説明

クローラ走行装置およびクローラ走行装置の清掃装置

【課題】前後車輪および前後車輪間に異物が挿入しにくため、悪路(砂地)であっても連続走行することができるクローラ走行装置を提供する。
【解決手段】車台1と、その前後の左右の両側に設けられた車輪20〜23と、前後車輪20、21および22、23に巻き掛けられ各車輪20〜23の駆動力により駆動される帯状のクローラ3とを備え、クローラ3は、クローラ外歯3bを複数個有し、クローラ3の回転周方向の撓みを防止する転輪5と、車輪20〜23の外径より外形が大きく、かつ、各クローラ外歯3bの外径より外形が小さく、車輪20〜23の側面の内側および外側、かつ、前後車輪20、21間および22、23間の内側および外側を覆う内側カバー4aおよび外側カバー4bとを有し、前後車輪20、21および22、23および前車輪20、21および22、23間は、内側カバー4a、外側カバー4b、クローラ3により6方向が囲まれている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、クローラを用いて走行するクローラ走行装置およびクローラ走行装置の清掃装置に関し、特に連続して悪路(砂地)走行を行うことができ、簡便に清掃できるものである。
【背景技術】
【0002】
従来のクローラ走行装置として、悪路走行時にクローラ内部に堆積する異物を除去し効果的に走行できるように工夫された技術が種々提案されている。例えば、クローラ内部に堆積する異物をスクレーパで削ぎ落としてクローラ軌道外に排出してクローラの損傷を防ぐもの(例えば、特許文献1参照)や、同様にクローラ内部に堆積する異物をスクレーパで削ぎ落としてスプロケットの歯幅より外側に排出してスプロケットの歯部へ異物が入り込むのを防ぐもの(例えば、特許文献2参照)や、悪路走行後クローラを空転させて洗浄液により洗浄するもの(例えば、特許文献3参照)等がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−52550号公報(第3頁、図3)
【特許文献2】特開平8−193341号公報(第3頁、図1)
【特許文献3】特願2002−362333号公報(第4頁、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のクローラ走行装置は以上のように構成されているので、次のような問題点があった。これらのクローラの側面が開放されているため、地面が砂地のような場所でクローラ走行装置本体が埋没した時にクローラの側面から直接クローラ内部の車輪軌道内やスプロケット歯部に異物(砂)が一度に大量に入り込み、スクレーパが機能する前にクローラ内部に異物(砂)が堆積するという問題点があった。
【0005】
また、特許文献3のクローラ洗浄装置では、クローラを洗浄するために洗浄液を使用することから洗浄液の噴射、回収、濾過を行うため装置が大掛かりになり、装置も防水構造にする必要があるという問題点あった。
【0006】
この発明は上記のような課題を解消するためになされたものであり、簡便な構成で、クローラの内部に異物が入り込むのを抑制し、また、入り込んだ異物(砂)を排出することにより、悪路(砂地)を連続走行することを可能にするクローラ走行装置と、当該クローラ走行装置の機能を利用してクローラ内部の異物(砂)を簡便に清掃するクローラ走行装置の清掃装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明のクローラ走行装置は、
車台と、
上記車台の前後の左右の両側にそれぞれ設けられた4個の車輪と、
左右それぞれの上記前後車輪に巻き掛けられ上記各車輪の駆動力により駆動される帯状のクローラとを備えたクローラ走行装置において、
上記クローラは、外側に突出するクローラ外歯を複数個有し、
上記前後車輪間の下方側には、上記クローラの回転周方向の撓みを防止する転輪と、
上記車輪の外径より外形が大きく、かつ、上記各クローラ外歯の外径より外形が小さく、上記車輪の側面の内側および外側、かつ、上記前後車輪間の内側および外側を覆う内側カバーおよび外側カバーとを有し、
上記前後車輪および上記前後車輪間は、上記内側カバー、上記外側カバー、および上記クローラにより6方向が囲まれているものである。
【0008】
また、この発明のクローラ走行装置の清掃装置は、
上記クローラおよび上記クローラ外歯を接地面から離反される離反手段と、
上記圧縮気体導入部から圧縮気体を導入しながら上記クローラを空走させる制御部とを備えたものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明のクローラ走行装置は、
車台と、
上記車台の前後の左右の両側にそれぞれ設けられた4個の車輪と、
左右それぞれの上記前後車輪に巻き掛けられ上記各車輪の駆動力により駆動される帯状のクローラとを備えたクローラ走行装置において、
上記クローラは、外側に突出するクローラ外歯を複数個有し、
上記前後車輪間の下方側には、上記クローラの回転周方向の撓みを防止する転輪と、
上記車輪の外径より外形が大きく、かつ、上記各クローラ外歯の外径より外形が小さく、上記車輪の側面の内側および外側、かつ、上記前後車輪間の内側および外側を覆う内側カバーおよび外側カバーとを有し、
上記前後車輪および上記前後車輪間は、上記内側カバー、上記外側カバー、および上記クローラにより6方向が囲まれているので、
前後車輪および前後車輪間に異物が挿入しにくため、悪路(砂地)であっても連続走行することができる。
【0010】
また、この発明のクローラ走行装置の清掃装置は、
上記クローラおよび上記クローラ外歯を接地面から離反される離反手段と、
上記圧縮気体導入部から圧縮気体を導入しながら上記クローラを空走させる制御部とを備えたもので、
簡便にクローラ内部の異物を除去することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】この発明の実施の形態1のクローラ走行装置の構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示したクローラ走行装置の構成を示した底面図である。
【図3】図1に示したクローラ走行装置の車輪の構成を示した斜視図である。
【図4】図1に示したクローラ走行装置の内側カバーの構成を説明するための分解斜視図である。
【図5】図1に示したクローラ走行装置の外側カバーの構成を説明するための分解斜視図である。
【図6】図1に示したクローラ走行装置の内側カバーおよび外側カバー間の構成を説明するための図である。
【図7】図6に示したクローラ走行装置のA部分の部分拡大図である。
【図8】図1に示したクローラ走行装置の B−B線断面を説明するための図である。
【図9】図1に示したクローラ走行装置の B−B線断面を説明するための図である。
【図10】図1に示したクローラ走行装置における圧縮気体および異物の移動を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
実施の形態1.
以下、本願発明の実施の形態について説明する。図1はこの発明の実施の形態1におけるクローラ走行装置の構成を示す斜視図、図2は図1に示したクローラ走行装置の構成を示した底面図、図3は図1に示したクローラ走行装置の車輪の構成を示した斜視図、図4は図1に示したクローラ走行装置の内側カバーの構成を説明するための分解斜視図、図5は図1に示したクローラ走行装置の外側カバーの構成を説明するための分解斜視図、図6は図1に示したクローラ走行装置の内側カバーおよび外側カバー間の構成を説明するための図、図7は図6に示したクローラ走行装置のA部分の部分拡大図、図8は図1に示したクローラ走行装置の B−B線断面を説明するための図、図9は図1に示したクローラ走行装置の B−B線断面を説明するための図、図10は図1に示したクローラ走行装置における圧縮気体および異物の移動を説明するための図である。尚、図6ないし図10は車台の図面上右側の車輪側を示したものであるが、他の車輪の箇所も同様に構成されているものである。
【0013】
次に、各図に基づいて、実施の形態1におけるクローラ走行装置の構成および動作について説明する。クローラ走行装置は、車台1と、車台1の前後の左右の両側にそれぞれ設けられた4個の車輪20、21、22、23と、左右それぞれの前後車輪20、21および前後車輪22、23にそれぞれにまたがって巻き掛けられ各車輪20〜23の駆動力により駆動される帯状のクローラ3とを備えている。そして、各車輪20〜23は、外周部の周方向に所定の間隔を空けて複数の突出部2aがそれぞれ形成され、クローラ3は、外側に突出し接地面と接するクローラ外歯3bを複数個有し、内側に突出するクローラ内歯3aを複数個有している。そして、クローラ内歯3aは各車輪20〜23に形成されている各突出部2aに噛合している。そして、各車輪20〜23が図示しないモータなど車台1に内蔵されている駆動手段により回転する。よって、この各車輪20〜23の回転にともなって、各突出部2aとクローラ内歯3aとは噛合しているので、各クローラ3は前後車輪20、21および前後車輪22、23間をそれぞれ循環回走する。
【0014】
さらに、前後車輪20、21間、および前後車輪22、23間の下方側には、クローラ3の回転周方向の撓みを防止し回転周方向で内側方向に落ち込まない様な位置を保持するための複数の転輪5と、車輪20〜23の外径より外形が大きく、かつ、各クローラ外歯3bの外径より外形が小さく、車輪20〜23の側面の内側および外側、かつ、前後車輪20、21間および前後車輪22、23間の内側および外側を覆う内側カバー4aおよび外側カバー4bとを備えている。そして、クローラ走行装置は、前後車輪20、21および前後車輪20、21間は、内側カバー4a、外側カバー4b、およびクローラ3により6方向が囲まれている(以下、この囲まれている部分を「クローラ3の内側空間」と称して説明する)。また、同様に、前後車輪22、23および前後車輪22、23間は、内側カバー4a、外側カバー4b、およびクローラ3により6方向が囲まれている(以下、この囲まれている部分を「クローラ3の内側空間」と称して説明する)。よって、内側カバー4aおよび外側カバー4bにより、クローラ3の内側空間に外部からの異物(砂)30(以下、異物30と示す)の入り込みが防止されている。
【0015】
この際、内側カバー4aと外側カバー4bとの具体的な設置例について説明する。まず、クローラ走行装置において、クローラ3と車輪20〜23との噛合い高さは6mm程度となっており、6mm以上の異物が入るとクローラ3と車輪20〜23との噛合いの邪魔をし、クローラ3が停止する恐れがある。よって、進入する異物30の許容範囲は6mm未満にする必要がある。そこで、図8(a)のB−B断面を示す図8(b)に示すような、内側カバー4aとクローラ3との間隔h、および、外側カバー4bとクローラ3との間隔hは、クローラ3の走行時に異物30がクローラ3の内側空間に侵入するのを防ぐために、狭い方が良い。しかしながら、この間隔hが狭すぎるとクローラ3と内側カバー4aまたは外側カバー4bとがすれて、走行抵抗が増加する。このため、間隔hはクローラ3の蛇行幅(左右1mm)より各1mmの隙間を空けて2mm(ノミナル値)として設置している。よって、クローラ3の内側空間では2mmを越える異物30が入らない構成となる。
【0016】
さらに、クローラ3の内部空間の密閉度を高め、異物30の挿入を防止するために、図9および図4に示すように、内側カバー4aおよび外側カバー4bにおいて、クローラ3との隙間を走行への影響を生じることがない範囲で最小にするために、内側カバー4aおよび外側カバー4bのそれぞれに内側に突起する突起部10、11を形成する。これにより、突起部10、11が防壁となり、クローラ3の内部空間への外部から異物30の侵入をさらに防止する。尚、この突起部10、11はいずれか一方のみ形成する場合であっても効果をその箇所からの異物30の侵入を防止する効果を奏することができる。
【0017】
以上に示したように、クローラ3の内側空間が形成され異物30の侵入は極力防止されているものの、このクローラ3の内側空間に異物30が侵入した場合、外部に排出することが困難となる。よって、外側カバー4bには、車輪20〜23の中心位置より上方位置に外部に異物30を排出するために開口する開口部8がそれぞれ形成されている。また、開口部8には、異物30が内部に侵入するのを防止するため、例えば、クローラ走行装置本体が砂地等に埋没した時に開口部8から異物30がクローラ3の内側空間へ逆流するのを防ぐためフラップ状の外側のみに開放する蓋部7が形成されている。例えば、蓋部7の構成は、開口部8より大きく形成され、上部を外側カバー4bに固着され、当該上部にヒンジなどにて連結された下部が外側カバー4bに固着されず、外側のみに開放可能に形成されているものである。
【0018】
そして、内側カバー4aおよび外側カバー4b間には、車輪20〜23側から開口部8に通じる通路9がそれぞれ形成されている。当該通路9は、開口部8に至るほど低くなる傾斜面にて形成されている。このように、通路9および開口部8が形成されているため、クローラ3の内側空間に侵入した異物30を、通路9および開口部8を介して外部に排出することができる。また、開口部8が、車輪20〜23の中心位置より上方位置に形成されているのは、図10に示すように、車輪20〜23の回転によりクローラ3が回転する際に、車輪20〜23とクローラ3との間に介在している異物30が車輪20〜23の上側に移動するためであり、この車輪20〜23の上側から下部に落下する際に、他の箇所に落下することなく、通路9および開口部8を介して外部に確実に排出させるためである。よって、クローラ走行装置が走行することにより内部に入り込んだ異物30がクローラ3によって車台1の進行方向後方へ運ばれ、クローラ3が車輪20〜23に沿って移動することにより発生する遠心力によってクローラ3内上部に運び上げられた異物30が再びクローラ3内部に落下しないように、異物30がクローラ3の回転による遠心力が失われて落下する落下先から通路9および開口部8を介して外部へ排出される。
【0019】
また、内側カバー4aおよび外側カバー4b間には、車輪20〜23の上側から落下する異物30を通路9に導くためのスクレーパ6が形成されている。そして、このスクレーパ6は、車輪20〜23に対して例えば、取付用の回転軸に設置するように構成され、当該設置角度が変更可能なように形成されている。これにより、設置角度を調整し、車輪20〜23とスクレーパ6との距離を調整するなどして、異物30を車輪20〜23から通路9に導くことができ、当該異物30は開口部8から確実に排出されることとなる。
【0020】
また、図10に示すように、内側カバー4aまたは外側カバー4bの少なくともいずれか一方には、前後車輪20、21間および前後車輪22、23間位置に圧縮気体導入部12が形成される。図10においては、内側カバー4aに形成されている例を示している、そして、内側カバー4aおよび外側カバー4b間には、圧縮気体導入部12から導入される圧縮気体が車輪20〜23下部から車輪20〜23外周を通り通路9に至る経路13(尚、経路13とは、図面上、白抜矢印が通過可能な箇所を示している)が形成されている。この圧縮気体の流れによって、異物30排出の効果を高めることができる。また、クローラ3および車輪20〜23が回転しなくとも、圧縮気体の流れ単独で異物30を経路13を介して吹き上げて、通路9および開口部8を介して外部に排出することも可能である。この機能により、クローラ3および車輪20〜23の回転による遠心力が働かない低速での旋回時においても、悪路(砂地)で連続走行する能力を有することができる。そして、圧縮気体を圧縮気体導入部12に導入する圧縮気体貯蔵部(図示省略)は、車台1に備えるようにしても良いし、また、外部に備えるようにしても良い。尚、圧縮気体とは、一般的にはコスト面を考慮に入れると、圧縮空気を用いることが考えられる。
【0021】
また、内側カバー4aおよび外側カバー4bにおいて、本実施の形態1では、通路9および経路13などは内側カバー4aに一体成形にて作成する例が考えられるため、例えば、樹脂材にて作成することが考えられる。それに対し、外側カバー4bは開口部8やねじ止めの穴などが形成されているのみであるため、軽量化を図り強度を保つために、例えば、アルミ材にて作成することが考えられる。但し、内側カバー4aおよび外側カバー4bはこれら各材質以外の他の材質であっても、適宜利用することが考えられる。
【0022】
そして、上記のように構成されたクローラ走行装置の清掃装置は、クローラ3およびクローラ外歯3bを接地面から離反される離反手段と、圧縮気体導入部12から圧縮気体を導入しながらクローラ3を空走させる制御部とを備えたものである。よって、圧縮気体貯蔵部を外部に有する場合、制御部は遠隔操作によって圧縮気体導入部12に圧縮気体貯蔵部を自動的に着脱される、圧縮気体を供給することも考えられる。よって、クローラ走行装置が自力で清掃装置に進入後、離反手段により、車台1を持ち上げるかもしくはクローラ3の接する接地面を降下させる。そして、クローラ3を空転状態にし、クローラ走行装置の圧縮気体導入部12の経路13に圧縮気体を供給しながら空走させることによりクローラ走行装置内部の異物30を通路9および開口部8を介して外部に排出する。そして、異物30排出後はクローラ3の空転状態を解除し、クローラ走行装置が自力で清掃装置から離脱させる。よって、クローラ3を空転状態にし、クローラ走行装置の内部に圧縮気体導入部12から圧縮気体を供給しながら空走させることにより、異物30を排出しているので、洗浄液等を使用せず簡易な仕組みで効果的に異物30の排出を実現できる。
【0023】
上記のように構成された実施の形態1のクローラ走行装置によれば、クローラの内部空間を、クローラおよび内側カバーおよび外側カバーにて閉鎖された空間としたため、内部への異物の侵入を防止することができる。
また、万が一、クローラの内部空間に異物が侵入した場合には、通路および開口部を介して異物を外部に排出することができる。
さらに、圧縮気体を導入することにより、クローラおよび車輪の回転がなくとも、経路、通路および開口部を介して、異物を外部に排出することができる。
【0024】
さらに、スクレーパの設置角度を適宜変更することができるため、異物を通路に確実に送出することができる。
さらに、圧縮気体を内部または外部から導入することができるため、色々な場面に対応することが可能となる。
さらに、圧縮気体を導入するとともにクローラを空走させて、クローラの内部空間の異物を排出することができるため、クローラ走行装置の清掃が簡便となる。
【0025】
尚、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
【符号の説明】
【0026】
1 車台、2a 突出部、3 クローラ、3a クローラ内歯、3b クローラ外歯、4a 内側カバー、4b 外側カバー、5 転輪、6 スクレーパ、7 蓋部、
8 開口部、9 通路、10,11 突起部、12 圧縮気体導入部、13 経路、
20,21,22,23 車輪、30 異物。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車台と、
上記車台の前後の左右の両側にそれぞれ設けられた4個の車輪と、
左右それぞれの上記前後車輪に巻き掛けられ上記各車輪の駆動力により駆動される帯状のクローラとを備えたクローラ走行装置において、
上記クローラは、外側に突出するクローラ外歯を複数個有し、
上記前後車輪間の下方側には、上記クローラの回転周方向の撓みを防止する転輪と、
上記車輪の外径より外形が大きく、かつ、上記各クローラ外歯の外径より外形が小さく、上記車輪の側面の内側および外側、かつ、上記前後車輪間の内側および外側を覆う内側カバーおよび外側カバーとを有し、
上記前後車輪および上記前後車輪間は、上記内側カバー、上記外側カバー、および上記クローラにより6方向が囲まれていることを特徴とするクローラ走行装置。
【請求項2】
上記外側カバーには、上記車輪の中心位置より上方位置に外部に開口する開口部を有し、
上記内側カバーおよび上記外側カバー間には、上記車輪側から上記開口部に通じる通路が形成され、
上記通路は、上記開口部に至るほど低くなることを特徴とする請求項1に記載のクローラ走行装置。
【請求項3】
上記内側カバーまたは上記外側カバーの少なくともいずれか一方には、上記前後車輪間位置に圧縮気体導入部が形成され、
上記内側カバーおよび上記外側カバー間には、上記圧縮気体導入部から導入される圧縮気体が上記車輪下部から上記車輪外周を通り上記通路に至る経路が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のクローラ走行装置。
【請求項4】
上記内側カバーおよび上記外側カバー間には、上記車輪から落下する異物を上記通路に導くスクレーパを備え、
上記スクレーパは、上記車輪に対して設置角度変更可能に形成されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のクローラ走行装置。
【請求項5】
外部または内部から圧縮気体を上記圧縮気体導入部に導入する圧縮気体貯蔵部を備えたことを特徴とする請求項3に記載のクローラ走行装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のクローラ走行装置の清掃装置は、
上記クローラおよび上記クローラ外歯を接地面から離反される離反手段と、
上記圧縮気体導入部から圧縮気体を導入しながら上記クローラを空走させる制御部とを備えたことを特徴とするクローラ走行装置の清掃装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−100036(P2013−100036A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−245195(P2011−245195)
【出願日】平成23年11月9日(2011.11.9)
【出願人】(394025094)三菱電機特機システム株式会社 (24)