説明

ゲーム制御プログラム

【課題】複数人でプレイする場合でも、プレイヤーの担当するパートや譜面が固定化されることによる不利益を排除し、従来の方式では不可能だった即興的な共同演奏を取り入れることによるゲーム性、音楽性を高めることができるゲーム制御プログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】共通操作領域と、選択操作領域と、に操作指示標識を設定する手順と、操作入力手段への適正な操作入力が行われたか否かを判定する手順と、をコンピュータに実行させるように構成され、選択操作領域における全ての操作指示ライン上に配置された各操作指示ライン上で最初に操作時期指示標識に達する操作指示標識のうち最後に操作時期指示標識に達する操作指示標識が操作時期指示標識に達してから所定時間が経過するまで、判定の結果を留保する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム画面上に表示される操作指示ライン上に移動表示される操作指示標識に従ってタイミング良く操作入力装置に操作入力を行うことによりその成果を競うゲームの制御プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、アーケードゲーム等のゲーム装置において音楽ゲーム等を行うためのプレイヤーの操作の入力手段として、楽器を模したコントローラを使用するものが知られている。例えば、特許文献1には、ギター等の弦楽器、ドラム等の打楽器、あるいはピアノ等鍵盤楽器を模したコントローラを用いて、ゲームを進行させる発明が開示されている。
また、家庭用ゲーム機用のコントローラとして、素手で叩くコンガのような打楽器、または、バチで叩く太鼓のような打楽器を模したコントローラを用いて、プレイヤーが入力装置を叩く動作により生ずる振動により、プレイヤーの操作入力を検出するゲーム装置も知られている(特許文献2、特許文献3参照)。
また、例えば、特許文献4には、複数の操作ボタンを備え、内部に加速度センサ等の振動検出手段を備えた汎用のゲーム装置用コントローラに関する発明が開示されている。
【0003】
上記したようなゲームにおいては、ゲーム画面上を上から下または右から左に移動表示される指示標識に従って、それらの指示標識がゲーム画面の所定の領域に達したタイミングで操作入力を行うことにより、その操作の正確さを競ったり、楽器の苦手なものでも楽曲の演奏が楽しめたりするため、種々のものが提案され実用化されている。
【0004】
また、複数のプレイヤーが同時に遊技を楽しめるものも提案されており、同一の楽譜に従って技術を競うものや、それぞれが違う楽器やパートを受け持つことで1つの楽曲を奏でるような音楽ゲームも提案されている。
【0005】
【特許文献1】特開2000−126460号公報
【特許文献2】特開2007−325916号公報
【特許文献3】特開2004−313764号公報
【特許文献4】特開2007−313354号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、例えば、複数の人数で各プレイヤーの入力すべき譜面や順番が定められた音楽ゲームにおいては、各プレイヤーは定められた譜面や順番に従ってプレイを行わねばならない。このとき、例えば、同一のパートや譜面に従って2名以上のプレイヤーがプレイする場合には、基本的に同じ内容の譜面で同一内容の入力をすることとなり、ゲームとしての競技性は保たれるものの、いわゆる音楽演奏におけるセッションと呼ばれる共同演奏のように、主旋律であるメインパートと伴奏であるサブパートの役割を楽曲の途中で分担を変更したり、また一つの役割であるパートをプレイヤーの気分で途中から合奏に変更したりするような遊び方を提供するようなシステムは従来無かった。
【0007】
また、例えば、リズムとメロディ等、各プレイヤーのパートや譜面が異なる場合には、各プレイヤーのパートはある楽曲が開始された時点で固定された状況で進行し、不本意なパートを担当するとプレイヤーの興趣を損なってしまうという課題があった。
【0008】
本発明はこのような従来の問題に鑑みてなされたものであって、複数人でプレイする場合でも、プレイヤーの担当するパートや譜面が固定化されることによる不利益を排除し、従来の方式では不可能だった主旋律と伴奏や合奏などのパートを即興演奏のように入れ換えたり、共同演奏を取り入れたりすることによるゲーム性、音楽性を高めることができるゲーム制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記した従来の課題を解決するために請求項1に記載の発明は、操作時期指示標識と該操作時期指示標識に至る経路を示す複数の操作指示ラインと該操作指示ライン上を前記操作時期指示標識に向けて移動する操作指示標識とをゲーム画面に表示し、前記操作指示標識が前記操作時期指示標識に達したときの操作入力手段への操作入力の適否に基づいてゲームの進行を制御する制御手段としてコンピュータを機能させるためのゲーム制御プログラムであって、前記操作指示ライン上の、全ての前記操作指示ライン上の前記操作指示標識が同一の時期に前記操作時期指示標識に達するように配置される共通操作領域と、1以上の前記操作指示ライン上の操作指示標識が他の前記操作指示ライン上の前記操作指示標識と異なる時期に前記操作時期指示標識に達するように配置される選択操作領域と、に前記操作指示標識を設定する手順と、前記操作指示標識が前記操作時期指示標識に達してから所定時間以内に前記操作入力手段への適正な操作入力が行われたか否かを判定する手順と、を前記コンピュータに実行させるように構成され、前記適正な操作入力が行われたか否を判定する手順において、前記選択操作領域における全ての操作指示ライン上に配置された各操作指示ライン上で最初に操作時期指示標識に達する前記操作指示標識のうち最後に前記操作時期指示標識に達する操作指示標識が前記操作時期指示標識に達してから前記所定時間が経過するまで、判定の結果を留保することを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のゲーム制御プログラムにおいて、前記適正な操作入力が行われたか否を判定する手順において、前記選択操作領域における全ての操作指示ライン上に配置された各操作指示ライン上で最初に操作時期指示標識に達する前記操作指示標識のうち最後に前記操作時期指示標識に達する操作指示標識が前記操作時期指示標識に達してから前記所定時間が経過したとき、前記選択操作領域において選択された前記操作指示ラインが特定される場合、当該選択操作領域においては、特定された前記操作指示ライン上の操作指示標識に基づいて判定を行うことを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のゲーム制御プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0012】
本願の特許請求の範囲および明細書の記載において、操作時期指示標識とは、狭義には一般にゲーム画面上に固定された領域に表示されるマーク、ゴールライン、アイコン等を意味し、プレイヤーに入力操作のタイミングを視覚的に認識させるものであるが、画面上に移動表示されるものであっても良い。また、操作時期指示標識は、例えば、ゴールラインのようなものを用いれば、必ずしも複数設けなくても良い。
【0013】
操作指示ラインとは、操作時期指示標識に至る操作指示標識の移動経路を示すものであるが、単純に操作指示標識がゲーム画面の上から下へ落下するようなものであれば、特に、視覚的に線状または帯状に認識されるものでなくても良い。また、操作時期指示標識を上下または左右に通過するものであっても良い。また、操作指示ラインは少なくとも2本以上設定されれば良く、必ずしもプレイヤーの人数に対応する数でなくても良い。
【0014】
操作指示標識とは、狭義には操作指示ライン上を操作時期指示標識に向けて移動表示されるものであり、例えば、円や星型等の図形、マーク、アイコン、キャラクターの動画像等を含む。プレイヤーは、操作指示標識が操作指示ライン上を操作時期指示標識に向けて移動中に操作入力のタイミングを計り、操作指示標識が操作時期指示標識に達するタイミング、またはその前後のタイミングで操作入力を行い、その入力のタイミング、および入力の強さに対して制御手段はその入力に対する判定を行なう。なお、操作指示標識は、最終的に操作時期指示標識に達する移動を行うように設定すればよい。例えば、初期の配置から操作時期指示標識に達するまでの課程において移動速度を変えたり、一時停止したり、移動方向を変えたりするように構成しても良い。また、最終的に操作時期指示標識に達する前に消滅してしまうようなダミーの標識を混在させても良い。また、操作時期指示標識が操作指示標識に向けて移動するように構成した場合には、操作指示標識をゲーム画面内で固定表示してもよい。以下、本明細書中において、操作指示標識を「リズム球」、または「操作指示子」と呼称することがある。
【0015】
操作入力手段とは、プレイヤーによる操作入力を電気信号等の媒介手段に変換し、制御手段に送信、伝達可能なものを広く含む。例えば、加速度センサ等の振動検出手段と無線通信手段を備えた汎用のリモートコントローラ(リモコン)を採用することができる。その他、ゲーム機本体と有線接続される汎用のゲームコントローラや押しボタンスイッチ、タッチパネル等の入力装置を用いて構成しても良い。特に、振動センサ等の入力検出手段を利用することにより、操作入力のタイミングとともに振動による入力の強弱も検出することができ、ゲーム性の高い制御をすることが可能となる。
【0016】
共通操作領域とは、複数のプレイヤーの全員が同一のタイミングで操作入力を行うように、全ての操作指示ライン上に同一の状況で操作指示標識が配置されている領域である。以下、本明細書中において、共通操作領域を「共通プレイエリア(CPA)」と呼称することがある。
【0017】
選択操作領域とは、複数の操作指示ラインのうち、少なくとも1以上の操作指示ライン上の操作指示標識が他の操作指示ライン上の操作指示標識と異なる時期に操作時期指示標識に達するように配置される領域である。例えば、4人のプレイヤーに対して4本の操作指示ラインが表示されている場合、同一の時期に操作時期指示標識に達する操作指示標識が配置されている操作指示ラインが1本から3本までである領域である。本発明において、選択操作領域においてプレイヤーは、任意の操作指示ラインを選択できるように構成される。以下、本明細書中において、選択操作領域を「マルチプレイエリア(MPA)」と呼称することがある。
なお、以下に説明する実施形態においては、一つの楽曲は共通プレイエリア、またはマルチプレイエリアによって構成される。以下、共通プレイエリアとマルチプレイエリアが交互に組み合わさった例で説明を行なうが、例えば、共通プレイエリアのみだけで構成されても、またはマルチプレイエリアのみで構成された楽曲であっても良い。
【0018】
請求項2に記載の発明においては、選択操作領域内で一度操作指示ラインが特定されると、その選択操作領域内で再度別の操作指示ラインを選択(変更)することはできないが、各操作指示ライン上の操作指示標識の配置やプレイヤーの操作入力のタイミングによっては、1つの選択操作領域内で1人のプレイヤーに1つの操作指示ラインが特定されない場合もある。
【0019】
なお、情報記憶媒体とは、例えば、光ディスク、磁気ディスク、磁気テープ、フラッシュメモリ、RAM、ROMなど、コンピュータ等において読み取り可能なプログラムを格納(記憶)可能な媒体を広く含む。
【発明の効果】
【0020】
本発明のゲーム制御プログラムによれば、複数の操作指示ライン上の、全ての操作指示ライン上の操作指示標識が同一の時期に操作時期指示標識に達するように配置される共通操作領域と、1以上の操作指示ライン上の操作指示標識が他の操作指示ライン上の操作指示標識と異なる時期に操作時期指示標識に達するように配置される選択操作領域と、に操作指示標識を設定する手順と、操作指示標識が操作時期指示標識に達してから所定時間(例えば、0.1秒)以内に操作入力手段への適正な操作入力が行われたか否かを判定する手順と、をコンピュータに実行させるように構成し、適正な操作入力が行われたか否を判定する手順において、選択操作領域における全ての操作指示ライン上に配置された各操作指示ライン上で最初に操作時期指示標識に達する操作指示標識のうち最後に操作時期指示標識に達する操作指示標識が操作時期指示標識に達してから所定時間が経過するまで、判定の結果を留保するように構成したので、選択操作領域において複数の操作指示ラインから、各プレイヤーが任意の操作指示ラインを選択することができ、ゲームの開始から終了まで最初に割り当てられた譜面に従ってゲームを行うという不満を解消することができる。
【0021】
具体的には、ある選択操作領域において一番初めに操作入力をしなければならない操作指示標識が配置された操作指示ラインに従ってゲームを行っていたプレイヤーが、当該操作指示ラインの最初の操作入力に失敗してしまっても、その操作入力時期よりも後に最初の操作時期が訪れる他の操作指示ラインを選択することにより、この新たに選択した操作指示ラインでの操作入力を成功させることにより当初の失敗は失敗と判定されることなくゲームを続行することができるので、プレイヤーの満足度を高めることが可能なゲーム制御プログラムを提供することができる。
【0022】
また、失敗はしていないが、当初割り当てられた操作指示ラインが不本意なプレイヤーは、積極的に好きなパートの操作指示ラインを選択してゲームを継続することができるので、ゲームに対するプレイヤーの興趣を高めることができる。
また、二人以上でプレイしている状況では、マルチプレイエリアごとに異なるパートをそれぞれ選択することで、あたかもセッションとよばれる即興的な演奏のようなプレイを行なうことも出来る。
また、二人以上でプレイしている状況で、少なくとも1名があまりゲーム自体、または選択した楽曲に不慣れな場合などでは、楽曲進行の途中からであっても複数のプレイヤーで一つの操作指示ラインを協同して演奏をするようなプレイを行うことも可能である。
【0023】
また、操作入力手段として、入力手段の操作面に振動を加える、例えば、操作面の一部を指や掌で叩く等の簡単な操作で可能な入力装置を採用することができるので、汎用のコントローラ等に備えられた複数の操作ボタンの位置や割り当てられている機能等を逐一覚える必要がなく、初心者や敏速なボタン操作が苦手な者でも、操作入力にかかるハンデが少ないゲーム装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係るゲーム装置を用いたゲームシステム1を説明するための説明図(外観図)である。
【0025】
図1において、当該ゲームシステム1は、家庭用テレビジョン受像機等のスピーカ2aを備えたディスプレイ(以下「モニタ」という)2に、接続コードを介して接続される据え置き型ゲーム装置(以下「ゲーム装置」という)3、当該ゲーム装置3に操作情報を与えるコントローラ7、および、コントローラ7を載置する載置台8によって構成される。ゲーム装置3には、接続端子を介して受信ユニット6が接続される。
【0026】
受信ユニット6は、コントローラ7から無線通信される送信データを受信し、コントローラ7とゲーム装置3とは無線通信によって接続される。また、ゲーム装置3には、当該ゲーム装置3に対して交換可能に用いられる情報記憶媒体の一例の光ディスク4が脱着される。ゲーム装置3には、それぞれ図示しない当該ゲーム装置3の電源ON/OFFスイッチ、ゲーム処理のリセットスイッチ、および光ディスク4を脱着可能なディスクトレーを開かせるOPENスイッチ等が設けられている。ここで、プレイヤーがOPENスイッチを押下することによってディスクトレーがゲーム装置3の内部から外部に導出され、光ディスク4の脱着が可能となる。光ディスク4を装着した後、再び、ディスクトレーをゲーム装置3に格納することで、ゲーム装置3は光ディスク4の読み取りが可能となる。なお、コントローラ7および載置台8は本実施形態における操作入力手段である。
【0027】
また、ゲーム装置3には、セーブデータ等を固定的に記憶するバックアップメモリ等を搭載する外部メモリカード5が必要に応じて着脱可能に装着される。ゲーム装置3は、光ディスク4に記憶されたゲーム制御プログラムや操作入力手段からの入力信号に基づいてゲームを実行し、その結果をゲーム画像として表示手段であるモニタ2に表示する。
【0028】
さらに、ゲーム装置3は、外部メモリカード5に記憶されたセーブデータを用いて、過去にプレイヤーが実行したゲーム状態を再現して、その結果をゲーム画像として表示手段であるモニタ2に表示することができる。そして、ゲームのプレイヤーは、モニタ2に表示されたゲーム画像を見ながら、コントローラ7を操作することによって、ゲーム進行を引き続き実行することができる。
【0029】
コントローラ7は、その内部に備える通信部75(後述する)から受信ユニット6が接続されたゲーム装置3へ、例えばBluetooth(ブルートゥース;登録商標)の技術を用いて送信データを無線通信する。コントローラ7は、主にモニタ2に表示されるゲーム空間に登場するプレイヤーオブジェクトを操作するための操作手段である。コントローラ7には、複数の操作ボタン、方向キー、および、スティック等の操作部が設けられている。
【0030】
載置台8は、コントローラ7を載置する載置面8bとプレイヤーが操作する操作面8aを備え、プレイヤーがこの載置台8の操作面8aを叩くことにより載置台8に振動が生じ、その載置台8の振動がコントローラ7に伝わり、そのコントローラ7に伝わった振動を後述するコントローラ7に内蔵された加速度センサ73により検知させるためのものである。
【0031】
本実施形態においては、ボール紙等で作られた箱型状の載置台8を用いている。なお、載置台8をプレイヤーが叩いたときにコントローラ7に振動が伝わる材質(例えば、ボール紙などで作られた箱、木材などの板状のもの)であれば特に材質はボール紙等に限定されるものではない。ただし、載置台8にプレイヤーが与えた振動が吸収されてしまうような振動を伝わらせ難い軟らかい素材は、あまり好ましくない。また形状についても箱型に限定されず、例えば、板状(木材等)のものであってもよい。
【0032】
次に、図2を参照して、ゲーム装置3の構成について説明する。なお、図2は、ゲーム装置3の機能ブロック図である。
【0033】
図2において、ゲーム装置3は、各種プログラムを実行する、例えば、CPU(Central Processing Unit)30を備える。CPU30は、図示しないブートROMに記憶された起動プログラムを実行し、メインメモリ33等のメモリの初期化等を行った後、光ディスク4に記憶されているゲーム制御プログラムを実行し、そのゲーム制御プログラムに応じたゲーム処理等を行うものである。CPU30には、メモリコントローラ31を介して、GPU(Graphics Processing Unit)32、メインメモリ33、DSP(Digital Signal Processor)34、および、ARAM(Audio RAM)35が接続される。また、メモリコントローラ31には、所定のバスを介して、コントローラI/F(インターフェース)36、ビデオI/F37、外部メモリI/F38、オーディオI/F39、および、ディスクI/F41が接続され、それぞれ、受信ユニット6、モニタ2、外部メモリカード5、スピーカ2a、および、ディスクドライブ40が接続されている。
【0034】
GPU32は、CPU30の命令に基づいて画像処理を行うものであり、例えば、3Dグラフィックスの表示に必要な計算処理を行う半導体チップで構成される。GPU32は、図示しない画像処理専用のメモリやメインメモリ33の一部の記憶領域を用いて画像処理映像を生成し、適宜メモリコントローラ31およびビデオI/F37を介してモニタ2に出力する。なお、CPU30ならびにGPU32は、本実施形態における制御手段の一例に該当する。
【0035】
メインメモリ33は、CPU30で使用される記憶領域であって、図示しないROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)からなり、CPU30の処理に必要なゲーム制御プログラム等を適宜記憶する。例えば、メインメモリ33は、CPU30によって光ディスク4から読み出されたゲーム制御プログラムや各種データ等を記憶する。このメインメモリ33に記憶されたゲーム制御プログラムや各種データ等がCPU30によって実行される。
【0036】
DSP34は、ゲーム制御プログラム実行時にCPU30において生成されるサウンドデータ等を処理するものであり、そのサウンドデータ等を記憶するためのARAM35が接続される。ARAM35は、DSP34が所定の処理(例えば、先読みしておいたゲーム制御プログラムやサウンドデータの記憶)を行う際に用いられる。DSP34は、ARAM35に記憶されたサウンドデータを読み出し、メモリコントローラ31およびオーディオI/F39を介してモニタ2に備えるスピーカ2aに出力させる。
【0037】
メモリコントローラ31は、データ転送を総括的に制御するものであり、上述した各種I/Fが接続される。コントローラI/F36は、例えば4つのコントローラI/F36a〜36dで構成され、それらが有するコネクタを介して外部機器とゲーム装置3とを通信可能に接続する。例えば、受信ユニット6は、上記コネクタと嵌合し、コントローラI/F36を介してゲーム装置3と接続される。上述したように受信ユニット6は、コントローラ7からの送信データを受信し、コントローラI/F36を介して当該送信データをCPU30へ出力する。ビデオI/F37には、モニタ2が接続される。外部メモリI/F38には、外部メモリカード5が接続され、その外部メモリカード5に設けられたバックアップメモリ等とアクセス可能となる。オーディオI/F39にはモニタ2に内蔵されるスピーカ2aが接続され、DSP34がARAM35から読み出したサウンドデータやディスクドライブ40から直接出力されるサウンドデータをスピーカ2aから出力可能に接続される。ディスクI/F41には、ディスクドライブ40が接続される。ディスクドライブ40は、所定の読み出し位置に配置された光ディスク4に記憶されたデータを読み出し、ゲーム装置3のバスやオーディオI/F39に出力する。
【0038】
次に、図3を参照してメインメモリ33のROMに記憶されているゲーム制御プログラムについて説明する。
図3に示すように、本実施形態に係るゲーム制御プログラムPは、リズム球設定プログラムP1、入力レベル区分プログラムP2、入力判定プログラムP3、第2閾値設定プログラムP4、画像表示プログラムP5、音声出力プログラムP6等のプログラムを備えている。
【0039】
リズム球設定プログラムP1は、後述する操作指示ライン上に本実施形態における操作指示標識であるリズム球を配置するためのプログラムであり、サブプログラムとして、共通プレイエリア設定プログラムP1aとマルチプレイエリア設定プログラムP1bを備えている。本実施形態においては、操作入力装置として、図1に示す振動入力装置を用いており、入力された振動の大きさに応じて「強」、「中」、「弱」の3つの入力レベルを識別するように構成されている。したがって、操作入力を指示するリズム球も「強」、「中」、「弱」の3種類の指示レベルが用意されており、これらのリズム球を、予め設定されたリズム球配置テーブルを参照したり、随時乱数抽選等の手段により決定したりして操作指示ライン上に配置する。
【0040】
共通プレイエリア設定プログラムP1aは、全ての操作指示ライン上に同一の時期(タイミング)にリズム球に対する操作入力がなされるようにリズム球を配置するためのプログラムである。本実施形態において、共通プレイエリア(CPA)においては、全ての操作指示ラインに同一の時期(タイミング)で、同一の強さ(入力レベル)の操作指示標識(リズム球)が設定されるため、プレイヤーは特に操作指示ラインを意識せずにプレイすることができる。
マルチプレイエリア設定プログラムP1bは、1以上の操作指示ライン上のリズム球が他の操作指示ライン上のリズム球と異なるタイミングで当該リズム球に対する操作入力がなされるようにリズム球を配置するためのプログラムである。マルチプレイエリア(MPA)においては、操作指示ラインごとにそれぞれ異なる時期(タイミング)で、異なる強さ(入力レベル)の操作指示標識(リズム球)が設定されるため、それぞれのプレイヤーは自分が任意に選択した操作指示ラインの操作指示標識に合わせてプレイを楽しむことができる。
【0041】
入力レベル区分プログラムP2は、入力された操作入力の振動レベルを、予め定められた第1の閾値、または、所定の条件の成立に基づいて設定される第2の閾値に基づいて、上記した「強」、「中」、「弱」の3つのレベルのいずれかに区分するためのプログラムである。本実施形態においては、ゲーム開始の初期状態、あるリズム球に対する操作入力が失敗と判定された直後、および、設定された第2の閾値がリセットされた直後においては、第1の閾値に基づいて入力レベル区分プログラムP2が操作入力のレベル分けを行う。また、あるリズム球に対する操作入力が成功と判定された場合に設定される第2の閾値がリセットされない場合においては、第2の閾値に基づいて入力レベル区分プログラムP2が操作入力のレベル分けを行う。
【0042】
入力判定プログラムP3は、プレイヤーの操作入力が成功であるか失敗であるかを判定するためのプログラムであり、サブプログラムとして、共通プレイエリア判定プログラムP3a、マルチプレイエリア判定プログラムP3b、操作指示ライン特定プログラムP3c等のサブプログラムを備えている。
【0043】
共通プレイエリア判定プログラムP3aは、上記した共通プレイエリアに配置されたリズム球に対するプレイヤーの操作入力が成功であるか失敗であるかを判定するためのプログラムである。共通プレイエリア判定プログラムP3aは、例えば1/30秒を一単位時間とした場合に、−1単位時間から+2単位時間程度、おおよそ0.1秒に設定される所定時間以内の適切なタイミングで、リズム球に設定された指示レベルと同等の入力レベルに区分される操作入力があったときに当該操作入力を「成功」と判定する。なお、操作入力が上記した適切なタイミングになされたが当該操作入力が区分された入力レベルとリズム球に設定された指示レベルが異なる場合は「一部成功」と判定し、「失敗」の判定と区別するように構成しても良い。
なお、上記の判定タイミングの幅について、後のほうを大きく余裕を持たせた理由は、表示手段にどのような種類の映像装置を使うかにより、表示タイミングがずれる場合があるからである。具体的には、ブラウン管モニタの場合は特に映像表示の遅延は無いが、液晶モニタの場合は映像信号の入力から映像表示までの間に若干の遅延、機種により異なるが1/60秒〜2/60秒程度の遅れが発生する誤差による操作入力タイミングのずれをプログラムで解消する為である。
【0044】
マルチプレイエリア判定プログラムP3bは、上記したマルチプレイエリアに配置されたリズム球に対するプレイヤーの操作入力が成功であるか失敗であるかを判定するためのプログラムである。
【0045】
マルチプレイエリアにおいては、マルチプレイエリア判定プログラムP3bは、各操作指示ライン上で最初に操作入力の時期が訪れるリズム球のうち、最も後のタイミングで操作入力の時期が訪れるリズム球の操作入力時期が終了するまで、それ以前に操作入力時期が訪れたリズム球に対するプレイヤーの操作入力の判定結果を確定せず、メインメモリ33のRAMに記憶して留保する。そして、上記した最も後のタイミングで操作入力の時期が訪れる上の最初のリズム球の操作入力時期が終了したときに、当該マルチプレイエリア内でそれ以前に操作入力時期が終了した全てのリズム球に対するプレイヤーの操作入力の記憶が「失敗」である場合、マルチプレイエリア判定プログラムP3bは、各操作指示ラインの最初に配置されたリズム球に対するプレイヤーの操作入力を「失敗」と判定して確定する。そして、いずれかの操作指示ラインに配置されたリズム球に対する操作入力の記憶が「成功」である場合、マルチプレイエリア判定プログラムP3bは、当該操作指示ライン上に最初に配置されたリズム球に対する操作入力を「成功」と判定する。なお、操作入力の時期とリズム球の指示レベルおよび操作入力の入力レベルに基づいて「成功」または「失敗」の判定を行うことは、上記した共通プレイエリア判定プログラムP3aと同様である。また、マルチプレイエリアにおいても、共通プレイエリアと同様に上記したような入力レベル(強さ)が異なる場合でも、タイミングのみ所定範囲内に合致していた場合には「一部成功」の判定を採用するようにしても良い。
【0046】
操作指示ライン特定プログラムP3cは、マルチプレイエリアにおいて、上記マルチプレイエリア判定プログラムP3bによりいずれかの操作指示ライン上の最初のリズム球に対する判定が「成功」であったとき、プレイヤーが選択した操作指示ラインが特定できるか否かを判定し、特定できるときは、当該特定された操作指示ライン上に配置されたリズム球に基づいて、当該マルチプレイエリアが終了するまで、当該マルチプレイエリアにおける以後の操作入力の判定を行うプログラムである。なお、複数の操作指示ライン上の最初のリズム球の操作入力の時期および指示レベルが同時である等、リズム球の配置によっては操作指示ラインが複数(2ライン以上)対応付けて特定される場合もあり、2つ目以降のリズム球に対する判定により対応ラインが減る形で特定される場合もある。いずれの場合においても、対応ラインは少なくとも1本より減ることは無い。また、あるマルチプレイエリアが終了して共通プレイエリアに入った場合には上記プレイヤーと対応ラインの特定はクリアされ、その後別のマルチプレイエリアに入った際には上記した処理が改めて行われる。この処理により、例えば、1つ目のマルチプレイエリアでの入力操作に従って特定された操作指示ラインがラインAだった場合に、2つ目のマルチプレイエリアでは異なるライン、例えば、ラインBの操作指示標識にあわせて入力を行うことでラインBに特定付けしてプレイを行なうことも可能である。
【0047】
第2閾値設定プログラムP4は、あるリズム球に対する操作入力が成功したとき、当該成功した操作入力の指示レベルと直後に操作入力すべきリズム球に設定されている指示レベルに基づいて、直後の操作入力値をいずれかの入力レベルに区分するための第2の閾値を設定するためのプログラムであり、強→弱設定プログラムP4 a、弱→強設定プログラムP4b、同一連続設定プログラムP4c、第2閾値リセットプログラムP4d等のサブプログラムを備えている。
【0048】
強→弱設定プログラムP4aは、操作入力に成功したリズム球の指示レベルよりも、その直後に操作入力すべきリズム球に設定されている指示レベルの方が弱い(小さい)ときに作動させるプログラムであり、直後の操作入力値入力レベルを区分けするための第2の閾値の上限値を、成功した操作入力の操作入力値よりも小さく設定する。
例えば、上記したように操作入力値の入力レベルが「強」、「中」、「弱」の3つに区分けされるように構成されているとき、「成功したリズム球の指示レベル」→「直後のリズム球の指示レベル」が「強」→「中」、「強」→「弱」または「中」→「弱」の場合に強→弱設定プログラムP4aが作動する。例えば、「成功したリズム球の指示レベル」→「直後のリズム球の指示レベル」が「強」→「中」であり、成功したときの操作入力値が「1」から「10」の10段階の計測において「9」であったとき、直後の操作入力における「中」に区分けされる第2の閾値の上限値を「8」に設定することができる。つまり、成功した直後の操作入力値をレベル分けする第2の閾値として、「1」〜「3」は「弱」、「4」〜「8」は「中」、「9」〜「10」は「強」というように設定することができる。
このように第2の閾値を設定することにより、プレイヤーは、成功した操作入力の直後のリズム球の指示レベルが直前(成功時)より弱くなっているとき、成功時よりも弱めに操作することを意識するだけで、設定された閾値の値を意識することなく次の成功を達成することができる。
【0049】
弱→強設定プログラムP4bは、上記した強→弱設定プログラムP4aの作動条件とは逆に、操作入力に成功したリズム球の指示レベルよりも、その直後に操作入力すべきリズム球に設定されている指示レベルの方が強い(大きい)ときに作動させるプログラムであり、直後の操作入力値入力レベルを区分けするための第2の閾値の下限値を、成功した操作入力の操作入力値よりも大きく設定する。
例えば、上記したように操作入力値の入力レベルが「強」、「中」、「弱」の3つに区分けされるように構成されているとき、「成功したリズム球の指示レベル」→「直後のリズム球の指示レベル」が「弱」→「中」、「弱」→「強」または「中」→「強」の場合に弱→強設定プログラムP4bが作動する。例えば、「成功したリズム球の指示レベル」→「直後のリズム球の指示レベル」が「弱」→「中」であり、成功したときの操作入力値が「1」から「10」の10段階の計測において「2」であったとき、直後の操作入力における「中」に区分けされる第2の閾値の下限値を「3」に設定することができる。つまり、成功した直後の操作入力値をレベル分けする第2の閾値として、「1」〜「2」は「弱」、「3」〜「7」は「中」、「8」〜「10」は「強」というように設定することができる。
このように第2の閾値を設定することにより、プレイヤーは、成功した操作入力の直後のリズム球の指示レベルが直前(成功時)より強くなっているとき、成功時よりも強めに操作することを意識するだけで、設定された閾値の値を意識することなく次の成功を達成することができる。
【0050】
同一連続設定プログラムP4cは、操作入力に成功したリズム球の指示レベルと、その直後に操作入力すべきリズム球に設定されている指示レベルが等しいときに作動させるプログラムであり、直後の操作入力値入力レベルを区分けするための第2の閾値の上限値と下限値の差を、予め定められた第1の閾値の上限値と下限値の差よりも大きく設定する。
例えば、上記したように操作入力値の入力レベルが「強」、「中」、「弱」の3つに区分けされるように構成されているとき、「成功したリズム球の指示レベル」→「直後のリズム球の指示レベル」が「強」→「強」、「中」→「中」または「弱」→「弱」の場合に同一連続設定プログラムP4cが作動する。例えば、「成功したリズム球の指示レベル」→「直後のリズム球の指示レベル」が「中」→「中」であり、入力レベルが「中」に区分けされる第1の閾値が「4」〜「7」であり、成功したときの操作入力値が「6」であったとき、直後の操作入力における「中」に区分けされる第2の閾値の上限値を「8」に設定することができる。つまり、成功した直後の操作入力値をレベル分けする第2の閾値として、「1」〜「3」は「弱」、「4」〜「8」は「中」、「9」〜「10」は「強」というように設定することができる。
このように第2の閾値を設定することにより、プレイヤーは、成功した操作入力の直後のリズム球の指示レベルが直前と等しいとき、成功時と同等の強さの操作することを意識するだけで、設定された閾値の値を意識することなく次の成功を達成することができる。
【0051】
第2閾値リセットプログラムP4dは、所定の条件の成立に基づいて、設定されている第2の閾値群を、予め定められた第1の閾値群に初期化(リセット)するためのプログラムである。設定されている第2の閾値群を第1の閾値群にリセットする所定の条件としては、第1の閾値群から第2の閾値群へ設定変更されてから所定時間の経過、所定個数のリズム球に対する入力操作回数、特定のリズム球に対する操作入力の有無等の条件を設定することができる。
【0052】
画像表示プログラムP5は、ゲームの進行に応じて、初期画面、ゲーム中における操作時期指示標識、操作指示ライン、リズム球、操作入力の判定結果、各プレイヤーの得点、その他の演出画像、ゲーム結果等の種々の画像をモニタ2の画面2bに表示させるためのプログラムである。
【0053】
音声出力プログラムP6は、ゲームの進行に応じて、初期音声、ゲーム中における案内音声、各種効果音、警告音、その他のサウンドデータをモニタ2のスピーカ2aから音声出力させるためのプログラムである。
【0054】
次に、図4を参照して、本発明に係る入力検出手段の一例であるコントローラ7について説明する。なお、図4(a)は、コントローラ7の上面後方から見た斜視図であり、図4(b)は、コントローラ7を下面後方から見た斜視図である。図4(a)および図4(b)において、コントローラ7は、例えばプラスチック成型によって形成されたハウジング71を有しており、当該ハウジング71に複数の操作部72が設けられている。ハウジング71は、その前後方向を長手方向とした略直方体形状をしており、全体として大人や子供の片手で把持可能な大きさである。
【0055】
ハウジング71上面の中央前面側に、十字キー72aが設けられる。この十字キー72aは、十字型の4方向プッシュスイッチであり、矢印で示す4つの方向(前後左右)に対応する操作部分が十字の突出片にそれぞれ90°間隔で配置される。プレイヤーが十字キー72aのいずれかの操作部分を押下することによって前後左右いずれかの方向が選択される。例えば、プレイヤーが十字キー72aを操作することによって、仮想ゲーム世界に登場するプレイヤーキャラクタ等の移動方向を指示したり、カーソルの移動方向を指示したりすることができる。
【0056】
なお、十字キー72aは、上述したプレイヤーの方向入力操作に応じて操作信号を出力する操作部であるが、他の態様の操作部でもよい。例えば、リング状に4方向の操作部分を備えたプッシュスイッチとその中央に設けられたセンタスイッチとを複合した複合スイッチや、ハウジング71上面から突出した傾倒可能なスティック等を上記十字キー72aの代わりに設けてもよい。さらに、水平移動可能な円盤状部材をスライドさせることによって、当該スライド方向に応じた操作信号を出力する操作部を、上記十字キー72aの代わりに設けてもよい。また、少なくとも4つの方向(前後左右)をそれぞれ示すスイッチに対して、プレイヤーによって押下されたスイッチに応じて操作信号を出力する操作部を上記十字キー72aの代わりに設けてもよい。
【0057】
ハウジング71上面の十字キー72aより後面側に、複数の操作ボタン72b〜72gが設けられている。操作ボタン72b〜72gは、プレイヤーがボタン頭部を押下することによって、それぞれの操作ボタン72b〜72gにボタンごとに割り当てられた操作信号を出力する操作部である。例えば、操作ボタン72b〜72dには、Xボタン、Yボタン、および、Bボタン等としてゲームの内容に応じて、それぞれモニタ上に新しいウィンドウを表示させる、モニタからの操作指示確認に対して、了解あるいは否定するなど、それぞれのボタンごとに割り振られた機能を実行する。また、操作ボタン72e〜72gには、セレクトスイッチ、メニュースイッチ、および、スタートスイッチ等としての機能が割り当てられる。これらの操作ボタン72b〜72gは、ゲーム装置3が実行するゲーム制御プログラムに応じてそれぞれの機能が割り当てられるものである。ただし、本実施形態においては、振動発生手段に該当するバイブレータ74、振動検知手段に該当する加速度センサ73を有していれば、特にこれらの操作ボタンを全て有していなくともよい。したがって、コントローラ7としては汎用のコントローラに限らず、例えば、マウスのような操作手段であっても載置台8に載置可能な操作手段であればよい。
【0058】
また、ハウジング71上面の十字キー72aより前面側に、操作ボタン72hが設けられる。操作ボタン72hは、遠隔からゲーム装置3本体の電源をオン/オフする電源スイッチである。なお、この操作ボタン72hは、その上面をハウジング71の上面に埋没させることにより、プレイヤーが不意に誤って押下することのないボタンとすることができる。なお、ハウジング71上面の操作ボタン72cより後面側に、複数のLED702が設けられる。このLED702は、例えば、コントローラ7に現在設定されている上記コントローラ種別をプレイヤーに通知するために用いることが可能である。たとえば複数のプレイヤーによって複数のゲーム画面に表示されているキャラクターを操作する場合に、複数のLED702の発光方法を変えることで、どのコントローラから送信された操作入力信号に基づいて、ゲーム画面上のキャラクターが操作されているのかをプレイヤーに通知することが可能である。また、複数のLEDを同時に発光させることで、そのコントローラがゲーム装置に認識されたこと、あるいはなんらかの異常をプレイヤーに通知することが可能となる。
【0059】
ここで、コントローラ7に対して設定する座標系について定義する。図4(a)および図4(b)に示すように、互いに直交するXYZ軸をコントローラ7に対して定義する。具体的には、コントローラ7の前後方向となるハウジング71の長手方向をZ軸とし、コントローラ7の前面方向をZ軸正方向とする。また、コントローラ7の上下方向をY軸とし、ハウジング71の上面(十字キー72aが設けられた面)方向をY軸正方向とする。さらにコントローラ7の左右方向をX軸とし、ハウジング71の左側面(図4(a)では表されずに図4(b)で表されている側面)方向をX軸正方向とする。
【0060】
次に図5を参照して、コントローラ7の内部構造について説明する。なお、図5(a)は、コントローラ7の上筐体(ハウジング71の一部)を外した状態を示す斜視図であり、図5(b)は、コントローラ7の下筐体(ハウジング71の一部)を外した状態を示す斜視図である。ここで、図5(b)に示す基板700は、図5(a)に示す基板700の裏面から見た斜視図となっている。図5(a)において、ハウジング71の内部には基板700が固設されており、当該基板700の上主面上に操作ボタン72a〜72h、加速度センサ73、LED702、水晶振動子703、無線モジュール53、および、アンテナ54等が設けられる。そして、これらは、基板700等に形成された配線(図示しない)によってマイコン51(図6参照)に接続される。加速度センサ73は、コントローラ7が配置された3次元空間における傾きや振動等の算出に用いることができる加速度を検出して出力する。
【0061】
本実施形態において、図5に示すように、コントローラ7は3軸の加速度センサ73を備えている。この3軸の加速度センサ73は、3方向、すなわち、上下方向(図4に示すY軸)、左右方向(図4に示すX軸)、および前後方向(図4に示すZ軸)で直線加速度を検知する。
また、加速度センサ73をマイコン51(または他のプロセッサ)と組み合わせて用いることによって、例えば、静的な加速度(重力加速度)が検知されると、加速度センサ73からの出力を用いて、傾斜角度と検知された加速度とを用いた演算によって重力ベクトルに対する対象(コントローラ7)の傾きを判定することができる。このように、加速度センサ73をマイコン51(または他のプロセッサ)と組み合わせて用いることによって、コントローラ7の傾き、姿勢または位置を判定することができる。
【0062】
また、無線モジュール53およびアンテナ54を有する通信部75によって、コントローラ7がワイヤレスコントローラとして機能する。なお、水晶振動子703は、後述するマイコン51の基本クロックを生成する。
【0063】
一方、図5(b)において、基板700の下主面上の後端に電池76が収容される。また、基板700の下主面上には、バイブレータ74が取り付けられる。このバイブレータ74は、例えば振動モータやソレノイドであってよい。バイブレータ74が作動することによってコントローラ7に振動が発生する。
【0064】
次に、図6を参照して、コントローラ7の内部構成について説明する。なお、図6は、コントローラ7の構成を示すブロック図である。
【0065】
加速度センサ73は、上述したようにコントローラ7の上下方向(Y軸方向)、左右方向(X軸方向)、および前後方向(Z軸方向)の3軸成分に分けてそれぞれ加速度を検知して出力するセンサである。加速度センサ73が検知した3軸成分の加速度を示すデータは、それぞれ通信部75へ出力される。この加速度センサ73から出力される加速度データに基づいて、コントローラ7の動きを判定することができる。なお、加速度センサ73は、特定のアプリケーションで必要なデータに応じて何れか2軸または1軸に対してそれぞれ加速度を検出する加速度センサが用いられてもかまわない。
【0066】
通信部75は、マイクロコンピュータ(以下「マイコン」で統一する)51、メモリ52、無線モジュール53、およびアンテナ54を含んでいる。マイコン51は、処理の際にメモリ52を記憶領域として用いながら、送信データを無線送信する無線モジュール53を制御する。
【0067】
コントローラ7に設けられた操作部72からの操作信号(キーデータ)、加速度センサ73からの3軸方向の加速度信号(X、Y、およびZ軸方向加速度データ)が、マイコン51に出力される。マイコン51は、入力した各データ(キーデータ)、X、Y、およびZ軸方向加速度データを受信ユニット6へ送信する送信データとして一時的にメモリ52に格納する。ここで、通信部75から受信ユニット6への無線送信は、所定の周期毎に行われるが、ゲームの処理は1/60秒を単位として行われることが一般的であるので、それよりも短い周期で送信を行うことが必要となる。具体的には、ゲームの処理単位は16.7ms(1/60秒)で行われ、Bluetooth(ブルートゥース;登録商標)で構成される通信部75の送信間隔は5msで行われる。マイコン51は、受信ユニット6への送信タイミングが到来すると、メモリ52に格納されている送信データを一連の操作情報として出力し、無線モジュール53へ出力する。そして、無線モジュール53は、例えばBluetooth(登録商標)の技術を用いて、所定周波数の搬送波を用いて操作情報をその電波信号としてアンテナ54から放射する。つまり、コントローラ7に設けられた操作部72からのキーデータ、加速度センサ73からのX、Y、およびZ軸方向加速度データがコントローラ7から送信される。そして、ゲーム装置3の受信ユニット6でその電波信号を受信し、ゲーム装置3で当該電波信号を復調や復号することによって、一連の操作情報(キーデータ、X、Y、およびZ軸方向加速度データ)を取得する。そして、ゲーム装置3のCPU30は、取得した操作情報とゲーム制御プログラムとに基づいて、ゲーム処理を行う。なお、Bluetooth(登録商標)の技術を用いて通信部75を構成する場合、通信部75は、他のデバイスから無線送信された送信データを受信する機能も備えることができる。
【0068】
次に、図7を用いて、本実施形態で想定するゲームの概要について説明する。図7(a)ないし図7(c)は、本実施形態におけるゲームの進行に伴いも似た2の画面2bに表示される画像の一例を示しており、時系列的には、図7(a)→図7(b)→図7(c)の順にゲームが進行する。以下、4人のプレイヤーが同時にゲームをプレイする場合を例に説明する。
【0069】
図7(a)において、モニタ2の画面2bの左側に縦一列に並ぶように、本実施形態における操作時期指示標識である4つの操作ポイント101、102、103および104が固定的に表示される。そして、これらの各操作ポイント101〜104に至る水平な4本の操作指示ラインA201、操作指示ラインB202、操作指示ラインC203および操作指示ラインD204が並行して表示される。各操作指示ライン201〜204には、それぞれ複数のリズム球301、311、321等が配置される。これらのリズム球301等は、操作指示ライン201等の上を画面2bの右側から左側へ、操作ポイント101等に向けて移動表示される。
【0070】
本実施形態に係るゲームは、ゲームの開始時に、各プレイヤーにそれぞれ1本から最大4本の操作指示ライン201〜204が割り当てられ、各プレイヤーは、割り当てられた操作指示ライン201〜204等の上に右から左へ移動表示される各リズム球301〜329等が操作ポイント101〜104等の位置に達した時期(厳密には、達する時間の前後およそ0.1秒)にタイミングよく、かつ、各リズム球301〜329等に設定された指示レベルに応じた強さで、図1に示す載置板8の操作面8aを指先や掌で叩く等により操作し、その操作入力が成功と判定されると所定の得点が与えられるように構成されている。
【0071】
本実施形態において、リズム球301〜329等には、「強」、「中」、「弱」の3種類の指示レベルのいずれかが設定されており、図7(a)に示すように、各リズム球301等は設定された指示レベルに応じた大きさで画面2b上に表示される。具体的には、最も大きく表示されるリズム球301〜306には「強」の指示レベルが設定され、中間の大きさに表示されるリズム球311〜319には「中」の指示レベルが設定され、最も小さく表示されるリズム球321〜325には「弱」の指示レベルが設定されている。
【0072】
本実施形態においては、これら各操作指示ライン201〜204等の上に表示される全てのリズム球301等が、一定の同じ速度で各操作ポイント101〜104等に向けて画面2bの右側から左側に移動するように構成されている。各操作指示ライン201〜204等に配置される隣接するリズム球301等の間隔は様々であるが、操作指示ライン201〜204等の所定の長さの領域に配置されるリズム球301等の個数は、各操作指示ライン201〜204等とも同数になるように配置されている。これにより、ゲームの開始時に各プレイヤーに割り当てられた各操作指示ライン201、202、203、204それぞれに対するトータルの操作入力回数による公平さを保っている。
【0073】
図7(a)において、各操作指示ライン201〜204の最も左側に表示されている「強」レベルのリズム球301〜304、および、最も右側に表示されている「中」レベルのリズム球316〜319は、画面2bの縦方向に一直線上に配置されているので、それぞれ、同一の時期に操作ポイント101〜104に到達する。すなわち、これらの領域においては、4人全てのプレイヤーに同時期に操作入力の時期(タイミング)が訪れる。したがって、図7(a)において2本の破線で仮想的に分割した画面2bの左側および右側の領域が、本実施形態における共通プレイエリア(CPA)である。
【0074】
一方、破線で仮想的に分割した中央の領域においては、4本の操作指示ライン201〜204において全て同時期に操作入力が必要なリズム球321等が配置されている領域がない。本実施形態においては、このような領域をマルチプレイエリア(MPA)としている。そして、マルチプレイエリアMPAにおいてプレイヤーは、ゲームの開始時に割り当てられた操作指示ライン201〜204に拘わらず任意の操作指示ライン201〜204を選択することが可能なように構成されている。したがって、プレイヤーは、マルチプレイエリアMPAが出現するたびに任意の各操作指示ライン201〜204を選択することができるので、従来のように、ゲームの開始時に割り当てられた操作指示ライン201〜204にゲーム終了まで拘束されることがなく、新規なゲーム性を楽しむことができる。
【0075】
図7(b)は、図7(a)の状態から所定時間経過したときの画面表示例を示しており、図7(c)は、図7(b)よりもさらに所定時間が経過したときの画面表示例を示している。
【0076】
図7(b)の時点では、図7(a)において各操作ポイント101〜104の右側に表示されているリズム球301〜304が、各操作指示ライン201〜204の操作ポイント101〜104上に移動している。このタイミングで各操作指示ライン201〜204を割り当てられた、または、それ以前のマルチプレイエリアMPAにおいて選択したプレイヤーが、「強」の入力レベルで操作入力を行うと「成功」と判定され、例えば、301a、302a、304aに示すように色違いに表示される。そして、図7(c)に符号301b、302b、302dに示すように成功を示す表示がなされ、画面2bの左方へ移動した後、画面2bから消滅する。一方、リズム球301等の移動に伴う適切な操作入力に失敗すると、操作指示ラインC203上のリズム球303のように何の変化もなく操作ポイント103を通過して、画面2bの左端に消滅する。なお、本実施形態においては、リズム球301等の中心が操作ポイント101等の円内に到達してから円外へ通過するまでの時期に操作入力が行われると、操作入力のタイミングとしては成功と判定するように構成している。
【0077】
共通プレイエリア(CPA)においては、全てのプレイヤーが同一の時期に操作入力を行う必要があるため、リズム球301等に対して適切なタイミングに適切な入力レベルの操作入力がなされた時点でその操作入力に対する「成功」の判定が確定する。
【0078】
一方、本実施形態においては、プレイヤーが選択した操作指示ラインA201等以外の操作指示ライン202B等のリズム球322等に対して操作入力を行った場合は、その操作入力に対する「成功」または「失敗」の判定を行わないように構成している。そのため、マルチプレイエリアMPAにおいては、図7(c)に示すように、最上部の操作指示ラインA201のリズム球321に対してあるプレイヤーが「成功」の操作入力を行ったとしても、画面表示上は321aに示すように色違いに表示されるが、その操作入力に対する判定結果は確定せず、適切な操作入力があったことがメインメモリ33のRAMに一時的に記憶される。そして、全ての操作指示ライン201〜204に配置された各操作指示ラインA201、B202、C203、D204上で最初に操作ポイント101、102、103、104に達するリズム球321、322、311、312のうち最後に操作ポイント101〜104に達するリズム球312の操作時期が経過するまでリズム球321に対する判定は留保され、上記最後のリズム球312の操作次期が終了した時点でリズム球321、322、311、312に対して1つでも適切な操作入力の記憶があれば、「成功」の判定を確定し、リズム球321、322、311、312に対して1つも適切な操作入力の記憶がないときは「失敗」の判定を確定する。
【0079】
また、上記したマルチプレイエリアMPA内で最初に操作ポイント101、102、103、104に達するリズム球321、322、311、312のうち最後に操作ポイント101〜104に達するリズム球312の操作時期が経過した時点で、操作指示ラインA201上のリズム球321に対してのみ適切な入力操作の記憶があった場合は、操作指示ラインA201が、この操作を行ったプレイヤーの選択したものであると特定され、以後、このプレイヤーの入力操作に関しては、後続する操作指示ラインA201上のリズム球313、305、316、326に対する操作入力だけが「成功」または「失敗」の判定対象となる。
【0080】
次に、図8および図9を参照して本実施形態におけるゲームの進行処理の流れについて説明する。
【0081】
ゲーム開指示の初期設定として、ステップS001においてプレイヤー数、選択された楽曲、操作の難易度、等をプレイヤーの選択に応じて設定する。
【0082】
続いて、ゲームの進行のメイン処理を行う(ステップS002)。このゲーム進行のメイン処理について、図9を参照して説明する。
【0083】
ゲーム進行のメイン処理として、まず、予め設定されているプレイヤー数、楽曲、難易度に応じて表示すべき譜面のデータをメインメモリ33のRAMに読み出し、この譜面データに併せて各種操作指示標識を操作指示ライン上に表示する(ステップS101)。
【0084】
続いてステップS102において、内部タイマに合わせて、一単位時間分の時間進行処理を行う。本実施形態においては、一般的なコンピュータゲーム装置の処理単位であるフレーム時間(1/60秒)の2単位分(2フレーム)の時間である1/30秒を一単位時間として扱うが、必ずしもこの単位時間である必要はなく、場合によっては1/20秒(3フレーム)を単位時間としても良い。
まず、既に表示されている入力操作指示標識については一単位時間分表示を左方向に移動させる処理を行う。次に、譜面データに基づいて、各ラインに設定されている操作指示標識が次の単位時間部分に設定されていれば、対応する指示レベル(「強」、「中」、「弱」)の操作指示標識を新しく表示する。
現在のエリアがMPA(マルチプレイエリア)である場合は特定された対応操作指示ラインの右端部分(つまり操作時期指示標識に対して進行方向後ろ側)に操作指示標識があった場合、コンボ/ミス判定処理を行う。右端部分に操作指示標識が無かった場合にはそのまま次のステップS103に進む。
そして、現在のエリアがCPA(共通プレイエリア)である場合は特に対応操作指示ラインが存在せずいずれも共通の操作指示標識となるので、何れかの操作指示ラインの右端部分(つまり操作時期指示標識に対して進行方向後ろ側)に操作指示標識があった場合、コンボ/ミス判定処理を行ってから次のステップS103に進む。右端部分に操作指示標識が無かった場合にはMPAの場合と同様にそのまま次のステップに進む。
(コンボ/ミス判定処理)
ラインの右端の部分に操作指示標識があった場合、その操作指示標識に対して既に入力が行われていた場合には「入力が成功していた」と判定し、連続入力成功ポイント(コンボポイント)を1ポイント加算する。逆に、この操作指示標識に対して入力が行われていなかった場合には「操作指示に対する入力漏れ」としてミスの判定を行い、ミスの表示を行い連続入力成功ポイント(コンボポイント)をゼロにする。
【0085】
続いてステップS103において、現在のエリアがMPA(マルチプレイエリア)か、CPA(共通プレイエリア)かを判定する。
MPAである場合、後述するステップS005、およびステップS008によって判定された、入力が行なわれた操作入力手段が現在何れかの操作指示ラインと対応を特定付けられているか否かの判定を行い、その上で対応付けられた特定の操作指示ラインと操作入力手段からの入力信号の入力されたタイミング、および入力された強さを入力レベルとして、対応する操作指示標識の位置と、その指示レベルと入力レベル(「強」、「中」、「弱」)とを比較して、加点処理を行う。
CPAである場合は、操作入力手段と操作指示ラインの対応と関係なく、各操作指示ラインの操作指示標識と入力されたタイミング、および入力された強さである入力レベル(「強」、「中」、「弱」)とを比較して、加点処理を行う。
入力タイミングの判定処理は、入力されたタイミングの前方2単位時間、後方および後方1単位時間に操作指示標識が存在するかどうかを判定し、上記4ブロック(−2、−1、0、+1)の間に何れかの操作指示標識があれば、タイミング合致と判定する。
入力レベルの判定処理は、入力されたタイミングが合致したと判定された場合に、更に入力された入力信号の強さを判定し、その強さレベルが該当する操作指示標識に設定された指示レベルと合致したか否かを判定する。ここでは、通常状態として予め設定された閾値に加え、第2閾値設定プログラムに応じて設定された第2閾値を用いて入力レベルの判定を行う。
上記した入力タイミング判定、入力レベル判定ともに合致した場合は「成功」として成功分の得点加点処理を行い、当該操作指示標識の表示を入力済状態にする。
入力タイミング判定のみが合致し、入力レベル判定が合致しなかった場合は「一部成功」として一部成功分の得点加点処理を行い、当該操作指示標識の表示を入力済状態にする。この場合、加点の際に「成功」と「一部成功」の場合とで加点得点に変化を加えてもよい。また、上記した連続入力成功ポイント(コンボポイント)に応じて更に追加得点を加えてもよい。
【0086】
続いて、ステップS104において、演出処理を行う。この演出処理としては、例えば、背景に花火やキャラクタの画像等を表示したり、上記した連続入力成功ポイント(コンボポイント)の状況に応じた演出画像を表示したりして、通常と異なる演出を行っても良い。
【0087】
上記したステップS002によるゲーム進行のメイン処理を行った後、進行している楽曲が終了したか否かを判定する処理を行う(ステップS003)。このステップS003の判定において楽曲が終了している場合は、ステップS008に進んで終了演出を行い、処理を終了する。楽曲が継続している場合は、ステップS004に進んで入力判定処理を行う。
【0088】
ステップS004においては、操作入力手段からの入力信号の有無を判定する処理を行う。入力信号がない場合は上記ステップS002のメイン処理に戻る。ここまでの処理時間は、ステップS004から戻った場合でも後述するステップS007から戻った場合でも基本的に1/30秒以内に行なう。一方、入力信号があった場合は入力された信号情報(入力タイミング、および入力レベル)をRAMに記憶した状態で、ステップS005のライン合致判定に進む。
【0089】
続いて、ステップS005において、、ステップS004で判定された操作入力の状況と、入力されたタイミングに応じて、各プレイヤーの操作する入力操作手段と各ラインの対応付け特定処理を行う。例えば、マルチプレイエリア(MPA)、共通プレイエリアの場合ともに、入力タイミングの前方2単位時間および後方1単位時間に操作指示標識が存在するかどうかを判定し、上記4ブロック(−2、−1、0、+1)の間に何れかの操作指示標識があればタイミング合致と判定する。なお、マルチプレイエリア(MPA)の場合においては、入力が行なわれた操作入力手段に対応を特定付けられた操作指示ライン以外の操作指示ラインの場合は、単純にタイミングが合致していたとしてもゲームの制御手段の判定としては成功とはならない。その判定については上記した図9に示すステップS103で行なわれる。
【0090】
続いて、ステップS006において、ステップS005の操作指示ラインと操作入力の合致判定から、操作指示ライン対応付け処理を行う。この処理に到ったタイミングで、既に何れかの操作指示ライン上の操作指示標識と入力されたタイミングが合致していた場合、その合致情報をRAMに記憶してステップS007に進む。合致していなかった場合には、ステップS002に戻る。
【0091】
ステップS007においては、前のステップS006の判定に基づき、入力された操作入力信号と、入力操作に合致した操作指示ラインと、対応付けられた入力成否の処理を行う。この入力成否処理の結果によるゲーム進行判定は上記したステップS103にて行なわれる。
【0092】
ステップS008では、終了演出処理を行う。具体的には、各プレイヤーの当該楽曲終了時の得点、および各操作指示標識に対する入力の正確さに対する評価ポイント、連続して正確に打てた数の最大値、各ライン(ラインA、B、C、D)ごとの操作指示標識に対して全て入力が行われたか否かの表示などを行って処理を終了し、各種設定の選択を行う初期画面表示処理に移行する。
【0093】
以上説明したように、本発明に係るゲームシステムは、ゲームの進行を制御する。
【0094】
なお、本発明に係るゲーム制御プログラムによれば、初心者では、一つのラインを全てタイミングよく入力することが出来ない場合があるが、初心者プレイヤーと上級者プレイヤーがそれぞれ異なる入力操作手段を用いてプレイを行った場合、特に難易度が高いとされる(正確な入力が難しい部分)について、上級者が手伝うことも可能である。
【0095】
また、ゲームの仕様に応じて、一つの操作指示ライン上に並んだリズム球(操作指示標識)を複数のプレイヤーが交互に入力するようなプレイや、マルチプレイエリア(MPA)ごとに異なるパートを相互に交代しながら入力するようなプレイのような遊び方を提供することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本発明の一実施形態に係るゲームシステム1を説明するための外観図である。
【図2】本実施形態に係るゲームシステム1のゲーム装置3の機能ブロック図である。
【図3】本実施形態に係るゲームシステム1のゲーム制御プログラムの構成を示すブロック図である。
【図4】本実施形態に係るゲームシステム1のコントローラ7を上面後方および下面後方から見た斜視図である。
【図5】本実施形態に係るゲームシステム1のコントローラ7の上筐体および下筐体を外した状態を示す斜視図である。
【図6】本実施形態に係るゲームシステム1のコントローラ7の構成を示すブロック図である。
【図7】本実施形態に係るゲームシステム1で想定するゲームの画面の一例を説明する説明図である。
【図8】本実施形態に係るゲームの進行処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】図8のステップS002の処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0097】
1 ゲームシステム
2 モニタ
2a スピーカ
2b 画面
3 ゲーム装置
4 光ディスク
5 外部メモリカード
6 受信ユニット
7 コントローラ
8 載置台
8a 操作面
8b 載置面
30 CPU
31 メモリコントローラ
32 GPU
33 メインメモリ
34 DSP
35 ARAM
36 コントローラI/F
37 ビデオI/F
38 外部メモリI/F
39 オーディオI/F
40 ディスクドライブ
41 ディスクI/F
51 マイコン
52 メモリ
53 無線モジュール
54 アンテナ
71 ハウジング
72 操作部
73 加速度センサ
74 バイブレータ
75 通信部
76 電池
101〜104 操作ポイント(操作時期指示標識)
201〜204 操作指示ライン
301〜329 リズム球(操作指示標識)
700 基板
702 LED
703 水晶振動子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作時期指示標識と該操作時期指示標識に至る経路を示す複数の操作指示ラインと該操作指示ライン上を前記操作時期指示標識に向けて移動する操作指示標識とをゲーム画面に表示し、前記操作指示標識が前記操作時期指示標識に達したときの操作入力手段への操作入力の適否に基づいてゲームの進行を制御する制御手段としてコンピュータを機能させるためのゲーム制御プログラムであって、
前記操作指示ライン上の、全ての前記操作指示ライン上の前記操作指示標識が同一の時期に前記操作時期指示標識に達するように配置される共通操作領域と、1以上の前記操作指示ライン上の操作指示標識が他の前記操作指示ライン上の前記操作指示標識と異なる時期に前記操作時期指示標識に達するように配置される選択操作領域と、に前記操作指示標識を設定する手順と、
前記操作指示標識が前記操作時期指示標識に達してから所定時間以内に前記操作入力手段への適正な操作入力が行われたか否かを判定する手順と、
を前記コンピュータに実行させるように構成され、
前記適正な操作入力が行われたか否を判定する手順において、前記選択操作領域における全ての操作指示ライン上に配置された各操作指示ライン上で最初に操作時期指示標識に達する前記操作指示標識のうち最後に前記操作時期指示標識に達する操作指示標識が前記操作時期指示標識に達してから前記所定時間が経過するまで、判定の結果を留保することを特徴とするゲーム制御プログラム。
【請求項2】
前記適正な操作入力が行われたか否を判定する手順において、前記選択操作領域における全ての操作指示ライン上に配置された各操作指示ライン上で最初に操作時期指示標識に達する前記操作指示標識のうち最後に前記操作時期指示標識に達する操作指示標識が前記操作時期指示標識に達してから前記所定時間が経過したとき、前記選択操作領域において選択された前記操作指示ラインが特定される場合、当該選択操作領域においては、特定された前記操作指示ライン上の操作指示標識に基づいて判定を行うことを特徴とする請求項1に記載のゲーム制御プログラム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のゲーム制御プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2010−99359(P2010−99359A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−274972(P2008−274972)
【出願日】平成20年10月24日(2008.10.24)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】