説明

ゲル状組成物

【課題】 優れた使用特性の存するゲルであって、電解質の存在下であっても、ゲル構造を維持できるゲル製剤を提供する。
【解決手段】 1)トリテルペン酸の配糖体及び/又はその塩0.2〜2質量%と、2)クエン酸及び/又はその塩1〜4質量%とを含有することを特徴とする、ゲル状組成物。前記トリテルペン酸の配糖体としては、グリチルリチン酸であることが好ましく、透明な性状を有していることが好ましい。かかるゲル組成物は、皮膚外用剤や食品などに応用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲル状組成物に関し、更に、詳細には電解質の存在下安定なゲル状組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲル状組成物は、水性の組成物を流れることなく投与できるため、的確な量の出来る有用な製剤であり、化粧料、皮膚外用医薬などの皮膚外用剤のみならず、食品などの経口投与組成物にも適用されている。この様なゲルには、通常高分子のゲル化剤、例えば、カルボキシビニルポリマーの塩、アルギン酸の塩などが用いられるが、カルボキシビニルポリマーの塩においては、脆弱性の少ない、腰のある強固なゲルを形成するが、電解質の存在下においては、ゲル構造が崩壊するため、ゲル製剤の持っている長所を生かすことが出来ない。メタアクリル酸/メタアクリル酸エステル共重合体を共存させることにより、この様な耐塩性は向上するが、それであっても実使用上は充分であるとは言えない。(例えば、特許文献1を参照)アルギン酸の塩においては、ゲルそのものは強固であるが、ゲル構造に脆弱性が存し、使用特性は好ましいとは言えない。(例えば、特許文献2を参照)即ち、優れた使用特性の存するゲルであって、電解質の存在下であっても、ゲル構造を維持できるゲル製剤の開発が望まれていた。
【0003】
一方、グリチルリチン酸はトリテルペン酸であるグリチルレチン酸の配糖体であり、抗炎症作用を有することが知られている。又、このものは甘味を呈し、甘味料としても使用されている。更には、ゲル形成能を有し、ゲル化剤としての作用も知られている。(例えば、特許文献3、特許文献4、特許文献5を参照)しかしながら、ゲル状製剤のゲル化剤として使用できるほどのゲル化能が存することは全く知られていなかったし、このものと、クエン酸及び/又はその塩1〜4質量%とを組み合わせることにより、ゲル製剤のゲル化剤として有用なゲルを形成することも全く知られていなかった。
【0004】
【特許文献1】特開2004−237010号公報
【特許文献2】特開2000−119166号公報
【特許文献3】特開平06−279265号公報
【特許文献4】特開平05−032521号公報
【特許文献5】特開平05−004911号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、この様な状況下為されたものであり、優れた使用特性の存するゲルであって、電解質の存在下であっても、ゲル構造を維持できるゲル製剤を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、この様な状況に鑑みて、優れた使用特性の存するゲルであって、電解質の存在下であっても、ゲル構造を維持できるゲル製剤を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、1)トリテルペン酸の配糖体及び/又はその塩0.2〜2質量%と、2)クエン酸及び/又はその塩1〜4質量%とを含有するゲル状組成物がその様な特性を有していることを見出し、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は以下の通りである。
(1)1)トリテルペン酸の配糖体及び/又はその塩0.2〜2質量%と、2)クエン酸及び/又はその塩1〜4質量%とを含有することを特徴とする、ゲル状組成物。
(2)前記トリテルペン酸の配糖体が、グリチルリチン酸であることを特徴とする、(1)に記載のゲル状組成物。
(3)透明な性状を有していることを特徴とする、(1)又は(2)に記載のゲル状組成物。
(4)皮膚外用剤であることを特徴とする、(1)〜(3)何れか1項に記載のゲル状組成物。
(5)食品であることを特徴とする、(1)〜(4)何れか1項に記載のゲル状組成物。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、優れた使用特性の存するゲルであって、電解質の存在下であっても、ゲル構造を維持できるゲル製剤を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
(1)本発明のゲル状組成物の必須成分であるトリテルペン酸の配糖体
本発明のゲル状組成物は、1気圧25℃の条件において、ゲル状を呈し、トリテルペン酸の配糖体及び/又はその塩0.2〜2質量%、より好ましくは0.5〜1.5質量%を、必須成分として含有することを特徴とする。かかるトリテルペン酸の配糖体を構成する、トリテルペン酸残基としては、例えば、グリチルレチン酸残基、ウルソール酸残基、ベツリン酸残基、アジア酸残基、オレアノール酸残基、クラテゴール酸残基などが好適に例示できる。特に好ましいものは、グリチルレチン酸残基とウルソール酸残基である。又、かかる配糖体の糖残基としては、ウロン酸残基、グルクロン酸残基、グルコース残基、アラビノース残基、マルトース残基、グルコピラノシルグルコピラノシヅロン酸残基、オリゴガラクツロン酸残基等が好適に例示できる。特に好ましいものは、グルコース残基とグルコピラノシルグルコピラノシヅロン酸残基である。この様な配糖体には、例えば、グリチルリチン酸(グリチルレチン酸のグルコピラノシルグルコピラノシヅロン酸配糖体)等のように配糖体自身が化粧料用の原料として市販されているものも存するし、ベツリン酸グルコシドなどのように試薬として市販されているものも存し、この様な市販品を利用することも出来る。又、配糖体についてはその製造方法は既に知られているので、それに準じて製造し用いることも出来る。製造法としては、例えば、グルコシダーゼやグルクロニダーゼ等の酵素を用い、トリテルペン酸と糖とを非アルコール性溶媒中で反応させる方法や、トリテルペン酸の水酸基を予めアシル基などで保護した後、カルボキシル基を塩化チオニル等の塩素化剤で塩素化し、酸クロリドと為し、同様に予め水酸基をアセチル基などのアシル基で保護した糖部分と酸化銀などを触媒とし、反応させ、しかる後に、接触還元により保護基をはずすことにより製造することが出来る。この様なトリテルペン酸の配糖体として特に好ましいものはグリチルリチン酸及びウルソール酸グルコシドである。又、これらの塩としては、生理的に許容されるものであれば、特段の限定無く用いることが出来、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩、トリエチルアミン塩等の有機アミン塩類等が好ましく例示できる。特に好ましいものはアルカリ金属塩であり、中でもカリウム塩が特に好ましい。これはゲルの生成が速やかであることと、ゲルの安定性に優れるためである。本発明のゲル状組成物では、かかるトリテルペン酸の配糖体は、ゲル構造の中心となり、他の成分と架橋構造を形成し、ゲルを形作る。この様な作用を発揮するためには、かかるトリテルペン酸の配糖体は唯一種を含有することも出来るし、二種以上を組み合わせて含有させることも出来る。前記の含有量より少ない場合には、ゲルの強度が損なわれる場合が存し、多すぎると、ゲルの脆弱性が大きすぎる場合が存する。
【0009】
(2)本発明のゲル状組成物の必須成分であるクエン酸及び/又はその塩
本発明のゲル状組成物は、クエン酸及び/又はその塩を必須成分として、1〜4質量%、より好ましくは1〜3.5質量%含有することを特徴とする。クエン酸の塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩等が好ましく例示できる。特に好ましいものはナトリウム塩やカリウム塩などのアルカリ金属塩である。かかる成分は、前記トリテルペン酸の配糖体とともに、水素結合による架橋構造を形成し、優れた物性を有するゲル構造を形成させることが出来る。本発明のゲル状組成物に於いて、かかる成分は唯一種を含有させることも出来るし、二種以上を組み合わせて含有させることも出来る。特に好ましい形態としては、クエン酸とクエン酸の塩とが混在する形であり、この様な形態を取ることにより、水素結合に起因する架橋構造を強固に構築し、好ましいゲル構造を形成させることが出来る。クエン酸とクエン酸のアルカリ金属塩を組み合わせて用いる場合、クエン酸の量に対して、10質量%〜50質量%のクエン酸3アルカリ金属塩を添加することが特に好ましい。
【0010】
(3)本発明のゲル状組成物
本発明のゲル状組成物は、前記の必須成分を含有し、ゲル状であることを特徴とする。本発明のゲル状組成物としては、多少の白濁を許容するが、透明であることが好ましい。本発明で言う透明とは、1cmのセルの長さでの600nmでの透過度が70%以上のものを言う。本発明のゲル状組成物は、皮膚外用剤或いは食品などに応用することが出来る。これは、本発明ののゲル状組成物の必須成分が、何れも、化粧料原料と食品原料の両方に分類されているもので構成されているためである。本発明のゲル状組成物を食品に応用する場合には、前記必須成分以外に、食品で使用される任意成分を含有することが出来る。この様な成分としては、例えば、賦形剤、矯味剤、矯臭剤、結合剤、甘味剤、酸味剤、分散剤、乳化剤、着色剤、保存料、抗酸化剤、安定剤などが例示できる。又、化粧料などの皮膚外用剤に適用する場合にも、化粧料などで使用される任意の成分を、本発明の効果を損なわない範囲において、含有することが出来る。この様な任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボガド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類、流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類、オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類、脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類、イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類、ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキシレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類、グアガム、クインスシード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアガム、ペクチン、マンナン、デンプン、キサンタンガム、カードラン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、グリコーゲン、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、ムコイチン硫酸、ヒドロキシエチルグアガム、カルボキシメチルグアガム、デキストラン、ケラト硫酸,ローカストビーンガム,サクシノグルカン,カロニン酸,キチン,キトサン、カルボキシメチルキチン、寒天、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ベントナイト等の増粘剤、表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類、表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類、レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類、ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、糖系紫外線吸収剤、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩,ビタミンB6トリパルミテート,ビタミンB6ジオクタノエート,ビタミンB2又はその誘導体,ビタミンB12,ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロール,β−トコフェロール,γ−トコフェロール,ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のアスコルビン酸以外のビタミン類などが好ましく例示できる。本発明のゲル状組成物は、前記の必須成分及び任意成分を常法に従って処理することにより製造することが出来る。かくして得られたゲル状組成物は、耐塩性と安定性に優れる特性を有する。特に、通常カルボキシビニルポリマーなどのゲル化剤では少なくともpH6.5以上の領域でのみ安定なゲルを形成するが、本発明のゲル状組成物に於いては6以下において安定なゲルを形成することは注目すべきことである。
【0011】
以下に、実施例を挙げて、本発明について、更に詳細に説明を加えるが、本発明が、かかる実施例にのみ限定されないのは言うまでもない。
【実施例1】
【0012】
以下に示す処方に従って本発明のゲル状組成物を作成した。即ち、処方成分を可溶化した後、攪拌下一気に混合しゲルを形成させた。ゲルの流動性は斜め45度に傾けたときの移動程度を観察し、スコア1:速やかに流れる(液体)、スコア2:やや形が残りながら流れる、スコア3:半分程度形の崩れを見るが流れない、スコア4:やや形の崩れを見るが流れない、スコア5:傾けても形が全く崩れないの基準で判定した。又、ゲルの脆弱性については、2cmφの棒を3cm差し込んで引き抜いたあと、どの程度の穴、ひび割れが残るかで、スコア1:棒と同程度の穴と、加えて亀裂が残る、スコア2:棒と同程度の穴が残る、スコア3:穴が殆ど残らない、スコア4:穴が残らないの基準で判定した。結果を表1に示す。これより、本発明のゲル状組成物は優れたゲル特性を有していることが判る。これらのゲル状組成物は、弱酸性で保湿性に優れるため、皮膚外用剤として好適であった。
【0013】
【表1】

【実施例2】
【0014】
実施例1と同様に、下記処方に従って、本発明のゲル組成物を作成した。このものは弱酸性で保湿性に優れるため、皮膚外用剤として好適であった。更に、甘味に優れるため食品としても好適であった。
【0015】
【表2】

【実施例3】
【0016】
実施例1と同様に、下記処方に従って、本発明のゲル組成物を作成した。このものは弱酸性で保湿性に優れるため、皮膚外用剤として好適であった。更に、甘味に優れるため食品としても好適であった。
【0017】
【表3】

【実施例4】
【0018】
実施例1と同様に、下記処方に従って、本発明のゲル組成物を作成した。このものは弱酸性で保湿性に優れるため、皮膚外用剤として好適であった。更に、甘味に優れるため食品としても好適であった。
【0019】
【表4】

【産業上の利用可能性】
【0020】
本発明は、化粧料などの皮膚外用剤や食品に応用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1)トリテルペン酸の配糖体及び/又はその塩0.2〜2質量%と、2)クエン酸及び/又はその塩1〜4質量%とを含有することを特徴とする、ゲル状組成物。
【請求項2】
前記トリテルペン酸の配糖体が、グリチルリチン酸であることを特徴とする、請求項1に記載のゲル状組成物。
【請求項3】
透明な性状を有していることを特徴とする、請求項1又は2に記載のゲル状組成物。
【請求項4】
皮膚外用剤であることを特徴とする、請求項1〜3何れか1項に記載のゲル状組成物。
【請求項5】
食品であることを特徴とする、請求項1〜4何れか1項に記載のゲル状組成物。

【公開番号】特開2006−169213(P2006−169213A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−367336(P2004−367336)
【出願日】平成16年12月20日(2004.12.20)
【出願人】(000113470)ポーラ化成工業株式会社 (717)
【Fターム(参考)】