ゲームプログラム、そのゲームプログラムを記録した記録媒体及びそのゲームプログラムを実行するコンピュータ
【課題】オンラインモードで対戦相手となる他のプレイヤとのマッチング処理における待機時間を無くしプレイヤのストレスを緩和する。
【解決手段】格闘ゲームはオフラインモードでのCPU対戦中にネットワーク対戦の対戦相手を待ち受けるか否かを設定する機能を有する。オフラインモードはCPUの制御する所定数の敵キャラクタと対戦するモードである。対戦相手の待ち受けが設定されたアーケード待ち受けONモードでは敵キャラクタとの対戦処理中(図5のステップS2〜S8の処理期間)にバックグラウンドでマッチングサーバにアクセスし、ネットワーク対戦での対戦相手(他のプレイヤ)とのマッチング処理が行われる(S70〜S74)。この処理で対戦相手が決定されると、CPU対戦が中断され、その対戦相手との対戦が乱入の形式で割り込み、ネットワーク対戦モードでの対戦処理が行われ、対戦が終了すると、CPU対戦が再開される(S75〜S77)。
【解決手段】格闘ゲームはオフラインモードでのCPU対戦中にネットワーク対戦の対戦相手を待ち受けるか否かを設定する機能を有する。オフラインモードはCPUの制御する所定数の敵キャラクタと対戦するモードである。対戦相手の待ち受けが設定されたアーケード待ち受けONモードでは敵キャラクタとの対戦処理中(図5のステップS2〜S8の処理期間)にバックグラウンドでマッチングサーバにアクセスし、ネットワーク対戦での対戦相手(他のプレイヤ)とのマッチング処理が行われる(S70〜S74)。この処理で対戦相手が決定されると、CPU対戦が中断され、その対戦相手との対戦が乱入の形式で割り込み、ネットワーク対戦モードでの対戦処理が行われ、対戦が終了すると、CPU対戦が再開される(S75〜S77)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有線又は無線によるデータ通信機能を備え、同データ通信機能を備える他のゲーム装置を操作する他のプレイヤとの間でデータ通信をしながらゲームを楽しむことができるゲームプログラム、そのゲームプログラムを記録した記録媒体及びそのゲームプログラムを実行するコンピュータに関するものである。
【0002】
今日、囲碁、将棋などのテーブルゲームを始め、各種の対戦型のゲームが提案され、商品化されている。例えば、特許第3942753号公報には、業務用のゲーム機(以下、「アーケードゲーム機」という。)で楽しむ格闘ゲームにおいて、コンピュータの制御するゲームキャラクタと対戦するだけでなく、他のプレイヤの操作するゲームキャラクタと対戦することができる格闘ゲームが記載されている。
【0003】
同公報には、筐体内部に1種類のゲーム基板を設ける一方、筐体の正面側と背面側とにそれぞれゲーム画面と操作部材を配置し、2人のプレイヤがゲーム画面に表示されるゲームキャラクタ(各プレイヤの分身として格闘するゲームキャラクタ)をそれぞれ操作して互いに各ゲームキャラクタに攻撃技や防御技を繰り出させて格闘するゲームが記載されている。
【0004】
アーケードゲーム機における格闘ゲームは、複数のゲームキャラクタを用意し、プレイヤに1のゲームキャラクタを選択させ、プレイヤがそのゲームキャラクタ(以下、プレイヤの操作するゲームキャラクタを「プレイヤキャラクタ」という。)を操作して予め決められたコンピュータの制御する複数のゲームキャラクタ(以下、対戦するゲームキャラクタを「敵キャラクタ」という。)と順番に対戦していき、全ての敵キャラクタを倒すとゲームクリアになるという格闘ゲームを基本とする。特許第3942753号公報には、アーケードゲーム機の稼働率を高めるために、同一の筐体に一方のプレイヤが行っている格闘ゲームに他のプレイヤが対戦相手として参加できる構成が記載されている。
【0005】
同公報に記載のアーケードゲーム機は、筐体内部に1つのゲーム基板しか設けられていないので、一方のプレイヤがコンピュータの制御する敵キャラクタと対戦するモード(アーケードゲーム機に標準的に設けられているモードで、以下、このモードを「アーケードモード」という。)でゲームを楽しんでいるときには他のプレイヤは同じ格闘ゲームをアーケードモードで楽しむことはできないというハードウェア上の制約がある。
【0006】
このため、先に誰かがアーケードモードで格闘ゲームを楽しんでいる状態で別の人がアーケードゲーム機にコインを投入した場合、先のプレイヤがコンピュータの制御する敵キャラクタと対戦している格闘場に後のプレイヤが操作する敵キャラクタを対戦相手として登場させ、コンピュータの制御する敵キャラクタとの対戦(以下、この対戦を「CPU対戦」という。)を中断して、後のプレイヤの操作する敵キャラクタとの対戦(以下、この対戦を「プレイヤ対戦」という。)を強制的に行わせる、いわゆる「乱入」という処理を行い、両プレイヤが同じ格闘ゲームを楽しむことができるようにしている。
【0007】
また、近年、データ通信機能を備えた複数のアーケードゲーム機をLAN(Local Area Network)などの通信回線を介して相互に接続し、各アーケードゲーム機を操作するプレイヤ同士を同一の格闘ゲームにおいて対戦させる格闘ゲームシステムが商品化され、多くのゲームセンターに設置されている。
【0008】
この格闘ゲームシステムに適用されるアーケードゲーム機には、他のアーケードゲーム機とリンクさせ、当該アーケードゲーム機のプレイヤと他のアーケードゲーム機のプレイヤとを乱入によって対戦させるモード(リンクモード)と他のアーケードゲーム機とリンクさせず、アーケードモードだけを楽しむことができるモード(シングルモード)とが選択可能になっている。
【0009】
ゲームセンターでは、予め決められた台数の範囲内で複数のアーケードゲーム機がLANを介して相互に接続され、各アーケードゲーム機のモードをリンクモードに設定することによって上記の格闘ゲームシステムが構築される。
【0010】
この格闘ゲームシステムでは、プレイヤがいずれかのアーケードゲーム機にコインを投入して格闘ゲームを開始すると、他のアーケードゲーム機で格闘ゲームが既に行われていない場合は、プレイヤはアーケードモードによって格闘ゲームを行うことになる。そして、いずれかのアーケードゲーム機であるプレイヤ(先のプレイヤ)が既にアーケードモードで格闘ゲームを行っている状態で、他のプレイヤが他のアーケードゲーム機にコインを投入し、格闘ゲームを開始すると、当該他のアーケードゲーム機が先のアーケードゲーム機に自動的にリンクされ、先のプレイヤが行っているアーケードモードに他のプレイヤとの対戦が乱入する構成となっている。
【0011】
この格闘ゲームシステムは、特許第3942753号公報に記載のアーケードゲーム機に対し、複数台の同一機種のアーケードゲーム機をデータ通信によってリンクさせ、予め決められた台数の範囲内で3人以上のプレイヤを乱入させてプレイヤ同士の対戦をできるようにした点が異なっている。
【0012】
上記の格闘ゲームシステムにおける「乱入」という処理は、CPU対戦中にプレイヤ対戦が突然割り込む処理であるので、例えば、未知のプレイヤとの強制的な対戦が格闘ゲームの進行に新鮮味を与えるという演出面での効果や、プレイヤが人との対戦によりCPU対戦とは異なる格闘の展開を楽しむことができ、操作技術も習得できるという遊技面での効果を奏し、今日では格闘ゲーム全般に広く採用されている。
【0013】
しかしながら、上記の格闘ゲームシステムにおける「乱入」は、初めて格闘ゲームに挑戦するプレイヤや格闘ゲームの初心者に対しては、乱入したプレイヤが上級者や熟練者の場合、全く対戦の体をなさずに敗戦となり、却って興醒めさせるという不都合がある。この不都合は、格闘ゲームのプレイヤの人口増の観点から見ると障害となり、好ましくない。
【0014】
上記の特許第3942753号公報には、その不都合を解消するため、先のプレイヤに乱入したプレイヤ対戦を拒否する拒否権を付与し、先のプレイヤがCPU対戦中に後のプレイヤの乱入があったとき、先のプレイヤが拒否権を行使すると、そのCPU対戦が終了するまで、後のプレイヤに先のプレイヤとの対戦を待機させる構成が提案されている。
【0015】
また、特開2008−93305号公報には、独立してアーケードモードで対戦ゲームを行うことができる同一のアーケードゲーム機を2台相互にデータ通信可能に接続し、両アーケードゲーム機にコインが投入され、それぞれ対戦ゲームを開始する状態になったときには、両アーケードゲーム機が互いに協同遊戯のモードに移行するように構成された対戦ゲームシステムが記載されている。そして、同公報には、一方のアーケードゲーム機でアーケードモードによる対戦ゲームが行われているときに、他のアーケードゲーム機にコインが投入され、対戦ゲームが開始されると、両アーケードゲーム機でアーケードモードにおけるCPU対戦の処理を阻害しない期間に「乱入」の処理を行い、一方のアーケードゲーム機でプレイヤが楽しんでいるアーケードモードでの対戦ゲームを「乱入」によって阻害しない構成が提案されている。
【0016】
具体的には、一方のアーケードゲーム機で対戦ゲームが開始されると、他のアーケードゲーム機では、例えば、モード選択画面で対戦の選択中である期間やアーケードモードにおけるCPU対戦が終了し、次のCPU対戦までの演出中である期間などのCPU対戦の実行中でない期間に、一方のアーケードゲーム機に対してプレイヤ対戦の申し込み処理(「乱入」の申し込み)を行わせ、一方のアーケードゲーム機でも、例えば、アーケードモードにおけるCPU対戦が終了し、次のCPU対戦までの演出中である場合にその「乱入」の申し込みを受け付けさせ、それ以外の場合にはその「乱入」の申し込みを受け付けさせない構成が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】特許第3942753号公報
【特許文献2】特開2008−93305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
ところで、家庭用のゲーム機の普及に伴い、アーケードゲーム機で楽しまれている格闘ゲームが家庭用のゲーム機のゲームソフト(以下、「家庭用ゲームソフト」という。)として商品化されている。また、近年は、家庭用のゲーム機に有線又は無線によるデータ通信機能が標準的に設けられるようになったことに伴い、家庭用ゲームソフトにもCPU対戦だけでなく、ネットワーク回線を介してデータ通信可能に接続された他の家庭用のゲーム機のプレイヤとのプレイヤ対戦ができるモードが搭載されたソフトが増えている。
【0019】
家庭用ゲームソフトにおけるCPU対戦は、データ通信機能を用いないでプレイヤが1人でゲームを楽しむモードであるので、「オフラインモード」と呼ばれ、プレイヤ対戦は、データ通信機能を用いてプレイヤが遠隔地に居る他のプレイヤと同一のゲームを楽しむモードであるので、「オンラインモード」と呼ばれている。
【0020】
多数のプレイヤが家庭用のゲーム機で同一の家庭用ゲームソフトをオンラインモードで行う状態は、ネットワーク回線を介して多数の家庭用のゲーム機を相互にデータ通信可能に接続したゲームシステムが構築された状態ということができる。このゲームシステムは、ハードウェアの観点から見れば、上述したゲームセンターにおける格闘ゲームシステムと類似している。
【0021】
しかしながら、ゲームセンターの格闘ゲームシステムは、ゲームセンターがサービスを提供していない時間帯や格闘ゲームシステムを利用するプレイヤがいない時間帯はプレイすることができないことになるが、上記のゲームシステムは、常時、世界中に居る多数のプレイヤの誰かと同一の家庭用ゲームソフトをオンラインモードで行える状況にあり、プレイヤが家庭にいながら好きなときに好きなだけ他のプレイヤとオンラインモードをプレイできるという点でも相違する。
【0022】
上記の相違より、家庭用ゲームソフトにおけるオンラインモードでは、一般に、上記のゲームシステムによって仮想的に構築されたゲーム空間に各プレイヤを家庭用のゲーム機を用いて入場させ、そのゲーム空間上で所望の対戦相手を探して対戦させるという考え方に基づいてプレイヤ対戦の処理プログラムが作成されている。そして、この処理プログラムは、データ通信を行って対戦相手を決めるという処理を必要としないCPU対戦の処理プログラムと異なるものになるので、従来の家庭用ゲームソフトでは、対戦モードとしてオフラインモードとオンラインモードとが独立して設けられ、プレイヤがいずれかのモードを選択して対戦ゲームを楽しむ構成となっている。
【0023】
すなわち、従来の家庭用ゲームソフトでは、対戦ゲームを始める前に必ずプレイヤにオフラインモード(CPU対戦)とオンラインモード(プレイヤ対戦)のいずれかを選択させるように構成されている。このため、プレイヤがオンラインモードを選択した場合は、プレイヤは直ちに対戦をすることはできず、対戦相手のマッチング処理が終了するまで待たなければならない。対戦相手のマッチング処理とは、ネットワーク回線に接続され、オンラインゲームを管理するゲームサーバに、各プレイヤが対戦条件を設定して対戦相手の検索を要求し、ゲームサーバが各プレイヤからの対戦条件に基づいて対戦条件に適合する組み合わせを決定する処理である。
【0024】
各プレイヤの家庭用のゲーム機では、プレイヤによって対戦条件が設定され、ゲームサーバに対戦相手のマッチング処理が要求された後はゲームサーバからマッチング結果が送信されるまで、待機状態となる。この待機時間は不定であるため、対戦相手が容易に見つからない場合は、ゲーム開始までプレイヤを長時間待たせることになり、オンラインモードではこの待機時間がプレイヤにストレスを与えるという問題になっている。
【0025】
このようなオンラインモードにおける待機時間に対し、待機中にプレイヤにミニゲームをさせてストレスを緩和することが提案され(上記の特許第3942753号公報参照)、この方法を採用している家庭用ゲームソフトも商品化されている。しかし、ミニゲームは本編のゲームに比べて極めて簡単なもので、プレイヤのストレスを十分に緩和し得る効果を奏するものとはなっていない。
【0026】
また、従来の家庭用ゲームソフトは、オフラインモード(CPU対戦)とオンラインモード(プレイヤ対戦)とが独立し、相互に関連する構成を備えていないので、CPU対戦中に他のプレイヤを対戦相手として乱入させることはできず、上述したゲームセンターの格闘ゲームシステムのような「乱入」という対戦演出をすることもできない。従って、ゲーム業界では、アーケードゲーム機で人気を博した格闘ゲームを家庭用ゲームソフトとして商品化することは良く行われているが、従来の家庭用ゲームソフトでは、アーケードゲーム機を体験しているプレイヤはアーケードゲーム機と同様の感覚で格闘ゲームを楽しむことはできない。
【0027】
なお、上記の家庭用ゲームソフトにおける問題は、格闘ゲームのゲームジャンルに限られるものではなく、コンピュータ又は他のプレイヤを対戦相手として、若しくは協同してゲームを進行する相手(以下、「協同相手」という。)としてゲームを楽しむゲームソフト又はゲーム装置であって、オフラインモードとオンラインモードを備え、いずれかのモードでしかゲームを楽しむことができないゲームソフト又はゲーム装置に広く言えることである。
【0028】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、オフラインモードとオンラインモードとを備えたゲームにおいて、オフラインモードでのゲーム進行とオンラインモードでのゲーム進行とを組み合わせたモードでゲームを楽しむことができるゲームプログラム、そのゲームプログラムを記録した記録媒体及びそのゲームプログラムを実行するコンピュータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0029】
本発明の第1の側面によって提供されるゲームプログラムは、コンピュータを、遊技者による操作手段の操作情報を受信する操作情報受信手段と、ネットワークに接続されたゲームサーバおよび他のコンピュータの間で相互にデータ通信を行う通信制御手段と、前記操作情報受信手段により受信される前記操作手段の操作情報を用い、前記他のコンピュータとの間でデータ通信により取得した情報を用いないでゲーム進行を制御する第1のゲーム進行制御手段と、前記操作情報受信手段により受信される前記操作手段の操作情報および前記他のコンピュータとの間でデータ通信により取得した情報を用いてゲーム進行を制御する第2のゲーム進行制御手段と、前記ゲームサーバを介して、データ通信の相手となる前記他のコンピュータを決定する通信相手決定処理手段と、前記第1のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されている期間に、前記通信相手決定処理手段により前記他のコンピュータが決定されると、前記第1のゲーム進行制御手段により制御されているゲーム進行を中断させ、前記第2のゲーム進行制御手段により、その決定された他のコンピュータとの間でのデータ通信により取得した情報を用いて制御されるゲーム進行に切り換えるゲーム進行切換手段と、して機能させることを特徴としている(請求項1)。
【0030】
なお、請求項1に記載のゲームプログラムにおいて、前記通信相手決定処理手段は、データ通信の相手となる前記他のコンピュータを求める第1のマッチング要求を前記ゲームサーバに送信し、前記第1のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されている期間に、前記第1のマッチング要求に対して前記他のコンピュータから通信接続要求があった際に通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する第1の通信接続処理と、前記第1のマッチング要求を行っている前記他のコンピュータの情報の送信を求める第2のマッチング要求を前記ゲームサーバに送信し、前記第1のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されている期間に、前記ゲームサーバから受信した前記第2のマッチング要求に対する他のコンピュータの情報に基づいて、この他のコンピュータに通信接続要求を行って通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する第2の通信接続処理とを実行するとよい(請求項2)。
【0031】
また、請求項2に記載のゲームプログラムにおいて、前記通信相手決定処理手段は、少なくとも前記第1の通信接続処理の一部と前記第2の通信接続処理の一部とを異なるタイミングで行うとよい(請求項3)。また、請求項3に記載のゲームプログラムにおいて、前記第1のゲーム進行制御手段は、所定の期間中、前記操作情報受信手段により受信される前記操作手段の操作情報を用いてゲーム進行を制御し、前記通信相手決定処理手段は、前記所定の期間中、前記第1の通信接続処理において前記第1のマッチング要求に対して前記他のコンピュータから通信接続要求があった際に通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する処理を行い、前記所定の期間を除く期間中、前記第2の通信接続処理において前記第1のマッチング要求を行っている前記他のコンピュータに通信接続要求を行って通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する処理を行うとよい(請求項4)。
【0032】
また、請求項1乃至4のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、前記コンピュータを、前記ゲーム進行切換手段により切り換えられた第2のゲーム進行制御手段によるゲーム進行が終了すると、中断させた前記第1のゲーム進行制御手段によるゲーム進行を再開させるゲーム再開手段として更に機能させるとよい(請求項5)。
【0033】
また、請求項2乃至5のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、前記第1,第2のマッチング要求には前記操作情報受信手段により前記操作手段の操作情報として受信される1以上のマッチング条件が含まれ、前記通信相手決定処理手段は、前記マッチング条件に適合する前記他のコンピュータをデータ通信の相手として決定するとよい(請求項6)。
【0034】
また、請求項6に記載のゲームプログラムにおいて、前記マッチング条件は、前記第2のゲーム進行制御手段によって制御されるゲームにおける前記他のコンピュータの遊技者である他の遊技者のゲームプレイの技量に関する条件を含むとよい(請求項7)。
【0035】
また、請求項7に記載のゲームプログラムにおいて、前記通信相手決定処理手段は、前記マッチング条件に適合する前記他のコンピュータを決定できない場合、少なくとも一部の前記マッチング条件を緩和するように変更して再度、前記ゲームサーバに送信し、変更後のマッチング条件に適合する前記他のコンピュータをデータ通信の相手として決定するとよい(請求項8)。
【0036】
また、請求項2乃至8のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、前記通信相手決定処理手段は、前記操作情報受信手段により前記操作手段の操作情報として受信される前記第1の通信接続処理および前記第2の通信接続処理のそれぞれについて実行するか否かの設定情報に基づいて、前記第1の通信接続処理および前記第2の通信接続処理のいずれか一方又は両方を実行するとよい(請求項9)。
【0037】
また、請求項1乃至9のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、前記通信相手決定手段は、前記操作情報受信手段により前記操作手段の操作情報として受信される、前記データ通信の相手となる前記他のコンピュータを決定することを禁止する期間の設定情報に基づいて、この禁止する期間を除く前記第1のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されている期間に、前記データ通信の相手となる前記他のコンピュータを決定するとよい(請求項10)。
【0038】
また、請求項1乃至10のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、前記第1のゲーム進行制御手段は、前記遊技者による前記操作手段の操作情報に基づいて、ネットワークを介さない前記遊技者が参加するゲームの進行を制御し、前記第2のゲーム進行制御手段は、前記遊技者による前記操作手段の操作情報とデータ通信の相手となる前記他のコンピュータの遊技者である他の遊技者による他の操作手段の操作情報とに基づいて、前記ネットワークを介して前記遊技者と前記他の遊技者とが参加するゲームの進行を制御するとよい(請求項11)。
【0039】
また、請求項10に記載のゲームプログラムにおいて、前記ゲームは、予め決められたルールに従って勝敗を決定する対戦ゲームであり、前記第1のゲーム進行制御手段は、前記遊技者の対戦相手を制御するとともに、前記遊技者による前記操作手段の操作情報と前記対戦相手の制御情報とに基づいて、前記遊技者に対して当該第1のゲーム進行制御手段を対戦相手とした第1の対戦ゲームの進行を制御し、前記第2のゲーム進行制御手段は、前記遊技者による前記操作手段の操作情報とデータ通信の相手となる前記他のコンピュータの遊技者である他の遊技者による他の操作手段の操作情報とに基づいて、前記遊技者に対して前記他の遊技者を対戦相手とした第2の対戦ゲームの進行を制御するとよい(請求項12)。
【0040】
また、請求項12に記載のゲームプログラムにおいて、前記第1及び第2の対戦ゲームは、前記遊技者の操作するゲームキャラクタと、前記第1のゲーム進行制御手段の制御する第1のゲームキャラクタ又は前記他の遊技者の操作する第2のゲームキャラクタとを、ゲーム空間上に登場させ、両ゲームキャラクタの間で相互に攻撃と防御を行わせて勝敗を競う対戦ゲームであるとよい(請求項13)。
【0041】
また、請求項1に記載のゲームプログラムにおいて、前記通信相手決定処理手段は、前記操作情報受信手段により前記操作手段の操作情報としてマッチング開始の要求が受信された際、データ通信の相手となる前記他のコンピュータを求める第1のマッチング要求を前記ゲームサーバに送信し、前記第1のマッチング要求に対して前記他のコンピュータから通信接続要求があった際に通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する処理と、前記第1のマッチング要求を行っている前記他のコンピュータの情報の送信を求める第2のマッチング要求を前記ゲームサーバに送信し、前記第1のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されている期間に、前記ゲームサーバから受信した前記第2のマッチング要求に対する他のコンピュータの情報に基づいて、この他のコンピュータに通信接続要求を行って通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する処理と、実行するとよい(請求項14)。
【0042】
また、請求項1に記載のゲームプログラムにおいて、前記通信相手決定処理手段は、前記操作情報受信手段により前記操作手段の操作情報としてマッチング開始の要求が受信された際、データ通信の相手を求めている前記他のコンピュータの情報の送信を求める第2のマッチング要求を前記ゲームサーバへ送信し、前記ゲームサーバから受信した前記第2のマッチング要求に対する他のコンピュータの情報に基づいて、この他のコンピュータに通信接続要求を行って通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する処理と、データ通信の相手となる前記他のコンピュータを求める第1のマッチング要求を前記ゲームサーバに送信し、前記第1のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されている期間に、前記第1のマッチング要求に対して前記他のコンピュータから通信接続要求があった際に通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する処理と、を実行するとよい(請求項15)。
【0043】
本発明の第2の側面によって提供される記録媒体は、請求項1乃至15のいずれかに記載のゲームプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である(請求項16)。
【0044】
本発明の第3の側面によってコンピュータは、請求項1乃至15のいずれかに記載のゲームプログラムを実行するコンピュータである(請求項17)。
【発明の効果】
【0045】
本発明によれば、第1のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されている期間に、通信相手決定処理手段によりゲームサーバを介してデータ通信の相手となる他のコンピュータが決定されると、第1のゲーム進行制御手段により制御されているゲーム進行が中断され、第2のゲーム進行制御手段により、その決定されたオンラインでのゲーム進行に切り換えられるので、遊技者は、第1のゲーム進行制御手段によるゲーム進行と第2のゲーム進行制御手段によるゲーム進行とを組み合わせたゲーム進行を楽しむことができ、第1のゲーム進行制御手段又は第2のゲーム進行制御手段だけによるゲーム進行よりも新鮮味のあるゲームを楽しむことができる。
【0046】
特に、対戦ゲームの場合、第1のゲーム進行制御手段によるコンピュータを対戦相手としたゲーム進行中に、第2のゲーム進行制御手段によるネットワーク上の他のコンピュータを操作する他の遊技者を対戦相手としたゲーム進行を割り込ませることができるので、ゲームセンターの格闘ゲームシステムにおける「乱入」と同様の演出をすることができ、遊技者は新鮮味だけでなく意外性のある対戦ゲームを楽しむことができる。
【0047】
また、ゲームセンターの格闘ゲームシステムを対戦したことがある遊技者に対し、家庭用のゲーム装置を用いてその格闘ゲームシステムと同様の感覚で格闘ゲームを楽しませることができる。
【0048】
また、第2のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されるゲームでは、データ通信の相手となる他のコンピュータが見つかるまでに待機時間が生じ、遊技者にストレスが生じるが、第1のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されているときに対戦相手となる他のコンピュータを自動的に探し出して第2のゲーム進行制御手段により制御されるゲーム進行を割り込ませるので、遊技者に上記の待機時間を感じさせることがなく、遊技者のストレスを低減することができる。
【0049】
本願発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】オンラインゲームシステムの構成例を示す図である。
【図2】メインメニュー画面の一例を示す図である。
【図3】ステータス編集画面の一例を示す図である。
【図4】ステータス編集画面のアーケード待ち受け設定などにウィンドウ表示される編集項目を示す図である。
【図5】格闘ゲームのオフライン対戦におけるゲーム装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】プレイヤキャラクタと敵キャラクタとを対峙させた対峙画面の一例を示す図である。
【図7】格闘シーンを示す格闘画面の一例を示す図である。
【図8】対戦結果を示すリザルト画面の一例を示す図である。
【図9】格闘ゲームのネットワーク対戦モードにおけるホスト側のゲーム装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】ロビー画面の一例を示す図である。
【図11】格闘ゲームのネットワーク対戦モードにおけるゲスト側のゲーム装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】マッチングサーバにおけるマッチング処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】アーケード待ち受けONモードにおけるホスト側のゲーム装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図14】アーケード待ち受けONモードでの格闘シーンを示す格闘画面の一例を示す図である。
【図15】アーケード待ち受けONモードにおけるゲスト側のゲーム装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図16】第2実施形態に係るゲーム装置のパッシブマッチングの処理手順を示すフローチャートである。
【図17】第3実施形態に係るゲーム装置で表示されるステータス編集画面の一例を示す図である。
【図18】図17に示すステータス編集画面の各編集項目にウィンドウ表示される内容を示す図である。
【図19】第3実施形態に係るゲーム装置のパッシブマッチングの処理手順を示すフローチャートである。
【図20】第3実施形態に係るゲーム装置のアクティブマッチングの処理手順を示すフローチャートである。
【図21】第4実施形態に係るゲーム装置で表示されるステータス編集画面の各編集項目にウィンドウ表示される内容を示す図である。
【図22】第4実施形態に係るゲーム装置のパッシブマッチングの処理手順を示すフローチャートである。
【図23】第4実施形態に係るゲーム装置のアクティブマッチングの処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0051】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。なお、本発明が適用されるゲームジャンルは対戦ゲームに限られるものではないが、以下の説明では、対戦型格闘ゲームを例に説明する。
【0052】
<第1実施形態>
図1は、オンラインゲームシステムの構成例を示す図である。同図に示すオンラインゲームシステム1は、例えば、「ストリートファイター(登録商標)」に代表されるオンライン対戦機能を有する特定の対戦型格闘ゲームに対して構築されたものであり、ネットワーク回線2と、複数のゲーム装置3(以下、単に「ゲーム装置3」という。)と、ゲームサーバ4とを含んでいる。ゲーム装置3は、本発明のコンピュータに相当する。
【0053】
なお、以下の説明で、プレイヤAの操作するゲーム装置とプレイヤBの操作するゲーム装置を区別するために、必要に応じて前者のゲーム装置の符号を「3A」とし、後者のゲーム装置3の符号を「3B」として説明する。
【0054】
対戦型格闘ゲームは、一般に、プレイヤ(遊技者)とコンピュータ(具体的にはプレイヤが使用するゲーム装置内のCPU)、或いは複数のプレイヤ(主として2人)がそれぞれ操作する複数体(主として2体)のゲームキャラクタを、格闘技を繰り出す形式若しくはそれに類する形式で戦わせてゲーム上の所定のルールに従って勝敗を決するものであるが、本発明は対戦型格闘ゲームに限定されるものではなく、プレイヤとコンピュータ、或いは複数のプレイヤ同士がビデオゲーム上で対戦するタイプの対戦ゲームであって、オンライン対戦機能を備えた対戦ゲームに広く適用できるものである。
【0055】
各ゲーム装置3とゲームサーバ4は、ネットワーク回線2に接続されている。各ゲーム装置3とゲームサーバ4は、それぞれネットワーク回線2を介して互いにデータ通信を行う機能を備えている。各ゲーム装置3では、オンライン対戦機能を有する特定の対戦型格闘ゲーム(以下、「格闘ゲーム」と略称する。)のゲームプログラムとそのゲームプログラムで使用されるゲームデータとが記録された記録媒体5を装着し、その記録媒体5から各ゲーム装置3内のRAM311cに必要なゲームプログラムとゲームデータを読み込み、CPU311aにそのゲームプログラムを実行させることによって格闘ゲームを楽しむことができるようになっている。
【0056】
第1実施形態では、格闘ゲームの一例として、アーケードゲーム機に搭載されていた格闘ゲームを家庭用のゲーム装置でも楽しめるように改良した格闘ゲームについて説明する。
【0057】
第1実施形態に係る格闘ゲームには、後述するように、プレイヤAの操作するゲームキャラクタをコンピュータ(当該プレイヤAの操作するゲーム装置3AのCPU311a)の制御するゲームキャラクタと対戦させる対戦モード(CPU対戦による対戦モード)と、プレイヤAの操作するゲームキャラクタを他のプレイヤB(ネットワーク回線2を介して接続される他のゲーム装置3Bで格闘ゲームを行うプレイヤ)の操作するゲームキャラクタと対戦させる対戦モード(プレイヤ対戦による対戦モード)とが設けられている。
【0058】
前者の対戦モードは、上述したアーケードゲーム機における「アーケードモード」に相当する。従って、以下では、CPU対戦による対戦モードを「アーケードモード」という。また、後者の対戦モードは、上述した家庭用ゲーム機におけるオンラインモードでの対戦に相当している。従って、プレイヤ対戦による対戦モードは、他のプレイヤとの対戦がネットワーク回線2を介しているので、以下では、「ネットワーク対戦モード」という。なお、前者の対戦モードはオフラインモードでの対戦に対応し、後者の対戦モードはオンラインモードでの対戦に対応するので、前者の対戦モードを「オフライン対戦モード」、後者の対戦モードを「オンライン対戦モード」と呼ぶこともできる。
【0059】
記録媒体5は、例えば、DVD−ROMやCD−ROM等のディスクメディアを用いた記録媒体である。記録媒体5には、上述したアーケードモード(オフライン対戦モード)及びネットワーク対戦モード(オンライン対戦モード)の両モードのゲームプログラムやそのゲームプログラムの実行に必要な各種のデータが記録されている。
【0060】
ゲーム装置3は、データ通信機能を備えたゲーム装置本体31、操作コントローラ32、ディスプレイ33及びネットワークアダプタ34を基本構成とし、必要に応じてゲームデータを保存するためのメモリカード6がゲーム装置本体31に装着される。操作コントローラ32、ディスプレイ33及びネットワークアダプタ34は、専用のケーブルによってゲーム装置本体31に接続されている。
【0061】
ゲーム装置本体31は、一般的には、例えば、「Wii(登録商標)」や「プレイステーション(登録商標)」などの家庭用のゲーム専用機が用いられるが、パーソナルコンピュータ(以下、「パソコン」と略称する。)や「PlayStation Portable(登録商標)」や「Nintedo DS(登録商標)」などの携帯型ゲーム機を用いることもできる。携帯型ゲーム機を用いた場合は、モニタや操作部材が一体的に設けられているので、操作コントローラ32やディスプレイ33は、不要になる。
【0062】
また、第1実施形態では、ゲーム装置本体31に有線によるデータ通信機能が設けられているが、携帯型ゲーム機のように無線によるデータ通信機能を備えたものであってもよい。なお、この場合は、ネットワークアダプタ34に代えて無線LAN用のルータを設ける必要がある。
【0063】
操作コントローラ32は、ゲーム装置本体31にプレイヤの操作情報を入力するための操作部材で、通常は、ゲーム機専用の操作コントローラが用いられる。操作コントローラ32には、周知の十字キー321、ジョイスティック322、A,B,X,Yの4個の操作ボタン323、Rボタン324及びLボタン325が設けられている。なお、以下の説明で、A,B,X,Yの各操作ボタンを区別する必要がある場合は、Aボタン323a、Bボタン323b、Xボタン323x、Yボタン323yという。
【0064】
十字キー321やジョイスティック322は、格闘ゲームを実行しているときには、プレイヤの操作するゲームキャラクタ(プレイヤキャラクタ)をゲーム空間上で移動させる方向を指定するための操作部材として機能する。また、4個の操作ボタン323やRボタン324やLボタン325は、プレイヤキャラクタに特定の攻撃や防御を行わせるための操作部材として機能する。各種のメニュー画面を用いて、格闘ゲームを実行する前の準備作業やゲームキャラクタのステータス情報を閲覧するなどの作業をするときには、十字キー321やジョイスティック322は、主としてメニュー画面に表示される項目の選択(カーソル表示の移動に相当)をするための操作部材として機能し、4個の操作ボタン323やRボタン324やLボタン325は、主として選択された項目を確定し、その項目の作業に移行させるための操作部材として機能する。
【0065】
例えば、「アーケードモード」と「ネットワーク対戦モード」の対戦モードは、後述するように、メインメニュー画面に表示される選択項目から選択される。この場合の選択操作は、十字キー321若しくはジョイスティック322によって行われ、選択の決定操作は、Aボタン323aによって行われる。
【0066】
また、第1実施形態に係る格闘ゲームには、後述するように、アーケードモードで格闘ゲームを行っているときに、バックグラウンドでプレイヤ対戦を行うための対戦相手を待ち受ける処理を行い、その対戦相手が見つかると、アーケードモードでの格闘ゲームを中断し、その対戦相手とのネットワーク対戦に移行する機能(以下、この機能を「アーケードモード待ち受け機能」という。)が設けられている。そのアーケードモード待ち受け機能は、アーケードモードにおけるCPU対戦処理にネットワーク対戦モードにおけるプレイヤ対戦処理を組み込み、アーケードゲーム機における「乱入」と同様の演出効果を奏するものである。
【0067】
プレイヤは、アーケードモード待ち受け機能を利用するか否かを選択することができ、その選択操作はメインメニュー画面からステータス編集画面に移行して行うことができる。そのステータス編集画面でもメインメニュー画面と同様に複数の編集項目や選択項目が表示され、プレイヤは、十字キー321若しくはジョイスティック322による項目の選択操作とAボタン323aによる項目の決定操作によって所望の項目を設定する。なお、メインメニュー画面及びステータス編集画面での選択/決定の操作の詳細は後述する。
【0068】
ディスプレイ33は、一般的にはテレビ受信機が用いられるが、コンピュータシステムにおけるモニタを用いることもできる。テレビ受信機を用いた場合はテレビ受信機の一対のスピーカ33a,33aが音声出力(効果音出力)に利用されるが、スピーカを有しないモニタを用いた場合には、ゲーム装置本体31に音声出力用のスピーが外部接続される。ネットワークアダプタ34は、ゲーム装置本体31をネットワーク回線2に接続するための装置である。
【0069】
なお、ゲーム装置本体31として、携帯型のゲーム機を用いた場合は、ゲーム装置本体31、操作コントローラ32、ディスプレイ33コンピュータ及び無線LANモジュール(図略)がゲーム機に一体的に組み込まれているので、図1のように、操作コントローラ32、ディスプレイ33及びネットワークアダプタ34を用いる必要はない。
【0070】
ゲーム装置本体31には、制御部311、描画処理部312、音声処理部313、ディスクドライブユニット314、メモリカード接続ユニット315及びI/Oインターフェース部316などが含まれている。制御部311には描画処理部312、音声処理部313及びI/Oインターフェース部316などが接続されており、I/Oインターフェース部316には、さらにディスクドライブユニット314、メモリカード接続ユニット315、操作コントローラ32、ディスプレイ33及びネットワークアダプタ34などが接続されている。
【0071】
ゲーム装置3では、ゲーム装置本体311内に装着された記録媒体5からディスクドライブユニット314によってゲームプログラム及びゲームデータがRAM311cに読み込まれ、CPU311aがそのゲームプログラムを実行することにより、プレイヤがゲーム内容を楽しむことができる。プレイヤは、操作コントローラ32の十字キー321又はジョイスティック322や4個の操作ボタン323、Rボタン324及びLボタン325を操作することによりゲームを進行させることができる。
【0072】
なお、格闘ゲームのゲームプログラムは、複数の独立したプログラムや相互に関連付けられた複数のプログラムで構成されている。これらのプログラムには、例えば、ネットワーク対戦モードにおけるゲームサーバ4との回線接続を制御するためのプログラムやゲームサーバ4との間や対戦相手となった他のゲーム装置3との間のデータの送受信を制御するためのプログラムが含まれている。
【0073】
また、例えば、対戦処理を実行するためのプログラム(対戦処理用のプログラム)には、対戦モードや対戦ゲーム内の対戦ステージなどによって対戦処理が複数に分けられて作成された複数のプログラムが含まれている。対戦処理用のプログラムは、対戦モードや対戦ステージが選択される毎にその選択された対戦モードや対戦ステージの処理に必要な対戦処理プログラムとゲームデータが記録媒体5からRAM311cに読み込まれ(ローディングが行われ)、CPU311aがその対戦処理プログラムを実行する構成となっている。
【0074】
例えば、アーケードモードは、プレイヤAが予め用意されている複数(例えば、30人)のゲームキャラクタ(ゲーム空間上の格闘家)の中から所望のゲームキャラクタを選択し、そのゲームキャラクタ(プレイヤキャラクタ)を予め決められた人数(例えば、8人)のCPU311aの操作するゲームキャラクタ(敵キャラクタ)と順番に対戦し、全ての対戦に勝利すると、ゲームクリアとなるモードである。アーケードモードでは、プレイヤキャラクタが対戦する、例えば8人の敵キャラクタは、複数のゲームキャラクタの中からランダムに選択され、順番が後になるほど、敵キャラクタの強さが強くなるようにプログラムされている。
【0075】
アーケードモードにおけるプレイヤキャラクタと敵キャラクタとの対戦を「ステージ」と呼び、ステージ毎に敵キャラクタが変わるので、各ステージの対戦直前にそのステージの対戦処理に必要な対戦処理プログラムとゲームデータが記録媒体5からRAM311cにローディングされ、そのローディングが終了すると同時にCPU311aがローディングした対戦処理プログラムを実行することによりプレイヤは各ステージの対戦を行うことになる。
【0076】
一方、ネットワーク対戦モードには予め決められた人数の敵キャラクタを連続して倒すと、ゲームクリアになるという概念はなく、プレイヤは、自分からネットワーク対戦モードでの対戦を止めるまで、ゲームサーバ4によってマッチングされた他のプレイヤとの対戦を繰り返すことができる。この場合も、他のプレイヤとの対戦を開始する直前に、当該他のプレイヤの操作するゲームキャラクタ(敵キャラクタ)に関する対戦処理プログラムとゲームデータが記録媒体5からRAM311cにローディングされ、そのローディングが終了すると同時にCPU311aがローディングした対戦処理プログラムを実行することにより両プレイヤはネットワーク対戦を行うことになる。
【0077】
制御部311は、ゲーム装置本体31の全体動作を制御するマイクロコンピュータを有しており、マイクロコンピュータは、CPU311a、ROM311b及びRAM311cを含み、これらの部材はバスラインで相互に接続されている。
【0078】
CPU311aは、ディスクドライブユニット314によって記録媒体5からRAM311cに読み込まれるゲームプログラムを実行することよってゲーム進行を統括的に制御する。ROM311bには、上述のゲームプログラム及びゲームデータのローディング機能等のゲーム装置3の基本的な機能や記録媒体5に記録されたゲームプログラム及びゲームデータを読み出す手順等を示す基本プログラムが記憶されている。RAM311cは、ディスクドライブユニット314によって記録媒体5から読み込まれたゲームプログラムやゲームデータを格納するエリアと、CPU311aがゲームプログラムを実行するのに必要なワークエリアとを提供するものである。
【0079】
CPU311aは、ディスクドライブユニット314に記録媒体5が装着されると、ROM311bの基本プログラムに従ってディスクドライブユニット314を動作させ、記録媒体5からゲームプログラム及びゲームデータをRAM311cに読み込み、ゲーム開始状態に設定する。このときのゲームプログラム及びゲームデータは、格闘ゲームに用意されている各種のゲームモードを選択させたり、上述したアーケードモード待ち受け機能を使用するか否かを選択させたりするなど、プレイヤが所望の遊び方を設定するためのもので、ここで言う「ゲーム開始状態」とは、所望の格闘ゲームを楽しむためにゲーム装置本体31に必要な準備作業をさせる状態をいう。
【0080】
また、アーケードモードにおける対戦処理では、CPU311aは、操作コントローラ32からプレイヤの操作による操作信号が入力されると、CPU対戦用のゲームプログラムに従ってその操作信号に基づく格闘処理(プレイヤキャラクタ及び敵キャラクタの各攻撃/防御の動作や当たり判定などの処理)を行う。そして、CPU311aは、その格闘処理結果に応じた三次元のゲーム進行画面を描画処理部312に作成させるとともに、効果音を音声処理部313に生成させてディスプレイ33に転送させる。
【0081】
一方、ネットワーク対戦モードにおける対戦処理では、CPU311aは、ネットワーク回線2を介して操作コントローラ32から入力されるプレイヤAの操作信号などを対戦相手であるプレイヤBのゲーム装置3Bに送信するとともに、当該ゲーム装置3BからプレイヤBの操作信号などを受信し、ネットワーク対戦用のゲームプログラムに従って両操作信号に基づく格闘処理を行う。そして、CPU311aは、その格闘処理結果に応じた三次元のゲーム進行画面を描画処理部312に作成させるとともに、効果音を音声処理部313に生成させ、ディスプレイ33に転送する。ディスプレイ33では、三次元のゲーム進行画面が表示画面にされ、効果音がスピーカ33aから出力される。
【0082】
描画処理部312は、ディスプレイ33に表示すべきゲーム画面の描画処理をするものである。描画処理部312にはVRAM(図略)が設けられており、描画処理部312は、例えば、1/60秒毎に、CPU311aから入力される描画指令に基づいて1コマのゲーム画面の画像をVRAM上に作成する。CPU311aから送信される描画指令は、例えば、対戦処理では、上述した対戦処理結果の情報であり、対戦処理ではなくプレイヤにモード選択やステータス閲覧などをさせる処理では、メニュー画面や項目を選択するための選択画面を指令する情報である。
【0083】
描画処理部312は、CPU311aから入力される描画指令に基づいて、描画に必要な処理(例えば、攻撃の連続技などの成立の可否、攻撃の/防御の有効性の判定、体力値などの変化などの演算処理も含む)を行い、その処理結果に基づいてVRAMに描画処理を行う。VRAMに描画された各コマのゲーム画面の画像は、例えば、1/60秒毎に映像信号に変換されてディスプレイ33に出力される。
【0084】
音声処理部313は、スピーカ33aから出力すべき効果音やBGMなどを生成するものである。音声処理部313は、CPU311aから入力される音声生成指令に基づき、RAM311cから効果音もしくはBGMなどの音声データを読み出し、所定の加工処理とD/A変換処理とを施した後、ディスプレイ33に出力する。
【0085】
ディスクドライブユニット314は、記録媒体5に記録されたゲームプログラムやゲームデータを読み出すためのユニットである。ディスクドライブユニット314は、CPU311aからのローディング指令(ローディングすべきゲームプログラムとゲームデータを指定した読出指令)に基づき、記録媒体5から指定されたゲームプログラムとゲームデータをRAM311cに読み出す。
【0086】
メモリカード接続ユニット315は、ゲーム進行に関する情報をメモリカード6に書き込んだり、読み出したりするためのユニットである。CPU311aは、ゲーム進行中やゲーム終了時にプレイヤから「データのセーブ」が指令されると、メモリカード接続ユニット315を介してメモリカード6に、ゲーム進行に関する情報(この情報には、例えば、プレイヤが設定したゲームキャラクタの種類、対戦成績、獲得したポイントやアイテムなどの各種の特典などの情報が含まれる。)を記憶する。
【0087】
I/Oインターフェース部316は、ディスクドライブユニット314やメモリカード接続ユニット315によって読み出されたゲームプログラムやゲームデータ、及び操作コントローラ32からの操作信号等を制御部311に伝送したり、制御部311からの映像信号やオーディオ信号等をディスプレイ33に伝送したりする。また、I/Oインターフェース部316は、ネットワーク対戦モードにおいては、ネットワーク回線2及びネットワークアダプタ34を介してゲームサーバ4や他のゲーム装置3との間でデータの伝送を行う。
【0088】
ゲームサーバ4は、ネットワーク回線2に接続された1台又は複数台のコンピュータによって構成されており、各ゲーム装置3のネットワークを介しての対戦のマッチング処理を行う。
【0089】
つまり、ゲームサーバ4は、ネットワークを介しての対戦を希望する多数のプレイヤに対し、各プレイヤの希望する対戦条件に合う他のプレイヤの情報を提供する。なお、マッチング処理の具体的な内容は後述する。なお、以下では、ゲームサーバ4を「マッチングサーバ4」と呼んで説明する。
【0090】
マッチングサーバ4は、CPU41、ROM42、RAM43、ハードディスク装置44及びI/F(Interface)45を含んでいる。ROM42、RAM43及びI/F45は、バスライン46で接続されている。また、ハードディスク装置44は、I/F45及びバスライン46を介してCPU41に接続されている。
【0091】
CPU41は、上記のマッチング処理を実行する。ROM42には、CPU41にマッチング処理を行わせるための処理プログラムやマッチング処理に必要なデータが記憶されている。この処理プログラムには、例えば、ハードディスク装置44に記録されたデータを読み出す手順等を示す基本プログラムや各ゲーム装置3との通信を行うための通信制御プログラムや各プレイヤから提供される対戦条件に適合する他のプレイヤを検索する検索プログラムなどが記憶されている。
【0092】
また、RAM43は、CPU41がマッチング処理のための処理プログラムを実行するために必要なワークエリアを提供する。I/F45は、ハードディスク装置44から読み出されたデータをネットワーク回線2を介して各ゲーム装置3に送信したり、各ゲーム装置3から送信されるデータを受信し、CPU41に伝送したりするためのインターフェースである。
【0093】
ネットワーク回線2は、マッチングサーバ4及び複数のゲーム装置3を相互に通信可能に接続する通信回線であり、第1実施形態では、例えばインターネット回線が適用される。
【0094】
次に、本発明に係る格闘ゲームに設けられている基本的な対戦モードのアーケードモードとネットワーク対戦モードについて説明する。
【0095】
ゲーム装置本体31に格闘ゲームが記録された記録媒体5(例えば、DVD−ROM又はCD−ROM)を装着すると、ディスクドライブユニット314が記録媒体5に記録されたゲームプログラムのうち、プレイヤに格闘ゲームの準備作業を行わせるためのゲームプログラムをRAM311cにローディングし、CPU311aがそのゲームプログラムを実行してディスプレイ33に、図2に示す構成のメインメニュー画面7が表示される。
【0096】
メインメニュー画面7には、左側に配置された遊技モードを選択するためのモードリスト表示71と、右側に配置されたプレイヤの設定した遊技条件を示すステータス表示72と、右下に配置されたメインメニュー画面7における操作コントローラ32の操作方法を示すガイダンス表示73とが含まれている。
【0097】
モードリスト表示71には複数の遊技モードが縦に配列されている。複数の遊技モードには、アーケードモードやネットワーク対戦モードなどの他に、例えばプレイヤが格闘技を練習するためのトレーニングモードや、特定のCPU対戦用の敵キャラクタを指定して当該敵キャラクタに挑戦するチャレンジモードなどの対戦モードや、プレイヤの操作するゲームキャラクタ(プレイヤキャラクタ)に関するデータ(対戦履歴、対戦成績、取得したアイテム、ポイント等の特典などの各種のデータ)を閲覧するモードなどが含まれている。
【0098】
ステータス表示72には、プレイヤが選択したゲームキャラクタのハンドルネームやゲームキャラクタにセットされている称号やアイコンを示す項目と、アーケードモード待ち受け機能の設定内容を示す項目とが含まれている。アーケードモード待ち受け機能の設定内容とは、図4に示すアーケード待ち受け設定の項目である。
【0099】
ガイダンス表示73には、Aボタン322aを押せば、選択されている項目の処理をすることが決定され、Bボタン322bを押せば、メインメニュー画面7の前の状態(例えば、タイトル画面の表示)に戻り、Rボタン324を押せば、ステータス編集ができることが示されている。
【0100】
モードリスト表示71の最上段のモード項目にはカーソル表示が行われ、そのモード項目が選択候補であることが示される。カーソル表示は、例えば、項目全体の反転表示や項目枠の強調表示である。プレイヤは操作コントローラ32の十字キー321の上方向キーと下方向キーを操作してモードリスト表示71のカーソル表示の位置を上方向又は下方向に移動させることができる。プレイヤが所望のモード項目にカーソル表示を移動させた後、Aボタン322aを押すと、そのモード項目が決定される。
【0101】
例えば、「アーケードモード」にカーソル表示を移動させてAボタン322aを押すと、プレイヤはアーケードモード(オフラインモードに相当)での格闘ゲームを行うことができ、「ネットワーク対戦モード」にカーソル表示を移動させてAボタン322aを押すと、プレイヤはネットワーク対戦モード(オンラインモードに相当)での格闘ゲームを行うことができる。なお、アーケードモード及びネットワーク対戦モード以外の遊技モードは、本発明には特に関係しないので、それらの遊技モードについての説明は省略する。
【0102】
一方、メインメニュー画面7の表示状態でプレイヤがRボタン324を押すと、ゲーム画面が図3に示すステータス編集画面8に切り換えられる。ステータス編集画面8では、ステータス表示72の称号やアイコンやアーケードモード待ち受け機能の内容を設定することができる。
【0103】
アーケード待ち受けがOFFに設定されているアーケードモードでの格闘ゲームは、プレイヤはCPU311aが敵キャラクタを操作するCPU対戦のみからなる格闘ゲームを行うことになる。一方、アーケード待ち受けがONに設定されているアーケードモードでの格闘ゲームは、本発明に係るゲーム装置の要旨に相当し、後述するように、プレイヤはCPU対戦とプレイヤ対戦(ネットワーク対戦)とを組み合わせた新規のゲーム展開が行われる格闘ゲームを行うことができる。
【0104】
以下の説明では、アーケード待ち受けが設定されているか否かを区別するために、必要に応じて、アーケード待ち受けがOFF設定されたアーケードモードを「アーケード待ち受けOFFモード」といい、アーケード待ち受けがON設定されたアーケードモードを「アーケード待ち受けONモード」という。
【0105】
メインメニュー画面7のモードリスト表示71には、遊技モードとしてアーケードモードとネットワーク対戦モードとが用意されている。なお、後述するステータス編集画面8でアーケード待ち受けがONに設定されていると、モードリスト表示71に表示されているアーケードモードは「アーケード待ち受けONモード」として動作し、アーケード待ち受けがONに設定されていなければ、モードリスト表示71に表示されているアーケードモードはアーケード待ち受けOFFモードとして動作する。従って、プレイヤは「アーケード待ち受けOFFモード」、「アーケード待ち受けONモード」及び「ネットワーク対戦モード」のいずれかのモードを選択して格闘ゲームを楽しむことができる。
【0106】
アーケード待ち受けOFFモードとネットワーク対戦モードではCPU対戦とプレイヤ対戦(ネットワーク対戦)とを混在させた格闘ゲームを楽しむことはできない。特に、ゲームセンターに配置された格闘ゲームシステム(複数のアーケードゲーム機をLANで相互に通信可能に接続した格闘ゲームシステム)に見られるように、1人のプレイヤ(先のプレイヤ)がいずれかのアーケードゲーム機でCPU対戦をしているときに別のプレイヤ(後のプレイヤ)が他のアーケードゲーム機で対戦ゲームを始めると、先のプレイヤが行っているCPU対戦に後のプレイヤを対戦相手として乱入させる、すなわち、CPU対戦をプレイヤ対戦に切り換えるといった格闘ゲームのゲーム展開を楽しむことはできない。
【0107】
しかし、アーケード待ち受けONモードでは、プレイヤAがCPU対戦をしている最中にバックグラウンドで待ち受けている他のプレイヤBが見つかると、そのCPU対戦を中断して当該他のプレイヤBとのネットワーク対戦に切換えられるので、アーケード待ち受けONモードは、アーケード待ち受けOFFモードやネットワーク対戦モードとは異なるCPU対戦とプレイヤ対戦とを混在させた新たな遊技モードということができる。
【0108】
このアーケード待ち受けONモードでは、アーケードゲーム機における「乱入」と同様の演出が可能になり、ゲームセンターで格闘ゲームシステムを体験しているプレイヤに対して家庭用のゲーム装置3でもゲームセンターの格闘ゲームシステムと同様の感覚で格闘ゲームを楽しませることができるという効果がある。
【0109】
図3に示すステータス編集画面8は、図2に示すメインメニュー画面7のモードリスト表示71が7つの編集項目が縦に配列された編集リスト表示81に置き換えられた内容になっている。編集リスト表示81には、「称号セット」、「アイコンセット」、「アーケード待ち受け設定」、「ラウンド設定」、「タイム設定」、「検索優先設定」及び「言語優先設定」の編集項目が含まれている。「称号セット」及び「アイコンセット」は、ステータス表示72の称号の欄とアイコンの欄の内容を編集するための項目である。一方、「アーケード待ち受け設定」はアーケードモードでの対戦中にアーケード待ち受けを行うか否か(ON/OFF)を設定する項目であり、「ラウンド設定」、「タイム設定」、「検索優先設定」及び「言語優先設定」は、アーケード待ち受けでマッチングサーバ4により行われるマッチング処理における対戦相手のマッチングの条件を設定する項目である。
【0110】
編集リスト表示81における編集項目の選択方法は、モードリスト表示71におけるモード項目の選択方法と同じである。Aボタン322aにより「称号セット」の編集項目が選択されると、予め用意された複数の称号のリストが表示され、プレイヤはモードリスト表示71におけるモード項目の選択方法と同じ方法で所望の「称号」を設定することができる。また、Aボタン322aにより「アイコンセット」の編集項目が選択されると、予め用意された複数のアイコンのリストが表示され、プレイヤはモードリスト表示71におけるモード項目の選択方法と同様の方法で所望のアイコンを設定することができる。設定された称号とアイコンは、それぞれステータス表示72の称号とアイコンの欄に表示される。
【0111】
また、Aボタン322aにより「アーケード待ち受け設定」、「ラウンド設定」、「タイム設定」、「検索優先設定」及び「言語優先設定」のいずれかが選択されると、選択された編集項目の横に編集作業をするためのウィンドウが表示される。図4は、各編集項目にウィンドウ表示される内容を示したもので、同図の選択項目の欄がウィンドウ表示される。各編集項目の編集作業は、予め用意された複数の項目の中からプレイヤが所望の項目を選択設定するものである。
【0112】
「アーケード待ち受け設定」では、「OFF」、「ランクマッチ」及び「プレイヤマッチ」の3種類の項目が用意されているが、「OFF」がアーケード待ち受けをしないように(OFF)設定する項目であり、「ランクマッチ」又は「プレイヤマッチ」がアーケード待ち受け(アーケード待ち受けONモード)をするように(ON)設定する項目である。「OFF」が設定されると、アーケードモードでの対戦処理は、上述したアーケード待ち受けOFFモードとなる。一方、「ランクマッチ」又は「プレイヤマッチ」が設定されると、アーケードモードでの対戦処理は、上述したCPU対戦にプレイヤ対戦が乱入の形式で割り込むアーケード待ち受けONモードの対戦処理となる。
【0113】
「ラウンド設定」は、プレイヤ対戦で勝敗を決定するためのラウンド数を設定する編集項目である。「ラウンド設定」には、例えば、「1回」、「3回」及び「5回」の3種類の項目が用意されている。「タイム設定」は、1ラウンドの時間を設定する編集項目である。「タイム設定」には、例えば、「30秒」、「60秒」及び「99秒」の3種類の項目が用意されている。「検索優先設定」は、マッチングサーバ4でのマッチング処理において、検索条件として優先させる項目を設定する編集項目である。「検索優先設定」には、例えば、「検索速度」、「接続品質」、「自分と同じ強さ」及び「自分より強い」の4種類の項目が用意されている。検索速度と接続品質は、対戦相手との通信速度や通信品質を優先条件とするものである。一方、「自分と同じ強さ」及び「自分より強い」は、自分に対する対戦相手の格闘技量を優先条件とするものである。
【0114】
格闘技量は、例えば、各プレイヤに設定されるバトルポイントを用いて比較される。バトルポイントは、例えば、対戦成績や攻撃技の技量評価などに基づいて算出される数値である。攻撃技の技量評価は、例えば、予め決められた複数の攻撃技の連続攻撃の成功率や成功回数などで決定される評価値である。
【0115】
マッチングサーバ4におけるマッチング処理では、マッチングサーバ4にアクセスするプレイヤが、セッションを作成するプレイヤ(ゲーム装置3)と作成されたセッションに参加するプレイヤ(ゲーム装置3)とに分けられる。セッションとは、ネットワーク回線2を介して接続された複数(第1実施形態では2台)のゲーム装置3によって構成されるオンライン対戦の単位を意味し、マッチングサーバ4がオンライン対戦数を管理する単位となるものである。セッションを作成するプレイヤは、そのセッションを企画し、参加者を求める主体となるので、「ホスト」と呼ばれ、セッションに参加するプレイヤは、そのホストに対して「ゲスト」と呼ばれる。
【0116】
ホストのバトルポイントをHBP、ゲストのバトルポイントをGBPとすると、例えば、−1000≦(GBP−HBP)≦1000であれば、ゲストの強さはホストの強さと同じ程度と判定される。また、1000<(GBP−HBP)≦2000であれば、ゲストはホストより強いと判定される。なお、「検索速度」又は「接続品質」が設定されるときは、対戦相手の強さに関しては「指定なし」となる。
【0117】
「言語優先設定」は、プレイヤが他のプレイヤとの対戦時に利用するチャット機能での言語について優先させる言語を設定する編集項目である。「言語優先設定」には、「全て」(指定なしに相当)のほか、「日本語」、「英語」、「イタリア語」、「ドイツ語」などを含む5種類以上の代表的な言語が用意されている。
【0118】
「アーケード待ち受け設定」乃至「言語優先設定」の各設定項目でウィンドウが開かれると、そのウィンドウ内に表示される複数の項目のうち、先頭の項目にカーソル表示が行われる。図4の例では、下線によってカーソル表示が行われている。プレイヤは操作コントローラ32の十字キー321の左方向キーと右方向キーを操作してウィンドウ内のカーソル表示の位置を左方向又は右方向に移動させることができる。プレイヤが所望の項目にカーソル表示を移動させた後、Aボタン322aを押すと、その項目が設定される。設定された項目は、ステータス表示72の待ち受け状態の設定内容を示す項目の中に表示される。
【0119】
図5はゲーム装置3のオフライン対戦処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、アーケード待ち受けOFFモード及びアーケード待ち受けONモードで実行される処理手順である。つまり、アーケード待ち受けの設定がOFF及びONのいずれかに設定された状態でプレイヤがメインメニュー画面7で「アーケードモード」を選択したときに実行される処理手順である。なお、アーケード待ち受けONモードでは、上記オフライン対戦処理に加えて、後述するパッシブマッチング(図13)及びアクティブマッチング(図15)の処理も並行して行い、オンライン対戦を行うモードである。
【0120】
まず、プレイヤにゲームキャラクタ、対戦の難易度、ラウンド数、ラウンドタイムなどの各種の対戦条件を選択させるなどのオープニング処理が行われる(S1)。その後、対戦数をカウントするカウンタiが「1」に設定された後(S2)、i番目のCPU311aの操作する敵キャラクタが決定され(S3)、i番目の対戦内容を示す画面がディスプレイ33に表示される(S4)。この画面は、例えば、図6に示すような、プレイヤが選択したゲームキャラクタ(プレイヤキャラクタ)PAとi番目の敵キャラクタPBとを対峙させた対峙画面9である。対峙画面9には、プレイヤキャラクタPAと敵キャラクタPBの顔の画像が表示され、プレイヤキャラクタPAと敵キャラクタPBの下部にはそれぞれ格闘家の名称「XXX」と「YYY」が表示される。
【0121】
続いて、i番目の敵キャラクタとの対戦処理に必要なゲームプログラムとゲームデータが記録媒体5からRAM311cにローディングされる(S5,S6のループ処理)。なお、ディスプレイ33への対峙画面9の表示はこのローディング中も行われている。そして、ローディングが終了すると(S6:YES)、ディスプレイ33の対峙画面9が、例えば、図7に示すような格闘シーンを示す格闘画面10に切り換えられ、CPU対戦の処理が開始される(S7)。
【0122】
格闘画面10には、格闘場を示す背景に三次元表示されたプレイヤキャラクタPAと敵キャラクタPBとが表示され、プレイヤキャラクタPAは操作コントローラ32から入力されるプレイヤAの操作信号に応じて攻撃技や防御技を繰り出す動作を行う。一方、敵キャラクタPBはCPU311aが出力する操作信号に応じて攻撃技や防御技を繰り出す動作を行う。格闘画面10の上部中央には残りのラウンド時間を示すタイム表示101が表示され、その両側にプレイヤキャラクタPAの体力ゲージ102aと敵キャラクタPBの体力ゲージ102bがバー表示で示される。体力ゲージ102aは、プレイヤキャラクタPAがダメージを受けると、そのダメージ量に応じた分だけゲージの長さがタイム表示101側に向かって減少する。体力ゲージ102bも同様で、敵キャラクタPBのダメージ量に応じてゲージの長さがタイム表示101側に向かって減少する。
【0123】
タイム表示101に表示されるラウンドタイムが「0」になると対戦終了であるが、ラウンドタイムが「0」になる前にプレイヤキャラクタPA又は敵キャラクタPBの体力ゲージが「0」になると、その時点で対戦終了となる。この場合は、体力ゲージが「0」になったキャラクタが「KO負け」となる。一方、ラウンドタイムが「0」になったときにプレイヤキャラクタPA及び敵キャラクタPBの体力ゲージが残っていれば、体力ゲージの長い方(体力が多く残っている方)が「勝ち」となる。
【0124】
また、ラウンド設定で1ラウンドに設定された対戦なら、1回勝てばその対戦に「勝利」したことになるが、3ラウンドに設定された対戦なら、先に2回勝てばその対戦に「勝利」したことになり、5ラウンドに設定された対戦なら、先に3回勝てばその対戦に「勝利」したことになる。
【0125】
ステップS7で開始された対戦処理は、上記の勝敗決定のルールによって対戦終了となるまで実行され、対戦終了になると(S8;YES)、ディスプレイ33の格闘画面10が、例えば、図8に示すような対戦結果を示すリザルト画面11に切り換えられる(S9)。リザルト画面11では、「WIN」の文字とともに、勝者のキャラクタの画像と名称(リザルト画面11ではプレイヤキャラクタPAの画像と名称XXX)が表示される。
【0126】
続いて、勝者がプレイヤAであるか否か(プレイヤキャラクタPAが勝者であるか否か)が判別され(S10)、勝者がプレイヤAでなければ(S10:NO)、ステップS14に移行し、所定の「ゲームオーバの処理」が行われる。このゲームオーバの処理は、例えば、ディスプレイ33にゲームオーバの文字を含む所定の演出画像を表示させた後、コンティニューをするか否かをプレイヤに選択させ、コンティニューが選択されなければメインメニュー画面7に戻る処理である。
【0127】
一方、プレイヤAが勝者であれば(S10:YES)、更にカウンタiが予め決められた対戦数n(例えば、8人)になっているか否かが判別される(S11)。i<nであれば(S11:NO)、カウンタiを1だけ増加し(S12)、ステップS3に戻り、次の敵キャラクタとのCPU対戦が行われる。以下、プレイヤAが敵キャラクタPBを倒して勝利する毎にステップS3〜S12の処理が繰り返され、プレイヤAが連続して8人の敵キャラクタPBを倒すと(S11:YES)、ステップS13に移行し、所定の「ゲームクリアの処理」が行われる。このゲームクリアの処理は、例えば、ディスプレイ33にゲームクリアの文字を含む所定のエンディング画面を表示させた後、タイトル画面(図略)に戻る処理である。
【0128】
次に、格闘ゲームのネットワーク対戦モードにおけるゲーム装置3の処理手順を説明する。
【0129】
メインメニュー画面でネットワーク対戦モードを選択すると、ネットワーク対戦モードでのメニュー画面がディスプレイ33に表示される。このメニューには、セッション作成及びセッション検索の項目がある。セッション作成は、セッション作成要求したプレイヤ(ゲーム装置3)がホストとなって、対戦相手が現れるのを待つモードである(図9参照)。セッション検索は、セッション検索要求したプレイヤ(ゲーム装置3)がゲストとして、セッションを作成している(ホストとなっている)ゲーム装置3を検索して対戦を申し込むモードである(図11参照)。
【0130】
図9は、プレイヤがホストとなって参加する場合の立場でネットワーク対戦モードにおけるゲーム装置3の処理手順を示すフローチャートである。なお、図9のフローチャートの説明では、ホスト側のプレイヤとゲーム装置をそれぞれ「プレイヤA」と「ゲーム装置3A」とし、ゲスト側のプレイヤ(他のプレイヤ)とゲーム装置をそれぞれ「プレイヤB」と「ゲーム装置3B」として説明する。
【0131】
まず、プレイヤAにマッチングサーバ4のマッチング処理に必要な対戦相手のマッチングの条件を求める処理が行われる(S21〜S23のループ)。この処理では、上述したステータス編集画面8の「ラウンド設定」、「タイム設定」、「検索優先設定」及び「言語優先設定」の各条件と同様の条件をプレイヤAに求め、プレイヤAに各条件を設定させる処理である。なお、この処理中にプレイヤAがBボタン322bを押すと(S23:YES)、ネットワーク対戦モードの処理は終了し、メインメニュー画面7に戻ることになる。
【0132】
対戦相手の条件(マッチング条件)が設定されると(S22:YES)、マッチングサーバ4への接続処理が行われ(S24,S25のループ)、マッチングサーバ4に回線が接続されると(S25:YES)、プレイヤAによって設定された対戦相手の条件(ラウンド数、タイム、検索優先、言語優先などの条件)とプレイヤAの保有しているバトルポイントなどの情報とともに、セッション作成の要求(第1のマッチング要求)がマッチングサーバ4に送信される(S26)。なお、この送信のとき、ゲスト側(プレイヤB)の他のゲーム装置3Bから対戦(通信)の申し込みができるように、プレイヤAのゲーム装置3AのIPアドレスもマッチングサーバ4に送信されることはいうまでもない。
【0133】
セッション作成の要求が行われると、ディスプレイ33に、図10に示すロビー画面12が表示され(S27)、対戦相手待ちの状態となる(S27〜S29のループ)。このときの対戦相手待ちの状態は、マッチングサーバ4に接続した他のプレイヤB(ゲスト)のうち、プレイヤA(ホスト)の作成したセッションに対して対戦する意思のある他のプレイヤB(ゲスト)が対戦の申し込みをするためにプレイヤA(ホスト)のゲーム装置3Aにアクセスして来るのを待っている状態である。
【0134】
ロビー画面12では、ホスト(プレイヤA)の情報と対戦申し込みを受理した対戦者(ゲスト:プレイヤB)の情報を表示する画面となっている。従って、対戦相手待ちの状態は、ロビーにホストのみが入室し、ゲストは入室していない状態である。
【0135】
ロビー画面12には、上段にプレイヤA(ホスト)の情報が表示され、下段に対戦を申し込んだプレイヤB(ゲスト)の情報が表示される。対戦相手待ちの状態では、上段にプレイヤA(ホスト)の情報だけが表示され、下段は空白になっている。
【0136】
対戦相手待ちの状態で、プレイヤAがBボタン322bを押すと(S29:YES)、ロビーから退室(退出)することになる。従って、セッション終了処理を行い(S30)、ネットワーク対戦モードの処理は終了し、メインメニュー画面7に戻ることになる。
【0137】
一方、ゲストのプレイヤB(ゲーム装置3B)からの対戦の申し込みが受理されると(ゲーム装置3A,3Bのセッション確立)(S28:YES)、ロビーにゲストが入室したことを意味することに相当し、ロビー画面12に対戦相手(ゲスト)の情報が表示される(S31)。なお、第1実施形態では、1のホストが作成したロビーには対戦申し込みが受理されたゲスト1人しか入れない。
【0138】
なお、プレイヤAは、Bボタン322bを押すことによってロビーから退室(退出)することになるが、この結果、ロビーに対戦を企画したホストがいなくなるので、セッションもなくなることになる。従って、ロビー画面12の表示状態で、プレイヤAによりBボタン322bが押されると(S32:YES)、ゲーム装置3からマッチングサーバ4にセッション終了の通知などのセッション終了処理が行なわれ(S33)、ネットワーク対戦モードの処理は終了し、メインメニュー画面7に戻る。マッチングサーバ4では、セッション終了の通知を受けたセッションが削除される。
【0139】
プレイヤAのゲーム装置3Aと対戦相手のプレイヤBのゲーム装置3Bで、対戦を行うステージの決定やそれぞれのプレイヤが使用するプレイヤキャラクタを選択するなどの対戦開始の準備が行なわれ、その準備が完了すると(S34:YES)、図6に示した対峙画面9が表示されるとともに(S35)、対戦相手である他のプレイヤBの操作する敵キャラクタとの対戦処理に必要なゲームプログラムとゲームデータが記録媒体5からRAM311cにローディングされる(S36)。そして、ローディングが終了すると、ディスプレイ33の対峙画面9が、図7に示した格闘画面10に切り換えられ、プレイヤ対戦の処理が開始される(S37)。
【0140】
ネットワーク対戦モードにおける対戦処理は、回線接続された2つのゲーム装置3A,3Bとの間で各ゲーム装置3A,3Bの操作コントローラ32から入力されるプレイヤA,Bの操作信号を相互に通信し、両プレイヤA,Bの操作信号を用いてプレイヤキャラクタPAと敵キャラクタPBの格闘動作を制御する点が、上述したアーケードモードにおける対戦処理と異なるのみである。従って、ステップS37〜S39では、図5のフローチャートのステップS7〜S9で説明した対戦処理と同様の対戦処理が行われる。
【0141】
そして、ネットワーク対戦が終了し、ディスプレイ33にリザルト画面11が表示されると、ステップS31に戻り、リザルト画面11がロビー画面12に切り換えられる。また、ロビー画面12でそれぞれのプレイヤが再戦を希望する操作を行うと(S32:NO)、再度、同じプレイヤ同士によるステップS34〜ステップS39の処理が行われる。一方、ロビー画面12でBボタン322bが押されると(S32:YES)、セッション終了処理が行なわれ(S33)、ネットワーク対戦モードの処理は終了し、メインメニュー画面7に戻る。また、セッション終了処理により、ゲーム装置3A,3Bの通信接続も切断される。なお、マッチングサーバ4とゲーム装置3の通信は、少なくともネットワーク対戦モードを終了するまで維持される。
【0142】
図11は、プレイヤがゲストとなって参加する場合の立場でネットワーク対戦モードにおけるゲーム装置3の処理手順を示すフローチャートである。
【0143】
なお、図11のフローチャートの説明では、図9のフローチャートの場合とは逆に、ゲスト側のプレイヤとゲーム装置をそれぞれ「プレイヤA」と「ゲーム装置3A」とし、ホスト側のプレイヤ(他のプレイヤ)とゲーム装置をそれぞれ「プレイヤB」と「ゲーム装置3B」として説明する。また、図11のフローチャートにおいて、ステップS41〜ステップS45の各処理内容は、それぞれ図9のフローチャートのステップS21〜ステップS25と同一である。従って、以下では、ステップS46からの処理を説明する。
【0144】
対戦相手の条件が設定され(S42:YES)、マッチングサーバ4に回線が接続されると(S45:YES)、プレイヤAによって設定された対戦相手の条件(ラウンド数、タイム、検索優先、言語優先などの条件)などとセッション検索の要求(第2のマッチング要求)がマッチングサーバ4に送信される(S46)。なお、マッチングサーバ4とゲーム装置3の通信は、少なくともネットワーク対戦モードを終了するまで維持される。
【0145】
セッション検索の要求は、ゲームサーバ4に、当該ゲームサーバ4に作成されている多数のセッションの中からプレイヤAの対戦条件に合うセッションを抽出し、そのリストを求める要求である。セッション検索の要求が行われると、ディスプレイ33に、セッション検索結果を示す画面(検索結果リスト画面)が表示される(S47)。この検索結果リスト画面は、検索結果をリスト表示したもので、その表示態様は、図10に示すロビー画面12に類似したもの(ホストの情報だけが並んだリスト)となっている。しかし、検索結果リスト画面は、ロビー画面のようにロビーに入室している対戦者の状態をイメージしたものではない。なお、図示してないが、検索結果リスト画面に表示されるリストは、マッチングサーバ4から受信したリストを編集したものを表示する。マッチングサーバ4から受信したリストは、ゲスト側(プレイヤA)が要求した対戦相手の条件にのみ合致するものであり、ホスト側(プレイヤB)が要求する対戦条件に合致しているか否かは不明なものである。つまり、ホスト側(プレイヤB)が要求する対戦条件にゲスト(プレイヤA)が合致するかが不明である。したがって、マッチングサーバ4から受信したリストにあるホストのうち、ホスト側の対戦条件を満たすものについて抽出する上記リスト編集を行う。これにより、検索結果リスト画面に表示されるものは、ゲスト側(プレイヤA)およびホスト側(プレイヤB)の対戦条件に合致しているホストの情報のみが表示される。なお、マッチングサーバ4から検索結果のリストが送信されるまでは、データがないので、当然、検索結果リスト画面にはセッション検索結果のリストは表示されない。
【0146】
検索結果リスト画面で、プレイヤAがBボタン322bを押すと(S49:YES)、ネットワーク対戦モードの処理は終了し、メインメニュー画面7に戻ることになる。一方、マッチングサーバ4からのセッション検索結果の情報が受信され、その情報が検索結果リスト画面にリスト表示されると、その検索結果リスト画面は、プレイヤAが対戦相手を選択する選択画面として機能する。プレイヤAは、十字キー321の上下の方向キーとAボタン322aを操作してリスト表示されたプレイヤB(ホスト)の中から所望の対戦相手を選択する。
【0147】
プレイヤAが検索結果リスト画面で所望のプレイヤBにカーソル表示を移動させてAボタン322aを押すと、そのプレイヤBのゲーム装置3Bに対して対戦申し込みの処理が行われる(S48:YES、S50)。そして、その対戦申し込みがプレイヤBのゲーム装置3Bに受理されたことを受信すると(ゲーム装置3A,3Bのセッション確立)(S51:YES)、対戦が成立し、ディスプレイ33の検索結果リスト画面がロビー画面12に切り換えられる(S52)。つまり、この処理は、ホストの作成したセッションのロビーに入室したことに相当する。
【0148】
なお、対戦申し込みをしたプレイヤBからその申し込みが拒否された場合は(S51:NO)、ステップS47に戻り、プレイヤAは、対戦相手として他のプレイヤBを選択し、同様の対戦申し込みの処理を行うことになる。この処理は、対戦申し込みが受理されるホストが見つかるまで繰り返される(S47〜S51のループ処理)。
【0149】
プレイヤAのゲーム装置3Aのディプレイ33でロビー画面12が表示された後のステップS52〜S60の処理はネットワーク対戦モードでの対戦処理を示すものである。ネットワーク対戦モードで対戦しているゲスト側のゲーム装置3Aとホスト側のゲーム装置3Bでは同じ処理手順で対戦が進行するから、ステップS52〜S60の各処理は、図9のフローチャートにおけるステップS31〜S39の各処理に対応し、その内容は同一となる。従って、ステップS52〜S60の処理の説明は省略する。
【0150】
次に、マッチングサーバ4におけるマッチング処理の処理手順について、図12のフローチャートを用いて説明する。
【0151】
マッチングサーバ4では、ゲーム装置3からセッション作成の要求又はセッション検索の要求を監視し(S61〜S63のループ)、セッション作成の要求又はセッション検索の要求がある毎に、以下に説明する、要求に対する応答処理がステップS61〜S66の処理手順でループ処理することにより常時行われている。
【0152】
すなわち、ネットワーク回線2に接続されている多数のゲーム装置3のいずれかからセッション作成の要求があると(S61:YES)、CPU41は、そのゲーム装置3(ホストとなるプレイヤのゲーム装置3)から送信されるホストに関する情報(プレイヤの称号やバトルポイントなどの情報)と対戦条件に関する条件とを用いてセッションを作成し、ハードディスク装置44に保存する(S62)。
【0153】
また、ネットワーク回線2に接続されている多数のゲーム装置3のいずれかからセッション検索の要求があると(S63:YES)、CPU41は、そのゲーム装置3(ゲストとなるプレイヤのゲーム装置3)から送信される対戦条件に関する条件を用いてハードディスク装置44内のセッションを検索し(S64)、その対戦条件に適合するセッションのリストを作成してそのゲーム装置3に送信する(S66)。
【0154】
なお、図12のフローチャートでは省略しているが、ホストからセッション終了の通知があったときには、ハードディスク装置44のセッションのリストからそのセッションを削除する処理が行なわれる。
【0155】
次に、格闘ゲームのアーケード待ち受けONモードにおけるゲーム装置3の処理手順を説明する。
【0156】
アーケード待ち受けONモードでは、図5に示したフローチャートの処理と並行して図13及び図15に示すフローチャートの処理が行なわれる。図5のフローチャートについては説明したので、以下では、図13及び図15に示すフローチャートの処理について説明する。
【0157】
図13及び図15に示すフローチャートは、CPU対戦(図5のオフライン対戦処理)している間にバックグラウンドでネットワーク対戦の対戦相手の探す処理を行い、その対戦相手が見つかると、CPU対戦(図5のオフライン対戦処理)を中断しその対戦相手とのネットワーク対戦に切り換える処理を示したものである。
【0158】
アーケード待ち受けONモードにおいては、ネットワーク対戦モードでプレイヤによって手動的に行なわれていた対戦相手の決定処理がCPU311aによって自動的に行なわれる。上述したように、ネットワーク対戦モードにおける対戦相手の決定方法には、プレイヤがホストとなる場合とゲストになる場合とがある。
【0159】
アーケード待ち受けONモードにおいては、プレイヤがホストとなって対戦相手を探す処理とプレイヤがゲストとなって対戦相手を探す処理をCPU311aが実行する。具体的には、前者の場合、CPU311aがマッチングサーバ4にセッションの作成を要求するとともに、対戦を申し込んで来たゲストに対してその対戦を受理する処理を行い、後者の場合は、CPU311aがマッチングサーバ4にセッション検索を要求するとともに、セッション検索の結果から対戦を申し込むホストを決定し、そのホストに対戦を申し込む処理を行なう。
【0160】
アーケード待ち受けONモードにおける対戦相手を探す処理では、前者の対戦相手を探す処理を「パッシブマッチング(Passive Matching)」と呼び、後者の対戦相手を探す処理を「アクティブマッチング(Active Matching)」と呼ぶ。アーケード待ち受けONモードにおいては、パッシブマッチングとアクティブマッチングの両方を行なう。
【0161】
図13は、ゲーム装置3のパッシブマッチングの処理手順を示すフローチャートである。なお、図13のフローチャートの説明では、ホスト側のプレイヤとゲーム装置をそれぞれ「プレイヤA」と「ゲーム装置3A」とし、ゲスト側のプレイヤ(他のプレイヤ)とゲーム装置をそれぞれ「プレイヤB」と「ゲーム装置3B」として説明する。
【0162】
アーケード待ち受けONモードでは、まず、マッチングサーバ4への接続処理が行われ(S70,S71のループ)、マッチングサーバ4に回線が接続されると(S71:YES)、プレイヤによって設定された対戦相手の条件(ラウンド数、タイム、検索優先、言語優先などの条件)とプレイヤの保有しているバトルポイントなどの情報とともに、セッション作成の要求がマッチングサーバ4に送信される(S72)。なお、この送信のとき、ゲスト側(プレイヤB)の他のゲーム装置3Bから対戦(通信)の申し込みができるように、プレイヤAのゲーム装置3AのIPアドレスもマッチングサーバ4に送信される。
【0163】
セッション作成の要求が行われると、図5のフローチャートにおけるステップS2〜S8の処理(i番目のCPU対戦の対戦相手の決定からその対戦相手とのCPU対戦が終了するまでの処理)が実行中であるか否かが判別され(S73)、実行中であれば(S73:YES)、作成したセッションに対して他のプレイヤB(ゲスト)のゲーム装置3Bから対戦の申し込みがあるか否かが判別される(S74)。
【0164】
なお、アーケード待ち受けONモードでは、CPU対戦中の格闘画面は図7に示した格闘画面10と基本的に同じであるが、図14に示すように、画面の下部の中央にアーケード待ち受けをしていることを示すアイコン103が表示される点がアーケード待ち受けOFFモードと異なる。これにより、プレイヤAはアーケード待ち受けONモードで対戦ゲーム(オフライン対戦)をしていることが分かる。
【0165】
ステップS2〜S8の処理中に他のプレイヤBのゲーム装置3Bから対戦の申し込みがなければ(S74:NO)、ステップS80に移行し、アーケードモード(つまり、図5に示すオフライン対戦処理)が終了しているか否かが判別され、終了していなければ(S80:NO)、ステップS73に戻り、上述したステップS73〜S80が繰り返される。一方、アーケードモードが終了すると(S80:YES)、パッシブマッチングを用いたアーケード待ち受けONモードの処理も終了する。
【0166】
ステップS2〜S8の処理中に他のプレイヤBのゲーム装置3Bから対戦の申し込みがあると(ゲーム装置3A,3Bのセッション確立)(S74:YES)、ステップS2〜S8の処理(現在行っている図5のオフライン対戦処理)が中断され(S75)、そのプレイヤBとのオンライン対戦処理が行われる(S76)。中断される処理は、対戦の申し込みを受信するタイミングによって異なるが、例えば、対戦相手が現れた旨の表示やi番目のCPU対戦の対戦相手の情報のRAM311cへの記憶等である。
【0167】
また、ステップS76で行なわれるオンライン対戦処理は、図9に示したフローチャートのステップS30〜S38の対戦処理と同じである。従って、ステップS76の対戦処理の説明は省略する。
【0168】
そして、オンライン対戦処理が終了すると、中断されていたCPU対戦の再開処理が行われた後(S77)、ステップS72に戻る。なお、再開処理とは、例えば、i番目のCPU対戦の対戦相手の情報等のRAM311cからの読み出し等であり、その再開処理は、例えば、ステップS3から開始される。なお、再開処理のタイミングは、ステップS3に限定させるものではなく、その他の適当なタイミングを選択することができる。
【0169】
例えば、3ラウンド設定時において、プレイヤAがi=3番目の対戦相手と2ラウンド目のCPU対戦(オフライン対戦)中、オンライン対戦によって他のプレイヤBとの対戦が開始されると、CPU対戦が中断されるとともにi=3番目が記憶等される。その後、他のプレイヤとのオンライン対戦が終了した後は、i=3番目が再設定され、プレイヤAとi=3番目の対戦相手とのCPU対戦が1ラウンド目から再び開始される。つまり、勝敗が決まる途中でCPU対戦が中断されると、同じ対戦相手ではあるが、最初のラウンドからCPU対戦が再開される。なお、上記例のような第1実施形態に限られず、中断した時点から再開するようにしてもよい。
【0170】
一方、ステップS2〜S8の処理が実行中でなければ(S73:NO)、作成したセッションに対して他のプレイヤB(ゲスト)のゲーム装置3Bから対戦の申し込みがあるか否かが判別される(S78)。対戦申し込みがあれば(S78:YES)、対戦申し込みがあった他のプレイヤBのゲーム装置3Bに申し込みを受理しないことをゲーム装置3Bに送信した後(S79)、上記したステップS80に移行し、対戦申し込みがなければ(S78:NO)、ステップS79の処理をすることなく、上記したステップS80に移行する。
【0171】
上記のように、パッシブマッチングでは、i番目のCPU対戦の対戦相手の決定からその対戦相手とのCPU対戦が終了するまでの処理期間に対戦相手の申し込みを受け付け、それ以外の処理期間では、対戦相手の申し込みを受け付けない。すなわち、オンライン対戦の割り込みを行わない。
【0172】
図15は、ゲーム装置3のアクティブマッチングの処理手順を示すフローチャートである。なお、図15のフローチャートの説明では、ゲスト側のプレイヤとゲーム装置をそれぞれ「プレイヤA」と「ゲーム装置3A」とし、ホスト側のプレイヤ(他のプレイヤ)とゲーム装置をそれぞれ「プレイヤB」と「ゲーム装置3B」として説明する。
【0173】
アーケード待ち受けONモードでは、図5のフローチャートにおけるステップS4〜S6の処理(対峙画面9の表示からi番目のCPU対戦の処理のためのデータをローディングするまでの処理)が実行中であるか否かが判別され(S81)、実行中であれば(S81:YES)、マッチングサーバ4からセッション検索結果のリストを受信しているか否かが判別され(S82)、リストを受信していれば(S82:YES)、後述するS92のリスト編集処理後のリストの中から対戦を申し込むセッションが決定され、そのセッションのホストのゲーム装置3Bに対戦の申し込みが行われる(S83)。なお、リスト中に複数のホストの情報が存在する場合、例えば最上段にあるホストへ対戦相手として申し込みを行う。あるいはランダムに決定してもよい。
【0174】
そして、対戦を申し込んだホスト(プレイヤB:ゲーム装置3B)に対戦が受理されると(S84:YES)、ステップS4〜S6の処理(図5に示すオフライン対戦処理)が中断され(S85)、そのプレイヤBとのオンライン対戦処理が行われ(S86)、そのオンライン対戦処理が終了すると、中断されていたCPU対戦の再開処理が行われた後(S87)、ステップS93に移行する。ステップS85〜S87の処理は、図13フローチャートにおけるステップS76〜S78の処理と同一であるので、ここでは説明は省略する。
【0175】
ステップS93ではアーケードモード(図5に示すオフライン対戦処理)が終了しているか否かが判別され、終了していなければ(S93:NO)、ステップS81に戻り、ステップS81〜S93が繰り返される。一方、アーケードモードが終了すると(S93:YES)、アクティブマッチングの処理も終了する。
【0176】
一方、ステップS4〜S6の処理中でない場合(S81:NO)、処理中であってもセッション検索のリストを受信していない場合(S82:NO)、対戦の申し込みがホストに受理されなかった場合(S84:NO)は、ステップS88に移行し、CPU対戦(オフライン対戦)の対戦処理が終了しているか否かが判別され、終了してなければ(S88:NO)、上述したステップS93の処理に移行する。
【0177】
ステップS88でCPU対戦の対戦処理が終了していると(S88:YES)、マッチングサーバ4にプレイヤAの対戦条件に合うセッション検索のリストが要求される(S89)。そして、マッチングサーバ4からセッションのリストが送信されると(S90:YES)、図5のフローチャートにおけるステップS9,S10の処理(対戦結果の表示と勝利判定の処理)を実行中であるか否かが判別され(S91)、その処理が実行中であれば(S91:YES)、リストの編集が行なわれた後(S92)、上述したステップS93に移行する。なお、このリストの編集は、上述したネットワーク対戦モードで行われるリスト編集と同じ処理であるので説明は省略する。また、マッチングサーバ4とゲーム装置3Aの通信は、少なくともネットワーク対戦モードを終了するまで維持される。
【0178】
上記のように、アクティブマッチングでは、i番目のCPU対戦において、対峙画面9の表示からそのCPU対戦の処理のためのデータをローディングするまでのプレイヤによる操作を受け付けない処理期間に対戦相手の申し込みを行い、それ以外の処理期間では、対戦相手の申し込みを行わない。また、プレイヤの操作を受け付けない期間(S7の対戦処理終了後)に、マッチングサーバ4へのリストの送信要求及びリスト編集を行い、それ以外の処理期間では送信要求をしない。これは、CPU311aの処理負担を可及的に少なくするためである。
【0179】
以上のように、アーケード待ち受けOFFモードは、プレイヤAが予め決められた数のCPU311aの制御する敵キャラクタPBと連続して対戦し、全ての敵キャラクタPBを倒すと、ゲームクリアとなるモードであるが、アーケード待ち受けONモードでは、図5に示すオフライン対戦処理の特定の処理の期間にネットワーク対戦の対戦相手のマッチングを行い、そのマッチングで対戦相手が決まると、CPU対戦を中断し、その対戦相手とのネットワーク対戦に切り換えられる。また、そのネットワーク対戦が終了すると、中断したCPU対戦が再開される。
【0180】
つまり、アーケード待ち受けONモードは、プレイヤAが予め決められた数のCPU311aの制御する敵キャラクタPBと連続して対戦している最中に、待ち受けているネットワーク対戦の対戦相手(プレイヤB)が決まると(現れると)、敵キャラクタPBとの対戦途中であっても中断し、その対戦相手とのネットワーク対戦が行われ、ネットワーク対戦が行われた後は、中断した時点のCPU311aの制御する敵キャラクタPBとの対戦の再開するモードと言うことができる。
【0181】
アーケード待ち受けONモードでは、プレイヤはアーケードモードでCPU対戦に連続的に勝利する数が多くなるほど、ネットワーク対戦モードによるプレイヤ対戦が割り込む機会が増え、アーケード待ち受けOFFモードよりも意外性と新鮮味の高い対戦ゲームを楽しむことができる。
【0182】
また、アーケード待ち受けONモードでは、図5に示すように、パッシブマッチングによる対戦申し込みの受理可能なタイミング(プレイヤ対戦の割り込み可能期間)がS2〜S8の処理期間であり、アクティブマッチングによる対戦申し込み可能なタイミング(プレイヤ対戦の割り込み可能期間)がS4〜S6の処理期間である。従って、アーケード待ち受けONモードでは、プレイヤがCPU311aの制御する敵キャラクタPBとの対戦ゲームを楽しんでいる最中の予測できないタイミングでプレイヤ対戦が乱入の形式で割り込まれるので、プレイヤがゲームセンターで同一の格闘ゲームシステムを体験している場合は、ゲームセンターの格闘ゲームシステムにおける乱入と同様の感覚で格闘ゲームを楽しむことができるという効果を奏する。
【0183】
また、従来は、プレイヤがプレイヤ対戦をしたい場合は、ネットワーク対戦モードを選択しなければならず、そのネットワーク対戦モードでは対戦相手が決まるまでに不定の待機時間が発生し、プレイヤにストレスとなるが、アーケード待ち受けONモードではプレイヤに待機時間によるストレスを与えることなくプレイヤ対戦を行わせることができるという効果も奏する。
【0184】
また、第1実施形態では、パッシブマッチングによる対戦申し込みの受理のタイミングとアクティブマッチングによるホストへの対戦申し込みのタイミングをずらしているので、対戦相手を探すための処理負担を分散させつつ、プレイヤがCPU311aの制御する敵キャラクタPBとの対戦ゲームを楽しんでいる最中に予測できないタイミングでプレイヤ対戦が乱入の形式で割り込ませることができる。また、プレイヤの操作を受け付けない期間(S7の対戦処理終了後)に、マッチングサーバ4へのリストの送信要求及びリスト編集を行っているので、より処理負担を分散させている。
【0185】
なお、パッシブマッチングのセッション作成要求および対戦申し込みの受理のタイミング、アクティブマッチングの対戦申し込み、リスト送信要求及びリスト編集のタイミングは、上記第1実施形態で説明した期間に限定されるものではない。
【0186】
また、上記第1実施形態では、アーケードモードがアーケード待ち受けONモードとなるかアーケード待ち受けOFFモードとなるかは、メインメニュー画面7でアーケードモードを選択する前にアーケード待ち受け設定で切り換えを行わなければならないが、アーケード待ち受けONモード中及びアーケード待ち受けOFFモード中に切換(ON/OFF)設定できるようにしてもよい。例えば、演出画面の表示中や3回戦や5回戦マッチの場合はラウンド間のインターバル期間などに、プレイヤのコントローラ32操作に応じて設定画面を表示させるようにすればよい。また、アクティブマッチングおよびパッシブマッチングのそれぞれの実行の可否(ON/OFF)を設定できるようにしてもよい。
【0187】
<第2実施形態>
第2実施形態は、アーケード待ち受けONモードでのCPU対戦(オフライン対戦)中、ポーズ中のプレイヤ対戦(オンライン対戦)の割り込みを禁止する構成等で上述の第1実施形態の構成と異なる。以下、第1実施形態と異なる構成について主に説明する。
【0188】
ポーズは、ポーズ開始・解除ボタンの押下によって、ゲーム中にゲーム進行を一時停止させる周知の技術であり、第2実施形態におけるポーズ中は対戦処理自体が一時停止させられる。そのため、ポーズ中、ゲーム進行のため(キャラクタを操作する等のため)の操作コントローラ32の入力は受け付けられない。また、ポーズ中、ディスプレイ33には、例えばポーズ開始直前のゲーム画面が表示され続ける。ポーズ解除後は、対戦処理が再開されてゲーム進行のための操作コントローラ32の入力が受け付けられ、再びゲームが進行していく。なお、第2実施形態におけるポーズ開始・解除ボタンは、図示していないが、操作コントローラ32に設けられている。
【0189】
アーケード待ち受けONモードでは、図5のフローチャートにおけるステップS7の対戦処理(オフライン対戦)中、プレイヤが操作コントローラ32のポーズ開始・解除ボタン(不図示)を押下すると、ゲーム装置3は、上述したようにステップS7の対戦処理を一時停止してポーズ状態とする。また、ポーズ中、プレイヤが再びポーズ開始・解除ボタンを押下すると、ゲーム装置3は上述したようにステップS7の対戦処理を再開する。これにより、再びゲームが進行していく。
【0190】
なお、第2実施形態では、図5のステップS7の対戦処理中にだけポーズの開始が受け付けられ、対戦相手の選択時や対戦結果の表示時等ではポーズの開始は受け付けられないが、受け付けられるようにしてもよい。
【0191】
図16は、第2実施形態に係るゲーム装置3のパッシブマッチングの処理手順を示すフローチャートである。なお、図16のフローチャートの説明では、ホスト側のプレイヤとゲーム装置をそれぞれ「プレイヤA」と「ゲーム装置3A」とし、ゲスト側のプレイヤ(他のプレイヤ)とゲーム装置をそれぞれ「プレイヤB」と「ゲーム装置3B」として説明する。また、ステップS101〜S104は図13のフローチャートにおけるステップS70〜S73の処理と同一であり、ステップS106〜S112は図13のフローチャートにおけるステップS74〜S80の処理と同一であるため説明は省略する。
【0192】
図16に示すように、ゲーム装置3Aは、図5のフローチャートにおけるステップS2〜S8の処理が実行中であると判別すると(S104:YES)、ポーズ中であるか否かを判別する(S105)。この判別は、例えば、ポーズフラグの情報を用いて行われる。ポーズフラグは、図5のフローチャートのステップS7の対戦処理中、プレイヤAによってポーズ開始・解除ボタンが押下されてポーズ開始となった状態でON情報が設定され、再びポーズ開始・解除ボタンが押下されてポーズ解除となった状態でOFF情報が設定される。これらの設定処理はゲーム装置3Aが行う。ポーズフラグの情報は、本発明の禁止する期間の設定情報に相当する。
【0193】
一方、ステップS2〜S8の処理が実行中でないと判別すると(S104:NO)、ステップS110に移行し、作成したセッションに対して他のプレイヤB(ゲスト)のゲーム装置3Bから対戦の申し込みがあるか否かを判別する。
【0194】
ゲーム装置3Aは、ポーズ中でないと判別すると(S105:NO)、ステップS106の処理に移行する。一方、ポーズ中であると判別すると(S105:YES)、ステップS110に移行し、作成したセッションに対して他のプレイヤB(ゲスト)のゲーム装置3Bから対戦の申し込みがあるか否かを判別する。そして、対戦申し込みがなければ(S110:NO)、ステップS112に移行し、対戦申し込みがあれば(S110:YES)、対戦申し込みがあった他のプレイヤBのゲーム装置3Bに申し込みを受理しないことをゲーム装置3Bに送信する(S111)。その後、ステップS112の処理に移行する。
【0195】
これにより、アーケード待ち受けONモード中であってもポーズ中はプレイヤ対戦(オンライン対戦)の割り込みが禁止されることになる。なお、第2実施形態のアクティブマッチングは、第1実施形態の図15に示すフローチャートと同一の処理であり、図5に示すステップS7の対戦処理中に対戦申し込みは行われないため、ポーズ中に対戦申し込みを禁止する処理はない。しかし、アクティブマッチングの対戦申し込みを図5に示すステップS7の対戦処理中に行う場合には、例えば上述のポーズフラグの情報を用いてポーズ中に対戦申し込みを禁止するようにすればよい。
【0196】
以上のように、第2実施形態では、ポーズ中のプレイヤ対戦(オンライン対戦)の割り込みが禁止されているので、ゲームをしていない一時停止中の予測できないタイミングで割り込みされることを防止できる。一時停止する場合には、現実世界で電話がかかってきてディスプレイ33の前から離れなければならない等のゲーム進行させたくない場合が含まれるが、第2実施形態に係る発明はこのようなゲーム進行させたくない場合に特に有効である。
【0197】
<第3実施形態>
第3実施形態は、アーケード待ち受けONモードでのプレイヤ対戦(オンライン対戦)の割り込み可能期間をプレイヤが任意に設定できる構成、設定された割り込み可能期間に応じて、パッシブマッチングによる対戦申し込みの受理可能なタイミング(プレイヤ対戦の割り込み可能期間)と、アクティブマッチングによる対戦申し込み可能なタイミング(プレイヤ対戦の割り込み可能期間)が変動する構成等で上述の第1実施形態と異なる。以下、第1実施形態と異なる構成について主に説明する。
【0198】
図17は、第3実施形態に係るゲーム装置3で表示されるステータス編集画面800の一例を示す図である。第3実施形態のステータス編集画面800では、第1実施形態と同様にステータス表示720の称号やアイコンやアーケードモード待ち受け機能の内容をプレイヤが設定できる。アーケードモード待ち受け機能の内容(編集項目)には、「アーケード待ち受け設定」、「ラウンド設定」、「タイム設定」、「検索優先設定」、「言語優先設定」の第1実施形態と同一の項目に加え、「待ち受け可能期間設定」、「待ち受け可能回戦設定」の項目がある。これらの項目の設定は、第1実施形態と同様に操作コントローラ33によって可能である。
【0199】
第1実施形態と同様に、Aボタン322aにより「アーケード待ち受け設定」、「ラウンド設定」、「待ち受け可能期間設定」、「待ち受け可能回戦設定」、「タイム設定」、「検索優先設定」及び「言語優先設定」のいずれかが選択されると、選択された編集項目の横に編集作業をするためのウィンドウが表示される。図18は、各編集項目にウィンドウ表示される内容を示したもので、同図の選択項目の欄がウィンドウ表示される。各編集項目の編集作業は、予め用意された複数の項目の中からプレイヤが所望の項目を選択設定するものである。
【0200】
「待ち受け可能期間設定」は、アーケードモード待ち受けONモードでのプレイヤ対戦の割り込み可能期間を編集するための項目である。「待ち受け可能期間設定」には、「対戦前」、「対戦中」、「対戦後」の項目がある。「対戦前」は、CPU対戦(オフライン対戦)の開始前の期間の割り込みを許可するか否か(ON/OFF)を設定するための項目である。「対戦中」は、CPU対戦中の期間の割り込みを許可するか否か(ON/OFF)を設定する項目である。「対戦後」は、CPU対戦終了後の期間の割り込みを許可するか否か(ON/OFF)を設定する項目である。各項目のON/OFF設定の切り換えは、操作コントローラ33の十字キー321の左右方向キーを操作してカーソルを該当項目に移動させた後、十字キー321の上下方向キーを操作することで行える。
【0201】
なお、図18は、「対戦前」がON設定、その他がOFF設定された状態を例示している。また、「待ち受け可能期間設定」においては、カーソルの位置に関わらず、ON設定されている項目だけが有効設定となる。カーソルの位置は、各項目のON/OFFを切り換えるためだけに用いられる。
【0202】
「待ち受け可能回戦設定」は、アーケードモード待ち受けONモードでのプレイヤ対戦の割り込み可能な回戦数を編集するための項目である。第3実施形態では、第1実施形態と同様にプレイヤが勝ち続けることによってCPU対戦が8回戦まで行われるが、「待ち受け可能回戦設定」は8回戦までのうち、いずれの回戦でプレイヤ対戦(オンライン対戦)の割り込みとするかを編集するための項目である。
【0203】
「待ち受け可能回戦設定」には、「全回戦」、「m回戦まで」(m=1,・・・,8)の項目がある。「全回戦」は、CPU対戦の1〜8回戦が終了するまでのいつでも割り込みを可能とする項目である。「m回戦まで」は、CPU対戦の1〜m回戦の期間までであれば割り込みを可能とする項目である。
【0204】
プレイヤは、操作コントローラ33の十字キー321の左右方向キーを操作してカーソルを該当項目に移動させることで、これら2項目のいずれかを択一的に有効設定にできる。なお、「m回戦まで」の回戦数mは、カーソルを移動させて該当項目を有効設定とした後、操作コントローラ33の十字キー321の上下方向キーを操作して変更(増減)できる。なお、図18は、カーソルの位置する「全回戦」が有効設定されている状態を例示している。従って、待ち受け可能期間設定および待ち受け可能回戦設定の情報は、本発明の禁止する期間の設定情報に相当する。
【0205】
図19は、第3実施形態に係るゲーム装置3のパッシブマッチングの処理手順を示すフローチャートである。なお、図19のフローチャートの説明では、ホスト側のプレイヤとゲーム装置をそれぞれ「プレイヤA」と「ゲーム装置3A」とし、ゲスト側のプレイヤ(他のプレイヤ)とゲーム装置をそれぞれ「プレイヤB」と「ゲーム装置3B」として説明する。また、ステップS121〜S123は図13のフローチャートにおけるステップS70〜S72の処理と同一であり、ステップS126〜S132は図13のフローチャートにおけるステップS74〜S80の処理と同一であるため説明は省略する。
【0206】
第3実施形態のパッシブマッチングによる他のプレイヤB(ゲーム装置3B)からの対戦申し込みの受理可能なタイミング(期間)は、最大で図5のフローチャートのステップS2〜S12の処理の期間となる。また、この対戦申し込みの受理可能な期間は、ステップS123、S126の処理で示すように、「待ち受け可能期間設定」、「待ち受け可能回戦設定」に基づいて変動する。
【0207】
図19に示すように、ゲーム装置3Aは、マッチングサーバへのセッション作成要求を行った後(S123)、期間条件が成立しているか否かを判別する(S124)。つまり、ステップS124の処理では、他のプレイヤB(ゲーム装置3B)からの対戦申し込みの受理(プレイヤ対戦の割り込み)の可能期間内であるか否かが判別される。この期間条件は、「待ち受け可能期間設定」の「対戦前」、「対戦中」、「対戦後」の項目のON/OFF設定に基づく。
【0208】
具体的には、図5のフローチャートの処理において、ON設定されている「対戦前」、「対戦中」、「対戦後」に対応する処理の実行中である場合に期間条件が成立していると判別される。第3実施形態では、「対戦前」が図5のフローチャートにおけるステップS2〜S6の処理に対応し、「対戦中」が図5のフローチャートにおけるステップS7、S8の処理に対応し、「対戦後」が図5のフローチャートにおけるステップS9〜S12の処理に対応する。
【0209】
例えば、「対戦前」、「対戦中」、「対戦後」の全てがON設定である場合、ゲーム装置3Aは、「S2〜S12の処理の実行中である」ことを期間条件として判別を行う。また、「対戦前」のみON設定である場合、ゲーム装置3Aは、「S2〜S6の処理中である」ことを期間条件として判別を行う。
【0210】
また、ゲーム装置3Aは、期間条件が成立していないと判別すると(S124:NO)、ステップS130に移行し、作成したセッションに対して他のプレイヤB(ゲスト)のゲーム装置3Bから対戦の申し込みがあるか否かが判別する。そして、対戦申し込みがなければ(S130:NO)、ステップS132に移行する。一方、対戦申し込みがあれば(S130:YES)、プレイヤ対戦の割り込み可能な期間ではないとして、対戦申し込みがあったプレイヤBのゲーム装置3Bに申し込みを受理しないことを送信する(S131)。その後、ステップS132の処理に移行する。
【0211】
一方、ゲーム装置3Aは、期間条件が成立していると判別すると(S124:YES)、回戦条件が成立しているか否かを判別する(S125)。つまり、ステップS125の処理では、現在のCPU対戦の回戦数がプレイヤ対戦の割り込み可能な回戦内(期間内)であるか否かが判別される。
【0212】
この回戦条件は、「待ち受け可能回戦設定」の「全回戦」、「m回戦まで」のうちで有効設定された項目に基づく。例えば、「全回戦」が有効設定されていた場合、ゲーム装置3Aは、「1〜8回戦の期間内である」ことを回戦条件として判別を行う。また、「m回戦まで」が有効設定されていた場合、ゲーム装置3Aは、「1〜m回戦の期間内である」ことを回戦条件として判別を行う。
【0213】
なお、現在のCPU対戦が何回戦であるかを特定する情報としては、例えば対戦数をカウントするカウンタi(図5参照)を用いればよい。
【0214】
ゲーム装置3Aは、回戦条件が成立していないと判別すると(S125:NO)、ステップS126に移行し、作成したセッションに対して他のプレイヤB(ゲスト)のゲーム装置3Bから対戦の申し込みがあるか否かが判別する。そして、第1実施形態と同様に、プレイヤBのゲーム装置3Bから対戦の申し込みがあれば(S126:YES)、プレイヤ対戦の処理(S127〜S128)を行い、対戦申し込みがなければ(S126:NO)、ステップS132に移行する。
【0215】
一方、ゲーム装置3Aは、回戦条件が成立していると判別すると(S125:YES)、ステップS130に移行し、作成したセッションに対して他のプレイヤB(ゲスト)のゲーム装置3Bから対戦の申し込みがあるか否かが判別する。そして、対戦申し込みがなければ(S130:NO)、ステップS132に移行する。一方、対戦申し込みがあれば(S130:YES)、回戦条件が成立していないとして、対戦申し込みがあったプレイヤBのゲーム装置3Bに申し込みを受理しないことを送信する(S131)。その後、ステップS132の処理に移行する。
【0216】
図20は、第3実施形態に係るゲーム装置3のアクティブマッチングの処理手順を示すフローチャートである。なお、図20のフローチャートの説明では、ゲスト側のプレイヤとゲーム装置をそれぞれ「プレイヤA」と「ゲーム装置3A」とし、ホスト側のプレイヤ(他のプレイヤ)とゲーム装置をそれぞれ「プレイヤB」と「ゲーム装置3B」として説明する。また、ステップS143〜S154は図15のフローチャートにおけるステップS82〜S93の処理と同一であるため説明は省略する。
【0217】
第3実施形態のアクティブマッチングによる他のプレイヤB(ゲーム装置3B)への対戦申し込み可能なタイミング(期間)は、最大で図5のフローチャートのステップS4〜S6の処理の期間となる。また、この対戦申し込み可能な期間は、ステップS141、S142の処理で示すように、「待ち受け可能期間設定」、「待ち受け可能回戦設定」に基づいて変動する。
【0218】
図20に示すように、ゲーム装置3Aは、期間条件が成立しているか否かを判別する(S141)。つまり、ステップS141の処理では、他のプレイヤBへの対戦申し込み(プレイヤ対戦の割り込み)の可能期間内であるか否かが判別される。この期間条件は、上述のパッシブマッチングと同様に「待ち受け可能期間設定」の「対戦前」、「対戦中」、「対戦後」の項目のON/OFF設定に基づく。具体的には、図5のフローチャートの処理において、ON設定されている「対戦前」、「対戦中」、「対戦後」に対応する処理の実行中である場合に期間条件が成立していると判別される。「対戦前」、「対戦中」、「対戦後」に対応する処理は上述した内容と同じであるため詳細な説明は省略する。
【0219】
ここで、第3実施形態の他のプレイヤへの対戦申し込み可能な期間は、上述したように最大で図5のフローチャートにおけるステップS4〜S6の処理の期間、つまり「対戦前」の期間に含まれる。そのため、「対戦中」、「対戦後」がON設定の期間であっても対戦申し込みは行われない。つまり、「対戦中」、「対戦後」の設定内容に関わらず、「対戦前」がOFF設定である場合は対戦申し込みは行われず、ステップS141の処理では常に不成立(NO)と判別されるように期間条件が設定される。一方、「対戦前」がON設定されている場合は、「対戦中」、「対戦後」の設定内容に関わらず、「S4〜S6の処理中である」ことが期間条件となる。
【0220】
ゲーム装置3Aは、期間条件が成立していないと判別すると(S141:NO)、プレイヤ対戦の割り込み可能な期間ではないとして、他のプレイヤB(ゲーム装置3B)に対戦の申し込みをすることなくステップS149に移行する。
【0221】
一方、ゲーム装置3Aは、期間条件が成立していると判別すると(S141:YES)、回戦条件が成立しているかを判別する(S142)。つまり、ステップS142の処理では、上述のパッシブマッチングと同様に現在のCPU対戦の回戦数がプレイヤ対戦の割り込み可能な回戦内(期間内)であるか否かが判別される。この回戦条件は、上述のパッシブマッチングと同様に、「待ち受け可能回戦設定」の「全回戦」、「m回戦まで」のうちで有効設定された項目に基づく条件であるので詳細な説明は省略する。
【0222】
また、現在のCPU対戦が何回戦であるかを特定する情報としては、上述したように、例えば対戦数をカウントするカウンタi(図5参照)を用いればよい。
【0223】
ゲーム装置3Aは、回戦条件が成立していないと判別すると(S142:NO)、プレイヤ対戦の割り込み可能な回戦数でないとして、他のプレイヤB(ゲーム装置3B)に対戦の申し込みをすることなくステップS149に移行する。
【0224】
一方、ゲーム装置3Aは、回戦条件が成立していると判別すると(S142:YES)、第1実施形態と同様に、リストを受信していれば(S143:YES)、リスト編集処理後のリストの中から対戦の申し込みを行う(S144)。その後、対戦の申し込みが受理されると(S145:YES)、プレイヤ対戦の処理(S146〜S148)を行う。
【0225】
以上のように、第3実施形態では、アーケード待ち受けONモードでのプレイヤ対戦の割り込み可能期間をプレイヤが任意に設定できるので、プレイヤの所望のタイミングでプレイヤ対戦の割り込みを待ち受けることができる。
【0226】
例えば、3ラウンド設定の3ラウンド目のCPU対戦の途中で割り込まれると、プレイヤ対戦終了後には再び同じ対戦相手と1ラウンド目からCPU対戦をやり直さなければならないが、プレイヤによってはやり直しの対戦を嫌う場合もある。このような場合には、「待ち受け可能期間設定」の「対戦前」及び「対戦後」のみをON設定して「対戦中」の割り込みを許可しない設定にすることで、対戦のやり直しを回避することができる。
【0227】
また、例えばCPU対戦で勝ち進んで回戦数を重ねていく(最終の8回戦に近づいていく)と、プレイヤによってはCPU対戦に専念したい場合もある。このような場合には、「待ち受け可能回戦設定」の「m回戦まで」を有効設定してm回戦以降の割り込みを許可しない設定にすることで、m回戦以降はCPU対戦に専念することができる。
【0228】
第3実施形態では、処理負荷等のためにアクティブマッチングにおけるプレイヤ対戦の申し込みを「対戦前」のみとしているが、「対戦中」、「対戦後」に行うようにしてもよい。
【0229】
また、第3実施形態では、アーケード待ち受けONモード実行前のステータス編集画面800において、「待ち受け可能期間設定」、「待ち受け可能回戦設定」の編集(設定)を行うことができたが、アーケード待ち受けONモード実行中に編集できるようにしてもよい。例えば、ポーズ中に、「待ち受け可能期間設定」、「待ち受け可能回戦設定」に関して図18に示すステータス編集画面をディスプレイ33に表示させ、これらの設定に関する操作コントローラ32の操作を受け付けるようにすればよい。ポーズが解除された後は、設定変更された内容に基づく期間条件、回戦条件で上述の処理を行えばよい。
【0230】
ポーズは、ポーズ開始・解除ボタンの押下によって、対戦中にゲーム進行を一時停止させる周知の技術であり、第3実施形態のポーズ中は対戦処理自体が一時停止させられる。そのため、ポーズ中、ゲーム進行のため(キャラクタを操作する等のため)の操作コントローラ32の入力は受け付けられない。また、ポーズ中、ディスプレイ33には、例えばポーズ開始直前のゲーム画面が表示され続ける。ポーズ解除後は対戦処理が再開されてゲーム進行のため(キャラクタを操作する等のため)の操作コントローラ32の入力も受け付けられ、再びゲームが進行していく。ポーズの開始・解除の切り換えは、例えば操作コントローラ32のポーズ開始・解除ボタン(不図示)をプレイヤが押下することで行うことができる。
【0231】
<第4実施形態>
第4実施形態は、アーケード待ち受けONモードでのプレイヤ対戦(オンライン対戦)の割り込み可能期間をプレイヤが任意に設定できる構成、設定された割り込み可能期間に応じて、パッシブマッチングの処理の実行(ON/OFF)のタイミング(プレイヤ対戦の割り込み可能期間)と、アクティブマッチングの処理の実行(ON/OFF)のタイミング(プレイヤ対戦の割り込み可能期間)が変動する構成等で上述の第1実施形態と異なる。
【0232】
第4実施形態に係るゲーム装置3でも図17に示した第3実施形態の場合と同様のステータス編集画面800が表示され、プレイヤはステータス編集画面800によって第1実施形態と同様にステータス表示720の称号やアイコンやアーケードモード待ち受け機能の内容を設定できる。ステータス編集画面800における編集作業のための操作内容は、第3実施形態で説明したものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
【0233】
第4実施形態では、図17に示すステータス編集画面800でプレイヤのAボタン322aの操作により「アーケード待ち受け設定」、「ラウンド設定」、「待ち受け可能期間設定」、「待ち受け可能回戦設定」、「タイム設定」、「検索優先設定」及び「言語優先設定」のいずれかが選択されると、選択された編集項目の横に図21に示す編集作業をするためのウィンドウが表示される。図21は、各編集項目にウィンドウ表示される内容を示したもので、同図の選択項目の欄がウィンドウ表示される。各編集項目の編集作業は、予め用意された複数の項目の中からプレイヤが所望の項目を選択設定するものである。
【0234】
「待ち受け可能期間設定」は、第3実施形態と同様に、アーケードモード待ち受けONモードでのプレイヤ対戦の割り込み可能期間を編集するための項目である。ただし、第4実施形態の「待ち受け可能期間設定」には、第3の実施形態の「対戦後」の項目はなく、「対戦前」及び「対戦中」の項目だけがある。各項目は第3実施形態と同様であるため説明は省略する。各項目のON/OFF設定の切り換えは、第3実施形態と同様に、操作コントローラ33の十字キー321の左右方向キーを操作してカーソルを該当項目に移動させた後、十字キー321の上下方向キーを操作することで行える。
【0235】
なお、図21は、「対戦前」がON設定、「対戦中」がOFF設定された状態を例示している。また、「待ち受け可能期間設定」においては、カーソルの位置に関わらず、ON設定されている項目だけ有効設定となる。カーソルの位置は、各項目のON/OFFを切り換えるためだけに用いられる。
【0236】
「待ち受け可能回戦設定」は、第3実施形態と同様に、アーケードモード待ち受けONモードでのプレイヤ対戦の割り込み可能な回戦数を編集するための項目である。「待ち受け可能回戦設定」には、第3実施形態と同様に、「全回戦」、「m回戦まで」(m=1,・・・,8)の項目がある。各項目は、第3実施形態と同様であるため説明は省略する。プレイヤは、第3実施形態と同様に、操作コントローラ33の十字キー321の左右方向キーを操作してカーソルを該当項目に移動させることで、これら2項目のいずれかを択一的に有効設定にできる。「m回戦まで」の回戦数mは、第3実施形態と同様に、カーソルを移動させて該当項目を有効設定とした後、操作コントローラ33の十字キー321の上下方向キーを操作して変更(増減)できる。なお、図21は、カーソルの位置する「全回戦」が有効設定されている状態を示す。従って、待ち受け可能期間設定および待ち受け可能回戦設定の情報は、第3実施形態と同様、本発明の禁止する期間の設定情報に相当する。
【0237】
図22は、第4実施形態に係るゲーム装置3のパッシブマッチングの処理手順を示すフローチャートである。なお、図22のフローチャートの説明では、ホスト側のプレイヤとゲーム装置をそれぞれ「プレイヤA」と「ゲーム装置3A」とし、ゲスト側のプレイヤ(他のプレイヤ)とゲーム装置をそれぞれ「プレイヤB」と「ゲーム装置3B」として説明する。また、ステップS161〜S163は図13のフローチャートにおけるステップS70〜S72の処理と同一であり、ステップS166〜S172は図13のフローチャートにおけるステップS74〜S80の処理と同一であるため説明は省略する。
【0238】
第4実施形態のパッシブマッチングによる他のプレイヤB(ゲーム装置3B)からの対戦申し込みの受理可能なタイミング(期間)は、第3実施形態とは異なり、図5のフローチャートのステップS7,S8の処理(「対戦中」)の固定期間(ステップS165参照)となる。
【0239】
また、第4実施形態のパッシブマッチングの処理は、第1実施形態のようにアーケード待ち受けONモード中に常に実行されるものではなく、「待ち受け可能期間設定」、「待ち受け可能回戦設定」に基づいて実行が切り換えられる(ON/OFF切り換えされる)。
【0240】
具体的には、「待ち受け可能期間設定」の「対戦中」がON設定の場合のみ、「対戦前」の設定内容に関わらず、アーケード待ち受けONモード実行開始時から実行される。これは、対戦申し込みの受理可能な期間が「対戦中」に固定されているため、「対戦前」がON設定の期間にパッシブマッチングの処理を実行しても対戦申し込みの受理は行われないからである。一方、「対戦中」がOFF設定の場合、「対戦前」の設定に関わらず、アーケード待ち受けONモード中にパッシブマッチングの処理は実行されない。
【0241】
また、「待ち受け可能回戦設定」の「m回戦まで」が有効設定の場合には、アーケード待ち受けONモード中であってm+1回戦以降となった際、パッシブマッチングの処理は終了(OFF)となる。これは、対戦申し込みの受理可能な期間が「m回戦まで」となるため、m+1回戦以降にパッシブマッチングの処理を実行しても対戦申し込みの受理は行われないからである。具体的には、図22のフローチャートを用いて説明する。
【0242】
図22に示すように、ゲーム装置3Aは、マッチングサーバへのセッション作成要求を行った後(S163)、回戦条件が成立しているか否かを判別する(S164)。ステップS164においては、第3実施形態のステップS125の処理と同様に、現在のCPU対戦(オフライン対戦)の回戦数がプレイヤ対戦の割り込み可能な回戦内であるか否かが判別される。この回戦条件は、第3実施形態と同様に、「待ち受け可能回戦設定」の「全回戦」、「m回戦まで」のうちで有効設定された項目に基づく条件であるので、詳細な説明は省略する。なお、現在のCPU対戦が何回戦であるかを特定する情報としては、上述したように例えば対戦数をカウントするカウンタi(図5参照)を用いればよい。
【0243】
ゲーム装置3Aは、回戦条件が成立していないと判別すると(S164:NO)プレイヤ対戦の割り込み可能な回戦数でないため処理を終了する。
【0244】
一方、ゲーム装置3Aは、回戦条件が成立していると判別すると(S164:YES)、図5のフローチャートにおけるステップS7,S8の処理が実行中であるか否かを判別する(S165)。ゲーム装置3Aは、ステップS7,S8の処理が実行中であると判別すると(S165:YES)、作成したセッションに対して他のプレイヤB(ゲスト)のゲーム装置3Bから対戦の申し込みがあるか否かが判別する(S166)。そして、対戦申し込みがなければ(S166:NO)、ステップS172に移行し、対戦申し込みがあれば(S166:YES)、第1実施形態と同様に、プレイヤ対戦の処理(S167〜S169)を行う。
する。
【0245】
また、ゲーム装置3Aは、ステップS7,S8の処理が実行中ではないと判別すると(S165:NO)、ステップS170に移行し、作成したセッションに対して他のプレイヤB(ゲスト)のゲーム装置3Bから対戦の申し込みがあるか否かが判別する。そして、対戦申し込みがなければ(S170:NO)、ステップS172に移行し、対戦申し込みがあれば(S170:YES)、対戦申し込みがあったプレイヤBのゲーム装置3Bに申し込みを受理しないことを送信する(S171)。その後、ステップS172の処理に移行する。
【0246】
図24は、第4実施形態に係るゲーム装置3のアクティブマッチングの処理手順を示すフローチャートである。なお、図24のフローチャートの説明では、ゲスト側のプレイヤとゲーム装置をそれぞれ「プレイヤA」と「ゲーム装置3A」とし、ホスト側のプレイヤ(他のプレイヤ)とゲーム装置をそれぞれ「プレイヤB」と「ゲーム装置3B」として説明する。また、図24の処理は、ステップS191の処理を除いて図15のフローチャートの処理と同一であるため説明は省略する。また、ステップ191の処理も図22のステップS164と同様の回戦条件の判別処理であるため説明は省略する。
【0247】
第4実施形態のアクティブマッチングによる他のプレイヤB(ゲーム装置3B)への対戦申し込み可能なタイミング(期間)は、第1実施形態と同様に、図5のフローチャートのステップS4〜S6の処理の「対戦前」に含まれる固定期間(ステップS182参照)となる。
【0248】
また、第4実施形態のアクティブマッチングの処理は、第1実施形態のようにアーケード待ち受けONモード中に常に実行されものではなく、「待ち受け可能期間設定」、「待ち受け可能回戦設定」に基づいて実行が切り換えられる(ON/OFF切り換えされる)。
【0249】
具体的には、「待ち受け可能期間設定」の「対戦前」がON設定の場合にのみ、「対戦中」の設定内容に関わらず、アーケード待ち受けONモード実行開始時からアクティブマッチングの処理が実行される。これは、対戦申し込み可能な期間が「対戦前」に固定されているため、「対戦前」がON設定の期間にアクティブマッチングの処理を実行しても対戦申し込みは行われないからである。一方、「対戦前」がOFF設定の場合、「対戦中」の設定に関わらず、アクティブマッチングの処理は実行されない。
【0250】
また、「待ち受け可能回戦設定」の「m回戦まで」が有効設定の場合には、アーケード待ち受けONモード中であって、m+1回戦以降となった際、アクティブマッチングの処理は終了(OFF)となる。これは、パッシブマッチングと同様に、対戦申し込み可能な期間が「m回戦まで」となるため、m+1回戦以降にアクティブマッチングの処理を実行しても対戦申し込みは行われないからである。
【0251】
以上のように、第4実施形態では、アーケード待ち受けONモード中、「待ち受け可能期間設定」の「対戦前」がON設定でアクティブマッチングの処理が実行(ON)されて「対戦前(ステップS4〜S6の処理)」の期間中に対戦申し込みが行われ、「対戦中」がON設定でパッシブマッチングの処理が実行されて「対戦中(ステップS7、S8の処理)」の期間中に対戦申し込みの受理が行われる。このようなパッシブマッチング、アクティブマッチングの実行の切り換えによって、プレイヤの所望のタイミングでプレイヤ対戦の割り込みを待ち受けることができる。
【0252】
また、第4実施形態では、アーケード待ち受けONモード中、「待ち受け可能回戦設定」の「m回戦まで」がON設定で、m+1回戦以降のアクティブマッチング及びパッシブマッチングの処理の実行が終了(OFF)される。このようなパッシブマッチング、アクティブマッチングの実行の切り換えによっても、プレイヤの所望のタイミングでのみプレイヤ対戦の割り込みを待ち受けることができる。
【0253】
例えば、3ラウンド設定の3ラウンド目のCPU対戦の途中で割り込まれると、プレイヤ対戦終了後には再び同じ対戦相手と1ラウンド目からCPU対戦をやり直さなければならないが、プレイヤによってはやり直しの対戦を嫌う場合もある。このような場合には、「待ち受け可能期間設定」の「対戦前」のみをON設定して「対戦中」の割り込みを許可しない設定にすることで、対戦のやり直しを回避することができる。
【0254】
また、例えばCPU対戦で勝ち進んで回戦数を重ねていく(最終の8回戦に近づいていく)と、プレイヤによってはCPU対戦に専念したい場合もある。このような場合には、「待ち受け可能回戦設定」の「m回戦まで」を有効設定してm回戦以降の割り込みを許可しない設定にすることで、m回戦以降はCPU対戦に専念することができる。
【0255】
第4実施形態では、アーケード待ち受けONモード実行前のステータス編集画面801において、「待ち受け可能期間設定」、「待ち受け可能回戦設定」の編集(設定)を行うことができたが、アーケード待ち受けONモード実行中に編集できるようにしてもよい。例えば、第3実施形態で述べたように、ポーズ中に、「待ち受け可能期間設定」、「待ち受け可能回戦設定」に関して図21に示すステータス編集画面をディスプレイ33に表示させ、これらの設定に関する操作コントローラ32の操作を受け付けるようにすればよい。
【0256】
ポーズが解除された後は、設定変更された内容に基づく期間条件、回戦条件で上述の処理を行えばよい。ポーズの開始・解除の切り換えは、例えば第3実施形態で述べたように、操作コントローラ32のポーズ開始・解除ボタン(不図示)をプレイヤが押下することで行うことができる。
【0257】
なお、ポーズ中「待ち受け可能期間設定」の「対戦前」、「対戦中」のON/OFF切り換えによって、パッシブマッチングの処理、アクティブマッチングの処理が実行開始に切り換わった場合、ポーズ解除後に各処理の最初から開始すればよい。パッシブマッチングの処理、アクティブマッチングの処理が実行終了に切り換わった場合、ポーズ解除後から各処理を強制的に中止(終了)すればよい。
【0258】
第3実施形態及び第4実施形態の「待ち受け期間設定」では、「対戦前」、「対戦中」、「対戦後」の項目が設けられているが、特にこれに限定されるものではなく、例えば「キャラクタ選択中」を設けてもよい。「キャラクタ選択中」は、プレイヤがCPU対戦において使用するキャラクタを選択する期間をプレイヤ対戦の割り込みの可能期間とする項目である。「キャラクタ選択中」がON設定の場合、図5のフローチャートにおける「S1の処理中である」ことが期間条件となる。
【0259】
また、第3実施形態及び第4実施形態の「待ち受け回戦設定」では、「全回戦」及び「m回戦まで」の項目が設けられているが、特にこれに限定されるものではなく、例えば「n回戦以降」(n=1,・・・,8)を設けてもよい。「n回戦以降」は、CPU対戦(オフライン対戦)のn回戦以降から8回戦までをプレイヤ対戦(オンライン対戦)の割り込みの可能期間とする項目である。
【0260】
さらに、第3実施形態及び第4実施形態では、「待ち受け可能期間設定」、「待ち受け可能回戦設定」の両方を設けているが、いずれか一方だけを設けた構成であってもよい。
【0261】
また、第3実施形態及び第4実施形態では、「待ち受け可能期間設定」、「待ち受け可能回戦設定」の編集によって、プレイヤ対戦の割り込み可能期間をプレイヤが任意に設定できるようしたが、特にこれに限定されるものではなく、より詳細な期間をプレイヤが設定できるようにしてもよい。
【0262】
上記の第1〜第4実施形態では、対戦相手の条件(例えば、強さ希望)を指定している場合、ホストとゲストと双方の希望が適合しない限りマッチングが成立しないが、この場合は、バトルポイント値が極端に高いまたは低いなどの理由により、マッチングが不必要に阻害されることを防ぐため、対戦相手の強さ希望の優先設定に関してトグル動作を設け、マッチングが不成立の頻度を低減するようにするとよい。
【0263】
トグル動作とは、例えば、アクティブマッチングを行った結果、適合するセッションが1つもなかった場合、次回のアクティブマッチング時の対戦相手の強さ希望を「指定なし」とする。その後、1度でもマッチングが発生すれば、対戦相手の強さ希望を元の(プレイヤ設定の)値に戻す。これにより、マッチングが全く行われなくなる状態を回避することができる。
【0264】
また、上記の第1〜第4実施形態では、ゲーム装置3同士の通信は、周知のピアツーピア通信を行っているが、この通信形態に限定されるものではない。例えばゲームサーバを介した周知の通信形態であってもよい。
【0265】
また、上記の第1〜第4実施形態では、1人対1人の対戦型格闘ゲームを例に説明したが、複数人対複数人の対戦ゲームでもよい。また、対戦ゲームに限られず、例えば、「モンスターハンター(登録商標)」のような、複数のプレイヤの操作するキャラクタ若しくはCPUの制御するキャラクタがチームを組んで協同して同一のクエスト(ゲームの目的)を達成するようなアドベンチャーゲームにも適用することができる。要するに、本発明は、オンラインモードによってマッチングされる他のプレイヤが対戦相手となるゲームジャンルに限定されるものではなく、オフラインモードとオンラインモードを備えたゲームソフトに広く適用できるものである。
【0266】
また、上記の第1〜第4実施形態では、ネットワーク対戦モードを設けていたが、アーケード待ち受け機能があれば、ネットワーク対戦モードがなくてもよい。また、ネットワーク対戦モード(能動的なセッションの検索機能)があれば、アクティブパッシング及びパッシブマッチングの両方を実行しなくても、パッシブマッチングのみを実行する構成であってもよい。逆に、ネットワーク対戦モード(受動的なセッションの作成機能)があれば、アクティブマッチングのみを実行する構成であってもよい。
【0267】
また、上記の第1〜第4実施形態では、家庭用のゲーム装置について説明したが、上述したアーケードゲーム機でもネットワーク回線を介して不特定多数の他のゲーム機とデータ通信可能に接続され、他のゲーム機のプレイヤを対戦相手もしくは協同相手としてマッチングさせてゲームを楽しむことができるアーケードゲーム機に適用できることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0268】
1 オンラインゲームシステム
2 ネットワーク回線
3 ビデオゲーム装置
31 ゲーム装置本体
311 制御部
312 描画処理部
313 音声処理部
314 ディスクドライブユニット
315 メモリカード接続ユニット
316 I/Oインターフェース部
32 操作コントローラ
321 十字キー
322 ジョイスティック
323 操作ボタン
324 Rボタン
325 Lボタン
33 ディスプレイ
33a スピーカ
34 ネットワークアダプタ
4 ゲームサーバ(マッチングサーバ)
41 CPU
42 ROM
43 RAM
44 ハードディスク装置
45 I/F
5 記録媒体(DVD−ROM)
6 メモリカード
7 メインメニュー画面
8 ステータス編集画面
9 対峙画面
10 格闘画面
11 リザルト画面
12 ロビー画面
A,B プレイヤ
PA プレイヤキャラクタ
PB 敵キャラクタ
【技術分野】
【0001】
本発明は、有線又は無線によるデータ通信機能を備え、同データ通信機能を備える他のゲーム装置を操作する他のプレイヤとの間でデータ通信をしながらゲームを楽しむことができるゲームプログラム、そのゲームプログラムを記録した記録媒体及びそのゲームプログラムを実行するコンピュータに関するものである。
【0002】
今日、囲碁、将棋などのテーブルゲームを始め、各種の対戦型のゲームが提案され、商品化されている。例えば、特許第3942753号公報には、業務用のゲーム機(以下、「アーケードゲーム機」という。)で楽しむ格闘ゲームにおいて、コンピュータの制御するゲームキャラクタと対戦するだけでなく、他のプレイヤの操作するゲームキャラクタと対戦することができる格闘ゲームが記載されている。
【0003】
同公報には、筐体内部に1種類のゲーム基板を設ける一方、筐体の正面側と背面側とにそれぞれゲーム画面と操作部材を配置し、2人のプレイヤがゲーム画面に表示されるゲームキャラクタ(各プレイヤの分身として格闘するゲームキャラクタ)をそれぞれ操作して互いに各ゲームキャラクタに攻撃技や防御技を繰り出させて格闘するゲームが記載されている。
【0004】
アーケードゲーム機における格闘ゲームは、複数のゲームキャラクタを用意し、プレイヤに1のゲームキャラクタを選択させ、プレイヤがそのゲームキャラクタ(以下、プレイヤの操作するゲームキャラクタを「プレイヤキャラクタ」という。)を操作して予め決められたコンピュータの制御する複数のゲームキャラクタ(以下、対戦するゲームキャラクタを「敵キャラクタ」という。)と順番に対戦していき、全ての敵キャラクタを倒すとゲームクリアになるという格闘ゲームを基本とする。特許第3942753号公報には、アーケードゲーム機の稼働率を高めるために、同一の筐体に一方のプレイヤが行っている格闘ゲームに他のプレイヤが対戦相手として参加できる構成が記載されている。
【0005】
同公報に記載のアーケードゲーム機は、筐体内部に1つのゲーム基板しか設けられていないので、一方のプレイヤがコンピュータの制御する敵キャラクタと対戦するモード(アーケードゲーム機に標準的に設けられているモードで、以下、このモードを「アーケードモード」という。)でゲームを楽しんでいるときには他のプレイヤは同じ格闘ゲームをアーケードモードで楽しむことはできないというハードウェア上の制約がある。
【0006】
このため、先に誰かがアーケードモードで格闘ゲームを楽しんでいる状態で別の人がアーケードゲーム機にコインを投入した場合、先のプレイヤがコンピュータの制御する敵キャラクタと対戦している格闘場に後のプレイヤが操作する敵キャラクタを対戦相手として登場させ、コンピュータの制御する敵キャラクタとの対戦(以下、この対戦を「CPU対戦」という。)を中断して、後のプレイヤの操作する敵キャラクタとの対戦(以下、この対戦を「プレイヤ対戦」という。)を強制的に行わせる、いわゆる「乱入」という処理を行い、両プレイヤが同じ格闘ゲームを楽しむことができるようにしている。
【0007】
また、近年、データ通信機能を備えた複数のアーケードゲーム機をLAN(Local Area Network)などの通信回線を介して相互に接続し、各アーケードゲーム機を操作するプレイヤ同士を同一の格闘ゲームにおいて対戦させる格闘ゲームシステムが商品化され、多くのゲームセンターに設置されている。
【0008】
この格闘ゲームシステムに適用されるアーケードゲーム機には、他のアーケードゲーム機とリンクさせ、当該アーケードゲーム機のプレイヤと他のアーケードゲーム機のプレイヤとを乱入によって対戦させるモード(リンクモード)と他のアーケードゲーム機とリンクさせず、アーケードモードだけを楽しむことができるモード(シングルモード)とが選択可能になっている。
【0009】
ゲームセンターでは、予め決められた台数の範囲内で複数のアーケードゲーム機がLANを介して相互に接続され、各アーケードゲーム機のモードをリンクモードに設定することによって上記の格闘ゲームシステムが構築される。
【0010】
この格闘ゲームシステムでは、プレイヤがいずれかのアーケードゲーム機にコインを投入して格闘ゲームを開始すると、他のアーケードゲーム機で格闘ゲームが既に行われていない場合は、プレイヤはアーケードモードによって格闘ゲームを行うことになる。そして、いずれかのアーケードゲーム機であるプレイヤ(先のプレイヤ)が既にアーケードモードで格闘ゲームを行っている状態で、他のプレイヤが他のアーケードゲーム機にコインを投入し、格闘ゲームを開始すると、当該他のアーケードゲーム機が先のアーケードゲーム機に自動的にリンクされ、先のプレイヤが行っているアーケードモードに他のプレイヤとの対戦が乱入する構成となっている。
【0011】
この格闘ゲームシステムは、特許第3942753号公報に記載のアーケードゲーム機に対し、複数台の同一機種のアーケードゲーム機をデータ通信によってリンクさせ、予め決められた台数の範囲内で3人以上のプレイヤを乱入させてプレイヤ同士の対戦をできるようにした点が異なっている。
【0012】
上記の格闘ゲームシステムにおける「乱入」という処理は、CPU対戦中にプレイヤ対戦が突然割り込む処理であるので、例えば、未知のプレイヤとの強制的な対戦が格闘ゲームの進行に新鮮味を与えるという演出面での効果や、プレイヤが人との対戦によりCPU対戦とは異なる格闘の展開を楽しむことができ、操作技術も習得できるという遊技面での効果を奏し、今日では格闘ゲーム全般に広く採用されている。
【0013】
しかしながら、上記の格闘ゲームシステムにおける「乱入」は、初めて格闘ゲームに挑戦するプレイヤや格闘ゲームの初心者に対しては、乱入したプレイヤが上級者や熟練者の場合、全く対戦の体をなさずに敗戦となり、却って興醒めさせるという不都合がある。この不都合は、格闘ゲームのプレイヤの人口増の観点から見ると障害となり、好ましくない。
【0014】
上記の特許第3942753号公報には、その不都合を解消するため、先のプレイヤに乱入したプレイヤ対戦を拒否する拒否権を付与し、先のプレイヤがCPU対戦中に後のプレイヤの乱入があったとき、先のプレイヤが拒否権を行使すると、そのCPU対戦が終了するまで、後のプレイヤに先のプレイヤとの対戦を待機させる構成が提案されている。
【0015】
また、特開2008−93305号公報には、独立してアーケードモードで対戦ゲームを行うことができる同一のアーケードゲーム機を2台相互にデータ通信可能に接続し、両アーケードゲーム機にコインが投入され、それぞれ対戦ゲームを開始する状態になったときには、両アーケードゲーム機が互いに協同遊戯のモードに移行するように構成された対戦ゲームシステムが記載されている。そして、同公報には、一方のアーケードゲーム機でアーケードモードによる対戦ゲームが行われているときに、他のアーケードゲーム機にコインが投入され、対戦ゲームが開始されると、両アーケードゲーム機でアーケードモードにおけるCPU対戦の処理を阻害しない期間に「乱入」の処理を行い、一方のアーケードゲーム機でプレイヤが楽しんでいるアーケードモードでの対戦ゲームを「乱入」によって阻害しない構成が提案されている。
【0016】
具体的には、一方のアーケードゲーム機で対戦ゲームが開始されると、他のアーケードゲーム機では、例えば、モード選択画面で対戦の選択中である期間やアーケードモードにおけるCPU対戦が終了し、次のCPU対戦までの演出中である期間などのCPU対戦の実行中でない期間に、一方のアーケードゲーム機に対してプレイヤ対戦の申し込み処理(「乱入」の申し込み)を行わせ、一方のアーケードゲーム機でも、例えば、アーケードモードにおけるCPU対戦が終了し、次のCPU対戦までの演出中である場合にその「乱入」の申し込みを受け付けさせ、それ以外の場合にはその「乱入」の申し込みを受け付けさせない構成が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】特許第3942753号公報
【特許文献2】特開2008−93305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
ところで、家庭用のゲーム機の普及に伴い、アーケードゲーム機で楽しまれている格闘ゲームが家庭用のゲーム機のゲームソフト(以下、「家庭用ゲームソフト」という。)として商品化されている。また、近年は、家庭用のゲーム機に有線又は無線によるデータ通信機能が標準的に設けられるようになったことに伴い、家庭用ゲームソフトにもCPU対戦だけでなく、ネットワーク回線を介してデータ通信可能に接続された他の家庭用のゲーム機のプレイヤとのプレイヤ対戦ができるモードが搭載されたソフトが増えている。
【0019】
家庭用ゲームソフトにおけるCPU対戦は、データ通信機能を用いないでプレイヤが1人でゲームを楽しむモードであるので、「オフラインモード」と呼ばれ、プレイヤ対戦は、データ通信機能を用いてプレイヤが遠隔地に居る他のプレイヤと同一のゲームを楽しむモードであるので、「オンラインモード」と呼ばれている。
【0020】
多数のプレイヤが家庭用のゲーム機で同一の家庭用ゲームソフトをオンラインモードで行う状態は、ネットワーク回線を介して多数の家庭用のゲーム機を相互にデータ通信可能に接続したゲームシステムが構築された状態ということができる。このゲームシステムは、ハードウェアの観点から見れば、上述したゲームセンターにおける格闘ゲームシステムと類似している。
【0021】
しかしながら、ゲームセンターの格闘ゲームシステムは、ゲームセンターがサービスを提供していない時間帯や格闘ゲームシステムを利用するプレイヤがいない時間帯はプレイすることができないことになるが、上記のゲームシステムは、常時、世界中に居る多数のプレイヤの誰かと同一の家庭用ゲームソフトをオンラインモードで行える状況にあり、プレイヤが家庭にいながら好きなときに好きなだけ他のプレイヤとオンラインモードをプレイできるという点でも相違する。
【0022】
上記の相違より、家庭用ゲームソフトにおけるオンラインモードでは、一般に、上記のゲームシステムによって仮想的に構築されたゲーム空間に各プレイヤを家庭用のゲーム機を用いて入場させ、そのゲーム空間上で所望の対戦相手を探して対戦させるという考え方に基づいてプレイヤ対戦の処理プログラムが作成されている。そして、この処理プログラムは、データ通信を行って対戦相手を決めるという処理を必要としないCPU対戦の処理プログラムと異なるものになるので、従来の家庭用ゲームソフトでは、対戦モードとしてオフラインモードとオンラインモードとが独立して設けられ、プレイヤがいずれかのモードを選択して対戦ゲームを楽しむ構成となっている。
【0023】
すなわち、従来の家庭用ゲームソフトでは、対戦ゲームを始める前に必ずプレイヤにオフラインモード(CPU対戦)とオンラインモード(プレイヤ対戦)のいずれかを選択させるように構成されている。このため、プレイヤがオンラインモードを選択した場合は、プレイヤは直ちに対戦をすることはできず、対戦相手のマッチング処理が終了するまで待たなければならない。対戦相手のマッチング処理とは、ネットワーク回線に接続され、オンラインゲームを管理するゲームサーバに、各プレイヤが対戦条件を設定して対戦相手の検索を要求し、ゲームサーバが各プレイヤからの対戦条件に基づいて対戦条件に適合する組み合わせを決定する処理である。
【0024】
各プレイヤの家庭用のゲーム機では、プレイヤによって対戦条件が設定され、ゲームサーバに対戦相手のマッチング処理が要求された後はゲームサーバからマッチング結果が送信されるまで、待機状態となる。この待機時間は不定であるため、対戦相手が容易に見つからない場合は、ゲーム開始までプレイヤを長時間待たせることになり、オンラインモードではこの待機時間がプレイヤにストレスを与えるという問題になっている。
【0025】
このようなオンラインモードにおける待機時間に対し、待機中にプレイヤにミニゲームをさせてストレスを緩和することが提案され(上記の特許第3942753号公報参照)、この方法を採用している家庭用ゲームソフトも商品化されている。しかし、ミニゲームは本編のゲームに比べて極めて簡単なもので、プレイヤのストレスを十分に緩和し得る効果を奏するものとはなっていない。
【0026】
また、従来の家庭用ゲームソフトは、オフラインモード(CPU対戦)とオンラインモード(プレイヤ対戦)とが独立し、相互に関連する構成を備えていないので、CPU対戦中に他のプレイヤを対戦相手として乱入させることはできず、上述したゲームセンターの格闘ゲームシステムのような「乱入」という対戦演出をすることもできない。従って、ゲーム業界では、アーケードゲーム機で人気を博した格闘ゲームを家庭用ゲームソフトとして商品化することは良く行われているが、従来の家庭用ゲームソフトでは、アーケードゲーム機を体験しているプレイヤはアーケードゲーム機と同様の感覚で格闘ゲームを楽しむことはできない。
【0027】
なお、上記の家庭用ゲームソフトにおける問題は、格闘ゲームのゲームジャンルに限られるものではなく、コンピュータ又は他のプレイヤを対戦相手として、若しくは協同してゲームを進行する相手(以下、「協同相手」という。)としてゲームを楽しむゲームソフト又はゲーム装置であって、オフラインモードとオンラインモードを備え、いずれかのモードでしかゲームを楽しむことができないゲームソフト又はゲーム装置に広く言えることである。
【0028】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、オフラインモードとオンラインモードとを備えたゲームにおいて、オフラインモードでのゲーム進行とオンラインモードでのゲーム進行とを組み合わせたモードでゲームを楽しむことができるゲームプログラム、そのゲームプログラムを記録した記録媒体及びそのゲームプログラムを実行するコンピュータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0029】
本発明の第1の側面によって提供されるゲームプログラムは、コンピュータを、遊技者による操作手段の操作情報を受信する操作情報受信手段と、ネットワークに接続されたゲームサーバおよび他のコンピュータの間で相互にデータ通信を行う通信制御手段と、前記操作情報受信手段により受信される前記操作手段の操作情報を用い、前記他のコンピュータとの間でデータ通信により取得した情報を用いないでゲーム進行を制御する第1のゲーム進行制御手段と、前記操作情報受信手段により受信される前記操作手段の操作情報および前記他のコンピュータとの間でデータ通信により取得した情報を用いてゲーム進行を制御する第2のゲーム進行制御手段と、前記ゲームサーバを介して、データ通信の相手となる前記他のコンピュータを決定する通信相手決定処理手段と、前記第1のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されている期間に、前記通信相手決定処理手段により前記他のコンピュータが決定されると、前記第1のゲーム進行制御手段により制御されているゲーム進行を中断させ、前記第2のゲーム進行制御手段により、その決定された他のコンピュータとの間でのデータ通信により取得した情報を用いて制御されるゲーム進行に切り換えるゲーム進行切換手段と、して機能させることを特徴としている(請求項1)。
【0030】
なお、請求項1に記載のゲームプログラムにおいて、前記通信相手決定処理手段は、データ通信の相手となる前記他のコンピュータを求める第1のマッチング要求を前記ゲームサーバに送信し、前記第1のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されている期間に、前記第1のマッチング要求に対して前記他のコンピュータから通信接続要求があった際に通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する第1の通信接続処理と、前記第1のマッチング要求を行っている前記他のコンピュータの情報の送信を求める第2のマッチング要求を前記ゲームサーバに送信し、前記第1のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されている期間に、前記ゲームサーバから受信した前記第2のマッチング要求に対する他のコンピュータの情報に基づいて、この他のコンピュータに通信接続要求を行って通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する第2の通信接続処理とを実行するとよい(請求項2)。
【0031】
また、請求項2に記載のゲームプログラムにおいて、前記通信相手決定処理手段は、少なくとも前記第1の通信接続処理の一部と前記第2の通信接続処理の一部とを異なるタイミングで行うとよい(請求項3)。また、請求項3に記載のゲームプログラムにおいて、前記第1のゲーム進行制御手段は、所定の期間中、前記操作情報受信手段により受信される前記操作手段の操作情報を用いてゲーム進行を制御し、前記通信相手決定処理手段は、前記所定の期間中、前記第1の通信接続処理において前記第1のマッチング要求に対して前記他のコンピュータから通信接続要求があった際に通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する処理を行い、前記所定の期間を除く期間中、前記第2の通信接続処理において前記第1のマッチング要求を行っている前記他のコンピュータに通信接続要求を行って通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する処理を行うとよい(請求項4)。
【0032】
また、請求項1乃至4のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、前記コンピュータを、前記ゲーム進行切換手段により切り換えられた第2のゲーム進行制御手段によるゲーム進行が終了すると、中断させた前記第1のゲーム進行制御手段によるゲーム進行を再開させるゲーム再開手段として更に機能させるとよい(請求項5)。
【0033】
また、請求項2乃至5のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、前記第1,第2のマッチング要求には前記操作情報受信手段により前記操作手段の操作情報として受信される1以上のマッチング条件が含まれ、前記通信相手決定処理手段は、前記マッチング条件に適合する前記他のコンピュータをデータ通信の相手として決定するとよい(請求項6)。
【0034】
また、請求項6に記載のゲームプログラムにおいて、前記マッチング条件は、前記第2のゲーム進行制御手段によって制御されるゲームにおける前記他のコンピュータの遊技者である他の遊技者のゲームプレイの技量に関する条件を含むとよい(請求項7)。
【0035】
また、請求項7に記載のゲームプログラムにおいて、前記通信相手決定処理手段は、前記マッチング条件に適合する前記他のコンピュータを決定できない場合、少なくとも一部の前記マッチング条件を緩和するように変更して再度、前記ゲームサーバに送信し、変更後のマッチング条件に適合する前記他のコンピュータをデータ通信の相手として決定するとよい(請求項8)。
【0036】
また、請求項2乃至8のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、前記通信相手決定処理手段は、前記操作情報受信手段により前記操作手段の操作情報として受信される前記第1の通信接続処理および前記第2の通信接続処理のそれぞれについて実行するか否かの設定情報に基づいて、前記第1の通信接続処理および前記第2の通信接続処理のいずれか一方又は両方を実行するとよい(請求項9)。
【0037】
また、請求項1乃至9のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、前記通信相手決定手段は、前記操作情報受信手段により前記操作手段の操作情報として受信される、前記データ通信の相手となる前記他のコンピュータを決定することを禁止する期間の設定情報に基づいて、この禁止する期間を除く前記第1のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されている期間に、前記データ通信の相手となる前記他のコンピュータを決定するとよい(請求項10)。
【0038】
また、請求項1乃至10のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、前記第1のゲーム進行制御手段は、前記遊技者による前記操作手段の操作情報に基づいて、ネットワークを介さない前記遊技者が参加するゲームの進行を制御し、前記第2のゲーム進行制御手段は、前記遊技者による前記操作手段の操作情報とデータ通信の相手となる前記他のコンピュータの遊技者である他の遊技者による他の操作手段の操作情報とに基づいて、前記ネットワークを介して前記遊技者と前記他の遊技者とが参加するゲームの進行を制御するとよい(請求項11)。
【0039】
また、請求項10に記載のゲームプログラムにおいて、前記ゲームは、予め決められたルールに従って勝敗を決定する対戦ゲームであり、前記第1のゲーム進行制御手段は、前記遊技者の対戦相手を制御するとともに、前記遊技者による前記操作手段の操作情報と前記対戦相手の制御情報とに基づいて、前記遊技者に対して当該第1のゲーム進行制御手段を対戦相手とした第1の対戦ゲームの進行を制御し、前記第2のゲーム進行制御手段は、前記遊技者による前記操作手段の操作情報とデータ通信の相手となる前記他のコンピュータの遊技者である他の遊技者による他の操作手段の操作情報とに基づいて、前記遊技者に対して前記他の遊技者を対戦相手とした第2の対戦ゲームの進行を制御するとよい(請求項12)。
【0040】
また、請求項12に記載のゲームプログラムにおいて、前記第1及び第2の対戦ゲームは、前記遊技者の操作するゲームキャラクタと、前記第1のゲーム進行制御手段の制御する第1のゲームキャラクタ又は前記他の遊技者の操作する第2のゲームキャラクタとを、ゲーム空間上に登場させ、両ゲームキャラクタの間で相互に攻撃と防御を行わせて勝敗を競う対戦ゲームであるとよい(請求項13)。
【0041】
また、請求項1に記載のゲームプログラムにおいて、前記通信相手決定処理手段は、前記操作情報受信手段により前記操作手段の操作情報としてマッチング開始の要求が受信された際、データ通信の相手となる前記他のコンピュータを求める第1のマッチング要求を前記ゲームサーバに送信し、前記第1のマッチング要求に対して前記他のコンピュータから通信接続要求があった際に通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する処理と、前記第1のマッチング要求を行っている前記他のコンピュータの情報の送信を求める第2のマッチング要求を前記ゲームサーバに送信し、前記第1のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されている期間に、前記ゲームサーバから受信した前記第2のマッチング要求に対する他のコンピュータの情報に基づいて、この他のコンピュータに通信接続要求を行って通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する処理と、実行するとよい(請求項14)。
【0042】
また、請求項1に記載のゲームプログラムにおいて、前記通信相手決定処理手段は、前記操作情報受信手段により前記操作手段の操作情報としてマッチング開始の要求が受信された際、データ通信の相手を求めている前記他のコンピュータの情報の送信を求める第2のマッチング要求を前記ゲームサーバへ送信し、前記ゲームサーバから受信した前記第2のマッチング要求に対する他のコンピュータの情報に基づいて、この他のコンピュータに通信接続要求を行って通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する処理と、データ通信の相手となる前記他のコンピュータを求める第1のマッチング要求を前記ゲームサーバに送信し、前記第1のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されている期間に、前記第1のマッチング要求に対して前記他のコンピュータから通信接続要求があった際に通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する処理と、を実行するとよい(請求項15)。
【0043】
本発明の第2の側面によって提供される記録媒体は、請求項1乃至15のいずれかに記載のゲームプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である(請求項16)。
【0044】
本発明の第3の側面によってコンピュータは、請求項1乃至15のいずれかに記載のゲームプログラムを実行するコンピュータである(請求項17)。
【発明の効果】
【0045】
本発明によれば、第1のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されている期間に、通信相手決定処理手段によりゲームサーバを介してデータ通信の相手となる他のコンピュータが決定されると、第1のゲーム進行制御手段により制御されているゲーム進行が中断され、第2のゲーム進行制御手段により、その決定されたオンラインでのゲーム進行に切り換えられるので、遊技者は、第1のゲーム進行制御手段によるゲーム進行と第2のゲーム進行制御手段によるゲーム進行とを組み合わせたゲーム進行を楽しむことができ、第1のゲーム進行制御手段又は第2のゲーム進行制御手段だけによるゲーム進行よりも新鮮味のあるゲームを楽しむことができる。
【0046】
特に、対戦ゲームの場合、第1のゲーム進行制御手段によるコンピュータを対戦相手としたゲーム進行中に、第2のゲーム進行制御手段によるネットワーク上の他のコンピュータを操作する他の遊技者を対戦相手としたゲーム進行を割り込ませることができるので、ゲームセンターの格闘ゲームシステムにおける「乱入」と同様の演出をすることができ、遊技者は新鮮味だけでなく意外性のある対戦ゲームを楽しむことができる。
【0047】
また、ゲームセンターの格闘ゲームシステムを対戦したことがある遊技者に対し、家庭用のゲーム装置を用いてその格闘ゲームシステムと同様の感覚で格闘ゲームを楽しませることができる。
【0048】
また、第2のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されるゲームでは、データ通信の相手となる他のコンピュータが見つかるまでに待機時間が生じ、遊技者にストレスが生じるが、第1のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されているときに対戦相手となる他のコンピュータを自動的に探し出して第2のゲーム進行制御手段により制御されるゲーム進行を割り込ませるので、遊技者に上記の待機時間を感じさせることがなく、遊技者のストレスを低減することができる。
【0049】
本願発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】オンラインゲームシステムの構成例を示す図である。
【図2】メインメニュー画面の一例を示す図である。
【図3】ステータス編集画面の一例を示す図である。
【図4】ステータス編集画面のアーケード待ち受け設定などにウィンドウ表示される編集項目を示す図である。
【図5】格闘ゲームのオフライン対戦におけるゲーム装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】プレイヤキャラクタと敵キャラクタとを対峙させた対峙画面の一例を示す図である。
【図7】格闘シーンを示す格闘画面の一例を示す図である。
【図8】対戦結果を示すリザルト画面の一例を示す図である。
【図9】格闘ゲームのネットワーク対戦モードにおけるホスト側のゲーム装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】ロビー画面の一例を示す図である。
【図11】格闘ゲームのネットワーク対戦モードにおけるゲスト側のゲーム装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】マッチングサーバにおけるマッチング処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】アーケード待ち受けONモードにおけるホスト側のゲーム装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図14】アーケード待ち受けONモードでの格闘シーンを示す格闘画面の一例を示す図である。
【図15】アーケード待ち受けONモードにおけるゲスト側のゲーム装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図16】第2実施形態に係るゲーム装置のパッシブマッチングの処理手順を示すフローチャートである。
【図17】第3実施形態に係るゲーム装置で表示されるステータス編集画面の一例を示す図である。
【図18】図17に示すステータス編集画面の各編集項目にウィンドウ表示される内容を示す図である。
【図19】第3実施形態に係るゲーム装置のパッシブマッチングの処理手順を示すフローチャートである。
【図20】第3実施形態に係るゲーム装置のアクティブマッチングの処理手順を示すフローチャートである。
【図21】第4実施形態に係るゲーム装置で表示されるステータス編集画面の各編集項目にウィンドウ表示される内容を示す図である。
【図22】第4実施形態に係るゲーム装置のパッシブマッチングの処理手順を示すフローチャートである。
【図23】第4実施形態に係るゲーム装置のアクティブマッチングの処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0051】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。なお、本発明が適用されるゲームジャンルは対戦ゲームに限られるものではないが、以下の説明では、対戦型格闘ゲームを例に説明する。
【0052】
<第1実施形態>
図1は、オンラインゲームシステムの構成例を示す図である。同図に示すオンラインゲームシステム1は、例えば、「ストリートファイター(登録商標)」に代表されるオンライン対戦機能を有する特定の対戦型格闘ゲームに対して構築されたものであり、ネットワーク回線2と、複数のゲーム装置3(以下、単に「ゲーム装置3」という。)と、ゲームサーバ4とを含んでいる。ゲーム装置3は、本発明のコンピュータに相当する。
【0053】
なお、以下の説明で、プレイヤAの操作するゲーム装置とプレイヤBの操作するゲーム装置を区別するために、必要に応じて前者のゲーム装置の符号を「3A」とし、後者のゲーム装置3の符号を「3B」として説明する。
【0054】
対戦型格闘ゲームは、一般に、プレイヤ(遊技者)とコンピュータ(具体的にはプレイヤが使用するゲーム装置内のCPU)、或いは複数のプレイヤ(主として2人)がそれぞれ操作する複数体(主として2体)のゲームキャラクタを、格闘技を繰り出す形式若しくはそれに類する形式で戦わせてゲーム上の所定のルールに従って勝敗を決するものであるが、本発明は対戦型格闘ゲームに限定されるものではなく、プレイヤとコンピュータ、或いは複数のプレイヤ同士がビデオゲーム上で対戦するタイプの対戦ゲームであって、オンライン対戦機能を備えた対戦ゲームに広く適用できるものである。
【0055】
各ゲーム装置3とゲームサーバ4は、ネットワーク回線2に接続されている。各ゲーム装置3とゲームサーバ4は、それぞれネットワーク回線2を介して互いにデータ通信を行う機能を備えている。各ゲーム装置3では、オンライン対戦機能を有する特定の対戦型格闘ゲーム(以下、「格闘ゲーム」と略称する。)のゲームプログラムとそのゲームプログラムで使用されるゲームデータとが記録された記録媒体5を装着し、その記録媒体5から各ゲーム装置3内のRAM311cに必要なゲームプログラムとゲームデータを読み込み、CPU311aにそのゲームプログラムを実行させることによって格闘ゲームを楽しむことができるようになっている。
【0056】
第1実施形態では、格闘ゲームの一例として、アーケードゲーム機に搭載されていた格闘ゲームを家庭用のゲーム装置でも楽しめるように改良した格闘ゲームについて説明する。
【0057】
第1実施形態に係る格闘ゲームには、後述するように、プレイヤAの操作するゲームキャラクタをコンピュータ(当該プレイヤAの操作するゲーム装置3AのCPU311a)の制御するゲームキャラクタと対戦させる対戦モード(CPU対戦による対戦モード)と、プレイヤAの操作するゲームキャラクタを他のプレイヤB(ネットワーク回線2を介して接続される他のゲーム装置3Bで格闘ゲームを行うプレイヤ)の操作するゲームキャラクタと対戦させる対戦モード(プレイヤ対戦による対戦モード)とが設けられている。
【0058】
前者の対戦モードは、上述したアーケードゲーム機における「アーケードモード」に相当する。従って、以下では、CPU対戦による対戦モードを「アーケードモード」という。また、後者の対戦モードは、上述した家庭用ゲーム機におけるオンラインモードでの対戦に相当している。従って、プレイヤ対戦による対戦モードは、他のプレイヤとの対戦がネットワーク回線2を介しているので、以下では、「ネットワーク対戦モード」という。なお、前者の対戦モードはオフラインモードでの対戦に対応し、後者の対戦モードはオンラインモードでの対戦に対応するので、前者の対戦モードを「オフライン対戦モード」、後者の対戦モードを「オンライン対戦モード」と呼ぶこともできる。
【0059】
記録媒体5は、例えば、DVD−ROMやCD−ROM等のディスクメディアを用いた記録媒体である。記録媒体5には、上述したアーケードモード(オフライン対戦モード)及びネットワーク対戦モード(オンライン対戦モード)の両モードのゲームプログラムやそのゲームプログラムの実行に必要な各種のデータが記録されている。
【0060】
ゲーム装置3は、データ通信機能を備えたゲーム装置本体31、操作コントローラ32、ディスプレイ33及びネットワークアダプタ34を基本構成とし、必要に応じてゲームデータを保存するためのメモリカード6がゲーム装置本体31に装着される。操作コントローラ32、ディスプレイ33及びネットワークアダプタ34は、専用のケーブルによってゲーム装置本体31に接続されている。
【0061】
ゲーム装置本体31は、一般的には、例えば、「Wii(登録商標)」や「プレイステーション(登録商標)」などの家庭用のゲーム専用機が用いられるが、パーソナルコンピュータ(以下、「パソコン」と略称する。)や「PlayStation Portable(登録商標)」や「Nintedo DS(登録商標)」などの携帯型ゲーム機を用いることもできる。携帯型ゲーム機を用いた場合は、モニタや操作部材が一体的に設けられているので、操作コントローラ32やディスプレイ33は、不要になる。
【0062】
また、第1実施形態では、ゲーム装置本体31に有線によるデータ通信機能が設けられているが、携帯型ゲーム機のように無線によるデータ通信機能を備えたものであってもよい。なお、この場合は、ネットワークアダプタ34に代えて無線LAN用のルータを設ける必要がある。
【0063】
操作コントローラ32は、ゲーム装置本体31にプレイヤの操作情報を入力するための操作部材で、通常は、ゲーム機専用の操作コントローラが用いられる。操作コントローラ32には、周知の十字キー321、ジョイスティック322、A,B,X,Yの4個の操作ボタン323、Rボタン324及びLボタン325が設けられている。なお、以下の説明で、A,B,X,Yの各操作ボタンを区別する必要がある場合は、Aボタン323a、Bボタン323b、Xボタン323x、Yボタン323yという。
【0064】
十字キー321やジョイスティック322は、格闘ゲームを実行しているときには、プレイヤの操作するゲームキャラクタ(プレイヤキャラクタ)をゲーム空間上で移動させる方向を指定するための操作部材として機能する。また、4個の操作ボタン323やRボタン324やLボタン325は、プレイヤキャラクタに特定の攻撃や防御を行わせるための操作部材として機能する。各種のメニュー画面を用いて、格闘ゲームを実行する前の準備作業やゲームキャラクタのステータス情報を閲覧するなどの作業をするときには、十字キー321やジョイスティック322は、主としてメニュー画面に表示される項目の選択(カーソル表示の移動に相当)をするための操作部材として機能し、4個の操作ボタン323やRボタン324やLボタン325は、主として選択された項目を確定し、その項目の作業に移行させるための操作部材として機能する。
【0065】
例えば、「アーケードモード」と「ネットワーク対戦モード」の対戦モードは、後述するように、メインメニュー画面に表示される選択項目から選択される。この場合の選択操作は、十字キー321若しくはジョイスティック322によって行われ、選択の決定操作は、Aボタン323aによって行われる。
【0066】
また、第1実施形態に係る格闘ゲームには、後述するように、アーケードモードで格闘ゲームを行っているときに、バックグラウンドでプレイヤ対戦を行うための対戦相手を待ち受ける処理を行い、その対戦相手が見つかると、アーケードモードでの格闘ゲームを中断し、その対戦相手とのネットワーク対戦に移行する機能(以下、この機能を「アーケードモード待ち受け機能」という。)が設けられている。そのアーケードモード待ち受け機能は、アーケードモードにおけるCPU対戦処理にネットワーク対戦モードにおけるプレイヤ対戦処理を組み込み、アーケードゲーム機における「乱入」と同様の演出効果を奏するものである。
【0067】
プレイヤは、アーケードモード待ち受け機能を利用するか否かを選択することができ、その選択操作はメインメニュー画面からステータス編集画面に移行して行うことができる。そのステータス編集画面でもメインメニュー画面と同様に複数の編集項目や選択項目が表示され、プレイヤは、十字キー321若しくはジョイスティック322による項目の選択操作とAボタン323aによる項目の決定操作によって所望の項目を設定する。なお、メインメニュー画面及びステータス編集画面での選択/決定の操作の詳細は後述する。
【0068】
ディスプレイ33は、一般的にはテレビ受信機が用いられるが、コンピュータシステムにおけるモニタを用いることもできる。テレビ受信機を用いた場合はテレビ受信機の一対のスピーカ33a,33aが音声出力(効果音出力)に利用されるが、スピーカを有しないモニタを用いた場合には、ゲーム装置本体31に音声出力用のスピーが外部接続される。ネットワークアダプタ34は、ゲーム装置本体31をネットワーク回線2に接続するための装置である。
【0069】
なお、ゲーム装置本体31として、携帯型のゲーム機を用いた場合は、ゲーム装置本体31、操作コントローラ32、ディスプレイ33コンピュータ及び無線LANモジュール(図略)がゲーム機に一体的に組み込まれているので、図1のように、操作コントローラ32、ディスプレイ33及びネットワークアダプタ34を用いる必要はない。
【0070】
ゲーム装置本体31には、制御部311、描画処理部312、音声処理部313、ディスクドライブユニット314、メモリカード接続ユニット315及びI/Oインターフェース部316などが含まれている。制御部311には描画処理部312、音声処理部313及びI/Oインターフェース部316などが接続されており、I/Oインターフェース部316には、さらにディスクドライブユニット314、メモリカード接続ユニット315、操作コントローラ32、ディスプレイ33及びネットワークアダプタ34などが接続されている。
【0071】
ゲーム装置3では、ゲーム装置本体311内に装着された記録媒体5からディスクドライブユニット314によってゲームプログラム及びゲームデータがRAM311cに読み込まれ、CPU311aがそのゲームプログラムを実行することにより、プレイヤがゲーム内容を楽しむことができる。プレイヤは、操作コントローラ32の十字キー321又はジョイスティック322や4個の操作ボタン323、Rボタン324及びLボタン325を操作することによりゲームを進行させることができる。
【0072】
なお、格闘ゲームのゲームプログラムは、複数の独立したプログラムや相互に関連付けられた複数のプログラムで構成されている。これらのプログラムには、例えば、ネットワーク対戦モードにおけるゲームサーバ4との回線接続を制御するためのプログラムやゲームサーバ4との間や対戦相手となった他のゲーム装置3との間のデータの送受信を制御するためのプログラムが含まれている。
【0073】
また、例えば、対戦処理を実行するためのプログラム(対戦処理用のプログラム)には、対戦モードや対戦ゲーム内の対戦ステージなどによって対戦処理が複数に分けられて作成された複数のプログラムが含まれている。対戦処理用のプログラムは、対戦モードや対戦ステージが選択される毎にその選択された対戦モードや対戦ステージの処理に必要な対戦処理プログラムとゲームデータが記録媒体5からRAM311cに読み込まれ(ローディングが行われ)、CPU311aがその対戦処理プログラムを実行する構成となっている。
【0074】
例えば、アーケードモードは、プレイヤAが予め用意されている複数(例えば、30人)のゲームキャラクタ(ゲーム空間上の格闘家)の中から所望のゲームキャラクタを選択し、そのゲームキャラクタ(プレイヤキャラクタ)を予め決められた人数(例えば、8人)のCPU311aの操作するゲームキャラクタ(敵キャラクタ)と順番に対戦し、全ての対戦に勝利すると、ゲームクリアとなるモードである。アーケードモードでは、プレイヤキャラクタが対戦する、例えば8人の敵キャラクタは、複数のゲームキャラクタの中からランダムに選択され、順番が後になるほど、敵キャラクタの強さが強くなるようにプログラムされている。
【0075】
アーケードモードにおけるプレイヤキャラクタと敵キャラクタとの対戦を「ステージ」と呼び、ステージ毎に敵キャラクタが変わるので、各ステージの対戦直前にそのステージの対戦処理に必要な対戦処理プログラムとゲームデータが記録媒体5からRAM311cにローディングされ、そのローディングが終了すると同時にCPU311aがローディングした対戦処理プログラムを実行することによりプレイヤは各ステージの対戦を行うことになる。
【0076】
一方、ネットワーク対戦モードには予め決められた人数の敵キャラクタを連続して倒すと、ゲームクリアになるという概念はなく、プレイヤは、自分からネットワーク対戦モードでの対戦を止めるまで、ゲームサーバ4によってマッチングされた他のプレイヤとの対戦を繰り返すことができる。この場合も、他のプレイヤとの対戦を開始する直前に、当該他のプレイヤの操作するゲームキャラクタ(敵キャラクタ)に関する対戦処理プログラムとゲームデータが記録媒体5からRAM311cにローディングされ、そのローディングが終了すると同時にCPU311aがローディングした対戦処理プログラムを実行することにより両プレイヤはネットワーク対戦を行うことになる。
【0077】
制御部311は、ゲーム装置本体31の全体動作を制御するマイクロコンピュータを有しており、マイクロコンピュータは、CPU311a、ROM311b及びRAM311cを含み、これらの部材はバスラインで相互に接続されている。
【0078】
CPU311aは、ディスクドライブユニット314によって記録媒体5からRAM311cに読み込まれるゲームプログラムを実行することよってゲーム進行を統括的に制御する。ROM311bには、上述のゲームプログラム及びゲームデータのローディング機能等のゲーム装置3の基本的な機能や記録媒体5に記録されたゲームプログラム及びゲームデータを読み出す手順等を示す基本プログラムが記憶されている。RAM311cは、ディスクドライブユニット314によって記録媒体5から読み込まれたゲームプログラムやゲームデータを格納するエリアと、CPU311aがゲームプログラムを実行するのに必要なワークエリアとを提供するものである。
【0079】
CPU311aは、ディスクドライブユニット314に記録媒体5が装着されると、ROM311bの基本プログラムに従ってディスクドライブユニット314を動作させ、記録媒体5からゲームプログラム及びゲームデータをRAM311cに読み込み、ゲーム開始状態に設定する。このときのゲームプログラム及びゲームデータは、格闘ゲームに用意されている各種のゲームモードを選択させたり、上述したアーケードモード待ち受け機能を使用するか否かを選択させたりするなど、プレイヤが所望の遊び方を設定するためのもので、ここで言う「ゲーム開始状態」とは、所望の格闘ゲームを楽しむためにゲーム装置本体31に必要な準備作業をさせる状態をいう。
【0080】
また、アーケードモードにおける対戦処理では、CPU311aは、操作コントローラ32からプレイヤの操作による操作信号が入力されると、CPU対戦用のゲームプログラムに従ってその操作信号に基づく格闘処理(プレイヤキャラクタ及び敵キャラクタの各攻撃/防御の動作や当たり判定などの処理)を行う。そして、CPU311aは、その格闘処理結果に応じた三次元のゲーム進行画面を描画処理部312に作成させるとともに、効果音を音声処理部313に生成させてディスプレイ33に転送させる。
【0081】
一方、ネットワーク対戦モードにおける対戦処理では、CPU311aは、ネットワーク回線2を介して操作コントローラ32から入力されるプレイヤAの操作信号などを対戦相手であるプレイヤBのゲーム装置3Bに送信するとともに、当該ゲーム装置3BからプレイヤBの操作信号などを受信し、ネットワーク対戦用のゲームプログラムに従って両操作信号に基づく格闘処理を行う。そして、CPU311aは、その格闘処理結果に応じた三次元のゲーム進行画面を描画処理部312に作成させるとともに、効果音を音声処理部313に生成させ、ディスプレイ33に転送する。ディスプレイ33では、三次元のゲーム進行画面が表示画面にされ、効果音がスピーカ33aから出力される。
【0082】
描画処理部312は、ディスプレイ33に表示すべきゲーム画面の描画処理をするものである。描画処理部312にはVRAM(図略)が設けられており、描画処理部312は、例えば、1/60秒毎に、CPU311aから入力される描画指令に基づいて1コマのゲーム画面の画像をVRAM上に作成する。CPU311aから送信される描画指令は、例えば、対戦処理では、上述した対戦処理結果の情報であり、対戦処理ではなくプレイヤにモード選択やステータス閲覧などをさせる処理では、メニュー画面や項目を選択するための選択画面を指令する情報である。
【0083】
描画処理部312は、CPU311aから入力される描画指令に基づいて、描画に必要な処理(例えば、攻撃の連続技などの成立の可否、攻撃の/防御の有効性の判定、体力値などの変化などの演算処理も含む)を行い、その処理結果に基づいてVRAMに描画処理を行う。VRAMに描画された各コマのゲーム画面の画像は、例えば、1/60秒毎に映像信号に変換されてディスプレイ33に出力される。
【0084】
音声処理部313は、スピーカ33aから出力すべき効果音やBGMなどを生成するものである。音声処理部313は、CPU311aから入力される音声生成指令に基づき、RAM311cから効果音もしくはBGMなどの音声データを読み出し、所定の加工処理とD/A変換処理とを施した後、ディスプレイ33に出力する。
【0085】
ディスクドライブユニット314は、記録媒体5に記録されたゲームプログラムやゲームデータを読み出すためのユニットである。ディスクドライブユニット314は、CPU311aからのローディング指令(ローディングすべきゲームプログラムとゲームデータを指定した読出指令)に基づき、記録媒体5から指定されたゲームプログラムとゲームデータをRAM311cに読み出す。
【0086】
メモリカード接続ユニット315は、ゲーム進行に関する情報をメモリカード6に書き込んだり、読み出したりするためのユニットである。CPU311aは、ゲーム進行中やゲーム終了時にプレイヤから「データのセーブ」が指令されると、メモリカード接続ユニット315を介してメモリカード6に、ゲーム進行に関する情報(この情報には、例えば、プレイヤが設定したゲームキャラクタの種類、対戦成績、獲得したポイントやアイテムなどの各種の特典などの情報が含まれる。)を記憶する。
【0087】
I/Oインターフェース部316は、ディスクドライブユニット314やメモリカード接続ユニット315によって読み出されたゲームプログラムやゲームデータ、及び操作コントローラ32からの操作信号等を制御部311に伝送したり、制御部311からの映像信号やオーディオ信号等をディスプレイ33に伝送したりする。また、I/Oインターフェース部316は、ネットワーク対戦モードにおいては、ネットワーク回線2及びネットワークアダプタ34を介してゲームサーバ4や他のゲーム装置3との間でデータの伝送を行う。
【0088】
ゲームサーバ4は、ネットワーク回線2に接続された1台又は複数台のコンピュータによって構成されており、各ゲーム装置3のネットワークを介しての対戦のマッチング処理を行う。
【0089】
つまり、ゲームサーバ4は、ネットワークを介しての対戦を希望する多数のプレイヤに対し、各プレイヤの希望する対戦条件に合う他のプレイヤの情報を提供する。なお、マッチング処理の具体的な内容は後述する。なお、以下では、ゲームサーバ4を「マッチングサーバ4」と呼んで説明する。
【0090】
マッチングサーバ4は、CPU41、ROM42、RAM43、ハードディスク装置44及びI/F(Interface)45を含んでいる。ROM42、RAM43及びI/F45は、バスライン46で接続されている。また、ハードディスク装置44は、I/F45及びバスライン46を介してCPU41に接続されている。
【0091】
CPU41は、上記のマッチング処理を実行する。ROM42には、CPU41にマッチング処理を行わせるための処理プログラムやマッチング処理に必要なデータが記憶されている。この処理プログラムには、例えば、ハードディスク装置44に記録されたデータを読み出す手順等を示す基本プログラムや各ゲーム装置3との通信を行うための通信制御プログラムや各プレイヤから提供される対戦条件に適合する他のプレイヤを検索する検索プログラムなどが記憶されている。
【0092】
また、RAM43は、CPU41がマッチング処理のための処理プログラムを実行するために必要なワークエリアを提供する。I/F45は、ハードディスク装置44から読み出されたデータをネットワーク回線2を介して各ゲーム装置3に送信したり、各ゲーム装置3から送信されるデータを受信し、CPU41に伝送したりするためのインターフェースである。
【0093】
ネットワーク回線2は、マッチングサーバ4及び複数のゲーム装置3を相互に通信可能に接続する通信回線であり、第1実施形態では、例えばインターネット回線が適用される。
【0094】
次に、本発明に係る格闘ゲームに設けられている基本的な対戦モードのアーケードモードとネットワーク対戦モードについて説明する。
【0095】
ゲーム装置本体31に格闘ゲームが記録された記録媒体5(例えば、DVD−ROM又はCD−ROM)を装着すると、ディスクドライブユニット314が記録媒体5に記録されたゲームプログラムのうち、プレイヤに格闘ゲームの準備作業を行わせるためのゲームプログラムをRAM311cにローディングし、CPU311aがそのゲームプログラムを実行してディスプレイ33に、図2に示す構成のメインメニュー画面7が表示される。
【0096】
メインメニュー画面7には、左側に配置された遊技モードを選択するためのモードリスト表示71と、右側に配置されたプレイヤの設定した遊技条件を示すステータス表示72と、右下に配置されたメインメニュー画面7における操作コントローラ32の操作方法を示すガイダンス表示73とが含まれている。
【0097】
モードリスト表示71には複数の遊技モードが縦に配列されている。複数の遊技モードには、アーケードモードやネットワーク対戦モードなどの他に、例えばプレイヤが格闘技を練習するためのトレーニングモードや、特定のCPU対戦用の敵キャラクタを指定して当該敵キャラクタに挑戦するチャレンジモードなどの対戦モードや、プレイヤの操作するゲームキャラクタ(プレイヤキャラクタ)に関するデータ(対戦履歴、対戦成績、取得したアイテム、ポイント等の特典などの各種のデータ)を閲覧するモードなどが含まれている。
【0098】
ステータス表示72には、プレイヤが選択したゲームキャラクタのハンドルネームやゲームキャラクタにセットされている称号やアイコンを示す項目と、アーケードモード待ち受け機能の設定内容を示す項目とが含まれている。アーケードモード待ち受け機能の設定内容とは、図4に示すアーケード待ち受け設定の項目である。
【0099】
ガイダンス表示73には、Aボタン322aを押せば、選択されている項目の処理をすることが決定され、Bボタン322bを押せば、メインメニュー画面7の前の状態(例えば、タイトル画面の表示)に戻り、Rボタン324を押せば、ステータス編集ができることが示されている。
【0100】
モードリスト表示71の最上段のモード項目にはカーソル表示が行われ、そのモード項目が選択候補であることが示される。カーソル表示は、例えば、項目全体の反転表示や項目枠の強調表示である。プレイヤは操作コントローラ32の十字キー321の上方向キーと下方向キーを操作してモードリスト表示71のカーソル表示の位置を上方向又は下方向に移動させることができる。プレイヤが所望のモード項目にカーソル表示を移動させた後、Aボタン322aを押すと、そのモード項目が決定される。
【0101】
例えば、「アーケードモード」にカーソル表示を移動させてAボタン322aを押すと、プレイヤはアーケードモード(オフラインモードに相当)での格闘ゲームを行うことができ、「ネットワーク対戦モード」にカーソル表示を移動させてAボタン322aを押すと、プレイヤはネットワーク対戦モード(オンラインモードに相当)での格闘ゲームを行うことができる。なお、アーケードモード及びネットワーク対戦モード以外の遊技モードは、本発明には特に関係しないので、それらの遊技モードについての説明は省略する。
【0102】
一方、メインメニュー画面7の表示状態でプレイヤがRボタン324を押すと、ゲーム画面が図3に示すステータス編集画面8に切り換えられる。ステータス編集画面8では、ステータス表示72の称号やアイコンやアーケードモード待ち受け機能の内容を設定することができる。
【0103】
アーケード待ち受けがOFFに設定されているアーケードモードでの格闘ゲームは、プレイヤはCPU311aが敵キャラクタを操作するCPU対戦のみからなる格闘ゲームを行うことになる。一方、アーケード待ち受けがONに設定されているアーケードモードでの格闘ゲームは、本発明に係るゲーム装置の要旨に相当し、後述するように、プレイヤはCPU対戦とプレイヤ対戦(ネットワーク対戦)とを組み合わせた新規のゲーム展開が行われる格闘ゲームを行うことができる。
【0104】
以下の説明では、アーケード待ち受けが設定されているか否かを区別するために、必要に応じて、アーケード待ち受けがOFF設定されたアーケードモードを「アーケード待ち受けOFFモード」といい、アーケード待ち受けがON設定されたアーケードモードを「アーケード待ち受けONモード」という。
【0105】
メインメニュー画面7のモードリスト表示71には、遊技モードとしてアーケードモードとネットワーク対戦モードとが用意されている。なお、後述するステータス編集画面8でアーケード待ち受けがONに設定されていると、モードリスト表示71に表示されているアーケードモードは「アーケード待ち受けONモード」として動作し、アーケード待ち受けがONに設定されていなければ、モードリスト表示71に表示されているアーケードモードはアーケード待ち受けOFFモードとして動作する。従って、プレイヤは「アーケード待ち受けOFFモード」、「アーケード待ち受けONモード」及び「ネットワーク対戦モード」のいずれかのモードを選択して格闘ゲームを楽しむことができる。
【0106】
アーケード待ち受けOFFモードとネットワーク対戦モードではCPU対戦とプレイヤ対戦(ネットワーク対戦)とを混在させた格闘ゲームを楽しむことはできない。特に、ゲームセンターに配置された格闘ゲームシステム(複数のアーケードゲーム機をLANで相互に通信可能に接続した格闘ゲームシステム)に見られるように、1人のプレイヤ(先のプレイヤ)がいずれかのアーケードゲーム機でCPU対戦をしているときに別のプレイヤ(後のプレイヤ)が他のアーケードゲーム機で対戦ゲームを始めると、先のプレイヤが行っているCPU対戦に後のプレイヤを対戦相手として乱入させる、すなわち、CPU対戦をプレイヤ対戦に切り換えるといった格闘ゲームのゲーム展開を楽しむことはできない。
【0107】
しかし、アーケード待ち受けONモードでは、プレイヤAがCPU対戦をしている最中にバックグラウンドで待ち受けている他のプレイヤBが見つかると、そのCPU対戦を中断して当該他のプレイヤBとのネットワーク対戦に切換えられるので、アーケード待ち受けONモードは、アーケード待ち受けOFFモードやネットワーク対戦モードとは異なるCPU対戦とプレイヤ対戦とを混在させた新たな遊技モードということができる。
【0108】
このアーケード待ち受けONモードでは、アーケードゲーム機における「乱入」と同様の演出が可能になり、ゲームセンターで格闘ゲームシステムを体験しているプレイヤに対して家庭用のゲーム装置3でもゲームセンターの格闘ゲームシステムと同様の感覚で格闘ゲームを楽しませることができるという効果がある。
【0109】
図3に示すステータス編集画面8は、図2に示すメインメニュー画面7のモードリスト表示71が7つの編集項目が縦に配列された編集リスト表示81に置き換えられた内容になっている。編集リスト表示81には、「称号セット」、「アイコンセット」、「アーケード待ち受け設定」、「ラウンド設定」、「タイム設定」、「検索優先設定」及び「言語優先設定」の編集項目が含まれている。「称号セット」及び「アイコンセット」は、ステータス表示72の称号の欄とアイコンの欄の内容を編集するための項目である。一方、「アーケード待ち受け設定」はアーケードモードでの対戦中にアーケード待ち受けを行うか否か(ON/OFF)を設定する項目であり、「ラウンド設定」、「タイム設定」、「検索優先設定」及び「言語優先設定」は、アーケード待ち受けでマッチングサーバ4により行われるマッチング処理における対戦相手のマッチングの条件を設定する項目である。
【0110】
編集リスト表示81における編集項目の選択方法は、モードリスト表示71におけるモード項目の選択方法と同じである。Aボタン322aにより「称号セット」の編集項目が選択されると、予め用意された複数の称号のリストが表示され、プレイヤはモードリスト表示71におけるモード項目の選択方法と同じ方法で所望の「称号」を設定することができる。また、Aボタン322aにより「アイコンセット」の編集項目が選択されると、予め用意された複数のアイコンのリストが表示され、プレイヤはモードリスト表示71におけるモード項目の選択方法と同様の方法で所望のアイコンを設定することができる。設定された称号とアイコンは、それぞれステータス表示72の称号とアイコンの欄に表示される。
【0111】
また、Aボタン322aにより「アーケード待ち受け設定」、「ラウンド設定」、「タイム設定」、「検索優先設定」及び「言語優先設定」のいずれかが選択されると、選択された編集項目の横に編集作業をするためのウィンドウが表示される。図4は、各編集項目にウィンドウ表示される内容を示したもので、同図の選択項目の欄がウィンドウ表示される。各編集項目の編集作業は、予め用意された複数の項目の中からプレイヤが所望の項目を選択設定するものである。
【0112】
「アーケード待ち受け設定」では、「OFF」、「ランクマッチ」及び「プレイヤマッチ」の3種類の項目が用意されているが、「OFF」がアーケード待ち受けをしないように(OFF)設定する項目であり、「ランクマッチ」又は「プレイヤマッチ」がアーケード待ち受け(アーケード待ち受けONモード)をするように(ON)設定する項目である。「OFF」が設定されると、アーケードモードでの対戦処理は、上述したアーケード待ち受けOFFモードとなる。一方、「ランクマッチ」又は「プレイヤマッチ」が設定されると、アーケードモードでの対戦処理は、上述したCPU対戦にプレイヤ対戦が乱入の形式で割り込むアーケード待ち受けONモードの対戦処理となる。
【0113】
「ラウンド設定」は、プレイヤ対戦で勝敗を決定するためのラウンド数を設定する編集項目である。「ラウンド設定」には、例えば、「1回」、「3回」及び「5回」の3種類の項目が用意されている。「タイム設定」は、1ラウンドの時間を設定する編集項目である。「タイム設定」には、例えば、「30秒」、「60秒」及び「99秒」の3種類の項目が用意されている。「検索優先設定」は、マッチングサーバ4でのマッチング処理において、検索条件として優先させる項目を設定する編集項目である。「検索優先設定」には、例えば、「検索速度」、「接続品質」、「自分と同じ強さ」及び「自分より強い」の4種類の項目が用意されている。検索速度と接続品質は、対戦相手との通信速度や通信品質を優先条件とするものである。一方、「自分と同じ強さ」及び「自分より強い」は、自分に対する対戦相手の格闘技量を優先条件とするものである。
【0114】
格闘技量は、例えば、各プレイヤに設定されるバトルポイントを用いて比較される。バトルポイントは、例えば、対戦成績や攻撃技の技量評価などに基づいて算出される数値である。攻撃技の技量評価は、例えば、予め決められた複数の攻撃技の連続攻撃の成功率や成功回数などで決定される評価値である。
【0115】
マッチングサーバ4におけるマッチング処理では、マッチングサーバ4にアクセスするプレイヤが、セッションを作成するプレイヤ(ゲーム装置3)と作成されたセッションに参加するプレイヤ(ゲーム装置3)とに分けられる。セッションとは、ネットワーク回線2を介して接続された複数(第1実施形態では2台)のゲーム装置3によって構成されるオンライン対戦の単位を意味し、マッチングサーバ4がオンライン対戦数を管理する単位となるものである。セッションを作成するプレイヤは、そのセッションを企画し、参加者を求める主体となるので、「ホスト」と呼ばれ、セッションに参加するプレイヤは、そのホストに対して「ゲスト」と呼ばれる。
【0116】
ホストのバトルポイントをHBP、ゲストのバトルポイントをGBPとすると、例えば、−1000≦(GBP−HBP)≦1000であれば、ゲストの強さはホストの強さと同じ程度と判定される。また、1000<(GBP−HBP)≦2000であれば、ゲストはホストより強いと判定される。なお、「検索速度」又は「接続品質」が設定されるときは、対戦相手の強さに関しては「指定なし」となる。
【0117】
「言語優先設定」は、プレイヤが他のプレイヤとの対戦時に利用するチャット機能での言語について優先させる言語を設定する編集項目である。「言語優先設定」には、「全て」(指定なしに相当)のほか、「日本語」、「英語」、「イタリア語」、「ドイツ語」などを含む5種類以上の代表的な言語が用意されている。
【0118】
「アーケード待ち受け設定」乃至「言語優先設定」の各設定項目でウィンドウが開かれると、そのウィンドウ内に表示される複数の項目のうち、先頭の項目にカーソル表示が行われる。図4の例では、下線によってカーソル表示が行われている。プレイヤは操作コントローラ32の十字キー321の左方向キーと右方向キーを操作してウィンドウ内のカーソル表示の位置を左方向又は右方向に移動させることができる。プレイヤが所望の項目にカーソル表示を移動させた後、Aボタン322aを押すと、その項目が設定される。設定された項目は、ステータス表示72の待ち受け状態の設定内容を示す項目の中に表示される。
【0119】
図5はゲーム装置3のオフライン対戦処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、アーケード待ち受けOFFモード及びアーケード待ち受けONモードで実行される処理手順である。つまり、アーケード待ち受けの設定がOFF及びONのいずれかに設定された状態でプレイヤがメインメニュー画面7で「アーケードモード」を選択したときに実行される処理手順である。なお、アーケード待ち受けONモードでは、上記オフライン対戦処理に加えて、後述するパッシブマッチング(図13)及びアクティブマッチング(図15)の処理も並行して行い、オンライン対戦を行うモードである。
【0120】
まず、プレイヤにゲームキャラクタ、対戦の難易度、ラウンド数、ラウンドタイムなどの各種の対戦条件を選択させるなどのオープニング処理が行われる(S1)。その後、対戦数をカウントするカウンタiが「1」に設定された後(S2)、i番目のCPU311aの操作する敵キャラクタが決定され(S3)、i番目の対戦内容を示す画面がディスプレイ33に表示される(S4)。この画面は、例えば、図6に示すような、プレイヤが選択したゲームキャラクタ(プレイヤキャラクタ)PAとi番目の敵キャラクタPBとを対峙させた対峙画面9である。対峙画面9には、プレイヤキャラクタPAと敵キャラクタPBの顔の画像が表示され、プレイヤキャラクタPAと敵キャラクタPBの下部にはそれぞれ格闘家の名称「XXX」と「YYY」が表示される。
【0121】
続いて、i番目の敵キャラクタとの対戦処理に必要なゲームプログラムとゲームデータが記録媒体5からRAM311cにローディングされる(S5,S6のループ処理)。なお、ディスプレイ33への対峙画面9の表示はこのローディング中も行われている。そして、ローディングが終了すると(S6:YES)、ディスプレイ33の対峙画面9が、例えば、図7に示すような格闘シーンを示す格闘画面10に切り換えられ、CPU対戦の処理が開始される(S7)。
【0122】
格闘画面10には、格闘場を示す背景に三次元表示されたプレイヤキャラクタPAと敵キャラクタPBとが表示され、プレイヤキャラクタPAは操作コントローラ32から入力されるプレイヤAの操作信号に応じて攻撃技や防御技を繰り出す動作を行う。一方、敵キャラクタPBはCPU311aが出力する操作信号に応じて攻撃技や防御技を繰り出す動作を行う。格闘画面10の上部中央には残りのラウンド時間を示すタイム表示101が表示され、その両側にプレイヤキャラクタPAの体力ゲージ102aと敵キャラクタPBの体力ゲージ102bがバー表示で示される。体力ゲージ102aは、プレイヤキャラクタPAがダメージを受けると、そのダメージ量に応じた分だけゲージの長さがタイム表示101側に向かって減少する。体力ゲージ102bも同様で、敵キャラクタPBのダメージ量に応じてゲージの長さがタイム表示101側に向かって減少する。
【0123】
タイム表示101に表示されるラウンドタイムが「0」になると対戦終了であるが、ラウンドタイムが「0」になる前にプレイヤキャラクタPA又は敵キャラクタPBの体力ゲージが「0」になると、その時点で対戦終了となる。この場合は、体力ゲージが「0」になったキャラクタが「KO負け」となる。一方、ラウンドタイムが「0」になったときにプレイヤキャラクタPA及び敵キャラクタPBの体力ゲージが残っていれば、体力ゲージの長い方(体力が多く残っている方)が「勝ち」となる。
【0124】
また、ラウンド設定で1ラウンドに設定された対戦なら、1回勝てばその対戦に「勝利」したことになるが、3ラウンドに設定された対戦なら、先に2回勝てばその対戦に「勝利」したことになり、5ラウンドに設定された対戦なら、先に3回勝てばその対戦に「勝利」したことになる。
【0125】
ステップS7で開始された対戦処理は、上記の勝敗決定のルールによって対戦終了となるまで実行され、対戦終了になると(S8;YES)、ディスプレイ33の格闘画面10が、例えば、図8に示すような対戦結果を示すリザルト画面11に切り換えられる(S9)。リザルト画面11では、「WIN」の文字とともに、勝者のキャラクタの画像と名称(リザルト画面11ではプレイヤキャラクタPAの画像と名称XXX)が表示される。
【0126】
続いて、勝者がプレイヤAであるか否か(プレイヤキャラクタPAが勝者であるか否か)が判別され(S10)、勝者がプレイヤAでなければ(S10:NO)、ステップS14に移行し、所定の「ゲームオーバの処理」が行われる。このゲームオーバの処理は、例えば、ディスプレイ33にゲームオーバの文字を含む所定の演出画像を表示させた後、コンティニューをするか否かをプレイヤに選択させ、コンティニューが選択されなければメインメニュー画面7に戻る処理である。
【0127】
一方、プレイヤAが勝者であれば(S10:YES)、更にカウンタiが予め決められた対戦数n(例えば、8人)になっているか否かが判別される(S11)。i<nであれば(S11:NO)、カウンタiを1だけ増加し(S12)、ステップS3に戻り、次の敵キャラクタとのCPU対戦が行われる。以下、プレイヤAが敵キャラクタPBを倒して勝利する毎にステップS3〜S12の処理が繰り返され、プレイヤAが連続して8人の敵キャラクタPBを倒すと(S11:YES)、ステップS13に移行し、所定の「ゲームクリアの処理」が行われる。このゲームクリアの処理は、例えば、ディスプレイ33にゲームクリアの文字を含む所定のエンディング画面を表示させた後、タイトル画面(図略)に戻る処理である。
【0128】
次に、格闘ゲームのネットワーク対戦モードにおけるゲーム装置3の処理手順を説明する。
【0129】
メインメニュー画面でネットワーク対戦モードを選択すると、ネットワーク対戦モードでのメニュー画面がディスプレイ33に表示される。このメニューには、セッション作成及びセッション検索の項目がある。セッション作成は、セッション作成要求したプレイヤ(ゲーム装置3)がホストとなって、対戦相手が現れるのを待つモードである(図9参照)。セッション検索は、セッション検索要求したプレイヤ(ゲーム装置3)がゲストとして、セッションを作成している(ホストとなっている)ゲーム装置3を検索して対戦を申し込むモードである(図11参照)。
【0130】
図9は、プレイヤがホストとなって参加する場合の立場でネットワーク対戦モードにおけるゲーム装置3の処理手順を示すフローチャートである。なお、図9のフローチャートの説明では、ホスト側のプレイヤとゲーム装置をそれぞれ「プレイヤA」と「ゲーム装置3A」とし、ゲスト側のプレイヤ(他のプレイヤ)とゲーム装置をそれぞれ「プレイヤB」と「ゲーム装置3B」として説明する。
【0131】
まず、プレイヤAにマッチングサーバ4のマッチング処理に必要な対戦相手のマッチングの条件を求める処理が行われる(S21〜S23のループ)。この処理では、上述したステータス編集画面8の「ラウンド設定」、「タイム設定」、「検索優先設定」及び「言語優先設定」の各条件と同様の条件をプレイヤAに求め、プレイヤAに各条件を設定させる処理である。なお、この処理中にプレイヤAがBボタン322bを押すと(S23:YES)、ネットワーク対戦モードの処理は終了し、メインメニュー画面7に戻ることになる。
【0132】
対戦相手の条件(マッチング条件)が設定されると(S22:YES)、マッチングサーバ4への接続処理が行われ(S24,S25のループ)、マッチングサーバ4に回線が接続されると(S25:YES)、プレイヤAによって設定された対戦相手の条件(ラウンド数、タイム、検索優先、言語優先などの条件)とプレイヤAの保有しているバトルポイントなどの情報とともに、セッション作成の要求(第1のマッチング要求)がマッチングサーバ4に送信される(S26)。なお、この送信のとき、ゲスト側(プレイヤB)の他のゲーム装置3Bから対戦(通信)の申し込みができるように、プレイヤAのゲーム装置3AのIPアドレスもマッチングサーバ4に送信されることはいうまでもない。
【0133】
セッション作成の要求が行われると、ディスプレイ33に、図10に示すロビー画面12が表示され(S27)、対戦相手待ちの状態となる(S27〜S29のループ)。このときの対戦相手待ちの状態は、マッチングサーバ4に接続した他のプレイヤB(ゲスト)のうち、プレイヤA(ホスト)の作成したセッションに対して対戦する意思のある他のプレイヤB(ゲスト)が対戦の申し込みをするためにプレイヤA(ホスト)のゲーム装置3Aにアクセスして来るのを待っている状態である。
【0134】
ロビー画面12では、ホスト(プレイヤA)の情報と対戦申し込みを受理した対戦者(ゲスト:プレイヤB)の情報を表示する画面となっている。従って、対戦相手待ちの状態は、ロビーにホストのみが入室し、ゲストは入室していない状態である。
【0135】
ロビー画面12には、上段にプレイヤA(ホスト)の情報が表示され、下段に対戦を申し込んだプレイヤB(ゲスト)の情報が表示される。対戦相手待ちの状態では、上段にプレイヤA(ホスト)の情報だけが表示され、下段は空白になっている。
【0136】
対戦相手待ちの状態で、プレイヤAがBボタン322bを押すと(S29:YES)、ロビーから退室(退出)することになる。従って、セッション終了処理を行い(S30)、ネットワーク対戦モードの処理は終了し、メインメニュー画面7に戻ることになる。
【0137】
一方、ゲストのプレイヤB(ゲーム装置3B)からの対戦の申し込みが受理されると(ゲーム装置3A,3Bのセッション確立)(S28:YES)、ロビーにゲストが入室したことを意味することに相当し、ロビー画面12に対戦相手(ゲスト)の情報が表示される(S31)。なお、第1実施形態では、1のホストが作成したロビーには対戦申し込みが受理されたゲスト1人しか入れない。
【0138】
なお、プレイヤAは、Bボタン322bを押すことによってロビーから退室(退出)することになるが、この結果、ロビーに対戦を企画したホストがいなくなるので、セッションもなくなることになる。従って、ロビー画面12の表示状態で、プレイヤAによりBボタン322bが押されると(S32:YES)、ゲーム装置3からマッチングサーバ4にセッション終了の通知などのセッション終了処理が行なわれ(S33)、ネットワーク対戦モードの処理は終了し、メインメニュー画面7に戻る。マッチングサーバ4では、セッション終了の通知を受けたセッションが削除される。
【0139】
プレイヤAのゲーム装置3Aと対戦相手のプレイヤBのゲーム装置3Bで、対戦を行うステージの決定やそれぞれのプレイヤが使用するプレイヤキャラクタを選択するなどの対戦開始の準備が行なわれ、その準備が完了すると(S34:YES)、図6に示した対峙画面9が表示されるとともに(S35)、対戦相手である他のプレイヤBの操作する敵キャラクタとの対戦処理に必要なゲームプログラムとゲームデータが記録媒体5からRAM311cにローディングされる(S36)。そして、ローディングが終了すると、ディスプレイ33の対峙画面9が、図7に示した格闘画面10に切り換えられ、プレイヤ対戦の処理が開始される(S37)。
【0140】
ネットワーク対戦モードにおける対戦処理は、回線接続された2つのゲーム装置3A,3Bとの間で各ゲーム装置3A,3Bの操作コントローラ32から入力されるプレイヤA,Bの操作信号を相互に通信し、両プレイヤA,Bの操作信号を用いてプレイヤキャラクタPAと敵キャラクタPBの格闘動作を制御する点が、上述したアーケードモードにおける対戦処理と異なるのみである。従って、ステップS37〜S39では、図5のフローチャートのステップS7〜S9で説明した対戦処理と同様の対戦処理が行われる。
【0141】
そして、ネットワーク対戦が終了し、ディスプレイ33にリザルト画面11が表示されると、ステップS31に戻り、リザルト画面11がロビー画面12に切り換えられる。また、ロビー画面12でそれぞれのプレイヤが再戦を希望する操作を行うと(S32:NO)、再度、同じプレイヤ同士によるステップS34〜ステップS39の処理が行われる。一方、ロビー画面12でBボタン322bが押されると(S32:YES)、セッション終了処理が行なわれ(S33)、ネットワーク対戦モードの処理は終了し、メインメニュー画面7に戻る。また、セッション終了処理により、ゲーム装置3A,3Bの通信接続も切断される。なお、マッチングサーバ4とゲーム装置3の通信は、少なくともネットワーク対戦モードを終了するまで維持される。
【0142】
図11は、プレイヤがゲストとなって参加する場合の立場でネットワーク対戦モードにおけるゲーム装置3の処理手順を示すフローチャートである。
【0143】
なお、図11のフローチャートの説明では、図9のフローチャートの場合とは逆に、ゲスト側のプレイヤとゲーム装置をそれぞれ「プレイヤA」と「ゲーム装置3A」とし、ホスト側のプレイヤ(他のプレイヤ)とゲーム装置をそれぞれ「プレイヤB」と「ゲーム装置3B」として説明する。また、図11のフローチャートにおいて、ステップS41〜ステップS45の各処理内容は、それぞれ図9のフローチャートのステップS21〜ステップS25と同一である。従って、以下では、ステップS46からの処理を説明する。
【0144】
対戦相手の条件が設定され(S42:YES)、マッチングサーバ4に回線が接続されると(S45:YES)、プレイヤAによって設定された対戦相手の条件(ラウンド数、タイム、検索優先、言語優先などの条件)などとセッション検索の要求(第2のマッチング要求)がマッチングサーバ4に送信される(S46)。なお、マッチングサーバ4とゲーム装置3の通信は、少なくともネットワーク対戦モードを終了するまで維持される。
【0145】
セッション検索の要求は、ゲームサーバ4に、当該ゲームサーバ4に作成されている多数のセッションの中からプレイヤAの対戦条件に合うセッションを抽出し、そのリストを求める要求である。セッション検索の要求が行われると、ディスプレイ33に、セッション検索結果を示す画面(検索結果リスト画面)が表示される(S47)。この検索結果リスト画面は、検索結果をリスト表示したもので、その表示態様は、図10に示すロビー画面12に類似したもの(ホストの情報だけが並んだリスト)となっている。しかし、検索結果リスト画面は、ロビー画面のようにロビーに入室している対戦者の状態をイメージしたものではない。なお、図示してないが、検索結果リスト画面に表示されるリストは、マッチングサーバ4から受信したリストを編集したものを表示する。マッチングサーバ4から受信したリストは、ゲスト側(プレイヤA)が要求した対戦相手の条件にのみ合致するものであり、ホスト側(プレイヤB)が要求する対戦条件に合致しているか否かは不明なものである。つまり、ホスト側(プレイヤB)が要求する対戦条件にゲスト(プレイヤA)が合致するかが不明である。したがって、マッチングサーバ4から受信したリストにあるホストのうち、ホスト側の対戦条件を満たすものについて抽出する上記リスト編集を行う。これにより、検索結果リスト画面に表示されるものは、ゲスト側(プレイヤA)およびホスト側(プレイヤB)の対戦条件に合致しているホストの情報のみが表示される。なお、マッチングサーバ4から検索結果のリストが送信されるまでは、データがないので、当然、検索結果リスト画面にはセッション検索結果のリストは表示されない。
【0146】
検索結果リスト画面で、プレイヤAがBボタン322bを押すと(S49:YES)、ネットワーク対戦モードの処理は終了し、メインメニュー画面7に戻ることになる。一方、マッチングサーバ4からのセッション検索結果の情報が受信され、その情報が検索結果リスト画面にリスト表示されると、その検索結果リスト画面は、プレイヤAが対戦相手を選択する選択画面として機能する。プレイヤAは、十字キー321の上下の方向キーとAボタン322aを操作してリスト表示されたプレイヤB(ホスト)の中から所望の対戦相手を選択する。
【0147】
プレイヤAが検索結果リスト画面で所望のプレイヤBにカーソル表示を移動させてAボタン322aを押すと、そのプレイヤBのゲーム装置3Bに対して対戦申し込みの処理が行われる(S48:YES、S50)。そして、その対戦申し込みがプレイヤBのゲーム装置3Bに受理されたことを受信すると(ゲーム装置3A,3Bのセッション確立)(S51:YES)、対戦が成立し、ディスプレイ33の検索結果リスト画面がロビー画面12に切り換えられる(S52)。つまり、この処理は、ホストの作成したセッションのロビーに入室したことに相当する。
【0148】
なお、対戦申し込みをしたプレイヤBからその申し込みが拒否された場合は(S51:NO)、ステップS47に戻り、プレイヤAは、対戦相手として他のプレイヤBを選択し、同様の対戦申し込みの処理を行うことになる。この処理は、対戦申し込みが受理されるホストが見つかるまで繰り返される(S47〜S51のループ処理)。
【0149】
プレイヤAのゲーム装置3Aのディプレイ33でロビー画面12が表示された後のステップS52〜S60の処理はネットワーク対戦モードでの対戦処理を示すものである。ネットワーク対戦モードで対戦しているゲスト側のゲーム装置3Aとホスト側のゲーム装置3Bでは同じ処理手順で対戦が進行するから、ステップS52〜S60の各処理は、図9のフローチャートにおけるステップS31〜S39の各処理に対応し、その内容は同一となる。従って、ステップS52〜S60の処理の説明は省略する。
【0150】
次に、マッチングサーバ4におけるマッチング処理の処理手順について、図12のフローチャートを用いて説明する。
【0151】
マッチングサーバ4では、ゲーム装置3からセッション作成の要求又はセッション検索の要求を監視し(S61〜S63のループ)、セッション作成の要求又はセッション検索の要求がある毎に、以下に説明する、要求に対する応答処理がステップS61〜S66の処理手順でループ処理することにより常時行われている。
【0152】
すなわち、ネットワーク回線2に接続されている多数のゲーム装置3のいずれかからセッション作成の要求があると(S61:YES)、CPU41は、そのゲーム装置3(ホストとなるプレイヤのゲーム装置3)から送信されるホストに関する情報(プレイヤの称号やバトルポイントなどの情報)と対戦条件に関する条件とを用いてセッションを作成し、ハードディスク装置44に保存する(S62)。
【0153】
また、ネットワーク回線2に接続されている多数のゲーム装置3のいずれかからセッション検索の要求があると(S63:YES)、CPU41は、そのゲーム装置3(ゲストとなるプレイヤのゲーム装置3)から送信される対戦条件に関する条件を用いてハードディスク装置44内のセッションを検索し(S64)、その対戦条件に適合するセッションのリストを作成してそのゲーム装置3に送信する(S66)。
【0154】
なお、図12のフローチャートでは省略しているが、ホストからセッション終了の通知があったときには、ハードディスク装置44のセッションのリストからそのセッションを削除する処理が行なわれる。
【0155】
次に、格闘ゲームのアーケード待ち受けONモードにおけるゲーム装置3の処理手順を説明する。
【0156】
アーケード待ち受けONモードでは、図5に示したフローチャートの処理と並行して図13及び図15に示すフローチャートの処理が行なわれる。図5のフローチャートについては説明したので、以下では、図13及び図15に示すフローチャートの処理について説明する。
【0157】
図13及び図15に示すフローチャートは、CPU対戦(図5のオフライン対戦処理)している間にバックグラウンドでネットワーク対戦の対戦相手の探す処理を行い、その対戦相手が見つかると、CPU対戦(図5のオフライン対戦処理)を中断しその対戦相手とのネットワーク対戦に切り換える処理を示したものである。
【0158】
アーケード待ち受けONモードにおいては、ネットワーク対戦モードでプレイヤによって手動的に行なわれていた対戦相手の決定処理がCPU311aによって自動的に行なわれる。上述したように、ネットワーク対戦モードにおける対戦相手の決定方法には、プレイヤがホストとなる場合とゲストになる場合とがある。
【0159】
アーケード待ち受けONモードにおいては、プレイヤがホストとなって対戦相手を探す処理とプレイヤがゲストとなって対戦相手を探す処理をCPU311aが実行する。具体的には、前者の場合、CPU311aがマッチングサーバ4にセッションの作成を要求するとともに、対戦を申し込んで来たゲストに対してその対戦を受理する処理を行い、後者の場合は、CPU311aがマッチングサーバ4にセッション検索を要求するとともに、セッション検索の結果から対戦を申し込むホストを決定し、そのホストに対戦を申し込む処理を行なう。
【0160】
アーケード待ち受けONモードにおける対戦相手を探す処理では、前者の対戦相手を探す処理を「パッシブマッチング(Passive Matching)」と呼び、後者の対戦相手を探す処理を「アクティブマッチング(Active Matching)」と呼ぶ。アーケード待ち受けONモードにおいては、パッシブマッチングとアクティブマッチングの両方を行なう。
【0161】
図13は、ゲーム装置3のパッシブマッチングの処理手順を示すフローチャートである。なお、図13のフローチャートの説明では、ホスト側のプレイヤとゲーム装置をそれぞれ「プレイヤA」と「ゲーム装置3A」とし、ゲスト側のプレイヤ(他のプレイヤ)とゲーム装置をそれぞれ「プレイヤB」と「ゲーム装置3B」として説明する。
【0162】
アーケード待ち受けONモードでは、まず、マッチングサーバ4への接続処理が行われ(S70,S71のループ)、マッチングサーバ4に回線が接続されると(S71:YES)、プレイヤによって設定された対戦相手の条件(ラウンド数、タイム、検索優先、言語優先などの条件)とプレイヤの保有しているバトルポイントなどの情報とともに、セッション作成の要求がマッチングサーバ4に送信される(S72)。なお、この送信のとき、ゲスト側(プレイヤB)の他のゲーム装置3Bから対戦(通信)の申し込みができるように、プレイヤAのゲーム装置3AのIPアドレスもマッチングサーバ4に送信される。
【0163】
セッション作成の要求が行われると、図5のフローチャートにおけるステップS2〜S8の処理(i番目のCPU対戦の対戦相手の決定からその対戦相手とのCPU対戦が終了するまでの処理)が実行中であるか否かが判別され(S73)、実行中であれば(S73:YES)、作成したセッションに対して他のプレイヤB(ゲスト)のゲーム装置3Bから対戦の申し込みがあるか否かが判別される(S74)。
【0164】
なお、アーケード待ち受けONモードでは、CPU対戦中の格闘画面は図7に示した格闘画面10と基本的に同じであるが、図14に示すように、画面の下部の中央にアーケード待ち受けをしていることを示すアイコン103が表示される点がアーケード待ち受けOFFモードと異なる。これにより、プレイヤAはアーケード待ち受けONモードで対戦ゲーム(オフライン対戦)をしていることが分かる。
【0165】
ステップS2〜S8の処理中に他のプレイヤBのゲーム装置3Bから対戦の申し込みがなければ(S74:NO)、ステップS80に移行し、アーケードモード(つまり、図5に示すオフライン対戦処理)が終了しているか否かが判別され、終了していなければ(S80:NO)、ステップS73に戻り、上述したステップS73〜S80が繰り返される。一方、アーケードモードが終了すると(S80:YES)、パッシブマッチングを用いたアーケード待ち受けONモードの処理も終了する。
【0166】
ステップS2〜S8の処理中に他のプレイヤBのゲーム装置3Bから対戦の申し込みがあると(ゲーム装置3A,3Bのセッション確立)(S74:YES)、ステップS2〜S8の処理(現在行っている図5のオフライン対戦処理)が中断され(S75)、そのプレイヤBとのオンライン対戦処理が行われる(S76)。中断される処理は、対戦の申し込みを受信するタイミングによって異なるが、例えば、対戦相手が現れた旨の表示やi番目のCPU対戦の対戦相手の情報のRAM311cへの記憶等である。
【0167】
また、ステップS76で行なわれるオンライン対戦処理は、図9に示したフローチャートのステップS30〜S38の対戦処理と同じである。従って、ステップS76の対戦処理の説明は省略する。
【0168】
そして、オンライン対戦処理が終了すると、中断されていたCPU対戦の再開処理が行われた後(S77)、ステップS72に戻る。なお、再開処理とは、例えば、i番目のCPU対戦の対戦相手の情報等のRAM311cからの読み出し等であり、その再開処理は、例えば、ステップS3から開始される。なお、再開処理のタイミングは、ステップS3に限定させるものではなく、その他の適当なタイミングを選択することができる。
【0169】
例えば、3ラウンド設定時において、プレイヤAがi=3番目の対戦相手と2ラウンド目のCPU対戦(オフライン対戦)中、オンライン対戦によって他のプレイヤBとの対戦が開始されると、CPU対戦が中断されるとともにi=3番目が記憶等される。その後、他のプレイヤとのオンライン対戦が終了した後は、i=3番目が再設定され、プレイヤAとi=3番目の対戦相手とのCPU対戦が1ラウンド目から再び開始される。つまり、勝敗が決まる途中でCPU対戦が中断されると、同じ対戦相手ではあるが、最初のラウンドからCPU対戦が再開される。なお、上記例のような第1実施形態に限られず、中断した時点から再開するようにしてもよい。
【0170】
一方、ステップS2〜S8の処理が実行中でなければ(S73:NO)、作成したセッションに対して他のプレイヤB(ゲスト)のゲーム装置3Bから対戦の申し込みがあるか否かが判別される(S78)。対戦申し込みがあれば(S78:YES)、対戦申し込みがあった他のプレイヤBのゲーム装置3Bに申し込みを受理しないことをゲーム装置3Bに送信した後(S79)、上記したステップS80に移行し、対戦申し込みがなければ(S78:NO)、ステップS79の処理をすることなく、上記したステップS80に移行する。
【0171】
上記のように、パッシブマッチングでは、i番目のCPU対戦の対戦相手の決定からその対戦相手とのCPU対戦が終了するまでの処理期間に対戦相手の申し込みを受け付け、それ以外の処理期間では、対戦相手の申し込みを受け付けない。すなわち、オンライン対戦の割り込みを行わない。
【0172】
図15は、ゲーム装置3のアクティブマッチングの処理手順を示すフローチャートである。なお、図15のフローチャートの説明では、ゲスト側のプレイヤとゲーム装置をそれぞれ「プレイヤA」と「ゲーム装置3A」とし、ホスト側のプレイヤ(他のプレイヤ)とゲーム装置をそれぞれ「プレイヤB」と「ゲーム装置3B」として説明する。
【0173】
アーケード待ち受けONモードでは、図5のフローチャートにおけるステップS4〜S6の処理(対峙画面9の表示からi番目のCPU対戦の処理のためのデータをローディングするまでの処理)が実行中であるか否かが判別され(S81)、実行中であれば(S81:YES)、マッチングサーバ4からセッション検索結果のリストを受信しているか否かが判別され(S82)、リストを受信していれば(S82:YES)、後述するS92のリスト編集処理後のリストの中から対戦を申し込むセッションが決定され、そのセッションのホストのゲーム装置3Bに対戦の申し込みが行われる(S83)。なお、リスト中に複数のホストの情報が存在する場合、例えば最上段にあるホストへ対戦相手として申し込みを行う。あるいはランダムに決定してもよい。
【0174】
そして、対戦を申し込んだホスト(プレイヤB:ゲーム装置3B)に対戦が受理されると(S84:YES)、ステップS4〜S6の処理(図5に示すオフライン対戦処理)が中断され(S85)、そのプレイヤBとのオンライン対戦処理が行われ(S86)、そのオンライン対戦処理が終了すると、中断されていたCPU対戦の再開処理が行われた後(S87)、ステップS93に移行する。ステップS85〜S87の処理は、図13フローチャートにおけるステップS76〜S78の処理と同一であるので、ここでは説明は省略する。
【0175】
ステップS93ではアーケードモード(図5に示すオフライン対戦処理)が終了しているか否かが判別され、終了していなければ(S93:NO)、ステップS81に戻り、ステップS81〜S93が繰り返される。一方、アーケードモードが終了すると(S93:YES)、アクティブマッチングの処理も終了する。
【0176】
一方、ステップS4〜S6の処理中でない場合(S81:NO)、処理中であってもセッション検索のリストを受信していない場合(S82:NO)、対戦の申し込みがホストに受理されなかった場合(S84:NO)は、ステップS88に移行し、CPU対戦(オフライン対戦)の対戦処理が終了しているか否かが判別され、終了してなければ(S88:NO)、上述したステップS93の処理に移行する。
【0177】
ステップS88でCPU対戦の対戦処理が終了していると(S88:YES)、マッチングサーバ4にプレイヤAの対戦条件に合うセッション検索のリストが要求される(S89)。そして、マッチングサーバ4からセッションのリストが送信されると(S90:YES)、図5のフローチャートにおけるステップS9,S10の処理(対戦結果の表示と勝利判定の処理)を実行中であるか否かが判別され(S91)、その処理が実行中であれば(S91:YES)、リストの編集が行なわれた後(S92)、上述したステップS93に移行する。なお、このリストの編集は、上述したネットワーク対戦モードで行われるリスト編集と同じ処理であるので説明は省略する。また、マッチングサーバ4とゲーム装置3Aの通信は、少なくともネットワーク対戦モードを終了するまで維持される。
【0178】
上記のように、アクティブマッチングでは、i番目のCPU対戦において、対峙画面9の表示からそのCPU対戦の処理のためのデータをローディングするまでのプレイヤによる操作を受け付けない処理期間に対戦相手の申し込みを行い、それ以外の処理期間では、対戦相手の申し込みを行わない。また、プレイヤの操作を受け付けない期間(S7の対戦処理終了後)に、マッチングサーバ4へのリストの送信要求及びリスト編集を行い、それ以外の処理期間では送信要求をしない。これは、CPU311aの処理負担を可及的に少なくするためである。
【0179】
以上のように、アーケード待ち受けOFFモードは、プレイヤAが予め決められた数のCPU311aの制御する敵キャラクタPBと連続して対戦し、全ての敵キャラクタPBを倒すと、ゲームクリアとなるモードであるが、アーケード待ち受けONモードでは、図5に示すオフライン対戦処理の特定の処理の期間にネットワーク対戦の対戦相手のマッチングを行い、そのマッチングで対戦相手が決まると、CPU対戦を中断し、その対戦相手とのネットワーク対戦に切り換えられる。また、そのネットワーク対戦が終了すると、中断したCPU対戦が再開される。
【0180】
つまり、アーケード待ち受けONモードは、プレイヤAが予め決められた数のCPU311aの制御する敵キャラクタPBと連続して対戦している最中に、待ち受けているネットワーク対戦の対戦相手(プレイヤB)が決まると(現れると)、敵キャラクタPBとの対戦途中であっても中断し、その対戦相手とのネットワーク対戦が行われ、ネットワーク対戦が行われた後は、中断した時点のCPU311aの制御する敵キャラクタPBとの対戦の再開するモードと言うことができる。
【0181】
アーケード待ち受けONモードでは、プレイヤはアーケードモードでCPU対戦に連続的に勝利する数が多くなるほど、ネットワーク対戦モードによるプレイヤ対戦が割り込む機会が増え、アーケード待ち受けOFFモードよりも意外性と新鮮味の高い対戦ゲームを楽しむことができる。
【0182】
また、アーケード待ち受けONモードでは、図5に示すように、パッシブマッチングによる対戦申し込みの受理可能なタイミング(プレイヤ対戦の割り込み可能期間)がS2〜S8の処理期間であり、アクティブマッチングによる対戦申し込み可能なタイミング(プレイヤ対戦の割り込み可能期間)がS4〜S6の処理期間である。従って、アーケード待ち受けONモードでは、プレイヤがCPU311aの制御する敵キャラクタPBとの対戦ゲームを楽しんでいる最中の予測できないタイミングでプレイヤ対戦が乱入の形式で割り込まれるので、プレイヤがゲームセンターで同一の格闘ゲームシステムを体験している場合は、ゲームセンターの格闘ゲームシステムにおける乱入と同様の感覚で格闘ゲームを楽しむことができるという効果を奏する。
【0183】
また、従来は、プレイヤがプレイヤ対戦をしたい場合は、ネットワーク対戦モードを選択しなければならず、そのネットワーク対戦モードでは対戦相手が決まるまでに不定の待機時間が発生し、プレイヤにストレスとなるが、アーケード待ち受けONモードではプレイヤに待機時間によるストレスを与えることなくプレイヤ対戦を行わせることができるという効果も奏する。
【0184】
また、第1実施形態では、パッシブマッチングによる対戦申し込みの受理のタイミングとアクティブマッチングによるホストへの対戦申し込みのタイミングをずらしているので、対戦相手を探すための処理負担を分散させつつ、プレイヤがCPU311aの制御する敵キャラクタPBとの対戦ゲームを楽しんでいる最中に予測できないタイミングでプレイヤ対戦が乱入の形式で割り込ませることができる。また、プレイヤの操作を受け付けない期間(S7の対戦処理終了後)に、マッチングサーバ4へのリストの送信要求及びリスト編集を行っているので、より処理負担を分散させている。
【0185】
なお、パッシブマッチングのセッション作成要求および対戦申し込みの受理のタイミング、アクティブマッチングの対戦申し込み、リスト送信要求及びリスト編集のタイミングは、上記第1実施形態で説明した期間に限定されるものではない。
【0186】
また、上記第1実施形態では、アーケードモードがアーケード待ち受けONモードとなるかアーケード待ち受けOFFモードとなるかは、メインメニュー画面7でアーケードモードを選択する前にアーケード待ち受け設定で切り換えを行わなければならないが、アーケード待ち受けONモード中及びアーケード待ち受けOFFモード中に切換(ON/OFF)設定できるようにしてもよい。例えば、演出画面の表示中や3回戦や5回戦マッチの場合はラウンド間のインターバル期間などに、プレイヤのコントローラ32操作に応じて設定画面を表示させるようにすればよい。また、アクティブマッチングおよびパッシブマッチングのそれぞれの実行の可否(ON/OFF)を設定できるようにしてもよい。
【0187】
<第2実施形態>
第2実施形態は、アーケード待ち受けONモードでのCPU対戦(オフライン対戦)中、ポーズ中のプレイヤ対戦(オンライン対戦)の割り込みを禁止する構成等で上述の第1実施形態の構成と異なる。以下、第1実施形態と異なる構成について主に説明する。
【0188】
ポーズは、ポーズ開始・解除ボタンの押下によって、ゲーム中にゲーム進行を一時停止させる周知の技術であり、第2実施形態におけるポーズ中は対戦処理自体が一時停止させられる。そのため、ポーズ中、ゲーム進行のため(キャラクタを操作する等のため)の操作コントローラ32の入力は受け付けられない。また、ポーズ中、ディスプレイ33には、例えばポーズ開始直前のゲーム画面が表示され続ける。ポーズ解除後は、対戦処理が再開されてゲーム進行のための操作コントローラ32の入力が受け付けられ、再びゲームが進行していく。なお、第2実施形態におけるポーズ開始・解除ボタンは、図示していないが、操作コントローラ32に設けられている。
【0189】
アーケード待ち受けONモードでは、図5のフローチャートにおけるステップS7の対戦処理(オフライン対戦)中、プレイヤが操作コントローラ32のポーズ開始・解除ボタン(不図示)を押下すると、ゲーム装置3は、上述したようにステップS7の対戦処理を一時停止してポーズ状態とする。また、ポーズ中、プレイヤが再びポーズ開始・解除ボタンを押下すると、ゲーム装置3は上述したようにステップS7の対戦処理を再開する。これにより、再びゲームが進行していく。
【0190】
なお、第2実施形態では、図5のステップS7の対戦処理中にだけポーズの開始が受け付けられ、対戦相手の選択時や対戦結果の表示時等ではポーズの開始は受け付けられないが、受け付けられるようにしてもよい。
【0191】
図16は、第2実施形態に係るゲーム装置3のパッシブマッチングの処理手順を示すフローチャートである。なお、図16のフローチャートの説明では、ホスト側のプレイヤとゲーム装置をそれぞれ「プレイヤA」と「ゲーム装置3A」とし、ゲスト側のプレイヤ(他のプレイヤ)とゲーム装置をそれぞれ「プレイヤB」と「ゲーム装置3B」として説明する。また、ステップS101〜S104は図13のフローチャートにおけるステップS70〜S73の処理と同一であり、ステップS106〜S112は図13のフローチャートにおけるステップS74〜S80の処理と同一であるため説明は省略する。
【0192】
図16に示すように、ゲーム装置3Aは、図5のフローチャートにおけるステップS2〜S8の処理が実行中であると判別すると(S104:YES)、ポーズ中であるか否かを判別する(S105)。この判別は、例えば、ポーズフラグの情報を用いて行われる。ポーズフラグは、図5のフローチャートのステップS7の対戦処理中、プレイヤAによってポーズ開始・解除ボタンが押下されてポーズ開始となった状態でON情報が設定され、再びポーズ開始・解除ボタンが押下されてポーズ解除となった状態でOFF情報が設定される。これらの設定処理はゲーム装置3Aが行う。ポーズフラグの情報は、本発明の禁止する期間の設定情報に相当する。
【0193】
一方、ステップS2〜S8の処理が実行中でないと判別すると(S104:NO)、ステップS110に移行し、作成したセッションに対して他のプレイヤB(ゲスト)のゲーム装置3Bから対戦の申し込みがあるか否かを判別する。
【0194】
ゲーム装置3Aは、ポーズ中でないと判別すると(S105:NO)、ステップS106の処理に移行する。一方、ポーズ中であると判別すると(S105:YES)、ステップS110に移行し、作成したセッションに対して他のプレイヤB(ゲスト)のゲーム装置3Bから対戦の申し込みがあるか否かを判別する。そして、対戦申し込みがなければ(S110:NO)、ステップS112に移行し、対戦申し込みがあれば(S110:YES)、対戦申し込みがあった他のプレイヤBのゲーム装置3Bに申し込みを受理しないことをゲーム装置3Bに送信する(S111)。その後、ステップS112の処理に移行する。
【0195】
これにより、アーケード待ち受けONモード中であってもポーズ中はプレイヤ対戦(オンライン対戦)の割り込みが禁止されることになる。なお、第2実施形態のアクティブマッチングは、第1実施形態の図15に示すフローチャートと同一の処理であり、図5に示すステップS7の対戦処理中に対戦申し込みは行われないため、ポーズ中に対戦申し込みを禁止する処理はない。しかし、アクティブマッチングの対戦申し込みを図5に示すステップS7の対戦処理中に行う場合には、例えば上述のポーズフラグの情報を用いてポーズ中に対戦申し込みを禁止するようにすればよい。
【0196】
以上のように、第2実施形態では、ポーズ中のプレイヤ対戦(オンライン対戦)の割り込みが禁止されているので、ゲームをしていない一時停止中の予測できないタイミングで割り込みされることを防止できる。一時停止する場合には、現実世界で電話がかかってきてディスプレイ33の前から離れなければならない等のゲーム進行させたくない場合が含まれるが、第2実施形態に係る発明はこのようなゲーム進行させたくない場合に特に有効である。
【0197】
<第3実施形態>
第3実施形態は、アーケード待ち受けONモードでのプレイヤ対戦(オンライン対戦)の割り込み可能期間をプレイヤが任意に設定できる構成、設定された割り込み可能期間に応じて、パッシブマッチングによる対戦申し込みの受理可能なタイミング(プレイヤ対戦の割り込み可能期間)と、アクティブマッチングによる対戦申し込み可能なタイミング(プレイヤ対戦の割り込み可能期間)が変動する構成等で上述の第1実施形態と異なる。以下、第1実施形態と異なる構成について主に説明する。
【0198】
図17は、第3実施形態に係るゲーム装置3で表示されるステータス編集画面800の一例を示す図である。第3実施形態のステータス編集画面800では、第1実施形態と同様にステータス表示720の称号やアイコンやアーケードモード待ち受け機能の内容をプレイヤが設定できる。アーケードモード待ち受け機能の内容(編集項目)には、「アーケード待ち受け設定」、「ラウンド設定」、「タイム設定」、「検索優先設定」、「言語優先設定」の第1実施形態と同一の項目に加え、「待ち受け可能期間設定」、「待ち受け可能回戦設定」の項目がある。これらの項目の設定は、第1実施形態と同様に操作コントローラ33によって可能である。
【0199】
第1実施形態と同様に、Aボタン322aにより「アーケード待ち受け設定」、「ラウンド設定」、「待ち受け可能期間設定」、「待ち受け可能回戦設定」、「タイム設定」、「検索優先設定」及び「言語優先設定」のいずれかが選択されると、選択された編集項目の横に編集作業をするためのウィンドウが表示される。図18は、各編集項目にウィンドウ表示される内容を示したもので、同図の選択項目の欄がウィンドウ表示される。各編集項目の編集作業は、予め用意された複数の項目の中からプレイヤが所望の項目を選択設定するものである。
【0200】
「待ち受け可能期間設定」は、アーケードモード待ち受けONモードでのプレイヤ対戦の割り込み可能期間を編集するための項目である。「待ち受け可能期間設定」には、「対戦前」、「対戦中」、「対戦後」の項目がある。「対戦前」は、CPU対戦(オフライン対戦)の開始前の期間の割り込みを許可するか否か(ON/OFF)を設定するための項目である。「対戦中」は、CPU対戦中の期間の割り込みを許可するか否か(ON/OFF)を設定する項目である。「対戦後」は、CPU対戦終了後の期間の割り込みを許可するか否か(ON/OFF)を設定する項目である。各項目のON/OFF設定の切り換えは、操作コントローラ33の十字キー321の左右方向キーを操作してカーソルを該当項目に移動させた後、十字キー321の上下方向キーを操作することで行える。
【0201】
なお、図18は、「対戦前」がON設定、その他がOFF設定された状態を例示している。また、「待ち受け可能期間設定」においては、カーソルの位置に関わらず、ON設定されている項目だけが有効設定となる。カーソルの位置は、各項目のON/OFFを切り換えるためだけに用いられる。
【0202】
「待ち受け可能回戦設定」は、アーケードモード待ち受けONモードでのプレイヤ対戦の割り込み可能な回戦数を編集するための項目である。第3実施形態では、第1実施形態と同様にプレイヤが勝ち続けることによってCPU対戦が8回戦まで行われるが、「待ち受け可能回戦設定」は8回戦までのうち、いずれの回戦でプレイヤ対戦(オンライン対戦)の割り込みとするかを編集するための項目である。
【0203】
「待ち受け可能回戦設定」には、「全回戦」、「m回戦まで」(m=1,・・・,8)の項目がある。「全回戦」は、CPU対戦の1〜8回戦が終了するまでのいつでも割り込みを可能とする項目である。「m回戦まで」は、CPU対戦の1〜m回戦の期間までであれば割り込みを可能とする項目である。
【0204】
プレイヤは、操作コントローラ33の十字キー321の左右方向キーを操作してカーソルを該当項目に移動させることで、これら2項目のいずれかを択一的に有効設定にできる。なお、「m回戦まで」の回戦数mは、カーソルを移動させて該当項目を有効設定とした後、操作コントローラ33の十字キー321の上下方向キーを操作して変更(増減)できる。なお、図18は、カーソルの位置する「全回戦」が有効設定されている状態を例示している。従って、待ち受け可能期間設定および待ち受け可能回戦設定の情報は、本発明の禁止する期間の設定情報に相当する。
【0205】
図19は、第3実施形態に係るゲーム装置3のパッシブマッチングの処理手順を示すフローチャートである。なお、図19のフローチャートの説明では、ホスト側のプレイヤとゲーム装置をそれぞれ「プレイヤA」と「ゲーム装置3A」とし、ゲスト側のプレイヤ(他のプレイヤ)とゲーム装置をそれぞれ「プレイヤB」と「ゲーム装置3B」として説明する。また、ステップS121〜S123は図13のフローチャートにおけるステップS70〜S72の処理と同一であり、ステップS126〜S132は図13のフローチャートにおけるステップS74〜S80の処理と同一であるため説明は省略する。
【0206】
第3実施形態のパッシブマッチングによる他のプレイヤB(ゲーム装置3B)からの対戦申し込みの受理可能なタイミング(期間)は、最大で図5のフローチャートのステップS2〜S12の処理の期間となる。また、この対戦申し込みの受理可能な期間は、ステップS123、S126の処理で示すように、「待ち受け可能期間設定」、「待ち受け可能回戦設定」に基づいて変動する。
【0207】
図19に示すように、ゲーム装置3Aは、マッチングサーバへのセッション作成要求を行った後(S123)、期間条件が成立しているか否かを判別する(S124)。つまり、ステップS124の処理では、他のプレイヤB(ゲーム装置3B)からの対戦申し込みの受理(プレイヤ対戦の割り込み)の可能期間内であるか否かが判別される。この期間条件は、「待ち受け可能期間設定」の「対戦前」、「対戦中」、「対戦後」の項目のON/OFF設定に基づく。
【0208】
具体的には、図5のフローチャートの処理において、ON設定されている「対戦前」、「対戦中」、「対戦後」に対応する処理の実行中である場合に期間条件が成立していると判別される。第3実施形態では、「対戦前」が図5のフローチャートにおけるステップS2〜S6の処理に対応し、「対戦中」が図5のフローチャートにおけるステップS7、S8の処理に対応し、「対戦後」が図5のフローチャートにおけるステップS9〜S12の処理に対応する。
【0209】
例えば、「対戦前」、「対戦中」、「対戦後」の全てがON設定である場合、ゲーム装置3Aは、「S2〜S12の処理の実行中である」ことを期間条件として判別を行う。また、「対戦前」のみON設定である場合、ゲーム装置3Aは、「S2〜S6の処理中である」ことを期間条件として判別を行う。
【0210】
また、ゲーム装置3Aは、期間条件が成立していないと判別すると(S124:NO)、ステップS130に移行し、作成したセッションに対して他のプレイヤB(ゲスト)のゲーム装置3Bから対戦の申し込みがあるか否かが判別する。そして、対戦申し込みがなければ(S130:NO)、ステップS132に移行する。一方、対戦申し込みがあれば(S130:YES)、プレイヤ対戦の割り込み可能な期間ではないとして、対戦申し込みがあったプレイヤBのゲーム装置3Bに申し込みを受理しないことを送信する(S131)。その後、ステップS132の処理に移行する。
【0211】
一方、ゲーム装置3Aは、期間条件が成立していると判別すると(S124:YES)、回戦条件が成立しているか否かを判別する(S125)。つまり、ステップS125の処理では、現在のCPU対戦の回戦数がプレイヤ対戦の割り込み可能な回戦内(期間内)であるか否かが判別される。
【0212】
この回戦条件は、「待ち受け可能回戦設定」の「全回戦」、「m回戦まで」のうちで有効設定された項目に基づく。例えば、「全回戦」が有効設定されていた場合、ゲーム装置3Aは、「1〜8回戦の期間内である」ことを回戦条件として判別を行う。また、「m回戦まで」が有効設定されていた場合、ゲーム装置3Aは、「1〜m回戦の期間内である」ことを回戦条件として判別を行う。
【0213】
なお、現在のCPU対戦が何回戦であるかを特定する情報としては、例えば対戦数をカウントするカウンタi(図5参照)を用いればよい。
【0214】
ゲーム装置3Aは、回戦条件が成立していないと判別すると(S125:NO)、ステップS126に移行し、作成したセッションに対して他のプレイヤB(ゲスト)のゲーム装置3Bから対戦の申し込みがあるか否かが判別する。そして、第1実施形態と同様に、プレイヤBのゲーム装置3Bから対戦の申し込みがあれば(S126:YES)、プレイヤ対戦の処理(S127〜S128)を行い、対戦申し込みがなければ(S126:NO)、ステップS132に移行する。
【0215】
一方、ゲーム装置3Aは、回戦条件が成立していると判別すると(S125:YES)、ステップS130に移行し、作成したセッションに対して他のプレイヤB(ゲスト)のゲーム装置3Bから対戦の申し込みがあるか否かが判別する。そして、対戦申し込みがなければ(S130:NO)、ステップS132に移行する。一方、対戦申し込みがあれば(S130:YES)、回戦条件が成立していないとして、対戦申し込みがあったプレイヤBのゲーム装置3Bに申し込みを受理しないことを送信する(S131)。その後、ステップS132の処理に移行する。
【0216】
図20は、第3実施形態に係るゲーム装置3のアクティブマッチングの処理手順を示すフローチャートである。なお、図20のフローチャートの説明では、ゲスト側のプレイヤとゲーム装置をそれぞれ「プレイヤA」と「ゲーム装置3A」とし、ホスト側のプレイヤ(他のプレイヤ)とゲーム装置をそれぞれ「プレイヤB」と「ゲーム装置3B」として説明する。また、ステップS143〜S154は図15のフローチャートにおけるステップS82〜S93の処理と同一であるため説明は省略する。
【0217】
第3実施形態のアクティブマッチングによる他のプレイヤB(ゲーム装置3B)への対戦申し込み可能なタイミング(期間)は、最大で図5のフローチャートのステップS4〜S6の処理の期間となる。また、この対戦申し込み可能な期間は、ステップS141、S142の処理で示すように、「待ち受け可能期間設定」、「待ち受け可能回戦設定」に基づいて変動する。
【0218】
図20に示すように、ゲーム装置3Aは、期間条件が成立しているか否かを判別する(S141)。つまり、ステップS141の処理では、他のプレイヤBへの対戦申し込み(プレイヤ対戦の割り込み)の可能期間内であるか否かが判別される。この期間条件は、上述のパッシブマッチングと同様に「待ち受け可能期間設定」の「対戦前」、「対戦中」、「対戦後」の項目のON/OFF設定に基づく。具体的には、図5のフローチャートの処理において、ON設定されている「対戦前」、「対戦中」、「対戦後」に対応する処理の実行中である場合に期間条件が成立していると判別される。「対戦前」、「対戦中」、「対戦後」に対応する処理は上述した内容と同じであるため詳細な説明は省略する。
【0219】
ここで、第3実施形態の他のプレイヤへの対戦申し込み可能な期間は、上述したように最大で図5のフローチャートにおけるステップS4〜S6の処理の期間、つまり「対戦前」の期間に含まれる。そのため、「対戦中」、「対戦後」がON設定の期間であっても対戦申し込みは行われない。つまり、「対戦中」、「対戦後」の設定内容に関わらず、「対戦前」がOFF設定である場合は対戦申し込みは行われず、ステップS141の処理では常に不成立(NO)と判別されるように期間条件が設定される。一方、「対戦前」がON設定されている場合は、「対戦中」、「対戦後」の設定内容に関わらず、「S4〜S6の処理中である」ことが期間条件となる。
【0220】
ゲーム装置3Aは、期間条件が成立していないと判別すると(S141:NO)、プレイヤ対戦の割り込み可能な期間ではないとして、他のプレイヤB(ゲーム装置3B)に対戦の申し込みをすることなくステップS149に移行する。
【0221】
一方、ゲーム装置3Aは、期間条件が成立していると判別すると(S141:YES)、回戦条件が成立しているかを判別する(S142)。つまり、ステップS142の処理では、上述のパッシブマッチングと同様に現在のCPU対戦の回戦数がプレイヤ対戦の割り込み可能な回戦内(期間内)であるか否かが判別される。この回戦条件は、上述のパッシブマッチングと同様に、「待ち受け可能回戦設定」の「全回戦」、「m回戦まで」のうちで有効設定された項目に基づく条件であるので詳細な説明は省略する。
【0222】
また、現在のCPU対戦が何回戦であるかを特定する情報としては、上述したように、例えば対戦数をカウントするカウンタi(図5参照)を用いればよい。
【0223】
ゲーム装置3Aは、回戦条件が成立していないと判別すると(S142:NO)、プレイヤ対戦の割り込み可能な回戦数でないとして、他のプレイヤB(ゲーム装置3B)に対戦の申し込みをすることなくステップS149に移行する。
【0224】
一方、ゲーム装置3Aは、回戦条件が成立していると判別すると(S142:YES)、第1実施形態と同様に、リストを受信していれば(S143:YES)、リスト編集処理後のリストの中から対戦の申し込みを行う(S144)。その後、対戦の申し込みが受理されると(S145:YES)、プレイヤ対戦の処理(S146〜S148)を行う。
【0225】
以上のように、第3実施形態では、アーケード待ち受けONモードでのプレイヤ対戦の割り込み可能期間をプレイヤが任意に設定できるので、プレイヤの所望のタイミングでプレイヤ対戦の割り込みを待ち受けることができる。
【0226】
例えば、3ラウンド設定の3ラウンド目のCPU対戦の途中で割り込まれると、プレイヤ対戦終了後には再び同じ対戦相手と1ラウンド目からCPU対戦をやり直さなければならないが、プレイヤによってはやり直しの対戦を嫌う場合もある。このような場合には、「待ち受け可能期間設定」の「対戦前」及び「対戦後」のみをON設定して「対戦中」の割り込みを許可しない設定にすることで、対戦のやり直しを回避することができる。
【0227】
また、例えばCPU対戦で勝ち進んで回戦数を重ねていく(最終の8回戦に近づいていく)と、プレイヤによってはCPU対戦に専念したい場合もある。このような場合には、「待ち受け可能回戦設定」の「m回戦まで」を有効設定してm回戦以降の割り込みを許可しない設定にすることで、m回戦以降はCPU対戦に専念することができる。
【0228】
第3実施形態では、処理負荷等のためにアクティブマッチングにおけるプレイヤ対戦の申し込みを「対戦前」のみとしているが、「対戦中」、「対戦後」に行うようにしてもよい。
【0229】
また、第3実施形態では、アーケード待ち受けONモード実行前のステータス編集画面800において、「待ち受け可能期間設定」、「待ち受け可能回戦設定」の編集(設定)を行うことができたが、アーケード待ち受けONモード実行中に編集できるようにしてもよい。例えば、ポーズ中に、「待ち受け可能期間設定」、「待ち受け可能回戦設定」に関して図18に示すステータス編集画面をディスプレイ33に表示させ、これらの設定に関する操作コントローラ32の操作を受け付けるようにすればよい。ポーズが解除された後は、設定変更された内容に基づく期間条件、回戦条件で上述の処理を行えばよい。
【0230】
ポーズは、ポーズ開始・解除ボタンの押下によって、対戦中にゲーム進行を一時停止させる周知の技術であり、第3実施形態のポーズ中は対戦処理自体が一時停止させられる。そのため、ポーズ中、ゲーム進行のため(キャラクタを操作する等のため)の操作コントローラ32の入力は受け付けられない。また、ポーズ中、ディスプレイ33には、例えばポーズ開始直前のゲーム画面が表示され続ける。ポーズ解除後は対戦処理が再開されてゲーム進行のため(キャラクタを操作する等のため)の操作コントローラ32の入力も受け付けられ、再びゲームが進行していく。ポーズの開始・解除の切り換えは、例えば操作コントローラ32のポーズ開始・解除ボタン(不図示)をプレイヤが押下することで行うことができる。
【0231】
<第4実施形態>
第4実施形態は、アーケード待ち受けONモードでのプレイヤ対戦(オンライン対戦)の割り込み可能期間をプレイヤが任意に設定できる構成、設定された割り込み可能期間に応じて、パッシブマッチングの処理の実行(ON/OFF)のタイミング(プレイヤ対戦の割り込み可能期間)と、アクティブマッチングの処理の実行(ON/OFF)のタイミング(プレイヤ対戦の割り込み可能期間)が変動する構成等で上述の第1実施形態と異なる。
【0232】
第4実施形態に係るゲーム装置3でも図17に示した第3実施形態の場合と同様のステータス編集画面800が表示され、プレイヤはステータス編集画面800によって第1実施形態と同様にステータス表示720の称号やアイコンやアーケードモード待ち受け機能の内容を設定できる。ステータス編集画面800における編集作業のための操作内容は、第3実施形態で説明したものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
【0233】
第4実施形態では、図17に示すステータス編集画面800でプレイヤのAボタン322aの操作により「アーケード待ち受け設定」、「ラウンド設定」、「待ち受け可能期間設定」、「待ち受け可能回戦設定」、「タイム設定」、「検索優先設定」及び「言語優先設定」のいずれかが選択されると、選択された編集項目の横に図21に示す編集作業をするためのウィンドウが表示される。図21は、各編集項目にウィンドウ表示される内容を示したもので、同図の選択項目の欄がウィンドウ表示される。各編集項目の編集作業は、予め用意された複数の項目の中からプレイヤが所望の項目を選択設定するものである。
【0234】
「待ち受け可能期間設定」は、第3実施形態と同様に、アーケードモード待ち受けONモードでのプレイヤ対戦の割り込み可能期間を編集するための項目である。ただし、第4実施形態の「待ち受け可能期間設定」には、第3の実施形態の「対戦後」の項目はなく、「対戦前」及び「対戦中」の項目だけがある。各項目は第3実施形態と同様であるため説明は省略する。各項目のON/OFF設定の切り換えは、第3実施形態と同様に、操作コントローラ33の十字キー321の左右方向キーを操作してカーソルを該当項目に移動させた後、十字キー321の上下方向キーを操作することで行える。
【0235】
なお、図21は、「対戦前」がON設定、「対戦中」がOFF設定された状態を例示している。また、「待ち受け可能期間設定」においては、カーソルの位置に関わらず、ON設定されている項目だけ有効設定となる。カーソルの位置は、各項目のON/OFFを切り換えるためだけに用いられる。
【0236】
「待ち受け可能回戦設定」は、第3実施形態と同様に、アーケードモード待ち受けONモードでのプレイヤ対戦の割り込み可能な回戦数を編集するための項目である。「待ち受け可能回戦設定」には、第3実施形態と同様に、「全回戦」、「m回戦まで」(m=1,・・・,8)の項目がある。各項目は、第3実施形態と同様であるため説明は省略する。プレイヤは、第3実施形態と同様に、操作コントローラ33の十字キー321の左右方向キーを操作してカーソルを該当項目に移動させることで、これら2項目のいずれかを択一的に有効設定にできる。「m回戦まで」の回戦数mは、第3実施形態と同様に、カーソルを移動させて該当項目を有効設定とした後、操作コントローラ33の十字キー321の上下方向キーを操作して変更(増減)できる。なお、図21は、カーソルの位置する「全回戦」が有効設定されている状態を示す。従って、待ち受け可能期間設定および待ち受け可能回戦設定の情報は、第3実施形態と同様、本発明の禁止する期間の設定情報に相当する。
【0237】
図22は、第4実施形態に係るゲーム装置3のパッシブマッチングの処理手順を示すフローチャートである。なお、図22のフローチャートの説明では、ホスト側のプレイヤとゲーム装置をそれぞれ「プレイヤA」と「ゲーム装置3A」とし、ゲスト側のプレイヤ(他のプレイヤ)とゲーム装置をそれぞれ「プレイヤB」と「ゲーム装置3B」として説明する。また、ステップS161〜S163は図13のフローチャートにおけるステップS70〜S72の処理と同一であり、ステップS166〜S172は図13のフローチャートにおけるステップS74〜S80の処理と同一であるため説明は省略する。
【0238】
第4実施形態のパッシブマッチングによる他のプレイヤB(ゲーム装置3B)からの対戦申し込みの受理可能なタイミング(期間)は、第3実施形態とは異なり、図5のフローチャートのステップS7,S8の処理(「対戦中」)の固定期間(ステップS165参照)となる。
【0239】
また、第4実施形態のパッシブマッチングの処理は、第1実施形態のようにアーケード待ち受けONモード中に常に実行されるものではなく、「待ち受け可能期間設定」、「待ち受け可能回戦設定」に基づいて実行が切り換えられる(ON/OFF切り換えされる)。
【0240】
具体的には、「待ち受け可能期間設定」の「対戦中」がON設定の場合のみ、「対戦前」の設定内容に関わらず、アーケード待ち受けONモード実行開始時から実行される。これは、対戦申し込みの受理可能な期間が「対戦中」に固定されているため、「対戦前」がON設定の期間にパッシブマッチングの処理を実行しても対戦申し込みの受理は行われないからである。一方、「対戦中」がOFF設定の場合、「対戦前」の設定に関わらず、アーケード待ち受けONモード中にパッシブマッチングの処理は実行されない。
【0241】
また、「待ち受け可能回戦設定」の「m回戦まで」が有効設定の場合には、アーケード待ち受けONモード中であってm+1回戦以降となった際、パッシブマッチングの処理は終了(OFF)となる。これは、対戦申し込みの受理可能な期間が「m回戦まで」となるため、m+1回戦以降にパッシブマッチングの処理を実行しても対戦申し込みの受理は行われないからである。具体的には、図22のフローチャートを用いて説明する。
【0242】
図22に示すように、ゲーム装置3Aは、マッチングサーバへのセッション作成要求を行った後(S163)、回戦条件が成立しているか否かを判別する(S164)。ステップS164においては、第3実施形態のステップS125の処理と同様に、現在のCPU対戦(オフライン対戦)の回戦数がプレイヤ対戦の割り込み可能な回戦内であるか否かが判別される。この回戦条件は、第3実施形態と同様に、「待ち受け可能回戦設定」の「全回戦」、「m回戦まで」のうちで有効設定された項目に基づく条件であるので、詳細な説明は省略する。なお、現在のCPU対戦が何回戦であるかを特定する情報としては、上述したように例えば対戦数をカウントするカウンタi(図5参照)を用いればよい。
【0243】
ゲーム装置3Aは、回戦条件が成立していないと判別すると(S164:NO)プレイヤ対戦の割り込み可能な回戦数でないため処理を終了する。
【0244】
一方、ゲーム装置3Aは、回戦条件が成立していると判別すると(S164:YES)、図5のフローチャートにおけるステップS7,S8の処理が実行中であるか否かを判別する(S165)。ゲーム装置3Aは、ステップS7,S8の処理が実行中であると判別すると(S165:YES)、作成したセッションに対して他のプレイヤB(ゲスト)のゲーム装置3Bから対戦の申し込みがあるか否かが判別する(S166)。そして、対戦申し込みがなければ(S166:NO)、ステップS172に移行し、対戦申し込みがあれば(S166:YES)、第1実施形態と同様に、プレイヤ対戦の処理(S167〜S169)を行う。
する。
【0245】
また、ゲーム装置3Aは、ステップS7,S8の処理が実行中ではないと判別すると(S165:NO)、ステップS170に移行し、作成したセッションに対して他のプレイヤB(ゲスト)のゲーム装置3Bから対戦の申し込みがあるか否かが判別する。そして、対戦申し込みがなければ(S170:NO)、ステップS172に移行し、対戦申し込みがあれば(S170:YES)、対戦申し込みがあったプレイヤBのゲーム装置3Bに申し込みを受理しないことを送信する(S171)。その後、ステップS172の処理に移行する。
【0246】
図24は、第4実施形態に係るゲーム装置3のアクティブマッチングの処理手順を示すフローチャートである。なお、図24のフローチャートの説明では、ゲスト側のプレイヤとゲーム装置をそれぞれ「プレイヤA」と「ゲーム装置3A」とし、ホスト側のプレイヤ(他のプレイヤ)とゲーム装置をそれぞれ「プレイヤB」と「ゲーム装置3B」として説明する。また、図24の処理は、ステップS191の処理を除いて図15のフローチャートの処理と同一であるため説明は省略する。また、ステップ191の処理も図22のステップS164と同様の回戦条件の判別処理であるため説明は省略する。
【0247】
第4実施形態のアクティブマッチングによる他のプレイヤB(ゲーム装置3B)への対戦申し込み可能なタイミング(期間)は、第1実施形態と同様に、図5のフローチャートのステップS4〜S6の処理の「対戦前」に含まれる固定期間(ステップS182参照)となる。
【0248】
また、第4実施形態のアクティブマッチングの処理は、第1実施形態のようにアーケード待ち受けONモード中に常に実行されものではなく、「待ち受け可能期間設定」、「待ち受け可能回戦設定」に基づいて実行が切り換えられる(ON/OFF切り換えされる)。
【0249】
具体的には、「待ち受け可能期間設定」の「対戦前」がON設定の場合にのみ、「対戦中」の設定内容に関わらず、アーケード待ち受けONモード実行開始時からアクティブマッチングの処理が実行される。これは、対戦申し込み可能な期間が「対戦前」に固定されているため、「対戦前」がON設定の期間にアクティブマッチングの処理を実行しても対戦申し込みは行われないからである。一方、「対戦前」がOFF設定の場合、「対戦中」の設定に関わらず、アクティブマッチングの処理は実行されない。
【0250】
また、「待ち受け可能回戦設定」の「m回戦まで」が有効設定の場合には、アーケード待ち受けONモード中であって、m+1回戦以降となった際、アクティブマッチングの処理は終了(OFF)となる。これは、パッシブマッチングと同様に、対戦申し込み可能な期間が「m回戦まで」となるため、m+1回戦以降にアクティブマッチングの処理を実行しても対戦申し込みは行われないからである。
【0251】
以上のように、第4実施形態では、アーケード待ち受けONモード中、「待ち受け可能期間設定」の「対戦前」がON設定でアクティブマッチングの処理が実行(ON)されて「対戦前(ステップS4〜S6の処理)」の期間中に対戦申し込みが行われ、「対戦中」がON設定でパッシブマッチングの処理が実行されて「対戦中(ステップS7、S8の処理)」の期間中に対戦申し込みの受理が行われる。このようなパッシブマッチング、アクティブマッチングの実行の切り換えによって、プレイヤの所望のタイミングでプレイヤ対戦の割り込みを待ち受けることができる。
【0252】
また、第4実施形態では、アーケード待ち受けONモード中、「待ち受け可能回戦設定」の「m回戦まで」がON設定で、m+1回戦以降のアクティブマッチング及びパッシブマッチングの処理の実行が終了(OFF)される。このようなパッシブマッチング、アクティブマッチングの実行の切り換えによっても、プレイヤの所望のタイミングでのみプレイヤ対戦の割り込みを待ち受けることができる。
【0253】
例えば、3ラウンド設定の3ラウンド目のCPU対戦の途中で割り込まれると、プレイヤ対戦終了後には再び同じ対戦相手と1ラウンド目からCPU対戦をやり直さなければならないが、プレイヤによってはやり直しの対戦を嫌う場合もある。このような場合には、「待ち受け可能期間設定」の「対戦前」のみをON設定して「対戦中」の割り込みを許可しない設定にすることで、対戦のやり直しを回避することができる。
【0254】
また、例えばCPU対戦で勝ち進んで回戦数を重ねていく(最終の8回戦に近づいていく)と、プレイヤによってはCPU対戦に専念したい場合もある。このような場合には、「待ち受け可能回戦設定」の「m回戦まで」を有効設定してm回戦以降の割り込みを許可しない設定にすることで、m回戦以降はCPU対戦に専念することができる。
【0255】
第4実施形態では、アーケード待ち受けONモード実行前のステータス編集画面801において、「待ち受け可能期間設定」、「待ち受け可能回戦設定」の編集(設定)を行うことができたが、アーケード待ち受けONモード実行中に編集できるようにしてもよい。例えば、第3実施形態で述べたように、ポーズ中に、「待ち受け可能期間設定」、「待ち受け可能回戦設定」に関して図21に示すステータス編集画面をディスプレイ33に表示させ、これらの設定に関する操作コントローラ32の操作を受け付けるようにすればよい。
【0256】
ポーズが解除された後は、設定変更された内容に基づく期間条件、回戦条件で上述の処理を行えばよい。ポーズの開始・解除の切り換えは、例えば第3実施形態で述べたように、操作コントローラ32のポーズ開始・解除ボタン(不図示)をプレイヤが押下することで行うことができる。
【0257】
なお、ポーズ中「待ち受け可能期間設定」の「対戦前」、「対戦中」のON/OFF切り換えによって、パッシブマッチングの処理、アクティブマッチングの処理が実行開始に切り換わった場合、ポーズ解除後に各処理の最初から開始すればよい。パッシブマッチングの処理、アクティブマッチングの処理が実行終了に切り換わった場合、ポーズ解除後から各処理を強制的に中止(終了)すればよい。
【0258】
第3実施形態及び第4実施形態の「待ち受け期間設定」では、「対戦前」、「対戦中」、「対戦後」の項目が設けられているが、特にこれに限定されるものではなく、例えば「キャラクタ選択中」を設けてもよい。「キャラクタ選択中」は、プレイヤがCPU対戦において使用するキャラクタを選択する期間をプレイヤ対戦の割り込みの可能期間とする項目である。「キャラクタ選択中」がON設定の場合、図5のフローチャートにおける「S1の処理中である」ことが期間条件となる。
【0259】
また、第3実施形態及び第4実施形態の「待ち受け回戦設定」では、「全回戦」及び「m回戦まで」の項目が設けられているが、特にこれに限定されるものではなく、例えば「n回戦以降」(n=1,・・・,8)を設けてもよい。「n回戦以降」は、CPU対戦(オフライン対戦)のn回戦以降から8回戦までをプレイヤ対戦(オンライン対戦)の割り込みの可能期間とする項目である。
【0260】
さらに、第3実施形態及び第4実施形態では、「待ち受け可能期間設定」、「待ち受け可能回戦設定」の両方を設けているが、いずれか一方だけを設けた構成であってもよい。
【0261】
また、第3実施形態及び第4実施形態では、「待ち受け可能期間設定」、「待ち受け可能回戦設定」の編集によって、プレイヤ対戦の割り込み可能期間をプレイヤが任意に設定できるようしたが、特にこれに限定されるものではなく、より詳細な期間をプレイヤが設定できるようにしてもよい。
【0262】
上記の第1〜第4実施形態では、対戦相手の条件(例えば、強さ希望)を指定している場合、ホストとゲストと双方の希望が適合しない限りマッチングが成立しないが、この場合は、バトルポイント値が極端に高いまたは低いなどの理由により、マッチングが不必要に阻害されることを防ぐため、対戦相手の強さ希望の優先設定に関してトグル動作を設け、マッチングが不成立の頻度を低減するようにするとよい。
【0263】
トグル動作とは、例えば、アクティブマッチングを行った結果、適合するセッションが1つもなかった場合、次回のアクティブマッチング時の対戦相手の強さ希望を「指定なし」とする。その後、1度でもマッチングが発生すれば、対戦相手の強さ希望を元の(プレイヤ設定の)値に戻す。これにより、マッチングが全く行われなくなる状態を回避することができる。
【0264】
また、上記の第1〜第4実施形態では、ゲーム装置3同士の通信は、周知のピアツーピア通信を行っているが、この通信形態に限定されるものではない。例えばゲームサーバを介した周知の通信形態であってもよい。
【0265】
また、上記の第1〜第4実施形態では、1人対1人の対戦型格闘ゲームを例に説明したが、複数人対複数人の対戦ゲームでもよい。また、対戦ゲームに限られず、例えば、「モンスターハンター(登録商標)」のような、複数のプレイヤの操作するキャラクタ若しくはCPUの制御するキャラクタがチームを組んで協同して同一のクエスト(ゲームの目的)を達成するようなアドベンチャーゲームにも適用することができる。要するに、本発明は、オンラインモードによってマッチングされる他のプレイヤが対戦相手となるゲームジャンルに限定されるものではなく、オフラインモードとオンラインモードを備えたゲームソフトに広く適用できるものである。
【0266】
また、上記の第1〜第4実施形態では、ネットワーク対戦モードを設けていたが、アーケード待ち受け機能があれば、ネットワーク対戦モードがなくてもよい。また、ネットワーク対戦モード(能動的なセッションの検索機能)があれば、アクティブパッシング及びパッシブマッチングの両方を実行しなくても、パッシブマッチングのみを実行する構成であってもよい。逆に、ネットワーク対戦モード(受動的なセッションの作成機能)があれば、アクティブマッチングのみを実行する構成であってもよい。
【0267】
また、上記の第1〜第4実施形態では、家庭用のゲーム装置について説明したが、上述したアーケードゲーム機でもネットワーク回線を介して不特定多数の他のゲーム機とデータ通信可能に接続され、他のゲーム機のプレイヤを対戦相手もしくは協同相手としてマッチングさせてゲームを楽しむことができるアーケードゲーム機に適用できることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0268】
1 オンラインゲームシステム
2 ネットワーク回線
3 ビデオゲーム装置
31 ゲーム装置本体
311 制御部
312 描画処理部
313 音声処理部
314 ディスクドライブユニット
315 メモリカード接続ユニット
316 I/Oインターフェース部
32 操作コントローラ
321 十字キー
322 ジョイスティック
323 操作ボタン
324 Rボタン
325 Lボタン
33 ディスプレイ
33a スピーカ
34 ネットワークアダプタ
4 ゲームサーバ(マッチングサーバ)
41 CPU
42 ROM
43 RAM
44 ハードディスク装置
45 I/F
5 記録媒体(DVD−ROM)
6 メモリカード
7 メインメニュー画面
8 ステータス編集画面
9 対峙画面
10 格闘画面
11 リザルト画面
12 ロビー画面
A,B プレイヤ
PA プレイヤキャラクタ
PB 敵キャラクタ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
遊技者による操作手段の操作情報を受信する操作情報受信手段と、
ネットワークに接続されたゲームサーバおよび他のコンピュータの間で相互にデータ通信を行う通信制御手段と、
前記操作情報受信手段により受信される前記操作手段の操作情報を用い、前記他のコンピュータとの間でデータ通信により取得した情報を用いないでゲーム進行を制御する第1のゲーム進行制御手段と、
前記操作情報受信手段により受信される前記操作手段の操作情報および前記他のコンピュータとの間でデータ通信により取得した情報を用いてゲーム進行を制御する第2のゲーム進行制御手段と、
前記ゲームサーバを介して、データ通信の相手となる前記他のコンピュータを決定する通信相手決定処理手段と、
前記第1のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されている期間に、前記通信相手決定処理手段により前記他のコンピュータが決定されると、前記第1のゲーム進行制御手段により制御されているゲーム進行を中断させ、前記第2のゲーム進行制御手段により、その決定された他のコンピュータとの間でのデータ通信により取得した情報を用いて制御されるゲーム進行に切り換えるゲーム進行切換手段と、
して機能させるゲームプログラム。
【請求項2】
前記通信相手決定処理手段は、
データ通信の相手となる前記他のコンピュータを求める第1のマッチング要求を前記ゲームサーバに送信し、前記第1のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されている期間に、前記第1のマッチング要求に対して前記他のコンピュータから通信接続要求があった際に通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する第1の通信接続処理と、
前記第1のマッチング要求を行っている前記他のコンピュータの情報の送信を求める第2のマッチング要求を前記ゲームサーバに送信し、前記第1のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されている期間に、前記ゲームサーバから受信した前記第2のマッチング要求に対する他のコンピュータの情報に基づいて、この他のコンピュータに通信接続要求を行って通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する第2の通信接続処理と、を実行する、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記通信相手決定処理手段は、少なくとも前記第1の通信接続処理の一部と前記第2の通信接続処理の一部とを異なるタイミングで行う、請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記第1のゲーム進行制御手段は、所定の期間中、前記操作情報受信手段により受信される前記操作手段の操作情報を用いてゲーム進行を制御し、
前記通信相手決定処理手段は、前記所定の期間中、前記第1の通信接続処理において前記第1のマッチング要求に対して前記他のコンピュータから通信接続要求があった際に通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する処理を行い、前記所定の期間を除く期間中、前記第2の通信接続処理において前記第1のマッチング要求を行っている前記他のコンピュータに通信接続要求を行って通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する処理を行う、請求項3に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータを、
前記ゲーム進行切換手段により切り換えられた第2のゲーム進行制御手段によるゲーム進行が終了すると、中断させた前記第1のゲーム進行制御手段によるゲーム進行を再開させるゲーム再開手段として更に機能させる、請求項1乃至4のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記第1,第2のマッチング要求には前記操作情報受信手段により前記操作手段の操作情報として受信される1以上のマッチング条件が含まれ、
前記通信相手決定処理手段は、前記マッチング条件に適合する前記他のコンピュータをデータ通信の相手として決定する、請求項2乃至5に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記マッチング条件は、前記第2のゲーム進行制御手段によって制御されるゲームにおける前記他のコンピュータの遊技者である他の遊技者のゲームプレイの技量に関する条件を含む、請求項6に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記通信相手決定処理手段は、前記マッチング条件に適合する前記他のコンピュータを決定できない場合、少なくとも一部の前記マッチング条件を緩和するように変更して再度、前記ゲームサーバに送信し、変更後のマッチング条件に適合する前記他のコンピュータをデータ通信の相手として決定する、請求項7に記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記通信相手決定処理手段は、
前記操作情報受信手段により前記操作手段の操作情報として受信される前記第1の通信接続処理および前記第2の通信接続処理のそれぞれについて実行するか否かの設定情報に基づいて、前記第1の通信接続処理および前記第2の通信接続処理のいずれか一方又は両方を実行する、請求項2乃至8のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項10】
前記通信相手決定手段は、
前記操作情報受信手段により前記操作手段の操作情報として受信される、前記データ通信の相手となる前記他のコンピュータを決定することを禁止する期間の設定情報に基づいて、この禁止する期間を除く前記第1のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されている期間に、前記データ通信の相手となる前記他のコンピュータを決定する、請求項1乃至9の何れかに記載のゲームプログラム。
【請求項11】
前記第1のゲーム進行制御手段は、前記遊技者による前記操作手段の操作情報に基づいて、ネットワークを介さない前記遊技者が参加するゲームの進行を制御し、
前記第2のゲーム進行制御手段は、前記遊技者による前記操作手段の操作情報とデータ通信の相手となる前記他のコンピュータの遊技者である他の遊技者による他の操作手段の操作情報とに基づいて、前記ネットワークを介して前記遊技者と前記他の遊技者とが参加するゲームの進行を制御する、
請求項1乃至10のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項12】
前記ゲームは、予め決められたルールに従って勝敗を決定する対戦ゲームであり、
前記第1のゲーム進行制御手段は、前記遊技者の対戦相手を制御するとともに、前記遊技者による前記操作手段の操作情報と前記対戦相手の制御情報とに基づいて、前記遊技者に対して当該第1のゲーム進行制御手段を対戦相手とした第1の対戦ゲームの進行を制御し、
前記第2のゲーム進行制御手段は、前記遊技者による前記操作手段の操作情報とデータ通信の相手となる前記他のコンピュータの遊技者である他の遊技者による他の操作手段の操作情報とに基づいて、前記遊技者に対して前記他の遊技者を対戦相手とした第2の対戦ゲームの進行を制御する、
請求項11に記載のゲームプログラム。
【請求項13】
前記第1及び第2の対戦ゲームは、前記遊技者の操作するゲームキャラクタと、前記第1のゲーム進行制御手段の制御する第1のゲームキャラクタ又は前記他の遊技者の操作する第2のゲームキャラクタとを、ゲーム空間上に登場させ、両ゲームキャラクタの間で相互に攻撃と防御を行わせて勝敗を競う対戦ゲームである、請求項12に記載のゲームプログラム。
【請求項14】
前記通信相手決定処理手段は、
前記操作情報受信手段により前記操作手段の操作情報としてマッチング開始の要求が受信された際、データ通信の相手となる前記他のコンピュータを求める第1のマッチング要求を前記ゲームサーバに送信し、前記第1のマッチング要求に対して前記他のコンピュータから通信接続要求があった際に通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する処理と、
前記第1のマッチング要求を行っている前記他のコンピュータの情報の送信を求める第2のマッチング要求を前記ゲームサーバに送信し、前記第1のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されている期間に、前記ゲームサーバから受信した前記第2のマッチング要求に対する他のコンピュータの情報に基づいて、この他のコンピュータに通信接続要求を行って通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する処理と、実行する、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項15】
前記通信相手決定処理手段は、
前記操作情報受信手段により前記操作手段の操作情報としてマッチング開始の要求が受信された際、データ通信の相手を求めている前記他のコンピュータの情報の送信を求める第2のマッチング要求を前記ゲームサーバへ送信し、前記ゲームサーバから受信した前記第2のマッチング要求に対する他のコンピュータの情報に基づいて、この他のコンピュータに通信接続要求を行って通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する処理と、
データ通信の相手となる前記他のコンピュータを求める第1のマッチング要求を前記ゲームサーバに送信し、前記第1のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されている期間に、前記第1のマッチング要求に対して前記他のコンピュータから通信接続要求があった際に通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する処理と、を実行する、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項16】
請求項1乃至15のいずれかに記載のゲームプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項17】
請求項1乃至15のいずれかに記載のゲームプログラムを実行するコンピュータ。
【請求項1】
コンピュータを、
遊技者による操作手段の操作情報を受信する操作情報受信手段と、
ネットワークに接続されたゲームサーバおよび他のコンピュータの間で相互にデータ通信を行う通信制御手段と、
前記操作情報受信手段により受信される前記操作手段の操作情報を用い、前記他のコンピュータとの間でデータ通信により取得した情報を用いないでゲーム進行を制御する第1のゲーム進行制御手段と、
前記操作情報受信手段により受信される前記操作手段の操作情報および前記他のコンピュータとの間でデータ通信により取得した情報を用いてゲーム進行を制御する第2のゲーム進行制御手段と、
前記ゲームサーバを介して、データ通信の相手となる前記他のコンピュータを決定する通信相手決定処理手段と、
前記第1のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されている期間に、前記通信相手決定処理手段により前記他のコンピュータが決定されると、前記第1のゲーム進行制御手段により制御されているゲーム進行を中断させ、前記第2のゲーム進行制御手段により、その決定された他のコンピュータとの間でのデータ通信により取得した情報を用いて制御されるゲーム進行に切り換えるゲーム進行切換手段と、
して機能させるゲームプログラム。
【請求項2】
前記通信相手決定処理手段は、
データ通信の相手となる前記他のコンピュータを求める第1のマッチング要求を前記ゲームサーバに送信し、前記第1のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されている期間に、前記第1のマッチング要求に対して前記他のコンピュータから通信接続要求があった際に通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する第1の通信接続処理と、
前記第1のマッチング要求を行っている前記他のコンピュータの情報の送信を求める第2のマッチング要求を前記ゲームサーバに送信し、前記第1のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されている期間に、前記ゲームサーバから受信した前記第2のマッチング要求に対する他のコンピュータの情報に基づいて、この他のコンピュータに通信接続要求を行って通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する第2の通信接続処理と、を実行する、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記通信相手決定処理手段は、少なくとも前記第1の通信接続処理の一部と前記第2の通信接続処理の一部とを異なるタイミングで行う、請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記第1のゲーム進行制御手段は、所定の期間中、前記操作情報受信手段により受信される前記操作手段の操作情報を用いてゲーム進行を制御し、
前記通信相手決定処理手段は、前記所定の期間中、前記第1の通信接続処理において前記第1のマッチング要求に対して前記他のコンピュータから通信接続要求があった際に通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する処理を行い、前記所定の期間を除く期間中、前記第2の通信接続処理において前記第1のマッチング要求を行っている前記他のコンピュータに通信接続要求を行って通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する処理を行う、請求項3に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータを、
前記ゲーム進行切換手段により切り換えられた第2のゲーム進行制御手段によるゲーム進行が終了すると、中断させた前記第1のゲーム進行制御手段によるゲーム進行を再開させるゲーム再開手段として更に機能させる、請求項1乃至4のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記第1,第2のマッチング要求には前記操作情報受信手段により前記操作手段の操作情報として受信される1以上のマッチング条件が含まれ、
前記通信相手決定処理手段は、前記マッチング条件に適合する前記他のコンピュータをデータ通信の相手として決定する、請求項2乃至5に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記マッチング条件は、前記第2のゲーム進行制御手段によって制御されるゲームにおける前記他のコンピュータの遊技者である他の遊技者のゲームプレイの技量に関する条件を含む、請求項6に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記通信相手決定処理手段は、前記マッチング条件に適合する前記他のコンピュータを決定できない場合、少なくとも一部の前記マッチング条件を緩和するように変更して再度、前記ゲームサーバに送信し、変更後のマッチング条件に適合する前記他のコンピュータをデータ通信の相手として決定する、請求項7に記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記通信相手決定処理手段は、
前記操作情報受信手段により前記操作手段の操作情報として受信される前記第1の通信接続処理および前記第2の通信接続処理のそれぞれについて実行するか否かの設定情報に基づいて、前記第1の通信接続処理および前記第2の通信接続処理のいずれか一方又は両方を実行する、請求項2乃至8のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項10】
前記通信相手決定手段は、
前記操作情報受信手段により前記操作手段の操作情報として受信される、前記データ通信の相手となる前記他のコンピュータを決定することを禁止する期間の設定情報に基づいて、この禁止する期間を除く前記第1のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されている期間に、前記データ通信の相手となる前記他のコンピュータを決定する、請求項1乃至9の何れかに記載のゲームプログラム。
【請求項11】
前記第1のゲーム進行制御手段は、前記遊技者による前記操作手段の操作情報に基づいて、ネットワークを介さない前記遊技者が参加するゲームの進行を制御し、
前記第2のゲーム進行制御手段は、前記遊技者による前記操作手段の操作情報とデータ通信の相手となる前記他のコンピュータの遊技者である他の遊技者による他の操作手段の操作情報とに基づいて、前記ネットワークを介して前記遊技者と前記他の遊技者とが参加するゲームの進行を制御する、
請求項1乃至10のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項12】
前記ゲームは、予め決められたルールに従って勝敗を決定する対戦ゲームであり、
前記第1のゲーム進行制御手段は、前記遊技者の対戦相手を制御するとともに、前記遊技者による前記操作手段の操作情報と前記対戦相手の制御情報とに基づいて、前記遊技者に対して当該第1のゲーム進行制御手段を対戦相手とした第1の対戦ゲームの進行を制御し、
前記第2のゲーム進行制御手段は、前記遊技者による前記操作手段の操作情報とデータ通信の相手となる前記他のコンピュータの遊技者である他の遊技者による他の操作手段の操作情報とに基づいて、前記遊技者に対して前記他の遊技者を対戦相手とした第2の対戦ゲームの進行を制御する、
請求項11に記載のゲームプログラム。
【請求項13】
前記第1及び第2の対戦ゲームは、前記遊技者の操作するゲームキャラクタと、前記第1のゲーム進行制御手段の制御する第1のゲームキャラクタ又は前記他の遊技者の操作する第2のゲームキャラクタとを、ゲーム空間上に登場させ、両ゲームキャラクタの間で相互に攻撃と防御を行わせて勝敗を競う対戦ゲームである、請求項12に記載のゲームプログラム。
【請求項14】
前記通信相手決定処理手段は、
前記操作情報受信手段により前記操作手段の操作情報としてマッチング開始の要求が受信された際、データ通信の相手となる前記他のコンピュータを求める第1のマッチング要求を前記ゲームサーバに送信し、前記第1のマッチング要求に対して前記他のコンピュータから通信接続要求があった際に通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する処理と、
前記第1のマッチング要求を行っている前記他のコンピュータの情報の送信を求める第2のマッチング要求を前記ゲームサーバに送信し、前記第1のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されている期間に、前記ゲームサーバから受信した前記第2のマッチング要求に対する他のコンピュータの情報に基づいて、この他のコンピュータに通信接続要求を行って通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する処理と、実行する、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項15】
前記通信相手決定処理手段は、
前記操作情報受信手段により前記操作手段の操作情報としてマッチング開始の要求が受信された際、データ通信の相手を求めている前記他のコンピュータの情報の送信を求める第2のマッチング要求を前記ゲームサーバへ送信し、前記ゲームサーバから受信した前記第2のマッチング要求に対する他のコンピュータの情報に基づいて、この他のコンピュータに通信接続要求を行って通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する処理と、
データ通信の相手となる前記他のコンピュータを求める第1のマッチング要求を前記ゲームサーバに送信し、前記第1のゲーム進行制御手段によりゲーム進行が制御されている期間に、前記第1のマッチング要求に対して前記他のコンピュータから通信接続要求があった際に通信接続を確立し、この他のコンピュータをデータ通信の相手に決定する処理と、を実行する、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項16】
請求項1乃至15のいずれかに記載のゲームプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項17】
請求項1乃至15のいずれかに記載のゲームプログラムを実行するコンピュータ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
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【図8】
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【図17】
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【図20】
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【図22】
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【公開番号】特開2010−167251(P2010−167251A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−111436(P2009−111436)
【出願日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【出願人】(000129149)株式会社カプコン (192)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【出願人】(000129149)株式会社カプコン (192)
【Fターム(参考)】
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