説明

ゲームプログラムおよびゲーム装置

【課題】演奏ゲームを一人でプレイする場合であっても合奏する楽しみを味わえるようにすること。
【解決手段】演奏ゲームが開始されると、ユーザは自分が担当するパートを選択する。担当パートの選択が完了すると、合奏が開始される。合奏が開始されると、ユーザは、担当パートに応じた入力操作を行うことによって、合奏に参加することができる。合奏が行われている間、ユーザの演奏内容を時系列的に表した履歴データが生成され、外部メインメモリに記録される。合奏が終了すると、ユーザは担当パートを変更して、再び演奏を行うことができる。このとき、ユーザによって現在選択されているパートについては、ユーザの入力に応じて楽器が演奏されるとともにその演奏内容を時系列的に表した履歴データが生成され、残りのパートのうち、ユーザが過去に選択したことのあるパートについては履歴データに基づいて演奏が自動的に行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ゲームプログラムおよびゲーム装置に関し、より特定的には、ゲーム中においてユーザからの操作入力の履歴を記録し、その履歴を用いて処理を行うゲームプログラムおよびゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載されているゲーム装置では、他のゲーム装置上で他のユーザがゲームをプレイした際の経過を再現するためのリプレイデータを、ネットワークを介して自身のゲーム装置にダウンロードし、ダウンロードしたリプレイデータを自身のゲーム装置において再生すると同時に、自身のゲーム装置のユーザの操作に基づいてゲームプレイを実行している。
【特許文献1】特開2000−51518号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述のようなゲーム装置において、仮に複数のユーザが同時にゲームをプレイした際の経過を再現するようなリプレイデータを生成しようとする場合には、複数のユーザが同時にゲームをプレイしてリプレイデータを生成しなければならなかった。
【0004】
また従来では、例えば複数のユーザがそれぞれの楽器を同時に演奏する音楽演奏ゲームのように、ゲーム内で複数種類の処理を同時に行うことにより表現力が高まるようなゲームにおいては、一人でしかプレイできないユーザにとっては低い表現力でしかゲームをプレイすることができなかった。
【0005】
それゆえに本発明は、複数のユーザが実際に同時にゲームをプレイすることを必要とせずに、あたかも複数のユーザが同時にゲームをプレイしたかのようなゲーム処理を再現するリプレイデータを生成することのできるゲームプログラムおよびゲーム装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成される。なお、括弧内の参照符号、図番号および補足説明は、本発明の理解を助けるために、後述する実施形態との対応関係の一例を示したものであって、本発明の範囲を何ら限定するものではない。
【0007】
本発明のゲームプログラム(121)は、入力装置(7)からの操作入力に基づいて行われるゲーム処理を再現するためのリプレイデータ(123)を記憶手段(12)に記憶するゲーム装置(3)のコンピュータ(10)で実行されるゲームプログラムである。
上記ゲームプログラムは、上記ゲーム装置のコンピュータに、リプレイデータ読出ステップ(S50)、ゲーム処理ステップ(S42、S51)、および、リプレイデータ生成ステップ(S43)を実行させる。
リプレイデータ読出ステップは、過去に行われた第1のゲーム処理時に上記入力装置からの操作入力に基づいて生成されて上記記憶手段に格納された当該第1のゲーム処理を再現するための第1のリプレイデータ(123)を上記記憶手段から読み出すステップである。ゲーム処理ステップは、上記リプレイデータ読出ステップで上記記憶手段から読み出された上記第1のリプレイデータと上記入力装置からの現在の操作入力との両方に基づいた第2のゲーム処理を実行するステップである。リプレイデータ生成ステップは、上記ゲーム処理ステップで実行される上記第2のゲーム処理を再現するための第2のリプレイデータ(123)を生成して上記記憶手段に格納するステップである。
【0008】
上記ゲーム処理ステップは、上記第1のリプレイデータに基づいて上記第1のゲーム処理を再現するとともに、当該第1のゲーム処理の再現速度を上記入力装置からの現在の操作入力に応じて変化させる再現速度変更ステップ(S63)を含んでいてもよい。
【0009】
上記ゲームプログラムは、上記第1のリプレイデータに基づいて上記第1のゲーム処理を再現するとともに、当該第1のゲーム処理の再現速度を上記入力装置からの現在の操作入力に応じて変化させる再現速度可変処理(ユーザが指揮者のパートを選択した場合の処理)と、上記第1のリプレイデータに基づいて当該第1のリプレイデータが生成されたときと同じ速度で上記第1のゲーム処理を再現する再現速度不変処理(ユーザが指揮者以外のパートを選択した場合の処理)のいずれか一方を選択するゲーム処理選択ステップ(S33)を上記コンピュータに更に実行させ、上記ゲーム処理ステップでは、上記再現速度可変処理または上記再現速度不変処理のうち、上記ゲーム処理選択ステップで選択された方の処理を上記第2のゲーム処理として実行してもよい。
【0010】
上記ゲーム処理は、上記入力装置からの操作入力に応じて楽曲を演奏する処理(S42)を含んでいてもよい。
【0011】
上記第1のゲーム処理は、上記入力装置からの操作入力に応じて楽曲を演奏する処理であり、上記ゲーム処理ステップは、上記第1のリプレイデータに基づいて上記第1のゲーム処理で行われた楽曲の演奏を再現するとともに、当該再現される演奏のテンポを上記入力装置からの現在の操作入力に応じて変化させるテンポ変更ステップ(S63)を含んでいてもよい。
【0012】
上記テンポ変更ステップでは、上記入力装置からの操作入力が発生する度に上記テンポを変更してもよい(S62でYES)。
【0013】
上記テンポ変更ステップでは、上記入力装置からの操作入力の発生間隔(指揮者入力間隔カウンタ129)に応じて上記テンポを決定してもよい。
【0014】
上記テンポ変更ステップでは、上記入力装置からの操作入力が発生する度に、直近の一定期間における上記入力装置からの操作入力の発生間隔の平均または加重平均に応じて上記テンポを決定してもよい(S86)。
【0015】
上記ゲーム処理ステップは、上記記憶手段に記憶されている楽曲データ(122)および/または上記リプレイデータ読出ステップで上記記憶手段から読み出された上記第1のリプレイデータに基づいて楽曲を演奏する楽曲演奏ステップ(S51、S73)、上記楽曲演奏ステップで演奏される上記楽曲の演奏テンポを、上記リプレイデータ読出ステップで上記記憶手段から読み出された上記第1のリプレイデータまたは上記入力装置からの現在の操作入力に応じて変更するテンポ変更ステップ(S63)、および、上記楽曲演奏ステップで上記楽曲が演奏されている間および当該楽曲の途中で演奏が一時停止されている間に、上記入力装置からの操作入力に応じて音出力手段(2a)より音を出力する音出力ステップ(S42)を含んでいてもよい。上記リプレイデータ生成ステップは、上記音出力ステップで出力された各音の出力タイミングを示す時刻情報(図21)を含む第2のリプレイデータを生成して上記記憶手段に格納し、上記楽曲が演奏されている間に上記音出力ステップで出力された音については、上記楽曲内のどの位置で当該音が出力されたかを示す楽曲内位置情報(図21の「楽曲上での位置」)が上記時刻情報として記憶され、上記楽曲の演奏が一時停止されている間に上記音出力ステップで出力された音については、上記楽曲内位置情報に加えて、上記楽曲の演奏が一時停止してからどれだけ後に当該音が出力されたかを示す一時停止期間内位置情報(図21の「演奏停止中の位置」)が上記時刻情報として記憶されてもよい。
【0016】
上記楽曲内位置情報は、楽曲データの再生制御のための時間単位であるティック値により表され、上記一時停止期間内位置情報は、フレーム数もしくは実時間により表されてもよい。
【0017】
上記時刻情報は、上記楽曲内位置情報の値を上位N桁(Nは1以上の整数)とし、上記一時停止期間内位置情報の値を下位M桁(Mは1以上の整数)とした、(N+M)桁の数値データによって表されてもよい(図21)。
【0018】
上記ゲームプログラムは、上記第1のリプレイデータに基づいて上記第1のゲーム処理で行われた楽曲の演奏を再現するとともに、当該再現される演奏のテンポを上記入力装置からの現在の操作入力に応じて変化させる再現速度可変処理(ユーザが指揮者のパートを選択した場合の処理)と、上記第1のリプレイデータに基づいて当該第1のリプレイデータが生成されたときと同じテンポで、上記第1のゲーム処理で行われた楽曲の演奏を再現する再現速度不変処理(ユーザが指揮者以外のパートを選択した場合の処理)のいずれか一方を選択するゲーム処理選択ステップ(S33)を上記コンピュータに更に実行させてもよい。上記ゲーム処理ステップでは、上記再現速度可変処理または上記再現速度不変処理のうち、上記ゲーム処理選択ステップで選択された方の処理を上記第2のゲーム処理として実行してもよい。
【0019】
上記ゲーム処理ステップは、上記記憶手段に記憶されている楽曲データおよび/または上記リプレイデータ読出ステップで上記記憶手段から読み出された上記第1のリプレイデータに基づいて楽曲を演奏する楽曲演奏ステップ(S51、S73)、上記楽曲演奏ステップにおける上記楽曲の演奏に合わせて、仮想世界の奏者(C1〜C5)を含むように仮想カメラから撮影した演奏画像(図9)を生成して表示装置(2)に出力する演奏画像出力ステップ(S19)、および、上記仮想カメラの各種パラメータを、上記入力装置からの操作入力に応じて設定するカメラパラメータ設定ステップ(S91)を含んでいてもよい。上記リプレイデータ生成ステップは、上記カメラパラメータ設定ステップで設定された上記仮想カメラの各種パラメータの設定履歴情報(123g)を含む第2のリプレイデータを生成して上記記憶手段に格納してもよい。
【0020】
上記ゲーム処理は、上記第1のリプレイデータおよび上記入力装置からの操作入力に基づいて楽曲を複数のパート(メロディ1、メロディ2、ベース、コード、パーカッション)により合奏する処理を含み、上記第1のリプレイデータには1以上のパートの演奏内容データ(123a、123b、123c、123d、123e)が含まれていてもよい。上記ゲームプログラムは、上記入力装置からの操作入力に応じて演奏すべきパートを選択するパート選択ステップ(S33)を上記コンピュータに更に実行させてもよい。上記演奏パート選択ステップで選択されたパートの演奏内容データが上記第1のリプレイデータに含まれている場合には、上記ゲーム処理ステップにおいて、上記入力装置からの操作入力に応じて当該パートを演奏するとともに、上記リプレイデータ生成ステップにおいて、上記第1のリプレイデータに含まれている当該パートの演奏内容データを更新することによって上記第2のリプレイデータを生成してもよい(S38)。
【0021】
本発明のゲーム装置(3)は、入力装置(7)からの操作入力に基づいて行われるゲーム処理を再現するためのリプレイデータ(123)を記憶手段(12)に記憶するゲーム装置である。上記ゲーム装置は、上記入力装置と、上記記憶手段と、過去に行われた第1のゲーム処理時に上記入力装置からの操作入力に基づいて生成されて上記記憶手段に格納された当該第1のゲーム処理を再現するための第1のリプレイデータ(123)を、上記記憶手段から読み出すリプレイデータ読出手段(10、S50)と、上記リプレイデータ読出手段によって上記記憶手段から読み出された上記第1のリプレイデータと上記入力装置からの現在の操作入力との両方に基づいた第2のゲーム処理を実行するゲーム処理手段(10、S42、S51)と、上記ゲーム処理手段によって実行される上記第2のゲーム処理を再現するための第2のリプレイデータ(123)を生成して上記記憶手段に格納するリプレイデータ生成手段(10、S43)とを備える。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、複数の人が同時にプレイするリプレイデータを用いたい場合に、複数の人が同時にプレイをしてリプレイデータ作成する必要がなく、時間的及び場所的制限を受けることなく各自の都合に合わせた時間及び場所でリプレイデータを作成していくことが可能となる。また、複数回に分けてリプレイデータを作成することができるために、一人でも複数人と同時にプレイをしたようなリプレイデータの作成が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面を参照して、本発明の種々の実施形態について説明する。
【0024】
まず、本発明を実施するためのハードウェア構成の一例を説明する。ここでは、本発明をゲームシステムに適用した例を説明する。
【0025】
(ゲームシステムの全体構成)
図1を参照して、本発明の一実施形態に係るゲーム装置を含むゲームシステム1について説明する。図1は、ゲームシステム1の外観図である。以下、据置型のゲーム装置を一例にして、本実施形態のゲーム装置およびゲームプログラムについて説明する。図1において、ゲームシステム1は、テレビジョン受像器(以下、単に「テレビ」と記載する)2、ゲーム装置3、光ディスク4、マーカ部6、およびコントローラ7を含む。本システムは、コントローラ7を用いたゲーム操作に基づいてゲーム装置3でゲーム処理を実行するものである。
【0026】
ゲーム装置3には、当該ゲーム装置3に対して交換可能に用いられる情報記憶媒体の一例である光ディスク4が脱着可能に挿入される。光ディスク4には、ゲーム装置3において実行されるためのゲームプログラムが記憶されている。ゲーム装置3の前面には光ディスク4の挿入口が設けられている。ゲーム装置3は、挿入口に挿入された光ディスク4に記憶されたゲームプログラムを読み出して実行することによってゲーム処理を実行する。
【0027】
ゲーム装置3には、表示装置の一例であるテレビ2が接続コードを介して接続される。テレビ2は、ゲーム装置3において実行されるゲーム処理の結果得られるゲーム画像を表示する。また、テレビ2の画面の周辺(図1では画面の上側)には、マーカ部6が設置される。マーカ部6は、その両端に2つのマーカ6Rおよび6Lを備えている。マーカ6R(マーカ6Lも同様)は、具体的には1以上の赤外LEDであり、テレビ2の前方に向かって赤外光を出力する。マーカ部6はゲーム装置3に接続されており、ゲーム装置3はマーカ部6が備える各赤外LEDの点灯を制御することが可能である。
【0028】
コントローラ7は、自機に対して行われた操作の内容を示す操作データをゲーム装置3に与える入力装置である。コントローラ7とゲーム装置3とは無線通信によって接続される。本実施形態では、コントローラ7とゲーム装置3との間の無線通信には例えばBluetooth(ブルートゥース)(登録商標)の技術が用いられる。なお、他の実施形態においてはコントローラ7とゲーム装置3とは有線で接続されてもよい。
【0029】
(ゲーム装置3の内部構成)
次に、図2を参照して、ゲーム装置3の内部構成について説明する。図2は、ゲーム装置3の構成を示すブロック図である。ゲーム装置3は、CPU10、システムLSI11、外部メインメモリ12、ROM/RTC13、ディスクドライブ14、およびAV−IC15等を有する。
【0030】
CPU10は、光ディスク4に記憶されたゲームプログラムを実行することによってゲーム処理を実行するものであり、ゲームプロセッサとして機能する。CPU10は、システムLSI11に接続される。システムLSI11には、CPU10の他、外部メインメモリ12、ROM/RTC13、ディスクドライブ14およびAV−IC15が接続される。システムLSI11は、それに接続される各構成要素間のデータ転送の制御、表示すべき画像の生成、外部装置からのデータの取得等の処理を行う。システムLSIの内部構成について後述する。揮発性の外部メインメモリ12は、光ディスク4から読み出されたゲームプログラムや、フラッシュメモリ17から読み出されたゲームプログラム等のプログラムを記憶したり、各種データを記憶したりするものであり、CPU10のワーク領域やバッファ領域として用いられる。ROM/RTC13は、ゲーム装置3の起動用のプログラムが組み込まれるROM(いわゆるブートROM)と、時間をカウントするクロック回路(RTC:Real Time Clock)とを有する。ディスクドライブ14は、光ディスク4からプログラムデータやテクスチャデータ等を読み出し、後述する内部メインメモリ11eまたは外部メインメモリ12に読み出したデータを書き込む。
【0031】
また、システムLSI11には、入出力プロセッサ(I/Oプロセッサ)11a、GPU(Graphics Processor Unit)11b、DSP(Digital Signal Processor)11c、VRAM11d、および内部メインメモリ11eが設けられる。図示は省略するが、これらの構成要素11a〜11eは内部バスによって互いに接続される。
【0032】
GPU11bは、描画手段の一部を形成し、CPU10からのグラフィクスコマンド(作画命令)に従って画像を生成する。VRAM11dは、GPU11bがグラフィクスコマンドを実行するために必要なデータ(ポリゴンデータやテクスチャデータ等のデータ)を記憶する。画像が生成される際には、GPU11bは、VRAM11dに記憶されたデータを用いて画像データを作成する。
【0033】
DSP11cは、オーディオプロセッサとして機能し、内部メインメモリ11eや外部メインメモリ12に記憶されるサウンドデータや音波形(音色)データを用いて、音声データを生成する。
【0034】
上述のように生成された画像データおよび音声データは、AV−IC15によって読み出される。AV−IC15は、読み出した画像データをAVコネクタ16を介してテレビ2に出力するとともに、読み出した音声データを、テレビ2に内蔵されるスピーカ2aに出力する。これによって、画像がテレビ2に表示されるとともに音がスピーカ2aから出力される。
【0035】
入出力プロセッサ11aは、それに接続される構成要素との間でデータの送受信を実行したり、外部装置からのデータのダウンロードを実行したりする。入出力プロセッサ11aは、フラッシュメモリ17、無線通信モジュール18、無線コントローラモジュール19、拡張コネクタ20、およびメモリカード用コネクタ21に接続される。無線通信モジュール18にはアンテナ22が接続され、無線コントローラモジュール19にはアンテナ23が接続される。
【0036】
入出力プロセッサ11aは、無線通信モジュール18およびアンテナ22を介してネットワークに接続し、ネットワークに接続される他のゲーム装置や各種サーバと通信することができる。入出力プロセッサ11aは、定期的にフラッシュメモリ17にアクセスし、ネットワークへ送信する必要があるデータの有無を検出し、当該データが有る場合には、無線通信モジュール18およびアンテナ22を介してネットワークに送信する。また、入出力プロセッサ11aは、他のゲーム装置から送信されてくるデータやダウンロードサーバからダウンロードしたデータを、ネットワーク、アンテナ22および無線通信モジュール18を介して受信し、受信したデータをフラッシュメモリ17に記憶する。CPU10はゲームプログラムを実行することにより、フラッシュメモリ17に記憶されたデータを読み出してゲームプログラムで利用する。フラッシュメモリ17には、ゲーム装置3と他のゲーム装置や各種サーバとの間で送受信されるデータの他、ゲーム装置3を利用してプレイしたゲームのセーブデータ(ゲームの結果データまたは途中データ)が記憶されてもよい。
【0037】
また、入出力プロセッサ11aは、コントローラ7から送信される操作データをアンテナ23および無線コントローラモジュール19を介して受信し、内部メインメモリ11eまたは外部メインメモリ12のバッファ領域に記憶(一時記憶)する。
【0038】
さらに、入出力プロセッサ11aには、拡張コネクタ20およびメモリカード用コネクタ21が接続される。拡張コネクタ20は、USBやSCSIのようなインターフェースのためのコネクタであり、外部記憶媒体のようなメディアを接続したり、他のコントローラのような周辺機器を接続したり、有線の通信用コネクタを接続することによって無線通信モジュール18に替えてネットワークとの通信を行ったりすることができる。メモリカード用コネクタ21は、メモリカードのような外部記憶媒体を接続するためのコネクタである。例えば、入出力プロセッサ11aは、拡張コネクタ20やメモリカード用コネクタ21を介して、外部記憶媒体にアクセスし、データを保存したり、データを読み出したりすることができる。
【0039】
ゲーム装置3には、電源ボタン24、リセットボタン25、およびイジェクトボタン26が設けられる。電源ボタン24およびリセットボタン25は、システムLSI11に接続される。電源ボタン24がオンされると、ゲーム装置3の各構成要素に対して、図示しないACアダプタを経て電源が供給される。リセットボタン25が押されると、システムLSI11は、ゲーム装置3の起動プログラムを再起動する。イジェクトボタン26は、ディスクドライブ14に接続される。イジェクトボタン26が押されると、ディスクドライブ14から光ディスク4が排出される。
【0040】
図3および図4を参照して、コントローラ7について説明する。なお、図3は、コントローラ7の上面後方から見た斜視図である。図4は、コントローラ7を下面前方から見た斜視図である。
【0041】
図3および図4において、コントローラ7は、例えばプラスチック成型によって形成されたハウジング71を有しており、当該ハウジング71に複数の操作部72が設けられている。ハウジング71は、その前後方向を長手方向とした略直方体形状を有しており、全体として大人や子供の片手で把持可能な大きさである。
【0042】
ハウジング71上面の中央前面側に、十字キー72aが設けられる。この十字キー72aは、十字型の4方向プッシュスイッチであり、4つの方向(前後左右)に対応する操作部分が十字の突出片にそれぞれ90°間隔で配置される。プレイヤが十字キー72aのいずれかの操作部分を押下することによって前後左右いずれかの方向を選択される。例えばプレイヤが十字キー72aを操作することによって、仮想ゲーム世界に登場するプレイヤキャラクタ等の移動方向を指示したり、複数の選択肢から選択指示したりすることができる。
【0043】
なお、十字キー72aは、上述したプレイヤの方向入力操作に応じて操作信号を出力する操作部であるが、他の態様の操作部でもかまわない。例えば、十字方向に4つのプッシュスイッチを配設し、プレイヤによって押下されたプッシュスイッチに応じて操作信号を出力する操作部を設けてもかまわない。さらに、上記4つのプッシュスイッチとは別に、上記十字方向が交わる位置にセンタスイッチを配設し、4つのプッシュスイッチとセンタスイッチとを複合した操作部を設けてもかまわない。また、ハウジング71上面から突出した傾倒可能なスティック(いわゆる、ジョイスティック)を倒すことによって、傾倒方向に応じて操作信号を出力する操作部を上記十字キー72aの代わりに設けてもかまわない。さらに、水平移動可能な円盤状部材をスライドさせることによって、当該スライド方向に応じた操作信号を出力する操作部を、上記十字キー72aの代わりに設けてもかまわない。また、タッチパッドを、上記十字キー72aの代わりに設けてもかまわない。
【0044】
ハウジング71上面の十字キー72aより後面側に、複数の操作ボタン72b〜72gが設けられる。操作ボタン72b〜72gは、プレイヤがボタン頭部を押下することによって、それぞれの操作ボタン72b〜72gに割り当てられた操作信号を出力する操作部である。例えば、操作ボタン72b〜72dには、1番ボタン、2番ボタン、およびAボタン等としての機能が割り当てられる。また、操作ボタン72e〜72gには、マイナスボタン、ホームボタン、およびプラスボタン等としての機能が割り当てられる。これら操作ボタン72a〜72gは、ゲーム装置3が実行するゲームプログラムに応じてそれぞれの操作機能が割り当てられる。なお、図3に示した配置例では、操作ボタン72b〜72dは、ハウジング71上面の中央前後方向に沿って並設されている。また、操作ボタン72e〜72gは、ハウジング71上面の左右方向に沿って操作ボタン72bおよび72dの間に並設されている。そして、操作ボタン72fは、その上面がハウジング71の上面に埋没しており、プレイヤが不意に誤って押下することのないタイプのボタンである。
【0045】
また、ハウジング71上面の十字キー72aより前面側に、操作ボタン72hが設けられる。操作ボタン72hは、遠隔からゲーム装置3の電源をオン/オフする電源スイッチである。この操作ボタン72hも、その上面がハウジング71の上面に埋没しており、プレイヤが不意に誤って押下することのないタイプのボタンである。
【0046】
また、ハウジング71上面の操作ボタン72cより後面側に、複数のLED702が設けられる。ここで、コントローラ7は、他のコントローラ7と区別するためにコントローラ種別(番号)が設けられている。例えば、LED702は、コントローラ7に現在設定されている上記コントローラ種別をプレイヤに通知するために用いられる。具体的には、コントローラ7から無線通信モジュール18へ送信データを送信する際、上記コントローラ種別に応じて複数のLED702のうち、種別に対応するLEDが点灯する。
【0047】
また、ハウジング71上面には、操作ボタン72bおよび操作ボタン72e〜72gの間に後述するスピーカ(図5のスピーカ706)からの音を外部に放出するための音抜き孔が形成されている。
【0048】
一方、ハウジング71下面には、凹部が形成されている。ハウジング71下面の凹部は、プレイヤがコントローラ7の前面をマーカ6Lおよび6Rに向けて片手で把持したときに、当該プレイヤの人差し指や中指が位置するような位置に形成される。そして、上記凹部の後面側傾斜面には、操作ボタン72iが設けられる。操作ボタン72iは、例えばBボタンとして機能する操作部である。
【0049】
また、ハウジング71前面には、撮像情報演算部74の一部を構成する撮像素子743が設けられる。ここで、撮像情報演算部74は、コントローラ7が撮像した画像データを解析してその中で輝度が高い場所を判別してその場所の重心位置やサイズなどを検出するためのシステムであり、例えば、最大200フレーム/秒程度のサンプリング周期であるため比較的高速なコントローラ7の動きでも追跡して解析することができる。この撮像情報演算部74の詳細な構成については、後述する。また、ハウジング71の後面には、コネクタ73が設けられている。コネクタ73は、例えばエッジコネクタであり、例えば接続ケーブルと嵌合して接続するために利用される。
【0050】
ここで、以下の説明を具体的にするために、コントローラ7に対して設定する座標系について定義する。図3および図4に示すように、互いに直交するXYZ軸をコントローラ7に対して定義する。具体的には、コントローラ7の前後方向となるハウジング71の長手方向をZ軸とし、コントローラ7の前面(撮像情報演算部74が設けられている面)方向をZ軸正方向とする。また、コントローラ7の上下方向をY軸とし、ハウジング71の下面(操作ボタン72iが設けられた面)方向をY軸正方向とする。さらに、コントローラ7の左右方向をX軸とし、ハウジング71の左側面(図3では表されずに図4で表されている側面)方向をX軸正方向とする。
【0051】
次に、図5および図6を参照して、コントローラ7の内部構造について説明する。なお、図5は、コントローラ7の上筐体(ハウジング71の一部)を外した状態を後面側から見た斜視図である。図6は、コントローラ7の下筐体(ハウジング71の一部)を外した状態を前面側から見た斜視図である。ここで、図6に示す基板700は、図5に示す基板700の裏面から見た斜視図となっている。
【0052】
図5において、ハウジング71の内部には基板700が固設されており、当該基板700の上主面上に操作ボタン72a〜72h、加速度センサ701、LED702、およびアンテナ754等が設けられる。そして、これらは、基板700等に形成された配線(図示せず)によってマイコン751等(図6、図7参照)に接続される。また、無線モジュール753(図7参照)およびアンテナ754によって、コントローラ7がワイヤレスコントローラとして機能する。なお、ハウジング71内部には図示しない水晶振動子703が設けられており、後述するマイコン751の基本クロックを生成する。また、基板700の上主面上に、スピーカ706およびアンプ708が設けられる。また、加速度センサ701は、操作ボタン72dの左側の基板700上(つまり、基板700の中央部ではなく周辺部)に設けられる。したがって、加速度センサ701は、コントローラ7の長手方向を軸とした回転に応じて、重力加速度の方向変化に加え、遠心力による成分の含まれる加速度を検出することができるので、所定の演算により、検出される加速度データからコントローラ7の回転を良好な感度でゲーム装置3等が判定することができる。
【0053】
一方、図6において、基板700の下主面上の前端縁に撮像情報演算部74が設けられる。撮像情報演算部74は、コントローラ7の前方から順に赤外線フィルタ741、レンズ742、撮像素子743、および画像処理回路744によって構成されており、それぞれ基板700の下主面に取り付けられる。また、基板700の下主面上の後端縁にコネクタ73が取り付けられる。さらに、基板700の下主面上にサウンドIC707およびマイコン751が設けられている。サウンドIC707は、基板700等に形成された配線によってマイコン751およびアンプ708と接続され、ゲーム装置3から送信されたサウンドデータに応じてアンプ708を介してスピーカ706に音声信号を出力する。
【0054】
そして、基板700の下主面上には、バイブレータ704が取り付けられる。バイブレータ704は、例えば振動モータやソレノイドである。バイブレータ704は、基板700等に形成された配線によってマイコン751と接続され、ゲーム装置3から送信された振動データに応じてその作動をオン/オフする。バイブレータ704が作動することによってコントローラ7に振動が発生するので、それを把持しているプレイヤの手にその振動が伝達され、いわゆる振動対応ゲームが実現できる。ここで、バイブレータ704は、ハウジング71のやや前方寄りに配置されるため、プレイヤが把持している状態において、ハウジング71が大きく振動することになり、振動を感じやすくなる。
【0055】
次に、図7を参照して、コントローラ7の内部構成について説明する。なお、図7は、コントローラ7の構成を示すブロック図である。
【0056】
図7において、コントローラ7は、上述した操作部72、撮像情報演算部74、加速度センサ701、バイブレータ704、スピーカ706、サウンドIC707、およびアンプ708の他に、その内部に通信部75を備えている。
【0057】
撮像情報演算部74は、赤外線フィルタ741、レンズ742、撮像素子743、および画像処理回路744を含んでいる。赤外線フィルタ741は、コントローラ7の前方から入射する光から赤外線のみを通過させる。レンズ742は、赤外線フィルタ741を透過した赤外線を集光して撮像素子743へ出射する。撮像素子743は、例えばCMOSセンサやあるいはCCDのような固体撮像素子であり、レンズ742が集光した赤外線を撮像する。したがって、撮像素子743は、赤外線フィルタ741を通過した赤外線だけを撮像して画像データを生成する。撮像素子743で生成された画像データは、画像処理回路744で処理される。具体的には、画像処理回路744は、撮像素子743から得られた画像データを処理して高輝度部分を検知し、それらの位置座標や面積を検出した結果を示す処理結果データを通信部75へ出力する。なお、これらの撮像情報演算部74は、コントローラ7のハウジング71に固設されており、ハウジング71自体の方向を変えることによってその撮像方向を変更することができる。
【0058】
コントローラ7は、3軸(X、Y、Z軸)の加速度センサ701を備えていることが好ましい。この3軸の加速度センサ701は、3方向、すなわち、上下方向(図3に示すY軸)、左右方向(図3に示すX軸)、および前後方向(図3に示すZ軸)で直線加速度を検知する。
【0059】
通信部75は、マイクロコンピュータ(Micro Computer:マイコン)751、メモリ752、無線モジュール753、およびアンテナ754を含んでいる。マイコン751は、処理の際にメモリ752を記憶領域として用いながら、送信データを無線送信する無線モジュール753を制御する。また、マイコン751は、アンテナ754を介して無線モジュール753が受信したゲーム装置3からのデータに応じて、サウンドIC707およびバイブレータ704の動作を制御する。サウンドIC707は、通信部75を介してゲーム装置3から送信されたサウンドデータ等を処理する。また、マイコン751は、通信部75を介してゲーム装置3から送信された振動データ(例えば、バイブレータ704をONまたはOFFする信号)等に応じて、バイブレータ704を作動させる。
【0060】
コントローラ7に設けられた操作部72からの操作信号(キーデータ)、加速度センサ701からの3軸方向の加速度信号(X、Y、およびZ軸方向加速度データ)、および撮像情報演算部74からの処理結果データは、マイコン751に出力される。マイコン751は、入力した各データ(キーデータ、X、Y、およびZ軸方向加速度データ、処理結果データ)を無線通信モジュール18へ送信する送信データとして一時的にメモリ752に格納する。ここで、通信部75から無線通信モジュール18への無線送信は、所定の周期毎に行われるが、ゲームの処理は1/60秒を単位として行われることが一般的であるので、それよりも短い周期で送信を行うことが必要となる。具体的には、ゲームの処理単位は16.7ms(1/60秒)であり、ブルートゥース(登録商標)で構成される通信部75の送信間隔は5msである。マイコン751は、無線通信モジュール18への送信タイミングが到来すると、メモリ752に格納されている送信データを一連の操作情報として出力し、無線モジュール753へ出力する。そして、無線モジュール753は、例えばBluetooth(ブルートゥース;登録商標)の技術を用いて、所定周波数の搬送波を用いて操作情報をその電波信号としてアンテナ754から放射する。つまり、コントローラ7に設けられた操作部72からのキーデータ、加速度センサ701からのX、Y、およびZ軸方向加速度データ、および撮像情報演算部74からの処理結果データがコントローラ7から送信される。そして、ゲーム装置3の無線通信モジュール18でその電波信号を受信し、ゲーム装置3で当該電波信号を復調や復号することによって、一連の操作情報(キーデータ、X、Y、およびZ軸方向加速度データ、および処理結果データ)を取得する。そして、ゲーム装置3のCPU10は、取得した操作情報とゲームプログラムとに基づいて、ゲーム処理を行う。なお、Bluetooth(登録商標)の技術を用いて通信部75を構成する場合、通信部75は、他のデバイスから無線送信された送信データを受信する機能も備えることができる。
【0061】
なお、上記のようなハードウェア構成は単なる一例に過ぎず、本発明は任意のコンピュータシステムに適用可能である。
【0062】
次に、本実施形態において実行されるゲーム処理の概要を説明する。本実施形態では、光ディスク4等から外部メインメモリ12(内部メインメモリ11eであってもよい)にロードされたゲームプログラム(演奏ゲームプログラム)をCPU10が実行することによって演奏ゲームが実行される。演奏ゲームでは、ユーザは、コントローラ7を操作することによって楽器の演奏や合奏の指揮やカメラの操作を行うことができる。
【0063】
本実施形態の演奏ゲームでは、図8に示すように仮想ゲーム空間には仮想カメラVCと5人のキャラクタC1〜C5(3次元オブジェクト)が配置されており、3次元画像処理によって図9に示すように仮想カメラVCから見たキャラクタC1〜C5の様子を示す画像が生成されてテレビ2の画面に表示される。こうして、テレビ2の画面には、キャラクタC1〜C5が合奏している様子が映し出される。なお、楽器を演奏する5人のキャラクタC1〜C5に加えて、指揮者を表すキャラクタが仮想ゲーム空間にさらに配置されていてもよい。
【0064】
以下、図10に示すフローチャートを参照して、演奏ゲームの大まかな流れを説明する。
【0065】
演奏ゲームが開始されると、まずユーザはコントローラ7を操作して、楽曲の演奏に先立って、合奏を行うための7つのパート(メロディ1・メロディ2・ベース・コード・パーカッション・指揮者・カメラ)の中から、自分が担当するパート(以下、担当パートと称す)を選択する(ステップS1)。続いて、担当パートで用いる楽器(音色)を選択する(ステップS2)。なお、ステップS1でユーザが選んだパートが指揮者またはカメラの場合にはステップS2は省略される。
【0066】
担当パートの選択、および必要に応じて楽器の選択が完了すると、合奏が開始される(S3)。合奏が開始されると、ユーザは、担当パートに応じた入力操作を行うことによって、合奏に参加することができる。例えば、担当パートがメロディ1である場合には、スピーカから出力される楽曲に合わせて、コントローラ7を振ったりコントローラ7上のスイッチを押したりすることによって、ユーザは、メロディ1のパートに対応する音をスピーカから出力させることができる。担当パート以外のパートについては、予め用意された楽曲データにしたがってコンピュータ(例えばCPU10)によって自動的にそれらのパートの楽器が演奏され、それらの楽器の音がスピーカ2aから出力される。なお、上記楽曲データとしては、例えばMIDI(Musical Instruments Digital Interface)規格に則った楽曲データ(ここでは単にMIDIデータと称す)を利用することができる。もちろん、他の方式の楽曲データであってもよい。なお、標準的なMIDIデータの例として、SMF(標準MIDIファイル)がある。
【0067】
以下、合奏中におけるコントローラ7の操作方法の具体例をいくつか説明する。
【0068】
図11は、ユーザがギターを演奏するときのコントローラ7の操作方法を示している。ユーザは、あたかもギターの弦を弾くかのようにコントローラ7を下に振り下ろすことによって、ギターを演奏する(すなわちスピーカ2aからギターの音を出力させる)ことができる。スピーカ2aから出力される音の大きさや長さは、ユーザがコントローラ7を振り下ろしたときの振りの強さと振りの鋭さによって変化する。すなわち、振りが強いほど大きな音が出力され、振りが鋭いほど短い音が出力される。なお、これは単なる一例に過ぎず、例えば、振りの鋭さに応じて音の長さを変化させる代わりに、音質を変化させてもよい。振りの強さと振りの鋭さは、コントローラ7に設けられた加速度センサ701の出力に基づいて判定される。図12は、ユーザがコントローラ7を振った場合の加速度センサ701の出力の変化の仕方を示している。本実施形態では、加速度の最大値に基づいて振りの強さを判定し、図12において鎖線の円で囲った部分の尖り具合(言い換えると、単位時間当たりの加速度の変化の大きさ)に基づいて振りの鋭さを判定する。なお、スピーカ2aから出力される音の高さについては、予め用意された楽曲データにしたがって、ユーザがコントローラ7を振り下ろしたタイミングに応じて決定される。なお、コントローラ7に設けられた操作部72の状態(どのボタンが押されているか)に応じて音の高さが決定されるようにしてもよい。
【0069】
図13は、ユーザがトランペットを演奏するときのコントローラ7の操作方法を示している。ユーザは、あたかもトランペットを構えるかのようにコントローラ7を構え、コントローラ7に設けられた操作部72を操作する(例えばボタンを押す)ことによって、トランペットを演奏する(すなわちスピーカ2aからトランペットの音を出力させる)ことができる。スピーカ2aから出力される音の大きさは、コントローラ7の姿勢によって変化する。具体的には、図13に示すように、水平面とコントローラ7の長軸との間の角度θに応じて、コントローラ7の先端を上方に向けるほど大きい音が出力され、コントローラ7の先端を下方に向けるほど小さい音が出力される。スピーカ2aから出力される音の長さは、ボタンを押し続ける長さによって変化する。なお、スピーカ2aから出力される音の高さについては、予め用意された楽曲データにしたがって、ユーザがコントローラ7上のボタンを押しているタイミングに応じて決定される。なお、コントローラ7上のどのボタンを押したかによって音の高さが変化するようにしてもよい。
【0070】
図14は、ユーザが指揮者のパートを担当するときのコントローラ7の操作方法を示している。ユーザは、あたかも指揮棒を振るかのようにコントローラ7を上下左右に振ることによって、合奏を指揮する(すなわち楽曲の演奏速度を制御する)ことができる。例えば、ユーザがコントローラ7を下に振る度に、1拍子分ずつ楽曲が演奏される。したがって、ユーザがコントローラ7を一定の周期で振っている間は合奏が途切れることは無いが、ユーザが楽曲の途中でコントローラ7を振るのを一時的に停止すると、それに合わせて合奏も一時的に停止する(すなわち、楽曲の演奏が先に進まない状態となる)。その後、ユーザが再びコントローラ7を振り始めると、それに合わせて合奏が再開される。また、合奏の演奏速度は、ユーザがコントローラ7を振る周期に応じて変化する。すなわち、コントローラ7を振る周期が長いほどゆっくりとしたテンポで合奏が行われ、コントローラ7を振る周期が短いほど速いテンポで合奏が行われる。なお、ユーザがコントローラ7を振ったかどうかは、図15に示すように、コントローラ7の加速度が入力判定閾値を超えたかどうかによって判定することができる。図15の例では、ユーザがコントローラ7を振ったことが、T1の時点で検出される。
【0071】
なお、ユーザがカメラのパートを担当する場合には、コントローラ7に設けられた操作部72を操作することによって、仮想カメラVCの位置や方向やズームを変更することができる。
【0072】
合奏が行われている間、キャラクタC1〜C5の動作制御が行われ、キャラクタC1〜C5が楽器を演奏している動画像がテレビ2の画面に映し出される。また、それと並行して、合奏時におけるユーザの演奏内容(または指揮内容、カメラ制御内容)を時系列的に表した履歴データが生成され、外部メインメモリ12(内部メインメモリ11eであってもよい)に記録される(S4)。なお、外部メインメモリ12にすでに履歴データが存在する場合には、その履歴データが更新される。
【0073】
合奏が終了すると、ユーザは、ゲームを続けるか終了するかを選択することができる(S5)。ゲームを続ける場合には、担当パートや楽器を必要に応じて変更して、再び演奏を行うことができる。このとき、ユーザによって現在選択されているパートについては、前述のように、ユーザによるコントローラ7の操作に応じて楽器を演奏したり合奏を指揮したりカメラを制御したりすることができ、残りの5つのパートのうち、ユーザが過去に選択したことのあるパートについては、外部メインメモリ12に記録されている履歴データに基づいて、そのパートの演奏(もしくは合奏の指揮やカメラの制御)が自動的に行われる(すなわち、過去に行ったユーザ自身の演奏内容がコンピュータによって再現される)。
【0074】
例えば、ユーザがメロディ1のパートを選択して楽器を演奏した後に、続いて、メロディ2のパートを選択して楽器を演奏する際には、メロディ1のパートについては履歴データに基づいて楽器が演奏され、メロディ2のパートについてはユーザによるコントローラ7の操作に基づいて楽器が演奏され、その他のパートについては予め用意された楽曲データにしたがってコンピュータによって自動的に楽器が演奏される。このとき、メロディ2のパートに関するユーザの演奏内容が反映されるように、履歴データが更新される。すなわち、履歴データは、メロディ1のパートに関するユーザの演奏内容と、メロディ2のパートに関するユーザの演奏内容の両方を反映したものとなる。さらに続いて、ユーザがパーカッションのパートを選択して楽器を演奏する際には、メロディ1およびメロディ2のパートについては履歴データに基づいて楽器が演奏され、パーカッションのパートについてはユーザによるコントローラ7の操作に基づいて楽器が演奏され、その他のパートについては予め用意された楽曲データにしたがってコンピュータによって自動的に楽器が演奏される。このとき、パーカッションのパートに関するユーザの演奏内容が反映されるように、履歴データが更新される。すなわち、履歴データは、メロディ1、メロディ2およびパーカッションのパートに関するユーザの演奏内容を反映したものとなる。このようにしてユーザは、担当パートを変えつつ演奏を繰り返すことにより、一人でプレイする場合であっても合奏する楽しみを味わうことができる。
【0075】
なお、ユーザが一度選択したことのあるパートを再び選択した場合には、そのパートに関しては、履歴データではなく現在のコントローラ7の入力に基づいて演奏が行われる。したがって、或るパートの楽器を演奏し終わって、その演奏内容が気に入らない場合には、ユーザは、そのパートを再び選択して再び演奏を行うことによって、履歴データにおける当該パートの演奏内容を更新することができる。
【0076】
なお、ユーザが指揮者やカメラのパートを選択した場合においても同様に、そのときのユーザの操作内容(指揮内容やカメラ制御内容)を履歴データに反映させることができる。例えば、ユーザが指揮者のパートを選択し、コントローラ7を操作して合奏のテンポが徐々に速くなるように合奏の指揮を行った後に、担当パートをメロディ1に変更して合奏を行った場合には、履歴データに基づいて合奏の指揮が行われるので、ユーザは、徐々に早くなるテンポに合わせてメロディ1の楽器を演奏する必要がある。
【0077】
このように、本実施形態の演奏ゲームでは、ユーザは、担当パートを変更しながら合奏を繰り返すことによって、7つのパート(メロディ1・メロディ2・ベース・コード・パーカッション・指揮者・カメラ)の全てにおいて、自身の操作に基づいて楽器を演奏(合奏を指揮、カメラを制御)することができ、自分一人で合奏を完成させることができる。
【0078】
なお、上記の説明では、一人のユーザが演奏ゲームをプレイする場合について説明したが、複数のユーザがそれぞれ異なるパートを担当して合奏することもできる。例えば、2つのコントローラ7を2人のユーザがそれぞれ操作して、それら2人のユーザによって2つのパートを同時に演奏するようにしてもよい。また、一人のユーザが或るパートを演奏した後、続いて別のユーザが別のパートを演奏するように、2人のユーザが交互に演奏するようにもよい。
【0079】
次に、本実施形態における演奏ゲームプログラムに基づくCPU10の処理について詳細に説明する。
【0080】
図16に、外部メインメモリ12のメモリマップの一例を示す。
【0081】
演奏プログラム121は、前述のような演奏ゲームをCPU10に実行させるためのコンピュータプログラムである。
【0082】
楽曲データ122は、前述のように、担当パート以外のパートについて、コンピュータ(例えばCPU10)によって自動的にそれらのパートの楽器を演奏するために用いられるデータであり、本実施形態ではMIDIデータである。楽曲データ122では、楽曲に含まれる複数の音が1以上のトラックで管理されている。つまり、楽曲に含まれる各音は、いずれかのトラックに所属する。トラックの数は、ここでは最大で16とする。楽曲データ122は、複数のMIDIイベントの集合体として表現される。MIDIイベントには、音を鳴らすための「ノートイベント」や、トラック単位で音のボリュームや音色を変えたりするための「コントロールチェンジイベント」をはじめ、「ピッチベンドイベント」、「プログラムチェンジイベント」など、種々のMIDIイベントが存在する。
【0083】
図17は、楽曲データ122の一例を示している。なお図17では、説明を簡単にするために、MIDIイベントのうちのノートイベントだけを示しているが、実際には上述したように、楽曲データ122にはノートイベント以外のMIDIイベントも含まれている。図17における各行が1つのノートイベントに相当する。図17の楽曲データ122は、図18の譜面に対応している。「所属トラック」は、そのノートイベントによって鳴らされる音が、どのトラックに含まれる音かを示す情報である。「再生タイミング」は、音を鳴らすタイミングを示す情報であって、ティック(tick)という単位で表される。本実施形態では、1ティックは4分音符の長さの48分の1に相当する長さであるものとする。「ノート長(デュレーション)」は、音の長さを示す情報であり、ティックで表される。「音高(ノートナンバー)」は、文字通り、音の高さである音高を示す情報である。図19は、MIDIデータ126における音高の値とピアノの鍵盤との対応関係を示している。「ベロシティ」は、音を鳴らす強さを示す情報である。なお、ノートイベントには、図17に示したパラメータ以外の情報が含まれていても良い。
【0084】
楽曲データ122は、MIDIプレイヤーと呼ばれるアプリケーションソフトウェアを用いて再生することができる。MIDIプレイヤーは、一般的に、楽曲データ122に含まれるMIDIイベントを先頭から順番に処理することによって楽曲を再生する。なお、MIDIプレイヤーとしての機能を有する既存のプログラムライブラリ(ここでは、楽曲データ再生ライブラリと称す)を利用すれば、楽曲データ122を再生するためのコンピュータプログラムを一から生成することなしに、楽曲データ122に基づいて簡単に楽曲を再生することが可能となる。
【0085】
履歴データ123は、前述のように、合奏時におけるユーザの演奏内容(または指揮内容、カメラ制御内容)を表したデータである。本実施形態では、履歴データ123は、パート毎に管理されている。すなわち履歴データ123は、メロディ1のパートの履歴データ123a、メロディ2のパートの履歴データ123b、ベースのパートの履歴データ123c、コードのパートの履歴データ123d、パーカッションのパートの履歴データ123e、指揮者のパートの履歴データ123fおよびカメラのパートの履歴データ123gを含んでいる。
【0086】
図20は、履歴データ123(例えばメロディ1のパートの履歴データ123a)の一例を示している。履歴データ123は、時系列で記録された複数の演奏イベントデータの集合として構成される。各演奏イベントデータは、「時刻」、「入力ボタン」、「ボリューム」、「振り鋭さ」および「楽器の種類」の5つの情報で構成される。
【0087】
例えば、ユーザがメロディ1のパートを担当してギターを演奏するときには、ユーザがコントローラ7を下に振り下ろす度に、新たな演奏イベントデータが生成され、第1パートの履歴データ123aに順次追加される。
【0088】
履歴データ123における「時刻」の情報は、音を鳴らすタイミング(指揮者のパートの履歴データ123fの場合は指揮棒を振るタイミング、カメラのパートの履歴データ123gの場合はカメラの位置等を変更するタイミング)を示すものであって、合計4バイトの値で表される。図21に示すように、「時刻」の値の上位2バイトは楽曲上での位置(楽曲の先頭部分から数えたティック数)を表しており、下位2バイトは演奏停止中の位置(演奏が停止してからの経過フレーム数)を表している。
【0089】
前述の通り、ユーザが指揮者のパートを担当しているときは、例えばユーザがコントローラ7を下に振り下ろす度に、1拍子分ずつ楽曲が演奏される。したがって、ユーザがコントローラ7を一定の周期で振っている間は合奏が途切れることは無いが、ユーザが楽曲の途中でコントローラ7を振るのを一時的に停止すると、それに合わせて合奏も一時的に停止する。本実施形態では、このように合奏が中断している間においてもユーザは楽器を鳴らすことができる。例えば、ユーザが指揮者のパートを担当して、楽曲の先頭から3小節目と4小節目の間で合奏を3秒間だけ停止させてから合奏を再開した場合には、そのような演奏内容を反映するように指揮者のパートの履歴データ123fが更新され、その後、ユーザがメロディ1を担当してギターを演奏する場合には、指揮者のパートの履歴データ123fに基づいて楽曲の先頭から3小節目と4小節目の間で合奏が3秒間だけ停止されるが、その間にユーザがコントローラ7を振り下ろせばスピーカ2cからギターの音を出力させることができる。例えば、楽曲の先頭から3小節目と4小節目の間で合奏が停止され、そこから40フレーム経過後にギターを鳴らした場合には、メロディ1のパートの履歴データ123aにおいて新たに追加される演奏イベントデータの「時刻」の上位2バイトの部分には楽曲の先頭から3小節目の最後尾を示すティック数が記録され、下位2バイトの部分には「40」が記録される。こうして記録されたメロディ1のパートの履歴データ123aに基づいてギターが自動演奏される際には、楽曲の先頭から3小節目が終了した時点で合奏が停止され、そこから40フレーム経過後にギターの音が鳴らされる。
【0090】
このように、本実施形態では、履歴データ123において、音を鳴らすタイミングを表す「時刻」を、「楽曲上での位置」と「演奏停止中の位置」の組み合わせによって記録する。履歴データ123において「楽曲上での位置」が記録されることによって、履歴データ123に基づいて過去の演奏内容を再現しているときにユーザの指揮(ユーザが指揮者のパートを担当しているときのコントローラ7の操作)に応じて合奏のテンポが変更されたとしても、そのテンポの変更に合わせて適切に過去の演奏内容を再現することができる。すなわち、例えば楽曲の先頭から4小節目の真ん中でギターを鳴らした履歴データに基づいてギターが自動演奏される場合には、ユーザによってテンポがどのように変更されたとしても、必ず楽曲の先頭から4小節目の真ん中でギターを鳴らすことができる。また、履歴データ123において「演奏停止中の位置」が記録されることによって、前述のように、合奏の一時停止中において行われた演奏内容を、後で適切に再現することができる。
【0091】
なお、本実施形態では「楽曲上での位置」をティック数で表しているが、本発明はこれに限らない。例えば、第何小節の第何拍子目に楽器を鳴らしたかといった情報で「楽曲上での位置」を表してもよい。また、本実施形態では「演奏停止中の位置」をフレーム数で表しているが、本発明はこれに限らない。例えば、演奏停止からの経過時間(例えば秒数)で表しても構わない。
【0092】
履歴データ123における「入力ボタン」の情報は、コントローラ7に設けられた複数のボタンの状態(例えば、複数のボタンのうちのどのボタンが押されているか)を表している。
【0093】
履歴データ123における「ボリューム」の情報は、音の大きさを表している。前述のように、ユーザがギターを演奏するときには、スピーカ2aから出力される音の大きさは、ユーザがコントローラ7を振り下ろしたときの振りの強さ(図12参照)に応じて変化する。したがって、楽器がギターである場合には、振りの強さに応じた値が「ボリューム」として記録される。なお前述のように、ユーザがトランペットを演奏するときには、スピーカ2aから出力される音の大きさは、コントローラ7の姿勢によって変化する。したがって、楽器がトランペットである場合には、図13に示すように、水平面とコントローラ7の長軸との間の角度θに応じた値が「ボリューム」として記録される。
【0094】
履歴データ123における「振り鋭さ」の情報は、ユーザがコントローラ7を振り下ろしたときの振りの鋭さ(図12参照)を表すものである。
【0095】
履歴データ123における「楽器の種類」の情報は、ユーザが選択した楽器の種類を表すものである。なお前述のように、指揮者やカメラのパートについては楽器の選択は不要であるので、指揮者のパートの履歴データ123fやカメラのパートの履歴データ123gにおいては「楽器の種類」の情報の記録は不要である。
【0096】
なお、本実施形態では、図16に示すように、履歴データ123をパート毎に纏めて記録しているが、本発明はこれに限らず、図22に示すようにパートに関わらず演奏イベントデータを時系列に沿って記録するようにしてもよい。この場合、各演奏イベントデータには、その演奏イベントデータがどのパートに関連するものかを表す「パート」の情報が付加される。
【0097】
図16を再び参照して、書き込みカウンタ124は、各パートの履歴データ(123a〜123g)に新たに演奏イベントデータを追加するときの書き込みアドレスを示すカウンタであって、パート毎に用意される。
【0098】
読み込みカウンタ125は、各パートの履歴データ(123a〜123g)から次に処理すべき演奏イベントデータを読み出すときの読み込みアドレスを示すカウンタであって、パート毎に用意される。
【0099】
楽曲上での再生位置126は、現在の再生位置を示すものであって、楽曲上での位置(楽曲の先頭部分から数えたティック数)によって表される。
【0100】
停止時間カウンタ127は、合奏が一時的に停止したときに、その停止時点からの経過時間(フレーム数)をカウントするものである。
【0101】
現在時刻128は、現在の「時刻」を示すものであり、図21に示したように「楽曲上での位置」と「演奏停止中の位置」の組み合わせ(すなわち楽曲上での再生位置126と停止時間カウンタ127のそれぞれの値の組み合わせ)によって表される4バイトのデータである。
【0102】
指揮者入力間隔カウンタ129は、指揮者のパートを担当するユーザが、直前にコントローラ7を振ってから次にコントローラ7を振るまでの時間間隔)をカウントするものである。指揮者入力間隔カウンタ129の値は、合奏のテンポに影響する。
【0103】
テンポバッファ130は、指揮者入力間隔カウンタ129の値に基づいて計算されるテンポ値を少なくとも過去4回分記憶するためのバッファ記憶領域である。
【0104】
現在テンポ131は、テンポバッファ130に記憶されている過去4回のテンポ値に基づいて決定される現在の合奏のテンポであって、1分間当たりの拍数で表される。
【0105】
前回実時刻132は、1フレーム前の時点で記憶された実時刻である。
【0106】
次に、図23〜図29のフローチャートを参照して、演奏ゲームプログラム121に基づくCPU10の処理の流れについて詳細に説明する。
【0107】
図23は、演奏ゲームプログラム121に基づいてCPU10によって実行されるメイン処理の流れを示すフローチャートである。
【0108】
メイン処理が開始されるとステップS10において、CPU10は、初期処理を実行する。以下、図24を参照して、初期処理の詳細を説明する。
【0109】
図24は、初期処理の流れを示すフローチャートである。
【0110】
初期処理が開始されるとステップS30において、CPU10は、各種変数(楽曲上での再生位置126、現在時刻128、前回実時刻132)および各種カウンタ(書き込みカウンタ124、読み込みカウンタ125、停止時間カウンタ127、指揮者入力間隔カウンタ129)をリセットする。
【0111】
ステップS31では、CPU10は、テンポバッファ130をクリアする。
【0112】
ステップS32では、CPU10は、現在テンポ131を初期化(初期値に設定)する。
【0113】
ステップS33では、CPU10は、ユーザが担当すべきパートを選択する。この選択は、典型的にはコントローラ7からの入力に基づいて行われる。
【0114】
ステップS34では、CPU10は、ユーザが演奏すべき楽器を選択する。この選択は、典型的にはコントローラ7からの入力に基づいて行われる。ただし、ステップS33で決定された担当パートが指揮者もしくはカメラの場合は、このステップS34は省略される。
【0115】
なお、複数のユーザがそれぞれのコントローラ7を用いて同時に演奏ゲームをプレイする場合には、ユーザ毎に上記ステップS33およびステップS34の処理が行われる。
【0116】
ステップS35では、CPU10は、ステップS34で選択された楽器に関する各種情報(サウンドデータ等)を光ディスク4から外部メインメモリ12(または内部メインメモリ11e)に読み込む。
【0117】
ステップS36では、CPU10は、楽曲データ122を光ディスク4から外部メインメモリ12(または内部メインメモリ11e)に読み込む。
【0118】
ステップS37では、CPU10は、履歴データ123をフラッシュメモリ17から外部メインメモリ12(または内部メインメモリ11e)に読み込む。
【0119】
ステップS38では、CPU10は、ステップS33でユーザが選択したパートに関する履歴データ123を外部メインメモリ12から消去する。例えば、ステップS33でプレイヤがメロディ2のパートを選択した場合には、ステップS37で外部メインメモリ12に読み込んだ履歴データ123の中から、メロディ2のパートの履歴データ123bを消去する。
【0120】
初期処理が終了すると、処理は図23のステップS11に進む。
【0121】
ステップS11では、CPU10は、現在時刻128を算出し、外部メインメモリ12に記憶する。前述のとおり、現在時刻128は、図21に示したように「楽曲上での位置」と「演奏停止中の位置」の組み合わせ(すなわち楽曲上での再生位置126と停止時間カウンタ127のそれぞれの値の組み合わせ)によって表される4バイトのデータである。
【0122】
ステップS12では、CPU10は、指揮者が存在するかどうかを判断し、指揮者が存在する場合には処理はステップS13に進み、そうでない場合には処理はステップS15に進む。なお、「指揮者が存在する」とは、ユーザが現在指揮者のパートを担当しているか、もしくは外部メインメモリ12に指揮者のパートの履歴データ123fが存在していることを指す。
【0123】
ステップS13では、CPU10は、楽曲上での再生位置126が、1拍期間(図18参照)の末尾かどうかを判断し、1拍期間の末尾である場合は処理はステップS14に進み、そうでない場合は処理はステップS15に進む。なお、楽曲上での再生位置126が1拍期間の末尾であるか否かは、例えば、楽曲上での再生位置126の値[単位:tick]を48で割ったときの余りが47であるか否かによって判断できる。余りが47である場合には楽曲上での再生位置126が1拍期間の末尾であると判断する。なお、合奏が一時停止している間は、楽曲上での再生位置126は、1拍期間の末尾のままとなる。
【0124】
ステップS14では、CPU10は、現在テンポ131の値を0にする。これにより、これ以降、指揮者(現在プレイ中のユーザまたは指揮者のパートの履歴データ123f)が次に指揮棒を振るまでの間は、合奏が一時的に停止することになる。
【0125】
ステップS15では、CPU10は、入力処理を実行する。以下、図25を参照して、入力処理の詳細を説明する。
【0126】
図25は、入力処理の流れを示すフローチャートである。
【0127】
入力処理が開始されるとステップS40において、CPU10は、コントローラ7からの入力(例えば、加速度センサ701や操作部72からの信号に基づく入力)があるかどうかを判断する。そして、コントローラ7からの入力がある場合には処理はステップS41に進み、そうでない場合には入力処理を終了する。
【0128】
ステップS41では、CPU10は、ステップS40で検出されたコントローラ7からの入力が、演奏条件を満たしたかどうかを判断し、演奏条件を満たした場合には処理はステップS42に進み、そうでない場合には入力処理を終了する。なお、演奏条件は、ユーザが担当している楽器毎に異なる。例えば、ユーザがトランペットを演奏している場合には、演奏条件は「コントローラ7の特定のボタンが押されること」であり、ユーザが指揮者を担当している場合には、演奏条件は「コントローラ7の加速度の大きさが閾値を超えること」である。なお、ユーザがギターを演奏している場合には、図12において鎖線の円で囲った加速度の極大点における加速度の変化速度に基づいて振りの強さを判定してギターを演奏する必要があるので、演奏条件は「コントローラ7の加速度の大きさが閾値を超えた後に、例えば再び0に戻ること」である。
【0129】
ステップS42では、CPU10は、ステップS40で検出されたコントローラ7からの入力に基づいて演奏処理(楽器の音をスピーカ2aから出力する処理)を行う。
【0130】
ステップS43では、CPU10は、ステップS40で検出されたコントローラ7からの入力に基づいて演奏イベントデータ(図20参照)を生成して、担当パートの履歴データ123に追加する。例えば、ユーザがメロディ1のパートを担当している場合には、生成した演奏イベントデータをメロディ1のパートの履歴データ123aに追加する。なお、演奏イベントデータは、担当パートの書き込みカウンタ124が示す外部メインメモリ12内の領域に格納される。演奏イベントデータにおける「時刻」には、現在時刻128の値が記録される。
【0131】
ステップS44では、CPU10は、担当パートの書き込みカウンタ124をカウントアップする。ステップS44が完了すると、入力処理は終了する。
【0132】
入力処理が終了すると、処理は図23のステップS16に進む。
【0133】
ステップS16では、CPU10は、外部メインメモリ12に履歴データ123が存在するかどうかを判断し、履歴データ123が存在する場合には処理はステップS17に進み、そうでない場合(例えば、ユーザが演奏ゲームを初めてプレイした場合など)には処理はステップS18に進む。ただし、現在の担当パートに関しては、当該担当パートの履歴データの有無に関わらず、後述の履歴処理は省略される。つまり、現在の担当パート以外のパートの履歴データが存在する場合のみ、当該パート(担当パート以外のパート)の履歴データに基づいて後述の履歴処理が実行される。
【0134】
ステップS17では、CPU10は、履歴処理を実行する。履歴処理は、履歴データ123にしたがって楽器を演奏する処理である。なお、指揮者のパートの履歴データ123fまたはカメラのパートの履歴データ123gしか存在しない場合には、履歴処理を省略してもよい。以下、図26を参照して、履歴処理の詳細を説明する。
【0135】
図26は、履歴処理の流れを示すフローチャートである。
【0136】
履歴処理が開始されるとステップS50において、CPU10は、外部メインメモリ12に記憶されている履歴データ123に含まれる演奏イベントデータのうち、演奏タイミングに達した演奏イベントデータが存在するかどうかを判断し、演奏タイミングに達した演奏イベントデータが存在する場合には処理はステップS51に進み、そうでない場合には履歴処理を終了する。履歴データ123においては、演奏イベントデータがパート毎に時系列で記録されており、パート毎に読み込みカウンタによって古い演奏イベントデータから順番にCPU10によって処理される。ステップS50では、各パートの読み込みカウンタが示す演奏イベントデータの「時刻」を、現在時刻128と比較し、現在時刻128の値よりも小さい「時刻」を有する演奏イベントデータ(すなわち演奏タイミングに達した演奏イベントデータ)があるかどうかを判断する。
【0137】
ステップS51では、CPU10は、演奏タイミングに達した演奏イベントデータに基づいて演奏処理を行う。すなわち、演奏タイミングに達した演奏イベントデータに含まれる「入力ボタン」、「ボリューム」、「振り鋭さ」および「楽器の種類」の情報に応じた音をスピーカ2aから出力させる。
【0138】
ステップS52では、CPU10は、ステップS51において処理した演奏イベントデータのパートの読み込みカウンタ125をカウントアップする。ステップS52が完了すると、履歴処理は終了する。
【0139】
履歴処理が終了すると、処理は図23のステップS18に進む。
【0140】
ステップS18では、CPU10は、再生処理を実行する。再生処理は、合奏の進行を制御する(テンポに応じて合奏を進行させたり、合奏を一時停止したりする)処理である。以下、図27を参照して、再生処理の詳細を説明する。
【0141】
図27は、再生処理の流れを示すフローチャートである。
【0142】
再生処理が開始されるとステップS60において、CPU10は、再生進行処理を実行する。再生進行処理は、楽曲上での再生位置126の値を進めて、楽曲データを再生する処理である。以下、図28を参照して、再生進行処理の詳細を説明する。
【0143】
図28は、再生進行処理の流れを示すフローチャートである。
【0144】
再生進行処理が開始されるとステップS70において、CPU10は、経過時間を計算する。経過時間は、現在の実時刻から前回実時刻132を引くことによって算出される。
【0145】
ステップS71では、CPU10は、RTC(リアルタイムクロック)などから取得した現在の実時刻を、前回実時刻132として外部メインメモリ12に記憶する。
【0146】
ステップS72では、CPU10は、ステップS70で算出した経過時間と現在テンポ131に基づいて、経過ティック数を計算する。経過ティック数は、1つ前のフレームから楽曲の再生位置がどれだけ進むかを表している。
【0147】
ステップS73では、CPU10は、ステップS72で算出した経過ティック数の分だけ楽曲の再生位置を進める。すなわち、ステップS72で算出した経過ティック数分だけ、楽曲上での再生位置126を進行させる。これにより、担当パート以外のパートであって、かつ履歴データ123が存在しないパートに関して、楽曲データ122に基づく演奏が行われる。ステップS73が完了すると、再生進行処理は終了する。
【0148】
図27のステップS60の再生進行処理が終了すると、処理はステップS61に進む。
【0149】
ステップS61では、CPU10は、指揮者が存在するかどうかを判断し、指揮者が存在する場合には処理はステップS62に進み、そうでない場合には再生処理を終了する。なお、「指揮者が存在する」とは、ユーザが現在指揮者のパートを担当しているか、もしくは外部メインメモリ12に指揮者のパートの履歴データ123fが存在していることを指す。
【0150】
ステップS62では、CPU10は、指揮者入力があったかどうかを判断し、指揮者入力があった場合には処理はステップS63に進み、そうでない場合には処理はステップS65に進む。具体的には、ユーザが指揮者のパートを担当している場合には、コントローラ7が振られたかどうかによって指揮者入力があったかどうかを判断し、ユーザが指揮者のパートを担当していない場合には、指揮者のパートの履歴データ123fにおいて、演奏タイミングに達した演奏イベントデータが存在するかどうかにより判断する(すなわち、指揮者のパートの読み込みカウンタ125が示す演奏イベントデータの「時刻」が、現在時刻128の値よりも小さい場合に「指揮者入力があった」と判断し、その後、指揮者のパートの読み込みカウンタ125をカウントアップする)。
【0151】
ステップS63では、CPU10は、テンポ処理を実行する。テンポ処理は、指揮者入力に基づいて合奏のテンポ(現在テンポ131)を更新する処理である。以下、図29を参照して、テンポ処理の詳細を説明する。
【0152】
図29は、テンポ処理の流れを示すフローチャートである。
【0153】
テンポ処理が開始されるとステップS80において、CPU10は、楽曲上での再生位置126が、1拍期間(図18参照)の末尾かどうかを判断し、1拍期間の末尾である場合は処理はステップS81に進み、そうでない場合は処理はステップS87に進む。なお、楽曲上での再生位置126が1拍期間の末尾であるか否かは、例えば、楽曲上での再生位置126の値[単位:tick]を48で割ったときの余りが47であるか否かによって判断できる。余りが47である場合には楽曲上での再生位置126が1拍期間の末尾であると判断できる。なお、合奏が一時停止している間は、楽曲上での再生位置126は、1拍期間の末尾のままとなる。
【0154】
ステップS81では、CPU10は、合奏の停止から所定時間(例えば1秒間)が経過しているかどうかを判断し、所定時間が経過している場合には処理はステップS82に進み、そうでない場合には処理はステップS83に進む。
【0155】
ステップS82では、CPU10は、テンポバッファ130に記憶されている最新のテンポ値と同じテンポ値を、当該テンポバッファ130に追加する。「テンポ値」の詳細については後述する。
【0156】
ステップS83では、CPU10は、指揮者入力間隔カウンタ129の値に基づいてテンポ値を計算する。「テンポ値」とは、現在テンポ131を決定するために計算される値であって、3600(すなわち1分間のフレーム数)を指揮者入力間隔カウンタ129の値(すなわち1つ前の指揮者入力から最新の指揮者入力までの時間をフレーム数で表したもの)で割った値となる。すなわちテンポ値は、現時点における指揮者入力間隔カウンタ129の値のみに基づいて計算した合奏のテンポ(1分間当たりの拍数)と言える。なお、上述のステップS82のように、合奏の停止から所定時間以上が経過してから指揮者入力が発生したときに、テンポ値を新たに計算してテンポバッファ130に追加するのではなくて、すでにテンポバッファ130に記憶されている最新のテンポ値と同じテンポ値をテンポバッファ130に追加している理由は、ユーザが所定時間以上指揮棒(コントローラ7)を振らないということは、ユーザが合奏のテンポを遅くしようとしているのではなく、むしろ、特定の楽器のソロ演奏などの演出を目的として合奏を一時的に停止させようとしていると考えられるからである。このような処理を行うことにより、ユーザが意図的に合奏を停止させた場合においても、合奏が再開されるときに合奏のテンポが異常に遅くなってしまうことがなく、ユーザ(指揮者)が意図した通りの合奏が可能となる。
【0157】
ステップS84では、CPU10は、指揮者入力間隔カウンタ129を0にリセットする。
【0158】
ステップS85では、CPU10は、ステップS83で算出したテンポ値を、テンポバッファ130に追加する。テンポバッファ130には、少なくとも過去4回分のテンポ値が記憶される。
【0159】
ステップS86では、CPU10は、現在テンポ131を、テンポバッファ130に記憶されている過去4回分のテンポ値に基づいて更新する。具体的には、テンポバッファ130に記憶されている過去4回分のテンポ値を加重平均(新しいテンポ値ほど重みを大きくする)することによって、新たな現在テンポ131を求める。このように、過去複数回分のテンポ値に基づいて現在テンポ131を更新することにより、指揮者入力の周期が急に大きく変化した場合であっても現在テンポ131が緩やかに変化するため、合奏のテンポを違和感なく変化させることができる。ただし、本発明はこれに限らず、テンポバッファ130に記憶されている過去複数回のテンポ値を単純に平均することによって、新たな現在テンポ131を求めてもよい。また、直近の一定期間における過去複数回のテンポ値に基づいて新たな現在テンポ131を求めてもよい。また、ステップS83で計算された最新のテンポ値をそのまま現在テンポ131として利用しても構わない。ステップS86が完了すると、テンポ処理は終了する。
【0160】
ステップS87では、CPU10は、楽曲の再生が1拍期間の先頭から40%以上進んでいるかどうかを判断し、1拍期間の先頭から40%以上進んでいる場合には処理はステップS88に進み、そうでない場合にはテンポ処理を終了する。このように、楽曲の再生が1拍期間の先頭から40%未満しか進んでいない状態で指揮者入力が発生した場合には、その指揮者入力は無視される(すなわち、楽曲の再生位置を次の1拍期間の先頭まで進めることもなく、現在テンポ131の更新も行わない)。これにより、ユーザの誤操作や指揮者入力の誤検出によって現在テンポ131が不自然に変化してしまうのを防止している。楽曲の再生が1拍期間の先頭から40%以上進んでいるかどうかは、例えば、楽曲上での再生位置126の値[単位:tick]を48で割ったときの余りが19以上か否かによって判断できる。余りが19以上である場合には楽曲の再生が1拍期間の先頭から40%以上進んでいると判断する。
【0161】
ステップS88では、CPU10は、楽曲上での再生位置126を、次の1拍期間の先頭まで進める。これは、例えば、楽曲上での再生位置126の値に48未満の値を加算して48の倍数となるようにすればよい。その後、処理はステップS83に進み、ステップS83〜S86において現在テンポ131を更新するための一連の処理が行われる。
【0162】
図27のステップS63のテンポ処理が完了すると、処理はステップS64に進む。
【0163】
ステップS64では、CPU10は、停止時間カウンタ127を0にリセットする。そして、処理はステップS67に進む。
【0164】
ステップS65では、CPU10は、楽曲上での再生位置126が、1拍期間(図18参照)の末尾かどうかを判断し、1拍期間の末尾である場合は処理はステップS66に進み、そうでない場合は処理はステップS67に進む。なお、楽曲上での再生位置126が1拍期間の末尾であるか否かは、例えば、楽曲上での再生位置126の値[単位:tick]を48で割ったときの余りが47であるか否かによって判断できる。余りが47である場合には楽曲上での再生位置126が1拍期間の末尾であると判断する。なお、合奏が一時停止している間は、楽曲上での再生位置126は、1拍期間の末尾のままとなる。
【0165】
ステップS66では、CPU10は、停止時間カウンタ127をカウントアップする。そして、処理はステップS67に進む。
【0166】
ステップS67では、CPU10は、指揮者入力間隔カウンタ129をカウントアップする。ステップS67が完了すると、再生処理は終了する。
【0167】
再生処理が終了すると、処理は図23のステップS19に進む。
【0168】
ステップS19では、CPU10は、表示処理を実行する。表示処理は、図9のような画像を生成してテレビ2に出力する処理である。以下、図30を参照して、表示処理の詳細を説明する。
【0169】
図30は、表示処理の流れを示すフローチャートである。
【0170】
表示処理が開始されるとステップS90において、CPU10は、カメラ入力があったかどうかを判断し、カメラ入力があった場合には処理はステップS91に進み、そうでない場合には処理はステップS92に進む。具体的には、ユーザが現在カメラのパートを担当している場合には、コントローラ7を通じてユーザによってカメラの位置や向き等の変更が指示されたかどうかを判断し、ユーザがカメラのパートを担当していない場合には、カメラのパートの履歴データ123gにおいて、演奏タイミングに達した演奏イベントデータが存在するかどうかにより判断する(すなわち、カメラのパートの読み込みカウンタ125が示す演奏イベントデータの「時刻」が、現在時刻128の値よりも小さい場合に「カメラ入力があった」と判断し、その後、カメラのパートの読み込みカウンタ125をカウントアップする)。
【0171】
ステップS91では、CPU10は、ステップS90で検出されたカメラ入力に応じて、仮想カメラVCの位置や向き等を表すカメラパラメータを変更する。
【0172】
ステップS92では、CPU10は、仮想ゲーム空間において楽器を演奏する5人のキャラクタC1〜C5の動作を制御する。
【0173】
ステップS93では、CPU10は、予め定められた、もしくはステップS91で変更されたカメラパラメータに基づいて、仮想カメラVCから見たキャラクタC1〜C5の様子を示す画像を生成し、その画像信号をテレビ2に出力する。ステップS93が完了すると、表示処理は終了する。
【0174】
表示処理が終了すると、処理は図23のステップS20に進む。
【0175】
ステップS20では、CPU10は、楽曲が終了したかどうかを判断し、楽曲が終了した場合にはメイン処理を終了し、そうでない場合には処理はステップS11に戻る。こうして、楽曲の演奏を開始してから楽曲が終了するまでの間、上記のような処理が1フレーム周期(60分の1秒の周期)で繰り返される。
【0176】
なお、楽曲が終了した後にメイン処理を終了するのではなく、引き続きユーザにパートを再選択させて同一の楽曲で再び合奏するようにしてもよい。
【0177】
以上のように、本実施形態によれば、ユーザは、担当パートを変更しながら合奏を繰り返すことによって、7つのパート(メロディ1・メロディ2・ベース・コード・パーカッション・指揮者・カメラ)の全てにおいて、自身の操作に基づいて楽器を演奏(合奏を指揮、カメラを制御)することができ、自分一人で合奏を完成させることができる。
【0178】
また、本実施形態によれば、ユーザは、指揮者のパートを担当することによって、合奏のテンポを楽曲の演奏中に変更することができ、さらには、履歴データ123に基づいて再現されるユーザの過去の演奏内容についても、ユーザが指揮者のパートを担当することによって、そのテンポをユーザが後で変更することができる。
【0179】
また、本実施形態によれば、ユーザが楽器や指揮者のパートを担当したときのみならず、カメラのパートを担当したときにおいても、そのときのカメラ操作の内容が「楽曲上での再生位置」と関連付けて履歴データ123として記録されるため、後で合奏のテンポが変更されたとしても、ユーザが意図した通りの画像を生成することができる。
【0180】
また、本実施形態によれば、履歴データ123において、演奏タイミングを表す「時刻」を、「楽曲上での位置」と「演奏停止中の位置」の組み合わせによって記録しているので、履歴データ123に基づいて過去の演奏内容を再現しているときにユーザの指揮に応じて合奏のテンポが変更されたとしても、そのテンポの変更に合わせて適切に過去の演奏内容を再現することができる。また、合奏の一時停止中において行われた演奏内容を、後で適切に再現することができる。
【0181】
また、本実施形態によれば、履歴データ123において、図21に示すように、上位2バイトが楽曲上での位置(楽曲の先頭部分から数えたティック数)を表し、下位2バイトが演奏停止中の位置(演奏が停止してからの経過フレーム数)を表すような、4バイトの値によって「時刻」を表しているので、例えば、図26のステップS50における判断を、数値データの大小比較によって簡単に実現することができる。このことについて、図31Aおよび図31Bを参照して説明する。なお、以下の説明では、説明を簡単にするために、履歴データ123において「時刻」が3桁の十進数で表され、その上位2桁が「楽曲上の位置」を示しており、下位1桁が「演奏停止中の位置」を示しているものとする。
【0182】
図31Aは、ユーザが或る楽器を演奏したときに、第1フレーム〜第12フレームにおいて履歴データ123に追加される演奏イベントデータA〜Eを示している。第1フレームから第4フレームの間は合奏のテンポが「速め」であり、「楽曲上での位置」が1フレームにつき3ずつ進んでいる。第4フレームから第8フレームの間は合奏の停止中(すなわち合奏のテンポが0)であり、「楽曲上での位置」は変化せず、「演奏停止中の位置」が1フレームにつき1ずつ進んでいる。第8フレームから第12フレームの間は合奏のテンポが「遅め」であり、「楽曲上での位置」が1フレームにつき1ずつ進んでいる。ユーザは、第1フレームと第3フレームと第6フレームと第11フレームと第12フレームにおいてそれぞれ楽器を鳴らし、その結果、第1フレームにおいて「時刻」が100である演奏イベントデータAが履歴データ123に追加され、第3フレームにおいて「時刻」が160である演奏イベントデータBが履歴データに123に追加され、第6フレームにおいて「時刻」が192である演奏イベントデータCが履歴データに123に追加され、第11フレームにおいて「時刻」が220である演奏イベントデータDが履歴データに123に追加され、第12フレームにおいて「時刻」が230である演奏イベントデータEが履歴データに123に追加される。このようにして履歴データ123に追加された演奏イベントデータA〜Eは、履歴データ123に基づく演奏時にテンポが変更されない限り、履歴データ123に追加されたのと同じタイミングで処理される(例えば、演奏イベントデータAは第1フレームに処理される)。しかしながら、ユーザが指揮者を担当して合奏のテンポを変更した場合には、変更されたテンポに応じて適切なタイミングで演奏イベントデータA〜Eが処理される。
【0183】
図31Bは、図31Aのようにして記録された演奏イベントデータA〜Eが、それらが記録されたときとは異なるテンポで再現されるときの、演奏イベントデータA〜Eの処理タイミングを示している。
第1フレームから第5フレームの間は合奏のテンポが「普通」であり、「楽曲上での位置」が1フレームにつき2ずつ進んでいる。第5フレームから第10フレームの間は合奏の停止中(すなわち合奏のテンポが0)であり、「楽曲上での位置」は変化せず、「演奏停止中の位置」が1フレームにつき1ずつ進んでいる。第10フレームから第12フレームの間は合奏のテンポが「とても速い」であり、「楽曲上での位置」が1フレームにつき5ずつ進んでいる。「時刻」が100である演奏イベントデータAは、「現在時刻」が100以上となった最初のフレームである第2フレームにおいて処理される。「時刻」が160である演奏イベントデータBは、「現在時刻」が160以上となった最初のフレームである第5フレームにおいて処理される。「時刻」が192である演奏イベントデータCは、「現在時刻」が192以上となった最初のフレームである第11フレームにおいて処理される。「時刻」が220である演奏イベントデータDは、「現在時刻」が220以上となった最初のフレームである第11フレームにおいて処理される。すなわち、演奏イベントデータCと演奏イベントデータDは、いずれも第11フレームにおいて処理される。「時刻」が230である演奏イベントデータEは、「現在時刻」が230以上となった最初のフレームである第12フレームにおいて処理される。
【0184】
このように、履歴データ123における「時刻」を、「楽曲上での位置」を上位N桁(Nは1以上の整数)とし、「演奏停止中の位置」を下位M桁(Mは1以上の整数)とした、(N+M)桁の数値データによって表すことによって、合奏のテンポが変更された場合であっても、各演奏イベントデータの「時刻」の値が「現在時刻」の値以上になったかどうかを判断するだけで、簡単に演奏イベントデータの処理タイミングを適切に判定することができる。
【0185】
なお、本実施形態では、「演奏停止中の位置」を合奏が停止してからの経過フレーム数で表しているが、本発明はこれに限らない。例えば、「演奏停止中の位置」を、合奏が停止してからの経過実時間によって表しても構わない。また、演奏イベントデータ生成時の現在テンポ131を反映した値により「演奏停止中の位置」を記録するようにしてもよい。例えば、合奏が停止してからの経過フレーム数(または経過実時間)を、合奏が停止する直前における現在テンポ131で割ったものを「演奏停止中の位置」として記録してもよい。この場合、履歴データ123に基づく演奏の再現時には、演奏イベントデータにおける「演奏停止中の位置」の値に現在テンポ131を乗算して、当該演奏イベントデータの処理タイミングを決定するようにする。これにより、合奏停止中に行われた演奏内容を、再現時のテンポ(合奏の停止直前のテンポ)に応じたテンポで再現することができる。
【0186】
なお、本実施形態は、本発明を演奏ゲームに適用した例であるが、本発明は演奏ゲーム以外のゲーム(例えば、レースゲームやシューティングゲームなど)にも適用できる。例えば、本発明をレースゲームに適用した場合には、同一のコースを4台のレースカーが同時に走るレースゲームにおいて、一人のユーザが4台のレースカーを同時に操作する(すなわち、1台のレースカーはコントローラ7からの入力に基づいて制御され、残り3台のレースカーはユーザが過去にプレイしたときに生成された履歴データ123に基づいて制御される)ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0187】
【図1】本発明の一実施形態に係るゲームシステム1の外観図
【図2】ゲーム装置3の構成を示すブロック図
【図3】コントローラ7の上面後方から見た斜視図
【図4】コントローラ7を下面後方から見た斜視図
【図5】コントローラ7の上筐体を外した状態を示す斜視図
【図6】コントローラ7の下筐体を外した状態を示す斜視図
【図7】コントローラ7の構成を示すブロック図
【図8】ゲーム空間の一例
【図9】テレビ2の画面に表示される画像の一例
【図10】演奏ゲームのおおまかな流れを示すフローチャート
【図11】コントローラ7の操作方法の一例
【図12】コントローラ7を振ったときに検出される加速度の一例
【図13】コントローラ7の操作方法の一例
【図14】コントローラ7の操作方法の一例
【図15】コントローラ7を振ったときに検出される加速度の一例
【図16】外部メインメモリ12のメモリマップ
【図17】楽曲データ122のデータ構造
【図18】図17の楽曲データ122に対応する譜面
【図19】楽曲データ122における「音高」とピアノの鍵盤との対応関係
【図20】履歴データ123のデータ構造
【図21】履歴データ123における「時刻」の情報の詳細
【図22】履歴データ123の変形例
【図23】メイン処理の流れを示すフローチャート
【図24】初期処理の詳細を示すフローチャート
【図25】入力処理の詳細を示すフローチャート
【図26】履歴処理の詳細を示すフローチャート
【図27】再生処理の詳細を示すフローチャート
【図28】テンポ処理の詳細を示すフローチャート
【図29】再生進行処理の詳細を示すフローチャート
【図30】表示処理の詳細を示すフローチャート
【図31A】演奏イベントデータの記録タイミングの一例を示す図
【図31B】演奏イベントデータの処理タイミングの一例を示す図
【符号の説明】
【0188】
1 ゲームシステム
2 テレビジョン受像器(テレビ)
2a スピーカ
3 ゲーム装置
4 光ディスク
6 マーカ部
6R,6L マーカ
7 コントローラ
10 CPU
11 システムLSI
11a 入出力プロセッサ
11b GPU
11c DSP
11d VRAM
11e 内部メインメモリ
12 外部メインメモリ
121 楽曲演奏プログラム
122 楽曲データ再生ライブラリ
123 ノートプール
124 和音プール
125 トラックデータ
126 MIDIデータ
13 ROM/RTC
14 ディスクドライブ
15 AV−IC
16 AVコネクタ
17 フラッシュメモリ
18 無線通信モジュール
19 無線コントローラモジュール
20 拡張コネクタ
21 メモリカード用コネクタ
22 アンテナ
23 アンテナ
24 電源ボタン
25 リセットボタン
26 イジェクトボタン
30 高さマップ
31 移動オブジェクト
40 画像処理プログラム
41 ベースモデルデータ
42 ベーステクスチャ画像
43 シェルモデルデータ
44 移動オブジェクトデータ
71 ハウジング
72 操作部
73 コネクタ
74 撮像情報演算部
75 通信部
700 基板
701 加速度センサ
702 LED
703 水晶振動子
704 バイブレータ
705 電池
706 スピーカ
707 サウンドIC
708 アンプ
741 赤外線フィルタ
742 レンズ
743 撮像素子
744 画像処理回路
751 マイコン
752 メモリ
753 無線モジュール
754 アンテナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力装置からの操作入力に基づいて行われるゲーム処理を再現するためのリプレイデータを記憶手段に記憶するゲーム装置のコンピュータで実行されるゲームプログラムであって、
前記ゲーム装置のコンピュータに、
過去に行われた第1のゲーム処理時に前記入力装置からの操作入力に基づいて生成されて前記記憶手段に格納された当該第1のゲーム処理を再現するための第1のリプレイデータを、前記記憶手段から読み出すリプレイデータ読出ステップ、
前記リプレイデータ読出ステップで前記記憶手段から読み出された前記第1のリプレイデータと前記入力装置からの現在の操作入力との両方に基づいた第2のゲーム処理を実行するゲーム処理ステップ、および、
前記ゲーム処理ステップで実行される前記第2のゲーム処理を再現するための第2のリプレイデータを生成して前記記憶手段に格納するリプレイデータ生成ステップを実行させる、ゲームプログラム。
【請求項2】
前記ゲーム処理ステップは、前記第1のリプレイデータに基づいて前記第1のゲーム処理を再現するとともに、当該第1のゲーム処理の再現速度を前記入力装置からの現在の操作入力に応じて変化させる再現速度変更ステップを含む、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記ゲームプログラムは、前記第1のリプレイデータに基づいて前記第1のゲーム処理を再現するとともに、当該第1のゲーム処理の再現速度を前記入力装置からの現在の操作入力に応じて変化させる再現速度可変処理と、前記第1のリプレイデータに基づいて当該第1のリプレイデータが生成されたときと同じ速度で前記第1のゲーム処理を再現する再現速度不変処理のいずれか一方を選択するゲーム処理選択ステップを前記コンピュータに更に実行させ、
前記ゲーム処理ステップでは、前記再現速度可変処理または前記再現速度不変処理のうち、前記ゲーム処理選択ステップで選択された方の処理を前記第2のゲーム処理として実行する、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記ゲーム処理は、前記入力装置からの操作入力に応じて楽曲を演奏する処理を含む、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記第1のゲーム処理は、前記入力装置からの操作入力に応じて楽曲を演奏する処理であり、
前記ゲーム処理ステップは、前記第1のリプレイデータに基づいて前記第1のゲーム処理で行われた楽曲の演奏を再現するとともに、当該再現される演奏のテンポを前記入力装置からの現在の操作入力に応じて変化させるテンポ変更ステップを含む、請求項4に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記テンポ変更ステップでは、前記入力装置からの操作入力が発生する度に前記テンポを変更する、請求項5に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記テンポ変更ステップでは、前記入力装置からの操作入力の発生間隔に応じて前記テンポを決定する、請求項6に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記テンポ変更ステップでは、前記入力装置からの操作入力が発生する度に、直近の一定期間における前記入力装置からの操作入力の発生間隔の平均または加重平均に応じて前記テンポを決定する、請求項7に記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記ゲーム処理ステップは、
前記記憶手段に記憶されている楽曲データおよび/または前記リプレイデータ読出ステップで前記記憶手段から読み出された前記第1のリプレイデータに基づいて楽曲を演奏する楽曲演奏ステップ、
前記楽曲演奏ステップで演奏される前記楽曲の演奏テンポを、前記リプレイデータ読出ステップで前記記憶手段から読み出された前記第1のリプレイデータまたは前記入力装置からの現在の操作入力に応じて変更するテンポ変更ステップ、および、
前記楽曲演奏ステップで前記楽曲が演奏されている間および当該楽曲の途中で演奏が一時停止されている間に、前記入力装置からの操作入力に応じて音出力手段より音を出力する音出力ステップを含み、
前記リプレイデータ生成ステップは、前記音出力ステップで出力された各音の出力タイミングを示す時刻情報を含む第2のリプレイデータを生成して前記記憶手段に格納し、
前記楽曲が演奏されている間に前記音出力ステップで出力された音については、前記楽曲内のどの位置で当該音が出力されたかを示す楽曲内位置情報が前記時刻情報として記憶され、前記楽曲の演奏が一時停止されている間に前記音出力ステップで出力された音については、前記楽曲内位置情報に加えて、前記楽曲の演奏が一時停止してからどれだけ後に当該音が出力されたかを示す一時停止期間内位置情報が前記時刻情報として記憶される、請求項4に記載のゲームプログラム。
【請求項10】
前記楽曲内位置情報は、楽曲データの再生制御のための時間単位であるティック値により表され、
前記一時停止期間内位置情報は、フレーム数もしくは実時間により表される、請求項9に記載のゲームプログラム。
【請求項11】
前記時刻情報は、前記楽曲内位置情報の値を上位N桁(Nは1以上の整数)とし、前記一時停止期間内位置情報の値を下位M桁(Mは1以上の整数)とした、(N+M)桁の数値データによって表される、請求項9に記載のゲームプログラム。
【請求項12】
前記ゲームプログラムは、前記第1のリプレイデータに基づいて前記第1のゲーム処理で行われた楽曲の演奏を再現するとともに、当該再現される演奏のテンポを前記入力装置からの現在の操作入力に応じて変化させる再現速度可変処理と、前記第1のリプレイデータに基づいて当該第1のリプレイデータが生成されたときと同じテンポで、前記第1のゲーム処理で行われた楽曲の演奏を再現する再現速度不変処理のいずれか一方を選択するゲーム処理選択ステップを前記コンピュータに更に実行させ、
前記ゲーム処理ステップでは、前記再現速度可変処理または前記再現速度不変処理のうち、前記ゲーム処理選択ステップで選択された方の処理を前記第2のゲーム処理として実行する、請求項4に記載のゲームプログラム。
【請求項13】
前記ゲーム処理ステップは、
前記記憶手段に記憶されている楽曲データおよび/または前記リプレイデータ読出ステップで前記記憶手段から読み出された前記第1のリプレイデータに基づいて楽曲を演奏する楽曲演奏ステップ、
前記楽曲演奏ステップにおける前記楽曲の演奏に合わせて、仮想世界の奏者を含むように仮想カメラから撮影した演奏画像を生成して表示装置に出力する演奏画像出力ステップ、および、
前記仮想カメラの各種パラメータを、前記入力装置からの操作入力に応じて設定するカメラパラメータ設定ステップを含み、
前記リプレイデータ生成ステップは、前記カメラパラメータ設定ステップで設定された前記仮想カメラの各種パラメータの設定履歴情報を含む第2のリプレイデータを生成して前記記憶手段に格納する、請求項4に記載のゲームプログラム。
【請求項14】
前記ゲーム処理は、前記第1のリプレイデータおよび前記入力装置からの操作入力に基づいて楽曲を複数のパートにより合奏する処理を含み、
前記第1のリプレイデータには1以上のパートの演奏内容データが含まれており、
前記ゲームプログラムは、前記入力装置からの操作入力に応じて演奏すべきパートを選択するパート選択ステップを前記コンピュータに更に実行させ、
前記演奏パート選択ステップで選択されたパートの演奏内容データが前記第1のリプレイデータに含まれている場合には、前記ゲーム処理ステップにおいて、前記入力装置からの操作入力に応じて当該パートを演奏するとともに、前記リプレイデータ生成ステップにおいて、前記第1のリプレイデータに含まれている当該パートの演奏内容データを更新することによって前記第2のリプレイデータを生成する、請求項4に記載のゲームプログラム。
【請求項15】
入力装置からの操作入力に基づいて行われるゲーム処理を再現するためのリプレイデータを記憶手段に記憶するゲーム装置であって、
前記入力装置と、
前記記憶手段と、
過去に行われた第1のゲーム処理時に前記入力装置からの操作入力に基づいて生成されて前記記憶手段に格納された当該第1のゲーム処理を再現するための第1のリプレイデータを、前記記憶手段から読み出すリプレイデータ読出手段と、
前記リプレイデータ読出手段によって前記記憶手段から読み出された前記第1のリプレイデータと前記入力装置からの現在の操作入力との両方に基づいた第2のゲーム処理を実行するゲーム処理手段と、
前記ゲーム処理手段によって実行される前記第2のゲーム処理を再現するための第2のリプレイデータを生成して前記記憶手段に格納するリプレイデータ生成手段と、を備えるゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31A】
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【図31B】
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【公開番号】特開2009−297221(P2009−297221A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−154284(P2008−154284)
【出願日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【出願人】(000233778)任天堂株式会社 (1,115)
【Fターム(参考)】