説明

ゲーム装置、画像処理方法、プログラム及び情報記憶媒体

【課題】複数のゲームプログラムについてゲーム画面の画像を整理しつつ記憶手段に格納して、後に所望の画像を速やかに表示手段に表示させる。
【解決手段】複数のゲームプログラムのそれぞれを実行するプログラム実行手段と、前記ゲームプログラムの実行中に該ゲームプログラムの識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記ゲームプログラムの実行中に生成されるゲーム画面の画像を1以上取得する画像取得手段と、前記識別情報に関連づけて前記1以上の画像を記憶手段に格納する画像格納手段と、ユーザによる指定に従って、いずれかの前記識別情報に関連づけられた前記画像を前記記憶手段から読み出して表示手段に表示させる表示制御手段と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゲーム装置、画像処理方法、プログラム及び情報記憶媒体に関し、特にコンピュータゲームプログラムにより生成されるゲーム画面の画像の保存に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータプログラムの実行中に該プログラムにより生成されている画面の画像をユーザの指示に応じてハードディスク装置やメモリ装置などの記憶手段に格納する、いわゆるスクリーンショットと呼ばれる機能が知られている。この機能では、表示中の画面を見ながらユーザが所定の操作をすることで、画面の画像をメモリ装置に一時記憶させることができる。その後、ユーザがファイル名を設定するとともに、ハードディスク装置の任意の保存場所を指定することで、メモリ装置に記憶されている画像のファイルがハードディスク装置に格納される。この機能によると、プログラムの実行中に表示される画面の画像をユーザは後になって見ることができる。
【特許文献1】欧州特許出願公開第983782号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記背景技術によると、様々なゲームプログラムをコンピュータで実行して、それぞれのゲームプログラムで生成される画面の画像を共通の記憶手段に格納する場合、それぞれの画像のファイルに適切なファイル名を設定し、適切な保存場所を指定しなければ、後になって画像を見る際に不便を生じることになる。しかしながら、そのような作業は一般に煩雑である。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、複数のゲームプログラムについてゲーム画面の画像を整理しつつ記憶手段に格納して、後に所望の画像を速やかに表示手段に表示させることができるゲーム装置、画像処理方法、プログラム及び情報記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、複数のゲームプログラムのそれぞれを実行するプログラム実行手段と、前記ゲームプログラムの実行中に該ゲームプログラムの識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記ゲームプログラムの実行中に生成されるゲーム画面の画像を1以上取得する画像取得手段と、前記識別情報に関連づけて前記1以上の画像を記憶手段に格納する画像格納手段と、ユーザによる指定に従って、いずれかの前記識別情報に関連づけられた前記画像を前記記憶手段から読み出して表示手段に表示させる表示制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係る画像処理方法は、ゲームプログラムを実行するプログラム実行ステップと、前記ゲームプログラムの実行中に該ゲームプログラムの識別情報を取得する識別情報取得ステップと、前記ゲームプログラムの実行中に生成されるゲーム画面の画像を1以上取得する画像取得ステップと、前記識別情報に関連づけて前記1以上の画像を記憶手段に格納する画像格納ステップと、ユーザによる指定に従って、いずれかの前記識別情報に関連づけられた前記画像を前記記憶手段から読み出して表示手段に表示させる表示制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るプログラムは、ゲームプログラムを実行するプログラム実行手段、前記ゲームプログラムの実行中に該ゲームプログラムの識別情報を取得する識別情報取得手段、前記ゲームプログラムの実行中に生成されるゲーム画面の画像を1以上取得する画像取得手段、前記識別情報に関連づけて前記1以上の画像を記憶手段に格納する画像格納手段、及びユーザによる指定に従って、いずれかの前記識別情報に関連づけられた前記画像を前記記憶手段から読み出して表示手段に表示させる表示制御手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。このプログラムは、CD-ROMやDVD-ROMなどのコンピュータ読取可能な情報記憶媒体に格納されてよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の好適な実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
【0009】
図1は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。同図に示すゲーム装置10は、CPU12、ROM13、RAM14、表示部16、操作部18、通信部22、音声出力部24、リムーバブルメモリ26、リムーバブルディスク28を備えており、それらの要素はバス20に接続され、相互にデータを授受できるように構成されたコンピュータゲームシステムである。このコンピュータゲームシステムは、例えば電池により駆動される可搬型ゲーム装置として構成されてよい。
【0010】
ここで、ROM13(情報記憶媒体)はオペレーティングシステムなどのプログラムを記憶している。オペレーティングシステムのプログラムは、リムーバブルディスク28などの他の情報記憶媒体からROM13にインストールされてもよい。RAM14はワークメモリとして用いられる。表示部16は、LCD(Liquid Crystal Display)などの表示装置及び表示用メモリ16aを含んで構成されており、表示用メモリ(VRAM(Video
RAM))16aに描画された画像データに従って表示装置に画面を表示させる。操作部18はボタンや十字キーを含んでおり、ゲーム装置10に対してユーザが各種指示を行うのに用いられる。通信部22は、有線又は無線により本ゲーム装置10が他のコンピュータとデータ通信をするのに用いられる。音声出力部24はスピーカ及び音声合成ICを含んで構成されており、CPU12からの指示に従ってスピーカから音声を出力する。リムーバブルメモリ26は、半導体メモリなどにより構成された可搬型の記憶メディアであり、該記憶メディアにはデータが書き込まれたり、該記憶メディアからデータが読み出されたりする。ここでは、プレイ途中のゲームの状況を示すデータ、いわゆるセーブデータを記憶させたり、或いはゲームプログラムにより生成されるゲーム画面の画像、いわゆるスクリーンショット画像を記憶させたりするのに用いられる。リムーバブルディスク28は、半導体メモリや光磁気ディスクなどにより構成された可搬型の比較的大容量の記憶メディアであり、該記憶メディアからデータが読み出される。ここでは、この記憶メディアに予めゲームプログラムが格納される。そして、リムーバブルディスク28を取り替えることにより、ユーザは様々なゲームプログラムをゲーム装置10にロードさせて、実行させることができる。CPU12は、ROM13に記憶されたオペレーティングシステムやリムーバブルディスク28に記憶されたゲームプログラムを実行して、それによりゲーム装置10の各部を制御する。特に、CPU12は、ゲームプログラムやオペレーティングシステムを実行して、表示画面の画像を生成し、それを表示部16のメモリ16aに格納する。
【0011】
本実施形態に係るオペレーティングシステムは、実行中のゲームプログラムからの指示を受けて、このゲームプログラムにより生成されているゲーム画面の画像をリムーバブルメモリ26に保存する、いわゆるスクリーンショットのプログラムモジュールを備えている。すなわち、図2(a)はゲームプログラムの実行中に表示部16に表示されるゲーム画面の一例を示しており、ゲームプログラムの実行中に所定のスクリーンショット操作を操作部18により行うと、ゲームプログラムはオペレーティングシステムにスクリーンショットの実行を指示する。オペレーティングシステムに含まれるスクリーンショットのプログラムモジュールは、その時点でメモリ16aに記憶されている画像をリムーバブルメモリ26に複写する。このとき、リムーバブルメモリ26には、現在実行中のゲームプログラムに対応するディレクトリが作成されており、ゲーム画面の画像(スクリーンショット画像)はこのディレクトリに格納される。
【0012】
その後、ユーザが操作部18によりゲームプログラムの終了操作を行うと、オペレーティングシステムによるメニュー画面が表示部16に表示される。図2(b)(c)及び図3(a)乃至(c)はこのメニュー画面の一例を示している。メニュー画面では、ゲーム装置10に備えられた機能のカテゴリを示すカテゴリアイコン30が複数表示されており、操作部18の十字キーを左右に操作すると、任意のカテゴリアイコン30を画面の所定箇所に移動させることができ、また十字キーを上下に操作すると、カテゴリアイコン30が示すカテゴリに属するアイコン32のうち任意の1つをカーソル34により指示させることができる。
【0013】
図2(b)に示す画面では、ゲームプログラムの実行を示すカテゴリアイコン30(ゲームの操作装置を示す画像)が画面の所定箇所に位置しており、カーソル34が同カテゴリに属するアイコン32のうちの1つを指示している。一方、同図(c)に示す画面では、写真の表示を示すカテゴリアイコン30(カメラを示す画像)が画面の所定箇所に位置しており、カーソル34が、同カテゴリに属する、リムーバブルメモリ26を示すアイコン32(記憶メディアを示す画像)を指示している。
【0014】
ユーザが操作部18の十字キーを操作して、同2(b)の画面から同図(c)の画面に遷移させ、さらに操作部18の決定ボタンを押下すると、図3(a)の画面が表示される。この画面では、スクリーンショット画像が保存されている各ゲームプログラムについて、フォルダアイコン36が縦方向に並べて表示されている。各フォルダアイコン36には該フォルダアイコン36に対応するゲームプログラムのタイトル文字列38が表されている。フォルダアイコン36の1つはカーソル34により指示されており、その右横にはゲームプログラムのタイトル文字列38(「GAME B」)がより大きな文字で表示され、その下には該ゲームプログラムについて保存されているスクリーンショット画像の数(4枚)が表示されている。この状態で所定時間(例えば2〜3秒)だけ操作部18に対して操作を行わないでいると、背景画像40が表示される。この背景画像40は、現在カーソル34によりフォルダアイコン36が指示されているゲームプログラムを表象する絵及びそのタイトル文字列を表したものである。
【0015】
同3(b)の画面においてカーソル34により任意のフォルダアイコン36を指示し、操作部18の決定ボタンを押下すると、同図(c)の画面が表示される。同画面では、指示されたフォルダアイコン36に対応するフォルダに格納されている、スクリーンショット画像のサムネイル(縮小画像)42が表示される。サムネイル42のうち1つはカーソル34により指示されており、その右横には画像名43(文字列)が表示されている。この画像名43は、スクリーンショット画像のファイル名の一部(拡張子を除いたもの)である。ユーザが任意のサムネイル42をカーソル34により指示し、操作部18の決定ボタンを押下すると、表示部16には同図(d)に示すようにスクリーンショット画像が、表示部16の画面一杯に表示される。このとき、スクリーンショット画像の左下隅には該スクリーンショット画像に関連するコメント文字列44が重畳して表示されている。このコメント文字列44は、操作部18に対して所定操作を行うことにより、非表示とすることもできる。
【0016】
図4は、リムーバブルメモリ26のディレクトリ構成を示している。リムーバブルメモリ26のルートディレクトリ50の下にはスクリーンショットディレクトリ51が作成されており、その下には各ゲームプログラムに対応したサブディレクトリ52が作成されている。各サブディレクトリ52の名称はゲームプログラムのID(識別情報)とされている。そして、あるゲームプログラムからオペレーティングシステムがスクリーンショットの指示を受ける場合、このIDの通知を受ける。オペレーティングシステムでは、通知されたIDのサブディレクトリ52がスクリーンショットディレクトリ51の下に既に作成されているかを調べ、作成していれば、新たに取得したスクリーンショット画像をそのサブディレクトリ52に格納する。また、未だ作成されていなければ、そのIDをディレクトリ名とするサブディレクトリ52をスクリーンショットディレクトリ51の下に新規作成する。そして、その新規作成されたサブディレクトリ52に新たに取得したスクリーンショット画像を格納する。
【0017】
各サブディレクトリ52には、フォルダアイコン画像54、背景画像40、1以上のスクリーンショット画像56及びタイトル文字列38のファイルが格納される。フォルダアイコン画像54は、フォルダアイコン36を表示するためのアイコン画像であり、リムーバブルディスク28から複写される。背景画像40は、フォルダアイコン画像54が表されたフォルダアイコン36がカーソル34により指示されている場合に、表示部16に表示される画像である(図3(b)及び(c)参照)。この背景画像40もリムーバブルディスク28から複写される。スクリーンショット画像56は、オペレーティングシステムより表示部16のメモリ16aから複写される。各スクリーンショット画像56のファイル名はゲームプログラム側から指定されるようになっており、その一部は画像名43として図3(c)に示すメニュー画面で表示される。タイトル文字列38は、ゲームプログラムのタイトルを示す文字列であり、これもゲームプログラム側から指定される。このタイトル文字列38は、図3(a)に示すメニュー画面で表示される。
【0018】
ここで、スクリーンショット実行時におけるゲーム装置10の動作シーケンスについて説明する。図5に示すように、ゲームプログラムの実行中にユーザが操作部18を用いて所定のスクリーンショット操作を行うと(S101)、ゲームプログラムではゲームプログラムの実行を一時中止して、そのタイミングにおけるゲームの状況を示すデータを取得する(S102)。このデータは、例えばゲームキャラクタの育成レベル、ゲームキャラクタのゲーム空間における位置、ゲーム空間の現在時刻などである。次に、ゲームプログラムでは、スクリーンショット画像の関連情報を生成する(S103)。関連情報は、1)スクリーンショット画像の画像形式の指定(例えばJPEG又はPNG)、2)ゲームプログラムのID、3)タイトル文字列38、4)フォルダアイコン画像54の保存場所、5)背景画像40の保存場所、6)スクリーンショット画像のファイル名、7)コメント文字列44及びその表示形式を含んでいる。表示形式の情報は、コメント文字列44をスクリーンショット画像に重畳表示する際のフォントサイズ、フォント色、背景色及び重畳表示するスクリーンショット画像中の位置を含む。ゲームプログラムは、現在表示されているスクリーンショット画像の内容に応じて、コメント文字列44を重畳表示させてもスクリーンショット画像が見難くならないよう、そのフォント色、背景色及び表示位置を決定する。そして、オペレーティングシステムでは、この表示形式の情報に従って、図3(d)の画面を表示する。
【0019】
また、ゲームプログラムでは、S102で取得したデータに従って、コメント文字列44及びスクリーンショット画像のファイル名を決定する。例えば、ゲームの状況を示すデータが、ユーザが操作しているゲームキャラクタのゲーム空間の位置を示すものである場合は、その空間位置の名称をスクリーンショット画像のファイル名としたり、コメント文字列44としたりする。また、ゲームの状況を示すデータが、現在ゲームプログラムが実行中のイベントを示すものである場合は、そのイベントの名称をスクリーンショット画像のファイル名としたり、コメント文字列44としたりする。ゲームプログラムでは、こうして生成される関連情報をオペレーティングシステムに渡して、スクリーンショット画像の保存を要求する。
【0020】
要求を受けたオペレーティングシステムでは、スクリーンショット画像を本当に保存してよいか、ユーザに問い合わせる画面を表示部16に表示し、この問い合わせに対してユーザが操作部18により画像を保存しないと指示すると、オペレーティングシステムはゲームプログラムに対してゲーム再開を指示する(S104)。ゲームプログラムは、この指示を受けるとゲームプログラムの実行を再開する(S109)。
【0021】
一方、ユーザが画像を保存すると指示すると、次にオペレーティングシステムは、当該ゲームプログラムに対応するサブディレクトリ52がリムーバブルメモリ26におけるスクリーンショットディレクトリ51の下に既に作成されているかどうかを調べる(S105)。具体的には、ゲームプログラムから渡された関連情報からゲームプログラムのIDを読み出し、このIDをディレクトリ名とするサブディレクトリ52がスクリーンショットディレクトリ51の下に存在するか否かを調べる。そして、そのようなサブディレクトリ52が存在しなければ作成する(S106)。このとき、ゲームプログラムから渡された関連情報に従って、フォルダアイコン画像54及び背景画像40をリムーバブルディスク28から読み出し、それを同サブディレクトリ52に格納する。また、関連情報に従って、タイトル文字列38のファイルも格納する。
【0022】
次に、オペレーティングシステムは、表示部16のメモリ16aに格納されている画像(ゲームプログラムにより生成されたゲーム画面の画像)を、関連情報に含まれるゲームプログラムのIDをディレクトリ名とするサブディレクトリ52にスクリーンショット画像56として複写する(S107)。このとき、スクリーンショット画像56のファイル名には、ゲームプログラムから渡された関連情報に含まれるものを用いる。また、画像形式は関連情報により指示されたものとする。さらに、コメント文字列44及びその表示形式は、スクリーンショット画像56の画像ファイルの一部(メタ情報)として保存する。その後、オペレーティングシステムでは、操作部18により所定のリターン操作がされたか否かを監視し、該操作がされるとゲームプログラムにゲームの再開を指示する。ゲームプログラムは、この指示を受けるとゲームプログラムの実行を再開する(S109)。
【0023】
本実施形態によると、オペレーティングシステム上で、リムーバブルディスク28により供給される複数のゲームプログラムを実行可能な環境において、いずれかのゲームプログラムの実行中にオペレーティングシステムに対してスクリーンショット画像の保存が指示されると、該ゲームプログラムの識別情報に関連づけてスクリーンショット画像が保存される。そして、カーソル34を用いて任意のフォルダ36を指示し、これによりいずれかのゲームプログラムの識別情報を指定すると、その識別情報に関連するサブディレクトリ52に格納されたスクリーンショット画像56が読み出され、表示部16に表示される。このため、ユーザはスクリーンショット画像の保存場所をキーボードなどの入力手段により指示しなくて済み、利便性を向上させることができる。また、本実施形態では、ゲームプログラムが、実行中のゲームプログラムにおけるゲーム状況を取得して、このゲーム状況に応じてスクリーンショット画像の関連情報を生成する。そして、この関連情報の一部を表示させるようにしているので(図3(c)(d))、ユーザはスクリーンショット画像がどのようなゲーム状況で取得されたものかを直ちに知ることができる。
【0024】
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能であり、例えばスクリーンショット画像は静止画像である必要はなく、動画像であってもよい。
【0025】
また、ゲームプログラムは、関連情報の一部として、現在のゲーム場面の順序を示す数値情報を含めるようにしてもよい。すなわち、ゲームプログラムにより各ゲーム画面が生成される順序を管理するようにしておき、この順序を示す数値情報をスクリーンショット画像56とともにサブディレクトリ52に格納しておいてもよい。この場合、オペレーティングシステムは、この数値情報に従った順序にて、スクリーンショット画像を順々に表示させるようにすれば、ユーザは自分のプレイしたゲームの状況を思い起こすことが容易となる。
【0026】
また、あるゲームプログラムについて新たにスクリーンショット画像をリムーバブルメモリ26に保存する場合、そのゲームプログラムのIDに関連づけて、同じゲーム場面の順序を示す数値情報に関連づけられたスクリーンショット画像56があれば、それを削除するようにしてもよい。こうすれば、同様の画像が多数重複してリムーバブルメモリ26に記憶されてしまうことを防止できる。同様に、すでに同じファイル名のスクリーンショット画像56が記憶されていれば、それを削除してもよい。
【0027】
さらに、オペレーティングシステムでは、ゲームプログラムの実行状況に応じたタイミングにて、スクリーンショット画像を順次取得し、リムーバブルメモリ26に保存するようにしてもよい。図6は、この変形例に係る処理を示している。オペレーティングシステムでは、このような連続的なスクリーンショット画像の取得が指示されると、まずスクリーンショット画像を本当に保存してよいか、ユーザに問い合わせる画面を表示部16に表示する(S201)。この問い合わせに対して画像を保存しないとユーザが指示すると、オペレーティングシステムはスクリーンショットに関する処理を終了する。一方、ユーザがスクリーンショット画像を保存すると指示すると、次にオペレーティングシステムは、当該ゲームプログラムに対応するサブディレクトリ52がリムーバブルメモリ26におけるスクリーンショットディレクトリ51の下に既に作成されているかどうかを調べ(S202)、そのようなサブディレクトリ52が存在しなければ作成する(S203)。以上の処理は図5のS104乃至S106の処理と同様である。
【0028】
次に、オペレーティングシステムは、表示部16のメモリ16aに格納されている画像を、関連情報に含まれるゲームプログラムのIDをディレクトリ名とするサブディレクトリ52にスクリーンショット画像56として複写する(S204)。そして、ゲームプログラムから連続撮影処理の終了が指示されるまで(S205)、次のスクリーンショット画像を取得するタイミングを待機し、タイミングが到来すればS204に戻って新たにスクリーンショット画像を取得して、リムーバブルメモリ26に保存する。このタイミングは、ゲームプログラムの実行状況に応じて決定される。例えば、表示部16のメモリ16aに記憶される、ゲーム画面の画像の動き差分を生成して、動き差分が大きくなったタイミングを次のスクリーンショット画像の取得タイミングとしてもよい。或いは、ゲーム画面の画像の色情報に従って、色調が大きく変化したタイミングを次の取得タイミングとしてもよい。このようにすれば、類似するスクリーンショット画像を多数重複して保存してしまうという不具合を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図2】表示部の画面例を示す図である。
【図3】表示部の画面例を示す図である。
【図4】リムーバブルメモリのディレクトリ構成を示す図である。
【図5】ゲーム装置におけるスクリーンショット画像を保存する処理を示すシーケンス図である。
【図6】ゲーム装置におけるスクリーンショット画像の連続取得処理を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0030】
10 ゲーム装置、12 CPU、13 ROM、14 RAM、16 表示部、18 操作部、20 バス、22 通信部、24 音声出力部、26 リムーバブルメモリ、28 リムーバブルディスク、36 フォルダアイコン、38 タイトル文字列、40 背景画像、43 画像名、44 コメント文字列。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のゲームプログラムのそれぞれを実行するプログラム実行手段と、
前記ゲームプログラムの実行中に該ゲームプログラムの識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記ゲームプログラムの実行中に生成されるゲーム画面の画像を1以上取得する画像取得手段と、
前記識別情報に関連づけて前記1以上の画像を記憶手段に格納する画像格納手段と、
ユーザによる指定に従って、いずれかの前記識別情報に関連づけられた前記画像を前記記憶手段から読み出して表示手段に表示させる表示制御手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置において、
前記画像格納手段は、前記識別情報に関連づけて前記記憶手段に格納された前記画像が既に存在するか否かを判断し、既に存在する場合には同識別情報に関連づけて前記記憶手段に他の前記画像を格納する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のゲーム装置において、
前記画像取得手段は、前記ゲーム画面の画像と併せて、該画像の関連情報をさらに取得し、
前記画像格納手段は、前記画像とともに該画像の関連情報を前記記憶手段に格納する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項3に記載のゲーム装置において、
前記関連情報は、前記ゲームプログラムのタイトルを示すタイトル画像を含み、
前記表示制御手段は、1又は複数の前記タイトル画像を前記表示手段に表示するとともに、そのうち1つの指定を前記ユーザから受け付ける、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項3に記載のゲーム装置において、
前記関連情報は、前記画像に表されたゲーム場面を示す文字列情報を含む、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
請求項5に記載のゲーム装置において、
前記関連情報は、前記画像に表されたゲーム場面の順序を示す数値情報を含む、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
請求項5又は6に記載のゲーム装置において、
前記画像格納手段は、新たに前記識別情報に関連づけて前記画像を前記記憶手段に格納する場合に、既に前記記憶手段に格納された前記画像を該画像の前記関連情報に基づいて削除する画像削除手段を含む、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項8】
請求項6に記載のゲーム装置において、
前記表示制御手段は、前記数値情報に応じた順序にて、前記記憶手段に格納される前記画像を前記表示手段に表示させる、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項9】
請求項3に記載のゲーム装置において、
前記関連情報は、前記画像における位置を示す位置情報を含み、
前記表示制御手段は、前記画像における前記位置情報が示す位置に前記関連情報の少なくとも一部を重畳表示させる手段を含む、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項10】
請求項3乃至9のいずれかに記載のゲーム装置において、
前記関連情報は前記ゲームプログラムにより生成される、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれかに記載のゲーム装置において、
前記画像取得手段は、前記ゲームプログラムの実行中に生成されるゲーム画面の画像を前記プログラム実行手段による該ゲームプログラムの実行状況に応じて順次取得する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項12】
ゲームプログラムを実行するプログラム実行ステップと、
前記ゲームプログラムの実行中に該ゲームプログラムの識別情報を取得する識別情報取得ステップと、
前記ゲームプログラムの実行中に生成されるゲーム画面の画像を1以上取得する画像取得ステップと、
前記識別情報に関連づけて前記1以上の画像を記憶手段に格納する画像格納ステップと、
ユーザによる指定に従って、いずれかの前記識別情報に関連づけられた前記画像を前記記憶手段から読み出して表示手段に表示させる表示制御ステップと、
を含むことを特徴とする画像処理方法。
【請求項13】
ゲームプログラムを実行するプログラム実行手段、
前記ゲームプログラムの実行中に該ゲームプログラムの識別情報を取得する識別情報取得手段、
前記ゲームプログラムの実行中に生成されるゲーム画面の画像を1以上取得する画像取得手段、
前記識別情報に関連づけて前記1以上の画像を記憶手段に格納する画像格納手段、及び
ユーザによる指定に従って、いずれかの前記識別情報に関連づけられた前記画像を前記記憶手段から読み出して表示手段に表示させる表示制御手段
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項14】
請求項13に記載のプログラムを格納した情報記憶媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2009−112550(P2009−112550A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−289378(P2007−289378)
【出願日】平成19年11月7日(2007.11.7)
【出願人】(395015319)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (871)
【Fターム(参考)】