説明

ゲームシステム制御プログラム、プログラム記録媒体、ゲームシステム、サーバ装置およびゲームシステム制御方法

【課題】バトルイベントにおいて参加プレイヤによる接戦の状況を作ることができ、多くのプレイヤに参加を促すことができるゲームシステムを提供する。
【解決手段】プレイヤに付与されるスコアを関連付けて記憶部に記憶する記憶手段、プレイヤの操作に応答して対戦ゲームを進行させ、勝敗を決定するゲーム処理を実行するゲーム処理手段、前記ゲーム処理が終了する前に、プレイヤが対戦に勝った場合にゲーム終了後に加算される加算スコアを予め算出する加算スコア算出手段、前記ゲーム処理の終了後に、対戦に勝ったプレイヤに対し予め算出した前記加算スコアを与え、前記加算スコアを前記記憶部に記憶されているスコアに加算した合計スコアを算出するスコア算出手段、として機能させ、前記記憶手段は、前記合計スコアを前記対戦に勝ったプレイヤに付与されるスコアとして更新し、当該プレイヤに対応付けて前記記憶部に記憶するように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゲームシステム制御プログラム、プログラム記録媒体、ゲームシステム、サーバ装置およびゲームシステム制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アミューズメント施設(店舗)においては、対人戦にモチベーションを感じている顧客のニーズに応えるとともに、店舗利用の活性化および収益向上等を目的に、定期もしくは不定期にバトルイベントを開催することがある。このようなバトルイベントでは、店舗内のゲーム機(筐体)を使用した複数組のプレイヤによる対戦ゲームが並行して繰り返し行われ、各プレイヤの現時点のスコア(ポイント)がリアルタイムにランキング表示され、上位入賞を目指した白熱したバトルが繰り広げられる(例えば、特許文献1参照。)。なお、対戦ゲームの内容は格闘系に限らず、勝敗がつくものであればよく、パズルゲーム等でもよい。
【0003】
また、昨今ではICカード(記録媒体)によるゲーム料金の決済が普及してきており、ICカードにはプレイヤを特定する情報を記録することができるため、その情報に基づいてスコアの管理およびランキング表示が行われる。
【0004】
ところで、従来の一般的な対戦ゲームにおけるスコアの管理は、次のような手順で行われている(例えば、特許文献2、3参照。)。
・対戦前にそれぞれのプレイヤが所定値のスコアを供出する。
・勝者側のプレイヤに敗者側のプレイヤが供出したスコアを加算する。
・敗者側のプレイヤから当該プレイヤが供出したスコアを減算する。
【特許文献1】特開2002−177633号公報
【特許文献2】特開2002−83204号公報
【特許文献3】特開2007−135978号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、従来の対戦ゲームでは個々の対戦のみに着目して供出スコアの加算・減算を行っていたため、複数のプレイヤによる複数の対戦の成績を競い合うバトルイベントにおいては、次のような問題点が指摘されていた。
(1)強いプレイヤはスコアを伸ばしやすく、弱いプレイヤとのスコア差がつきやすいため、弱いプレイヤのゲーム意欲を減退させ、バトルイベントに最後まで参加せずに途中でやめて帰ってしまうプレイヤが出てくる。
(2)途中でバトルイベントに参加しようとするプレイヤにとっては、トップとのスコア差が大きい状態では力量があっても逆転しにくいため、途中参加することを諦めざるを得ない。
(3)トップにいるプレイヤは、その後の対戦ゲームで負けるとスコアを下げ、トップの座から転落するリスクがあるため、対戦ゲームを続けて行うことを躊躇してしまう。
【0006】
本発明は上記の従来の問題点に鑑み提案されたものであり、その目的とするところは、バトルイベントにおいて参加プレイヤによる接戦の状況を作ることができ、多くのプレイヤに参加を促すことのできるゲームシステム制御プログラム、プログラム記録媒体、ゲームシステム、サーバ装置およびゲームシステム制御方法を提供することにある。なお、通常運営の合間に行われるバトルイベントに対象が限定されるものではなく、常態としてバトルイベントが行われる場合であってもよい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明にあっては、請求項1に記載されるように、対戦ゲームの処理をコンピュータシステムに実行させるプログラムであって、前記コンピュータシステムを、プレイヤの所持する記録媒体に記録された当該プレイヤを識別するための識別情報をインタフェースを介して読み取る読取手段、読み取った前記識別情報に、プレイヤに付与されるスコアを関連付けて記憶部に記憶する記憶手段、プレイヤの操作に応答して対戦ゲームを進行させ、勝敗を決定するゲーム処理を実行するゲーム処理手段、前記ゲーム処理が終了する前に、プレイヤが対戦に勝った場合にゲーム終了後に加算される加算スコアを予め算出する加算スコア算出手段、前記ゲーム処理の終了後に、対戦に勝ったプレイヤに対し予め算出した前記加算スコアを与え、前記加算スコアを前記記憶部に記憶されているスコアに加算した合計スコアを算出するスコア算出手段、として機能させ、前記記憶手段は、前記合計スコアを前記対戦に勝ったプレイヤに付与されるスコアとして更新し、当該プレイヤに対応する前記識別情報に関連付けて前記記憶部に記憶するように構成されてなるゲームシステム制御プログラムを要旨としている。
【0008】
また、請求項2に記載されるように、複数のプレイヤによる対戦ゲームの処理をコンピュータシステムに実行させるプログラムであって、前記コンピュータシステムを、各プレイヤの所持する記録媒体に記録された各プレイヤを識別するための識別情報をインタフェースを介して読み取る読取手段、読み取った前記識別情報に、プレイヤに付与されるスコアを関連付けて記憶部に記憶する記憶手段、各プレイヤの操作に応答して対戦ゲームを進行させ、勝敗を決定するゲーム処理を実行するゲーム処理手段、前記ゲーム処理が終了する度に、各プレイヤの前記スコアに基づいて順位を決定する順位決定手段、前記ゲーム処理が終了する前に、各プレイヤがそれぞれ対戦に勝った場合にゲーム終了後に加算される加算スコアを予め算出する加算スコア算出手段、前記ゲーム処理の終了後に、対戦に勝ったプレイヤに対し予め算出した前記加算スコアを与え、前記加算スコアを前記記憶部に記憶されているスコアに加算した合計スコアを算出するスコア算出手段、として機能させ、前記記憶手段は、前記合計スコアを前記対戦に勝ったプレイヤに付与されるスコアとして更新し、当該プレイヤに対応する前記識別情報に関連付けて前記記憶部に記憶し、前記加算スコア算出手段は、対戦相手のプレイヤのスコアとの差分を反映させて算出した第1の加算スコアと、前記順位決定手段により特定されるトップのプレイヤのスコアから算出した第2の加算スコアとを算出し、第1の加算スコアと第2の加算スコアとを比較して、値の大きい方を加算スコアとして決定するように構成されてなるゲームシステム制御プログラムとして構成することができる。
【0009】
また、請求項3に記載されるように、請求項2に記載のゲームシステム制御プログラムにおいて、前記加算スコア算出手段は、対戦の一方のプレイヤの現在のスコアSCと他方のプレイヤの現在のスコアSCとトップのプレイヤの現在のスコアSCと、所定のパラメータα、β、γとから、一方のプレイヤの加算スコア候補△SC1Aと加算スコア候補△SC1Bを、△SC1A=(SC−SC)×α/100+SC×β/100△SC1B=SC×γ/100により計算し、加算スコア候補SC1A、SC1Bを比較して、大きい方を一方のプレイヤの加算スコアに決定し、他方のプレイヤの加算スコア候補△SC2Aと加算スコア候補△SC2Bを、△SC2A=(SC−SC)×α/100+SC×β/100△SC2B=SC×γ/100により計算し、加算スコア候補SC2A、SC2Bを比較して、大きい方を他方のプレイヤの加算スコアに決定するようにすることができる。
【0010】
また、請求項4に記載されるように、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のゲームシステム制御プログラムにおいて、前記コンピュータシステムを、現在時刻がターミナルにより設定されたイベント開始時刻の所定時間前に達したことを検出してライブモニタにイベント開始前表示を要求する手段、現在時刻が前記ターミナルにより設定されたイベント開始時刻に達したことを検出して各ゲーム機および前記ライブモニタにバトルモード起動を指示する手段、現在時刻が前記ターミナルにより設定されたイベント終了時刻に達したことを検出して各ゲーム機および前記ライブモニタにバトルモード終了を指示する手段として機能させるようにすることができる。
【0011】
また、請求項5に記載されるように、対戦ゲームの処理をコンピュータシステムに実行させるプログラムを記録した記録媒体であって、前記コンピュータシステムを、プレイヤの所持する記録媒体に記録された当該プレイヤを識別するための識別情報をインタフェースを介して読み取る読取手段、読み取った前記識別情報に、プレイヤに付与されるスコアを関連付けて記憶部に記憶する記憶手段、プレイヤの操作に応答して対戦ゲームを進行させ、勝敗を決定するゲーム処理を実行するゲーム処理手段、前記ゲーム処理が終了する前に、プレイヤが対戦に勝った場合にゲーム終了後に加算される加算スコアを予め算出する加算スコア算出手段、前記ゲーム処理の終了後に、対戦に勝ったプレイヤに対し予め算出した前記加算スコアを与え、前記加算スコアを前記記憶部に記憶されているスコアに加算した合計スコアを算出するスコア算出手段、として機能させ、前記記憶手段は、前記合計スコアを前記対戦に勝ったプレイヤに付与されるスコアとして更新し、当該プレイヤに対応する前記識別情報に関連付けて前記記憶部に記憶するコンピュータ読取可能なプログラム記録媒体として構成することができる。
【0012】
また、請求項6に記載されるように、複数のゲーム装置とサーバ装置とを情報通信可能に接続してなるコンピュータシステムであって、前記ゲーム装置は、プレイヤの所持する記録媒体に記録された当該プレイヤを識別するための識別情報をインタフェースを介して読み取る読取手段と、読み取った前記識別情報を前記サーバ装置に送信する送信手段と、プレイヤの操作を受け付ける操作手段と、プレイヤの操作に応答して対戦ゲームを進行させ、勝敗を決定するゲーム処理を実行するゲーム処理手段とを備え、前記サーバ装置は、各ゲーム装置から受信した前記識別情報に、プレイヤに付与されるスコアを関連付けて記憶部に記憶する記憶手段と、各ゲーム装置において前記ゲーム処理が終了する前に、プレイヤが対戦に勝った場合にゲーム終了後に加算される加算スコアを予め算出する加算スコア算出手段と、前記ゲーム処理の終了後に、対戦に勝ったプレイヤに対し予め算出した前記加算スコアを与え、前記加算スコアを前記記憶部に記憶されているスコアに加算した合計スコアを算出するスコア算出手段とを備え、前記記憶手段は、前記合計スコアを前記対戦に勝ったプレイヤに付与されるスコアとして更新し、当該プレイヤに対応する前記識別情報に関連付けて前記記憶部に記憶するように構成されてなるゲームシステムとして構成することができる。
【0013】
また、請求項7に記載されるように、複数のゲーム装置と情報通信可能に接続されるサーバ装置であって、各ゲーム装置から受信した、プレイヤの所持する記録媒体に記録された当該プレイヤを識別するための識別情報に、プレイヤに付与されるスコアを関連付けて記憶部に記憶する記憶手段と、各ゲーム装置においてゲーム処理が終了する前に、プレイヤが対戦に勝った場合にゲーム終了後に加算される加算スコアを予め算出する加算スコア算出手段と、ゲーム処理の終了後に、対戦に勝ったプレイヤに対し予め算出した前記加算スコアを与え、前記加算スコアを前記記憶部に記憶されているスコアに加算した合計スコアを算出するスコア算出手段とを備え、前記記憶手段は、前記合計スコアを前記対戦に勝ったプレイヤに付与されるスコアとして更新し、当該プレイヤに対応する前記識別情報に関連付けて前記記憶部に記憶するように構成されてなるサーバ装置として構成することができる。
【0014】
また、請求項8に記載されるように、対戦ゲームの処理をコンピュータシステムにより実行する方法であって、プレイヤの所持する記録媒体に記録された当該プレイヤを識別するための識別情報をインタフェースを介して読み取る読取工程と、読み取った前記識別情報に、プレイヤに付与されるスコアを関連付けて記憶部に記憶する記憶工程と、プレイヤの操作に応答して対戦ゲームを進行させ、勝敗を決定するゲーム処理を実行するゲーム処理工程と、前記ゲーム処理が終了する前に、プレイヤが対戦に勝った場合にゲーム終了後に加算される加算スコアを予め算出する加算スコア算出工程と、前記ゲーム処理の終了後に、対戦に勝ったプレイヤに対し予め算出した前記加算スコアを与え、前記加算スコアを前記記憶部に記憶されているスコアに加算した合計スコアを算出するスコア算出工程とを備え、前記記憶工程は、前記合計スコアを前記対戦に勝ったプレイヤに付与されるスコアとして更新し、当該プレイヤに対応する前記識別情報に関連付けて前記記憶部に記憶するゲームシステム制御方法として構成することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明のゲームシステム制御プログラム、プログラム記録媒体、ゲームシステム、サーバ装置およびゲームシステム制御方法にあっては、バトルイベントにおいて参加プレイヤによる接戦の状況を作ることができ、多くのプレイヤに参加を促すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の好適な実施形態につき説明する。
【0017】
<システム構成>
図1は本発明の一実施形態にかかるシステムの構成例を示す図である。
【0018】
図1において、アミューズメント施設である店舗1内にはネットワーク11が敷設され、このネットワーク11には店舗サーバ12、ターミナル13、ライブモニタ14、ゲーム機15−1〜15−Nが接続されている。なお、ネットワーク11は有線、無線のいずれでもよく、また、両者が混在する形でもよい。
【0019】
店舗サーバ12は、店舗1内の管理を行うコンピュータ装置であり、ネットワーク2を介して外部サーバ3と接続可能になっている。本実施形態において、店舗サーバ12は、ターミナル13からのバトルイベントの開催設定(バトルイベントの開始時刻を示す「公式オープンバトル開始時刻」と終了時刻を示す「公式オープンバトル終了時刻」の設定)の受付、ライブモニタ14およびゲーム機15−1〜15−Nに対する通常運営モードとバトルモードを切り換えるモード制御、ゲーム機15−1〜15−Nでの対戦ゲームに対するスコア計算、ランキング集計、ライブモニタ14へのランキング表示等の処理を行う。また、外部サーバ3との間では、複数店舗でのバトルイベントの並行開催における情報交換やユーザIDの照会等を行う。ただし、店舗1で閉じたバトルイベントを行う場合や、ユーザID等の情報を店舗サーバ12で保有している場合には外部サーバ3との接続は必要ない。店舗サーバ12の内部構成については後述する。
【0020】
ターミナル13は、ICカードCを所有する者に対して各種サービスの提供を行うコンピュータ装置であり、カードリーダライタ13aおよびモニタ13bを備えている。本実施形態において、ターミナル13は、店員専用のICカードによりバトルイベントの開催設定を行う機能を有する。
【0021】
ライブモニタ14は、店舗1内のプレイヤに対して公示を行うための大型のディスプレイ装置であり、モニタ画面14aを備えている。本実施形態において、ライブモニタ14は、バトルイベントの開催予告、開始告知、ランキング表示、終了告知、結果発表等を行う。なお、専用のライブモニタ14を設ける代わりに、ゲーム機15−1〜15−Nの一部あるいはこれらと同等のゲーム機を公示用に用いてもよい。
【0022】
ゲーム機15−1〜15−Nは、対戦ゲームを実行するコンピュータ装置であり、カードリーダライタ15aとモニタ15bと操作部15cとを備えている。プレイヤは自己の所持するICカードCをカードリーダライタ15aに挿入することで、本イベントへの参加が可能になる。なお、図では各ゲーム機15−1〜15−Nがネットワーク11に接続されているが、一つのゲーム基板で2プレイヤの処理を行う場合には、ゲーム機15−1、15−2とゲーム機15−3、15−4・・・というように2台ずつ対に接続し、一方の側からネットワーク11に接続する形となる。ゲーム機15−1〜15−Nの内部構成については後述する。
【0023】
図2は店舗サーバ12の構成例を示す図である。
【0024】
図2において、店舗サーバ12は、主たる制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)1201と、実行中のプログラムおよびデータを保持するRAM(Random Access Memory)等のシステムメモリ1202と、制御プログラム、管理用データ(イベント管理テーブル、対戦管理テーブル等)等を保持するHDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等の記憶装置1203と、起動プログラムを保持するBOOT ROM(Read Only Memory)1204とを備え、これらはシステムバスの調停を行うバスアービタ1205に接続されている。
【0025】
また、バスアービタ1205には、表示出力制御を行うモニタI/O(Input/Output)1206を介して表示用のモニタ1207が接続されるとともに、音声出力制御を行うサウンドI/O1208を介して音声出力用のスピーカ1209が接続されている。更に、バスアービタ1205には通信I/F(Interface)1210が接続され、通信I/F1210の他端はネットワーク11に接続される。
【0026】
図3は記憶装置1203に保持(処理中はシステムメモリ1202にロードされる場合もある)される対戦管理テーブルのデータ構造例を示す図である。
【0027】
図3において、対戦管理テーブルは、「カードID(CID)」「ユーザID(UID)」「グループID」「ICカードのアクセスコード」「リングネーム」「使用キャラクター」「段位」「特殊称号」「スタープレイヤーフラグ」「順位」「バトルスコア」「推定公式ポイント」「前回の対戦相手のCID」「前回の対戦相手のUID」「同じCIDが続いた回数」「同じUIDが続いた回数」「加算スコア」等のフィールドを有している。なお、理解のしやすさからテーブル形式(表形式)で示したが、横一列の情報が互いに対応付けられて保持されていればよく、保持する際の具体的なデータ構造は問わない。また、プレイヤが所持するICカードCには「カードID(CID)」「ユーザID(UID)」「グループID」「ICカードのアクセスコード」「リングネーム」「使用キャラクター」「段位」「特殊称号」「スタープレイヤーフラグ」が含まれており、エントリ時もしくは初回の対戦プレイ開始時にこれらの情報がICカードCから読み取られて対戦管理テーブルに記録される。
【0028】
「カードID(CID)」は、ICカードごとに振られるユニークなIDであり、初めてICカードを利用して筐体でプレイをした際に設定される。「ユーザID(UID)」は、ユーザごとに振られるユニークなIDである。ユーザは複数枚のICカードを所持できるため、複数のICカードに同じUIDが振られることがある。「グループID」は、ユーザの所属するグループごとに振られるユニークなIDである。「ICカードのアクセスコード」は、ICカードに印字されているIDである。「リングネーム」はユーザごとに設定可能な名前・通り名であり、ゲーム中に表示される。「使用キャラクター」は、ユーザが操作する対象のキャラクターである。「段位」は、そのICカードでの対戦成績に応じて決まるプレイヤ熟練度の指標である。「特殊称号」は、イベントなどで設定される称号である。「スタープレイヤーフラグ」は、運営団体(例えば「セガ」)が認定した特殊なプレイヤであることを示す。
【0029】
「順位」は、公式オープンバトルでの順位であり、バトルスコアが大きいほど順位が高い。「バトルスコア」は、公式オープンバトル中に対戦に勝つと増加するポイントであり、例えば1000から始まる。各種筐体では、これから1000引いた値が表示される。「推定公式ポイント」は、イベントの成績を複数回に跨って競い合う、ランキングのためのポイントであり、また、当該ポイントの額に応じて、 ゲーム内のアイテムと交換することが可能となる。なお、付与される公式ポイントは順位が高いほど高いポイントが設定される。「前回の対戦相手のCID」は、最後に対戦した相手のカードIDである。「前回の対戦相手のUID」は、最後に対戦した相手のユーザIDである。「同じCIDが続いた回数」は、同じカードIDの相手と連続して対戦した回数である。「同じUIDが続いた回数」は、同じユーザIDの相手と連続して対戦した回数である。「加算スコア」は、対戦開始時に計算された、勝利時に加算されるスコアである。
【0030】
また、図2において記憶装置1203に保持されるイベント管理テーブルには、バトルイベントの開始時刻を示す「公式オープンバトル開始時刻」と、終了時刻を示す「公式オープンバトル終了時刻」とが含まれる。CPU1201内では現在時刻が管理されている。
【0031】
図4はゲーム機15(15−1〜15−N)の構成例を示す図である。
【0032】
図4において、ゲーム機15は、主たる制御動作を行うCPU1501と、実行中のプログラムおよびデータ(バトルモードフラグ)を保持するRAM等のシステムメモリ1502と、制御プログラム、管理用データ等を保持するHDD、フラッシュメモリ等の記憶装置1503と、起動プログラムを保持するBOOT ROM1504と、プレイヤが操作する操作入力スイッチ1505(図1の操作部15cに対応)と、ICカードの読取/書込を行うカードリーダライタ1506とを備え、これらはシステムバスの調停を行うバスアービタ1507に接続されている。
【0033】
また、バスアービタ1507には、画面描画を行うレンダリングプロセッサ1508が接続され、レンダリングプロセッサ1508にはグラフィックメモリ1509が接続され、レンダリングプロセッサ1508にモニタ1510が接続されている。
【0034】
また、バスアービタ1507には、音声再生を行うサウンドプロセッサ1511が接続され、サウンドプロセッサ1511にはサウンドメモリ1512が接続され、サウンドプロセッサ1511にスピーカ1513が接続されている。
【0035】
更に、バスアービタ1507には通信I/F1514が接続され、通信I/F1514の他端はネットワーク11に接続される。
【0036】
システムメモリ1502に保持されるバトルモードフラグは、「True(真)」の場合にバトルモードであることを示し、「False(偽)」の場合に通常運営モードであることを示す。
【0037】
<動作>
図5はバトルイベントの開催における処理例を示すシーケンス図である。
【0038】
図5において、バトルイベントの所定時間(例:30分)前になると、店舗サーバ12は記憶装置1203のイベント管理テーブルの公式オープンバトル開始時刻から所定時間を引いた時刻と現在時刻の一致を検出し、ライブモニタ14に対して開始前演出を要求する(ステップS1)。これを受け、ライブモニタ14はイベント開始前表示を行う(ステップS2)。図6(a)はライブモニタ14のモニタ画面14aに表示されるイベント開始前表示の画面例を示したものであり、「公式オープンバトル開催まであと30分」といったメッセージが表示され、その後、開始まで「あと30分」の部分がデクリメントされていく。
【0039】
図5に戻り、バトルイベントの開始時刻になると、店舗サーバ12は記憶装置1203のイベント管理テーブルの公式オープンバトル開始時刻と現在時刻の一致を検出し、ゲーム機15(15−1〜15−N)およびライブモニタ14に対してバトルモード起動指示を行う(ステップS3、S5)。これを受け、ゲーム機15(15−1〜15−N)はバトルモードフラグを「True」に設定してバトルモードを起動し(ステップS4)、ライブモニタ14はバトルモードを起動する(ステップS6)。図6(b)はライブモニタ14のモニタ画面14aに表示されるイベント開始表示の画面例を示したものであり、「公式オープンバトル START」といったメッセージが表示される。図7(a)はゲーム機15(15−1〜15−N)のモニタ15bに表示されるイベント開始表示の画面例を示したものであり、「公式オープンバトル 開催中!!」といったメッセージが表示される。
【0040】
図5に戻り、バトルイベント開催中においては、ゲーム機15(15−1〜15−N)においてプレイヤがカードリーダライタ15aにICカードCを挿入して、操作部15cの操作により対戦プレイを開始すると、ゲーム機15(15−1〜15−N)は店舗サーバ12に対戦する両者のプレイヤのカードIDを伴ってバトルデータを要求する(ステップS7)。なお、記憶装置1203の対戦結果テーブルに登録されていないカードIDの場合には、ICカードCから読み出された「カードID(CID)」「ユーザID(UID)」「グループID」「ICカードのアクセスコード」「リングネーム」「使用キャラクター」「段位」「特殊称号」「スタープレイヤーフラグ」が店舗サーバ12に送信される。
【0041】
これを受け、店舗サーバ12は2人のプレイヤの双方につき、記憶装置1203に保持された対戦結果テーブルに基づき、それぞれが勝利したと仮定した場合の加算スコアを計算し(ステップS8)、不正対策のための加算スコアの補正を行い(ステップS9)、後の対戦決着時のスコア更新のために記憶装置1203の対戦結果テーブルに補正後の加算スコアを一時的に保持し、それぞれのプレイヤのカードID、現在の順位、スコア、勝利時の順位、勝利時の加算スコアを返送する(ステップS10)。なお、対戦開始前に加算スコアの計算および補正を行うのは、対戦決着時に素早くスコアを確定させ、ランキングに反映させるためである。また、対戦結果テーブルの「前回の対戦相手のCID」には対戦相手のカードIDが記録され、「前回の対戦相手のUID」には対戦相手のユーザIDが記録される。加算スコアの計算および補正についての詳細は後述する。
【0042】
これらの情報はゲーム機15(15−1〜15−N)において、対戦開始前に表示が行われる。図7(b)は対戦開始前にゲーム機15(15−1〜15−N)のモニタ15bに表示される画面例を示したものである。
【0043】
その後、ゲーム機15(15−1〜15−N)において対戦プレイが開始され、操作部15cの操作により各種の技などが繰り出され、対戦プレイが進行していく。図8(a)は一方のプレイヤが相手をKO(Knock Out)した状態の画面例であり、図8(b)はそのKOシーンのリプレイ状態の画面例である。
【0044】
図5に戻り、ゲーム機15(15−1〜15−N)において対戦が決着すると、ゲーム機15(15−1〜15−N)は店舗サーバ12に勝利者側のプレイヤのカードIDと敗者側のプレイヤのカードIDを特定して対戦結果を送信する(ステップS11)。これを受け、店舗サーバ12では、記憶装置1203に保持された対戦結果テーブルに基づき、スコアおよび順位の更新を行う(ステップS12)。スコアの更新は、予め計算して対戦結果テーブルに一時的に保持してある勝利者側のプレイヤの加算スコアをその時点のスコアに加算することで行う。敗者側のプレイヤに対してはスコアの加算・減算は行わない。そして、店舗サーバ12はライブモニタ14に順位およびスコアを伴って結果表示指示を行い(ステップS13)、ライブモニタ14はランキング表に結果を反映する(ステップS14)。図9はライブモニタ14のモニタ画面14aに表示される結果表示の画面例を示したものであり、新たにランクインしたプレイヤの情報が目立つように表示されている。
【0045】
図5に戻り、バトルイベントの終了時刻になると、店舗サーバ12は記憶装置1203のイベント管理テーブルの公式オープンバトル終了時刻と現在時刻の一致を検出し、ゲーム機15(15−1〜15−N)およびライブモニタ14に対してバトルモード終了指示を行う(ステップS15、S17)。これを受け、ゲーム機15(15−1〜15−N)はバトルモードフラグを「False」に設定して通常運営モードに遷移する(ステップS16)。ライブモニタ14はバトルイベントの終了表示および所定時間の結果表示演出を行い(ステップS18)、その後、通常運営モードに遷移する(ステップS19)。図10(a)はライブモニタ14のモニタ画面14aに表示されるイベント終了表示の画面例を示したものであり、「公式オープンバトル TIMEUP」といったメッセージが表示される。また、図10(b)はライブモニタ14のモニタ画面14aに表示される結果表示演出の画面例を示したものであり、上位10人のプレイヤの表示と「堂々のトップ10入り ここは素直に喜びたい!」といった賞賛のメッセージが表示される。
【0046】
図5に戻り、その後、店舗サーバ12はバトルイベントの結果(順位、スコア)を外部サーバ3に送信する(ステップS20)。外部サーバ3においては、各店舗1におけるバトルイベントの結果を管理する。外部サーバ3との接続がない環境では、これらの処理は行われない。
【0047】
図11は加算スコア計算(図5のステップS8)の処理例を示すフローチャートである。
【0048】
図11において、加算スコア計算の処理を開始すると(ステップS101)、記憶装置1203に保持された対戦結果テーブルに基づき、一方のプレイヤ(1P:第1プレイヤ)のカードIDから現在のバトルスコアを取得し、仮にSCとする(ステップS102)。同様に、他方のプレイヤ(2P:第2プレイヤ)のカードIDから現在のバトルスコアを取得し、仮にSCとする(ステップS103)。また、記憶装置1203に保持された対戦結果テーブルに基づき、現時点で1位のプレイヤの現在のバトルスコアを取得して、仮にSCとする(ステップS104)。
【0049】
次いで、一方のプレイヤの加算スコア候補△SC1Aを、
△SC1A=(SC−SC)×α/100+SC×β/100
により計算する(ステップS105)。
【0050】
次いで、一方のプレイヤの加算スコア候補△SC1Bを、
△SC1B=SC×γ/100
により計算する(ステップS106)。
【0051】
そして、加算スコア候補SC1A、SC1Bを比較し、大きい方を一方のプレイヤの加算スコア△SCに決定する(ステップS107)。
【0052】
ここで、αは自分と相手のスコア差に基づく加算スコアへの寄与分を示すパラメータであり、例えば20〔%〕とする。また、βは現時点で1位のプレイヤのスコアに基づく加算スコアへの寄与分を示すパラメータであり、例えば6〔%〕とする。γは現時点で1位のプレイヤのスコアのみに基づく加算スコアへの寄与分を示すパラメータであり、例えば3〔%〕とする。スコアを加算のみとして減算を行わない仕組とした上で、これらのパラメータα、β、γを実運用上から適切な値に設定することにより、接戦を演出することができ、弱いプレイヤにもゲーム意欲を駆り立て、途中からバトルイベントに参加しようとするプレイヤにも不利とならず、トップにいるプレイヤもトップの座を守るために積極的に対戦プレイをしなければならなくなる。
【0053】
同様に、他方のプレイヤの加算スコア候補△SC2Aを、
△SC2A=(SC−SC)×α/100+SC×β/100
により計算し(ステップS108)、他方のプレイヤの加算スコア候補△SC2Bを、
△SC2B=SC×γ/100
により計算し(ステップS109)、加算スコア候補SC2A、SC2Bを比較し、大きい方を他方のプレイヤの加算スコア△SCに決定し(ステップS110)、処理を終了する(ステップS111)。
【0054】
図12は加算スコア補正(図5のステップS9)の処理例を示すフローチャートである。
【0055】
図12において、加算スコア補正の処理を開始すると(ステップS201)、記憶装置1203に保持された対戦結果テーブルに基づき、一方のプレイヤのカードIDから前回の対戦相手のUIDを取得し(ステップS202)、他方のプレイヤのカードIDからそのプレイヤのUIDを取得する(ステップS203)。
【0056】
次いで、一方のプレイヤの前回の対戦相手のUIDと現在の対戦相手のUIDは一致するか否か判断する(ステップS204)。
【0057】
そして、UIDが一致する場合(ステップS204のYes)、一方のプレイヤの同じUIDが続いた回数に1加算する(ステップS205)。
【0058】
また、UIDが一致しない場合(ステップS204のNo)、一方のプレイヤの同じUIDが続いた回数に1を設定し(ステップS206)、一方のプレイヤの前回の対戦相手のUIDに現在の対戦相手のUIDを設定する(ステップS207)。
【0059】
次いで、記憶装置1203に保持された対戦結果テーブルに基づき、一方のプレイヤのカードIDから前回の対戦相手のCIDを取得し(ステップS208)、他方のプレイヤのカードIDからそのプレイヤのCIDを取得する(ステップS209)。
【0060】
次いで、一方のプレイヤの前回の対戦相手のCIDと現在の対戦相手のCIDは一致するか否か判断する(ステップS210)。
【0061】
そして、CIDが一致する場合(ステップS210のYes)、一方のプレイヤの同じCIDが続いた回数に1加算する(ステップS211)。
【0062】
また、CIDが一致しない場合(ステップS210のNo)、一方のプレイヤの同じCIDが続いた回数に1を設定し(ステップS212)、一方のプレイヤの前回の対戦相手のCIDに現在の対戦相手のCIDを設定する(ステップS213)。
【0063】
次いで、一方のプレイヤの同じUIDが続いた回数と同じCIDが続いた回数を比較して大きい方を選択し(ステップS214)、選択された値に基づき、そのプレイヤの加算スコアを補正し(ステップS215)、処理を終了する(ステップS216)。ここで、加算スコアの補正は、例えば、同じUIDが続いた回数と同じCIDが続いた回数のうちの大きい方の値をnとして、加算スコアを1/nとしたものとする。これは、不正のおそれのある勝敗であるため、そのペナルティとして加算スコアを減少させるためである。従って、よりペナルティの効果を高めるためには、例えば1/n等としてもよい。
【0064】
上記の処理(ステップS202〜S215)を他方のプレイヤについても実施し、対戦する両者のプレイヤについての加算スコアの補正を行う。
【0065】
なお、記憶装置1203に保持される対戦結果テーブルのグループIDに基づき、同じグループID同士の対戦が続いた回数も考慮に入れるようにしてもよい。この場合、対戦結果テーブルには「同じグループIDが続いた回数」が追加される。
【0066】
<総括>
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の一実施形態にかかるシステムの構成例を示す図である。
【図2】店舗サーバの構成例を示す図である。
【図3】対戦管理テーブルのデータ構造例を示す図である。
【図4】ゲーム機の構成例を示す図である。
【図5】バトルイベントの開催における処理例を示すシーケンス図である。
【図6】ライブモニタの画面例を示す図(その1)である。
【図7】ゲーム機の画面例を示す図(その1)である。
【図8】ゲーム機の画面例を示す図(その2)である。
【図9】ライブモニタの画面例を示す図(その2)である。
【図10】ライブモニタの画面例を示す図(その3)である。
【図11】加算スコア計算の処理例を示すフローチャートである。
【図12】加算スコア補正の処理例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0068】
1 店舗
11 ネットワーク
12 店舗サーバ
1201 CPU
1202 システムメモリ
1203 記憶装置
1204 BOOT ROM
1205 バスアービタ
1206 モニタI/O
1207 モニタ
1208 サウンドI/O
1209 スピーカ
1210 通信I/F
13 ターミナル
13a カードリーダライタ
13b モニタ
14 ライブモニタ
14a モニタ画面
15、15−1〜15−N ゲーム機
15a カードリーダライタ
15b モニタ
15c 操作部
1501 CPU
1502 システムメモリ
1503 記憶装置
1504 BOOT ROM
1505 操作入力スイッチ
1506 カードリーダライタ
1507 バスアービタ
1508 レンダリングプロセッサ
1509 グラフィックメモリ
1510 モニタ
1511 サウンドプロセッサ
1512 サウンドメモリ
1513 スピーカ
1514 通信I/F
2 ネットワーク
3 外部サーバ
C ICカード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対戦ゲームの処理をコンピュータシステムに実行させるプログラムであって、
前記コンピュータシステムを、
プレイヤの所持する記録媒体に記録された当該プレイヤを識別するための識別情報をインタフェースを介して読み取る読取手段、
読み取った前記識別情報に、プレイヤに付与されるスコアを関連付けて記憶部に記憶する記憶手段、
プレイヤの操作に応答して対戦ゲームを進行させ、勝敗を決定するゲーム処理を実行するゲーム処理手段、
前記ゲーム処理が終了する前に、プレイヤが対戦に勝った場合にゲーム終了後に加算される加算スコアを予め算出する加算スコア算出手段、
前記ゲーム処理の終了後に、対戦に勝ったプレイヤに対し予め算出した前記加算スコアを与え、前記加算スコアを前記記憶部に記憶されているスコアに加算した合計スコアを算出するスコア算出手段、
として機能させ、
前記記憶手段は、
前記合計スコアを前記対戦に勝ったプレイヤに付与されるスコアとして更新し、当該プレイヤに対応する前記識別情報に関連付けて前記記憶部に記憶するように構成されてなる
ことを特徴とするゲームシステム制御プログラム。
【請求項2】
複数のプレイヤによる対戦ゲームの処理をコンピュータシステムに実行させるプログラムであって、
前記コンピュータシステムを、
各プレイヤの所持する記録媒体に記録された各プレイヤを識別するための識別情報をインタフェースを介して読み取る読取手段、
読み取った前記識別情報に、プレイヤに付与されるスコアを関連付けて記憶部に記憶する記憶手段、
各プレイヤの操作に応答して対戦ゲームを進行させ、勝敗を決定するゲーム処理を実行するゲーム処理手段、
前記ゲーム処理が終了する度に、各プレイヤの前記スコアに基づいて順位を決定する順位決定手段、
前記ゲーム処理が終了する前に、各プレイヤがそれぞれ対戦に勝った場合にゲーム終了後に加算される加算スコアを予め算出する加算スコア算出手段、
前記ゲーム処理の終了後に、対戦に勝ったプレイヤに対し予め算出した前記加算スコアを与え、前記加算スコアを前記記憶部に記憶されているスコアに加算した合計スコアを算出するスコア算出手段、
として機能させ、
前記記憶手段は、
前記合計スコアを前記対戦に勝ったプレイヤに付与されるスコアとして更新し、当該プレイヤに対応する前記識別情報に関連付けて前記記憶部に記憶し、
前記加算スコア算出手段は、
対戦相手のプレイヤのスコアとの差分を反映させて算出した第1の加算スコアと、前記順位決定手段により特定されるトップのプレイヤのスコアから算出した第2の加算スコアとを算出し、第1の加算スコアと第2の加算スコアとを比較して、値の大きい方を加算スコアとして決定するように構成されてなる
ことを特徴とするゲームシステム制御プログラム。
【請求項3】
請求項2に記載のゲームシステム制御プログラムにおいて、
前記加算スコア算出手段は、
対戦の一方のプレイヤの現在のスコアSCと他方のプレイヤの現在のスコアSCとトップのプレイヤの現在のスコアSCと、所定のパラメータα、β、γとから、
一方のプレイヤの加算スコア候補△SC1Aと加算スコア候補△SC1Bを、
△SC1A=(SC−SC)×α/100+SC×β/100
△SC1B=SC×γ/100
により計算し、
加算スコア候補SC1A、SC1Bを比較して、大きい方を一方のプレイヤの加算スコアに決定し、
他方のプレイヤの加算スコア候補△SC2Aと加算スコア候補△SC2Bを、
△SC2A=(SC−SC)×α/100+SC×β/100
△SC2B=SC×γ/100
により計算し、
加算スコア候補SC2A、SC2Bを比較して、大きい方を他方のプレイヤの加算スコアに決定する
ことを特徴とするゲームシステム制御プログラム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載のゲームシステム制御プログラムにおいて、
前記コンピュータシステムを、
現在時刻がターミナルにより設定されたイベント開始時刻の所定時間前に達したことを検出してライブモニタにイベント開始前表示を要求する手段、
現在時刻が前記ターミナルにより設定されたイベント開始時刻に達したことを検出して各ゲーム機および前記ライブモニタにバトルモード起動を指示する手段、
現在時刻が前記ターミナルにより設定されたイベント終了時刻に達したことを検出して各ゲーム機および前記ライブモニタにバトルモード終了を指示する手段
として機能させることを特徴とするゲームシステム制御プログラム。
【請求項5】
対戦ゲームの処理をコンピュータシステムに実行させるプログラムを記録した記録媒体であって、
前記コンピュータシステムを、
プレイヤの所持する記録媒体に記録された当該プレイヤを識別するための識別情報をインタフェースを介して読み取る読取手段、
読み取った前記識別情報に、プレイヤに付与されるスコアを関連付けて記憶部に記憶する記憶手段、
プレイヤの操作に応答して対戦ゲームを進行させ、勝敗を決定するゲーム処理を実行するゲーム処理手段、
前記ゲーム処理が終了する前に、プレイヤが対戦に勝った場合にゲーム終了後に加算される加算スコアを予め算出する加算スコア算出手段、
前記ゲーム処理の終了後に、対戦に勝ったプレイヤに対し予め算出した前記加算スコアを与え、前記加算スコアを前記記憶部に記憶されているスコアに加算した合計スコアを算出するスコア算出手段、
として機能させ、
前記記憶手段は、
前記合計スコアを前記対戦に勝ったプレイヤに付与されるスコアとして更新し、当該プレイヤに対応する前記識別情報に関連付けて前記記憶部に記憶する
コンピュータ読取可能なプログラム記録媒体。
【請求項6】
複数のゲーム装置とサーバ装置とを情報通信可能に接続してなるコンピュータシステムであって、
前記ゲーム装置は、
プレイヤの所持する記録媒体に記録された当該プレイヤを識別するための識別情報をインタフェースを介して読み取る読取手段と、
読み取った前記識別情報を前記サーバ装置に送信する送信手段と、
プレイヤの操作を受け付ける操作手段と、
プレイヤの操作に応答して対戦ゲームを進行させ、勝敗を決定するゲーム処理を実行するゲーム処理手段と
を備え、
前記サーバ装置は、
各ゲーム装置から受信した前記識別情報に、プレイヤに付与されるスコアを関連付けて記憶部に記憶する記憶手段と、
各ゲーム装置において前記ゲーム処理が終了する前に、プレイヤが対戦に勝った場合にゲーム終了後に加算される加算スコアを予め算出する加算スコア算出手段と、
前記ゲーム処理の終了後に、対戦に勝ったプレイヤに対し予め算出した前記加算スコアを与え、前記加算スコアを前記記憶部に記憶されているスコアに加算した合計スコアを算出するスコア算出手段と
を備え、
前記記憶手段は、
前記合計スコアを前記対戦に勝ったプレイヤに付与されるスコアとして更新し、当該プレイヤに対応する前記識別情報に関連付けて前記記憶部に記憶するように構成されてなる
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
複数のゲーム装置と情報通信可能に接続されるサーバ装置であって、
各ゲーム装置から受信した、プレイヤの所持する記録媒体に記録された当該プレイヤを識別するための識別情報に、プレイヤに付与されるスコアを関連付けて記憶部に記憶する記憶手段と、
各ゲーム装置においてゲーム処理が終了する前に、プレイヤが対戦に勝った場合にゲーム終了後に加算される加算スコアを予め算出する加算スコア算出手段と、
ゲーム処理の終了後に、対戦に勝ったプレイヤに対し予め算出した前記加算スコアを与え、前記加算スコアを前記記憶部に記憶されているスコアに加算した合計スコアを算出するスコア算出手段と
を備え、
前記記憶手段は、
前記合計スコアを前記対戦に勝ったプレイヤに付与されるスコアとして更新し、当該プレイヤに対応する前記識別情報に関連付けて前記記憶部に記憶するように構成されてなる
ことを特徴とするサーバ装置。
【請求項8】
対戦ゲームの処理をコンピュータシステムにより実行する方法であって、
プレイヤの所持する記録媒体に記録された当該プレイヤを識別するための識別情報をインタフェースを介して読み取る読取工程と、
読み取った前記識別情報に、プレイヤに付与されるスコアを関連付けて記憶部に記憶する記憶工程と、
プレイヤの操作に応答して対戦ゲームを進行させ、勝敗を決定するゲーム処理を実行するゲーム処理工程と、
前記ゲーム処理が終了する前に、プレイヤが対戦に勝った場合にゲーム終了後に加算される加算スコアを予め算出する加算スコア算出工程と、
前記ゲーム処理の終了後に、対戦に勝ったプレイヤに対し予め算出した前記加算スコアを与え、前記加算スコアを前記記憶部に記憶されているスコアに加算した合計スコアを算出するスコア算出工程と
を備え、
前記記憶工程は、
前記合計スコアを前記対戦に勝ったプレイヤに付与されるスコアとして更新し、当該プレイヤに対応する前記識別情報に関連付けて前記記憶部に記憶する
ことを特徴とするゲームシステム制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図11】
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【図12】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−160117(P2009−160117A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−340786(P2007−340786)
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】