説明

ゲーム装置,ゲームプログラム,及び情報記憶媒体

【課題】RPGのようにプレイヤが一定のキャラクタを長期間使用してゲームを進行するような場合であっても,プレイヤが,使用キャラクタのモーションパターンに飽きてしまうことがないゲームを提供する。
【解決手段】基本的には,ゲーム上の特定条件を達成した場合に得られる称号データごとにキャラクタのモーション情報を記憶し,プレイヤが任意の称号データをキャラクタに設定することができるようにすることにより,ゲームの進行過程においてもプレイヤがキャラクタのモーション情報を適宜変化させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,ゲーム空間において動作するキャラクタを,表示装置に表示するゲームを実行可能なゲーム装置,ゲームプログラム,及びゲームプログラムを格納した情報記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から,データベースに記憶された種々のモーションデータを再生することにより,仮想ゲーム空間に存在するキャラクタに一定の動作を行わせるゲーム装置が知られている(例えば,特許文献1)。
【0003】
また,従来から,ゲームのプレイヤによって操作されるキャラクタについて,例えば,その動作スピードや動作の大きさに関するパラメータを可変とすることが知られている(例えば,特許文献2)。このような従来のゲーム装置において,ゲーム内のキャラクタは設定されたパラメータに従って,例えば,動作スポードや,動作の大きさ,声質,声量のような動作態様が変化する。すなわち,表示画面に表示されるキャラクタの動作スピードや,スピーカから出力されるキャラクタの声質・声量が変化する。従って,ゲームのプレイヤは,例えば自らの性格や声質,声量に合せて,任意に操作キャラクタのパラメータを設定し,プレイヤ自身に似たゲームキャラクタとすることもできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−72310号公報
【特許文献2】特開2005−253687号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし,従来のゲーム装置では,キャラクタのそれぞれについて固定されたモーションデータが再生されるため,そのキャラクタのモーションパターンは常に一定となっている。従って,例えばRPG(Role−Playing−Game)のように,プレイヤが一定のキャラクタを長期間使用してゲームを進行するような場合,プレイヤは,使用キャラクタのモーションパターンに飽きてしまうという問題があった。
【0006】
そこで,本発明は,プレイヤのゲームに対する趣向性を向上させることを目的とする。具体的に,本発明は,RPGのようにプレイヤが一定のキャラクタを長期間使用してゲームを進行するような場合であっても,プレイヤが,使用キャラクタのモーションパターンに飽きてしまうことがないゲームを提供することを目的とする。
【0007】
また,従来のゲーム装置のように,ゲームのプレイヤが自らの性格に合せて操作キャラクタの動作態様のパラメータを設定するような場合,そのパラメータは,飽くまでプレイヤの主観に基づいて設定されるものである。このように,従来のゲーム装置においては,キャラクタの動作のパラメータがプレイヤの主観に基づいて設定されるものであるため,そのパラメータはプレイヤの客観的な性格を反映していないという場合があった。また,プレイヤの主観によりキャラクタの動作のパラメータが設定されると,そのキャラクタはプレイヤの予想範囲内の動作を行うため,キャラクタがプレイヤの予想を超えた動作をすることがなく,面白みに欠けていた。
【0008】
そこで,本発明の好ましい形態においては,プレイヤの性格を客観的に把握し,プレイヤの客観的な性格に基づいて,操作キャラクタの動作のパタメータを変化させることができるゲームを提供することを目的とする。さらに,本発明の好ましい形態においては,操作キャラクタのパラメータを,プレイヤの性格を反映しつつ,プレイヤの予想外の動作をするように設定されるゲームを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は,基本的には,ゲーム上の特定条件を達成した場合に得られる称号データごとにキャラクタのモーション情報を記憶し,プレイヤが任意の称号データをキャラクタに設定することができるようにすることにより,ゲームの進行過程においてもプレイヤがキャラクタのモーション情報を適宜変化させることができるという知見に基づく。
【0010】
本発明の第1の側面は,入力装置に入力された指令情報に基づいて動作するキャラクタを,表示装置に表示するゲームを実行可能なゲーム装置に関する。
本発明に係るゲーム装置は,称号データベース,モーション情報データベース,称号データ抽出部,称号記憶部,動作態様決定部,及びキャラクタ表示部を含む。
称号データベースは,ゲームの進行上設定されている複数の特定条件のそれぞれについて,その特定条件を達成した場合にキャラクタに対して付与される称号のデータを,関連付けて記憶している。
モーション情報データベースは,称号データベースに記憶されている複数の称号のデータそれぞれについて,その称号が付与されたキャラクタの動作態様を決定するモーション情報を,関連付けて記憶している
称号記憶部は,ゲームの進行上キャラクタがある特定条件を達成した場合には,その特定条件と関連付けて称号データベースに記憶されている称号を読み出す。
称号記憶部には,称号データ抽出部により読み出された称号のデータが記憶される
動作態様決定部は,称号記憶部に記憶されている称号の中から入力装置により選択入力された任意の称号と関連付けてモーション情報データベースに記憶されているモーション情報に基づいて,キャラクタの動作態様を決定する。
キャラクタ表示部は,動作態様決定部により決定された動作態様のキャラクタを表示装置に表示する。
【0011】
このような構成を有することにより,本発明は,ゲームの進行に応じて取得可能な称号に応じて,キャラクタのモーションパターンを増やすとことができる。また,プレイヤは,任意の称号を選択することにより適宜キャラクタのモーションパターンを変化させることができる。従って,本発明によれば,RPGのようにプレイヤが一定のキャラクタを長期間使用してゲームを進行するような場合であっても,プレイヤが,使用キャラクタのモーションパターンに飽きてしまうことがないゲームを提供することができる。
【0012】
ここで,本発明においては,モーション情報を,キャラクタの動作内容を示すモーションデータとし,動作態様決定部は,称号記憶部に記憶されている称号の中から入力装置により選択入力された任意の称号と関連付けて前記モーション情報データベースに記憶されているモーションデータに基づいて,キャラクタの動作態様を決定し,キャラクタ表示部は,モーションデータを再生することにより,動作態様決定部により決定された動作態様のキャラクタを表示装置に表示することとしてもよい。
【0013】
本発明の好ましい形態において,モーション情報は,表示装置に表示されるキャラクタの各種動作の態様を決定するためのモーションパラメータである。
そして,本発明の好ましい形態においては,さらに,入力部に設けられたセンサキーによって,ゲーム装置に対する指令情報の入力が検知されたときの検知情報を抽出する検知情報抽出部を含む。
ここで,検知情報抽出部によって抽出される検知情報には,少なくとも,センサキーによって指令情報の入力が検知されたときのセンサキーに対する押圧力,センサキーによって指令情報の入力が検知された間隔,及び所定時間内においてセンサキーが指令情報の入力を検知した回数を含む。
この場合に,動作態様決定部は,称号記憶部に記憶されている称号の中から入力装置により選択入力された任意の称号と関連付けてモーション情報データベースに記憶されているモーションパラメータを,検知情報抽出部によって抽出された検知情報に基づいて変更し,キャラクタの各種動作の変更後のパラメータを求めることにより,キャラクタの動作態様を決定する。
【0014】
このような構成を有することにより,本発明は,例えばプレイヤの無意識のうちにセンサキーが連打されているような場合に,センサキーが連打されたという検知情報に基づいて,ユーザが操作するキャラクタのモーションパラメータを変更することができる。要するに,本発明は,ユーザのキー操作の癖という客観的な情報に基づいて,キャラクタのモーションパラメータを変更するものである。従って,本発明の好ましい形態によれば,プレイヤの性格を客観的に把握することができ,把握したプレイヤの客観的な性格に基づいて,操作キャラクタの動作のパタメータを変化させるゲームを提供することができる。さらに,本発明の好ましい形態によれば,プレイヤの無意識のうちにキャラクタのパラメータを変更することができるため,操作キャラクタのパラメータが,プレイヤの性格を反映しつつ,プレイヤの予想外の動作をするように設定されるゲームを提供することができる。
【0015】
本発明の好ましい形態においては,性格データベース,性格モーションデータベース,キャラクタ性格決定部,性格モーション再生部をさらに有する。
性格データベースは,称号記憶部に記憶されている称号の中から入力装置により選択入力された任意の称号と関連付けてモーション情報データベースに記憶されているモーションパラメータが,動作態様決定部により変更された変化度と関連付けて,ゲームキャラクタの性格の情報を記憶している。
性格モーションデータベースは,性格データベースに記憶されているゲームキャラクタの性格の情報のそれぞれについて,キャラクタの動作内容を示すモーションデータを記憶している。
キャラクタ性格決定部は,称号記憶部に記憶されている称号の中から入力装置により選択入力された任意の称号と関連付けてモーション情報データベースに記憶されているモーションパラメータが,動作態様決定部により変更された変化度の情報に基づいて,前記性格データベースを参照し,そのキャラクタの性格を決定する。
性格モーション再生部は,前記キャラクタ性格決定部により決定されたキャラクタの性格と関連付けて記憶されているモーションデータを性格モーションデータベースから読み出し,表示装置において再生する。
【0016】
このような構成を有することにより,本発明の好ましい形態においては,プレイヤの性格に応じたキャラクタのモーションデータを再生することができるため,プレイヤがキャラクタに対して愛着を持つようになる。また,プレイヤの性格(キャラクタの性格)は,キーセンサによって検知された検知情報に応じてプレイヤの無意識のうちに決定されるものであるため,キャラクタの性格に基づくモーションデータはプレイヤの予想外のものが再生されることとなる。
【発明の効果】
【0017】
本発明は,新規な方法でゲームキャラクタのモーションを制御することができ,プレイヤのゲームに対する趣向性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は,本発明に係るゲーム装置のハードウェア構成の例を示すブロック図である。
【図2】図2は,本発明に係るゲーム装置の機能ブロック図である。
【図3】図3(a)は,称号データベースに記憶されている情報の例を示す概念図である。図3(b)及び(c)は,モーション情報データベースに記憶されている情報の例を示す概念図である。図3(d)は,モーションパラメータの例を示す概念図である。
【図4】図4(a)は,性格データベースに記憶されている情報の例を示す概念図である。図4(b)は,性格モーションデータベースに記憶されている情報の例を示す概念図である。
【図5】図5は,本発明に係るゲーム装置の表示部に表示されたゲーム画像の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下,発明を実施するための形態について説明する。ただし,本発明は,以下に説明する実施態様に限定されるものではない。すなわち,本発明は,以下に説明する実施態様から当業者に自明な範囲で適宜修正される範囲を含む。
【0020】
図1は,本発明の実施形態に係るゲーム装置のブロック図である。本発明は,特に携帯用,家庭用又は業務用のゲーム装置として好適に利用されうる。そこで,以下では,本発明が適用されたゲーム装置について説明する。なお,同図に示されるゲーム装置は,少なくとも処理部100と記憶部170を含めばよい。または,ゲーム装置は,処理部100,記憶部170,及び情報記憶媒体180を含んでもよい。それ以外のブロック,例えば,入力部160,表示部190,音出力部192,携帯型情報記憶装置194,通信部196については,任意の構成要素とすることができる。
【0021】
図1に示すように,処理部100,入力部160,記憶部170,情報記憶媒体180,表示部190,携帯型情報記憶装置294,音出力部292,及び通信部296は,バスなどで接続されており,情報の授受を行うことができるようになっている。入出力160から所定の情報が入力されると,処理部100は,記憶部170のメインメモリに格納されている制御プログラムを読み出す。そして,処理部100は,制御プログラムの指令に従って,適宜記憶部170,情報記憶媒体180,又は携帯型情報記憶装置194に記憶されているデータを読み出し,ゲーム処理部120にて所定の演算を行う。そして,その演算結果を記憶部170に一時的に記憶して,表示部190,音出力部192,又は通信部196から情報を出力する。
【0022】
処理部100は,システム全体の制御,システム内の各ブロックへの命令の指示,ゲーム処理,画像処理,音処理などの各種の処理を行うものである。処理部100の機能は,各種プロセッサ(CPU,DSP等),又はASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや,所与のプログラム(ゲームプログラム)により実現できる。
【0023】
入力部160は,プレイヤが操作データを入力するためのものである。入力部160の機能は,例えば,レバー,ボタン,タッチパネル,及びハードウェアを備えたコントローラにより実現できる。なお,特に携帯用ゲーム装置の場合は,入力部160は,ゲーム装置本体と一体として形成されても良い。入力部160は,キー入力を検知するキーセンサを有し,キーセンサは,プレイヤの入力操作を検知することが可能である。例えば,キーセンサは,プレイヤが入力を操作したときの押圧力を検知しデータに変換することができる。入力部160からの処理情報は,シリアルインターフェース(I/F)やバスを介してメインプロセッサなどに伝えられる。
【0024】
記憶部170は,処理部100や通信部196などのワーク領域として機能する。また,記憶部170には,プログラムや各種テーブルなどを格納しても良い。記憶部170は,例えば,メインメモリ172,フレームバッファ174,及びテクスチャ記憶部176を含んでもよく,そのほか各種テーブルなどを記憶しても良い。記憶部170の機能は,ROMやRAMなどのハードウェアにより実現できる。RAMとして,VRAM,DRAM又はSRAMなどがあげられ,用途に応じて適宜選択すればよい。フレームバッファ274を構成するVRAMなどは,各種プロセッサの作業領域として用いられる。
【0025】
情報記憶媒体(コンピュータにより使用可能な記憶媒体)180は,プログラムやデータなどの情報を格納するものである。情報記憶媒体180は,いわゆるゲームカセットなどとして販売されうる。そして,情報記憶媒体180の機能は,光ディスク(CD,DVD),光磁気ディスク(MO),磁気ディスク,ハードディスク,磁気テープ,又はメモリ(ROM)などのハードウェアにより実現できる。処理部100は,この情報記憶媒体180に格納される情報に基づいて種々の処理を行う。情報記憶媒体180には,後述する,本発明の実施形態の機能ブロック(図2)を実行するための情報(プログラムやデータ)が格納される。
【0026】
表示部190は,本実施形態により生成された画像を出力するものである。その機能は,CRT(ブラウン管),LCD(液晶),OEL(有機電界発光素子),PDP(プラズマディスプレイパネル)又はHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などのハードウェアにより実現できる。表示部190には,画像処理部110により描画生成された動画像が表示される。
【0027】
音出力部192は,音を出力するものである。音出力部192の機能は,スピーカなどのハードウェアにより実現できる。音出力は,例えばバスを介してメインプロセッサなどと接続されたサウンドプロセッサのような音処理部150により,音処理が施され,スピーカなどの音出力部102から出力される。
【0028】
携帯型情報記憶装置194は,プレイヤの個人データやセーブデータなどが記憶されるものである。この携帯型情報記憶装置194としては,メモリカードや携帯型ゲーム装置などがあげられる。携帯型情報記憶装置194の機能は,メモリカード,フラッシュメモリ,ハードディスク,USBメモリなど公知の記憶手段により達成できる。
【0029】
通信部196は,外部(例えば,ゲームサーバ,他のゲーム装置,又は他の画像生成システム)との間で通信を行うための各種の制御を行う任意の要素である。通信部196の機能は,各種プロセッサ,又は通信用ASICなどのハードウェアや,プログラムなどにより実現できる。
【0030】
なお,ゲーム装置を実行するためのプログラム又はデータは,ゲームサーバが有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部196を介して記憶部270や情報記憶媒体180に配信するようにしてもよい。
【0031】
処理部100は,ゲーム処理部120,画像処理部110,及び音処理部150を含むものがあげられる。具体的には,メインプロセッサ,コプロセッサ,ジオメトリプロセッサ,描画プロセッサ,データ処理プロセッサ,四則演算回路又は汎用演算回路などがあげられる。これらは適宜バスなどにより連結され,信号の授受が可能とされる。また,圧縮された情報を伸張するためのデータ伸張プロセッサを備えても良い。
【0032】
ここでゲーム処理部120は,例えば,ゲームの進行処理,選択画面の設定処理,オブジェクトの位置や回転角度(X,Y又はZ軸回り回転角度)を求める演算処理,オブジェクトを動作させる処理(モーション処理),視点の位置(仮想カメラの位置)や視線角度(仮想カメラの回転角度)を求める処理,ゲーム結果(成果,成績)を演算する処理,又はゲームオーバー処理などの種々のゲーム処理を,入力部160からの操作データや,携帯型情報記憶装置194からの個人データ,保存データや,ゲームプログラムなどに基づいて行う。
【0033】
画像処理部130は,ゲーム処理部120からの指示等にしたがって,各種の画像処理を行うものである。また,音処理部150は,ゲーム処理部120からの指示等にしたがって,各種の音処理を行う。
【0034】
ゲーム処理部120,画像処理部110,音処理部150の機能は,その全てをハードウェアにより実現してもよいし,その全てをプログラムにより実現してもよい。または,ハードウェアとプログラムの両方により実現してもよい。画像処理部110は,例えば,ジオメトリ処理部130(3次元座標演算部),描画部140(レンダリング部)を含むものがあげられる。
【0035】
本実施態様においては,例えば,ゲーム装置の処理部100,ゲーム処理部120,記憶部270の作業空間,及び情報記録媒体180に格納されたゲーム用プログラムは,図3に示す機能ブロックとして機能する。図3に示すように,本発明に係るゲーム装置は,称号データベース1,モーション情報データベース2,称号データ抽出部3,称号記憶部4,動作態様決定部5,キャラクタ表示部6,検知情報抽出部7,性格データベース8,性格モーションデータベース9,キャラクタ性格決定部10,及び性格モーション再生部11を含む。また,これらの各要素は,バスを介して情報の授受が可能なように接続されている。
【0036】
称号データベース1は,ゲームの進行上設定されている複数の特定条件のそれぞれについて,その特定条件を達成した場合にキャラクタに対して付与される称号のデータを,関連付けて記憶している。図3(a)は,称号データベース1に記憶されている情報を説明するための概念図である。図3(a)に示すように,例えば,称号データベース1には,「戦士のレベルが10になった」という条件と関連付けて,「アマチュア戦士」という称号が記憶されている。
【0037】
この「条件」は,例えば,キャラクタごとに設定されているキャラクタのレベルのパラメータや,キャラクタごとにカウントされ記憶されている戦闘回数のパラメータに基づいて設定される。また,例えば,特定のアイテムを入手した場合のようなゲーム進行上の特定の課題を達成したことを「条件」としてもよい。ここにいう「条件」は,例えば,RPGや,格闘ゲーム,シュミレーションゲーム,パズルゲームといったゲームの種類や,その内容に応じて適宜設定することができる。また,称号データベースに特定の条件と関連づけて記憶されている「称号」は,ゲームキャラクタの個性を示すものであり,達成した条件に対応している。「称号」についても,上述した「条件」と同様に,ゲームの種類及びその内容に応じて適宜設定することができる。また,図3(a)に示す称号データベース1には,称号及びその条件に称号番号が付されている。
【0038】
モーション情報データベース2は,称号データベース1に記憶されている称号のデータのそれぞれについて,称号が付与されたキャラクタの動作態様を決定するモーション情報を,関連付けて記憶している。キャラクタの動作態様には,例えば,キャラクタのアクションに関するモーションパターンや,キャラクタがプレイヤの入力操作に応じて仮想空間内において動作する動作速度及びそのモーションの大きさ,キャラクタに対応して出力される音声の読み上げ速度,音質の高低が含まれる。また,キャラクタの動作態様を決定するモーション情報には,例えば,キャラクタの各種動作態様を定める数値としてのパラメータや,キャラクタのアクションに関するモーションパターンに関する動画像としてのモーションデータが含まれる。
【0039】
図3(b)及び(c)は,モーション情報データベース2に記憶されている情報を説明するための概念図である。モーション情報データベース2には,称号データと関連付けて,キャラクタの各種動作態様を定めるモーションパラメータや,キャラクタのモーションパターンに関するモーションデータが記憶されている。モーションデータには,キャラクタのアクションの動画像データや,キャラクタの表情の動画像データ,その他キャラクタに関する動画像データが含まれる。また,モーション情報データベース2には,図3(b)及び(c)に示すように,称号データ(称号番号)と関連付けて,モーション情報を記憶している記憶部へのリンク情報が記憶されていてもよい。例えば,図3(b)においては,称号のデータ(称号番号)と関連して,キャラクタのモーションパラメータに関する情報が記憶されている。また,例えば,図3(c)及び(c)においては,称号のデータ(称号番号)と関連して,キャラクタのモーションデータに関する情報が記憶されている。
【0040】
ここで,図3(d)を参照して,モーションパラメータの具体例について説明する。モーションパラメータは,表示装置に表示されるキャラクタの各種動作の態様を決定する数値である。キャラクタの各種動作の態様の例は,図3(d)に示す,動作速度,動作の大きさ,発生速度,発生音量,及び声質である。ただし,キャラクタの各種動作態様はこれらものに限定されず,キャラクタに関するものとして数値化できる動作態様が含まれる。図3における例においては,称号「アマチュア戦士」(称号番号123)のモーションパラメータ(番号123)が示されている。パラメータ123においては,称号番号123のモーションパラメータとして,動作速度の値が40,動作の大きさの値が60,発生速度の値が40,発生音量の値が60,声質の値が30として初期設定されている。このようなモーションパラメータは,称号ごとに異なる初期値が設定されている。キャラクタの各種動作態様は,モーションパラメータに依存するものであり,例えば,動作速度の値が高いほどキャラクタがゲーム内において動作する速度が早く,声質の値が高いほどキャラクタがゲーム内において発する声が高音となる。
【0041】
また,各モーションパラメータには,パラメータが変化する最大値及び最小値を定めた可変領域を設けることとしてもよい。すなわち,モーション情報データベースに記憶されているモーションパラメータは,後述する検知情報に基づいて変更される。モーションパラメータは,一般的に,称号の特徴に応じて初期設定値が設定されるものであるため,際限なく各パラメータが変更されることとすると称号の特徴が数値として反映されなくなってしまう。そこで,各称号についてその特徴がある程度維持されるように,パラメータの可変領域が設定される。可変領域は,例えば,パラメータの初期設定値の,10%,20%,又は30%の増減可能であるというように設定すればよい。また,パラメータの可変領域は,パラメータごとに異なるものであってもよい。図3(d)においては,各パラメータについての可変領域が,太字の枠体によって示されている。
【0042】
称号データ抽出部3は,ゲームの進行上,キャラクタがある特定条件を達成した場合に,その特定条件と関連付けて称号データベース2に記憶されている称号のデータを読み出す。すなわち,称号データ抽出部3は,称号データベース2を参照して,プレイヤが操作するキャラクタが,複数の特定条件のうちのいずれかの特定条件を達成したか否かを判断する。そして,そのキャラクタが,ある特定条件を達成したと判断した場合には,称号データベース2に記憶されている称号データを抽出し,称号記憶部4に記憶する。称号データ抽出部3は,キャラクタが特定条件を達成したと判断した場合に,逐次,上記処理を行う。称号記憶部4には,称号データ抽出部3により読み出された称号のデータが蓄積して記憶される。一般的に,称号記憶部4に記憶される称号データは,プレイヤの個人データやセーブデータとして扱われるため,携帯型情報記憶装置が称号記憶部4として機能する。また,称号記憶部4に記憶されている称号に関する情報は,ゲームプレイヤが適宜確認することができるよう,ゲーム装置に接続される表示部又はゲーム装置と一体となっている表示部に表示される。そして,ゲームプレイヤは,ゲーム装置の入力部によって,称号記憶部4に記憶されている称号データの中から任意のものを1つ選択し,操作キャラクタの称号として設定する。ゲームのプレイヤは,称号データ抽出部3によって称号データベース2に記憶されている称号データが読み出され,称号記憶部4に記憶されている称号のみを選択して,キャラクタの称号として設定することが可能となっている。
【0043】
動作態様決定部5は,称号記憶部4に記憶されている称号の中から入力装置により選択入力された任意の称号と関連付けてモーション情報データベース2に記憶されているモーション情報に基づいて,キャラクタの動作態様を決定する。すなわち,モーション情報データベース2に,数値であるモーションパラメータが記憶されている形態の場合には,動作態様決定部5は,そのモーションパラメータに基づいて,例えば,キャラクタの動作速度や声質のような動作態様を決定する。この場合において,ゲーム処理部が動作態様決定部5として機能し,ゲーム処理部は,モーションパラメータの値に応じてキャラクタの動作態様を決定するための演算を行う。
【0044】
一方,モーション情報データベース2に,動画像であるモーションデータが記憶されている形態の場合に,動作態様決定部5は,その動画像データを特定する。なお,動画像データは,ゲーム上の所定のシュチュエーション(例えば,敵キャラクタ遭遇時,敵キャラクタ攻撃時,被ダメージ時,及びその他のアクション時)において,ゲーム処理部によって再生されるデータである。
【0045】
キャラクタ表示部6は,動作態様決定部5により決定された動作態様のキャラクタを表示装置に表示する。従って,モーション情報データベース2に記憶されているモーションパラメータに基づいて,動作態様決定部5により,キャラクタの動作態様が決定された場合に,キャラクタ表示部6は,モーションパラメータに従った動作を行うキャラクタを表示する。例えば,動作速度の値が40の称号が設定されているキャラクタについて,入力部によってそのキャラクタの移動操作が行われた場合,キャラクタ表示部6は,値40の動作速度で移動するキャラクタを表示部に表示する。一方,モーション情報データベース2に記憶されているモーションデータを特定することにより,動作態様決定部5が,キャラクタの動作態様を決定した場合には,キャラクタ表示部6は,そのキャラクタのアクションに対応するモーションデータを再生する。
【0046】
上記構成を有することにより,本実施の形態においては,ゲームの進行に応じて獲得することができる称号に応じて,キャラクタのモーションパターンを増やすとことができる。また,プレイヤは,任意の称号を選択することにより適宜キャラクタのモーションパターンを変化させることができる。従って,RPGのようにプレイヤが一定のキャラクタを長期間使用してゲームを進行するような場合であっても,プレイヤが,使用キャラクタのモーションパターンに飽きてしまうことがなくなる。
【0047】
以下,本発明の好ましい実施の形態について説明する。好ましい実施の形態において,モーション情報は,キャラクタの各種動作の態様を決定するモーションパラメータである。この実施の形態においては,称号ごとに設定されているモーションパラメータを変更するものである。この実施の形態において,ゲーム装置は,上述した要素に加え,さらに,検知情報抽出部7,性格データベース8,性格モーションデータベース9,キャラクタ性格決定部10,及び性格モーション再生部11を含む。
【0048】
検知情報抽出部7は,入力部に設けられたセンサキーによってゲーム装置に対する指令情報の入力が検知されたときの検知情報を抽出する。入力部は,前述したように,プレイヤがキャラクタの操作データを入力するためのものである。入力部の種類としては,例えば,レバー,ボタン,タッチパネル,及びハードウェアを備えたコントローラが考えられる。そして,入力部は,操作データの入力を検知するキーセンサを有し,キーセンサが操作データの入力を検知した場合に,入力部からの処理情報が,例えばゲーム処理部に伝達される。また,キーセンサは,プレイヤが入力を操作したときの押圧力を検知しデータに変換することができる。
【0049】
そして,センサキーによってゲーム装置に対する指令情報の入力が検知されたときの検知情報には,例えば,センサキーによって指令情報の入力が検知されたときのセンサキーに対する押圧力,センサキーによって指令情報の入力が検知された間隔,及び所定時間内においてセンサキーが前記指令情報の入力を検知した回数が含まれる。また,検知情報には,センサキーが,指令情報の入力を検知し続けている時間も含まれる。また,入力部が複数のセンサキーを備えている場合には,センサキーによって指令情報の入力が検知されたときに,同時に押下されたセンサキーの数も含まれる。このように,検知情報抽出部7により抽出される検知情報は,ゲームのプレイヤが,入力部を操作する癖や指令情報を入力するタイミングから,そのプレイヤの性格を判断するための情報として用いられる。従って,検知情報は,上記した具体例に限られず,入力部の種類や,ゲームの種類,内容に適したものが採用される。
【0050】
本発明の好ましい実施の形態において,動作態様決定部5は,称号記憶部4に記憶されている称号の中から選択された任意の称号と関連付けてモーション情報データベース2に記憶されているモーションパラメータを,検知情報抽出部7によって抽出された検知情報に基づいて変更する。そして,キャラクタの各種動作の変更後のパラメータを求め,キャラクタの動作態様を決定するためのモーションパラメータとして扱う。
【0051】
具体的には,検知情報抽出部7によって抽出された検知情報によって,値を変更するパラメータや,パラメータが変化する変化度が異なる。検知情報に応じて変化させるパラメータやその変化度は,パラメータ変更のための条件と関連して記憶部に記憶しておけばよい。例えば,変更条件データベースを構築することとしてもよい。動作態様決定部5は,変更条件データベースを参照し,検知情報抽出部7により抽出された検知情報が,パラメータ変更のための条件を満たしているか否かを判断する。そして,検知情報が,パラメータ変更のための条件を満たしていると判断した場合には,その条件と関連して記憶されている検知情報に応じて変化させるパラメータの種類とその変化度に基づいて,変更後のパラメータを求めるための演算処理を行い,演算結果をメインメモリに記憶する。
【0052】
具体的には,変更条件データベースには,一定以上の押圧力でセンサキーが押圧された場合には,例えば発生音量のパラメータを,現在の値の10%増加させることが記憶されている。また,変更条件データベースには,例えば,1秒以下の間隔でセンサキーが連打された場合には,動作速度のパラメータを,現在の値の10%増加させることが記憶されている。また,変更条件データベースには,例えば,10秒以内にセンサキー15回以上押下された場合には,声質のパラメータを,現在の値の10%増加させることが記憶されている。
【0053】
また,変更条件データベースには,パラメータ変更のための条件,変更するパラメータの種類,パラメータの変化度の他に,センサキーにより指令情報の入力が検知されたときに実行されているゲームのシュチュエーションや,センサキーにより検知された指令情報の種類も関連して記憶されていることとしてもよい。RPGにおけるシュチュエーションの例としては,敵キャラクタとの戦闘フェイズや,フィールドでのキャラクタの移動フェイズ,ムービー映像が再生されているフェイズ,他キャラクタとの会話フェイズが考えられる。また,RPGにおけるセンサキーにより検知された指令情報の種類としては,例えば,敵キャラクタに攻撃を行うための指令情報,敵キャラクタから逃亡するための指令情報,他キャラクタと会話をするための指令情報が考えられる。ゲームのシュチュエーションや指令情報の種類については,ゲームの種類及びその内容に従って適宜設定すればよい。例えば,変更条件データベースには,「敵キャラクタとの戦闘フェイズ」において,「1秒以下の間隔でセンサキーが連打され」,「敵キャラクタから逃亡するための指令情報」が,入力された場合には,「動作速度のパラメータ」を,「現在の値の20%増加させる」ことが記憶されている。
【0054】
動作態様決定部5は,このような演算処理を行うことにより,各称号について設定されているモーションパラメータの初期値を変化させる。なお,前述したように,各モーションパラメータには,パラメータが変化する最大値及び最小値を定めた可変領域を設けることとしてもよい。
【0055】
また,本実施の形態におけるゲーム装置は,性格データベース8を有する。性格データベース8は,称号記憶部4に記憶されている称号の中から選択された任意の称号と関連付けてモーション情報データベース2に記憶されているモーションパラメータが,動作態様決定部5により変更された変化度と関連付けて,ゲームキャラクタの性格の情報を記憶している。図4(a)は,性格データベース8に記憶されている情報を示した概念図である。図4(a)に示すように,性格データベース8には,モーション情報データベース2に記憶されているモーションパラメータの初期値から変更された変化度と関連付けて,キャラクタの性格を示す情報が記憶されている。
【0056】
具体的には,図4(a)に示す例においては,各称号に設定されている会話速度のパラメータが,その初期値から20%以上増加した場合には,そのキャラクタの性格は,「せっかち」であることが記憶されている。なお,モーションパラメータは,動作態様決定部5により値が変更される度に,その値は更新して記憶される。従って,次にパラメータが変更される場合には,前回更新した値を読み出して,読み出した値に基づいてパラメータ変更の演算処理を行う。よって,キャラクタの性格は,累積して変更されたパラメータに基づいて決定される。
【0057】
性格モーションデータベース9は,性格データベース8に記憶されているゲームキャラクタの性格の情報のそれぞれについて,キャラクタの動作内容を示すモーションデータを記憶している。なお,性格モーションデータベース9には,キャラクタの性格の情報(性格番号)と関連付けて,モーションデータを記憶している記憶部へのリンク情報が記憶されていてもよい。図4(b)は,性格モーションデータベース9に記憶されている情報を示した概念図である。性格モーションデータには,キャラクタのアクションの動画像データや,キャラクタの表情の動画像データ,その他キャラクタに関する動画像データが含まれる。
【0058】
キャラクタ性格決定部10は,称号記憶部4に記憶されている称号の中から選択された任意の称号と関連付けてモーション情報データベース2に記憶されているモーションパラメータが,動作態様決定部5により変更された変化度の情報に基づいて,性格データベース8を参照し,そのキャラクタの性格を決定する。従って,キャラクタ性格決定部10は,称号が設定されたキャラクタのモーションパラメータが変更され,性格データベース8に記憶されている条件を満たしたと判断した場合には,キャラクタの性格を,その条件と関連付けて記憶されている性格に決定する。
【0059】
そして,性格モーション再生部11は,キャラクタ性格決定部10により決定されたキャラクタの性格と関連付けて記憶されているモーションデータを,性格モーションデータベース9から読み出し,表示部において再生する。性格モーションデータベース9には,性格データベース8に記憶されている性格のそれぞれについて,キャラクタの動作内容を示すモーションデータを記憶されている。性格モーション再生部11は,このモーションデータを読み出し,例えばモニタなどのディスプレイに再生する。
【0060】
図5は,本発明に係るゲーム装置の表示部に表示されたゲーム画像の例を示す図である。図5は,性格モーション再生部11に,キャラクタの性格に応じたモーションデータが再生された一例を示している。例えば,図4に示されているキャラクタ210は,称号データベース1に記憶されている条件を満たし,称号「アマチュア戦士」を取得した。そして,プレイヤによって「アマチュア戦士」の称号が設定されている。一方,プレイヤの操作入力は,変更条件データベースに記憶されている,「敵キャラクタとの戦闘フェイズ」において,「1秒以下の間隔でセンサキーが連打され」,「敵キャラクタから逃亡するための指令情報」が,入力されたには,「動作速度のパラメータ」を,「現在の値の20%増加させる」という,モーションパラメータを変更する条件を満たし,動作速度のパタメータが初期値から20%増加した。従って,性格データベース8に記憶されている,性格「せっかち」と決定されるための条件を満たし,キャラクタ201は,「せっかち」であると認定されている。そこで,性格モーション再生部11は,性格モーションデータベース10を参照して,性格「せっかち」と関連付けて記憶されているモーションデータを読み出し,再生する。性格「せっかち」と関連付けて記憶されているモーションデータは,例えば,図5に示すような汗が吹き出す動画データ220である。なお,ゲーム装置によって決定されたキャラクタの称号と性格は,それぞれ結びつけて,表示部に表示することとしても良い。図5においては,表示画面の左下に「せっかち」(性格)なアマチュア戦士(称号)として表示されている。
【0061】
[ゲーム装置の基本動作]
システムの電源がONになると,情報記憶媒体180に格納される情報の一部又は全部は,例えば,記憶部170に転送される。そして,ゲーム処理用のプログラムが,例えばメインメモリ172に格納され,様々なデータが,テクスチャ記憶部176や,図示しないテーブルなどに格納される。
【0062】
入力部160からの操作情報は,例えば,図示しないシリアルインターフェイスやバスを介して,処理部100へ伝えられ,音処理や,様々な画像処理が行われる。音処理部150により処理された音情報は,バスを介して音出力部192へ伝えられ,音として放出される。また,メモリカードなどの携帯型情報記憶装置194に記憶されたセーブ情報なども,図示しないシリアルインターフェイスやバスを介して,処理部100へ伝えられ所定のデータが記憶部170から読み出される。
【0063】
画像処理部130が,ゲーム処理部120からの指示等にしたがって,各種の画像処理を行う。具体的には,ジオメトリ処理部130が,座標変換,クリッピング処理,透視変換,又は光源計算などの種々のジオメトリ演算(3次元座標演算)を行う。そして,ジオメトリ処理後(透視変換後)のオブジェクトデータ(オブジェクトの頂点座標,頂点テクスチャ座標,又は輝度データ等)は,例えば,記憶部170のメインメモリ172に格納されて,保存される。次に,描画部140が,ジオメトリ演算後(透視変換後)のオブジェクトデータと,テクスチャ記憶部176に記憶されるテクスチャなどとに基づいて,オブジェクトをフレームバッファ174に描画する。
【0064】
フレームバッファ174に格納された情報は,バスを介して表示部190へ伝えられ,描画されることとなる。このようにして,コンピュータグラフィックを有するゲーム装置として機能する。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は,ゲーム産業において好適に利用し得る。
【符号の説明】
【0066】
1 称号データベース
2 モーション情報データベース
3 称号データ抽出部
4 称号記憶部
5 動作態様決定部
6 キャラクタ表示部
7 検知情報抽出部
8 性格データベース8
9 性格モーションデータベース
10 キャラクタ性格決定部
11 性格モーション再生部
100 処理部
110 画像処理部
120 ゲーム処理部
130 ジオメトリ処理部
140 描画部
150 音処理部
160 入力部
170 記憶部
172 メインメモリ
174 フレームバッファ
176 テクスチャ記憶部
180 情報記憶媒体
190 表示部
192 音出力部
194 携帯型情報記憶装置
196 通信部
210 キャラクタ
220 モーションデータ



【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力装置に入力された指令情報に基づいて動作するキャラクタを,表示装置に表示するゲームを実行可能なゲーム装置であって,
ゲームの進行上設定されている複数の特定条件のそれぞれについて,前記特定条件を達成した場合にキャラクタに対して付与される称号のデータを,関連付けて記憶している称号データベースと,
前記称号データベースに記憶されている称号のデータのそれぞれについて,前記称号が付与されたキャラクタの動作態様を決定するモーション情報を,関連付けて記憶しているモーション情報データベースと,
ゲームの進行上キャラクタがある特定条件を達成した場合に,前記ある特定条件と関連付けて前記称号データベースに記憶されている称号のデータを読み出す称号データ抽出部と,
前記称号データ抽出部により読み出された称号のデータが記憶される称号記憶部と,
前記称号記憶部に記憶されている称号の中から前記入力装置により選択入力された任意の称号と関連付けて前記モーション情報データベースに記憶されているモーション情報に基づいて,前記キャラクタの動作態様を決定する動作態様決定部と,
前記動作態様決定部により決定された動作態様のキャラクタを前記表示装置に表示するためのキャラクタ表示部を含む
ゲーム装置。

【請求項2】
前記モーション情報は,前記表示装置に表示されるキャラクタの各種動作の態様を決定するためのモーションパラメータであり,
前記入力部に設けられたセンサキーによって,前記ゲーム装置に対する指令情報の入力が検知されたときの検知情報を抽出する検知情報抽出部を,さらに有し,
前記動作態様決定部は,前記称号記憶部に記憶されている称号の中から前記入力装置により選択入力された任意の称号と関連付けて前記モーション情報データベースに記憶されているモーションパラメータを,前記検知情報抽出部によって抽出された検知情報に基づいて変更し,前記キャラクタの各種動作の変更後のパラメータを求めることにより,前記キャラクタの動作態様を決定する
請求項1に記載のゲーム装置。

【請求項3】
前記検知情報抽出部によって抽出される検知情報は,前記センサキーによって前記指令情報の入力が検知されたときの前記センサキーに対する押圧力,前記センサキーによって前記指令情報の入力が検知された間隔,及び所定時間内において前記センサキーが前記指令情報の入力を検知した回数を含む
請求項2に記載のゲーム装置。

【請求項4】
前記モーション情報は,前記キャラクタの動作内容を示すモーションデータであり,
前記動作態様決定部は,前記称号記憶部に記憶されている称号の中から前記入力装置により選択入力された任意の称号と関連付けて前記モーション情報データベースに記憶されているモーションデータに基づいて,前記キャラクタの動作態様を決定し,
前記キャラクタ表示部は,前記モーションデータを再生することにより,前記動作態様決定部により決定された動作態様のキャラクタを前記表示装置に表示する
請求項1に記載のゲーム装置。

【請求項5】
入力装置からの指令情報に基づいてゲーム空間において動作するキャラクタを,表示装置に表示するゲームを実行可能なゲーム装置を,
ゲームの進行上設定される複数の特定条件のそれぞれについて,前記特定条件を達成した場合にキャラクタに対して付与される称号を,関連付けて記憶している称号データベースと,
前記称号データベースに記憶されている複数の称号のそれぞれについて,前記称号が付与されたキャラクタの動作態様を決定するモーション情報を,関連付けて記憶しているモーション情報データベースと,
ゲームの進行上キャラクタがある特定条件を達成した場合に,前記ある特定条件と関連付けて前記称号データベースに記憶されている称号が読み出され,記憶される称号記憶部と,
前記称号記憶部に記憶されている称号の中から前記入力装置により選択入力された任意の称号と関連付けて前記モーション情報データベースに記憶されているモーション情報に基づいて,前記キャラクタの動作態様を決定する動作態様決定部と,
前記動作態様決定部により決定された動作態様のキャラクタを前記表示装置に表示するためのキャラクタ表示部
を含むゲーム装置として機能させるためのプログラム。

【請求項6】
請求項5に記載のプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−105902(P2012−105902A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−258491(P2010−258491)
【出願日】平成22年11月19日(2010.11.19)
【出願人】(308033283)株式会社スクウェア・エニックス (173)
【Fターム(参考)】