説明

ゲームシステム、ゲームシステムの制御方法、及びプログラム

【課題】メッセージが出力される状況及びメッセージ内容の多種多様性を向上させることが可能なゲームシステムを提供すること。
【解決手段】メッセージ情報取得手段(91)は、ユーザによって入力されたメッセージを示すメッセージ情報を取得する。基準ゲーム状況情報取得手段(92)は、ユーザによって入力されたメッセージに対応するゲーム状況を示す基準ゲーム状況情報を取得する。メッセージ情報と基準ゲーム状況情報とは対応づけて記憶手段(63)に記憶される。ゲーム状況比較手段(73)は、実行中のゲームにおいて、該ゲームにおけるゲーム状況と、メッセージ情報に対応づけられた基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況と、を比較する。メッセージ出力制御手段(74)は、実行中のゲームにおいて、ゲーム状況比較手段(73)の比較結果に基づいて、メッセージ情報が示すメッセージを出力させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゲームシステム、ゲームシステムの制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームの状況が所定状況になった場合に、その所定状況に対応するメッセージを出力するゲームシステム(ゲーム装置)が知られている。例えば、サッカーゲームでは、いずれかの選手キャラクタがシュートを行った場合、シュートが行われたことを伝えるメッセージが出力される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−215713号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のゲームシステムでは、ゲーム制作者が予め定めたメッセージが、ゲーム制作者が予め定めた状況において出力されるようになっている。これらメッセージの種類にはどうしても限りがあるため、メッセージが出力される状況及びメッセージ内容の多種多様性の点で物足りない場合があった。例えば、ユーザが繰り返しゲームをプレイしていると、同じ状況で同じメッセージが出力されることがあり、このようなときに、ユーザが物足りなさを感じてしまう場合があった。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、例えば、メッセージが出力される状況及びメッセージ内容の多種多様性を向上させることが可能なゲームシステム、ゲームシステムの制御方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲームシステムは、ゲームを実行するゲーム実行手段と、前記ゲームにおいて出力されるメッセージの登録を受け付けるメッセージ登録受付手段と、を含み、前記メッセージ登録受付手段は、ユーザによって入力されたメッセージを示すメッセージ情報を取得するメッセージ情報取得手段と、前記ユーザによって入力された前記メッセージに対応するゲーム状況を示す基準ゲーム状況情報を取得する基準ゲーム状況情報取得手段と、前記メッセージ情報と前記基準ゲーム状況情報とを対応づけて記憶手段に記憶させる手段と、を含み、前記ゲーム実行手段は、前記ゲームにおいて、該ゲームにおけるゲーム状況と、前記メッセージ情報に対応づけられた前記基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況と、を比較するゲーム状況比較手段と、前記ゲームにおいて、前記ゲーム状況比較手段の比較結果に基づいて、前記メッセージ情報が示すメッセージを出力させるメッセージ出力制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るゲームシステムの制御方法は、ゲームを実行するゲーム実行ステップと、前記ゲームにおいて出力されるメッセージの登録を受け付けるメッセージ登録受付ステップと、を含み、前記メッセージ登録受付ステップは、ユーザによって入力されたメッセージを示すメッセージ情報を取得するメッセージ情報取得ステップと、前記ユーザによって入力された前記メッセージに対応するゲーム状況を示す基準ゲーム状況情報を取得する基準ゲーム状況情報取得ステップと、前記メッセージ情報と前記基準ゲーム状況情報とを対応づけて記憶手段に記憶させるステップと、を含み、前記ゲーム実行ステップは、前記ゲームにおいて、該ゲームにおけるゲーム状況と、前記メッセージ情報に対応づけられた前記基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況と、を比較するゲーム状況比較ステップと、前記ゲームにおいて、前記ゲーム状況比較ステップにおける比較結果に基づいて、前記メッセージ情報が示すメッセージを出力させるメッセージ出力制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るプログラムは、ゲームを実行するゲーム実行手段、及び、前記ゲームにおいて出力されるメッセージの登録を受け付けるメッセージ登録受付手段としてコンピュータを機能させるプログラムであって、前記メッセージ登録受付手段は、ユーザによって入力されたメッセージを示すメッセージ情報を取得するメッセージ情報取得手段と、前記ユーザによって入力された前記メッセージに対応するゲーム状況を示す基準ゲーム状況情報を取得する基準ゲーム状況情報取得手段と、前記メッセージ情報と前記基準ゲーム状況情報とを対応づけて記憶手段に記憶させる手段と、を含み、前記ゲーム実行手段は、前記ゲームにおいて、該ゲームにおけるゲーム状況と、前記メッセージ情報に対応づけられた前記基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況と、を比較するゲーム状況比較手段と、前記ゲームにおいて、前記ゲーム状況比較手段の比較結果に基づいて、前記メッセージ情報が示すメッセージを出力させるメッセージ出力制御手段と、を含むことを特徴とするプログラムである。
【0009】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0010】
本発明によれば、メッセージが出力される状況及びメッセージ内容の多種多様性を向上させることが可能になる。
【0011】
また、本発明の一態様では、前記記憶手段は、前記メッセージ情報と前記基準ゲーム状況情報との組合せを複数記憶するようにしてもよい。前記ゲーム状況比較手段は、前記記憶手段に記憶される複数の組合せの数が基準数よりも多い場合、前記複数の組合せのうちから前記基準数の組合せを乱数に基づいて選出する組合せ選出手段と、前記ゲームの実行中において、該ゲームにおけるゲーム状況と、前記組合せ選出手段によって選出された組合せに係る前記基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況と、を比較する手段と、を含むようにしてもよい。
【0012】
この態様では、前記組合せ選出手段は、前記複数の組合せのうちから選出する組合せの数を、実行中のゲームにおけるゲーム状況に基づいて変える手段を含むようにしてもよい。
【0013】
また、本発明の一態様では、過去に行われたゲームにおけるゲーム状況を再現するための再現データを記憶する手段に記憶される再現データを取得する手段と、前記過去に行われたゲームにおけるゲーム状況を再現してなる再現映像を、前記再現データに基づいて再生する手段と、を含むようにしてもよい。前記基準ゲーム状況情報取得手段は、前記メッセージを入力するための操作が行われた場合に再現されているゲーム状況を示す情報を前記基準ゲーム状況情報として取得するようにしてもよい。
【0014】
また、本発明の一態様では、過去に行われたゲームにおけるゲーム状況を再現するための再現データを記憶する手段に記憶される再現データを取得する手段と、前記過去に行われたゲームにおけるゲーム状況を再現してなる再現映像を、前記再現データに基づいて再生する手段と、を含むようにしてもよい。前記基準ゲーム状況情報取得手段は、前記メッセージを入力するための操作が行われた場合に再現されているゲーム状況が所定状況である場合、前記メッセージを入力するための操作が行われた場合に再現されているゲーム状況よりも前の時点におけるゲーム状況を示す情報を前記基準ゲーム状況情報として取得するようにしてもよい。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記ゲームは、移動物体を用いて行われる競技のゲームであってもよい。前記ゲームシステムは、過去に行われたゲームにおけるゲーム状況を再現するための再現データを記憶する手段に記憶される再現データを取得する手段と、前記過去に行われたゲームにおけるゲーム状況を再現してなる再現映像を、前記再現データに基づいて再生する手段と、を含むようにしてもよい。前記基準ゲーム状況情報取得手段は、前記メッセージを入力するための操作が行われた場合に再現されているゲーム状況よりも前又は後の時点であって、かつ、前記移動物体が所定オブジェクト又はキャラクタに当たった時点におけるゲーム状況を示す情報を、前記基準ゲーム状況情報として取得するようにしてもよい。前記ゲーム状況比較手段は、前記ゲームにおいて前記移動物体が前記所定オブジェクト又は前記キャラクタに当たった時点におけるゲーム状況と、前記メッセージ情報に対応づけられた前記基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況と、を比較するようにしてもよい。
【0016】
また、本発明の一態様では、前記ゲームは、移動物体を用いて行われる競技のゲームであってもよい。前記ゲームシステムは、過去に行われたゲームにおけるゲーム状況を再現するための再現データを記憶する手段に記憶される再現データを取得する手段と、前記過去に行われたゲームにおけるゲーム状況を再現してなる再現映像を、前記再現データに基づいて再生する手段と、を含むようにしてもよい。前記基準ゲーム状況情報取得手段は、前記メッセージを入力するための操作が行われた場合に再現されているゲーム状況よりも前又は後の時点であって、かつ、前記競技の進行が一時停止された時点におけるゲーム状況を示す情報を、前記基準ゲーム状況情報として取得するようにしてもよい。前記ゲーム状況比較手段は、前記ゲームにおいて前記競技の進行が一時停止された時点におけるゲーム状況と、前記メッセージ情報に対応づけられた前記基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況と、を比較するようにしてもよい。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記ユーザの操作に基づいて前記再現映像の再生を一時停止する手段と、前記再現映像の再生が一時停止されている場合、前記メッセージの入力を受け付ける手段と、を含むようにしてもよい。前記メッセージを入力するための操作が行われた場合に再現されているゲーム状況は、前記再現映像の再生が一時停止された場合に再現されているゲーム状況であってもよい。
【0018】
また、本発明の一態様では、前記再現映像は、前記再現データに基づいて再現されるゲーム空間を、注目対象に設定されたキャラクタの位置に基づいて設定された視点から見た様子を表す映像であってもよい。前記基準ゲーム状況情報は、前記注目対象に設定された前記キャラクタの状態を特定するための基準キャラクタ状態情報を含むようにしてもよい。前記メッセージ出力制御手段は、前記ゲームにおいて、前記ゲーム空間に配置された複数のキャラクタの状態と、前記基準キャラクタ状態情報によって特定される状態と、を比較するキャラクタ状態比較手段と、前記キャラクタ状態比較手段の比較結果に基づいて、前記複数のキャラクタのうちのいずれかを選出するキャラクタ選出手段と、前記メッセージ情報が示すメッセージを、前記キャラクタ選出手段によって選出されたキャラクタに関連づけて表示させる手段と、を含むようにしてもよい。
【0019】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム実行手段は、前記ゲームにおけるゲーム状況を表すゲーム画面を表示手段に表示させる手段を含むようにしてもよい。前記ゲームシステムは、前記ゲームにおいて前記メッセージの入力を受け付ける手段を含むようにしてもよい。前記基準ゲーム状況情報取得手段は、前記メッセージを入力するための操作が行われた場合の前記ゲームにおけるゲーム状況を示す情報を前記基準ゲーム状況情報として取得するようにしてもよい。
【0020】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム実行手段は、前記ゲームにおけるゲーム状況を表すゲーム画面を表示手段に表示させる手段を含むようにしてもよい。前記ゲームシステムは、前記ゲームにおいて前記メッセージの入力を受け付ける手段を含むようにしてもよい。前記基準ゲーム状況情報取得手段は、前記メッセージを入力するための操作が行われた場合の前記ゲームにおけるゲーム状況が所定状況である場合、前記メッセージを入力するための操作が行われた場合の前記ゲームにおけるゲーム状況よりも前の時点におけるゲーム状況を示す情報を、前記基準ゲーム状況情報として取得するようにしてもよい。
【0021】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム実行手段は、前記ゲームにおけるゲーム状況を表すゲーム画面を表示手段に表示させる手段を含むようにしてもよい。前記ゲームシステムは、前記ゲームにおいて前記メッセージの入力を受け付ける手段を含むようにしてもよい。前記基準ゲーム状況情報取得手段は、前記メッセージを入力するための操作が行われた場合の前記ゲームのゲーム状況よりも前又は後の時点であって、かつ、前記移動物体が所定オブジェクト又はキャラクタに当たった時点におけるゲーム状況を示す情報を、前記基準ゲーム状況情報として取得するようにしてもよい。前記ゲーム状況比較手段は、前記ゲームにおいて前記移動物体が前記所定オブジェクト又は前記キャラクタに当たった時点におけるゲーム状況と、前記メッセージ情報に対応づけられた前記基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況と、を比較するようにしてもよい。
【0022】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム実行手段は、前記ゲームにおけるゲーム状況を表すゲーム画面を表示手段に表示させる手段を含むようにしてもよい。前記ゲームシステムは、前記ゲームにおいて前記メッセージの入力を受け付ける手段を含むようにしてもよい。前記基準ゲーム状況情報取得手段は、前記メッセージを入力するための操作が行われた場合の前記ゲームのゲーム状況よりも前又は後の時点であって、かつ、前記競技の進行が一時停止された時点におけるゲーム状況を示す情報を、前記基準ゲーム状況情報として取得するようにしてもよい。前記ゲーム状況比較手段は、前記ゲームにおいて前記競技の進行が一時停止された時点におけるゲーム状況と、前記メッセージ情報に対応づけられた前記基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況と、を比較するようにしてもよい。
【0023】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム画面には、注目対象に設定されたキャラクタの位置に基づいて設定された視点からゲーム空間を見た様子を表す画像が表示されるようにしてもよい。前記基準ゲーム状況情報は、前記注目対象に設定された前記キャラクタの状態を特定するための基準キャラクタ状態情報を含むようにしてもよい。前記メッセージ出力制御手段は、前記ゲームにおいて、前記ゲーム空間に配置された複数のキャラクタの状態と、前記基準キャラクタ状態情報によって特定される状態と、を比較するキャラクタ状態比較手段と、前記キャラクタ状態比較手段の比較結果に基づいて、前記複数のキャラクタのうちのいずれかを選出するキャラクタ選出手段と、前記メッセージ情報が示すメッセージを、前記キャラクタ選出手段によって選出されたキャラクタに関連づけて表示させる手段と、を含むようにしてもよい。
【0024】
また、本発明の一態様では、前記メッセージを入力した前記ユーザによって選択されたキャラクタに関する選択キャラクタ情報を取得する選択キャラクタ情報取得手段を含むようにしてもよい。前記記憶手段は、前記基準ゲーム状況情報と、前記メッセージ情報と、前記選択キャラクタ情報と、を対応づけて記憶するようにしてもよい。前記メッセージ出力制御手段は、前記ゲームにおいて、ゲーム空間に配置された複数のキャラクタのうちのいずれかを前記選択キャラクタ情報に基づいて選出するキャラクタ選出手段と、前記メッセージ情報が示すメッセージを、前記キャラクタ選出手段によって選出されたキャラクタに関連づけて表示させる手段と、を含むようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施形態に係るゲームシステムの全体構成を示す図である。
【図2】メニュー画面の一例を示す図である。
【図3】ゲーム空間の一例を示す図である。
【図4】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図5】リプレイ画面の一例を示す図である。
【図6】リプレイ画面の他の一例を示す図である。
【図7】ゲーム画面の他の一例を示す図である。
【図8】ゲームシステムの機能ブロック図である。
【図9】現在状況情報の一例を示す図である。
【図10】メッセージテーブルの一例を示す図である。
【図11】ゲームシステムで実行される処理の一例を説明するためのフロー図である。
【図12】ゲームシステムで実行される処理の一例を説明するためのフロー図である。
【図13】ゲーム画面の他の一例を示す図である。
【図14】本発明の他の実施形態に係るゲームシステムの全体構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態の例について図面に基づき詳細に説明する。
【0027】
図1は、本発明の実施形態に係るゲームシステムの全体構成を示す。図1に示すように、本実施形態に係るゲームシステム1はゲーム装置10を含んで構成される。
【0028】
ゲーム装置10は、例えば家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、又はパーソナルコンピュータによって実現される。図1に示すように、ゲーム装置10は、制御部11、主記憶部12、補助記憶部13、光ディスクドライブ部14、通信インタフェース15、操作部16、表示部17、及び音声出力部18を含む。
【0029】
制御部11は、例えばCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、及びSPU(Sound Processing Unit)等を含み、オペレーティングシステムやその他のプログラムに従って各種処理を実行する。主記憶部12は例えばRAM(Random Access Memory)を含み、主記憶部12には、補助記憶部13又は光ディスク(情報記憶媒体)から読み出されたプログラムやデータが記憶される。また主記憶部12は、処理の過程で必要なデータを記憶するワークメモリとしても用いられる。補助記憶部13は例えばハードディスク装置(情報記億媒体)を含む。光ディスクドライブ部14は光ディスクに記憶されたプログラムやデータを読み取る。
【0030】
通信インタフェース15はゲーム装置10を通信ネットワークに通信接続するためのインタフェースである。操作部16は、ユーザが操作を行うためのものであり、例えばゲームコントローラ、タッチパネル、マウス、又はキーボード等を含む。表示部17は例えば家庭用テレビ受像機又は液晶表示パネル等であり、制御部11の指示に従って画面を表示する。音声出力部18は例えばスピーカ又はヘッドホン等を含み、補助記憶部13又は光ディスクから読み出された音声データを制御部11の指示に従って出力する。
【0031】
プログラムやデータは光ディスクを介してゲーム装置10に供給される。なお、プログラムやデータは、他の情報記憶媒体(例えばメモリカード)を介してゲーム装置10に供給されるようにしてもよい。または、プログラムやデータは、通信ネットワークを介して遠隔地からゲーム装置10に供給されるようにしてもよい。
【0032】
ゲームシステム1(ゲーム装置10)では、光ディスクから読み出されたゲームプログラムによってゲームが実行される。例えば、移動物体(例えばボール又はパック等)を用いて行われる競技のゲームがゲームシステム1において実行される。以下では、サッカーゲームがゲームシステム1において実行される場合を例として説明する。
【0033】
図2はサッカーゲームのメニュー画面の一例を示している。図2に示すメニュー画面20には第1ボタン21と第2ボタン22とが表示されている。第1ボタン21は、ユーザがゲームをプレイする場合に選択するボタンである。一方、第2ボタン22は、過去に行われたゲームプレイを再現した再現映像(以下「リプレイ映像」と記載する。)をユーザが見る場合に選択するボタンである。例えば、ユーザは操作部16を操作することによって、第1ボタン21と第2ボタン22とのいずれかを選択する。
【0034】
メニュー画面20において第1ボタン21が選択された場合、チームの選択や戦術の設定が行われた後、サッカーゲームが開始される。すなわち、ユーザが操作するチーム(以下「ユーザチーム」と記載する。)と、対戦相手によって操作されるチーム(以下「対戦相手チーム」と記載する。)と、の間の試合(対戦)が開始される。なお、以下では、対戦相手がコンピュータであることとして説明するが、対戦相手は他のユーザであってもよい。
【0035】
サッカーゲーム(すなわち、ユーザチームと対戦相手チームとの間の試合)が行われる場合、ゲーム空間が主記憶部12に構築される。図3はゲーム空間の一例を示す。図3に示すゲーム空間30は、互いに直交する3つの軸(Xw軸、Yw軸、及びZw軸)が設定された仮想3次元空間である。図3に示すように、ゲーム空間30には、地面を表す地面オブジェクト(以下、単に「地面」と記載する。)31が配置される。例えばゴールライン32、タッチライン33、及びペナルティエリア34等が地面31上に描かれる。試合は、ゴールライン32及びタッチライン33に囲まれた領域であるピッチ35内で行われる。
【0036】
また、地面31上には、ゴールを表すオブジェクト(以下、単に「ゴール」と記載する。)36と、サッカー選手を表すゲームキャラクタオブジェクト(以下、「選手キャラクタ」と記載する。)37と、サッカーボールを表すオブジェクト(以下、「ボール」と記載する。)38と、が配置される。
【0037】
ゴール36はいずれかのチームに関連づけられており、一方のチームに関連づけられたゴール36内にボール38が移動すると、他方のチームの得点イベントが発生する。
【0038】
また、図3では省略されているが、実際には、ユーザチームに所属する11体の選手キャラクタ37と、対戦相手チームに所属する11体の選手キャラクタ37と、がゲーム空間30に配置される。ユーザチームに所属する11体の選手キャラクタ37のうちのいずれかがユーザの操作対象に設定される。ユーザの操作対象に設定されている選手キャラクタ37はユーザの操作に従って行動する。一方、ユーザの操作対象に設定されていない選手キャラクタ37は、例えばAI(人工知能)に従って行動する。
【0039】
ゲーム空間30には仮想カメラ39が設定される。仮想カメラ39から見たゲーム空間30を表すゲーム画面が表示部17に表示される。図4はゲーム画面の一例を示す。図4に示すように、ゲーム画面40には、仮想カメラ39から見たゲーム空間30を表す画像が表示される。図4に示すゲーム画面40には、ユーザチームに所属する選手キャラクタ37a,37bと、対戦相手チームに所属する選手キャラクタ37c,37dと、が表示されている。
【0040】
また、ゲーム画面40ではカーソル41が選手キャラクタ37aの頭上に表示されている。カーソル41は、ユーザが操作している選手キャラクタ37を案内する。このため、図4はユーザが選手キャラクタ37aを操作している状態を示している。
【0041】
なお、ゲームシステム1では、いずれかの選手キャラクタ37が注目対象に設定される。そして、注目対象に設定された選手キャラクタ37の位置に基づいて、仮想カメラ39の状態(例えば位置又は/及び視線方向)が設定される。より具体的には、注目対象に設定された選手キャラクタ37がゲーム画面40の中央付近に表示されるように、仮想カメラ39の状態が設定される。なお、例えば、ユーザの操作対象に設定されている選手キャラクタ37が注目対象に設定される。
【0042】
ユーザはゲーム画面40を見ながら、操作対象に設定されている選手キャラクタ37を操作することによって、対戦相手チームとの対戦(試合)に勝利することを目指す。
【0043】
一方、メニュー画面20において第2ボタン22が選択された場合、過去に行われた試合を選択するための画面が表示される。そして、ユーザがいずれかの試合を選択すると、その試合を再現するリプレイ映像が再生される。図5は、リプレイ映像が再生される場合に表示部17に表示される画面(以下「リプレイ画面」と記載する。)の一例を示す。
【0044】
図5に示すように、リプレイ画面50にはリプレイ映像が表示される。また、リプレイ画面50には一時停止ボタン51が表示される。ユーザが操作部16を操作することによって一時停止ボタン51を選択した場合、リプレイ映像の再生が一時停止される。なお、リプレイ映像を早送りするための早送りボタンや、リプレイ映像を逆再生する(巻き戻す)ための逆再生ボタンをリプレイ画面50に表示するようにしてもよい。
【0045】
リプレイ映像の再生が一時停止している間、ユーザは、一時停止されたリプレイ映像に再現されている状況(場面)に関するメッセージを入力することができる。図6は、リプレイ映像の再生が一時停止された場合のリプレイ画面50の一例を示す。図6に示すように、この場合のリプレイ画面50には一時停止されたリプレイ映像が表示される。また、この場合のリプレイ画面50には、ユーザがメッセージを入力するための入力欄52と、確定ボタン53と、再開ボタン54と、が表示される。
【0046】
入力欄52にはユーザが入力したメッセージが表示される。メッセージを入力するための手段としては、例えばキーボード又はソフトウェアキーボードが用いられる。図6に示すリプレイ画面50は、「ドリブルで攻め上がれ!」とのメッセージが入力された場合を示している。ユーザはメッセージを入力し終えたら、確定ボタン53を選択する。なお、ユーザが再開ボタン54を選択すると、リプレイ映像の再生が再開される。
【0047】
ゲームシステム1では、リプレイ画面50において入力されたメッセージが、その後に行われる試合中に出力されるようになっている。具体的には、ユーザチームと対戦相手チームとの試合の状況が、メッセージが入力された場合に再現されていた状況(すなわち、リプレイ映像が一時停止された場合に再現されていた状況)と同一又は類似の状況になった場合、そのメッセージが出力されるようになっている。
【0048】
図7は、メッセージが出力された場合のゲーム画面40の一例を示す図である。図7に示す例では、ユーザチームと対戦相手チームとの試合の状況が、図6に示すリプレイ映像が表示されていた場合に再現されていた状況と同一又は類似の状況になっている。その結果、図6に示すリプレイ画面50で入力されたメッセージ42(ドリブルで攻め上がれ!)がゲーム画面40に表示されている。なお、メッセージ42の表示位置や表示態様は図7に示した例に限られない。
【0049】
以下、上記の機能を実現するための技術について説明する。図8はゲームシステム1で実現される機能のうち、本発明に関連する機能を示す機能ブロック図である。図8に示すように、ゲームシステム1は記憶部60、ゲーム実行部70、再現データ保存部80、再現映像再生部81、一時停止部82、及びメッセージ登録受付部90を含む。
【0050】
例えば、記憶部60、ゲーム実行部70、再現データ保存部80、再現映像再生部81、一時停止部82、及びメッセージ登録受付部90はゲーム装置10において実現される。記憶部60は、例えば主記憶部12、補助記憶部13、及び光ディスクによって実現される。その他の機能ブロックは、例えば制御部11が補助記憶部13又は光ディスクに記憶されるプログラムを実行することによって実現される。
【0051】
記憶部60は、サッカーゲームを実行するために必要な情報・データを記憶する。例えば、記憶部60は、ゲーム空間30に配置される各オブジェクトの形状を示すモデルデータを記憶する。また例えば、記憶部60は、選手キャラクタ37の各種動作を示すモーションデータを記憶する。
【0052】
記憶部60は現在状況情報記憶部61を含む。現在状況情報記憶部61は、ゲーム状況を示すゲーム状況情報を現在状況情報として記憶する。なお、「ゲーム状況」とは、ゲーム空間30の状況やゲームの進行状況(経過状況)を意味する。図9は現在状況情報の一例を示す。図9に示すように、下記に示す情報が現在状況情報に含まれる。
(1)各選手キャラクタ37の状態情報(例えば位置、動作種類、及び移動方向等)
(2)ボール38の状態情報(例えば位置及び移動速度等)
(3)仮想カメラ39の状態情報(例えば位置、視線方向、及び画角等)
(4)試合経過情報
【0053】
なお、選手キャラクタ37の状態情報は、選手キャラクタ37がボール38を保持しているか否かを示す情報や、選手キャラクタ37がユーザの操作対象に設定されているか否かを示す情報も含む。また、試合経過情報は、例えば、試合の途中結果を示す情報を含む。具体的には、ユーザチーム及び対戦相手チームの得点に関する得点情報が含まれる。また、試合の経過時間に関する経過時間情報も試合経過情報に含まれる。
【0054】
また、記憶部60は再現データ記憶部62を含む。再現データ記憶部62は、ゲームシステム1で過去にプレイされたゲームのプレイ内容を再現してなる再現映像を出力するための再現データを記憶する。本実施形態の場合、再現データ記憶部62は、ゲームシステム1で過去に行われた試合を再現してなるリプレイ映像を再生するためのリプレイデータを記憶する。
【0055】
さらに、記憶部60はメッセージデータ記憶部63を含む。メッセージデータ記憶部63は、メッセージに関するメッセージ情報と、メッセージを出力すべきゲーム状況を示す基準ゲーム状況情報と、を対応づけて記憶する。
【0056】
図10はメッセージデータ記憶部63に記憶されるメッセージテーブルの一例を示す。メッセージテーブルは多数のレコードを含む。各レコードは「基準ゲーム状況情報」フィールドと「メッセージ情報」フィールドとを含む。「基準ゲーム状況情報」フィールドには、メッセージを出力すべきゲーム状況を示す情報が記憶される。「メッセージ情報」フィールドには、メッセージを示す情報が記憶される。例えば、メッセージ自体を示す文字列情報、又はメッセージを識別する識別情報(ID)が「メッセージ情報」フィールドに記憶される。なお、メッセージを音声出力するための音声情報が「メッセージ情報」フィールドに記憶されるようにしてもよい。
【0057】
メッセージテーブルには、ゲーム制作者が予め設定したメッセージが登録されている。また後述するように、ユーザが入力したメッセージもメッセージテーブルに登録される。
【0058】
ゲーム実行部70はゲームを実行する。すなわち、ゲーム実行部70はメインゲーム処理を実行する。本実施形態の場合、ユーザチームと対戦相手チームとの間の試合を実行するための処理が「メインゲーム処理」に相当する。ゲーム実行部70は、現在状況情報更新部71、出力制御部72、及びゲーム状況比較部73を含む。また、出力制御部72はメッセージ出力制御部74を含む。
【0059】
現在状況情報更新部71は、現在状況情報記憶部61に記憶される現在状況情報を更新する。例えば、現在状況情報更新部71は、ユーザの操作対象に設定されている選手キャラクタ37の状態情報(例えば位置や移動方向等)を、ユーザの操作内容に基づいて更新する。また例えば、現在状況情報更新部71は、ユーザの操作対象に設定されていない選手キャラクタ37の状態情報をAI(人工知能)に従って更新する。また例えば、いずれかの選手キャラクタ37がボール38を蹴った場合、ボール38の状態情報(例えば移動方向等)を更新する。
【0060】
出力制御部72は、現在状況情報記憶部61に記憶される現在状況情報に基づいて、ゲーム画面40を表示部17に表示させる。また、出力制御部72は、ゲーム音楽や効果音等の音声データを音声出力部18から出力させる。
【0061】
ゲーム状況比較部73は、ゲームの実行中において、該ゲームにおけるゲーム状況と、メッセージ情報に対応づけられた基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況と、を比較する。
【0062】
例えば、ゲーム状況比較部73は、実行中のゲームにおけるゲーム状況と、基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況と、の類似度を取得する。例えば、実行中のゲームにおけるゲーム空間30の現在の状況と、基準ゲーム状況情報が示すゲーム空間30の状況と、の類似度が取得される。ここで、「ゲーム空間30の状況」とは選手キャラクタ37及びボール38の配置状況である。この場合の類似度は、ユーザチームに所属する選手キャラクタ37の位置と、対戦相手チームに所属する選手キャラクタ37の位置と、ボール38の位置とを、実行中のゲームにおけるゲーム状況と、基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況との間で比較することによって算出される。
【0063】
メッセージ出力制御部74は、ゲームの実行中において、ゲーム状況比較部73の比較結果に基づいて、メッセージ情報が示すメッセージを出力させる。例えば、ゲーム状況比較部73の比較結果が所定の結果である場合、メッセージ出力制御部74は、基準ゲーム状況情報に対応づけられたメッセージ情報が示すメッセージを出力させる。
【0064】
ここで、「ゲーム状況比較部73の比較結果が所定の結果である場合」とは、例えば、実行中のゲームにおけるゲーム状況と、基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況と、が一致又は類似する場合である。言い換えれば、「ゲーム状況比較部73の比較結果が所定の結果である場合」とは、例えば、実行中のゲームにおけるゲーム状況と、基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況と、の類似度が基準類似度よりも高い場合である。
【0065】
本実施形態の場合、メッセージ出力制御部74は、メッセージ情報が示すメッセージをゲーム画面40に表示する。なお、メッセージ出力制御部74は、メッセージ情報が示すメッセージを音声出力部18から音声出力させるようにしてもよい。
【0066】
再現データ保存部80は再現データを再現データ記憶部62に保存する。例えば、再現データ保存部80は、ゲームが開始されてから終了するまでの間の各時点におけるゲーム状況を示す情報を再現データとして再現データ記憶部62に記憶させる。本実施形態の場合、再現データ保存部80は、試合が開始されてから終了するまでの間の各時点におけるゲーム状況情報を含んでなるリプレイデータを再現データ記憶部62に記憶させる。
【0067】
再現映像再生部81は、再現データ記憶部62に記憶される再現データに基づいて、過去に行われたゲームにおけるプレイ内容を再現した再現映像を再生する。本実施形態の場合、再現映像再生部81はリプレイ画面50を表示部17に表示し、過去に行われた試合の内容を再現したリプレイ映像をリプレイ画面50に表示する。
【0068】
一時停止部82はユーザの操作に基づいて再現映像の再生を一時停止する。本実施形態の場合、一時停止部82は、リプレイ映像の再生中に所定操作が行われた場合にリプレイ映像の再生を一時停止する。ここで、「所定操作」は、リプレイ画面50に表示される一時停止ボタン51を選択する操作である。ただし、「所定操作」はこの操作に限られない。例えば、「所定操作」は、操作部16に含まれる所定のボタンを押下する操作であってもよい。
【0069】
ここで、再現映像再生部81と一時停止部82の動作の具体例について説明する。例えば、再現映像再生部81は、再現データ記憶部62に記憶されるリプレイデータに基づいて、過去に行われた試合時のゲーム空間30を主記憶部12に再現(再構築)する。
【0070】
すなわち、再現映像再生部81は、リプレイデータに基づいて、試合開始時のゲーム空間30を再現する。また、再現映像再生部81は、再現されたゲーム空間30を仮想カメラ39から見た様子を表す画像を生成し、該画像をリプレイ画面50に表示する。なお、この場合、仮想カメラ39の状態(例えば位置及び視線方向)は、注目対象に設定されている選手キャラクタ37の位置に基づいて設定される。つまり、注目対象に設定されている選手キャラクタ37がリプレイ画面50の中央付近に表示されるように、仮想カメラ39の状態が設定される。
【0071】
その後、再現映像再生部81は、リプレイデータに基づいて、再現されたゲーム空間30を時間経過に伴って更新していく。また、再現映像再生部81は、再現されたゲーム空間30が更新された場合に、更新されたゲーム空間30を仮想カメラ39から見た様子を表す画像を生成し、該画像をリプレイ画面50に表示する。このようにして、リプレイ画面50においてリプレイ映像が再生される。
【0072】
また、リプレイ画面50において一時停止ボタン51が選択された場合、一時停止部82は、ゲーム空間30の再現(更新)を抑止することによって、リプレイ映像の再生を一時停止する。
【0073】
メッセージ登録受付部90はメッセージの登録を受け付ける。本実施形態の場合、メッセージ登録受付部90はリプレイ画面50におけるメッセージ登録機能に対応している。図8に示すように、メッセージ登録受付部90はメッセージ情報取得部91及び基準ゲーム状況情報取得部92を含む。
【0074】
メッセージ情報取得部91は、ユーザによって入力されたメッセージに関するメッセージ情報を取得する。例えば、メッセージ情報取得部91は、ユーザによるメッセージの入力を受け付け、ユーザによって入力されたメッセージに関するメッセージ情報を取得する。本実施形態の場合、メッセージ情報取得部91は、リプレイ画面50でリプレイ映像の再生が一時停止している間においてメッセージの入力を受け付ける(図6参照)。
【0075】
なお、リプレイ画面50では、テキスト形式でメッセージが入力されるようにしてもよいし、音声形式でメッセージが入力されるようにしてもよい。このため、メッセージ情報は、ユーザによって入力されたテキスト形式のメッセージを示す情報であってもよいし、ユーザによって入力された音声形式のメッセージを示す情報であってもよい。
【0076】
また、リプレイ画面50では、複数の定型メッセージのうちのいずれかを選択するようにユーザに案内するようにしてもよい。この場合、メッセージ情報取得部91は、複数の定型メッセージのうちからの少なくとも一つの定型メッセージの選択を受け付ける。そして、メッセージ情報取得部91は、ユーザによって選択された定型メッセージの識別情報(ID)をメッセージ情報として取得する。
【0077】
基準ゲーム状況情報取得部92は、ユーザが入力されたメッセージに対応するゲーム状況を示す情報を基準ゲーム状況情報として取得する。本実施形態の場合、基準ゲーム状況情報取得部92は、リプレイ画面50の表示中において、メッセージを入力するための操作が行われたか否かを判定する。なお、本実施形態の場合、リプレイ映像の再生が一時停止されている場合に限ってメッセージの入力が受け付けられるため、リプレイ映像の再生を一時停止するための操作も「メッセージを入力するための操作」に相当する。
【0078】
そして、基準ゲーム状況情報取得部92は、メッセージを入力するための操作が行われた場合に再現されているゲーム状況を示す情報を基準ゲーム状況情報として取得する。本実施形態の場合、基準ゲーム状況情報取得部92は、リプレイ映像の再生が一時停止された場合に再現されているゲーム状況を示す情報を基準ゲーム状況情報として取得する。上述したように、本実施形態では、リプレイ映像を再生する場合、リプレイデータに基づいてゲーム空間30が再現(再構築)されている。このため、基準ゲーム状況情報取得部92は、リプレイ映像の再生が一時停止された場合に再現されているゲーム空間30の状況を示す情報を基準ゲーム状況情報の一部として取得する。また、基準ゲーム状況情報取得部92は、リプレイ映像の再生が一時停止された場合の試合経過(途中結果)を示す情報も基準ゲーム状況情報として取得する。
【0079】
メッセージ登録受付部90は、メッセージ情報取得部91によって取得されたメッセージ情報と、基準ゲーム状況情報取得部92によって取得された基準ゲーム状況情報と、を対応づけてメッセージデータ記憶部63に記憶させる。本実施形態の場合、メッセージ情報取得部91によって取得されたメッセージ情報と、基準ゲーム状況情報取得部92によって取得された基準ゲーム状況情報と、の組合せが一つのレコードとしてメッセージテーブルに登録される。
【0080】
次に、ゲームシステム1(ゲーム装置10)で実行される処理について説明する。まず、ユーザチームと対戦相手チームとの試合を実現するためにゲームシステム1が実行する処理について説明する。図11は、ユーザチームと対戦相手チームとの試合が開始されてから終了するまでの間にゲームシステム1が所定時間(例えば1/60秒)ごとに実行する処理を示すフロー図である。制御部11が補助記憶部13又は光ディスクに記憶されたプログラムに従って、図11に示す処理を実行することによって、ゲーム実行部70及び再現データ保存部80が実現される。
【0081】
図11に示すように、まず、制御部11(現在状況情報更新部71)は現在状況情報を更新する(S101)。例えば、制御部11は、ユーザの操作対象に設定されている選手キャラクタ37の状態情報をユーザの操作内容に基づいて更新する。また例えば、制御部11は、ユーザの操作対象に設定されていない選手キャラクタ37の状態情報をAI(人工知能)に従って更新する。また例えば、制御部11は、ボール38の状態情報、仮想カメラ39の状態情報や、試合経過情報も更新する。また、制御部11(再現データ保存部80)は、更新後の現在状況情報を再現データ記憶部62に保存する(S102)。
【0082】
その後、制御部11は、メッセージテーブルに含まれるレコードの数が基準数よりも多いか否かを判定する(S103)。ここで、基準数は、ゲーム装置10の処理能力や本処理の処理負荷を考慮して決定される。例えば、基準数は1000件に設定される。
【0083】
メッセージテーブルに含まれるレコードの数が基準数以下である場合、制御部11は、メッセージテーブルに含まれるすべてのレコードを取得する(S104)。一方、メッセージテーブルに含まれるレコードの数が基準数よりも多い場合、制御部11(組合せ選出手段)は、メッセージテーブルに含まれるレコードのうちから、基準数のレコードをランダムに選出し、それらのレコードを取得する(S105)。例えば、基準数が1000であり、かつ、メッセージテーブルに含まれるレコードの数が10000である場合、ステップS105では、メッセージテーブルから1000件のレコードが乱数に基づいて選出され、それら1000件のレコードが読み出される。
【0084】
ステップS104又はS105が実行された後、制御部11は変数iを1に初期化する(S106)。そして、制御部11は、ステップS104又はS105で取得されたレコードのうちの第i番目のレコードを取得する。さらに、制御部11(ゲーム状況比較部73)は、現在のゲーム状況と、第i番目のレコードの基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況と、の類似度を取得する(S107)。このステップS107では、例えば下記に説明するようにして類似度が算出される。
【0085】
例えば、制御部11は、ゲーム状況に関するn個の指標値を現在のゲーム状況に関して取得する。ここで、指標値はゲーム状況の特徴を表すような数値であり、ゲーム状況が類似しているか否かを評価するための数値である。同様に、制御部11は、上記のn個の指標値を、第i番目のレコードの基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況に関しても取得する。
【0086】
そして、上記のn個の指標値をn次元のベクトルとみなして、制御部11は、現在のゲーム状況に対応するベクトルと、第i番目のレコードの基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況に対応するベクトルと、のなす角度(θ)に基づいて、類似度を算出する。例えば、この角度の余弦(cosθ)が類似度として用いられる。この余弦が1に近いほど、両者のベクトルが同じ方向を示していることになるため、上記のn個の指標値が互いに類似していることを示す。すなわち、現在のゲーム状況と、第i番目のレコードの基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況と、が類似していることを示す。一方、例えば、上記の余弦が0に近いほど、上記のn個の指標値が互いに類似しないことを示す。すなわち、現在のゲーム状況と、第i番目のレコードの基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況と、が類似していないことを示す。
【0087】
類似度が取得された後、制御部11は、第i番目のレコードが、ステップS104又はS105で取得されたレコードのうちの最後のレコードであるか否かを判定する(S108)。第i番目のレコードが最後のレコードでない場合、制御部11は変数iの値に1を加算し(S109)、ステップS107の処理を実行する。
【0088】
一方、第i番目のレコードが最後のレコードである場合、制御部11は、最も類似度が高いレコードのメッセージ情報を出力対象として選択する(S110)。
【0089】
なお、以上に説明した処理(ステップS106〜S110)では、ステップS104又はS105で取得されたすべてのレコードについて、現在のゲーム状況と、基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況と、の類似度を順番に算出するようになっていた。そして、ステップS104又はS105で取得されたすべてのレコードのうちの、最も類似度が高いレコードのメッセージ情報を出力対象として選択するようになっていた。しかしながら、すべてのレコードについて上記類似度を算出しないようにしてもよい。例えば、第i番目のレコードの基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況と、現在のゲーム状況と、の類似度が十分に高い場合(すなわち、類似度が基準類似度よりも高い場合)、第i番目のレコードのメッセージ情報を出力対象として選択するようにしてもよい。この場合、残りのレコード(第i+1番目以降のレコード)については、上記類似度の算出(ステップS107)等を実行しないようにすればよい。こうすれば、すべてのレコードについて上記類似度の算出(ステップS107)等を実行する場合に比べて、処理負荷が軽減される。
【0090】
また、上記類似度が十分に高い(上記類似度が基準類似度よりも高い)レコードが存在しない場合、出力対象のメッセージ情報が選択されないようにしてもよい。また、この場合、例えば「現在の状況に類似する状況に関するメッセージが登録されていません。」のようなメッセージが出力されるようにしてもよい。
【0091】
ステップS110において出力対象のメッセージ情報が選択された後、制御部11(出力制御部72)はゲーム画面40を更新する(S111)。例えば、制御部11は、仮想カメラ39から見たゲーム空間30を表す画像(視野画像)をVRAM上に生成する。また、制御部11は、カーソル41を、ユーザの操作対象に設定されている選手キャラクタ37の位置に基づいて決定される位置に描画する。さらに、制御部11は、両チームの得点を示す画像や経過時間を示す画像を所定位置に描画する。このようにして、例えば図4に示したようなゲーム画面40がVRAM上に生成される。
【0092】
また、メッセージ情報が出力対象として選択されている場合、制御部11(メッセージ出力制御部74)は、そのメッセージ情報が示すメッセージを、VRAM上に生成されたゲーム画面40上に描画する。この場合、例えば図7に示したようなゲーム画面40がVRAM上に生成される。
【0093】
なお、メッセージ情報が出力対象として選択された場合、そのメッセージ情報が示すメッセージは一定期間(例えば3秒間)にわたってゲーム画面40に表示されるようにすればよい。また、所定数以上のメッセージが同時にゲーム画面40に表示されることがないように制限するようにしてもよい。また、メッセージ情報が出力対象として選択されている場合、ステップS111において、制御部11はそのメッセージ情報が示すメッセージを音声出力部18から出力するようにしてもよい。
【0094】
ところで、図11に示した処理によれば、処理負荷の軽減を図ることが可能になる。すなわち、図11に示した処理では、メッセージテーブルに含まれるレコードの数が基準数よりも多い場合、基準数のレコードがメッセージテーブルからランダムに選出される(S103,S105参照)。そして、ステップS106〜S109の処理は、それらの基準数のレコードについてのみ実行される。その結果、処理負荷が軽減される。
【0095】
次に、リプレイ画面50が表示される場合にゲームシステム1(ゲーム装置10)が実行する処理について説明する。図12は、リプレイ画面50が表示される場合にゲームシステム1が実行する処理を示すフロー図である。制御部11が補助記憶部13又は光ディスクに記憶されたプログラムに従って、図12に示す処理を実行することによって、再現映像再生部81、一時停止部82、及びメッセージ登録受付部90が実現される。
【0096】
図12に示すように、まず、制御部11(再現映像再生部81)はリプレイデータに基づいてリプレイ映像の再生を開始する(S201)。例えば、制御部11は、リプレイデータに含まれるゲーム状況情報を時系列順に読み出していく。そして、制御部11は、時系列順に読み出されるゲーム状況情報に基づいてリプレイ映像を生成する。
【0097】
より具体的には、ゲーム状況情報が読み出されるごとに、制御部11は、そのゲーム状況情報に基づいて再現されるゲーム空間30を仮想カメラ39から見た様子を表す視野画像をVRAM上に生成する。さらに、制御部11は、上記のゲーム状況情報に基づいて、両チームの得点を表す画像や経過時間を表す画像を視野画像に描画する。このようにしてVRAM上に生成された画像はリプレイ画面50に表示される。このようにしてリプレイ映像がリプレイ画面50に表示される。
【0098】
また、制御部11は、リプレイ映像の再生を一時停止するための一時停止操作が行われたか否かを判定する(S202)。例えば、制御部11は、リプレイ画面50の一時停止ボタン51が選択されたか否かを判定する。一時停止操作が行われた場合、制御部11(一時停止部82)はリプレイ映像の再生を一時停止する(S203)。なお、この場合、制御部11は、一時停止ボタン51をリプレイ画面50から消去し、入力欄52、確定ボタン53、及び再開ボタン54をリプレイ画面50に表示する。また、制御部11は、ユーザによって入力されたメッセージを入力欄52に表示する。
【0099】
次に、制御部11はメッセージの確定操作が行われたか否かを判定する(S204)。例えば、制御部11は、リプレイ画面50の確定ボタン53が選択されたか否かを判定する。
【0100】
メッセージの確定操作が行われた場合、制御部11(メッセージ登録受付部90)は基準ゲーム状況情報とメッセージ情報との組合せをメッセージテーブルに登録する(S205)。
【0101】
すなわち、制御部11(メッセージ情報取得部91)は、ユーザが入力したメッセージを示すメッセージ情報を取得する。また、制御部11(基準ゲーム状況情報取得部92)は、ユーザがメッセージを入力した場合に再現されていたゲーム状況を示す情報を基準ゲーム状況情報として取得する。具体的には、リプレイ映像の再生が一時停止された場合に表示されていたリプレイ映像を生成する際に用いられたゲーム状況情報が基準ゲーム状況情報として取得される。
【0102】
そして、制御部11(メッセージ登録受付部90)はメッセージテーブルに新たなレコードを追加する。新たに追加されるレコードの「基準ゲーム状況情報」フィールドには、取得された基準ゲーム状況情報が登録され、「メッセージ情報」フィールドには、取得されたメッセージ情報が登録される。
【0103】
ステップS205の処理が実行された場合、又は、ステップS204においてメッセージの確定操作が行われていないと判定された場合、制御部11は、リプレイ映像の再生を再開するための再開操作が行われたか否かを判定する(S206)。例えば、制御部11は、リプレイ画面50の再開ボタン54が選択されたか否かを判定する。
【0104】
再開操作が行われていない場合、制御部11はステップS204の処理を再実行する。一方、再開操作が行われている場合、制御部11はリプレイ映像の再生を再開する(S207)。
【0105】
ステップS202において一時停止操作が行われていないと判定された場合、又は、ステップS207においてリプレイ映像の再生が再開された場合、制御部11は、リプレイ映像の再生が完了したか否かを判定する(S208)。リプレイ映像の再生が完了していない場合、制御部11はリプレイ映像の再生を続行し、ステップS202の処理を再実行する。一方、リプレイ映像の再生が完了した場合、制御部11は本処理を終了する。
【0106】
以上説明したゲームシステム1(ゲーム装置10)によれば、ゲーム中に出力されるメッセージ内容と、そのメッセージが出力されるべき状況とをユーザが登録できるようになる。その結果として、メッセージが出力される状況及びメッセージ内容の多種多様性を高めることができる。
【0107】
また、ゲームシステム1(ゲーム装置10)によれば、上述したように、図11のステップS103,S105の処理が実行されることによって、処理負荷の軽減を図ることが可能になる。なお、図11のS105では基準数のメッセージがランダムに選出されるため、選出されるメッセージは毎回異なるようになる。その結果、ゲーム中に出力されるメッセージの多種多様性が担保される。
【0108】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0109】
(1)例えば、制御部11(組合せ選出手段)は、図11のステップS103及びS105における「基準数」を、ゲーム状況に基づいて制御するようにしてもよい。例えば、メッセージ出力に関する処理負荷を軽減する必要性が高いような場合には、制御部11は、上記「基準数」を比較的少ない数に設定するようにしてもよい。また例えば、メッセージ出力に関する処理負荷を軽減する必要性が低いような場合には、制御部11は、上記「基準数」を比較的多い数に設定するようにしてもよい。
【0110】
なお、「メッセージ出力に関する処理負荷を軽減する必要性が高いような場合」とは、いわゆる処理落ちを避ける必要性が高い場合であり、例えば、ゴール36付近の領域(例えばペナルティエリア34)内にボール38が位置している場合であって、複数の選手キャラクタ37がゲーム画面40に表示される場合である。一方、「メッセージ出力に関する処理負荷を軽減する必要性が低いような場合」とは、例えば、いわゆるアウトオブプレイの状態にある場合である。なお、「アウトオブプレイの状態」とは、競技の進行が一時的に停止された状態であり、例えば、いずれかの選手キャラクタ37が反則を犯した場合や、ボール38がゴールライン32又はタッチライン33を越えてピッチ35外に出た場合にアウトオブプレイの状態になる。
【0111】
この変形例(1)では、例えば、ゲーム状況に関する条件と、基準数と、を対応づけてなるデータが記憶部60に記憶される。このデータでは、例えば、現在のゲーム状況が処理負荷が高いような状況である場合には、現在のゲーム状況が処理負荷が低いような状況である場合に比べて基準数が少なくなるように、上記条件及び基準数が設定される。そして、制御部11は、現在のゲーム状況が満足する条件に対応づけられた基準数をステップS103及びS105の処理において用いる。このようにすれば、ゲーム状況に応じて、メッセージ出力に関する処理負荷を変えることが可能になる。
【0112】
(2)上記に説明した実施形態では、基準ゲーム状況情報取得部92は、メッセージを入力するための操作が行われた場合に再現されているゲーム状況を示す情報を基準ゲーム状況情報として取得するようになっていた。しかし、基準ゲーム状況情報取得部92は、メッセージを入力するための操作が行われた場合に再現されているゲーム状況とは異なるゲーム状況を示す情報を、基準ゲーム状況情報として取得するようにしてもよい。
【0113】
(2−1)例えば、基準ゲーム状況情報取得部92は、メッセージを入力するための操作が行われた場合に再現されているゲーム状況よりも前の時点のゲーム状況を示す情報を、基準ゲーム状況情報として取得するようにしてもよい。
【0114】
例えば、この場合の基準ゲーム状況情報取得部92は、メッセージを入力するための操作が行われた場合に再現されているゲーム状況が所定状況であるか否かを判定する。ここで、「ゲーム状況が所定状況である場合」とは、例えば、所定ゲームイベントが発生したような場合である。また、「所定ゲームイベントが発生したような場合」とは、例えば、ユーザチームが失点した場合やユーザチームが得点した場合等である。メッセージを入力するための操作が行われた場合に再現されているゲーム状況が所定状況である場合、基準ゲーム状況情報取得部92は、該ゲーム状況よりも所定時間(例えば3秒)前の時点のゲーム状況を示す情報を、基準ゲーム状況情報として取得する。
【0115】
このようにすれば、所定状況に関して入力されたメッセージが、所定状況になるよりも前の時点で出力されるようになる。すなわち、例えば、過去にユーザチームが失点した状況に関して入力されたメッセージが、過去にユーザチームが失点した状況の直前の状況と一致又は類似する状況になった場合に出力されるようになる。その結果、ユーザは、現在のゲーム状況が、ユーザチームが失点する可能性が高い状況であることを知ることが可能になる。
【0116】
(2−2)また例えば、基準ゲーム状況情報取得部92は、メッセージを入力するための操作が行われた場合に再現されているゲーム状況よりも前又は後の時点であって、かつ、ボール38(移動物体)が所定オブジェクト又は選手キャラクタ37に当たった時点におけるゲーム状況を示す情報を、基準ゲーム状況情報として取得するようにしてもよい。なお、「他のオブジェクト」とは、競技に用いられる競技具に対応するオブジェクトであり、例えばゴール36である。
【0117】
例えば、この場合の基準ゲーム状況情報取得部92は、メッセージを入力するための操作が行われた場合に再現されているゲーム状況の直前又は直後の、ボール38がゴール36又は選手キャラクタ37に当たった時点をリプレイデータに基づいて特定する。そして、基準ゲーム状況情報取得部92は、リプレイデータに基づいて、その時点のゲーム状況を示す情報を基準ゲーム状況情報として取得する。
【0118】
また、この場合のゲーム状況比較部73は、実行中のゲーム(試合)においてボール38(移動物体)がゴール36(所定オブジェクト)又は選手キャラクタ37に当たった時点におけるゲーム状況と、メッセージ情報に対応づけられた基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況と、を比較する。
【0119】
移動物体を用いる競技のゲームでは、移動物体が所定オブジェクト又はキャラクタに当たった時点で、ゲーム状況が大きく変化することが多い。例えば、サッカーゲームでは、選手キャラクタ37がボール38を蹴った場合やボール38がゴール36に当たった場合に、各選手キャラクタ37の移動方向が変わり、その結果、選手キャラクタ37やボール38の配置状況が大きく変化することが多い。この点、変形例(2−2)によれば、ゲーム状況が大きく変化する前の時点のゲーム状況同士が比較されるようになり、その結果として、ゲーム状況の比較の精度を向上することが可能になる。
【0120】
(2−3)また例えば、基準ゲーム状況情報取得部92は、メッセージを入力するための操作が行われた場合に再現されているゲーム状況よりも前又は後の時点であって、かつ、競技の進行が一時停止された時点におけるゲーム状況を示す情報を、基準ゲーム状況情報として取得するようにしてもよい。
【0121】
例えば、この場合の基準ゲーム状況情報取得部92は、メッセージを入力するための操作が行われた場合に再現されているゲーム状況の直前又は直後の、アウトオブプレイの状態になった時点をリプレイデータに基づいて特定する。そして、基準ゲーム状況情報取得部92は、リプレイデータに基づいて、その時点のゲーム状況を示す情報を基準ゲーム状況情報として取得する。
【0122】
また、この場合のゲーム状況比較部73は、実行中のゲーム(試合)において競技の進行が一時停止された時点におけるゲーム状況と、メッセージ情報に対応づけられた基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況と、を比較する。この変形例(2−3)によれば、競技の進行が一時停止された時点のゲーム状況同士の比較が行われるようになり、ゲーム状況の比較の精度を向上することが可能になる。
【0123】
(3)また例えば、図6に示すゲーム画面40の代わりに、図13に示すようなゲーム画面40を表示するようにしてもよい。
【0124】
この場合、基準ゲーム状況情報取得部92は、リプレイ映像において注目対象に設定されていた選手キャラクタ37の状態を特定するための基準キャラクタ状態情報を、基準ゲーム状況情報の一部として取得する。
【0125】
また、この場合、メッセージ出力制御部74(キャラクタ状態比較手段)は、実行中のゲームにおいて、ゲーム空間30に配置された複数の選手キャラクタ37の状態と、基準キャラクタ状態情報によって特定される状態と、を比較する。そして、メッセージ出力制御部74(キャラクタ選出手段)は、その比較結果に基づいて、複数の選手キャラクタ37のうちのいずれかを選出する。
【0126】
例えば、メッセージ出力制御部74は、各選手キャラクタ37の状態と、基準キャラクタ状態情報によって特定される状態と、の類似度を算出する。そして、メッセージ出力制御部74は、最も類似度が高い選手キャラクタ37を選出する。このようにして、メッセージ出力制御部74は、リプレイ映像において注目対象に設定されていた選手キャラクタ37の状態と一致又は類似する状態にある選手キャラクタ37を選出する。
【0127】
そして、メッセージ出力制御部74は、メッセージ情報が示すメッセージを、選出された選手キャラクタ37に関連づけて表示させる。例えば、メッセージ出力制御部74は、メッセージを、選出された選手キャラクタ37の位置に基づいて決定される位置に表示する。図13に示すゲーム画面40では、選手キャラクタ37に関連づけて表示される吹き出し43内にメッセージ42が表示されている。
【0128】
このようにすれば、メッセージが、リプレイ映像において注目対象に設定されていた選手キャラクタ37の状態と一致又は類似する状態にある選手キャラクタ37に関連づけて表示されるようになる。
【0129】
(4)また例えば、試合が終了した後、自動的にリプレイ画面50を表示するようにしてもよい。すなわち、その試合のリプレイ映像を再生するようにしてもよい。また、この場合、いわゆるハイライトシーンのリプレイ映像のみを再生するようにしてもよい。
【0130】
(5)上記に説明した実施形態では、リプレイ画面50においてメッセージを入力できるようになっていたが、ゲーム画面40においてメッセージを入力できるようにしてもよい。すなわち、ユーザチームと対戦相手チームとの試合中にユーザがメッセージを入力できるようにしてもよい。
【0131】
この場合、ゲーム(試合)中において、ユーザが、ゲームの進行を一時停止するための一時停止操作を行った場合、制御部11はゲームの進行を一時停止する。そして、ゲームの進行が一時停止されている場合に制御部11はメッセージの入力を受け付ける。すなわち、ゲームの進行が一時停止されている場合のゲーム画面40には、図6に示したリプレイ画面50と同様、メッセージを入力するための入力欄52と、確定ボタン53と、が表示される。また、ユーザが、ゲームの進行を再開するための再開操作を行った場合、制御部11はゲームの進行を再開させる。
【0132】
この場合の基準ゲーム状況情報取得部92は、メッセージを入力するための操作が行われた場合のゲームにおけるゲーム状況を示す情報を基準ゲーム状況情報として取得する。この場合、ゲームの進行を一時停止するための一時停止操作も「メッセージを入力するための操作」に相当する。
【0133】
なお、この変形例(5)の場合、リプレイ映像の再生に関する機能ブロックを省略するようにしてもよい。すなわち、再現データ記憶部62、再現データ保存部80、再現映像再生部81、及び一時停止部82を省略するようにしてもよい。
【0134】
また、この変形例(5)と変形例(2)とを組み合わせるようにしてもよい。
【0135】
(5−1)例えば、変形例(5)と変形例(2−1)とを組み合わせるようにしてもよい。すなわち、基準ゲーム状況情報取得部92は、メッセージを入力するための操作が行われた場合のゲームにおけるゲーム状況が所定状況である場合、メッセージを入力するための操作が行われた場合のゲームにおけるゲーム状況よりも前の時点におけるゲーム状況を示す情報を、基準ゲーム状況情報として取得するようにしてもよい。
【0136】
(5−2)また例えば、変形例(5)と変形例(2−2)とを組み合わせるようにしてもよい。すなわち、基準ゲーム状況情報取得部92は、メッセージを入力するための操作が行われた場合のゲームのゲーム状況よりも前又は後の時点であって、かつ、ボール38(移動物体)がゴール36(所定オブジェクト)又は選手キャラクタ37(キャラクタ)に当たった時点におけるゲーム状況を示す情報を基準ゲーム状況情報として取得するようにしてもよい。なお、この場合のゲーム状況比較部73の動作は変形例(2−2)と同様になる。
【0137】
(5−3)また例えば、変形例(5)と変形例(2−3)とを組み合わせるようにしてもよい。すなわち、基準ゲーム状況情報取得部92は、メッセージを入力するための操作が行われた場合のゲームのゲーム状況よりも前又は後の時点であって、かつ、競技の進行が一時停止された時点におけるゲーム状況を示す情報を基準ゲーム状況情報として取得するようにしてもよい。なお、この場合のゲーム状況比較部73の動作は変形例(2−3)と同様になる。
【0138】
(5−4)また、この変形例(5)と変形例(3)とを組み合わせるようにしてもよい。すなわち、基準ゲーム状況情報取得部92は、実行中のゲームのゲーム画面において注目対象に設定されていた選手キャラクタ37(キャラクタ)の状態を特定するための基準キャラクタ状態情報を、基準ゲーム状況情報の一部として取得するようにしてもよい。なお、この場合のメッセージ出力制御部74の動作は変形例(3)と同様になる。
【0139】
(6)上記の変形例(3)や変形例(5−4)では、リプレイ画面50又はゲーム画面40において注目対象に設定されていた選手キャラクタ37の状態と一致又は類似する状態にある選手キャラクタ37に関連づけて、メッセージが表示されるようになっていた。しかしながら、メッセージは、メッセージを入力したユーザが選択した選手キャラクタ37に関連づけて表示されるようにしてもよい。
【0140】
この変形例(6)では、ユーザによってメッセージが入力される場合、制御部11は、選手キャラクタ37を選択するようにユーザに案内する。そして、制御部11(選択キャラクタ情報取得手段)は、メッセージを入力したユーザによって選択された選手キャラクタ37に関する選択キャラクタ情報を取得する。選択キャラクタ情報は、例えば、ユーザによって選択された選手キャラクタ37を特定する情報、又は、ユーザによって選択された選手キャラクタ37の状態(該選手キャラクタ37が選択された際の状態)を特定する情報である。
【0141】
この場合、選択キャラクタ情報は、メッセージ情報及び基準ゲーム状況情報に対応づけてメッセージデータ記憶部63に記憶される。
【0142】
また、この場合のメッセージ出力制御部74(キャラクタ選出手段)は、実行中のゲームにおいて、ゲーム空間30に配置された複数の選手キャラクタ37のうちのいずれかを、メッセージ情報に対応づけられた選択キャラクタ情報に基づいて選出する。例えば、メッセージを入力したユーザによって選択された選手キャラクタ37と同じ選手キャラクタ37が選出される。または、例えば、メッセージを入力したユーザによって選択された選手キャラクタ37の状態(該選手キャラクタ37が選択された際の状態)と一致又は類似する状態にある選手キャラクタ37を選出する。この選出方法は変形例(3)と同様の方法を用いることができる。
【0143】
そして、メッセージ出力制御部74は、メッセージ情報が示すメッセージを、選出された選手キャラクタ37に関連づけて表示させる。例えば、メッセージ出力制御部74は、メッセージを、選出された選手キャラクタ37の位置に基づいて決定される位置に表示する。例えば図13に示すゲーム画面40と同様、選手キャラクタ37に関連づけて表示される吹き出し43内にメッセージ42が表示される。
【0144】
このようにすれば、例えば、メッセージが、メッセージを入力したユーザが選択した選手キャラクタ37と同じ選手キャラクタ37に関連づけて表示されるようになる。または、例えば、メッセージが、メッセージを入力したユーザが選手キャラクタ37の状態と一致又は類似する状態にある選手キャラクタ37に関連づけて表示されるようになる。
【0145】
(7)また例えば、本発明の実施形態に係るゲームシステムは複数のゲーム装置10を含んで構成されるようにしてもよい。図14は、本発明の他の実施形態に係るゲームシステム1aの全体構成を示す図である。図14に示すように、ゲームシステム1aは、サーバ装置100と複数のゲーム装置10とを含んでいる。サーバ装置100及び複数のゲーム装置10は、例えばLAN(Local Area Network)又は/及びインターネット等を含む通信ネットワーク2に接続される。サーバ装置100とゲーム装置10との間でも相互にデータ通信が可能であり、ゲーム装置10と他のゲーム装置10との間で相互にデータ通信が可能である。
【0146】
サーバ装置100は例えばサーバコンピュータによって実現される。図14に示すように、サーバ装置100は、制御部101、主記憶部102、補助記憶部103、光ディスクドライブ部104、及び通信インタフェース105を含む。
【0147】
制御部101は例えばCPUを含み、オペレーティングシステムやその他のプログラムに従って情報処理を実行する。主記憶部102は例えばRAMを含む。主記憶部102には、補助記憶部103又は光ディスク(情報記憶媒体)から読み出されたプログラムやデータが記憶される。また主記憶部102は、処理の過程で必要なデータを記憶するワークメモリとしても用いられる。補助記憶部103は例えばハードディスク装置を含む。光ディスクドライブ部104は光ディスクに記憶されたプログラムやデータを読み取る。通信インタフェース105はサーバ装置100を通信ネットワーク2に接続するためのインタフェースである。
【0148】
ゲームシステム1aでは、例えば、各ゲーム装置10において図8に示す機能ブロックが実現されるようにすればよい。
【0149】
(7−1)このゲームシステム1aでは、ゲーム装置10のメッセージ情報取得部91及び基準ゲーム状況情報取得部92によって取得されたメッセージ情報及び基準ゲーム状況情報の組合せが、他のゲーム装置10に送信されるようにしてもよい。また、ゲーム装置10は、他のゲーム装置10から送信されたメッセージ情報及び基準ゲーム状況情報の組合せを受信するようにしてもよい。そして、ゲーム装置10のメッセージデータ記憶部63には、他のゲーム装置10で取得されたメッセージ情報及び基準ゲーム状況情報の組合せが記憶されるようにしてもよい。このようにして、他のユーザが入力したメッセージがゲーム中に出力されるようにしてもよい。
【0150】
なお、メッセージ情報及び基準ゲーム状況情報の送受信は、ゲーム装置10間で直接行われるようにしてもよいし、サーバ装置100を介して行われるようにしてもよい。
【0151】
(7−2)また、ゲームシステム1aでは、ゲーム装置10で取得されたリプレイデータ(再現データ)が他のゲーム装置10に送信されるようにしてもよい。また、ゲーム装置10は、他のゲーム装置10から送信されたリプレイデータを受信するようにしてもよい。そして、ゲーム装置10の再現データ記憶部62には、他のゲーム装置10から受信したリプレイデータが記憶されるようにしてもよい。このようにして、ゲーム装置10では、他のゲーム装置10で過去にプレイされたプレイ内容を再現してなるリプレイ映像が再生されるようにしてもよい。このようにすることによって、ユーザが、他のユーザの過去のゲームプレイを再現したリプレイ映像を見て、メッセージを入力できるようにしてもよい。
【0152】
なお、リプレイデータ(再現データ)の送受信は、ゲーム装置10間で直接行われるようにしてもよいし、サーバ装置100を介して行われるようにしてもよい。
【0153】
(7−3)また、ゲームシステム1aでは、ゲーム装置10において、他のゲーム装置10で実行中のゲームを見ることができるようにしてもよい。すなわち、ゲーム装置10において、他のゲーム装置10で実行中の試合を観戦できるようにしてもよい。
【0154】
この場合、ゲーム装置10は、ユーザがゲームをプレイしている場合、実行中のゲームのゲーム状況情報(現在状況情報)を他のゲーム装置10に送信する。また、ゲーム装置10は、ユーザが他のゲーム装置10で実行中のゲームを見る場合、他のゲーム装置10から受信したゲーム状況情報に基づいて、他のゲーム装置10で実行中のゲームの状況を表す画面(観戦画面)を表示部17に表示する。
【0155】
また、この場合、変形例(5)と同様にすることによって、ユーザが観戦画面においてメッセージを入力できるようにしてもよい。すなわち、ユーザが他のユーザのゲームプレイを見て、メッセージを入力できるようにしてもよい。
【0156】
なお、ゲーム状況情報の送受信は、ゲーム装置10間で直接行われるようにしてもよいし、サーバ装置100を介して行われるようにしてもよい。
【0157】
(7−4)さらに、ゲームシステム1aでは、あるゲーム装置10のユーザと、他のゲーム装置10のユーザと、の間で対戦が行われるようにしてもよい。すなわち、あるゲーム装置10のユーザが操作するチームと、他のゲーム装置10のユーザが操作するチームと、の試合が行われるようにしてもよい。
【0158】
(8)また例えば、ゲームシステム1,1aでは、ユーザによるメッセージの入力がマイク等の音声入力装置を介して行われるようにしてもよい。この場合、メッセージ情報取得部91は、音声入力装置から供給される音声情報をメッセージ情報として取得する。また、メッセージデータ記憶部63は、この音声情報をメッセージ情報として記憶する。さらに、メッセージ出力制御部74は、メッセージ情報として記憶された音声情報を音声出力部18から出力させる。
【0159】
(9)また例えば、本発明の実施形態に係るゲームシステムはいわゆるネットワークゲームシステムでなくてもよく、制御部と、記憶部と、複数の操作部と、該複数の操作部に対応する複数の表示部と、を含むようなゲーム装置(例えば業務用ゲーム機)であってもよい。
【0160】
(10)また例えば、主記憶部12に構築されるゲーム空間は、選手キャラクタ及びボールの位置等が二つの座標要素で管理される2次元空間であってもよい。
【0161】
(11)また例えば、本発明の実施形態に係るゲームシステムで実行されるゲームは、サッカーゲーム以外のゲーム(例えば、他のスポーツゲーム、格闘ゲーム又はレースゲーム)であってもよい。また例えば、本発明の実施形態に係るゲームシステムで実行されるゲームは、サッカーゲームのようにキャラクタグループ(例えばチーム)同士が対戦するゲームでもあってもよいし、一のキャラクタと一のキャラクタとが対戦するゲームであってもよいし、一のキャラクタとキャラクタグループとが対戦するゲームであってもよい。また例えば、本発明の実施形態に係るゲームシステムで実行されるゲームは、複数のユーザが参加するゲームであってもよい。さらに例えば、本発明の実施形態に係るゲームシステムで実行されるゲームは複数のユーザが協力してプレイするゲームであってもよい。
【符号の説明】
【0162】
1,1a ゲームシステム、2 通信ネットワーク、10 ゲーム装置、11,101 制御部、12,102 主記憶部、13,103 補助記憶部、14,104 光ディスクドライブ部、15,105 通信インタフェース、16 操作部、17 表示部、18 音声出力部、20 メニュー画面、21 第1ボタン、22 第2ボタン、30 ゲーム空間、31 地面、32 ゴールライン、33 タッチライン、34 ペナルティエリア、35 ピッチ、36 ゴール、37,37a,37b,37c,37d 選手キャラクタ、38 ボール、39 仮想カメラ、40 ゲーム画面、41 カーソル、42 メッセージ、43 吹き出し、50 リプレイ画面、51 一時停止ボタン、52 入力欄、53 確定ボタン、54 再開ボタン、60 記憶部、61 現在状況情報記憶部、62 再現データ記憶部、63 メッセージデータ記憶部、70 ゲーム実行部、71 現在状況情報更新部、72 出力制御部、73 ゲーム状況比較部、74 メッセージ出力制御部、80 再現データ保存部、81 再現映像再生部、82 一時停止部、90 メッセージ登録受付部、91 メッセージ情報取得部、92 基準ゲーム状況情報取得部、100 サーバ装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームを実行するゲーム実行手段と、
前記ゲームにおいて出力されるメッセージの登録を受け付けるメッセージ登録受付手段と、
を含み、
前記メッセージ登録受付手段は、
ユーザによって入力されたメッセージを示すメッセージ情報を取得するメッセージ情報取得手段と、
前記ユーザによって入力された前記メッセージに対応するゲーム状況を示す基準ゲーム状況情報を取得する基準ゲーム状況情報取得手段と、
前記メッセージ情報と前記基準ゲーム状況情報とを対応づけて記憶手段に記憶させる手段と、を含み、
前記ゲーム実行手段は、
前記ゲームにおいて、該ゲームにおけるゲーム状況と、前記メッセージ情報に対応づけられた前記基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況と、を比較するゲーム状況比較手段と、
前記ゲームにおいて、前記ゲーム状況比較手段の比較結果に基づいて、前記メッセージ情報が示すメッセージを出力させるメッセージ出力制御手段と、を含む、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記記憶手段は、前記メッセージ情報と前記基準ゲーム状況情報との組合せを複数記憶し、
前記ゲーム状況比較手段は、
前記記憶手段に記憶される複数の組合せの数が基準数よりも多い場合、前記複数の組合せのうちから前記基準数の組合せを乱数に基づいて選出する組合せ選出手段と、
前記ゲームの実行中において、該ゲームにおけるゲーム状況と、前記組合せ選出手段によって選出された組合せに係る前記基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況と、を比較する手段と、を含む、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のゲームシステムにおいて、
前記組合せ選出手段は、前記複数の組合せのうちから選出する組合せの数を、実行中のゲームにおけるゲーム状況に基づいて変える手段を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
過去に行われたゲームにおけるゲーム状況を再現するための再現データを記憶する手段に記憶される再現データを取得する手段と、
前記過去に行われたゲームにおけるゲーム状況を再現してなる再現映像を、前記再現データに基づいて再生する手段と、を含み、
前記基準ゲーム状況情報取得手段は、前記メッセージを入力するための操作が行われた場合に再現されているゲーム状況を示す情報を前記基準ゲーム状況情報として取得する、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
請求項1乃至3のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
過去に行われたゲームにおけるゲーム状況を再現するための再現データを記憶する手段に記憶される再現データを取得する手段と、
前記過去に行われたゲームにおけるゲーム状況を再現してなる再現映像を、前記再現データに基づいて再生する手段と、を含み、
前記基準ゲーム状況情報取得手段は、前記メッセージを入力するための操作が行われた場合に再現されているゲーム状況が所定状況である場合、前記メッセージを入力するための操作が行われた場合に再現されているゲーム状況よりも前の時点におけるゲーム状況を示す情報を前記基準ゲーム状況情報として取得する、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
請求項1乃至3のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲームは、移動物体を用いて行われる競技のゲームであり、
前記ゲームシステムは、
過去に行われたゲームにおけるゲーム状況を再現するための再現データを記憶する手段に記憶される再現データを取得する手段と、
前記過去に行われたゲームにおけるゲーム状況を再現してなる再現映像を、前記再現データに基づいて再生する手段と、を含み、
前記基準ゲーム状況情報取得手段は、前記メッセージを入力するための操作が行われた場合に再現されているゲーム状況よりも前又は後の時点であって、かつ、前記移動物体が所定オブジェクト又はキャラクタに当たった時点におけるゲーム状況を示す情報を、前記基準ゲーム状況情報として取得し、
前記ゲーム状況比較手段は、前記ゲームにおいて前記移動物体が前記所定オブジェクト又は前記キャラクタに当たった時点におけるゲーム状況と、前記メッセージ情報に対応づけられた前記基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況と、を比較する、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
請求項1乃至3のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲームは、移動物体を用いて行われる競技のゲームであり、
前記ゲームシステムは、
過去に行われたゲームにおけるゲーム状況を再現するための再現データを記憶する手段に記憶される再現データを取得する手段と、
前記過去に行われたゲームにおけるゲーム状況を再現してなる再現映像を、前記再現データに基づいて再生する手段と、を含み、
前記基準ゲーム状況情報取得手段は、前記メッセージを入力するための操作が行われた場合に再現されているゲーム状況よりも前又は後の時点であって、かつ、前記競技の進行が一時停止された時点におけるゲーム状況を示す情報を、前記基準ゲーム状況情報として取得し、
前記ゲーム状況比較手段は、前記ゲームにおいて前記競技の進行が一時停止された時点におけるゲーム状況と、前記メッセージ情報に対応づけられた前記基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況と、を比較する、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項8】
請求項4乃至7のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記ユーザの操作に基づいて前記再現映像の再生を一時停止する手段と、
前記再現映像の再生が一時停止されている場合、前記メッセージの入力を受け付ける手段と、を含み、
前記メッセージを入力するための操作が行われた場合に再現されているゲーム状況は、前記再現映像の再生が一時停止された場合に再現されているゲーム状況である、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項9】
請求項4乃至8のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記再現映像は、前記再現データに基づいて再現されるゲーム空間を、注目対象に設定されたキャラクタの位置に基づいて設定された視点から見た様子を表す映像であり、
前記基準ゲーム状況情報は、前記注目対象に設定された前記キャラクタの状態を特定するための基準キャラクタ状態情報を含み、
前記メッセージ出力制御手段は、
前記ゲームにおいて、前記ゲーム空間に配置された複数のキャラクタの状態と、前記基準キャラクタ状態情報によって特定される状態と、を比較するキャラクタ状態比較手段と、
前記キャラクタ状態比較手段の比較結果に基づいて、前記複数のキャラクタのうちのいずれかを選出するキャラクタ選出手段と、
前記メッセージ情報が示すメッセージを、前記キャラクタ選出手段によって選出されたキャラクタに関連づけて表示させる手段と、を含む、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項10】
請求項1乃至3のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲーム実行手段は、前記ゲームにおけるゲーム状況を表すゲーム画面を表示手段に表示させる手段を含み、
前記ゲームシステムは、前記ゲームにおいて前記メッセージの入力を受け付ける手段を含み、
前記基準ゲーム状況情報取得手段は、前記メッセージを入力するための操作が行われた場合の前記ゲームにおけるゲーム状況を示す情報を前記基準ゲーム状況情報として取得する、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項11】
請求項1乃至3のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲーム実行手段は、前記ゲームにおけるゲーム状況を表すゲーム画面を表示手段に表示させる手段を含み、
前記ゲームシステムは、前記ゲームにおいて前記メッセージの入力を受け付ける手段を含み、
前記基準ゲーム状況情報取得手段は、前記メッセージを入力するための操作が行われた場合の前記ゲームにおけるゲーム状況が所定状況である場合、前記メッセージを入力するための操作が行われた場合の前記ゲームにおけるゲーム状況よりも前の時点におけるゲーム状況を示す情報を、前記基準ゲーム状況情報として取得する、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項12】
請求項1乃至3のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲーム実行手段は、前記ゲームにおけるゲーム状況を表すゲーム画面を表示手段に表示させる手段を含み、
前記ゲームシステムは、前記ゲームにおいて前記メッセージの入力を受け付ける手段を含み、
前記基準ゲーム状況情報取得手段は、前記メッセージを入力するための操作が行われた場合の前記ゲームのゲーム状況よりも前又は後の時点であって、かつ、前記移動物体が所定オブジェクト又はキャラクタに当たった時点におけるゲーム状況を示す情報を、前記基準ゲーム状況情報として取得し、
前記ゲーム状況比較手段は、前記ゲームにおいて前記移動物体が前記所定オブジェクト又は前記キャラクタに当たった時点におけるゲーム状況と、前記メッセージ情報に対応づけられた前記基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況と、を比較する、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項13】
請求項1乃至3のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲーム実行手段は、前記ゲームにおけるゲーム状況を表すゲーム画面を表示手段に表示させる手段を含み、
前記ゲームシステムは、前記ゲームにおいて前記メッセージの入力を受け付ける手段を含み、
前記基準ゲーム状況情報取得手段は、前記メッセージを入力するための操作が行われた場合の前記ゲームのゲーム状況よりも前又は後の時点であって、かつ、前記競技の進行が一時停止された時点におけるゲーム状況を示す情報を、前記基準ゲーム状況情報として取得し、
前記ゲーム状況比較手段は、前記ゲームにおいて前記競技の進行が一時停止された時点におけるゲーム状況と、前記メッセージ情報に対応づけられた前記基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況と、を比較する、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項14】
請求項10乃至13のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲーム画面には、注目対象に設定されたキャラクタの位置に基づいて設定された視点からゲーム空間を見た様子を表す画像が表示され、
前記基準ゲーム状況情報は、前記注目対象に設定された前記キャラクタの状態を特定するための基準キャラクタ状態情報を含み、
前記メッセージ出力制御手段は、
前記ゲームにおいて、前記ゲーム空間に配置された複数のキャラクタの状態と、前記基準キャラクタ状態情報によって特定される状態と、を比較するキャラクタ状態比較手段と、
前記キャラクタ状態比較手段の比較結果に基づいて、前記複数のキャラクタのうちのいずれかを選出するキャラクタ選出手段と、
前記メッセージ情報が示すメッセージを、前記キャラクタ選出手段によって選出されたキャラクタに関連づけて表示させる手段と、を含む、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項15】
請求項1乃至8、10乃至13のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記メッセージを入力した前記ユーザによって選択されたキャラクタに関する選択キャラクタ情報を取得する選択キャラクタ情報取得手段を含み、
前記記憶手段は、前記基準ゲーム状況情報と、前記メッセージ情報と、前記選択キャラクタ情報と、を対応づけて記憶し、
前記メッセージ出力制御手段は、
前記ゲームにおいて、ゲーム空間に配置された複数のキャラクタのうちのいずれかを前記選択キャラクタ情報に基づいて選出するキャラクタ選出手段と、
前記メッセージ情報が示すメッセージを、前記キャラクタ選出手段によって選出されたキャラクタに関連づけて表示させる手段と、を含む、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項16】
ゲームを実行するゲーム実行ステップと、
前記ゲームにおいて出力されるメッセージの登録を受け付けるメッセージ登録受付ステップと、
を含み、
前記メッセージ登録受付ステップは、
ユーザによって入力されたメッセージを示すメッセージ情報を取得するメッセージ情報取得ステップと、
前記ユーザによって入力された前記メッセージに対応するゲーム状況を示す基準ゲーム状況情報を取得する基準ゲーム状況情報取得ステップと、
前記メッセージ情報と前記基準ゲーム状況情報とを対応づけて記憶手段に記憶させるステップと、を含み、
前記ゲーム実行ステップは、
前記ゲームにおいて、該ゲームにおけるゲーム状況と、前記メッセージ情報に対応づけられた前記基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況と、を比較するゲーム状況比較ステップと、
前記ゲームにおいて、前記ゲーム状況比較ステップにおける比較結果に基づいて、前記メッセージ情報が示すメッセージを出力させるメッセージ出力制御ステップと、を含む、
ことを特徴とするゲームシステムの制御方法。
【請求項17】
ゲームを実行するゲーム実行手段、及び、
前記ゲームにおいて出力されるメッセージの登録を受け付けるメッセージ登録受付手段、
としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記メッセージ登録受付手段は、
ユーザによって入力されたメッセージを示すメッセージ情報を取得するメッセージ情報取得手段と、
前記ユーザによって入力された前記メッセージに対応するゲーム状況を示す基準ゲーム状況情報を取得する基準ゲーム状況情報取得手段と、
前記メッセージ情報と前記基準ゲーム状況情報とを対応づけて記憶手段に記憶させる手段と、を含み、
前記ゲーム実行手段は、
前記ゲームにおいて、該ゲームにおけるゲーム状況と、前記メッセージ情報に対応づけられた前記基準ゲーム状況情報が示すゲーム状況と、を比較するゲーム状況比較手段と、
前記ゲームにおいて、前記ゲーム状況比較手段の比較結果に基づいて、前記メッセージ情報が示すメッセージを出力させるメッセージ出力制御手段と、を含む、
ことを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−206219(P2011−206219A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−76383(P2010−76383)
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】