説明

ゲーム方法と、該ゲーム方法に用いる電子ゲーム装置と、該電子ゲーム装置を制御するプログラムと、該プログラムを記録した記録媒体

【課題】第1のゲームにおいてプレイヤーに第2のゲームが始まる期待感を抱かせると共に、所定の目標を段階的に達成していくことによって第2のゲームを始めるプレイ感をプレイヤーに与える。
【解決手段】第1のゲームと第2のゲームを提供するゲーム方法であって、前記第1のゲームを立ち上げてプレイする途中、第1の所定の条件を満たすと所定の複数のアイテムのいずれかがカウントされ、複数の前記アイテムがカウントされて予め決められた役が成立すると第2のゲームを立ち上げることを特徴とするゲーム方法と、該ゲーム方法に用いる電子ゲーム装置と、該電子ゲーム装置を制御するプログラムと、該プログラムを記録した記録媒体を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゲーム方法と、該ゲーム方法に用いる電子ゲーム装置と、該電子ゲーム装置を制御するプログラムと、該プログラムを記録した記録媒体に関し、特に、第1ゲームにおいて所定の条件を満たすと第2のゲームを始めるゲーム方法と、該ゲーム方法に用いる電子ゲーム装置と、該電子ゲーム装置を制御するプログラムと、該プログラムを記録した記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、スロットマシンにおいては、外周面に各種の図柄を有する回転可能な複数のリールを並べ、各リールを一斉回転させて停止させたときの表示する図柄が有効入賞役や所定の組み合わせを実現した場合には、コインなどを払い出すように構成されている。
【0003】
また、プレイヤーの興味を引くため、通常のゲームにおいて所定の条件を達成すると、通常のゲームより入賞しやすいボーナスゲームや、無料でプレイできるフリーゲームなどを提供するスロットマシンが開発されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来のスロットマシンが提供するボーナスゲームやフリーゲームについて、入賞条件や無料などの点においては通常のゲームより有利であるものの、ゲーム自体は通常のゲームと同じリールが回るスロットゲームなので、プレイ時間が長引くと、いくら有利であってもプレイヤーのモチベーションの低下は避けられない。また、ボーナスゲームやフリーゲームが出来る条件は、殆ど特定な図柄が並ぶ入賞役を出すことと定まれており、そしてそのような入賞役がいつ出るのはプログラムにより予め決まっているが、プレイヤーには解らない情報なので、期待感をプレイヤーに抱かせることができる反面、その不確定性を嫌がりプレイする意欲が削がれるプレイヤーも居る。
【0005】
従って、本発明は第1のゲーム(通常のゲーム)においてプレイヤーに第2のゲーム(ボーナスゲーム)が始まる期待感を抱かせると共に、所定の目標を段階的に達成していくことによって第2のゲームが始められる期待感をプレイヤーに与えるゲーム方法と、該ゲーム方法に用いる電子ゲーム装置と、該電子ゲーム装置を制御するプログラムと、該プログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成すべく、本発明は第1のゲームと第2のゲームを提供するゲーム方法であって、前記第1のゲームを立ち上げてプレイする途中、第1の所定の条件を満たすと所定の複数のアイテムのいずれかがカウントされ、複数の前記アイテムがカウントされて予め決められた役が成立すると第2のゲームを立ち上げることを特徴とするゲーム方法を提供する。
【0007】
上記ゲーム方法において、前記第1のゲームが立ち上がった状態でプレイしない時間が所定の時間まで続くと、前記アイテムのカウント数をリセットし、前記第1のゲームを立ち下げるルールを含むことが好ましい。
【0008】
上記ゲーム方法において、前記アイテムがカウントされて前記予め決められた役が成立すると、役を成立させる前記アイテムのカウントを削除するルールを含むことが好ましい。
【0009】
上記ゲーム方法において、第2のゲームが立ち上がった状態で前記第1のゲームにおいて前記アイテムがカウントされて前記予め決められた役が成立すると、第2のゲームの残り回数が1カウントされるルールを含むことが好ましい。
【0010】
上記ゲーム方法において、第2のゲームが終わると、前記第2のゲームの残り回数をチェックし、前記第2のゲームの残り回数が1以上であると第2のゲームの残り回数から1引いて前記第2のゲームを最初から始め、前記第2のゲームの残り回数が0であると前記第2のゲームを立ち下げるルールを含むことが好ましい。
【0011】
上記ゲーム方法において、前記第1のゲームにおいて、第1の所定の条件を満たす度に入賞し、前記第2のゲームにおいて第2の所定の条件を満たすとまた入賞することを特徴とするルールを含むことが好ましい。
【0012】
上記ゲーム方法を電子ゲーム装置を利用してプレイすることができるようにすることが好ましい。
【0013】
電子ゲーム装置を利用する場合、前記電子ゲーム装置には表示手段を備え、該表示手段には前記第1のゲーム専用の表示エリアと前記第2のゲーム専用の表示エリアとに分けられるように構成することが好ましい。
【0014】
また、本発明は第1のゲームと第2のゲームをプレイヤーに提供するものであり、プレイヤーが操作する入力部と、複数の変数を記録するメモリーを有し、前記第1のゲームと第2のゲームを処理するプロセッサ部と、前記第1のゲームと第2のゲームに関する情報をプレイヤーに伝える出力部とを備えた電子ゲーム装置であって、前記第1のゲームを立ち上げてプレイしている途中、第1の所定の条件を満たすと、前記メモリーにおける所定の複数のアイテムに対応して記録する複数の変数のいずれかがカウントされ、複数の前記アイテムに対応する変数がカウントされて予め決められた役が成立すると第2のゲームを立ち上げることを特徴とする電子ゲーム装置をも提供する。
【0015】
上記電子ゲーム装置において、前記第1のゲームが立ち上がった状態でプレイしない時間が所定の時間まで続くと、前記アイテムに対応する変数のカウント数をリセットし、前記第1のゲームを立ち下げるように構成することが好ましい。
【0016】
上記電子ゲーム装置において、前記アイテムがカウントされて前記予め決められた役が成立すると、役を成立させる前記アイテムに対応する変数のカウントを削除するように構成することが好ましい。
【0017】
上記電子ゲーム装置において、第2のゲームが立ち上がった状態で前記第1のゲームにおいてカウントされる前記アイテムに対応する変数が前記予め決められた役が成立すると、第2のゲームの残り回数を記録する変数が1カウントするように構成することが好ましい。
【0018】
上記電子ゲーム装置において、第2のゲームが終わると、前記第2のゲームの残り回数をチェックし、前記第2のゲームの残り回数を記録する変数が1以上であると第2のゲームの残り回数を記録する変数から1引いて前記第2のゲームを最初から始め、前記第2のゲームの残り回数を記録する変数が0であると、前記第2のゲームを立ち下げるように構成することが好ましい。
【0019】
上記電子ゲーム装置において、前記第1のゲームにおいて、第1の所定の条件を満たす度に入賞し、前記第2のゲームにおいて第2の所定の条件を満たすとまた入賞するように構成することが好ましい。
【0020】
前記出力部には前記第1のゲーム専用の表示エリアと前記第2のゲーム専用の表示エリアとに分けるように構成することが好ましい。
【0021】
そして、前記出力部には前記第1のゲーム専用の表示エリアとしての第1のディスプレイと、前記第2のゲーム専用の表示エリアとしての第2のディスプレイとを有し、前記プロセッサ部は基板と、該基板に設けられて前記出力部における前記第1のディスプレイと前記第2のディスプレイにそれぞれ対応して制御信号を出力する第1の表示制御ユニットと第2の表示制御ユニットとを有するように構成することが好ましい。
【0022】
また、前記出力部には前記第1のゲーム専用の表示エリアとしての第1のディスプレイと、前記第2のゲーム専用の表示エリアとしての第2のディスプレイとを有し、前記プロセッサ部は基板と、該基板に設けられて前記出力部における前記第1のディスプレイと前記第2のディスプレイ両方に対応して制御信号を出力する表示制御ユニットとを有するように構成することもできる。
【0023】
また、前記出力部は前記第1のゲーム専用の表示エリアと前記第2のゲーム専用の表示エリア両方を同時に対応するディスプレイを有し、前記プロセッサ部は基板と、該基板に設けられて前記出力部におけるディスプレイに対応して制御信号を出力する表示制御ユニットとを有するように構成することもできる。
【0024】
また、前記出力部には前記第1のゲーム専用の表示エリアとしての第1のディスプレイと、前記第2のゲーム専用の表示エリアとしての第2のディスプレイとを有し、前記プロセッサ部は前記第1のゲームと第2のゲームにそれぞれ対応する第1の基板と第2の基板とを有し、前記第1の基板には前記第1のディスプレイに対応して制御信号を出力する第1の表示制御ユニットを設け、前記第2の基板には前記第2のディスプレイに対応して制御信号を出力する第2の表示制御ユニットが設けるように構成することもできる。
【0025】
そして、前記第2のゲームが立ち上がる前に、前記第2のゲーム専用の表示エリアにはアニメーションを表示するように構成することが好ましい。
【0026】
更にまた、本発明は電子ゲーム装置を制御し、第1のゲームと第2のゲームを提供するプログラムであって、前記第1のゲームを立ち上げてプレイの途中、第1の所定の条件を満たすと所定の複数のアイテムのいずれかがカウントされるプロセスと、複数の前記アイテムがカウントされて予め決められた役が成立すると第2のゲームを立ち上げるプロセスとを含むことを特徴とするプログラムをも提供する。
【0027】
上記プログラムにおいて、前記第1のゲームが立ち上がった状態でプレイしない時間が所定の時間まで続くと、前記アイテムのカウント数をリセットし、前記第1のゲームを立ち下げるプロセスを更に含むように構成することが好ましい。
【0028】
前記アイテムがカウントされて前記予め決められた役が成立すると、役を成立させる前記アイテムのカウントを削除するプロセスを更に含むように構成することが好ましい。
【0029】
上記プログラムにおいて、第2のゲームが立ち上がった状態で前記第1のゲームにおいて、前記アイテムがカウントされて前記予め決められた役が成立すると、第2のゲームの残り回数が1カウントされるプロセスを更に含むように構成することが好ましい。
【0030】
上記プログラムにおいて、第2のゲームが終わると、前記第2のゲームの残り回数をチェックし、前記第2のゲームの残り回数が1以上であると第2のゲームの残り回数から1引いて前記第2のゲームを最初から始め、前記第2のゲームの残り回数が0であると前記第2のゲームを立ち下げるプロセスを更に含むように構成することが好ましい。
【0031】
上記プログラムにおいて、前記第1のゲームにおいて、第1の所定の条件を満たす度に入賞し、前記第2のゲームにおいて第2の所定の条件を満たすとまた入賞するプロセスを更に含むように構成することが好ましい。
【0032】
また、本発明は上記各プログラムのいずれかを記録した記録媒体をも提供する。
【発明の効果】
【0033】
本発明によると、プレイヤーは第1のゲームを立ち上げてプレイし、その途中で第1の所定の条件を満たして所定の複数のアイテムからアイテムを一つずつ集めることができる。そして、集めたアイテムが予め決められた役が成立すると、第2のゲームをプレイできるようになるので、プレイヤーが集めたアイテムは第2のゲームが後どれぐらいで始められるかの目安になり、プレイヤーに期待感を抱かせてプレイするモチベーションを維持することができる。また、第1のゲームにおいて集めたアイテムが成立した役が第2のゲームに何らかの影響を与えるように構成すれば、一体感のあるゲームを提供することもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下は図示を参照して本発明のゲーム方法の好ましい実施形態について説明する。
【0035】
まず、本発明のゲーム方法は第1のゲームと第2のゲームを提供するものであり、そして、図1、図2に示すのはこの実施形態において、表示手段(出力部)を備えた電子ゲーム装置を利用して本発明のゲーム方法をプレイヤーに提供する時、表示手段の表示状態を示しており、図示のように、その表示手段には常時第1のゲーム専用の表示エリア61と第2のゲーム専用の表示エリア62に分けられている。ちなみに、以下の説明では電子ゲーム装置を利用することを前提としていますが、本発明のゲーム方法は電子ゲーム装置を利用してプレイするものとは限らない。
【0036】
また、図1、図2に示すように、この実施形態では、第1のゲームは例としてリールを回すスロットゲームを採用し、第2のゲームは例としてレースゲームを採用する。第1のゲームでは各リールに複数種類のアイテム(例えばドライバー、車輪、車種、燃料、選手権など)を表わす図柄が描かれており、回るリールが止まる時、同じアイテムの図柄が一線に並ぶと、入賞してコインを払い出し、そしてプレイヤーがゲームにおいてそのアイテムを1つ取得したこととして、そのアイテムの取得数を記録する変数が1カウントされる。また、アイテムを取得するたびに、取得したアイテムが予め決められた役(例えばドライバー、車輪、車種、燃料、選手権全部)を成立させたかをチェックし、もし成立させたと判断した場合は第2のゲームを立ち上げる。第2のゲームが立ち上がっても、プレイヤーは第1のゲームを引き続きプレイ(アイテムを集める)することができる。第2のゲームが立ち上がる期間中にまた役を成立させたら第2のゲームが終了した後、第2のゲームを最初からやり直す権利を得ることができる。第2のゲームが立ち上がる期間中にまた役を成立出来なければ、第2のゲームが一旦終了して立ち下り、プレイヤーがまたアイテムを取得して役を成立させたらまた第2のゲームを立ち上げる。一方、第2のゲームはレースゲームとして、レース成果に応じて入賞し、またコインを払い出す。
【0037】
本発明のゲーム方法を利用する好ましい電子ゲーム装置には、プレイヤーが操作を行うための入力部と、第1と第2のゲームを処理するためのプロセッサ部と、第1と第2のゲームに関する情報をプレイヤーに伝えるための出力部を備える必要がある。
【0038】
図3〜図6は本発明のゲーム方法を利用する電子ゲーム装置における入力部と、プロセッサ部と、出力部との配置方法の4つの好ましい実施例を示している。図3に示す実施例において、入力部11にはプレイヤーが第1のゲーム(スロットゲーム)を操作するのに必要なインターフェイスとして、少なくともコインを投入するコイン入れ口と、引きバーとを備える必要がある。プロセッサ部12は第1と第2のゲームを処理するものであり、マザーボードとCPU、メモリー、ディスプレイに制御信号を出力する表示制御ユニット121などを備える必要がある。出力部13は表示制御ユニット121による制御を受けてプレイヤーに必要情報(例えば第1のゲームにおけるリールの回転状態や取得したアイテムのリストを示す第1のゲーム専用の表示エリア61と、第2のゲームにおけるレースの状況などを示す第2のゲーム専用の表示エリア62)を表示するディスプレイ130を有し、例えばCRTディスプレイ、LCDディスプレイなどを用いることができる。
【0039】
図4に示す実施例において、出力部13には、第1と第2のゲームにそれぞれ対応する第1のディスプレイ131と第2のディスプレイ132を有しており、プロセッサ部12には第1のディスプレイ131と第2のディスプレイ132にそれぞれ対応して制御信号を出力する第1の表示制御ユニット122と第2の表示制御ユニット123を備えている。この場合、第1のゲーム専用の表示エリア61は第1のディスプレイ131により表示され、第2のゲーム専用の表示エリア62は第1のディスプレイ131により表示される。
【0040】
図5に示す実施例において、出力部13には第1と第2のゲームにそれぞれ対応する第1のディスプレイ131と第2のディスプレイ132を有しており、プロセッサ部12には第1のディスプレイ131と第2のディスプレイ132両方に対応して制御信号を出力する表示制御ユニット124を備えている。この場合、第1のゲーム専用の表示エリア61は第1のディスプレイ131により表示され、第2のゲーム専用の表示エリア62は第1のディスプレイ131により表示される。
【0041】
図6に示す実施例は図4、図5に示す実施例と同じく、出力部13には第1と第2のゲームにそれぞれ対応する第1のディスプレイ131と第2のディスプレイ132を有しており、更に、プロセッサ部は第1のゲームと第2のゲームにそれぞれ対応して処理を行う第1のプロセッサ部12aと第2のプロセッサ部12bに分けられており、第1のプロセッサ部12aには第1のディスプレイ131に対応して制御信号を出力する第1の表示制御ユニット125が設けられ、第2のプロセッサ部12bには第2のディスプレイ132に対応して制御信号を出力する第2の表示制御ユニット126が設けられている。この場合、第1のゲーム専用の表示エリア61は第1のディスプレイ131により表示され、第2のゲーム専用の表示エリア62は第1のディスプレイ131により表示される。
【0042】
続いて、図7、図8を参照して本発明のゲーム方法について詳しく説明する。図7は第1のゲームの基本的な処理プロセスを示すフローチャートであり、図8は第2のゲームの基本的な処理プロセスを示すフローチャートである。図7のフローチャートが示すように、最初のステップ11は第1のゲームが立ち上がる前の状況、即ちプレイヤー待ちの状況であり、この状況において、第1のゲーム専用の表示エリア61は第1のゲームに関するプロモーションアニメーションを表示する。また、ステップ12においてプレイヤーがコインを投入することを察知すると、ステップ13に進む。ステップ13では第1のゲームが立ち上がり、第1のゲーム専用の表示エリア61は各種収集できるアイテムを表わす図柄が描かれるリールを表示する。ステップ14においてプレイヤーは引きバーを引いて第1のゲーム専用の表示エリア61に表示するリールを回転させる。ステップ15でリールがとまり、それからステップ16に進んでリール回転の結果を判定する。同じアイテムの図柄が一線に並ぶと判定したら(Y判定)ステップ17に進んみ、そのアイテムが定められた数のコインを払い出し、メモリーにおいてそのアイテムの取得数を記録する変数を1カウントしてステップ18に進む。並んでないと判定したら(N判定)ステップ112に進む。ステップ18では役が成立するか否かの判定をし、取得したアイテムが役を成立出来たら(Y判定)ステップ19に進み、成立出来なかったら(N判定)ステップ112に進む。ステップ19では第2のゲーム状態をチェックし、立ち上がった状態と判断したら(Y判定)ステップ111に進み、立ち下がる状態と判断したら(N判定)ステップ110に進む。ステップ110において第2のゲームを立ち上げ、そしてステップ112に進む。ステップ111において第2のゲームの残り回数を記録する変数を1カウントし、そしてステップ112に進む。ステップ112はプレイヤーのコイン投入を待つ状態であり、所定の時間内にプレイヤーがコインを再び投入すると(Y判定)ステップ14に戻り、所定の時間内にコインの投入がない(N判定)場合はステップ113に進む。ステップ113においてこれまでプレイヤーが取得したアイテム数を初期化(0にする)してから第1のゲームを立ち下げ、そしてステップ11に戻る。
【0043】
第2のゲームに関しては、図8のフローチャートが示すように、ステップ21は第2のゲームが立ち上がる前の状況、即ちプレイヤーが居ない、または役がまだ成立していない状況であり、この状況において、第2のゲーム専用の表示エリア62は第2のゲームに関するプロモーションアニメーションを表示する。また、ステップ19の処理により第2のゲームを立ち上げる命令を受けると第2のゲームを立ち上げてステップ22に進む。ステップ22は第2のゲームの過程を示しており、この実施形態ではレースの状況を第2のゲーム専用の表示エリア62に表示する処理を行うが、必要に応じて他の形式のゲームを導入することができる。ステップ22におけるレースゲームに関する処理が終わって(レースが終わる)内部抽選により決められた結果が出ると、ステップ23に進みレースの結果に応じて入賞するか否かを判断する。入賞したと判断したら(Y判定)ステップ24に進み、入賞しなかったと判断したら(N判定)ステップ25に進む。ステップ24において払い出しの処理を行い、それが終了したらステップ25に進む。ちなみに、第2のゲームは役を成立させなければ立ち上がらないので、一般的には第1のゲームより多くコインを払い出すように設定されている。ステップ25では第1のゲームによりカウントされる第2のゲームの残り回数をチェックし、第2のゲームの残り回数が1以上である場合(Y判定)は第2のゲームの残り回数から1引いてからステップ22に戻り第2のゲームに関する処理をもう一度行わせ、第2のゲームの残り回数が0である場合(N判定)はステップ26に進む。ステップ26では第2のゲームに関するデータの初期化し、第2のゲームを立ち下げてステップ21に戻る。ちなみに、ステップ22にける結果の決定は内部抽選に限ることなく、例えばプレイヤーにプレイ機会を与えてそのプレイの過程により決められるように構成することもできる。この場合、利用する電子ゲーム装置における入力部にはハンドルやアクセルなどの操作手段を更に設ける必要がある。
【0044】
ちなみに、図7及び図8に示すのは基本的なフローチャートであり、必要に応じて更に様々な処理プロセスや変化を加えることができる。例えば、第1のゲームにおいて成立した役に応じて第2のゲームの払い出しは変化するように構成することや、第1のゲームにおいて役が成立すると即座に所定額を払い出し、第2のゲームの結果に応じて第2のゲームが終了するときもう一回払い出すように構成するなど、本発明の請求の範囲内で種々の設計変更及び修正を加え得ることは勿論である。
【0045】
また、本発明上記処理プロセスを電子ゲーム装置やコンピュータなどの装置に読み取らせて実行させるプログラムや、そのプログラムを記録した記録媒体として実施することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
上記のように、本発明によると、プレイヤーは第1のゲームを立ち上げてプレイし、その途中で第1の所定の条件を満たして所定の複数のアイテムからアイテムも一つずつ集めることができる。そして、集めたアイテムが予め決められた役が成立すると、第2のゲームをプレイできるようになるので、プレイヤーが集めたアイテムは第2のゲームが後どれぐらい始めるかの目安になり、プレイヤーに期待感を抱かせてプレイするモチベーションを維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の電子ゲーム装置の表示手段が表示する、第1のゲームのみ立ち上がった状態の画面の一例を示す説明図。
【図2】同電子ゲーム装置の表示手段が表示する、第1のゲームと第2のゲーム両方立ち上がった状態の画面の一例を示す説明図。
【図3】本発明の電子ゲーム装置の構成例を示すブロック図。
【図4】本発明の電子ゲーム装置のもう一の構成例を示すブロック図。
【図5】本発明の電子ゲーム装置のもう一の構成例を示すブロック図。
【図6】本発明の電子ゲーム装置のもう一の構成例を示すブロック図。
【図7】第1のゲームの処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【図8】第2のゲームの処理プロセスを示すフローチャート。
【符号の説明】
【0048】
11・・・入力部 12・・・プロセッサ部 121・・・表示制御ユニット 13・・・出力部 130・・・ディスプレイ 131・・・第1のディスプレイ 132・・・第2のディスプレイ 122・・・第1の表示制御ユニット 123・・・第2の表示制御ユニット 124・・・表示制御ユニット 12a・・・第1のプロセッサ部 12b・・・第2のプロセッサ部 125・・・第1の表示制御ユニット 126・・・第2の表示制御ユニット 61・・・第1のゲーム専用の表示エリア 62・・・第2のゲーム専用の表示エリア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のゲームと第2のゲームを提供するゲーム方法であって、
前記第1のゲームを立ち上げてプレイする途中、第1の所定の条件を満たすと所定の複数のアイテムのいずれかがカウントされ、複数の前記アイテムがカウントされて予め決められた役が成立すると第2のゲームを立ち上げることを特徴とするゲーム方法。
【請求項2】
前記第1のゲームが立ち上がった状態でプレイしない時間が所定の時間まで続くと、前記アイテムのカウント数をリセットし、前記第1のゲームを立ち下げることを特徴とする請求項1に記載するゲーム方法。
【請求項3】
前記アイテムがカウントされて前記予め決められた役が成立すると、役を成立させる前記アイテムのカウントを削除することを特徴とする請求項1に記載するゲーム方法。
【請求項4】
第2のゲームが立ち上がった状態で前記第1のゲームにおいて前記アイテムがカウントされて前記予め決められた役が成立すると、第2のゲームの残り回数が1カウントされることを特徴とする請求項1に記載するゲーム方法。
【請求項5】
第2のゲームが終わると、前記第2のゲームの残り回数をチェックし、前記第2のゲームの残り回数が1以上であると第2のゲームの残り回数から1引いて前記第2のゲームを最初から始め、前記第2のゲームの残り回数が0であると前記第2のゲームを立ち下げることを特徴とする請求項4に記載するゲーム方法。
【請求項6】
前記第1のゲームにおいて、第1の所定の条件を満たす度に入賞し、前記第2のゲームにおいて第2の所定の条件を満たすとまた入賞することを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載するゲーム方法。
【請求項7】
電子ゲーム装置を利用してプレイすることを特徴とする請求項1に記載するゲーム方法。
【請求項8】
前記電子ゲーム装置には表示手段を備え、該表示手段には前記第1のゲーム専用の表示エリアと前記第2のゲーム専用の表示エリアとに分けられていることを特徴とする請求項7に記載するゲーム方法。
【請求項9】
第1のゲームと第2のゲームをプレイヤーに提供するものであり、プレイヤーが操作する入力部と、複数の変数を記録するメモリーを有し、前記第1のゲームと第2のゲームを処理するプロセッサ部と、前記第1のゲームと第2のゲームに関する情報をプレイヤーに伝える出力部とを備えた電子ゲーム装置であって、
前記第1のゲームを立ち上げてプレイしている途中、第1の所定の条件を満たすと、前記メモリーにおける所定の複数のアイテムに対応して記録する複数の変数のいずれかがカウントされ、複数の前記アイテムに対応する変数がカウントされて予め決められた役が成立すると第2のゲームを立ち上げることを特徴とする電子ゲーム装置。
【請求項10】
前記第1のゲームが立ち上がった状態でプレイしない時間が所定の時間まで続くと、前記アイテムに対応する変数のカウント数をリセットし、前記第1のゲームを立ち下げることを特徴とする請求項9に記載する電子ゲーム装置。
【請求項11】
前記アイテムがカウントされて前記予め決められた役が成立すると、役を成立させる前記アイテムに対応する変数のカウントを削除することを特徴とする請求項9に記載する電子ゲーム装置。
【請求項12】
第2のゲームが立ち上がった状態で前記第1のゲームにおいてカウントされる前記アイテムに対応する変数が前記予め決められた役が成立すると、第2のゲームの残り回数を記録する変数が1カウントされることを特徴とする請求項9に記載する電子ゲーム装置。
【請求項13】
第2のゲームが終わると、前記第2のゲームの残り回数をチェックし、前記第2のゲームの残り回数を記録する変数が1以上であると第2のゲームの残り回数を記録する変数から1引いて前記第2のゲームを最初から始め、前記第2のゲームの残り回数を記録する変数が0であると前記第2のゲームを立ち下げることを特徴とする請求項12に記載する電子ゲーム装置。
【請求項14】
前記第1のゲームにおいて、第1の所定の条件を満たす度に入賞し、前記第2のゲームにおいて第2の所定の条件を満たすとまた入賞することを特徴とすることを特徴とする請求項9に記載する電子ゲーム装置。
【請求項15】
前記出力部には前記第1のゲーム専用の表示エリアと前記第2のゲーム専用の表示エリアとに分けられていることを特徴とする請求項9に記載電子ゲーム装置。
【請求項16】
前記出力部には前記第1のゲーム専用の表示エリアとしての第1のディスプレイと、前記第2のゲーム専用の表示エリアとしての第2のディスプレイとを有し、前記プロセッサ部は基板と、該基板に設けられて前記出力部における前記第1のディスプレイと前記第2のディスプレイにそれぞれ対応して制御信号を出力する第1の表示制御ユニットと第2の表示制御ユニットとを有することを特徴とする請求項15に記載する電子ゲーム装置。
【請求項17】
前記出力部には前記第1のゲーム専用の表示エリアとしての第1のディスプレイと、前記第2のゲーム専用の表示エリアとしての第2のディスプレイとを有し、前記プロセッサ部は基板と、該基板に設けられて前記出力部における前記第1のディスプレイと前記第2のディスプレイ両方に対応して制御信号を出力する表示制御ユニットとを有することを特徴とする請求項15に記載するする電子ゲーム装置。
【請求項18】
前記出力部は前記第1のゲーム専用の表示エリアと前記第2のゲーム専用の表示エリア両方を同時に対応するディスプレイを有し、前記プロセッサ部は基板と、該基板に設けられて前記出力部におけるディスプレイに対応して制御信号を出力する表示制御ユニットとを有することを特徴とする請求項15に記載する電子ゲーム装置。
【請求項19】
前記出力部には前記第1のゲーム専用の表示エリアとしての第1のディスプレイと、前記第2のゲーム専用の表示エリアとしての第2のディスプレイとを有し、前記プロセッサ部は前記第1のゲームと第2のゲームにそれぞれ対応する第1の基板と第2の基板とを有し、前記第1の基板には前記第1のディスプレイに対応して制御信号を出力する第1の表示制御ユニットが設けられており、前記第2の基板には前記第2のディスプレイに対応して制御信号を出力する第2の表示制御ユニットが設けられていることを特徴とする請求項15に記載する電子ゲーム装置。
【請求項20】
前記第2のゲームが立ち上がる前に、前記第2のゲーム専用の表示エリアにはアニメーションが表示されることを特徴とする請求項15に記載する電子ゲーム装置。
【請求項21】
電子ゲーム装置を制御し、第1のゲームと第2のゲームを提供するプログラムであって、
前記第1のゲームを立ち上げてプレイする途中、第1の所定の条件を満たすと所定の複数のアイテムのいずれかがカウントされるプロセスと、
複数の前記アイテムがカウントされて予め決められた役が成立すると第2のゲームを立ち上げるプロセスとを含むことを特徴とするプログラム。
【請求項22】
前記第1のゲームが立ち上がった状態でプレイしない時間が所定の時間まで続くと、前記アイテムのカウント数をリセットし、前記第1のゲームを立ち下げるプロセスを更に含むことを特徴とする請求項21に記載するプログラム。
【請求項23】
前記アイテムがカウントされて前記予め決められた役が成立すると、役を成立させる前記アイテムのカウントを削除するプロセスを更に含むことを特徴とする請求項21に記載するプログラム。
【請求項24】
第2のゲームが立ち上がった状態で、前記第1のゲームにおいて前記アイテムがカウントされて前記予め決められた役が成立すると、第2のゲームの残り回数が1カウントされるプロセスを更に含むことを特徴とする請求項21に記載するプログラム。
【請求項25】
第2のゲームが終わると、前記第2のゲームの残り回数をチェックし、前記第2のゲームの残り回数が1以上であると第2のゲームの残り回数から1引いて前記第2のゲームを最初から始め、前記第2のゲームの残り回数が0であると前記第2のゲームを立ち下げるプロセスを更に含むことを特徴とする請求項24に記載するプログラム。
【請求項26】
前記第1のゲームにおいて、第1の所定の条件を満たす度に入賞し、前記第2のゲームにおいて第2の所定の条件を満たすとまた入賞するプロセスを更に含むことを特徴とする請求項21に記載するプログラム。
【請求項27】
請求項21〜26のいずれかに記載するプログラムを記録した記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−100065(P2008−100065A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−268838(P2007−268838)
【出願日】平成19年10月16日(2007.10.16)
【出願人】(505018201)泰偉電子股▲ふん▼有限公司 (6)
【Fターム(参考)】