説明

ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びゲーム装置の制御プログラム

【課題】本発明は、プレイヤのプレイ意欲を増進させ得るゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びゲーム装置の制御プログラムを提案する。
【解決手段】ゲーム装置であって、メモリに格納されたプログラムに基づいてゲームの処理を実行する制御部と、複数の情報媒体を収納する情報媒体収納部と、前記情報媒体収納部に収納された情報媒体が装填され、前記情報媒体を排出する情報媒体装填排出部と、前記情報媒体装填排出部に装填されている前記情報媒体に付帯された情報である媒体情報を読み取る排出媒体情報読取部とを備え、前記制御部は、前記情報媒体装填排出部に装填された前記情報媒体の前記媒体情報を前記排出媒体情報読取部によって読み取り、前記排出媒体情報読取部により読み取られた前記媒体情報に基づいて、ゲームの内容を決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びゲーム装置の制御プログラムに関し、特に、ゲームの実行に応じて新たな情報媒体が排出され、ゲームのプレイヤに払出されることで提供されるゲーム装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲームを実施するプレイアイテムとして、各種情報媒体を用いたゲーム装置が広く知られており、例えば、ID情報がバーコードで印刷された紙カード(トレーディングカード)や、ID情報を送受信する手段であるRF-IDチップを内蔵した小型のフィギュア(人やロボット、怪獣等を模した小型の人形)を用いたゲーム装置が実用化されている。
【0003】
このようなゲーム装置としては、例えば、カードにバーコードが印刷されたゲーム機用記憶媒体をゲーム装置の読取り部に載置又は挿入、通過させることにより、バーコードを読み取らせて記憶媒体に記録されている情報を読み取らせることでゲームを行うゲーム装置が知られている。例えば、各カードに記憶された恐竜や昆虫やモンスター、及びそれらの各種キャラクターの能力を変化させる武器や技のデータを読み込み、遊戯者がそれぞれの組み合わせ毎に相関関係を持つ各種の選択、例えばジャンケンのグー、チョキ、又はパーを選択して勝ち負けを決定するゲーム装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。なお、このようなゲーム装置においては、プレイヤ同士で対戦させるか、あるいは1人のプレイヤがコンピュータを相手にして対戦させることも可能となっている。
【0004】
一般に、ゲーム装置に用いられるプレイアイテムとしてのカードは、数十ないし数百の種類が用意されており、それらの中には、他のプレイアイテムに比してゲームの進行をきわめて有利に展開できるような強力な能力を持つものや、流通量が希少なもの(「レアアイテム(レアカード)」等と呼ばれる)など、プレイヤの人気が高いプレイアイテムが存在する。例えば、カードの場合、通常のカードであるコモンカードと、このコモンカードよりやや希少度の高い(流通量が少ない)アンコモンカードと、極めて希少度の高いレアカード等が存在し、それらの流通量が、例えば、コモンカード100枚に対してアンコモンカードが10枚、レアカードが1枚程度の比率に設定されている。また、希少度の高いカードには、通常のカードと異なり、カード名が箔押し印字されていたり、カードの表面が光沢加工されていたり、ホログラム加工されていたりするものもある。そして、プレイヤは、ゲームを消化する、すなわちゲームをプレイすることで排出されるカードが強力なものであったり、希少度の高いものであったときには非常な喜びを感じるものであり、またカード自体の収拾を目的とするプレイヤも存在する。
【0005】
また、このようなゲーム装置としては、例えば、アイテムの排出順序とアイテム情報からなる排出順序情報に記憶されたアイテム情報と、アイテムに記録されたアイテム情報を読み取る排出アイテム情報読取手段によって読み取られたアイテム情報とを比較し、その比較結果に基づいた処理を行うゲーム装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
一方、従来、ランダムにカプセルが排出されるカプセル自動販売機として、無作為に選択された順番で排出されるカプセルが所定のカプセルか否かを検知する検知手段と、検知手段により所定のカプセルが検知されたことを知らせる報知手段を備えるカプセル自動販売機が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−246149号公報
【特許文献2】特開2008−161479号公報
【特許文献3】特開2006−268247号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献1及び特許文献2に記載のゲーム装置においては、ゲーム中におけるゲームの内容と、ゲーム後に排出されるアイテム(情報媒体)とに関連性がないため、アイテム排出時に装填されているアイテムに対応した効果的な演出をゲーム中に行わせることができないという問題がある。また、上記特許文献3に記載のカプセル自動販売機においては、ゲーム要素のない単純な自動販売機であり、払出されるアイテムにはゲームに用いる為の各種媒体情報等が存在しないため、そもそもアイテム排出時に装填されているアイテムに対応した演出を行なわず、単純に「当たり」・「外れ」の演出以上のことは行えないこととなる。
【0009】
本発明は以上の点を考慮してなされたものであり、プレイヤのプレイ意欲を増進させ得るゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びゲーム装置の制御プログラムを提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる課題を解決するために本発明においては、ゲーム装置であって、メモリに格納されたプログラムに基づいてゲームの処理を実行する制御部と、複数の情報媒体を収納する情報媒体収納部と、前記情報媒体収納部に収納された情報媒体が装填され、前記情報媒体を排出する情報媒体排出部と、前記情報媒体排出部に装填されている前記情報媒体に付帯された情報である媒体情報を読み取る排出媒体情報読取部とを備え、前記制御部は、前記情報媒体排出部に装填された前記情報媒体の前記媒体情報を前記排出媒体情報読取部によって読み取り、前記排出媒体情報読取部により読み取られた前記媒体情報に基づいて、ゲームの内容を決定する。
【0011】
また、本発明においては、メモリに格納されたプログラムに基づいてゲームの処理を実行する制御部と、所定数の情報媒体が装填され、前記情報媒体を排出する情報媒体排出部と、前記情報媒体排出部に装填されている前記情報媒体の情報である情報媒体情報を読み取る排出情報媒体情報読取部とを有するゲーム装置の制御方法であって、前記制御部が、前記情報媒体排出部に装填された前記情報媒体の前記情報媒体情報を前記排出情報媒体情報読取部によって読み取る第1のステップと、前記制御部が、前記排出情報媒体情報読取部により読み取られた前記情報媒体情報に基づいて、プレイヤに提供するゲームの内容を決定する第2のステップとを備える。
【0012】
さらに、本発明においては、プログラムであって、メモリに格納されたプログラムに基づいてゲームの処理を実行する制御部と、所定数の情報媒体が装填され、前記情報媒体を排出する情報媒体排出部と、前記情報媒体排出部に装填されている前記情報媒体の情報である情報媒体情報を読み取る排出情報媒体情報読取部とを有するゲーム装置に対して、前記情報媒体排出部に装填された前記情報媒体の前記媒体情報を前記排出情報媒体情報読取部によって読み取る第1のステップと、前記排出情報媒体情報読取部により読み取られた前記媒体情報に基づいて、プレイヤに提供するゲームの内容を決定する第2のステップとを実行させる。
【0013】
従って、排出媒体情報読取部(排出情報媒体情報読取部)が読み取る情報媒体排出部に装填された情報媒体の媒体情報(情報)をゲーム装置側で認識することができるため、ゲーム中におけるゲームの内容と、ゲーム後に排出される情報媒体(アイテム)とを関連させることができ、情報媒体(アイテム)排出時に、情報媒体排出部に装填されている情報媒体に対応した効果的な演出をゲーム中に行わせることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、プレイヤのプレイ意欲を増進させ得るゲーム装置、ゲーム方法及びゲーム装置の制御プログラムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態を示すゲーム装置の全体構成を示す正面図である。
【図2】図1に示すゲーム装置において、前扉を開放した状態を示す正面図である。
【図3】本発明の実施形態に係るカード排出装置、カードセットの一例を示す斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るカード情報の一例を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係るゲーム装置の制御システムを表したブロック図である。
【図6】本発明の実施形態に係るゲーム装置を制御するゲーム進行制御プログラムについて、その構成例を説明する図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係るゲーム装置におけるゲームの制御の流れを説明するフローチャートである。
【図8】本発明の第2〜第5の実施形態に係るカード情報の一例を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係るゲーム装置におけるゲームの制御の流れを説明するフローチャートである。
【図10】本発明の第3〜第5の実施形態に係るゲーム装置におけるゲームの制御の流れを説明するフローチャートである。
【図11】第4の実施の形態に示すゲーム装置において、前扉を開放した状態を示す正面図である。
【図12】第5の実施の形態に示すゲーム装置におけるシャッフル部の構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
【0017】
(1)第1の実施の形態
図1は、本発明の第1の実施形態であるゲーム装置1の全体構成を示す正面図である。また、図2は、このゲーム装置1において、ゲーム装置1の下部の前扉8を開放した状態を示す正面図である。なお、以下の説明においては、プレイヤに所定の操作をさせることにより、指定された料理を作っていくゲーム装置1に適用した場合について説明する。このようなゲーム装置1においては、1人のプレイヤで料理を作らせるか、又はプレイヤ同士が料理で対戦させることも可能になっている。
【0018】
図1及び図2に示すように、ゲーム装置1は、筐体2の前面上部にゲームの名称等が描かれるパネル3を備え、このパネル3の下部には、ゲームの進行説明、デモンストレーション映像又は料理を作っていく映像等を表示するディスプレイ4が配設されている。ディスプレイ4の下部には、筐体2の前面側にせり出す操作テーブル5が設けられ、この操作テーブル5上には左右に3個ずつ配設された操作ボタン6a、6b、6c及び6d、6e、6fを備えている。左側に配設されている3個の操作ボタン6a、6b、6cは、1人でゲームを行うときにプレイヤが操作するボタンであり、右側の3個の操作ボタン6d、6e、6fは、2人でゲームを行うときに2人目のプレイヤが操作するボタンである。これら左右の3個の操作ボタン6a、6b、6c及び6d、6e、6fは、ディスプレイ4の表示に従って選択するために、6b及び6eが「赤」、6c及び6dが「黄」、6a及び6fが「青」のボタンとなっている。例えば、ディスプレイ4は、「赤」のボタンで決定、「黄」のボタンでキャンセルのように表示される。
【0019】
操作テーブル5の中央には、当該実施例でゲームに用いるプレイアイテムである情報媒体であるカードに記録されているカード情報を読み取るカード情報読取部となるカードリーダ7が配設されている。
【0020】
筐体2の下部には、蝶番機構により筐体2の前方側に開放可能な前扉8が配設されている。前扉8の上部左方には、コイン投入口10を備えたコインセレクタ9が配設され、コインセレクタ9の下方にコイン投入口10から投入されたコインを貯留するコインボックス13が配設されている。前扉8の上部右方には、演出効果音、ゲーム進行の案内音声、エラー音等を放出するスピーカ11が配設されている。
【0021】
前扉8の下部中央には、プレイヤに付与されるプレイアイテムであるカードを払い出すカード払出口12が設けられている。本実施の形態においては、ゲーム装置1は、プレイヤからコイン投入口10を介して規定のコイン(例えば、100円硬貨等)が投入されるとゲームを開始し、ゲームが終了すると、カード払出口12から新しいカードを払い出す。
【0022】
図2は、図1に示すゲーム装置1の前扉8を開放して、内部の構造を示した正面図である。筐体2の前扉を開放した内部の上部には、ゲーム装置1の全体動作を集中制御するCPU(マイコン)への入出力を制御する機能を備えた入出力制御基板14が取り付けられており、入出力制御基板14には、電源スイッチ15や音量出力調整その他各種調節用のツマミが接続されている。
【0023】
筐体2の前扉を開放した内部の中央には、本実施の形態におけるアイテム排出部であるカード排出装置16が配設されている。カード(情報媒体)排出装置16には、排出されるカードを装填する筒状のカード(情報媒体)収納部16aと、カードを前扉8のカード払出口12へ排出するカード(情報媒体)装填排出部16bとが形成されている。また、筐体2の前扉を開放した内部の右側側板には、ゲーム進行の全体動作を集中制御するCPU(マイコン)部分である主制御基板(制御部)17が配置されている。
【0024】
図3は、図2に示したカード排出装置16と、このカード排出装置16のカード収納部16aに装填される多数のカード(情報媒体)20からなるカードセット(情報媒体セット)22とを示す斜視図である。
【0025】
図3に示すように、カード排出装置16は、カード20の外形形状よりも若干大きな内形形状を有し、カードセット22が装填される筒状のカード収納部16aと、前面下部に形成され、カード収納部16aに積層して装填されたカードセット22の最下層のカード20を1枚ずつ前面側へ排出するカード装填排出部16bと、カード収納部16aに収納されたカードセット22の在庫状況を目視で確認できるように、カード収納部16aの前面板に形成された開口部16cとを備えている。また、カード排出装置16のカード収納部16aの底面に配置されたカード装填排出部16bには、現在装填されているカード20に記録されたカード情報(媒体情報)21に対向する部分及びカード20を排出するために図示しない排出ローラをカード20の下面に当接させる開口部16dが形成されている。
【0026】
カード排出装置16の下方には、底面の開口部16dを介してカード20に記録されたカード情報21を読み取る排出媒体情報読取部(排出情報媒体情報読取部)となる読取センサ18が配設されている。この読取センサ18は、操作パネル5上に配設されているカードリーダ7に使用されているセンサと同等のセンサを用いることができる。
【0027】
本実施の形態において、カードセット22は、例えば、15種類のカード20のカード群から構成される50枚1セットのカード20から構成されている。各カード20にはカード情報21が記録されており、これらのカード情報21は、例えば、所定の桁数を有する2進数で表現できるようなコードパターンとしてカード20の裏面に印刷されている。このようなコードパターンとしては、例えば、周知の帯状のバーコードやスタック型やマトリックス型などの2次元バーコード等を使用することができる。本実施の形態では帯状のバーコードの例を記載するが、例えば磁気コードや電子タグなど払い出されるプレイアイテム(情報媒体)に記録される情報と、その情報を読み取ることが可能なものであれば本発明に係るゲーム装置において適用可能である。
【0028】
図4に示すように、本実施の形態においてカード情報21は、カード20の種類を特定するカード識別コードで構成されている。本実施の形態では、カード識別コードであるカード情報21には、例えば、「カードID」コード21A、「種類」コード21B、「料理名」コード21C、「属性」コード21D、「調理タイプ」コード21E、「難しさ」コード21F、「レアリティ」コード21Gが格納されている。
【0029】
「カードID」コード21Aとは、各カード20の料理に対応づけられた識別子を示すコードである。「種類」コード21Bとは、そのカード20がメインカードであるメインの料理であるか、サブカードであるサイド、デザート等の料理であるかを示すコードである。「料理名」コード21Cとは、そのカード20の料理名を示すコードである。「属性」コード21Dとは、そのカード20の料理が和風であるか、洋風であるか、中華であるか等を示すコードである。「調理タイプ」コード21Eとは、そのカード20の料理の種類、例えば、握り物であるか、焼き物であるか、鍋物であるか、お菓子であるか、複数種類の料理からなるコースであるか等を示すコードである。
【0030】
「難しさ」コード21Fとは、そのカード20の料理がどのくらいの難易度かを示すコードである。例えば、最も難易度が高いものを「S」、次に難易度が高いものを「A」、その次に難易度が高いものを「B」、最も難易度の低いものを「C」とする4段階の難易度が設定されている。「レアリティ」コード21Gとは、各カード20に設定されている希少度に応じたコードであり、例えば、本実施の形態においては、最も希少度の高いスーパーレアカード(SR)、次に希少度の高いレアカード(R)、次に希少度の高いアンコモンカード(U)、最も希少度の低い通常カードであるコモンカード(C)の4段階の希少度が設定されている。なお、この実施例では、「難易度」と「レアリティ」を対応させているが、必ずしも対応する必要はない。また、以下の文章では、全てのカードをレア(レア、スーパーレア、レジェンド、ハイグレード、等)か、非レア(アンコモン、コモン、ノーマル、等)かの何れかに分類する形で記載を行なう。例えば、「スーパーレア」等もレアの一種として扱う。
【0031】
図3では、例えば、50枚のカード20からなるカードセット22は、3種のスーパーレアカード(SR1〜SR3)と、1種のレアカード(R1)、3種のアンコモンカード(U1〜U3)と、残り8種のコモンカード(C1〜C8)がそれぞれのレアリティー(稀少度)に応じた比率で封入され、計50枚のカード群のセットとして構成されている。
【0032】
図5は、ゲーム装置1の動作を制御する制御システムのブロック図の一例を示す。主制御基板17は、CPU31、読み取り専用の記憶部(メモリ)であるROM32、CPU31の各種処理領域となる読み書き可能な記憶部であるRAM33、入出力インタフェース34、サウンド回路35、映像表示回路36等を有する制御基板から構成されている。ROM32及びRAM33には、プレイヤによりゲームが実施されるときに、ゲームの進行を制御するゲーム進行制御プログラム、及びプレイヤによりゲームが実施されるときに使用可能なカード20ごとに予め設定されている属性情報(パラメータ等)が記憶される。
【0033】
入出力インタフェース34は、カードリーダ7、カード排出装置16、排出するカード20のカード情報21を読み取る読取センサ18、操作ボタン6a〜6f及び外部の通信ネットワーク19等が接続されている。
【0034】
サウンド回路35は、入出力制御基板14を経由してディスプレイ4に表示される各種画像に応じた音声を出力するスピーカ11に接続されている。なお、音声データ及びこの音声データをスピーカ11に出力する音声出力制御プログラムもROM32に記憶される。映像表示回路36は、CPU31からの制御信号により選択された画像をディスプレイ4に表示させる。
【0035】
続いて、図1〜図5に示したゲーム装置1のROM32及びRAM33に記憶され、ゲーム装置1のゲームの進行を制御するソフトウェアの構成について説明する。図6は、ゲーム装置1のゲーム進行を制御するゲーム進行制御プログラムPについてそのプログラム構成の一例を示す図である。
【0036】
図6に示すように、ゲーム進行制御プログラムPは、メイン制御プログラム部P1、入出力制御プログラム部P2、ゲーム処理制御プログラム部P3、画像制御プログラム部P4、音声出力制御プログラム部P5から構成されている。
【0037】
メイン制御プログラム部P1は、ゲーム装置1の動作を統括して制御するプログラム及びこの統括制御に必要とされるサブプログラムから構成されている。メイン制御プログラム部P1は、メイン制御プログラムP1a、入力信号解析プログラムP1b、ゲーム実施許可プログラムP1c、通信制御プログラムP1d等のサブプログラムを備えている。
【0038】
メイン制御プログラムP1aは、ゲーム装置1の電源がオンにされた後に実行され、ゲーム進行の全体の流れを制御するプログラムである。メイン制御プログラムP1aには、ゲーム装置1の電源がオンにされたときに、プログラムの計算処理等で使用するRAM33内のワークエリアを初期化するプログラム、電源をオンしたときに表示部となるディスプレイ4に初期化画面、例えば、ゲームのタイトル名等を表示する初期画面表示プログラム等も含まれている。
【0039】
入力信号解析プログラムP1bは、カードリーダ7、操作ボタン6a〜6f等からの入力信号が入力されたときに、その入力信号(割込み信号等)の解析処理と、この入力信号に対応した処理を行うサブプログラムに制御を移行させる処理とを行うプログラムである。例えば、プレイヤが操作ボタン6a〜6cを押圧してその信号が入力されると、入力信号解析プログラムP1bは、その信号の種類を解析する。そして、メイン制御プログラムP1aは、ゲーム進行のメイン部分である料理を作るアニメーション画像(オブジェクト画像)を表示するプログラムを実行して、ディスプレイ4にゲーム状況を示すアニメーション画像(動画像)を所定の時間表示させ、ゲーム進行動作をするように制御する。
【0040】
ゲーム実施許可プログラムP1cは、プレイヤがコインセレクタ9のコイン投入口10に投入したコインの数(個数)をカウントして投入コイン数を記憶する処理、すなわち、投入コイン数をゲーム料金として引き当てるコイン貯留個数を把握する処理と、このコイン貯留個数が1ゲームのゲーム料金(クレジット)を満たしているか否かを判定する処理等とを行うプログラムである。そして、ゲーム実施許可プログラムP1cは、この判定により、コイン貯留個数(投入コイン個数)が1ゲームのゲーム料金を満たしているときには、ゲームの実施を許可する処理を行う。また、ゲーム実施許可プログラムP1cは、1ゲームのゲーム料金を満たしていない場合には、ディスプレイ4にコイン投入必要数を表示させる処理を行う。
【0041】
通信制御プログラムP1dは、プレイヤが他のゲーム装置等を操作するプレイヤと対戦する場合等に、外部の通信ネットワーク19等に接続し、他のゲーム装置等とデータ通信を行うプログラムである。
【0042】
入出力制御プログラム部P2は、入出力インタフェース104に接続されている上記した操作ボタン6a〜6f、カードリーダ7や読取センサ18からの入力信号に基づいて所定の処理を行うプログラムと、カードリーダ7、カード排出装置16等の動作を制御するプログラムとから構成されている。図6に示すように、入出力制御プログラム部P2は、カード情報読取プログラムP2a、ゲーム処理決定プログラムP2b、カード払出装置制御プログラムP2c等のサブプログラムを備えている。
【0043】
カード情報読み込みプログラムP2aは、ゲームを行う際に、排出カード読取センサ18のセンサにより次に排出されるべきカード20に記録(印刷)されているカード情報21を読み取って、RAM33に記憶する処理を行うプログラムである。ゲーム処理決定プログラムP2bは、RAM33に記憶されたカード情報21に基づいてプレイヤに提供するゲームの内容を決定する。
【0044】
カード排出装置制御プログラムP2cは、メイン制御プログラムP1aの制御に基づいて、例えば、ゲームが終了したときに、プレイヤに対して新たなカード20を1枚払い出す制御を行うプログラムである。この払い出される新たなカード20は、カード排出装置16に装填されているカードセット22の最も下のものを排出カード(プレイアイテム)として払い出される。そして、この新たに払い出されたカード20は、筐体から排出されることによりプレイヤの所有するカードとなる。
【0045】
ゲーム処理制御プログラム部P3は、カード情報21をRAM33に記憶する処理が終了すると、当該カード情報21に基づいてゲームを開始し、操作ボタン6aないし6fの操作に応じた制御と、対戦ゲームが終了したときの結果の判定等とを行うプログラムから構成されている。ゲーム処理制御プログラム部P3は、図6に示すように、ゲーム処理進行制御プログラムP3a、ゲーム処理結果判定プログラムP3b等のサブプログラムを備えている。
【0046】
本実施の形態におけるゲームは、料理をテーマとした内容であり、排出されるカード20は、例えば、表面に料理名や料理に関する図柄等が記載されており、裏面に使用する食材、各食材の分量及び調理手順などのレシピと呼ばれる調理法などが記載されている。各料理は、「カードID」コード21Aに対応付けられて管理されており、それぞれのカードIDごとに、当該カードIDに対応する料理を作る調理工程作業、各工程作業の難易度などが設定されている。これらの全ての種類のカードIDの調理工程作業、各工程作業の難易度などについては、カードIDごとに対応付けられて予めROM32に格納されている。プレイヤは、各調理工程作業におけるゲームをクリアしていくことによって、指定された料理を完成させていくこととなる。
【0047】
画像制御プログラム部P4は、メイン制御プログラム部P1、入出力プログラム部P2、及びゲーム処理制御プログラム部P3の各プログラムの制御に基づいて、ディスプレイ4に各種の演出画像を出力するプログラムから構成される。この画像制御プログラム部P4は、初期画面制御プログラムP4a、準備画面制御プログラムP4b、カード排出画面制御プログラムP4c、ゲーム処理準備画面制御プログラムP4d、ゲーム処理画面制御プログラムP4e、ゲーム処理結果画面制御プログラムP4f、ゲーム終了画面制御プログラムP4g等のサブプログラムを備えている。
【0048】
音声出力制御プログラム部P5は、メイン制御プログラム部P1、入出力制御プログラムP2、及びゲーム処理制御プログラム部P3等の各プログラムの制御に基づいて、スピーカ11から音声を出力するプログラムである。
【0049】
上記したプログラムは、C言語等のプログラム開発言語を用いて開発することができる。そして、C言語等により開発したソースプログラムを、CPU31で実行できるオブジェクト(機械語)プログラムに翻訳したプログラムが、ROM32、あるいはハードディスク装置、CD−ROM、DVD−ROM等の外部記憶装置に記憶される。また、各種の画像データ及び音声データもこれらのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶する。そして、ゲーム装置1の電源がオンにされると、ROM32等に記憶されているこれらのプログラム並びに画像データ及び音声データは、RAM33に読み込まれる。そして、このプログラムが実行されると、ゲーム装置1は、ゲームを実施することが可能な状態になる。
【0050】
続いて、本発明の第1の実施形態であるゲーム装置1のゲームの進行制御について、図7のフローチャートを参照してステップ順に説明する。
【0051】
ゲーム装置1のCPU31は、当該ゲーム装置1の電源がオンになると、メイン制御プログラムP1a及び初期画面制御プログラムP4aを実行して、図7に示すゲーム処理手順RT1に従って、ディスプレイ4にゲーム装置1のゲームのタイトル、ゲームの手順等の初期画面を表示する処理を行う(SP1)。これにより、ゲーム装置1は、プレイヤによるゲームを実施する料金となるコイン等の投入待ちの状態になる。
【0052】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、コインがコインセレクタ9のコイン投入口10に投入され、コインセレクタ9内に設置されているコイン検出センサが投入されたコインを検出し、当該検出信号が入出力インタフェース34を介してゲーム装置1の主制御基板17に入力されると、入力信号解析プログラムP1bを実行して、当該入力信号の種類を解析する。そして、ゲーム装置1のCPU31は、入力信号の種類がコイン投入信号であると判定すると、ゲーム実施許可プログラムP1cを実行して、プレイヤがコインセレクタ9に投入したコインが1ゲームに対するゲーム料金であるクレジット(例えば、100円)を満たしているか否かを判定する。
【0053】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、1ゲームの実施を行うことができるコインが投入されると、ゲームの実施を許可する。続いて、ゲーム装置1のCPU31は、このゲーム実施許可の処理として、操作ボタン6aないし6fが操作可能になったことを、操作ボタン6aないし6fを点灯させる等の処理を行う。続いて、ゲーム装置1のCPU31は、準備画面制御プログラムP4bを実行して、次の操作手順をディスプレイ4に表示する処理を行う。続いて、ゲーム装置1のCPU31は、ディスプレイ4に表示された手順に従って、プレイヤに操作ボタン6aないし6fの何れかのボタンを押下する操作をされるのを待ち受ける。そして、ゲーム装置1のCPU31は、プレイヤに操作ボタン6aないし6fの何れかのボタンを押下されると、ゲームを開始する(SP2)。例えば、ゲーム装置1のCPU31は、ゲーム開始として、プレイヤである女の子が料理の準備としてエプロン姿に着替えるような演出をディスプレイ4に表示させる。
【0054】
なお、ゲーム装置1のCPU31は、準備画面制御プログラムP4bを実行して、プレイヤに1人用で遊戯するか2人用で遊戯するかを選択させる案内画面を、ディスプレイ4に表示する処理を行うようにしても良い。プレイヤは、ディスプレイ4に表示された案内に従って、1人用又は2人用を選択する操作を操作ボタン6aないし6fを使用して行う。
【0055】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、カード情報読み込みプログラムP2aを実行して、情報媒体装填排出部に装填されている情報媒体の情報を検出する、例えば、排出カードの情報を読み取る読取センサ18によって、次に排出されるべきカード20のカード情報21を読み取って、RAM33に記憶する(SP3)。
【0056】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、ゲーム処理決定プログラムP2bを実行して、検出された情報に基づいてゲームを決定する、例えば、RAM33に記憶されたカード情報21の「カードID」コード21Aに対応する料理を作る調理工程作業のゲームを、プレイヤが行うゲームとして決定する(SP4)。例えば、ゲーム装置1のCPU31は、RAM33に記憶されたカード情報21の「カードID」コード21Aが「2」である場合には、「ハンバーグステーキ」の料理を作る調理工程作業のゲームを、プレイヤが行うゲームとして決定することとなる。
【0057】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、ゲーム処理進行プログラムP3aを実行して、ゲーム処理を行う、例えば、当該カード情報21の「カードID」コード21Aに対応する料理を作る調理工程作業のゲームを開始する(SP5)。例えば、ゲーム装置1のCPU31は、「ハンバーグステーキ」の料理を作る調理工程作業のゲームをプレイヤが行うゲームとして決定した場合には、各種食材を適量計測するゲーム、計測された食材を混ぜて捏ねるゲーム、捏ねられた食材を焼くゲームをプレイヤに行わせるように制御する。
【0058】
この場合、ゲーム装置1のCPU31は、各種食材を適量計測するゲームとして、例えば、食材ごとに、上下に移動する所定のバーをディスプレイ4に表示させ、当該バーを所定の位置でプレイヤの操作ボタン6aないし6cの操作によって停止させるゲームをプレイヤに行わせる。また、ゲーム装置1のCPU31は、計測された食材を混ぜて捏ねるゲームとして、所定のタイミングでプレイヤの操作ボタン6aないし6cを押下させるゲームをプレイヤに行わせる。さらに、ゲーム装置1のCPU31は、捏ねられた食材を焼くゲームとして、例えば、プレイヤの操作ボタン6aないし6cを連続して押下させることにより、捏ねられた食材を焼く火力を強めたり、弱めたりするゲームをプレイヤに行わせる。
【0059】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、上記のゲームが終了すると、ゲーム処理判定結果プログラムP3bを実行して、上記のゲームをクリアした場合、又は上記のゲームをクリアできずにゲームオーバーとなった場合には、画像制御プログラム部P4及び音声出力制御プログラム部P5を実行して、払出演出処理を行う、例えば、払い出されるカード20に対応した演出画像をディスプレイ4に表示し、スピーカ11から効果音を放出すると共に、カード排出装置制御プログラムP2cを実行して、払出処理を行う、例えば、次に排出されるべきカード、つまりカード装填排出部16bに装填されているカード20をカード払出口12から払い出す(SP6)。
【0060】
なお、このカード20の払出時の映像及び音声による演出は、カード情報21に応じて平仮名や片仮名が読めない児童向けに全てのカードに対してその種類のカード名称を読みあげる「よみがな演出」、希少度の高いレアカード(スーパーレアカード、レアカード、ハイグレードカード、レジェンドカード、等のレアリティが所定値以上の上級カード)やアンコモンカードなどカード情報21の「レアリティ」コード21Gに応じて演出を行う「おめでとう演出」、カード情報21の「料理名」コード21Cに応じて演出を行う「使い方説明演出」など、読み取られたカード情報21に応じて異なる演出や、特定のアイテム情報を持つ場合の払出時にのみ行うように構成しても良い。
【0061】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、ゲーム終了画面制御プログラムP4gを実行して、ゲームの終了画像をディスプレイ4に表示させ、この後、図7に示すゲーム処理手順RT1を終了する(SP7)。
【0062】
このようにして、本実施の形態のゲーム装置1では、排出カードの情報を読み取る読取センサ18によって、現在カード排出装置16に装填されている(次に排出されるべき)カード20のカード情報21を読み取って、RAM33に記憶し、RAM33に記憶されたカード情報21の「カードID」コード21Aに対応する料理を作る調理工程作業のゲームを、プレイヤが行うゲームとして決定する。
【0063】
従って、本実施の形態のゲーム装置1では、読取センサ18が読み取る次に排出されるべきカード20のカード情報21をゲーム装置1側で認識することができるため、ゲーム中におけるゲームの内容と、ゲーム後に排出されるカード20とを関連させることができる。具体的には、ゲーム中で「ハンバーグステーキ」を作る内容をプレイした後にハンバーグステーキのカードを排出することができる。また、「ハンバーグステーキができあがったよ!」と音声及び画像を出力するなど、カード排出装置16に装填されているカード20のカード排出時に、あたかもプレイ結果としてゲーム中にプレイヤが作成した料理がカードとなって排出されるかのようにカード排出装置16に装填されているカード20に対応した効果的な演出をゲーム中及びカード排出時に行わせることができる。
【0064】
例えば、ゲーム終了後に排出されるカード20がスーパーレアカードの場合、カード20の排出の際に、「おめでとう!スーパーレアカードの「フレンチフルコース」が当たったよ」等の音声とともに、ディスプレイ4にそのカード20の映像等を表示するような効果的な演出を行うことができる。また、希少度に関する演出以外の例として、例えば、排出されるべきカード20が多少使い方の難しいカードであれば、そのカードのゲーム中での効果的な使用方法のアドバイス演出を行ったり、また、例えば、ゲーム内容が魔法で様々な服装の組合せを楽しむような着せ替えゲームであればその服装に適した組合せ(ファッションコーディネート)を示唆したりするような演出などを行うこともできる。
【0065】
また、カード20以外のプレイアイテム(情報媒体)でも、例えば箱上のものを縦もしくは横方向に装填して順番に排出を行うような場合でも、排出されるアイテム(情報媒体)に付帯されている媒体情報をゲーム装置1が読み取ることが可能であれば本発明を実施することが可能である。
【0066】
(2)第2の実施の形態
第2の実施形態であるゲーム装置1については、様々な恐竜が様々な技を用いて戦闘を行うカードゲームに適用した場合について説明するものであり、ハードウェア構成やソフトウェア構成については、図1〜図3、図5、図6に示した第1の実施の形態におけるゲーム装置1と同様である。
【0067】
この場合、左右の3個の操作ボタン6a、6b、6c及び6d、6e、6fについてはは、対戦でジャンケンを行う際、6b及び6eが「グー」、6c及び6dが「チョキ」、6a及び6fが「パー」を選択するボタンとなっている。
【0068】
また、プレイヤは、対戦前の準備操作として、今回のゲームに使用するメインカードとなる恐竜のキャラクタカード(恐竜のカード)及びサブカードである技のカード(打撃、挟み、投げ)等のカード20をカードリーダ7に通してスキャンさせることによりゲーム装置1側にカード情報21を読み取らせることができる。
【0069】
図8に示すように、本実施の形態では、カード識別コードであるカード情報21には、例えば、「カードID」コード21H、「種類」コード21I、「恐竜・技名」コード21J、「属性」コード21K、「ジャンケン」コード21L、「バトルタイプ」コード21M、「つよさ」コード21N、「レアリティ」コード21Oが格納されている。
【0070】
「カードID」コード21Aとは、各カード20の恐竜・技に対応づけられた識別子を示すコードである。「種類」コード21Iとは、そのカード20がメインカードである恐竜のカードであるかサブカードである技カード(わざ、または超わざのいずれか)であるかを示すコードである。本実施の形態において、プレイヤは、1枚の恐竜のカードと3枚まで任意に追加可能な技カードをゲーム装置1のカードリーダ5に読み取らせてゲームを行うことができる。「恐竜・技名」コード21Jとは、そのカード20の恐竜名又は技名を示すコードである。「属性」コード21Kとは、そのカード20の恐竜・技の属性が炎であるか、水であるか、雷であるか等を示すコードである。「ジャンケン」コード21Lとは、そのカード20の恐竜・技のジャンケン三すくみの属性が「グー」であるか、「チョキ」であるか、「パー」であるかを示すコードである。
【0071】
「バトルタイプ」コード21Mとは、そのカード20の恐竜が攻撃タイプであるか、防御タイプであるか、速攻タイプであるか等を示すコードである。「つよさ」コード21とは、そのカード20の恐竜・技がどのくらいの強さであるかをパラメータで示すコードである。「レアリティ」コード21Gとは、各カード20に設定されている希少度に応じたコードであり、例えば、本実施の形態においては、最も希少度の高いレアカード(R)、次に希少度の高いアンコモンカード(U)、最も希少度の低い通常カードであるコモンカード(C)の3段階の希少度が設定されている。
【0072】
本実施の形態では、例えば、27種類のカード20からなるカードセット22は、8種のレアカード、7種のアンコモンカードと、残り12種のコモンカードがそれぞれのレアリティー(稀少度)に応じた封入率でランダムに封入された50枚からなるカード群から構成されている。
【0073】
一方、本実施の形態におけるゲーム処理制御プログラム部P3は、プレイヤが選択した恐竜のカード20及び技のカード20に関する登録操作が終了して、メイン制御プログラムP1aがカードゲーム装置1のゲームの制御モードを「コンピュータ対戦モード」に設定したときに、操作ボタン6aないし6fの操作に応じた制御と、コンピュータとの対戦ゲームが終了したときの結果の判定等とを行うプログラムから構成されている。
【0074】
本実施の形態におけるゲームは、プレイヤが操作ボタン6a、6b、6cを選択してジャンケンの手(「グー」、「チョキ」又は「パー」)を決定し、対戦者(この場合はプレイヤ対コンピュータ)とジャンケンを行いながら進行する。1回毎の戦闘においては、ジャンケンに勝利したプレイヤ(又はコンピュータ)に相手を攻撃する権利が与えられ、攻撃側の恐竜のカード20及び技のカード20の「つよさ」に応じたダメージを相手に与えることができる。攻撃を受けた側は、受けた攻撃の程度に応じて「体力」の値が減じられ、何回かの戦闘の結果、何れかの「体力」の値が0になると、1回の対戦が終了する。なお、ここでいう対戦者はコンピュータの例を挙げるが、ゲーム処理制御プログラム部P3によってコンピュータであるCPU31が対戦相手の役割を行う場合に限らず、同一のゲーム装置1を操作するプレイヤや、通信ネットワーク部19によって他の場所にある別なゲーム装置1を用いて他のプレイヤと対戦を行う場合も含まれる。
【0075】
メイン制御プログラムP1aがカードゲーム装置1のゲームの制御モードを「対戦モード」に設定すると、ゲーム処理進行プログラムP3aは、所定の時間(例えば、10秒)をカウントする処理を行い、対戦前準備のアニメーション画像とともに所定時間をカウントダウンする画像をディスプレイ4に表示させる制御を行う。プレイヤは、この所定の時間内に操作ボタン6aないし6bないし6c又は6dないし6eないし6fを選択してジャンケンで勝負する手を決定する。所定の時間が経過すると、ゲーム処理結果判定プログラムP3bは、ジャンケンの結果に基づいてその回の戦闘の勝者を判定する処理を行う。以上の処理を、何れかのプレイヤ(又はコンピュータ)の操作する恐竜のカード20の「体力」の値が0になるまで繰り返す。また、それぞれのプレイヤが複数(具体的には各2匹)の恐竜を用いて戦闘を行う「タッグ戦」の場合は各プレイヤの操作する全ての恐竜の体力の値が0になるまで戦闘を繰り返して行う。
【0076】
続いて、本発明の第2の実施形態であるゲーム装置1のゲームの進行制御について、図9のフローチャートを参照してステップ順に説明する。
【0077】
ゲーム装置1のCPU31は、当該ゲーム装置1の電源がオンになると、メイン制御プログラムP1a及び初期画面制御プログラムP4aを実行して、図9に示すゲーム処理手順RT2に従って、ディスプレイ4にゲーム装置1のゲームのタイトル、ゲームの手順等の初期画面を表示する処理を行う(SP11)。続いて、ゲーム装置1のCPU31は、上述の第1の実施の形態におけるステップSP2と同様の処理を実行して、ゲームを開始する(SP12)。
【0078】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、カード情報読み込みプログラムP2aを実行して、情報媒体装填排出部に装填されている情報媒体の情報を検出する、例えば、排出カードの情報を読み取る読取センサ18によって、現在、カード装填排出部16bに装填されている次に排出されるべきカード20のカード情報21を読み取って、RAM33に記憶する(SP13)。
【0079】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、ゲーム処理決定プログラムP2bを実行して、検出された情報に基づいてゲームを決定する、例えば、RAM33に記憶されたカード情報21の「カードID」コード21Hに対応する恐竜と対戦するゲームを、プレイヤが行うゲームとして決定する(SP14)。なお、ゲーム装置1のCPU31は、「カードID」コード21Hが技である場合には、当該技を装備した恐竜と対戦するゲームを、プレイヤが行うゲームとして決定することとなる。例えば、ゲーム装置1のCPU31は、RAM33に記憶されたカード情報21の「カードID」コード21Aが「2」である場合には、「恐竜B」と対戦するゲームを、プレイヤが行うゲームとして決定する。
【0080】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、ゲーム処理決定プログラムP2b内のレアカード判定プログラムを実行して、付帯されている情報の希少度が所定以上であるかチェックする、例えば、RAM33に記憶されたカード情報21の「レアリティ」コード21Oのレアリティが所定値以上のカードである(例えば、レアカードである)か否かをチェックする(SP15)。そして、ゲーム装置1のCPU31は、カード情報21の「レアリティ」コード21Oのレアリティが所定値以上のカードでない場合(SP15:NO)には、所定の確率で、レアリティが所定値以上のカードの恐竜との対戦であることの演出を行う特殊演出が「オン」に設定されているか否かをチェックする(SP16)。
【0081】
そして、ゲーム装置1のCPU31は、特殊演出が「オン」に設定されていない、すなわち、特殊演出が「オフ」に設定されている場合(SP16:NO)には、ゲーム処理進行プログラムP3aを実行して、ゲーム処理を行う、例えば、カード情報21の「カードID」コード21Hに対応する恐竜と対戦するゲームを開始する(SP17)。
【0082】
例えば、ゲーム装置1のCPU31は、特殊演出が「オフ」に設定されている場合において、RAM33に記憶されたカード情報21の「カードID」コード21Aが「9」である場合には、「レアリティ」コード21Oが「コモン」であり、レアリティが所定値以上のカードでない(例えば、レアカードでない)ため、ステップSP16に進み、特殊演出が「オフ」に設定されているため、ステップSP17に進むこととなる。
【0083】
この場合、プレイヤは、今回のゲームで使用するカード20を、ゲーム装置1に登録する操作を行う。プレイヤは、ディスプレイ4に表示される案内に従って、まず、メインカードとなる恐竜のカード20をカードリーダ7に通す。ゲーム装置1のCPU31は、恐竜のカード20がカードリーダ7に通されると、カード情報読み込みプログラムP2aを実行して、プレイヤがカードリーダ7に通したカード20に記録(印刷)されているカード情報21をカードリーダ7のセンサによりRAM33に読み込んでRAM33に記憶する。
【0084】
さらに、プレイヤは、今回使用する技のカード20がある場合、順次、技のカード20をカードリーダ7に通す操作を行う。ゲーム装置1のCPU31は、技のカード20がカードリーダ7に通されると、カード情報読み込みプログラムP2aを実行して、プレイヤがカードリーダ7に通したカード20に記録(印刷)されているカード情報21をカードリーダ7のセンサによりRAM103に読み込んでRAM103に記憶する。このとき、ゲーム装置1のCPU31は、準備画面制御プログラムP4bを実行して、恐竜や技の情報や図柄等をディスプレイ4に表示する。
【0085】
そして、プレイヤは、全てのカード20の登録が終了すると、操作ボタン6aないし6cを押圧操作する。ゲーム装置1のCPU31は、操作ボタン6aないし6cが押圧操作されると、カード20の登録処理を終了する。
【0086】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、カード情報21の読み取り及び登録が終了すると、ゲーム装置1のゲームの制御モードを「コンピュータ対戦モード」に設定した後に、ゲーム処理進行プログラムP3aを実行し、所定の時間(本実施の形態においては、10秒)をカウントした後に、ゲーム処理準備画面制御プログラムP4dを実行して、戦闘準備のアニメーション画像とともに10秒間をカウントダウンする画像をディスプレイ4に表示させる。プレイヤは、この所定の時間内に操作ボタン6aないし6c又は6dないし6eを選択してジャンケンで勝負する手を決定する。ゲーム装置1のCPU31は、所定時間の10秒が経過すると、ゲーム処理結果判定プログラムP3bを実行して、ジャンケンの結果に基づいて勝者を判定する。
【0087】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、1回の戦闘(ジャンケン)の勝者が決定すると、ゲーム処理画面制御プログラムP4eを実行して、その回の戦闘の勝者側の恐竜が敗者側の恐竜を攻撃するアニメーション画像をディスプレイ4に表示させる。続いて、ゲーム装置1のCPU31は、1回の戦闘画像の表示が終了すると、ゲーム処理結果判定プログラムP3bを実行して、各プレイヤの恐竜の「体力」の値が0であるか否かを判定する。そして、ゲーム装置1のCPU31は、どちらの恐竜の「体力」の値も0になっていないと判定した場合には、次の戦闘(ジャンケン)を行い、プレイヤ又はコンピュータの操作する恐竜の「体力」の値が0になるまで繰り返す。これに対して、ゲーム装置1のCPU31は、何れかの恐竜の「体力」の値が0になったと判定した場合には、相手の恐竜の「体力」の値を0にしたプレイヤ(コンピュータ)をゲームの勝者として、この後、ゲーム処理結果画面制御プログラムP4fを実行して、対戦結果の画像をディスプレイ4に表示させる。すなわち、ゲーム装置1のCPU31は、プレイヤが所定の条件を満たしたか否かを判定する。
【0088】
一方、ゲーム装置1のCPU31は、特殊演出が「オン」に設定されている場合(SP16:YES)には、特殊演出を行うか否かをチェックする(SP18)。なお、ゲーム装置1のCPU31は、当該特殊演出を所定の確率で行う。そして、ゲーム装置1のCPU31は、特殊演出を行わない場合(SP18:NO)には、ゲーム処理進行プログラムP3aを実行して、ゲーム処理を行う、例えば、カード情報21の「カードID」コード21Hに対応する恐竜と対戦するゲームを開始する(SP17)。これに対して、ゲーム装置1のCPU31は、特殊演出を行う場合(SP18:YES)には、画像制御プログラム部P4及び音声出力制御プログラム部P5を実行して、特殊演出処理を行う、例えば、実際にはレアリティが所定値以上のカード(例えば、レアカードの)恐竜が排出されない状況でも、レアリティが所定値以上のカードの恐竜との対戦であることの演出画像をディスプレイ4に表示すると共に、スピーカ11から効果音を放出する(SP19)。
【0089】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、ゲーム処理進行プログラムP3aを実行して、レアリティが所定値以上のカードの恐竜との対戦ゲームを開始する(SP20)。しかしながら、この場合、ゲーム装置1のCPU31は、上述のステップSP15においてチェックした通り、現在装填されている次に排出されるべきカード20が、レアリティが所定値以上のカード(例えば、レアカードやスペシャルレアカードなど)でなく、従って、レアリティが所定値以上のカード(例えば、レアカード)のカード20を排出することができないため、必ずプレイヤに敗北させるようになされている。例えば、ゲーム装置1のCPU31は、特殊演出によりレアリティが所定値以上(例えば、レア)のカードの恐竜との対戦する場合には、当該恐竜を通常のつよさの1.5倍のつよさに設定して対戦させる。また、ゲーム装置1のCPU31は、仮にプレイヤが当該恐竜に勝利した場合にも、例えば、恐竜の策略や天変地異などの特殊な演出を行い、最終的に絶対にプレイヤに敗北させる。すなわち、ゲーム装置1のCPU31は、プレイヤが所定の条件について必ず失敗するゲーム処理を行う。
【0090】
このように、ゲーム装置1は、レアリティが所定値以上のカードの恐竜との対戦する特殊演出を所定の確率で行うことにより、必ずしも次に排出されるべきカード20のレアリティが所定値以上のカード(例えば、レアカードやスペシャルレアカードなど)ではない場合にも、一定の確率や条件に応じてレアリティが所定値以上のカードの恐竜を出現させ、次に排出されるべきカード20のレアリティが所定値以上のカードではない場合にもプレイヤのモチベーションを低下させることを未然かつ有効に防止することができる。
【0091】
他方、ゲーム装置1のCPU31は、ゲーム装置1のCPU31は、カード情報21の「レアリティ」コード21Oのレアリティが所定値以上のカードである場合(SP15:YES)には、画像制御プログラム部P4及び音声出力制御プログラム部P5を実行して、特殊演出処理を行う、例えば、レアリティが所定値以上のカードの恐竜との対戦であることの演出画像をディスプレイ4に表示すると共に、スピーカ11から効果音を放出する(SP21)。
【0092】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、ゲーム処理進行プログラムP3aを実行して、プレイヤが勝利するゲーム処理を行う、例えば、レアリティが所定値以上のカードの恐竜との対戦ゲームを開始する(SP22)。この場合、ゲーム装置1のCPU31は、上述のステップSP15においてチェックした通り、次に排出されるべきカード20のレアリティが所定値以上のカード(例えば、レアカード)であり、レアリティが所定値以上のカード20を排出することができる。このため、ゲーム装置1のCPU31は、必ずプレイヤに勝利させることにより、レアリティが所定値以上のカードの恐竜との対戦に勝って、レアリティが所定値以上であるカード(例えば、レアカードやスペシャルレアカードなど)を取得することができるという非常な喜びを、プレイヤに感じさせることができる。すなわち、ゲーム装置1のCPU31は、プレイヤが所定の条件について必ず成功するゲーム処理を行う。
【0093】
例えば、ゲーム装置1のCPU31は、上述のステップSP17と同様の処理を実行して、レアリティが所定値以上のカードの恐竜との対戦ゲームを開始し、仮にプレイヤが当該恐竜に敗北した、又は当該恐竜と引き分けた場合にも、例えば、味方の援軍の恐竜が登場して当該恐竜を倒したり、又は相打ちとなってぎりぎりの差でプレイヤ恐竜が勝利した、などの特殊な演出を行い、最終的に絶対にプレイヤに勝利させる。
【0094】
やがて、ゲーム装置1のCPU31は、画像制御プログラム部P4及び音声出力制御プログラム部P5を実行して、払い出されるカード20に対応した演出画像をディスプレイ4に表示し、スピーカ11から効果音を放出すると共に、カード排出装置制御プログラムP2cを実行して、現在装填されているカード20をカード払出口12から払い出す(SP23)。
【0095】
例えば、ゲーム装置1のCPU31は、プレイヤが勝利した場合には、「やった!恐竜Iを倒したぞ!」などという音声メッセージと共に、対応する画像をディスプレイ4に表示させる一方、プレイヤが勝利した場合には、「いい勝負だった!仲間になってやる!」などという音声メッセージと共に、対応する画像をディスプレイ4に表示させる。また、例えば、ゲーム装置1のCPU31は、レアリティが所定値以上のカードの恐竜との対戦に勝利した場合には、豪華な勝利演出の画像をディスプレイ4に表示し、スピーカ11から豪華な効果音を放出する。
【0096】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、ゲーム終了画面制御プログラムP4gを実行して、ゲームの終了画像をディスプレイ4に表示させ、この後、図9に示すゲーム処理手順RT2を終了する(SP24)。
【0097】
このようにして、本実施の形態のゲーム装置1では、排出カードの情報を読み取る読取センサ18によって、現在装填されている次に排出されるべきカード20のカード情報21を読み取って、RAM33に記憶し、RAM33に記憶されたカード情報21の「カードID」コード21Aに対応する恐竜と対戦するゲームを、プレイヤが行うゲームとして決定する。
【0098】
従って、本実施の形態のゲーム装置1では、読取センサ18が読み取る現在装填されている次に排出されるべきカード20のカード情報21をゲーム装置1側で認識することができるため、ゲーム中におけるゲームの内容と、ゲーム後に排出されるカード20とを関連させることができ、カード排出時に、カード排出装置16に装填されているカード20に対応した効果的な演出をゲーム中に行わせることができる。
【0099】
また、本実施の形態のゲーム装置1では、プレイヤが対戦した恐竜に勝利した場合、プレイヤが対戦した恐竜に敗北した場合にかかわらず、対戦した恐竜・技のカード20が払い出されるため、当該カード20の恐竜・技が、例えば、どのようなつよさなのか、どのような能力を有しているかなどをプレイヤが把握したうえでカード20をプレイヤに入手させることができ、次回プレイヤが当該カード20を使用するときに役立てさせることができる。
【0100】
特に、複数のカード20を組み合わせて対戦するゲームにおいて、従来では、例えば、特定の戦術を重視した使用法により能力が生かせるようなカード20や、ここぞという場面で用いるような運用が難しい特殊なカード20などについては、プレイヤ自身が使用法を発想するか、又はインターネットや情報誌などから情報を得るしかなかった。しかしながら、低年齢のプレイヤを対象としたゲームの場合には、プレイヤ自身に開発側の想定した使用法を発想してもらうことは難しく、また能動的にインターネットなどから情報を入手することも期待しづらい。このため、一部の情報を有しているプレイヤだけが、いわゆるコンボと呼ばれる、ゲーム中に有利となるカードコンビネーションの情報を得ており、結果として当該情報を有していないプレイヤがなすすべもなく敗北してしまうことから、当該情報を有していないプレイヤが興醒めとなるという問題があった。
【0101】
しかしながら、本実施の形態のゲーム装置1では、上述のように本実施の形態の構成を採用することにより、対戦する恐竜が実際にそのカード20の恐竜・技に則した戦術を提示し、ゲームを終了した後に当該恐竜・技のカード20を払い出すため、プレイヤに当該恐竜・技の深い理解を与えた後に、プレイヤに当該カード20を所持させることができる。
【0102】
なお、本実施の形態のような対戦ゲームを実行するゲーム装置1に限らず、本発明では、いわゆる学習系のゲーム、例えば、第1の実施の形態のような料理の作り方を学んでいくゲームや、カード20に記載されている単語や動物、食べ物、乗り物などの物、又は小冊子に記載されているおとぎ話、昔話などの物語を覚えることを目的としたゲームを実行するゲーム装置1についても適用することができる。この場合、当該ゲーム装置1では、実際に、カード20の単語や物、小冊子の物語の内容をプレイヤが把握したうえでカード20や小冊子をプレイヤに入手させることができるため、カード20の単語や物、小冊子の物語の内容をプレイヤに一段と理解させることで、プレイヤの学習の手助けをすることができる。
【0103】
さらに、従来のゲーム装置では、ゲーム画面に登場するグラフィック映像とカードに印刷された画像の印象が異なったものの場合には、実際にプレイヤがゲーム中で使用するまで実際の映像などを判別することができなかったが、本実施の形態のゲーム装置1では、上述のように本実施の形態の構成を採用することにより、プレイヤ自身が実際に入手するカード20の恐竜と対戦したうえで当該カード20を入手するため、ゲームを行うたびに、その都度排出されるカード20の恐竜・技をプレイヤに理解させることができる。また、本実施の形態のような対戦ゲームを実行するゲーム装置1に限らず、本発明では、いわゆる学習系のゲームを実行するゲーム装置1についても、上述のように本実施の形態の構成を採用することにより、プレイヤ自身が実際に入手するカード20の単語や物、小冊子の物語の内容を理解したうえで当該カード20を入手するため、ゲームを行うたびに、その都度排出されるカード20の単語や物、小冊子の物語の内容をプレイヤに理解させることができる。
【0104】
例えば、この実施例では、上位わざカードである「超わざカード」(21Iのデータ情報が「超わざ」となっているカード)は、恐竜にセットする際に恐竜の持つ三すくみ属性(21Lのじゃんけんデータ情報の「グー/チョキ/パー」の何れか)が合致していないとセットできないという制限があるが、通常の「わざ」よりも能力が強いという特性がある。このような「強力なカードだが使用制限がある」というようなカードの場合、ゲーム進行開始時にゲーム内容を決定する際に、敵であるコンピュータ側がその制限付のカードを実際に使用可能な組合せでセッティングをした状態で登場する内容にゲーム内容を決定することで使用可能な組み合わせの一例を見せたり、また、装填排出手段から情報媒体を排出する際の演出として、カードの使用制限とその使用例を説明するような演出を行うことができる。
【0105】
(3)第3の実施の形態
第3の実施形態であるゲーム装置1については、対戦ゲームの結果に応じて情報媒体排出部からの払い出しを変化させるゲームに適用した場合について説明するものであり、ハードウェア構成やソフトウェア構成については、図1〜図3、図5、図6、図8に示した第2の実施の形態におけるゲーム装置1と同様である。
【0106】
以下に、本発明の第3の実施形態であるゲーム装置1のゲームの進行制御について、図10のフローチャートを参照してステップ順に説明する。
【0107】
ゲーム装置1のCPU31は、当該ゲーム装置1の電源がオンになると、メイン制御プログラムP1a及び初期画面制御プログラムP4aを実行して、図10に示すゲーム処理手順RT3に従って、ディスプレイ4にゲーム装置1のゲームのタイトル、ゲームの手順等の初期画面を表示する処理を行う(SP31)。続いて、ゲーム装置1のCPU31は、上述の第1の実施の形態におけるステップSP2と同様の処理を実行して、ゲームを開始する(SP32)。
【0108】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、カード情報読み込みプログラムP2aを実行して、情報媒体装填排出部に装填されている情報媒体の情報を検出する、例えば、排出カードの情報を読み取る読取センサ18によって、現在、カード装填排出部16bに装填されている次に排出されるべきカード20のカード情報21を読み取って、RAM33に記憶する(SP33)。
【0109】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、ゲーム処理決定プログラムP2bを実行して、検出された情報に基づいてゲームを決定する、例えば、RAM33に記憶されたカード情報21の「カードID」コード21Hに対応する恐竜と対戦するゲームを、プレイヤが行うゲームとして決定する(SP34)。
【0110】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、ゲーム処理決定プログラムP2b内のレアカード判定プログラムを実行して、付帯されている情報の希少度が所定以上であるかチェックする、例えば、RAM33に記憶されたカード情報21の「レアリティ」コード21Oのレアリティが所定値以上のカードである(例えば、レアカードである)か否かをチェックする(SP35)。そして、ゲーム装置1のCPU31は、カード情報21の「レアリティ」コード21Oのレアリティが所定値以上のカードでない場合(SP35:NO)には、ステップSP37に進む。これに対して、ゲーム装置1のCPU31は、カード情報21の「レアリティ」コード21Oのレアリティが所定値以上のカードである場合(SP35:YES)には、画像制御プログラム部P4及び音声出力制御プログラム部P5を実行して、特殊演出処理を行う、例えば、レアリティが所定値以上のカードの恐竜との対戦であることの演出画像をディスプレイ4に表示すると共に、スピーカ11から効果音を放出する(SP36)。
【0111】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、ゲーム処理進行プログラムP3aを実行して、ゲーム処理を行う、例えば、カード情報21の「カードID」コード21Hに対応する恐竜と対戦するゲームを開始する(SP37)。
【0112】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、所定条件を満たしたか否か、具体的に例を挙げると当該実施例においてプレイヤが当該恐竜との対戦ゲームに勝利したか否かをチェックする(SP38)。そして、ゲーム装置1のCPU31は、プレイヤが当該恐竜との対戦ゲームに勝利した場合(SP38:YES)には、例えば、画像制御プログラム部P4及び音声出力制御プログラム部P5を実行して、条件成功演出処理及び通常払出演出処理を行う、例えば、対戦した恐竜に勝利した演出をディスプレイ4及びスピーカ11に対して行う(SP39)。続いて、ゲーム装置1のCPU31は、カード排出装置制御プログラムP2cを実行して、通常払出処理を行う、例えば、次に排出されるべきカード20をカード払出口12から払い出す(SP40)。
【0113】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、ゲーム終了画面制御プログラムP4gを実行して、ゲームの終了画像をディスプレイ4に表示させ、この後、図10に示すゲーム処理手順RT3を終了する(SP43)。
【0114】
これに対して、ゲーム装置1のCPU31は、プレイヤが所定条件を満たしていない、具体的にはプレイヤが当該恐竜との対戦ゲームに勝利していない、すなわち当該恐竜との対戦ゲームに敗北した場合(SP38:NO)には、画像制御プログラム部P4及び音声出力制御プログラム部P5を実行して、条件失敗演出処理を行う、例えば、対戦した恐竜に敗北した演出と共に、特殊払出演出処理を行う、例えば、カード20が払い出されない旨の演出をディスプレイ4及びスピーカ11に対して行う(SP41)。
【0115】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、特殊払出処理を行う、例えば、次に排出されるべきカード20をカード払出口12から払い出さずに(SP42)、この後、ゲーム終了画面制御プログラムP4gを実行して、ゲームの終了画像をディスプレイ4に表示させ、この後、図10に示すゲーム処理手順RT3を終了する(SP43)。
【0116】
このようにして、本実施の形態のゲーム装置1では、プレイヤが所定条件を満たした、すなわち対戦した恐竜に勝利した場合には、カード排出装置16に装填されている次に排出されるべきカード20をカード払出口12から払い出し、プレイヤが対戦した恐竜に敗北した場合には、カード20を払い出さないように構成されている。
【0117】
従って、本実施の形態のゲーム装置1では、プレイヤが対戦した恐竜に勝利した場合にのみ当該恐竜のカード20が排出されるため、例えば、あたかも当該恐竜を倒して捕まえたような勝利演出を行うことができ、また、技のカード20の場合にも、技を装備した恐竜を倒して当該技を会得したような勝利演出を行うことができ、恐竜を捕まえた、又は技を会得したという非常な喜びを、プレイヤに感じさせることができる。
【0118】
また、本実施の形態のゲーム装置1では、プレイヤが所定条件を満たした、すなわち対戦した恐竜に勝利した場合にのみ当該恐竜のカード20が排出され、敗北した場合には当該恐竜のカード20を入手することができないため、プレイヤに緊張感を持たせつつ対戦ゲームをさせることができる。
【0119】
なお、本実施の形態のゲーム装置1では、プレイヤが所定条件を満たしていない(所定条件成立に失敗した)場合、具体的には対戦した恐竜に敗北した場合にも、その後にミニゲームなどを行い、当該ミニゲームなどにおいて所定の条件を満たした場合には、救済として、カード排出装置16に装填されている次に排出されるべきカード20をカード払出口12から払い出すようにしても良い。
【0120】
(4)第4の実施の形態
第4の実施形態であるゲーム装置1については、例えば、複数の情報媒体排出部を備えており、プレイヤの行ったゲーム結果に応じて情報媒体排出部からの払い出しを変化させるゲームに適用した場合について説明するものであり、上述の構成以外のハードウェア構成やソフトウェア構成については、図1、図3、図5、図6、図8、図10に示した第3の実施の形態におけるゲーム装置1と同様である。
【0121】
第4の実施形態であるゲーム装置1は、図11に示すように、2つのカード(情報媒体)排出装置16A、16Bを備えて構成されている。
【0122】
以下に、本発明の第4の実施形態であるゲーム装置1のゲームの進行制御について、図10のフローチャートを参照してステップ順に説明する。
【0123】
ゲーム装置1のCPU31は、当該ゲーム装置1の電源がオンになると、メイン制御プログラムP1a及び初期画面制御プログラムP4aを実行して、図10に示すゲーム処理手順RT3に従って、ディスプレイ4にゲーム装置1のゲームのタイトル、ゲームの手順等の初期画面を表示する処理を行う(SP31)。続いて、ゲーム装置1のCPU31は、上述の第1の実施の形態におけるステップSP2と同様の処理を実行して、ゲームを開始する(SP32)。
【0124】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、カード(つまりアイテム、情報媒体)情報読み込みプログラムP2aを実行して、情報媒体装填排出部に装填されている情報媒体の情報を検出する、例えば、カード排出装置16A、16Bのそれぞれの排出カードの情報を読み取る読取センサ18A、18Bによって、カード排出装置16A、16Bそれぞれに現在装填されているカード20のカード情報21を読み取って、RAM33に記憶する(SP33)。
【0125】
ここで、ゲーム装置1のCPU31には、RAM33に各カードに記録されているカード情報21に対応したそれぞれのカードの優先度情報が記憶されており、ゲーム装置1のCPU31は、ゲーム処理決定プログラムP2bを実行して、検出された情報に基づいてゲームを決定する、例えば、RAM33に記憶されたカード情報21のうち、優先度の高いカード情報21の「カードID」コード21Hに対応する恐竜と対戦するゲームを、プレイヤが行うゲームとして決定する(SP34)。
【0126】
優先度情報とは、カード排出装置16A、16Bそれぞれに装填されているカード20のカード情報21の「カードID」コード21Hに対応する恐竜のうち、いずれの恐竜とプレイヤを対戦させるかを決定させる情報である。本実施の形態では、カード情報21の「レアリティ」コード21Oが高い順、すなわち、コモンカード、アンコモンカード、レアカードの順に優先度を高くするように設定されている。
【0127】
例えば、ゲーム装置1のCPU31は、カード排出装置16Aの次に排出されるべきカード20のカード情報21の「レアリティ」コード21Oがレアカードであり、カード排出装置16Bの次に排出されるべきカード20のカード情報21の「レアリティ」コード21Oがアンコモンカードである場合には、カード排出装置16Aに装填されているカード20のカード情報21の「カードID」コード21Hに対応する恐竜と対戦するゲームを、プレイヤが行うゲームの内容として決定する。
【0128】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、ゲーム処理決定プログラムP2b内のレアカード判定プログラムを実行して、付帯されている情報の希少度が所定以上であるかチェックする、例えば、RAM33に記憶された、対戦する恐竜のカード情報21の「レアリティ」コード21Oのレアリティが所定値以上のカードである(例えば、レアカードである)か否かをチェックする(SP35)。そして、ゲーム装置1のCPU31は、対戦する恐竜のカード情報21の「レアリティ」コード21Oのレアリティが所定値以上のカードでない場合(SP35:NO)には、ステップSP37に進む。これに対して、ゲーム装置1のCPU31は、カード情報21の「レアリティ」コード21Oのレアリティが所定値以上のカードである場合(SP35:YES)には、画像制御プログラム部P4及び音声出力制御プログラム部P5を実行して、特殊演出処理を行う、例えば、レアリティが所定値以上のカードの恐竜との対戦であることの演出画像をディスプレイ4に表示すると共に、スピーカ11から効果音を放出する(SP36)。
【0129】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、ゲーム処理進行プログラムP3aを実行して、ゲーム処理を行う、例えば、カード情報21の「カードID」コード21Hに対応する恐竜と対戦するゲームを開始する(SP37)。
【0130】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、プレイヤが所定条件を満たしたか、具体的には当該恐竜との対戦ゲームにおいてプレイヤが勝利したか否かをチェックする(SP38)。そして、ゲーム装置1のCPU31は、プレイヤが当該恐竜との対戦ゲームに勝利した場合(SP38:YES)には、画像制御プログラム部P4及び音声出力制御プログラム部P5を実行して、条件成功演出処理及び通常払出演出処理を行う、例えば、対戦した恐竜に勝利した演出をディスプレイ4及びスピーカ11に対して行う(SP39)。続いて、ゲーム装置1のCPU31は、カード排出装置制御プログラムP2cを実行して、通常払出処理を行う、例えば、対戦した恐竜のカード情報21に対応するカード20のカード排出装置16側の、現在装填されているカード20をカード払出口12から払い出す(SP40)。
【0131】
例えば、ゲーム装置1のCPU31は、カード排出装置16Aの次に排出されるべきカード20のカード情報21の「レアリティ」コード21Oがレアカードであり、カード排出装置16Bの次に排出されるべきカード20のカード情報21の「レアリティ」コード21Oがアンコモンカードである場合には、カード排出装置16Aの次に排出されるべきカード20、すなわち、レアカードのカード20をカード払出口12から払い出す。
【0132】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、ゲーム終了画面制御プログラムP4gを実行して、ゲームの終了画像をディスプレイ4に表示させ、この後、図10に示すゲーム処理手順RT3を終了する(SP43)。
【0133】
これに対して、ゲーム装置1のCPU31は、プレイヤが所定条件を満たさなかった、つまり当該恐竜との対戦ゲームに勝利していない、すなわち当該恐竜との対戦ゲームに敗北した場合(SP38:NO)には、画像制御プログラム部P4及び音声出力制御プログラム部P5を実行して、所定条件失敗演出処理及び特殊払出演出処理を行う、例えば、対戦した恐竜に敗北した演出と共に、別のカード20が払い出される旨の演出をディスプレイ4及びスピーカ11に対して行う(SP41)。続いて、ゲーム装置1のCPU31は、カード排出装置制御プログラムP2cを実行して、特殊払出処理を行う、例えば、対戦した恐竜でないカード情報21に対応するカード20のカード排出装置16側の、装填されているカード20をカード払出口12から払い出す(SP42)。
【0134】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、ゲーム終了画面制御プログラムP4gを実行して、ゲームの終了画像をディスプレイ4に表示させ、この後、図10に示すゲーム処理手順RT3を終了する(SP43)。
【0135】
このようにして、本実施の形態のゲーム装置1では、2つのカード排出装置16A、16Bを備えて構成されており、「レアリティ」コード21Oに基づく優先度情報に応じて、カード排出装置16A、16Bそれぞれの次に排出されるべきカード20のカード情報21の「カードID」コード21Hに対応する恐竜のうち、いずれかの恐竜とプレイヤを対戦させるかを決定する。
【0136】
そして、本実施の形態のゲーム装置1では、プレイヤが所定条件を満たした場合、具体的には対戦した恐竜に勝利した場合には、対戦した恐竜のカード情報21に対応するカード20のカード排出装置16側の、次に排出されるべきカード20をカード払出口12から払い出し、プレイヤが対戦した恐竜に敗北した場合には、対戦した恐竜でないカード情報21に対応するカード20のカード排出装置16側の、次に排出されるべきカード20をカード払出口12から払い出す。
【0137】
従って、本実施の形態のゲーム装置1では、レアカードの恐竜との対戦であることの演出画像をディスプレイ4に表示すると共に、スピーカ11から効果音を放出すると共に、レアカードを入手するためには、所定条件を満たす、すなわち対戦する恐竜に勝利しなければならないといった演出を行うことができ、プレイヤに緊張感を持たせつつ対戦ゲームをさせることができる。
【0138】
また、本実施の形態のゲーム装置1では、レアカードの恐竜に敗北した場合には、レアカードの恐竜との対戦である演出があったにもかかわらず、レアカードのカード20が払い出されないために、プレイヤがレアカードを入手することができるように、プレイヤにさらにゲームの継続(コンティニュー)をさせるように訴求させることができる。
【0139】
なお、本実施の形態のゲーム装置1では、カード排出装置16Aの次に排出されるべきカード20のカード情報21の「レアリティ」コード21Oと、カード排出装置16Bの次に排出されるべきカード20のカード情報21の「レアリティ」コード21Oと同一である場合には、ランダムでいずれかのカード排出装置16の次に排出されるべきカード20のカード情報21の「カードID」コード21Hに対応する恐竜と対戦するゲームを、プレイヤが行うゲームとして決定するようにしても良い。
【0140】
また、本実施の形態のゲーム装置1では、カード排出装置16Aの次に排出されるべきカード20のカード情報21の「レアリティ」コード21Oと、カード排出装置16Bの次に排出されるべきカード20のカード情報21の「レアリティ」コード21Oが運よくいずれもレアカードである場合には、いずれにしてもプレイヤにレアカードのカード20を払い出すこととなる。
【0141】
さらに、本実施の形態のゲーム装置1では、優先度情報に応じて、いずれかの恐竜とプレイヤを対戦させるかを決定した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、カード排出装置16A、16Bの次に排出されるべきカード20のカード情報21の「カードID」コード21Hに対応する2匹の恐竜と対戦するゲームを行うようにしても良く、この場合、いずれか一方の恐竜のみに勝利した場合には、いずれか勝利したほうの恐竜のカード情報21に対応するカード20のカード排出装置16側の、次に排出されるべきカード20をカード払出口12から払い出すようにカード払い出しの態様、すなわち情報媒体の排出態様を決定しても良い。
【0142】
また、双方の恐竜に勝利した場合には、双方の恐竜のカード情報21に対応するカード20のカード排出装置16の、次に排出されるべきカード20をカード払出口12から払い出すようにしても良い。さらに、どちらの恐竜にも勝利できなかった場合には、例えば、カード20の払い出しをしないようにしても良く、ランダムや優先度情報の低いほうの、いずれか一方の恐竜のカード情報21に対応するカード20のカード排出装置16の、次に排出されるべきカード20をカード払出口12から払い出すようにカード払い出しの態様、すなわち情報媒体の排出態様を決定しても良い。
【0143】
(5)第5の実施の形態
第5の実施形態であるゲーム装置1については、例えば、排出されるアイテム(情報媒体)として何らかの情報信号を送受信する手段を備えたアイテム部材、具体的には中に恐竜などの商品が格納されているカプセル41を採用し、アイテム排出部として複数のカプセル41を格納する回転型排出部を採用した場合について、ゲームの結果に応じて回転型排出部からの払い出しを変化させるゲームに適用した場合について説明するものであり、上述の構成以外のハードウェア構成やソフトウェア構成については、図1〜図3、図5、図6、図8に示した第3の実施の形態におけるゲーム装置1と同様である。
【0144】
第5の実施形態であるゲーム装置1は、図12に示すように、恐竜の入った複数個のカプセル41を収容する収納部であるケース(カード排出装置16に相当)(図示せず)と、シャッフル部として、このケースの底部に回動を可能に設置され、ケース内のカプセル41をランダムな順番で受け入れる複数個(4個)の受入口を有した回転体42と、回転体42を回動させる回動部としての電動モーター(図示せず)とを備えて構成されている。さらに、ゲーム装置1は、シャッフル部として、当該回転体42の下方に位置し、回転体42の回動により合致した受入口のカプセル41を受け入れるカプセル払出口43を一端側に有し、他端側にカプセル41のカプセル取出口44(カード払出口12に相当)を有した搬送路45と、次に搬送路45を通ってカプセル41のカプセル取出口44から排出されるカプセル41内の恐竜のカプセル情報(カード情報21に相当)を読み取る検知部46(読取センサ18に相当)とを備えて構成されている。
【0145】
以下に、本発明の第5の実施形態であるゲーム装置1のゲームの進行制御について、図10のフローチャートを参照してステップ順に説明する。
【0146】
ゲーム装置1のCPU31は、当該ゲーム装置1の電源がオンになると、メイン制御プログラムP1a及び初期画面制御プログラムP4aを実行して、図10に示すゲーム処理手順RT3に従って、ディスプレイ4にゲーム装置1のゲームのタイトル、ゲームの手順等の初期画面を表示する処理を行う(SP31)。続いて、ゲーム装置1のCPU31は、上述の第1の実施の形態におけるステップSP2と同様の処理を実行して、ゲームを開始する(SP32)。
【0147】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、情報媒体であるプレイアイテムが格納されているカプセルに対して、カード(カプセル)情報読み込みプログラムP2aを実行して、情報媒体装填排出部に装填されている情報媒体の情報を検出する、例えば、排出するカプセル41のカプセル情報(媒体情報)を読み取る検知部46によって、現在回転体42に装填されているカプセル41の中に格納されている恐竜の媒体情報を読み取って、RAM33に記憶する(SP33)。
【0148】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、ゲーム処理決定プログラムP2bを実行して、検出された情報に基づいてゲームを決定する、例えば、RAM33に記憶されたカプセル情報の「カプセルID」コードに対応する恐竜と対戦するゲームを、プレイヤが行うゲームとして決定する(SP34)。
【0149】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、ゲーム処理決定プログラムP2b内のレアカード判定プログラムを実行して、付帯されている情報の希少度が所定以上であるかチェックする、例えば、RAM33に記憶されたカプセル情報の「レアリティ」コードのレアリティが所定値以上のカードである(例えば、レアである)か否かをチェックする(SP35)。そして、ゲーム装置1のCPU31は、カプセル情報の「レアリティ」コードのレアリティが所定値以上のカードでない場合(SP35:NO)には、ステップSP37に進む。これに対して、ゲーム装置1のCPU31は、カプセル情報の「レアリティ」コードのレアリティが所定値以上のカードである場合(SP35:YES)には、画像制御プログラム部P4及び音声出力制御プログラム部P5を実行して、特殊演出処理を行う、例えば、レアリティが所定値以上のカードの恐竜との対戦であることの演出画像をディスプレイ4に表示すると共に、スピーカ11から効果音を放出する(SP36)。
【0150】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、ゲーム処理進行プログラムP3aを実行して、ゲーム処理を行う、例えば、カプセル情報の「カプセルID」コードに対応する恐竜と対戦するゲームを開始する(SP37)。
【0151】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、プレイヤが所定条件を満たしたか、具体的には当該恐竜との対戦ゲームに勝利したか否かをチェックする(SP38)。そして、ゲーム装置1のCPU31は、プレイヤが当該恐竜との対戦ゲームに勝利した場合(SP38:YES)には、画像制御プログラム部P4及び音声出力制御プログラム部P5を実行して、条件成功演出処理及び通常払出演出処理を行う、例えば、対戦した恐竜に勝利した演出をディスプレイ4及びスピーカ11に対して行う(SP39)。続いて、ゲーム装置1のCPU31は、カード排出装置制御プログラムP2cを実行して、通常払出処理を行う、例えば、次に排出されるべきカプセル41をカプセル取出口44から払い出す(SP40)。
【0152】
続いて、ゲーム装置1のCPU31は、ゲーム終了画面制御プログラムP4gを実行して、ゲームの終了画像をディスプレイ4に表示させ、この後、図10に示すゲーム処理手順RT3を終了する(SP43)。
【0153】
これに対して、ゲーム装置1のCPU31は、プレイヤが当該恐竜との対戦ゲームに勝利していない、すなわち当該恐竜との対戦ゲームに敗北した場合(SP36:NO)には、画像制御プログラム部P4及び音声出力制御プログラム部P5を実行して、対戦した恐竜に敗北した演出と共に、例えば、カプセル情報の「レアリティ」コードのレアリティが所定値以上のカードでない場合には、カプセル41が払い出されない旨の演出をディスプレイ4及びスピーカ11に対して行う(SP41)。続いて、ゲーム装置1のCPU31は、次に排出されるべきカプセル41をカプセル取出口44から払い出さずに(SP42)、この後、ゲーム終了画面制御プログラムP4gを実行して、ゲームの終了画像をディスプレイ4に表示させ、この後、図10に示すゲーム処理手順RT3を終了する(SP43)。
【0154】
ここで、ゲーム装置1のCPU31は、例えば、カプセル情報の「レアリティ」コードのレアリティが所定値以上のカードである場合には、所定条件失敗演出処理及び特殊払出演出処理を行う、例えば、回転体42を回動させてカプセル41をシャッフルする旨の演出をディスプレイ4及びスピーカ11に対して行う(SP41)。続いて、ゲーム装置1のCPU31は、特殊払出処理を行う、例えば、回転体42を回動させてカプセル41をシャッフルし、どのカプセル41が払い出されるかが判別できなくなった状態で、カプセル41をカプセル取出口44から払い出し(SP42)、この後、ゲーム終了画面制御プログラムP4gを実行して、ゲームの終了画像をディスプレイ4に表示させ、この後、図10に示すゲーム処理手順RT3を終了する(SP43)。
【0155】
このようにして、本実施の形態のゲーム装置1では、プレイヤが対戦した恐竜に勝利した場合には、次に排出されるべきカプセル41をカプセル取出口44から払い出し、プレイヤが対戦した恐竜に敗北した場合には、次に排出されるべきカプセル41をカプセル取出口44から払い出さない、又は回転体42を回動させてカプセル41をシャッフルし、どのカプセル41が払い出されるかが判別できなくなった状態で、カプセル41をカプセル取出口44から払い出す。
【0156】
従って、本実施の形態のゲーム装置1では、プレイヤが対戦した恐竜に勝利した場合にのみ当該恐竜のカプセル41が排出され、敗北した場合には当該恐竜のカプセル41を入手することができないため、プレイヤに緊張感を持たせつつ対戦ゲームをさせることができる。
【0157】
なお、本実施の形態のゲーム装置1では、カプセル情報の「レアリティ」コードのレアリティが所定値以上のカードであり、かつプレイヤが対戦した恐竜に敗北した場合に、回転体42を回動させてカプセル41をシャッフルし、カプセル41をカプセル取出口44から払い出すため、運よく1/4の確率でレアの恐竜を入手することができる。その際には、例えば、ルーレット風のミニゲーム画面でプレイヤが何れかのボタンを押すことでルーレットを止められるようにしても良い。その場合、ルーレット風ミニゲームで所定の確率などでプレイヤが「レアカード当たり」を取得した場合、回転体42を回動させてレアカプセル41を排出させることで、ゲーム進行の結果敗北してしまったプレイヤへの救済措置を提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0158】
本発明は、ゲームの実行に応じて新たな情報媒体が排出され、ゲームのプレイヤに払出されることで提供されるゲーム装置に広く適用することができる。例えば、指定された料理を作っていくゲームに適用した場合には、ハンバーグを例にすると、分量計測・焼き加減・盛り付けなどの各種のミニゲームにおいて規定得点以上であり、調理に成功できなかった場合に、アイテム、たとえば該当する料理(ハンバーグなど)の写真と、当該料理の管理番号であるID情報がバーコード形式で印刷された情報媒体であるカードを入手することができないようなことも考えられる。
【0159】
また、単語や物(動物、乗り物など)を覚えるゲームに適用した場合には、動物名前当てクイズや乗り物シルエット(図形名称当て)クイズなどのクイズやスペリング(単語綴り学習)クイズに解答できなかった場合には、該当する動物や乗物等のカードや玩具等のゲーム装置で読取り可能な情報の付帯した媒体であるアイテムを入手することができないようなことも考えられる。
【0160】
さらに、絵本や昔話などの内容を解答するゲームに適用した場合には、ストーリー中にミニゲームが発生し、当該ミニゲームに成功できなかった(所定条件を満たすことが出来なかった)場合には、情報媒体であるアイテムを入手することができないようなことも考えられる。例えば、ストーリーが桃太郎の場合には、鬼を退治しないとアイテム、例えばミニ絵本の表紙などにバーコードで情報が印刷されたもの等を入手することができず、ストーリーがシンデレラの場合には、12時までに舞踏会から脱出しないとアイテム、例えば内部にRFID発信装置を内蔵したプラスチック玩具などを入手することができない、というような応用例などがあってもよい。
【符号の説明】
【0161】
1……ゲーム装置、2……筐体、3……パネル、4……ディスプレイ、5……操作テーブル、6a〜6f……操作ボタン、7……カードリーダ、8……前扉、9……コインセレクタ、10……コイン投入口、11……スピーカ、12……カード払出口、13……コインボックス、14……入出力制御基板、15……電源スイッチ、16、16A、16B……カード排出装置(情報媒体排出部)、16a……カード収納部(情報媒体収納部)、16b……カード装填排出部(情報媒体装填排出部)、17……主制御基板(制御部)、18……読取センサ(排出媒体情報読取部、排出情報媒体情報読取部)、20……カード(情報媒体)、21……カード情報(媒体情報、情報媒体情報)、22……カードセット、31……CPU、32……ROM、33……RAM、34……入出力インタフェース、35……サウンド回路、36……映像表示回路、41……カプセル、42……回転体、43……カプセル払出口、44……カプセル取出口、45……搬送路、46……検知部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリに格納されたプログラムに基づいてゲームの処理を実行する制御部と、
複数の情報媒体を収納する情報媒体収納部と、
前記情報媒体収納部に収納された情報媒体が装填され、前記情報媒体を排出する情報媒体装填排出部と、
前記情報媒体装填排出部に装填されている前記情報媒体に付帯された情報である媒体情報を読み取る排出媒体情報読取部と
を備え、
前記制御部は、
前記情報媒体装填排出部に装填された前記情報媒体の前記媒体情報を前記排出媒体情報読取部によって読み取り、前記排出媒体情報読取部により読み取られた前記媒体情報に基づいて、ゲームの内容を決定する
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記排出媒体情報読取部により読み取られた前記媒体情報に基づく内容のゲームを、プレイヤが行うゲームとして決定し、プレイヤの行ったゲーム結果に応じて、前記情報媒体装填排出部の排出態様を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記ゲーム装置は、
少なくとも二つ以上の複数の情報媒体装填排出部を備え、
前記複数の排出媒体情報読取部は、
前記夫々の情報媒体装填排出部に装填されている媒体情報を読み取る排出媒体情報読取部を備え、
更に前記複数の情報媒体にはそれぞれ優先度情報が付帯されており、
前記制御部は、
装填されている複数の情報媒体の優先度情報を取得し、優先度の高い媒体情報に基づく内容のゲームを開始し、プレイヤが行ったゲーム結果と、各情報媒体装填排出部に装填されている情報媒体の前記優先度情報に基づいて排出態様を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記情報媒体収納部は、
複数個の情報媒体を収容する情報媒体収納部であり、
前記情報媒体装填排出部は、
前記情報媒体収納部から情報媒体を不特定な順番で装填する情報媒体装填排出部に回動可能に設置された、前記情報媒体収納部内の複数の情報媒体を装填する複数個の装填口を有した回転体を備え、
前記排出媒体情報読取部は、
前記回転体に装填された情報媒体の媒体情報を読み取る検知部を備え、
前記制御部は、
前記検知部により読み取られた前記媒体情報に基づくゲーム内容を決定し、プレイヤのゲーム結果に応じて、前記回転体に装填されている前記情報媒体の排出態様を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項5】
メモリに格納されたプログラムに基づいてゲームの処理を実行する制御部と、所定数の情報媒体が装填され、前記情報媒体を排出する情報媒体排出部と、前記情報媒体排出部に装填されている前記情報媒体の情報である情報媒体情報を読み取る排出情報媒体情報読取部とを有するゲーム装置の制御方法であって、
前記制御部が、前記情報媒体排出部に装填された前記情報媒体の前記情報媒体情報を前記排出情報媒体情報読取部によって読み取る第1のステップと、
前記制御部が、前記排出情報媒体情報読取部により読み取られた前記情報媒体情報に基づいて、プレイヤに提供するゲームの内容を決定する第2のステップと
を備えることを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項6】
メモリに格納されたプログラムに基づいてゲームの処理を実行する制御部と、所定数の情報媒体が装填され、前記情報媒体を排出する情報媒体排出部と、前記情報媒体排出部に装填されている前記情報媒体の情報である情報媒体情報を読み取る排出情報媒体情報読取部とを有するゲーム装置に対して、
前記情報媒体排出部に装填された前記情報媒体の前記媒体情報を前記排出情報媒体情報読取部によって読み取る第1のステップと、
前記排出情報媒体情報読取部により読み取られた前記媒体情報に基づいて、プレイヤに提供するゲームの内容を決定する第2のステップと
を実行させることを特徴とするゲーム装置の制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−172505(P2010−172505A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−18605(P2009−18605)
【出願日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】