説明

ゲームシステムにおいて成績データを決定するための方法または装置

本発明のある好ましい実施形態は、以下のステップを有する方法であって、a)ユーザーからの一つまたは複数のゲームクレジット単位の受領をクレジット記録に記録し、b)クレジットが使用されるときに前記クレジット記録を更新し、c)ユーザーに授与された任意の賞の累積値を累積賞記録に記録し、d)前記クレジット記録および前記累積賞記録の値を示すデータをユーザーに対して表示する、ステップを有する方法を提供する。前記データは典型的には支払いコントロール(203)に表示される。支払いコントロールは、ボタン、ディスプレイおよびユーザーに情報を表示するために使用されるディスプレイボタンの組み合わせを有している。各ボタンは所与の選択肢の選択を示すためにユーザーによって作動させられることができる。好ましくは、ボタン/ディスプレイは、第一の「クレジット」表示ボタン(205)、第二の「勝ち金」表示ボタン(207)、第三の「プレイ済み」表示(209)、第四の「総勝ち金」表示ボタン(211)および第五の「勝ち額を換金」ボタン(213)を含む。好ましい実施形態では、「クレジット」表示(205)は、その後のゲームプレイのための支払いとしてユーザーにとって利用可能なクレジットを示し、「勝ち金」表示ボタン(207)は最も最近プレイされたゲームについて勝ち額があればそれを表示する。「プレイ済み」表示(209)は、所与のセッションにおいてゲームをプレイする際にユーザーが消費または使用したクレジットの量を表示する。「総勝ち金」表示ボタン(211)は、その所与のセッションにおける総累積勝ち額を表示する。ボタン(205、207、209、211、213)は、上に概説した情報を表示し、ユーザーが任意の勝ち額の使用を管理できるようにするために一緒に配置される。いかなる時点でも、好ましい実施形態におけるユーザーは「勝ち金」または「総勝ち金」表示ボタン(207、211)のいずれかを作動させ、それから「クレジット」表示ボタン(205)または「勝ち額を換金」ボタン(213)のどちらかを作動させることができる。「クレジット」表示ボタン(205)は、「勝ち金」または「総勝ち金」表示ボタンのどちらかに関連付けられた勝ち額が利用可能なクレジットに加えられてしかるべく表示される結果を生じる。「勝ち額を換金」ボタン(213)の作動は、「勝ち金」または「総勝ち金」表示ボタンのいずれかに関連付けられた勝ち額がユーザーに対して適切な仕方で支払われる結果を生じる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステムにおいて成績データを決定するための方法または装置に関する。
【0002】
本発明は主としてゲーム端末または一つもしくは複数のゲーム施設における相互リンクされた複数のゲーム端末との使用のために開発され、以下主としてその用途に関した説明をすることになる。しかし、本発明はその特定の使用分野に限定されるものではなく、オンラインゲーム、ロトくじ(lotto)、プール賭博(pools)、宝くじ(lotteries)、くじ引き(art unions)、ビンゴ(bingo)、ラッフル(raffles)および一つまたは複数の賭金が有限の生起確率をもつ結果に対して賭けられるその他のゲームにも好適である。さらに、本発明は、たとえばインターネットを介してパソコンではいることのできるゲームのような、いかなる種類のゲームに対しても適用可能である。
【背景技術】
【0003】
本明細書における従来技術の議論は、読者が本発明を理解するのを助けるためであって、本発明の分野において普通である一般的知識の範囲を認定するものではなく、何ら拘束的な意味なしに採録されているものである。
【0004】
ゲーム端末を「リンク」させていくつかの追加的機能を提供することが知られている。これには、入手可能な資金のプールがより大きくなり、入手可能な資金量が推定しなければならないのではなく既知である際に、賞の授与を制御する機能が含まれる。相互リンクされたゲーム端末のもう一つの機能は二次ゲームが可能ということである。たとえば、相互リンクされたゲーム端末の所与のグループについて、中央ディスプレイがゲーマーに現在入手可能なジャックポット賞金の視覚的な指標を提供し、その賞金はゲーマーが相互リンクされたゲーム端末を操作していくうちに漸次インクリメントまたはデクリメントされる。
【0005】
ゲーマーには、賞が授与されるのは、インクリメントまたはデクリメントされた結果、ランダムに選ばれたトリガー値に一致したときであることがわかっている。トリガー値は、一組の制限の範囲内でランダムに決定され、それも典型的にはディスプレイによってゲーマーに視覚的に示される。そのような機能の使用は、ゲーマーに、個別の端末によって授与されるべく用意されている任意の賞に加えてジャックポット賞金を得るために端末でプレイするようにし向ける追加的な刺激を与えることを意図したものである。
【0006】
既知のゲーム機においては、ゲームそのものの表示に加えて情報の2つの要素がユーザーに表示される。第一の要素は、そのユーザーに割り当てられている残りクレジットで、第二の要素はたったいまプレイされたゲームについて獲得した額(もしあれば)である。いくつかの既知のゲーム機では、情報の第三の要素が表示される。これはたったいまプレイしたゲームにおいて賭けられた額である。
【0007】
ゲーム機についての一つの問題は、ユーザーが意識しないままに多額の金を入力できるということである。この問題は、勝ち金が、さらなる金の入力を促す何らかの状況において支払われる場合にはさらに増幅される。場合によっては、支払われる勝ち金がないことがさらなる金の入力を促す。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来技術の欠点の少なくとも一つを克服または軽減する、あるいは有用な代替を提供することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第一の側面によれば、ゲームシステムにおいて成績データを決定する方法であって:
a)ユーザーからの一つまたは複数のゲームクレジット単位の受領をクレジット記録に記録し、
b)クレジットが使用されるときに前記クレジット記録を更新し、
c)ユーザーに授与された任意の賞の累積値を累積賞記録に記録し、
d)前記クレジット記録および前記累積賞記録の値を示すデータをユーザーに対して表示する、
ステップを有する方法が提供される。
【0010】
ある好ましい実施形態では、当該方法はさらに:
e)前記使用されたクレジットの値を使用済みクレジット記録に記録し、前記使用済みクレジット記録の値を示すデータをユーザーに対して表示する、
ステップを有する。
【0011】
前記累積賞記録の値は、好ましくはユーザーの管理のもとで支払われる。
【0012】
本発明の第二の側面によれば、ゲームシステムにおいて成績データを決定する方法であって:
a)ユーザーからの一つまたは複数のゲームクレジット単位の受領をクレジット記録に記録し、
b)クレジットが使用されるときに前記クレジット記録を更新し、
c)前記使用されたクレジットの値を使用済みクレジット記録に記録し、
d)前記クレジット記録および前記使用済みクレジット記録の値を示すデータをユーザーに対して表示する、
ステップを有する方法が提供される。
【0013】
ある好ましい実施形態では、当該方法はさらに:
e)ユーザーに授与された任意の賞の累積値を累積賞記録に記録し、前記累積賞記録の値を示すデータをユーザーに対して表示する、
ステップを有する。
【0014】
本発明の第三の側面によれば、ゲームシステムにおいて成績データを決定する装置であって:
a)ユーザーからの一つまたは複数のゲームクレジット単位の受領を記録するためのクレジット記録と、
b)ユーザーに授与された任意の賞の累積値を記録するための累積賞記録と、
c)前記クレジット記録および前記累積賞記録の値を示すデータをユーザーに対して表示するためのディスプレイ、
とを有する装置が提供される。
【0015】
本発明の第四の側面によれば、ゲームシステムにおいて成績データを決定する装置であって:
a)ユーザーからの一つまたは複数のゲームクレジット単位の受領を記録するためのクレジット記録と、
b)前記使用されたクレジットの値を記録するための使用済みクレジット記録と、
c)前記クレジット記録および前記使用済みクレジット記録の値を示すデータをユーザーに対して表示するためのディスプレイ、
とを有する装置が提供される。
【0016】
いくつかの実施形態では、ユーザーに授与された任意の賞の値は、ユーザーの管理のもとで前記クレジット記録に移転可能である。別の実施形態では、何らかの賞がユーザーに授与されるとき、賞の値を示すデータがユーザーに対してその他のデータの表示とは別個に表示される。さらなる実施形態では、クレジット記録の値がユーザーの管理のもとで払い出される。
【0017】
本発明の第五の側面によれば、ゲーム装置において成績データを決定する方法であって:
a)あるゲーム機使用期間について使用された総クレジットを示すデータを記録し、
b)前記ゲーム機使用期間についてユーザーに授与された総勝ち額を示すデータを記録し、
c)前記記録されたデータを使用して、前記総使用済みクレジットの値と前記ゲーム機使用期間について授与された総勝ち額との差の指標をユーザーに対して提供する、
ステップを有する方法が提供される。
【0018】
本発明の第六の側面によれば、ゲーム装置において成績データを決定する装置であって:
a)あるゲーム機使用期間について使用された総クレジットを示すデータを記録する使用済みクレジットメーターと、
b)前記ゲーム機使用期間についてユーザーに授与された総勝ち額を示すデータを記録する賞メーターと、
c)前記記録されたデータを処理して、前記総使用済みクレジットの値と前記ゲーム機使用期間について授与された総勝ち額との差の指標をユーザーに対して提供するよう動作しうるコントローラ、
とを有する装置が提供される。
【0019】
コンテキストから明瞭にそうでないことが必要とされるのでない限り、本明細書を通じて、「有する」「含む」などの語は排他的な意味ではなく包含的な意味にて解釈されるものとする。すなわち、「含むがそれには限らない」の意味である。
【0020】
本発明の好ましい実施形態についてこれからあくまでも例として、付属の図面を参照しつつ述べる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1は、ネットワーク107を通じてシステムコントローラ105と通信するいくつかのゲーム機103を有するゲームシステムである。前記システムコントローラ105はディスプレイ109にも接続されている。各ゲーム機103は、端末103が提供するゲームを表示するための画面115と、ゲーム進行中にユーザー(図示せず)が選択を入力するユーザーコントロールとディスプレイのセット117とを有している。各ゲーム機は、コイン投入口または電子カード読み取り機のような、単数または複数のゲームをプレイするためにユーザーがゲームクレジット単位を入力できるようにする支払いポート119をも有している。
【0022】
図1の構成では、ユーザーはリンクされている二つのゲームに参加できる。第一のゲームは上述のようにゲーム機103によって提供され、ジャックポットコントローラ105が第二のゲームを提供する。第二のゲームは、ゲーム機103のそれぞれからの入金から構築される共同ジャックポットである。ネットワーク107を通じてゲーム機103から各入金の値が受信されるにつれ、該値だけ上限値に向けて増やされていく。ジャックポットコントローラ105はディスプレイ109を使って、ゲーム機103のユーザーに対してジャックポットの現在値を示す。ジャックポットコントローラ105は、ジャックポットの値がインクリメントされてある開示されていない閾値を超えたときにジャックポット賞金を授与するよう構成される。閾値は、システムコントローラ105の初期化の際に、あるいはジャックポット授与に応じてシステムコントローラ105がリセットされた後に、ランダムまたは擬似ランダムに設定される。所与のゲームの勝ち額および何らかのその後のゲームのために利用可能な残りクレジットは、図1に示したゲーム機103のコントロールパネル117上のディスプレイを介してユーザーに表示される。図2は、各ゲームプレイを開始させるよう構成されたボタン201に隣接して位置する、コントロールパネル117の関連部分をさらに詳細に示している。コントロールパネルのこの関連部分は支払いコントロール203と称される。支払いコントロール203は、ボタン、ディスプレイおよびユーザーに情報を表示するために使用されるディスプレイボタンの組み合わせを有している。各ボタンは所与の選択肢の選択を示すためにユーザーによって作動させられることができる。ボタン/ディスプレイは、第一の「クレジット」表示ボタン205、第二の「勝ち金」表示ボタン207、第三の「プレイ済み」表示209、第四の「総勝ち金」表示ボタン211および第五の「勝ち額を換金」ボタン213を含む。
【0023】
「クレジット」表示205は、その後のゲームプレイのための支払いとしてユーザーにとって利用可能なクレジットを示し、「勝ち金」表示ボタン207は最も最近プレイされたゲームについて勝ち額があればそれを表示する。「プレイ済み」表示209は、所与のセッションにおいてゲームをプレイする際にユーザーが消費または使用したクレジットの量を表示する。「総勝ち金」表示ボタン211は、その所与のセッションにおける総累積勝ち額を表示する。ボタン205、207、209、211、213は、上に概説した情報を表示し、ユーザーが何らかの勝ち額の使用を管理できるようにするために一緒に配置される。
【0024】
いかなる時点でも、ユーザーは「勝ち金」または「総勝ち金」表示ボタン207、211のいずれかを作動させ、それから「クレジット」表示ボタン205または「勝ち額を換金」ボタン213のどちらかを作動させることができる。「クレジット」表示ボタン205は、「勝ち金」または「総勝ち金」表示ボタンのどちらかに関連付けられた勝ち額が利用可能なクレジットに加えられてしかるべく表示される結果を生じる。「勝ち額を換金」ボタン213の作動は、「勝ち金」または「総勝ち金」表示ボタンのいずれかに関連付けられた勝ち額がユーザーに対して適切な仕方で支払われる結果を生じる。
【0025】
図3は、ゲーム機103の一つおよびジャックポットコントローラ105のハードウェアの一部を示す。支払いコントロール203は第一のゲームコントローラ301に接続されており、第一のゲームコントローラは歳入入力コントローラ303および第一の蓄積器305に接続されている。第一の蓄積器は4つの要素を有する。クレジットメーター305a、勝ち金メーター305b、プレイ済みメーター305c、総勝ち額メーター305dである。各メーター305a、305b、305c、305dはそれぞれ利用可能なクレジット、所与のゲームについての勝ち額、累積勝ち額および使用済みクレジットの記録を提供するために使われる。ゲームコントローラ301はまた、ネットワーク107を通じて、ジャックポットコントローラ105内の第二のゲームコントローラ307に接続されている。ゲームコントローラ307は第二の蓄積器309にも接続されており、それはディスプレイ109に接続されている。
【0026】
歳入入力コントローラ303は、支払いポート119を通じて、硬貨または紙幣、トークン、プリペイドカードまたはその他の支払いの好適な形といった形におけるユーザーからの金銭入力を受領するよう動作しうる。歳入入力コントローラ303は支払いの額をゲームコントローラ301に示し、ゲームコントローラはそれに応じて入力値を蓄積器305に加える。蓄積器305は歳入入力コントローラ303を介して受領したクレジットを、クレジットメーター305aを使って記録する。ゲームコントローラ301は、コントロールパネル117(図1)を介したユーザーコマンド入力に応答して前記第一のゲームを実際に走らせるゲーム機の要素である。
【0027】
ゲームがプレイされるたびに、ゲームコントローラ301は適切な額をクレジットメーター305aから差し引き、同じ額をプレイ済みメーター305cに加える。ゲームコントローラ301はまた、第一のゲームについての賞払い出しを勝ちが出るにつれて制御し、そのようなイベントを勝ち金メーター305bおよび総累積勝ち額メーター305dに記録する。該ゲームコントローラはまた、第二のゲームコントローラ307と通信するよう構成される。この通信は、第二のゲームコントローラ307に対して、どのゲーム機103が所与の寄与をしたかを識別するデータをも含む。ゲームコントローラ301は、メーター305a、305b、305c、305dの内容を対応するディスプレイ205、207、209、211を介して表示する。支払いコントローラの動作についてはのちにさらに詳細に述べる。
【0028】
第二のゲームコントローラ307は第一のゲームコントローラからの信号に応答して、前記寄与を蓄積器309に追加し、修正されたジャックポット値をもってディスプレイ109(図1)を更新する。第二のゲームコントローラ307は、第二のゲームを走らせる、ジャックポットコントローラ105の要素である。換言すれば、ゲームコントローラ307は、ジャックポットの払い出しが行われる非開示の閾値を設定し、ゲーム機103から信号を受信し、その値を用いて蓄積器309およびディスプレイ109を更新する。
【0029】
ゲームコントローラ307は、蓄積器309に加えられる寄与によりジャックポットが払い出し閾値に一致するかそれを超えるかする場合に賞払い出しを開始する。これが起こると、ゲームコントローラ307はどのゲーム機103がそのジャックポットをトリガーしたかを同定し、その同定された機械に信号を送る。同定されたゲーム機103のゲームコントローラ301はこの信号に応答して、ユーザーに対してジャックポットが授与されたことを示し、ジャックポット額を払い出す。ジャックポット授与の生起に応じて、ゲームコントローラ307はまた、ジャックポット値をリセットし、新たな支払い閾値を生成し、その後さらなる信号をゲーム機103から受信してしかるべく蓄積器309におけるジャックポット値をインクリメントしていく。第二のゲームについて第一のゲームコントローラ301によって払い出される賞はまた、勝ちメーター305bおよび総勝ち額メーター305dにも記録される。
【0030】
ゲーム機103の一つの動作プロセスについて、これから図4のフローチャートを参照しつつ説明する。第一のステップ401では、ゲーム機103は初めてスイッチが入れられたところである。換言すれば、その機はちょうど作動させられたところで、蓄積器305およびメーター305a、305b、305c、305dは0に設定されている。プロセスはステップ401で、ユーザーが何らかの金銭値を入力するまで待つ。入力があったところで処理はステップ403に進む。
【0031】
ステップ403では、ユーザーが開始ボタン201を作動させるのに反応して、ゲームコントローラはゲームプレイのシーケンスを開始させる。ゲームの進行中、処理はステップ405へと進む。ステップ405ではクレジットメーター305aおよびプレイ済みメーター305cが対応するディスプレイ205、209とともに、進行中のゲームについてユーザーによって払われる値を用いて更新される。次いで処理はステップ407に進み、そこでゲームコントローラ301は蓄積器から第二のゲームについての適切な寄与を抽出し、これを、現在のゲーム機103を識別する指標と組み合わせて第二のゲームコントローラに伝達する。
【0032】
処理は次いでステップ409に進む。そこではジャックポット賞金が第二のゲームコントローラ307からの何らかの戻り信号に応じて支払うべきであるかどうかが判定される。賞金を支払うべきであれば、処理はステップ411に進み、そこで賞金が支払われ、勝ち金および総勝ち金メーター305b、305dが対応するディスプレイ207、211とともに更新される。このプロセスは次いでステップ411に進む。ただし、第一のゲームのゲームプレイの終了前に第二のゲームコントローラ307から何らのジャックポット賞金信号も到着しない場合は、処理はステップ409からステップ413に進む。
【0033】
ステップ413では、現在の第一のゲームプレイの終了シーケンスの結果として賞が支払われるべきかどうかが判定される。賞が支払われるべきであれば、処理はステップ415に進む。そこでは賞は、勝ち金および総勝ち金メーター305b、305dに加えられ、対応するディスプレイ207、211が更新される。処理は次いでステップ417に進む。ステップ413で何らの賞も払う必要がなければ、処理はまっすぐステップ417に進む。
【0034】
ステップ417では、ゲーム機103はユーザーに、現在の勝ち額がもしあればそれを換金するか、それをクレジットメーターに移転するか、新たなゲームを開始するかの選択をするよう促す。ユーザーは支払いコントロール203の適切な表示要素を介して促される。ユーザーは、勝ち金表示ボタン207または総勝ち額ボタン211のいずれかを作動させることによって勝ち額を移転することを選択でき、それに反応して処理はステップ419へと進む。この選択ステップによりユーザーは、勝ち額の何らかをその後のゲームプレイに使用するか、あるいは勝ち額の払い出しを受けるかについて意識的な判断ができる。これによりユーザーは、自分のゲーム活動に対してより大きな度合いの管理を与えられる。ステップ419では、勝ち金または総勝ち金メーター305b、305dのいずれかの内容が、作動させられたボタンに従って、クレジットメーター205に移転される。支払いコントロール203の表示が更新され、変更がメーター305a、305b、305dに反映される。
【0035】
ステップ417においてユーザーが勝ち額を換金ボタン213を作動させたとすると、処理はステップ421に進む。そこでは総勝ち額メーター305dの内容がユーザーに適切な仕方で払い出される。支払いコントロール203の表示が更新され、勝ち金および総勝ち額メーター305b、305dに変更が反映される。次いで処理はステップ423に進む。ステップ417でユーザーが開始ボタンを作動させていた場合には、処理はステップ423に進む。
【0036】
ステップ423では、ゲームコントローラ201は、さらなるゲームプレイのために十分なクレジットが残っているかどうかを確立する。残っていなければ、処理はステップ401に進んで、ユーザーはさらなるクレジットを入力するよう促される。さらなるクレジットが受領されるのを待って所定の時間が経過したら、次のユーザーは新しいプレーヤーとなるという想定で、ゲームコントローラ301はメーター305a、305b、305c、305dをリセットする。ステップ423で十分なクレジットが残っていれば、処理はステップ403に進み、そのステップについて上記したように続けられる。
【0037】
いくつかの実施形態では、支払いコントロールは、勝ち金メーターなしで、あるいは代替的に総勝ち額メーターなしで提供されてもよい。同様に、支払いコントロールはプレイ済みメーターおよび対応する表示なしでもよい。換言すれば、ユーザーへの表示の以下の組み合わせが可能である;
残りクレジットメーターと総累積勝ち金メーター
クレジットメーターとプレイ済みクレジットメーター
プレイ済みクレジットメーターと総累積勝ち金メーター
【0038】
他の実施形態では、獲得したばかりの賞または獲得した賞総額はもしあれば残りのクレジット単位とともに、適切な命令に反応してユーザーに払い出される。別の実施形態では、獲得したばかりの賞は勝ちのたびにクレジットメーターに転送される。さらなる実施形態では、獲得したばかりの賞または賞総額は、残りクレジットの記録が所定の閾値に達したときにクレジットメーターに移転される。いくつかの実施形態では、残りクレジットは適切な命令に反応してユーザーに払い出される。他の実施形態では、未使用のクレジットまたは勝ち額が、当該適切なユーザーによるのちのアクセスのために、パスワードのセキュリティのもとでゲーム機に保存されうる。
【0039】
ゲームシステムへの製造後追加として、本発明の実施形態はゲーム機の商品寿命を延長しうる。実施形態によっては、上述したようなスイッチの表示機能は別個のディスプレイによって提供されうる。実施形態によっては、孤立して、すなわち他のゲーム機または共同もしくはジャックポットゲームにリンクされずに動作可能な、単一のゲーム機があるだけでもよい。
【0040】
当業者は、本発明の一部または全部を具現する装置は、本発明のある実施形態の一部または全部を提供するよう構成されたソフトウェアを有する汎用装置であってもよいことを理解するであろう。その装置は単独の装置または複数の装置のグループであることができ、そのソフトウェアは単独のプログラムまたは一組のプログラムであることができる。さらに、本発明を実装するために使われるソフトウェアのいずれかまたはすべては、コンピュータネットワーク、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROMもしくは磁気テープといったさまざまな伝送もしくは記憶手段を介して伝達されて、前記ソフトウェアが一つまたは複数の装置にロードできるのでもよい。
【0041】
本発明は特定の実施形態との関連で述べてきたが、当業者には本発明が他の諸形態で具現されることもできることは理解されるであろう。

【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】ゲーム端末を有するゲームシステムの概略図である。
【図2】図1のゲーム端末の一つに付随するコントロールパネルの概略的な表現である。
【図3】図1のゲーム端末のそれぞれに付随するハードウェアの概略的な表現である。
【図4】図1のゲーム機によって実行されるステップを示すフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームシステムにおいて成績データを決定する方法であって:
a)ユーザーからの一つまたは複数のゲームクレジット単位の受領をクレジット記録に記録し、
b)クレジットが使用されるときに前記クレジット記録を更新し、
c)ユーザーに授与された任意の賞の累積値を累積賞記録に記録し、
d)前記クレジット記録および前記累積賞記録の値を示すデータをユーザーに対して表示する、
ステップを有することを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法であって:
e)前記使用されたクレジットの値を使用済みクレジット記録に記録し、前記使用済みクレジット記録の値を示すデータをユーザーに対して表示する、
ステップをさらに有することを特徴とする方法。
【請求項3】
前記累積賞記録の値がユーザーの管理のもとで払い出されることを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
ゲームシステムにおいて成績データを決定する方法であって:
a)ユーザーからの一つまたは複数のゲームクレジット単位の受領をクレジット記録に記録し、
b)クレジットが使用されるときに前記クレジット記録を更新し、
c)前記使用されたクレジットの値を使用済みクレジット記録に記録し、
d)前記クレジット記録および前記使用済みクレジット記録の値を示すデータをユーザーに対して表示する、
ステップを有することを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項4記載の方法であって:
e)ユーザーに授与された任意の賞の累積値を累積賞記録に記録し、前記累積賞記録の値を示すデータをユーザーに対して表示する、
ステップをさらに有することを特徴とする方法。
【請求項6】
前記累積賞記録の値がユーザーの管理のもとで払い出されることを特徴とする、請求項5記載の方法。
【請求項7】
ユーザーに授与された任意の賞の値がユーザーの管理のもとでクレジット記録に移転可能であることを特徴とする、請求項1ないし6のうちいずれか一項記載の方法。
【請求項8】
ユーザーに何らかの賞が授与されるときに、その賞の値を示すデータがユーザーに対してその他のデータの表示とは別個に表示されることを特徴とする、請求項1ないし7のうちいずれか一項記載の方法。
【請求項9】
前記クレジット記録の値がユーザーの管理の下で払い出されることを特徴とする、請求項1ないし8のうちいずれか一項記載の方法。
【請求項10】
ゲームシステムにおいて成績データを決定する装置であって:
a)ユーザーからの一つまたは複数のゲームクレジット単位の受領を記録するためのクレジット記録と、
b)ユーザーに授与された任意の賞の累積値を記録するための累積賞記録と、
c)前記クレジット記録および前記累積賞記録の値を示すデータをユーザーに対して表示するためのディスプレイ、
とを有することを特徴とする装置。
【請求項11】
請求項10記載の装置であって:
d)前記使用されたクレジットの値を記録するための使用済みクレジット記録をさらに有しており、前記ディスプレイがさらに、前記使用済みクレジット記録の値を示すデータをユーザーに対して表示するよう動作できることを特徴とする装置。
【請求項12】
前記累積賞記録の値がユーザーの管理のもとで払い出されることを特徴とする、請求項10または11記載の装置。
【請求項13】
ゲームシステムにおいて成績データを決定する装置であって:
a)ユーザーからの一つまたは複数のゲームクレジット単位の受領を記録するためのクレジット記録と、
b)前記使用されたクレジットの値を記録するための使用済みクレジット記録と、
c)前記クレジット記録および前記使用済みクレジット記録の値を示すデータをユーザーに対して表示するためのディスプレイ、
とを有することを特徴とする装置。
【請求項14】
請求項13記載の装置であって:
d)ユーザーに授与された任意の賞の累積値を記録するための累積賞記録をさらに有しており、前記ディスプレイがさらに、前記累積賞記録の値を示すデータをユーザーに対して表示するよう動作できることを特徴とする装置。
【請求項15】
前記累積賞記録の値がユーザーの管理のもとで払い出されることを特徴とする、請求項14記載の装置。
【請求項16】
ユーザーに授与された任意の賞の値がユーザーの管理のもとでクレジット記録に移転可能であることを特徴とする、請求項10ないし15のうちいずれか一項記載の装置。
【請求項17】
ユーザーに何らかの賞が授与されるときに、その賞の値を示すデータがユーザーに対してその他のデータの表示とは別個に表示されることを特徴とする、請求項10ないし16のうちいずれか一項記載の装置。
【請求項18】
前記クレジット記録の値がユーザーの管理の下で払い出されることを特徴とする、請求項10ないし17のうちいずれか一項記載の装置。
【請求項19】
ゲーム装置において成績データを決定する方法であって:
a)あるゲーム機使用期間について使用された総クレジットを示すデータを記録し、
b)前記ゲーム機使用期間についてユーザーに授与された総勝ち額を示すデータを記録し、
c)前記記録されたデータを使用して、前記総使用済みクレジットの値と前記ゲーム機使用期間について授与された総勝ち額との差の指標をユーザーに対して提供する、
ステップを有することを特徴とする方法。
【請求項20】
ゲーム機において成績データを決定する装置であって:
a)あるゲーム機使用期間について使用された総クレジットを示すデータを記録する使用済みクレジットメーターと、
b)前記ゲーム機使用期間についてユーザーに授与された総勝ち額を示すデータを記録する賞メーターと、
c)前記記録されたデータを処理して、前記総使用済みクレジットの値と前記ゲーム機使用期間について授与された総勝ち額との差の指標をユーザーに対して提供するよう動作しうるコントローラ、
とを有することを特徴とする装置。
【請求項21】
ゲーム装置において成績データを決定する装置であって、実質的に、付属の図面を参照してここに記載されるような装置。
【請求項22】
ゲーム装置において成績データを決定する方法であって、実質的に、付属の図面を参照してここに記載されるような方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−536022(P2007−536022A)
【公表日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−511771(P2007−511771)
【出願日】平成17年5月8日(2005.5.8)
【国際出願番号】PCT/AU2005/000659
【国際公開番号】WO2005/107901
【国際公開日】平成17年11月17日(2005.11.17)
【出願人】(506018640)パルトロニクス オーストラレーシア ピーティーワイ リミテッド (12)
【Fターム(参考)】