説明

ゲーム制御プログラム、ゲーム装置、ゲーム制御方法、管理サーバ、およびデータ管理方法

【課題】UGCゲームにおいては、そのゲームに組み込まれるコンテンツの作成者であるデザイナーの興趣を高めることが重要である。
【解決手段】
本発明の一実施形態であるデザイナー端末100は、デザイナーにより操作されるゲーム装置である。デザイナー端末100は、プレイヤーに遊技させるための仮想空間に関する設計データをデザイナーの指示にしたがって生成するステージ設定部42と、生成された設計データを外部に配信するステージ配信部44と、その設計データを取得したプレイヤー端末300における仮想空間での遊技内容が記録された遊技データを取得する遊技データ取得部46と、取得された遊技データに基づいて、プレイヤー端末300における仮想空間での遊技内容をデザイナーの画面に表示させる遊技再現部48とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、データ処理技術に関し、特に、ゲームを制御する技術およびゲームのデータを管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームの一部として組み込まれるコンテンツをユーザ自身が作成し、そのコンテンツを別のユーザに配布して、そのコンテンツが組み込まれたゲームを別のユーザに遊技させるゲームが知られている。このような態様のゲームを、以下では「UGC(User Generated Content)ゲーム」とも呼ぶこととする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第5793376号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
UGCゲームにおいては、コンテンツを作成するユーザ(以下、適宜「コンテンツ作成ユーザ」とも呼ぶ。)から多様なコンテンツが提供されることが重要である。そのためにはコンテンツ作成ユーザの興趣を高めるゲーム性を実現する必要があると本発明者は考えた。
【0005】
本発明は、本発明者の上記着想に基づいてなされたものであり、その主たる目的は、UGCゲームにおいてコンテンツ作成ユーザの興趣を高めるゲーム制御技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様のゲーム制御プログラムは、遊技者に遊技させるための仮想空間に関する設計データを設計者の指示にしたがって生成する設計機能と、生成された設計データを外部装置に配信する配信機能と、設計データを取得した遊技者の端末における仮想空間での遊技内容が記録された遊技データを外部装置から取得する取得機能と、取得された遊技データに基づいて、遊技者の端末における仮想空間での遊技内容を設計者の画面に表示させる表示制御機能と、をコンピュータに実現させる。
【0007】
本発明の別の態様は、ゲーム装置である。この装置は、遊技者に遊技させるための仮想空間に関する設計データを設計者の指示にしたがって生成する設計部と、生成された設計データを外部装置に配信する配信部と、設計データを取得した遊技者の端末における仮想空間での遊技内容が記録された遊技データを外部装置から取得する取得部と、取得された遊技データに基づいて、遊技者の端末における仮想空間での遊技内容を設計者の画面に表示させる表示制御部と、を備える。
【0008】
本発明のさらに別の態様は、ゲーム制御方法である。この方法は、遊技者に遊技させるための仮想空間に関する設計データを設計者の指示にしたがって生成するステップと、生成された設計データを外部装置に配信するステップと、設計データを取得した遊技者の端末における仮想空間での遊技内容が記録された遊技データを外部装置から取得するステップと、取得された遊技データに基づいて、遊技者の端末における仮想空間での遊技内容を設計者の画面に表示させるステップと、を備える。
【0009】
本発明のさらに別の態様は、管理サーバである。この管理サーバは、遊技者に遊技させるための仮想空間に関する設計データを設計者の端末から取得する設計データ取得部と、取得された設計データを遊技者の端末に配信する設計データ配信部と、仮想空間での遊技内容が記録された遊技データを遊技者の端末から取得する遊技データ取得部と、遊技者の端末における仮想空間での遊技内容を設計者の画面に表示させるために、取得された遊技データを設計者の端末に配信する遊技データ配信部と、を備える。
【0010】
本発明のさらに別の態様は、データ管理方法である。この方法は、遊技者に遊技させるための仮想空間に関する設計データを設計者の端末から取得するステップと、取得された設計データを遊技者の端末に配信するステップと、仮想空間での遊技内容が記録された遊技データを遊技者の端末から取得するステップと、遊技者の端末における仮想空間での遊技内容を設計者の画面に表示させるために、取得された遊技データを設計者の端末に配信するステップと、を備える。
【0011】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を装置、方法、システム、プログラム、プログラムを格納した記録媒体などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、UGCゲームにおいてコンテンツ作成ユーザの興趣を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】デザイナーにより作成されるゲームステージの模式図である。
【図2】第1の実施の形態におけるゲームシステムの構成を示す図である。
【図3】図2のデザイナー端末およびプレイヤー端末の機能構成を示すブロック図である。
【図4】図3のステージ記憶部に記憶されるデータの構造を示す図である。
【図5】図3の遊技データ記憶部に記憶されるデータの構造を示す図である。
【図6】遊技内容の再現における3態様を示す模式図である。
【図7】図7の(a)(b)は、デザイナーが確認するマップの模式図である。
【図8】図2の管理サーバの機能構成を示すブロック図である。
【図9】第1の実施の形態におけるデザイナー端末の動作を示すフローチャートである。
【図10】第2の実施の形態における管理サーバの機能構成を示すブロック図である。
【図11】第2の実施の形態における管理サーバの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施の形態について、その構成を説明する前に概要を説明する。
一般的なゲームの開発においては、そのゲームの一部として組み込まれるコンテンツ、例えばゲームの構成単位となるレベルやステージ(以下、「ゲームステージ」とも呼ぶ。)は、ゲームプログラムの製造を業とするゲーム開発者が作成する。ゲーム開発者は、ゲームの発売前に、一旦作成したゲームステージをモニタ等に遊技させて、その遊技内容に基づいてゲームステージをブラッシュアップしていく。
【0015】
ところで、UGCゲームにおいては、ゲームステージを作成するユーザ(以下、適宜「デザイナー」とも呼ぶ。)からゲームステージが提供される。そして、UGCゲームを遊技するユーザ(以下、適宜「プレイヤー」とも呼ぶ。)は、デザイナーが提供したゲームステージを遊技する。これまでのUGCゲームにおいては、ゲームそのものの仕組みとして、プレイヤーの遊技内容がデザイナーにフィードバックされることはなかった。電子メールや電子掲示板等を介してデザイナーとプレイヤーとが意見交換をしても、正確な遊技内容がデザイナーにフィードバックされないことがあった。
【0016】
本実施の形態においては、ゲームステージに対するプレイヤーの実際の遊技内容を、そのゲームステージを作成したデザイナーにフィードバックする技術を提案する。これにより、UGCゲームにおいて、プレイヤーの実際の遊技内容をデザイナーが確認でき、デザイナーの興趣を高めることができる。例えば、デザイナーは、プレイヤーの遊技内容に基づいて、一旦提供したゲームステージをブラッシュアップすることができる。また、デザイナーの興趣が高まる結果、より多くのデザイナーから多様なゲームステージが提供される。多様なゲームステージが提供されれば、プレイヤーの興趣を高めることともなり、UGCゲーム全体としてユーザの満足度を向上できる。
【0017】
図1は、デザイナーにより作成されるゲームステージの模式図である。ゲームステージ10において提供される仮想空間12には、その所定の位置にスタート地点とゴール地点とが設定されている。プレイヤーのキャラクタ(以下、「プレイヤーズキャラクタ」とも呼ぶ。)16がそのスタート地点からゴール地点まで移動すると、ゲームステージ10のクリアとなる。図1のゲームステージ10においては、プレイヤーズキャラクタ16が同図の右端まで移動できればクリアとなってもよい。
【0018】
デザイナーは、プレイヤーズキャラクタ16の移動における障害となる仮想オブジェクト(以下、「ギミック」とも呼ぶ。)14を、仮想空間12の任意の位置に配置する。図1のゲームステージ10においては、ギミック14として、崖14a、階段14b、敵キャラクタ14c、トゲ14dが配置されている。プレイヤーズキャラクタ16が崖14aに落ち、もしくは、敵キャラクタ14cやトゲ14dに触れると、ゲームステージのクリア失敗となる。したがってプレイヤーは、プレイヤーズキャラクタ16にこれらのギミックを回避させつつ、所定のゴール地点まで移動させるように、ゲームステージ10を遊技する。
【0019】
(第1の実施の形態)
図2は、第1の実施の形態におけるゲームシステムの構成を示す。ゲームシステム1000は、デザイナー端末100と、管理サーバ200と、プレイヤー端末300で総称されるプレイヤーA端末300a、プレイヤーB端末300b、プレイヤーC端末300cとを備える。管理サーバ200とデザイナー端末100、および、管理サーバ200とプレイヤー端末300とは、LAN・WAN・インターネット等、公知の通信技術を制限なく含む通信網400を介して相互に接続されている。
【0020】
デザイナー端末100はデザイナーによって操作されるゲーム装置であり、プレイヤー端末300は、プレイヤーによって操作されるゲーム装置である。デザイナー端末100およびプレイヤー端末300のそれぞれは、据置型ゲーム装置でもよく、持ち運び可能な携帯型ゲーム装置でもよい。なお、携帯型ゲーム装置である場合、無線LANのアクセスポイントを介して、通信網400と接続されてもよい。
【0021】
デザイナー端末100は、ゲームステージ10を設計するための環境をデザイナーに提供する。デザイナー端末100は、デザイナーの操作を受け付け、デザイナーにより選択されたギミック14が配置された仮想空間12を含むゲームステージ10について、ギミック14の配置情報を含む設計データを生成する。デザイナー端末100の詳細な構成は後述する。
【0022】
プレイヤー端末300は、デザイナーにより設計されたゲームステージ10を遊技するための環境をプレイヤーに提供する。プレイヤー端末300は、プレイヤーの操作を受け付け、ゲームステージ10におけるプレイヤーズキャラクタ16の操作情報を含む遊技データを生成する。プレイヤー端末300の詳細な構成は後述する。
【0023】
なお、同一のユーザであっても、ゲームステージ10を作成する場合にはデザイナーとなり、ゲームステージ10を遊技する場合にはプレイヤーとなる。したがって、本実施の形態では、デザイナー端末100の機能構成とプレイヤー端末300の機能構成とは後述するように同一である。ただし説明の簡明化のため、デザイナー端末100とプレイヤー端末300とを便宜的に区別する。以下、デザイナーとプレイヤーとを総称する場合には、単に「ユーザ」と呼ぶこととする。
【0024】
管理サーバ200は、デザイナー端末100とプレイヤー端末300との間で送受信されるデータを中継する。具体的には、デザイナー端末100において生成されたゲームステージ10の設計データを取得してプレイヤー端末300に配信することで、ゲームステージ10をプレイヤーに遊技させる。また、プレイヤー端末300において生成されたゲームステージ10の遊技データを取得してデザイナー端末100に配信することで、プレイヤーの遊技内容をデザイナーに確認させる。管理サーバ200の詳細な構成は後述する。
【0025】
このゲームシステム1000においては、各ユーザはゲーム内で有効な仮想通貨(以下、「ポイント」とも呼ぶ)を所有する。ユーザはゲーム内でポイントを購入でき、所有するポイントによってゲームのアイテム等、例えばプレイヤーズキャラクタ16が装備可能な武器を購入できる。ゲームステージ10には、ステージクリアの特典としてプレイヤーに支払われるポイントがゲームステージ10の難易度に応じて設定される。ポイント変動の詳細については後述する。
【0026】
図3は、図2のデザイナー端末100およびプレイヤー端末300の機能構成を示すブロック図である。デザイナー端末100およびプレイヤー端末300は、入力検出部20と、表示制御部22と、データ保持部30と、設計支援部40と、ステージ遊技部60とを有する。
【0027】
本明細書のブロック図において示される各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPUをはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0028】
入力検出部20は、コントローラやキーボード等の入力装置に対するユーザの操作を検出して、その操作内容を示すデータ(以下、「操作データ」とも呼ぶ。)を各機能ブロックに送出する。典型的には、ゲームステージ10が設計される際には設計支援部40に対して操作データを送出し、ゲームステージ10が遊技される際にはステージ遊技部60に対して操作データを送出する。表示制御部22は、ディスプレイ等の表示装置に表示させるべきデータを各機能ブロックから受け付けて表示装置に表示させる。
【0029】
データ保持部30は、デザイナー端末100およびプレイヤー端末300における情報処理に必要な各種データが記憶される記憶領域である。データ保持部30は、ギミック記憶部32と、ステージ記憶部34と、遊技データ記憶部36とを含む。
【0030】
ギミック記憶部32には、仮想空間12に配置可能な複数のギミック14に関する属性情報が記憶される。具体的には、各ギミック14のIDと、各ギミック14が仮想空間12に配置された際の処理内容や描画データを含む設定データ(以下、「ギミックデータ」とも呼ぶ。)と、各ギミック14の配置に要するポイント(以下、「ギミックポイント」とも呼ぶ。)とが対応づけて記憶される。ギミック記憶部32では、難易度が高いと想定されるギミック14ほど高いギミックポイントが対応づけられる。例えば、図1における階段14b、崖14a、トゲ14d、敵キャラクタ14cの順に難易度が高くなる場合には、順に5ポイント、10ポイント、20ポイント、30ポイントがギミックポイントとして設定されてもよい。
【0031】
ステージ記憶部34には、ゲームステージ10のIDと、設計データと、そのゲームステージ10に配置されたギミック14それぞれのギミックポイントの合計(以下、「ステージポイント」とも呼ぶ。)とが対応づけて記憶される。図4は、図3のステージ記憶部34に記憶されるデータの構造を示す。同図の設計データには、ゲームステージ10に配置されたギミック14のIDと、そのギミック14の配置位置(以下、「ギミック位置」とも呼ぶ。)とが対応づけて記録される。このギミック位置は、仮想空間12を二次元または三次元の座標空間として設定する場合に、仮想空間12内の位置を一意に特定可能な二次元または三次元の座標データであってもよい。図3に戻る。
【0032】
遊技データ記憶部36には、プレイヤーが遊技したゲームステージ10のIDと、そのゲームステージ10におけるプレイヤーの遊技内容を示す遊技データとが対応づけて記憶される。図5は、図3の遊技データ記憶部36に記憶されるデータの構造を示す。この遊技データには、後述する遊技実行部64においてプレイヤーの操作が受け付けられた際の、前操作からの経過時間と、操作内容を示すデータと、仮想空間12におけるプレイヤーズキャラクタ16の位置とが対応づけて記録される。なお、遊技開始後最初の操作については、その経過時間として、遊技開始時点からの経過時間が記録される。操作内容を示すデータは、プレイヤーが操作した入力装置、例えばコントローラに設置されたボタンのIDでもよい。さらに遊技データには、ゲームステージ10のクリアに成功したか失敗したかを示すフラグ(以下、「遊技結果フラグ」とも呼ぶ。)が含まれる。図3に戻る。
【0033】
ステージ遊技部60は、ゲームステージ10をプレイヤーが遊技するための各種処理を実行する。ステージ遊技部60は、ステージ取得部62と、遊技実行部64と、遊技データ設定部66と、遊技データ配信部68とを含む。ステージ取得部62は、プレイヤーにより指定されたゲームステージ10の設計データを管理サーバ200から取得し、そのゲームステージ10のIDと設計データとを対応づけてステージ記憶部34に記録する。
【0034】
遊技実行部64は、プレイヤーから指定されたゲームステージ10の遊技処理を実行する。具体的には、まず、プレイヤーから指定されたゲームステージ10の設計データをステージ記憶部34から取得する。そして、設計データに記録されたギミックIDをキーとして、ギミック記憶部32からギミックデータを取得する。そして、設計データのギミック位置が示す仮想空間12の特定位置にギミック14が配置されるように、仮想空間12の所定の初期データに対してギミックデータを設定する。設計データに複数のギミック14が記録されている場合には、各ギミック14について同様の処理を実行する。
【0035】
遊技実行部64は、さらに、プレイヤーズキャラクタ16が仮想空間12におけるスタート地点に配置されるように、仮想空間12のデータにプレイヤーズキャラクタ16のデータを設定する。遊技実行部64は、ギミック14およびプレイヤーズキャラクタ16が設定済の仮想空間12のデータを表示制御部22に送出することにより、仮想空間12の初期画面を表示装置に表示させる。
【0036】
遊技実行部64は、プレイヤーがゲームステージ10を遊技中、入力検出部20においてプレイヤーの操作が受け付けられた際、その操作に応じて、仮想空間12においてプレイヤーズキャラクタ16を移動させる。遊技実行部64は、プレイヤーズキャラクタ16の位置に応じて、プレイヤーズキャラクタ16がギミック14を回避したか否かを判定し、回避していないと判定した際には、ゲームステージ10のクリア失敗をプレイヤーに通知する。それとともに、ゲームステージ10のクリア成功もしくは失敗を遊技データ設定部66に通知する。
【0037】
遊技データ設定部66は、ゲームステージ10の遊技中、入力検出部20においてプレイヤーの操作が受け付けられた際、前操作からの経過時間と、操作内容と、仮想空間12におけるプレイヤーズキャラクタ16の位置を特定する。なお、特定すべき上記データを遊技実行部64から逐次受け付けてもよい。そして、遊技データ記憶部36に保持された遊技データであって、遊技中のゲームステージ10のIDと対応づけられた遊技データに上記データを逐次記録する。また、遊技データ設定部66は、遊技実行部64からゲームステージ10のクリア成否が通知された際には、この遊技データの遊技結果フラグに対して、そのクリア成否を示すデータを設定する。
【0038】
遊技データ配信部68は、遊技データ記憶部36のレコードを監視し、遊技データの遊技結果フラグが設定されたレコードを特定する。遊技データ配信部68は、遊技結果フラグが設定された遊技データと、その遊技データと対応づけられたゲームステージIDとを管理サーバ200に送信する。
【0039】
設計支援部40は、ゲームステージ10を設計するデザイナーへの支援機能を提供する。設計支援部40は、ステージ設定部42と、ステージ配信部44と、遊技データ取得部46と、遊技再現部48と、マップ設定部50とを含む。
【0040】
ステージ設定部42は、仮想空間12に配置するギミック14と、仮想空間12におけるそのギミック位置との指定を、入力検出部20を介してデザイナーから受け付ける。ステージ設定部42は、指定されたギミック14のIDと、そのギミック位置とを対応づけて、ゲームステージ10の設計データを生成する。また、指定されたギミック14のギミックポイントをギミック記憶部32から取得してステージポイントを特定する。複数のギミック14が指定された場合には、各ギミック14を含む設計データを生成し、各ギミック14のギミックポイントを合計してステージポイントとする。
【0041】
ステージ設定部42は、入力検出部20を介して、ゲームステージ10の保存指示をデザイナーから受け付けると、そのゲームステージ10に対して新規のIDを払い出す。そして、そのIDと設計データとステージポイントとを対応づけてステージ記憶部34に記録する。
【0042】
ステージ配信部44は、入力検出部20を介して、特定のゲームステージ10の公開指示をデザイナーから受け付ける。そして、そのゲームステージ10のIDと設計データとステージポイントとをステージ記憶部34から取得して管理サーバ200に送信する。
【0043】
遊技データ取得部46は、デザイナーから指定されたゲームステージ10のIDをキーとして、管理サーバ200から遊技データを取得する。そして、ゲームステージ10のIDと遊技データとを対応づけて遊技データ記憶部36に記録する。
【0044】
遊技再現部48は、デザイナーから指定されたゲームステージ10のIDをキーとして、遊技データ記憶部36から遊技データを取得する。そして、プレイヤーによるゲームステージ10の遊技についてその再現画像を表示装置に表示させるために、遊技データ記憶部36から取得した遊技データにしたがって遊技実行部64を制御する。以下では、ゲームステージ10の遊技を再現する際の3態様を説明する。
【0045】
第1の再現態様においては、プレイヤーの遊技内容をそのまま再現する。具体的には、遊技再現部48は、遊技データに記録された経過時間の経過を検出するごとに、遊技データにおいてその経過時間に対応づけられた操作内容を遊技実行部64に通知する。遊技実行部64は、遊技再現部48から通知された操作内容を、入力検出部20において受け付けられるプレイヤーの操作内容と同様に取り扱って、プレイヤーズキャラクタ16を移動させる。これにより、プレイヤーの遊技内容がそのまま順次再現される。
【0046】
第2の再現態様においては、ギミック位置の近傍領域におけるプレイヤーの遊技内容に限定して再現する。具体的には、遊技再現部48は、ステージ記憶部34を参照して、デザイナーから指定されたゲームステージ10の設計データについて、その設計データに記録されたギミック位置を特定する。そして、遊技データに記録された操作位置のうち、特定したギミック位置との差異が所定範囲内の操作位置を再現対象操作位置として特定する。この範囲については、再現画像表示の内容や時間のバランスに応じて決定されればよく、企業の知見やゲームシステム1000を使用した実験等により適切な値が決定されてよい。
遊技再現部48は、再現対象操作位置と、遊技データにおいてその再現対象位置に対応づけられた経過時間および操作内容とを再現用データとして遊技データから抽出する。
【0047】
遊技再現部48は、再現用データに記録された経過時間の経過を検出するごとに、再現用データにおいてその経過時間に対応づけられた操作内容と再現対象操作位置を遊技実行部64に通知する。遊技実行部64は、プレイヤーズキャラクタ16を再現対象操作位置に配置するとともに、操作内容にしたがってプレイヤーズキャラクタ16を移動させる。これにより、ギミック位置の近傍領域におけるプレイヤーの遊技内容が再現される。
【0048】
第3の再現態様においては、ギミック位置の近傍領域におけるプレイヤーの遊技内容であり、かつ、ギミック14によってプレイヤーズキャラクタ16の移動が妨害された遊技内容に限定して再現する。言い換えれば、ギミック位置の近傍領域におけるプレイヤーの遊技内容のうち、ギミック14によってゲームステージ10のクリアに失敗した遊技内容に限定して再現する。
【0049】
具体的には、遊技再現部48は、まず、遊技データの遊技結果フラグがクリア失敗に設定されているか否かを判定する。遊技結果フラグがクリア成功に設定された遊技データは再現対象から除外する。次に、遊技再現部48は、ステージ記憶部34を参照して、デザイナーから指定されたゲームステージ10の設計データについて、その設計データに記録されたギミック位置を特定する。そして、遊技データに記録された操作位置のうち、特定したギミック位置との差異が所定範囲内であり、かつ、時系列における最後部に記録された操作位置を再現対象操作位置としてさらに特定する。クリア失敗の原因となったギミック14の近傍で複数の操作が記録されているときには、それら複数の操作に関する操作位置を再現対象操作位置として特定する。遊技再現部48は、再現対象操作位置と、遊技データにおいてその再現対象位置に対応づけられた経過時間および操作内容とを再現用データとして遊技データから抽出する。以降、第2の再現態様と同様に遊技再現部48および遊技実行部64が動作することにより、ギミック14によってプレイヤーズキャラクタ16の移動が妨害された遊技内容が再現される。
【0050】
図6は、遊技内容の再現における3態様を示す模式図である。同図は、ゲームステージ10の遊技開始からクリア失敗までに、プレイヤーにより実行された操作を時系列に示しており、操作Aから操作Wまでのそれぞれがギミックの近傍内もしくは近傍外に対応づけられている。第1の再現態様においては、遊技開始からクリア失敗までの全遊技内容が再現される。第2の再現態様においては、ギミックの近傍内での遊技内容が再現される。第3の再現態様においては、クリア失敗に直結したギミック14の近傍内での遊技内容が再現される。図3に戻る。
【0051】
遊技再現部48は、遊技データ記憶部36において、デザイナーから指定されたゲームステージ10のIDが複数の遊技データに対応づけられている際には、複数の遊技データに基づく再現画像を表示装置に順次表示させてもよい。また、複数の遊技データのうちから再現画像を表示させるべき一の遊技データをデザイナーに選択させ、選択された遊技データの再現画像を表示させてもよい。
【0052】
マップ設定部50は、デザイナーから指定されたゲームステージ10について、そのゲームステージ10に配置されたギミック14と、プレイヤーズキャラクタ16の遊技内容とが描画されたマップのデータを設定する。そして、表示制御部22を介して表示装置に表示させる。このマップには、典型的には、仮想空間12におけるスタート地点とゴール地点、配置されたギミック14、プレイヤーズキャラクタ16の移動経路が描画される。
【0053】
ゲームステージ10のマップデータの設定方法を具体的に説明する。マップ設定部50は、既述した遊技実行部64の処理と同様に、デザイナーから指定されたゲームステージ10の設計データとギミックデータとにしたがって、ギミック14が配置された仮想空間12のデータを設定する。次に、そのゲームステージ10と対応づけられた遊技データを遊技データ記憶部36から取得して、その遊技データに記録された操作内容にしたがってプレイヤーズキャラクタ16の移動経路を特定し、仮想空間12のデータにその移動経路を示すデータを設定する。ゲームステージ10のクリア失敗が記録された遊技データの場合には、描画される移動経路は仮想空間12の途中までとなる。続いて、マップ設定部50は、ギミック14とプレイヤーズキャラクタ16の移動経路とが設定済の仮想空間12のデータから、後述する図7で例示するような所定態様のマップを表示するマップデータを生成する。
【0054】
図7の(a)(b)は、デザイナーが確認するマップの模式図である。図7の(a)は、図1の仮想空間12のマップ上に、第1の移動経路18a、第2の移動経路18b、第3の移動経路18cとが描画された状態を示している。それぞれの移動経路は、異なるタイミングもしくは異なるプレイヤーによる遊技内容が記録された遊技データをもとに描画されている。第1の移動経路18aはゲームステージ10のクリア成功を、第2の移動経路18bは崖14aの箇所でゲームステージ10のクリアに失敗したことを、第3の移動経路18cはトゲ14dの箇所でゲームステージ10のクリアに失敗したことをそれぞれ示している。
【0055】
図7の(b)は、図7の(a)とは別態様のマップであり、仮想空間12におけるギミック14の配置と、プレイヤーズキャラクタ16の移動経路とを俯瞰的に示している。例えば、3Dのダンジョン探索等のゲームにおいて好適な態様である。第4の移動経路18dおよび第5の移動経路18eは、仮想空間12内のギミック14によりゲームステージ10のクリアに失敗したことを示している。第6の移動経路18fは、第4の移動経路18dおよび第5の移動経路18eとは別の移動経路を進むことで、ゲームステージ10のクリアに成功したことを示している。図3に戻る。
【0056】
マップに表示された移動経路のうち、特定の移動経路がデザイナーにより選択されたことが入力検出部20において検出されると、遊技再現部48は、選択された移動経路に対応する遊技の再現画像を表示させる。具体的には、遊技再現部48は、その移動経路の生成元である遊技データを遊技データ記憶部36から取得する。そして、その遊技データから再現用データを抽出し、選択された移動経路に対応する遊技の再現画像を表示装置に表示させる。なお、デザイナーの選択位置以降で行われた遊技に限定して再現画像を表示させてもよい。この場合、遊技再現部48は、移動経路の選択位置に対応する操作内容を遊技データから特定し、その操作内容以降の遊技データから再現用データを抽出する。
【0057】
図8は、図2の管理サーバ200の機能構成を示すブロック図である。管理サーバ200は、データ保持部70と、設計データ処理部80と、遊技データ処理部90とを有する。データ保持部70は、管理サーバ200における情報処理に必要な各種データが記憶される記憶領域である。データ保持部70は、ステージ記憶部72と、遊技データ記憶部74と、ポイント記憶部76とを含む。
【0058】
ステージ記憶部72は既述した図4の構成であり、ゲームステージ10のIDと、設計データと、ステージポイントとが対応づけて記憶される。遊技データ記憶部74は既述した図5の構成であり、ゲームステージ10のIDと、遊技データとが対応づけて記憶される。ポイント記憶部76には、複数のユーザのそれぞれが所有するポイントが各ユーザのIDと対応づけて記憶される。
【0059】
設計データ処理部80は、デザイナー端末100からアップロードされたゲームステージ10の設計データをプレイヤー端末300に配信する。設計データ処理部80は、ステージ取得部82と、ステージ公開部84と、ステージ配信部86とを含む。ステージ取得部82は、デザイナー端末100のステージ配信部44から送信されたゲームステージ10のIDと、設計データと、ステージポイントとを受信してステージ記憶部72に記録する。
【0060】
ステージ公開部84は、ステージ記憶部72に保持されたゲームステージ10に関する各種情報をプレイヤー端末300に公開する。例えば、管理サーバ200にアップロードされたゲームステージ10のIDとステージポイントとを対応づけて一覧表示するウェブページをインターネット上に公開してもよい。ステージ配信部86は、プレイヤー端末300のステージ取得部62から、特定のゲームステージ10の取得要求を受け付ける。そして、そのゲームステージ10のIDと設計データとをステージ記憶部72から取得してプレイヤー端末300に送信する。
【0061】
遊技データ処理部90は、プレイヤー端末300からアップロードされたゲームステージ10の遊技データをデザイナー端末100に配信する。遊技データ処理部90は、遊技データ取得部92と、ポイント調整部94と、遊技データ配信部96とを含む。
【0062】
遊技データ取得部92は、プレイヤー端末300の遊技データ配信部68から送信されたゲームステージ10のIDと遊技データとを受信して遊技データ記憶部74に記録する。遊技データ配信部96は、デザイナー端末100の遊技データ取得部46から、特定のゲームステージ10が指定された遊技データの取得要求を受け付ける。そして、そのゲームステージのIDで特定される遊技データを遊技データ記憶部74から取得してデザイナー端末100に送信する。
【0063】
ポイント調整部94は、プレイヤーによるゲームステージ10の遊技結果に応じて、デザイナーおよびプレイヤーの所有ポイントを調整する。具体的には、遊技データ取得部92において取得された遊技データの遊技結果フラグを参照して、プレイヤーがゲームステージ10のクリアに成功したか失敗したかを特定する。遊技結果フラグがゲームステージ10のクリア成功を示すときには、ステージ記憶部34においてそのゲームステージ10と対応づけられたステージポイントを特定し、デザイナーに勝利した特典として、そのステージポイントをプレイヤーの所有ポイントに加算する。その一方で、プレイヤーに敗北したペナルティとして、そのステージポイントをデザイナーの所有ポイントから減算する。また、遊技結果フラグがゲームステージ10のクリア失敗を示すときには、同様にステージポイントを特定し、デザイナーに敗北したペナルティとして、そのステージポイントをプレイヤーの所有ポイントから減算する。その一方で、プレイヤーに勝利した特典として、所定額の勝利ポイントをデザイナーの所有ポイントに加算する。
【0064】
以上の構成による動作を以下説明する。
図9は、第1の実施の形態におけるデザイナー端末100の動作を示すフローチャートである。デザイナーからゲームステージ10の設計指示を受け付けると(S10のY)、ステージ設定部42は、ゲームステージ10の設計データを生成してステージ記憶部34に記録する(S12)。さらに、デザイナーから設計データの公開指示を受け付けると、その設計データを管理サーバ200にアップロードしてプレイヤーに公開させる(S14)。デザイナーからゲームステージ10の設計指示がなければ(S10のN)、S12およびS14はスキップされる。
【0065】
ゲームステージ10の設計データを管理サーバ200から取得したプレイヤー端末300は、そのゲームステージ10に対するプレイヤーの遊技内容を遊技データとして記録して、その遊技データを管理サーバ200にアップロードする。遊技データ取得部46は、管理サーバ200から遊技データを取得して遊技データ記憶部36に記録する(S16)。デザイナーは、特定のゲームステージ10のIDを指定して、そのゲームステージ10のマップ表示を要求する。マップ表示の指示が検出されると(S18のY)、マップ設定部50は設計データおよび遊技データにしたがってプレイヤーズキャラクタ16の移動経路が描画されたゲームステージ10のマップデータを設定する(S20)。マップ設定部50は、表示制御部22を介して、そのマップデータを表示装置に表示させる(S22)。マップ表示の指示がなければ(S18のN)、S20およびS22はスキップされる。
【0066】
デザイナーは、特定のゲームステージ10のIDを指定して、もしくは、マップ上で特定の移動経路を指定して、そのゲームステージ10に対するプレイヤーによる遊技内容の再現表示を要求する。再現表示の指示が検出されると(S24のY)、遊技再現部48は、デザイナーから指定された再現態様に応じて、再現表示のために必要となる再現用データを遊技データから抽出して遊技実行部64に通知する(S26)。遊技実行部64は、表示制御部22を介して、その再現用データに基づいて、プレイヤーによる遊技の再現画像を表示装置に表示させる(S28)。再現表示の指示が検出されなければ(S24のN)、S26およびS28はスキップされる。
【0067】
以上説明したように、本実施の形態によれば、UGCゲームにおいて、プレイヤーによる実際の遊技内容をデザイナーが確認できる仕組みが実現される。例えば、デザイナーがギミック14を配置した仮想空間12において、プレイヤーズキャラクタ16の移動経路、プレイヤーズキャラクタ16によるギミック14回避の成否等をデザイナーが確認できる。これにより、デザイナーの興趣が高まる。例えば、配置したギミック14の種類や配置位置の妥当性、すなわち自身の判断が正しかったか否かを、プレイヤーからのフィードバックに基づいてデザイナーが検証できる。また、プレイヤーからのフィードバックに基づいて、ゲームステージ10の構成をブラッシュアップできる。言い換えれば、ゲーム開発者の楽しみを、そのゲームの一ユーザであるデザイナーにも提供できる。
【0068】
また、本実施の形態によれば、ギミック14の配置領域付近におけるプレイヤーの遊技内容が再現画像として表示される。デザイナーが特に確認したい再現画像は、ギミック14の配置領域におけるプレイヤーの遊技内容であると考えられる。この態様によれば、デザイナーに再現画像を短時間で、すなわち効率的に確認させることができ、デザイナーの興趣をより高められる。
【0069】
さらに、本実施の形態によれば、ギミック14の配置領域付近におけるプレイヤーの遊技内容であり、かつ、そのギミック14によってゲームステージ10のクリアに失敗した遊技内容が再現画像として表示される。デザイナーの興趣は、自身が配置したギミック14によってプレイヤーがゲームステージ10のクリアに失敗すること、言い換えればプレイヤーに勝利することで一層高まると考えられる。この態様によれば、ゲームステージ10のクリア失敗の再現画像を効率的にデザイナーに確認させることができ、デザイナーの興趣をより高められる。
【0070】
さらにまた、本実施の形態によれば、ゲームステージ10に配置されたギミック14と、プレイヤーズキャラクタ16の遊技内容とが描画された、そのゲームステージ10のマップが表示される。これにより、デザイナーはプレイヤーの遊技内容をより一層効率的に確認でき、デザイナーの興趣をより高められる。例えば、スタート地点からゴール地点までに存在するギミック14のうち、多くのプレイヤーがどのギミック14の攻略中であるかを確認できる。また、どの種類のギミック14が、もしくは、どの位置に配置したギミック14が、プレイヤーに勝利するために効果的であるかを確認できる。また、プレイヤーズキャラクタ16の移動経路として、デザイナーが当初想定していなかった移動経路の存在も確認できる。
【0071】
さらにまた、本実施の形態によれば、プレイヤーの遊技結果に応じて、デザイナーの所有ポイントおよびプレイヤーの所有ポイントが変動する。ゲームステージ10のクリアに成功すればプレイヤーはポイントを得られるため、ゲームステージ10を遊技するインセンティブがプレイヤーにもたらされる。その結果、多くの遊技データがデザイナーに提供されやすくなり、デザイナーの興趣も高まる。また、難易度の高いゲームステージ10にするために、難易度の高いギミック14を数多く配置した場合には、ステージポイントが大きくなり、プレイヤーにクリアされたときの代償も大きくなる。したがって、デザイナーにはギミック14の選択やその配置位置に工夫が求められ、デザイナーの興趣がさらに高まる。
【0072】
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態のゲームシステム1000においては、遊技の再現用データの抽出およびマップデータの設定はプレイヤー端末300で実行された。すなわち、ユーザのローカル端末で実行された。第2の実施の形態のゲームシステム1000においては、これらの処理を管理サーバ200が実行する。これにより、デザイナー端末100における処理負荷が軽減され、また、デザイナー端末100に要求されるシステムリソースが低減される。なお、第2の実施の形態のゲームシステム1000の構成は、図2で示したゲームシステム1000の構成と同様である。以下、第1の実施の形態と同様の内容は、その記載を省略する。
【0073】
デザイナー端末100およびプレイヤー端末300の機能構成においては、遊技データ取得部46が不要となる。遊技再現部48は、再現用データを自ら抽出する代わりに管理サーバ200から取得する。マップ設定部50は、マップデータを自ら設定する代わりに管理サーバ200から取得する。以下具体的に説明する。
【0074】
遊技再現部48は、デザイナーから指定されたゲームステージ10のIDをキーとして、再現用データを管理サーバ200から取得する。この再現用データは、後述するように、デザイナーから指定された再現態様に応じた形式で管理サーバ200において設定される。したがって、遊技再現部48は、再現態様に依存することなく、再現用データに記録された経過時間の経過を検出するごとに、再現用データにおいてその経過時間に対応づけられた操作内容を、または操作内容および再現対象操作位置を遊技実行部64に通知する。以降、第1の実施の形態と同様に、遊技実行部64はデザイナーから指定された再現態様に応じた再現画像を表示装置に表示させる。
【0075】
マップ設定部50は、デザイナーから指定されたゲームステージ10について、そのゲームステージ10に配置されたギミック14と、プレイヤーズキャラクタ16の遊技内容とが描画されたマップデータを管理サーバ200から取得する。そして、表示制御部22を介して、そのマップデータを表示装置に表示させる。
【0076】
次に、管理サーバ200の機能構成を説明する。図10は、第2の実施の形態における管理サーバ200の機能構成を示すブロック図である。遊技データ処理部90は、再現データ設定部97と、マップデータ設定部98とをさらに含む。
【0077】
再現データ設定部97は、第1の実施の形態ではデザイナー端末100の遊技再現部48において実行される処理を実行して、デザイナー端末100における再現表示のための再現用データを設定する。遊技データ配信部96は、再現データ設定部97において設定された再現用データをデザイナー端末100に送信することにより、デザイナー端末100の表示装置において再現画像を表示させる。
【0078】
具体的には、再現データ設定部97は、デザイナー端末100の遊技再現部48からゲームステージ10のIDと再現態様とが指定された再現用データの取得要求を受信すると、そのIDと対応づけられた遊技データを遊技データ記憶部74から取得する。再現用データの取得要求において第1の再現態様が指定された場合、再現データ設定部97は、遊技データに記録された経過時間および操作内容をそのまま再現用データとして抽出する。
【0079】
再現用データの取得要求において第2の再現態様が指定された場合、再現データ設定部97は、ステージ記憶部72を参照して、取得要求において指定されたゲームステージ10の設計データについて、その設計データに記録されたギミック位置を特定する。そして、遊技データに記録された操作位置のうち、特定したギミック位置との差異が所定範囲内の操作位置を再現対象操作位置として特定する。再現データ設定部97は、再現対象操作位置と、遊技データにおいてその再現対象位置に対応づけられた経過時間および操作内容とを再現用データとして遊技データから抽出する。
【0080】
再現用データの取得要求において第3の再現態様が指定された場合、再現データ設定部97は、まず、遊技データの遊技結果フラグがクリア失敗に設定されているか否かを判定する。遊技結果フラグがクリア成功に設定された遊技データは以降の処理から除外する。次に、ステージ記憶部72を参照して、取得要求において指定されたゲームステージ10の設計データについて、その設計データに記録されたギミック位置を特定する。そして、遊技データに記録された操作位置のうち、特定したギミック位置との差異が所定範囲内であり、かつ、時系列における最後部に記録された操作位置を再現対象操作位置としてさらに特定する。クリア失敗の原因となったギミック14の近傍で複数の操作が記録されているときには、それら複数の操作に関する操作位置を再現対象操作位置として特定する。以降は第2の再現態様が指定された場合と同様であり、再現対象操作位置に基づいて遊技データから再現用データを抽出する。
【0081】
マップデータ設定部98は、第1の実施の形態ではデザイナー端末100のマップ設定部50において実行される処理を実行して、デザイナー端末100におけるマップ表示のためのマップデータを設定する。遊技データ配信部96は、マップデータ設定部98において設定されたマップデータをデザイナー端末100に送信することにより、デザイナー端末100の表示装置においてゲームステージ10のマップを表示させる。
【0082】
具体的には、マップデータ設定部98は、デザイナー端末100のマップ設定部50からゲームステージ10のIDが指定されたマップデータの取得要求を受信する。マップデータ設定部98は、ステージ記憶部72を参照して、第1の実施の形態のマップ設定部50と同様に、指定されたゲームステージ10の設計データとギミックデータとにしたがって、ギミック14が配置された仮想空間12のデータを設定する。次に、そのゲームステージ10と対応づけられた遊技データを遊技データ記憶部74から取得して、その遊技データに記録された操作内容にしたがってプレイヤーズキャラクタ16の移動経路を特定し、仮想空間12のデータにその移動経路を示すデータを設定する。続いてマップデータ設定部98は、ギミック14とプレイヤーズキャラクタ16の移動経路とが設定済の仮想空間12のデータから、図7で例示したような所定態様のマップを表示するマップデータを生成する。
【0083】
デザイナー端末100の遊技再現部48は、マップに表示された移動経路のうち、特定の移動経路がデザイナーにより選択されたことが入力検出部20において検出されると、その移動経路に関する遊技の再現用データを管理サーバ200から取得する。そして、その移動経路に関する遊技の再現画像を表示装置に表示させる。このとき、再現データ設定部97は、遊技再現部48により指定された移動経路について、その生成元である遊技データを遊技データ記憶部74から取得する。そして、その遊技データから再現用データ抽出し、遊技再現部48に送信する。
【0084】
なお、遊技再現部48は、デザイナーの選択位置以降で行われた遊技に限定して再現画像を表示させてもよい。この場合、遊技再現部48は移動経路の選択位置を管理サーバ200の再現データ設定部97にさらに通知する。再現データ設定部97は、デザイナーの選択位置に対応する操作内容を遊技データから特定し、その操作内容以降の遊技データから再現用データを抽出して遊技再現部48に送信する。
【0085】
図11は、第2の実施の形態における管理サーバ200の動作を示すフローチャートである。ステージ取得部82はゲームステージ10の設計データをデザイナー端末100から受け付けると(S30のY)、その設計データをステージ記憶部72に記録する。それとともに、ステージ公開部84は、その設計データをプレイヤー端末300に対して公開する(S32)。公開した設計データの取得要求がプレイヤー端末300から受け付けられると(S34のY)、ステージ配信部86は取得要求された設計データをステージ記憶部72から取得してプレイヤー端末300に配信する(S36)。デザイナー端末100から設計データが受け付けられなければ(S30のN)、S32はスキップされる。プレイヤー端末300から設計データの取得要求がなければ(S34のN)、S36はスキップされる。
【0086】
遊技データ取得部92は、ゲームステージ10の遊技データをプレイヤー端末300から受け付けると(S38のY)、その遊技データを遊技データ記憶部74に記録する。それとともに、ポイント調整部94は、ゲームステージ10のクリアの成否に応じて、デザイナーの所有ポイントおよびプレイヤーの所有ポイントを調整するために、ポイント記憶部76を更新する(S40)。プレイヤー端末300から遊技データが受け付けられなければ(S38のN)、S40はスキップされる。
【0087】
マップデータの取得要求がデザイナー端末100から受け付けられると(S42のY)、マップデータ設定部98はプレイヤーズキャラクタ16の移動経路が描画されたマップデータを設定し、遊技データ配信部96はそのマップデータをデザイナー端末100に配信して表示させる(S44)。特定のゲームステージ10のIDが指定された、もしくは、マップ上の特定の移動経路が指定された、再現用データの取得要求がデザイナー端末100から受け付けられると(S46のY)、再現データ設定部97は取得要求において指定された再現態様に応じて、再現用データを遊技データから抽出する。遊技データ配信部96は、その再現用データをデザイナー端末100に配信して再現表示させる(S48)。マップデータの取得要求が受け付けられなければ(S42のN)、S44はスキップされる。再現用データの取得要求が受け付けられなければ(S46のN)、S48はスキップされる。
【0088】
なお、第1の実施の形態における管理サーバ200の動作においては、図11のS42からS48までの処理がない。その代わりに、遊技データの取得要求をデザイナー端末100から受け付けた際に、遊技データ配信部96がその遊技データをデザイナー端末100に配信する処理が加わる。
【0089】
本実施の形態のゲームシステム1000においても、第1の実施の形態と同様の効果を奏する。すなわち、UGCゲームにおいて、プレイヤーによる実際の遊技内容をデザイナーが確認できる仕組みが実現され、デザイナーの興趣が高まる。
【0090】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0091】
第1の変形例を説明する。本変形例では、第1の実施の形態において、プレイヤー端末300での遊技を、ほぼリアルタイムでデザイナー端末100において再現表示させる。プレイヤー端末300の遊技データ配信部68は、1秒等の所定時間の経過を契機として、遊技データ記憶部36を参照して、プレイヤーにより遊技中のゲームステージ10の遊技データを取得する。遊技データ記憶部36の参照インターバルは、デザイナー側でリアルタイムに近い状態で遊技を再現表示させるために数秒以内であることが好ましいが、典型的な操作入力のインターバルや、各装置や通信網400における処理負荷等を考慮して決定されてよい。また、企業の知見やゲームシステム1000を使用した実験等に基づいて適切な時間が決定されてもよい。
【0092】
そして、遊技データ配信部68は、前回の参照時から遊技データに対して新たに追加された経過時間および操作内容をリアル遊技データとして特定し、管理サーバ200に随時送信する。管理サーバ200の遊技データ取得部92はプレイヤー端末300からリアル遊技データを随時取得し、遊技データ配信部96はそのリアル遊技データをプレイヤー端末300に随時送信する。デザイナー端末100の遊技データ取得部46は管理サーバ200からリアル遊技データを随時取得し、遊技再現部48はそのリアル遊技データの内容をそのまま再現用データに設定して、プレイヤー端末300での遊技状況を随時表示させる。
【0093】
第2の変形例を説明する。本変形例では、第2の実施の形態において、プレイヤー端末300での遊技を、ほぼリアルタイムでデザイナー端末100において再現表示させる。プレイヤー端末300の構成は第1の変形例と同様である。管理サーバ200の遊技データ取得部92はプレイヤー端末300からリアル遊技データを随時取得し、再現データ設定部97はそのリアル遊技データの内容をそのまま再現用データとして設定し、遊技データ配信部96はその再現用データをプレイヤー端末300に随時送信する。デザイナー端末100の遊技データ取得部46は管理サーバ200から再現用データを随時取得し、遊技再現部48はその再現用データに基づいてプレイヤー端末300での遊技状況を随時表示させる。
【0094】
第1または第2の変形例によれば、デザイナーはプレイヤー端末300における遊技状況をほぼリアルタイムに確認でき、その興趣が高まる。なお、遊技データからリアル遊技データの抽出処理は、第1の変形例においては管理サーバ200またはデザイナー端末100が実行してもよく、第2の変形例においては管理サーバ200が実行してもよい。
【0095】
第3の変形例を説明する。第1および第2の実施の形態においては、遊技データに、経過時間と操作内容と操作位置とが含まれた。変形例においては、遊技データに、経過時間と移動開始位置と移動内容を示すベクトル情報とが含まれてもよい。移動開始位置はプレイヤーズキャラクタ16が移動を開始する前に存在する位置であり、仮想空間12における特定の座標でもよい。ベクトル情報はプレイヤーズキャラクタ16の移動の向きおよび移動の大きさを示すデータである。この場合、プレイヤー端末300の遊技再現部48は、経過時間が経過したことを契機に、プレイヤーズキャラクタ16を移動開始位置に初期表示させ、そのプレイヤーズキャラクタ16をベクトル情報に基づいて移動させることにより、遊技の再現表示を実行する。
【0096】
第4の変形例を説明する。第1および第2の実施の形態においては、遊技データに、経過時間と操作内容と操作位置とが含まれた。変形例においては、遊技データに、プレイヤー端末300における遊技内容が記録された動画データもしくは複数の静止画データが含まれてもよい。この場合、プレイヤー端末300の遊技再現部48は、遊技の再現表示が要求された際に、遊技データに記録された動画データを表示、もしくは複数の静止画データを順次表示することにより、遊技の再現表示を実行する。
【0097】
第5の変形例を説明する。第1および第2の実施の形態においては、デザイナー端末100およびプレイヤー端末300の構成は同一であった。変形例においては、デザイナー端末100とプレイヤー端末300との構成は異なってもよい。この場合、デザイナー端末100はデータ保持部30と設計支援部40とのみを有し、プレイヤー端末300はデータ保持部30とステージ遊技部60とのみを有してもよい。
【0098】
第6の変形例を説明する。第1および第2の実施の形態のゲームシステム1000においては、管理サーバ200を介して、デザイナー端末100とプレイヤー端末300との間で設計データや遊技データが送受された。変形例においては、デザイナー端末100とプレイヤー端末300とのP2P(Peer to Peer)通信により、各種データが直接送受されてもよい。また、本変形例において、管理サーバ200は、デザイナー端末100とプレイヤー端末300とをマッチングするための、言い換えれば、P2P通信を支援するための各種情報を提供してもよい。例えば、管理サーバ200は、プレイヤー端末300とP2P通信が可能な、すなわち通信網400に接続中のデザイナー端末100の一覧情報をプレイヤー端末300に提供する。この一覧情報には、デザイナー名や提供されるゲームステージの名称や概要が含まれてもよい。プレイヤー端末300において特定のデザイナー端末100が選択されると、管理サーバ200はそのデザイナー端末100と接続するためのアドレス情報をプレイヤー端末300に提供する。プレイヤー端末300は、そのアドレス情報を使用して、デザイナー端末100とのP2P通信を確立する。本変形例によれば、デザイナー端末100およびプレイヤー端末300の数が増大しても、管理サーバ200の負荷を抑えることができる。したがって、多くのデザイナーやプレイヤーがこのUGCゲームに参加する場合、特に好適な態様である。
【0099】
上述した実施の形態および変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施の形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施の形態は、組み合わされる実施の形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。
【0100】
請求項に記載の各構成要件が果たすべき機能は、実施の形態および変形例において示された各構成要素の単体もしくはそれらの連携によって実現されることも当業者には理解されるところである。
【符号の説明】
【0101】
10 ゲームステージ、 12 仮想空間、 14 ギミック、 16 プレイヤーズキャラクタ、 20 入力検出部、 22 表示制御部、 30 データ保持部、 32 ギミック記憶部、 34 ステージ記憶部、 36 遊技データ記憶部、 40 設計支援部、 42 ステージ設定部、 44 ステージ配信部、 46 遊技データ取得部、 48 遊技再現部、 50 マップ設定部、 60 ステージ遊技部、 62 ステージ取得部、 64 遊技実行部、 66 遊技データ設定部、 68 遊技データ配信部、 70 データ保持部、 72 ステージ記憶部、 74 遊技データ記憶部、 76 ポイント記憶部、 80 設計データ処理部、 82 ステージ取得部、 84 ステージ公開部、 86 ステージ配信部、 90 遊技データ処理部、 92 遊技データ取得部、 94 ポイント調整部、 96 遊技データ配信部、 97 再現データ設定部、 98 マップデータ設定部、 100 デザイナー端末、 200 管理サーバ、 300 プレイヤー端末、 1000 ゲームシステム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者に遊技させるための仮想空間に関する設計データを設計者の指示にしたがって生成する設計機能と、
生成された設計データを外部装置に配信する配信機能と、
前記設計データを取得した遊技者の端末における前記仮想空間での遊技内容が記録された遊技データを外部装置から取得する取得機能と、
取得された遊技データに基づいて、前記遊技者の端末における前記仮想空間での遊技内容を前記設計者の画面に表示させる表示制御機能と、
をコンピュータに実現させるためのゲーム制御プログラム。
【請求項2】
表示データ抽出機能をさらに備え、
前記設計機能は、前記設計者により選択された仮想オブジェクトが配置された仮想空間の設計データを生成し、
前記表示データ抽出機能は、前記設計データに基づいて前記仮想空間における前記仮想オブジェクトの配置領域を特定し、当該配置領域における遊技内容が記録されたデータを表示用データとして前記遊技データから抽出し、
前記表示制御機能は、前記表示用データに基づいて、前記仮想オブジェクトの配置領域における遊技内容を前記設計者の画面に表示させることを特徴とする請求項1に記載のゲーム制御プログラム。
【請求項3】
前記仮想オブジェクトは、前記仮想空間において遊技者のキャラクタの移動を妨害するオブジェクトであり、
前記表示データ抽出機能は、前記仮想オブジェクトの配置領域における遊技内容が記録されたデータのうち当該配置領域において前記キャラクタの移動が妨害されたことが記録されたデータを前記表示用データとして特定し、
前記表示制御機能は、前記表示用データに基づいて、前記オブジェクトの配置領域において前記キャラクタの移動が妨害された状況を前記設計者の画面に表示させることを特徴とする請求項2に記載のゲーム制御プログラム。
【請求項4】
前記設計データに基づいて前記仮想空間のマップを生成し、前記遊技データに基づいて遊技者の遊技内容を当該マップ上に設定するマップ設定部をさらに備え、
前記表示制御機能は、前記遊技者の遊技内容が描画されたマップを前記設計者の画面に表示させることを特徴とする請求項1に記載のゲーム制御プログラム。
【請求項5】
前記マップ設定部は、前記遊技データに基づいて、遊技者のキャラクタの移動経路を前記仮想空間のマップ上に設定し、
前記表示制御機能は、前記キャラクタの移動経路が描画されたマップを前記設計者の画面に表示させることを特徴とする請求項4に記載のゲーム制御プログラム。
【請求項6】
前記取得機能は、前記遊技者の端末において前記仮想空間での遊技がなされるとき、現在の遊技内容が記録された遊技データを随時取得し、
前記表示制御機能は、随時取得された遊技データに基づいて、前記遊技者の端末における現在の遊技内容を前記設計者の画面に表示させることを特徴とする請求項1に記載のゲーム制御プログラム。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載のゲーム制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項8】
遊技者に遊技させるための仮想空間に関する設計データを設計者の指示にしたがって生成する設計部と、
生成された設計データを外部装置に配信する配信部と、
前記設計データを取得した遊技者の端末における前記仮想空間での遊技内容が記録された遊技データを外部装置から取得する取得部と、
取得された遊技データに基づいて、前記遊技者の端末における前記仮想空間での遊技内容を前記設計者の画面に表示させる表示制御部と、
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項9】
遊技者に遊技させるための仮想空間に関する設計データを設計者の指示にしたがって生成するステップと、
生成された設計データを外部装置に配信するステップと、
前記設計データを取得した遊技者の端末における前記仮想空間での遊技内容が記録された遊技データを外部装置から取得するステップと、
取得された遊技データに基づいて、前記遊技者の端末における前記仮想空間での遊技内容を前記設計者の画面に表示させるステップと、
を備えることを特徴とするゲーム制御方法。
【請求項10】
遊技者に遊技させるための仮想空間に関する設計データを設計者の端末から取得する設計データ取得部と、
取得された設計データを遊技者の端末に配信する設計データ配信部と、
前記仮想空間での遊技内容が記録された遊技データを前記遊技者の端末から取得する遊技データ取得部と、
前記遊技者の端末における前記仮想空間での遊技内容を前記設計者の画面に表示させるために、前記取得された遊技データを前記設計者の端末に配信する遊技データ配信部と、
を備えることを特徴とする管理サーバ。
【請求項11】
表示データ抽出部をさらに備え、
前記設計データには、前記設計者によって前記仮想空間に配置された仮想オブジェクトのデータが含まれ、
前記表示データ抽出部は、前記設計データに基づいて前記仮想空間における前記仮想オブジェクトの配置領域を特定し、当該配置領域における遊技内容が記録されたデータを表示用データとして前記遊技データから抽出し、
前記遊技データ配信部は、前記仮想オブジェクトの配置領域における遊技内容を前記設計者の画面に表示させるために、前記表示用データを前記設計者の端末に配信することを特徴とする請求項10に記載の管理サーバ。
【請求項12】
前記設計データには、前記仮想オブジェクトとして、前記仮想空間において遊技者のキャラクタの移動を妨害するオブジェクトのデータが含まれ、
前記表示データ抽出部は、前記仮想オブジェクトの配置領域における遊技内容が記録されたデータのうち当該配置領域において前記キャラクタの移動が妨害されたことが記録されたデータを前記表示用データとして特定し、
前記遊技データ配信部は、前記オブジェクトの配置領域において前記キャラクタの移動が妨害された状況を前記設計者の画面に表示させるために、前記表示用データを前記設計者の端末に配信することを特徴とする請求項11に記載の管理サーバ。
【請求項13】
前記設計データに基づいて前記仮想空間のマップを生成し、前記遊技データに基づいて遊技者の遊技内容を当該マップ上に設定するマップ設定部をさらに備え、
前記遊技データ配信部は、前記遊技者の遊技内容が描画されたマップを前記設計者の画面に表示させるために、前記マップ設定部において設定されたマップのデータを前記設計者の端末に配信することを特徴とする請求項10に記載の管理サーバ。
【請求項14】
前記マップ設定部は、前記遊技データに基づいて、遊技者のキャラクタの移動経路を前記仮想空間のマップ上に設定し、
前記遊技データ配信部は、前記キャラクタの移動経路が描画されたマップを前記設計者の画面に表示させるために、前記マップ設定部において設定されたマップのデータを前記設計者の端末に配信することを特徴とする請求項13に記載の管理サーバ。
【請求項15】
前記遊技データ取得部は、前記遊技者の端末において前記仮想空間での遊技がなされるとき、現在の遊技内容が記録された遊技データを随時取得し、
前記遊技データ配信部は、前記遊技者の端末における現在の遊技内容を前記設計者の画面に表示させるために、前記随時取得された遊技データを前記設計者の端末に随時配信することを特徴とする請求項10に記載の管理サーバ。
【請求項16】
遊技者に遊技させるための仮想空間に関する設計データを設計者の端末から取得するステップと、
取得された設計データを遊技者の端末に配信するステップと、
前記仮想空間での遊技内容が記録された遊技データを前記遊技者の端末から取得するステップと、
前記遊技者の端末における前記仮想空間での遊技内容を前記設計者の画面に表示させるために、前記取得された遊技データを前記設計者の端末に配信するステップと、
を備えることを特徴とするデータ管理方法。
【請求項17】
遊技者に遊技させるための仮想空間に関する設計データを設計者の端末から取得する機能と、
取得された設計データを遊技者の端末に配信する機能と、
前記仮想空間での遊技内容が記録された遊技データを前記遊技者の端末から取得する機能と、
前記遊技者の端末における前記仮想空間での遊技内容を前記設計者の画面に表示させるために、前記取得された遊技データを前記設計者の端末に配信する機能と、
をコンピュータに実現させるためのデータ管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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