説明

ゲームシステムおよびゲームプログラム

【課題】プレイヤのスキルレベルによって大差が出ないようにポイントを付与するゲームシステムを提供する。
【解決手段】ゲームシステム1は、ゲームが開始されると、ポイント加算用時間が経過する毎に、仮ポイントを加算する仮ポイント加算処理部14baと、ゲームが開始されると、プレイヤの操作状況を示す操作状況情報を取得する操作状況情報取得部14bbと、操作確認用時間が経過する毎に、操作確認用時間内に取得された操作状況情報に基づいて、仮ポイントを有効化するか否かを判断する操作判断部14bcと、仮ポイントを有効化すると判断された時は仮ポイント加算処理部14baによって加算された仮ポイントを、プレイヤのプレイヤポイントに加算するポイント有効化処理部14bdとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイヤによって利用可能なポイントがプレイヤに付与されるゲームシステム及びゲームプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲーム結果やゲーム内容に基づいて、プレイヤによって利用可能なポイントがプレイヤに付与され、ポイントの消費と引き換えにゲームで使用されるアイテムを取得できたり、所望のパラメータ値を変化させたりできるゲームシステムは周知である(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−325984号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来のゲームシステムにおいては、ポイントはゲーム結果やゲーム内容に応じて付与されるため、スキルレベルが高いプレイヤほど多くのポイントが付与される。従って、ビギナーはスキルが高いプレイヤと比較するとポイントを貯めることが困難である。ポイントによって取得されるアイテムが、例えば、ゲームで使用される武器や魔法等、プレイヤのゲームにおける能力を補強するアイテムの場合、ビギナーはこれら補強アイテムを中々手に入れることができず、ビギナーとスキルレベルが高いプレイヤとの差が益々大きくなる問題がある。
【0004】
そこで、本発明は、プレイヤのスキルレベルによって大差が出ないようにポイントを付与するゲームシステム及びゲームプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の手段により上述した課題を解決する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0006】
本発明のゲームシステム(1)は、プレイヤの操作を受け付ける操作入力部(12)及びゲーム画面を提示する表示部(11)を備え、プレイヤの操作に従って所定のゲームが実行されるゲームシステムであって、前記プレイヤによって利用されるプレイヤポイントを記憶するプレイヤポイント記憶部(15a)と、前記ゲームの利用時間に応じて前記プレイヤに付与される仮ポイントを記憶する仮ポイント記憶部(15b)と、前記ゲームが開始されると、前記仮ポイントが加算されるためのポイント加算用時間が経過する毎に、前記仮ポイント記憶部の前記仮ポイントのポイント数を加算する仮ポイント加算処理部(14ba)と、前記ゲームが開始されると、前記プレイヤの操作状況を示す操作状況情報を取得する操作状況情報取得部(14bb)と、前記プレイヤの操作を確認するための操作確認用時間が経過する毎に、前記操作状況取得部によって前記操作確認用時間内に取得された操作状況情報に基づいて、前記操作確認用時間内に加算された前記仮ポイントを有効化するか否かを判断する操作判断部(14bc)と、前記仮ポイントを有効化すると判断された時は前記仮ポイント記憶部の仮ポイントを、前記プレイヤポイント記憶部のプレイヤポイントに加算するポイント有効化処理部(14bd)と、を備えることにより上記の課題を解決する。
【0007】
本発明のゲームシステムによれば、仮ポイント加算処理部により、仮ポイントがゲームの利用時間に応じて加算され、ポイント有効化処理部により、操作状況情報取得部によって取得された操作状況情報に基づいて、仮ポイントがプレイヤのプレイヤポイントとして有効化される。このように、本発明においては、ゲームの利用時間に応じたポイント数をプレイヤに付与することができるので、ビギナーであっても、利用時間が長い場合は、その利用時間に応じたプレイヤポイントを取得することができる。これにより、プレイヤのスキルレベルによって大差が出ないようにプレイヤポイントを付与するゲームシステムを提供することができる。
【0008】
更に、本発明においては、操作状況情報に基づいて最終的にプレイヤポイントをプレイヤに付与するか否かを決定するため、ゲームは開始されたものの、ゲームに関する操作がされていない場合は、ゲームの利用時間が長くてもプレイヤポイントがプレイヤに付与されないようにすることができ、プレイヤポイントの不正取得を回避することができる。「操作状況情報」には、例えば、プレイヤによる入力操作の種類及び入力順序を示す情報、ゲームにおいてプレイヤの操作に応じて必ず変化するパラメータ値の変化を示す情報等がある。
【0009】
仮ポイント処理部によって加算される仮ポイントは、一定のポイント数であってもよいし、ゲームの利用時間に応じて加算されるポイント数が変化するように構成してもよい。加算されるポイント数が変化する態様には、例えば、ゲームが所定時間以上利用されると加算されるポイント数が増加する場合、ゲームの利用時間に比例して加算される仮ポイントが増加する場合等がある。なお、プレイヤがプレイヤポイントを利用する態様は、周知のゲームシステムと同様であればよい。例えば、ゲームシステムにおいてプレイヤポイントとの引き換えで行われる処理には、ゲーム内容に関する処理とゲームの進行に関する処理が含まれる。ゲーム内容に関する処理としては、例えば、ゲームで使用されるアイテムや情報を得るための処理、対戦相手が存在するゲームの場合は対戦相手にダメージを与える処理が含まれ、ゲームの進行に関する処理としては、例えば、所定のステージをクリアするためのリミット時間が延長される処理が含まれる。
【0010】
前記操作判断部は、前記ゲームの状況が特定状態であるか否かを判断し、前記特定状態でない時は、前記操作状況情報が所定の基準を満たす場合に前記仮ポイントを有効化すると判断し、前記特定状態である時は、前記操作状況情報が所定の基準を満たさない場合であっても、前記仮ポイントを有効化すると判断してもよい。これにより、ゲームの状況が特定状態である場合は、操作状況情報が所定の基準を満たさなくても、ポイントを蓄積することができる。従って、例えば、プレイヤの操作対象であるプレイヤキャラクタが瀕死の状態にある場合等、通常状態よりも操作回数や操作内容が制限される状態である場合であっても、通常状態に合わせて設定されている基準を満たす必要がないため、プレイヤはポイントを蓄積することができる。即ち、操作制限が設定された特定状態にある場合であっても、操作制限による不利を回避することができる。
【0011】
特定状態の判断は、例えば、プレイヤキャラクタの体力パラメータやライフパラメータ等の属性パラメータ、プレイヤのスコア、ゲーム自体の状況(手持ちアイテムの数等)等により判断されるよう構成すればよい。「所定の基準を満たさない場合であっても有効化すると判断する」の態様には、特定状態用の「所定の基準を満たさない基準」を満たす場合に有効化すると判断する場合と、所定の基準を満たさない場合全てにおいて有効化すると判断する場合とを含む。
【0012】
前記プレイヤポイントの消費に応じて前記ゲームに関するサービスを前記プレイヤに提供するサービス提供部(20)と、前記プレイヤの操作に応じて前記サービス提供部に前記サービスを要求し、前記サービスに対応するポイント数を、前記プレイヤポイント記憶部に記憶されたプレイヤポイントから減算するポイント消費部(14be)とを更に備えてもよい。これにより、プレイヤは、プレイヤポイントの消費と引き換えに、サービス提供部が提供するサービスを享受することができる。サービスには、例えば、ゲームアイテムの販売やゲーム攻略情報の提供等が含まれる。
【0013】
前記サービス提供部は、前記プレイヤが消費するポイント数に応じて前記ゲームにおいて使用されるアイテムを前記プレイヤに販売するサービスを提供し、前記ポイント消費部は、前記プレイヤによって指定されたアイテムの販売を前記サービス提供部へ要求するとともに、前記指定されたアイテムに対応するポイント数を前記プレイヤポイントから減算してもよい。これにより、ゲーム中に取得したポイントを利用して、ゲーム中にゲームで使用されるアイテムを補強することができる。なおサービスに対応するポイント数は前記サービス提供部にて保持されていてもよいし、ポイント消費部にて保持されていてもよい。
【0014】
前記表示部、前記プレイヤポイント記憶部、前記仮ポイント記憶部、前記仮ポイント加算処理部、前記操作状況取得部、前記操作判断部、前記ポイント有効化処理部、及び前記ポイント消費部はゲーム機(10)に備えられ、前記サービス提供部は、前記ゲーム機と通信回線を介して接続可能なサーバ(20)に備えれ、前記ゲーム装置にアイテム販売サイトを提供し、前記ポイント消費部は、前記ゲーム中に前記プレイヤによるサーバ接続操作があると、前記サービス提供部が提供するアイテム販売サイトにアクセスし、前記プレイヤによって選択されたアイテムの販売を前記サービス提供部に要求するととともに、前記選択されたアイテムに対応するポイント数を前記プレイヤポイント記憶部の前記プレイヤポイントから減算してもよい。
【0015】
これにより、複数のゲーム機でサーバのサービス提供部を共有することができる。サービス提供部はサーバにて一元管理されるので、複数のゲーム機が存在する場合であっても、販売可能とされるアイテムの新規追加や削除、内容の変更といった更新処理はサーバのサービス提供部に対してのみ行えばよい。また、例えば、ゲーム機によって消費されるポイント数が異なるように構成することも可能である。
【0016】
また、本発明のゲームシステムは、前記ゲームにおける所定のタイミングにおいて、前記ゲームにおける所定処理を基準時間内に完了したか否かを判断し、前記所定処理を完了したと判断された場合に、前記プレイヤポイントに対して更に所定数のポイントを特典ポイントとして追加する特典ポイント付与部(14b)を更に有していてもよい。これにより、難易度が高い処理を極めて短い時間で完了してしまうような高いスキルレベルのプレイヤに対しては、特に特典を与えることができる。従って、時間をかけるほど多くのポイントが付与されるゲームシステムにおいて、ゲームを速く終了させることにも意味を持たせることができる。
【0017】
本発明のゲームプログラムは、プレイヤの操作を受け付ける操作入力部(12)、ゲーム画面を提示する表示部(11)、前記プレイヤによって利用されるプレイヤポイントを記憶するプレイヤポイント記憶部(15a)、及びゲームの利用時間に応じて前記プレイヤに付与される仮ポイントを記憶する仮ポイント記憶部(15b)を備え、プレイヤの操作に従って所定のゲームが実行されるゲーム機(10)のコンピュータを機能させるゲームプログラムであって、前記コンピュータを、前記ゲームが開始されると、前記仮ポイントが加算されるためのポイント加算用時間が経過する毎に、前記仮ポイント記憶部の前記仮ポイントのポイント数を加算する仮ポイント加算処理部(14ba)、前記ゲームが開始されると、前記プレイヤの操作状況を示す操作状況情報を取得する操作状況情報取得部(14bb)、前記プレイヤの操作を確認するための操作確認用時間が経過する毎に、前記操作状況取得部によって前記操作確認用時間内に取得された操作状況情報に基づいて、前記操作確認用時間内に加算された前記仮ポイントを有効化するか否かを判断する操作判断部(14bc)、及び前記仮ポイントを有効化すると判断された時は前記仮ポイント記憶部の仮ポイントを、前記プレイヤポイント記憶部のプレイヤポイントに加算するポイント有効化処理部(14bd)として機能させることにより、上記の課題を解決する。本発明のゲームプログラムによってコンピュータが制御されることにより、本発明のゲームシステムとして実現される。
【発明の効果】
【0018】
上述したように、本発明によれば、ゲームが開始されると、ポイント加算用時間が経過する毎に仮ポイントが加算され、一方、プレイヤの操作状況を示す操作状況情報が取得され、操作状況情報に基づいてプレイヤがゲームに関する操作をしていると判断された場合に、仮ポイントがプレイヤポイントとして有効化されることにより、プレイヤのスキルレベルによって大差が出ないようにポイントを付与するゲームシステム及びゲームプログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1は、本発明のゲームシステム1の構成の一例を示す図である。ゲームシステム1は、プレイヤによって所定のゲームが行われるゲーム機10と、サービス提供サーバ20と、がネットワーク30を介して通信回線によって接続されている。通信回線は、専用回線、公衆回線を問わず、また、無線、有線を問わない。サービス提供サーバ20はゲームで使用されるアイテムの販売を提供するアイテム販売サイトをゲーム機10からの要求に応じて提供する。サービス提供サーバ20の構成は、アイテム販売サイトをクライアントとしてのゲーム機に対して提供する周知のサーバの構成であればよい。
【0020】
ゲームシステム1においては、ゲーム機10にてゲームが開始されると、ゲームの利用時間に応じたポイント数が算出されてプレイヤに付与される。プレイヤは付与されたポイントの消費と引き換えに、サービス提供サーバ20が提供するアイテム販売サイトから所望のアイテムを取得することができる。なお、本発明において、ゲーム機10にて行われるゲームはプレイヤの操作に応じてゲームが進行するゲームであればよく、ゲームの種類は問わない。例えばネットワーク30を介して他のゲーム機と共に1つのゲームが実行されるネットワーク型ゲームであってもよいし、単独のゲーム機10においてゲームが実行されるスタンドアロン型ゲームであってもよい。
【0021】
ゲーム機10のハードウェア構成の概略について、図2を用いて説明する。ゲーム機10は、ゲーム画面を表示する表示部としてのモニタや音声を出力するスピーカ等を含む出力部11、プレイヤの操作を受け付ける操作入力部12、サービス提供サーバ20との通信を行うための通信部13、及びゲーム制御ユニット14で構成される。
【0022】
ゲーム制御ユニット14はCPU及びその動作に必要な記憶域15によって構成され、記憶域15に記憶されたゲームプログラムに従って動作することにより、主に、ゲームの進行を制御するゲーム進行部14aと、プレイヤに付与するポイントに関する処理を制御するポイント制御部14bとで構成される。ポイント制御部14bには、更に、仮ポイント加算処理部14ba、操作状況取得部14bb、操作判断部14bc、ポイント有効化処理部14bd、及びポイント消費部14beが含まれる。各部における処理については後述する。また、ゲーム制御ユニット14には、所定時間を計時する各種タイマ機能も備えられている。
【0023】
記憶域15に記憶された情報について説明する。記憶域15には、プレイヤ情報記憶部15a及び仮ポイント記憶部15bが含まれる。プレイヤ情報記憶部15aには、各プレイヤに関する情報が記憶されたプレイヤ情報40が記憶され、仮ポイント記憶部15bには、プレイヤポイント42として有効化される前にプレイヤに付与された仮ポイントを示す仮ポイント情報50が記憶される。
【0024】
プレイヤ情報40は、図3に示すように、プレイヤを識別するためのプレイヤID41に、プレイヤに付与されかつ利用可能なポイント数を示すプレイヤポイント42、ゲームにおけるプレイヤの属性を示す各種パラメータ値を含むゲーム属性43、プレイヤが所持するアイテムの種類や数を示すアイテム情報44、及び過去のゲーム結果やゲーム内容に基づいたプレイヤのスキルレベル45が対応付けられている。なお、アイテム情報44が示すアイテムは、ゲームで使用されるアイテムであれば種類は問わない。例えば、対戦ゲームの場合は魔法や武器、着せ替えゲームの場合は洋服やアクセサリー等である。
【0025】
本形態では、まず、ゲームの利用時間に応じて仮ポイントが算出される。仮ポイントを算出するためにゲーム機10にて行われる仮ポイント加算処理について説明する。仮ポイント加算処理において行われる処理について、図4に示すフローチャートに従って説明する。仮ポイント加算処理は、仮ポイント加算処理部14baとしてのゲーム制御ユニット14にて制御される。仮ポイント加算処理では、ゲームが開始されると、まず、仮ポイント記憶部15bの仮ポイント情報50が初期化され、仮ポイント加算用時間としての1分間が経過する毎に仮ポイント情報50に5ポイントの仮ポイントが加算される。
【0026】
まず、ステップS100にて、仮ポイント加算用タイマの計時が開始される。本形態の仮ポイント加算用タイマは、仮ポイント加算用時間としての1分間を計時するタイマである。続いて、ステップS105にて、ゲーム終了か否かが判断される。本形態では、例えば、ゲームにおいて所定の区切りに到達した場合、又はプレイヤによるゲーム終了操作があると、ゲーム終了と判断される。ステップS105にて肯定判断された時は仮ポイント加算処理を終了し、否定判断された時はステップS110へ進む。
【0027】
ステップS110では、仮ポイント加算用タイマの計時が1分を経過したか否かが判断される。ステップS110にて否定判断された時はステップS105に戻り、肯定判断された時はステップS115に進む。ステップS115では仮ポイントが加算される。即ち、仮ポイント情報50に5ポイントが加算される。加算処理が実行された後、ステップS100へ戻り、続いて次の仮ポイント加算用時間に関する処理が行われる。
【0028】
一方、ゲーム機10では、ゲームが開始されると、仮ポイント加算処理と共に、仮ポイント加算処理にて加算された仮ポイントをプレイヤポイント42として有効化するためのポイント有効化処理も実行される。本形態では、プレイヤがゲームのための操作をしていることを条件に、仮ポイントが有効化、即ち、プレイヤポイント42として設定される。ポイント有効化処理は、ポイント制御部14によって制御される。ポイント有効化処理において行われる処理について図5に従って説明する。
【0029】
まず、ステップS200において操作確認用タイマの計時を開始する。操作確認用タイマは操作確認用時間(本形態は5分間)を計時するためのタイマである。操作確認用時間とは、プレイヤがゲームのための操作をしているか否かを確認するための単位時間である。続くステップS205では、プレイヤの操作状況を示す操作状況情報を取得する。これにより、ポイント制御部14bは操作状況取得部14bbとして機能する。操作状況情報としては、例えば、入力されたキー情報(キーの種類及び入力順を含む)、ゲームにおいて変化するパラメータ値情報等がある。次に、ステップS210へ進み、ゲーム終了か否かが判断される。上述したように、ゲームにおける所定の区切りに到達した場合、又はプレイヤによってゲーム終了操作があった場合にゲーム終了と判断される。ステップS210にて肯定判断された場合は、ステップS240へ進み、否定判断された場合はステップS215へ進む。
【0030】
ステップS215では、操作確認用タイマの計時が5分間を経過したか否かが判断される。ステップS215にて否定判断された時はステップS205へ戻り操作状況情報の取得が継続され、肯定判断された時はステップS220へ進む。ステップS220では操作状況分析処理が行われる。これにより、ポイント制御部14は操作判断部14bcとして機能する。操作状況分析処理では、操作確認用時間内に取得された操作状況情報に基づいて、プレイヤがゲーム機10に対してゲームのための操作をしているか否かを判断するための分析が実行される。例えば、ゲームで使用され得る標準的なキー情報を予め設定しておき、当該標準的なキー情報と操作確認用時間内に取得されたキー情報とを照合し、プレイヤが標準的なキー情報と同様のキー操作を行った割合を算出する。
【0031】
次に、ステップS225に進み、ステップS220の分析結果に基づいて、仮ポイント情報50に記憶されている仮ポイントを有効化するか否かが判断される。上記の例では、算出された割合が所定の基準値を満たしている場合にプレイヤがゲームの操作をしていると判断し、当該基準値未満の場合は操作をしていないと判断する。プレイヤがゲームの操作をしていないと判断された時は仮ポイントは有効化されずに、ステップS230にて仮ポイント情報50を初期化後、ステップS200に戻る。ステップS225にてプレイヤがゲームの操作をしていると判断された時は、ステップS235へ進み、プレイヤポイント設定処理が行われる。これにより、ポイント制御部14bはポイント有効化処理部14bdとして機能する。プレイヤポイント設定処理では、仮ポイントを有効化するための処理として、仮ポイント情報50の仮ポイントをプレイヤに対応するプレイヤポイント40に加算する。プレイヤポイント設定処理後、ステップS230にて仮ポイント情報50を初期化してステップS200へ戻る。
【0032】
一方、ステップS240では、ゲームにおいて特典条件が満たされたか否かが判断される。特典条件はゲームの利用時間に応じて設定されたプレイヤポイント42を更に増加させるための条件であり、例えば、ゲーム中の所定時間内に所定のゲームステージがクリアされた場合、又は所定のアイテムが取得された場合等に、特典条件が満たされたと判断される。ステップS240にて否定判断された時はそのままポイント有効化処理を終了し、肯定判断された時はステップS245へ進む。ステップS245では特典ポイント処理が行われる。特典ポイント処理では、例えば、ゲーム開始からゲーム終了までにプレイヤポイント42に設定されたポイント数と同じポイント数を、特典として更にプレイヤポイント42に加算する。これにより、ポイント制御部14bは特定ポイント付与部として機能する。
【0033】
ゲームの途中にて、サービス提供サーバ20が提供するアイテム販売サイトへアクセスすることにより、プレイヤは自己が所持するプレイヤポイント42の消費と引き換えに、所望のアイテムを購入することができる。アイテムを取得するためのポイント消費処理について、図6に示すフローチャートに従って説明する。ポイント消費処理はポイント消費部14beとしてのポイント制御部14bによって制御される。
【0034】
まず、ステップS300にて、サービス提供サーバ20へのアクセスするためのサーバ接続操作があったか否かが判断される。ステップS300にて否定判断された時はポイント消費処理は終了し、肯定判断された時はステップS305へ進み、サービス提供サーバ20が提供するアイテム販売サイトにアクセスする。アイテム販売サイトにアクセスすると、ステップS310に進み、アイテム選択処理が行われる。アイテム選択処理では、例えば、販売される各種アイテムがプレイヤによって選択可能なアイテム選択画面が表示部に表示され、プレイヤによって所望のアイテムが選択される。なお、アイテム販売サイトにて提供される各アイテムにはそのアイテムに応じたポイント数が対応付けられている。
【0035】
選択されたアイテムに関するアイテム情報40は例えば、所持するアイテムとしてプレイヤ情報のアイテム情報44に追加される。続いて、ステップS315に進み、プレイヤポイント更新処理が行われる。プレイヤポイント更新処理では、選択されたアイテムに対応するポイント数がプレイヤポイント42から減算される。続いて、ステップS320にて、アイテム販売サイトを終了するか否かが判断される。プレイヤにより所定のサイト終了操作があった場合、アイテム販売サイトを終了すると判断される。ステップS320にて肯定判断された時は、ステップS325に進み、アイテム販売サイトとの接続を解除して、ポイント消費処理を終了する。ステップS320にて否定判断された時は、ステップS310へ戻り、アイテム販売サイトにおける処理が継続される。
【0036】
本発明は上述の形態に限らず種々の形態にて実施されてよい。例えば、ステップS225にてされる判断にて参照される基準値として、通常状態用の基準値と特定状態用の基準値を用意しておき、プレイヤの操作対象であるプレイヤキャラクタが特定状態(例えば、瀕死の状態)の場合は、特定状態用の基準値を参照するように構成してもよい。または、特定状態の場合は、基準値とは関係なくポイントが蓄積されるようい構成してもよい。特定状態か否かの判断は、例えば、プレイヤキャラクタの体力パラメータやライフパラメータ等の属性パラメータを参照することで行えばよい。
【0037】
サービス提供サーバ10とゲーム機20とはネットワーク30を介さず直接接続されてもよい。本発明のサービス提供部は、ゲーム機10から独立した構成でなくてもよく、ゲーム機10専用の構成としてゲーム機10内に備えられてもよい。仮ポイント加算処理にて仮ポイント情報50に加算されるポイント数は一定でなくてもよく、例えば、ゲームの利用時間に比例して増加するように構成してもよい。その場合、ゲームの利用時間をゲーム開始時から計時する利用時間タイマを用意し、ステップS110とステップS115との間に、ゲームの利用時間に応じた加算ポイント数を決定する処理を挿入すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明のゲームシステムの構成の一例を示す図。
【図2】図1に示すゲーム機のハードウェアの概略構成を示す図。
【図3】プレイヤ情報のデータ構造を示す図。
【図4】仮ポイント加算処理における処理の流れを示すフローチャート。
【図5】ポイント有効化処理における処理の流れを示すフローチャート。
【図6】ポイント消費処理における処理の流れを示すフローチャート。
【符号の説明】
【0039】
1 ゲームシステム
10 ゲーム機
14 ゲーム制御ユニット
14ba 仮ポイント加算処理部
14bb 操作状況取得部
14bc 操作判断部
14bd ポイント有効化処理部
14be ポイント消費部
20 サービス提供サーバ
40 プレイヤ情報
50 仮ポイント情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤの操作を受け付ける操作入力部及びゲーム画面を提示する表示部を備え、プレイヤの操作に従って所定のゲームが実行されるゲームシステムであって、
前記プレイヤによって利用されるプレイヤポイントを記憶するプレイヤポイント記憶部と、
前記ゲームの利用時間に応じて前記プレイヤに付与される仮ポイントを記憶する仮ポイント記憶部と、
前記ゲームが開始されると、前記仮ポイントが加算されるためのポイント加算用時間が経過する毎に、前記仮ポイント記憶部の前記仮ポイントのポイント数を加算する仮ポイント加算処理部と、
前記ゲームが開始されると、前記プレイヤの操作状況を示す操作状況情報を取得する操作状況情報取得部と、
前記プレイヤの操作を確認するための操作確認用時間が経過する毎に、前記操作状況取得部によって前記操作確認用時間内に取得された操作状況情報に基づいて、前記操作確認用時間内に加算された前記仮ポイントを有効化するか否かを判断する操作判断部と、
前記仮ポイントを有効化すると判断された時は前記仮ポイント記憶部の仮ポイントを、前記プレイヤポイント記憶部のプレイヤポイントに加算するポイント有効化処理部と、
を備えることを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
前記操作判断部は、前記ゲームの状況が特定状態であるか否かを判断し、前記特定状態でない時は、前記操作状況情報が所定の基準を満たす場合に前記仮ポイントを有効化すると判断し、前記特定状態である時は、前記操作状況情報が所定の基準を満たさない場合であっても前記仮ポイントを有効化すると判断する、ことを特徴とする請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記プレイヤポイントの消費に応じて前記ゲームに関するサービスを前記プレイヤに提供するサービス提供部と、
前記プレイヤの操作に応じて前記サービス提供部に前記サービスを要求し、前記サービスに対応するポイント数を、前記プレイヤポイント記憶部に記憶されたプレイヤポイントから減算するポイント消費部とを更に備える、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記サービス提供部は、前記プレイヤが消費するポイント数に応じて前記ゲームにおいて使用されるアイテムを前記プレイヤに販売するサービスを提供し、
前記ポイント消費部は、前記プレイヤによって指定されたアイテムの販売を前記サービス提供部へ要求するとともに、前記指定されたアイテムに対応するポイント数を前記プレイヤポイントから減算する、ことを特徴とする請求項3に記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記表示部、前記プレイヤポイント記憶部、前記仮ポイント記憶部、前記仮ポイント加算処理部、前記操作状況取得部、前記操作判断部、前記ポイント有効化処理部、及び前記ポイント消費部はゲーム機に備えられ、
前記サービス提供部は、前記ゲーム機と通信回線を介して接続可能なサーバに備えられ、前記ゲーム装置にアイテム販売サイトを提供し、
前記ポイント消費部は、前記ゲーム中に前記プレイヤによるサーバ接続操作があると、前記サービス提供部が提供するアイテム販売サイトにアクセスし、前記プレイヤによって選択されたアイテムの販売を前記サービス提供部に要求するととともに、前記選択されたアイテム対応するポイント数を前記プレイヤポイント記憶部の前記プレイヤポイントから減算する、ことを特徴とする請求項4に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記ゲームにおける所定のタイミングにおいて、前記ゲームにおける所定処理を基準時間内に完了したか否かを判断し、前記所定処理を完了したと判断された場合に、前記プレイヤポイントに対して更に所定数のポイントを特典ポイントとして追加する特典ポイント付与部を更に有する、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項7】
プレイヤの操作を受け付ける操作入力部、ゲーム画面を提示する表示部、前記プレイヤによって利用されるプレイヤポイントを記憶するプレイヤポイント記憶部、及びゲームの利用時間に応じて前記プレイヤに付与される仮ポイントを記憶する仮ポイント記憶部を備え、プレイヤの操作に従って所定のゲームが実行されるゲーム機のコンピュータを機能させるゲームプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記ゲームが開始されると、前記仮ポイントが加算されるためのポイント加算用時間が経過する毎に、前記仮ポイント記憶部の前記仮ポイントのポイント数を加算する仮ポイント加算処理部、
前記ゲームが開始されると、前記プレイヤの操作状況を示す操作状況情報を取得する操作状況情報取得部、
前記プレイヤの操作を確認するための操作確認用時間が経過する毎に、前記操作状況取得部によって前記操作確認用時間内に取得された操作状況情報に基づいて、前記操作確認用時間内に加算された前記仮ポイントを有効化するか否かを判断する操作判断部、及び
前記仮ポイントを有効化すると判断された時は前記仮ポイント記憶部の仮ポイントを、前記プレイヤポイント記憶部のプレイヤポイントに加算するポイント有効化処理部、として機能させることを特徴とするゲームプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−136920(P2010−136920A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−316958(P2008−316958)
【出願日】平成20年12月12日(2008.12.12)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】