説明

ゲーム運営装置及びゲーム運営プログラム

【課題】プレイヤの属性に応じたクラス別にプレイヤを募集するゲーム運営において、プレイヤの募集を最適に行う技術を提供する。
【解決手段】ゲーム運営装置1は、クラスに係る属性を有するプレイヤの募集に係る複数の募集ルールを記憶しておく記憶手段8と、記憶手段8に記憶された複数の募集ルールの中から、募集時に応じた募集ルールを選択するための選択ルールに基づいて、募集ルールを選択する募集ルール選択手段3と、募集ルール選択手段3により選択された募集ルールに基づいてプレイヤを募集する募集手段4と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム運営装置及びゲーム運営プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プレイヤに技量のランクを設けて、プレイヤのゲーム成績に基づいてプレイヤの技量のランクを変更する仕組みが提案されている(例えば、特許文献1)。プレイヤはゲームの習熟度に応じて技量が異なるので、同じような技量の者同士がゲームをする方が、プレイヤはゲームをより楽しむことができる。また、特許文献1によれば、技量が同一ランクに属するプレイヤからなる複数のチームを構成してゲームを行う例が開示されている。
【特許文献1】特開2006−81674号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、技量が同じランクのプレイヤでチームを構成しようとすると、例えば、休日にはプレイヤが簡単に集まっても平日には集まらない等の可能性がある。そのような場合、チームを構成するプレイヤの技量のランクの幅を広げてゲームを行わせることができるが、プレイヤの集まり易さに応じて、チームを構成するプレイヤのランク分けを最適に行うのは煩雑である。また、プレイヤの技量のランクではなく、例えば、出身地や性別等のプレイヤの属性に応じてチームを構成する場合も同様である。
【0004】
そこで、本発明は、プレイヤの属性に応じたクラス別にプレイヤを募集するゲーム運営において、プレイヤの募集を最適に行う技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
【0006】
請求項1の発明は、プレイヤがゲームをするゲーム機(21〜25)がネットワーク(10)を介して複数台接続され、プレイヤの属性に応じたクラス別にプレイヤを募集するゲーム運営装置(1)であって、前記クラスに係る属性を有するプレイヤの募集に係る複数の募集ルールを記憶しておく記憶手段(8)と、前記記憶手段(8)に記憶された複数の募集ルールの中から、募集時に応じた募集ルールを選択するための選択ルールに基づいて、募集ルールを選択する募集ルール選択手段(3)と、前記募集ルール選択手段(3)により選択された募集ルールに基づいてプレイヤを募集する募集手段(4)と、を備えることを特徴とするゲーム運営装置である。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載のゲーム運営装置において、前記選択ルールに基づいて選択した募集ルールによる募集の結果を評価する募集結果評価手段(5)と、前記募集結果評価手段(5)による評価に基づき、前記選択ルールを変更する選択ルール変更手段(6)と、を備えることを特徴とするゲーム運営装置である。
請求項3の発明は、請求項2に記載のゲーム運営装置において、前記募集結果評価手段(5)が行う評価は、所定の時間以内に、所定の人数が集まったか否かについての評価であること、を特徴とするゲーム運営装置である。
【0008】
請求項4の発明は、請求項2に記載のゲーム運営装置において、前記選択ルール変更手段(6)は、前記募集結果評価手段(5)による複数回の評価に基づき、前記選択ルールを変更すること、を特徴とするゲーム運営装置である。
請求項5の発明は、請求項1から4のいずれかに記載のゲーム運営装置において、前記募集ルール選択手段(3)は、募集時に応じた募集ルールを選択するための前記選択ルールが複数ある場合には、優先度の高い選択ルールに基づいて、募集ルールを選択すること、を特徴とするゲーム運営装置である。
【0009】
請求項6の発明は、請求項1から5のいずれかに記載のゲーム運営装置において、前記募集手段(4)は、募集開始後に所定の時間が経過すると募集を打ち切ること、を特徴とするゲーム運営装置である。
請求項7の発明は、請求項1から6のいずれかに記載のゲーム運営装置において、前記募集手段(4)は、前記クラスに係る属性を有するプレイヤの募集を、複数のクラスについて同時に行うこと、を特徴とするゲーム運営装置である。
請求項8の発明は、請求項1から7のいずれかに記載のゲーム運営装置において、前記募集手段(4)は、前記クラスに係る属性を有するプレイヤの募集を、募集時に応じたクラス数について行うこと、を特徴とするゲーム運営装置である。
【0010】
請求項9の発明は、請求項1から8のいずれかに記載のゲーム運営装置において、前記プレイヤの属性は、プレイヤの技量に係るものであること、を特徴とするゲーム運営装置である。
請求項10の発明は、請求項9に記載のゲーム運営装置において、前記プレイヤの技量を記録する記録手段(51)と、前記記録手段に記録されたプレイヤの技量を、前記プレイヤが行ったゲームの結果に基づいて変更する技量変更手段(7)と、を備えること、を特徴とするゲーム運営装置である。
請求項11の発明は、請求項1から8のいずれかに記載のゲーム運営装置において、前記プレイヤの属性は、地域に関する情報を含むこと、を特徴とするゲーム運営装置である。
【0011】
請求項12の発明は、請求項1から11のいずれかに記載のゲーム運営装置において、前記選択ルールは、募集ルールを選択する時点の日付に関連する条件を含むこと、を特徴とするゲーム運営装置である。
請求項13の発明は、請求項1から12のいずれかに記載のゲーム運営装置において、前記選択ルールは、募集ルールを選択する時点の曜日に関連する条件を含むこと、を特徴とするゲーム運営装置である。
請求項14の発明は、請求項1から13のいずれかに記載のゲーム運営装置において、前記選択ルールは、募集ルールを選択する時点の時刻に関連する条件を含むこと、を特徴とするゲーム運営装置である。
【0012】
請求項15の発明は、請求項1から14のいずれかに記載のゲーム運営装置において、前記選択ルールは、募集ルールを選択する時点の属する日の天気に関連する条件を含むこと、を特徴とするゲーム運営装置である。
請求項16の発明は、請求項1から15のいずれかに記載のゲーム運営装置において、前記選択ルールは、募集ルールを選択する時点におけるプレイヤの応募ペースに関連する条件を含むこと、を特徴とするゲーム運営装置である。
【0013】
請求項17の発明は、プレイヤがゲームをするゲーム機(21〜25)がネットワーク(10)を介して複数台接続され、プレイヤの属性に応じたクラス別にゲームを行わせるコンピュータを、前記クラスに係る属性を有するプレイヤの募集に係る複数の募集ルールを記憶しておく記憶手段(8)と、前記記憶手段(8)に記憶された複数の募集ルールの中から、募集時に応じた募集ルールを選択するための選択ルールに基づいて、募集ルールを選択する募集ルール選択手段(3)と、前記募集ルール選択手段(3)により選択された募集ルールに基づいてプレイヤを募集する募集手段(4)として機能させるためのゲーム運営プログラムである。
【0014】
請求項18の発明は、請求項17に記載のプログラムにおいて、前記コンピュータを、前記選択ルールに基づいて選択した募集ルールによる募集の結果を評価する募集結果評価手段(5)と、前記募集結果評価手段(5)による評価に基づき、前記選択ルールを変更する選択ルール変更手段(6)として機能させるためのゲーム運営プログラムである。
なお、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本発明は、プレイヤの募集に係る複数の募集ルールの中から、募集時に応じた募集ルールを選択するための選択ルールに基づいて、募集ルールを選択して、プレイヤを募集する。よって、募集時の状況に応じた適切な募集を、人手を介することなく行うことができるので、ゲームの運営者が煩雑さから解放されるとともに、募集ルールの変更を忘れたりすることなく対応することができる。
【0016】
(2)本発明は、選択ルールに基づいて選択した募集ルールによる募集の結果を評価して、その評価に基づき、選択ルールを変更する。よって、募集結果を次回の募集に活かせるので、人手を介することなく適切な募集方法に改善していくことができる。
(3)本発明は、所定の時間以内に、所定の人数が集まったか否かにより募集の結果を評価する。このようにすることで、募集人数の集まりやすい募集方法に収斂していくので、ゲーム運営者にとっても無駄のない募集が可能となるとともに、応募したプレイヤも人数不足によりゲームの興味が失われたりすることなくゲームを楽しむことができる。
(4)本発明は、複数回の募集の結果を評価して、その評価に基づき、選択ルールを変更する。よって、評価結果のばらつきにより不適切な募集方法の変更が行われることがなくなる。
(5)本発明は、募集時に応じた募集ルールを選択するための選択ルールが複数ある場合には、優先度の高い選択ルールに基づいて、募集ルールを選択する。このように優先度の考え方を持ち込むことにより、募集ルールを選択する選択ルールの設定が柔軟になり、例えば、お正月には出身地域別の対抗戦を行う等のイベント的運営のような特別な募集にも容易に対応できるようになる。
(6)本発明は、募集開始後に所定の時間が経過すると募集を打ち切る。よって、ゲーム運営者にとってもゲーム開始のためにいつまでも時間を費やすことがなく、無駄のない募集が可能となるとともに、応募したプレイヤもいたずらに長い時間待たされることがなくゲームを楽しむことができる。
【0017】
(7)本発明は、クラスに係る属性を有するプレイヤの募集を、複数のクラスについて同時に行う。よって、すべてのプレイヤが、いずれかのクラスに入れるようにクラス設定をできるので、効率的に募集を行うことができる。
(8)本発明は、クラスに係る属性を有するプレイヤの募集を、募集時に応じたクラス数について行う。よって、募集時の条件や目的に応じた適切なクラス数の募集を行うことができる。
(9)本発明は、プレイヤの技量に基づいてプレイヤの募集を行うことができる。よって、技量が似たプレイヤ同士がゲームを行うことができ、プレイヤはよりゲームを楽しむことができる。
【0018】
(10)本発明は、プレイヤの技量を記録し、記録されたプレイヤの技量をプレイヤが行ったゲームの結果に基づいて変更する。よって、常にプレイヤの本当の技量に基づいてクラスわけを行うことができる。
(11)本発明は、プレイヤの出身地等、地域に関する情報に基づいてプレイヤの募集を行うことができる。よって、出身地ごとの対抗戦等によりゲームを楽しむことができる。
(12)本発明は、募集を行う日付に応じて、募集ルールを選択することができる。よって、祝日等の特定日付に応じた募集を行うことができる。
(13)本発明は、募集を行う曜日に応じて、募集ルールを選択することができる。よって、例えば、平日と週末によって募集方法を変えることができる。
【0019】
(14)本発明は、募集を行う時刻に応じて、募集ルールを選択することができる。よって、例えば、プレイヤの数が少ない午前中とプレイヤの数が多い午後とで募集方法を変えることができる。
(15)本発明は、募集を行う日の天気に応じて、募集ルールを選択することができる。よって、例えば、プレイヤの数が多い雨天の日とプレイヤの数が少ない晴天の日とで募集方法を変えることができる。
(16)本発明は、募集を行う時点におけるプレイヤの応募ペースに応じて、募集ルールを選択することができる。よって、参加を希望するプレイヤの数に応じた適切な募集方法を設定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明は、プレイヤの属性に応じたクラス別にプレイヤを募集するゲーム運営において、プレイヤの募集を最適に行う技術を提供するという目的を、プレイヤがゲームをするゲーム機(21〜25)がネットワーク(10)を介して複数台接続され、プレイヤの属性に応じたクラス別にプレイヤを募集するゲーム運営装置(1)が、クラスに係る属性を有するプレイヤの募集に係る複数の募集ルールを記憶しておく記憶手段(8)と、記憶手段(8)に記憶された複数の募集ルールの中から、募集時に応じた募集ルールを選択するための選択ルールに基づいて、募集ルールを選択する募集ルール選択手段(3)と、募集ルール選択手段(3)により選択された募集ルールに基づいてプレイヤを募集する募集手段(4)と、を備えることによって実現した。
【0021】
(第1実施形態)
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
【0022】
[全体図]
図1は、本実施形態に係るゲーム運営装置1と、ゲーム運営装置1に接続されて同装置に管理されるゲーム機21〜25の接続状態とを示す全体図である。ゲーム運営装置1は制御部2の下、募集ルール選択手段3、募集手段4、募集結果評価手段5、選択ルール変更手段6、技量変更手段7及び記憶手段8から構成される。各手段の処理のために必要なプログラムやデータは記憶手段8に記憶されている。制御部2、募集ルール選択手段3、募集手段4、募集結果評価手段5、選択ルール変更手段6及び技量変更手段7は、記憶手段8に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、後述するハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
【0023】
この発明では、ゲームに参加するプレイヤを募集する募集ルールと、状況に応じて適切な募集ルールを選択する選択ルールとの2種類のルールがあり、これらのルールは記憶手段8に記憶されている。募集ルール選択手段3は、選択ルールに基づき募集ルールを選択する。募集手段4は、選択された募集ルールに基づきプレイヤの募集を行う。その際、必要に応じて、記憶手段8に記憶されているプレイヤの技量が参照される。募集結果評価手段5は、募集ルールに基づいて行われた募集の結果を評価する。選択ルール変更手段6は、募集結果の評価に基づき必要に応じて選択ルールを変更する。技量変更手段7は、プレイヤがゲームで獲得したスコアに基づき、記憶手段8に記憶されているプレイヤの技量を変更する。そして、募集ルール選択手段3は、新しい選択ルールに基づき募集ルールを選択する。このように、各手段が循環的に処理を行いながら、最適な募集を行うように改善していく。
【0024】
ゲーム運営装置1には、ネットワーク10を介して、ゲーム機21〜25が接続されている。ネットワーク10は、インターネットのような外部ネットワークであってもよいし、また構内LAN(ローカルエリアネットワーク)のような内部ネットワークであってもよい。また、複数の構内LANが専用通信回線で接続された、WAN(ワイドエリアネットワーク)のような広域ネットワークであってもよい。ゲーム機21〜25は、通信機能を有し、ネットワーク10を通じてゲーム運営装置1とデータの送受信を行う。ゲーム機21〜25からゲーム運営装置1に送信されるデータとしては、例えば、プレイヤの応募要求、ゲーム終了時のスコアがあり、ゲーム運営装置1からゲーム機21〜25に送信されるデータとしては、例えば、ゲーム開始指示がある。ゲーム機21〜25は、各家庭にあるパーソナルコンピュータであってもよいし、またゲームセンターにある業務用ゲーム機であってもよい。
【0025】
[ゲーム運営装置1のハードウェア構成]
図2は、本実施形態に係るゲーム運営装置1のハードウェア構成を示す図である。
ゲーム運営装置1は、制御装置40を構成するCPU(Central Processing Unit)41(マルチプロセッサ構成ではCPU42等複数のCPUが追加されてもよい)、バスライン30、通信I/F(I/F:インターフェイス)43、メインメモリ44、BIOS(Basic Input Output System)45、表示装置46、I/Oコントローラ47、並びに入力装置48を備える。
【0026】
BIOS45は、ゲーム運営装置1の起動時にCPU41が実行するブートプログラムや、ゲーム運営装置1のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
I/Oコントローラ47には、ハードディスク49、及び半導体メモリ50等の記憶装置51を接続することができる。
ハードディスク49は、ゲーム運営装置1として機能するための各種プログラム、本発明の機能を実行するプログラム及び後述する各種テーブルを記憶する。
【0027】
ゲーム運営装置1に提供されるプログラムは、ハードディスク49等の記録媒体に格納されて提供される。このプログラムは、I/Oコントローラ47を介して、記録媒体から読み出され、又は通信I/F43を介してダウンロードされることによって、ゲーム運営装置1にインストールされ実行されてもよい。
【0028】
ここで、表示装置46は、ユーザによるデータの入力を受け付ける画面を表示したり、ゲーム運営装置1による演算処理結果の画面を表示したりするものであり、ブラウン管表示装置(CRT)、液晶表示装置(LCD)等のディスプレイ装置を含む。
また、入力装置48は、ユーザ、特にゲーム運営装置1の管理者による入力の受け付けを行うものであり、キーボード及びマウス等により構成してよい。
また、通信I/F43は、ゲーム運営装置1を専用ネットワーク又は公共ネットワークを介して端末と接続できるようにするためのネットワーク・アダプタである。通信I/F43は、モデム、ケーブル・モデム及びイーサネット(登録商標)・アダプタを含んでよい。
【0029】
以上の例は、ゲーム運営装置1のハードウェア構成について主に説明したが、コンピュータに、プログラムをインストールして、そのコンピュータをゲーム運営装置1として動作させることにより上記で説明した機能を実現することもできる。従って、本発明において一実施形態として説明したゲーム運営装置1により実現される機能は、上述の方法を当該コンピュータにより実行することにより、あるいは、上述のプログラムを当該コンピュータに導入して実行することによっても実現可能である。
なお、本発明でいうコンピュータとは、記憶装置、制御装置等を備えた情報処理装置をいい、ゲーム運営装置1は、記憶装置51、制御装置40等を備えた情報処理装置であり、本発明のコンピュータの概念に含まれる。制御部2、募集ルール選択手段3、募集手段4、募集結果評価手段5、選択ルール変更手段6、技量変更手段7には主として制御装置40が、記憶手段8には記憶装置51がそれぞれ対応する。
【0030】
[テーブル]
図3は、本実施形態に係る募集ルールテーブルを示す図である。募集ルールテーブルは、ゲームの開始をするための、1つのクラスを構成するプレイヤの募集に関するルール(募集ルール)を登録したテーブルであり、募集ルール番号100、プレイヤ属性条件101、募集予定人数102、最大募集時間103、最小募集時間104、募集表示105、応募人数106、募集開始時刻107、評価結果108から構成される。プレイヤ属性条件101は、募集するクラスに係るプレイヤの属性を定めたもので、プレイヤの技量レベル、出身地等がある。
【0031】
1つの募集ルールにより規定される募集方法は、募集するプレイヤ属性条件101、募集予定人数102、最大募集時間103、最小募集時間104により決定される。募集表示105、応募人数106、募集開始時刻107、評価結果108は、実際にそのルールに基づいて募集を行うときの状況を管理するために使用する。
例えば、募集ルール番号が1の募集ルール(「1番の募集ルール」という。以下、同様)について説明する。1番の募集ルールでは、技量レベルが1〜5の10人のプレイヤを最大60秒間募集することを示している。最小募集時間104は、募集結果を評価する際に使用するもので、使用の仕方については後述する。10番の募集ルールでは、出身地が西日本(この場合は大阪を除く西日本を意味する)又は大阪のプレイヤを10人、最大100秒間募集することを示している。
【0032】
このように、募集は、プレイヤの属性条件により行われるが、プレイヤの属性条件は、プレイヤが応募するとき、申し込み用の端末(通常は、ゲーム機21〜25)に入力するようにしてもよいが、プレイヤの属性条件を予め登録をしておき、プレイヤのIDカード等を用いてプレイヤ番号を入力してゲームの応募を行うようにしてもよい。この場合には、プレイヤの登録時に入力されたプレイヤの属性条件をプレイヤテーブル(図4)に保有しておき、ゲームの応募時に、制御部2がこれを参照することで、応募時のプレイヤの属性条件の入力を省略することができる。
【0033】
図4は、本実施形態に係るプレイヤテーブルを示す図である。この例では、プレイヤテーブルには、プレイヤ番号110、技量111、出身地112、性別113がプレイヤごとに保有されている。しかし、これに限定されることはなく、必要に応じて、適宜保有項目を増減することができる。一方、登録時に発行されるIDカードにはプレイヤ番号を記録しておき、プレイヤ番号をキーとしてプレイヤテーブルを参照する。
【0034】
図5は、本実施形態に係る選択ルールテーブルを示す図である。選択ルールテーブルは、募集を行う時点における条件に基づいて、適切な募集ルールを選択するもので、選択ルール番号120、選択優先度121、募集時条件122、募集ルール番号123、選択表示124から構成される。
1つの選択ルールは、募集する時点の条件が募集時条件122を満たす場合に、選択すべき募集ルールを定めるものである。募集時条件122に含まれる条件としては、例えば、日付、曜日、時間、天気、応募ペースがある。日付は、募集する時点の属する日付を意味する。曜日は、募集する時点の属する日の曜日を意味する。時間は、募集する時点の時刻を意味する。天気は、募集する時点の属する日の天気を意味する。応募ペースは、募集する時点における応募者の単位時間当たりの人数を意味する。具体的には、募集する時点の直前の所定時間内に応募があった人数をその時間で割ったものである。なお、ここに示した条件以外の募集時条件122を定めてもよい。
【0035】
もし、募集する時点の条件が募集時条件122を満たす選択ルールが複数個あるときは、選択優先度121が小さい数字の選択ルールが優先する。例えば、選択ルール番号120が1の選択ルール(「1番の選択ルール」という。以下、同様)は、1月1日の9時から12時までの間にゲームの募集をするときには、10番と11番の募集ルールに基づいてプレイヤの募集をすることを示している。仮に、ある年の1月1日が日曜日であれば、9時から12時までの間にゲームの募集をするときには、1番に加えて、天気に応じて3番又は6番の選択ルールの募集時条件122も満たすので、複数個の該当する選択ルールが存在することになるが、その場合は、選択優先度121の数字が小さい、1番の選択ルールが優先する。
【0036】
また、例えば、1月1日の10時に募集を行うときは、1番の選択ルールが該当するが、その直前の応募ペースが毎分20人を超えているときは、7番の選択ルールにも該当し、7番の選択ルールの選択優先度121が1番の選択ルールの選択優先度121より小さいため、7番の選択ルールが優先して適用される。
なお、選択表示124は、実際に選択処理を行うときに使用するものであり、その使用方法は後述する。
【0037】
図6は、本実施形態に係る応募テーブルを示す図である。応募テーブルは、募集に対して応募があった場合に、応募があった時刻を順に記録している。応募テーブルは、応募者の応募ペースを知るためのテーブルで、例えば、応募者が短時間に大勢いるような場合は募集するクラス数を増やして募集を行うように募集ルールを選択するためのテーブルである。
例えば、10時に募集を行う場合の応募ペースは、9時59分から10時までに応募テーブルに記録された応募の記録が何件あるかを調べれば、応募ペースが毎分何人であったかを知ることができる。また、9時55分から10時までに応募テーブルに記録された応募の記録が何件あるかを調べて、その件数を5で割ってもよい。そのようにすれば、ばらつきの少ない安定した応募ペースを知ることができる。
【0038】
図7は、本実施形態に係る募集結果テーブルを示す図である。募集結果テーブルは、選択された募集ルールに従って募集を行った結果の評価結果108(図3参照)が、募集を行った日時とともに記録されている。募集結果テーブルには、選択ルール番号140、募集ルール番号141、評価結果142、日時143、変更後募集ルール番号144の欄があるが、これに限られるものではなく、必要に応じて保有項目を増減することができる。評価結果142の内容については後述する。
【0039】
図8は、本実施形態に係る選択ルール変更テーブルを示す図である。選択ルール変更テーブルは、選択された募集ルールに従って行った募集の評価結果に基づいて、その後の、選択するべき募集ルールを変更するためのテーブルであり、募集ルール番号150、評価結果151、変更後募集ルール番号152が保有されている。
図9は、本実施形態に係る技量変更テーブルを示す図である。技量変更テーブルは、プレイヤがゲームで獲得したスコアに基づいてプレイヤの技量を変更するためのテーブルであり、スコア160、技量161が保有されている。プレイヤの技量はゲームを重ねることにより変化していくものだからである。
【0040】
図10は、本実施形態に係るスコアテーブルを示す図である。プレイヤがゲームで獲得した直近3回のスコアを記録している。プレイヤ番号170、直近ゲームスコア171、前直近ゲームスコア172、前々直近ゲームスコア173が保有されている。直近3回に限るものではなく、もっと多くのスコアを保有するようにしてもよい。
図11〜13は、募集ルールテーブル(図3)の推移の具体例を示した図である。内容については、処理フローの説明の中で述べる。
【0041】
[処理フロー]
図14に従って、ゲーム運営装置1の制御部2の処理を説明する。
ゲーム運営装置1の制御部2は、ゲームの募集をするにあたり、選択ルールテーブル(図5)を検索して、募集時の条件が募集時条件122に合致するものを見つける(S1000)。もし合致するものが2以上見つかれば、制御部2は、選択優先度121が小さい方を優先する。そのようにして1つの選択ルールが特定されると、制御部2は、その選択ルールの選択表示124をオンとして(S1010)、募集ルール番号123に記載された募集ルールを選択する。そして、制御部2は、選択された募集ルールについて、募集ルールテーブル(図3)の募集表示105をオンとする(S1020)。例えば、募集が行われる時点が、5月20日(日曜日で天気は晴)の9時であれば、3番の選択ルールの募集時条件122が合致するので、募集ルール番号123に記載された内容「(1,2)」に従い、1番と2番の募集ルールが選択され、募集ルールテーブル(図3)の1番と2番の募集ルールの募集表示105がオンとされる。
【0042】
次に、制御部2は、選択された募集ルールについて募集ルールテーブル(図3)に記載された条件に基づき、プレイヤの募集を開始する(S1030)。募集中の募集状況の管理(S1040)の仕方を、図15のフローチャート、並びに図11〜図13に示した募集ルールテーブル上の表示の推移に従って説明する。
図11では、募集開始時(9:00:00)に、制御部2は、まず、1番と2番の募集ルールについて、募集開始時刻107を9:00:00とセットする(S2000)。そして、プレイヤの応募を受け付ける(S2010)。その後、プレイヤの応募があれば、制御部2は、まず、応募テーブル(図6)に記録する(S2020)。プレイヤの応募ペースを把握するためである。次に、制御部2は、プレイヤ番号をキーとして、プレイヤテーブル(図4)からプレイヤの属性を取得する(S2030)。そして、制御部2は、募集ルールテーブル(図3)の募集表示105がオンであり、取得したプレイヤの属性がプレイヤ属性条件101に一致する募集ルールの応募人数106に「1」を加算する(S2040)。そして、制御部2は、応募人数106が募集予定人数102に達したか否かを調べる(S2050)。募集予定人数102に達していたら、制御部2は、最小募集時間104を経過しているかどうかを調べる(S2060)。
【0043】
図11の例では、いずれの募集ルールも最小募集時間104は30秒であるので、制御部2は、募集開始後30秒が過ぎたかどうかを調べる。最小募集時間104がまだ過ぎていなければ(S2060:Yes)、最小募集時間104を下回る短時間で募集予定人数102が集まったことになるので、制御部2は、「◎」を評価結果108にセットする。最小募集時間104が過ぎていれば(S2060:No)、制御部2は、「○」を評価結果108にセットする。そしていずれの場合も、募集予定人数102が集まったので、制御部2は、ゲームを開始する(S2090)。募集予定人数102が集まらないうちに(S2050:No)、最大募集時間103が経過したら(S2100:Yes)、制御部2は、募集を打ち切り(S2110)、「×」を評価結果108にセットし、ゲームを開始する(S2090)。最大募集時間103が経過していない場合は(S2100:No)、さらにプレイヤの募集を続ける。図11の例では、1番と2番の両方の募集ルールについて、評価結果108が「◎」となっているので、両方の募集ルールについて、募集開始後30秒以内に募集予定人数102(10人)が集まったことを示している。ゲームの開始は、ゲーム運営装置1から、応募があったゲーム機21〜25に対して、ゲーム開始指示を送信することで行う。
【0044】
図12では、図12(2)に示すように、募集開始後、最小募集時間104(30秒)が経過した9時30秒(9:00:30)の時点では、1番と2番のいずれの募集ルールも、応募人数106が募集予定人数102に達していない(S2050:NoかつS2100:No)。しかし、図12(3)に示すように、最大募集時間103(60秒)が経過する(9:01:00)前に、1番の募集ルールは、応募人数106が募集予定人数102に達しているので(S2050:YesかつS2060:No)、制御部2は、評価結果108に「○」をセットし(S2080)、ゲームを開始させる。2番の募集ルールは、最大募集時間103が経過した時点でも、応募人数106が募集予定人数102に達していないので(S2050:NoかつS2100:Yes)、制御部2は、評価結果108に「×」をセットしたうえで募集を打ち切り(S2110、S2120)、応募した人数でゲームを開始させる。ゲームにより必要があれば、不足人数をゲーム機が肩代わってゲームを行う。「○」は、最小募集時間104以内に募集予定人数102が集まらなかったが、最大募集時間103以内には集まった場合の表示である。「×」は、最大募集時間103以内に募集予定人数102が集まらなかった場合の表示である。
【0045】
図13では、最大募集時間103(60秒)が経過した時点(9:01:00)で、1番と2番のいずれの募集ルールも、応募人数106が募集予定人数102に達していない例を示している。
なお、インターネットを介したネットワークゲームのように、プレイヤがゲームをする端末(ゲーム機)に台数制限がない場合は、各募集ルールで募集したゲームの開始が可能となる都度、順次ゲームが開始される。例えば、上記の例で1番の募集ルールと2番の募集ルールによる募集がともに終了した場合、それぞれゲームが開始されることになる。一方、1つのゲームセンター内で行われるネットワークゲームのようにゲーム機に台数制限がある場合は、先に募集を終了した方がゲームを開始すると、後から募集を終了した方は、募集が終了しても、前のゲームが終了するまでは、ゲーム開始をすることができない。この場合は、前のゲームが終了してから次のゲームを開始するようにすればよい。
【0046】
図14に戻って、募集が終了すると、制御部2は、その募集に係る選択ルール番号、募集ルール番号、評価結果、募集を行った日時を、募集結果テーブル(図7)に記録する(S1050)。募集結果テーブルには、これらの記録が蓄積されている。テーブルへの具体的な記録方法はどのような方法であってもよいが、図7に示した例では、例えば、1番と2番の募集ルールに基づいて行った募集の評価結果がともに、「◎」であれば、(◎,◎)と記録している。
【0047】
次に、制御部2は、選択ルールを見直すべき時期かどうかを調べる(S1060)。この見直しは、例えば、毎日営業終了後に行うようにしてもよいし、毎週1回所定の日に行うようにしてもよい。選択ルールを見直すべき時期であれば(S1060:Yes)、募集結果テーブル(図7)に記録された募集の評価結果に基づき、選択ルールの見直しを行う(S1070)。
【0048】
図16に従って、見直し処理の例を説明する。
制御部2は、前回見直し時から今回見直し時までの募集結果テーブル(図7)の記録に対して、次の処理を行う。すなわち、制御部2は、募集ルール番号141と評価結果142との組み合わせが、選択ルール変更テーブル(図8)に保有されている募集ルール番号150と評価結果151との組み合わせに一致するものがあるか否かを調べる。そして一致するものがあれば、制御部2は、一致する組み合わせに係る変更後募集ルール番号152を、今調べた組み合わせに係る変更後募集ルール番号144にセットする(S3000)。一致するものがなければ、制御部2は、変更後募集ルール番号144にブランクをセットする。例えば、募集結果テーブル(図7)上の最初の記録(日時143が「2007/5/20 9:00」の記録)は、募集ルール番号141と評価結果142との組み合わせが、選択ルール変更テーブル(図8)の先頭の募集ルール番号150と評価結果151との組み合わせと一致する(いずれも、(1,2)と(◎,◎))から、対応する変更後募集ルール番号152の「(3,4,5)」が変更後募集ルール番号144にセットされる。このようにして、制御部2は、前回見直し時から今回見直し時までの募集結果テーブル(図7)のすべての記録について変更後募集ルール番号144をセットする。そして、前回見直し時から今回見直し時までの募集結果テーブル(図7)の記録を、選択ルール番号140を第1分類キー、変更後募集ルール番号144を第2分類キー、日時143を第3分類キーとして分類を行う(S3010)。そして、制御部2は、それらの中から同一の選択ルール番号140について、ブランクを除き、最も件数の多い変更後募集ルール番号144を見つける(S3020)。もし、件数が同じ変更後募集ルール番号144がある場合は、制御部2は、例えば、日時143が新しい方を選ぶ。
【0049】
制御部2は、そのようにして見つけた変更後募集ルール番号144を、選択ルール番号140に対応する新たな募集ルール番号として、選択ルールテーブル(図5)の募集ルール番号123に上書きする。このようにして、選択ルールテーブル(図5)の募集ルール番号123が変更される(S3030)。例えば、上述の、3番の選択ルールについて、上記の分類の結果、変更後募集ルール番号144が(3,4,5)の件数が最も多い場合は、選択ルールテーブル(図5)の、3番の選択ルールに対応する募集ルール番号123は、(1,2)から(3,4,5)に変更される。これは、3番の選択ルールに基づいて1番と2番の募集ルールにより行った募集が、いずれも最小募集時間以内に募集予定人数の応募を受けたので、同じ募集時条件下での募集ルールを、3番と4番と5番の募集ルールに変更することを意味する。つまり、天気が晴れの日曜日の午前中(3番の募集時条件)は、応募人数が多いので、技量レベルを1〜5と、6〜10の2つのクラスで募集をするのではなく、1〜3、4〜7、8〜10の3つのクラスで募集をするように変更するのである。このように募集するクラス数を増やしても、応募人数が多いので募集予定人数が集まりやすいということである。その方が、プレイヤも技量の近い者同士でゲームができるのでより楽しむことができるからである。
【0050】
このようにすることで、選択ルールテーブル(図5)の内容は変更され、募集状況の結果を反映した適切な募集が行われるようになる。
なお、選択ルール変更テーブル(図8)の評価結果151に「*」とあるのは、この部分については比較の対象としないことを意味する。例えば、募集ルール番号150が(6,7,8,9)の評価結果の欄に(×,×,×,*)とあるのは、9番の募集ルールによる募集の評価結果は何であってもよく、6番、7番、8番の募集ルールによる募集の評価結果がそれぞれ「×」であるものを意味する。
【0051】
図14に戻って、次に、制御部2は、プレイヤの技量を見直すべき時期かどうかを調べる(S1080)。この見直しは、例えば、ゲームが終わるたびに行ってもよいし、所定の期間ごとに行うようにしてもよい。毎日営業終了後に行うようにしてもよいし、毎週1回所定の日に行うようにしてもよい。プレイヤの技量を見直すべき時期であれば(S1080:Yes)、プレイヤの技量の見直し処理を行う(S1090)。プレイヤの技量を見直すべき時期でなければ(S1080:No)、プレイヤの技量の見直し処理を行うことなく、選択ルールテーブル(図5)の検索に戻る(S1000)。
【0052】
プレイヤの技量はプレイヤテーブル(図4)に登録されているが、ゲームの経験に応じて変化していくので、適切な技量を把握しておくことはゲームを楽しむために重要である。そこで、制御部2は、例えば、ゲームが終了したときに、そのゲームでプレイヤが獲得したスコアに基づいて、技量変更テーブル(図9)を参照し、そのスコア160に対応する技量161に、プレイヤテーブル(図4)に登録されている当該プレイヤの技量111を変更する。
【0053】
プレイヤの技量の見直し処理は、1ゲームだけのスコアではなく、複数回のゲームの平均に基づいて行うこともできる。その場合は、図10のような直近3回のスコアを記録するスコアテーブルを設け、ゲームが終わる都度、先に記録されているスコアをずらせて、今回獲得したスコアを直近ゲームスコア171に記録するようにすればよい。技量見直し時にこのスコアテーブルを参照すれば、直近3回の平均スコアを知ることができる。このようにすれば、スコアのばらつきがなくなるので、より正確な技量の見直しをすることができる。
【0054】
(第2実施形態)
次に、本発明を適用した第2実施形態について説明する。
第2実施形態は、選択ルールと募集ルールの構成を変更したものである。第1実施形態では、例えば、技量レベルが1〜5のプレイヤを募集する募集ルールと、技量レベルが6〜10のプレイヤを募集する募集ルールとは別の募集ルールとして、それぞれ募集ルール番号を付与していた。しかし、これらは応募に応じたプレイヤの技量に応じてクラスを振り分けるために設けてある区別に過ぎず、2つの募集ルールはいつも同時に選択される。例えば、1番の募集ルールと2番の募集ルールのような場合である。そこで、これらを組み合わせたものを改めて1番の募集ルールとすることもできる。そこで、募集ルール番号100の再付与を次のように行う。
【0055】
第1実施形態における1番と2番の募集ルールを組み合わせたものを第2実施形態では1番の募集ルール、以下同様に、3番と4番と5番とを組み合わせたものを新たに2番の募集ルール、6番と7番と8番と9番とを組み合わせたものを新たに3番の募集ルール、10番と11番とを組み合わせたものを新たに4番の募集ルール、12番と13番と14番と15番とを組み合わせたものを新たに5番の募集ルールとする。
なお、以下の説明及び図面において、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
【0056】
[テーブル]
募集ルール番号に関連するテーブルを除き、第1実施形態と変わらない。
変更されるテーブルは、図3、図5、図7、図8であり、これらが図17、図18、図19、図20に対応している。
これは、個別の募集方法の組み合わせを選択ルールと募集ルールのいずれで持たせるかの違いに過ぎないが、実際に、ゲーム運営装置を開発するときに、使用するプログラム言語の特性に応じて、開発しやすい方法を選択することができる。
【0057】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、第1実施形態、第2実施形態及び後述する変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
なお、上記の説明において、募集の管理のために使用した各テーブルのフィールドについては、新たな募集を行う都度、最初に初期化して使用するものとする。具体的には、募集ルールテーブル(図3)の募集表示105、応募人数106、募集開始時刻107、評価結果108、選択ルールテーブル(図5)の選択表示124である。
【0058】
(変形形態)
既述の実施形態では、募集結果の評価を「◎」、「○」、「×」の3段階評価としたが、これに限定されるものではない。例えば、最大募集時間経過時に応募人数が募集予定人数に達していない場合に、募集結果の評価を一律に「×」とするのではなく、例えば、募集予定人数の8割の応募人数があった場合は、評価を「△」とし、8割に満たない場合を「×」として、4段階評価にしてもよい。選択ルール変更テーブル(図8)もこれに応じた評価結果151を準備すれば、より肌理の細かな選択ルールの変更管理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の実施形態の一例に係るゲーム運営装置1と、ゲーム運営装置1に接続されて同装置に管理されるゲーム機の接続状態とを示す全体図である。
【図2】本発明の実施形態の一例に係るゲーム運営装置1のハードウェア構成を示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る募集ルールテーブルを示す図である。
【図4】本発明の実施形態の一例に係るプレイヤテーブルを示す図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る選択ルールテーブルを示す図である。
【図6】本発明の実施形態の一例に係る応募テーブルを示す図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係る募集結果テーブルを示す図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係る選択ルール変更テーブルを示す図である。
【図9】本発明の実施形態の一例に係る技量変更テーブルを示す図である。
【図10】本発明の実施形態の一例に係るスコアテーブルを示す図である。
【図11】募集ルールテーブル(図3)の推移の具体例(その1)を示した図である。
【図12】募集ルールテーブル(図3)の推移の具体例(その2)を示した図である。
【図13】募集ルールテーブル(図3)の推移の具体例(その3)を示した図である。
【図14】ゲーム運営装置1の制御部2が行う全体処理のフローチャートである。
【図15】ゲーム運営装置1の制御部2が行う募集状況の管理処理のフローチャートである。
【図16】ゲーム運営装置1の制御部2が行う選択ルールの見直し処理のフローチャートである。
【図17】本発明の第2実施形態に係る募集ルールテーブルを示す図である。
【図18】本発明の第2実施形態に係る選択ルールテーブルを示す図である。
【図19】本発明の第2実施形態に係る募集結果テーブルを示す図である。
【図20】本発明の第2実施形態に係る選択ルール変更テーブルを示す図である。
【符号の説明】
【0060】
1 ゲーム運営装置
2 制御部
3 募集ルール選択手段
4 募集手段
5 募集結果評価手段
6 選択ルール変更手段
7 技量変更手段
8 記憶手段
10 ネットワーク
21〜25 ゲーム機
30 バスライン
40 制御装置
41、42 CPU(Central Processing Unit)
43 通信I/F(I/F:インターフェイス)
44 メインメモリ
45 BIOS(Basic Input Output System)
46 表示装置
47 I/Oコントローラ
48 入力装置
49 ハードディスク
50 半導体メモリ
51 記憶装置


【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤがゲームをするゲーム機がネットワークを介して複数台接続され、プレイヤの属性に応じたクラス別にプレイヤを募集するゲーム運営装置であって、
前記クラスに係る属性を有するプレイヤの募集に係る複数の募集ルールを記憶しておく記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された複数の募集ルールの中から、募集時に応じた募集ルールを選択するための選択ルールに基づいて、募集ルールを選択する募集ルール選択手段と、
前記募集ルール選択手段により選択された募集ルールに基づいてプレイヤを募集する募集手段と、
を備えることを特徴とするゲーム運営装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム運営装置において、
前記選択ルールに基づいて選択した募集ルールによる募集の結果を評価する募集結果評価手段と、
前記募集結果評価手段による評価に基づき、前記選択ルールを変更する選択ルール変更手段と、
を備えることを特徴とするゲーム運営装置。
【請求項3】
請求項2に記載のゲーム運営装置において、
前記募集結果評価手段が行う評価は、所定の時間以内に、所定の人数が集まったか否かについての評価であること、
を特徴とするゲーム運営装置。
【請求項4】
請求項2に記載のゲーム運営装置において、
前記選択ルール変更手段は、前記募集結果評価手段による複数回の評価に基づき、前記選択ルールを変更すること、
を特徴とするゲーム運営装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載のゲーム運営装置において、
前記募集ルール選択手段は、募集時に応じた募集ルールを選択するための前記選択ルールが複数ある場合には、優先度の高い選択ルールに基づいて、募集ルールを選択すること、
を特徴とするゲーム運営装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載のゲーム運営装置において、
前記募集手段は、募集開始後に所定の時間が経過すると募集を打ち切ること、
を特徴とするゲーム運営装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載のゲーム運営装置において、
前記募集手段は、前記クラスに係る属性を有するプレイヤの募集を、複数のクラスについて同時に行うこと、
を特徴とするゲーム運営装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載のゲーム運営装置において、
前記募集手段は、前記クラスに係る属性を有するプレイヤの募集を、募集時に応じたクラス数について行うこと、
を特徴とするゲーム運営装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれかに記載のゲーム運営装置において、
前記プレイヤの属性は、プレイヤの技量に係るものであること、
を特徴とするゲーム運営装置。
【請求項10】
請求項9に記載のゲーム運営装置において、
前記プレイヤの技量を記録する記録手段と、
前記記録手段に記録されたプレイヤの技量を、前記プレイヤが行ったゲームの結果に基づいて変更する技量変更手段と、
を備えることを特徴とするゲーム運営装置。
【請求項11】
請求項1から8のいずれかに記載のゲーム運営装置において、
前記プレイヤの属性は、地域に関する情報を含むこと、
を特徴とするゲーム運営装置。
【請求項12】
請求項1から11のいずれかに記載のゲーム運営装置において、
前記選択ルールは、募集ルールを選択する時点の日付に関連する条件を含むこと、
を特徴とするゲーム運営装置。
【請求項13】
請求項1から12のいずれかに記載のゲーム運営装置において、
前記選択ルールは、募集ルールを選択する時点の曜日に関連する条件を含むこと、
を特徴とするゲーム運営装置。
【請求項14】
請求項1から13のいずれかに記載のゲーム運営装置において、
前記選択ルールは、募集ルールを選択する時点の時刻に関連する条件を含むこと、
を特徴とするゲーム運営装置。
【請求項15】
請求項1から14のいずれかに記載のゲーム運営装置において、
前記選択ルールは、募集ルールを選択する時点の属する日の天気に関連する条件を含むこと、
を特徴とするゲーム運営装置。
【請求項16】
請求項1から15のいずれかに記載のゲーム運営装置において、
前記選択ルールは、募集ルールを選択する時点におけるプレイヤの応募ペースに関連する条件を含むこと、
を特徴とするゲーム運営装置。
【請求項17】
プレイヤがゲームをするゲーム機がネットワークを介して複数台接続され、プレイヤの属性に応じたクラス別にゲームを行わせるコンピュータを、
前記クラスに係る属性を有するプレイヤの募集に係る複数の募集ルールを記憶しておく記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された複数の募集ルールの中から、募集時に応じた募集ルールを選択するための選択ルールに基づいて、募集ルールを選択する募集ルール選択手段と、
前記募集ルール選択手段により選択された募集ルールに基づいてプレイヤを募集する募集手段として機能させるためのゲーム運営プログラム。
【請求項18】
請求項17に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータを、
前記選択ルールに基づいて選択した募集ルールによる募集の結果を評価する募集結果評価手段と、
前記募集結果評価手段による評価に基づき、前記選択ルールを変更する選択ルール変更手段として機能させるためのゲーム運営プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2009−45335(P2009−45335A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−216017(P2007−216017)
【出願日】平成19年8月22日(2007.8.22)
【出願人】(306019111)株式会社タイトー (475)
【Fターム(参考)】