数秒に1回のパルス、高燃焼の場合は数秒に1回のパルスとする。パルスの間隔は、蒸気ボイラによって異なるが、好ましくは、最短で250msec間隔のパルス、最長で数10秒に1回のパルスとする。
【0064】
その結果、薬剤濃度が不均一なドレンは、ドレンタンク6において攪拌され、その薬剤濃度が均一化される。その結果、薬剤濃度が均一化されたドレンが各蒸気ボイラ5A,5B,5Cへ供給されることになる。
【0065】
また、第一薬注装置9からの薬剤の薬注位置をオリフィス20の下流側としているので、オリフィス20の下流側が低圧となっていて、第一薬注ポンプ44A,44B,44Cを高圧薬注ポンプでなく、一般的な低圧薬注ポンプとすることができる。
【0066】
こうした第一薬注制御により、ドレン供給制御を行っている蒸気ボイラ5A,5B,5Cの台数の増減と、各蒸気ボイラ5A,5B,5Cの運転負荷の増減とに応じて、第一薬注装置9による薬注量が制御される。その結果、共通ドレン供給ライン15のドレンへの薬注量および蒸気ボイラ5A,5B,5Cへ供給されるドレンへの薬注量を適切に制御することができる。また、この第一薬注制御は、流量計を用いることなく行っているので、クローズドドレンシステム構成を簡素化できる。
【0067】
また、蒸気ボイラ5A,5B,5Cと同数の第一薬注ポンプ44A,44B,44Cを制御して薬注量を制御するので、薬注量を精度良く制御でき、複雑な制御ロジックを必要としないため制御構成を簡素化できる。
【0068】
このドレン供給制御時、ドレンタンク6内の水位が低下すると水位センサ(図示省略)によりこの低下を検出して、補給水制御弁29を開くとともに、補給水ポンプ27が運転されていないときは、これを運転する。そして、新水タンク7内の新水をドレンタンク6へ供給して、ドレンタンク6内の水位が設定水位となるように制御する。
【0069】
(新水供給制御)
S6の新水供給制御は、新水供給制御を行っている各蒸気ボイラ5A,5B,5Cの各新水制御弁39A,39B,39Cを開き、各水位センサ42A,42B,42Cの検出信号により、各新水ポンプ40A,40B,40Cを各缶体1A,1B,1C内の水位が設定水位となるようにON−OFFすることで行われる。新水タンク7内の新水が共通新水供給ライン35と、新水供給制御を行っている各蒸気ボイラ5A,5B,5C各分岐新水供給ライン36A,36B,36Cを通して各缶体1A,1B,1Cへ供給される。
【0070】
(第二薬注制御)
この新水供給制御時、図4の第二薬注制御が行われる。S21において、各第一制御器8A,8B,8Cは、新水供給制御を行っている各蒸気ボイラ5A,5B,5Cの各流量検出器37A,37B,37Cから検出流量信号(パルス駆動信号)を取り込む。そして、S2において、第三制御器52に対して、第二薬注制御信号を送る。この第二薬注制御信号は、各蒸気ボイラ5A,5B,5Cの運転負荷の増減の信号に相当する各蒸気ボイラ5A,5B,5Cに関する検出流量信号(パルス駆動信号)を含んでいる。
【0071】
この第二薬注制御信号を受けた第三制御器52は、新水供給制御を行っている各蒸気ボイラ5A,5B,5Cに対応する各第一リレー接点53A,53B,48Cを閉じて、各第二薬注ポンプ49A,49B,49Cを運転する。そして、各蒸気ボイラ5A,5B,5Cの運転負荷の増減すなわち検出流量信号(パルス駆動信号)に応じて、薬注量を調整する。ドレン供給制御を行っている各蒸気ボイラ5A,5B,5Cに対応する各第二リレー接点53A,53B,53Cは、開いて、対応する各第二薬注ポンプ49A,49B,49Cを停止する。こうして、各第二薬注ポンプ49A,49B,49Cが制御される。薬注量が調整された薬液は、各第二薬注ポンプ49A,49B,49Cから第二薬注ライン51A,51B,51Cを通して、各分岐新水供給ライン36A,36B,36Cへ注入される。
【実施例2】
【0072】
つぎにこの発明の実施例2(前記実施の形態1に相当)を図5および図6に基づき説明する。この実施例2は、前記実施例1の新水供給制御の構成を備えず、実施例1のドレン供給制御と新水供給制御との切替を行わない実施例である。以下、実施例1と異なる構成を中心に説明し、実施例1と同じ構成は同じ符号を付してその説明を省略する。
【0073】
実施例2の構成は、図5に示す通りで、実施例1の新水供給制御を行う手段(共通新水供給ライン35,この共通新水供給ライン35から分岐して形成される分岐新水供給ライン36A,36B,36C,これらのラインに設けた弁類)と、第二薬注装置10を含む第二薬注制御を行う手段を備えていない。
【0074】
そして、実施例2の第一薬注制御は、図6の制御手順で制御される。すなわち、S13において、各第一制御器8A,8B,8Cは、各蒸気ボイラの5A,5B,5Cの運転スイッチ(図示省略)がONかどうかを判定し、その信号を取り込む。ついで、S32にて、第二制御器47へ運転中かどうかの信号と薬注量に関する駆動信号を送信し、運転中,運転停止中の各蒸気ボイラの5A,5B,5Cに対応する各第一リレー接点48A,48B,48Cをそれぞれ開き、閉じる。そして、S33で実施例1の同様の前記駆動信号により各第一薬注ポンプ44A,44B,44Cによる薬注量を制御する。
【符号の説明】
【0075】
1A〜1C 缶体
3、4 負荷機器
5A〜5C ボイラ
6 ドレンタンク
8 第一制御器(制御器)
9 第一薬注装置
10 第二薬注装置
15A〜15C 共通ドレン供給ライン
16A〜16C 分岐ドレン供給ライン
17 ドレンポンプ
21 循環路
22 第二ドレン制御弁(ドレン制御弁)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ缶体を備え、この缶体にて生成の蒸気を負荷機器へ供給する複数台の蒸気ボイラと、
前記負荷機器から排出されるドレンを収集する密閉型のドレンタンクと、
このドレンタンクに接続されポンプを有する共通ドレン供給ラインと、
この共通ドレン供給ラインから分岐して前記各缶体へ接続され、ドレン制御弁を設けた分岐ドレン供給ラインと、
前記各ドレン制御弁の開閉により前記各缶体内の水位を設定水位に制御する制御器と、
前記共通ドレン供給ラインの前記ポンプ下流側と前記ドレンタンクとを結んで形成されドレンが循環する循環路と、
この循環路へ間欠的に薬注する薬注装置とを備えたことを特徴とするクローズドドレンシステム。
【請求項2】
前記循環路に流量制限器を設け、この流量制限器の下流側へ薬注することを特徴とする請求項1に記載のクローズドドレンシステム。

【図5】
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【図6】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−32032(P2012−32032A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−169907(P2010−169907)
【出願日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【出願人】(000175272)三浦工業株式会社 (1,055)