説明

ゲーム装置およびタイミングキャリブレーション方法

【課題】ゲーム音の出力タイミングのずれをなくして違和感を低減することができるゲーム装置およびタイミングキャリブレーション方法を提供すること。
【解決手段】操作タイミングを音で指示するキャリブレーション音を生成するキャリブレーション音生部20と、キャリブレーション音生成部20によって生成されたキャリブレーション音を出力するデジタル−アナログ変換器22、スピーカ24と、利用者によって操作される操作部10と、操作部10を用いた利用者の操作内容を検出する操作検出部12と、キャリブレーション音の出力タイミングと操作検出部12によって検出された利用者の操作タイミングとのずれを判定してその結果に基づいて時間軸を調整する音出力タイミング判定部30、時間軸設定部60と、調整された時間軸を用いてゲーム演算を行うゲーム演算部70とが備わっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音声出力が画像表示に関連して操作が行われるゲーム装置およびタイミングキャリブレーション方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プレーヤによる操作タイミングとゲーム画面の表示タイミングとのずれを補正することができるゲームシステムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。このゲームシステムでは、移動するオブジェクトが基準線を通過したときに利用者によってコントローラを用いた所定の操作が行われてタイミングの調整が行われる。これにより、表示タイミングと操作タイミングを一致させることが可能になる。
【特許文献1】特許第3547374号公報(第10−19、図1−10)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、特許文献1に開示されたゲームシステムでは、表示タイミングと操作タイミングを一致させることはできるが、同じようにゲーム音の出力タイミングがずれている場合にも違和感が生じるという問題がある。例えば、BGM再生が行われているときにその内容に合わせて鍵盤をたたく場合には、BGM再生タイミングが大きくずれていると、表示タイミングに合わせて正確に鍵盤をたたいてもBGM再生内容と鍵盤をたたくタイミングがずれることになるため、ゲーム結果として高い評価は得られても利用者に聞こえる出力音は不自然なものとなって違和感が残ることになる。
【0004】
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、ゲーム音の出力タイミングのずれをなくして違和感を低減することができるゲーム装置およびタイミングキャリブレーション方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するために、本発明のゲーム装置は、操作タイミングを音で指示するキャリブレーション音を生成するキャリブレーション音生成手段と、キャリブレーション音生成手段によって生成されたキャリブレーション音を出力するキャリブレーション音出力手段と、利用者によって操作される操作手段と、操作手段を用いた利用者の操作内容を検出する操作検出手段と、キャリブレーション音出力手段によるキャリブレーション音の出力タイミングと操作検出手段によって検出された利用者の操作タイミングとのずれに基づいて時間軸を調整する時間軸設定手段と、時間軸設定手段によって調整された時間軸を用いてゲーム演算を行うゲーム演算手段とを備えている。特に、上述したゲーム演算手段は、操作検出手段による利用者の操作内容の検出結果に応じてゲーム演算を行っており、時間軸設定手段による時間軸の調整は、操作検出手段によって検出された利用者の操作内容に対応する時間を変更する処理であることが望ましい。また、上述したゲーム演算手段は、ゲーム音の生成を行っており、時間軸設定手段による時間軸の調整は、ゲーム音の出力タイミングを変更する処理であることが望ましい。これにより、ゲーム音の出力タイミングと利用者の操作タイミングとの相対的なずれをなくすことができ、ゲーム音の出力タイミングのずれによって生じる違和感を低減することができる。
【0006】
また、上述したキャリブレーション音には、操作手段による操作タイミングを指示する操作指示音が含まれていることが望ましい。これにより、利用者は、操作指示音にあわせて操作手段を操作するだけで、簡単かつ確実にゲーム音の出力タイミングのキャリブレーションを実施することができる。
【0007】
また、上述した操作指示音は、周期的に操作手段による操作タイミングを指示することが望ましい。これにより、利用者は、次に操作指示音が出力されるタイミングを予め予測することができるため、操作指示音の出力タイミングに合わせて操作手段を操作することが可能となり、キャリブレーション精度を向上させることができる。
【0008】
また、操作タイミングを表示画像で指示するキャリブレーション画像を生成するキャリブレーション画像生成手段と、キャリブレーション画像生成手段によって生成されたキャリブレーション画像を表示するキャリブレーション画像表示手段とをさらに備え、時間軸設定手段は、キャリブレーション画像によって指示された操作タイミングと、操作検出手段によって検出された利用者の操作タイミングとのずれに基づいて、時間軸を調整することが望ましい。特に、上述したゲーム演算手段は、ゲーム画像の生成を行っており、時間軸設定手段による時間軸の調整は、ゲーム画像の表示タイミングを変更する処理であることが望ましい。これにより、ゲーム音の出力タイミングとゲーム画像の表示タイミングの両方のずれをなくすことができ、これらのずれによって生じる違和感を低減することができる。
【0009】
また、上述した時間軸設定手段は、キャリブレーション音を用いた時間軸の調整処理と、キャリブレーション画像を用いた時間軸の調整処理とを別々に行うことにより、ゲーム音の出力タイミングとゲーム画像の表示タイミングとを共通の時間軸にあわせることが望ましい。これにより、ゲーム音の出力タイミングとゲーム画像の表示タイミングとの間の相対的なずれをなくすことができ、これらの出力タイミングと表示タイミングのずれによって生じる違和感を低減することができる。
【0010】
また、本発明のゲーム装置におけるタイミングキャリブレーション方法は、キャリブレーション音生成手段によって生成されたキャリブレーション音を出力するキャリブレーション音出力ステップと、操作手段を用いた利用者の操作内容を検出する操作検出ステップと、キャリブレーション音出力ステップにおけるキャリブレーション音の出力タイミングと操作検出ステップによって検出された利用者の操作タイミングとのずれに基づいて時間軸を調整する時間軸設定ステップとを有し、時間軸設定ステップによって時間軸が調整された後に、この調整された時間軸を用いてゲーム演算を行っている。これにより、ゲーム音の出力タイミングと利用者の操作タイミングとの相対的なずれをなくすことができ、ゲーム音の出力タイミングのずれによって生じる違和感を低減することができる。
【0011】
また、本発明のゲーム装置におけるタイミングキャリブレーション方法は、キャリブレーション音生成手段によって生成されたキャリブレーション音を出力するキャリブレーション音出力ステップと、キャリブレーション音の出力と並行して行われる操作手段を用いた利用者の操作内容を検出する第1の操作検出ステップと、キャリブレーション画像生成手段によって生成されたキャリブレーション画像を表示するキャリブレーション画像表示ステップと、キャリブレーション画像の表示と並行して行われる操作手段を用いた利用者の操作内容を検出する第2の操作検出ステップと、キャリブレーション音出力ステップにおけるキャリブレーション音の出力タイミングと操作検出ステップによって検出された利用者の操作タイミングとのずれと、キャリブレーション画像によって指示された操作タイミングと操作検出手段によって検出された利用者の操作タイミングとのずれとに基づいて、時間軸を調整する時間軸設定ステップとを有し、時間軸設定ステップによって時間軸が調整された後に、この調整された時間軸を用いてゲーム演算を行っている。これにより、ゲーム音の出力タイミングとゲーム画像の表示タイミングの両方のずれをなくすことができ、これらのずれによって生じる違和感を低減することができる。
【0012】
また、上述した時間軸設定ステップにおいて、キャリブレーション音を用いた時間軸の調整処理と、キャリブレーション画像を用いた時間軸の調整処理とを別々に行うことにより、ゲーム音の出力タイミングとゲーム画像の表示タイミングとを共通の時間軸にあわせることが望ましい。これにより、ゲーム音の出力タイミングとゲーム画像の表示タイミングとの間の相対的なずれをなくすことができ、これらの出力タイミングと表示タイミングのずれによって生じる違和感を低減することができる。
【0013】
また、本発明のゲーム装置は、キャリブレーション音の出力タイミングを視覚的に示したキャリブレーション画像を生成するキャリブレーション画像生成手段と、キャリブレーション画像生成手段によって生成されたキャリブレーション画像を表示するキャリブレーション画像表示手段と、キャリブレーション音を生成するキャリブレーション音生成手段と、キャリブレーション音生成手段によって生成されたキャリブレーション音を出力するキャリブレーション音出力手段と、利用者によって操作される操作手段と、操作手段を用いた利用者の操作内容を検出する操作検出手段と、キャリブレーション画像表示手段によるキャリブレーション画像の表示動作とキャリブレーション音出力手段によるキャリブレーション音の出力動作と並行して、操作検出手段によって検出された操作内容に基づいてキャリブレーション画像の表示タイミングおよびキャリブレーション音の出力タイミングの少なくとも一方を変更するタイミング変更手段と、タイミング変更手段によって変更された表示タイミングおよび出力タイミングの変更量に基づいて、時間軸を調整する時間軸設定手段と、時間軸設定手段によって調整された時間軸を用いてゲーム演算を行うゲーム演算手段とを備えている。
【0014】
また、本発明のゲーム装置におけるタイミングキャリブレーション方法は、キャリブレーション音の出力タイミングを視覚的に示したキャリブレーション画像を表示するキャリブレーション画像表示ステップと、キャリブレーション音を出力するキャリブレーション音出力ステップと、キャリブレーション画像表示ステップにおけるキャリブレーション画像の表示動作とキャリブレーション音出力ステップにおけるキャリブレーション音の出力動作と並行して、操作検出手段によって検出された利用者の操作内容に基づいてキャリブレーション画像の表示タイミングおよびキャリブレーション音の出力タイミングの少なくとも一方を変更するタイミング変更ステップと、タイミング変更ステップにおいて変更された表示タイミングおよび出力タイミングの変更量に基づいて、時間軸を調整する時間軸設定ステップとを有し、時間軸設定ステップにおいて時間軸が調整された後に、この調整された時間軸を用いてゲーム演算を行っている。
【0015】
これにより、ゲーム音の出力タイミングとゲーム画像の表示タイミングの相対的なずれを直接是正することができ、これらのずれによって生じる違和感を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を適用した一実施形態のゲーム装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、一実施形態のゲーム装置の構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態のゲーム装置は、操作部10、操作検出部12、キャリブレーション音生成部20、デジタル−アナログ変換器(D/A)22、スピーカ24、音出力タイミング判定部30、キャリブレーション画像生成部40、表示処理部42、ディスプレイ装置44、表示タイミング判定部50、時間軸設定部60、ゲーム演算部70を含んで構成されている。なお、上述したゲーム装置の各構成は必ずしも一つの筐体に収納されているわけではない。例えば、ディスプレイ装置44、スピーカ24、操作部10を除く各構成がゲーム装置本体としての筐体に収納されており、ディスプレイ装置44とスピーカ24が備わったモニタ装置(テレビジョン受像器等を用いることができる)や操作部10としてのコントローラがこの筐体に接続線を介して接続される。
【0017】
操作部10は、利用者(プレーヤ)が操作するためのものであり、各種のスイッチや十字キーあるいはジョイスティック等が備わっている。操作検出部12は、利用者によって操作部10が操作されたときにその操作内容(操作されたスイッチ類の種類とオンオフ等の状態)を検出する。
【0018】
キャリブレーション音生成部20は、操作タイミングを音で指示するキャリブレーション音を生成する。デジタル−アナログ変換器22は、キャリブレーション音生成部20によって生成されたキャリブレーション音やゲーム音に対応するオーディオデータが入力され、アナログ音信号に変換する。このアナログ音信号は、アンプ(図示せず)に増幅されてスピーカ24から出力される。
【0019】
音出力タイミング判定部30は、キャリブレーション音で指示された操作タイミングと、このキャリブレーション音を聞いた利用者が実際に操作部10を操作したタイミングとを比較し、その時間差を判定する。一般に、この時間差はゲーム装置毎に異なっている。時間差がばらつく原因としては、例えば、ゲーム装置本体に収納されたデジタル−アナログ変換器22とスピーカ24とを接続する接続線の長さや操作部10と操作検出部12とを接続する接続線の長さがゲーム装置毎に異なる場合や、操作部10に備わった各スイッチ類の接触状態に個体差がある場合などが考えられる。
【0020】
キャリブレーション画像生成部40は、操作タイミングを表示画像で指示するキャリブレーション画像を生成する。表示処理部42は、キャリブレーション画像生成部40によって生成されたキャリブレーション画像やゲーム画像に対応する描画データが入力され、表示に必要なNTSC信号等の映像信号に変換する。この映像信号は、ディスプレイ装置44に入力されて表示される。
【0021】
表示タイミング判定部50は、キャリブレーション画像で指示された操作タイミングと、このキャリブレーション画像を見た利用者が実際に操作部10を操作したタイミングとを比較し、その時間差を判定する。一般に、この時間差はゲーム装置毎に異なっている。時間差がばらつく原因としては、例えば、ゲーム装置本体に収納された表示処理部42とディスプレイ装置44とを接続する接続線の長さや操作部10と操作検出部12とを接続する接続線の長さがゲーム装置毎に異なる場合や、操作部10に備わった各スイッチ類の接触状態に個体差がある場合、あるいは、ディスプレイ装置44内で行われる画像表示のための処理内容が機種毎に異なる場合などが考えられる。
【0022】
時間軸設定部60は、音出力タイミング判定部30および表示タイミング判定部50によって判定された時間差(タイミングのずれ)に基づいて音出力、画像表示、操作検出に関する時間軸を調整する。
【0023】
ゲーム演算部70は、操作部10を用いた利用者の操作指示に応じて所定のゲーム演算を行うものであり、演算結果としてのゲーム音やゲーム画像を生成する。このゲーム音は、デジタル−アナログ変換器22によってアナログ音信号に変換されてスピーカ24から出力される。また、ゲーム画像は、表示処理部42によって映像信号に変換されてディスプレイ装置44の画面に表示される。なお、ゲーム演算の内容はゲーム毎に異なっているが、利用者が操作部10を用いて各種の操作指示を行ったときにその操作内容が操作検出部12によって検出され、この検出動作に応じてあるいは検出動作と並行して、所定の時間軸を用いてゲーム音やゲーム画像が生成される点は共通している。
【0024】
上述したキャリブレーション音生成部20がキャリブレーション音生成手段に、デジタル−アナログ変換器22、スピーカ24がキャリブレーション音出力手段に、キャリブレーション画像生成部40がキャリブレーション画像生成手段に、表示処理部42、ディスプレイ装置44がキャリブレーション画像表示手段に、操作部10が操作手段に、操作検出部12が操作検出手段に、音出力タイミング判定部30、表示タイミング判定部50、時間軸設定部60が時間軸設定手段に、ゲーム演算部70がゲーム演算手段にそれぞれ対応する。また、デジタル−アナログ変換器22およびスピーカ24によってキャリブレーション音を出力する動作がキャリブレション音出力ステップの動作に、表示処理部42およびディスプレイ装置44によってキャリブレーション画像を表示する動作がキャリブレーション画像表示ステップの動作に、操作検出部12による動作が操作検出ステップの動作に、音出力タイミング判定部30、表示タイミング判定部50、時間軸設定部60による動作が時間軸設定ステップの動作にそれぞれ対応する。
【0025】
本実施形態のゲーム装置はこのような構成を有しており、次に、キャリブレーション音やキャリブレーション画像を用いて時間軸を調整するタイミングキャリブレーションの動作を説明する。図2は、キャリブレーション音とキャリブレーション画像を用いたタイミングキャリブレーションの動作手順を示す流れ図である。
【0026】
まず、キャリブレーション音生成部20によってキャリブレーション音が生成されて、スピーカ24から出力される(ステップ100)。このキャリブレーション音には、利用者に操作部10の所定のスイッチ等を操作するタイミングを示す音が含まれている。例えば「1秒間隔で操作タイミングを指示する音が出力されるので、その音に合わせてAボタンを押して下さい」などのナレーション音声が出力された後、1秒間隔で所定回数(例えば10回)操作タイミング指示音が出力される。また、キャリブレーション音生成部20によるキャリブレーション音の出力動作と並行して、操作検出部12による操作部10の操作内容の検出が行われる(ステップ101)。
【0027】
次に、キャリブレーション音生成部20は、所定時間経過したか否かを判定する(ステップ102)。例えば、ナレーション音に続けて10回の操作タイミング指示音の出力が終了するまでの時間に若干の時間を加えた時間が経過したか否かが判定される。所定時間が経過していない場合にはステップ102の判定において否定判断が行われてステップ101の操作内容の検出動作が繰り返される。また、所定時間が経過した場合にはステップ102の判定において肯定判断が行われ、キャリブレーション音生成部20はキャリブレーション音の出力を終了させる(ステップ103)。
【0028】
次に、音出力タイミング判定部30は、キャリブレーション音の出力タイミングと、操作部10を用いた操作タイミングとのずれ(時間差ΔT1)を算出する(ステップ104)。
【0029】
図3は、時間差ΔT1算出の概要を示す図である。図3(A)にはキャリブレーション音に含まれる操作タイミング指示音の出力タイミングが示されており、1〜10の符号は操作タイミング指示音の出力順番を示している。これらの操作タイミング指示音は、ナレーション音に続けて、1秒間隔で10回出力される。利用者は、この操作タイミング指示音が出力される毎に操作部10のAボタンを押す操作を行う。周期的に操作タイミング指示音が出力され、利用者は、その出力タイミングを予測することができるため、操作タイミング指示音の出力タイミングに合わせて正確に操作部10のAボタンを押すことできる。
【0030】
ところで、ゲーム装置は、本来所定の時間軸を有しており、この時間軸に沿ってキャリブレーション音やゲーム音の出力、キャリブレーション画像やゲーム画像の表示、操作内容の検出を行っている(明示的な時間軸の定義がない場合であっても、例えば1/30秒あるいは1/60秒毎にこれらの動作を行うということは1/30秒を計測する共通の時間軸を用いていることを示している)。図3および図4(後述する)では、ゲーム音等の出力タイミングに対応させた時間軸をT1、ゲーム画像等の表示タイミングに対応させた時間軸をT2、操作内容の検出タイミングに対応させた時間軸をT3としている。
【0031】
図3に示すように、所定の時刻(開始時刻0)を基準にしてキャリブレーション音の出力が開始された後、操作タイミング指示音が10回出力される。所定の時刻(開始時刻0)を基準にして操作タイミング指示音に同期して利用者によって操作部10が操作されたタイミングが操作検出部12によって検出される(図3では、時間軸T3上の黒丸によってこの検出タイミングが示されている)。これら2つの開始時刻0は実際には共通しているが、利用者がキャリブレーション音を聞くことができるタイミングと、操作部10の操作が操作検出部12によって検出されるタイミングとは一致しないため、これら2つのタイミングを一致させるために時間軸T1、T3を調整すると、調整後のそれぞれの開始時刻の間には時間差ΔT1が生じる。音出力タイミング判定部30はこの時間差ΔT1を検出する。
【0032】
次に、キャリブレーション画像生成部40によってキャリブレーション画像が生成されて、ディスプレイ装置44の画面に表示される(ステップ105)。このキャリブレーション画像には、利用者に操作部10の所定のスイッチ等を操作するタイミングを示す画像が含まれている。例えば所定の移動マーカが一定速度で一方向に移動し、所定間隔で配置された操作タイミング指示マーカと交差するキャリブレーション画像が表示される。キャリブレーション画像では、1秒ごとに移動マーカと操作タイミング指示マーカとが交差するようになっており、この交差タイミングに合わせて利用者が操作部10のAボタンを操作するように予め動作指示が行われているものとする。また、キャリブレーション画像生成部40によるキャリブレーション画像の生成動作と並行して、操作検出部12による操作部10の操作内容の検出が行われる(ステップ106)。
【0033】
次に、キャリブレーション画像生成部40は、所定時間経過したか否かを判定する(ステップ107)。例えば、移動マーカと最後の操作タイミング指示マーカとが交差するまでの時間に若干の時間を加えた時間が経過したか否かが判定される。所定時間が経過していない場合にはステップ107の判定において否定判断が行われてステップ106の操作内容の検出動作が繰り返される。また、所定時間が経過した場合にはステップ107の判定において肯定判断が行われ、キャリブレーション画像生成部40はキャリブレーション画像の表示を終了させる(ステップ108)。
【0034】
次に、表示タイミング判定部50は、キャリブレーション画像の表示タイミングと、操作部10を用いた操作タイミングとのずれ(時間差ΔT2)を算出する(ステップ109)。
【0035】
図4は、時間差ΔT2算出の概要を示す図である。図4(A)にはキャリブレーション画像に含まれる移動マーカM1と操作タイミング指示マーカM2が示されており、1〜10の符号は操作タイミング指示マーカM2の配置順番を示している。これらの操作タイミング指示マーカM2は、移動マーカM1が一定速度で移動したときに1秒間隔で交差するように配置が工夫されている。利用者は、移動マーカM1と各操作タイミング指示マーカM2とが交差する毎に操作部10のAボタンを押す操作を行う。移動マーカM1が周期的に各操作タイミング指示マーカM2と交差するため、利用者は、この交差タイミングを予測することができ、これらの交差タイミングに合わせて正確に操作部10のAボタンを押すことできる。
【0036】
図4に示すように、所定の時刻(開始時刻0)を基準にしてキャリブレーション画像に含まれる移動マーカM1の移動が開始された後、この移動マーカM1が操作タイミング指示マーカM2と10回交差する。所定の時刻(開始時刻0)を基準にしてこの交差タイミングに同期して利用者によって操作部10が操作されたタイミングが操作検出部12によって検出される(図4では、時間軸T3上の黒丸によってこの検出タイミングが示されている)。これら2つの開始時刻0は実際には共通しているが、利用者が移動マーカM1と操作タイミング指示マーカM2とが交差したことを実際に見て確認することができるタイミングと、操作部10の操作が操作検出部12によって検出されるタイミングとは一致しないため、これら2つのタイミングを一致させるために時間軸T2、T3を調整すると、調整後のそれぞれの開始時刻の間には時間差ΔT2が生じる。音出力タイミング判定部30はこの時間差ΔT2を検出する。
【0037】
このようにして、キャリブレーション音およびキャリブレーション画像を用いて2種類の時間差ΔT1、ΔT2が算出された後、時間軸設定部60は、図3および図4に示す3つの時間軸T1、T2、T3の調整(キャリブレーション)を行う(ステップ110)。
【0038】
図5は、時間軸調整の概要を示す図である。図3および図4に示す時間軸T3を基準とし、時間軸T1、T2の時刻0の位置(開始時刻)のずれ(時間差)をΔT1、ΔT2としたが、その符号は、開始時刻が早い場合(図4に示すように時刻0の位置が時間軸T3よりも左側にある場合)を正、反対に遅い場合(図3に示すように時刻0の位置が時間軸T3よりも右側にある場合)を負とする。
【0039】
時間差ΔT1、ΔT2がともに負の場合には、時間軸設定部60は、以下のように時間軸を調整する。これは、タイミングが最も遅れる操作タイミングに合わせて、音の出力タイミングや画像の表示タイミングを遅らせること意味する。
【0040】
T1→T1−ΔT1
T2→T2−ΔT2
T3→T3
また、時間差ΔT1が正であって、ΔT1の方がΔT2よりも大きい場合には、時間軸設定部60は、以下のように時間軸を調整する。これは、タイミングが最も遅れる音の出力タイミングに合わせて、操作検出タイミングや画像の表示タイミングを遅らせること意味する。
【0041】
T1→T1
T2→T2+(ΔT1−ΔT2)
T3→T3+ΔT1
また、時間差ΔT2が正であって、ΔT2の方がΔT1よりも大きい場合には、時間軸設定部60は、以下のように時間軸を調整する。これは、タイミングが最も遅れる画像の表示タイミングに合わせて、操作検出タイミングや音の出力タイミングを遅らせること意味する。
【0042】
T1→T1+(ΔT2−ΔT1)
T2→T2
T3→T3+ΔT2
以後、このようにしてキャリブレーション音およびキャリブレーション画像を用いて調整された時間軸を用いて各種のゲーム演算が行われる。
【0043】
このように、本実施形態のゲーム装置では、ゲーム音の出力タイミングと利用者の操作タイミングとの相対的なずれや、ゲーム音の出力タイミングとゲーム画像の表示タイミングの両方のずれをなくすことができ、これらのずれによって生じる違和感を低減することができる。また、利用者は、キャリブレーション音やキャリブレーション画像にあわせて操作部10を操作するだけで、簡単かつ確実にゲーム音の出力タイミングやゲーム画像の表示タイミングのキャリブレーションを実施することができる。
【0044】
また、キャリブレーション音を用いた時間軸の調整処理と、キャリブレーション画像を用いた時間軸の調整処理とを別々に行うことにより、ゲーム音の出力タイミングとゲーム画像の表示タイミングとを共通の時間軸にあわせることで、ゲーム音の出力タイミングとゲーム画像の表示タイミングとの間の相対的なずれをなくすことができ、これらの出力タイミングと表示タイミングのずれによって生じる違和感を低減することができる。
【0045】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、キャリブレーション音とキャリブレーション画像の両方を用いて時間軸の調整を行って、操作部10を用いた操作タイミングのずれを補正したが、ゲーム音の出力タイミングと操作タイミングとのずれをなくすことが特に重要なゲームについては、キャリブレーション音のみを用いて、操作部10を用いた操作タイミングのずれを補正するようにしてもよい。
【0046】
また、上述した実施形態では、キャリブレーション音の出力タイミングと操作タイミングを一致させる動作と、キャリブレーション画像の表示タイミングと操作タイミングを一致させる動作とを別々に行うことにより、キャリブレーション音の出力タイミングとキャリブレーション画像の表示タイミングの相対的なずれをなくしたが、操作タイミングのずれが特に問題とならない場合には、操作タイミングの調整を行うことなくキャリブレーション音の出力タイミングとキャリブレーション画像の表示タイミングの相対的なずれを直接是正するようにしてもよい。
【0047】
図6は、変形例のゲーム装置の構成を示す図である。図6に示すゲーム装置は、図1に示したゲーム装置に含まれる音出力タイミング判定部30を音出力タイミング変更部30Aに、表示タイミング判定部50を表示タイミング変更部50Aにそれぞれ置き換えたものである。
【0048】
音出力タイミング変更部30Aは、操作検出部12によって検出された利用者による操作部10の操作内容に基づいて、キャリブレーション音生成部20によるキャリブレーション音の生成タイミング、すなわち、スピーカ24から出力されるキャリブレーション音の出力タイミングを変更する。例えば、操作部10に備わったAボタンが押下されたときにその押下時間に対応する時間だけキャリブレーション音の出力タイミングが遅くなるように出力タイミングの変更が行われる。また、操作部10に備わったBボタンが押下されたときにその押下時間に対応する時間だけキャリブレーション音の出力タイミングが早くなるように出力タイミングの変更が行われる。
【0049】
表示タイミング変更部50Aは、操作検出部12によって検出された利用者による操作部10の操作内容に基づいて、キャリブレーション画像生成部40によるキャリブレーション画像の生成タイミング、すなわち、ディスプレイ装置44の画面に表示されるキャリブレーション画像の表示タイミングを変更する。例えば、操作部10に備わったBボタンが押下されたときにその押下時間に対応する時間だけキャリブレーション画像の表示タイミングが遅くなるように表示タイミングの変更が行われる。また、操作部10に備わったAボタンが押下されたときにその押下時間に対応する時間だけキャリブレーション画像の表示タイミングが早くなるように表示タイミングの変更が行われる。なお、こ変形例では、キャリブレーション音の出力タイミングとキャリブレーション画像の表示タイミングの相対的な関係を変更することができればよいため、音出力タイミング変更部30Aおよび表示タイミング変更部50Aのいずれか一方を用いるようにしてもよい。この場合には不使用の構成を省略することができる。
【0050】
時間軸設定部60は、音出力タイミング変更部30A、表示タイミング変更部50Aによる出力タイミングあるいは表示タイミングの変更量(出力タイミングと表示タイミングの両方が同時に変更された場合には2つの変更量の合計)に基づいて音出力、画像表示に関する時間軸を調整する。
【0051】
上述した音出力タイミング変更部30A、表示タイミング変更部50Aがタイミング変更手段に対応する。また、これらによる動作がタイミング変更ステップの動作に対応する。
【0052】
図7は、図6に示すゲーム装置において行われるキャリブレーション音とキャリブレーション画像を用いたタイミングキャリブレーションの動作手順を示す流れ図である。まず、キャリブレーション画像生成部40によってキャリブレーション画像が生成されて、ディスプレイ装置44の画面に表示される(ステップ200)。このキャリブレーション画像では、キャリブレーション音の出力タイミングが視覚的に示されている。具体的には、図4(A)に示した内容のキャリブレーション画像をそのまま用いることができる。但し、操作タイミング指示マーカM2はキャリブレーション音出力タイミング指示マーカとして用いられる。すなわち、移動マーカM1が一方向に移動していって各キャリブレーション音出力タイミング指示マーカM2と交差するタイミングが、キャリブレーション音の出力タイミングを示している。なお、所定のマーカを周期的に点滅させることによってキャリブレーション音の出力タイミングを示すようにしてもよい。
【0053】
また、キャリブレーション音生成部20によってキャリブレーション音が生成されて、スピーカ24から出力される(ステップ201)。このキャリブレーション音には、キャリブレーション画像において移動マーカM1と各キャリブレーション音出力タイミング指示マーカM2とが交差するタイミングを示す音が含まれている。
【0054】
次に、音出力タイミング変更部30Aおよび表示タイミング変更部50Aは、出力タイミングあるいは表示タイミングの変更が終了したか否か(ステップ202)、変更を指示する操作が検出されたか否かを判定する(ステップ203)。変更を指示する操作が検出されない場合には否定判断が行われ、ステップ202に戻って変更終了判定が繰り返される。また、操作検出部12によって変更を指示する操作が検出されると、すなわち、操作部10に備わったAボタンあるいはBボタンが押下されるとステップ203の判定において肯定判断が行われ、キャリブレーション音生成部20によるキャリブレーション音の生成タイミングあるいはキャリブレーション画像生成部40によるキャリブレーション画像の生成タイミングが変更される(ステップ204)。その後、ステップ200に戻って、変更後のタイミングでのキャリブレーション画像の表示以降の動作が繰り返される。
【0055】
また、利用者の操作に応じたタイミング変更が終了して利用者によってその旨を指示する所定の操作がなされるとステップ202の判定において肯定判断が行われる。次に、時間軸調整部60は、ステップ204において変更された出力タイミングあるいは表示タイミングの変更量に基づいて、音出力に対応する時間軸T1と画像表示に対応する時間軸T2の調整(キャリブレーション)を行う(ステップ205)。例えば、キャリブレーション音の出力タイミングをΔT(>0)遅らせることにより、キャリブレーション画像において移動マーカM1と各キャリブレーション音出力タイミング指示マーカM2とが交差するタイミングと、キャリブレーション音の出力タイミングとが一致した場合には、音の出力タイミングに対応する時間軸T1をT1+ΔTに変更する時間軸の調整を行う。反対に、キャリブレーション音の出力タイミングをΔT(>0)早くすることにより、キャリブレーション画像において移動マーカM1と各キャリブレーション音出力タイミング指示マーカM2とが交差するタイミングと、キャリブレーション音の出力タイミングとが一致した場合には、画像の表示タイミングに対応する時間軸T2をT2+ΔTに変更する時間軸の調整を行う。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】一実施形態のゲーム装置の構成を示す図である。
【図2】キャリブレーション音とキャリブレーション画像を用いたタイミングキャリブレーションの動作手順を示す流れ図である。
【図3】時間差ΔT1算出の概要を示す図である。
【図4】時間差ΔT2算出の概要を示す図である。
【図5】時間軸調整の概要を示す図である。
【図6】変形例のゲーム装置の構成を示す図である。
【図7】図6に示すゲーム装置において行われるキャリブレーション音とキャリブレーション画像を用いたタイミングキャリブレーションの動作手順を示す流れ図である。
【符号の説明】
【0057】
10 操作部
12 操作検出部
20 キャリブレーション音生成部
22 デジタル−アナログ変換器(D/A)
24 スピーカ
30 音出力タイミング判定部
30A 音出力タイミング変更部
40 キャリブレーション画像生成部
42 表示処理部
44 ディスプレイ装置
50 表示タイミング判定部
50A 表示タイミング変更部
60 時間軸設定部
70 ゲーム演算部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作タイミングを音で指示するキャリブレーション音を生成するキャリブレーション音生成手段と、
前記キャリブレーション音生成手段によって生成されたキャリブレーション音を出力するキャリブレーション音出力手段と、
利用者によって操作される操作手段と、
前記操作手段を用いた利用者の操作内容を検出する操作検出手段と、
前記キャリブレーション音出力手段によるキャリブレーション音の出力タイミングと、前記操作検出手段によって検出された利用者の操作タイミングとのずれに基づいて、時間軸を調整する時間軸設定手段と、
前記時間軸設定手段によって調整された時間軸を用いてゲーム演算を行うゲーム演算手段と、
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記ゲーム演算手段は、前記操作検出手段による利用者の操作内容の検出結果に応じてゲーム演算を行っており、
前記時間軸設定手段による時間軸の調整は、前記操作検出手段によって検出された利用者の操作内容に対応する時間を変更する処理であることを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1において、
前記ゲーム演算手段は、ゲーム音の生成を行っており、
前記時間軸設定手段による時間軸の調整は、前記ゲーム音の出力タイミングを変更する処理であることを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかにおいて、
前記キャリブレーション音には、前記操作手段による操作タイミングを指示する操作指示音が含まれていることを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項4において、
前記操作指示音は、周期的に前記操作手段による操作タイミングを指示することを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかにおいて、
操作タイミングを表示画像で指示するキャリブレーション画像を生成するキャリブレーション画像生成手段と、
前記キャリブレーション画像生成手段によって生成されたキャリブレーション画像を表示するキャリブレーション画像表示手段と、
をさらに備え、前記時間軸設定手段は、前記キャリブレーション画像によって指示された操作タイミングと、前記操作検出手段によって検出された利用者の操作タイミングとのずれに基づいて、時間軸を調整することを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
請求項6において、
前記ゲーム演算手段は、ゲーム画像の生成を行っており、
前記時間軸設定手段による時間軸の調整は、前記ゲーム画像の表示タイミングを変更する処理であることを特徴とするゲーム装置。
【請求項8】
請求項6において、
前記時間軸設定手段は、前記キャリブレーション音を用いた時間軸の調整処理と、前記キャリブレーション画像を用いた時間軸の調整処理とを別々に行うことにより、前記ゲーム音の出力タイミングと前記ゲーム画像の表示タイミングとを共通の時間軸にあわせることを特徴とするゲーム装置。
【請求項9】
キャリブレーション音生成手段によって生成されたキャリブレーション音を出力するキャリブレーション音出力ステップと、
操作手段を用いた利用者の操作内容を検出する操作検出ステップと、
前記キャリブレーション音出力ステップにおけるキャリブレーション音の出力タイミングと、前記操作検出ステップによって検出された利用者の操作タイミングとのずれに基づいて、時間軸を調整する時間軸設定ステップと、
を有し、前記時間軸設定ステップによって時間軸が調整された後に、この調整された時間軸を用いてゲーム演算を行うことを特徴とするゲーム装置におけるタイミングキャリブレーション方法。
【請求項10】
キャリブレーション音生成手段によって生成されたキャリブレーション音を出力するキャリブレーション音出力ステップと、
前記キャリブレーション音の出力と並行して行われる操作手段を用いた利用者の操作内容を検出する第1の操作検出ステップと、
キャリブレーション画像生成手段によって生成されたキャリブレーション画像を表示するキャリブレーション画像表示ステップと、
前記キャリブレーション画像の表示と並行して行われる前記操作手段を用いた利用者の操作内容を検出する第2の操作検出ステップと、
前記キャリブレーション音出力ステップにおけるキャリブレーション音の出力タイミングと前記第1の操作検出ステップによって検出された利用者の操作タイミングとのずれと、前記キャリブレーション画像によって指示された操作タイミングと前記第2の操作検出ステップによって検出された利用者の操作タイミングとのずれとに基づいて、時間軸を調整する時間軸設定ステップと、
を有し、前記時間軸設定ステップによって時間軸が調整された後に、この調整された時間軸を用いてゲーム演算を行うことを特徴とするゲーム装置におけるタイミングキャリブレーション方法。
【請求項11】
請求項10において、
前記時間軸設定ステップにおいて、前記キャリブレーション音を用いた時間軸の調整処理と、前記キャリブレーション画像を用いた時間軸の調整処理とを別々に行うことにより、前記ゲーム音の出力タイミングと前記ゲーム画像の表示タイミングとを共通の時間軸にあわせることを特徴とするゲーム装置におけるタイミングキャリブレーション方法。
【請求項12】
キャリブレーション音の出力タイミングを視覚的に示したキャリブレーション画像を生成するキャリブレーション画像生成手段と、
前記キャリブレーション画像生成手段によって生成されたキャリブレーション画像を表示するキャリブレーション画像表示手段と、
前記キャリブレーション音を生成するキャリブレーション音生成手段と、
前記キャリブレーション音生成手段によって生成されたキャリブレーション音を出力するキャリブレーション音出力手段と、
利用者によって操作される操作手段と、
前記操作手段を用いた利用者の操作内容を検出する操作検出手段と、
前記キャリブレーション画像表示手段によるキャリブレーション画像の表示動作と前記キャリブレーション音出力手段によるキャリブレーション音の出力動作と並行して、前記操作検出手段によって検出された操作内容に基づいて前記キャリブレーション画像の表示タイミングおよび前記キャリブレーション音の出力タイミングの少なくとも一方を変更するタイミング変更手段と、
前記タイミング変更手段によって変更された表示タイミングおよび出力タイミングの変更量に基づいて、時間軸を調整する時間軸設定手段と、
前記時間軸設定手段によって調整された時間軸を用いてゲーム演算を行うゲーム演算手段と、
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項13】
キャリブレーション音の出力タイミングを視覚的に示したキャリブレーション画像を表示するキャリブレーション画像表示ステップと、
キャリブレーション音を出力するキャリブレーション音出力ステップと、
前記キャリブレーション画像表示ステップにおけるキャリブレーション画像の表示動作と前記キャリブレーション音出力ステップにおけるキャリブレーション音の出力動作と並行して、操作検出手段によって検出された利用者の操作内容に基づいて前記キャリブレーション画像の表示タイミングおよび前記キャリブレーション音の出力タイミングの少なくとも一方を変更するタイミング変更ステップと、
前記タイミング変更ステップにおいて変更された表示タイミングおよび出力タイミングの変更量に基づいて、時間軸を調整する時間軸設定ステップと、
を有し、前記時間軸設定ステップにおいて時間軸が調整された後に、この調整された時間軸を用いてゲーム演算を行うことを特徴とするゲーム装置におけるタイミングキャリブレーション方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2007−267776(P2007−267776A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−93696(P2006−93696)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】